JP2023117249A - 漏洩ガス検出装置、漏洩ガス検出装置付き配管構造、漏洩ガス検出装置用カバー部材、及び漏洩ガス検出方法 - Google Patents
漏洩ガス検出装置、漏洩ガス検出装置付き配管構造、漏洩ガス検出装置用カバー部材、及び漏洩ガス検出方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】簡素な構造で、微少漏洩の段階での漏洩ガスを適正に且つ早期に検出できる漏洩ガス検出装置を提供する。【解決手段】一実施の形態によれば、漏洩ガス検出装置1は、カバー部材10と、測定キャップ20とを備える。カバー部材10は、第1管材101としての第1配管部及び第1管材101に流体的に接続される第2配管部(102~105)の周囲を囲むように第1配管部と第2配管部とが連なる方向に延びる筒状のカバー本体11を有する。そして、カバー部材10は第1配管部及び第2配管部に取り付けられる。カバー本体11には第1開口14が形成される。そして、測定キャップ20は、第1開口14を閉鎖するようにカバー本体11に着脱自在に取り付けられ、カバー本体11の内部に流体的に接続する内部空間20Sを有する。【選択図】図1
Description
本発明の実施の形態は、漏洩ガス検出装置、漏洩ガス検出装置付き配管構造、漏洩ガス検出装置用カバー部材、及び漏洩ガス検出方法に関する。
配管構造物を施工する際には、管材や接手、バルブなどの各種の配管部材が用いられる。
配管構造物では、可燃性ガスを通流させることがある。この場合、配管構造物の施工後に、通常、漏洩ガスの検査が行われる。漏洩ガスは、管材と接手との接続部分や、管材とバルブとの接続部分から流出することが多い。そのため、当該検査では、通常、接続部分が重点的に検査される。
しかし、施工後の検査で漏洩ガスが検出されない場合でも、例えば経年変化や、低温環境などの過酷環境での使用により、ガスが漏洩することがある。そのため、実使用時における配管構造物からの漏洩ガスを検出する技術は従来から種々提案されている。
ところで、ガスの漏洩は、微少漏洩から始まり、その後、大規模な漏洩に発展する場合がある。また、微少漏洩は長期にわたり継続する場合もある。いずれの場合でも、微少漏洩の段階で漏洩ガスを適正に検出することが望ましい。しかし、このような微少漏洩は、配管構造物が屋外に設置され、通流させる可燃性ガスが水素ガスのように空気中に拡散しやすい流体である場合に、検出し難くなる。
微少漏洩を適正に検出し得る高い検出感度を確保した技術は既に存在する。しかしながら、使用する部材の構造が複雑で施工作業の負荷が大きくなったり、使用する機器が高価であったりする。そのため、極力簡素な構造で、微少漏洩の段階での漏洩ガスを適正に検出できる技術が望まれる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、簡素な構造で、微少漏洩の段階での漏洩ガスを適正に且つ早期に検出できる漏洩ガス検出装置、漏洩ガス検出装置付き配管構造、漏洩ガス検出装置用カバー部材、及び漏洩ガス検出方法を提供することである。
一実施の形態に係る漏洩ガス検出装置は、第1配管部及び前記第1配管部に流体的に接続される第2配管部の周囲を囲むように前記第1配管部と前記第2配管部とが連なる方向に延びる筒状のカバー本体を有し、前記第1配管部及び前記第2配管部に取り付けられ、且つ前記カバー本体に外部に開放する第1開口が形成されるカバー部材と、前記第1開口を閉鎖するように前記カバー本体に着脱自在に取り付けられ、前記第1開口を介して前記カバー本体の内部に流体的に接続する内部空間を有した測定キャップと、を備えている。
また、一実施の形態に係る漏洩ガス検出装置付き配管構造は、第1配管部及び前記第1配管部に流体的に接続される第2配管部を有する配管構造物と、前記配管構造物からの漏洩ガスを検出するための漏洩ガス検出装置と、を備える。前記漏洩ガス検出装置は、前記第1配管部及び前記第2配管部の周囲を囲むように前記第1配管部と前記第2配管部とが連なる方向に延びる筒状のカバー本体を有し、前記第1配管部及び前記第2配管部に取り付けられ、且つ前記カバー本体に外部に開放する第1開口が形成されるカバー部材と、前記第1開口を閉鎖するように前記カバー本体に着脱自在に取り付けられ、前記第1開口を介して前記カバー本体の内部に流体的に接続する内部空間を有した測定キャップと、を備えている。
