JP2023111132A - 換気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】換気装置の省エネ性を向上させる。【解決手段】換気装置(10)は、給気路(13)における第1熱交換器(21)の下流側かつ第2熱交換器(52)の上流側の位置である第1位置(Z)での空気の温度に応じて、運転モードを決定する制御部(100)を備えている。【選択図】図5

Description

本開示は、換気装置に関する。
特許文献1に開示された換気装置は、給気ファンと、排気ファンと、第1熱交換器(顕熱交換器)と、第2熱交換器(熱交換器)とを備える。給気ファンおよび排気ファンが運転されると、第1熱交換器において室内空気と室外空気とが熱交換する。第1熱交換器で熱交換した室外空気は、第2熱交換器で冷却または加熱された後、室内へ供給される。第1熱交換器で熱交換した室内空気は、室外へ排出される。
特開2000-97478号公報
特許文献1に記載のような換気装置では、外気温度に基づいて運転モードを決定している。このような換気装置では、第1熱交換器で熱交換された後の室外空気の温度を調節する必要がない場合であっても、第2熱交換器を運転させてしまう。このため、省エネ性の低下を招くという問題があった。
本開示の目的は、換気装置の省エネ性を向上させることである。
第1の態様は、室外空気を室内に供給する給気路(13)と、室内空気を室外に排出する排気路(14)とが形成されるケーシング(12)と、前記給気路(13)に配置された給気ファン(22)と、前記排気路(14)に配置された排気ファン(23)と、前記給気路(13)を流れる空気と前記排気路(14)を流れる空気とを熱交換させる第1熱交換器(21)と、前記給気路(13)における前記第1熱交換器(21)の下流側に配置される第2熱交換器(52)と、前記給気路(13)における前記第1熱交換器(21)の下流側かつ前記第2熱交換器(52)の上流側の位置である第1位置(Z)での空気の温度に応じて、運転モードを決定する制御部(100)とを備えている換気装置である。
第1の態様では、制御部(100)が、第1位置(Z)での空気の温度に応じて、運転モードを決定する。第1位置(Z)は、給気路(13)における第1熱交換器(21)の下流側かつ第2熱交換器(52)の上流側の位置であるので、第1位置(Z)での空気の温度は、室外空気の温度よりも室内空気の温度に近くなっている。したがって、第1位置(Z)での空気の温度に応じて運転モードを決定することで、第2熱交換器(52)を適切に使用できるので、換気装置の省エネ性を向上できる。
第2の態様は、第1の態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度および前記第1位置(Z)での空気の温度に応じて、前記運転モードを決定する。
第2の態様では、制御部(100)が、第1位置(Z)での空気の温度に加えて、室外空気の温度に応じて、運転モードを決定する。ここで、室外空気の温度によって室外の環境や季節を把握できる。したがって、この制御により室外空間の状態に応じて第2熱交換器(52)を適切に使用することができるので、換気装置の省エネ性を向上できる。
第3の態様は、第2の態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度、前記第1位置(Z)での空気の温度、および前記第1位置(Z)での空気の湿度に応じて、前記運転モードを決定する。
第3の態様では、制御部(100)が、室外空気の温度と第1位置(Z)での温度とに加えて、第1位置(Z)での湿度に応じて、運転モードを決定する。第1位置(Z)での湿度は、室外空気の湿度よりも室内空気の湿度に近くなっている。したがって、この制御により第2熱交換器(52)を適切に使用できるので、換気装置の省エネ性を向上できる。
第4の態様は、第2または第3の態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が第1温度を上回ったときまたは下回ったときに、前記運転モードを再度決定する。
第4の態様では、制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度を境にして変化したときに運転モードを再度決定する。これにより、室外空気の温度が大きく変化したときに、その変化に合わせて最適な運転モードを決定できる。
第5の態様は、第1~第4のいずれか1つの態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が第1温度より高く、かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が第2温度以上であるときに、前記運転モードとしての冷房運転を実行する。
第5の態様では、室外空気の温度が比較的高く、かつ給気路(13)における第1熱交換器(21)を通過した後の空気の温度も比較的高い場合に、制御部(100)によって冷房運転が実行される。
第6の態様は、第5の態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が前記第1温度より高く、かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が第2温度未満かつ第3温度以上のときに、前記運転モードしての除湿運転または送風運転を実行する。
第6の態様では、室外空気の温度が比較的高い場合において、給気路(13)における第1熱交換器(21)を通過した後の空気の温度がさほど高くなく、かつ室温を下げる必要がないときに、制御部(100)によって除湿運転または送風運転が実行される。
第7の態様は、第6の態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が前記第1温度より高く、かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が前記第2温度未満かつ前記第3温度以上であり、かつ前記第1位置(Z)での空気の湿度が第1湿度以上であるときに、前記運転モードとしての除湿運転を実行する。
第7の態様では、室外空気の温度が比較的高い場合において、給気路(13)における第1熱交換器(21)を通過した後の空気の温度がさほど高くなく、かつ室温を下げる必要がないことに加えて、給気路(13)における第1熱交換器(21)を通過した後の湿度が高いときには、制御部(100)によって除湿運転が実行される。
第8の態様は、第6または第7の態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が前記第1温度より高く、かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が前記第2温度未満かつ前記第3温度以上であり、かつ前記第1位置(Z)での空気の湿度が第1湿度未満であるときに、前記運転モードとしての送風運転を実行する。
第8の態様では、室外空気の温度が比較的高い場合において、給気路における第1熱交換器(21)を通過した後の空気の温度がさほど高くなく、かつ室内の温度を下げる必要がないことに加えて、給気路(13)における第1熱交換器(21)を通過した後の湿度が低いときには、制御部(100)によって送風運転が実行される。これにより、第2熱交換器(52)を必要以上に使用しないので、省エネ性を向上できる。
第9の態様は、第5~第8のいずれか1つの態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が前記第1温度より高い状態から前記第1温度以下の状態に変化したときに、前記運転モードを再度決定する。
第9の態様では、室外空間の環境が変化して室外空気の温度が低下した場合に、制御部(100)がその変化に応じた最適な運転モードを再度決定できる。
第10の態様は、第1~第9のいずれか1つの態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が第1温度以下かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が第4温度未満のときに、前記運転モードとしての暖房運転を実行する。
第10の態様では、室外空気の温度が比較的低く、かつ給気路(13)における第1熱交換器(21)を通過した後の空気の温度も低い場合には、制御部(100)によって暖房運転が実行される。
