JP2023109330A - 液晶ポリエステル樹脂、その製造方法、液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents

液晶ポリエステル樹脂、その製造方法、液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品 Download PDF

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裕史 中川
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Abstract

【課題】バリを抑制しつつ、ハイサイクル成形性に優れる液晶ポリエステル樹脂を得ること。【解決手段】由来の構造単位(I)、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸由来の構造単位(II)、4,4’-ジヒドロキシビフェニル由来の構造単位(III)、ハイドロキノン由来の構造単位(IV)、テレフタル酸由来の構造単位(V)を含む液晶ポリエステル樹脂であって、下記式(A)~(E)を満たす液晶ポリエステル樹脂。36≦[I]≦49.8・・・(A)、5.5<[II]≦15・・・(B)、1≦[III]≦9・・・(C)、14≦[IV]≦25・・・(D)、18≦[V]≦29・・・(E)([I]~[V]は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対する、各構造単位(I)~(V)の含有量(モル%)を示す。)【選択図】なし

Description

本発明は、液晶ポリエステル樹脂、液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。より詳しくは、液晶ポリエステル樹脂、液晶ポリエステル樹脂組成物、ならびにそれを用いて得られる成形品に関するものである。
液晶ポリエステル樹脂は、耐熱性、流動性および寸法安定性に優れるため、それらの特性が要求される電気・電子部品に用いられている。近年、スマートフォン等の小型化により、部品の高集積度化、薄肉化、低背化等が一層求められており、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンおよびテレフタル酸に由来する構造単位を含むことで、優れた流動性を有しつつ、高強度や耐ブリスター性などを両立させた液晶ポリエステル樹脂(例えば、特許文献1~6)が提案されている。
特開2021-24985号公報 特開2017-137438号公報 国際公開第2018/101214号 特開2012-126842号公報 特開2015-183159号 特開2015-227404号公報
しかしながら、薄肉成形品を成形する場合、高い射出圧で成形する必要があり、前記特許文献1~6に記載された方法では、成形機や金型を傷めてしまう課題、射出圧のバラつきが生じやすく完全に充填できない課題、さらに熱処理後に形状を保持できない課題があった。
本発明の課題は、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れた液晶ポリエステル樹脂、液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、p-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンおよびテレフタル酸に由来する構造単位を一定量含む液晶ポリエステル樹脂が、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は以下のとおりである:
(1)下記構造単位(I)~(V)を含む液晶ポリエステル樹脂であって、下記式(A)~(E)を満たす液晶ポリエステル樹脂。
36≦[I]≦49.8 ・・・(A)
5.5<[II]≦15 ・・・(B)
1≦[III]≦9 ・・・(C)
14≦[IV]≦25 ・・・(D)
18≦[V]≦29 ・・・(E)
([I]~[V]は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対する、各構造単位(I)~(V)の含有量(モル%)を示す。)
Figure 2023109330000001
(2)さらに、下記式(F)を満たす(1)に記載の液晶ポリエステル樹脂。
4≦[I]/[II]<7 ・・・(F)
(3)さらに、下記式(G)を満たす(1)または(2)に記載の液晶ポリエステル樹脂。
46≦[I]≦49.8 ・・・(G)
(4)構造単位(I)~(V)を与えるモノマーを共重合して、(1)~(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂を製造する方法。
(5)(1)~(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂100重量部に対し、充填材10~200重量部を含有する、液晶ポリエステル樹脂組成物。
(6)(1)~(3)のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂、または(5)に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物からなる成形品。
(7)成形品が、コネクタ、リレー、スイッチ、コイルボビン、およびカメラモジュールのアクチュエータ部品からなる群から選択されるいずれかである(6)に記載の成形品。
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる成形品を得ることができる。特に、小型の電気・電子部品用途などの成形に好適である。
