JP2023118613A - 積層体、包装材料用積層体及び包装容器 - Google Patents

積層体、包装材料用積層体及び包装容器 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリプロピレン樹脂基材と、ポリプロピレン樹脂層及び蒸着膜を備えるバリア性基材と、ポリプロピレンを含有するシーラント層とを厚さ方向にこの順に備える積層体において、リサイクル適性を維持しつつ、ガスバリア性を向上させる。【解決手段】少なくとも、ポリプロピレン樹脂基材と、バリア性基材と、シーラント層とを厚さ方向にこの順に備える積層体であって、ポリプロピレン樹脂基材が、延伸基材であり、バリア性基材が、ポリプロピレン樹脂層及びガスバリア性樹脂層を少なくとも有する、未延伸の樹脂基材と、ガスバリア性樹脂層上に設けられた蒸着膜とを少なくとも備え、シーラント層が、ポリプロピレンを含有する樹脂層である、積層体。【選択図】なし

Description

本開示は、積層体、包装材料用積層体及び包装容器に関する。
従来、包装材料として、樹脂材料により構成される樹脂フィルムが使用されている。例えば、ポリオレフィンから構成される樹脂フィルムは、適度な柔軟性及び透明性を有すると共に、ヒートシール性に優れるため、包装材料として広く使用されている。
ポリオレフィンから構成される樹脂フィルムは、通常、強度及び耐熱性の面で劣ることから、基材としては使用できず、ポリエステル又はポリアミドなどにより構成される樹脂フィルムと貼り合わせて使用されている。そのため、通常の包装容器は、基材とシーラント層とが異種の材料からなる積層フィルムから構成されている(例えば、特許文献1)。
近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、高いリサイクル適性を有する包装材料が求められている。しかしながら、従来の包装容器は、異種の樹脂材料から構成されており、樹脂材料ごとに分離することが困難であることから、積極的にはリサイクルされていないのが現状である。
特開2009-202519号公報
本開示者らは、基材として、ポリエステル又はポリアミドなどにより構成される従来の樹脂フィルムに代えて、ポリプロピレンの延伸フィルムを使用し、該基材をポリプロピレンにより構成されるシーラント層と組み合わせることを検討した。このような構成であれば、基材とシーラント層とがいずれもポリプロピレンにより構成されることから、包装材料のリサイクル適性を向上できる。しかしながら、このような構成では、ガスバリア性が充分ではなかった。
そこで本開示者らは、基材とシーラント層との間に、ポリプロピレン樹脂層と蒸着膜とを備えるバリア性基材を備える積層体について検討した。しかしながら、このような構成でも、やはりガスバリア性が充分ではなかった。
本開示の解決課題の一つは、ポリプロピレン樹脂基材と、ポリプロピレン樹脂層及び蒸着膜を備えるバリア性基材と、ポリプロピレンを含有するシーラント層とを厚さ方向にこの順に備える積層体において、リサイクル適性を維持しつつ、ガスバリア性を向上させることにある。
本開示の積層体は、少なくとも、ポリプロピレン樹脂基材と、バリア性基材と、シーラント層とを厚さ方向にこの順に備える。ポリプロピレン樹脂基材は、延伸基材である。バリア性基材は、ポリプロピレン樹脂層及びガスバリア性樹脂層を少なくとも有する、未延伸の樹脂基材と、ガスバリア性樹脂層上に設けられた蒸着膜とを少なくとも備える。シーラント層は、ポリプロピレンを含有する樹脂層である。
本開示によれば、上記積層体において、リサイクル適性を維持しつつ、ガスバリア性を向上できる。
図1は、積層体の一実施形態を示す模式断面図である。 図2は、積層体の一実施形態を示す模式断面図である。 図3は、積層体の一実施形態を示す模式断面図である。 図4は、包装容器の一実施形態を示す斜視図である。 図5は、包装容器の一実施形態を示す斜視図である。
以下、本開示の実施形態について、詳細に説明する。本開示は多くの異なる形態で実施でき、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されない。図面は、説明をより明確にするため、実施形態に比べ、各層の幅、厚さ及び形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定しない。本明細書と各図において、既出の図に関してすでに説明したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
以下の説明において、登場する各成分(例えば、ポリプロピレン、α-オレフィン、樹脂材料、ガスバリア性樹脂、添加剤、金属及び無機酸化物)は、それぞれ1種用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
[積層体]
本開示の積層体は、少なくとも、
ポリプロピレン樹脂基材と、
バリア性基材と、
シーラント層と
を厚さ方向にこの順に備える。
本開示の積層体は、包装材料用として好適である。
ポリプロピレン樹脂基材は、延伸基材、すなわち延伸処理が施された基材である。
バリア性基材は、ポリプロピレン樹脂層及びガスバリア性樹脂層を少なくとも有する、未延伸の樹脂基材と、ガスバリア性樹脂層上に設けられた蒸着膜とを少なくとも備える。
シーラント層は、ポリプロピレンを含有する樹脂層である。
ポリプロピレン樹脂基材を構成する樹脂、ポリプロピレン樹脂層を構成する樹脂及びシーラント層を構成する樹脂の主成分がいずれもポリプロピレンであることにより、例えば、積層体のリサイクル適性を向上できる。
図1に示す積層体1は、ポリプロピレン樹脂基材10と、接着層40Aと、バリア性基材20と、接着層40Bと、シーラント層30とを厚さ方向にこの順に備える。バリア性基材20は、ポリプロピレン樹脂層22及びガスバリア性樹脂層24を有する、未延伸の樹脂基材21と、蒸着膜25とを備える。この例では、ポリプロピレン樹脂層22は、接着層40Bと接し、蒸着膜25は、接着層40Aと接する。一実施形態において、積層体1は、ポリプロピレン樹脂基材10上に図示せぬ印刷層をさらに備える。印刷層は、通常、ポリプロピレン樹脂基材10におけるシーラント層30側の面上に形成されている。
図2に示す積層体1では、未延伸の樹脂基材21が、ポリプロピレン樹脂層22とガスバリア性樹脂層24との間に、接着性樹脂層23を備える。
本開示の積層体は、少なくとも、ポリプロピレン樹脂基材、バリア性基材及びシーラント層という3要素を備える。バリア性基材及びシーラント層という2要素を備える積層体に比べて、本開示の積層体は、優れたガスバリア性(特に酸素バリア性及び水蒸気バリア性)を示す。また、このような構成の積層体は、熱処理等を受けた際に蒸着膜が適切に保護され、さらに高いガスバリア性を示す。
本開示の積層体全体におけるポリプロピレンの含有割合は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは88質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。これにより、例えば、積層体を用いてモノマテリアル化した包装容器を作製でき、包装容器のリサイクル適性を向上できる。ポリプロピレンの含有割合の上限は特に限定されないが、例えば99質量%でもよく、95質量%でもよい。積層体におけるポリプロピレンの含有割合とは、積層体を構成する各層における樹脂材料の含有量の和に対する、ポリプロピレンの含有量の割合を意味する。
<ポリプロピレン樹脂基材>
ポリプロピレン樹脂基材は、ポリプロピレンを主成分として、すなわち50質量%超の範囲で含有する。本開示の積層体が、ポリプロピレン樹脂基材を備えることにより、例えば、積層体を使用して作製される包装容器の耐油性を向上できる。
ポリプロピレンは、プロピレンホモポリマー(ホモポリプロピレン)、プロピレンランダムコポリマー(ランダムポリプロピレン)及びプロピレンブロックコポリマー(ブロックポリプロピレン)のいずれでもよく、これらから選択される2種以上の混合物でもよい。ポリプロピレンとしては、バイオマス由来のポリプロピレンや、メカニカルリサイクル又はケミカルリサイクルされたポリプロピレンを使用してもよい。
プロピレンホモポリマーとは、プロピレンのみの重合体である。プロピレンランダムコポリマーとは、プロピレンとプロピレン以外のα-オレフィン等とのランダム共重合体である。プロピレンブロックコポリマーとは、プロピレンからなる重合体ブロックと、プロピレン以外のα-オレフィン等からなる重合体ブロックとを有する共重合体である。
プロピレン以外のα-オレフィンとしては、例えば、炭素数2以上20以下のα-オレフィンが挙げられ、具体的には、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、3-メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン及び6-メチル-1-ヘプテンが挙げられる。
ポリプロピレンの中でも、透明性の観点からは、プロピレンランダムコポリマーを使用することが好ましい。包装容器の剛性及び耐熱性を重視する場合は、プロピレンホモポリマーを使用することが好ましい。包装容器の耐衝撃性を重視する場合は、プロピレンブロックコポリマーを使用することが好ましい。
