JP2023111173A - 接合構造、構造体、bピラー、及び接合構造の製造方法 - Google Patents

接合構造、構造体、bピラー、及び接合構造の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】HAZ軟化部を起点とした破断を抑制可能であり、且つ、高強度鋼板と耐食材料とを接合して得られる接合構造、構造体、及びBピラー、並びに接合構造の製造方法を提供する。【解決手段】本開示に係る接合構造は、複数の鋼部材及び溶接部を有する内部構造と、本体部及び折返部を有する外部構造と、を備え、内部構造の複数の鋼部材は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び/又は亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材であり、外部構造は、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材であり、内部構造のうち一つ以上の引張強さが1180MPa以上であり、外部構造の引張強さが440MPa未満であり、溶接部は、内部構造の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部であり、内部構造の端部は、外部構造の本体部及び折返部の間に配置され、内部構造の端部は、外部構造と接着されている。【選択図】図1

Description

本発明は、接合構造、構造体、Bピラー、及び接合構造の製造方法に関する。
自動車車体を構成するモノコックボディは、高強度鋼板を含む鋼板部材をフランジ部で重ね合せ、重ね合わせ部を抵抗スポット溶接することにより製造されることが一般的である。これにより、自動車の衝突安全性の向上、及び燃費の向上を両立することができる。
アウタパネルの内側に配される骨格部材であるリンフォース部材には、引張強さが980MPa級の高強度鋼板が用いられている。さらに、引張強さ1180MPa級以上の高強度鋼板をリンフォース部材に適用することも検討されている。
また、レーザ溶接部材の鋼板部材の成形工程にホットスタンプを適用して、引張強さが1470MPa以上のホットスタンプ部材を製造する技術の採用も、進められている。ホットスタンプとは、鋼板のプレス成形及び焼入れを、同一型内で同時に行う成形方法である。ホットスタンプでは、鋼板を高温にして、高延性の状態でプレス成形するので、引張強さが1470MPa以上の高強度鋼板から構成される骨格部材を、効率的に製造することができる。さらに、ホットスタンプには、プレス成形後における寸法精度が向上する利点もある。
ホットスタンプして成形することにより得られる、引張強さ1180MPa以上のホットスタンプ鋼板は、一般的に、焼入れ組織を含んでいる。しかし、部材を接合するために形成されるスポット溶接部には、母材よりも硬さが低い熱影響部(Heat-affected zone、又はHAZ軟化部と称される)が形成される。HAZ軟化部では、焼入れ組織が抵抗スポット溶接の熱により焼き戻されるので、その硬さが母材部よりも低くなる。
HAZ軟化は、引張強さ1180MPa以上の高張力鋼板(DP鋼板)、引張強さ1470MPa以上のマルテンサイト鋼板、及びホットスタンプ材のスポット溶接部において、特に顕著に生じる。例えば、引張強さ1180MPa級の冷延鋼板をスポット溶接して得られるスポット溶接継手では、HAZ軟化により、ビッカース硬さは母材よりも約90HVも低下する。また、引張強さ1800MPa級のホットスタンプ鋼板から製造されるスポット溶接継手では、HAZ軟化により、ビッカース硬さは母材よりも約240HVも低下する。
HAZ軟化部を有するスポット溶接部が面内引張応力を受けると、軟質なHAZ軟化部に局所的にひずみが集中する。従って、部材に与えられたひずみ量が小さくとも、HAZ軟化部にひずみが集中し、破断が発生することがある。スポット溶接部のHAZ軟化部における破断は、引張強さ1180MPa以上の鋼板からなる部材において確認される。従って、HAZ軟化部におけるひずみの集中を改善することにより、高強度鋼板が適用された部材の耐衝撃性を一層向上させる余地がある。
例えば、Aピラー、Bピラー、及びルーフレール等の自動車車体の構造部材は、自動車が衝突した際に、キャビン内の乗客を保護する必要がある。このため、これらの構造部材では、複数の鋼板部材をフランジで重ね合せ、この重ね合わせ部を抵抗スポット溶接により接合することにより、筒状の閉断面が形成される。これにより、自動車の衝突時のキャビンの変形を抑制する。しかしながら、例えば、米国道路安全保険協会(IIHS)のSUV側面衝突試験、及びEuro NCAPのポール側突試験等において再現される厳しい衝突モードでは、スポット溶接部のHAZ軟化部にひずみが集中して破断起点となる場合がある。
従って、高強度鋼板から構成される部品の性能を一層向上させるために、スポット溶接部のHAZ軟化部が破断起点となることを回避する技術が求められている。
一方、自動車部品のアウタパネルには、耐食性及び成形性の両方が必要とされる。そのため、自動車部品の製造においては、比較的低強度の亜鉛系めっき鋼板を含む鋼板から形成された鋼板部材を重ね合せて、抵抗スポット溶接等により重ね合せ部を接合する場合もある。例えば、モノコックボディの外面を構成するアウタパネルは、合金化溶融亜鉛めっき、又は溶融亜鉛めっきなどの亜鉛系めっきを有する鋼板から形成されることが一般的である。また、アウタパネルの軽量化のために、近年はアルミニウム合金製のアウタパネルの採用も検討されている。
しかしながら、これら耐食材料を、骨格部材を形成する高強度鋼板と溶接すると、種々の溶接欠陥が生じる。例えばアルミニウム合金と鉄合金とを溶接すると、溶接金属に脆い金属間化合物が発生する。また、亜鉛系めっきを有する材料を溶接すると、溶接中に蒸発した亜鉛が溶接金属にブローホールを形成する。従って、自動車部品の衝突安全性を確保した上で、これらの難溶接材料を自動車部品に組み込む技術も、近年は切望されている。
特許文献1には、フランジ部を備えるアウタパネルの本体部とインナーパネルの縁部との間にシール部材を介在させた状態で、そのアウタパネルのフランジ部を前記インナーパネルの縁部に面接触するまで折り返して、前記アウタパネルとインナーパネルとを結合する構造のヘミング構造において、前記アウタパネルとインナーパネルの縁部との間には、前記フランジ部を折り返す際に押し出されるシール部材がそのフランジ部とインナーパネルの縁部との面接触部分に回り込まないように、その押し出されたシール部材を溜める空間が設けられていることを特徴とするヘミング構造が開示されている。
特許文献2には、被溶接物の重ね部の上に設定した溶接計画線に沿って断続的にレーザを照射して所定長さの連続溶着部を断続的に形成していくレーザ溶接方法において、前記被溶接物の、前記連続溶着部の周りに対応する部分に、溶接により発生する応力を解放するための逃げ部を予め形成したことを特徴とするレーザ溶接方法が開示されている。
