JP2023091596A - 圃場作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】畦際領域における作業装置の昇降動作や畦への接近動作において作業装置に与えるダメージを抑制できる圃場作業機を提供する。【解決手段】圃場作業機は、機体位置を算出する機体位置算出部52と、機体を自動走行または手動走行させる走行制御部6A,6Bと、畦の形態を示す畦形態データを格納する畦形態データ格納部55と、作業装置の対地高さを変更する昇降機構の昇降動作を制御する昇降制御部51aを備える。畦と機体または作業装置とが接近する畦際領域では、昇降制御部51aは、畦形態データに基づいて昇降機構の昇降動作を制御する。【選択図】図8
Description
本発明は、畦によって境界付けられた圃場に対する作業を、昇降可能な作業装置を用いて行う自動走行可能な圃場作業機に関する。
自動走行のために用いられる走行経路を生成するために、圃場の外形寸法が必要となる。特許文献1に示すように、圃場作業機は、圃場の外形寸法を求めるために、圃場を境界付けている畦に沿って圃場の外周を走行する。この走行において、圃場作業機は、直進時には、機体の安定と、機体と畦との間隔を把握するために作業装置を下降させている。旋回時には、畦との干渉を避けるために作業装置を上昇させている。さらに、圃場のコーナ領域の外形寸法を正確に測るために、圃場作業車は、畦に接近する後進と前進、及びその際の作業装置の昇降を繰り返すことが少なくない。さらには、田植機のような圃場作業機は、苗植付作業の途中において、苗補給等のために、作業装置を上昇させた状態で畦に接近し、作業装置を下降させ、再び作業装置を上昇させた状態で畦から離脱する。
畦際領域で、畦との干渉を回避するように作業装置を上昇させる場合や、畦に作業装置を下降させる場合には、作業装置と畦高さとの位置関係を正しくとる必要がある。特に、作業装置がコンクリートや金属で構成されている硬い畦に強く衝突すれば、作業装置は大きなダメージを受ける。
上記実情に鑑み、本発明の課題は、畦際領域における作業装置の昇降動作や畦への接近動作において作業装置に与えるダメージを抑制できる圃場作業機を提供することである。
本発明による圃場作業機は、畦によって境界付けられた圃場を自動走行可能な作業機であり、機体の位置を算出する機体位置算出部と、前記機体を自動走行または手動走行させる走行制御部と、前記畦の形態を示す畦形態データを格納する畦形態データ格納部と、前記圃場に対して作業を行う作業装置と、前記作業装置の対地高さを変更するために前記作業装置を昇降させる昇降機構と、前記昇降機構の昇降動作を制御する昇降制御部とを備え、前記畦と前記作業装置とが接近する畦際領域では、前記昇降制御部は、前記畦形態データに基づいて前記昇降機構の昇降動作を制御する。
この構成によれば、畦際領域で作業装置を昇降させる場合、昇降制御部は、当該畦際領域の畦の形態を示す畦形態データに基づいて、昇降機構の昇降動作を制御することができる。これにより、作業装置は、畦の形態に合わせて昇降制御されるので、作業装置の畦に対する動きは、正確かつ安全なものとなる。なお、ここでの「畦」なる語句は、広義に解釈可能であり、コンクリート製、木製、プラスチック製、土製などの構成材料を含むだけでなく、圃場から立ち上がっている壁体、人工的な法面、自然発生的な法面なども含まれる。
昇降する作業装置を側方から畦に接近させる動作、作業装置を上方から畔に接近させる動作、作業装置を畦に載置させる動作などにおいて、畦と作業装置との接触した場合の作業装置のダメージは、畦の硬さに影響される。畦がコンクリートなどのように硬い場合には、畦が柔らかい場合に比べて、作業装置が低速で動作されることで、畦と作業装置との接触時のダメージが軽減される。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記畦形態データには畦硬さが含まれており、前記昇降制御部は、前記畦硬さに応じて前記昇降機構の昇降速度を変更する。同様に、機体や作業装置が畦に接近して走行する場合、畦が硬い場合には、低速走行が好ましい。
また、畦が硬い場合には、手動での昇降制御に限定し、自動での昇降制御は、畦が硬い場合に許可することで、作業装置のダメージを抑制してもよい。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記畦形態データには畦硬さが含まれており、前記畦の硬さが所定レベルより硬い場合、前記昇降機構の昇降動作は手動で行われ、前記畦硬さが所定レベルより柔らかい場合、前記昇降機構の昇降動作は自動で行われる。同様に、畦に接近して走行する場合においても、畦が硬い場合には、低速走行が好ましい。
田植機やコンバインなどの圃場作業機では、畦への接近走行や畦際での旋回走行において、作業装置(田植機では苗植付装置、コンバインでは刈取部)が畦より高く上昇させることができると、作業装置を畦の上方に位置させた状態で機体を畦にぎりぎりまで寄せる畦越え走行が可能となる。この畦越え走行において、制御系が畦高さを検知していると、この畦越え走行の安全性が向上する。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記走行制御部は、前記作業装置が前記畦の上方に達する畦越え走行を許可する畦越え許可走行モードと、前記畦越え走行を禁止する畦越え禁止走行モードとを有し、前記畦形態データに含まれている畦高さに基づいて前記畦越え許可走行モードと畦越え禁止走行モードとのいずれかを選択する。