実施例において作製したコネクタ成形品の斜視図およびそり量の測定部位を示す概念図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
<液晶ポリエステル樹脂>
液晶ポリエステル樹脂は、異方性溶融相を形成するポリエステルである。このようなポリエステル樹脂としては、例えば、後述するオキシカルボニル単位、ジオキシ単位、ジカルボニル単位などから異方性溶融相を形成するよう選ばれた構造単位から構成されるポリエステルなどが挙げられる。
次に、液晶ポリエステル樹脂を構成する構造単位について説明する。
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、オキシカルボニル単位として、下記構造単位(I)を36モル%以上含む。構造単位(I)はp-ヒドロキシ安息香酸に由来する構造単位である。構造単位(I)が36モル%未満である場合、射出圧が大幅に高くなり安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(I)は40モル%以上がより好ましく、43モル%以上がさらに好ましく、46モル%以上が特に好ましい。
一方、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、構造単位(I)を49.8モル%以下含む。構造単位(I)が49.8モル%より多い場合、射出圧が大幅に高くなり安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(I)は49.4モル%以下が好ましく、49モル%以下がより好ましい。
Figure 2023109330000002
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、オキシカルボニル単位として、下記構造単位(II)を5.5モル%より多く含む。構造単位(II)は6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸に由来する構造単位である。構造単位(II)が5.5モル%以下である場合、射出圧が大幅に高くなり安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(II)は6モル%以上が好ましく、7モル%以上がより好ましい。
一方、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、構造単位(II)を15モル%以下含む。構造単位(II)が15モル%より多い場合、射出圧が安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(II)は13モル%以下が好ましく、11モル%以下がより好ましい。
Figure 2023109330000003
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(I)と(II)の含有量のモル比([I]/[II])が、4以上であることが好ましく、4.5以上がより好ましく、5以上がさらに好ましい。一方、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、[I]/[II]は7より小さいことが好ましく、6.5以下がより好ましい。
他に、オキシカルボニル単位として、m-ヒドロキシ安息香酸などに由来する構造単位を、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、ジオキシ単位として、下記構造単位(III)を1モル%以上含む。構造単位(III)は、4,4’-ジヒドロキシビフェニルに由来する構造単位である。構造単位(III)が1モル%未満である場合、射出圧が大幅に高くなり安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(III)は2モル%以上が好ましく、3モル%以上がより好ましい。
一方、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、下記構造単位(III)を9モル%以下含む。構造単位(III)が9モル%より多い場合、射出圧が安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(III)は8モル%以下が好ましく、7モル%以下がより好ましい。
Figure 2023109330000004
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、ジオキシ単位として、下記構造単位(IV)を14モル%以上含む。構造単位(IV)は、ハイドロキノンに由来する構造単位である。構造単位(IV)が14モル%未満である場合、射出圧が安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(III)は15モル%以上が好ましく、16モル%以上がより好ましい。
一方、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、構造単位(IV)を25モル%以下含む。構造単位(IV)が25モル%より多い場合、射出圧が大幅に高くなり安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(IV)は24モル%以下が好ましく、23モル%以下がより好ましい。
Figure 2023109330000005
