JP2023088097A - 円筒体用パレット、及び感光ドラムの製造方法 - Google Patents

円筒体用パレット、及び感光ドラムの製造方法 Download PDF

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優樹 田中
Yuki Tanaka
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学 山本
Manabu Yamamoto
哲也 横山
Tetsuya Yokoyama
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Abstract

【課題】小径の円筒体でもこれを確実に略起立状に保持しうる円筒体用パレット、及びこれを用いた感光ドラム基体の製造方法を提供すること。【解決手段】パレット1は、円筒体30が起立状に載置される載置面3を有するとともに、載置面3に串5が上方突出状に設けられ、円筒体30内にその下端開口30bから串5が挿入配置されて円筒体30を略起立状に保持するものである。串5の周面6に、串5が上方向に段階的に細くなるように少なくとも一段の段部7が形成されている。段部7の段差面8が、円筒体30の内径よりも内径が小径の円筒体の下端を受ける受け面9とされている。【選択図】図3

Description

本発明は、感光ドラム基体等の円筒体の洗浄、乾燥時等において円筒体を略起立状に保持するために用いられる円筒体用パレット、及び同パレットを用いた感光ドラムの製造方法に関する。
複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真装置用の感光ドラムを製造する場合、感光ドラム基体はパレット上に複数、起立状に載置された状態で搬送されたり洗浄されたり乾燥されたりする。パレット上には複数の基体をそれぞれ起立状に保持する複数の保持部材が取り付けられている(例えば特許文献1-3参照)。
一般に、感光ドラムは製造コストの引下げなどを図るため同一の径サイズのものが大量生産されており、その際には製造する感光ドラムの基体サイズ(内径)に対応したパレットが用いられている。この場合、感光ドラムの製造工程において、製造する感光ドラムの基体サイズが変更されると、その都度、パレットを取り替えるか、基体サイズに対応する保持部材をパレットに付け替える必要があり、作業性が悪い。
そこで特許文献4では、感光ドラム基体(筒状体)を載置する載置面と、この載置面から鉛直状に突出して基体を保持する複数の位置決めピンとを有し、これらの位置決めピンが載置面上において複数の同心円上に配置されているパレットが提案されている。
このパレットによれば、所定の内径を有する基体を起立状に保持する場合は、複数の同心円の中から当該基体の内径に対応する円を選択し、この円上に配置された位置決めピンが基体内に挿入されるように基体を載置面上に載置することで基体が起立状に保持されるように構成されている。
特開2018-105912号公報 特開2018-151532号公報 特開2019-109276号公報 実開平7-24822号公報
近年、感光ドラム基体の小径化が進んでおり、例えば、径サイズの異なる基体として外径φ24mm(内径φ22.5mm)の基体と外径φ20mm(内径φ18.5mm)の基体とが存在している。この場合、前者の基体の内径と後者の基体の外径との差が2.5mm(半径差では1.25mm)と小さい。このような基体を上述のパレットの載置面上に起立状に保持させるためには、位置決めピンの太さを細くする必要があり、そのため、ピンの強度が弱く、基体を起立状に保持することが困難であった。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、小径の円筒体でもこれを確実に略起立状に保持しうる円筒体用パレット、及びこれを用いた感光ドラム基体の製造方法を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
1) 円筒体が略起立状に載置される載置面を有するとともに、前記載置面に串が上方突出状に設けられ、前記円筒体内にその下端開口から前記串が挿入配置されて前記円筒体を略起立状に保持する円筒体用パレットであって、
前記串の周面に、前記串が上方向に段階的に細くなるように少なくとも一段の段部が形成され、
前記段部の段差面が、前記円筒体の内径よりも内径が小径の円筒体の下端を受ける受け面とされている円筒体用パレット。
2) 前記串における前記段部の高さ位置に対して互いに隣接する上部分と下部分において、前記上部分の横断面の最小外接円の中心軸が前記下部分の横断面の最小外接円の中心軸に対して偏心している前項1記載の円筒体用パレット。