自動走行可能なほとんどの圃場作業機では、障害物検出等の目的で、Lidarやミリ波レーダーなどのレーザ測定方式の物体検出装置や、カメラ撮影画像処理方式の物体検出装置が搭載されている。これらの物体検出装置は、検出した物体の二次元寸法や三次元寸法が算出可能な測定データを出力することができる。畦際走行時における、この測定データを利用すれば畦高さを算出することができる。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記畦形態データに含まれる畦高さは、レーザ測定方式またはカメラ撮影画像処理方式の畦高さ検出ユニットによって検出される。圃場作業機に、レーザ測定方式の物体検出装置や、カメラ撮影画像処理方式の物体検出装置が搭載されている場合、これらと兼用することにより、畦高さ検出ユニットが安価で構築可能となる。
圃場作業機が畦形態データを生成する機能を備えていなくとも、他の圃場作業機に畦形態データを生成する機能が備えられている場合、他の圃場作業機から直接的にまたは間接的に転送された畦形態データを利用することができる。転送方法は、無線や有線でのデータ通信を用いてもよいし、USBメモリなどのリムーバブルメモリを用いてもよい。畦の形態は、同一圃場においても同じであるとは限らない。この場合、特定される畦の位置に応じて、畦の形態を示す必要がある。このため、他の圃場作業機から畦形態データを取得する場合、対象となる圃場における畦の形態が、地図座標などで規定される畦の特定位置または特定区間でリンクされた畦形態データが用いられると好都合である。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記畦形態データは、他の圃場作業機によって生成され、前記畦形態データ格納部に格納されたデータであり、かつ前記畦形態データは、前記畦の形態と、前記畦の形態毎の対応する畦位置とをリンクさせたデータである。この構成により、畦形態データを生成する機能を備えていない圃場作業機であっても、畦形態データに基づく作業装置の昇降制御や走行制御が可能となる。
以下、本発明の自動走行可能な圃場作業機の実施形態の1つとして、田植機を例に説明する。本実施形態では、特に断りがない限り、「前」(図1に示す矢印Fの方向)は機体前後方向(走行方向)における前方を意味し、「後」(図1に示す矢印Bの方向)は機体前後方向(走行方向)における後方を意味するものとする。また、左右方向または横方向は、機体前後方向に直交する機体左右方向(機体幅方向)を意味し、「左」は図1における紙面の手前の方向、「右」は図1における紙面の奥向きの方向を意味するものとする。
〔全体構造〕
図1に示すように、田植機は、乗用型で四輪駆動形式の機体1を備える。機体1は、機体1の後部に昇降揺動可能に連結された平行四連リンク形式のリンク機構13、リンク機構13を揺動駆動する油圧式の昇降シリンダ13a、リンク機構13の後端部領域にローリング可能に連結される苗植付装置3A、および、機体1の後端部領域から苗植付装置3Aにわたって架設されている施肥装置3B等を備える。この実施形態では、苗植付装置3A及び施肥装置3Bが、本発明の圃場作業機に備えられる昇降可能な作業装置3であり、予め決められた条方向に沿って苗植付作業を行う。リンク機構13と昇降シリンダ13aとにより、苗植付装置3A及び施肥装置3Bを昇降させる昇降機構が構成されている。
図1に示すように、田植機は、乗用型で四輪駆動形式の機体1を備える。機体1は、機体1の後部に昇降揺動可能に連結された平行四連リンク形式のリンク機構13、リンク機構13を揺動駆動する油圧式の昇降シリンダ13a、リンク機構13の後端部領域にローリング可能に連結される苗植付装置3A、および、機体1の後端部領域から苗植付装置3Aにわたって架設されている施肥装置3B等を備える。この実施形態では、苗植付装置3A及び施肥装置3Bが、本発明の圃場作業機に備えられる昇降可能な作業装置3であり、予め決められた条方向に沿って苗植付作業を行う。リンク機構13と昇降シリンダ13aとにより、苗植付装置3A及び施肥装置3Bを昇降させる昇降機構が構成されている。
機体1は、車輪式の走行装置12、エンジン2A、および主変速装置である油圧式の無段変速装置2Bを備える。無段変速装置2Bは、例えばHST(Hydro-Static Transmission:静油圧式無段変速装置)であり、モータ斜板およびポンプ斜板の角度を調節することにより、エンジン2Aから出力される動力(回転数)を変速する。走行装置12は、車体方位を変更するための操舵輪として機能する左右の前輪12Aと、操舵不能な左右の後輪12Bとを有する。
