JP2023114539A - はんだ接合方法及びはんだ継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、環境負荷の少ない鉛フリーはんだ合金も使用可能で、しかも、低温でのはんだ接合が可能でありながら、信頼性の高いはんだ継手の提供が可能なはんだ接合方法を提供することである。【解決手段】本発明のはんだ接合方法とは、用いるはんだ合金の固相線温度と液相線温度が異なる非共晶はんだ合金組成を用いたはんだ接合であって、はんだ接合時のピーク加熱温度が固相線温度以上、液相線温度以下であり、はんだ合金と被接合物との接合界面に金属間化合物を生成させたはんだ接合方法及び当該接合方法を用いたはんだ継手である。【選択図】図3
Description
本発明は、はんだ合金を用いた接合方法、当該接合方法により接合したはんだ継手、及び当該はんだ継手を用いた電子部品並びに電子機器に関する。
はんだ付けの歴史は古く紀元前迄遡ると言われているが、近年までSn-Pb共晶はんだ合金が主な組成として用いられてきた。
近年では、地球環境負荷軽減のため、鉛を使用しない鉛フリーはんだ合金組成が用いられている。
しかし、Sn-Pb共晶はんだ合金の融点が183℃に対し、鉛フリーはんだ合金の代表的な組成であるSn-3Ag-0.5Cu合金やSn-0.7Cu-0.05Ni合金の融点は219℃及び227℃であり、Sn-Pb共晶はんだ合金に比べ、30℃以上も融点が高く、それら鉛フリーはんだ合金を用いるはんだ接合の接合温度は30℃以上高温となっている。
そのため、それら鉛フリーはんだ合金を用いるはんだ接合では、被接合体の電子部品や基板もSn-Pb共晶はんだ合金を用いたはんだ接合よりも高い耐熱性を必要とする。
近年では、地球環境負荷軽減のため、鉛を使用しない鉛フリーはんだ合金組成が用いられている。
しかし、Sn-Pb共晶はんだ合金の融点が183℃に対し、鉛フリーはんだ合金の代表的な組成であるSn-3Ag-0.5Cu合金やSn-0.7Cu-0.05Ni合金の融点は219℃及び227℃であり、Sn-Pb共晶はんだ合金に比べ、30℃以上も融点が高く、それら鉛フリーはんだ合金を用いるはんだ接合の接合温度は30℃以上高温となっている。
そのため、それら鉛フリーはんだ合金を用いるはんだ接合では、被接合体の電子部品や基板もSn-Pb共晶はんだ合金を用いたはんだ接合よりも高い耐熱性を必要とする。
一方、Sn-Bi共晶はんだ合金やSn-In共晶はんだ合金の融点は、それぞれ139℃と119℃とSn-Pb共晶はんだ合金に比べ、約49℃~約67℃も低く、耐熱性の低いはんだ接合が必要とされる用途に用いられている。
しかし、Sn-Bi共晶はんだ合金のようにBiを多く配合させると、はんだ合金が脆くなり、機械的強度が低下する。
また、Sn-In共晶はんだ合金に用いられているInはレアメタルであり価格も高価であるため汎用性に乏しく、広い用途での使用が困難である。
しかし、Sn-Bi共晶はんだ合金のようにBiを多く配合させると、はんだ合金が脆くなり、機械的強度が低下する。
また、Sn-In共晶はんだ合金に用いられているInはレアメタルであり価格も高価であるため汎用性に乏しく、広い用途での使用が困難である。
ところで、最近、カーボンニュートラルという考えがはんだ接合の分野にも波及し、低温でのはんだ接合を望む声が大きくなっている。
そこで、低温でのはんだ接合が可能となる検討が行われている(特許文献1~3)。
そこで、低温でのはんだ接合が可能となる検討が行われている(特許文献1~3)。
特許文献1には、AgとInを含み、Sb、Sn、Bi、及びZnのうち少なくとも一種類以上の金属を含み、残部が不可避不純物からなるPbフリーはんだ接合材を用いた接合層のクリープを低減する半導体素子の接合についての技術の開示がなされている。
特許文献2には、Sn、Cu、Ag、Bi、Pb、Al、Ti、及びSiからなる群より選ばれる2種以上の金属を含み、融点が450℃以下で、Zn及びInの含有量がそれぞれ1質量%以下であり、且つ固相線温度と液相線温度の差が2℃以上である接合技術の開示がなされている。当該技術は、銅線を主体とする配線部材に非共晶はんだ材料を用い、フラックスを使用せずに被覆した配線部材の製法であり、被覆層となった非共晶はんだ材料が様々な被着体と接着することを可能とした技術である。
