JP2023112695A - 絶縁体成形品のめっき方法及びそれに使用する無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液 - Google Patents

絶縁体成形品のめっき方法及びそれに使用する無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液 Download PDF

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英二 青木
Eiji Aoki
岳之 橋田
Takeyuki Hashida
崇義 鈴木
Takayoshi Suzuki
大樹 川又
Daiki Kawamata
大介 沖山
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Abstract

【課題】無電解めっきにおいて従来からPd/Snコロイド触媒溶液が用いられているが、近年、金属パラジウムPdの価格高騰が著しく、コストの低減が課題となっている。【解決手段】Pd/Snコロイド触媒溶液中に微量の周期律表第4族に属する元素(好ましくはさらに追加してアニオン性界面活性剤)を含有させることにより、低濃度のPd濃度(例えば15mg/L)において十分な触媒活性が得られるPd/Snコロイド触媒溶液を提供する。周期律表第4族に属する元素としてはジルコニウムが好ましく、アニオン性界面活性剤としてはドデシル硫酸ナトリウム又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、絶縁体成形品の無電解めっき方法及びそれに使用するPd/Snコロイド触媒溶液に関する。
装飾品、外装部品などで使用されるプラスチックスにはABS樹脂、PC/ABS樹脂などがあるが、それらに対する金属めっきにおいては、前処理に触媒付与工程としてPd/Snをコロイド化した触媒溶液が用いられている。
この触媒溶液はパラジウム塩と塩化スズ及び塩酸からなるコロイド溶液として提供され、Pd/Snコロイド触媒溶液と言われている。
Pd/Snコロイド触媒溶液はエッチングされたプラスチックス等絶縁体の表面にPdを触媒として吸着させ、後工程である無電解めっきの反応核として作用させるために使用される。
しかし、パラジウム(Pd)は生産量が少なく、かつ近年の自動車排ガス処理の触媒としての需要が増大しているため、価格高騰により、Pd/Snコロイド触媒溶液においても価格の高騰が生じている。
米国特許3,011,920号明細書 特開2009-144227号公報
こうしたPd/Snコロイド触媒溶液の価格高騰は金属めっきによる表面処理全体のコスト増にも加担しており、この課題を解決する必要がある。
一般的なABS樹脂に対するめっきでは、Pd/Sn触媒溶液のパラジウム濃度は25mg/L以上の濃度で使用することが多い。
パラジウムの消費は、めっきにおいては触媒としての吸着による消費のほか、次工程へのくみ出し等による水洗への流出による消費も多い。水洗工程に流出したパラジウムは回収により再利用されているが損失もあるため環境面・コスト面での課題もあり、Pd/Snコロイド触媒溶液のパラジウムの使用量抑制は喫緊の課題である。
一つの解決方法として、Pd/Sn触媒溶液のコスト低減に対しては、Pd/Sn濃度を低くして使用することが有効であるが、こうした方法の場合、めっきへの悪影響が生じる。
その対策として、前工程に表面調整として触媒吸着の補助のためのカチオン付与工程、あるいはパラジウムの吸着阻害に作用する6価クロムを除害するような後処理剤を用いることが有効であった。
あわせて触媒付与工程において吸着能を向上させるための物理的な要素(液流動や攪拌、温度条件をあげること)等の対策を用いる場合もあるが、多くの成形品に対し必ずしも有効的な方法ではない。
本願発明者らは鋭意研究の結果、Pd/Snコロイド触媒溶液に対し、微量の周期律表第4族に属する元素を添加・混合することにより、あるいはさらにアルキル基の炭素鎖数が6~16であるアニオン性を有する界面活性剤を追加・添加することにより、従来法におけ
るパラジウム濃度を大幅に低減することに成功した。
すなわち、本願発明は下記の絶縁体成形品のめっき方法及びそれに使用するPd/Snコロイド触媒溶液である。
〔1〕 絶縁体成形品の表面に、周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有するPd/Snコロイド触媒溶液を用いて触媒形成を行った後、その表面に金属めっきを施すことを特徴とする絶縁体成形品のめっき方法。
〔2〕 Pd/Snコロイド触媒溶液が、アルキル基の炭素鎖数が6~16であるアニオン性界面活性剤を含有するものであることを特徴とする〔1〕に記載の絶縁体成形品のめっき方法。
〔3〕 Pd/Snコロイド触媒溶液が、パラジウム濃度1mg/L以上のコロイド溶液であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の絶縁体成形品のめっき方法。
〔4〕 Pd/Snコロイド触媒溶液が、溶液中に(1)ジルコニウム、(2)チタン又は(3)ハフニウムのいずれかの周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有してなることを特徴とする〔1〕~〔3〕のずれか1項に記載の絶縁体成形品のめっき方法。