図1に示すように、機体1は、その後部側領域に運転部14を備える。運転部14は、前輪操舵用のステアリングホイール10、無段変速装置2Bの変速操作を行うことで車速を調節する主変速レバー7A、副変速装置の変速操作を可能にする副変速レバー7B、苗植付装置3Aの昇降操作等を行う作業操作レバー11、搭乗者(運転者・作業者・管理者)用の運転座席16等を備える。さらに、運転部14の前方において、予備苗を収容する予備苗収納装置17Aが予備苗支持フレーム17に支持されている。
ステアリングホイール10は、非図示の操舵機構を介して前輪12Aと連結されており、ステアリングホイール10の回転操作を通じて、前輪12Aの操舵角が調整される。操舵機構には、ステアリングモータM1が連結されており、自動操舵時には、操舵信号に基づいてステアリングモータM1が動作することにより、前輪12Aの操舵角(操舵度)が調整される。さらに、主変速レバー7Aを自動操作するための変速操作用モータM2も備えられており、自動走行時には、変速信号に基づいて変速操作用モータM2が動作することにより、無段変速装置2Bの変速位置が調整される。
図2に示すように、苗植付装置3Aは、一例として8条植え形式で図示されているが、6条植え形式や10条植え形式などの他の形式であってもよい。エンジン2Aからの動力は、植付クラッチC0及び各条クラッチECを介して各植付機構22に分配される。植付クラッチC0は、エンジン2Aからの動力伝達を入切することによって苗植付装置3Aの駆動状態を切り替える。各条クラッチECは、苗植付装置3Aによる作業開始及び作業停止を2条毎に選択可能に構成されている。各条クラッチの制御により、2条植え、4条植え、6条植え、8条植えの形式に変更可能である。
図1に示すように、苗植付装置3Aは、苗載せ台21、植付機構22等を備える。苗載せ台21は、8条分のマット状苗を載置する台座である。苗載せ台21は、マット状苗の左右幅に対応する一定ストロークで左右方向に往復移動し、苗載せ台21が左右のストローク端に達するごとに、苗載せ台21上の各マット状苗を苗載せ台21の下端に向けて所定ピッチで縦送りする。8個の植付機構22は、ロータリ式で、植え付け条間に対応する一定間隔で左右方向に配置される。そして、各植付機構22には、エンジン2Aからの動力が伝達され、苗載せ台21に載置された各マット状苗の下端から一株分の苗(植付苗)を切り取って、整地後の泥土部(圃場面)に植え付ける。これにより、苗植付装置3Aの作動状態では、苗載せ台21に載置されたマット状苗から苗を取り出して水田の泥土部に植え付けることができる。
施肥装置3Bは、粒状または粉状の肥料(薬剤やその他の農用資材)を貯留するホッパ25と、ホッパ25から肥料を繰り出す繰出機構26と、繰出機構26によって繰出された肥料を搬送すると共に肥料を圃場に排出する施肥ホース28とを有する。ホッパ25に貯留された肥料が、繰出機構26によって所定量ずつ繰り出されて施肥ホース28へ送られて、ブロワ27の搬送風によって施肥ホース28内を搬送され、作溝器29から圃場へ排出される。このように、施肥装置3Bは圃場に肥料を供給する。
作溝器29は、整地フロート15に配備される。そして、各作溝器29は、各整地フロート15と共に昇降し、各整地フロート15が接地する作業走行時に、水田の泥土部に施肥溝を形成して肥料を施肥溝内に案内する。
図3に示すように、昇降シリンダ13aの伸縮により変位するリンク機構13により苗植付装置3Aは昇降する。昇降シリンダ13aは制御ユニット100からの制御指令によって制御される油圧弁13bによって伸縮する。苗植付装置3Aの昇降位置は、例えば、昇降位置センサ332によって検出可能である。また、整地フロート15は、苗植付装置3Aのフレームに揺動リンク15Aによって上下揺動可能に取り付けられており、整地フロート15の揺動角は、接地センサ331としても機能するフロート揺動検出センサによって検出され、制御ユニット100に送られる。苗植付装置3Aの圃場面(水田面の下に位置する泥土面である水田の地盤の表面である)に対する高さが変化すると、整地フロート15に作用する接地反力により、整地フロート15の前端側が苗植付装置3Aのフレームに対して上下揺動する。このことから、整地フロート15の苗植付装置3Aのフレームに対する揺動角から、苗植付装置3Aの圃場面に対する高さを検知ことができる。つまり、整地フロート15は、接地センサ331の被検出変位体としても機能する。苗植付装置3Aは、整地フロート15が畦より高い位置となる上位置(上昇位置:図5参照)と、整地フロート15が圃場面に接地する下位置(下降位置:図1参照)の間で昇降する。
図1に示すように、運転部14に取り外し可能に装着される通信端末9は、例えばタブレットコンピュータで構成され、各種の情報をオペレータに視覚情報や聴覚情報報として出力すると共に、各種の情報の入力を受け付けることができる。通信端末9は、無線または有線で、田植機の制御系とデータ交換可能に接続される。通信端末9には、自動走行のための種々の機能がインストールされており、例えば、田植機から離れた位置において、田植機をリモコン操縦することも可能である。