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(III)と(IV)の含有量のモル比([III]/[IV])が、0.1以上であることが好ましく、0.15以上であることがより好ましく、0.2以上であることがさらに好ましい。一方、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、[III]/[IV]は0.6以下が好ましく、0.55以下がより好ましく、0.5以下がさらに好ましい。
他に、ジオキシ単位として、レゾルシノール、t-ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、クロロハイドロキノン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、3,4’-ジヒドロキシビフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノンなどの芳香族ジオールに由来する構造単位;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオールに由来する構造単位;1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオールに由来する構造単位を、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、ジカルボニル単位として、下記構造単位(V)を18モル%以上含む。構造単位(V)は、テレフタル酸に由来する構造単位である。構造単位(V)が18モル%未満である場合、射出圧が大幅に高くなり安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(V)は19モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましい。
一方、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対して、構造単位(V)を29モル%以下含む。構造単位(V)が29モル%より多い場合、射出圧が大幅に高くなり安定しなくなるほか、熱処理後に形状が大きく変化してしまう。安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(V)は28モル%以下が好ましく、27モル%以下がより好ましい。
Figure 2023109330000006
他に、ジカルボニル単位として、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、3,3’-ジフェニルジカルボン酸、2,2’-ジフェニルジカルボン酸、1,2-ビス(フェノキシ)エタン-4,4’-ジカルボン酸、1,2-ビス(2-クロロフェノキシ)エタン-4,4’-ジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸に由来する構造単位;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂肪族ジカルボン酸に由来する構造単位;1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸に由来する構造単位を、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
また、液晶ポリエステル樹脂には、上記構造単位(I)~(V)に加えて、p-アミノ安息香酸、p-アミノフェノールなどから生成した構造単位を、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、前記構造単位(I)~(V)の合計量が98モル%以上であることが好ましく、99モル%以上が好ましく、100モル%がより好ましい。
また、前記構造単位(III)および(IV)の合計量と、構造単位(V)の含有量の比(([III]+[IV])/[V])は、重合性制御の観点から、0.9以上1.1以下が好ましく、1.0であることがより好ましい。
上記の各構造単位を構成する原料となるモノマーは、各構造単位を形成しうる構造であれば特に限定されない。また、そのようなモノマーの水酸基のアシル化物、カルボキシル基のエステル化物、酸ハロゲン化物、酸無水物などのカルボン酸誘導体などが使用されてもよい。
液晶ポリエステル樹脂について、各構造単位の含有量の算出法を以下に示す。まず、液晶ポリエステル樹脂を粉砕後、水酸化テトラメチルアンモニウムを添加し、島津製GCMS-QP5050Aを用いて、熱分解GC/MS測定を行うことによって求めることができる。検出されなかった、あるいは検出限界以下の構造単位の含有量は0モル%として計算する。
液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm)は、耐熱性の観点から、280℃以上が好ましく、300℃以上がより好ましく、320℃以上がさらに好ましい。一方、加工性の観点から、液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm)は、370℃以下が好ましく、360℃以下がより好ましく、350℃以下がさらに好ましい。
液晶ポリエステル樹脂の溶融粘度は、安定した射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、3Pa・s以上が好ましく、5Pa・s以上がより好ましく、7Pa・s以上がさらに好ましい。一方、低射出圧の観点から、液晶ポリエステル樹脂の溶融粘度は、50Pa・s以下が好ましく、30Pa・s以下が好ましく、20Pa・s以下がさらに好ましい。