3) 前記串の周面に、前記円筒体内に前記串が挿入される際に前記円筒体の下端を前記串に対して相対的に下方向に案内する案内部が設けられるとともに、
前記案内部は、前記串の周面の上端部から前記少なくとも一段の段部のうち下から一段目の段部の高さ位置よりも低い位置まで下方向に直線状に延びている前項1又は2記載の円筒体用パレット。
4) 前記串は、前記串の中心軸に対して半径外方向へ放射状に突出し且つ前記串の上端部から下端部まで下方向に延びるとともに前記円筒体内に挿入配置される3~6枚の羽根板部を備えており、
前記3~6枚の羽根板部のうち少なくとも1枚の羽根板部の外側端に前記段部が形成されている前項1~3のいずれかに記載の円筒体用パレット。
5) 前記串の周面に、前記円筒体内に前記串が挿入される際に前記円筒体の下端を前記串に対して相対的に下方向に案内する案内部が設けられるとともに、
前記案内部は、前記串の周面の上端から前記少なくとも一段の段部のうち下から一段目の段部の高さ位置よりも低い位置まで下方向に直線状に延びており、
前記串は、前記串の中心軸に対して半径外方向へ放射状に突出し且つ前記串の上端部から下端部まで下方向に延びるとともに前記円筒体内に挿入配置される5枚の羽根板部を備えており、
前記5枚の羽根板部のうち2枚の羽根板部の外側端が前記案内部とされており、残りの3枚の羽根板部の外側端にそれぞれ前記少なくとも一段の段部が形成されている前項1又は2記載の円筒体用パレット。
6) 前記残りの3枚の羽根板部において周方向に隣り合う羽根板間の開き角度がそれぞれ80°~110°の範囲である前項5記載の円筒体用パレット。
7) 感光ドラム基体を略起立状に保持した状態で前記感光ドラム基体を洗浄する感光ドラムの製造方法であって、
前項1~6のいずれかに記載の円筒体用パレットを用い、円筒体としての感光ドラム基体内に前記パレットの串を挿入配置することにより前記感光ドラム基体を略起立状に保持する、感光ドラムの製造方法。
8) 感光ドラム基体を略起立状に保持した状態で前記感光ドラム基体を洗浄する感光ドラムの製造方法であって、
前項3、5及び6のいずれかに記載の円筒体用パレットを用い、円筒体としての感光ドラム基体内に前記パレットの串が挿入されるように前記感光ドラム基体の下端を前記串の案内部に沿って前記串に対して相対的に下降させることにより、前記感光ドラム基体を略起立状に保持する、感光ドラムの製造方法。
本発明は以下の効果を奏する。
前項1では、串の周面に形成された段部の段差面が内径が小径の円筒体の下端を受ける受け面とされているので、小径の円筒体でもこれを確実に略起立状に保持することができる。
前項2では、串における段部の高さ位置に対して互いに隣接する上部分と下部分において、上部分の横断面の最小外接円の中心軸が下部分の横断面の最小外接円の中心軸に対して偏心していることにより、段部の段差面(受け面)を広くすることができる。そのため、小径の円筒体の下端を段差面で長期間に亘って安定良く受けることができる。
前項3では、串の周面に案内部が設けられているので、円筒体内に串を挿入する際に円筒体の下端を案内部に沿って串に対して相対的に下降させることにより円筒体の下端が串の段部に引っ掛かる不具合を防止することができ、これにより円筒体の保持作業を容易に行うことができる。
前項4では、串が3~6枚の羽根板部を備えていることにより、円筒体を洗浄した後の乾燥時において円筒体内に供給された乾燥用風(例:熱風、温風)が各羽根板部間の隙間を串の上端から下方向に確実に通過するようになるため、円筒体に付着した洗浄液に対する水切り性が高く、乾燥時間の短縮化を図ることができる。
前項5では、前項3の効果と同様の効果を奏する。さらに、5枚の羽根板部のうち2枚の羽根板部の外側端がそれぞれ案内部とされていることにより、円筒体の下端を案内部に沿って安定良く下降させることができ、これにより円筒体の保持作業を確実に容易に行うことができる。
さらに、残りの3枚の羽根板の外側端にそれぞれ段部が形成されていることにより、小径の円筒体の下端が段部の段差面で受けられた状態において小径の円筒体の安定性が高い。
前項6では、周方向に隣り合う羽根板間の開き角度がそれぞれ80°~110°の範囲であることにより、小径の円筒体の安定性と円筒体の水切り性をそれぞれ確実に高めることができる。
前項7では、感光ドラムを製造する際に前項1~6のいずれかの効果を奏しうる。