特許文献3には、第1の金属材料からなるアウタパネルと、このアウタパネルの下面側に配置され、第1の金属材料よりも融点が高い第2の金属材料からなるインナーパネルと、前記第2の金属材料と同種の材料からなり、頭部と軸部を備えるリベットと、を有し、前記アウタパネルは、周縁部を折り曲げて形成され、接着剤層を介して前記インナーパネルを保持するヘム加工部を備え、前記リベットは、前記頭部をアウタパネル表面に残して、前記軸部が前記アウタパネルの前記ヘム加工部の下面側から前記インナーパネルに向かって貫通し、前記軸部先端がインナーパネルとスポット溶接され、前記インナーパネルには、前記リベットと相対する位置で前記リベットの軸方向に向かう突起部が備えられ、溶接後の前記インナーパネルの前記突起部と前記アウタパネルとの間に接着剤層又は接着剤層と空隙からなる断熱部が形成されていることを特徴とする異材パネル構造体が開示されている。
特許文献4には、薄板状ワークの縁部を折り曲げると共に,該折曲げ縁部に板金ワークを溶接するヘムフランジ溶接方法において,溶接部の熱歪みを防止し得る程度の低出力のレーザ溶接により所定長さの線溶接を行うレーザ溶接工程と,溶接部の熱歪みを防止し得る程度の小径のプラズマスポット溶接を上記レーザ溶接箇所に沿って断続的に行うプラズマ溶接工程とを具備することを特徴とするヘムフランジ溶接方法が開示されている。
特開平8-155564号公報 特開平7-75888号公報 特開2015-164840号公報 特開平7-309138号公報
しかしながら、いずれの文献に記載の技術においても、構造体の強度を確保しながら、溶接が難しい耐食材料を構造体の外側部材として組み込むことが可能な手段は提供されていない。
本発明は、HAZ軟化部を起点とした破断を抑制可能であり、且つ、高強度鋼部材と、溶接に適しない耐食材料から構成される部材とを接合して得られる接合構造、構造体、及びBピラー、並びに接合構造の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)本発明の一態様に係る接合構造は、フランジ部を有する複数の鋼部材、及び複数の前記鋼部材の重ねられた前記フランジ部を接合する溶接部を有する内部構造と、本体部、及び前記本体部の端部に形成された折返部を有する外部構造と、を備える接合構造であって、前記内部構造の複数の前記鋼部材は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、1種または2種以上の組合せであり、前記外部構造は、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材であり、前記内部構造の前記複数の鋼部材のうち一つ以上の引張強さが1180MPa以上であり、前記外部構造を構成する前記亜鉛系めっき鋼部材又は前記アルミニウム合金部材の引張強さが440MPa未満であり、前記内部構造の前記溶接部は、前記内部構造の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部であり、前記内部構造の端部は、前記外部構造の前記本体部及び前記折返部の間に配置され、前記内部構造の前記端部は、前記外部構造と接着されている。
(2)本発明の別の態様に係る構造体は、上記(1)に記載の接合構造を、端部の一部または全部に有する。
(3)上記(2)に記載の構造体は、自動車のBピラー、Aピラー、ルーフレール、サイドシル、バンパー、又はバッテリーケースであってもよい。
(4)上記(2)又は(3)に記載の構造体では、前記接合構造が、前記構造体の荷重負荷領域に設けられていてもよい。
(5)本発明の別の態様に係るBピラーは、アウタリンフォース、インナリンフォース、並びに、重ねられた前記アウタリンフォース及び前記インナリンフォースのフランジ部を接合する溶接部を有する骨格部材と、フランジ部、及びフランジ部の端部の一部又は全部に形成された折返部を有し、前記アウタリンフォースに重ねられたアウタパネルと、を備えるBピラーであって、前記アウタリンフォース及び前記インナリンフォースは、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、1種または2種以上の組合せであり、前記アウタパネルは、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材であり、前記アウタリンフォースの引張強さが1180MPa以上であり、前記インナリンフォースの引張強さが440MPa以上であり、前記アウタパネルの引張強さが440MPa未満であり、前記骨格部材の前記溶接部の少なくとも一部は、前記骨格部材の前記フランジ部の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部であり、前記骨格部材の前記フランジ部の端部は、前記アウタパネルの前記フランジ部及び前記折返部の間に配置され、前記骨格部材の前記端部は、前記アウタパネルと接着されている。
(6)上記(5)に記載のBピラーでは、前記折返部及び前記レーザ溶接部が、前記Bピラーの上部ドアヒンジ取付部と、前記Bピラーのルーフレール結合部との間のフランジ部の少なくとも一部に設けられていてもよい。
(7)本発明の別の態様に係る接合構造の製造方法は、複数の鋼部材のフランジ部を重ね合わせ、レーザ溶接して内部構造を得る工程と、前記内部構造の端部、及び外部構造の端部の一方又は両方に接着剤を配置する工程と、前記外部構造の前記端部の一部が、前記内部構造の前記端部から突出するように、前記内部構造の前記端部と前記外部構造の前記端部とを重ねる工程と、前記内部構造の前記端部から突出した前記外部構造の前記端部を、前記内部構造の縁に沿って折り返して、これにより、前記内部構造の前記端部を挟み込む本体部及び折返部を前記外部構造に形成する工程と、を備え、前記外部構造は、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材であり、前記内部構造の前記複数の鋼部材は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、1種または2種以上の組合せであり、前記外部構造の引張強さが440MPa未満であり、前記内部構造の前記複数の鋼部材のうち一つ以上の引張強さが1180MPa以上であり、前記レーザ溶接が、前記内部構造の複数の前記鋼部材の縁に沿ってレーザを照射するレーザ溶接であり、前記接着剤によって、前記内部構造の前記端部が、前記外部構造と接着される。
本発明によれば、HAZ軟化部を起点とした破断を抑制可能であり、且つ、高強度鋼部材と、溶接に適しない耐食材料から構成される部材とを接合して得られる接合構造、構造体、及びBピラー、並びに接合構造の製造方法を提供することができる。
接合構造の一例の断面図である。 構造体に含まれる接合構造の一例を、外部構造の側から見た平面図である。 接合構造の別の例の断面図である。 Bピラー、及びBピラーの衝突シミュレーションに用いられるインパクターの斜視図である。 Bピラーの分解斜視図である。 重ね合わせた複数の内部鋼部材を溶接する工程を説明する図である。 接着剤を配置する工程を説明する図である。 内部構造と外部構造とを重ねる工程を説明する図である。 外部構造の端部を内部構造の縁に沿って折り返す工程を説明する図である。 種々の接合構造が適用されたBピラーの衝突シミュレーション結果を比較するグラフである。 従来のスポット溶接が適用されたBピラーの、インパクター押下完了時のひずみ分布図である。 第一実施形態に係る接合構造が適用されたBピラーの、インパクター押下完了時のひずみ分布図である。
