JP4203462B2 - 空調システムおよび空調方法 - Google Patents

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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F2221/00Details or features not otherwise provided for
    • F24F2221/40HVAC with raised floors

Description

本発明は,空調システムおよび空調方法に関する。
一般に,室内において,作業員がOA機器の操作などを行うタスク域(作業域)を個別に空調し,タスク域を取囲んでいるアンビエント域(人の滞在が非定常である区域)をタスク域とは別に制御して空調するタスク・アンビエント空調が知られている。このタスク・アンビエント空調は,タスク域を個別に空調することによって,快適性の向上をはかったものであり,タスク・アンビエント空調に関しては,従来より,(A)タスク域に対し天井ノズルから吹付けを行い,アンビエント域を通常の吹出口による天井吹出し空調によって空調する方式,(B)タスク域を床吹き出し空調し,アンビエント域をこの吹出された空調による天井付着噴流により空調する方式などが公知である。
ところが,(A)の方式によると,レイアウト変更が困難,天井内機器の増加,非タスク域(アンビエント域)まで空調することによる負荷増加等の難点がある。また(B)の方式によると,システムの複雑化,非タスク域(アンビエント域)まで空調することによる負荷増加等の難点がある。そして,これら(A)(B)の方式によると,従来のタスク・アンビエント空調では,室内全体を空調していたので,省エネルギ化がはかりにくかった。
ここで,一般的に床吹出し空調は居住者の近傍に吹出し口を設けやすく,パーソナル性に優れるとされているが,二重床内で下階や室内から熱を授受するために,吹出し温度が空調機から離れるにしたがって,大きく上昇(あるいは下降)する。温熱体感は,暴露域の吹出し気流速度によっても変わるが,気流温度によって大きく異なり,床吹出しだけでタスク・アンビエント空調を行うと,場所によって体感が大きく異なってしまう。この場合,吹出し温度を適切な範囲に均一化できれば,個人別の体感調整がより容易になる。しかし,通常のオフィスでは,タスク域とアンビエント域の面積割合が1:1程度であり,半数の床吹出し口をアンビエント用として空調機遠方に集中配置できれば,床下温度がより均一にできるが,オフィス家具などの制約もあり,現実的ではない。また,床吹出し空調では多数の吹出し口が必要になる,設置できる場所が限られており,適切な配置が難しい場合もある。
なお,例えば冬期などにおいては,ペリメータゾーンでコールドドラフトが発生するので,かかるコールドドラフトを排気することが望ましい。
本発明の目的は,例えば冬期などにおいてペリメータゾーンで発生したコールドドラフトを効率良く排気できる空調システムおよび空調方法を提供することにある。
この目的を達成するために,床吹出し空調を行うための給気チャンバが床の下方に形成され,天井の上方に還気チャンバが形成された室の壁面に設けられた窓の下方にペリカウンタを設け,ペリカウンタの前面を,室の下部に向って給気する通気面とし, ペリカウンタ内に置換換気チャンバを配置して給気を供給し,前記給気チャンバは前記置換換気チャンバと連通して給気を供給し,還気チャンバに通じるダクトを置換換気チャンバに開閉ダンパを介して接続すると共に,還気チャンバに向けて送風するファンをダクトに設け,ペリカウンタの上面に,ペリメータゾーンで発生したコールドドラフトをペリカウンタの内部に流下させるスロットを開口させ,ダクトの下部を別の開閉ダンパを介してペリカウンタ内に開口させたことを特徴とする,空調システムが提供される。チャンバの前面に開口する給気口に,吹き出し気流に旋回成分を与えるフィンを装着しても良い。また,ペリカウンタの内部に,コールドドラフトが流下してきたことを検出するセンサを設け,コールドドラフトがペリカウンタ内に流下してきた場合は,前記別の開閉ダンパを開き,ダクト下端をペリカウンタ内に接続した状態で,ファンを稼動させても良い。
また,本発明によれば,これら空調システムの空調方法であって,空調システムの起動時には,給気チャンバ内の給気を,置換換気チャンバからダクトを通じて,室内を迂回させて還気チャンバに送り込むことを特徴とする,空調方法が提供される。この空調方法において,ペリメータゾーンでコールドドラフトが発生した場合は,前記スロットから前記ペリカウンタ内に流下したコールドドラフトを,前記ダクトを通じて室外に排気しても良い。
なお,室内に形成されるタスク域を床吹出し方式によって空調し,アンビエント域を置換換気空調方式によって空調することを特徴とする,タスク・アンビエント空調方法が提供される。この空調方法にあっては,高温になる非居住域の空調空気による攪拌作用を伴わないので省エネルギー化がはかられ,また,必要な分だけを送気するだけで快適性を維持できる。
