JP3811554B2 - サーキュレータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内の空気を循環させるサーキュレータに関し、特に、暖房効果(空調効果)の向上と室内における体感風を低減させるサーキュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、暖房機器や冷房機器等により室内を暖房又は冷房する場合には、暖かい空気は上になり、冷たい空気は下になり、室内に温度差が生じるという不都合がある。即ち、図2に示すように、室内の温度分布や空気の重さとの関係では、室内の天井側ほど気温が高く、空気密度も低く(軽い)、人がいる床側では気温が低く、空気密度も高い(重い)。このような温度差を解消するため、室内空気を循環させるサーキュレータが公知である。例えば、特開昭57ー62336号公報には、室内の床下側と天井側とに開口部を設けこれらの開口部を送風通路(ダクト)で連通すると共に、送風機により、天井側開口部から室内上部にある空気を取り込んで、床下側開口部から吹き出して足元を温めると共に、室内雰囲気を循環させて暖房をまんべんなく行なおうとするものである。
【0003】
また、空調機(エアコン)の送風口における風向を上下に変化させたり、室内空間の床側をねらって温度調整した空気を送風する技術が公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公報に記載された前者の技術では、室内において天井側の空気を床側に吹き出す構成であるから、床側から吹き出された暖かい空気は、直接床側にいる人に当たり、それが不快感になるという問題点がある。また、後者の技術である風向を変化させる場合にも、床側や室内の人のいるところに直接吹き当てるものであるから、そのような体感風が不快感になるという問題がある。
【0005】
また、上述の従来技術では、暖房効果を高めるために、所定の風速で送風するものであり、体感風を避けることができないという問題がある。更に、省エネルギー化を図りつつ効果的な空調が望まれている。
【0006】
そこで、本発明の目的は、省エネルギー化を図りつつ空調効果を高めると共に体感風を低減するサーキュレータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
請求項に記載の発明は、室内の床側に配置される下開口部と、室内の天井側に配置される上開口部と、下開口部と上開口部とを連通する送風通路と、下開口部から取り入れた室内空気を上開口部から送風する送風機とを備えたサーキュレータであって、室内の床側温度と天井側温度との温度差を検出する温度差検出手段と、この温度差検出手段により検出した温度差に応じて前記送風機の駆動を制御する制御手段とを備え、前記温度差検出手段は、上開口部の近傍に配置した上温度検知器のみを備え、前記送風機の作動開始後において、送風通路内の空気を排出して、床側の空気を吹き出す時間を経過した後、再度温度を検知して床側の検知温度とすることを特徴とするものである。
【0024】
この請求項に記載の発明は、温度検知器は送風通路の上開口部近傍に配置する1個の温度検知器で足り、構成が簡易である。
【0025】
請求項に記載の発明は、室内の床側に配置される下開口部と、室内の天井側に配置される上開口部と、下開口部と上開口部とを連通する送風通路と、下開口部から取り入れた室内空気を上開口部から送風する送風機とを備えたサーキュレータであって、室内の床側温度と天井側温度との温度差を検出する温度差検出手段と、この温度差検出手段により検出した温度差に応じて前記送風機の駆動を制御する制御手段とを備え、前記温度差検出手段は、送風機の送風方向上流側に配置した温度検知器と、前記送風機の作動開始後における経過時間に対する検知温度の変化率を測定して室内の床側と天井側との温度差を推定する温度差推定手段とを備えることを特徴とするものである。
【0026】
この請求項に記載の発明は、温度検知器は送風方向上流側に配置するのみであるから、1個の温度検知器で足り、構成が簡易である。経過時間に対する温度差の変化率と温度差との関係は、予め実験により求めたデータに基づいて温度差推定手段が推定する。
【0027】
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記送風制御手段は、前記温度差検出手段が検知した温度差に応じて、上開口部からの送風量又は風速を変化させる出力変化手段を備えることを特徴とするものである。
【0028】