第11の態様は、第1~第10のいずれか1つの態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が第1温度以下かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が第4温度以上のときに、前記運転モードとしての送風運転を実行する。
第11の態様では、室外空気の温度が比較的低く、一方で給気路(13)における第1熱交換器(21)を通過した後の空気がある程度高い温度でありかつ室内の温度を上げる必要がない場合には、制御部(100)によって送風運転が実行される。これにより、第2熱交換器(52)を必要以上に使用しないので、省エネ性を向上できる。
第12の態様は、第10または第11の態様において、前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が前記第1温度以下の状態から前記第1温度より高い状態に変化したときに、前記運転モードを再度決定する。
第12の態様では、室外の環境が変化して室外空気の温度が上昇した場合に、制御部(100)がその変化に応じた最適な運転モードを再度決定できる。
第13の態様は、第1~第12のいずれか1つの態様において、前記第1位置(Z)には、空気の温度を測定する第1センサ(127)が配置される。
第13の態様では、第1センサによって、第1位置(Z)での空気の温度を測定できる。
第14の態様は、第1~第12のいずれか1つの態様において、前記第1位置(Z)での空気の温度は、前記室外空気の温度および前記室内空気の温度から推定される。
第14の態様では、第1位置(Z)での空気の温度が、室外空気の温度および室内空気の温度から推定されるので、第1位置(Z)にセンサを設けることなく、第1位置(Z)での空気の温度を把握できる。
第15の態様は、第1~第14のいずれか1つの態様において、前記室外空気の温度を測定する第2センサ(121)が設けられた室外機(80)をさらに備えている。
第15の態様では、室外機(80)の第2センサ(121)によって室外空気の温度が測定できる。
図1は、実施形態に係る換気装置が設けられる建物の概略の構成図である。 図2は、換気装置の冷媒回路の概略の構成図である。 図3は、換気装置の内部構造を示す縦断面図である。 図4は、換気装置のブロック図である。 図5は、運転モードの決定動作を示すフローチャートである。 図6は、外気温度による1次判定マップを示すグラフである。 図7は、図6の第1領域における2次判定マップを示すグラフである。 図8は、図6の第2領域における2次判定マップを示すグラフである。 図9は、変形例1における図7に相当する図である。 図10は、変形例2における運転モードの判定マップである。
《実施形態》
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比または数を誇張または簡略化して表す場合がある。
(1)換気装置の概要
本開示の換気装置(10)は、室内空間(5)を換気する。図1に示すように、換気装置(10)は、一般家屋などの建物の室内空間(5)を換気する。換気装置(10)は、室外空間(6)の室外空気(OA)を供給空気(SA)として室内に供給する。同時に、換気装置(10)は、室内空間(5)の室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外に排出する。ここでいう「室内空間」は、居間などの居室と、廊下などの非居室とを含む。換気装置(10)は、室内空間(5)の空気の温度を調節する。
換気装置(10)は、換気ユニット(11)を有する。換気ユニット(11)は、天井裏空間(8)に配置される。換気ユニット(11)は、ケーシング(12)を有する。図3に示すように、ケーシング(12)には、給気路(13)と排気路(14)が形成される。換気ユニット(11)は、給気ファン(22)、排気ファン(23)、全熱交換器(21)、および利用熱交換器(52)を有する。
図2に示すように、換気装置(10)は、熱源ユニット(80)を有する。熱源ユニット(80)と、利用熱交換器(52)とは、第1連絡配管(86)および第2連絡配管(87)を介して接続される。この配管の接続により、冷媒回路(R)が構成される。冷媒回路(R)には、冷媒が充填される。冷媒は、例えばR32(ジフルオロメタン)である。冷媒回路(R)は、冷媒が循環することで冷凍サイクルを行う。第1連絡配管(86)は、ガス側の連絡配管である。第2連絡配管(87)は、液側の連絡配管である。
(2)ダクト
図1に示すように、換気ユニット(11)には、外気ダクト(D1)、排気ダクト(D2)、および給気ダクト(D3)が接続される。外気ダクト(D1)の流入端は室外空間(6)に繋がる。外気ダクト(D1)の流出端は給気路(13)の流入端に繋がる。排気ダクト(D2)の流入端は排気路(14)の流出端に繋がる。排気ダクト(D2)の流出端は室外空間(6)に繋がる。給気ダクト(D3)の流入端は給気路(13)の流出端に繋がる。給気ダクト(D3)の流出端は室内空間(5)に繋がる。
(3)熱源ユニット
熱源ユニット(80)は、本開示の室外機に対応する。図2に示す熱源ユニット(80)は、室外空間(6)に配置される。熱源ユニット(80)は、熱源ファン(81)を有する。熱源ユニット(80)は、冷媒回路(R)の要素として、圧縮機(82)、熱源熱交換器(83)、切換機構(84)および膨張弁(85)を有する。
圧縮機(82)は、吸入した冷媒を圧縮する。圧縮機(82)は、圧縮した冷媒を吐出する。圧縮機(82)は、インバータ式である。
熱源熱交換器(83)は、フィンアンドチューブ式の空気熱交換器である。熱源熱交換器(83)は、その内部を流れる冷媒と室外空気とを熱交換させる室外熱交換器である。
熱源ファン(81)は、熱源熱交換器(83)の近傍に配置される。本例の熱源ファン(81)は、プロペラファンである。熱源ファン(81)は、熱源熱交換器(83)を通過する空気を搬送する。
切換機構(84)は、冷房サイクルである第1冷凍サイクルと、暖房サイクルである第2冷凍サイクルとを切り換えるように、冷媒回路(R)の流路を変更する。切換機構(84)は、四方切換弁である。切換機構(84)は、第1ポート(84a)、第2ポート(84b)、第3ポート(84c)、および第4ポート(84d)を有する。切換機構(84)の第1ポート(84a)は、圧縮機(82)の吐出部と繋がる。切換機構(84)の第2ポート(84b)は、圧縮機(82)の吸入部と繋がる。切換機構(84)の第3ポート(84c)は、第1連絡配管(86)を介して利用熱交換器(52)のガス側端部と繋がる。切換機構(84)の第4ポート(84d)は、熱源熱交換器(83)のガス側端部と繋がる。
切換機構(84)は、第1状態と第2状態とに切り換わる。第1状態(図2の実線で示す状態)の切換機構(84)は、第1ポート(84a)と第4ポート(84d)とを連通し且つ第2ポート(84b)と第3ポート(84c)とを連通する。第2状態(図2の破線で示す状態)の切換機構(84)は、第1ポート(84a)と第3ポート(84c)とを連通し、第2ポート(84b)と第4ポート(84d)とを連通する。
膨張弁(85)は、一端が熱源熱交換器(83)の液側端部と繋がり、他端が第2連絡配管(87)を介して利用熱交換器(52)の液側端部と繋がる。膨張弁(85)は、その開度が調節可能な電子膨張弁である。
(4)換気ユニットの詳細構造
(4-1)ケーシング
図1および図3に示すように、ケーシング(12)は、天井裏空間(8)に配置される。ケーシング(12)は、直方体状に形成される。ケーシング(12)は天井(7)に沿うように延びている。ケーシング(12)は、上板(12a)と下板(12b)と4つの側板とを有する。4つの側板は、互いに対向する第1側板(12c)と第2側板(12d)を含む。
上板(12a)は、ケーシング(12)の上面を構成する。下板(12b)は、ケーシング(12)の下面を構成する。第1側板(12c)は、ケーシング(12)の長手方向の一端側の側面を構成する。第2側板(12d)は、ケーシング(12)の長手方向の他端側の側面を構成する。
