JP2023094806A - リアクトル - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルの振動とコアの振動の伝搬を抑制し、振動を低減させたリアクトルを提供する。【解決手段】リアクトルは、筒状のコイルと、筒状のコイルの少なくとも一部を被覆するコイルモールド樹脂4と、を有するモールドコイル3aと、コイルが巻回される脚部12を有するコアと、コアの少なくとも一部を被覆するコアモールド樹脂2と、を有するモールドコア1a、1bと、を備える。コイルモールド樹脂4は、モールドコア1a、1bが嵌め込まれるコイル側嵌合部43を有し、コアモールド樹脂2は、コイル側嵌合部43に対応する位置にコイル側嵌合部43と嵌合するコア側嵌合部22を有する。モールドコア1a、1bは、モールドコイル3aの内周面と全域に亘って接触しておらず、モールドコア1a、1bとモールドコイル3aの内周面の全域に隙間が設けられており、コア側嵌合部22とコイル側嵌合部43の間のクリアランスは、前記隙間よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、リアクトルに関する。
OA機器、太陽光発電システム、自動車、無停電電源など様々な用途にリアクトルが用いられている。リアクトルは主としてコイル、コア及び樹脂部材から成る。コイルは、通電により巻数に従って磁束を発生させ、コアは、コイルが発生させた磁束を通す磁路となる。リアクトルは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品である。樹脂部材は、コイルとコアの絶縁を図っている。
このようなリアクトルとしては、例えば、第1のモールド成型を行い、コアと樹脂部材を一体化した後、コアにコイルを組み付けて、第2のモールド成型を行って、コアとコイルを樹脂部材で一体化する、二重モールドのリアクトルが知られている。または、コア及びコイルを別々にモールド成型し、樹脂部材と一体化したコアを筒状のコイルの内周に圧入することでコイルとコアを一体化する手法もある。
特開2013-149841号公報 特開2012-028572号公報
コイルは磁気吸引力による振動を起こし、コアは磁歪による振動を起こす。コアとコイルを一体化すると、コアとコイルは樹脂部材を介して連結されるので、コイルの振動とコアの振動が互いに伝搬し合う。その結果、コイルの振動とコアの振動が共振し、リアクトルの振動の増大を招いていた。近年では、リアクトルの用途の多様化に伴い、より一層の振動低減が求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コイルの振動とコアの振動の伝搬を抑制し、振動を低減させたリアクトルを得ることにある。
上記課題を解決すべく、本発明のリアクトルは、筒状のコイルと、前記筒状のコイルの少なくとも一部を被覆するコイルモールド樹脂と、を有するモールドコイルと、前記コイルが巻回される脚部を有するコアと、前記コアの少なくとも一部を被覆するコアモールド樹脂と、を有するモールドコアと、を備え、前記コイルモールド樹脂は、前記モールドコアが嵌め込まれるコイル側嵌合部を有し、前記コアモールド樹脂は、前記コイル側嵌合部に対応する位置に前記コイル側嵌合部と嵌合するコア側嵌合部を有し、前記モールドコアは、前記モールドコイルの内周面と全域に亘って接触しておらず、前記モールドコアと前記モールドコイルの内周面の全域に隙間が設けられており、前記コア側嵌合部と前記コイル側嵌合部の間のクリアランスが生じている場合、当該クリアランスは前記隙間よりも小さいこと、を特徴とする。
本発明によれば、コイルの振動とコアの振動の伝搬を抑制し、振動を低減させたリアクトルを得ることができる。