このタスク・アンビエント空調方法において,タスク域に対し,二重床から床吹出し方式によって給気し,アンビエント域に対してはタスク域に給気する空調空気と同じ空気源から供給された空調空気を,二重床から置換換気チャンバに導入し,室の下方に給気するようにしてもよい。この場合,タスク域に対し,加圧された空気を二重床から加圧吹出し方式によって給気しても良いし,タスク域に対して,二重床からファンを利用して給気するようにしても良い。タスク域とアンビエント域に同じ空気源(二重床)から供給された空調空気を給気することにより省コスト化をはかることができる。また,タスク域の外周部に設置した置換換気チャンバまで送気するので,空調機遠方の二重床風量が大きくなるため,二重床内の温度が均一となり,室内の空気の温度分布が均一化される。
また,前記アンビエント域に対し,ペリカウンタから給気し,ペリメータゾーンで発生した熱気を,ペリメータゾーンの上方において室外に強制的に排気し,その際,ペリメータゾーンで発生した熱気の温度に基いて排気風量を決定し,ペリメータゾーンで発生したコールドドラフトを,ペリメータゾーンの下方において室外に強制的に排出することが好ましい。例えば夏季などにおいては,ペリメータゾーンで発生して上昇する熱気を,室内雰囲気を攪拌させることなく速やかに室外に排気することにより,室内雰囲気への影響を防止することができる。また,タスク域とアンビエント域に同じ空気源から供給された空調空気を給気することにより,ペリメータゾーンの空気処理も省コストでできるようになる。また例えば冬季などにおいては,ペリメータゾーンで発生したコールドドラフトを,ペリメータゾーンの下方において室外に強制的に排出し,室内雰囲気への影響を防止する。また,例えば冬季などにおいて,ペリメータゾーンで日射により熱気が発生するような場合は,ペリメータゾーンで発生して室外に排出した熱気を,再び室内に供給して暖房に活用することも可能である。なお,「室外に排出」とは,屋外に排気するほか,いったん天井裏等に排出して空調に再利用する「還気」も含む概念である。
また,前記ペリメータゾーンで発生した熱気を複数の箇所から排出し,室温が設定温度以下の場合は,排出される熱気の温度が高い箇所については排気量を減らし,排出される熱気の温度が低い箇所については排気量を増やすことが好ましい。この場合,ペリメータゾーンが複数箇所にあり,それら複数のペリメータゾーンについて,排出される熱気の温度が高いペリメータゾーンについては排気量を減らし,排出される熱気の温度が低いペリメータゾーンについては排気量を増やすようにしても良い。また,一つのペリメータゾーンにおいて複数箇所で熱気を排出する場合は,そのペリメータゾーンについて,排出される熱気の温度が高い箇所については排気量を減らし,排出される熱気の温度が低い箇所については排気量を増やすようにしても良い。このように一つのペリメータゾーンについて,複数箇所で排気量を増減させる場合,それら複数の箇所は間仕切等で仕切られていても良いし,そのような間仕切が存在しなくてもよい。
また,室内に形成されるタスク域にタスク空調を行うための空気を供給する吹出し口を室の床面に配置し,室内に形成されるアンビエント域に置換換気空調を行うための空気を供給する給気口を室の側面に配置し,室内の空気を排出する吸気口を,室の天井面に設置したことを特徴とする,タスク・アンビエント空調システムが提供される。なお,室の天井面に設置された吸気口から排出した空気は,空調後再び室内に還気しても良いし,そのまま外部に排気してもよい。このように天井面に設置された吸気口を,各種の運転モードによって使い分けることが可能である。この空調システムにあっては,室の床レベルにおいて,タスク域に対しては,タスク空調を行うための空気を室の床面に配置された吹出し口から供給し,アンビエント域に対しては,置換換気を行うための空気を室の側面に配置給気口から供給する。そして,室の天井面に設置された吸気口により,室内の空気を排気する。居住域空調に適した置換換気によってアンビエント域の換気に必要な分の風量を供給し,床下温度の均一化を図るとともに,タスク域の床吹出しによってパーソナル空調性を持たせることができる。また,ダクトレス化によるイニシャルコスト低減や空調起動時間の短縮,アンビエント域も居住域高さ以下の空調を行うことによって,省エネルギー運転を行うことが可能となる。また,レイアウト変更が容易で,天井内機器などを増加することなく,簡単なシステムを構成でき,負荷増加も回避して省エネルギ化がはかられる。
この空調システムにおいて,ペリメータゾーンにペリカウンタを配置し,このペリカウンタ内に,吹き出し気流に旋回成分を与えるフィンを装着した置換換気チャンバを配置し,前記タスク域に給気する吹出し口に風量調整機構を装着し,前記タスク域とアンビエント域に同じ空気源から供給された空調空気を給気するように構成しても良い。ペリカウンタから置換換気によってアンビエント域に給気し,床下温度の均一化をはかると共に,タスク域に風量調整した空気を供給することにより,パーソナル空調性を高めることができる。また,ダクトレス化によるイニシャルコスト低減や,空調起動時間の短縮がはかれる。また,アンビエント域も居住空間の高さまで空調を行うことによって,更に省エネルギ化がはかれる。
また,タスク域とアンビエント域を仕切る位置にパーテションを配置し,このパーティションの足下に空気流通用の開口を設けても良い。この場合,「足下」とは足の下部のことであり,例えば床上30cm以下の高さをいう。このようにパーティションの足下に開口を設ければ,置換換気空調の給気をタスク域まで搬送でき,アンビエント空調で使った空気をさらにタスク域にも供給でき,全体として風量を低減できる。なお,タスク空調を行うための空気を供給する吹出し口は風量調整機能を備えていても良い。また,タスク空調を行うための空気を供給する吹出し口や置換換気を行うための空気を供給する給気口には,旋回成分を加えるためのフィンを設けても良い。