〔5〕 Pd/Snコロイド触媒溶液が、アニオン性界面活性剤としてのドデシル硫酸ナトリウム又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を1~2,000mg/L含有してなることを特徴とする〔2〕~〔4〕のいずれか1項に記載の絶縁体成形品のめっき方法。
〔6〕 絶縁体成形品の表面に、Pd/Snコロイド触媒溶液を用いて触媒形成を行った後、その表面に無電解めっきを施す絶縁体成形品のめっき方法において用いられるPd/Snコロイド触媒溶液であって、同コロイド触媒溶液中に周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有せしめてなることを特徴とする無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
〔7〕 Pd/Snコロイド触媒溶液が、アルキル基の炭素鎖数が6~16であるアニオン性界面活性剤を含有するものであることを特徴とする〔6〕に記載の無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
〔8〕 Pd/Snコロイド触媒溶液中のパラジウム濃度が1mg/L以上であることを特徴とする〔6〕又は〔7〕に記載の無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
〔9〕 Pd/Snコロイド触媒溶液中に(1)ジルコニウム、(2)チタン又は(3)ハフニウムのいずれかの周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有してなることを特徴とする〔6〕~〔8〕のいずれか1項に記載の無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
〔10〕 Pd/Snコロイド触媒溶液中に、アニオン性界面活性剤としてのドデシル硫酸ナトリウム又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を1~2,000mg/L含有してなることを特徴とする〔7〕~〔9〕のいずれか1項に記載の無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
本願発明によれば、従来のPd/Snコロイド触媒溶液の濃度に比べ大幅に低減されたパラジウム濃度の触媒溶液で、良好な金属めっきを施すことができる。
例えば、従来法ではめっきが困難であったパラジウム濃度が15mg/Lの低濃度でも優良な金属めっきを施すことができる。
よって、パラジウムの消費量を低減でき、コスト高の問題を解決することができる。
さらに、化学めっき工程における金属の被覆時間を短縮することができる。
ABS樹脂に対するパラジウムの吸着量及びニッケルめっきの付き回りを示すグラフ図 PC/ABS樹脂に対するパラジウムの吸着量及びニッケルめっきの付き回りを示すグラフ図 ABS樹脂における付き廻りの評価事例の写真 PC/ABS樹脂における付き廻りの評価事例の写真
本発明の特徴は、金属めっき用のPd/Snコロイド触媒溶液に対して、微量の周期律表第4族に属する元素を添加する(好ましくは、さらに特定のアニオン性界面活性剤を追加・添加する)ことにより、従来のPd/Snコロイド触媒溶液の濃度に比べ大幅に低減されたパラジウム濃度(約1/3~1/4の濃度、例えば パラジウム濃度において15mg/Lの濃度)の触媒溶液で、良好な金属めっきを施すことができるものである。
また、本発明のPd/Snコロイド触媒溶液は、周知のごとくパラジウム塩と塩化スズの水溶液に塩酸を添加・混合することによって得られるものである。
具体的には金属パラジウム濃度は1mg/L以上を組成中に含み、塩化スズ濃度は0.4g/L~500g/Lを含有する塩酸酸性溶液である。
従来のパラジウム濃度は使用液においておおむねパラジウム25mg/L以上で使用することが多いが、本発明によればPd/Snコロイド触媒溶液のパラジウム濃度は、1mg/L以上、好ましくは5mg/L以上、より好ましくは10mg/L以上、特に好ましくは15mg/L以上の濃度で良結果が得られる。
高濃度で使用することも可能であるが、コストなどの観点から一般的には200mg/L以下の濃度で使用される。
本発明のPd/Snコロイド触媒溶液は、組成中に周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有する。好ましくは10~1000mg/Lの範囲が良好である。
周期律表第4族に属する元素としては(1)ジルコニウム、(2)チタン又は(3)ハフニウムなどを使用することができる。これらの金属元素は塩化物、硝酸塩、酸塩化化合物、水酸化物などとして使用することができる。
本発明者らは研究の段階で、微量の周期律表第4族に属する元素の添加に加え、アニオン性界面活性剤を添加・併用することにより、特にPC/ABS樹脂に対する付き廻り性向上を示すことを見出した。
アニオン性界面活性剤はアルキル基の炭素鎖数が6~16のものが使用可能であり、一般的なものとしてドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(C6・C16)などが使用できる。濃度は1~2000mg/Lの範囲であるが、好ましくは10~500mg/Lが良い。
こうして調整されたPd/Sn触媒溶液は、樹脂めっきの前処理工程に使用できる。