第1側板(12c)には、第1ダクト接続部(C1)および第2ダクト接続部(C2)が設けられる。第1ダクト接続部(C1)および第2ダクト接続部(C2)は筒状に形成される。第1ダクト接続部(C1)および第2ダクト接続部(C2)は、第1側板(12c)の外面から側方に突出する。第1ダクト接続部(C1)には、外気ダクト(D1)の流出端が接続される。第2ダクト接続部(C2)には、排気ダクト(D2)の流入端が接続される。
第2側板(12d)には、第3ダクト接続部(C3)が設けられる。第3ダクト接続部(C3)は筒状に形成される。第3ダクト接続部(C3)は、第2側板(12d)の外面から側方に突出する。第3ダクト接続部(C3)には,給気ダクト(D3)の流入端が接続される。
ケーシング(12)の下板(12b)には、室内パネル(15)が設けられる。図1および図3に示すように、室内パネル(15)は、天井(7)を貫通する開口(7a)の内部に設けられる。室内パネル(15)は室内空間(5)に面する。室内パネル(15)には、吸込口(15a)が形成される。吸込口(15a)は、室内空間(5)と排気路(14)の流入端とを互いに連通させる。
図1に示すように、天井(7)には、給気口(9)が形成される。給気口(9)は、給気ダクト(D3)の流出端が接続する。給気口(9)は、室内空間(5)に面する。給気ダクト(D3)を通過した空気は、給気口(9)を通じて室内空間(5)に吹き出される。
(4-2)仕切板
図3に示すように、ケーシング(12)の内部には、第1仕切板(16)と第2仕切板(17)とが設けられる。第1仕切板(16)は、第1側板(12c)寄りに形成される。第2仕切板(17)は、上板(12a)寄りに形成される。ケーシング(12)の内部には、第1流路(P1)、第2流路(P2)、第3流路(P3)、および第4流路(P4)が形成される。
第1流路(P1)は、第1側板(12c)と第1仕切板(16)と全熱交換器(21)との間に形成される。第1流路(P1)は、給気路(13)のうち全熱交換器(21)の上流側の流路を構成する。第1流路(P1)は、第1ダクト接続部(C1)と連通する。
第2流路(P2)は、上板(12a)と第1仕切板(16)と第2仕切板(17)と全熱交換器(21)との間に形成される。第3流路(P3)は、第2流路(P2)の流出端と連通口(18)を介して接続する。第3流路(P3)は、第2流路(P2)よりもケーシング(12)の幅方向の奥側に形成される。第2流路(P2)および第3流路(P3)は、排気路(14)のうち全熱交換器(21)の下流側の流路を構成する。第3流路(P3)は、第2ダクト接続部(C2)と連通する。
第4流路(P4)は、上板(12a)と第2側板(12d)と下板(12b)と第2仕切板(17)と全熱交換器(21)との間に形成される。第4流路(P4)は、給気路(13)のうち全熱交換器(21)の下流側の流路を構成する。第4流路(P4)は、第3ダクト接続部(C3)と連通する。
(4-3)全熱交換器
全熱交換器(21)は、本開示の第1熱交換器に対応する。全熱交換器(21)は、給気路(13)を流れる空気と排気路(14)を流れる空気とを熱交換させる。全熱交換器(21)は直方体状に形成される。全熱交換器(21)は、その下面が下板(12b)に沿うように配置される。図3において模式的に示すように、全熱交換器(21)の内部には、給気側内部流路(21a)と、排気側内部流路(21b)とが形成される。給気側内部流路(21a)と排気側内部流路(21b)とは、互いに直交する。
給気側内部流路(21a)の流入部は、第1流路(P1)に繋がる。給気側内部流路(21a)の流出部は、第4流路(P4)に繋がる。排気側内部流路(21b)の流入部は、吸込口(15a)に繋がる。排気側内部流路(21b)の流出部は、第2流路(P2)に繋がる。
全熱交換器(21)は、給気側内部流路(21a)の空気と、排気側内部流路(21b)の空気との間で熱を移動させる。全熱交換器(21)は、給気側内部流路(21a)の空気と、排気側内部流路(21b)の空気との間で水分を移動させる。このように、全熱交換器(21)は、給気側内部流路(21a)の空気と、排気側内部流路(21b)の空気との間で、潜熱および顕熱を交換させる。
(4-4)給気ファンおよび排気ファン
給気ファン(22)は、第4流路(P4)に配置される。給気ファン(22)は、第4流路(P4)における利用熱交換器(52)の上流側に配置される。排気ファン(23)は、第2流路(P2)に配置される。給気ファン(22)は、給気路(13)の空気を搬送する。排気ファン(23)は、排気路(14)の空気を搬送する。給気ファン(22)および排気ファン(23)は、シロッコ型である。給気ファン(22)および排気ファン(23)は、ターボ型やプロペラ型であってもよい。給気ファン(22)および排気ファン(23)は、各々の回転軸が上下に延びる。給気ファン(22)および排気ファン(23)は、上下方向に互いに隣接して配置される。
給気ファン(22)の第1モータ(M1)の回転数は可変である。第1モータ(M1)は、制御回路により回転数が調節されるDCファンモータである。給気ファン(22)は、その風量が可変に構成される。排気ファン(23)の第2モータ(M2)の回転数は可変である。第2モータ(M2)は、制御回路により回転数が調節されるDCファンモータである。排気ファン(23)は、その風量が可変に構成される。
(4-5)利用熱交換器
利用熱交換器(52)は、本開示の第2熱交換器に対応する。利用熱交換器(52)は、給気路(13)における全熱交換器(21)の下流側に配置される。図2に示すように、利用熱交換器(52)は、第1熱交換部(52a)、第2熱交換部(52b)、および減圧弁(52c)を有する。第1熱交換部(52a)および第2熱交換部(52b)は、減圧弁(52c)が設けられた冷媒配管を介して互いに接続される。
第1熱交換部(52a)および第2熱交換部(52b)は、その内部を流れる冷媒と、給気路(13)を流れる空気とを熱交換させる。第1熱交換部(52a)および第2熱交換部(52b)は、フィンアンドチューブ式の空気熱交換器である。
減圧弁(52c)は、冷媒を減圧する。減圧弁(52c)は、その開度が調節可能な電子膨張弁である。減圧弁(52c)は、電磁弁であってもよい。減圧弁(52c)が電磁弁である場合、減圧弁(52c)は、全開状態と、冷媒を減圧するように開度を小さくする状態とに切り換わる。
(5)センサ
図2および図4にも示すように、換気装置(10)は、複数の空気センサとを有する。
複数の空気センサは、外気温度センサ(121)、外気湿度センサ(122)、内気温度センサ(123)、内気湿度センサ(124)、装置内空気温度センサ(127)、および装置内空気湿度センサ(128)を含む。なお、外気温度センサ(121)は、本開示の第2センサに対応する。装置内空気温度センサ(127)は、本開示の第1センサに対応する。
図2に示すように、外気温度センサ(121)および外気湿度センサ(122)は、熱源ユニット(80)に設けられる。外気温度センサ(121)は、室外空気(OA)の温度を検出する。外気湿度センサ(122)は、室外空気(OA)の湿度を検出する。厳密には、外気湿度センサ(122)は、室外空気(OA)の相対湿度を検出する。外気湿度センサ(122)は、室外空気(OA)の絶対湿度を検出してもよい。
図1に示すように、内気温度センサ(123)および内気湿度センサ(124)は、室内空間(5)に配置される。内気温度センサ(123)および内気湿度センサ(124)は、例えば吸込口(15a)の付近に配置される。内気温度センサ(123)は、室内空間(5)の室内空気(RA)の温度を検出する。内気湿度センサ(124)は、室内空気(RA)の湿度を検出する。厳密には、内気湿度センサ(124)は、室内空気(RA)の相対湿度を検出する。内気湿度センサ(124)は、室内空気(RA)の絶対湿度を検出してもよい。
図3に示すように、装置内空気温度センサ(127)および装置内空気湿度センサ(128)は、換気ユニット(11)のケーシング(12)の内部に設けられる。装置内空気温度センサ(127)および装置内空気湿度センサ(128)は、第1位置(Z)である給気路(13)における全熱交換器(21)と利用熱交換器(52)との間(給気路(13)における全熱交換器(21)の下流側かつ利用熱交換器(52)の上流側の位置)に配置される。本実施形態では、装置内空気温度センサ(127)および装置内空気湿度センサ(128)は、給気路(13)における全熱交換器(21)と給気ファン(22)との間に配置される。