なお、この溶融粘度は、液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm)+20℃の温度において、かつ、せん断速度1000/秒の条件下で、高化式フローテスターによって測定した値である。
<液晶ポリエステル樹脂の製造方法>
本発明の液晶ポリエステル樹脂を製造する方法は、構造単位(I)~(V)を与えるモノマーを、上述の範囲の含有量で共重合して得る方法や、構造単位(I)~(V)を上述の範囲外の含有量で共重合して得られた、2種類以上の液晶ポリエステル樹脂をブレンドして、構造単位(I)~(V)を上述の範囲とする方法があるが、ブレンド前の液晶ポリエステル樹脂の性質を引き継がずに、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、構造単位(I)~(V)を与えるモノマーを、上述の範囲の含有量で共重合して得る方法が好ましい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂を製造する方法は、公知のポリエステルの重縮合法に準じて製造できる。具体的には、p-ヒドロキシ安息香酸に由来する構造単位、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸に由来する構造単位、4,4’-ジヒドロキシビフェニルに由来する構造単位、ハイドロキノンに由来する構造単位、およびテレフタル酸に由来する構造単位からなる液晶ポリエステル樹脂を例に、以下が挙げられる。
(1)p-アセトキシ安息香酸、6-アセトキシ-2-ナフトエ酸、4,4’-ジアセトキシビフェニル、1,4-ジアセトキシベンゼンおよびテレフタル酸から脱酢酸縮重合反応によって液晶ポリエステル樹脂を製造する方法。
(2)p-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、1,4-ジアセトキシベンゼンおよびテレフタル酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアセチル化した後、脱酢酸重合することによって液晶ポリエステル樹脂を製造する方法。
(3)p-ヒドロキシ安息香酸フェニル、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸フェニル、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンおよびテレフタル酸ジフェニルから脱フェノール重縮合反応により液晶ポリエステル樹脂を製造する方法。
(4)p-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸およびテレフタル酸に所定量のジフェニルカーボネートを反応させて、それぞれフェニルエステルとした後、4,4’-ジヒドロキシビフェニルおよびハイドロキノンを加え、脱フェノール重縮合反応により液晶ポリエステル樹脂を製造する方法。
なかでも(2)p-ヒドロキシ安息香酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、1,4-ジアセトキシベンゼンおよびテレフタル酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアセチル化した後、脱酢酸重合することによって液晶ポリエステル樹脂を製造する方法が、液晶ポリエステル樹脂の重合度の制御に工業的に優れる点から、好ましく用いられる。
本発明で使用する液晶ポリエステル樹脂の製造方法として、固相重合法により重縮合反応を完了させることも可能である。固相重合法による処理としては、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、液晶ポリエステル樹脂のポリマーまたはオリゴマーを粉砕機で粉砕する。粉砕したポリマーまたはオリゴマーを、窒素気流下、または、減圧下において加熱し、所望の重合度まで重縮合することで、反応を完了させる。上記加熱は、液晶ポリエステルの融点-50℃~融点-5℃(例えば、200~300℃)の範囲で1~50時間行うことが好ましい。
液晶ポリエステル樹脂の重縮合反応は、無触媒でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウムなどを触媒として使用することもできる。
<充填材>
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、液晶ポリエステル樹脂の機械強度その他の特性を付与するために充填材を含有してもよい。本発明で使用される充填材は、特に限定されるものではないが、例えば、繊維状、ウィスカー状、板状、粉末状、粒状などの充填材を挙げることができる。具体的には、繊維状、ウィスカー状充填材としては、ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド繊維や液晶ポリエステル繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー、および針状酸化チタンなどが挙げられる。板状充填材としては、マイカ、タルク、カオリン、ガラスフレーク、クレー、二硫化モリブデン、およびワラステナイトなどが挙げられる。粉状、粒状の充填材としては、シリカ、ガラスビーズ、酸化チタン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウムおよび黒鉛などが挙げられる。本発明に使用される上記の充填材は、その表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤など)、その他の表面処理剤で処理されていてもよい。また、本発明に使用される上記の充填材は、2種以上を併用してもよい。