特許文献3には、Sn-Bi系低融点はんだ合金を用いた低温はんだ接合方法並びに当該接合方法を用いたはんだ継手に関する技術が開示されている。
具体的には、Sn-Bi系はんだを用い、ピーク加熱温度を150℃~180℃とし、ピーク加熱温度の保持時間を60秒~150秒として基板を加熱し、加熱後の冷却速度を3℃/秒以上としてはんだ継手を形成させる技術である。
具体的には、Sn-Bi系はんだを用い、ピーク加熱温度を150℃~180℃とし、ピーク加熱温度の保持時間を60秒~150秒として基板を加熱し、加熱後の冷却速度を3℃/秒以上としてはんだ継手を形成させる技術である。
しかし、特許文献1で開示されている技術は、半導体素子の接合を想定し、耐クリープ特性を有することを目的としているため、Sbの含有量が多く固相線温度が高いが、500℃以下の接合が可能であることを開示している。
具体的には、段落0024にて固相線温度の範囲を160℃~490℃である組成を開示しているが、接合層に発生するボイドを耐クリープ特性が低下しない10%以下にするためには400℃以上の液相線温度が必要としており、汎用的な電子部品の接合には不向きである。
具体的には、段落0024にて固相線温度の範囲を160℃~490℃である組成を開示しているが、接合層に発生するボイドを耐クリープ特性が低下しない10%以下にするためには400℃以上の液相線温度が必要としており、汎用的な電子部品の接合には不向きである。
また、特許文献2で開示されている技術は、被着体との接着に非共晶はんだ材料を固相線温度以上、液相線温度以下で接着する工程に関する技術であって、接着工程に於いて加圧処理が必要とされ、汎用的な電子部品等の接合に用いることは困難である。
そして、特許文献3で開示されている技術は、Sn-Bi系はんだ合金を用い、はんだ付け工程時の加熱温度と冷却速度を調整し、はんだ継手の組織を均一にすることにより、Biが多く含有することに起因する硬くて脆いはんだ継手の特性を改善する技術であるが、ピーク加熱温度が150℃~180℃であることに加え、冷却速度が3℃/秒以上であることが必要となる為、使用するはんだ合金やはんだ付け工程に於いて制限が大きく、汎用的な電子部品の接合には不向きである。
そこで、カーボンニュートラルを見据えた低温でのはんだ接合が可能で、しかも、汎用的な電子部品の接合が可能なはんだ接合方法が求められている。
本発明は、環境負荷の少ない鉛フリーはんだ合金も使用可能で、しかも、低温でのはんだ接合が可能でありながら、信頼性の高いはんだ継手の提供が可能なはんだ接合方法を提供することである。
本発明者は、前述の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、はんだ接合に用いるはんだ合金組成の固相線温度以上でのはんだ接合温度に於いて、接合界面に金属間化合物が生成し、信頼性の高い接合が可能であることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明のはんだ接合方法とは、固相線温度と液相線温度が異なる非共晶はんだ合金組成を用いたはんだ接合であって、はんだ接合時のピーク加熱温度が固相線温度以上、液相線温度以下であり、はんだ合金と被接合物との接合界面に金属間化合物が生成する条件にて実施可能なはんだ接合方法及び当該接合方法を用いたはんだ継手である。
本発明によれば、Sn-Bi系はんだ合金やSn-In系はんだ合金等の鉛フリー低融点はんだ合金を用いた低温でのはんだ接合に於いても、従来に比べ低い温度でのはんだ接合が可能であり、従来に比べより高い接合信頼性を有するはんだ継手の提供が可能となる。
また、本発明のはんだ接合方法を用いることにより環境負荷低減や二酸化炭素排出の抑制等のカーボンニュートラルの実現を可能とする電子機器の生産工程を提供することができる。
また、本発明のはんだ接合方法を用いることにより環境負荷低減や二酸化炭素排出の抑制等のカーボンニュートラルの実現を可能とする電子機器の生産工程を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
従来、はんだ合金の固液共存領域でははんだが母材に十分に馴染まず、接合ができないか、又は接合強度が弱い(所謂「イモはんだ」と呼ばれるはんだ付け不良)と認識されている。
そのため、はんだ接合では、はんだ合金の液相線温度以上、多くは液相線温度+20℃~50℃の高温ではんだ接合することが常識とされている。