この請求項に記載の発明では、天井側と床側との温度差に応じて、送風機の電圧、電流又は周波数等の出力を変化させるので、上下の温度差が大きいときは、密度差が大きい。従って、冷気魂の落下加速度が大きいため、風向、風速が同じであれば、送風口から遠くないところに落下する。落下位置を適切なものとするため、風速を制御する。温度差が大きい場合には風量又は風速を大きくして空調を促進し、温度差が小さい場合には風量や風速を小さくするので、効果的な空調を行ないつつ、体感風を最小限に低減できる。若しくは、温度差が非常に大きい場合は、最初は風量を小さくして、体感温度が急激に上昇するのを避けるといった制御も考えられる。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記風向変化手段は、この温度差検出手段により検出した温度差の値に応じて送風方向を変化させることを特徴とするものである。
【0034】
この請求項に記載の発明によれば、天井側と床側との温度差が高い場合には、送室内の空気の流れが広くなる方向に送風して、天井側と床側との空気の置換を促進して空調効果を高める。温度差が小さい場合には、室内の人に空気の流れが当たらない方向、例えば、室内の空気の流れを小さい範囲になる方向に送風し、体感風を低減する。
【0035】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記風向変化手段は、この温度差検出手段により検出した温度差の値が一定値を越えると上方に向けて送風することを特徴とするものである。
【0036】
この請求項に記載の発明では、上下の温度差が大きいときは、密度差が大きい。従って、冷気魂の落下加速度が大きいため、風向、風速が同じであれば、送風口から遠くないところで落下する。落下位置を適切なものとするため、天井側と床側との温度差が所定値よりも大きい場合には、送風方向を上に向けて室内の遠くまで送風するように風向を制御する。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面の図1乃至図17を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、まず、図1乃至図5を参照して第1実施の形態について説明する。
【0038】
第1実施の形態にかかるサーキュレータ1は、その室内における設置状態を図1に示すように、室内の壁3に床5から天井7に渡って設置されるものである。尚、図1はサーキュレータ1の概略構成図であり、図2は室内における温度と空気密度との関係を示し、図3R>3はサーキュレータの設置状態を示し、図4はサーキュレータの断面図であり、図5は送風制御を示した図である。
【0039】
サーキュレータ1は、室内の床側に配置される下部ユニット13、室内の天井側に配置される上部ユニット11、上部ユニット11と下部ユニット13とを接続するダクト15とを備えている。これらのユニット11、13及びダクト15は、それぞれ樹脂製であり、軽量にできており、取り扱い、設置が容易なようになっている。
【0040】
下部ユニット13は、中空の略立方体に形成されており、室内側に位置する正面に床側の室内空気を取り込む下開口部17が形成されている。下開口部17には、板状のフィルタ19が抜き差し自在に取付けられている。本実施の形態では、下開口部17の上部にフィルタ装着孔21が形成されて、フィルタ19の案合部23が挿入されたフィルタ案内して装着する。この案内部23には、フィルタ19の両側部を案合する溝が形成されて、フィルタ装着孔21から挿入されるフィルタ19を案内する。また、フィルタ19の上部には把手19aが設けられ、案合部23からの引き抜きを容易にしている。
【0041】
下部ユニット13の底面には、アジャスタ(脚手段)25が設けられており、床と下部ユニット13との間の高さを調整している。このアジャスタ25は下部ユニット13を床5から支持すると共に、ダクト15との接続時における位置の調整が容易にできる構成になっている。アジャスタ25は螺合により下部ユニット13から出し入れしてその長さを調整する。
【0042】
ダクト15は、断面略矩形の筒型であり、壁3に沿って上下に設けられており、送風時における圧損を防止するため、充分な通路断面積が確保されている。また、ダクト15の上端及び下端には、それぞれ下部ユニット13と上部ユニット11とが嵌合するようになっている。尚、ダクト15は、床下側の空気を天井側に導くものであればよく、室内に限らず、室外側に配置するものであってもよい。
【0043】
上部ユニット11は、ダクト15との接続部がある下部11aから天井側の上部11bに向かって幅を広げており、ダクト15側から上開口部27(後述する)に至る送風通路を広げている。このように上開口部27に至る送風通路を次第に広げることによって、上開口部27から送風される風の風速を略均一にすることができる。この上部ユニット11は、室内空間に向けて開口して、送風する上開口部27が形成されている。この上開口部27は、天井と略平行の帯状に形成されており、ダクト15の幅よりも十分に広い寸法を有している。