上記充填材中、特に引張強度や曲げ強度などの機械的強度、耐熱性、寸法安定性に優れる点から、ガラス繊維を使用することが好ましい。ガラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものであれば特に限定はなく、例えば、長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどを挙げることができる。また、薄肉流動性に優れる点から、板状充填材を使用することが好ましい。
上記充填材は、その表面が公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤など)、その他の表面処理剤により処理されていてもよい。また、ガラス繊維は、エチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲でさらに酸化防止剤、熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ハイドロキノン、ホスファイト、チオエーテル類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(例えば、レゾルシノール、サリシレート)、亜リン酸塩、次亜リン酸塩などの着色防止剤、滑剤および離型剤(モンタン酸およびその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料または顔料を含む着色剤、導電剤あるいは着色剤としてカーボンブラック、結晶核剤、可塑剤、難燃剤(臭素系難燃剤、燐系難燃剤、赤燐、シリコーン系難燃剤など)、難燃助剤、および帯電防止剤から選択される通常の添加剤を配合することができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物において、充填材の含有量は、液晶ポリエステル樹脂100重量部に対し、10~200重量部が好ましい。充填材含有量が10重量部以上であれば、成形品の機械強度を向上させることができる。15重量部以上がより好ましく、20重量部以上がさらに好ましい。一方、充填材含有量が200重量部以下であれば、成形性および薄肉流動性に優れ、小型薄肉成形品を容易に射出成形可能な液晶ポリエステル樹脂組成物が得られるため好ましい。150重量部以下がより好ましく、100重量部以下がさらに好ましい。
上記の充填材および添加剤を配合する方法としては、例えば、液晶ポリエステル樹脂に充填材およびその他の固体状の添加剤等を配合するドライブレンド法や、液晶ポリエステル樹脂に充填材およびその他の液体状の添加剤等を配合する溶液配合法、充填材およびその他の添加剤を液晶ポリエステル樹脂の重合時に添加する方法、液晶ポリエステル樹脂に充填材およびその他の添加剤を溶融混練する方法を用いることができ、なかでも溶融混練する方法が好ましい。
溶融混練には、公知の方法を用いることができる。例えば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機などを挙げることができる。なかでも二軸押出機が好ましい。溶融混練温度は、液晶ポリエステル樹脂の融点以上融点+50℃以下が好ましい。
混練方法としては、1)液晶ポリエステル樹脂、充填材やその他の添加剤を元込めフィーダーから一括で投入して混練する方法(一括混練法)、2)液晶ポリエステル樹脂とその他の添加剤を元込めフィーダーから投入して混練した後、充填材およびその他の添加剤をサイドフィーダーから添加して混練する方法(サイドフィード法)、3)液晶ポリエステル樹脂とその他の添加剤を高濃度に含む液晶ポリエステル組成物(マスターペレット)を作製し、次いで規定の濃度になるようにマスターペレットを液晶ポリエステル樹脂、充填材と混練する方法(マスターペレット法)などが挙げられる。また、充填材およびその他の添加剤を添加する方法としては、一括混練法、逐次添加法、高濃度組成物(マスター)を添加する方法等が挙げられ、いずれの方法でもかまわない。
<成形品>
本発明の液晶ポリエステル樹脂および液晶ポリエステル樹脂組成物は、通常の射出成形、押出成形、プレス成形、溶液キャスト製膜、紡糸などの成形方法によって、優れた表面外観(色調)、機械的性質、耐熱性を有する成形品に加工することが可能である。ここでいう成形品としては、射出成形品、押出成形品、プレス成形品、シート、パイプ、未延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムなどの各種フィルム、未延伸糸、超延伸糸などの各種繊維などが挙げられる。特に加工性の観点から射出成形であることが好ましい。溶融成形する場合、液晶ポリエステル樹脂組成物の劣化を抑制し、機械強度を向上させる観点から、370℃以下で溶融成形するのが好ましく、360℃以下がより好ましい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂および液晶ポリエステル樹脂組成物を成形して得られる成形品は、電気・電子部品として好ましく用いることができる。電気・電子部品としては、例えば、パソコン、GPS内蔵機器、携帯電話、衝突防止用レーダーなどのミリ波および準ミリ波レーダー、タブレットやスマートフォンなどの移動通信・電子機器のアンテナに用いられるフレキシブルプリント基板、積層用回路基板、プリント配線基板および三次元回路基板;LEDなどのランプリフレクターやランプソケット、移動通信端末の通信基地局スモールセルやマイクロセル部材、アンテナカバー、筐体、センサー、カメラモジュールのアクチュエータ部品、コネクタ、リレーケースおよびベース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサーなどが挙げられる。なかでも、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる点から、コネクタ、リレー、スイッチ、コイルボビン、カメラモジュールのアクチュエータ部品などに有用である。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明が実施例により限定されるものではない。実施例中、液晶ポリエステル樹脂の組成および特性評価は以下の方法により測定した。