本発明によれば,例えば冬期などにおいてペリメータゾーンで発生したコールドドラフトを効率良く排気できるようになる。
以下,本発明の好ましい実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は,本発明の実施の形態にかかるタスク・アンビエント空調システム(以下「空調システム」という)1の概略的な構成を示す説明図である。
室10の内部は,下方(床20から1.8m程度の高さまで)が居住空間8であり,居住空間8よりも上方は,非居住空間9になっている。居住空間8には,作業員11がOA機器12の操作などを行うタスク域(作業域)13と,このタスク域13を取囲んでいるアンビエント域14が形成されている。アンビエント域14は,例えば壁面から50cm程度の範囲で形成されている。図示の例では,タスク域13に存在する各作業スペース15を互いに仕切るようにパーテション16が複数枚設置されている。そして,それら複数枚の内の一部のパーテション16は,タスク域13とアンビエント域14を仕切る位置に配置されている。また,各パーティション16の足下の部分には,開口17がそれぞれ設けられている。
室10の床20の下方には給気チャンバ(二重床)21が形成されており,室10の天井22の上方には還気チャンバ23が形成されている。また,室10の一側面(図1に示す例では,室10の右側面)には,空調機械室25が形成されている。空調機械室25には,フィルタ26,熱交換器27,ファン28を備える空調機29が装置されている。そして,この空調機29には還気ダクト29aと外気取入ダクト29bが接続される。そしてこの空調機29の稼動により,還気チャンバ23から取込んだ還気RAと外気OAを混ぜて,塵埃のろ過,温度調節及び湿度調節を行い,作り出した給気SAを給気チャンバ21に送り,室10に供給するようになっている。
室10の床20には,タスク域13に存在する各作業スペース15に対して,タスク空調を行うための空気(給気SA)を供給する吹出し口30が設けられている。前述のように空調機29によって塵埃のろ過,温度調節及び湿度調節され,給気チャンバ21に給気SAが送られることにより,給気チャンバ21内が陽圧となり,吹出し口30を通って給気SAが上向きに吹き出され,タスク域13に存在する各作業スペース15に下から吹きつけられる。
図2は,吹出し口30の斜視図(a)と分解図(b)である。この吹出し口30は,上下が開口した円筒形状をなすケーシング31の内部に,旋回ガイドベーン32とシャッタ33を上下に配置し,ケーシング31の上面に取りつけたカバー34の上から旋回ガイドベーン32及びシャッタ33の中心に貫通させたシャフト35の下端に押え部材36を取りつけて締めつけた構成になっている。
シャッタ33は,複数枚の羽37を備えており,モータ39の稼動でシャフト35を中心に羽37を回転させて,互いの羽37の位置を変更できるようになっている。例えば,図3に示すように,各羽37を同じ位置に揃えて重ねた場合は,羽37によって遮られる面積が小さくなってシャッタ33は開かれた状態となり,吹出し口30を通る給気SAの風量が多くなる。また例えば,図4に示すように,各羽37の位置をずらして広げた場合は,羽37によって遮られる面積が大きくなってシャッタ33は閉じられた状態となり,吹出し口30を通る給気SAの風量が少なくなる。
図1に示すように,タスク域13に存在する各作業スペース15には,モータ39の稼動を制御して,このようにシャッタ33を開閉させるコントローラ38が配置されている。そして,各作業スペース15において,作業員11がコントローラ38を操作してシャッタ33を開閉させることにより,各作業スペース15の吹出し口30から上向きに吹き出される給気SAの風量が調整されるようになっている。タスク域13に供給される冷気または暖気が不足する場合は,作業員11がコントローラ38を操作してシャッタ33を開き,逆に過供給の場合は,シャッタ33を閉じればよい。
また,シャッタ33の上方に配置される旋回ガイドベーン32は,中央の支持部材40の周りに,複数枚の板状のフィン41を,適当な等間隔で放射状に取り付けた構成になっている。吹出し口30から各作業スペース15に向かって吹き出す給気SAに旋回成分を与えるべく,これら各フィン41は,吹出し口30の中心軸(シャフト35)に対してそれぞれ傾斜して配置されている。そして,給気チャンバ21から吹出し口30を通してタスク域13に給気SAを供給する際に,各フィン41に沿わせて強制的に流すことにより,図2(a)に示すように,吹出し口30から各作業スペース15に向かって吹き出す給気SAに,シャフト35を中心軸とする旋回成分が与えられるようになっている。
図5は,給気チャンバ21の平面図である。給気チャンバ21の一側面(図5に示す例では,給気チャンバ21の右側面)は,前述したレタンチャンバ25の下端に接続されており,空調機29によってろ過及び温度調節された給気SAが,給気チャンバ21の一側面から給気チャンバ21内に供給される。こうして給気チャンバ21内に供給された給気SAは,給気チャンバ21の内部に配置された拡散板45に衝突して拡散し,給気チャンバ21の内部全体に満遍なく給気SAが供給されるようになっている。この拡散板45は,例えばその高さが給気チャンバ21の高さの約半分であり,本出願人が先に開示した特開平7−243665(特許第3040910)に記載された拡散板と同様のものを採用することができる。