機体1の位置(機体位置:例えば地図座標で表される)および方位(機体方位)を算出するための測位データを出力する測位ユニット8が備えられている。測位ユニット8には、全地球航法衛星システム(GNSS)の衛星からの電波を受信する衛星測位モジュール8Aと、機体1の三軸の傾きや加速度を検出する慣性計測モジュール8Bが含まれている(図6参照)。測位ユニット8は、予備苗支持フレーム17の上部に支持される。
さらに、田植機は、障害物検出のために、障害物検出ユニット70を備えている。この実施形態では、障害物検出ユニット70は、カメラユニット71とLiDAR(Light Detection And Ranging)72を備えている(図6参照)。障害物検出ユニット70は、カメラユニット71による撮影画像とLiDARユニット72による点群画像とを組み合わせて物体を検出し、当該物体の位置及び形状を算出し、これを検出物体情報として、田植機の制御系に送る。カメラユニット71による撮影画像から物体検出や物体認識も可能であり、またLiDARユニット72による点群データから物体検出や物体認識も可能である。したがって、障害物検出ユニット70は、カメラユニット71とLiDARユニット72いずれか1つから構成されてもよい。さらに、この障害物検出ユニット70は、検出された物体から畦を認識する機能を有し、認識された畦の形状、特に畦高さを算出する。算出された畦高さは、畦形態データの1つとして田植機の制御系に送られる。つまり、この実施形態では、障害物検出ユニット70は、畦高さ検出ユニット74としても機能し、その際、カメラユニット71は、カメラ撮影画像処理方式の畦高さ検出ユニット74となり、LiDARユニット72は、レーザ測定方式の畦高さ検出ユニット74となる。
さらに、図4に示すように、畦硬さ検出ユニット73が、苗植付装置3Aの下部に備えられている。畦硬さ検出ユニット73は、苗植付装置3Aの下フレームに支持された上下揺動アーム73bと、上下揺動アーム73bの先端に設けられた畦硬さ検出器73aとからなる。畦硬さ検出器73aは、上下揺動アーム73bの揺動により、上方の退避位置と下方の作動位置とに位置変更可能である。畦硬さ検出器73aの先端には感圧プローブが取り付けられている。畦硬さ検出器73aの作動位置において、苗植付装置3Aが畦の上面に下降した際に、感圧プローブが畦の上面に接触し、畦硬さを検出する。検出された畦硬さは、畦形態データの1つとして、田植機の制御系に送られる。
上記の畦硬さ検出器73aに代えて、畦との機械的な結合の無い流体式畦硬さ検出器を用いてもよい。流体式畦硬さ検出器は、空気などの流体を畦に吹き付け、その反射圧を検出することで畦硬さを検出する。
〔走行経路〕
自動走行により、田植機が圃場に苗植付作業を行う作業走行について、図5を用いて説明する。
自動走行により、田植機が圃場に苗植付作業を行う作業走行について、図5を用いて説明する。
本実施形態における田植機は、手動走行および自動走行を選択的に行うことができる。手動走行では、運転者が手動操作(リモコン操作を含む)で、ステアリングホイール10、主変速レバー7A、副変速レバー7B、作業操作レバー11等を操作して作業走行を行う。自動走行では、あらかじめ設定された目標走行経路に沿って、田植機が自動制御で走行および作業を行う。
田植機が苗植付作業を行う際には、まず、圃場の外周(外縁)に沿って、運転者が手動操作で、作業を行わずに田植機を走行させる。このマッピング周回走行によって、圃場の外周形状が算出されると、図5に示すように、圃場を外周領域OAと内部領域IAに区分けされた圃場マップが生成される。
圃場マップが生成されると、さらに、田植機が自動走行のために用いる走行経路が生成される。内部領域IAでは、圃場の一つの辺に略平行となるように延びた複数の直線状の走行経路(以下、これを直線走行経路と称するが、必ずしも直線には限定されない)が生成される。この走行経路の延び方向は条方向とも呼ばれる。この直線走行経路は、田植機が、内部領域IAの全体をくまなく作業走行するための走行経路であり、自動走行における自動操舵は、この直線走行経路を目標走行経路として行われる。各直線走行経路は、U字状の旋回走行経路(実質的には180度旋回経路)によって繋がれる。直線走行経路に沿った走行及び旋回走行経路に沿った走行は、自動操舵と自動変速とからなる自動走行制御で行われる。
外周領域OAでは、圃場の外周(外縁)に沿って外周領域OA内を周回する1つまたは複数回の周回走行経路が生成される。例えば、図5の例では、周回走行経路は、内側と外側の2つの周回走行経路とからなる。内側および外側の周回走行経路も自動走行が可能であるが、いずれか一方または両方が手動走行されてもよい。
直線走行経路に沿った走行のほとんどは、作業走行である。作業走行では、苗植付装置3Aを下位置に下降させた状態で、作業装置3である苗植付装置3Aを動作させながら、機体1が走行する。これにより、直線状の苗植付作業が数条単位で行われる。
作業走行を終えた直線走行経路から次に作業走行すべき直線走行経路への機体1の方向転換を行う180度旋回走行は非作業走行であり、作業装置3である苗植付装置3Aを上位置に上昇させ、整地フロート15を水田面の上方に位置させた状態で、かつ、苗植付装置3Aを停止させた状態で、機体1が走行する。