組立前のリアクトルであり、モールドコア及びモールドコイルを示す斜視図である。 モールドコイルを分解した斜視図である。 モールドコアとモールドコイルを嵌合させた状態を示すリアクトルの斜視図である。 コアモールド樹脂の拡大斜視図である。 コイルの内部に脚部を挿入された状態を示す模式図である。 コイル側嵌合部の拡大斜視図である。 コア側嵌合部とコイル側嵌合部の嵌合状態を示す模式図である。
(実施形態)
(概略構成)
実施形態に係るリアクトルについて、図面を参照しつつ説明する。各図面においては、理解容易のため、寸法、位置関係、比率又は形状等を強調して示している場合があり、本発明は、それら強調に限定されるものではない。図1は、組立前のリアクトルであり、モールドコア及びモールドコイルを示す斜視図である。図2は、モールドコイルを分解した斜視図である。図3は、モールドコアとモールドコイルを嵌合させた状態を示すリアクトルの斜視図である。
リアクトル10は、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品であり、OA機器、太陽光発電システム、自動車など様々な用途で使用される。本実施形態のリアクトル10は、一対のモールドコア1a、1bとモールドコイル3aを備える。
モールドコア1a、1bは、コア1をコアモールド樹脂2でモールド成型して作製される。なお、モールドコア1aは、モールドコア1aを成型後、更にバスバー5とともにモールド成型され、バスバーモールド樹脂6によってバスバー5が一体となっている。モールドコイル3aは、図2に示すように、コイル3をコイルモールド樹脂4によってモールド成型して作製させる。モールドコイル3aには、バスバー5もコイルモールド樹脂4によって一体に形成されている。
リアクトル10は、図3に示すように、モールドコア1a、1bをモールドコイル3aに嵌めこむことで組み立てられる。組み立てられたリアクトル10は、モールドコア1a、1bが有する固定部24によって、設置対象物の設置面に固定される。なお、この設置面に直交する方向を上下方向と呼び、設置面に近づく方向を下や底、設置面から離れる方向を上と呼び、リアクトル10の実際の設置における上下方向とは異なる場合もある。
(詳細構成)
コア1は、圧粉磁心、フェライトコア、積層鋼板、又はメタルコンポジットコア等を用いることができる。メタルコンポジットコアとは、磁性粉末と樹脂とが混練され、樹脂が硬化されて成る磁性体である。
コア1は、一対の脚部12と、一対の脚部12を連結するヨーク部13とを有するU字型コア部材11から成る。このU字型コア部材11は、2つ設けられている。コア1は、このU字型コア部材11の互いの脚部12を接着剤で接合することで環状形状を形成する。この脚部12にコイル3が装着される。
なお、本実施形態では、U字型コア部材11の脚部12の間にスペーサ(不図示)を介して接合されている。スペーサは、非磁性体、セラミック、非金属、樹脂、炭素繊維、若しくはこれら2種以上の合成材又はギャップ紙を用いることができる。このように、スペーサを介してU字型コア部材11を接合することで、所定幅の磁気的なギャップを与え、リアクトルのインダクタンス低下を防止する。また、スペーサを用いず、エアギャップを設けてもよいし、ギャップを設けることなく、U字型コア部材11を直接接着剤で接合してもよい。
コアモールド樹脂2は、コア1の表面の少なくとも一部を被覆する樹脂部材である。このコアモールド樹脂2は、モールド成型によってコア1と一体となって形成される。本実施形態では、コアモールド樹脂2は、コア1のヨーク部13のみを被覆している。換言すれば、コア1の脚部12はコアモールド樹脂2に被覆されず、露出している。なお、ヨーク部13の底面は、コアモールド樹脂2に被覆されずに露出している。そのため、コア1の熱を効果的にリアクトル10の外部に放出することができる。
コアモールド樹脂2の樹脂の種類としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)、又はこれらの複合を挙げることができる。なお、樹脂に熱伝導性のフィラーを混ぜてもよい。