(1)液晶ポリエステル樹脂の組成分析
粉砕した液晶ポリエステル樹脂ペレット0.1mgに、水酸化テトラメチルアンモニウム25%メタノール溶液2μLを添加し、島津製GCMS-QP5050Aを用いて熱分解GC/MS測定を行い、液晶ポリエステル樹脂中の各構成成分の組成比を求めた。
(2)液晶ポリエステルの融点(Tm)測定
示差走査熱量計DSC-7(パーキンエルマー製)により、液晶ポリエステル樹脂を室温から20℃/分の昇温条件で加熱した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm)の観測後、Tm+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再度20℃/分の昇温条件で加熱した際に観測される吸熱ピーク温度を融点(Tm)とした。
(3)液晶ポリエステル樹脂の溶融粘度
高化式フローテスターCFT-500D(オリフィス0.5φ×10mm)(島津製作所製)を用いて、Tm+20℃で、せん断速度1000/sの条件で液晶ポリエステル樹脂の溶融粘度を測定した。
(4)射出圧力およびその安定性の評価
液晶ポリエステル樹脂を、熱風乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥した後、ファナックα30C射出成形機(ファナック製)に供し、シリンダー温度を液晶ポリエステル樹脂の融点+20℃に設定し、金型温度90℃、射出速度400mm/sの条件で射出成形を行い、図1aに示す、コネクタ成形品の片側の短尺面2に設置したピンゲートG1(ゲート径0.3mm)から液晶ポリエステル樹脂を充填し、端子間ピッチが0.4mm、製品の最小肉厚部(隔壁部3)が0.2mm、外形寸法が幅3mm×高さ2mm×長さ30mmのコネクタ成形品を得たときの成形時のピーク圧力を求めた。これを100ショット行い、ピーク圧力の平均値を射出圧力、ピーク圧力の標準偏差を安定性とし、ピーク圧力の平均値ならびに標準偏差が低いほど優れると評価した。図1aは上記コネクタ成形品の斜視図である。
(5)熱処理後形状安定性の評価
液晶ポリエステル樹脂を、熱風乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥した後、ファナックα30C射出成形機(ファナック製)に供し、シリンダー温度を液晶ポリエステル樹脂の融点+20℃に設定し、金型温度90℃、射出圧力を100MPa、速度を最低充填速度に設定し、(4)と同様のコネクタ成形品を得た。得られたコネクタ成形品を260℃に加熱されたオーブン中に3分間放置し、コネクタ成形品の熱処理後のそり量を測定した。なお、そり量は長尺成形品の長尺方向の両端を直線で結んだ線を基準とし、そこからの寸法差を測定した。図1bは上記長尺成形品においてそり量の測定部位を示す概念図であり、A-B面を基準面aとして、最大変形面bとの差をそり量とした。そり量が少ないほど形状安定性に優れる。
[実施例1]
撹拌翼および留出管を備えた5Lの反応容器にp-ヒドロキシ安息香酸(HBA)792重量部、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸(HNA)198重量部、4,4’-ジヒドロキシビフェニル(DHB)109重量部、ハイドロキノン(HQ)206重量部、テレフタル酸(TPA)408重量部および無水酢酸1314重量部(フェノール性水酸基合計の1.10当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら145℃で120分反応させた後、145℃から360℃まで4時間かけて昇温した。その後、重合温度を360℃に保持し、1.0時間かけて1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に反応を続け、所定の撹拌トルクに到達したところで重合を完了させた。次に、直径6mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状に吐出し、カッターによりペレタイズして液晶ポリエステル樹脂(A-1)を得た。
[実施例2]
モノマー仕込みを、HBA598重量部、HNA330重量部、DHB44重量部、HQ283重量部、TPA467重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A-2)を得た。
[実施例3]
モノマー仕込みを、HBA792重量部、HNA132重量部、DHB185重量部、HQ180重量部、TPA437重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A-3)を得た。
[実施例4]
モノマー仕込みを、HBA743重量部、HNA176重量部、DHB153重量部、HQ206重量部、TPA447重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A-4)を得た。
[実施例5]