図5で示されたような長方形の圃場に対する苗植付作業では、まず、作業走行である直線走行と非作業走行である180度旋回走行との組み合わせで、内部領域IAでの苗植付作業が行われる。次いで、外周経路での作業走行である直線走行と非作業走行である90度旋回走行との組み合わせで、外周領域OAでの苗植付作業が行われる。内部領域IAでの苗植付作業で用いられる180度旋回走行は、未作業状態(苗が植付られていない状態)の外周領域OAで行われるので、十分な旋回スペースの確保が可能である。
〔畦際特殊走行〕
田植機は、上述した直進走行や180度旋回走行以外に、畦際での複雑な経路での特殊走行を行う。このような畦際特殊走行の1つが、マッピング周回走行でのコーナ部の旋回走行であり、図5において符号SR1で示されている。この90度旋回は畦に境界付けられたコーナ部で行われる。図5では簡単な経路で示されているが、実際には前進と後進とを何度か繰り返すことが少なくない。圃場マッピングのための基準位置は、苗植付装置3Aの上昇位置から下降位置に下降させたタイミングで算出される。このため、正確な基準位置を得るためには、苗植付装置3Aをできるだけ畦に接近させて、苗植付装置3Aを下降させる必要がある。また、畦の上方に苗植付装置3Aが上昇させた状態で、機体1を畦に接近させる畦越え走行も必要となる。
田植機は、上述した直進走行や180度旋回走行以外に、畦際での複雑な経路での特殊走行を行う。このような畦際特殊走行の1つが、マッピング周回走行でのコーナ部の旋回走行であり、図5において符号SR1で示されている。この90度旋回は畦に境界付けられたコーナ部で行われる。図5では簡単な経路で示されているが、実際には前進と後進とを何度か繰り返すことが少なくない。圃場マッピングのための基準位置は、苗植付装置3Aの上昇位置から下降位置に下降させたタイミングで算出される。このため、正確な基準位置を得るためには、苗植付装置3Aをできるだけ畦に接近させて、苗植付装置3Aを下降させる必要がある。また、畦の上方に苗植付装置3Aが上昇させた状態で、機体1を畦に接近させる畦越え走行も必要となる。
畦際特殊走行の他の1つが、内部領域IAでの直線走行から資材補給のために前進で畦に接近する前進補給走行であり、図5において符号SR2で示されている。さらに他の1つが、内部領域IAでの直線走行から180度旋回した後、資材補給のために後進で畦に接近する後進補給走行であり、図5において符号SR3で示されている。いずれの補給走行においても、スムーズな資材補給のために、機体1が畦に接近することが重要である。特に後進補給走行では、畦越え走行も行われる。さらに、場合によっては、畦の上面に苗植付装置3Aを載置する操作も行われる。
上述した畦際特殊走行では機体1や苗植付装置3Aが畦に接近するので、その機会を利用して、畦高さの検出や畦硬さの検出が行われる。その検出結果は圃場の畦位置を特定する圃場位置データとリンクされ、畦形態データとして記録される。
〔制御系〕
次に、図6、図7、図8を用いて、この田植機の制御系を説明する。図6は、制御系の制御ブロック図であり、図7は、畦形態データのデータ構造図であり、図8は、制御系におけるデータの流れを示すデータ流れ図である。
次に、図6、図7、図8を用いて、この田植機の制御系を説明する。図6は、制御系の制御ブロック図であり、図7は、畦形態データのデータ構造図であり、図8は、制御系におけるデータの流れを示すデータ流れ図である。
田植機の制御系は、田植機の各種動作を制御する制御ユニット100と、制御ユニット100とのデータ交換が可能な通信端末9とを含む。制御ユニット100には、測位ユニット8、手動操作具センサ群31、走行センサ群32、作業センサ群33からの信号が入力されている。制御ユニット100からの制御信号が、走行機器群1Aと作業機器群1Bとに出力される。
制御ユニット100は、測位ユニット8の衛星測位モジュール8Aから機体1の位置及び方位(車体前後方向の方位)を算出するための測位データを取得し、慣性計測モジュール8Bからは、機体1の三軸の傾きや加速度に関する慣性計測データを取得する。
制御ユニット100は、機体1の周辺に存在する物体(障害物)を検出する障害物検出ユニット70から検出物体情報を取得する。また、この障害物検出ユニット70は、畦高さ検出ユニット74としても機能しているので、制御ユニット100は畦高さも取得する。さらに、制御ユニット100は、畦硬さ検出ユニット73から、畦硬さも取得する。
走行機器群1Aには、例えば、ステアリングモータM1や変速操作用モータM2が含まれており、制御ユニット100からの制御信号に基づいて、ステアリングモータM1が制御されることで操舵角が調節され、変速操作用モータM2が制御されることで車速が調節される。
作業機器群1Bには、例えば、苗植付装置3Aを昇降させる昇降シリンダ13a、植付機構22による苗取り量を調節する苗取り量調節機器、繰出機構26による肥料の繰出し量を変更する繰出し量調節機器、植付クラッチC0や各条クラッチECの入り切り制御機器などが含まれている。