また、一実施の形態に係る漏洩ガス検出装置用カバー部材は、第1配管部及び前記第1配管部に流体的に接続される第2配管部の周囲を囲むように前記第1配管部と前記第2配管部とが連なる方向に延びる筒状のカバー本体を備え、前記第1配管部及び前記第2配管部に取り付けられる。前記カバー本体に外部に開放する第1開口が形成され、前記第1開口の面積は、3cm2以上である。
また、一実施の形態に係る漏洩ガス検出方法は、前記の漏洩ガス検出装置を用いる漏洩ガス検出方法であって、前記第1配管部及び前記第2配管部に前記カバー部材を取り付ける工程と、前記カバー部材に前記測定キャップを取り付ける工程と、前記カバー部材から前記測定キャップを取り外す工程と、前記測定キャップの前記内部空間にガス検出用のプローブを挿入し、前記プローブを用いて前記内部空間のガス成分を特定することで前記第1配管部及び/又は前記第2配管部からの漏洩ガスの発生を検出する工程と、を備える。
本発明によれば、簡素な構造で、微少漏洩の段階での漏洩ガスを適正に且つ早期に検出できる。
以下、添付の図面を参照しつつ各実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置1を概略的に示す図である。図1(A)~(C)には、漏洩ガス検出装置1と、漏洩ガス検出装置1が取り付けられる配管構造物100とが示されている。漏洩ガス検出装置1は、配管構造物100からの漏洩ガスを検出するために配管構造物100に取り付けられる。なお、漏洩ガス検出装置1が配管構造物100に取り付けられた構造物は、漏洩ガス検出装置付き配管構造に対応する。
図1は、第1の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置1を概略的に示す図である。図1(A)~(C)には、漏洩ガス検出装置1と、漏洩ガス検出装置1が取り付けられる配管構造物100とが示されている。漏洩ガス検出装置1は、配管構造物100からの漏洩ガスを検出するために配管構造物100に取り付けられる。なお、漏洩ガス検出装置1が配管構造物100に取り付けられた構造物は、漏洩ガス検出装置付き配管構造に対応する。
漏洩ガス検出装置1は、カバー部材10と、カバー部材10に取り付けられる測定キャップ20とを有する。
図1(A)では、漏洩ガス検出装置1のカバー部材10のみが配管構造物100に取り付けられ、測定キャップ20はカバー部材10に取り付けられていない。図1(B)では、配管構造物100に取り付けられたカバー部材10に測定キャップ20が取り付けられている。図1(C)では、図1(B)の状態の後に、カバー部材10から測定キャップ20が取り外された様子が示されている。
まず、配管構造物100について説明する。図示の配管構造物100は、第1管材101と、第1接手102と、バルブ103と、第2接手104と、第2管材105とを有する。
第1管材101の下流側の端部は、第1接手102を介してバルブ103の受入口103Aに流体的に接続されている。バルブ103の供給口103Bは、第2接手104を介して第2管材105の上流側の端部に流体的に接続されている。
配管構造物100は、第1管材101の上流側の端部に流入したガスを、第1接手102、バルブ103及び第2接手104を介して第2管材105まで流通させる。バルブ103は、内部の弁体を開閉させるハンドル103Cを有する。配管構造物100では、ハンドル103Cによりバルブ103の弁体を閉じることにより、ガスの流通を遮断できる。
本実施の形態では、配管構造物100において水素ガスを流通させる。配管構造物100は、例えば図示しない水素タンクから燃料電池に供給される水素ガスを通流させる。ただし、配管構造物100で流通させるガスの種類は特に限られるものではない。
次に、漏洩ガス検出装置1について説明する。上述したように、漏洩ガス検出装置1は、カバー部材10と、測定キャップ20とを有する。
