JP2023118908A - クリーンルームシステム及び空気循環方法 - Google Patents

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大介 三戸
Daisuke Mito
慎介 寺岡
Shinsuke Teraoka
明 石川
Akira Ishikawa
学 水越
Manabu Mizukoshi
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    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

Abstract

【課題】クリーンルームにおけるエネルギーの使用量を少なくする。【解決手段】クリーンルームに設置されるクリーンルームシステムは、前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部と、前記クリーンルームの室内における温度を計測する温度計測部と、前記クリーンルームの室内における清浄度を計測する清浄度計測部と、前記温度及び前記清浄度に基づいて、前記空気を送風するか否か、又は、前記空気の量である送風量を判定する判定部と、前記判定部による判定結果に基づいて、前記送風部を制御する送風制御部とを含む。【選択図】図7

Description

本発明は、クリーンルームシステム及び空気循環方法に関する。
従来、クリーンルームの室内に、低温であり、かつ、清浄度の高い領域を形成する方法が知られている。
例えば、まず、空調機から空調を行う空間へ空気を送風するのに用いられるダクトに、風量を調整するダンパを設ける。このようにして、適量の風量に調整する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2012-184900号公報
しかしながら、従来の方法では、空調機等から送風される空気の風量が一定である場合が多い。すなわち、空気をあまり送風しなくてもよい状態であっても、そうでない状態のいずれの状態でも風量が一定であるため、空気をあまり送風しなくてもよい状態等に、風量が過剰になり、エネルギーが無駄になる場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、クリーンルームにおけるエネルギーの使用量を少なくすることを目的とする。
本発明の各実施形態に係るクリーンルームシステム(例えば、図1に示すクリーンルームシステム10等である。)等は、
前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部(例えば、図1に示す第1空調機11及び第2空調機12等である。)と、
前記クリーンルームの室内における温度を計測する温度計測部(例えば、図1に示す温度センサSER1等である。)と、
前記クリーンルームの室内における清浄度を計測する清浄度計測部(例えば、図1に示すパーティクルカウンタSER2等である。)と、
前記温度及び前記清浄度に基づいて、前記空気を送風するか否か、又は、前記空気の量である送風量を判定する判定部(例えば、図1に示すPLC100等である。)と、
前記判定部による判定結果に基づいて、前記送風部を制御する送風制御部(例えば、図1に示すPLC100等である。)と
を含む。
以上のような構成により、クリーンルームシステムは、温度及び清浄度等を把握できる。そのため、クリーンルームシステムは、温度及び清浄度のいずれも考慮して、送風部で空気を送風するか否か、又は、送風部によって送風する送風量を判定することができる。このような判定により、送風をする、しないが切り替えられたり、又は、風量が適正に変更されたりすると、常に送風するような場合と比較して、送風に用いる電気等を少なくでも切る。ゆえに、クリーンルームにおけるエネルギーの使用量を少なくできる。
また、前記温度計測部は、
複数の箇所で前記温度を計測し(例えば、図4等のように計測する。)、
前記温度のうち、最も高温となる最高温度(例えば、最高温度SR11等である。)と、前記温度のうち、最も低温となる最低温度(例えば、最低温度SR12等である。)とが抽出され、
前記判定部は、
前記最高温度と、前記最低温度との温度差(例えば、温度差SR1等である。)に基づいて判定される第1風量(例えば、図6に示す第1判定結果J1等である。)と、前記清浄度に基づいて定まる第2風量(例えば、図6に示す第2判定結果J2等である。)を判定し、
前記第1風量及び前記第2風量のうち、大きい方の風量を採用するように判定する(例えば、図6に示す判定結果J3等である。)。
以上のような構成により、クリーンルームシステムは、温度及び清浄度の環境条件を満たすのに適正な風量が特定できる。それらのうち、最も大きい風量を採用すると、温度及び清浄度の環境条件を満たすのに、最も風量が必要な環境条件に合わせて風量を設定できる。
また、クリーンルームシステムは、前記クリーンルームの室内における湿度を計測する湿度計測部(例えば、湿度センサSER3等である。)を更に含み、
前記判定部は、
前記温度、前記清浄度及び前記湿度に基づいて、前記空気の風量を判定するのが望ましい。
以上のような構成により、クリーンルームシステムは、温度、清浄度及び湿度を含む3つ以上の環境条件を把握できる。規格等では、温度、清浄度及び湿度等が対象となる場合が多い。そこで、温度、清浄度及び湿度等を把握できるようにすると、規格等で定められる環境条件を満たすように、クリーンルーム内を管理できる。
また、クリーンルームに設置されるクリーンルームシステム(例えば、図1に示すクリーンルームシステム等である。)は、
前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部(例えば、図1に示す第1空調機11及び第2空調機12等である。)と、
前記クリーンルームの室内における湿度を計測する湿度計測部(例えば、湿度センサSER3等である。)と、
前記クリーンルームの室内における清浄度を計測する清浄度計測部(例えば、図1に示すパーティクルカウンタSER2等である。)と、
前記湿度及び前記清浄度に基づいて、前記空気を送風するか否か、又は、前記空気の量である送風量を判定する判定部(例えば、図1に示すPLC100等である。)と、
前記判定部による判定結果に基づいて、前記送風部を制御する送風制御部(例えば、図1に示すPLC100等である。)と
を含む構成であるのが望ましい。
以上のような構成により、クリーンルームシステムは、少なくとも清浄度及び湿度を含む環境条件を把握できる。規格等では、清浄度及び湿度等が対象となる場合が多い。そこで、清浄度及び湿度等を把握できるようにすると、規格等で定められる環境条件を満たすように、クリーンルーム内を管理できる。
また、前記湿度計測部は、
複数の箇所で前記湿度を計測し、
前記湿度のうち、最も高湿となる最高湿度(例えば、図9に示す最高湿度SR31等である。)と、前記湿度のうち、最も低湿となる最低湿度(例えば、図9に示す最低湿度SR32等である。)とが抽出され、
前記最高湿度と、前記最低湿度との湿度差(例えば、図9に示す湿度差SR3等である。)に基づいて判定される第3風量(例えば、図9に示す第3判定結果J4等である。)と、前記清浄度に基づいて定まる第2風量(例えば、図9に示す第2判定結果J2等である。)を判定し、
前記第3風量及び前記第2風量のうち、大きい方の風量を採用するように判定するのが望ましい。
以上のような構成により、クリーンルームシステムは、湿度及び清浄度の環境条件を満たすのに適正な風量が特定できる。それらのうち、最も大きい風量を採用すると、湿度及び清浄度の環境条件を満たすのに、最も風量が必要な環境条件に合わせて風量を設定できる。
また、前記送風部は、
前記クリーンルームへ送り込む空気が、送り込む方向(例えば、図2及び図3における右から左への方向であって、x軸方向である。)に対して回転する成分となる旋回成分を含むように送風する(例えば、図2又は図3等のように送風する場合等である。)のが望ましい。このような構成によって、旋回成分が与えられると、誘引される空気の誘引量(誘引比)が増加する。そのため、多くの空気を送風することができ、効率良く空気を送風することができる。
また、前記判定部による判定結果に基づいて、前記空気の温度を水で調整する調整部(例えば、図11に示すPLC100、TIC32及び冷水弁33等である。)を更に含み、
前記送風部は、前記調整部が調整した空気を送風するのが望ましい。
以上のような構成により、クリーンルームシステムは、水冷等によって、送風部が送風する空気の温度を調整することができる。
このように、温度及び湿度等の判定結果に基づいて、送風部が送風する空気の温度が水で調整できると、クリーンルームシステムは、空冷のように冷媒配管を引き回すことなく、送風部が送風する空気の温度を調整できる。また、空冷等の場合と比較すると、水等を用いる調整は、温室効果ガスが漏洩するリスクを減らすことができる。
また、クリーンルームシステムは、前記クリーンルームをエリアに区切り、
前記判定部は、
前記エリアごとに判定し、
前記送風制御部は、
前記エリアごとに制御する(例えば、図13等に示す第11エリアE11、第12エリアE12、第13エリアE13、第14エリアE14、第21エリアE21、第22エリアE22、第23エリアE23及び第24エリアE24等のように区切る等である。)のが望ましい。
以上のような構成により、クリーンルームシステムは、エリアごとに、環境条件の計測、判定及び制御することができる。そして、エリアが区切られると、エリアごとに環境条件が異なるような場合であっても、それぞれのエリアに適した送風を行うことができる。
また、前記送風部は、フィルタ(例えば、図15に示すフィルタFR等である。)を有し、
前記送風部が前記フィルタに送風する第1空気の第1気圧(例えば、図15に示す第1気圧P1等である。)と、前記フィルタから前記クリーンルームの室内へ送風される第2空気の第2気圧(例えば、図15に示す第2気圧P2等である。)との気圧差(例えば、図15に示す気圧差SRP等である。)を計測する差圧計測部(例えば、図15に示す差圧計SER24等である。)と、
前記第1空気の風速(例えば、図15に示す風速SRV等である。)を計測する風速計測部(例えば、図15に示す風量計SER22等である。)と
を更に含み、
前記気圧差及び前記風速に基づいて、前記フィルタの寿命を判定(例えば、図16のように判定する。)又は予測(例えば、図17のように予測する。)するのが望ましい。