手動操作具センサ群31には、各種手動操作具の操作状態を検出するセンサやスイッチなどが含まれている。走行センサ群32には、操舵角、車速、エンジン回転数などの状態及びそれらに対する設定値を検出する各種センサが含まれている。作業センサ群33には、整地フロート15の接地を検出する接地センサ331、リンク機構13による昇降位置を検出する昇降位置センサ332、苗植付装置3Aや施肥装置3Bの駆動状態を検出する各種センサが含まれている。
制御ユニット100には、走行制御部6、作業制御部51、機体位置算出部52、走行経路設定部53、畦形態データ管理部54、畦形態データ格納部55が備えられている。
機体位置算出部52は、測位ユニット8から逐次送られてくる衛星測位データや慣性航法データに基づいて、機体1の地図座標である車体位置を算出する。この地図座標は、緯度経度だけでなく、圃場座標系、あるいは特定の座標系での座標であってよい。
この実施形態では、通信端末9に、タッチパネルIF90、圃場情報格納部91、走行経路マップ生成部92、走行経路生成部93、リモコン部94、などが備えられている。タッチパネルIF90は、グラフィックインタフェースであり、通信端末9に装備されているタッチパネルを通じて、情報の表示や入力を行う機能を有する。したがって、この通信端末9は、制御ユニット100の情報やデータの入力出力インターフェースとして機能することができる。
圃場情報格納部91は、圃場の入口(出口)位置や苗や肥料の補給可能位置など圃場に関する情報が格納されている。走行経路マップ生成部92は、圃場の外周領域OA(図5参照)の最外周部、つまり畦との境界線に沿って機体1を周回走行させることで得られる走行軌跡に基づいて、圃場の外形寸法を算出する。走行経路生成部93は、圃場の外形寸法に基づいて圃場を外周領域OAと内部領域IAとに区分けし、自動走行するための走行経路を生成する。走行経路は、図3に示されたように、外周領域OAを走行するための周回走行経路と、内部領域IAを走行するための直線走行経路とからなる。生成された走行経路は、制御ユニット100に送られる。
リモコン部94は、この通信端末9を田植機の操作のためのリモコンとして機能させるプログラムを有する。リモコン部94が動作すると、管理者は、通信端末9に付属するハードウエアスイッチや通信端末9のタッチパネルに表示されたソフトウエアスイッチを用いて、田植機をリモコン操作することができる。
制御ユニット100に構築されている走行経路設定部53は、通信端末9から走行経路生成部93によって生成された走行経路を受け取って管理し、経路追従操舵制御のための目標となる走行経路を目標走行経路として、順次設定する。
作業制御部51は、自動走行では、前もって与えられているプログラムに基づいて自動的に作業機器群1Bを制御し、手動走行では、運転者の操作に基づいて、作業機器群1Bを制御する。作業制御部51に含まれている昇降制御部51aは、作業機器群1Bに属する昇降機構としての昇降シリンダ13aを伸縮操作することで、苗植付装置3Aの昇降を行う。昇降制御部51aは、自動モードと手動モードとを有し、自動モードにおいては、走行制御部6と連係して、作業機器群1Bに属する昇降シリンダ13aをプログラムに基づいて伸縮操作することで、苗植付装置3Aの昇降を行う。苗植付装置3Aの昇降速度を低速と高速との間で可変制御することも可能である。手動モードにおいては、昇降制御部51aは、運転者の操作に基づいて昇降シリンダ13aを伸縮操作することで、苗植付装置3Aの昇降を行う。
畦形態データ管理部54は、畦硬さ検出ユニット73から送られてきた畦硬さと、畦高さ検出ユニット74から送られてくる畦高さとを、機体位置から求められる畦位置(地図座標位置)にリンクさせて、畦形態データを生成する(図8参照)。さらに、畦形態データ管理部54は、畦種類も決定して、畦の属性値としても畦形態データに含めることができ。この畦種類は、人為的に決定されてもよいが、畦硬さから判定されてもよい。生成された畦形態データは、畦形態データ格納部55に格納される。
畦形態データ格納部55に格納される畦形態データのデータ構造が、図7に示されている。このデータ構造では、データ項目として、圃場ID、畦ID、畦種類、畦位置、畦高さ、畦硬さを有する。畦位置は、始点座標と終点座標とで表される所定区間として示されている。
走行制御部6には、自動走行制御部6Aと、手動走行制御部6Bと、制御管理部6Cと、畦際走行モード管理部6Dとが備えられている。この田植機は、自動走行を行う自動走行モードと手動走行を行う手動走行モードとに切替可能である。制御管理部6Cは、図示されていない走行モード切替操作具の状態を検出する手動操作具センサ(手動操作具センサ群31の1つ)からの信号や、制御ユニット100が制御的に生成する切替信号に基づいて、自動走行モードと手動走行モードのいずれかを選択する。
手動走行モードで動作する手動走行制御部6Bは、ステアリングホイール10の操作量に基づいて、ステアリングモータM1を制御するとともに、主変速レバー7Aや副変速レバー7Bなどの手動操作具の操作に基づいて、変速操作用モータM2を制御する。