【0044】
上部ユニット11内には、クロスフローファン(送風機)29が収納されている。このクロスフローファンは、軸を水平に配置し上開口部27と略同じ寸法に延出しており、上開口部27の全体から風を吹き出すようになっている。送風機としてクロスフローファンを用いることに限らず、軸流ファン等の他の送風機を用いることもできるが、クロスフローファンを用いれば、軽量で、騒音が少なく、また広い幅に渡って均一な風を送風することができる。特に、本実施の形態にかかるサーキュレータでは、室内空気を撹拌せずに、温度分布が層状の温度層を作るように、層流の風を供給することとから、クロスフローファン29が好ましい。また、クロスフローファン(送風機)29は、上部ユニット11に限らず、ダクト15内や下部ユニット13内に配置するものであってもよい。送風機を上部ユニット11やダクト15内に配置する構成とすれば、下部ユニット13が大型にならず、室内の床側スペースを取らない構成にでき、一方下部ユニット13に配置した場合には、送風機のメンテナンスが容易である。
【0045】
クロスフローファン29の出力は、上開口部27から送風される空気が室内全体を循環することなく、床側の空気を天井側に供給して、空気層を置換する程度の小さい出力であるが、本実施の形態ではクロスフローファン29の出力が可変になっている。即ち、クロスフローファン29のモータに供給する電圧が可変になっており、モータの電圧を種々段階的に変化させて出力を変えている。このクロスフローファン29の出力は、制御装置(送風制御手段)41からの駆動信号を受けて変化するようになっている。制御装置41によるクロスフローファン29の出力変化については後述する。
【0046】
制御手段41では、上開口部27から吹き出す風の風量や風速を一定としないで、変化を与えて吹き出させるので、風の流れに変化があり、定まった流れ(短絡流等)が生じ難く、室内全体に緩やかな流れを形成することができる。従って、室内温度の調和がし易く、空調効果を高めることができる。また、室内空気に種々の流れを生じさせることから、室内の人は定まった空気の流れを受けないので、体感風を低減できる。更に、室内の空調効果と、体感風の低減という両者の調和を図るものである。
【0047】
尚、クロスフローファン29を逆回転可能な構成とし、天井側の空気を床下側に逆送すれば、室内に設置した暖房機器の運転初期における暖房立ち上げ時や、外出から帰宅した場合等において、必要に応じて、暖かい風を一時的に体感することができる。
【0048】
制御装置41は、タイマー42を備えており、サーキュレータ1の駆動後、タイマー42が経過時間を測定し、経過時間毎に周期的にクロスフローファン29のモータに供給する電圧を変える。例えば、図5に示すように、ロウ、ミドル、ハイの3段階に供給電圧を変えるものである。即ち、低い電圧のロウ運転の場合には、図5(a)に示すように、室内に送風される空気は、上開口部27付近で落下し、室内における空気の循環はサーキュレータ1付近で行われ、室内にいる人に至る空気の循環がほとんどないので、体感風もほとんどない。
【0049】
中電力のミドルでは、図5(b)に示すように、室内に送風される空気は、上開口部27から室内の略中央の付近まで、送風し、室内の略中央付近で落下して、室内の略半分程の範囲で空気循環を生じる。この場合には、図5(a)の場合よりも広い範囲で室内空気の循環ができるので、ロウの場合よりも室内の空気の入れ替えが促進し、室内温度の調和を促進することができる。
【0050】
高電力のハイでは、図5(c)に示すように、室内に送風される空気は、上開口部27から室内の端に至るところまで送風し、室内全体の広い範囲で空気の循環を生じさせる。この場合には、図5(b)の場合よりも広い範囲で室内空気の循環ができ、室内温度の調和を促進する。一方、体感風は(a)の場合よりも受けるが、上開口部27から送風される空気の風量(又は風速)は小さいものであるから、この場合でも床側にいる人の体感風は極めて少ない。
【0051】
更に、このように、経過時間に伴って、風量(又は風速)を変化させているので、室内を循環する空気の流れも変化し、常に、一定の流れの風を受けないので、体感風が低減でき、且つ偏った室内の空気流を防止できるので室内全体の温度調和(空調効果)を促進できる。
【0052】
尚、制御装置における供給電力の変化は、ロウ、ミドル、ハイの3段階に限らず、2段階としたり、4段階等のいくつの段階であってもよい。
