JP2023119441A - 飲料、呈味向上剤、及び呈味向上方法 - Google Patents

飲料、呈味向上剤、及び呈味向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を含有していながらも、これらのアミノ酸の呈味を向上させることができる飲料、飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上剤、及び飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上方法を提供する。【解決手段】(A)3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸及び3,4-ジヒドロキシヒドロ桂皮酸からなる群から選択される1種以上の化合物を合計1~50mg/100mLと、(B)バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mLと、を含む飲料である。【選択図】なし

Description

本発明は、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を含む飲料、飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上剤、及び飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上方法に関する。
近年、消費者の健康志向の高まりから、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を配合した健康食品が数多く市販されている。しかしながら、このような健康食品は、バリン、ロイシン、又はイソロイシン特有の苦味を有しているため、飲食物として利用しにくいという問題がある。そこで、バリン、ロイシン、又はイソロイシン特有の苦味を改善する方法として、バラ抽出物及びシクロデキストリンを用いる技術(例えば、特許文献1参照)、蜂蜜及び高感度甘味料を用いる技術(例えば、特許文献2参照)、γ-グルタミルペプチドを用いる技術(例えば、特許文献3参照)などが提案されている。
しかしながら、上記提案の技術では、バリン、ロイシン、又はイソロイシン特有の苦味を十分に満足するレベルで緩和できているとはいえず、更なる改良が求められている。
下記構造式(1)で表される化合物の名称は、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(英名:3-(4-Hydroxy-3-methoxyphenyl)propionic acid)である。下記構造式(1)で表される化合物については、特定の成分を含有する培地にてある種の乳酸菌を培養すると、当該化合物が検出されることが知られている(例えば、特許文献4参照)。
前記構造式(1)で表される化合物は、ジペプチジルペプチダーゼIV活性阻害剤などの有効成分であり、ジペプチジルペプチダーゼIV活性阻害用飲食品などに配合できることが知られている非常に有用な成分である(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、前記構造式(1)で表される化合物が、バリン、ロイシン、又はイソロイシン特有の苦味を緩和することができることは知られていない。
下記構造式(2)で表される化合物の名称は、3,4-ジヒドロキシヒドロ桂皮酸(英名:3,4-Dihydroxyhydrocinnamic acid)である。
前記構造式(2)で表される化合物は、ブドウなどの植物に含まれる化合物であり、マウスにおけるDNMT1発現のダウンレギュレーション及びIL-6遺伝子のDNAメチル化の阻害を通じてIL-6産生を低下させることが知られている。
しかしながら、前記構造式(2)で表される化合物が、バリン、ロイシン、又はイソロイシン特有の苦味を緩和することができることは知られていない。
特開2020-115811号公報 特開2019-205362号公報 特開2016-171761号公報 特開2014-003929号公報 特開2020-055887号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を含有していながらも、これらのアミノ酸の呈味を向上させることができる飲料、飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上剤、及び飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上方法を提供すること目的とする。
前記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上に関して、下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物に優れた効果があることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を合計1~50mg/100mLと、
(B)バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mLと、を含むことを特徴とする飲料である。
<2> 甘味度が2以下である前記<1>に記載の飲料である。
<3> バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料に用いられ、
(A)下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を含み、
前記(A)成分が、前記飲料に合計1~50mg/100mLの濃度で配合されることを特徴とする飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上剤である。