まず、本発明の第一実施形態に係る接合構造1について説明する。図1及び図2に示されるように、本発明の第一実施形態に係る接合構造1は、フランジ部1121を有する複数の鋼部材(内部鋼部材112)、及び複数の鋼部材の重ねられたフランジ部1121を接合する溶接部111を有する内部構造11と、本体部121、及び本体部121の端部に形成された折返部122を有する外部構造12と、を有する。ここで、内部構造11の複数の鋼部材は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち1種または2種以上である。外部構造12は、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材である。内部構造11の複数の鋼部材のうち一つ以上の引張強さは1180MPa以上である。外部構造12を構成する亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材の引張強さは440MPa未満である。内部構造11の溶接部111は、内部構造11の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部111である。内部構造11の端部は、外部構造12の本体部121及び折返部122の間に配置される。内部構造11の端部は、外部構造12と接着されている。なお、「内部構造11の端部」とは、内部構造11の縁及びその近傍部から構成される、一定の幅を持つ領域を意味する。一方、「内部構造11の縁」とは、内部構造11の輪郭そのものであって、幅を有しない領域を意味する。
接合構造1の主な特徴の1つは、接合構造1の外側に外部構造12が配されており、この外部構造12が耐食材料から構成される点にある。耐食材料とは、亜鉛系めっき鋼板又はアルミニウム合金板である。外部構造12は、接合構造1の耐食性を担保する。
接合構造1のもう一つの特徴は、接合構造1の内側に内部構造11が配されており、この内部構造11が引張強さ1180MPa以上の高強度鋼部材を含む点にある。内部構造11は、接合構造1の強度を担保する。
ただし、耐食部材と高強度鋼部材とを溶接した場合、溶接欠陥が生じやすい。そのため、本発明者らは、外部構造12の引張強さを440MPa未満とし、この端部を折り曲げてヘム構造とした。具体的には、外部構造12の端部には折返部122が形成され、折返部122の内部に内部構造11の端部が収納され、さらに内部構造11の端部は外部構造12と接着されている。また、内部構造11の複数の鋼部材のフランジ部1121を接合する溶接部111から、外部構造12が除外されている。ヘム構造及び接着剤13が、溶接が困難な材料から構成される内部構造11及び外部構造12の接合強度を担保する。
さらに、高強度鋼部材においてはHAZ軟化部が生じやすい。そのため、本発明者らは、高強度鋼部材を含む複数の鋼部材から構成される内部構造11の溶接部111を、内部構造11の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部111とした。これにより、接合構造の端部に垂直な方向に沿ったHAZ軟化部の幅が小さくなり、HAZ軟化部が、周囲の軟化していない部分から塑性拘束される効果が大きくなるため、HAZ軟化部における破断が生じにくくなる。即ち、内部構造11の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部111は、内部構造11を構成する複数の鋼部材同士の接合強度を担保する。
これら本発明者らの着想に基づいて得られた、第一実施形態に係る接合構造1について、以下に詳細に説明する。なお、本実施形態において接合構造1とは、複数の部材が接合されることにより形成された構造体2における接合部を意味する。即ち、接合構造1は、後述する構造体2の一部である。構造体2における、接合構造1の位置、大きさ、及び占める範囲などは特に限定されない。接合構造1及び構造体2の用途に適した形態を採用することができる。例えば、構造体2がホットスタンプ鋼部材を接合して形成される機械部品である場合、その縁に設けられたフランジ部の一部又は全部を、第一実施形態に係る接合構造1とすることができる。
(内部構造11について)
内部構造11は、一部又は全部が重ねられた複数の鋼部材から構成される。例えば、第一実施形態に係る接合構造1が構造体2のフランジ部に適用されている場合、複数の鋼部材は、構造体2を構成する複数の鋼部材のフランジ部に該当する。以下、便宜上、内部構造11を構成する鋼部材を内部鋼部材112と称する。内部鋼部材112は全て、フランジ部1121を有し、これらのフランジ部1121は重ね合わせられている。なお、一般にフランジ部とは、立体形状を有する部材の端部から突き出した領域を意味するが、本実施形態においては、平板の端部もフランジ部とみなされる。例えば、折り曲げられた鋼部材のフランジ部と平板とを接合して得られるハット型部材においては、平板の端部、即ち鋼部材のフランジ部と接合される箇所を、平板のフランジ部とみなす。
内部構造11が有する鋼部材の個数は、二つ以上であれば特に限定されない。図1に例示された接合構造1では、内部構造11が二つの内部鋼部材112から構成されているが、内部構造11が三つ以上の内部鋼部材112を有していてもよい。
内部構造11を構成する複数の内部鋼部材112のうち一つ以上は、引張強さが1180MPa以上の高強度鋼部材とされる。これにより、接合構造1、及びこれが適用される構造体2の強度が担保される。内部構造11に含まれる内部鋼部材112の引張強さが1250MPa以上、1350MPa以上、又は1550MPa以上であってもよい。高強度鋼部材と組み合わせられる他の内部鋼部材112の引張強さは特に限定されない。なお、鋼部材の引張強さはビッカース硬さで表してもよい。その場合、SAE J417(1983年)に準拠して、ビッカース硬さと引張強さとの換算を行っても良い。例えば、ビッカース硬さが372HV以上の鋼部材は、引張強さ1180MPa以上の鋼部材とみなすことができる。ビッカース硬さ392HV以上の鋼部材は、引張強さ1250MPa以上の鋼部材とみなすことができる。ビッカース硬さ412HV以上の鋼部材は、引張強さ1340MPa以上の鋼部材とみなすことができる。ビッカース硬さ458HV以上の鋼部材は、引張強さ1530MPa以上の鋼部材とみなすことができる。
内部構造11を構成する複数の内部鋼部材112は、亜鉛系めっき等のめっきを有しない鋼部材、即ち非めっき鋼部材であってもよい。第一実施形態に係る接合構造1の耐食性は、外部構造12によって担保されているからである。一方、内部構造11の溶接部111に悪影響を及ぼさない範囲内で、内部構造11の複数の内部鋼部材112がめっきを有してもよい。