装置内空気温度センサ(127)は、全熱交換器(21)を通過した後、且つ利用熱交換器(52)を通過する前の空気の温度を検出する。装置内空気湿度センサ(128)は、全熱交換器(21)を通過した後、且つ利用熱交換器(52)を通過する前の空気の湿度を検出する。厳密には、装置内空気湿度センサ(128)は、この空気の相対湿度を検出する。装置内空気湿度センサ(128)は、この空気の絶対湿度を検出してもよい。なお、装置内空気温度センサ(127)および装置内空気湿度センサ(128)は、給気路(13)における給気ファン(22)と利用熱交換器(52)との間に配置されてもよい。
(6)制御部
換気装置(10)は、制御部(100)を有する。図2および図4に示すように、制御部(100)は、第1制御装置(101)と第2制御装置(102)とを含む。第1制御装置(101)は、熱源ユニット(80)に設けられる。第2制御装置(102)は、換気ユニット(11)に設けられる。第1制御装置(101)と第2制御装置(102)とは、通信線(W)によって互いに接続される。通信線(W)は有線または無線である。
第1制御装置(101)および第2制御装置(102)のそれぞれは、MCU(Micro Control Unit,マイクロコントローラユニット)、電気回路、電子回路を含む。MCUは、CPU(Central Processing Unit,中央演算処理装置)、メモリ、通信インターフェースを含む。メモリには、CPUが実行するための各種のプログラムが記憶されている。
第1制御装置(101)は、圧縮機(82)、熱源ファン(81)、切換機構(84)、および膨張弁(85)を制御する。第1制御装置(101)は、外気温度センサ(121)および外気湿度センサ(122)の検出値を受信する。第1制御装置(101)は、室外空気(OA)の温度を検出するとともに、室外空気の相対湿度に基づいて室外空気(OA)の絶対湿度を求める。
第2制御装置(102)は、給気ファン(22)および排気ファン(23)を制御する。具体的には、本実施形態の第2制御装置(102)は、給気ファン(22)の風量が目標風量になるように、第1モータ(M1)の回転数を制御する。第2制御装置(102)は、排気ファン(23)の風量が目標風量になるように第2モータ(M2)の回転数を制御する。このように、本実施形態の給気ファン(22)および排気ファン(23)は、いわゆる風量一定制御方式によって制御される。第2制御装置(102)は、減圧弁(52c)を制御する。
第2制御装置(102)は、内気温度センサ(123)、内気湿度センサ(124)、装置内空気温度センサ(127)、および装置内空気湿度センサ(128)の検出値を受信する。第2制御装置(102)は、室内空気(RA)の温度を検出するとともに、室内空気の相対湿度に基づいて室内空気(RA)の絶対湿度を求める。第2制御装置(102)は、第1位置(Z)での空気の温度を検出するとともに、第1位置(Z)での空気の相対湿度に基づいて第1位置(Z)での空気の絶対湿度を求める。
制御部(100)は、室外空気(OA)の温度、第1位置(Z)での空気の温度、および第1位置(Z)での空気の絶対湿度に応じて、運転モードを決定する。制御部(100)は、冷房運転、暖房運転、除湿運転、または送風運転を実行する。
(7)運転動作
換気装置(10)の運転動作について図2および図3を参照しながら説明する。換気装置(10)は、運転モードとして冷房運転、暖房運転、除湿運転、および送風運転を行う。図2では、冷房運転時の冷媒の流れを実線矢印で示し、暖房運転時の冷媒の流れを破線矢印で示している。本実施形態では、換気装置(10)は、除湿運転として、再熱除湿運転を行う。
(7-1)冷房運転
冷房運転では、制御部(100)が圧縮機(82)、熱源ファン(81)、給気ファン(22)、および排気ファン(23)を運転させる。制御部(100)は、切換機構(84)を第1状態とし、膨張弁(85)の開度を小さくし、減圧弁(52c)を全開状態とする。第1熱交換部(52a)および第2熱交換部(52b)は蒸発器として機能する。
冷房運転時の換気ユニット(11)では、排気ファン(23)の運転に伴い室内空気(RA)が吸込口(15a)に取り込まれる。給気ファン(22)の運転に伴い室外空気(OA)が第1流路(P1)に取り込まれる。吸込口(15a)の空気は、全熱交換器(21)の排気側内部流路(21b)を流れる。第1流路(P1)の空気は、全熱交換器(21)の給気側内部流路(21a)を流れる。
例えば夏季においては、図1に示す他の空気調和装置(A)により室内空間(5)が冷房される。この場合、室内空気(RA)の温度は室外空気(OA)の温度よりも低くなる。加えて、室内空気(RA)の湿度は室外空気(OA)の湿度よりも低くなる。このため、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気が排気側内部流路(21b)の空気によって冷却される。同時に、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気中の水分が排気側内部流路(21b)の空気へ移動する。
排気側内部流路(21b)から第2流路(P2)へ流出した空気は、第3流路(P3)および排気ダクト(D2)を流れ、排出空気(EA)として室外空間(6)へ排出される。
給気側内部流路(21a)において冷却および除湿された空気は、第4流路(P4)に流出する。この空気は、利用熱交換器(52)の第1熱交換部(52a)および第2熱交換部(52b)によって冷却される。冷却された空気は、給気ダクト(D3)を流れ、供給空気(SA)として室内空間(5)へ供給される。
(7-2)暖房運転
暖房運転では、制御部(100)が圧縮機(82)、熱源ファン(81)、給気ファン(22)、および排気ファン(23)を運転させる。制御部(100)は、切換機構(84)を第2状態とし、膨張弁(85)の開度を小さくし、減圧弁(52c)を全開状態とする。第1熱交換部(52a)および第2熱交換部(52b)は放熱器あるいは凝縮器として機能する。
暖房運転時の換気ユニット(11)では、排気ファン(23)の運転に伴い室内空気(RA)が吸込口(15a)に取り込まれる。給気ファン(22)の運転に伴い室外空気(OA)が第1流路(P1)に取り込まれる。吸込口(15a)の空気は、全熱交換器(21)の排気側内部流路(21b)を流れる。第1流路(P1)の空気は、全熱交換器(21)の給気側内部流路(21a)を流れる。
例えば冬季においては、図1に示す他の空気調和装置(A)により室内空間(5)が暖房される。この場合、室内空気(RA)の温度は室外空気(OA)の温度よりも高くなる。加えて、室内空気(RA)の湿度は室外空気(OA)の湿度よりも高くなる。このため、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気が排気側内部流路(21b)の空気によって加熱される。同時に、全熱交換器(21)では、排気側内部流路(21b)の空気中の水分が給気側内部流路(21a)の空気へ移動する。
排気側内部流路(21b)から第2流路(P2)へ流出した空気は、第3流路(P3)および排気ダクト(D2)を流れ、排出空気(EA)として室外空間(6)へ排出される。
給気側内部流路(21a)において加熱および加湿された空気は、第4流路(P4)に流出する。この空気は、利用熱交換器(52)の第1熱交換部(52a)および第2熱交換部(52b)によって加熱される。加熱された空気は、給気ダクト(D3)を流れ、供給空気(SA)として室内空間(5)へ供給される。
(7-3)再熱除湿運転
除湿運転としての再熱除湿運転では、制御部(100)が圧縮機(82)、熱源ファン(81)、給気ファン(22)、および排気ファン(23)を運転させる。制御部(100)は、切換機構(84)を第1状態とし、膨張弁(85)を全開とし、減圧弁(52c)の開度を小さくする。第1熱交換部(52a)が蒸発器として機能し、第2熱交換部(52b)は放熱器あるいは凝縮器として機能する。
例えば夏季においては、冷房運転時と同様に、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気が排気側内部流路(21b)の空気によって冷却される。同時に、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気中の水分が排気側内部流路(21b)の空気へ移動する。
排気側内部流路(21b)から第2流路(P2)へ流出した空気は、第3流路(P3)および排気ダクト(D2)を流れ、排出空気(EA)として室外空間(6)へ排出される。