一般的な樹脂めっきはクロム酸・硫酸溶液により表面を粗化(エッチング)した後にPd/Sn触媒溶液あるいはパラジウム塩酸酸性液による触媒付与工程が行われるが、本発明によるPd/Snコロイド触媒溶液は過マンガン酸塩によるエッチング、酸化剤によるエッチングのほか、UVによる表面粗化、電解酸化水などによる樹脂の粗化の方法を採用することができる。
Pd/Sn触媒溶液はABS樹脂、PC/ABS樹脂、その他の樹脂、セラミックス、ガラス等の不導体(絶縁体)にも使用することができる。こうした場合、樹脂の種類などによりエッチング・無電解めっきの条件については最適化が必要となる。
本発明による触媒溶液からのパラジウム回収も現存のプロセスが活用できるため、パラジウム回収による金属の再利用も容易である。次工程の水洗水についても同様である。
樹脂は導電性を有しないため、一般に化学めっきともいわれる無電解めっき処理を施すことで導電性を付与する。
本発明による触媒付与は、一般的に使用される無電解ニッケルめっきに限定されず、無電解銅めっきなどパラジウムを触媒核とする種々の無電解めっきに対応することができる。
こうして作成されためっき品は、従来のめっき品と同様に電気めっき処理、あるいは他の表面処理を施すことが可能であり、現在一般に使用されているPd/Sn触媒溶液によりめっきされた製品と同様に扱うことが可能である。
このため、本発明はABS樹脂、PC/ABS樹脂の一般的なめっき処理工程に触媒付与工程として組み込むことが可能であり、稼働中の樹脂めっきラインの触媒付与工程を本発明による触媒溶液に変えることにより、工程全体の低コスト化が可能となる。
本発明のPd/Snコロイド触媒溶液の調製においては、一般的に塩酸酸性下により反応させることにより作成する。すなわち、塩化パラジウムと塩化スズ溶液を塩酸酸性下で混合することによりPd/Snコロイド触媒溶液を作成し、所定の濃度による希塩酸により種々の成分を添加し、所定の濃度に希釈して実施する。
次に本発明の実施例について説明する。
まず、触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L相当を添加、さらにドデシル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
なお、オキソ塩化ジルコニウムは、「酸塩化ジルコニウム」(商品名:第一稀元素化学工業株式会社製のオキソ塩化ジルコニウムの8水和物(ZrOCl2・8H2O))を使用した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L相当、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ硝酸ジルコニウムをZrとして50mg/L相当、アルキル基の炭素鎖数6のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
なお、オキソ硝酸ジルコニウムは「ジルコゾールZN」(商品名:第一稀元素化学工業株式会社製 ZrO(NO2)2)を使用した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L相当、アルキル基の炭素鎖数16のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L相当添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ硝酸ジルコニウムをZrとして50mg/L相当添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、塩化チタンをTiとして50mg/L相当添加となる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、塩化チタンをTiとして100mg/L相当添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、四硝酸チタンをTiとして50mg/L相当添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、酸化ハフニウムをHfとして5mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして100mg/L相当添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして1000mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L、アルキル基の炭素鎖数12のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を10mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を10mg/Lとし、オキソ硝酸ジルコニウムをZrとして50mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を5mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を5mg/Lとし、オキソ硝酸ジルコニウムをZrとして50mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を10mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして100mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を10mg/Lとし、オキソ硝酸ジルコニウムをZrとして100mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を1mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を30mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を60mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