また、前記気圧差の平方根を前記風速で除算した記録値(例えば、図16又は図17等に示す記録値CRB等である。)を記録し、
前記記録値が閾値以上になると、前記フィルタが寿命であると判定する(例えば、図16のように判定する。)、又は、前記記録値に基づく予測点が閾値以上になると、前記フィルタが寿命になると予測する(例えば、図17のように予測する。)のが望ましい。
以上のように、フィルタの寿命を判定又は予測する構成であると、フィルタを定期的に交換する定期交換等と比較して、十分な余命のあるフィルタを交換してしまうのを防ぐことができる。また、フィルタの寿命を判定するのに、差圧計等を監視するような構成と比較すると、人手等を少なくできる。このように、無駄な交換によるコストを減らしたり、フィルタを監視する人手を減らす省人化が図れたりする。
また、上記のような構成であると、交換する時期か否かが明確となり、いわゆる「見える化」を行うことができる。
クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部を含み、かつ、前記クリーンルームに設置されるクリーンルームシステムが行う空気循環方法は、
クリーンルームシステムが、前記クリーンルームの室内における温度を計測する温度計測手順(例えば、図5に示すステップS1等である。)と、
クリーンルームシステムが、前記クリーンルームの室内における清浄度を計測する清浄度計測手順(例えば、図5に示すステップS2等である。)と、
クリーンルームシステムが、前記温度及び前記清浄度に基づいて、前記空気を送風するか否か、又は、前記空気の量である送風量を判定する判定手順(例えば、図5に示すステップS3及びステップS4等である。)と、
クリーンルームシステムが、前記判定手順による判定結果に基づいて、前記送風部を制御する送風制御手順(例えば、図5に示すステップS5等である。)と
を含む。
以上のような構成により、クリーンルームシステムは、温度及び清浄度等を把握できる。そのため、クリーンルームシステムは、温度及び清浄度のいずれも考慮して、送風部で空気を送風するか否か、又は、送風部によって送風する送風量を判定することができる。このような判定により、送風をする、しないが切り替えられたり、又は、風量が適正に変更されたりすると、常に送風するような場合と比較して、送風に用いる電気等を少なくできる。ゆえに、クリーンルームにおけるエネルギーの使用量を少なくできる。
本発明に係る各実施形態によれば、クリーンルームにおいて、エネルギーの使用量を少なくできる。
第1実施形態におけるクリーンルームシステムの全体構成例を示す断面図である。 室内側から見て反時計回転方向の旋回成分を送風する空気に与えるようにフィンを取り付けた給気口の構成例を示す正面図である。 室内側から見て時計回転方向の旋回成分を送風する空気に与えるようにフィンを取り付けた給気口の構成例を示す正面図である。 クリーンルーム内の温度の計測結果例を示す図である。 クリーンルームシステムによる空気循環方法の第1例を示すフローチャートである。 クリーンルームシステムによる空気循環方法の第1例を示す図である。 第1実施形態におけるクリーンルームシステムの機能構成例を示す機能ブロック図である。 クリーンルームシステムによる空気循環方法の第2例を示すフローチャートである。 クリーンルームシステムによる空気循環方法の第2例を示す図である。 第2実施形態におけるクリーンルームシステムの機能構成例を示す機能ブロック図である。 第2実施形態におけるクリーンルームシステムの全体構成例を示す断面図である。 クリーンルームシステムによる空気循環方法の第3例を示すフローチャートである。 エリアごとに区切って判定及び制御を行う例を示す図である。 エリアの変形例を示す図である。 フィルタを有する送風部の構成例を示す図である。 フィルタの寿命の判定例を示す図である。 フィルタの寿命の予測例を示す図である。
以下、各実施形態の詳細について添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載において実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
<第1実施形態>
<全体構成例>
図1は、第1実施形態におけるクリーンルームシステムの全体構成例を示す断面図である。以下、図示するようなクリーンルームシステム10を例に説明する。なお、以下の説明では、実施形態を説明する上で必要な装置等を例示して説明する。
図示するように、この例では、クリーンルーム内に、2台の製造装置MCが配置される。この製造装置MCによって、半導体等の製品が製造される。以下、図示するような台数及び配置の製造装置MCの例で説明する。
以下、図の横方向となるx軸は、クリーンルームの幅方向であるとする。そして、以下に示す例は、x軸方向に空調機が空気を送風する。一方で、図の縦方向となるz軸は、クリーンルームの高さ方向であるとする。すなわち、z軸方向が、いわゆる重力方向となる。さらに、奥行き方向をy軸とする。
<送風部の例>
図示するように、クリーンルームシステム10は、クリーンルーム内に空気を送風する空調機を有する。例えば、図示するように、一方の壁(例えば、図において、左端にある壁とする。以下「第1壁」と呼ぶ場合もある。)に、空調機(図では、クリーンルームの左端に設置する空調機である。以下「第1空調機11」という。)が設置されるとする。そして、第1壁とは対面する壁(例えば、図において、右端にある壁とする。以下「第2壁」と呼ぶ場合もある。)に、第1空調機11とは別に空調機(図では、クリーンルームの右端に設置する空調機である。以下「第2空調機12」という。)が設置されるとする。以下、図示するように、第1空調機11及び第2空調機12の2台の空調機が設置される例で説明する。
第1空調機11及び第2空調機12は、例えば、以下のような構成であるのが望ましい。
図2は、室内側から見て反時計回転方向の旋回成分を送風する空気に与えるようにフィンを取り付けた給気口の構成例を示す正面図である。
図3は、室内側から見て時計回転方向の旋回成分を送風する空気に与えるようにフィンを取り付けた給気口の構成例を示す正面図である。
空調機の前面となる給気口21には、複数のフィン20が設置される構成である。そして、フィン20は、クリーンルームへ送り込む空気に対して回転する方向の成分(以下「旋回成分」という。)を与えるようにして送風する。なお、図2及び図3では、右から左への方向が送風方向、すなわち、クリーンルーム内に向かう方向となる。
フィン20は、例えば、図示するように、給気口21の中央部分を中心として回転方向に、等間隔かつ放射状に取り付けられる。また、それぞれのフィン20は、中心軸22に対して傾斜があるように配置される。なお、図2と図3では、それぞれのフィン20は、中心軸22に対する傾斜角が逆となる例である。
このように、中心軸22に対して傾斜があるようにフィン20が配置され、かつ、フィン20が放射状に配置されると、送風の際、すなわち、給気口21を通過させる際に、フィン20に沿うように空気を流すことができる。これにより、空調機は、クリーンルームへ送り込む空気に旋回成分が含まれるようにして空気を送風できる。
そして、空調機は、例えば、図示するような構成を複数有する。このようにして、温度及び清浄度等を管理する領域(以下「管理領域EC」という。)に対して空気を送り込むようにして管理領域ECの温度及び清浄度等を制御する。以下、温度を管理の対象とする例で説明する。
空気を送り込む際に、空気が旋回成分を含むと、それぞれの旋回成分により、干渉作用が生じやすい。具体的には、隣り合う給気口より送り出される互いの空気の旋回成分を同じ方向又は逆向き方向にすることで、それぞれの旋回成分が助長し合う、又は、それぞれの旋回成分が相殺するように相互作用させることができる。
また、図示するような旋回成分があると、誘引作用が発生する。すなわち、旋回成分が含まれると、周囲の空気が巻き込まれる流れ、いわゆる誘引気流が発生しやすい。このように、旋回成分が与えられると、誘引される空気の誘引量(誘引比)が増加する。そのため、多くの空気を送風することができ、効率良く空気を送風することができる。
<クリーンルームについて>
クリーンルームは、温度及び清浄度等の環境条件が管理された領域を持つ空間である。例えば、環境条件は、ISO(International Organization for Standardization)14644-1又は米国連邦空気清浄度基準 209E等の規格で定まる条件である。
具体的には、ISO 14644-1における「クラス 6」の場合には、温度は、「23 ℃±5 ℃」という範囲に収まるように条件が設定される。さらに、ISO 14644-1における「クラス 6」の場合には、清浄度は、粒径が0.1 マイクロメートル(μm)以上の粒子が室内において、1.0×10 個/立方メートル(個/m)以下の空気清浄度となるように条件が設定される。
このように、クリーンルームは、管理領域ECが所定の条件となるように、空調機等によって管理される空間を持つ。
<PLC(Programmable Logic Controller)について>
PLC100は、図1に示すように、空調機等の装置を制御する制御装置及び判定等の処理を行う演算装置の例である。また、PLC100は、設置するセンサから、ネットワーク又はケーブル等を介して、データを取得する。
例えば、PLC100は、電子回路等を有する情報処理装置等である。
<温度計測部の例>
例えば、図1に示すように、クリーンルームには、温度センサSER1が設置される。温度センサSER1は、センサを設置する箇所又は周辺の温度等を計測するセンサである。
例えば、温度センサSER1をクリーンルームにおいて、複数の箇所に設置することで、PLC100は、以下のような計測結果等を取得できる。
図4は、クリーンルーム内の温度の計測結果例を示す図である。図示する例は、クリーンルームにおいて、温度センサを19箇所に設置した場合の例である。
図示する例では、19箇所の計測結果のうち、最も高温な温度(以下「最高温度SR11」という。)は、「25.35 ℃」となる。
同様に、図示する例では、19箇所の計測結果のうち、最も低温な温度(以下「最低温度SR12」という。)は、「22.90 ℃」となる。
そして、PLC100は、最高温度SR11及び最低温度SR12に基づいて、例えば、下記(1)式のように、温度差SR1を計算する。