例えば、内部構造11に含まれる内部鋼部材112が、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、又は亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材であってもよい。アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材は、アルミ系めっき鋼板をホットスタンプすることによって得られるものである。亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材は、亜鉛系めっき鋼板をホットスタンプすることによって得られるものである。ホットスタンプを経た亜鉛系めっきは、通常の亜鉛系めっきとは異なる被膜構造を有しており、沸点が高く、溶接の際に蒸発しづらい。そのため、ホットスタンプを経た亜鉛系めっきは、ブローホール等の溶接欠陥を生じさせにくい。アルミ系めっきもまた、亜鉛系めっきよりも沸点が高く、ブローホール等の溶接欠陥を生じさせにくい。従って、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材は、内部構造11の溶接部111に悪影響を及ぼさない。
アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材において、アルミ系めっきの付着量は特に規定はないが、例えば15g/m以上120g/m以下としてもよい。ホットスタンプ後のアルミ系めっきは複数のアルミ-鉄系合金層で構成されている。ホットスタンプ後のアルミ系めっき層の化学成分の例としては、AlとFeの2元合金であるθ相(FeAl)、η相(FeAl)、ζ相(FeAl)、FeAl、Fe系のBCC相(α2、α)などが挙げられる。ホットスタンプ後のアルミ系めっきがSiを含有する場合のアルミ-鉄系合金層の化学組成の例としては、τ1-AlFeSi、τ2-AlFeSi、τ3-AlFeSi、τ4-AlFeSi、τ5-AlFeSi、τ6-AlFeSi、τ7-AlFeSi、τ8-AlFeSi、τ10-AlFe1.7Si、τ11-AlFeSiなどが挙げられる。Siを含有するホットスタンプ後のアルミ系めっきは、主としてτ5で構成されることが多い。また、めっき層の表面に、ZnO、Ti系酸化物、又はAl系酸化物の層が存在しても良い。
亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材において、ホットスタンプ後の亜鉛系めっきの付着量は特に規定はないが、例えば10g/m以上80g/m以下としてもよい。ホットスタンプ後の亜鉛系めっきの組成は例えばFe-Zn、もしくはFe-Zn-Niであり、亜鉛の平均濃度は例えば25~45%程度である。亜鉛系めっきはニッケルを含有しなくてもよいが、含有する場合、ニッケルの平均濃度は例えば25%以下である。また、ホットスタンプ後の亜鉛系めっきの表層にZnOの層やTiOの層が存在しても良い。
上述のように、内部鋼部材112は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、又は亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材である。内部鋼部材112のすべてが、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、1種であってもよいし、内部鋼部材112が、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、2種以上の組合せであってもよい。
内部構造11においては、複数の内部鋼部材112はフランジ部1121を有し、これらフランジ部1121は重ねられている。そして内部構造11は、これらフランジ部1121を接合する溶接部111を有する。図2に示されるように、溶接部111は、内部構造11の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部111とされる。例えば接合構造1が構造体2のフランジ部に適用されている場合、レーザ溶接部111はフランジ部の縁に沿って線状に延在する。これにより、内部構造11に加わる面内引張荷重によるひずみが広い範囲に分散され、HAZ軟化部における破断が生じにくくなる。即ち、内部構造11の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部111は、内部構造11を構成する複数の内部鋼部材112同士の接合強度を担保する。レーザ溶接部の形状は特に限定されない。好適な一例として、レーザ溶接部の幅は0.4mm~3.0m、長さは20mm~800mmであることがあげられる。また、レーザ溶接部の終端はデフォーカスやレーザ出力・溶接速度調整等のクレータ処理を行ってもよい。これにより終端の穴あきや割れを軽減可能である。
(外部構造12について)
外部構造12は、図1に示されるように、端部が折り返された板状構造を有する。折り返された部分は折返部122と称され、それ以外の部分は本体部121と称される。
外部構造12の材質は、亜鉛系めっき鋼板又はアルミニウム合金板である。亜鉛系めっき鋼板とは、例えば合金化溶融亜鉛めっき鋼板である。アルミニウム合金板とは、例えば5000系アルミ合金、もしくは6000系アルミ合金である。これにより、外部構造12は、接合構造1の耐食性を担保することができる。これらの耐食材料は、通常のレーザ溶接においては溶接欠陥を引き起こす場合がある。外部構造12の材質が亜鉛系めっき鋼板の場合、溶接部にブローホール欠陥が生じる。外部構造12の材質がアルミニウム合金板の場合、内部構造11と外部構造12との接合部に脆い金属間化合物が形成し、継手強度が得られない。しかし、第一実施形態に係る接合構造1においては、内部構造11及び外部構造12を溶接以外の手段で接合することにより、この問題を回避している。
また、外部構造12を構成する板の引張強さは、440MPa未満とされる。これは、外部構造12の折返部122の製造を容易にするためである。外部構造12を構成する耐食材料の引張強さが420MPa以下、400MPa以下、又は380MPa以下であってもよい。外部構造12を構成する板の厚みは1.4mm以下であってもよい。これは折返部122の製造を容易にするためである。外部構造12を構成する板の厚みは、より好ましくは0.5mm~1.2mmである。なお、外部構造12を構成する材料の数も特に限定されない。図1では、外部構造12は一つの部材のフランジ部を折り返すことによって形成されているが、2つ以上の部材のフランジ部を重ねて折り返すことによって外部構造12を形成してもよい。外部構造12が2つ以上の部材から構成される場合、これらの部材のフランジ部が接着されていることが好ましい。
(内部構造11及び外部構造12の接合について)
内部構造11及び外部構造12は、外部構造12の端部に設けられたヘム構造、及び接着を併用して接合される。外部構造12には上述の通り本体部121と折返部122とが設けられており、そして、上述した内部構造11の端部は、外部構造12の本体部121と折返部122との間に配置される。換言すると、外部構造12の本体部121及び折返部122は、内部構造11の端部を挟み込む。このヘム構造により、外部構造12と内部構造11とが接合されている。加えて、内部構造11の端部は、外部構造12と接着されている。