ポリプロピレンのメルトフローレート(MFR)は、製膜性及び加工適性という観点から、0.1g/10分以上50g/10分以下でもよく、0.3g/10分以上30g/10分以下でもよい。本開示においてポリプロピレンのMFRは、ASTM D1238に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定する。
ポリプロピレン樹脂基材は、例えば、ポリプロピレンをTダイ法又はインフレーション法等により製膜してフィルムを作製した後、該フィルムを延伸することにより作製できる。インフレーション法によれば、製膜と延伸とを同時に行うことができる。
ポリプロピレン樹脂基材におけるポリプロピレンの含有割合は、50質量%超であり、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上である。
ポリプロピレン樹脂基材は、ポリプロピレン以外の樹脂材料を含有してもよい。このような樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン、(メタ)アクリル樹脂、ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド、ポリエステル及びアイオノマー樹脂が挙げられる。
ポリプロピレン樹脂基材は、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、架橋剤、酸化防止剤、アンチブロッキング剤、滑(スリップ)剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料及び改質用樹脂が挙げられる。
ポリプロピレン樹脂基材は、延伸処理が施された基材である。これにより、例えば、積層体の強度、耐熱性及び透明性を向上できる。延伸処理は、1軸延伸でもよく、2軸延伸でもよい。
縦方向(基材の流れ方向、MD方向)へ延伸を行う場合の延伸倍率は、好ましくは2倍以上10倍以下、より好ましくは3倍以上7倍以下である。横方向(MD方向に対して垂直な方向、TD方向)へ延伸を行う場合の延伸倍率は、好ましくは2倍以上10倍以下、より好ましくは3倍以上7倍以下である。延伸倍率を2倍以上とすることにより、例えば、ポリプロピレン樹脂基材の強度、耐熱性及び透明性を向上でき、また、ポリプロピレン樹脂基材への印刷適性を向上できる。ポリプロピレン樹脂基材の破断限界という観点からは、延伸倍率は10倍以下であることが好ましい。
ポリプロピレン樹脂基材には、一実施形態において、表面処理が施されていてもよい。これにより、例えば、ポリプロピレン樹脂基材と他の層との密着性を向上できる。表面処理の方法としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス及び/又は窒素ガスなどを用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的処理;並びに化学薬品を用いた酸化処理などの化学的処理が挙げられる。
ポリプロピレン樹脂基材の表面に、易接着層を設けてもよい。
ポリプロピレン樹脂基材は、単層構造を有してもよく、多層構造を有してもよい。
ポリプロピレン樹脂基材の厚さは、好ましくは5μm以上300μm以下、より好ましくは8μm以上100μm以下、さらに好ましくは10μm以上50μm以下である。厚さが下限値以上であると、例えば、積層体の強度及び耐熱性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、積層体の加工適性を向上できる。
本開示の積層体は、ポリプロピレン樹脂基材の表面に印刷層を備えてもよい。印刷層において形成される画像としては、例えば、文字、柄、記号及びこれらの組合せが挙げられる。印刷層は、例えば、バイオマス由来のインキを用いて形成してもよい。これにより、例えば、環境負荷をより低減できる。
印刷層は、ポリプロピレン樹脂基材のいずれの面上に形成されていてもよい。印刷層と外気との接触を抑制でき、印刷層の経時的な劣化を抑制できることから、印刷層は、ポリプロピレン樹脂基材におけるシーラント層側の面上に形成されていることが好ましい。
印刷層の形成方法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法及びフレキソ印刷法などの従来公知の印刷法が挙げられる。これらの中でも、環境負荷低減という観点から、フレキソ印刷法が好ましい。
<バリア性基材>
バリア性基材は、未延伸の樹脂基材と、蒸着膜とを備える。
樹脂基材は、ポリプロピレン樹脂層と、ガスバリア性樹脂層とを備える。本開示の積層体が樹脂基材を備えることにより、例えば、その強度、酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。樹脂基材は、ポリプロピレン樹脂層とガスバリア性樹脂層との間に、接着性樹脂層をさらに備えてもよい。これにより、例えば、これらの層間の密着性をより向上できる。
蒸着膜は、ガスバリア性樹脂層上に設けられている。
バリア性基材は、一実施形態において、ポリプロピレン樹脂層と、必要に応じて接着性樹脂層と、ガスバリア性樹脂層と、蒸着膜とを厚さ方向にこの順に備える。
バリア性基材は、蒸着膜がポリプロピレン樹脂基材側を向き、ポリプロピレン樹脂層がシーラント層側を向くように配置されていることが好ましい。
(ポリプロピレン樹脂層)
ポリプロピレン樹脂層は、ポリプロピレンを主成分として、すなわち50質量%超の範囲で含有する。バリア性基材が、ポリプロピレン樹脂層を備えることにより、例えば、バリア性基材を使用して作製される包装容器の耐油性を向上できる。
ポリプロピレンは、プロピレンホモポリマー、プロピレンランダムコポリマー及びプロピレンブロックコポリマーのいずれでもよく、これらから選択される2種以上の混合物でもよい。ポリプロピレンとしては、バイオマス由来のポリプロピレンや、メカニカルリサイクル又はケミカルリサイクルされたポリプロピレンを使用してもよい。これらの詳細は、上述したとおりである。
ポリプロピレンの中でも、透明性の観点からは、プロピレンホモポリマー又はプロピレンランダムコポリマーを使用することが好ましい。包装容器の剛性及び耐熱性を重視する場合は、プロピレンホモポリマーを使用することが好ましい。包装容器の耐衝撃性を重視する場合は、プロピレンランダムコポリマーを使用することが好ましい。
ポリプロピレンの密度は、例えば0.88g/cm3以上0.92g/cm3以下である。本開示において密度は、JIS K7112、特にD法(密度勾配管法、23℃)、に準拠して測定される。
ポリプロピレンのMFRは、製膜性及び加工適性という観点から、好ましくは0.1g/10分以上50g/10分以下、より好ましくは0.3g/10分以上30g/10分以下、さらに好ましくは0.5g/10分以上20g/10分以下である。
Tダイ法により樹脂基材を作製する場合、ポリプロピレンのMFRは、好ましくは5.0g/10分以上20g/10分以下である。MFRが下限値以上であると、例えば、積層体の加工適性を向上できる。MFRが上限値以下であると、例えば、樹脂フィルムが破断することを抑制できる。
インフレーション法により樹脂基材を作製する場合、ポリプロピレンのMFRは、好ましくは0.5g/10分以上5.0g/10分以下である。MFRが下限値以上であると、例えば、積層体の加工適性を向上できる。MFRが上限値以下であると、例えば、製膜性を向上できる。
ポリプロピレン樹脂層におけるポリプロピレンの含有割合は、50質量%超であり、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上である。
ポリプロピレン樹脂層は、ポリプロピレン以外の樹脂材料を含有してもよい。このような樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン、(メタ)アクリル樹脂、ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド、ポリエステル及びアイオノマー樹脂が挙げられる。
ポリプロピレン樹脂層は、上記添加剤を含有してもよい。
ポリプロピレン樹脂層には、一実施形態において、上記表面処理が施されていてもよい。これにより、例えば、ポリプロピレン樹脂層と他の層との密着性を向上できる。
ポリプロピレン樹脂層の表面に、易接着層を設けてもよい。
ポリプロピレン樹脂層は、単層構造を有してもよく、多層構造を有してもよい。
ポリプロピレン樹脂層が多層構造を有する場合、ポリプロピレン樹脂層の層数は、例えば2層以上7層以下であり、好ましくは3層以上5層以下である。ポリプロピレン樹脂層は、一実施形態において、ランダムポリプロピレンにより構成される第1の層と、ホモポリプロピレンにより構成される第2の層と、ランダムポリプロピレンにより構成される第3の層とを備える。これにより、例えば、包装容器の剛性、耐熱性及び耐衝撃性のバランスを向上できる。
ポリプロピレン樹脂層の総厚さに対する上記第1の厚さの割合は、好ましくは3%以上30%以下、より好ましくは5%以上20%以下、さらに好ましくは8%以上15%以下である。