コアモールド樹脂2は、図4に示すように、延出部21及びコア側嵌合部22を有する。延出部21は、矩形状の板状部材である。延出部21は、コア1のヨーク部13の巻軸と平行な両側面から延在する。即ち、各モールドコア1a、1bには、それぞれ2つの延出部21が設けられている。延出部21は、幅広面が巻軸と直交するように、このヨーク部13の側面から脚部12の並び方向と平行に延びている。延出部21は、モールドコイル3aと対向する対向面211を有する。つまり、対向面211とは、延出部21の幅広面のうち、モールドコイル3aと対向する側の端面である。
延出部21は、ヨーク部13の上面を被覆するコアモールド樹脂2よりも膨らみを持ってヨーク部13から延出している。延出部21は、ヨーク部13の上面を被覆するコアモールド樹脂2よりも肉厚となる肉厚部23を有する。肉厚部23は、延出部21のうち、ヨーク部13の上面を被覆するコアモールド樹脂2よりも上方にある部分を指す。
コア側嵌合部22は、モールドコイル3aと対向する延出部21の対向面211に設けられている。コア側嵌合部22は、対向面211のヨーク部13から離れた上端角部に設けられている。コア側嵌合部22は、対向面211からモールドコイル3aに向かって突出する凸部である。このコア側嵌合部22を後述するコイル側嵌合部43に嵌め込むことで、モールドコイル3aは、モールドコア1a、1bに保持される。コア側嵌合部22の突出長さ及びコア側嵌合部22の上下方向の長さは、モールドコイル3aを保持できる程度の長さを有していれば足りる。コア側嵌合部22の突出長さ及びコア側嵌合部22の上下方向の長さを長くすると、コア側嵌合部22の強度が向上し、より安定してモールドコイル3aを保持することが可能となる。
コア側嵌合部22の上面は、延出部21の上面と面一になっている。コア側嵌合部22は、垂直面221及び傾斜面222を有する。垂直面221は、コア側嵌合部22の上面から下面に向かって垂直に延びており、この垂直面221と延出部21の側面は面一になっている。傾斜面222は、コア側嵌合部22の垂直面221の反対側の面である。傾斜面222は、コア側嵌合部22の突出先端から対向面211に向かって拡がっている。即ち、コア側嵌合部22の幅(脚部12の並び方向の長さ)は、対向面211側が長く、突出先端に向かうにつれて短くなっており、先細り形状になっている。本実施形態では、傾斜面222の傾斜角度は45度である。
なお、コアモールド樹脂2は、リアクトル10を設置対象物に固定する固定部24を有する。固定部24は、延出部21の下端であり、対向面211の反対側に設けられている。この固定部24と設置対象物をボルト等によって締結することで、リアクトル10は設置面に固定される。
図2に戻り、コイル3は、エナメルなどで絶縁被覆した1本の平角状の導電性部材31により構成される。コイル3は、巻き位置を巻軸方向にずらしながら導電性部材31を筒状に巻回して成る。本実施形態では、銅線によって構成された平角線のエッジワイズコイルである。なお、コイル3の線材の種類や巻き方はこれに限らず、他の形態のものであってもよい。
導電性部材31の端部は、バスバー5と接続されている。外部機器から電力が供給されると、コイル3に電流が流れ、磁束が発生し、コア1内に磁束が流れ、閉じた磁気回路が形成される。
コイルモールド樹脂4は、コイル3の表面を被覆する樹脂部材である。このコイルモールド樹脂4は、モールド成型によってコイル3と一体となっている。樹脂の種類としては、コアモールド樹脂2と同一のものを用いることができる。
コイルモールド樹脂4は、コイル3の外表面及び内表面を被覆する。コイルモールド樹脂4は、コイル3の外表面を被覆する外面被覆部41と、コイル3の内表面を被覆する内面被覆部42を有する。内面被覆部42によって、コイル3と脚部12の絶縁を図る。