比較例1
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして0.5mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを50mg/L添加になる液を作製した。
比較例2
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ硝酸ジルコニウムをZrとして0.5mg/L、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
比較例3
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、アルキル基の炭素鎖数12のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
比較例4
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
比較例5
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、アルキル基の炭素鎖数4のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを20mg/L添加になる液を作製した。
比較例6
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、アルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを100mg/L添加になる液を作製した。
比較例7
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、カチオン性界面活性剤であるヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドを10mg/L添加になる液を作製した。
比較例8
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、非イオン性界面活性剤としてアルキル基の炭素鎖数12のポリオキシエチレンアルキルエーテルを20mg/L添加になる液を作製した。
比較例9
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとし、オキソ塩化ジルコニウムをZrとして50mg/L、非イオン性界面活性剤としてアルキル基の炭素鎖数8のポリオキシエチレンアルキルエーテルを50mg/L添加になる液を作製した。
比較例10
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を10mg/Lとなる液を作製した。
比較例11
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を15mg/Lとなる液を作製した。
比較例12
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を30mg/Lとなる液を作製した。
比較例13
実施例1に示す方法と同様の方法により触媒液中の金属パラジウム濃度を60mg/Lとなる液を作製した。
次に以上の実施例及び比較例について、評価・検討する。
無電解めっきによる評価 以下の条件、評価法によりめっきの析出性及び均一性から評価を行った。
素材 :ABS樹脂(UMG ABS・3001M)およびPC/ABS樹脂(UMG アロイ・TC-37M)
サイズ:5cm×10cm×4mm厚: テストピース
評価(1) 触媒付与・活性化工程処理後のパラジウム吸着量の測定(表2)
50%王水に触媒付与処理後および活性化処理後のT.Pを浸漬し、
原子吸光分析により表面に吸着したパラジウム量を測定した
評価(2) 化学ニッケルめっきの析出性及び均一性(表3)
析出性:化学ニッケルめっきが表面に均一に付き廻るまでの時間を測定し触媒付
与の有効性を評価した
均一性:めっき処理後の外観の均一性を評価した。
図3、図4は化学ニッケルめっきがテストピース表面に付き廻った状態の外観を示す評価事例の写真であり、図3はABS樹脂、図4はPC/ABS樹脂の場合を示す。
めっき処理工程は表1に示すとおりである。ABS樹脂、PC/ABS樹脂に対する一般的なめっき工程である。
各工程に用いる薬品は水により溶解・希釈調整し建浴した。また各工程間には予備浸漬と触媒付与間の工程を除き水洗工程を挟む。
Figure 2023112695000001
工程1の脱脂工程に用いる「CP整面剤#2」(キザイ株式会社製)は界面活性剤を含有しており、樹脂表面に付着した成形カス・油脂汚れを除去する作用を持つ。成形時の樹脂表面に付着した汚れを除去し、清浄な樹脂表面を保持するものである。