温度差 = 最高温度 - 最低温度 (1)
上記(1)式のように、PLC100は、複数の計測結果のうち、抽出する最高温度SR11及び最低温度SR12の差を計算して温度差SR1を求める。具体的には、図示する例では、上記(1)式に基づいて、温度差SR1は、「25.35 ℃ - 22.90 ℃=2.45 ℃」となる。
温度差SR1は、いわゆる「温度ムラ」を示す値の例である。すなわち、温度差SR1が大きい値であると、温度ムラが大きいといえ、クリーンルームシステムは、クリーンルーム内に高温な箇所が発生している等により、クリーンルーム内の温度が均一でないと判断できる。一方で、温度差SR1が小さい値であると、クリーンルームシステムは、温度ムラが小さいと判断する。例えば、温度ムラの大小は、あらかじめ設定する閾値と温度差SR1を比較する等によって判断される。
<清浄度計測部の例>
例えば、図1に示すように、クリーンルームには、パーティクルカウンタSER2が設置される。すなわち、クリーンルームでは、パーティクルカウンタSER2等によって、クリーンルーム内にある粒子の数等が計測される。この計測結果を示すデータが、PLC100に送信される。
<空気循環方法の第1例>
クリーンルームシステムは、例えば、以下のような空気循環方法を実行する。
図5は、クリーンルームシステムによる空気循環方法の第1例を示すフローチャートである。
<温度の計測例>(ステップS1)
ステップS1では、温度計測部は、温度を計測する。
<清浄度の計測例>(ステップS2)
ステップS2では、清浄度計測部は、清浄度を計測する。
<温度及び清浄度に基づく判定例>(ステップS3)
ステップS3では、判定部は、温度及び清浄度に基づく判定を行う。例えば、判定部は、送風を行うか否かを判定する。
<送風を行うか否かの判定例>(ステップS4)
ステップS4では、判定部は、ステップS3による判定結果に基づいて、送風を行うか否かを判定する。
次に、送風を行うと判定すると(ステップS4でYES)、クリーンルームシステムは、ステップS5に進む。一方で、送風を行わないと判定すると(ステップS4でNO)、クリーンルームシステムは、処理を終了する、すなわち、送風部を停止させた状態で維持する。
<送風例>(ステップS5)
ステップS5では、送風制御部は、送風部が送風を行うように制御する。
具体的には、上記の処理は、以下のように行われる。
図6は、クリーンルームシステムによる空気循環方法の第1例を示す図である。
図6(A)に示すように、まず、ステップS1が行われると、上記(1)式を計算する等によって、最高温度SR11、最低温度SR12及び温度差SR1等が求まる。そして、図示するように、温度差SR1等に基づいて、温度差が大きいか小さいかが判定されて、送風を行うか否か(いわゆる、送風を「ON」にするか、「OFF」にするかが定まる。)が判定される。以下、温度に基づく判定結果を「第1判定結果J1」という。
図6(B)に示すように、ステップS2が行われると、清浄度SR2等が求まる。図示するように、清浄度SR2等に基づいて、清浄度が許容できる範囲か否かが判定されて、送風を行うか否かが判定される。以下、清浄度に基づく判定結果を「第2判定結果J2」という。
次に、図6(C)に示すように、クリーンルームシステムは、第1判定結果J1及び第2判定結果J2に基づいて、最終的な判定結果(以下単に「判定結果J3」という。)を求める。
例えば、第1判定結果J1及び第2判定結果J2のうち、いずれか一方でも、「送風を行う」という判定結果があると、判定結果J3は、「送風を行う」となる。すなわち、判定結果J3は、第1判定結果J1及び第2判定結果J2の「OR」(論理和)を取る等によって判定される。
<機能構成例>
図7は、第1実施形態におけるクリーンルームシステムの機能構成例を示す機能ブロック図である。例えば、クリーンルームシステム10は、送風部10F1と、温度計測部10F2と、清浄度計測部10F3と、判定部10F4と、送風制御部10F5とを含む機能構成である。以下、図示する機能構成を例に説明する。
送風部10F1は、クリーンルームの室内へ空気を送風する送風手順を行う。例えば、送風部10F1は、空調機等で実現する。
温度計測部10F2は、クリーンルームの室内における温度を計測する温度計測手順を行う。例えば、温度計測部10F2は、温度センサSER1等で実現する。
清浄度計測部10F3は、クリーンルームの室内における清浄度を計測する清浄度計測手順を行う。例えば、清浄度計測部10F3は、パーティクルカウンタSER2等で実現する。
判定部10F4は、温度及び清浄度に基づいて、空気を送風するか否か等を判定する判定手順を行う。例えば、判定部10F4は、PLC100等で実現する。
送風制御部10F5は、判定部10F4による判定結果に基づいて、送風部10F1を制御する送風制御手順を行う。例えば、送風制御部10F5は、PLC100等で実現する。
以上のように、温度及び清浄度の両方を考慮して、どちらかの条件を満たすのに送風する必要がある場合等に限定して、クリーンルームシステムが送風を行うようにすると、常に送風を行う場合等と比較して、クリーンルームにおけるエネルギーの使用量を少なくできる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態と比較すると、湿度及び清浄度を用いる点が異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明を省略する。
<湿度計測部の例>
例えば、図1に示すように、クリーンルームには、湿度センサSER3が設置される。湿度センサSER3は、センサを設置する箇所又は周辺の湿度等を計測するセンサである。
例えば、湿度センサSER3をクリーンルームにおいて、複数の箇所に設置することで、PLC100は、第1実施形態における温度と同様に計測結果等を取得できる。
<空気循環方法の第2例>
第2実施形態では、クリーンルームシステムは、例えば、以下のような空気循環方法を実行する。
図8は、クリーンルームシステムによる空気循環方法の第2例を示すフローチャートである。第1例と比較すると、第2例は、ステップS21及びステップS22となる点が異なる。
そして、PLC100は、計測する湿度のうち、最も高湿となる最高湿度及び計測する湿度のうち、最も低湿となる最低湿度に基づいて、例えば、下記(2)式のように、湿度差を計算する。