カバー部材10は、筒状のカバー本体11と、第1取付部12と、第2取付部13と、を有する。カバー本体11、第1取付部12及び第2取付部13は一体的に形成されている。カバー部材10は、全体的にガス透過率の低い材料で形成されている。カバー部材10の材料は、例えば、PP、PS、ABSなどの樹脂でもよいし、金属でもよい。
カバー本体11は筒状であり、配管構造物100を構成する第1管材101、第1接手102、バルブ103、第2接手104、及び第2管材105を囲むように、第1管材101、第1接手102、バルブ103、第2接手104及び第2管材105月なる方向に延びている。
ここで、本実施の形態では第1管材101が本発明でいう「第1配管部」に相当し、第1接手102、バルブ103、第2接手104及び第2管材105からなる構造体が本発明でいう「第2配管部」に相当する。ただし、このような対応関係は、本発明を限定するものではない。
カバー本体11には、外部に開放する第1開口14が形成されるとともに、第2開口15が形成される。第1開口14の中心とカバー本体11の中心軸線とを結ぶ直線に直交し且つカバー本体11の中心軸線を通る仮想面Imの一方側と他方側とで、カバー本体11を、第1開口14が形成される第1領域と、その反対の第2領域とに分けたとき、第2開口15は、第2領域に形成される。具体的に本実施の形態では、第1開口14と第2開口15とがカバー本体11の中心軸線を介して互いに向き合っている。
本実施の形態では、図1(B)に示すように、第1開口14の内周面に測定キャップ20が嵌め込まれて、カバー本体11に取り付けられる。ただし、第1開口14の内周面や周縁部分に、内螺旋や、外螺旋が形成され、測定キャップ20が螺旋止めで取り付けられてもよい。一方で、第1開口14は、測定キャップ20が取り付けられない状態では、図1(A)に示すようにバルブ103のハンドル103Cを通過させる孔として機能する。
第2開口15は、配管構造物100から漏洩ガスが生じた場合に、漏洩ガスを外部に逃がすことができる。
第1取付部12は、カバー本体11の軸方向における第1管材101側の端部から径方向の内方に延びて第1管材101の外周面に密接している。第2取付部13は、カバー本体11の軸方向における第2管材105側の端部から径方向の内方に延びて第1管材101の外周面に密接している。
第1取付部12及び第2取付部13はそれぞれ、カバー本体11の軸方向で見たときに中空の円板状である。第1取付部12の内周面が第1管材101の外周面に密接し、第2取付部13の内周面が第2管材105の外周面に密接する。これにより、カバー部材10が配管構造物100に取り付けられる。
ここで、本実施の形態ではカバー部材10が左右に分割されている。図1では、説明の便宜のために、左右で分割された2つの分割体のうちの左側の第1半体11Lが示されている。カバー部材10は、分割された2つの分割体で配管構造物100を挟み込み、2つの分割体が結合することにより配管構造物100に取り付けられる。2つの分割体で配管構造物100を挟み込んだ際には、第1取付部12及び第2取付部13が中空の円板状をなし、第1取付部12の内周面が第1管材101の外周面に密接し、第2取付部13の内周面が第2管材105の外周面に密接する。
なお、本実施の形態ではカバー部材10が左右分割構造であり、上方に開放する第1開口14の中心及び下方に開放する第2開口15の中心と、カバー本体11の中心軸線とを含む面で分割される。ただし、カバー部材10は、上下分割構造でもよい。
次に、図1(A)及び図1(B)に示すように、測定キャップ20は、第1開口14を閉鎖するようにカバー本体11に着脱自在に取り付けられるものである。測定キャップ20は、第1開口14を介してカバー本体11の内部に流体的に接続する内部空間20Sを有している。測定キャップ20は、カバー部材10と同様に、全体的にガス透過率の低い材料で形成されている。測定キャップ20の材料は、例えば、PP、PS、ABSなどの樹脂でもよいし、金属でもよい。
本実施の形態における測定キャップ20は、第1開口14から延び出す筒状部分21と、筒状部分21の第1開口14側の端部の反対側の端部を閉鎖する頂壁部22とを有する有頂筒状をなす。ただし、内部空間20Sを外部から気密に仕切ることが可能であれば、測定キャップ20の形状は特に限られるものではない。