これは、接合の際にはんだ合金が溶融して、被接合物との接合界面に濡れ現象を発現させた後、金属間化合物を生成させることで、強固なはんだ継手(接合体)が形成されると認識されているからである。
つまり、接合界面に濡れ現象を発現させるためには、はんだ合金が活性の高い状態である液状(固相線温度以上の状態)となることが良いとされているためである。
そのため、はんだ接合では、はんだ合金の液相線温度以上、多くは液相線温度+20℃~50℃の高温ではんだ接合することが常識とされている。
これは、接合の際にはんだ合金が溶融して、被接合物との接合界面に濡れ現象を発現させた後、金属間化合物を生成させることで、強固なはんだ継手(接合体)が形成されると認識されているからである。
つまり、接合界面に濡れ現象を発現させるためには、はんだ合金が活性の高い状態である液状(固相線温度以上の状態)となることが良いとされているためである。
しかし、高温でのはんだ接合は、接合対象物である電子部品や基板に対して、高い熱ストレスを発生させることになり、接合対象物の電子部品や基板は耐熱性が求められており、はんだ合金の鉛フリー化が進むことでその傾向がより顕著になっている。
そのため、はんだ接合に用いられる電子部品や基板は耐熱性の考慮した設計となっている。
また、高温でのはんだ接合は、はんだ接合時に発生する接合対象物との熱膨張差に起因する残留応力等による基板の歪み等の不良発生も問題となっており、低温でのはんだ接合が求められ、それを実現させる方法が本発明である。
そのため、はんだ接合に用いられる電子部品や基板は耐熱性の考慮した設計となっている。
また、高温でのはんだ接合は、はんだ接合時に発生する接合対象物との熱膨張差に起因する残留応力等による基板の歪み等の不良発生も問題となっており、低温でのはんだ接合が求められ、それを実現させる方法が本発明である。
特許文献1~特許文献3に於いては、液相線温度以下での接合との記載はあるが、接合温度が400℃以上を想定した場合や、従来のはんだ接合の場合に用いられている接合温度の概念の範囲でのはんだ接合を想定したものであり、本発明を想起させる示唆は見当たらない。
さて、本発明の実施形態をより具体的に、以下に説明する。
本発明に用いることのできるはんだ合金は、本発明の効果を有する範囲に於いて特に制限は無いが、非共晶はんだ合金が望ましく、環境負荷低減の観点より、鉛フリーはんだ合金が望ましく、カーボンニュートラルの観点も考慮すると低温でのはんだ接合が可能な低融点はんだ合金がより好ましく、Sn-Bi系鉛フリーはんだ合金、Sn-In系鉛フリーはんだ合金、Sn-Ag-Cu系鉛フリーはんだ合金、Sn-Cu-Ni系鉛フリーはんだ合金、Sn-Bi-Cu-Ni系鉛フリーはんだ合金等が例示できる。
本発明のはんだ接合方法は、接合温度等に関して、本発明の効果を有する範囲に於いて特に制限は無いが、はんだ接合温度が当該はんだ接合に用いるはんだ合金組成の固相線温度以上であり、液相線温度以下でのピーク加熱温度にて実施すること、並びに被接合物とはんだ合金との接合界面に金属間化合物が生成することが好ましく、当該金属間化合物の厚みが0.1μm程度以上であることがより好ましい。
(はんだ材と被接合体の接合界面の形成する金属間化合物)
表1に示す合金組成からなるソルダペーストを常法により調製し用いた。
表1に示す合金組成からなるソルダペーストを常法により調製し用いた。
試料部材として、被接合部材として20mm×20mm、t=50μmの銅箔、はんだ材として表1に示す実施例1及び比較例1の合金組成からなるソルダペーストを準備した。
実施例1の合金組成からなるソルダペーストを銅箔に開口部が0.2×6mmのメタルマスクを用いて塗布し、リフロー条件として、ピーク加熱温度135℃、150℃、165℃、175℃、185℃、及び195℃の各温度条件、ピーク加熱温度保持時間50秒、大気雰囲気下、山陽精工社製はんだ付け装置(SK-8000)にてリフローはんだ付けを実施して評価サンプルを作製し、はんだ材と被接合物の接合界面を、日本電子社製走査型電子顕微鏡(JSM-6360LA)を用いて断面観察を行い、はんだ接合状態を評価した。
図1及び図2に断面写真を示す。
図1は、実施例1及び比較例1の接合界面の接合状態を表した写真であり、上段写真が500倍、下段写真が5000倍の倍率で撮影したものである。
また、写真に示す番号の1がはんだ合金、2が被接合部材としての基板(Cu)、3が接合界面に生成した金属間化合物である。