図示の例では,給気チャンバ21の他の側面(図5において,上下側と左側に示された側面)には,給気チャンバ21内の給気SAを,後に説明する置換換気チャンバ55に供給する開口46が設けてある。前述のように給気チャンバ21内に供給された給気SAは,一部は室10の床20に設けられた吹出し口30を通ってタスク域13に上向きに吹きつけられ,残りは,開口46を通って,各置換換気チャンバ55に供給されるようになっている。
図6は,室10の壁面(背部にレタンチャンバ25が形成されていない側面の壁面であり,この実施の形態ではペリメータゾーン)を室10の内側から見た状態を示している。図示の例では,室10の壁面には,窓50が設けてあり,窓50の左右両側に支柱51が形成され,窓50の下方にはペリカウンタ52が設けてある。ペリカウンタ52の前面は,室10内の下部に向って給気SAを供給する通気面53に形成されている。
図7は,ペリカウンタ52の内部の説明図である。ペリカウンタ52の内部には,置換換気チャンバ55が設置されている。図示の例では,背部にレタンチャンバ25が形成された建物側面の壁面を除いて,各壁面の下部に設けられたペリカウンタ52の内部に置換換気チャンバ55をそれぞれ設置することにより,室10の内部においてタスク域13の周りに形成されたアンビエント域14に,置換換気チャンバ55が配置された状態になっている。
置換換気チャンバ55の前面(室10の内部に向いた面)には,多数の給気口56が開口しており,前述のように給気チャンバ21内から開口46を通って置換換気チャンバ55に供給された給気SAが,給気口56から置換換気チャンバ55の前面に供給されるようになっている。こうして置換換気チャンバ55から供給された給気SAは,更にペリカウンタ52前面(室10の内部に向いた面)の通気面53を通過して,室10内のアンビエント域14に供給される。なお,通気面53は意匠上取りつけるものであり,給気口56と略同じ位置に設けられる。
置換換気チャンバ55の前面に開口している各給気口56には,図8に示すように,複数枚のフィン57がそれぞれ装着されている。各給気口56の中央に支持部材58が設けてあり,各フィン57は,この支持部材58の周りに適当な等間隔で放射状に取り付けてある。各給気口56から室10内のアンビエント域14に向かって供給される給気SAに旋回成分を与えるべく,これら各フィン57は,給気口56の中心軸に対してそれぞれ傾斜して配置されている。そして,給気口56からペリカウンタ52前面の通気面53を通してアンビエント域14に給気SAを供給する際に,各フィン57に沿わせて強制的に流すことにより,給気SAに旋回成分が与えられるようになっている。
図9に示すように,横に並んでいる給気口56同士の場合は,相隣り合う給気口56から吐出される給気SAの旋回方向が互いに同じ回転方向の関係であるが,縦に並んでいる給気口56同士の場合は,相隣り合う給気口56から吐出される給気SAの旋回方向が互いに逆の回転方向の関係となるように,各給気口56に装着されるフィン57の向きが設定されている。これにより,各給気口56から旋回しながら吐出される給気SAが,左右に広がる運動方向が互いに同じとなり,相殺されずに横に広く拡散するようになっている。
図7に示すように,ペリカウンタ52の横には,ペリカウンタ52と連通可能にダクト60が立設してある。このダクト60は,例えば図6に示した支柱51に接して配置され(但し,図1においては,説明のため,ダクト60を窓50の外部に記載している),天井裏の還気チャンバ23に通じている。ダクト60の下端には,開閉ダンパ61を介して置換換気チャンバ55と連通するバイパス管62が接続してある。また,ダクト60の下端には,別の開閉ダンパ63を介して開口部64がペリカウンタ52内に開口するように形成してある。
ペリカウンタ52の上面には,例えば冬季などにおいて,ペリメータゾーン(室10内における窓50の近傍部)で発生したコールドドラフトを,ペリカウンタ52の内部に流下させるスロット65が,ペリカウンタ52の幅いっぱい(窓50の幅とほぼ同じ)に開口している。スロット65は窓50に沿うように,ペリメータゾーンの下方に配置されている。図1に示すように,ペリカウンタ52の内部には,こうしてペリカウンタ52内にコールドドラフトが流下してきたことを検出する温度センサ66が設けられている。
ダクト60の端末には,ファン70が接続してある。例えば冬季などにおいて,ペリメータゾーンで発生したコールドドラフトがスロット65からペリカウンタ52内に流下してきた場合は,前述の開閉ダンパ63を開き開閉ダンパ61を閉じた状態で,ファン70を稼動させることにより,ペリカウンタ52内に流下したコールドドラフトを,開口部64からダクト60を通じて,還気チャンバ23内に強制的に送ることができる。また,起動時の運転方法として,前述の開閉ダンパ61を開き,ファン70を稼動させた場合は,給気チャンバ21内の給気SAを,置換換気チャンバ55,開口46及びダクト60を通じて,還気チャンバ23内に強制的に送ることができる。
室10の天井22には,室10内の空気を還気チャンバ23内に排気させる吸気口75が設けてある。前述の空調機29の稼動により,還気チャンバ23からレタンチャンバ25に還気RAが取込まれることにより,還気チャンバ23内が陰圧となり,室10内の天井レベルにある空気が吸気口75を通って還気チャンバ23内に還気される。