漏洩ガス検出装置1を用いて配管構造物100からの漏洩ガスを検出する際には、図1(B)に示すように、測定キャップ20がカバー本体11に取り付けられる。この取り付け状態で、測定キャップ20は、配管構造物100からの漏洩ガスを内部空間20Sに取り込む。その後、測定キャップ20はカバー部材10から取り外される。その後、内部空間20Sに、漏洩ガスの成分を検出可能なガス検出装置のプローブを挿入される。そして、プローブを用いて内部空間20S内のガス成分を特定することで、漏洩ガスの発生の有無が検出される。
プローブによって内部空間20Sにおいて漏洩ガスの成分を検出する場合には、筒状部分21の開口は少なくともプローブを通過させることが可能なサイズであることが望ましい。このような観点から、一般的なプローブのサイズを考慮し、筒状部分21の開口の面積は、3cm2以上でもよい。これに伴い、第1開口14の面積は、3cm2以上でもよい。プローブを通過させ易くする観点では、筒状部分21の開口は或る程度大きいほうが良く、6cm2以上でもよいし、12cm2以上でもよい。一方で、筒状部分21の開口の面積が大きくなり過ぎると、例えば測定キャップ20も大きくなり、使い勝手が良くなくなることもあり得る。この観点から、筒状部分21の開口の面積は、例えば80cm2以下でもよいし、60cm2以下でもよいし、40cm2以下でもよいし、28cm2以下でもよい。これに伴い、第1開口14の面積は、6cm2以上でもよいし、12cm2以上でもよい。また、第1開口14の面積は、例えば80cm2以下でもよいし、60cm2以下でもよいし、40cm2以下でもよいし、28cm2以下でもよい。また、内部空間20Sの容積が小さすぎる場合には、ガス成分を適正に検出できない虞がある。このような観点から、測定キャップ20の内部空間20Sの容積は、或る程度確保したほうがよい。
次に、本実施の形態に係る漏洩ガス検出装置1を用いる漏洩ガス検出方法について説明する。
まず、図1(A)に示すように、漏洩ガス検出装置1を構成するカバー部材10が配管構造物100に取り付けられる。カバー部材10は、配管構造物100の施工時に取り付けられてもよいし、漏洩ガスの検出を行う際に取り付けられてもよい。カバー部材10が配管構造物100の施工時に取り付けられる場合には、図1(A)に示すように測定キャップ20を取り付けずに、カバー部材10内の気体を外部に開放できる状態を形成してもよい。図示の例では、カバー部材10の第1開口14がハンドル103Cを通す孔として利用されている。
つづいて、図1(B)に示すように、カバー部材10に測定キャップ20が取り付けられる。本実施の形態では、バルブ103のハンドル103Cが取り外された後、測定キャップ20の取付けが行われる。また、図1(B)では、カバー本体11の第2開口15が開放されている。これにより、漏洩ガスの漏洩量が多い場合でも、第2開口15から漏洩ガスの一部を逃がすことでカバー部材10の内圧が過剰に上昇することが抑制され得る。
そして、所定の時間が経過した後、図1(C)に示すように、カバー部材10から測定キャップ20が取り外される。そして、測定キャップ20の内部空間20Sにガス検出用のプローブ120を挿入し、プローブ120を用いて内部空間20S内のガス成分を特定することで、配管構造物100からの漏洩ガスの発生を検出する。なお、測定キャップ20の取り付けから取り外しまでの所定の時間は、経験的に定められてもよい。
本実施の形態では、配管構造物100からの漏洩ガスの検出の際、配管構造物100を覆うカバー部材10の第1開口14を測定キャップ20で閉鎖することにより、漏洩ガスに対する風や雨の影響を抑制できるため、測定キャップ20の内部空間20Sに効率的に漏洩ガスを蓄積できる。
そして、カバー部材10の内部との流体的な接続のための開口以外は閉鎖された測定キャップ20がカバー部材10から取り外し可能であることで、測定キャップ20の内部空間20Sに蓄積した漏洩ガスが放出されない状態を維持しつつ測定キャップ20を取り外すことが可能となる。その後、内部空間20Sにおけるガス成分の検出を行うことができる。これにより、配管構造物100が屋外に設置され、検出の対象が空気中に拡散しやすい水素ガスであっても、適正に漏洩ガスを検出でき、特に測定キャップ20に漏洩ガスを蓄積した状態でガス成分の検出を行うことができるため、微少漏洩も適正に検出できる。