図5は、コイルの内部にコアの脚部が挿入された状態を示す模式図である。内面被覆部42によって被覆されたコイル3の内径は、コア1の脚部12の外径よりも若干大きい。ここでいう若干大きいとは、脚部12と内面被覆部42が全域に亘って接触しない大きさであればよい。そのため、図5に示すように、断面矩形状の脚部12の4面全てが内面被覆部42と接触することなく、隙間S1が設けられている。本実施形態では、各面における脚部12と内面被覆部42の間の隙間S1は略同一となっている。
コイルモールド樹脂4は、図2に示すように、コア側嵌合部22と嵌合するコイル側嵌合部43を有する。コイル側嵌合部43は、コア側嵌合部22に対応する位置に同数設けられている。即ち、コイル側嵌合部43は4つ設けられている。コイル側嵌合部43は、対向面211と対向するコイルモールド樹脂4の端面の上端角部にそれぞれ設けられている。即ち、コイル側嵌合部43は、モールドコイル3aを上面から見たとき、モールドコイル3aの四隅に設けられている。
図6は、コイル側嵌合部43の拡大斜視図である。コイル側嵌合部43は、対向面211と対向する平坦面431からコイル3側に窪んだ凹み部である。この凹み部は、コア側嵌合部22の突出形状と同様の形状になっている。即ち、コイル側嵌合部43は、コア側嵌合部22の傾斜面222に対応する位置に傾斜面432を有する。
図7は、コア側嵌合部22をコイル側嵌合部43に嵌合させた状態を示す模式図である。コイル側嵌合部43の大きさは、コア側嵌合部22の大きさと同一又は若干大きい。本実施形態では、図7に示すように、コイル側嵌合部43の内径は、コア側嵌合部22の外径よりも若干大きい。モールドコイル3aは、モールドコア1a、1bに保持されるので、コア側嵌合部22の上面とコイル側嵌合部43の内表上面は当接する。このとき、コア側嵌合部22の下面とコイル側嵌合部43は当接しておらず、クリアランスS2が生じる。また、コア側嵌合部22の一方側面をコイル側嵌合部43に当接させた場合、コア側嵌合部22の他方側面とコイル側嵌合部43は当接せず、クリアランスS3が生じる。本実施形態では、クリアランスS2とクリアランスS3は同距離である。
つまり、クリアランスS2、S3とは、コア側嵌合部22の端面をコイル側嵌合部43に接触させたときに、反対側の端面と当該端面と対向するコイル側嵌合部43の間の距離である。例えば、コア側嵌合部22の上端面をコイル側嵌合部43に接触させた場合、コア側嵌合部22の下端面と、下端面と対向するコイル側嵌合部43までの距離であり、コア側嵌合部22の左側面をコイル側嵌合部43と接触させた場合、コア側嵌合部22の右側面と、右側面と対向するコイル側嵌合部43までの距離である。
コイル側嵌合部43とコア側嵌合部22間のクリアランスS2、S3は、脚部12と内面被覆部42間の隙間S1よりも小さい。これに限定されるわけではないが、本実施形態では、隙間S1は0.3mm、クリアランスS2、S3は0.1mmである。クリアランスS2、S3を0.1mm設けている理由は、クリアランスS2、S3を設けない場合、凸部のコア側嵌合部22が所定の寸法より大きく、又は、凹み部であるコイル側嵌合部43が所定の寸法より小さく成形された場合、嵌合できなかったり、組立性が悪化する虞がある。そのため、生産性を考慮すると、クリアランスS2、S3は0.1mm程度設けた方が好ましい。また、クリアランスS2、S3が0.1mm程度あれば、リアクトル10が振動したとしても、モールドコア1a、1bやモールドコイル3aが変位することを最小限に留めることができる。そのため、リアクトル10が振動したとしても、脚部12と内面被覆部42が接触することを抑制できる。
また、クリアランスS2とクリアランスS3の長さが異なる場合には、より長い方のクリアランスを基準にして隙間S1と比較する。例えば、クリアランスS2は0.1mmであり、クリアランスS3が0.2mmである場合、クリアランスS3を基準にして隙間S1よりも小さいか比較する。なお、各モールドコア1a、1bは、2つのコア側嵌合部22を有しているが、少なくとも一方のコア側嵌合部22とコイル側嵌合部43のクリアランスS2が、隙間S1より小さければ足りる。