ペリメータゾーンの上方には,例えば夏期などにおいて,ペリメータゾーンで発生した熱気を,室10外に排気させるためのスロット76が開口している。スロット76は窓50の幅いっぱいに,ペリメータゾーンの上方に配置されている。このスロット76の上部にはダクト77を通じて排気ファン78が接続してあり,例えば夏期などにおいて,熱気が窓50近辺(ペリメータゾーン)にこもるのを回避すべく,排気ファン78の稼動により,その上昇気流をスロット76から速やかに吸い込み,ダクト77を通じて屋外に排気するようになっている。これにより,窓50近辺には近傍の空調された冷気が吸い寄せられて暑熱が緩和する。スロット76には,このようにペリメータゾーンで熱せられて発生した上昇気流を検出する温度センサ80が設けられている。
さて,この空調システム1において空調を行うには,空調機29の稼動により,空調された給気SAを給気チャンバ21に送り込み給気チャンバ21内を陽圧にする。こうして,室10内のタスク域13に存在する各作業スペース15に対しては,吹出し口30を通って給気SAを上向きに供給し,一方で,アンビエント域14に対しては,ペリカウンタ52内部に設置された置換換気チャンバ55から通気面53を通過させて給気SAを供給する。
ここで,以上のように給気チャンバ21から室10内に給気SAを供給して空調を行う場合,図10に示すように,給気チャンバ21の内部に対して,室10の床20(給気チャンバ21の上面)や室10の下階の天井22’(給気チャンバ21の上面)から熱の授受があり,給気チャンバ21内を移動中に給気SAの温度が変化する。例えば夏季に冷房運転を行う場合は,図10(a)に示すように,空調機29の出口温度が20℃,室10内の床表面の温度が26℃,室10の下階の天井スラブの下面レベルの温度が30℃であれば,床20を通じて室10から給気チャンバ21に熱Qociが移動し,天井スラブ22’を通じて室10の下階から給気チャンバ21に熱Qciが移動する。これにより,給気チャンバ21内を移動する給気SAの温度Tsiが上昇することとなる。また,例えば冬季に暖房運転を行う場合は,図10(b)に示すように,空調機29の出口温度が22℃,室10内の床表面の温度が24℃,室10の下階の天井スラブの下面の温度が15℃であれば,床20を通じて室10から給気チャンバ21に熱Qociが移動し,天井22’を通じて給気チャンバ21から室10の下階に熱Qciが移動する。これにより,給気チャンバ21内を移動する給気SAの温度Tsiが低下することとなる。このような給気チャンバ21内における給気SAの温度変化は,移動距離が長ければそれだけ大きくなり,特に,給気チャンバ21内において空調機29から離れた場所(例えば,レタンチャンバ25が接続された位置と反対側となる給気チャンバ21の側面)では,給気SAの温度が大きく変化してしまう。
そこで,この空調システム1の起動時には,先に図7で説明した開閉ダンパ61を開き,ファン70を稼動させることにより,図11に示すように,給気チャンバ21内の給気SAを,置換換気チャンバ55からダクト60を通じて,室10内を迂回させて還気チャンバ23内に強制的に送る状態にする。そして,空調機29の稼動により,還気チャンバ23から取込んだ還気RAを空調し,作り出した給気SAを給気チャンバ21に送り込む。こうして,給気チャンバ21に供給された給気SAは,置換換気チャンバ55からダクト60を通じて,室10内を通らずに,そのまま還気チャンバ23内に送られる。この場合,空調機29には外気OAの取込みをせずに,還気RAのみを取込んで温度調節して給気SAを作り,その給気SAを給気チャンバ21に送り込んで循環させると良い。
こうして給気チャンバ21に供給された給気SAは,ファン70が稼動していることにより,ダクト60を通じて給気SAの大部分を給気チャンバ21から強制的に吸い出すようにすればので,吹出し口30からはほとんど吹き出すことなく,室10に供給されずに還気チャンバ23内に送られることとなる。これにより床20および天井スラブ22’は空調された空気の温度に近づき,略等しくなったら以降定常運転に移行する。
また,空調システム1の起動時においては,給気チャンバ21に供給された給気SAを,空気流路が最も長くなる位置関係で還気するのが好ましい。すなわちレタンチャンバ25が接続された位置と反対側の位置において,給気チャンバ21内を流通する空気を抜き出し,ダクト60を通じて還気チャンバ23内に供給することが望ましい。例えば図1に示した例のように給気チャンバ21の右側面にレタンチャンバ25が接続される場合であれば,給気チャンバ21の左側面に位置する置換換気チャンバ55にダクト60を接続するのが良い。そうすれば,給気チャンバ21内において,給気SAが右側面から反対側の左側面まで移動することとなるので,給気チャンバ21内を右側面から左側面までの間に渡って給気SAで加熱もしくは冷却することが可能となる。