表1に示すように固相線温度は実施例1及び比較例1共に139℃で、液相線温度は実施例1が174℃に対し、比較例1は139℃である。
図1に示す写真のリフロー温度は165℃で、実施例1の液相線温度よりも9℃低く、比較例1の液相線温度よりも26℃高い。
そして、比較例1のはんだ接合温度は従来から用いられている接合温度域である。
図1より、165℃のリフロー温度に於いて形成された金属間化合物を、実施例1と比較例を比較したところ、形成された厚みや組成に殆ど違いが無く、同様な金属間化合物が生成されていることが確認できた。
また、図1からわかるように、本発明の実施例1の合金組成を用いた各温度条件でのはんだ接合では接合断面にボイドの発生が見られず、本発明のはんだ接合が接合部のボイドの発生も抑制すると考えられる。
また、写真に示す番号の1がはんだ合金、2が被接合部材としての基板(Cu)、3が接合界面に生成した金属間化合物である。
表1に示すように固相線温度は実施例1及び比較例1共に139℃で、液相線温度は実施例1が174℃に対し、比較例1は139℃である。
図1に示す写真のリフロー温度は165℃で、実施例1の液相線温度よりも9℃低く、比較例1の液相線温度よりも26℃高い。
そして、比較例1のはんだ接合温度は従来から用いられている接合温度域である。
図1より、165℃のリフロー温度に於いて形成された金属間化合物を、実施例1と比較例を比較したところ、形成された厚みや組成に殆ど違いが無く、同様な金属間化合物が生成されていることが確認できた。
また、図1からわかるように、本発明の実施例1の合金組成を用いた各温度条件でのはんだ接合では接合断面にボイドの発生が見られず、本発明のはんだ接合が接合部のボイドの発生も抑制すると考えられる。
このことより、本発明の固相線温度と液相線温度が異なるはんだ合金であって、はんだ接合時に当該はんだ接合に用いるはんだ合金組成の固相線温度以上、液相線温度以下でのピーク加熱温度にてはんだ接合を実施することにより、はんだ材と被接合物の接合界面に金属間化合物が形成されることが判明した。
また、図2に示す通り、実施例1のはんだ合金組成について、ピーク加熱温度が液相線温度以下の165℃、液相線温度近傍の175℃、従来から用いられているはんだ接合温度である液相線温度+20℃の195℃に於いても、接合界面に同様の金属間化合物の形成が見られた。
また、図2に示す通り、実施例1のはんだ合金組成について、ピーク加熱温度が液相線温度以下の165℃、液相線温度近傍の175℃、従来から用いられているはんだ接合温度である液相線温度+20℃の195℃に於いても、接合界面に同様の金属間化合物の形成が見られた。
(接合強度・接合信頼性)
本発明の固相線温度と液相線温度が異なるはんだ合金であって、はんだ接合時に当該はんだ接合に用いるはんだ合金組成の固相線温度以上、液相線温度以下でのピーク加熱温度にてはんだ接合を実施するはんだ接合方法に関し、接合強度を以下の方法にて確認した。
本発明の固相線温度と液相線温度が異なるはんだ合金であって、はんだ接合時に当該はんだ接合に用いるはんだ合金組成の固相線温度以上、液相線温度以下でのピーク加熱温度にてはんだ接合を実施するはんだ接合方法に関し、接合強度を以下の方法にて確認した。
(インパクトシェア試験)
表1に示すはんだ合金組成を用い、定法にて直径460μmのはんだボールを調製した。
次に、基板(CuOSP,FR-4,サイズ:15×15,t=1.6mm)の電極上にフラックス「RM-4」を適量塗布した後、上記はんだボールを載置した後、山陽精工社製真空半田付装置(SK-8000)のチャンバー内に静置させ、ピーク加熱温度を135℃、150℃、165℃、180℃、195℃、210℃の各温度に設定し、ピーク加熱温度保持時間を50秒とし、各温度ではんだ接合を行い、評価用サンプルを作製した。
評価用サンプルをNordson社製ハイスピードボンドテスター(Nordson DAGE 4000HS)にて、シェアスピードを10、100、1000mm/sの各条件で測定し、最大応力を算出した。
その結果を図3に示す。
表1に示すはんだ合金組成を用い、定法にて直径460μmのはんだボールを調製した。