<4> バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料に、下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を合計1~50mg/100mLの濃度で配合することを含むことを特徴とする飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上方法である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を含有していながらも、これらのアミノ酸の呈味を向上させることができる飲料、飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上剤、及び飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上方法を提供することができる。
(飲料)
本発明の飲料は、(A)構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物(以下、「(A)成分」と称することがある。)と、(B)バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸(以下、「(B)成分」と称することがある。)とを少なくとも含み、必要に応じてさらにその他の成分を含む。
<(A)成分>
前記(A)成分は、構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物である。前記(A)成分は、構造式(1)で表される化合物を単独で用いてもよいし、構造式(2)で表される化合物を単独で用いてもよいし、これらを併用してもよい。
-構造式(1)で表される化合物-
下記構造式(1)で表される化合物の名称は、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(英名:3-(4-Hydroxy-3-methoxyphenyl)propionic acid)である(以下、「HMPA」と称することがある。)。
前記構造式(1)で表される化合物は、公知の化合物であり、市販品を使用してもよいし、公知の方法により製造したものを使用してもよい。
-構造式(2)で表される化合物-
下記構造式(2)で表される化合物の名称は、3,4-ジヒドロキシヒドロ桂皮酸(英名:3,4-Dihydroxyhydrocinnamic acid)である。
前記構造式(2)で表される化合物は、公知の化合物であり、市販品を使用してもよいし、公知の方法により製造したものを使用してもよい。
前記(A)成分の前記飲料における合計含有量としては、1~50mg/100mLであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記(A)成分として、2種の化合物を用いる場合の両者の使用量の比(質量比)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
飲料における前記構造式(1)で表される化合物の含有量の測定方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができ、例えば、下記条件で高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定することができる。
-HPLC条件-
・ カラム : COSMOSIL 3PBr Packed Column(ナカライテスク株式会社製)
・ ガードカラム : COSMOSIL 3PBr Guard Cartridge(ナカライテスク株式会社製)
COSMOSIL Guard Cartridge Holder(ナカライテスク株式会社製)
COSMOSIL Column Connecting Tube(ナカライテクス株式会社製)
・ 移動相 : A)メタノール:水:ギ酸=500:500:1
B)メタノール
標準溶液分析時) 0-10min(100%A)
試料溶液分析時) 0-10min(100%A)、
10.01-24min(100%B)、
24.01-38min(100%A)
・ カラム温度 : 40℃
・ 注入量 : 10μL
・ 流速 : 1.0mL/min
・ 検出条件 : UV280nm
また、飲料における前記構造式(2)で表される化合物の含有量の測定方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができ、例えば、下記条件でHPLCにより測定することができる。
-HPLC条件-
・ カラム : WakosilII 5C18HG(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・ 移動相 : A)水:トリフルオロ酢酸=1000:1
B)アセトニトリル
0-12min(82%A)、
12-20min(82%A→75%A)、
20-35min(75%A→70%A)、
35-40min(70%A)、
40-50min(10%A)、
50-65min(82%A)
・ カラム温度 : 40℃
・ 注入量 : 10μL
・ 流速 : 0-40min(1.0mL/min)、
40-55min(1.4mL/min)、
55-65min(1.0mL/min)
・ 検出条件 : UV280nm
<(B)成分>
前記(B)成分は、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸である。前記(B)成分は、上記したアミノ酸のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
-バリン-
前記バリンは、公知の化合物であり、市販品を使用してもよいし、公知の方法により製造したものを使用してもよい。
-ロイシン-
前記ロイシンは、公知の化合物であり、市販品を使用してもよいし、公知の方法により製造したものを使用してもよい。
-イソロイシン-
前記イソロイシンは、公知の化合物であり、市販品を使用してもよいし、公知の方法により製造したものを使用してもよい。
前記(B)成分の前記飲料における合計含有量としては、10~2,000mg/100mLであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記(B)成分として、2種以上のアミノ酸を用いる場合の各アミノ酸の使用量の比(質量比)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