図12は,このように空調機29からの給気SAを置換換気チャンバ55からダクト60を通じて還気チャンバ23内に強制的に送った場合における,空調機29から置換換気チャンバ55までの距離(m)と,置換換気チャンバ55に供給される給気SAの温度(℃)の関係を示したグラフである。この図12から分るように,空調機29から置換換気チャンバ55までの距離が長くなると,それに比例して,置換換気チャンバ55に供給される給気SAの温度が変化する。また,その変化率は,置換換気チャンバ55からダクト60を通じて還気チャンバ23内に強制的に送る給気SAの量に応じて変化する。例えば夏季に冷房運転を行う場合は,図12(a)に示すように,給気チャンバ21内の給気SAの100%を置換換気チャンバ55からダクト60を通じて還気チャンバ23内に送った時が,最も温度上昇が少ない状態で給気SAを給気チャンバ21内にて移動させることができる。また,例えば冬季に暖房運転を行う場合は,図12(b)に示すように,給気チャンバ21内の給気SAの100%を置換換気チャンバ55からダクト60を通じて還気チャンバ23内に送った時が,最も温度低下が少ない状態で給気SAを給気チャンバ21内にて移動させることができる。このため,空調システム1の起動時には,冷房運転時及び暖房運転時のいずれの場合も,給気チャンバ21に供給された給気SAのなるべく多くをダクト60を通じて還気チャンバ23内に直接循環させる。そうすれば,給気チャンバ21内を右側面から左側面までの間に渡って速やかに給気SAで加熱もしくは冷却することが可能となり,熱容量の大きな給気チャンバ21の蓄熱負荷を迅速に処理し,空調ウォーミングアップ時間を短縮することができる。
また,このように給気チャンバ21内にて給気SAを移動させる場合,給気チャンバ21の内部に配置された拡散板45に給気SAが衝突して拡散し,給気SAは,給気チャンバ21の幅方向いっぱいに広がりながら,給気チャンバ21内を右側面から左側面まで流れていくこととなる。空調システム1の起動時においては,給気チャンバ21の内部全体に給気SAが速やかに広がるので,給気チャンバ21の内面全体を短時間で全体的に加熱もしくは冷却することができる。
こうして給気チャンバ21の内面を全体的に加熱もしくは冷却した後,先に図7で説明した開閉ダンパ61を閉じ,ファン70の稼動を停止することにより,起動運転を終了する。そして,空調システム1の運転を開始する。即ち,空調機29の稼動により,空調して作り出した給気SAを給気チャンバ21に送り込む。これにより,給気チャンバ21内が陽圧となり,吹出し口30を通って給気SAが上向きに吹き出され,室10内のタスク域13に存在する各作業スペース15に下から吹きつけられる。また一方で,給気チャンバ21内の給気SAは,給気チャンバ21の側面(レタンチャンバ25の下端に接続されていない側面であって,図5においては,上下側と左側に示された給気チャンバ21の側面)に設けられた開口46を通って,室10内の各ペリカウンタ52内部に設置された置換換気チャンバ55にも供給される。こうして各置換換気チャンバ55に供給された給気SAは,ペリカウンタ52前面の通気面53を通過して,室10の内部においてタスク域13の周りに形成されたアンビエント域14に対して供給される。この場合,既に上述のような起動運転を行って給気チャンバ21内全体を給気SAで予め加熱もしくは冷却していることにより,給気チャンバ21の内部における給気SAの温度変動を抑制でき,タスク域13とアンビエント域14に給気SAを安定した温度で供給できるようになる。
また,こうして給気チャンバ21内から床20に設けた吹出し口30とペリカウンタ52前面の通気面53を介して室10内に給気SAを供給する場合にあっても,給気チャンバ21の内部に配置された拡散板45に給気SAが衝突して拡散するので,給気SAは,給気チャンバ21の内部全体に速やかに広がることとなる。これにより,給気チャンバ21内を全体的に均一に加圧し,床20に設けた各吹出し口30とペリカウンタ52前面の各通気面53を介して,タスク域13とアンビエント域14に給気SAを満遍なく供給することが可能となる。
そして,床20に設けられた吹出し口30から上向きに吹き出された給気SAは,室10内のタスク域13に存在する各作業スペース15に対して,それぞれ空調(タスク空調)を行う。その際,吹出し口30の旋回ガイドベーン32に装着されたフィン41に沿って給気SAが強制的に流されることにより,吹出し口30から各作業スペース15に向かって吹き出す給気SAに旋回成分が与えられる。そして,このように旋回しながらタスク域13に供給される給気SAは,吹出し口30から噴出された後,周囲の空気をまき込んで各作業スペース15を空調することとなり,噴出後すぐに減速されるので,噴出速度を比較的早くしても,ドラフト不快域を低くすることができる。こうして,タスク域13については,居住域8(一般的に床から約1.8m以下の範囲)のみを空調することができる。このように置換換気空調を併用するので,それより上(非居住域9)に溜まった熱を居住域8に攪拌しない。
また,このようにタスク域13を空調する場合,各作業スペース15に配置されたコントローラ38を作業員11が操作することにより,吹出し口30に内蔵されたシャッタ33を開閉させることができる。これにより,各作業スペース15の吹出し口30から上向きに吹き出される給気SAの風量が調整され,タスク域13に存在する各作業スペース15に対する個別制御も可能である。