給気側内部流路(21a)において冷却および除湿された空気は、第4流路(P4)に流出する。この空気は、利用熱交換器(52)の第1熱交換部(52a)において露点温度以下まで冷却される。これにより、空気中の水分が結露し、この空気が除湿される。第1熱交換部(52a)で冷却および除湿された空気は、第2熱交換部(52b)で加熱される。その結果、空気の温度が過剰に低くなることを抑制できるとともに、この空気の相対湿度を下げることができる。第2熱交換部(52b)で加熱された空気は、給気ダクト(D3)を流れ、供給空気(SA)として室内空間(5)へ供給される。なお、除湿運転では、第4流路(P4)に流入した空気が除湿されればよく、第2熱交換部(52b)で加熱されなくてもよい。
(7-4)送風運転
送風運転では、制御部(100)が給気ファン(22)および排気ファン(23)を運転させる。言い換えると、制御部(100)は、圧縮機(82)および熱源ファン(81)を停止させる。
送風運転時の換気ユニット(11)では、排気ファン(23)の運転に伴い室内空気(RA)が吸込口(15a)に取り込まれる。給気ファン(22)の運転に伴い室外空気(OA)が第1流路(P1)に取り込まれる。吸込口(15a)の空気は、全熱交換器(21)の排気側内部流路(21b)を流れる。第1流路(P1)の空気は、全熱交換器(21)の給気側内部流路(21a)を流れる。
例えば夏季においては、上述の冷房運転時のように、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気が排気側内部流路(21b)の空気によって冷却される。同時に、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気中の水分が排気側内部流路(21b)の空気へ移動する。また、例えば冬季においては、上述の暖房運転時のように、全熱交換器(21)では、給気側内部流路(21a)の空気が排気側内部流路(21b)の空気によって加熱される。同時に、全熱交換器(21)では、排気側内部流路(21b)の空気中の水分が給気側内部流路(21a)の空気へ移動する。
排気側内部流路(21b)から第2流路(P2)へ流出した空気は、第3流路(P3)および排気ダクト(D2)を流れ、排出空気(EA)として室外空間(6)へ排出される。
給気側内部流路(21a)において冷却および除湿された空気、または給気側内部流路(21a)において加熱および加湿された空気は、第4流路(P4)に流出する。この空気は、利用熱交換器(52)の第1熱交換部(52a)および第2熱交換部(52b)を通過する。このとき、圧縮機(82)が停止しているので、利用熱交換器(52)を通過した後の空気の温度および湿度は、利用熱交換器(52)を通過する前の空気の温度および湿度と同じである。言い換えると、第4流路(P4)に流入した空気は、冷却、除湿、および加熱のいずれも行われない。利用熱交換器(52)を通過した後の空気は、給気ダクト(D3)を流れ、供給空気(SA)として室内空間(5)へ供給される。
(8)運転モードの決定動作
制御部(100)は、2段階の判定を行うことで換気装置(10)の運転モードを決定する。運転モードの決定動作においては、まず、制御部(100)は、1次判定を行う。1次判定では、室外空気の温度に基づき、冷房サイクルでの運転を行う第1領域(図6を参照)と、暖房サイクルでの運転を行う第2領域(図6を参照)のどちらに属するのかを判定する。
次に、制御部(100)は、2次判定を行う。2次判定では、利用熱交換器(52)を機能させる必要があるか否か判定する。2次判定では、1次判定において第1領域に属する場合と第2領域に属する場合とで判定の内容が異なる。1次判定において第1領域に属すると判断された場合には、第2判定において、第1熱交換部(52a)を蒸発器として機能させる必要があるか否か判定する。一方、1次判定において第2領域に属すると判断された場合には、第2判定において第1熱交換部(52a)を放熱器あるいは凝縮器として機能させるか否かを判定する。
なお、1次判定では、制御部(100)は、室外空気の温度Toを用いる。2次判定では、第1位置(Z)での空気の温度Tcおよび第1位置(Z)での空気の絶対湿度Hcを用いる。詳細な換気装置(10)の運転モードの決定動作について、図5~図8を参照しながら説明する。
図5に示すように、ユーザーが換気装置(10)を運転させる操作を行うと、制御部(100)は、運転開始の指令を受けて、換気装置(10)の運転が開始される。換気装置(10)の運転が開始されると、ステップST1では、室外空気(OA)の温度To、第1位置での空気の温度Tc、および第1位置(Z)での空気の絶対湿度Hcの測定を開始する。
具体的には、外気温度センサ(121)が、室外空気の温度Toを検出する。加えて、装置内空気温度センサ(127)が、第1位置(Z)での空気の温度Tcを検出する。さらに、装置内空気湿度センサ(128)が第1位置(Z)での空気の相対湿度を検出し、制御部(100)が第1位置(Z)での空気の相対湿度に基づいて第1位置での空気の絶対湿度Hcを求める。
なお、第1位置での空気の温度Tcは、外気温度センサ(121)から検出された室外空気の温度Toと、内気温度センサ(123)から検出された室内空気の温度とから推定してもよい。この場合には、第1位置(Z)に空気温度センサを設けることなく、第1位置での空気の温度を検出できる。
ステップST2では、制御部(100)が1次判定を行う。具体的には、制御部(100)は、測定された室外空気の温度Toが第1温度T1より高いか否かを判定する。ステップST2において、室外空気の温度Toが第1温度T1よりも高い場合(T1<To)、制御部(100)は、ステップST3を行う(ステップST2のYES)。ここで、第1温度T1は、1次判定を行うために用いる基準温度のことである。本実施形態の第1温度T1は、所定の設定値に予め設定される。この第1温度T1は、10℃~18℃の間で設定される。本実施形態では、第1温度T1は10℃である。
ここで、図6に示すように、室外空気の温度Toが第1温度T1よりも高い場合(T1<To)は、第1領域に属する。室外空気の温度Toが第1領域に属する場合は、室外空間(6)の環境が比較的気温の高い時期(例えば、夏季)であることを示す。一方で、室外空気の温度Toが第1温度T1以下の場合(To≦T1)は、第2領域に属する。室外空気の温度Toが第2領域に属する場合は、室外空間(6)の環境が比較的気温の低い時期(例えば、冬季)であることを示す。
ステップST2において制御部(100)が1次判定を終えると、ステップST3以降において、制御部(100)は、1次判定の結果に応じて2次判定を行う。1次判定において、第1領域に属すると判断された場合には、制御部(100)は、2次判定を含むステップST3~ST10を実行する。一方で、1次判定において、第2領域に属すると判断された場合には、制御部(100)は、2次判定を含むステップST11~15を実行する。以下に各2次判定に基づく運転モードの決定動作の流れを説明する。
ステップST3,ST5,ST6において、制御部(100)は、2次判定を行う。具体的には、まずステップST3において、制御部(100)は、第1位置(Z)での空気の温度Tcが第2温度T2以上であるか否かを判定する。第1位置(Z)での空気の温度Tcが第2温度T2以上であった場合(T2≦Tc)には、制御部(100)は、ステップST4を行う(ステップST3のYES)。
ここで、第2温度T2は、2次判定を行うために用いる基準温度のことである。本実施形態の第2温度T2は、所定の設定値に予め設定される。この第2温度T2は、26℃~30℃の間で設定される。本実施形態では、第2温度T2は26℃である。
ステップST4において、制御部(100)は、図7にも示すように、冷房運転を実行する。このように、給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度が比較的高い場合には、制御部(100)が冷房運転を実行する。これにより、室内空間(5)に供給する空気の温度を下げることができる。
ステップST3において、第1位置(Z)での空気の温度Tcが第2温度T2未満であった場合(Tc<T2)には、ステップST5を行う(ステップST3のNO)。