ポリプロピレン樹脂層の総厚さに対する上記第2の厚さの割合は、好ましくは40%以上94%以下、より好ましくは60%以上90%以下、さらに好ましくは70%以上84%以下である。
ポリプロピレン樹脂層の総厚さに対する上記第3の厚さの割合は、好ましくは3%以上30%以下、より好ましくは5%以上20%以下、さらに好ましくは8%以上15%以下である。
ポリプロピレン樹脂層の厚さは、好ましくは5μm以上100μm以下、より好ましくは10μm以上50μm以下である。ポリプロピレン樹脂層が多層構造を有する場合、その総厚さが上記範囲にあることが好ましい。厚さが下限値以上であると、例えば、積層体の強度、耐熱性及びリサイクル適性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、積層体の加工適性を向上できる。
バリア性基材は、ポリプロピレン樹脂層の表面に印刷層を備えてもよい。印刷層において形成される画像としては、例えば、文字、柄、記号及びこれらの組合せが挙げられる。印刷層は、例えば、バイオマス由来のインキを用いて形成してもよい。これにより、例えば、環境負荷をより低減できる。印刷層の形成方法は、上述したとおりである。
(ガスバリア性樹脂層)
バリア性基材は、ポリプロピレン樹脂層と蒸着膜との間に、ガスバリア性樹脂層を備える。このような構成により、例えば、蒸着膜の密着性を向上できると共に、ガスバリア性も向上できる。
ガスバリア性樹脂層は、ガスバリア性樹脂を含有する。ガスバリア性樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン6,6及びポリメタキシリレンアジパミド等のポリアミド、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリウレタン、並びに(メタ)アクリル樹脂が挙げられる。これらの中でも、酸素バリア性及び水蒸気バリア性という観点から、ポリアミド及びエチレン-ビニルアルコール共重合体が好ましい。
ポリアミドとしては、例えば、脂肪族ポリアミド及び半芳香族ポリアミドが挙げられる。ポリアミドとしては、脂肪族ポリアミドが好ましく、結晶性脂肪族ポリアミドがより好ましい。
脂肪族ポリアミドとしては、例えば、脂肪族ホモポリアミド及び脂肪族共重合ポリアミドが挙げられる。以下の例示において、ポリアミドを「PA」とも記載する。
脂肪族ホモポリアミドとしては、具体的には、ポリカプロラクタム(PA6)、ポリエナントラクタム(PA7)、ポリウンデカンラクタム(PA11)、ポリラウリルラクタム(PA12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(PA66)、ポリテトラメチレンドデカミド(PA412)、ポリペンタメチレンアゼラミド(PA59)、ポリペンタメチレンセバカミド(PA510)、ポリペンタメチレンドデカミド(PA512)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(PA69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(PA610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(PA612)、ポリノナメチレンアジパミド(PA96)、ポリノナメチレンアゼラミド(PA99)、ポリノナメチレンセバカミド(PA910)、ポリノナメチレンドデカミド(PA912)、ポリデカメチレンアジパミド(PA106)、ポリデカメチレンアゼラミド(PA109)、ポリデカメチレンデカミド(PA1010)、ポリデカメチレンドデカミド(PA1012)、ポリドデカメチレンアジパミド(PA126)、ポリドデカメチレンアゼラミド(PA129)、ポリドデカメチレンセバカミド(PA1210)及びポリドデカメチレンドデカミド(PA1212)が挙げられる。
脂肪族共重合ポリアミドとしては、具体的には、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミノアジピン酸共重合体(PA6/66)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミノアゼライン酸共重合体(PA6/69)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミノセバシン酸共重合体(PA6/610)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミノウンデカン酸共重合体(PA6/611)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミノドデカン酸共重合体(PA6/612)、カプロラクタム/アミノウンデカン酸共重合体(PA6/11)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(PA6/12)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミノアジピン酸/ラウリルラクタム共重合体(PA6/66/12)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミノアジピン酸/ヘキサメチレンジアミノセバシン酸共重合体(PA6/66/610)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミノアジピン酸/ヘキサメチレンジアミノドデカンジカルボン酸共重合体(PA6/66/612)が挙げられる。
脂肪族ポリアミドの相対粘度は、好ましくは1.5以上5.0以下、より好ましく2.0以上5.0以下、さらに好ましくは2.5以上4.5以下である。脂肪族ポリアミドの相対粘度は、JIS K6920に準拠して、ポリアミド1gを96%濃硫酸100mLに溶解させ、25℃で測定する。
半芳香族ポリアミドとは、芳香族ジアミンに由来する構成単位と、脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位とを有するポリアミド、又は、脂肪族ジアミンに由来する構成単位と、芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位とを有するポリアミドである。例えば、芳香族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸とから構成されるポリアミド、及び脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸とから構成されるポリアミドが挙げられる。
半芳香族ポリアミドとしては、具体的には、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(PA6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(PA6I)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(PA9T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド共重合体(PA66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド共重合体(PA66/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリカプロアミド共重合体(PA6T/6)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミド共重合体(PA6I/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカミド共重合体(PA6T/12)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド共重合体(PA6I/6T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ(2-メチルペンタメチレンテレフタルアミド)共重合体(PA6T/M5T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド共重合体(PA66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド共重合体(PA66/6/6I)及びポリメタキシリレンアジパミド(PAMXD6)が挙げられる。
半芳香族ポリアミドのメルトボリュームレート(MVR)は、好ましくは5cm3/10分以上200cm3/10分以下、より好ましくは10cm3/10分以上100cm3/10分以下である。MVRは、ISO1133に準拠して、温度275℃、荷重5kgで測定する。
ガスバリア性樹脂層は、一実施形態において、結晶性脂肪族ポリアミドを含有する。結晶性脂肪族ポリアミドとしては、例えば、PA6、PA11、PA12、PA66、PA610、PA612、PA6/66及びPA6/66/12が挙げられる。