自動走行モードで動作する自動走行制御部6Aは、経路追従操舵部61、旋回自動操舵部62、作業走行制御部63、非作業走行制御部64を備えている。経路追従操舵部61は、走行経路設定部53に設定された目標走行経路に沿って機体1が走行するように経路追従制御を行う。経路追従制御では、機体位置算出部52で算出された車体位置を用いて、目標走行経路に対する機体1の位置ずれ(目標走行経路に対する横ずれ)と機体1の方位ずれ(目標走行経路の方位に対する車体方位のずれ角)を算出し、この位置ずれ及び方位ずれが小さくなるように操舵制御される。
旋回自動操舵部62は、機体1の方向転換のための旋回領域が十分確保されている通常の旋回走行、例えば90度旋回走行や180度旋回走行を行うための操舵制御を行う。各旋回走行制御は、予め登録されたプログラムに基づいて、行われる。
作業走行制御部63は、苗植付装置3Aを下位置に下降させた状態で機体1を作業走行させ、同時に植付機構22を駆動し、圃場面に苗を植え付ける。
非作業走行制御部64は、苗植付装置3Aの動作を停止させた状態(非作業状態)で、機体1を走行させる制御を行う。非作業走行は、90度旋回走行時や180度旋回走行時などの機体1の方向転換時や、後進時に用いられる。
さらに、走行制御部6は、畦際走行における走行モードとして、作業装置3である苗植付装置3Aが畦の上方に達する畦越え走行を許可する畦越え許可走行モードと、畦越え走行を禁止する畦越え禁止走行モードとを有する。この畦際走行モードの選択は、畦際走行モード管理部6Dによって行われる。畦際走行モード管理部6Dは、機体位置によって特定される特定領域の畦際走行が行われると判定すると、畦形態データ管理部54を介して畦形態データ格納部55から接近している畦の畦高さを読み出す。苗植付装置3Aの上昇高さと畦高さとに基づいて畦越え走行が可能であれば、畦越え許可走行モードが選択され、畦越え走行が不能であれば、畦越え禁止走行モードが選択される。選択された走行モードは、自動走行制御部6Aに送られる(図8参照)。
畦際走行モード管理部6Dは、特定領域の畦際走行を判定すると、さらに、昇降制御部51aに、特定領域での畦際走行であることを通知する。これに応答して、昇降制御部51aは、特定の畦際領域における畦の畦形態データを読み出し、畦形態データに基づいて、昇降機構としての昇降シリンダ13aの昇降動作を制御する。
例えば、昇降制御部51aは、畦形態データに含まれている畦硬さに応じて、昇降機構を構成する昇降シリンダ13aの昇降速度、つまり苗植付装置3Aの昇降速度、特に下降速度を変更する。畦硬さが所定レベルより硬い場合、所定レベル以下の場合に比べて、少なくとも下降速度を遅くする。さらに、走行制御部6は、畦硬さが所定レベルより硬い場合、所定レベル以下の場合に比べて、当該畦への接近車速を遅くする。
また、畦硬さが所定のレベルより硬い場合、昇降シリンダ13aの昇降操作は手動で行われるようにし、畦硬さが所定のレベルより柔らかい場合に、昇降シリンダ13aの昇降操作は自動で行われるようにしてもよい。さらに、走行制御部6は、畦硬さが所定のレベルより硬い場合、当該畦への接近走行が手動で行われるようにし、畦硬さが所定のレベルより柔らかい場合に、当該畦への接近走行が自動で行われるようにしてもよい。畦際走行モード管理部6Dは、機体1近くの畦の畦硬さまたは畦高さに応じて、苗植付装置3Aの昇降制御や走行制御を、自動/手動変更指令を用いて、自動モードと手動モードとの間で切り替える機能を有する(図8参照)。
この実施形態の圃場作業機としての田植機は、畦高さを検出する畦高さ検出ユニット74及び畦硬さを検出する畦硬さ検出ユニット73を備えており、畦形態データ管理部54が、畦高さ検出ユニット74及び畦硬さ検出ユニット73から取得した畦高さ及び畦硬さを畦形態データ格納部55に格納し、畦際走行において利用可能に管理していた。これに代えて、畦高さを検出する畦高さ検出ユニット74及び畦硬さを検出する畦硬さ検出ユニット73を備えていない圃場作業機では、他の圃場作業機によって取得された畦高さ及び畦硬さを含む圃場マップ、あるいは人為的に測定された畦高さ及び畦硬さを含む圃場マップから生成された畦形態データを、予め畦形態データ管理部54の管理下で、畦形態データ格納部55に格納しておき、畦際走行において利用することも可能である。例えば、トラクタの装備された畦塗機の三次元位置(畔の地図位置や畦の高さ)は、トラクタに装置された、衛星測位を用いた機体位置算出機能から、演算することができる。圃場で取得した畦高さ及び畦硬さは、少なくとも所定期間、クラウドサービスコンピュータなどにアップロードしておくことで、その後、当該圃場を作業する種々の圃場作業機が利用可能となる。
〔別実施の形態〕
(1)上述した実施形態では、本発明の圃場作業機として田植機が取り挙げられ、この田植機によって行われる圃場作業は、苗植付装置3Aによる苗植付作業であるとした。圃場作業機が播種機であれば、圃場作業は、播種作業となる。
(2)上述したように選択される畦際走行モードや各畦際走行モードでの制御パラメータは、走行経路設定部53によって設定される走行経路に予め登録しておくことができる。
(3)上述した実施形態では、苗や肥料などの資材の補給可能位置は、圃場情報格納部91に格納されていたが、畦形態データ管理部54で管理されている畦高さを参照して、畦高さが高い場所を補給場所とすることも可能である。これによって決定された、点在する補給場所に、適量の資材を用意すると好都合である。