前項8では、感光ドラムを製造する際に前項3、5及び6のいずれかの効果を奏しうる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る感光ドラム基体(円筒体)用パレットの側面図である。 図2は、同パレットを用いて感光ドラム基体を洗浄する場合を説明する図である。 図3は、同パレットの串を中心に示す斜視図である。 図4は、同串を感光ドラム基体内に挿入配置した状態を示す、串及び基体の平面図である。 図5は図4中のA1-A1線縦断面図である。 図6は、同串を基体内に挿入する途中の状態を示す、図4中のA1-A1線縦断面に対応する串及び基体の縦断面図である。 図7は、同串を小径の感光ドラム基体内に挿入配置した状態を示す、串及び小径基体の平面図である。 図8は図7中のA1-A1線縦断面図である。 図9は、同串の段部の段差面が摩耗した状態を示す、図7中のA1-A1線縦断面に対応する串及び小径基体の要部拡大縦断面図である。 図10は、変形形態の串の段部の段差面が摩耗した状態を示す、図7中のA2-A2線断面に対応する串及び小径基体の要部拡大縦断面図である。 図11は、本発明の第2実施形態に係る感光ドラム基体用パレットの串を中心に示す斜視図である。 図12は、同パレットの串を小径の感光ドラム基体内に挿入配置した状態を示す、串及び小径基体の縦断面図である。
本発明の幾つかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1及び2に示すように、本発明の第1実施形態に係る円筒体用パレットとしての感光ドラム基体用パレット1は、複数の円筒体としての複数の円筒状感光ドラム基体30を起立状に保持した状態で搬送したり洗浄したり乾燥したりするために用いられる板状(詳述すると平板状)のものである。基体30はアルミニウム等の金属製である。
パレット1は、基体30が起立状に載置される載置面3を有する板状のパレット本体2と、載置面3に当該載置面3に対して上方突出状に設けられた串5とを備えている。
図3に示すように、串5は基体30内にその下端開口30bから挿入配置されて基体30を起立状に保持するものである。載置面3は水平に配置されており、本第1実施形態では載置面3はパレット本体2の上面からなり平坦状である。串5は合成樹脂製であり、串5の総数は複数である。
上述した複数の基体30は、パレット1(詳述するとパレット本体2)上において起立状に保持された状態で常法に従って一括して洗浄及び乾燥される。その後、各基体30の外表面に感光体層等の所定の層が形成されて感光ドラムが得られる。
基体30の洗浄は、基体30が起立状に保持された状態で図2に示すように洗浄槽40内の洗浄液41中に浸漬されることにより行われたり、図示していないがシャワー洗浄により行われたりする。
基体30の乾燥は、基体30が起立状に保持された状態で例えば乾燥用風(温風、熱風等)が基体30に吹き付けられることにより行われる。
図4及び5に示すように、基体30が載置面3上に起立状に載置された状態では、基体30内に串5が挿入配置されるとともに基体30の下端30aが載置面3に当接して受けられており、この状態で基体30が載置面3上に起立状に保持されている。
このように、載置面3に下端30aが当接して受けられる基体30を以下では特に「基本感光ドラム基体(基本基体)30」ともいう。なお、この基本基体30は例えば外径φ24mm(内径φ22.5mm)の感光ドラム基体に対応する。
さらに串5は、図7及び8に示すように、上記基本基体30の内径よりも内径が小径の感光ドラム基体31を起立状に保持しうるように構成されている。この基体31を以下では特に「小径感光ドラム基体(小径基体)31」ともいう。なお、この小径基体31は例えば外径φ20mm(内径φ18.5mm)の感光ドラム基体に対応する。
図3に示すように、串5の周面6には串5が上方向に段階的に細くなるように少なくとも一段の段部7が形成されている。本第1実施形態では段部7の総段数は一段であり、この段部7が串5の周面6における串5の高さ方向の略中間位置(詳述すると串5の下端位置から中間位置までの間の高さ位置)に形成されている。
さらに、図5に示すように、串5における段部7の高さ位置hに対して互いに隣接する上部分5bと下部分5aにおいて、上部分5bの横断面の最小外接円C1(図4中に二点鎖線で示す)の中心軸P1が下部分5aの横断面の最小外接円C0(図4中に二点鎖線で示す)の中心軸P0に対して後述する案内部10側に偏心している。
串5の段部7の段差面8は水平に且つ平坦状に形成されており、この段差面8は、図7及び8に示すように小径基体31の下端31aを小径基体31が起立状になるように受ける受け面9とされている。そして、小径基体31内に串5(詳述すると串5の上部分5b)が挿入配置された状態で小径基体31の下端31aが段差面8(受け面9)で受けられることで小径基体31が段差面8上に起立状に保持されている。