結晶性脂肪族ポリアミドの融点(Tm)は、好ましくは180℃以上300℃以下、より好ましくは180℃以上250℃以下、さらに好ましくは180℃以上230℃以下である。本開示においてTmは、JIS K7121に準拠して、示差走査熱量測定(DSC)により得られる。
エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)においてエチレンに由来する構成単位の含有割合(エチレン含有割合)は、好ましくは20モル%以上60モル%以下、より好ましくは25モル%以上50モル%以下である。エチレン含有割合が下限値以上であると、例えば、積層体の加工適性を向上できる。エチレン含有割合が上限値以下であると、例えば、積層体の酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。エチレン含有割合は、NMR法により測定する。
EVOHの融点(Tm)は、好ましくは130℃以上200℃以下、より好ましくは140℃以上195℃以下、さらに好ましくは150℃以上190℃以下である。
EVOHのメルトフローレート(MFR)は、製膜性及び加工適性という観点から、好ましくは0.1g/10分以上30g/10分以下、より好ましくは0.3g/10分以上20g/10分以下、さらに好ましくは0.5g/10分以上10g/10分以下である。EVOHのMFRは、ASTM D1238に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定するが、測定温度はEVOHの融点に応じて210℃でもよい。
ガスバリア性樹脂層に含まれるガスバリア性樹脂の融点と、ポリプロピレン樹脂層に含まれるポリプロピレンの融点との差は、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下、さらに好ましくは70℃以下である。上記差が上限値以下であると、例えば、樹脂基材の製膜性を向上できる。
ガスバリア性樹脂層におけるガスバリア性樹脂の含有割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、85質量%以上、又は90質量%以上である。これにより、例えば、積層体の酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。
ガスバリア性樹脂層は、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、架橋剤、酸化防止剤、アンチブロッキング剤、滑(スリップ)剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、相溶化剤及び顔料が挙げられる。
ガスバリア性樹脂層の厚さは、好ましくは0.5μm以上10μm以下、より好ましくは1.0μm以上5.0μm以下である。厚さが下限値以上であると、例えば、積層体の酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、積層体のリサイクル適性を向上できる。
ガスバリア性樹脂層の厚さは、一実施形態において、ポリプロピレン樹脂層の厚さよりも小さいことが好ましい。これにより、例えば、積層体のリサイクル適性を向上できる。ガスバリア性樹脂層の厚さは、ポリプロピレン樹脂層の厚さよりも、5μm以上小さいことが好ましく、10μm以上小さいことがより好ましい。
(接着性樹脂層)
樹脂基材は、ポリプロピレン樹脂層とガスバリア性樹脂層との間に、接着性樹脂層を備えてもよい。これにより、例えば、ポリプロピレン樹脂層とガスバリア性樹脂層との密着性を向上できる。
接着性樹脂層は、樹脂材料を含有する。樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ビニル樹脂、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂が挙げられる。これらの中でも、リサイクル適性及び密着性という観点から、ポリオレフィン及び変性ポリオレフィンが好ましく、酸変性ポリオレフィン等の変性ポリオレフィンがより好ましい。
変性ポリオレフィンとしては、例えば、マレイン酸及びフマル酸等の不飽和カルボン酸、又はその酸無水物、エステル若しくは金属塩による、ポリオレフィンの変性物、特にポリオレフィンのグラフト変性物が挙げられる。樹脂材料の中でも、モノマテリアル包装材料に適した構成が得られるという観点から、変性ポリオレフィンが好ましい。
変性ポリオレフィンのメルトフローレート(MFR)は、製膜性及び加工適性という観点から、好ましくは0.1g/10分以上50g/10分以下、より好ましくは0.3g/10分以上30g/10分以下、さらに好ましくは0.5g/10分以上10g/10分以下、特に好ましくは0.5g/10分以上5.0g/10分以下である。変性ポリオレフィンのMFRは、ASTM D1238に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定するが、測定温度は変性ポリオレフィンの融点に応じて変更してもよい。
接着性樹脂層は、上記添加剤を含有してもよい。
接着性樹脂層の厚さは、好ましくは0.5μm以上10μm以下、より好ましくは1.0μm以上7.0μm以下である。厚さが下限値以上であると、例えば、上記密着性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、積層体のリサイクル適性を向上できる。
樹脂基材は、一実施形態において、未延伸の共押出樹脂フィルムである。樹脂基材は、一実施形態において、ポリプロピレン樹脂層を構成する材料と、樹脂基材が接着性樹脂層を備える場合は接着性樹脂層を構成する材料と、ガスバリア性樹脂層を構成する材料とを、Tダイ法又はインフレーション法等の従来公知の方法により、共押出製膜して得られた、未延伸の樹脂フィルムである。
(蒸着膜)
バリア性基材は、樹脂基材のガスバリア性樹脂層上に蒸着膜を備える。ガスバリア性樹脂層上に蒸着膜を設けることにより、例えば、本開示の積層体のガスバリア性、具体的には、酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。また、蒸着膜が金属蒸着膜である場合は、輝度を向上できる。積層体を用いて作製した包装容器は、包装容器内に充填された内容物の質量減少を抑えることができる。
蒸着膜は、例えば、アルミニウム、クロム、スズ、ニッケル、銅、銀、金及びプラチナなどの金属;又は酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ホウ素、酸化ハフニウム、酸化バリウム及び酸化炭化珪素(炭素含有酸化珪素)などの無機酸化物から構成される。これらの中でも、アルミニウム蒸着膜、酸化アルミニウム(アルミナ)蒸着膜、酸化ケイ素(シリカ)蒸着膜、又は酸化炭化珪素蒸着膜が好ましい。
蒸着膜の厚さは、好ましくは1nm以上150nm以下、より好ましくは5nm以上100nm以下、さらに好ましくは10nm以上80nm以下である。厚さが下限値以上であると、例えば、積層体の酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、蒸着膜におけるクラックの発生を抑制でき、また、包装容器のリサイクル適性を向上できる。
蒸着膜がアルミニウム蒸着膜である場合は、アルミニウム蒸着膜の光学濃度(OD値)は、好ましくは2.0以上3.5以下である。これにより、例えば、積層体の生産性を維持しつつ、酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。OD値は、JIS K7361に準拠して測定できる。
蒸着膜の表面には、上記表面処理が施されていることが好ましい。これにより、例えば、蒸着膜と隣接する層との密着性を向上できる。
蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法及びイオンプレーティング法などの物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、並びにプラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法及び光化学気相成長法などの化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)が挙げられる。蒸着膜は、物理気相成長法及び化学気相成長法の両者を併用して形成される、異種の蒸着膜を2層以上含む複合膜でもよい。
蒸着チャンバーの真空度としては、酸素導入前においては、10-2~10-8mbar程度が好ましく、酸素導入後においては、10-1~10-6mbar程度が好ましい。酸素導入量などは、蒸着機の大きさなどによって異なる。導入される酸素には、キャリヤーガスとしてアルゴンガス、ヘリウムガス及び窒素ガスなどの不活性ガスを支障のない範囲で使用してもよい。蒸着膜が形成される対象フィルムの搬送速度は、例えば、10m/min以上800m/min以下である。
蒸着膜は、1回の蒸着工程により形成される単層でもよく、複数回の蒸着工程により形成される多層でもよい。蒸着膜が多層である場合、各層は同一の成分から構成されてもよく、異なる成分から構成されてもよい。各層は、同一の方法により形成してもよく、異なる方法により形成してもよい。