モールドコイル3aは、固定部を有しておらず、コイル側嵌合部43がコア側嵌合部22と嵌合することで保持される。なお、モールドコイル3aの底面には、放熱部材が設けられており、モールドコイル3aはこの放熱部材の上に載置されている。
図1や図3に示すように、リアクトル10は、バスバー5を備える。バスバー5は、例えば、銅やアルミニウムなどの板状の導電性部材である。バスバー5の一端は、コイル3を構成する導電性部材31の端部と溶接により接続され、他端は、外部機器との接続用の端子と接続する。バスバー5は2つ設けられ、一方のバスバー5はコイルモールド樹脂4によって固定され、他方のバスバー5はバスバーモールド樹脂6によって固定されている。
バスバーモールド樹脂6は、モールド成型によってバスバー5を被覆し、バスバー5を固定する樹脂部材である。バスバーモールド樹脂6は、モールドコア1aのコアモールド樹脂2の上に形成される。バスバーモールド樹脂6の樹脂の種類としては、コアモールド樹脂2と同一のものを用いることができる。
リアクトル10は、図3に示すように、更にセンサ7を備えている。センサ7は、例えば、磁気センサや温度センサなどが挙げられる。本実施形態では、センサ7は温度センサであり、リアクトル10の温度を検出する。センサ7は、コイル3間に設けられ、コイルモールド樹脂4のセンサ保持部により保持されている。
(作用効果)
以上のとおり、本実施形態のリアクトル10は、筒状のコイル3と、筒状のコイル3の少なくとも一部を被覆するコイルモールド樹脂4と、を有するモールドコイル3aと、コイル3が巻回される脚部12を有するコア1と、コア1の少なくとも一部を被覆するコアモールド樹脂2と、を有するモールドコア1a、1bと、を備える。コイルモールド樹脂4は、モールドコア1a、1bが嵌め込まれるコイル側嵌合部43を有し、コアモールド樹脂2は、コイル側嵌合部43に対応する位置にコイル側嵌合部43と嵌合するコア側嵌合部22を有する。脚部12は、コイル3の内周面と全域に亘って接触しておらず、脚部12とコイル3の内周面の全域に隙間S1が設けられている。
本実施形態のリアクトル10は、コア側嵌合部22とコイル側嵌合部43が嵌合することで、モールドコイル3aが保持され、脚部12と内面被覆部42の間に隙間S1が設けられており、コア1とコイル3が接触していない。これにより、従来のように、コイルの磁器吸引力による振動とコアの磁歪による振動が伝搬し合うことを抑制でき、コイル3とコア1を一体化したリアクトルと比べて、リアクトル10の振動を抑制することができる。
特に、コア側嵌合部22とコイル側嵌合部43の間のクリアランスS2は、隙間S1よりも小さい。リアクトル10は自動車等に搭載される場合、リアクトル10自体が振動し、脚部12とコイル3の位置がずれ、脚部12と内面被覆部42が接触する虞がある。しかし、コア側嵌合部22とコイル側嵌合部43の間のクリアランスS2は、隙間S1よりも小さくすることで、脚部12と内面被覆部42が接触する前に、コア側嵌合部22とコイル側嵌合部43が先に接触し、脚部12と内面被覆部42が接触することを防止することができる。
コアモールド樹脂2は、ヨーク部13の巻軸と平行な側面から延出する延出部21を有し、延出部21は、ヨーク部13の上面を被覆するコアモールド樹脂2よりも膨らんで肉厚となり延出している。これにより、コア側嵌合部22の強度が向上する。コア側嵌合部22は、コイル側嵌合部43と嵌合することでモールドコイル3aを保持するので、負荷がかかる。そのため、肉厚部23を有することで、コア側嵌合部22が変形、破損することを防止することができる。また、コア側嵌合部22の変形、破損を防止できるので、クリアランスS2の大きさを維持でき、コア1とコイル3が接触することを防止できる。