ヘム構造と接着とを併用することにより、内部構造11及び外部構造12の接合強度を一層高めることができる。通常、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材と鋼部材とを溶接すると、ブローホールや脆い金属間化合物等の溶接欠陥が生じ、接合強度が低下する。一方、第一実施形態に係る接合構造1では、内部構造11及び外部構造12は溶接されていない。ヘム構造及び接着のいずれも、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材と鋼部材とを接合する際に特段の欠陥は生じない。
第一実施形態に係る接合構造1は、上述の構成を有する限り、様々な態様をとることができる。以下に、第一実施形態に係る接合構造1の好ましい態様について説明する。
(レーザ溶接部の形状の例)
内部構造11において、重ねられた複数の内部鋼部材112はレーザ溶接部によって接合されている。このレーザ溶接部は、図1に示される重ね溶接部であってもよいし、図3に示されるすみ肉溶接部であってもよい。重ね溶接部とは、内部構造11の一方の表面から他方の表面に向かって溶け込む溶接金属から構成される溶接部である。すみ肉溶接部とは、複数の内部鋼部材112のうち一つの表面と、残りの端面とを溶接する溶接金属から構成される溶接部である。本発明者らがFEM解析を行ったところ、溶接部がいずれの形態であっても、接合構造1が優れた強度を有することが確認された。また、溶接部に含まれる溶接金属の溶け込み深さなどは特に限定されず、内部構造11に含まれる内部鋼部材112の厚さ、及び引張強さ等に適した値を適宜採用することができる。
(折返部122のサイズの例)
折返部122のサイズは特に限定されない。折返部122が大きいほど、内部構造11と外部構造12との接合強度が向上するが、折返部122が大きすぎるとその効果は飽和する。一方、折返部122が大きいほど、接合構造1の重量、及び外部構造12の材料コストが増大する。従って、接合構造1を構成する材料の厚さ、及び接合構造1の用途等を総合して、最適な折返部122のサイズを検討することが好ましい。好適な折返部122の幅の一例は、4mm~16mmである。レーザ溶接部を折返部122が覆っていても、覆っていなくても良い。ここで、折返部122の幅とは、接合構造1の縁に垂直な方向に沿って測定される折返部122の長さのことである。
(内部構造11に含まれる内部鋼部材112の例)
上述したように、内部構造11に含まれる複数の内部鋼部材112のうち一つ以上が高強度鋼部材とされており、これと組み合わせられる内部鋼部材112の引張強さは特に限定されない。例えば、内部構造11において、引張強さが1180MPa以上の高強度鋼部材と、引張強さが440MPa以上の比較的低強度な鋼部材とが組み合わせられていてもよい。高強度鋼部材と組み合わせられる内部鋼部材112の引張強さがさらに低くてもよい。一方、内部構造11において、引張強さが1180MPa以上の高強度鋼部材が2つ以上組み合わせられていてもよい。
また、内部鋼部材112は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材から選択される一種以上である。内部鋼部材112のすべてが、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、1種であってもよいし、内部鋼部材112が、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、2種以上の組合せであってもよい。
(ヘム構造の例)
内部構造11の端部は、外部構造12の本体部121及び折返部122の間に配置される。ここで、本体部121及び折返部122の間に配置される、内部構造11の内部鋼部材112の個数は限定されない。例えば図1に示されるように、内部構造11が有する内部鋼部材112の全てが、外部構造12の本体部121及び折返部122の間に配置されてもよい。一方、図3に示されるように、内部構造11が有する内部鋼部材112のうち一つだけが、外部構造12の本体部121及び折返部122の間に配置されてもよい。いずれの場合においても、外部構造12の端部に設けられたヘム構造は、外部構造12及び内部構造11の接合強度を高める効果を発揮することができる。
(接着方法の例)
内部構造11の端部は、外部構造12と接着される。内部構造11及び外部構造12を接着するための接着剤13の例としては、エポキシ系、ゴム系もしくはウレタン系の構造用接着剤が挙げられる。望ましくは、接着剤13は、耐衝撃型の構造用接着剤である。また、接着剤13に加えて、接合構造1の端部を防水加工するためのシーラーを併用しても良い。外部構造12を構成する亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材は難溶接材料であるが、この外部構造12と内部構造11とを接着することが可能な接着剤13を、適宜採用することができる。
接着剤13について、接着をする位置も、特に限定されない。例えば図1及び図3に示されるように、内部構造11と本体部121との間、及び内部構造11と折返部122との間の両方を接着してもよい。一方、内部構造11と、外部構造12の本体部121との間のみを接着してもよい。内部構造11と、外部構造12の折返部122との間のみを接着してもよい。また、いずれの場合においても、内部構造11と外部構造12との接触領域の全域にわたって接着をしてもよいし、その一部のみを接着してもよい。接着面積が増大するほど、内部構造11と外部構造12との接合強度は増大する。一方、接着面積が増大するほど、必要な接着剤13の量が多くなり、ヘム構造の外部や、外部構造12と内部構造11との間の隙間に、接着剤があふれ出る可能性が増す。また、接着剤13を配置する面積及び位置が増えるほど、接着剤13を配置するために要する時間が増大することとなる。接合構造1の用途次第で、このあふれ出た接着剤13の除去が必要とされるおそれがある。従って、接合構造1の用途などを考慮しながら、接着剤13の配置場所及び面積を最適化することが好ましい。
また、第一実施形態に係る接合構造1は、内部構造11及び外部構造12以外の構成をさらに備えてもよい。上述した効果を損なわない範囲内で、接合構造1は、種々の構成をとることができる。例えば、内部構造11及び外部構造12の間に、折返部122を有しておらず、さらに内部鋼部材112と溶接されていない部材が配されていてもよい。
次に、本発明の第二実施形態に係る構造体2について説明する。第二実施形態に係る構造体2は、内部部材と、外部部材と、備える。また、内部部材及び外部部材は、その端部が、第一実施形態に係る接合構造1によって接合されている。即ち、第二実施形態に係る構造体2は、構造体2の端部の一部または全部に、第一実施形態に係る接合構造1を有する。
構造体2の内部部材に含まれる複数の鋼部材が、第一実施形態に係る接合構造1における、内部構造11の複数の内部鋼部材112に対応する。構造体2の外部部材の縁付近の端部が、第一実施形態に係る接合構造1における外部構造12に対応する。第二実施形態に係る構造体2では、高強度鋼部材によって高い強度が担保され、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材によって高い耐食性が担保され、さらに第一実施形態に係る接合構造1によって各部材が接合されていることにより、高い接合強度が担保される。