また一方,各ペリカウンタ52内部に設置された置換換気チャンバ55から供給された給気SAは,ペリカウンタ52前面の通気面53を通過し,室10内のアンビエント域14に対して供給される。この場合も同様に,置換換気チャンバ55前面の各給気口56に装着されたフィン57に沿って給気SAが強制的に流されることにより,給気口56からアンビエント域14に向かって供給される給気SAに旋回成分が与えられる。そして,このように旋回しながらアンビエント域14に供給される給気SAは,給気口56から噴出された後,周囲の空気をまき込みながらアンビエント域14に供給されることとなり,同様にドラフト不快域を狭くすることができる。こうして,アンビエント域14については,置換換気空調を行う。
こうして,室10内の床レベルにおいて,タスク域13に対してタスク空調を行うと共に,アンビエント域14に対して置換換気を行う一方で,室10の天井22に配置された吸気口75により,室10内の天井レベルにある空気を還気チャンバ23内に排気する。こうして還気チャンバ23内に排気された空気は,空調機29の稼動により還気RAとなってレタンチャンバ25に取込まれ,適宜外気OAと混ぜられて,空調された後,再び給気SAとなって給気チャンバ21に送られ,床面において室10内に供給される。このように,タスク域13に対しては加圧式床吹出し方式のタスク空調を行い,アンビエント域14に対しては置換換気を行って,(室10全体ではなく)居住域に限定した空調を行うことにより,省エネルギー化を図ることができる。
また,このようにタスク域13のタスク空調とアンビエント域14の置換換気を行う際には,アンビエント域14の空気は,各パーティション16の足下部分に設けられた開口17からタスク域13に流入することになる。これにより,タスク域13に対しても効率的な置換換気を行うことが可能となる。
そして,例えば夏期などにおいて,ペリメータゾーンで熱気がこもった場合は,温度センサ80で熱気を検知して,排気ファン78を稼動させることにより,窓50に沿って上昇する熱気を吸引し,天井22に設けたスロット76から速やかに吸い込み,ダクト77を通じて室10外に排気する。これにより,ペリメータゾーンで発生した熱気の上昇気流による室10上部での攪拌作用を妨げ,ペリメータゾーンで発生する貫流負荷と日射取得熱を低減し,インテリア負荷の増加を防止する。その場合,例えば温度センサ80で検出される熱気の温度が所定の温度以上となった場合に,室10外に排気するようにしても良い。
また,例えば冬季などにおいて,ペリメータゾーンでコールドドラフトが発生し,それがスロット65からペリカウンタ52内に流下してくる場合は,温度センサ66でコールドドラフトを検知して,開閉ダンパ63を開き,ファン70を稼動させることにより,ペリカウンタ52内に流下したコールドドラフトを,開口部64からダクト60を通じて,還気チャンバ23内に強制的に送る。この冷気を空調機が受け入れることにより,ペリメータゾーンで発生したコールドドラフトを室10外に速やかに排気し,インテリア冷却量を低減する。その場合,例えば温度センサ66で検出されるペリカウンタ52内の温度Tが設定温度TSC(例えば20℃)以下の場合に,コールドドラフトを検知し,室10外に排気するようにしても良い。
そして,室10の複数の側面にペリメータゾーンがそれぞれ存在する場合は,各方位のペリメータゾーンで発生するペリメータ負荷をそれぞれ低減し,省エネルギー化と快適性の向上を図ることが好ましい。即ち,各方位のペリメータゾーンの上方にスロット76をそれぞれ開口させ,各方位のスロット76毎に排気ファン78や温度センサ80を配置する。また,各方位のペリメータゾーンの下方に配置されるペリカウンタ52の上面には,スロット65をそれぞれ開口させ,各方位のペリカウンタ52毎に温度センサ66を設けると共に,各方位のペリカウンタ52内からコールドドラフトを排気させる開閉ダンパ63,ダクト60,ファン70を設ける。
そして,例えば温暖期などにおいては,各方位のペリメータゾーンで発生して上昇した熱気を,室10の天井22に設けた各スロット76から吸い込んで排気する。この場合,各方位のスロット76に設けられた温度センサ80で,各スロット76から排気される熱気の温度をそれぞれ常時計測し,次に示す手法により,各方位別の熱気の排気の切り替えを行う。即ち,各方位のスロット76から排気される熱気の温度TEiがいずれも設定温度TSH(例えば28℃)以下の場合は,各方位の排気ファン78を「中」モードで運転する。一方,いずれかの方位で日射取得熱が卓越し,任意の方位のスロット76から排気される熱気の温度TEiが設定温度TSHを超えた(TEi>TSH)場合は,TEiが最も高い方位の排気ファン78を「強」モードで運転し,他の方位の排気ファン78を「弱」モードで運転する。これにより,日射取得熱が最も大きい方位のペリメータ負荷を効率よく排出できる。なお,各方位の排気ファン78の排気量切り替えは,インバータを用いて制御しても良いし,モータのタップを切り替えて制御しても良い。また,ペリメータゾーンの合計排気風量は,室10内へ供給される取り入れ外気OAのの流量を上回らないように設定する。