(バリアコート層)
バリア性基材は、一実施形態において、蒸着膜上に、バリアコート層をさらに備えてもよい。すなわち、バリア性基材は、蒸着膜におけるポリプロピレン樹脂層側の面とは反対側の面上に、バリアコート層をさらに備えてもよい。これにより、例えば、積層体の酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。また、例えば蒸着膜が酸化アルミニウム及び酸化ケイ素などの無機酸化物から構成される場合は、蒸着膜におけるクラックの発生を効果的に抑制できる。
一実施形態において、バリアコート層は、ガスバリア性樹脂を含有する。ガスバリア性樹脂としては、例えば、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ナイロン6、ナイロン6,6及びポリメタキシリレンアジパミド等のポリアミド、ポリウレタン、並びに(メタ)アクリル樹脂が挙げられる。
バリアコート層におけるガスバリア性樹脂の含有割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。このような構成により、例えば、バリアコート層のガスバリア性を向上できる。
バリアコート層は、上記添加剤を含有してもよい。
ガスバリア性樹脂を含有するバリアコート層の厚さは、好ましくは0.01μm以上10μm以下、より好ましくは0.1μm以上5.0μm以下である。厚さが下限値以上であると、例えば、ガスバリア性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、積層体の加工適性及び包装容器のリサイクル適性を向上できる。
バリアコート層は、例えば、ガスバリア性樹脂などの材料を水又は適当な有機溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を、塗布し乾燥することにより形成できる。
他の実施形態において、バリアコート層は、金属アルコキシドと、水溶性高分子と、必要に応じてシランカップリング剤とを混合し、必要に応じて水、有機溶剤及びゾルゲル法触媒を添加して得られたガスバリア性組成物を、蒸着膜上に塗布し乾燥することにより形成されるガスバリア性塗布膜である。ガスバリア性塗布膜は、上記金属アルコキシド等がゾルゲル法によって加水分解及び重縮合された加水分解重縮合物を含む。このようなバリアコート層を蒸着膜上に設けることにより、蒸着膜が無機酸化物から構成される場合、蒸着膜におけるクラックの発生を効果的に抑制できる。
金属アルコキシドは、例えば、式(1)で表される。
1 nM(OR2m (1)
式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数1以上8以下の有機基を表し、Mは金属原子を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表し、n+mはMの原子価を表す。
1及びR2における有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ヘキシル基及びn-オクチル基等の炭素数1以上8以下のアルキル基が挙げられる。
金属原子Mは、例えば、珪素、ジルコニウム、チタン又はアルミニウムである。
金属アルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン及びテトラブトキシシラン等のアルコキシシランが挙げられる。
水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール及びエチレン-ビニルアルコール共重合体等の水酸基含有高分子が挙げられる。酸素バリア性、水蒸気バリア性、耐水性及び耐候性などの所望の物性に応じて、ポリビニルアルコール及びエチレン-ビニルアルコール共重合体のいずれか一方を用いてもよく、両者を併用してもよく、また、ポリビニルアルコールを用いて得られるガスバリア性塗布膜及びエチレン-ビニルアルコール共重合体を用いて得られるガスバリア性塗布膜を積層してもよい。水溶性高分子の使用量は、金属アルコキシド100質量部に対して、好ましくは5質量部以上500質量部以下である。
シランカップリング剤としては、既知の有機反応性基含有オルガノアルコキシシランを用いることができ、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好ましく、例えば、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン及びβ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが挙げられる。シランカップリング剤の使用量は、金属アルコキシド100質量部に対して、好ましくは1質量部以上20質量部以下である。
ガスバリア性組成物は、金属アルコキシド1モルに対して、好ましくは0.1モル以上100モル以下、より好ましくは0.5モル以上60モル以下の割合の水を含んでもよい。水の含有量を下限値以上とすることにより、例えば、積層体の酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。水の含有量を上限値以下とすることにより、例えば、加水分解反応を速やかに行うことができる。
ガスバリア性組成物は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール及びn-ブチルアルコールが挙げられる。
ゾルゲル法触媒としては、酸又はアミン系化合物が好ましい。
酸としては、例えば、硫酸、塩酸及び硝酸等の鉱酸;並びに酢酸及び酒石酸等の有機酸が挙げられる。酸の使用量は、金属アルコキシド及びシランカップリング剤のアルコキシド分(例えばシリケート部分)の総モル量1モルに対して、好ましくは0.001モル以上0.05モル以下である。
アミン系化合物としては、水に実質的に不溶であり、且つ有機溶剤に可溶な第3級アミンが好適であり、例えば、N,N-ジメチルベンジルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン及びトリペンチルアミンが挙げられる。アミン系化合物の使用量は、金属アルコキシドとシランカップリング剤との合計量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上1.0質量部以下、より好ましくは0.03質量部以上0.3質量部以下である。
ガスバリア性組成物を塗布する方法としては、例えば、グラビアロールコーター等のロールコート、スプレーコート、スピンコート、ディッピング、刷毛、バーコート及びアプリケータ等の塗布手段が挙げられる。
以下、ガスバリア性塗布膜の形成方法の一実施形態について説明する。
金属アルコキシド、水溶性高分子、ゾルゲル法触媒、水、有機溶剤、及び必要に応じてシランカップリング剤等を混合して、ガスバリア性組成物を調製する。組成物中では、次第に重縮合反応が進行する。蒸着膜上に、常法により、上記組成物を塗布し乾燥する。この乾燥により、金属アルコキシド及び水溶性高分子(組成物がシランカップリング剤を含む場合は、シランカップリング剤も)の重縮合がさらに進行し、複合ポリマーの層が形成される。上記操作を繰り返して、複数の複合ポリマー層を積層してもよい。例えば、塗布された上記組成物を好ましくは20℃以上150℃以下、より好ましくは50℃以上120℃以下、さらに好ましくは70℃以上100℃以下の温度で、1秒以上10分以下加熱する。これにより、ガスバリア性塗布膜を形成できる。
ガスバリア性塗布膜の厚さは、好ましくは0.01μm以上100μm以下、より好ましくは0.1μm以上50μm以下、さらに好ましくは0.1μm以上5.0μm以下である。これにより、例えば、ガスバリア性を向上でき、無機酸化物から構成される蒸着膜におけるクラックの発生を抑制でき、また、包装容器のリサイクル適性及び加工性を向上できる。
<シーラント層>
本開示の積層体は、シーラント層を備える。
シーラント層は、ポリプロピレンを含有する樹脂層である。シーラント層は、ポリプロピレン樹脂基材及びポリプロピレン樹脂層と同種の樹脂材料、すなわち、ポリプロピレンにより構成される。これにより、包装容器のモノマテリアル化を図ることができる。使用済みの包装容器を回収した後、基材とシーラント層とを分離する必要がなく、包装容器のリサイクル適性を向上できる。シーラント層をポリプロピレンにより構成することにより、積層体を用いて作製される包装容器の耐油性も向上できる。
シーラント層におけるポリプロピレンの含有割合は、好ましくは50質量%超、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上である。これにより、例えば、包装容器のリサイクル適性を向上できる。
ポリプロピレンとしては、例えば、プロピレンホモポリマー、プロピレン-α-オレフィンランダム共重合体等のプロピレンランダムコポリマー、及びプロピレン-α-オレフィンブロック共重合体等のプロピレンブロックコポリマーが挙げられる。α-オレフィンの詳細は、上述したとおりである。環境負荷低減という観点から、バイオマス由来のポリプロピレン及び/又はリサイクルされたポリプロピレンを用いてもよい。