【0053】
次に、本実施の形態にかかる作用について説明する。まず、制御装置41からの駆動信号が発せられると、クロスフローファン29が作動する。サーキュレータ1のクロスフローファン29が作動すると、図1R>1に矢印で示すように、床側の空気が、下開口部17からダクト15を上昇して、上部ユニット11の上開口部27から天井7に沿って送付される。この場合、室内の温度と空気密度との関係を図2に示すが、一般に、人Sがいる床側では温度が低く、天井側(上方)ほど温度が高いという温度分布が形成される。このような温度分布は暖房機器を使用して室内を温めた場合に特に著しい。そして、温度と空気密度との関係では、温度が高い空気ほど密度が高く軽い、温度が低い空気ほど密度が低く重い。即ち、床側にある室内空気は冷たく重い空気であり、天井側では暖かく軽い空気である。
【0054】
従って、床5側の空気を天井7側に移動させ、冷たく重い空気を天井7側に供給すると、天井7側に供給された空気は、その重みで次第に下方に移動するが、次第に温められる。このように、床側空気層と天井側空気層とを入れ換えるので、室内空気の撹拌を伴わずに、室内温度を均一にすることができ、室内における空調効果を高めることができる。しかも、上開口部27から送付される空気は、天井7側に空気層を形成する程度の風速の小さい風であるから、床側にいる人に直接、送風する風が当たらないので、体感風がほとんどなく、体感風による不快感を低減できる。特に、床5側の空気と天井7側の空気の入れ替えのみがなされるので風を体感することがほとんどない。
【0055】
一方、制御装置41では、タイマー42がスイッチONからの経過時間を測定し、測定した経過時間に応じて、一定時間毎、例えば数秒毎にクロスフローファン29に供給する電力をロウ、ミドル、ハイの3段階に変化させる。これにより、図5の(a)(b)(c)に室内のおける風の流れを示すように、室内の広い範囲に渡って循環する流れや室内の小さい範囲で流れる流れ等種々の空気の流れを生じるので、室内全体の温度調整が短時間で且つ効果的になされると共に、消費電力を少なくでき、省エネルギー化を図ることができる。更に、定まった空気の流れが生じないから室内にいる人への体感風も最低限度に低減できる。
【0056】
以下に、図6乃至図16を参照して、他の実施の形態を説明する。尚、以下に説明する他の実施の形態では、上述した第1実施の形態と同一部分には同一の符号を付することによって、その部分の詳細な説明を省略する。
【0057】
図6に示す第2実施の形態では、制御装置41におけるクロスフローファン29への供給電圧を、ロウ、ミドル、ハイの3段階の変化を経過時間毎に間欠的に供給すると共に順次周期的に送風量(又は風速)を変化させたものである。
【0058】
図7に示す第3実施の形態では、経過時間毎に連続的に且つ周期的にロウ、ミドル、ハイの3段階の変化を行なうものである。
【0059】
図8に示す第4実施の形態では、段階的でなく、サインカーブを描くように、連続的で且つ滑らかな電力を供給し、上開口部27からの送風を滑らかに変化さあせるものである。
【0060】
これらの第2乃至第4実施の形態においても、上述した第1実施の形態と同様な効果を得ることができる。特に、第4実施の形態では、送風量(又は風速)を滑らかに制御することによって、体感風を更に低減することができる。
【0061】
更に、出力変更手段は、乱数手段により、経過時間毎にロウ、ミドル、ハイ等の出力を無秩序に特定して、クロスフローファン29の出力を変更するものであってもよい。この場合においても、上開口部27から送風する空気の送風量や風速をランダムに変化するものであるから、空調効果を高めると共に、体感風の低減ができる。
【0062】
図9に示す第5実施の形態では、室内の天井側と床側とに温度検知器T1及び2を設けて、天井側と床側とにおける温度差を検知し、この検知した温度差に応じて制御装置41がクロスフローファン29の駆動と停止及び出力を変化させるものである。
【0063】
即ち、室内の天井7側において、上開口部27の近傍に温度検知器(上温度検知器)T1を配置すると共に、床5側においても、下開口部17の近傍に温度検知器(下温度検知器)2を配置し、制御装置41の演算手段が、温度検知器T1、T2からの検知信号を受けるとこれらの温度差を演算して、温度差の値毎にクロスフローファン29駆動開始、停止、及び出力を変える。
【0064】
この第5実施の形態では、図10にその制御フローを示すように、サーキュレータ1のメインスイッチがONになると、ステップS1で制御装置41は、温度検知器T1、T2から検知信号を受けて天井側と床側との温度を検出した後、温度差が所定値以上になるとステップS2で送風を開始する。送風開始時には例えば、ロウの出力でクロスフローファン29を駆動する。