次に、基板(CuOSP,FR-4,サイズ:15×15,t=1.6mm)の電極上にフラックス「RM-4」を適量塗布した後、上記はんだボールを載置した後、山陽精工社製真空半田付装置(SK-8000)のチャンバー内に静置させ、ピーク加熱温度を135℃、150℃、165℃、180℃、195℃、210℃の各温度に設定し、ピーク加熱温度保持時間を50秒とし、各温度ではんだ接合を行い、評価用サンプルを作製した。
評価用サンプルをNordson社製ハイスピードボンドテスター(Nordson DAGE 4000HS)にて、シェアスピードを10、100、1000mm/sの各条件で測定し、最大応力を算出した。
その結果を図3に示す。
図3に示す通り、実施例1及び比較例1のはんだ合金組成に於いて、夫々の固相線温度以下である135℃でのはんだ接合では共にシェア強度が測定不能(低値のため)となり、また、接合界面には金属間化合物の生成が確認できなかったことが判明した。
一方、はんだ合金組成の固相線温度以上である150℃、165℃、180℃、195℃、及び210℃でのはんだ接合温度では、比較例1のはんだ合金組成を用いた接合に比べ同等以上の数値を示し、実施例1のはんだ合金組成を用いた接合では全ての温度で大差ない数値を示している。
この結果により、本発明のはんだ接合方法により接合したはんだ継手は、従来の接合方法、すなわちはんだ合金組成の液相線温度+20℃~30℃の接合温度で接合したはんだ継手と同様の接合強度を示し、同様の接合信頼性を有すると考えられる。
一方、はんだ合金組成の固相線温度以上である150℃、165℃、180℃、195℃、及び210℃でのはんだ接合温度では、比較例1のはんだ合金組成を用いた接合に比べ同等以上の数値を示し、実施例1のはんだ合金組成を用いた接合では全ての温度で大差ない数値を示している。
この結果により、本発明のはんだ接合方法により接合したはんだ継手は、従来の接合方法、すなわちはんだ合金組成の液相線温度+20℃~30℃の接合温度で接合したはんだ継手と同様の接合強度を示し、同様の接合信頼性を有すると考えられる。
本発明に係るはんだ接合方法は、従来のはんだ合金であっても、従来のはんだ接合温度より低温でのはんだ接合を可能とし、より電子部品に熱負荷をかけることなく、バラツキの無い接合強度を得られるはんだ接合が可能となるばかりでなく、接合部のボイド発生も抑制可能であるため、これまで以上に電子部品や基板等のコストダウンやはんだ接合時の不良低減に寄与することが出来き、低温はんだ接合を必要とする電子部品の接合に広く応用が期待できる。
1 はんだ合金
2 基板(Cu)
3 金属間化合物
2 基板(Cu)
3 金属間化合物
Claims (4)
- 固相線温度と液相線温度が異なるはんだ材を用いるはんだ接合方法であって、ピーク加熱温度が用いるはんだ合金組成の固相線温度以上、液相線温度以下であること、及び当該はんだ合金と被接合物との接合界面に金属間化合物が生成することを特徴とするはんだ接合方法。
- 請求項1記載のはんだ接合方法に於いて、接合界面に生成する金属間化合物の厚みが0.1μm以上であることを特徴とするはんだ接合方法。
- 請求項1乃至請求項2記載のはんだ合金が鉛フリーはんだ合金であることを特徴とするはんだ接合方法。
- 請求項1乃至請求項3記載の接合方法を用いることを特徴とするはんだ継手。
Priority Applications (1)
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JP2022016889A JP2023114539A (ja) | 2022-02-07 | 2022-02-07 | はんだ接合方法及びはんだ継手 |
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JP2022016889A JP2023114539A (ja) | 2022-02-07 | 2022-02-07 | はんだ接合方法及びはんだ継手 |
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Family Applications (1)
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2022
- 2022-02-07 JP JP2022016889A patent/JP2023114539A/ja active Pending
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