コイル側嵌合部43は、4つ設けられ、各コイル側嵌合部43は、モールドコア1a、1bと対向するモールドコイル3aの端面の上端角部にそれぞれ設けられている。コア側嵌合部22は、4つ設けられ、各コア側嵌合部は、前記コイル側嵌合部に対応する位置にそれぞれ設けられている。
このように、平面視すると、モールドコイル3aの角部にコイル側嵌合部43が設けられている。これにより、コア側嵌合部22は、4つの嵌合部で安定してモールドコイル3aを保持することができる。
コア側嵌合部22は、コイル側嵌合部43に向かって突出する凸部であり、コイル側嵌合部43は、凸部と同一形状に窪んだ凹み部である。モールドコア1a、1bとモールドコイル3aを組み立てるとき、通常、作業者はモールドコア1a、1bを手に持ち、コア側嵌合部22をコイル側嵌合部43に嵌め込むので、コア側嵌合部22が凸形状の方が、コア側嵌合部22が凹み部でコイル側嵌合部43が凸部である場合に比べて、嵌合部が見やすく嵌め込み易い。よって、組立効率が上がる。
コイル側嵌合部43に向かって突出するコア側嵌合部22の少なくとも一端面は、傾斜面222を有する。この傾斜面222が、モールドコア1a、1bとモールドコイル3aの組立時の誘い込みとして機能する。そのため、組立効率が更に向上する。
この傾斜面222は、リアクトル10に対する振動による応力がより強い方向と直交する面に設けるとよい。このように構成すると、振動による応力を分散させることができる。
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上記実施形態では、コア側嵌合部22とコイル側嵌合部43との間にクリアランスS2、S3が生じていたが、クリアランスS2、S3はなくてもよい。例えば、コア側嵌合部22の突出形状とコイル側嵌合部43の凹み形状の大きさは同一であり、コア側嵌合部22をコイル側嵌合部43に圧入して嵌合させてもよい。モールドコイル3aは、モールドコア1a、1bによってより強固に保持されるので、リアクトル10が振動したとしても、脚部12と内面被覆部42が接触することをより効果的に抑制することができる。即ち、クリアランスS2、S3をゼロにすることで、モールドコア1a、1bやモールドコイル3aが振動によって変位することをより効果的に抑制できる。なお、この場合においては、コア側嵌合部22及びコイル側嵌合部43を構成する樹脂の少なくともどちらか一方は弾性力を有する材質のものを用いることが好ましい。
また、上記実施形態では、コア側嵌合部22が突出した凸形状であり、コイル側嵌合部43が窪んだ凹み形状であったが、逆でもよい。即ち、コア側嵌合部22が窪んだ凹み形状で、コイル側嵌合部43が突出した凸形状であってもよい。
上記実施形態では、コア側嵌合部22及びコイル側嵌合部43は4つ設けていたが、数は限定されない。コア側嵌合部22は、モールドコア1a、1bに1つずつ設けてもよい。また、各モールドコア1a、1bは、同数のコア側嵌合部22を有する必要はなく、コア側嵌合部22は、モールドコア1aには1つだけ、モールドコア1bには2つ設けていてもよい。
上記実施形態では、コア側嵌合部22は、対向面211の上端角部に設けたが、下端角部であってもよい。また、コア側嵌合部22の設ける位置は、角部に限定されず、対向面211の長辺中央部分に設けてもよい。もっとも、実施形態のように、対向面211の上端角部に設けた方がモールドコア1a、1bが安定してモールドコイル3aを保持することができるため、好ましい。
上記実施形態では、コア1の脚部12は、コアモールド樹脂2で被覆されず、露出していたが、脚部12もヨーク部13のように、コアモールド樹脂2で被覆してもよい。この場合、脚部12を被覆するコアモールド樹脂2と内面被覆部42の間の距離が隙間S1となる。ヨーク部13とともに脚部12もコアモールド樹脂2で被覆されるようにモールド成型する方が容易なので、生産性が向上する。