湿度差 = 最高湿度 - 最低湿度 (2)
上記(2)式のように、PLC100は、複数の計測結果のうち、抽出する最高湿度及び最低湿度の差を計算して湿度差を求める。
湿度差は、いわゆる「湿度ムラ」を示す値の例である。すなわち、湿度差が大きい値であると、湿度ムラが大きいといえ、クリーンルームシステムは、クリーンルーム内に湿度の低い箇所が発生している等により、クリーンルーム内の湿度が均一でないと判断できる。一方で、湿度差が小さい値であると、クリーンルームシステムは、湿度ムラが小さいと判断する。例えば、湿度ムラの大小は、あらかじめ設定する閾値と湿度差を比較する等によって判断される。
<湿度の計測例>(ステップS21)
ステップS21では、湿度計測部は、湿度を計測する。
<湿度及び清浄度に基づく判定例>(ステップS22)
ステップS22では、判定部は、湿度及び清浄度に基づく判定を行う。例えば、判定部は、送風を行うか否かを判定する。
具体的には、上記の処理は、以下のように行われる。
図9は、クリーンルームシステムによる空気循環方法の第2例を示す図である。なお、清浄度、すなわち、図9(B)に示す例は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図9(A)に示すように、まず、ステップS21が行われると、上記(2)式を計算する等によって、最高湿度SR31、最低湿度SR32及び湿度差SR3等が求まる。そして、図示するように、湿度差SR3等に基づいて、湿度差が大きいか小さいかが判定されて、送風を行うか否かが判定される。以下、湿度に基づく判定結果を「第3判定結果J4」という。
次に、図6(C)に示すように、クリーンルームシステムは、第2判定結果J2及び第3判定結果J4に基づいて、判定結果J3を求める。
<機能構成例>
図10は、第2実施形態におけるクリーンルームシステムの機能構成例を示す機能ブロック図である。第1実施形態と比較すると、第2実施形態は、湿度計測部10F20を含む機能構成となる点が異なる。
湿度計測部10F20は、クリーンルームの室内における湿度を計測する湿度計測手順を行う。例えば、湿度計測部10F20は、湿度センサSER3等で実現する。
以上のように、湿度及び清浄度の両方を考慮して、どちらかの条件を満たすのに送風する必要がある場合等に限定して、クリーンルームシステムが送風を行うようにすると、常に送風を行う場合等と比較して、クリーンルームにおけるエネルギーの使用量を少なくできる。
<第3実施形態>
クリーンルームシステムは、例えば、以下のような構成でもよい。
<全体構成例>
図11は、第2実施形態におけるクリーンルームシステムの全体構成例を示す断面図である。
例えば、送風部の例である空調機は、図示するように、第3空調機31等でもよい。すなわち、クリーンルーム内には、図示するような複数の第3空調機31のように、送風部が図示する配置及び向きで設置されてもよい。
また、クリーンルームには、複数の箇所に、無線温湿度センサSER5が設置される。したがって、第3実施形態では、クリーンルーム内において、複数の無線温湿度センサSER5によって、温度及び湿度が複数の箇所で計測されて、PLC100に計測結果が送信される。
さらに、図示する例では、制御部の例であるPLC100による制御に基づいて、TIC(Temperature Indication Controller、温度指示調整計、以下単に「TIC32」という。)及び冷水弁33等が、第3空調機31によって送風する空気の温度(以下「送風温度」という。)を水等で調整する調整手順を行う調整部の例となる。以下、PLC100、TIC32及び冷水弁33によって、送風温度を水冷する場合を例に説明する。
<空気循環方法の第3例>
第3実施形態では、クリーンルームシステムは、例えば、以下のような空気循環方法を実行する。
図12は、クリーンルームシステムによる空気循環方法の第3例を示すフローチャートである。
<全センサからデータを取得できたか否かの判断例>(ステップS301)
ステップS301では、制御部は、全センサからデータを取得できたか否かを判断する。すなわち、いずれかのセンサが故障等であると、データがすべて揃わない状態となる。ゆえに、制御部は、このような故障等が発生していないか否かを判断する。
次に、全センサからデータを取得できたと判断すると(ステップS301でYES)、クリーンルームシステムは、ステップS303に進む。一方で、全センサからデータを取得できないと判断すると(ステップS301でNO)、クリーンルームシステムは、ステップS302に進む。
<警報等を行う例>(ステップS302)
ステップS302では、制御部は、警報等を発する。すなわち、クリーンルームシステムは、センサ等が故障している状態であることを管理者等に知らせる。
<温度差及び湿度差の計算例>(ステップS303)
ステップS303では、判定部は、温度差及び湿度差を計算する。例えば、温度差は、下記(3)式のように計算される。

ΔT = Max(T1~T4) - Min(T1~T4) (3)
上記(3)式において、「ΔT」は、温度差を示す。また、「Max()」は、「()」内に入力する温度のうち、最高温度となる温度を抽出する関数を示す。さらに、「Min()」は、「()」内に入力する温度のうち、最低温度となる温度を抽出する関数を示す。
また、上記(3)式は、計測の対象とする箇所を「T1」、「T2」、「T3」及び「T4」の4箇所とする場合の例である。
次に、例えば、湿度差は、下記(4)式のように計算される。

ΔH = Max(H1~H4) - Min(H1~H4) (4)
上記(4)式において、「ΔH」は、湿度差を示す。また、「Max()」及び「Min()」は、上記(3)式と同様とする。
そして、上記(4)式は、計測の対象とする箇所を「H1」、「H2」、「H3」及び「H4」の4箇所とする場合の例である。
<温度差又は湿度差が閾値より大きいか否かの判定例>(ステップS304)
ステップS304では、判定部は、温度差又は湿度差が閾値より大きい値であるか否かを判定する。例えば、判定部は、下記(5)式のように判定する。

判定結果 = (ΔT>ΔTb) OR (ΔH>ΔHb) (5)
上記(5)式において、「ΔT」及び「ΔH」は、上記(3)式及び上記(4)式と同様である。「ΔTb」は、温度ムラの有無を判定するための閾値であって、値は、あらかじめ設定される。同様に、「ΔHb」は、湿度ムラの有無を判定するための閾値であって、値は、あらかじめ設定される。したがって、「ΔT」及び「ΔH」のうち、どちらか一方の値でも閾値より大きい値であると、判定部は、温度ムラ又は湿度ムラがある(以下単に「ムラあり」という。)と判定する。一方で、「ΔT」及び「ΔH」のどちらの値も閾値以下の値であると、判定部は、温度ムラ及び湿度ムラがいずれもない(以下単に「ムラなし」という。)と判定する。
次に、ムラありと判定すると(ステップS304でYES)、クリーンルームシステムは、ステップS305に進む。一方で、ムラなしと判定すると(ステップS304でNO)、クリーンルームシステムは、ステップS306に進む。
<「ムラあり」の設定例>(ステップS305)
ステップS305では、判定部は、「ムラあり」の判定結果を設定する。例えば、「ムラあり」であるか「ムラなし」であるかの判定結果は、フラグ等に入力される。以下、「ムラあり」であるか「ムラなし」であるかの判定結果を「TH_ng」とする。「TH_ng」は、「1」又は「0」が設定されるデータであり、「ムラあり」を「1」とする。一方で、「ムラなし」という判定結果は、「TH_ng」に「0」と入力する。
したがって、ステップS305では、判定部は、「TH_ng=1」に設定する。
<「ムラなし」の設定例>(ステップS306)
ステップS306では、判定部は、「ムラなし」の判定結果を設定する。したがって、ステップS306では、判定部は、「TH_ng=0」に設定する。
<代表温度に基づく水量の決定例>(ステップS307)
ステップS307では、判定部は、代表温度に基づいて水量を決定する。
代表温度は、例えば、クリーンルーム内における特定の箇所の温度である。すなわち、代表温度は、例えば、「T1」、「T2」、「T3」及び「T4」等からあらかじめ選ばれる温度等である。
代表温度が高い場合には、判定部は、冷水弁の開度を上げて冷水量を増やすと判定する。このように、空調機が有するコイルに流れる冷水量が増えると、送風する空気の温度を低くするように調整できる。
<「ムラあり」であるか否かの判定例>(ステップS308)
ステップS308では、判定部は、「ムラあり」であるか否かを判定する。すなわち、判定部は、「TH_ng=0」であるか、又は、「TH_ng=1」であるかを判定する。
また、ステップS308は、判定結果、すなわち、後段で制御する風量が激しく変更されるのを避けるため、30 分間程度、判定結果を維持する。例えば、移動平均値等を用いて判定結果を変更するか否かが判定される。
次に、「ムラあり」であると判定すると(ステップS308でYES)、クリーンルームシステムは、ステップS309に進む。一方で、「ムラあり」でないと判定すると(ステップS308でNO)、クリーンルームシステムは、ステップS310に進む。
<風量を増加させる例>(ステップS309)
ステップS309では、送風制御部は、風量を増加させる。例えば、送風制御部は、下記(6)式のように風量を制御する。

N = N + ΔN (6)
上記(6)式において、「N」は、現在の風量(以下「現在値」という。)を示す。また、「ΔN」は、風量の変更量(以下単に「変更量」という。)であり、あらかじめ設定する値である。
<風量を減少させる例>(ステップS310)
ステップS310では、送風制御部は、風量を減少させる。例えば、送風制御部は、下記(7)式のように風量を制御する。

N = N - ΔN (7)