モノマー仕込みを、HBA663重量部、HNA154重量部、DHB174重量部、HQ232重量部、TPA505重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A-5)を得た。
[実施例6]
モノマー仕込みを、HBA776重量部、HNA264重量部、DHB65重量部、HQ219重量部、TPA389重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A-6)を得た。
[比較例1]
モノマー仕込みを、HBA711重量部、DHB176重量部、HQ240重量部、TPA168重量部、TPA467重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A’-7)を得た。
[比較例2]
モノマー仕込みを、HBA711重量部、HNA88重量部、DHB261重量部、HQ180重量部、TPA505重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A’-8)を得た。
[比較例3]
モノマー仕込みを、HBA517重量部、HNA220重量部、DHB174重量部、HQ271重量部、TPA350重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A’-9)を得た。
[比較例4]
モノマー仕込みを、HBA857重量部、HNA242重量部、DHB65重量部、HQ193重量部、TPA350重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂(A’-10)を得た。
実施例1~6および比較例1~4で得られた液晶ポリエステル樹脂について、上記(1)~(5)の評価を行った結果を表1に示す。
Figure 2023109330000007
実施例1~6および比較例1~4で得られた液晶ポリエステル樹脂に対して、さらに充填材を加えて、液晶ポリエステル樹脂組成物を作製した。各実施例および比較例において用いた充填材を次に示す。
充填材(B)
(B-1)日本電気硝子製 ミルドファイバー(40M-10A)
(B-2)ヤマグチマイカ製 マイカ(A-21)
[実施例7、比較例5]
サイドフィーダーを備えた東芝機械製TEM35B型2軸押出機で、各製造例で得られた液晶ポリエステル樹脂(A-1、A’-7)を表2に示す配合量でホッパーから投入し、充填材(B-1、B-2)を表2に示す配合量でサイドフィーダーから投入し、シリンダー温度を液晶ポリエステル樹脂の融点+10℃に設定し、溶融混練してペレットとした。得られた液晶ポリエステル樹脂組成物のペレットを熱風乾燥後、(4)(5)と同様に評価を行った結果を表2に示す。
Figure 2023109330000008
表1および表2の結果から、構造単位(I)~(V)を所定量含む液晶ポリエステル樹脂、または該樹脂を用いた液晶ポリエステル樹脂組成物を用いることにより、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れる成形品を得ることができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂および液晶ポリエステル樹脂組成物は、安定して低い射出圧で成形可能であり、かつ熱処理後の形状安定性に優れるため、コネクタ、リレー、スイッチ、コイルボビン、およびカメラモジュールのアクチュエータ部品などの電気・電子部品や機械部品用途に好適である。
1 長尺面
2 短尺面
3 長さ30mm
4 高さ2mm
5 幅3mm
6 ピッチ間距離0.4mm
7 最小肉厚部0.2mm
8 ソリ量
G1 ピンゲート
a 基準面
b 最大変形面

Claims (7)

  1. 下記構造単位(I)~(V)を含む液晶ポリエステル樹脂であって、下記式(A)~(E)を満たす液晶ポリエステル樹脂。
    36≦[I]≦49.8 ・・・(A)
    5.5<[II]≦15 ・・・(B)
    1≦[III]≦9 ・・・(C)
    14≦[IV]≦25 ・・・(D)
    18≦[V]≦29 ・・・(E)
    ([I]~[V]は、液晶ポリエステル樹脂の全構造単位100モル%に対する、各構造単位(I)~(V)の含有量(モル%)を示す。)
    Figure 2023109330000009
  2. さらに、下記式(F)を満たす請求項1に記載の液晶ポリエステル樹脂。
    4≦[I]/[II]<7 ・・・(F)
  3. さらに、下記式(G)を満たす請求項1または2に記載の液晶ポリエステル樹脂。
    46≦[I]≦49.8 ・・・(G)
  4. 構造単位(I)~(V)を与えるモノマーを共重合して、請求項1~3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂を製造する方法。
  5. 請求項1~3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂100重量部に対し、充填材10~200重量部を含有する、液晶ポリエステル樹脂組成物。
  6. 請求項1~3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂、または請求項5に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物からなる成形品。
  7. 成形品が、コネクタ、リレー、スイッチ、コイルボビン、およびカメラモジュールのアクチュエータ部品からなる群から選択されるいずれかである請求項6に記載の成形品。
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