【0065】
次に、ステップS3で、タイマーによるカウントを開始し、所定時間、例えば予め設定された数秒間を経過したか否かを判断し、経過した場合には、ステップS4で再び、温度検知器T1、T2から検知信号を受けて天井側と床側との温度を検出し、ステップS5に移る。ここで、温度検知器T1の検知温度をt1とし、温度検知器T2の検知温度をt2とする。
【0066】
ステップS5では、演算手段43が温度差の絶対値|t1−t2|を演算し、ステップS6で、この温度差の絶対値が上述の停止、ロウ、ミドル、ハイの4段階の値の範囲にあるか否か判断し、それに応じて出力を変更するか否かを判断する。この絶対値が例えば、ミドルの値の範囲内にある場合には、ステップS7でクロスフローファン29の出力をミドルに変更した後、ステップS3に戻る。
【0067】
また、天井側と床側との温度差がほとんどない状態となった場合には、クロスフローファン29は送風を停止する。この第5実施の形態では、温度差が所定値以上になると駆動を開始し、更に検知した温度差に応じた風量(風速)になるように、クロスフローファン29を制御するものであり、自動制御により必要以上にクロスフローファン29に電力を供給しないから、省エネルギー化を図ることができると共に、体感風を最小限度に低減するものである。
【0068】
尚、第5実施の形態において、運転段階が高い程、即ち、ロウ<ミドル<ハイの順序で各運転時間を長くしても良い。この場合には、更に効果的に空調効果を高めることができる。
【0069】
図11に示す第6実施の形態では、上述した2個の温度検知器T1、T2を用いたのに対して、第5実施の形態においては、温度検知器T1のみの1個としている点で異なる。即ち、第6実施の形態では、クロスフローファン29の駆動後の制御において、天井側の上開口部27側に設けられた温度検知器T1のみで、天井側と床側との温度差を検知しようとするものである。尚、第6実施の形態では、第5実施の形態と異なり、駆動開始は温度検知に基づく自動制御ではない。
【0070】
この第6実施の形態では、図12にその制御フローを示すように、サーキュレータ1の稼働スイッチがONになると、ステップS1で制御装置41は、温度検知器T1から検知信号を受けて天井側の温度を検出してこれを記憶する。
【0071】
次に、ステップS2で送風を開始する。送風開始時には、例えば、ロウの出力でクロスフローファン29を駆動し、ステップS3で、タイマーによるカウントで、所定時間を経過したか否かを判断し、経過した場合には、ステップS4で再び、温度検知器T1から検知信号を受ける。この所定時間は、クロスフローファン29の送風により、ダクト内の空気を排出するのに要する時間であり、温度検知器T1に床側の空気が到達する時間あるいはそれ以上の時間である。従って、ステップS4で測定した温度は床側の空気温度になる。
【0072】
ステップS5では、ステップS1で記憶した温度t1とステップS2で測定した温度t2とから、演算手段43が温度差の絶対値|t1−t2|を演算し、ステップS6で、この温度差の絶対値が上述の停止、ロウ、ミドル、ハイの4段階の値の範囲にあるか否か判断し、それに応じて出力を変更するか否かを判断する。この絶対値が例えば、ミドルの値の範囲内にある場合には、ステップS7でクロスフローファン29の出力をミドルに変更した後、ステップS3に戻る。
【0073】
この第6実施の形態では、第5実施の形態に加えて、温度検知器がT1の一つのみであるから、装置全体の構成を簡易にできる。
【0074】
図13には、第6実施の形態の変形例を示すものであり、クロスフローファン29を下開口部17側に配置し、温度検知器T1を天井側に配置した例を示したものであり、図11に示す場合と同様な効果を得ることができる。
【0075】
図14に示す7実施の形態では、第6実施の形態と同様に一つの温度検知器T1を用いて天井側と床側との温度差を求めるものであるが、制御装置41における制御方法が異なる。即ち、図12に示す第6実施の形態において、ステップS3では、ダクト内の空気が排出される時間をカウントしたが、この第7実施の形態では、数秒をカウントし、ステップS4、S5では、検出温度と時間との関係における温度の変化率を求め、この温度変化率から床側と天井側との温度差を推定するものである。温度変化率と、床側と天井側との温度差との相関関係は、予め実験等により求めておくものであり、制御装置が記憶している。
【0076】
この第7実施の形態では、第6実施の形態と同様に簡易な構成で天井側温度と床側温度の温度差を求めることができると共に、ダクト内の空気の排出時間が経過することを必要としないから、短時間でクロスフローファン29の出力を適切に制御できる。