(4)上述した実施形態では、走行装置12は、操舵輪タイプであったが、クローラタイプであってもよい。
(5)図6と図8とに示された機能部の区分けは、一例であり、各機能部が他の機能部と統合されること、各機能部が複数の機能部に分割されること、制御ユニット100が複数の制御サブユニットに分散されること、など、種々の改変が可能である。
(1)上述した実施形態では、本発明の圃場作業機として田植機が取り挙げられ、この田植機によって行われる圃場作業は、苗植付装置3Aによる苗植付作業であるとした。圃場作業機が播種機であれば、圃場作業は、播種作業となる。
(2)上述したように選択される畦際走行モードや各畦際走行モードでの制御パラメータは、走行経路設定部53によって設定される走行経路に予め登録しておくことができる。
(3)上述した実施形態では、苗や肥料などの資材の補給可能位置は、圃場情報格納部91に格納されていたが、畦形態データ管理部54で管理されている畦高さを参照して、畦高さが高い場所を補給場所とすることも可能である。これによって決定された、点在する補給場所に、適量の資材を用意すると好都合である。
(4)上述した実施形態では、走行装置12は、操舵輪タイプであったが、クローラタイプであってもよい。
(5)図6と図8とに示された機能部の区分けは、一例であり、各機能部が他の機能部と統合されること、各機能部が複数の機能部に分割されること、制御ユニット100が複数の制御サブユニットに分散されること、など、種々の改変が可能である。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、畦によって境界付けられた圃場を自動走行可能な圃場作業機に適用可能である。
1 :機体
3A :苗植付装置
3B :施肥装置
6 :走行制御部
6A :自動走行制御部
6B :手動走行制御部
6C :制御管理部
6D :畦際走行モード管理部
8 :測位ユニット
13 :リンク機構
13a :昇降シリンダ
32 :走行センサ群
33 :作業センサ群
51 :作業制御部
51a :昇降制御部
52 :機体位置算出部
53 :走行経路設定部
54 :畦形態データ管理部
55 :畦形態データ格納部
71 :カメラユニット
72 :LiDARユニット
73 :畦硬さ検出ユニット
74 :畦高さ検出ユニット
100 :制御ユニット
3A :苗植付装置
3B :施肥装置
6 :走行制御部
6A :自動走行制御部
6B :手動走行制御部
6C :制御管理部
6D :畦際走行モード管理部
8 :測位ユニット
13 :リンク機構
13a :昇降シリンダ
32 :走行センサ群
33 :作業センサ群
51 :作業制御部
51a :昇降制御部
52 :機体位置算出部
53 :走行経路設定部
54 :畦形態データ管理部
55 :畦形態データ格納部
71 :カメラユニット
72 :LiDARユニット
73 :畦硬さ検出ユニット
74 :畦高さ検出ユニット
100 :制御ユニット
Claims (6)
- 畦によって境界付けられた圃場を自動走行可能な圃場作業機であって、
機体位置を算出する機体位置算出部と、
前記機体を自動走行または手動走行させる走行制御部と、
前記畦の形態を示す畦形態データを格納する畦形態データ格納部と、
前記圃場に対して作業を行う作業装置と、
前記作業装置の対地高さを変更するために前記作業装置を昇降させる昇降機構と、
前記昇降機構の昇降動作を制御する昇降制御部と、を備え、
前記畦と前記作業装置とが接近する畦際領域では、前記畦形態データに基づいて前記昇降機構の昇降動作を制御する圃場作業機。 - 前記畦形態データには畦硬さが含まれており、前記昇降制御部は、前記畦硬さに応じて前記昇降機構の昇降速度を変更する請求項1に記載の圃場作業機。
- 前記畦形態データには畦硬さが含まれており、前記畦の硬さが所定レベルより硬い場合、前記昇降機構の昇降動作は手動で行われ、前記畦硬さが前記所定レベルより柔らかい場合、前記昇降機構の昇降動作は自動で行われる請求項1または2に記載の圃場作業機。
- 前記走行制御部は、前記作業装置が前記畦の上方に達する畦越え走行を許可する畦越え許可走行モードと、前記畦越え走行を禁止する畦越え禁止走行モードとを有し、前記畦形態データに含まれている畦高さに基づいて前記畦越え許可走行モードと前記畦越え禁止走行モードとのいずれかを選択する請求項1から3のいずれか一項に記載の圃場作業機。
- 前記畦形態データに含まれる畦高さは、レーザ測定方式またはカメラ撮影画像処理方式の畦高さ検出ユニットによって検出される請求項1から4のいずれか一項に記載の圃場作業機。
- 前記畦形態データは、他の圃場作業機によって生成され、前記畦形態データ格納部に格納されたデータであり、かつ前記畦形態データは、前記畦の形態と、前記畦の形態毎の対応する畦位置とをリンクさせたデータである請求項1から5のいずれか一項に記載の圃場作業機。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20231220 |
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