工程2は一般的に用いられる6価クロム酸によるエッチング工程である。樹脂に含有されるブタジエン樹脂を溶解することにより、表面を粗化し、アンカー結合により樹脂とめっき間の密着を保つことを目的とする。
エッチングにより樹脂表面に吸着した6価クロムは強い酸化性を有するため後工程に持ち込んだ場合、触媒の吸着阻害、化学めっきの析出阻害などの悪影響を及ぼす。そのため工程3の中和工程により表面の6価クロムの洗浄、還元除去を行う。
触媒付与に用いるPd/Snコロイド触媒は酸化によりコロイドが分解する。6価クロムの持ち込みのほか、空気による攪拌、大量の水の持ち込みはコロイドを不安定化させる因子となる。そのため、触媒付与の前工程である予備浸漬(工程4)は希塩酸により表面の付着した水を希塩酸で置換し、直接触媒付与工程に浸漬することで、触媒付与への水の持ち込みを軽減させる役割を持つ。
工程5の触媒付与工程は本発明の重要な工程であり、Pd/Snコロイド触媒を樹脂表面に吸着させる工程である。
触媒付与工程により表面にはPd/Snコロイドが吸着している。表面に吸着したSnは無電解ニッケルめっき液においては毒触媒となるため、活性化工程(工程6)によりSnの除去を行う。活性化には塩酸のほか、硫酸・還元剤などが併用されることもあるが、一般的には塩酸が使用される。活性化工程ではSnの除去のほか、表面のパラジウムの活性化が行われる。本発明では塩酸、硫酸に加え他の方法も使用可能であるが、評価には汎用的に使用される塩酸の活性化液を用いた。
活性化工程では酸により表面のパラジウムの溶解(脱落)も生じる。吸着したPd/Snコロイドが不安定な場合、活性化後のPdの脱落が多くなり、吸着したPd量が少ない場合は化学ニッケルめっきにおける析出性、均一性は悪化する。活性化後のPdの吸着量は、次工程の無電解めっきの結果に影響を及ぼす。
こうして処理された樹脂は表面に吸着したパラジウムを反応の起点として、化学ニッケルめっきによりニッケルめっきが施される(ニッケルイオンの次亜リン酸による還元反応)。表面にニッケル金属がめっきされれば、ニッケルの自己触媒反応によりニッケルの還元が進行し、樹脂表面に導電性を有するニッケルめっきが被覆される。
今回の検討では化学ニッケルめっきは「ナイコ8K01」(キザイ株式会社製)を用いた。これは汎用的に使用されている化学ニッケルめっき液である。
化学ニッケルめっきは樹脂表面に吸着したパラジウムを触媒として、表面に析出する。そのため、触媒付与工程後および活性化工程後の状態で十分なパラジウムが吸着されている必要がある。各工程後のパラジウム吸着量を測定し、評価した。
化学ニッケルめっきの評価は析出性(初期の付き回り)と均一性(7分めっき後の外観の均一性)の両面から行った。樹脂めっきは樹脂の表面に導電性を得るために対象物の全面を被覆する必要があり、析出性・均一性のいずれも悪い場合は後工程の電気めっきで未着や外観不良が生じるため、重視される性能となる。
めっきの初期の析出性が早いほうがめっきの均一性がよく、未着のリスクも軽減できるため析出性は早いほうが望ましい。
ABS樹脂およびPC/ABS樹脂に対するPdの吸着量の測定結果を表2に示す。
表2に示す結果から見て、ABS樹脂に対するパラジウム吸着量は無添加(比較例)の場合は濃度に依存する傾向を示す。
本発明の目標濃度であるパラジウム15mg/Lにおいて種々の周期律表第4族に属する元素を添加することで吸着量は向上する傾向を示した。
PC/ABS樹脂に対する吸着量はABS樹脂に比べてわずかに小さい傾向を示す。
比較例の触媒溶液は同様にパラジウム濃度に依存する傾向を示し、10mg/Lで最小の数値を示すが、周期律表第4族に属する元素を添加することで吸着能が向上する傾向を示した。界面活性剤の添加は吸着量に大きな影響は与えない。
Figure 2023112695000002
ABS樹脂に対する化学ニッケルめっきの析出性および均一性について表3に示す。
また、図1にABS樹脂に対するパラジウムの吸着量及びニッケルめっきの付き廻り評価を示す。
表3及び図1に示すごとく、ABS樹脂におけるめっき析出性は比較例の溶液はパラジウム濃度15mg/L以下では付きまわらない結果を示した。
実施例に示すように周期律表第4族に属する元素の添加、あるいは更にアニオン性界面活性剤の添加によってめっきの析出性は向上し、被覆時間が短縮される結果を示した。
これらの成分の添加はパラジウム濃度が5mg/L,10mg/Lといったより低濃度の範囲でも析出性、均一性の改善に効果を示した。
この効果は周期律表第4族に属する元素の添加によるところが大きく、アニオン性界面活性剤の単独添加によっては影響が小さい結果を示した。カチオン性界面活性剤の添加は触媒溶液に沈殿が生じ分解する結果を示した。また非イオン性界面活性剤の添加は付き廻りに対し改善傾向を与えない。
Figure 2023112695000003
PC/ABS樹脂に対する化学ニッケルめっきの析出性および均一性について表4に示す。また、図2にPC/ABS樹脂に対するパラジウムの吸着量及びニッケルめっきの付き廻り評価を示す。
ABS樹脂と同様に周期律表第4族に属する元素の添加によって析出性は無添加に比べ改善する結果を示した。
種々のアニオン性界面活性剤の添加によって、PC/ABS樹脂への付き回り性は向上する結果を示す。この効果は周期律表第4族に属する元素の添加によって相乗作用を起こし析出性が向上する傾向を示す。ABS樹脂の場合と同様にパラジウム濃度が5mg/L,10mg/Lと低い場合でも析出性の改善がみられるが、めっき後の均一性などから15mg/L以上の濃度で使用することが望ましいと考えられる。