以上に説明したように本実施の形態に係る漏洩ガス検出装置1は、カバー部材10と、測定キャップ20とを備える。カバー部材10は、第1管材101としての第1配管部及び第1管材101に流体的に接続される第2配管部(102~105)の周囲を囲むように第1配管部と第2配管部とが連なる方向に延びる筒状のカバー本体11を有し、第1配管部及び第2配管部に取り付けられる。そして、カバー本体11には外部に開放する第1開口14が形成される。また、測定キャップ20は、第1開口14を閉鎖するようにカバー本体11に着脱自在に取り付けられ、第1開口14を介してカバー本体11の内部に流体的に接続する内部空間20Sを有する。
この場合、配管構造物100を覆うカバー部材10の第1開口14を測定キャップ20で閉鎖することにより、漏洩ガスに対する風や雨の影響を抑制できるため、測定キャップ20の内部空間20Sに漏洩ガスを効率的に蓄積できる。そして、測定キャップ20の内部空間20Sに蓄積した漏洩ガスが放出されない状態を維持しつつ測定キャップ20を取り外すことが可能となる。その後、内部空間20Sにおけるガス成分の検出を行うことができる。これにより、配管構造物100が屋外に設置され、検出の対象が空気中に拡散しやすい水素ガスであっても、適正に漏洩ガスを検出でき、特に測定キャップ20に漏洩ガスを蓄積した状態でガス成分の検出を行うことができるため、微少漏洩も適正に検出できる。
また、漏洩ガス検出装置1は、カバー部材10と、測定キャップ20とで構成され、構造の複雑化が回避される。また、測定キャップ20内のガス成分を検出する際には、特殊な検出機構を用いずに、入手が容易な検査機構でも十分に適正なガス検出を行うことが可能となる。したがって、本実施の形態によれば、簡素な構造で、微少漏洩の段階での漏洩ガスを適正に且つ早期に検出できる。
<第2の実施の形態>
図2は、第2の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置2を概略的に示す図である。本実施の形態の構成部分のうちの第1の実施の形態と同一のものについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図2は、第2の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置2を概略的に示す図である。本実施の形態の構成部分のうちの第1の実施の形態と同一のものについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図2に示す漏洩ガス検出装置2は、カバー部材10における第2開口15を閉鎖する閉鎖キャップ30をさらに備えている。閉鎖キャップ30は、カバー部材10に着脱自在に取り付けられる。本実施の形態では、第2開口15の内周面に閉鎖キャップ30が嵌め込まれてカバー本体11に取り付けられる。ただし、第2開口15の内周面や周縁部分に、内螺旋や、外螺旋が形成され、閉鎖キャップ30が螺旋止めで取り付けられてもよい。
以上に説明した第2の実施の形態では、図2に示すように、カバー部材10に測定キャップ20が取り付けられるとともに、閉鎖キャップ30が取り付けられることで、配管構造物100からの漏洩ガスに対する風や雨の影響を十分に抑制しつつ、測定キャップ20の内部空間20Sに漏洩ガスを蓄積できる。これにより、微少漏洩の段階の漏洩ガスを測定キャップ20の内部空間20Sに十分に蓄積し得るため、検出性能を向上できる。
<第3の実施の形態>