構造体2の好ましい例は、自動車のBピラー、Aピラー、ルーフレール、サイドシル、バンパー、又はバッテリーケースである。しかしながら、構造体2の用途は特に限定されず、様々な部品に適用可能である。
接合構造1は、構造体2の端部の全体にわたって設けられていてもよい。一方、図2に示されるように、構造体2の一部のみに接合構造1が設けられ、他の部分には別の接合手段が適用されていてもよい。接合構造1と併用されうる接合手段の一例は、内部部材に含まれる複数の鋼部材、及び外部部材の全てを接合するスポット溶接部21である。上述したように、スポット溶接部21では、溶接欠陥、及びHAZ軟化部における応力集中が生じるので、接合強度が第一実施形態に係る接合構造1よりも低い。一方、スポット溶接部21は、形成に要する時間が短いという利点を有する。従って、構造体2において、接合強度が必要とされる部分にのみ接合構造1が適用され、他の部分はスポット溶接によって接合されてもよい。
接合構造1を設けることが好ましい部位の一例が、鋼板面内での引張の荷重負荷領域である。荷重負荷領域とは、構造体2に、その用途から想定される衝撃が加わった際に、引張荷重が集中的に負荷される領域である。例えば、図4に示される自動車のBピラー3は、前部座席と後部座席との間に設けられた窓柱であり、横方向から自動車に加えられる衝撃に対して車体内部を守る役割を有する。従って、Bピラー3に加わると想定される衝撃は、Bピラー3の車体下側端部に対して、Bピラー3に垂直に加わる衝撃である。FEM解析において、例えば図4に示されるようにインパクターiを押下することにより、Bピラー3に加わると想定される衝撃を模擬することができる。そして、Bピラー3の用途から想定される衝撃がBピラー3に加わった際に、Bピラー3において荷重が集中的に付加される領域を、FEM解析で特定することができる。例えば、図4に示されるBピラー3においては、上部ドアヒンジ取付部と、ルーフレール結合部との間のフランジ部の一部が荷重負荷領域になる。ただし、荷重負荷領域の特定方法はFEM解析に限られない。種々の構造体2を現実に破壊して、その破壊形態を解析するなどの種々の方法によって、荷重負荷領域を特定することができる。また、図8に示されるBピラー3では、フランジ部における、矢印が付された濃色領域が、ひずみ負荷領域である。ひずみ負荷領域は、荷重負荷領域においてHAZ軟化部などの局所的な軟化部が存在すると形成される、ひずみが大きい領域であり、ひずみ負荷領域が破壊の起点となりやすい。ここで、図9に示される、接合構造1を荷重負荷領域に設けたBピラー3では、フランジ部の広い範囲にひずみが分散される。荷重負荷領域に設けられた接合構造1は、荷重負荷領域におけるひずみ負荷領域の形成を抑制し、これにより、より効果的にHAZ軟化部を起点とした破断を抑制することできる。
次に、本発明の第三実施形態に係るBピラー3について説明する。第三実施形態に係るBピラー3は、図4及び図5に示されるように、第一実施形態に係る接合構造1によってアウタパネル31、アウタリンフォース32、及びインナリンフォース34を接合して得られたものである。即ち、第三実施形態に係るBピラー3は、アウタリンフォース32、インナリンフォース34、並びに、重ねられたアウタリンフォース32及びインナリンフォース34のフランジ部を接合する溶接部を有する骨格部材と、フランジ部、及びフランジ部の端部の一部又は全部に形成された折返部122を有し、アウタリンフォース32に重ねられたアウタパネル31と、を備えるBピラー3であって、アウタリンフォース32及びインナリンフォース34は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、又は亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材である。アウタパネル31は、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム鋼部材である。アウタリンフォース32の引張強さが1180MPa以上であり、インナリンフォース34の引張強さが440MPa以上であり、アウタパネル31の引張強さが440MPa未満である。骨格部材の溶接部の少なくとも一部は、骨格部材のフランジ部の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部である。骨格部材のフランジ部の端部は、アウタパネル31のフランジ部及び折返部122の間に配置される。骨格部材の端部は、アウタパネル31と接着されている。また、図5に示されるように、ヒンジリンフォース33がBピラー3に含まれてもよい。
アウタリンフォース32のフランジ部、及びインナリンフォース34のフランジ部が、接合構造1における重ねられた複数の内部鋼部材112に対応する。アウタパネル31のフランジ部及び折返部122が、接合構造1における外部構造12の本体部121、及び折返部122それぞれに対応する。第三実施形態に係るBピラー3では、アウタリンフォース32の引張強さが1180MPa以上であることによって高い剛性が担保され、アウタパネル31が亜鉛系めっき鋼板又はアルミニウム合金板から構成されることによって高い耐食性が担保される。さらに、少なくとも一部においてレーザ溶接とヘム構造とが併用されているので、高い接合強度が担保される。
当然のことながら、第一実施形態に係る接合構造1、及び第二実施形態に係る構造体2の好ましい態様を、必要に応じてBピラー3に適用することができる。例えば構造体2と同様に、折返部122及びレーザ溶接部が、Bピラー3の荷重負荷領域に設けられていてもよい。Bピラー3の荷重負荷領域は、上述した構造体2の荷重負荷領域を特定する方法を用いて、適宜特定することができる。また、Bピラー3においては、上部ドアヒンジ取付部と、ルーフレール結合部との間のフランジ部の一部が荷重負荷領域になることが多い。従って、上部ドアヒンジ取付部と、ルーフレール結合部との間のフランジ部の少なくとも一部に、折返部及びレーザ溶接部を設けてもよい。
なお、上部ドアヒンジとは、Bピラーに取り付けられる2つのドアヒンジのうち、車体天井に近い方のドアヒンジである。例えば、図4に例示されるBピラーにおいては、符号Xが付された破線で囲まれた領域が、上部ドアヒンジ取付部である。通常、Bピラーの上部ドアヒンジ取付部には、ボルトやネジなどで締結するための貫通孔が配置されている。また、ルーフレールとは、自動車の天井外枠の側面側骨格部材を意味する。従って、Bピラーのルーフレール結合部は、Bピラーの車体天井側の端部と一致することが通常である。例えば、図4に例示されるBピラーにおいては、符号Yが付された一点鎖線で囲まれた領域が、ルーフレール結合部である。
次に、本発明の第四実施形態に係る接合構造1の製造方法について説明する。本発明の第四実施形態に係る接合構造1の製造方法は、
(S1)複数の鋼部材(内部鋼部材112)のフランジ部1121を重ね合わせ、レーザ溶接して内部構造11を得る工程と、