上記(7)式において、「N」及び「ΔN」は、上記(6)式と同様である。
<風量が下限値より小さい値か否かの判定例>(ステップS311)
ステップS311では、判定部は、風量が下限値より小さい値か否かを判定する。例えば、下限値LTは、図6又は図9のように、あらかじめ設定される。
すなわち、判定部は、上記(7)式の計算の結果、現在値が下限値LTより小さい値になったか否かを判定する。送風部は、下限値LTより小さい風量で送風できない等の事情がある。そこで、判定部は、下限値LTより小さい風量を設定しないように判定する。
次に、風量が下限値より小さい値であると判定すると(ステップS311でYES)、クリーンルームシステムは、ステップS312に進む。一方で、風量が下限値より小さい値でないと判定すると(ステップS311でNO)、クリーンルームシステムは、処理を終了する。
<風量を下限値に設定する例>(ステップS312)
ステップS312では、送風制御部は、風量を下限値に設定する。
以上のように、温度及び湿度等の判定結果に基づいて、送風温度が水で調整できると、クリーンルームシステムは、空冷のように冷媒配管を引き回すことなく、送風温度を調整できる。また、空冷等の場合と比較すると、水等を用いる調整は、温室効果ガスが漏洩するリスクを減らすことができる。
<変形例>
クリーンルームシステムは、以下のような構成でもよい。
<送風部について>
空調機等の送風部は、例えば、図1に示すように、吸引部より低い高さとなる下部に設置されるのが望ましい。
<吸引部について>
吸引部の例となる吸気口は、例えば、図1に示すように、z軸方向において、空調機より高い高さとなる上部に設置されるのが望ましい。例えば、図示する例では、一方の壁に、吸気口(図では、クリーンルームの左端に設置する吸気口であり、第1空調機11の上に設置される吸気口である。以下「第1吸気口13」という。)が設置されるとする。そして、第1空調機11がある壁とは反対側の壁に、第1吸気口13とは別に吸気口(図では、クリーンルームの右端に設置する吸気口であり、第2空調機12の上に設置される吸気口である。以下「第2吸気口14」という。)が設置されるとする。以下、図示するように、2つの吸気口が設置される例で説明する。
また、第1吸気口13は、図示するように、例えば、排気ファン13F及び冷却コイル13C等の装置を有する構成である。一方で、第2吸気口14は、例えば、排気ファン14F及び冷却コイル14C等の装置を有する構成である。
<排出部の例>
例えば、図1に示すように、クリーンルームには、排出部の例となるダンパ15が設置されてもよい。例えば、ダンパ15は、天井16等に設置される。
そして、排出部は、送風部より一定距離以上(図では、x軸方向となる。)離れた地点に設置される。まず、ダンパ15は、空調機とセットで配置される。そして、ダンパ15は、空調機が送風する空気の温度が上がる地点に設置される。具体的には、1台の空調機に対して、少なくとも1つのダンパ(以下「第1ダンパ」という。)が配置される。
そして、第1ダンパと、空調機との間に、製造装置MC等の発熱体が配置される場合がある。このような場合には、第1ダンパとは異なるダンパ(以下「第2ダンパ」という。)が、発熱体に対応するため、第1ダンパと、空調機との間に、所定の間隔で更に設置される。
所定の間隔は、例えば、標準的な製造装置MC及び製造装置MCにおける作業領域等で定まる間隔である。このような間隔とすることで、製造装置MCの配置が変更されても対応することができる。
<上層及び下層を成層する例>
図1に示す例のように、クリーンルームでは、下部で送風部が室内へ空気を送風し、かつ、吸引部が上部で空気を吸い込む等によって、温度等の条件を満たすように管理できる層(以下「下層E2」という。)と、下層E2より上部に形成される層(以下「上層E1」という。)とが成層されるのが望ましい。
図示する例は、下層E2が管理領域ECである。また、この例は、管理領域EC、すなわち、下層E2が床面GDを基準に高さが2 メートル以下の領域であるとあらかじめ設定する例である。
なお、床面GDを基準に2 メートルの高さは、送風部の最も高い高さの例である。すなわち、送風部が空気を直に送風できる最大の高さが床面GDを基準に2 メートルの高さであるとする。したがって、送風部の最も高い高さは、空調機の大きさ及び空気を送風できる高さ等によって定まる。ゆえに、床面GDを基準に2 メートルの高さ以下の領域が管理領域ECとなり、管理領域ECは、空調機等によって温度等が管理される。
例えば、図示するように、上層E1及び下層E2等が成層できると、クリーンルームの上部に、温度の高い領域、いわゆる「熱溜まり」を作ることができる。
「熱溜まり」があると、下部と上部の温度差を大きくできる。このように、給気と排気の温度差が大きいと搬送動力を少なくできる。したがって、「熱溜まり」を作ると、省エネを図ることができる。
また、「熱溜まり」を作ると、低温の空気が下部に停滞しやすくなる。そのため、下部が低温化されやすくなり、主に下部を低温にするエネルギーを少なくできる。
さらに、「熱溜まり」を作るようにすると、送風等によって、低温化する範囲が主に下層となる範囲だけで済む場合が多い。つまり、「熱溜まり」を作ると、送風等で管理する範囲がクリーンルーム全体より狭い範囲でよい。そのため、クリーンルーム全体を管理する場合と比較して、「熱溜まり」を作ると、省エネを図ることができる。
<一定距離の例>
排出部を設置する地点となる、送風部から一定距離以上離れた地点は、例えば、以下のような地点である。
例えば、第1壁から第2壁までの距離(以下単に「幅」という。)が「40 メートル」であるとする。この場合には、ダンパ15は、例えば、第1壁又は第2壁から一定距離以上離れた地点に設置される。この場合には、一定距離は、例えば、「1.0 メートル」等である。
なお、一定距離は、「1.0 メートル」に限られない。すなわち、一定距離は、クリーンルームの条件、送風部による送風の強さ、幅又は製造装置の配置等によって異なる。
送風部から一定距離以上離れると、室温が以下のようになる。
室温は、第1壁又は第2壁から「0.0 メートル」の距離で最も温度が低く、距離が遠くなると、室温が高くなる。例えば、設定温度が「22.0 ℃」とする。
「1.0 メートル」以上の距離になると、室温がほぼ設定温度となる、すなわち、室温が送風部の地点より、高くなる。したがって、送風部から「1.0 メートル」以上離した地点に、製造装置等の発熱体が設置されるのが望ましい。すなわち、送風部から「1.0 メートル」以上離した地点から、室温の上昇により、成層が形成されやすい。ゆえに、「1.0 メートル」以上離した地点に、発熱体が設置され、かつ、排出部は、「1.0 メートル」以上離れた距離に設置されるのが望ましい。このような地点に排出部が設置されると、温度が高くなる地点で空気を排出させて、クリーンルームにおいて、温度等の条件を保つことができる。
さらに、空調機は、送風機等でもよい。また、空調機は、図1に示すように、それぞれの空調機が異なる構成でもよいし、同じ構成でもよい。
また、天井に開閉又は開度が調整可能な排出部を複数、分散させて設けてもよい。このような構成であると、クリーンルーム内の発熱体(製造装置等である。)の配置が変更されることに対応することができる。また、このような構成であると、配置変更でなく、製造装置の稼働又は非稼働にも対応することができるので好ましい。この場合において、例えば、製造装置の配置に応じて開閉、開度を手動又は開度を制御装置を用いて調整することができる。また、製造装置の稼働又は非稼働に応じて開閉、開度を手動又は開度を制御装置を用いて調整することができる。
なお、空調機は、何台でもよく、1台でもよいし、3台以上であってもよい。また、x軸及びy軸において、空調機は、どこに設置されてもよい。例えば、壁から壁の距離が長い、すなわち、大空間であると、空調機の送風量が不足する場合がある。このような場合には、例えば、図1等に示すように、x軸において、それぞれの送風機は、向かい合わせの配置である。このようにすると、少数の空調機では不足する風量を補うことができる。さらに、このような構成であると、双方の空調機が送風する空気は、中間地点等でぶつかる。このように空気を互いにぶつけると、クリーンルームでは、上部へ空気を押し上げる効果を奏する。
一方で、壁から壁までの距離が短い、すなわち、小空間であると、1台の空調機であっても、成層を形成できる。このような場合には、施工費等を考慮して、空調機は、1台でもよい。
なお、送風部は、図2等のような構成でなくともよい。例えば、送風部は、他の形状、配置又は傾斜角となる機構等でもよい。そして、送風部は、クリーンルームへ送り込む空気に、周辺の空気を誘引させて送風する構成であるのが望ましい。
具体的には、周囲の空気を誘引させる構成は、まず送り出す空気を集めて、集めた空気を押し出す機構等である。このような機構であると、押し出された後、空気があった箇所の気圧が下がるため、周囲の空気が流れ込む現象が発生し、誘引気流が発生しやすい。このように、周囲の空気を誘引させて送風する構成であると、効率良く空気を送風することができる。なお、送風部は、上記以外の方法及び機構で、周囲の空気を誘引させて送風させてもよい。
また、送風部は、図示する以外の機構等を有してもよい。例えば、送風部は、フィルタ又は空冷器等を更に有してもよい。空冷器等(冷却コイル)は、管理領域ECに対応する高さ方向に延在させて配置することができる。空冷器等があると、第1空調機11及び第2空調機12から送風される空気の温度をほぼ一定にすることができる。また、空冷器等は、上部送風ユニット内等に配置することができる。このような構成とすると、空調機等の厚さを薄くすることができ、クリーンルームの作業領域をより広く利用することができる。
さらに、空冷器等には、冷凍サイクルの蒸発器を用いることができる。この場合において、当該冷凍サイクルの凝縮器をクリーンルームの外壁等に配置することができる。上記の例では、冷媒配管を介して、空冷器等は、屋上等に配置、すなわち、室外機とすることができる。また、空冷器等として、熱交換器内に外部から冷水を通流させる形式のものを用いることができる。また、外部に熱交換器を配置し、ダクトを介して冷風を空冷器等に供給する構成としてもよい。これによれば、さらに室内空間を有用に利用することができる。
ほかにも、クリーンルームにおいて、温度、湿度、清浄度、振動、圧力、ガス成分、静電気、電磁波、微生物又はこれらの組み合わせ等が環境条件として管理されてもよい。そして、クリーンルームシステムは、温度、湿度、清浄度、その他の環境条件のうち、2つ以上を組み合わせて判定を行ってもよい。したがって、クリーンルームシステムは、上記の例以外の組み合わせで判定等の処理を行ってもよい。このように、複数の環境条件を組み合わせると、規格等で定められている条件を満たすように制御できる。
なお、管理対象とする環境条件には、温度、清浄度及び湿度が含まれるのが望ましい。規格等では、温度、清浄度及び湿度等が対象となる場合が多い。そこで、温度、清浄度及び湿度等を把握できるようにすると、規格等で定められる環境条件を満たすように、クリーンルーム内を管理できる。
また、クリーンルームにおいて、すべての空間が「クラス 6」に定まる環境条件を満たさなくともよい。すなわち、クリーンルームにおいて、環境条件を満たす領域とあらかじめ設定される領域(上記の例では、管理領域ECである。)は、クリーンルームの一部の空間でもよい。例えば、管理領域ECは、図示するように、床面GDを基準とした一定の高さまでの範囲等のように設定される。したがって、管理領域ECは、空調機等によって、例えば、温度が「23 ℃±5 ℃」になるように管理される。一方で、管理領域EC以外の領域(図1に示す例では、管理領域ECより高い高さの領域及び床面GDより低い高さの領域等である。)は、管理の対象外であって、温度が「23 ℃±5 ℃」の範囲でなくともよい。
なお、吸気口は、いくつでもよく、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。また、x軸及びy軸において、吸気口は、どこに設置されてもよい。また、吸気口が空気を吸い込む風速も所定の風速以下であるのが望ましい。すなわち、吸気口が多くの空気を一度に吸い込むと、上層と下層の空気が混じりやすくなる。そこで、吸気口は、上層及び下層の空気が混じりにくい風速で空気を吸い込むのが望ましい。具体的には、所定の風速は、1 メートル毎秒以下等であるのが望ましい。また、上層と下層の空気を混ぜない程度の風速とするため、吸気口の数又は吸気を行う方向等が定められてもよい。
なお、吸引部は、ダクトDT等が繋がる構成でもよい。図1に示すように、例えば、クリーンルームの中央部等において、ダクトDTの入口部分から空気を吸い込み、配管によって、ダクトDTの入口部分から第2吸気口14へ空気が流れる機構等でもよい。すなわち、吸引部は、送風部より上部で空気を吸い込めればよく、ダクトDT等の機構、平面における地点及び装置の構成等は問わない。特に、天井がない構成では、ダクトDT等が繋がる構成は有効である。
また、ダクトDTによって送られる空気は、クリーンルーム内を循環させずに、別の排気ダクト等によって、クリーンルーム外へ排出されてもよい。
さらに、吸気口は、第1吸気口13及び第2吸気口14の組み合わせに限られない。例えば、2 台以上の吸気口を用いる構成では、すべて第1吸気口13であってもよい。第1吸気口13を用いる構成であると、高さ方向において、送り出す空気を均等に冷却させることができる。
一方で、例えば、2 台以上の吸気口を用いる構成では、すべて第2吸気口14であってもよい。第2吸気口14を用いる構成であると、フィルタの部分等を薄くすることができる。