【0077】
尚、この第7実施の形態では、温度検知器T1は、クロスフローファン29の下流側に限らず、上流側やあるいは、クロスフローファン29から離れた位置であっても、床側の風が天井側に流れる場所であればいずれでもよい。
【0078】
図15乃至図17に示す第8実施の形態では、温度検知器T1及びT2が検知した温度に基づいて上開口部27に設けられた風向羽45の吹き出し方向を変更するものである。即ち、この第8実施の形態にかかるサーキュレータ1は、上開口部27に風向羽45を備え、この風向羽45は、制御装置41に接続されており、温度検知器T1及びT2が検知した床側と天井側との温度差を制御装置41が演算し、この演算値に基づいて制御装置41からの制御信号に応答して上開口部27から吹き出す風向きを変える構成になっている。尚、風向羽45は、上下に吹き出し方向を変えるものであり、上(又は水平方向)、中、下等の段階的に変えたり、上から下に細かい角度(例えば1°づつ)で滑らかに吹き出し方向を変化できる構成としてもよい。これらの吹き出し方向の制御は、例えば、ステップモータにより角度制御が可能である。
【0079】
図17に制御フローでは、サーキュレータ1の稼働スイッチがONになると、ステップS1で制御装置41は、温度検知器T1及びT2から検知信号を受けて天井側の温度と、床側の温度T2を検出して、これらの温度差に基づいた送風方向、例えば図15に示すように、風向羽45を水平方向に向けて送風する。
【0080】
次に、ステップS2で送風を開始し、ステップS3で、タイマーによるカウントが、所定時間を経過したか否かを判断し、経過した場合には、ステップS4で再び、温度検知器T1及びT2から検知信号を受けて、演算手段43がステップS5で床側と天井側との温度差の絶対値|t1−t2|を演算し、ステップS6で、この温度差の絶対値が風向羽の位置が、上述の水平、下向き60°、下向き30°の3段階の値の範囲にあるか否か判断し、それに応じて風向羽の位置を変更するか否かを判断する。この絶対値が例えば、下向き60°の値の範囲内にある場合には、ステップS7で風向羽の風向位置を下向き60°に変更した後、ステップS3に戻る。
【0081】
図15に示すように、風向羽45が水平方向(又は上向き)にある場合には、上開口部27から送風される風は室内の遠くまで送風されて、室内の端にまで至るので、室内全体の空気に対して床側と天井側との空気を入れ換えることができ、空調効率を高めることができる。
【0082】
一方、図16に示すように、風向羽45が下向き(例えば、下向き60°や下向き30°)の場合には、上開口部27から送風される風は、室内の端にまで至らず、例えば上開口部27付近の限られた室内の一部(サーキュレータ1側)の空間の範囲で循環するので、空調効率はそれほど高くないものの、床側にいる人Sには空気の流れがほとんど生じないので、体感風は極めて少なくできる。
【0083】
本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上述した、検知温度に基づいて送風量(又は風速)又は、風向を変えることに限らず、これらを組み合わせて、風量(又は風速)と風向とを組み合わせて変えるものであってもよい。
【0084】
また、床側と天井側の2つの温度検知器T1、T2に変えて、一つの輻射温度検知器を設け、この温度検知器を目標である天井や床に照準を合わせて床側と天井側とのそれぞれの温度を検知するものであってもよい。
【0085】
更に、送風量や風速の制御は、クロスフローファン29の出力の変更に限らず、送風通路を絞ったり、上開口部27の面積を変化させたり、複数のファン及びモータの組を持って作動するものの組数を変えたり、ファンの羽根の角度を変化させたり、出力の異なるファンを複数個持ってこれらを切り換える等の他の手段によるものであってもよい。
【0086】
【発明の効果】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
【0094】
請求項に記載の発明は、温度検知器は送風通路の上開口部近傍に配置する1個の温度検知器で足り、構成が簡易である。
【0095】
請求項に記載の発明は、温度検知器は送風方向上流側に配置するのみであるから、1個の温度検知器で足り、構成が簡易である。
【0096】
【0097】
【0098】
請求項記載の発明によれば、風向変化手段が上開口部から送風する風向を変化させるので、種々の方向の流れにより室内の空気を効果的に置換でき、空調効果を高めることができ、体感風も低減できる。
【0099】