飲料における前記(B)成分の含有量の測定方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができ、例えば、下記条件でアミノ酸自動分析法により測定することができる。
-アミノ酸自動分析条件-
・ カラム : 日立カスタムイオン交換樹脂(株式会社日立ハイテクサイエンス製)
・ 移動相 : 生体液分析法用緩衝液 PF KANTO(PF-1~PF-RG)(関東化学株式会社製)
・ 反応液 : 日立用ニンヒドリン発色溶液キット(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・ 流速 : 移動相)0.35mL/min
反応液)0.30mL/min
・ 反応槽温度 : 135℃
・ 検出条件 : 570nm
本明細書において、アミノ酸は、遊離形態のものを用いてもよいし、塩の形態のものを用いてもよい。また、前記アミノ酸は、L体であってもよいし、D体であってもよいし、ラセミ体であってもよいが、これらの中でもL体が好ましい。
前記塩の種類としては、飲食用として許容されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
なお、本明細書において、アミノ酸の量というときには、遊離アミノ酸に換算した量をいう。
<その他の成分>
前記飲料におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、飲料に用いることができる成分を目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記(B)成分のアミノ酸以外のアミノ酸(以下、「(C)成分」と称することがある。)、甘味料、酸味料、香料、ビタミン、ミネラル、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、エキス類、品質安定剤、食物繊維などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記飲料におけるその他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
-(C)成分-
前記(B)成分のアミノ酸以外のアミノ酸としては、分子内にアミノ基とカルボキシ基とを有する化合物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テアニン、アスパラギン酸、スレオニン、セリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、システィン、メチオニン、チロシン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、プロリン、アルギニンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(C)成分のアミノ酸は、公知の化合物であり、市販品を使用してもよいし、公知の方法により製造したものを使用してもよい。
前記(C)成分の前記飲料における合計含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<飲料>
前記飲料の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、清涼飲料、栄養飲料、機能性飲料、フレーバードウォーター(ニアウォーター)系飲料などが挙げられる。前記飲料は、炭酸ガスを含む飲料であってもよいし、炭酸ガスを含まない飲料であってもよい。また、飲料には、ゼリー飲料も含まれる。前記飲料は、無色であってもよいし、有色であってもよく、また、透明であってもよいし、透明でなくてもよい。
前記炭酸ガスを含まない飲料としては、例えば、果汁飲料、コーヒー飲料、乳飲料、スポーツドリンク、茶飲料などが挙げられる。
前記炭酸ガスを含む飲料としては、例えば、コーラ、ダイエットコーラ、ジンジャーエール、サイダー、果汁風味が付与された炭酸水などが挙げられる。
これらの中でも、スポーツドリンク、アミノ酸含有飲料、アミノ酸含有ゼリー飲料が好適に挙げられる。
前記飲料は、前記(B)成分の苦味が低減された飲みやすい飲料である。したがって、前記(B)成分の生理作用を期待して継続摂取する飲料として、常温で長期保存でき、即時飲用可能な形態(RTD:Ready To Drink)とするのが、ユーザーの観点の簡便性から優れている。
前記飲料は、加熱殺菌処理を経て得られる容器詰め飲料であってもよい。
前記容器の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)製容器、ポリエチレン製容器、ポリプロピレン製容器等のプラスチック製容器;ガラス製容器;金属製容器;紙製容器などが挙げられる。
前記容器の容量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、100mL~2Lなどが挙げられる。
本発明者らの検討によると、甘味度が一定以下に抑えられている低甘味度の飲料では、それよりも甘味度が高い飲料と比較して、前記(B)成分の苦味が目立ちやすい傾向にある。したがって、本発明の効果を顕著に発揮できるという観点から、低甘味度の飲料は本発明の飲料の好適な態様である。
ここで「低甘味度」の飲料の甘味度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2以下が好ましく、1.5以下がより好ましく、1以下がさらに好ましく、0.5以下が特に好ましい。なお、前記飲料の甘味度の下限値は、0以上が好ましい。
前記甘味度とは、甘味の強さを示す尺度であり、ショ糖1重量%(20℃)の甘味を1とした場合の相対比である。飲料の甘味度は、当該飲料に含まれる各甘味成分の量(重量濃度)を、ショ糖の甘味1に対する当該甘味成分の甘味の相対比に基づいて、ショ糖の相当量に換算して、次いで当該飲料に含まれる全ての甘味成分のショ糖甘味換算量を総計することによって求めることができる。なお、ショ糖の甘味1に対する各種甘味成分の甘味の相対比は、公知の砂糖甘味換算表(マクマリー有機化学(第7版)988頁)から求めることができる。