なお、排出部は、ダンパ15のように、開口部を有するのが望ましい。すなわち、排出部は、開口部を開閉又は開度を調整できる機構を有するのが望ましい。このように、開閉又は開度を調整できる構成であると、排出部は、通過させる空気の流量又は流速等を温度等に応じて調整することができる。例えば、製造装置の稼働等により、温度が高くなる場合には、開口部を空けて空気が排出されやすくしてもよい。ほかにも、流量を調整することで風速を所定の風速以下とするように調整してもよい。
なお、排出部は、他の機構で実現されてもよい。例えば、排出部は、窓又は穴等を含む構成であってもよい。例えば、排出部は、温度、流量又は流速等の数値を計測するセンサを有し、センサによる計測結果をフィードバックしてアクチュエータ等により開口部を開閉又は開度を調整するシステム構成であってもよい。
また、第1ダンパと第2ダンパは、異なる大きさでもよい。例えば、第1ダンパは、常に吸引するダンパとし、第2ダンパ等より大きなダンパとしてもよい。
第1ダンパ及び第2ダンパは、室内から開度を調整できる構成とすることが望ましい。このような構成であると、開度を調整するのに、天井に上がる作業を軽減することができる。また、制御装置等によって、遠隔で開度等を調整できるのが望ましい。このような構成であると、作業の負担を軽減させることができる。
<センサについて>
例えば、図1に示すように、クリーンルームは、風量計SER4等のセンサがあってもよい。例えば、風量計SER4は、ピトー管(pitot tube)等である。
したがって、送風部及び送風制御部は、風量、風速又はこれらの組み合わせ等を風量計SER4で計測して、フィードバック制御等を行う構成でもよい。一方で、風量計SER4等がなく、送風部及び送風制御部は、シーケンス制御等を行う構成でもよい。
風量計SER4によるフィードバックがあると、クリーンルームシステムは、風量等を精度よく制御できる。
<温度、湿度及び清浄度等の環境条件について>
上記の例のように、温度に基づく判定は、温度差、すなわち、温度ムラの有無に基づく判定に限られない。例えば、ISO等には、「23 ℃±5 ℃」等のように範囲が設定されている。これらの値を閾値にして、クリーンルームシステムは、それぞれの温度が規格等で定められた範囲内か否かを判定してもよい。そして、計測結果のうち、1つでも範囲外の温度がある、最高温度が範囲外である、又は、最低温度が範囲外であると、クリーンルームシステムは、送風を行う、又は、風量を多くする等のように判定してもよい。
同様に、湿度又は清浄度等が対象となってもよい。なお、規格等で範囲が定められていない場合には、範囲は、独自に設定されてもよい。
このような判定の基準にすると、クリーンルームシステムは、規格等で定められる条件を満たすように制御できる。
<風量等の判定について>
判定は、送風を行うか否かを判定するに限られない。例えば、判定では、風量等が決められてもよい。例えば、温度及び清浄度に基づいて判定が行われる場合には、まず、それぞれの計測結果に基づいて、別々に風量が判定される。なお、図6等のように、送風を行うか否かと判定する場合には、例えば、風量は、あらかじめ設定される風量である。
具体的には、クリーンルームシステムは、温度差に対応する風量(以下「第1風量」という。)を特定する。同様に、クリーンルームシステムは、清浄度に対応する風量(以下「第2風量」という。)を特定する。そして、クリーンルームシステムは、例えば、第1風量及び第2風量を比較して、大きい方の風量を採用する。
このようにすると、それぞれの環境条件を満たすのに適正な風量が特定できる。それらのうち、最も大きい風量を採用すると、環境条件を満たすのに最も風量が必要な環境条件に合わせて風量を設定できる。
同様に、クリーンルームシステムは、湿度差に対応する風量(以下「第3風量」という。)を特定してもよい。すなわち、クリーンルームシステムは、第1風量、第2風量及び第3風量のいずれか2つ以上を特定し、これらの風量のうち、最も大きい風量を採用してもよい。
なお、風量は、例えば、送風部が単位時間あたりに送風する空気の量、送風を行う時間(すなわち、送風部を「ON」にしている時間等である。)の長さ、風速、フィンの回転速度、フィンを回転させるモータの電圧、回転させるフィンの数又はこれらの組み合わせを変える等で設定される。
また、温度差、清浄度又は湿度差に対応する風量は、例えば、テーブル等によって、あらかじめ設定する値である。
このように、送風を行うか否かに限られず、風量までを判定すると、クリーンルームシステムは、送風に強弱をつけることができる。特に、「100%」(送風する)とするか、又は、「0%」(送風しない)しか選べない場合等と比較すると、消費電力を小さくできる場合が多い。
<調整について>
なお、送風温度は、水冷でなくともよい。すなわち、調整は、送風温度を上げてもよい。また、調整に用いるハードウェアは、上記の例以外の装置が用いられてもよい。
<警報等について>
警報等は、警報音等を発するに限られない。すなわち、管理者又はクリーンルームにいる人物等に異常が起きていることを知らせることができれば、通知方法は問わない。例えば、警報等は、光又はメッセージ等を発する構成でもよい。また、警告等には、データを取得できないセンサ、すなわち、故障の原因追究又は故障している箇所の特定等に用いられるデータ等が表示又は送信されてもよい。このように、故障等が警報等によって通知されると、管理者等は、センサの故障等の異常に素早く気付くことができる。
<エリアごとに判定する例>
クリーンルームシステムは、例えば、以下のように、クリーンルーム内をエリアに区切り、エリアごとに判定等を行ってもよい。
図13は、エリアごとに区切って判定及び制御を行う例を示す図である。例えば、クリーンルームは、室内を図示するように、第11エリアE11、第12エリアE12、第13エリアE13、第14エリアE14、第21エリアE21、第22エリアE22、第23エリアE23及び第24エリアE24のようにあらかじめ区切られる。
このように、エリアごとに区切り、エリアごとに、計測、判定及び制御が行われると、クリーンルーム内を細かく制御することができる。
エリアの広さ、区切り方及びエリアの数等は、あらかじめ設定する。例えば、以下のようなエリアの区切り方でもよい。
図14は、エリアの変形例を示す図である。例えば、クリーンルームの広さ、センサの設置する箇所又は製造装置の配置等に基づいて、図14(A)、図14(B)、図14(C)又は図14(D)のように、エリアが区切られてもよい。
このように、エリアが区切られると、エリアごとに環境条件が異なるような場合であっても、それぞれのエリアに適した送風を行うことができる。
<フィルタの寿命を判定及び予測する例>
また、クリーンルームシステムは、例えば、図11に示すように、管理装置CNTを有するのが望ましい。なお、管理装置CNTは、例えば、サーバ等の情報処理装置である。したがって、管理装置CNTは、PLC100等を介して、様々なセンサが計測したデータを取得する。そして、管理装置CNTは、例えば、以下のように、フィルタを有する送風部において、フィルタの寿命を判定及び予測する。
図15は、フィルタを有する送風部の構成例を示す図である。例えば、送風部は、図示するように、第1空調機11が空気を送風する方向(図の例では、第1空調機11から右方向となる。)に、フィルタFRを有する構成である。
フィルタFRは、送風する空気に含まれる粒子等を取り除く。なお、フィルタFRは、送風する空気を減速させてもよい。したがって、フィルタFRは、ある程度の使用期間が経過すると、損傷、摩耗、汚れ又は目詰まり等によって、「寿命」となる。すなわち、寿命となったフィルタFRでは、送風する空気を十分に清浄する機能を発揮できない、又は、目詰まり等によって空気を十分に送風できなくする等の弊害が出てくる。そこで、寿命となったフィルタFRは、交換するのが望ましい。
管理装置CNTは、例えば、図示するようなパラメータを計測して、計測結果に基づいて、フィルタFRが寿命であるか否かを判定する。
例えば、クリーンルームシステム10は、気圧計SER21、風量計SER22、気圧計SER23及び差圧計24等を有するハードウェア構成である。
気圧計SER21は、図示するように、第1空調機11がフィルタFRに送風する空気(以下「第1空気」という。)、すなわち、フィルタFRを通過する前の空気の気圧(以下「第1気圧P1」という。)を計測する。
気圧計SER23は、図示するように、フィルタFRからクリーンルームの室内へ送風される空気(以下「第2空気」という。)、すなわち、フィルタFRを通過した後の空気の気圧(以下「第2気圧P2」という。)を計測する。
差圧計測部の例である差圧計24は、第1気圧P1及び第2気圧P2の差(以下「気圧差SRP」という。)を計測する。
風速計測部の例である風量計SER22は、フィルタFRを通過する前の風速SRVを計測する。
以上のような計測結果を用いて、管理装置CNTは、例えば、以下のようにフィルタFRの寿命を判定する。
図16は、フィルタの寿命の判定例を示す図である。例えば、フィルタの寿命は、図16(A)又は図16(B)のように判定される。
図16(A)は、横軸を風速SRVとし、縦軸を気圧差SRPの平方根とする。初期状態、すなわち、フィルタFRを交換した直後は、例えば、図示する初期状態CRA1のような特性となる。具体的には、初期状態CRA1では、風速SRVが変化しても、気圧差SRPの平方根があまり変化しない。
そして、フィルタFRを使用していくと、図示するように、特性は、初期状態CRA1から交換時期状態CRA2のように変化していく場合が多い。
交換時期状態CRA2は、初期状態CRA1と比較すると、風速SRVの変化に対して、気圧差SRPの平方根が大きく変化する。この状態は、第1空調機11が一定の気圧で送風しているため、時間が経過しても、第1気圧P1がほぼ一定であるのに対して、フィルタFRを通過すると、気圧が大きく下がる状態となる。すなわち、フィルタFRが目詰まり等を起こしていると、フィルタFRが送風する空気の勢いを弱くするため、気圧が大きく下がりやすい。
したがって、交換時期状態CRA2のような傾向を示す値(例えば、交換時期状態CRA2の傾き等である。)をあらかじめ閾値として設定しておくと、管理装置CNTは、気圧差SRPの平方根等を計算することでフィルタの寿命を判定できる。
図16(B)は、横軸を時間(フィルタFRを使用している時間、すなわち、フィルタFRを交換してから経過した時間等である。)とし、縦軸を気圧差SRPの平方根を風速SRVで除算した結果とする。
記録値CRBは、例えば、1日ごとに計算する、気圧差SRPの平方根を風速SRVで除算した結果を記録した結果の例を示す。記録値CRBは、図示するように、時間が経過していくと、値が上昇していく。これに対して、管理装置CNTには、交換時期と判定する閾値となる判定値JLをあらかじめ設定する。
このようにすると、管理装置CNTは、判定値JLに記録値CRBが達した点(図では、寿命時点LPで示す点である。)をフィルタFRの寿命と判定できる。
また、管理装置CNTは、例えば、以下のように、フィルタの寿命を予測してもよい。
図17は、フィルタの寿命の予測例を示す図である。例えば、図16(B)のように、記録値CRBが入力されるとする。図示するように、現時点T1では、記録値CRBが判定値JLに達していないため、現時点T1は、フィルタFRを交換する時期ではないと判定される。
そこで、管理装置CNTは、例えば、図示するように、記録値CRBに基づいて、寿命になると予測する時点(以下「予測時点T2」という。)を予測する。具体的には、まず、管理装置CNTは、記録値CRBに基づいて、予測線PLを計算する。予測線PL上にある点が予測点となる。
予測線PLは、例えば、記録値CRBが示す直近1カ月の計算結果を移動平均、記録値CRBの平均、又は、記録値CRBに基づく最小二乗法等で計算される。
そして、図示するように、予測線PLを延長すると、判定値JLとの交点PPが求まる。例えば、このようにして求める交点PPが、フィルタFRが寿命に達する、すなわち、予測点が閾値以上になる点であり、フィルタFRが寿命となる時点は、予測時点T2であると予測される。
このような構成であると、クリーンルームシステムは、フィルタFRを交換する時期を予測できる。
なお、ハードウェア構成は、図示する構成に限られない。例えば、差圧計24がないハードウェア構成等でもよい。この構成では、管理装置CNTは、気圧計SER21及び気圧計SER23が計測したそれぞれの気圧から差分を計算して、気圧差SRPを計算する。このように、気圧差SRP及び風速SRVは、計算等で求められてもよい。また、計測結果は、図示する以外のセンサから取得できる計測結果に基づいて計算されてもよい。このように、他のセンサによる計測結果に基づいて計測結果を推定したり、又は、他のセンサの計測結果を兼用して使用したりすると、センサを少なくすることができる。
以上のように、フィルタの寿命を判定又は予測する構成であると、フィルタを定期的に交換する定期交換等と比較して、十分な余命のあるフィルタを交換してしまうのを防ぐことができる。また、フィルタの寿命を判定するのに、差圧計等を監視するような構成と比較すると、人手等を少なくできる。このように、無駄な交換によるコストを減らしたり、フィルタを監視する人手を減らす省人化が図れたりする。
また、上記のような構成であると、交換する時期か否かが明確となり、いわゆる「見える化」を行うことができる。
<送風量を増加させる変形例>
クリーンルームシステムは、以下のような条件を更に判定し、送風部を制御するのが望ましい。

