JP7370150B2 - 重ね接合構造、及び自動車骨格部品 - Google Patents
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Description
(1)本発明の一態様に係る重ね接合構造は、重ね合わせられた複数の板部材と、前記複数の板部材の重ね部に設けられた、機械的接合手段又は摩擦撹拌点接合手段によって構成された複数の接合部と、を備え、前記複数の接合部は、前記機械的接合手段が挿通される穴、又は摩擦撹拌点接合によって形成された穴を有し、前記複数の板部材のうち1枚以上が、前記重ね部における前記複数の接合部の間に軟質部を有し、前記軟質部の硬さが、前記軟質部が設けられた前記板部材の硬さの80%以下である。
(2)上記(1)に記載の重ね接合構造では、前記軟質部の長さL1、前記軟質部の幅W1、前記軟質部の硬さH1、前記軟質部を有する前記板部材の硬さH2、及び前記穴131の直径Kが、以下の式1及び式2を満たしてもよい。
L1>K (式1)
(H2-H1)×W1>H2×K (式2)
(3)上記(1)又は(2)に記載の重ね接合構造では、前記穴の端部と、前記軟質部の端部との最短距離D、及び前記穴131の直径Kが、以下の式3を満たしてもよい。
D≧K (式3)
(4)上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の重ね接合構造では、前記穴が、前記複数の板部材のうち1枚以上を貫通してもよい。
(5)上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の重ね接合構造では、前記軟質部が、前記穴を有する前記板部材に設けられてもよい。
(6)上記(1)~(5)のいずれか一項に記載の重ね接合構造では、前記軟質部が、板厚と引張強さとの積が最も大きい主板部材に設けられてもよい。
(7)上記(1)~(6)のいずれか一項に記載の重ね接合構造では、前記板部材が、前記接合部を囲み、且つ前記軟質部から離隔された第二軟質部を有し、前記軟質部の硬さH1、前記軟質部を有する前記板部材の硬さH2、前記第二軟質部の硬さH3、前記軟質部の幅W1、前記第二軟質部の幅W3、及び前記穴131の直径Kが、以下の式4を満たしてもよい。
(H2-H1)×W1>H2×K+(W3-K)×(H2-H3) (式4)
(8)上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の重ね接合構造では、前記軟質部を有する前記板部材では、引張強さが980MPa以上であり、その金属組織がマルテンサイトを含む鋼板であってもよい。
(9)本発明の別の態様に係る自動車骨格部品は、上記(1)~(8)のいずれか一項に記載の重ね接合構造を有する。
(10)上記(9)に記載の自動車骨格部品は、Aピラー、Bピラー、又はルーフレールであってもよい。
板部材11の材質は特に限定されない。板部材11は、例えば、樹脂板、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)板、又は、アルミ板、アルミ合金板、ステンレス板、チタン板、若しくは鋼板等の金属板である。板部材11が塗膜及びめっき等の表面処理層を備えてもよい。本実施形態に係る重ね接合構造は、複数の板部材11を重ねて構成されるものであるが、複数の板部材11の材質を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。板部材11の板厚及び機械強度(引張強さ、及び硬さ等)も特に限定されない。例えば、板部材11が鋼板である場合、板部材11の厚さを例えば0.5~2.6mmとしてもよい。板部材11がCFRP板である場合、板部材11の厚さを例えば0.3~4.0mmとしてもよい。複数の板部材11の板厚及び機械強度を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
複数の板部材11は、その一部または全部が重ねられており、重ね部において互いに接合される。接合部13は、非溶融接合手段、即ち機械的接合手段132、及び摩擦撹拌点接合手段133等とされる。
L≧0.8K
上述のように、重ね部を機械的接合手段132や摩擦撹拌点接合手段により接合した重ね接合部材1では、重ね接合部材1の全体が引張変形を受けると、接合部13に形成されている穴131にひずみが集中することにより、穴131を起点とした板部材11の破断が生じる恐れがある。そこで本発明者らは、接合部13に形成されている穴131の端部にひずみが集中しないように、ひずみを分散する手段について検討した。その結果、板部材11の重ね部において、隣り合う接合部13の間に軟質部14を形成することにより、引張荷重によるひずみを分散させる構造となり、穴131を起点とする重ね接合部材1の破壊が抑制されるとの知見を得た。
L1>K (式1)
(H2-H1)×W1>H2×K (式2)
D≧K (式3)