ステップST5において、制御部(100)は、測定された第1位置(Z)での空気の温度Tcが第3温度T3以上であるか否かを判定する。第1位置(Z)での空気の温度Tcが第3温度T3以上であった場合(T3≦Tc)には、ステップST6を行う。
ここで、第3温度T3は、2次判定を行うために用いる基準温度のことである。本実施形態の第3温度T3は、所定の設定値に予め設定される。この第3温度T3は、10℃~18℃の間で設定される。本実施形態では、第3温度T3は、10℃である。
ステップST6において、制御部(100)は、第1位置(Z)での空気の絶対湿度Hcが第1湿度H1以上であるか否かを判定する。第1位置(Z)での空気の絶対湿度Hcが第1湿度H1以上であった場合(H1≦Hc)には、図7にも示すように、制御部(100)は、除湿運転を実行する(ステップST7)。
このように、給気路(13)における全熱交換器(21)通過後の空気の温度が適度に低い一方、給気路(13)における全熱交換器(21)通過後の空気の湿度が比較的高い場合には、制御部(100)が除湿運転を実行する。これにより、室内空間(5)に供給する空気の湿度を下げることができる。
ここで、第1湿度H1は、2次判定を行うために用いる基準湿度のことである。本実施形態の第1湿度H1は、所定の設定値に予め設定される。この第1湿度H1は、9.4kg/kg~13.7kg/kgの間で設定される。本実施形態では、第1湿度H1は、11.5kg/kgである。
ステップST5において第1位置(Z)での空気の温度Tcが第3温度T3未満であった場合(Tc<T3)、およびステップST6において第1位置(Z)での空気の絶対湿度Hcが第1湿度H1未満であった場合(Hc<H1)には、図7にも示すように、制御部(100)は、送風運転を実行する(ステップST8)。
このように、給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度が十分に低い、または湿度が適度に低い場合には、制御部(100)が送風運転を実行する。これにより、室内空間(5)に供給する空気の温度を下げる必要がない場合に、圧縮機(82)および熱源ファン(81)を停止させて利用熱交換器(52)を機能させないので、省エネ性を向上できる。
ステップST9において、制御部(100)は、ユーザーから換気装置(10)の運転停止指示が送信されたか否かを判定する。運転停止の指示がなかった場合には、ステップST10を行う(ステップST9のNO)。運転停止の指示があった場合には、制御部(100)は換気装置(10)の運転を停止する。
ステップST10において、制御部(100)は、室外空気の温度Toが第1温度T1以下の状態(To≦T1)が所定時間継続しているか否かを判定する。To≦T1の状態が所定時間継続していない場合には、ステップST3に戻り、2次判定を再度行う(ステップST10のNO)。To≦T1の状態が所定時間継続している場合には、ステップST2に戻り、1次判定を再度行う。
ここで、ステップST10では、室外空気の温度Toが第1温度T1より高い状態から第1温度T1以下の状態に室外空間(6)の環境が変化したか否かを判定している。言い換えると、制御部(100)は、室外空気の温度Toが第1温度T1を下回ったときに、運転モードの決定動作を1次判定からやり直し、運転モードを再度決定する。これにより、室外空間(6)の環境が大きく変化したときに、その変化に合わせて最適な運転モードを決定できる。
ステップST10における「所定時間」とは、2次判定の判定間隔よりも格段に長い時間のことである。具体的には、例えば2次判定の判定間隔が約20秒であるのに対し、1次判定における判定間隔(ステップST10における「所定時間」)は約20分である。このように、2次判定の判定間隔に比べて1次判定の判定間隔が各段に長いのは、2次判定で用いる第1位置(Z)での空気の温度および湿度は、室内空間(5)に配置された空気調和装置(A)の影響により短時間で変化する場合があるのに対して、室外空気の温度は短時間に大きく変化することがないからである。
次に、ステップST2において、室外空気の温度Toが第1温度T1以下の場合(ステップST2のNO)について説明する。ステップST2において、室外空気の温度Toが第1温度T1以下の場合、制御部(100)は、ステップST11を行う。
ステップST11において、制御部(100)は、2次判定を行う。具体的には、ステップST11において、制御部(100)は、第1位置(Z)での空気の温度Tcが第4温度T4より小さいか否かを判定する。第1位置(Z)での空気の温度Tcが第4温度T4以上より小さい場合(Tc<T4)には、ステップST12を行う(ステップST11のYES)。
ここで、第4温度T4は、2次判定を行うために用いる基準温度のことである。本実施形態の第4温度T4は、所定の設定値に予め設定される。この第4温度T4は、10℃~18℃の間で設定される。本実施形態では、第4温度T4は、10℃である。
ステップST12において、制御部(100)は、図8にも示すように、暖房運転を実行する。このように、給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度が比較的低い場合には、制御部(100)が暖房運転を実行する。これにより、室内空間(5)に供給する空気の温度を上げることができる。
ステップST11において、第1位置(Z)での空気の温度Tcが第4温度T4以上であった場合(T4≦Tc)には、ステップST13を行う(ステップST11のNO)。ステップST13では、制御部(100)が、図8にも示すように、送風運転を実行する。
このように、給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度が十分に高い場合には、制御部(100)が送風運転を実行する。これにより、室内空間(5)に供給する空気の温度を上げる必要がない場合に、圧縮機(82)および熱源ファン(81)を停止させて利用熱交換器(52)を機能させないので、省エネ性を向上できる。
ステップST14において、制御部(100)は、ユーザーから換気装置(10)の運転停止指示が送信されたか否かを判定する。運転停止の指示がなかった場合には、ステップST15を行う(ステップST14のNO)。運転停止の指示があった場合には、制御部(100)は換気装置(10)の運転を停止する。
ステップST15において、制御部(100)は、室外空気の温度Toが第1温度T1より高い状態(T1<To)が所定時間継続しているか否かを判定する。T1<Toの状態が所定時間継続していない場合には、ステップST11に戻り、2次判定を再度行う(ステップST15のNO)。T1<Toの状態が所定時間継続している場合には、ステップST2に戻り、1次判定を再度行う。
ここで、ステップST15では、室外空気の温度Toが第1温度T1以下の状態から第1温度T1より高い状態に室外空間(6)の環境が変化したか否かを判定している。言い換えると、制御部(100)は、室外空気の温度Toが第1温度T1を上回ったときに、運転モードの決定動作を1次判定からやり直し、運転モードを再度決定する。
ステップST15における「所定時間」とは、ステップST10における「所定時間」と同様に、2次判定の判定間隔よりも格段に長い時間である。
(9)実施形態の特徴
(9-1)
換気装置(10)は、給気路(13)における全熱交換器(21)の下流側かつ利用熱交換器(52)の上流側の位置である第1位置(Z)での空気の温度に応じて、運転モードを決定する制御部(100)を備えている。
第1位置(Z)の空気は全熱交換器(21)を通過しているので、第1位置(Z)での空気の温度は、室外空気の温度よりも室内空気の温度に近くなっている。したがって、第1位置(Z)での空気の温度に応じて運転モードを決定することで、利用熱交換器(52)を適切に使用できるので、換気装置(10)の省エネ性を向上できる。
(9-2)
制御部(100)は、室外空気の温度および第1位置(Z)での空気の温度に応じて、運転モードを決定する。
室外空気の温度によって室外の環境や季節を把握できる。したがって、この制御により室外空間の状態に応じて利用熱交換器(52)を適切に使用することができるので、換気装置(10)の省エネ性を向上できる。
(9-3)
制御部(100)は、前記室外空気の温度、第1位置(Z)での空気の温度、および第1位置(Z)での空気の湿度に応じて、運転モードを決定する。