第1条件) 送風部が送風する送風空気の温度を水で調整する場合において、調整部が用いる水量(以下単に「水量」という。)を調整する冷水制御弁が全開、又は、水量があらかじめ設定される上限値(以下「水量上限値」という。)以上に冷水制御弁が開けられた状態である場合
第2条件) 送風部が送風する送風空気の温度が、あらかじめ設定された下限値(以下「温度下限値」という。)以下である場合
クリーンルームシステムは、まず、上記に示す第1条件及び第2条件等の2条件のうち、少なくともいずれかの条件を満たすと判断する場合には、送風量を増加させるように制御するのが望ましい。
温度差、湿度差及び清浄度等の組み合わせに基づいて判定を行い、クリーンルームシステムが送風部を制御する場合には、温度差、湿度差及び清浄度等が規格等の条件を満たしていると、クリーンルームシステムは、送風量を減らすように制御する場合がある。このような制御が行われると、送風量が減るため、クリーンルーム室内の温度が、上がる場合がある。
上記に示す第1条件及び第2条件は、クリーンルーム室内の温度を調整する上で、送風空気温度が制御範囲外、又は、温度が制御範囲外の付近にまで達した場合を検出するのに用いる条件の例である。
具体的には、送風空気を水冷する場合において、冷水制御弁が全開又は水量上限値になった状態は、これ以上、水冷によって冷却した送風空気を送風することで室内の温度を下げるのは難しい程度まで室内の温度が上昇した状態であると推定できる。したがって、クリーンルームシステムは、水冷が限界又は限界に近い程度の状態であって、かつ、室内の温度が上昇した状態であるか否かを第1条件によって判定する。このような状態では、水冷では、限界であるため、送風量を大きくするように制御しないと、室温を下げることができない場合がある。ゆえに、第1条件を満たすような場合には、クリーンルームシステムは、送風量を大きくするように送風部を制御するのが望ましい。
また、送風空気温度が温度下限値になった状態は、これ以上、送風空気温度を下げて室内の温度を下げるのは難しい程度まで室内の温度が上昇した状態であると推定できる。室内の温度を下げるには、仮に送風量を一定とする設定下では、送風空気温度を下げる、すなわち、より低温の送風空気を送風すれば、クリーンルームシステムは、室内の温度を下げることができる。ところが、第2条件を満たすような場合、すなわち、送風空気温度が温度下限値以下の場合は、送風空気温度を下げる限界又は限界に近い状態であると推定できる。したがって、クリーンルームシステムは、送風空気温度を下げる限界又は限界に近い状態であり、かつ、室内の温度が上昇した状態であるか否かを第2条件によって判定する。このような状態では、送風空気温度を下げることでは、限界であるため、送風量を大きくするように制御しないと、室温を下げることができない場合がある。ゆえに、第2条件を満たすような場合には、クリーンルームシステムは、送風量を大きくするように送風部を制御するのが望ましい。
[その他の実施形態]
上記に示す例において、値は、平均値、移動平均値又は中央値等の統計値でもよい。
上記に示す例において、処理は、図示する順序等でなくともよい。例えば、計測等の処理は、図示する順序とは異なる順序又は並列に行われてもよい。
また、各処理には、AI(Artificial Intelligence)等が用いられてもよい。例えば、過去のデータを学習データとした機械学習に基づいて、フィルタの寿命等が予測されてもよい。
上記に示す例における装置は、1台でなくともよい。例えば、情報処理装置等の装置は、複数台であってもよい。すなわち、複数台の情報処理装置で構成する情報処理システムは、処理又はデータの記憶を分散、冗長、仮想化、並列又はこれらの組み合わせとなるように実行してもよい。また、例えば、PLC及び管理装置等の装置が1つの装置にまとめられてもよい。
実施形態における処理は、例えば、コンピュータに処理を実行させるためのプログラム等で実現してもよい。すなわち、処理を実行させるためのプログラムに基づいて、情報処理装置等のコンピュータは、演算装置、制御装置及び記憶装置等を協働して処理を実行する。
また、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体で頒布されてもよい。なお、記憶媒体は、例えば、光ディスク、ハードディスク等の補助記憶装置、USBメモリ又は磁気テープ等のメディアである。また、プログラムは、ネットワーク等の電気通信回線によって頒布されてもよい。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、上記の構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
10 クリーンルームシステム
10F1 送風部
10F2 温度計測部
10F20 湿度計測部
10F3 清浄度計測部
10F4 判定部
10F5 送風制御部
11 第1空調機
12 第2空調機
13 第1吸気口
13C 冷却コイル
13F 排気ファン
14 第2吸気口
14C 冷却コイル
14F 排気ファン
15 ダンパ
16 天井
20 フィン
21 給気口
22 中心軸
24 差圧計
31 第3空調機
33 冷水弁
100 PLC
CNT 管理装置
CRA1 初期状態
CRA2 交換時期状態
CRB 記録値
DT ダクト
E1 上層
E2 下層
E11 第11エリア
E12 第12エリア
E13 第13エリア
E14 第14エリア
E21 第21エリア
E22 第22エリア
E23 第23エリア
E24 第24エリア
EC 管理領域
FR フィルタ
GD 床面
J1 第1判定結果
J2 第2判定結果
J3 判定結果
J4 第3判定結果
JL 判定値
LP 寿命時点
LT 下限値
MC 製造装置
P1 第1気圧
P2 第2気圧
PL 予測線
PP 交点
SER1 温度センサ
SER2 パーティクルカウンタ
SER3 湿度センサ
SER4 風量計
SER5 無線温湿度センサ
SER21 気圧計
SER22 風量計
SER23 気圧計
SER24 差圧計
SR1 温度差
SR2 清浄度
SR3 湿度差
SR11 最高温度
SR12 最低温度
SR31 最高湿度
SR32 最低湿度
SRP 気圧差
SRV 風速
T1 現時点
T2 予測時点