(S2)内部構造11の端部、及び外部構造12の端部の一方又は両方に接着剤13を配置する工程と、
(S3)外部構造12の端部の一部が、内部構造11の端部から突出するように、内部構造11の端部と外部構造12の端部とを重ねる工程と、
(S4)内部構造11の端部から突出した外部構造12の端部を、内部構造11の縁に沿って折り返して、これにより、内部構造11の端部を挟み込む本体部121及び折返部122を外部構造12に形成する工程と、
を有する。
(S1)溶接
まず、図6Aに示されるように、複数の内部鋼部材112のフランジ部1121を重ね合わせ、レーザ溶接して内部構造11を得る。溶接S1は、内部構造11の複数の内部鋼部材112の縁に沿ってレーザを照射するレーザ溶接とされる。これにより、接合構造1に面内引張荷重が加えられた際に、HAZ軟化部におけるひずみ集中を緩和し、内部構造11の接合強度を高めることができる。レーザ溶接は、重ね溶接であってもすみ肉溶接であってもよい。本実施形態における重ね溶接とは、図1に例示されるような、内部構造11の一方の表面から他方の表面に向かって溶け込む溶接金属を形成する溶接である。また、接合構造1が適用された構造体2の外縁全体にわたってレーザ溶接を行う必要はない。少なくとも、接合構造1が適用される箇所にレーザ溶接が行われればよい。内部構造11を構成する複数の内部鋼部材112の材質、及び引張強さ等は、第一実施形態に係る接合構造1に準じる。
(S2)接着剤13の配置
次に、図6Bに示されるように、内部構造11及び外部構造12を接着するための接着剤13を配置する。接着剤13は、内部構造11及び外部構造12のいずれか一方に配置されてもよいし、両方に配置されてもよい。接着剤13を配置する位置は、特に限定されない。例えば図1等に示されるように、内部構造11と外部構造12の本体部121の間、及び内部構造11と折返部122との間の両方に接着剤13が配されてもよい。内部構造11と、外部構造12の本体部121との間のみに接着剤13が配されてもよい。内部構造11と、外部構造12の折返部122との間のみに接着剤13が配されてもよい。また、いずれの場合においても、内部構造11と外部構造12との接触領域の全域にわたって接着剤13を配置してもよいし、その一部のみに接着剤13を配置してもよい。接合構造1の用途などを考慮しながら、接着剤13の配置場所及び面積を最適化することが好ましい。なお、図6Bに示される外部構造12は、重ねられる前に既に90°折り曲げられている。これにより、外部構造12と内部構造11との位置合わせが容易となる。しかしながら、外部構造12が平坦な状態で、外部構造12と内部構造11とを重ね合わせてもよい。
(S3)内部構造11と外部構造12との重ね合わせ
そして、図6Cに示されるように、外部構造12の端部の一部が、内部構造11の端部から突出するように、内部構造11の端部と外部構造12の端部とを重ねる。外部構造12の端部が突出する方向は特に限定されない。図6Cには、外部構造12の端部を紙面下方向、即ち外部構造12に略垂直かつ外部構造12から内部構造11に向かう方向に突出させる例が示されている。一方、重ね合わせの段階では外部構造12の端部を平坦形状とし、外部構造12の端部を紙面右方向、即ち外部構造12に略平行且つ内部構造11から離れる方向に突出させてもよい。即ち、折返部122となりうる折り代が外部構造12の端部に設けられるように、内部構造11及び外部構造12を重ねればよい。
この段階で、外部構造12には折返部122は形成されていない。外部構造12の突出部が、続く折り返し工程において折返部122とされる。ただし、内部構造11と外部構造12との重ね合わせを妨げない範囲内で、外部構造12の端部を予め折り曲げておいてもよい。図6Cに例示される外部構造12は、ヘミング加工を容易にするように、重ね合わせの段階で約90°折り曲げられている。
(S4)外部構造12の折り返し
さらに、図6Dに示されるように、内部構造11の端部から突出した外部構造12の端部を、内部構造11の縁に沿って折り返す。これにより、内部構造11の端部を挟み込む本体部121及び折返部122を、外部構造12に形成する。換言すると、外部構造12の折り返しによって、内部構造11の端部が、外部構造12の本体部121及び折返部122の間に配置される。なお、重ね合わせ及び折り返しの前に接着剤13が配置されているので、重ね合わせS3、及び/又は折り返しS4の際に、あわせて内部構造11と外部構造12との接着が行われることとなる。なお、通常は、接着剤が硬化するまで接合される材料を保持する工程が必要となる。しかし、本体部121及び折返部122によって内部構造11の端部を挟む場合は、保持工程を省略することができる。また、接着剤は、時間経過により硬化してもよいし、加熱により硬化してもよい。例えば、製造工程では、塗装工程の加熱により硬化させることもできる。
なお第一実施形態の接合構造1と同様に、第四実施形態において、外部構造12は亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材であり、内部構造11の複数の内部鋼部材112は非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、又は亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材であり、外部構造12の引張強さが440MPa未満であり、内部構造11の複数の内部鋼部材112のうち一つ以上の引張強さが1180MPa以上である。当然のことながら、第一実施形態の接合構造1の好ましい態様を、第四実施形態に係る接合構造1の製造方法にも適用することができる。
溶接部111の形状が内部構造11及び接合体の接合強度に及ぼす影響を、本発明者らは有限要素法によるシミュレーションで評価した。図4及び図5に示される形状の、Bピラー3を模擬したモデルを作成した。そして、図4に示されるようにインパクターiでBピラー3を圧下した場合の、インパクターiの変位及びひずみをFEM解析によって計算した。Bピラー3の接合方法は、以下の3通りとした。
(A)内部構造11に含まれる2つの鋼部材の接合部を重ねレーザ溶接部とし、外部構造12の端部に折返部122を設け、内部構造11の端部を折返部122の内部に配置し、外部構造12及び内部構造11の接触面全体を接着するように接着剤を塗布する(図1参照)。
(B)内部構造11に含まれる2つの鋼部材の接合部をすみ肉レーザ溶接部とし、外部構造12の端部に折返部122を設け、内部構造11の端部を折返部122の内部に配置し、外部構造12及び内部構造11の接触面全体を接着するように接着剤を塗布する(図3参照)。
(C)内部構造112つの鋼部材、及び外部構造12の全てをスポット溶接で接合する。外部構造12の端部には折返部122を設けない。
また、その他のシミュレーション条件は以下の通りとした。アウタリンフォース32は、異種材料を接合した後でホットスタンプすることによって得られる、いわゆるテーラードブランク材とした。
・アウタパネル31の材質:引張強さ270MPa及び厚さ0.7mmの、GAめっき鋼板
・アウタリンフォース32の上部の材質:引張強さ1800MPa及び厚さ1.6mmの、アルミ系めっきホットスタンプ鋼板