また、脚部12をコアモールド樹脂2で被覆している場合には、内面被覆部42によってコイル3の内表面を被覆せず、露出させていてもよい。この場合においても、コアモールド樹脂2で、脚部12(コア1)とコイル3の絶縁を図ることができる。なお、この場合、脚部12を被覆するコアモールド樹脂2とコイル3の内面の距離が隙間S1となる。
傾斜面222は、脚部12の並び方向と直交するコア側嵌合部22の端面のうち、脚部12側の端面1か所のみに設けたが、他の端面に設けてもよく、また、1か所のみではなく複数設けてもよい。もっとも、傾斜面222は、コア側嵌合部22の上面の上面には設けない方がよい。コア側嵌合部22の上面は、モールドコイル3aを保持するため平坦面の方が好ましいからである。
10 リアクトル
1 コア
11 U字型コア部材
12 脚部
13 ヨーク部
2 コアモールド樹脂
21 延出部
211 対向面
22 コア側嵌合部
221 垂直面
222 傾斜面
23 肉厚部
3 コイル
4 コイルモールド樹脂
41 外面被覆部
42 内面被覆部
43 コイル側嵌合部
431 平坦面
432 傾斜面
5 バスバー
6 バスバーモールド樹脂
7 センサ
1a、1b モールドコア
3a モールドコイル

Claims (6)

  1. 筒状のコイルと、前記筒状のコイルの少なくとも一部を被覆するコイルモールド樹脂と、を有するモールドコイルと、
    前記コイルが巻回される脚部を有するコアと、前記コアの少なくとも一部を被覆するコアモールド樹脂と、を有するモールドコアと、
    を備え、
    前記コイルモールド樹脂は、前記モールドコアが嵌め込まれるコイル側嵌合部を有し、
    前記コアモールド樹脂は、前記コイル側嵌合部に対応する位置に前記コイル側嵌合部と嵌合するコア側嵌合部を有し、
    前記モールドコアは、前記モールドコイルの内周面と全域に亘って接触しておらず、前記モールドコアと前記モールドコイルの内周面の全域に隙間が設けられており、
    前記コア側嵌合部と前記コイル側嵌合部の間にクリアランスが生じている場合、当該クリアランスは前記隙間よりも小さいこと、
    を特徴とするリアクトル。
  2. 前記コア側嵌合部と前記コイル側嵌合部は前記クリアランスが生じることなく嵌合していること、
    を特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記コアは、複数の脚部と、前記複数の脚部を繋ぐヨーク部を有し、
    前記コアモールド樹脂は、巻軸と平行な前記ヨーク部の側面から延出する延出部を有し、
    前記延出部は、前記ヨーク部の上面を被覆する前記コアモールド樹脂よりも膨らんで延出していること、
    を特徴する請求項1又は2に記載のリアクトル。
  4. 前記モールドコアは一対設けられ、
    前記モールドコイルは、前記一対のモールドコアの間に配置され、
    前記コイル側嵌合部は、4つ設けられ、
    各コイル側嵌合部は、前記モールドコアと対向する前記モールドコイルの端面の上端角部にそれぞれ設けられ、
    前記コア側嵌合部は、4つ設けられ、
    各コア側嵌合部は、前記コイル側嵌合部に対応する位置にそれぞれ設けられていること、
    を特徴する請求項1乃至3の何れかに記載のリアクトル。
  5. 前記コア側嵌合部は、前記コイル側嵌合部に向かって突出する凸部であり、
    前記コイル側嵌合部は、前記凸部と同一形状に窪んだ凹み部であること、
    を特徴する請求項1乃至4に記載のリアクトル。
  6. 前記コイル側嵌合部に向かって突出する前記コア側嵌合部の少なくとも一端面は、傾斜面であること、
    を特徴とする請求項5に記載のリアクトル。
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