図3は、第3の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置3を概略的に示す図である。本実施の形態の構成部分のうちの第1及び第2の実施の形態と同一のものについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図3は、第3の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置3を概略的に示す図である。本実施の形態の構成部分のうちの第1及び第2の実施の形態と同一のものについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図3に示す漏洩ガス検出装置3は、第1取付部12と第1配管部である第1管材101との間を液密に塞ぐ第1シール材41と、第2取付部13と第2配管部の一部である第2管材105との間を液密に塞ぐ第2シール材42と、をさらに備えている。第1シール材41及び第2シール材42は、弾性材料で形成されてもよい。また、第1シール材41及び第2シール材42は、配管構造物100及びカバー部材10よりも変形が容易な材料、例えば剛性が小さい材料で形成されてもよい。
以上に説明した第3の実施の形態では、図3(B)に示すように、カバー部材10に閉鎖キャップ30が取り付けられ、第1開口14が開放した状態で、水Wをカバー部材10の内部に充填することが可能となる。これにより、溜められた水の水面での気泡の有無で、配管構造物100からの漏洩ガスの発生を例えば目視で検出できる。すなわち、漏洩ガス検出方法のバリエーションを増やすことができる。
また、第1シール材41及び第2シール材42により、配管構造物100からの漏洩ガスに対する風や雨の影響をシール材が無い場合よりも効果的に抑制できる。なお、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に測定キャップ20を取り外した後、プローブ120による検出が行われてもよい。
<第4の実施の形態>
図4は、第4の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置4を概略的に示す図である。本実施の形態の構成部分のうちの第1乃至第3の実施の形態と同一のものについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図4は、第4の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置4を概略的に示す図である。本実施の形態の構成部分のうちの第1乃至第3の実施の形態と同一のものについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図4に示す漏洩ガス検出装置4は、測定キャップ20の内部空間20Sに配置され、所定のガスとの反応により変色するガス反応性部材24をさらに備える。また、測定キャップ20の少なくとも一部は、ガス反応性部材24が目視可能となるように透明部分で形成されている。透明とは、可視光を透過でき、測定キャップ20の外部から内部を目視でき確認できる状態である。本実施の形態では、頂壁部22が透明部分で形成されるが、測定キャップ20の全体が透明でもよいし、筒状部分21の少なくとも一部が透明でもよい。
ガス反応性部材24は、例えば所定のガス(本例では、水素ガス)と反応することで色が変化する金属を用いたガス検知テープや、所定のガスと反応することで色が変化するガス検知塗料が塗工された部材でもよい。
以上に説明した第4の実施の形態では、カバー部材10に測定キャップ20を取り付けた後、ガス反応性部材24の変色の有無を測定キャップ20の透明部分である頂壁部22を通して観察することで、配管構造物100からの漏洩ガスの発生を検出することが可能となる。そして、ガス反応性部材24は、測定キャップ20が取り外されないことで密閉度が高く維持された内部空間20Sで漏洩ガスに晒され得るため、漏洩ガスを精度良く検出できる。また、ガス反応性部材24の変色の有無は目視で確認できるため、検出作業が容易になる。なお、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に測定キャップ20を取り外した後、プローブ120による検出が行われてもよい。
<第5の実施の形態>