本発明の飲料の製造方法としては、特に制限はなく、公知の飲料の製造方法を適宜選択することができ、例えば、前記(A)成分、前記(B)成分、及び必要に応じて前記その他の成分を飲料の製造過程で配合し、製造する方法が挙げられる。また、本発明の飲料は、公知の方法により製造した飲料に、前記(A)成分、前記(B)成分、及び必要に応じて前記その他の成分を添加して製造することもできる。
前記各種成分の配合順序としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、本発明の飲料の製造においては、前記各種成分の含有量を調整する工程を含んでもよい。
また、本発明の飲料は、必要に応じて殺菌等の工程を経て、容器詰め飲料とすることができる。例えば、飲料を容器に充填した後に加熱殺菌等を行う方法や、飲料を殺菌してから無菌環境下で容器に充填する方法により、殺菌された容器詰め飲料を製造することができる。前記加熱殺菌処理は、食品衛生法に定められた殺菌条件で行うことができる。殺菌機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チューブ式殺菌機、プレート式殺菌機、FP(Flash Pastrization)プレート式殺菌機、UHT(Ultra High Temperature)殺菌装置などを用いることができる。加熱温度や処理時間としては、特に制限はなく、飲料の種類によって適宜選択して行うことができ、通常、60~150℃で1秒間~30分間加熱する。
本発明の飲料は、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を含有していながらも、これらのアミノ酸独特の呈味である苦味が緩和(抑制と称することもある。)されており、容易に摂取することができる。
(呈味向上剤)
本発明の呈味向上剤は、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料に用いられるものであって、(A)構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を少なくとも含み、必要に応じてさらにその他の成分を含む。
本発明の呈味向上剤は、飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味を向上させるものである。本明細書において、呈味の向上とは、バリン、ロイシン、及びイソロイシンが有する独特の呈味である苦味を緩和することをいう。例えば、前記(A)成分を含まない飲料と比較して、苦味が緩和された場合に、呈味が向上したということができる。
<(A)成分>
前記(A)成分は、構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物である。前記(A)成分は、構造式(1)で表される化合物を単独で用いてもよいし、構造式(2)で表される化合物を単独で用いてもよいし、これらを併用してもよい。
-構造式(1)で表される化合物-
前記構造式(1)で表される化合物は、上記した(飲料)の項目に記載の構造式(1)で表される化合物と同様である。
前記構造式(1)で表される化合物の前記呈味向上剤における含有量としては、特に制限はなく、使用量などに応じて適宜選択することができる。
-構造式(2)で表される化合物-
前記構造式(2)で表される化合物は、上記した(飲料)の項目に記載の構造式(2)で表される化合物と同様である。
前記構造式(2)で表される化合物の前記呈味向上剤における含有量としては、特に制限はなく、使用量などに応じて適宜選択することができる。
<その他の成分>
前記呈味向上剤におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、賦形剤、防湿剤、防腐剤、強化剤、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、甘味料、酸味料、調味料、水、飲食品に用いられる成分などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記呈味向上剤におけるその他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<態様>
前記呈味向上剤は、前記(A)成分と、必要に応じて前記その他の成分とを同一の包材に含む態様であってもよいし、前記各成分を別々の包材に入れ、使用時に併用する態様であってもよい。
前記呈味向上剤の形態としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、粉末、顆粒等の固体、水などの溶媒に溶解させた液体などが挙げられる。
<使用>
前記呈味向上剤の使用方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、製造した飲料に添加する方法、飲料の製造過程で添加する方法などが挙げられる。これらは、1種単独の方法で行ってもよいし、複数の方法を組み合わせて行ってもよい。
前記呈味向上剤における各種成分の飲料への配合順序としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記呈味向上剤における各種成分は、1回でまとめて添加してもよいし、複数回に分けて添加してもよい。
前記呈味向上剤の使用量としては、特に制限はなく、前記(A)成分や、必要に応じて用いる前記その他の成分の使用量などを考慮して、適宜選択することができる。
前記(A)成分の使用量としては、前記飲料に合計1~50mg/100mLの濃度で配合される限り、特に制限はなく、対象とする飲料の種類に応じて適宜選択することができる。
前記(A)成分として、2種の化合物を用いる場合の両者の使用量の比(質量比)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記呈味向上剤は、単独で使用してもよいし、他の呈味向上剤と組み合わせて使用してもよい。
<飲料>