請求項に記載の発明によれば、天井側と床側との温度差が高い場合には、送室全体に渡る方向に送風して空調効果を高め、温度差が小さい場合には、室内の空気の流れを小さい範囲になる方向に送風し、体感風を低減できる。
【0100】
請求項に記載の発明では、天井側と床側との温度差が所定値よりも大きい場合には、室内の空気の流れを広くして空調効果を高め、温度差が所定値よりも小さい場合には、送風方向を下向きにして、室内の空気の流れを小さい範囲にして、体感風を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サーキュレータの概略的に示した断面図である。
【図2】室内高さにおける温度と密度との関係を示すグラフ図である。
【図3】本発明の第1実施の形態にかかるサーキュレータの設置状態を示した図であり、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図4】図3に示すサーキュレータの縦断面である。
【図5】サーキュレータの出力と室内の送風状態との関係を示す図である。
【図6】第2実施の形態にかかる制御装置における時間と送風機に供給する電圧との関係を示すグラフ図である。
【図7】第3実施の形態にかかる制御装置における時間と送風機に供給する電圧との関係を示すグラフ図である。
【図8】第4実施の形態にかかる制御装置における時間と送風機に供給する電圧との関係を示すグラフ図である。
【図9】第5実施の形態にかかるサーキュレータの概略的構成を示す断面図である。
【図10】第5実施の形態にかかるサーキュレータの制御フローを示す図である。
【図11】第6実施の形態にかかるサーキュレータの概略的構成を示す断面図である。
【図12】第6実施の形態にかかるサーキュレータの制御フローを示す図である。
【図13】第7実施の形態にかかるサーキュレータの概略的構成を示す断面図である。
【図14】第8実施の形態にかかるサーキュレータの概略的構成を示す断面図である。
【図15】第9実施の形態にかかるサーキュレータの概略的構成を示す断面図である。
【図16】第9実施の形態にかかるサーキュレータの概略的構成を示す断面図である。
【図17】第9実施の形態にかかるサーキュレータの制御フローを示す図である。
【符号の説明】
1 サーキュレータ
5 床
7 天井
15 ダクト(送風通路)
17 下開口部
27 上開口部
29 クロスフローファン(送風機)
41 制御装置(送風制御手段、出力変更手段)
42 タイマー(タイマー手段)
43 演算手段
45 風向羽(風向変更手段)
T1 温度検知器(上温度検知器)
T2 温度検知器(下温度検知器)

Claims (5)

  1. 室内の床側に配置される下開口部と、室内の天井側に配置される上開口部と、下開口部と上開口部とを連通する送風通路と、下開口部から取り入れた室内空気を上開口部から送風する送風機とを備えたサーキュレータであって、室内の床側温度と天井側温度との温度差を検出する温度差検出手段と、この温度差検出手段により検出した温度差に応じて前記送風機の駆動を制御する制御手段とを備え、前記温度差検出手段は、上開口部の近傍に配置した上温度検知器のみを備え、前記送風機の作動開始後において、送風通路内の空気を排出して、床側の空気を吹き出す時間を経過した後、再度温度を検知して床側の検知温度とすることを特徴とするサーキュレータ。
  2. 室内の床側に配置される下開口部と、室内の天井側に配置される上開口部と、下開口部と上開口部とを連通する送風通路と、下開口部から取り入れた室内空気を上開口部から送風する送風機とを備えたサーキュレータであって、室内の床側温度と天井側温度との温度差を検出する温度差検出手段と、この温度差検出手段により検出した温度差に応じて前記送風機の駆動を制御する制御手段とを備え、前記温度差検出手段は、送風機の送風方向上流側に配置した温度検知器と、前記送風機の作動開始後における経過時間に対する検知温度の変化率を測定して室内の床側と天井側との温度差を推定する温度差推定手段とを備えることを特徴とするサーキュレータ。
  3. 前記上開口部から送風する送風方向を変化させる風向制御手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のサーキュレータ。
  4. 前記風向変化手段は、温度差検出手段により検出した温度差の値に応じて送風方向を変化させることを特徴とする請求項に記載のサーキュレータ。
  5. 前記風向変化手段は、この温度差検出手段により検出した温度差の値が一定値を越えると上方に向けて送風することを特徴とする請求項に記載のサーキュレータ。
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