Claims (11)

  1. クリーンルームに設置されるクリーンルームシステムであって、
    前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部と、
    前記クリーンルームの室内における温度を計測する温度計測部と、
    前記クリーンルームの室内における清浄度を計測する清浄度計測部と、
    前記温度及び前記清浄度に基づいて、前記空気を送風するか否か、又は、前記空気の量である送風量を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて、前記送風部を制御する送風制御部と
    を含むクリーンルームシステム。
  2. 前記温度計測部は、
    複数の箇所で前記温度を計測し、
    前記温度のうち、最も高温となる最高温度と、前記温度のうち、最も低温となる最低温度とが抽出され、
    前記判定部は、
    前記最高温度と、前記最低温度との温度差に基づいて判定される第1風量と、前記清浄度に基づいて定まる第2風量を判定し、
    前記第1風量及び前記第2風量のうち、大きい方の風量を採用するように判定する
    請求項1に記載のクリーンルームシステム。
  3. 前記クリーンルームの室内における湿度を計測する湿度計測部を更に含み、
    前記判定部は、
    前記温度、前記清浄度及び前記湿度に基づいて、前記空気の風量を判定する
    請求項1又は2に記載のクリーンルームシステム。
  4. クリーンルームに設置されるクリーンルームシステムであって、
    前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部と、
    前記クリーンルームの室内における湿度を計測する湿度計測部と、
    前記クリーンルームの室内における清浄度を計測する清浄度計測部と、
    前記湿度及び前記清浄度に基づいて、前記空気を送風するか否か、又は、前記空気の量である送風量を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて、前記送風部を制御する送風制御部と
    を含むクリーンルームシステム。
  5. 前記湿度計測部は、
    複数の箇所で前記湿度を計測し、
    前記湿度のうち、最も高湿となる最高湿度と、前記湿度のうち、最も低湿となる最低湿度とが抽出され、
    前記最高湿度と、前記最低湿度との湿度差に基づいて判定される第3風量と、前記清浄度に基づいて定まる第2風量を判定し、
    前記第3風量及び前記第2風量のうち、大きい方の風量を採用するように判定する
    請求項4に記載のクリーンルームシステム。
  6. 前記送風部は、
    前記クリーンルームへ送り込む空気が、送り込む方向に対して回転する成分となる旋回成分を含むように送風する
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。
  7. 前記判定部による判定結果に基づいて、前記空気の温度を水で調整する調整部を更に含み、
    前記送風部は、前記調整部が調整した空気を送風する
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。
  8. 前記クリーンルームをエリアに区切り、
    前記判定部は、
    前記エリアごとに判定し、
    前記送風制御部は、
    前記エリアごとに制御する
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。
  9. 前記送風部は、フィルタを有し、
    前記送風部が前記フィルタに送風する第1空気の第1気圧と、前記フィルタから前記クリーンルームの室内へ送風される第2空気の第2気圧との気圧差を計測する差圧計測部と、
    前記第1空気の風速を計測する風速計測部と
    を更に含み、
    前記気圧差及び前記風速に基づいて、前記フィルタの寿命を判定又は予測する
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。
  10. 前記気圧差の平方根を前記風速で除算した記録値を記録し、
    前記記録値が閾値以上になると、前記フィルタが寿命であると判定する、又は、前記記録値に基づく予測点が閾値以上になると、前記フィルタが寿命になると予測する
    請求項9に記載のクリーンルームシステム。
  11. クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部を含み、かつ、前記クリーンルームに設置されるクリーンルームシステムが行う空気循環方法であって、
    クリーンルームシステムが、前記クリーンルームの室内における温度を計測する温度計測手順と、
    クリーンルームシステムが、前記クリーンルームの室内における清浄度を計測する清浄度計測手順と、
    クリーンルームシステムが、前記温度及び前記清浄度に基づいて、前記空気を送風するか否か、又は、前記空気の量である送風量を判定する判定手順と、
    クリーンルームシステムが、前記判定手順による判定結果に基づいて、前記送風部を制御する送風制御手順と
    を含む空気循環方法。
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