第1位置(Z)での湿度は、室外空気の湿度よりも室内空気の湿度に近くなっている。したがって、この制御により利用熱交換器(52)を適切に使用できるので、換気装置(10)の省エネ性を向上できる。
(9-4)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度を上回ったときまたは下回ったときに、運転モードを再度決定する。
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度を境にして変化したときに運転モードを再度決定する。これにより、室外空気の温度が大きく変化したときに、その変化に合わせて最適な運転モードを決定できる。
(9-5)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度より高く、かつ第1位置(Z)での空気の温度が第2温度以上であるときに、運転モードとしての冷房運転を実行する。
これにより、室外空気の温度が比較的高く、かつ給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度も比較的高い場合に、制御部(100)によって冷房運転が実行される。その結果、室内空間(5)に供給する供給空気(SA)の温度を下げることができる。
(9-6)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度より高く、かつ第1位置(Z)での空気の温度が第2温度未満かつ第3温度以上のときに、運転モードしての除湿運転または送風運転を実行する。
室外空気の温度が比較的高い場合において、給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度がさほど高くなく、かつ室温を下げる必要がないときに、制御部(100)によって除湿運転または送風運転が実行される。
(9-7)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度より高く、かつ第1位置(Z)での空気の温度が第2温度未満かつ第3温度以上であり、かつ第1位置(Z)での空気の湿度が第1湿度以上であるときに、運転モードとしての除湿運転を実行する。
これにより、室外空気の温度が比較的高い場合において、給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度がさほど高くなく、かつ室温を下げる必要がないことに加えて、給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の湿度が高いときには、制御部(100)によって除湿運転が実行される。その結果、室内空間(5)に供給する供給空気(SA)の湿度を下げることができる。
(9-8)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度より高く、かつ第1位置(Z)での空気の温度が第2温度未満かつ第3温度以上であり、かつ第1位置(Z)での空気の湿度が第1湿度未満であるときに、運転モードとしての送風運転を実行する。
室外空気の温度が比較的高い場合において、給気路における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度がさほど高くなく、かつ室内の温度を下げる必要がないことに加えて、給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の湿度が低いときには、制御部(100)によって送風運転が実行される。これにより、利用熱交換器(52)を必要以上に使用しないので、省エネ性を向上できる。
(9-9)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度より高い状態から第1温度以下の状態に変化したときに、運転モードを再度決定する。
これにより、室外空間の環境が変化して室外空気の温度が低下した場合に、制御部(100)がその変化に応じた最適な運転モードを再度決定できる。
(9-10)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度以下かつ第1位置(Z)での空気の温度が第4温度未満のときに、運転モードとしての暖房運転を実行する。
これにより、室外空気の温度が比較的低く、かつ給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気の温度も低い場合には、制御部(100)によって暖房運転が実行される。その結果、室内空間(5)に供給される供給空気(SA)の温度を上げることができる。
(9-11)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度以下かつ第1位置(Z)での空気の温度が第4温度以上のときに、運転モードとしての送風運転を実行する。
これにより、室外空気の温度が比較的低く、一方で給気路(13)における全熱交換器(21)を通過した後の空気がある程度高い温度でありかつ室内の温度を上げる必要がない場合には、制御部(100)によって送風運転が実行される。その結果、利用熱交換器(52)を必要以上に使用しないので、省エネ性を向上できる。
(9-12)
制御部(100)は、室外空気の温度が第1温度以下の状態から第1温度より高い状態に変化したときに、運転モードを再度決定する。
これにより、室外の環境が変化して室外空気の温度が上昇した場合に、制御部(100)がその変化に応じた最適な運転モードを再度決定できる。
(9-13)
第1位置(Z)には、空気の温度を測定する装置内空気温度センサ(127)が配置される。これにより、第1センサによって、第1位置(Z)での空気の温度を測定できる。
(9-14)
換気装置(10)は、室外空気の温度を測定する外気温度センサ(121)が設けられた熱源ユニット(80)をさらに備えている。これにより、熱源ユニット(80)の外気温度センサ(121)によって室外空気の温度が測定できる。
(10)変形例
上述した実施形態の換気装置(10)は、以下の変形例の構成としてもよい。以下には、主として、実施形態と異なる点について説明する。
(10-1)変形例1
運転モードの決定動作における1次判定の結果が図6における第1領域にある場合(室外空気の温度Toが第1温度T1よりも高い場合)において、図9に示すように、第1位置(Z)での空気の温度Tcが第2温度T2未満かつ第5温度T5以上(T5≦Tc<T2)であって、かつ第1位置(Z)での空気の絶対湿度Hcが第1湿度H1以上(H1≦Hc)であるときに、再熱除湿運転ではなく、冷房運転が行われてもよい。
ここで、第5温度T5は、第2温度T2よりも若干低い温度である。本変形例では、第5温度T5は24℃である。なお、第5温度T5は、第1~第4温度と同様に、2次判定を行うために用いる基準温度のことである。本変形例の第4温度T4は、所定の設定値に予め設定される。
この制御によれば、制御部(100)が再熱除湿運転を行う領域が、上述した実施形態の換気装置(10)に比べて少ないので、換気装置(10)の省エネ性をより向上できる。
(10-2)変形例2
上述の実施形態の運転モードの決定動作では、ステップST10およびステップST15において、室外空気の温度Toが第1温度T1を境に変化した状態が所定時間継続しているか否かを判定していたが、この判定において、所定時間継続していなくてもよい。言い換えると、室外空気の温度Toが第1温度T1を境に変化した後、直ちに運転モードの決定動作を1次判定からやり直し、運転モードを再度決定してもよい。
(10-3)変形例3
変形例3の制御部(100)は、運転モードの決定動作において、2段階での判定を行わず、第1位置(Z)での空気の温度および湿度のみに応じて、運転モードを決定してもよい。この場合には、図10に示すように、第6温度T6を設定する。制御部(100)は、第1位置(Z)での空気の温度が第6温度T6より小さい場合に暖房運転を実行する。なお、第6温度T6は、第1~第4温度と同様に、2次判定を行うために用いる基準温度のことである。本変形例の第6温度T6は、所定の設定値に予め設定される。
(10-4)変形例4
運転モードの決定動作において、判定の基準値である第2温度T2~第6温度T6および第1湿度H1は、ヒステリシスを持ってもよい。言い換えると、第2温度T2~第6温度T6および第1湿度H1の値は、判定の場面ごとに変わってもよい。