前記飲料としては、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した(飲料)の項目に記載のものと同様のものなどが挙げられる。
(呈味向上方法)
本発明の呈味向上方法は、配合工程を少なくとも含み、必要に応じてさらにその他の工程を含む。
本発明の呈味向上方法は、飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味を向上させる方法である。
<配合工程>
前記配合工程は、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料に、構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を合計1~50mg/100mLの濃度で配合する工程である。
-構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物-
前記構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物は、構造式(1)で表される化合物を単独で用いてもよいし、構造式(2)で表される化合物を単独で用いてもよいし、これらを併用してもよい。
前記構造式(1)で表される化合物は、上記した(飲料)の項目に記載の構造式(1)で表される化合物と同様である。
前記構造式(2)で表される化合物は、上記した(飲料)の項目に記載の構造式(2)で表される化合物と同様である。
前記飲料に、前記構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を配合する方法としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、上記した本発明の呈味向上剤の<使用>の項目に記載した方法と同様にして行うことができ、使用量も同様とすることができる。
<飲料>
前記飲料としては、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した(飲料)の項目に記載のものと同様のものなどが挙げられる。
本発明の呈味向上剤及び呈味向上方法によれば、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味を向上させることができる。
以下、試験例を説明するが、本発明は、これらの試験例に何ら限定されるものではない。
(試験例1:構造式(1)で表される化合物によるバリンの呈味改善)
水に、下記の表1-1~1-6に記載の配合量となるように、L-バリン(プロテインケミカル株式会社製)と、前記構造式(1)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)とを溶解させ、飲料(甘味度:0)とした。
<評価>
調製した飲料について、香味の官能評価を行った。香味についてはバリン特有の苦味の観点から主に評価した。具体的には、十分に訓練を受けた3名の専門パネリストにより、下記の評価基準で評価した。なお、評価温度は室温とした。
-評価基準-
5点 : バリン特有の苦味が大きく緩和されている。
4点 : バリン特有の苦味が緩和されている。
3点 : バリン特有の苦味がやや緩和されている。
2点 : バリン特有の苦味があり、後味に残る。
1点 : バリン特有の苦味が強く、後味に大きく残る。
結果を下記の表1-1~1-6に示す。なお、評価の点数は、3名の専門パネリストによる評価の平均点である。
Figure 2023119441000013
Figure 2023119441000014
Figure 2023119441000015
Figure 2023119441000016
Figure 2023119441000017
Figure 2023119441000018
表1-1~1-6に示したように、バリンの濃度が10~2,000mg/100mLの飲料において、構造式(1)で表される化合物を1~50mg/100mL配合することで、バリン独特の苦味を抑制することが分かった。
(試験例2:構造式(1)で表される化合物によるロイシンの呈味改善)
水に、下記の表2-1~2-6に記載の配合量となるように、L-ロイシン(プロテインケミカル株式会社製)と、前記構造式(1)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)とを溶解させ、飲料(甘味度:0)とした。
<評価>
調製した飲料について、香味の官能評価を行った。香味についてはロイシン特有の苦味の観点から主に評価した。具体的には、十分に訓練を受けた3名の専門パネリストにより、下記の評価基準で評価した。なお、評価温度は室温とした。
-評価基準-
5点 : ロイシン特有の苦味が大きく緩和されている。
4点 : ロイシン特有の苦味が緩和されている。
3点 : ロイシン特有の苦味がやや緩和されている。
2点 : ロイシン特有の苦味があり、後味に残る。
1点 : ロイシン特有の苦味が強く、後味に大きく残る。
結果を下記の表2-1~2-6に示す。なお、評価の点数は、3名の専門パネリストによる評価の平均点である。
Figure 2023119441000019
Figure 2023119441000020
Figure 2023119441000021
Figure 2023119441000022
Figure 2023119441000023
Figure 2023119441000024
表2-1~2-6に示したように、ロイシンの濃度が10~2,000mg/100mLの飲料において、構造式(1)で表される化合物を1~50mg/100mL配合することで、ロイシン独特の苦味を抑制することが分かった。
(試験例3:構造式(1)で表される化合物によるイソロイシンの呈味改善)
水に、下記の表3-1~3-6に記載の配合量となるように、L(+)-イソロイシン(プロテインケミカル株式会社製)と、前記構造式(1)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)とを溶解させ、飲料(甘味度:0)とした。
<評価>