また,例えば冬季などにおいては,各方位のペリメータゾーンで発生したコールドドラフトを,各方位のペリカウンタ52上面に設けられたスロット65から室10外に排気する。また,冬季のように室温が低い場合は,日射取得熱を暖房に利用して,省エネルギー化と快適性の向上を図ることもできる。即ち,各方位のスロット76から排気される熱気の温度TEiが設定温度TSL(例えば20℃)以下の場合には,排気される熱気の温度TEiの最も高い方位と反対の方位の排気ファン78を「強」モードで運転し,他の方位の排気ファン78を「弱」モードで運転する。これにより,日射によってペリペータゾーンで発生した暖気は,天井22に沿って室10内に広がることとなる。また,天井22が加熱され,放射によって居住域に熱が伝達されることになる。また,暖気はインテリア還気によって空調機29に搬送され,空調機29の加熱量を低減することができる。なお同様に,各方位の排気ファン78の排気量切り替えは,インバータを用いて制御しても良いし,モータのタップを切り替えて制御しても良い。ファン付吹出口,ファン付ペリカウンタを用いる場合には,空調機械室25をレタンチャンバとし,空調機29を熱交換器に替えることもできる。その場合,還気ダクト29aや外気ダクト29bを省略しても良い。
以上,本発明の好ましい実施の形態の一例を示したが,本発明は以上に説明した形態に限定されない。例えば,吹出し口30から各作業スペース15に向かって吹き出す給気SAの風量調整は,上述したようにシャッタ33を開閉させて行うほか,手動ダンパやVAVを利用して行っても良い。また,シャッタ33の開閉は,図2で説明した如きモータ39の稼動で行う他,手動で羽37を回転させて開閉を行うようにしても良い。また,吹出し口30から給気SAを各作業スペース15に吹き出すために,上述した加圧吹出し方式に代えて,各吹出し口30にファンを装着しても良い。また,ペリカウンタ52前面の通気面53を省略し,置換換気空調チャンバ55の給気口53をペリカウンタ全面と面一に設けてもよい。
本発明にあっては,例えばタスク域を床吹出し方式によって空調し,アンビエント域を置換換気方式によって空調することにより,快適性を損うことなくタスク域を空調をし,かつ,省エネルギ化をはかることができる。
本発明の実施の形態にかかるの概略的な構成を示す説明図である。 吹出し口の斜視図(a)と分解図(b)である。 各羽を同じ位置に揃えてシャッタを開いた状態を示す説明図である。 各羽の位置をずらしてシャッタを閉じた状態を示す説明図である。 給気チャンバの平面図である。 室の壁面(背部にレタンチャンバが形成されていない側面の壁面)を室の内側から見た状態の説明図である。 ペリカウンタの内部の説明図である。 置換換気チャンバ前面の給気口に装着されるフィンの説明図である。 縦横に並んでいる各給気口から吐出される給気の旋回方向の関係を示す説明図である。 給気チャンバ内を移動中の給気に対する室の床や下階の天井からの熱の授受を示す説明図であって,(a)は冷房運転時,(b)は暖房運転時を示している。 空調システムの起動運転の説明図である。 空調システムの起動運転時における空調機から置換換気チャンバまでの距離と,置換換気チャンバに供給される給気温度の関係を示したグラフであって,(a)は冷房運転時,(b)は暖房運転時を示している。
符号の説明
OA 外気
RA 還気
SA 給気
1 空調システム
10 室
13 タスク域
14 アンビエント域
15 作業スペース
16 パーテション
17 開口
20 床
21 給気チャンバ
22 天井
23 還気チャンバ
25 レタンチャンバ
29 空調機
30 吹出し口
38 コントローラ
45 拡散板
55 置換換気チャンバ
50 窓
52 ペリカウンタ
56 給気口
60 ダクト
61,63 開閉ダンパ
65 スロット
66 温度センサ
70 ファン
75 吸気口
76 スロット
78 排気ファン
80 温度センサ

Claims (5)

  1. 床吹出し空調を行うための給気チャンバが床の下方に形成され,天井の上方に還気チャンバが形成された室の壁面に設けられた窓の下方にペリカウンタを設け,
    ペリカウンタの前面を,室の下部に向って給気する通気面とし,
    ペリカウンタ内に置換換気チャンバを配置して給気を供給し,
    前記給気チャンバは前記置換換気チャンバと連通して給気を供給し,
    還気チャンバに通じるダクトを置換換気チャンバに開閉ダンパを介して接続すると共に,還気チャンバに向けて送風するファンをダクトに設け,
    ペリカウンタの上面に,ペリメータゾーンで発生したコールドドラフトをペリカウンタの内部に流下させるスロットを開口させ,
    ダクトの下部を別の開閉ダンパを介してペリカウンタ内に開口させたことを特徴とする,空調システム。
  2. 置換換気チャンバの前面に開口する給気口に,吹き出し気流に旋回成分を与えるフィンを装着したことを特徴とする,請求項1に記載の空調システム。
  3. ペリカウンタの内部に,コールドドラフトが流下してきたことを検出するセンサを設け,コールドドラフトがペリカウンタ内に流下してきた場合は,前記別の開閉ダンパを開き,ダクト下端をペリカウンタ内に接続した状態で,ファンを稼動させることを特徴とする,請求項1または2に記載の空調システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の空調システムの空調方法であって,
    空調システムの起動時には,給気チャンバ内の給気を,置換換気チャンバからダクトを通じて,室内を迂回させて還気チャンバに送り込むことを特徴とする,空調方法。
  5. ペリメータゾーンでコールドドラフトが発生した場合は,前記スロットから前記ペリカウンタ内に流下したコールドドラフトを,前記ダクトを通じて室外に排気することを特徴とする,請求項4に記載の空調方法。
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