なお図6に示されるように、穴131の端部と軟質部14の端部との最短距離Dとは、隣り合う穴131の中心を結ぶ線と軟質部14の縁との交点、及び、この線と穴131の縁との交点の間の距離である。軟質部14の両側にある穴131の大きさが、左右で相違することがあり、穴131と軟質部14との間隔も、左右で相違することがあるが、式3が満たされているか否かの判断は穴131ごとに実施すればよい。例えば、図6の例では、軟質部14の右側が式3を満たすか否かはD及びKに基づいて判断し、軟質部14の左側が式3を満たすか否かはD’及びK’に基づいて判断すればよい。
(H2-H1)×W1>H2×K+(W3-K)×(H2-H3) (式4)
第二軟質部15の硬さH3とは、隣り合う穴131の中心を結ぶ線に沿って板部材11の硬さを測定して得られる複数の硬さ値のうち、第二軟質部15において最も小さい値~3番目に小さい値の平均値である。穴131が直線状に配されていない場合、第二軟質部15の硬さH3とは、図8に示されるB-A-C線に沿って測定される板部材11の複数の硬さ値のうち、第二軟質部15において最も小さい値~3番目に小さい値の平均値である。なお、図8におけるAは、硬さH3を特定しようとする第二軟質部15に囲まれる穴131の中心である。図8におけるBは、硬さH3を特定しようとする第二軟質部15の隣の穴131の中心から前述のAまでを結ぶ線と、第二軟質部15の縁との交点である。図8におけるBは、硬さH3を特定しようとする第二軟質部15の両隣の穴131のうち一方の中心から前述のAまでを結ぶ線と、第二軟質部15の縁との交点である。図8におけるCは、硬さH3を特定しようとする第二軟質部15の両隣の穴131のうち他方の中心から前述のAまでを結ぶ線と、第二軟質部15の縁との交点である。
11 板部材
12 フランジ部
13 接合部
131 穴
132 機械的接合手段
132’ ナゲット
133 摩擦撹拌点接合手段
14 軟質部
15 第二軟質部
2 Bピラー
21 Bピラーリンフォース
22 Bピラーインナ
23 サイドパネルアウタ
3 Aピラー
4 ルーフレール
41 ルーフレールアウタリンフォース
42 ルーフレールインナ
43 サイドパネルアウタ
5 ヒンジリンフォース
51 高強度鋼板
52 ハット状部材
X 電極
Y 回転ツール
Claims (10)
- 重ね合わせられた複数の板部材と、
前記複数の板部材の重ね部に設けられた、機械的接合手段又は摩擦撹拌点接合手段によって構成された複数の接合部と、
を備え、
前記複数の接合部は、前記機械的接合手段が挿通される穴、又は摩擦撹拌点接合によって形成された穴を有し、
前記複数の板部材のうち1枚以上が、前記重ね部における前記複数の接合部の間に軟質部を有し、
前記軟質部の硬さが、前記軟質部が設けられた前記板部材の硬さの80%以下である
ことを特徴とする重ね接合構造。 - 前記軟質部の長さL1、前記軟質部の幅W1、前記軟質部の硬さH1、前記軟質部を有する前記板部材の硬さH2、及び前記穴の直径Kが、以下の式1及び式2を満たすことを特徴とする請求項1に記載の重ね接合構造。
L1>K (式1)
(H2-H1)×W1>H2×K (式2) - 前記穴の端部と、前記軟質部の端部との最短距離D、及び前記穴の直径Kが、以下の式3を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の重ね接合構造。
D≧K (式3) - 前記穴が、前記複数の板部材のうち1枚以上を貫通することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の重ね接合構造。
- 前記軟質部が、前記穴を有する前記板部材に設けられることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の重ね接合構造。
- 前記軟質部が、板厚と引張強さとの積が最も大きい主板部材に設けられることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の重ね接合構造。
- 前記板部材が、前記接合部を囲み、且つ前記軟質部から離隔された第二軟質部を有し、
前記軟質部の硬さH1、前記軟質部を有する前記板部材の硬さH2、前記第二軟質部の硬さH3、前記軟質部の幅W1、前記第二軟質部の幅W3、及び前記穴1の直径Kが、以下の式4を満たすことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の重ね接合構造。
(H2-H1)×W1>H2×K+(W3-K)×(H2-H3) (式4) - 前記軟質部を有する前記板部材では、引張強さが980MPa以上であり、その金属組織がマルテンサイトを含む鋼板であることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の重ね接合構造。
- 請求項1~8のいずれか一項に記載の重ね接合構造を有する自動車骨格部品。
- Aピラー、Bピラー、サイドシル、バンパー、フロアメンバー、フロントサイドメンバー、リアサイドメンバー又はルーフレールであることを特徴とする請求項9に記載の自動車骨格部品。
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