ポリプロピレンの密度は、ヒートシール性という観点から、例えば0.88g/cm3以上0.92g/cm3以下である。本開示において密度は、JIS K7112、特にD法(密度勾配管法、23℃)、に準拠して測定される。
ポリプロピレンのMFRは、製膜性及び加工適性という観点から、好ましくは0.1g/10分以上50g/10分以下、より好ましくは0.3g/10分以上30g/10分以下、さらに好ましくは0.5g/10分以上20g/10分以下である。
Tダイ法によりシーラント層を作製する場合、ポリプロピレンのMFRは、好ましくは5.0g/10分以上20g/10分以下である。MFRが下限値以上であると、例えば、シーラント層の加工適性を向上できる。MFRが上限値以下であると、例えば、シーラント層が破断することを抑制できる。
インフレーション法によりシーラント層を作製する場合、ポリプロピレンのMFRは、好ましくは0.5g/10分以上5.0g/10分以下である。MFRが下限値以上であると、例えば、シーラント層の加工適性を向上できる。MFRが上限値以下であると、例えば、製膜性を向上できる。
シーラント層は、上記添加剤を含有してもよい。
シーラント層は、低温ヒートシール性を改善するという観点から、ヒートシール改質剤を含有してもよい。ヒートシール改質剤としては、シーラント層を構成するポリプロピレンと相溶性に優れる成分であれば特に限定されないが、例えば、融点の低いオレフィン系ポリマー、具体的にはオレフィン系コポリマーが挙げられる。
ヒートシール改質剤としてのオレフィン系コポリマーの融点(Tm)は、ヒートシール性の向上という観点から、好ましくは115℃以下、より好ましくは110℃以下、さらに好ましくは105℃以下である。Tmの下限は特に限定されないが、例えば50℃、60℃又は70℃である。本開示においてTmは、JIS K7121に準拠して、示差走査熱量測定(DSC)により得られる。
オレフィン系コポリマーとしては、ポリプロピレンと相溶性を有し、融点が低ければ特に限定されず、例えば、オレフィン系エラストマー及びオレフィン系プラストマーが挙げられる。
オレフィン系エラストマーとしては、例えば、エチレン-α-オレフィンコポリマーが挙げられる。α-オレフィンとしては、例えば、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン及び4-メチル-1-ペンテン等の炭素数4以上8以下のα-オレフィンが挙げられる。
プラストマーは、エラストマー(外力を加えたときに、その外力に応じて変形し、かつ外力を除いたときには、短時間に元の形状に回復する性質を有する高分子)に対する用語であり、エラストマーのような弾性変形を示さず、容易に塑性変形する高分子である。
オレフィン系プラストマーとしては、例えば、ポリエチレン系プラストマーが挙げられる。ポリエチレン系プラストマーとは、例えば、メタロセン触媒等のシングルサイト触媒を用いて、エチレンとα-オレフィンとを共重合して得られるポリエチレンである。α-オレフィンとしては、例えば、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン及び4-メチル-1-ペンテン等の炭素数4以上8以下のα-オレフィンが好ましい。ポリエチレン系プラストマーとしては、具体的には、エチレン-1-ブテン共重合体、エチレン-1-ヘキセン共重合体及びエチレン-1-オクテン共重合体が挙げられる。
オレフィン系コポリマーの密度は、好ましくは0.850g/cm3以上0.920g/cm3以下、より好ましくは0.860g/cm3以上0.915g/cm3以下、さらに好ましくは0.870g/cm3以上0.910g/cm3以下である。
オレフィン系コポリマーのMFRは、製膜性及び加工適性という観点から、好ましくは0.2g/10分以上20g/10分以下、より好ましくは0.3g/10分以上15g/10分以下、さらに好ましくは0.5g/10分以上10g/10分以下である。オレフィン系コポリマーのMFRは、ASTM D1238に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定する。
シーラント層全体におけるヒートシール改質剤の含有割合は、好ましくは5質量%以上40質量%以下、より好ましくは10質量%以上30質量%以下である。これにより、例えば、シーラント層に好適なヒートシール性を付与できる。
シーラント層の厚さは、好ましくは5μm以上100μm以下、より好ましくは10μm以上50μm以下である。厚さが下限値以上であると、例えば、シーラント層のヒートシール性及び包装容器のリサイクル適性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、積層体の加工適性を向上できる。
シーラント層は、単層構造を有してもよく、多層構造を有してもよい。
多層構造を有するシーラント層は、一実施形態において、ポリプロピレンを含有する第1のシーラント層と、ポリプロピレン及びヒートシール改質剤を含有する第2のシーラント層とを備える。ここで、第1のシーラント層が第2のシーラント層よりもバリア性基材に近くに位置するように、シーラント層は配置される。このような構成により、例えば、低温ヒートシール性と加工性とを両立できる。
第1のシーラント層におけるポリプロピレンの含有割合は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。
第2のシーラント層におけるヒートシール改質剤の含有割合は、好ましくは10質量%以上50質量%以下、より好ましくは20質量%以上45質量%以下である。含有割合が下限値以上であると、例えば、第2のシーラント層のヒートシール性を向上できる。含有割合が上限値以下であると、例えば、積層体のリサイクル適性を向上できる。第2のシーラント層におけるポリプロピレンの含有割合は、好ましくは50質量%以上90質量%以下、より好ましくは55質量%以上80質量%以下である。
第1のシーラント層の厚さは、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下、さらに好ましくは10μm以上20μm以下である。厚さが下限値以上であると、例えば、積層体のリサイクル適性及び第1のシーラント層のヒートシール性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、積層体の加工適性を向上できる。
第2のシーラント層の厚さは、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上40μm以下、さらに好ましくは10μm以上30μm以下である。厚さが下限値以上であると、例えば、第2のシーラント層のヒートシール性を向上できる。厚さが上限値以下であると、例えば、積層体のリサイクル適性と加工適性とを両立できる。
シーラント層は、ヒートシール性という観点から、好ましくは未延伸の樹脂フィルムであり、より好ましくは未延伸の共押出樹脂フィルムであり、シーラント層を構成する各層は、共押出樹脂層である。上記樹脂フィルムは、例えば、キャスト法、Tダイ法又はインフレーション法等を利用することにより作製できる。
例えば、シーラント層に対応する未延伸の樹脂フィルムを必要に応じて接着層を介してバリア性基材上に積層してもよく、ポリプロピレン又はその樹脂組成物をバリア性基材上に溶融押出しすることによりシーラント層を形成してもよい。接着層としては、例えば、後述する接着層が挙げられる。
本開示の積層体は、シーラント層におけるポリプロピレン樹脂基材側の面上に、蒸着膜をさらに備えてもよい(図3の蒸着膜32を参照)。これにより、例えば、積層体のガスバリア性をさらに向上できる。蒸着膜の詳細は上述したとおりであり、ここでの説明は省略する。
<接着層>
本開示の積層体は、一実施形態において、ポリプロピレン樹脂基材とバリア性基材との間に、第1の接着層を備える。本開示の積層体は、一実施形態において、バリア性基材とシーラント層との間に、第2の接着層を備える。これにより、例えば、これらの層間の密着性を向上できる。
接着層は、接着剤により構成される、接着剤は、1液硬化型の接着剤、2液硬化型の接着剤、及び非硬化型の接着剤のいずれでもよい。接着剤は、無溶剤型の接着剤でもよく、溶剤型の接着剤でもよい。本開示の積層体は、少なくとも、ポリプロピレン樹脂基材、バリア性基材及びシーラント層という3要素を備える。これにより、接着剤を用いて積層体を製造する場合に、蒸着膜上に接着剤を直接塗布しなくとも積層体を製造することが可能となり、蒸着膜の劣化を抑制できる。
接着剤としては、例えば、ポリエーテル系接着剤、ポリエステル系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ゴム系接着剤、ビニル系接着剤、オレフィン系接着剤及びフェノール系接着剤が挙げられる。これらの中でも、ウレタン系接着剤が好ましく、2液硬化型のウレタン系接着剤がより好ましい。
接着層の厚さは、例えば、0.1μm以上10μm以下、好ましくは0.2μm以上8.0μm以下、さらに好ましくは0.5μm以上6.0μm以下、よりさらに好ましくは0.8μm以上5.0μm以下である。