図5は、第5の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置5を概略的に示す図である。本実施の形態の構成部分のうちの第1乃至第4の実施の形態と同一のものについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5は、第5の実施の形態に係る漏洩ガス検出装置5を概略的に示す図である。本実施の形態の構成部分のうちの第1乃至第4の実施の形態と同一のものについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5に示す漏洩ガス検出装置5では、測定キャップ20が、カバー部材10の第1開口14から延び出す筒状部分21と、筒状部分21の内部に配置され、筒状部分21の内部を開閉する弁体部分26と、弁体部分26の開閉を操作する操作部27とを有する。そして、測定キャップ20の内部空間20Sは、閉じ状態の弁体部分26と筒状部分21の内周面とで形成されている。
以上に説明した第4の実施の形態で漏洩ガスを検出する場合、例えば、まず、図5(A)に示すように、弁体部分26が筒状部分21の内部を閉じる状態でカバー部材10に測定キャップ20を取り付ける。その後、図5(B)に示すように、弁体部分26を操作部27で開く。その後、図5(C)に示すように、弁体部分26を介して測定キャップ20の内部空間20Sにガス検出用のプローブ120を挿入でできる。これにより、プローブ120により配管構造物100からの漏洩ガスの発生を検出することが可能となる。
本実施の形態では、測定キャップ20を取り外さなくても漏洩ガスの検出を行うことが可能なため、漏洩ガスの検出作業が容易になる。なお、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に測定キャップ20を取り外した後、プローブ120による検出が行われてもよい。
以上、一実施の形態を説明したが、上記実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。このような新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上述の実施の形態及びその他の変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上述の各実施の形態では、カバー部材10が第1管材101と第2管材105とに密着して取り付けられる。この態様に代えて、例えば、カバー部材10は、第1管材101と第1接手102とに密着して取り付けられてもよいし、第1管材101とバルブ103とに密着して取り付けられてもよいし、第1管材101と第2接手104とに密着して取り付けられてもよい。
1,2,3,4,5…漏洩ガス検出装置、10…カバー部材、11…カバー本体、12…第1取付部、13…第2取付部、14…第1開口、15…第2開口、20…測定キャップ、20S…内部空間、21…筒状部分、22…頂壁部、24…ガス反応性部材、26…弁体部分、27…操作部、30…閉鎖キャップ、41…第1シール材、42…第2シール材、100…配管構造物、101…第1管材、102…第1接手、103…バルブ、103A…受入口、103B…供給口、104…第2接手、105…第2管材、120…プローブ
Claims (13)
- 第1配管部及び前記第1配管部に流体的に接続される第2配管部の周囲を囲むように前記第1配管部と前記第2配管部とが連なる方向に延びる筒状のカバー本体を有し、前記第1配管部及び前記第2配管部に取り付けられ、且つ前記カバー本体に外部に開放する第1開口が形成されるカバー部材と、
前記第1開口を閉鎖するように前記カバー本体に着脱自在に取り付けられ、前記第1開口を介して前記カバー本体の内部に流体的に接続する内部空間を有した測定キャップと、を備える漏洩ガス検出装置。 - 前記第1開口の中心と前記カバー本体の中心軸線とを結ぶ直線に直交し且つ前記カバー本体の中心軸線を通る仮想面の一方側と他方側とで、前記カバー本体を、前記第1開口が形成される第1領域とその反対の第2領域とに分けたとき、前記第2領域に第2開口が形成される、請求項1に記載の漏洩ガス検出装置。
- 前記第2開口を閉鎖する閉鎖キャップをさらに備える、請求項2に記載の漏洩ガス検出装置。
- 前記カバー部材は、前記カバー本体の前記第1配管部側の端部から延びて前記第1配管部の外周面に密接する第1取付部と、前記カバー本体の前記第2配管部側の端部から延びて前記第2配管部の外周面に密接する第2取付部とを有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の漏洩ガス検出装置。