比較例5は炭素鎖数の短い事例であるが、めっきに対し有効性は認められない。また比較例8,9に示すように非イオン性界面活性剤ではPC/ABSの析出性については悪化させる傾向を示した。
Figure 2023112695000004
上記の結果より、本発明は周期律表第4族に属する元素の添加によってABS樹脂及びPC/ABS樹脂に対する良好なめっき析出性・均一性を確立することができた。
特にPC/ABS樹脂に対してはアルキル基の炭素鎖数を6~16の間であるアニオン性界面活性剤の添加によってさらなる析出性の向上を得ることができた。
通常のPd/Snコロイド触媒溶液はめっき後に良好な外観を得るためにはパラジウム濃度60mg/Lを要する。
しかし、本発明によるPd/Snコロイド触媒溶液は15mg/Lの低濃度において使用することが可能であり、良好なめっき析出性と均一性を得ることができる。以上の結果の評価のまとめを表5に示す。
Figure 2023112695000005
触媒溶液を低濃度で使用することは素材に吸着するパラジウム量が減少するため、めっきによる消費量を抑制することができるほか、品物による液のくみ出し、洗浄によるパラジウムの損失を低減することができコストダウンが可能となる。
これらの効果は既存のめっき工程において適用が可能であり、一般的なめっき工程の触媒付与工程を本発明に置き換えるだけで、パラジウムの低濃度化及びコストダウンがなされることを示したものである。
本発明のPd/Snコロイド触媒溶液は、樹脂に対する一般的な無電解めっき工程で使用することが可能であり、無電解ニッケルめっき(化学ニッケルめっき)のほか、無電解銅めっき(化学銅めっき)をはじめとする各種無電解めっきに使用可能である。

Claims (10)

  1. 絶縁体成形品の表面に、周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有するPd/Snコロイド触媒溶液を用いて触媒形成を行った後、その表面に金属めっきを施すことを特徴とする絶縁体成形品のめっき方法。
  2. Pd/Snコロイド触媒溶液が、アルキル基の炭素鎖数が6~16であるアニオン性界面活性剤を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の絶縁体成形品のめっき方法。
  3. Pd/Snコロイド触媒溶液が、パラジウム濃度1mg/L以上のコロイド溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁体成形品のめっき方法。
  4. Pd/Snコロイド触媒溶液が、溶液中に(1)ジルコニウム、(2)チタン又は(3)ハフニウムのいずれかの周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有してなることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の絶縁体成形品のめっき方法。
  5. Pd/Snコロイド触媒溶液が、アニオン性界面活性剤としてのドデシル硫酸ナトリウム又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を1~2,000mg/L含有してなることを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の絶縁体成形品のめっき方法。
  6. 絶縁体成形品の表面に、Pd/Snコロイド触媒溶液を用いて触媒形成を行った後、その表面に金属めっきを施す絶縁体成形品のめっき方法において用いられるPd/Snコロイド触媒溶液であって、同コロイド触媒溶液中に周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有せしめてなることを特徴とする無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
  7. Pd/Snコロイド触媒溶液が、アルキル基の炭素鎖数が6~16であるアニオン性界面活性剤を含有するものであることを特徴とする請求項6に記載の無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
  8. Pd/Snコロイド触媒溶液中のパラジウム濃度が1mg/L以上であることを特徴とする請求項6又は7に記載の無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
  9. Pd/Snコロイド触媒溶液中に(1)ジルコニウム、(2)チタン又は(3)ハフニウムのいずれかの周期律表第4族に属する元素を1~10000mg/L含有してなることを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
  10. Pd/Snコロイド触媒溶液中に、アニオン性界面活性剤としてのドデシル硫酸ナトリウム又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を1~2000mg/L含有してなることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の無電解めっき用Pd/Snコロイド触媒溶液。
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