調製した飲料について、香味の官能評価を行った。香味についてはイソロイシン特有の苦味の観点から主に評価した。具体的には、十分に訓練を受けた3名の専門パネリストにより、下記の評価基準で評価した。なお、評価温度は室温とした。
-評価基準-
5点 : イソロイシン特有の苦味が大きく緩和されている。
4点 : イソロイシン特有の苦味が緩和されている。
3点 : イソロイシン特有の苦味がやや緩和されている。
2点 : イソロイシン特有の苦味があり、後味に残る。
1点 : イソロイシン特有の苦味が強く、後味に大きく残る。
結果を下記の表3-1~3-6に示す。なお、評価の点数は、3名の専門パネリストによる評価の平均点である。
Figure 2023119441000025
Figure 2023119441000026
Figure 2023119441000027
Figure 2023119441000028
Figure 2023119441000029
Figure 2023119441000030
表3-1~3-6に示したように、イソロイシンの濃度が10~2,000mg/100mLの飲料において、構造式(1)で表される化合物を1~50mg/100mL配合することで、イソロイシン独特の苦味を抑制することが分かった。
(試験例4:バリン、ロイシン、及びイソロイシンから選択されるアミノ酸を2種以上含む場合における構造式(1)で表される化合物による呈味改善)
水に、下記の表4-1~4-3に記載の配合量となるように、L-バリン(プロテインケミカル株式会社製)、L-ロイシン(プロテインケミカル株式会社製)、及びL(+)-イソロイシン(プロテインケミカル株式会社製)から選択されるアミノ酸と、前記構造式(1)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)とを溶解させ、飲料(甘味度:0)とした。
<評価>
調製した飲料について、香味の官能評価を行った。香味については飲料に配合したバリン、ロイシン、及びイソロイシンから選択されるアミノ酸特有の苦味の観点から主に評価した。具体的には、十分に訓練を受けた3名の専門パネリストにより、下記の評価基準で評価した。なお、評価温度は室温とした。
-評価基準-
5点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味が大きく緩和されている。
4点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味が緩和されている。
3点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味がやや緩和されている。
2点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味があり、後味に残る。
1点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味が強く、後味に大きく残る。
結果を下記の表4-1~4-3に示す。なお、評価の点数は、3名の専門パネリストによる評価の平均点である。
Figure 2023119441000031
Figure 2023119441000032
Figure 2023119441000033
表4-1~4-3に示したように、バリン、ロイシン、及びイソロイシンから選択されるアミノ酸を2種以上含む場合でも、構造式(1)で表される化合物を配合することで、配合したアミノ酸独特の苦味を抑制することが分かった。
(試験例5:構造式(2)で表される化合物によるバリンの呈味改善)
水に、下記の表5-1~5-6に記載の配合量となるように、L-バリン(プロテインケミカル株式会社製)と、前記構造式(2)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)とを溶解させ、飲料(甘味度:0)とした。
<評価>
調製した飲料について、香味の官能評価を行った。香味についてはバリン特有の苦味の観点から主に評価した。具体的には、十分に訓練を受けた3名の専門パネリストにより、下記の評価基準で評価した。なお、評価温度は室温とした。
-評価基準-
5点 : バリン特有の苦味が大きく緩和されている。
4点 : バリン特有の苦味が緩和されている。
3点 : バリン特有の苦味がやや緩和されている。
2点 : バリン特有の苦味があり、後味に残る。
1点 : バリン特有の苦味が強く、後味に大きく残る。
結果を下記の表5-1~5-6に示す。なお、評価の点数は、3名の専門パネリストによる評価の平均点である。
Figure 2023119441000034
Figure 2023119441000035
Figure 2023119441000036
Figure 2023119441000037
Figure 2023119441000038
Figure 2023119441000039
表5-1~5-6に示したように、バリンの濃度が10~2,000mg/100mLの飲料において、構造式(2)で表される化合物を1~50mg/100mL配合することで、バリン独特の苦味を抑制することが分かった。
(試験例6:構造式(2)で表される化合物によるロイシンの呈味改善)
水に、下記の表6-1~6-6に記載の配合量となるように、L-ロイシン(プロテインケミカル株式会社製)と、前記構造式(2)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)とを溶解させ、飲料(甘味度:0)とした。
<評価>
調製した飲料について、香味の官能評価を行った。香味についてはロイシン特有の苦味の観点から主に評価した。具体的には、十分に訓練を受けた3名の専門パネリストにより、下記の評価基準で評価した。なお、評価温度は室温とした。
-評価基準-
5点 : ロイシン特有の苦味が大きく緩和されている。
4点 : ロイシン特有の苦味が緩和されている。
3点 : ロイシン特有の苦味がやや緩和されている。
2点 : ロイシン特有の苦味があり、後味に残る。
1点 : ロイシン特有の苦味が強く、後味に大きく残る。
結果を下記の表6-1~6-6に示す。なお、評価の点数は、3名の専門パネリストによる評価の平均点である。