- 前記第1取付部と前記第1配管部との間を液密に塞ぐ第1シール材と、
前記第2取付部と前記第2配管部との間を液密に塞ぐ第2シール材と、をさらに備える、請求項4に記載の漏洩ガス検出装置。 - 前記内部空間に配置され、所定のガスとの反応により変色するガス反応性部材をさらに備え、
前記測定キャップの少なくとも一部は、前記ガス反応性部材が目視可能となるように透明部分で形成されている、請求項1乃至5のいずれかに記載の漏洩ガス検出装置。 - 前記測定キャップは、前記第1開口から延び出す筒状部分と、前記筒状部分の内部に配置され、前記筒状部分の内部を開閉する弁体部分と、前記弁体部分の開閉を操作する操作部とを有し、前記内部空間は、閉じ状態の前記弁体部分と前記筒状部分の内周面とで形成される、請求項1乃至5のいずれかに記載の漏洩ガス検出装置。
- 第1配管部及び前記第1配管部に流体的に接続される第2配管部を有する配管構造物と、
前記配管構造物からの漏洩ガスを検出するための漏洩ガス検出装置と、を備え、
前記漏洩ガス検出装置は、
前記第1配管部及び前記第2配管部の周囲を囲むように前記第1配管部と前記第2配管部とが連なる方向に延びる筒状のカバー本体を有し、前記第1配管部及び前記第2配管部に取り付けられ、且つ前記カバー本体に外部に開放する第1開口が形成されるカバー部材と、
前記第1開口を閉鎖するように前記カバー本体に着脱自在に取り付けられ、前記第1開口を介して前記カバー本体の内部に流体的に接続する内部空間を有した測定キャップと、を備える、漏洩ガス検出装置付き配管構造。 - 第1配管部及び前記第1配管部に流体的に接続される第2配管部の周囲を囲むように前記第1配管部と前記第2配管部とが連なる方向に延びる筒状のカバー本体を備え、
前記第1配管部及び前記第2配管部に取り付けられ、
前記カバー本体に外部に開放する第1開口が形成され、
前記第1開口の面積は、3cm2以上である、漏洩ガス検出装置用カバー部材。 - 請求項1に記載の漏洩ガス検出装置を用いる漏洩ガス検出方法であって、
前記第1配管部及び前記第2配管部に前記カバー部材を取り付ける工程と、
前記カバー部材に前記測定キャップを取り付ける工程と、
前記カバー部材から前記測定キャップを取り外す工程と、
前記測定キャップの前記内部空間にガス検出用のプローブを挿入し、前記プローブを用いて前記内部空間のガス成分を特定することで前記第1配管部及び/又は前記第2配管部からの漏洩ガスの発生を検出する工程と、を備える、漏洩ガス検出方法。 - 請求項1に記載の漏洩ガス検出装置を用いる漏洩ガス検出方法であって、
前記第1配管部及び前記第2配管部に前記カバー部材を取り付ける工程と、
前記第1開口から前記カバー部材の内部に水を充填する工程と、
前記カバー部材の内部に充填された水の水面での気泡の有無で、前記第1配管部及び/又は前記第2配管部からの漏洩ガスの発生を検出する工程と、を備える、漏洩ガス検出方法。 - 請求項6に記載の漏洩ガス検出装置を用いる漏洩ガス検出方法であって、
前記第1配管部及び前記第2配管部に前記カバー部材を取り付ける工程と、
前記カバー部材に前記測定キャップを取り付ける工程と、
前記ガス反応性部材の変色の有無を前記測定キャップの透明部分を通して観察することで、前記第1配管部及び/又は前記第2配管部からの漏洩ガスの発生を検出する工程と、を備える、漏洩ガス検出方法。 - 請求項7に記載の漏洩ガス検出装置を用いる漏洩ガス検出方法であって、
前記第1配管部及び前記第2配管部に前記カバー部材を取り付ける工程と、
前記弁体部分が前記筒状部分の内部を閉じる状態で前記カバー部材に前記測定キャップを取り付ける工程と、
前記弁体部分を前記操作部で開き、前記弁体部分を介して前記測定キャップの前記内部空間にガス検出用のプローブを挿入し、前記プローブを用いて前記内部空間のガス成分を特定することで前記第1配管部及び/又は前記第2配管部からの漏洩ガスの発生を検出する工程と、を備える、漏洩ガス検出方法。
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