接着層は、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法及びトランスファーロールコート法などの従来公知の方法により、対象物上に接着剤を塗布し、乾燥することにより形成できる。
本開示の積層体は、一実施形態において、ポリプロピレン樹脂基材と、バリア性基材と、シーラント層に対応する樹脂フィルムとを、無溶剤型の接着剤を用いたノンソルベントラミネート法により貼り合わせて製造してもよく、溶剤型の接着剤を用いたドライラミネート法により貼り合わせて製造してもよい。
[包装容器]
本開示の積層体は、包装材料用途に好適に使用できる。
包装材料は、包装容器を作製するために使用される。包装材料は、本開示の積層体を備える。本開示の積層体を備える包装材料を少なくとも用いることにより、包装容器を作製できる。
本開示の包装容器は、本開示の積層体を備える。包装容器としては、例えば、包装袋、チューブ容器、及び蓋付き容器が挙げられる。蓋付き容器は、収容部を有する容器本体と、収容部を封止するように容器本体に接合(ヒートシール)された蓋材とを備える。
ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール及び超音波シールが挙げられる。
包装袋としては、例えば、スタンディングパウチ型、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型及びガゼット型などの種々の形態の包装袋が挙げられる。
包装容器は、易開封部を備えてもよい。易開封部としては、例えば、包装容器の引き裂きの起点となるノッチ部や、包装容器を引き裂く際の経路として、レーザー加工やカッターなどにより形成されたハーフカット線が挙げられる。
包装容器は、蒸気抜き機構を備えてもよい。蒸気抜き機構は、包装容器内の蒸気圧力が所定値以上となった際に、包装容器内部と外部とを連通させ、蒸気を逃がすと共に、蒸気抜き機構以外の箇所において蒸気が抜けることを抑制するように構成されている。
蒸気抜き機構は、例えば、側部シール部から包装容器の内側に向かって突出した蒸気抜きシール部と、蒸気抜きシール部によって、内容物収容部から隔離された非シール部とを備える。非シール部は、包装容器の外部に連通している。内容物が充填され、開口部がヒートシールされた包装容器を、電子レンジなどを用いて加熱する。これにより、内部の圧力が高まり、蒸気抜きシール部が剥離する。蒸気は、蒸気抜きシール部剥離箇所及び非シール部を通り、包装容器外部へ抜ける。
一実施形態において、本開示の積層体を、ポリプロピレン樹脂基材が外側、シーラント層が内側に位置するように二つ折にして重ね合わせて、その端部等をヒートシールすることにより、包装袋を作製できる。他の実施形態において、複数の本開示の積層体をシーラント層同士が対向するように重ね合わせて、その端部等をヒートシールすることにより、包装袋を作製できる。包装袋の全部が上記積層体で構成されてもよく、包装袋の一部が上記積層体で構成されてもよい。図4に、包装袋の一例を示す。図中、斜線部分はヒートシール部分を表す。
一実施形態において、蓋付き容器における蓋材として、本開示の積層体が用いられる。蓋付き容器は、収容部を有する容器本体と、収容部を封止するように容器本体に接合(ヒートシール)された蓋材とを備える。ここで、蓋材、すなわち上記積層体のシーラント層と、容器本体とが、ヒートシールされている。容器本体の形状としては、例えば、カップ型及び有底円筒形状が挙げられる。容器本体は、例えば、ポリスチレン製、ポリプロピレン製、ポリエチレン製又は紙製である。
包装容器中に収容される内容物としては、例えば、液体、固体、粉体及びゲル体が挙げられる。内容物は、飲食品でもよく、化学品、化粧品及び医薬品等の非飲食品でもよい。包装容器中に内容物を収容した後、包装容器の開口部をヒートシールすることにより、包装容器を密封できる。
包装袋の具体例として、以下、小袋及びスタンディングパウチについて説明する。
小袋は、小型の包装袋であって、例えば1g以上200g以下の内容物を収容するために使用される。小袋中に収容される内容物としては、例えば、ソース、醤油、ドレッシング、ケチャップ、シロップ、料理用酒類、他の液体又は粘稠体の調味料;液体スープ、粉末スープ、果汁類;香辛料;液体飲料、ゼリー状飲料、インスタント食品、他の飲食品が挙げられる。本開示の積層体は、小袋作製用包装材料として好適である。
スタンディングパウチは、例えば50g以上2000g以下の内容物を収容するために使用される。スタンディングパウチ中に収容される内容物としては、例えば、シャンプー、リンス、コンディショナー、ハンドソープ、ボディソープ、芳香剤、消臭剤、脱臭剤、防虫剤、洗剤;ドレッシング、食用油、マヨネーズ、他の液体又は粘稠体の調味料;液体飲料、ゼリー状飲料、インスタント食品、他の飲食品;クリームが挙げられる。
スタンディングパウチは、一実施形態において、胴部(側面シート)と、底部(底面シート)とを備える。側面シートと底面シートとは、同一部材により構成されてもよく、別部材により構成されてもよい。底面シートが側面シートの形状を保持することにより、パウチに自立性が付与され、スタンディング形式のパウチとすることができる。側面シートと底面シートとによって囲まれる領域内に、内容物を収容するための収容空間が形成される。
スタンディングパウチは、蒸気抜き機構を備えてもよい。蒸気抜き機構は、側部シール部から包装容器の内側に向かって突出した蒸気抜きシール部と、蒸気抜きシール部によって、内容物収容部から隔離された非シール部とを備える。非シール部は、包装容器の外部に連通している。
スタンディングパウチにおいて、胴部のみが本開示の積層体により構成されてもよく、底部のみが本開示の積層体により構成されてもよく、胴部及び底部の両方が本開示の積層体により構成されてもよい。
一実施形態において、側面シートは、本開示の積層体が備えるシーラント層が最内層となるように製袋することにより形成できる。一実施形態において、側面シートは、本開示の積層体を2枚準備し、これらをシーラント層同士が向かい合うようにして重ね合わせ、両側の側縁部をヒートシールして製袋することにより形成できる。
他の実施形態において、側面シートは、本開示の積層体を2枚準備し、これらをシーラント層同士が向かい合うようにして重ね合わせ、重ね合わせた積層体の両側の側縁部における積層体間に、シーラント層が外側となるようにV字状に折った積層体2枚をそれぞれ挿入し、ヒートシールすることにより形成できる。このような作製方法によれば、側部ガセット付きの胴部を有するスタンディングパウチが得られる。図5に、スタンディングパウチの一例を示す。図中、斜線部分はヒートシール部分を表す。
一実施形態において、底面シートは、製袋された側面シート下部の間に本開示の積層体を挿入し、ヒートシールすることにより形成できる。より具体的には、底面シートは、製袋された側面シート下部の間に、シーラント層が外側となるようにV字状に折った積層体を挿入し、ヒートシールすることにより形成できる。
一実施形態において、上記積層体を2枚準備し、これらをシーラント層同士が向かい合うようにして重ね合わせ、次いで、もう1枚の上記積層体をシーラント層が外側となるようにV字状に折り、これを向かい合わせとなった積層体の下部に挟み込み、ヒートシールすることにより底部を形成する。次いで、底部に隣接する2辺をヒートシールすることにより、胴部を形成する。このようにして、一実施形態のスタンディングパウチを形成できる。
本開示は、例えば以下の[1]~[10]に関する。
[1]少なくとも、ポリプロピレン樹脂基材と、バリア性基材と、シーラント層とを厚さ方向にこの順に備える積層体であって、ポリプロピレン樹脂基材が、延伸基材であり、バリア性基材が、ポリプロピレン樹脂層及びガスバリア性樹脂層を少なくとも有する、未延伸の樹脂基材と、ガスバリア性樹脂層上に設けられた蒸着膜とを少なくとも備え、シーラント層が、ポリプロピレンを含有する樹脂層である、積層体。
[2]ガスバリア性樹脂層が、ポリアミド、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリウレタン及び(メタ)アクリル樹脂から選択される少なくとも1種のガスバリア性樹脂を含有する、上記[1]に記載の積層体。
[3]樹脂基材が、ポリプロピレン樹脂層とガスバリア性樹脂層との間に、接着性樹脂層をさらに備える、上記[1]又は[2]に記載の積層体。
[4]樹脂基材が、未延伸の共押出樹脂フィルムである、上記[1]~[3]のいずれかに記載の積層体。
[5]バリア性基材が、蒸着膜がポリプロピレン樹脂基材側を向き、ポリプロピレン樹脂層がシーラント層側を向くように配置されている、上記[1]~[4]のいずれかに記載の積層体。
[6]シーラント層が、未延伸の樹脂フィルムである、上記[1]~[5]のいずれかに記載の積層体。
[7]ポリプロピレン樹脂基材とバリア性基材との間に、第1の接着層を備え、バリア性基材とシーラント層との間に、第2の接着層を備える、上記[1]~[6]のいずれかに記載の積層体。
[8]積層体全体におけるポリプロピレンの含有割合が、80質量%以上である、上記[1]~[7]のいずれかに記載の積層体。