・アウタリンフォース32の下部の材質:引張強さ1300MPa及び厚さ1.2mmの、アルミ系めっきホットスタンプ鋼板
・ヒンジリンフォース33の材質:引張強さ1800MPa且つ厚さ1.6mmの、アルミ系めっきホットスタンプ鋼板
・インナリンフォース34の材質:引張強さ590MPa及び板厚1.2mmの非めっき鋼板
・アウタリンフォース32の上部及び下部の接合方法:レーザ溶接
なお、アウタリンフォース32の上側とは、紙面左側であり、アウタリンフォース32の下側とは、紙面右側である。即ち、アウタリンフォース32の上下方向とは、アウタリンフォース32が組み付けられた自動車の上下方向である。
試験結果を図7に示す。従来条件である接合条件(C)のモデルでは、インパクターi変位170mm、190mm、及び200mm付近で、リンフォースの1800MPa材のフランジのスポット溶接のHAZ軟化部を起点に、破断が生じた。そのため、接合条件(C)のモデルでは荷重が低下した。一方、接合条件(A)及び(B)のモデルでは、レーザ溶接部のHAZ軟化部での破断が発生しなかった(破断クライテリアに達しなかった)ので、インパクターi変位が200mm以降の変形後期においても、高い荷重が得られた。また、これらのモデルにおいてはフランジの接着剤も殆ど破断しなかった。
インパクターiを250mm押下完了時の、接合条件(C)のモデルのシミュレーション画像を図8に示す。接合条件(C)のモデルにおいては、矢印が付された箇所、具体的にはBピラー最上部の屈曲部の前席側(図8の上側)フランジと、Bピラー上部平行部の前席側と後席側のフランジとの3か所で、スポット溶接部21に局所的にひずみが集中し、HAZ軟化部破断が生じていた。この破断箇所が、Bピラー3のひずみ負荷領域であると考えられる。
インパクターiを250mm押下完了時の、接合条件(B)のモデルのシミュレーション画像を図9に示す。接合条件(B)のモデルにおいては、フランジ部の広い範囲にひずみが分散されていた。
1 接合構造
11 内部構造
111 溶接部(レーザ溶接部)
112 内部鋼部材
1121 フランジ部
12 外部構造
121 本体部
122 折返部
13 接着剤
2 構造体
21 スポット溶接部
3 Bピラー
31 アウタパネル
32 アウタリンフォース
33 ヒンジリンフォース
34 インナリンフォース
i インパクター

Claims (7)

  1. フランジ部を有する複数の鋼部材、及び複数の前記鋼部材の重ねられた前記フランジ部を接合する溶接部を有する内部構造と、
    本体部、及び前記本体部の端部に形成された折返部を有する外部構造と、
    を備える接合構造であって、
    前記内部構造の複数の前記鋼部材は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、1種または2種以上の組合せであり、
    前記外部構造は、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材であり、
    前記内部構造の前記複数の鋼部材のうち一つ以上の引張強さが1180MPa以上であり、
    前記外部構造を構成する前記亜鉛系めっき鋼部材又は前記アルミニウム合金部材の引張強さが440MPa未満であり、
    前記内部構造の前記溶接部は、前記内部構造の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部であり、
    前記内部構造の端部は、前記外部構造の前記本体部及び前記折返部の間に配置され、
    前記内部構造の前記端部は、前記外部構造と接着されている
    接合構造。
  2. 請求項1に記載の接合構造を、端部の一部または全部に有する構造体。
  3. 自動車のBピラー、Aピラー、ルーフレール、サイドシル、バンパー、又はバッテリーケースであることを特徴とする請求項2に記載の構造体。
  4. 前記接合構造が、前記構造体の荷重負荷領域に設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の構造体。
  5. アウタリンフォース、インナリンフォース、並びに、重ねられた前記アウタリンフォース及び前記インナリンフォースのフランジ部を接合する溶接部を有する骨格部材と、
    フランジ部、及びフランジ部の端部の一部又は全部に形成された折返部を有し、前記アウタリンフォースに重ねられたアウタパネルと、
    を備えるBピラーであって、
    前記アウタリンフォース及び前記インナリンフォースは、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、1種または2種以上の組合せであり、
    前記アウタパネルは、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材であり、
    前記アウタリンフォースの引張強さが1180MPa以上であり、
    前記インナリンフォースの引張強さが440MPa以上であり、
    前記アウタパネルの引張強さが440MPa未満であり、
    前記骨格部材の前記溶接部の少なくとも一部は、前記骨格部材の前記フランジ部の縁に沿って延在する線状のレーザ溶接部であり、
    前記骨格部材の前記フランジ部の端部は、前記アウタパネルの前記フランジ部及び前記折返部の間に配置され、
    前記骨格部材の前記端部は、前記アウタパネルと接着されている
    Bピラー。
  6. 前記折返部及び前記レーザ溶接部が、前記Bピラーの上部ドアヒンジ取付部と、前記Bピラーのルーフレール結合部との間のフランジ部の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のBピラー。
  7. 複数の鋼部材のフランジ部を重ね合わせ、レーザ溶接して内部構造を得る工程と、
    前記内部構造の端部、及び外部構造の端部の一方又は両方に接着剤を配置する工程と、
    前記外部構造の前記端部の一部が、前記内部構造の前記端部から突出するように、前記内部構造の前記端部と前記外部構造の前記端部とを重ねる工程と、
    前記内部構造の前記端部から突出した前記外部構造の前記端部を、前記内部構造の縁に沿って折り返して、これにより、前記内部構造の前記端部を挟み込む本体部及び折返部を前記外部構造に形成する工程と、
    を備え、
    前記外部構造は、亜鉛系めっき鋼部材又はアルミニウム合金部材であり、
    前記内部構造の前記複数の鋼部材は、非めっき鋼部材、アルミ系めっきホットスタンプ鋼部材、及び亜鉛系めっきホットスタンプ鋼部材のうち、1種または2種以上の組合せであり、
    前記外部構造の引張強さが440MPa未満であり、
    前記内部構造の前記複数の鋼部材のうち一つ以上の引張強さが1180MPa以上であり、
    前記レーザ溶接が、前記内部構造の複数の前記鋼部材の縁に沿ってレーザを照射するレーザ溶接であり、
    前記接着剤によって、前記内部構造の前記端部が、前記外部構造と接着される
    接合構造の製造方法。
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