具体的には、第2温度T2~第6温度T6の値は、第1位置(Z)での空気の温度Tcの変化に応じて、予め設定された設定値に所定の補正値を加算または減算した値としてもよい。また、第1湿度H1の値は、第1位置(Z)での空気の絶対湿度Hcの変化に応じて、予め設定された設定値に所定の補正値を加算または減算した値としてもよい。
より詳細には、例えば、運転モードの決定動作のステップST10において、To≦T1の状態が所定時間継続していないと判断されて、ステップST3に戻った場合(ステップST10のNO)、ステップST3で2次判定が再度実行される際の第2温度T2の値は、前に実行されたステップST3の第2温度T2の値に対して補正値を反映させた値にしてもよい。第3温度T3~第6温度T6および第1湿度H1についても、第2温度T2と同様に、再度の2次判定において補正値を反映させてもよい。
ここで、第2温度T2~第6温度T6における補正値は、例えば1℃であり、第1湿度H1における補正値は、例えば0.5g/kgである。このように制御することで、運転モードの決定におけるハンチングを抑制できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
第1熱交換器(21)は、給気路(13)を流れる空気と、排気路(14)を流れる空気の顕熱のみを交換する顕熱交換器であってもよい。
切換機構(84)は、四方切換弁でなくてもよい。切換機構(84)は、4つの流路とこれらを開閉する開閉弁を組み合わせた構成であってもよいし、2つの三方弁を組み合わせた構成であってもよい。
膨張弁(85)は、電子膨張弁でなくてもよく、感温式の膨張弁や、回転式の膨張機構であってもよい。
複数の給気ダクト(D3)を給気路(13)に接続してもよい。この場合、複数の給気路(13)のそれぞれの流出端が、1つの室内空間(5)または複数の室内空間(5)に繋がる。給気ダクト(D3)は、給気路(13)に繋がる1つの主管と、該主管から分岐する複数の分岐管を有してもよい。この場合、各分岐管の流出端が、1つの室内空間(5)または複数の室内空間(5)に繋がる。
除湿運転は、再熱除湿運転に限らず、弱冷房運転またはエコドライ運転であってもよい。弱冷房運転は、冷房運転よりも冷房能力が低い運転であり、利用熱交換器(52)に送られる風量を冷房運転時よりも少なくする運転である。エコドライ運転は、弱冷房運転よりも冷房能力が低い運転であり、利用熱交換器(52)の出口側における冷媒の過熱度を大きくする運転である。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態の要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、換気装置について有用である。
10 換気装置
12 ケーシング
13 給気路
14 排気路
21 全熱交換器(第1熱交換器)
22 給気ファン
23 排気ファン
52 利用熱交換器(第2熱交換器)
80 熱源ユニット(室外機)
100 制御部
121 外気温度センサ(第2センサ)
127 装置内空気温度センサ(第1センサ)
OA 室外空気
RA 室内空気
Z 第1位置

Claims (15)

  1. 室外空気を室内に供給する給気路(13)と、室内空気を室外に排出する排気路(14)とが形成されるケーシング(12)と、
    前記給気路(13)に配置された給気ファン(22)と、
    前記排気路(14)に配置された排気ファン(23)と、
    前記給気路(13)を流れる空気と前記排気路(14)を流れる空気とを熱交換させる第1熱交換器(21)と、
    前記給気路(13)における前記第1熱交換器(21)の下流側に配置される第2熱交換器(52)と、
    前記給気路(13)における前記第1熱交換器(21)の下流側かつ前記第2熱交換器(52)の上流側の位置である第1位置(Z)での空気の温度に応じて、運転モードを決定する制御部(100)とを備えている
    換気装置。
  2. 前記制御部(100)は、前記室外空気の温度および前記第1位置(Z)での空気の温度に応じて、前記運転モードを決定する
    請求項1に記載の換気装置。
  3. 前記制御部(100)は、前記室外空気の温度、前記第1位置(Z)での空気の温度、および前記第1位置(Z)での空気の湿度に応じて、前記運転モードを決定する
    請求項2に記載の換気装置。
  4. 前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が第1温度を上回ったときまたは下回ったときに、前記運転モードを再度決定する
    請求項2または3に記載の換気装置。
  5. 前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が第1温度より高く、かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が第2温度以上であるときに、前記運転モードとしての冷房運転を実行する
    請求項1~4のいずれか1つに記載の換気装置。
  6. 前記制御部(100)は、
    前記室外空気の温度が前記第1温度より高く、
    かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が第2温度未満かつ第3温度以上のときに、
    前記運転モードしての除湿運転または送風運転を実行する
    請求項5に記載の換気装置。
  7. 前記制御部(100)は、
    前記室外空気の温度が前記第1温度より高く、
    かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が前記第2温度未満かつ前記第3温度以上であり、
    かつ前記第1位置(Z)での空気の湿度が第1湿度以上であるときに、
    前記運転モードとしての除湿運転を実行する
    請求項6に記載の換気装置。
  8. 前記制御部(100)は、
    前記室外空気の温度が前記第1温度より高く、
    かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が前記第2温度未満かつ前記第3温度以上であり、
    かつ前記第1位置(Z)での空気の湿度が第1湿度未満であるときに、
    前記運転モードとしての送風運転を実行する
    請求項6または7に記載の換気装置。
  9. 前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が前記第1温度より高い状態から前記第1温度以下の状態に変化したときに、前記運転モードを再度決定する
    請求項5~8のいずれか1つに記載の換気装置。
  10. 前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が第1温度以下かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が第4温度未満のときに、前記運転モードとしての暖房運転を実行する
    請求項1~9のいずれか1つに記載の換気装置。
  11. 前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が第1温度以下かつ前記第1位置(Z)での空気の温度が第4温度以上のときに、前記運転モードとしての送風運転を実行する
    請求項1~10のいずれか1つに記載の換気装置。
  12. 前記制御部(100)は、前記室外空気の温度が前記第1温度以下の状態から前記第1温度より高い状態に変化したときに、前記運転モードを再度決定する
    請求項10または11に記載の換気装置。
  13. 前記第1位置(Z)には、空気の温度を測定する第1センサ(127)が配置される
    請求項1~12のいずれか1つに記載の換気装置。
  14. 前記第1位置(Z)での空気の温度は、前記室外空気の温度および前記室内空気の温度から推定される
    請求項1~12のいずれか1つに記載の換気装置。
  15. 前記室外空気の温度を測定する第2センサ(121)が設けられた室外機(80)をさらに備えている
    請求項1~14のいずれか1つに記載の換気装置。
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