[9]包装材料用である、上記[1]~[8]のいずれかに記載の積層体。
[10]上記[1]~[9]のいずれかに記載の積層体を備える包装容器。
以下、実施例に基づき本開示の積層体について具体的に説明する。
[実施例1]
ガスバリア性樹脂層を構成する、6-ナイロン樹脂(NY、BASF社製、商品名:Ultlamid B36LN、密度:1.13g/cm3、融点:220℃、相対粘度:3.6)と、
接着性樹脂層を構成する、マレイン酸変性ポリオレフィン(三井化学(株)製、商品名:アドマーQF551T、密度:0.89g/cm3、融点:135℃、MFR:2.5g/10分)と、
第1のポリプロピレン樹脂層を構成する、ポリプロピレン(1)(ランダムPP、TPC社製、商品名:FL7540L、密度:0.90g/cm3、融点:138℃、MFR:7.0g/10分)と、
第2のポリプロピレン樹脂層を構成する、ポリプロピレン(2)(ホモPP、TPC社製、商品名:FL7013E2、密度:0.90g/cm3、融点:165℃、MFR:7.0g/10分))と、
第3のポリプロピレン樹脂層を構成する、ポリプロピレン(3)(ランダムPP、TPC社製、商品名:FL7642、密度:0.90g/cm3、融点:128℃、MFR:7.0g/10分)と
を、Tダイ法により共押出製膜し、ガスバリア性樹脂層(2μm)/接着性樹脂層(3μm)/ポリプロピレン(1)樹脂層(2μm)/ポリプロピレン(2)樹脂層(15.5μm)/ポリプロピレン(3)樹脂層(2.5μm)からなる構成を有する、総厚さ25μmの樹脂基材を作製した。
上記のようにして作製した樹脂基材のガスバリア性樹脂層上に、PVD法により、厚さ60nmのアルミニウム蒸着膜を形成し、バリア性基材を得た。形成された蒸着膜の光学濃度(OD値)を測定したところ、3.0であった。
ポリプロピレン樹脂基材として、一方の面がコロナ放電処理された厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:P2171)を準備した。2軸延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面に、溶剤型グラビアインキ(DICグラフィックス(株)製、フィナート)を用いて、グラビア印刷法により画像を形成した。
上記バリア性基材のアルミニウム蒸着膜形成面と、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの画像形成面とが対向するように、バリア性基材と2軸延伸ポリプロピレンフィルムとを、2液硬化型ポリウレタン接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU-77T/H-7)を介して積層し、積層物を得た。
上記ポリプロピレン(1)と、ポリオレフィンプラストマー(SABIC社製、商品名:COHERE8102L、密度:0.902g/cm3、融点:98℃、MFR:1.0g/10分)とを、ポリプロピレン(1):60質量%、ポリオレフィンプラストマー:40質量%の割合で混合し、ブレンドポリオレフィン(1)を準備した。
次いで、上記ポリプロピレン(1)と上記ブレンドポリオレフィン(1)とをTダイ法によりポリプロピレン(1)樹脂層(15μm)/ブレンドポリオレフィン(1)樹脂層(20μm)の構成で多層押出製膜し、シーラント層を構成する厚さ35μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(シーラントフィルム)を得た。
バリア性基材が備えるポリプロピレン樹脂層と、シーラントフィルムのポリプロピレン(1)樹脂層とが対向するように、上記積層物とシーラントフィルムとを、2液硬化型ポリウレタン接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU-77T/H-7)を介して積層して、積層体を得た。
[実施例2]
ガスバリア性樹脂層を構成する樹脂を、6-66共重合ナイロン樹脂(NY、BASF社製、商品名:Ultlamid C33、密度:1.12g/cm3、融点:196℃、相対粘度:3.3)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
[実施例3]
ガスバリア性樹脂層を構成する樹脂を、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH、クラレ(株)製、商品名:エバールE171B、密度:1.14g/cm3、融点:165℃、MFR:1.7g/10分、エチレン含有割合:44モル%)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
[比較例1]
樹脂基材を、ポリプロピレン(1)樹脂層(7μm)/ポリプロピレン(2)樹脂層(15.5μm)/ポリプロピレン(3)樹脂層(2.5μm)からなる構成に変更したこと以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。
[酸素バリア性評価]
実施例及び比較例において得られた積層体をA4サイズにカットし、米国MOCON社製OXTRAN2/20を使用し、23℃、相対湿度90%の環境下での酸素透過度(cc/m2/day/atm)を測定した。測定結果を表1に示す。
[水蒸気バリア性評価]
実施例及び比較例において得られた積層体をA4サイズにカットし、米国MOCON社製PERMATRAN3/31を使用し、40℃、相対湿度90%の環境下での水蒸気透過度(g/m2/day)を測定した。測定結果を表1に示す。
[ヒートシール性試験]
実施例及び比較例において得られた積層体を10cm×10cmにカットしサンプル片を作製した。このサンプル片を、シーラント層が内側になるように二つ折りにし、温度150℃、圧力1kgf/cm2、1秒の条件にて1cm×10cmの領域をヒートシールした。
ヒートシール後のサンプル片を15mm幅で短冊状に切り、ヒートシールしなかった両端部を引張試験機に把持し、JIS Z 0238に準拠して、速度300mm/分、剥離角度90°、荷重レンジ50Nの条件にて剥離強度(N/15mm)を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2023118613000001
1:積層体
10:ポリプロピレン樹脂基材
20:バリア性基材
21:樹脂基材
22:ポリプロピレン樹脂層
23:接着性樹脂層
24:ガスバリア性樹脂層
25:蒸着膜
30:シーラント層
32:蒸着膜
40A、40B:接着層

Claims (10)

  1. 少なくとも、
    ポリプロピレン樹脂基材と、
    バリア性基材と、
    シーラント層と
    を厚さ方向にこの順に備える積層体であって、
    前記ポリプロピレン樹脂基材が、延伸基材であり、
    前記バリア性基材が、ポリプロピレン樹脂層及びガスバリア性樹脂層を少なくとも有する、未延伸の樹脂基材と、前記ガスバリア性樹脂層上に設けられた蒸着膜とを少なくとも備え、
    前記シーラント層が、ポリプロピレンを含有する樹脂層である、
    積層体。
  2. 前記ガスバリア性樹脂層が、ポリアミド、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリウレタン及び(メタ)アクリル樹脂から選択される少なくとも1種のガスバリア性樹脂を含有する、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記樹脂基材が、前記ポリプロピレン樹脂層と前記ガスバリア性樹脂層との間に、接着性樹脂層をさらに備える、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記樹脂基材が、未延伸の共押出樹脂フィルムである、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記バリア性基材が、前記蒸着膜が前記ポリプロピレン樹脂基材側を向き、前記ポリプロピレン樹脂層が前記シーラント層側を向くように配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 前記シーラント層が、未延伸の樹脂フィルムである、請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体。
  7. 前記ポリプロピレン樹脂基材と前記バリア性基材との間に、第1の接着層を備え、
    前記バリア性基材と前記シーラント層との間に、第2の接着層を備える、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の積層体。
  8. 前記積層体全体におけるポリプロピレンの含有割合が、80質量%以上である、請求項1~7のいずれか一項に記載の積層体。
  9. 包装材料用である、請求項1~8のいずれか一項に記載の積層体。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の積層体を備える包装容器。
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