Figure 2023119441000040
Figure 2023119441000041
Figure 2023119441000042
Figure 2023119441000043
Figure 2023119441000044
Figure 2023119441000045
表6-1~6-6に示したように、ロイシンの濃度が10~2,000mg/100mLの飲料において、構造式(2)で表される化合物を1~50mg/100mL配合することで、ロイシン独特の苦味を抑制することが分かった。
(試験例7:構造式(2)で表される化合物によるイソロイシンの呈味改善)
水に、下記の表7-1~7-6に記載の配合量となるように、L(+)-イソロイシン(プロテインケミカル株式会社製)と、前記構造式(2)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)とを溶解させ、飲料(甘味度:0)とした。
<評価>
調製した飲料について、香味の官能評価を行った。香味についてはイソロイシン特有の苦味の観点から主に評価した。具体的には、十分に訓練を受けた3名の専門パネリストにより、下記の評価基準で評価した。なお、評価温度は室温とした。
-評価基準-
5点 : イソロイシン特有の苦味が大きく緩和されている。
4点 : イソロイシン特有の苦味が緩和されている。
3点 : イソロイシン特有の苦味がやや緩和されている。
2点 : イソロイシン特有の苦味があり、後味に残る。
1点 : イソロイシン特有の苦味が強く、後味に大きく残る。
結果を下記の表7-1~7-6に示す。なお、評価の点数は、3名の専門パネリストによる評価の平均点である。
Figure 2023119441000046
Figure 2023119441000047
Figure 2023119441000048
Figure 2023119441000049
Figure 2023119441000050
Figure 2023119441000051
表7-1~7-6に示したように、イソロイシンの濃度が10~2,000mg/100mLの飲料において、構造式(2)で表される化合物を1~50mg/100mL配合することで、イソロイシン独特の苦味を抑制することが分かった。
(試験例8:バリン、ロイシン、及びイソロイシンから選択されるアミノ酸を2種以上含む場合における構造式(2)で表される化合物による呈味改善)
水に、下記の表8-1~8-3に記載の配合量となるように、L-バリン(プロテインケミカル株式会社製)、L-ロイシン(プロテインケミカル株式会社製)、及びL(+)-イソロイシン(プロテインケミカル株式会社製)から選択されるアミノ酸と、前記構造式(2)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)とを溶解させ、飲料(甘味度:0)とした。
<評価>
調製した飲料について、香味の官能評価を行った。香味については飲料に配合したバリン、ロイシン、及びイソロイシンから選択されるアミノ酸特有の苦味の観点から主に評価した。具体的には、十分に訓練を受けた3名の専門パネリストにより、下記の評価基準で評価した。なお、評価温度は室温とした。
-評価基準-
5点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味が大きく緩和されている。
4点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味が緩和されている。
3点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味がやや緩和されている。
2点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味があり、後味に残る。
1点 : 飲料に配合したアミノ酸特有の苦味が強く、後味に大きく残る。
結果を下記の表8-1~8-3に示す。なお、評価の点数は、3名の専門パネリストによる評価の平均点である。
Figure 2023119441000052
Figure 2023119441000053
Figure 2023119441000054
表8-1~8-3に示したように、バリン、ロイシン、及びイソロイシンから選択されるアミノ酸を2種以上含む場合でも、構造式(2)で表される化合物を配合することで、配合したアミノ酸独特の苦味を抑制することが分かった。

Claims (4)

  1. (A)下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を合計1~50mg/100mLと、
    (B)バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mLと、を含むことを特徴とする飲料。
  2. 甘味度が2以下である請求項1に記載の飲料。
  3. バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料に用いられ、
    (A)下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を含み、
    前記(A)成分が、前記飲料に合計1~50mg/100mLの濃度で配合されることを特徴とする飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上剤。
  4. バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸を合計10~2,000mg/100mL含有する飲料に、下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物からなる群から選択される1種以上の化合物を合計1~50mg/100mLの濃度で配合することを含むことを特徴とする飲料におけるバリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1種以上のアミノ酸の呈味向上方法。
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