さらに、図6に示すように、串5の周面6には、基本基体30内に串5が挿入される際に基本基体30の下端30aを串5に対して相対的に下方向に摺動案内する案内部10が形成されている。この案内部10は、串5の周面6の上端から段部7の高さ位置hよりも低い位置まで下方向に連続的に直線状に延びており、詳述すると、串5の周面6の上端から下端(載置面3)まで下方向に連続的に直線状に延びている。
また、串5の上部分5b及び下部分5aにおいて、上述したように上部分5bの中心軸P1は下部分5aの中心軸P0に対して案内部10側に偏心している。
本第1実施形態の串5の構成について詳述すると次のとおりである。
図3に示すように、串5は、その中心軸(詳述すると上述の下部分5aの中心軸P0及びその延長線)から半径外方向へ放射状に突出し且つ串5の上端から下端まで下方向に連続的に直線状に延びた複数の羽根板部12を備えている。各羽根板部12の肉厚は上下方向において略一定である。
これらの羽根板部12は、串5の下部分5aの中心軸P0の位置で一体に連結されるとともに、それぞれ串5の周方向に離間している。さらに、これらの羽根板部12は、基本基体30を起立状に保持する際に基本基体30内に挿入配置される串本体を構成している。すなわち、串5はこれらの羽根板部12から構成されており、串5の周面6はこれらの羽根板部12の外側端13(詳述すると外側端面)で構成されている。
羽根板部12の総枚数は3~6枚であることが好ましく、本第1実施形態のように5枚であることが特に好ましい。羽根板部12の総枚数が3~6枚であることにより、基本基体30や小径基体31を洗浄した後の乾燥時において基体内にその上端開口から供給された乾燥用風が各羽根板部12、12間の隙間を串5の上端から下方向に確実に通過するようになるため、基体に付着した洗浄液に対する水切り性が高く、乾燥時間の短縮化を図ることができる。特に本第1実施形態のように羽根板部12の総枚数が5枚である場合、上述した効果を確実に奏しうる。串5の横断面形状は略「大」字状である(図4参照)。
5枚の羽根板部12のうち2枚の羽根板部12A、12Aの外側端13、13は、上述の案内部10とされており、各羽根板部12Aの上端から下端(載置面3)まで下方向に連続的に直線状に延びている。
残りの3枚の羽根板部12B、12B、12Bの外側端13、13、13には上述の段部7が同一高さ位置に形成されている。
以下では説明の便宜上、外側端13に段部7が形成されていない(即ち、外側端13が案内部10とされる)羽根板部12を「段無し羽根板部12A」ともいい、外側端13に段部7が形成された羽根板部12を「段付き羽根板部12B」ともいう。
本第1実施形態のパレット1を用いて基本基体30を起立状に保持する場合は、まず図3に示すようにパレット1の串5の上方に基本基体30を略鉛直に配置しておき、次いで図6に示すように基本基体30内にその下端開口30bから串5が挿入されるように基本基体30の下端30aを案内部10に沿って串5に対して相対的に摺動下降させる。そして、基本基体30の下端30aが載置面3に当接したとき基本基体30の下降を停止する。これにより、図5に示すように、基本基体30の下端30aが載置面3で受けられるとともに基本基体30内に串5が挿入配置された状態になることで基本基体30が起立状に保持される。
このような基本基体30の串5への保持作業を予めティーチングされたロボットアームで行うことが好ましい。こうすることにより、当該保持作業を更に一層容易に行うことができる。
小径基体31を起立状に保持する場合は、上述した基本基体30の保持操作と同じく、まずパレット1の串5の上方に小径基体31を略鉛直に配置しておき、次いで小径基体31内にその下端開口から串5が挿入されるように小径基体31の下端31aを案内部10に沿って串5に対して相対的に摺動下降させる。そして、小径基体31の下端31aが段付き羽根板部12Bの段部7の段差面8(受け面9)に当接したとき小径基体31の下降を停止する。これにより、図8に示すように、小径基体31の下端31aが段差面8で受けられるとともに小径基体31内に串5(詳述すると串5の上部分5b)が挿入配置された状態になることで小径基体31が起立状に保持される。
本第1実施形態のパレット1によれば、串5の周面6に形成された段部7の段差面8が小径基体31の下端31aを受ける受け面9とされているので、小径基体31でもこれを確実に起立状に保持することができる。
さらに、串5が3~6枚の羽根板部12を備えているので、基本基体30や小径基体31を洗浄した後の乾燥時において基体内にその上端開口から供給された乾燥用風が各羽根板部12間の隙間を串5の上端から下方向に確実に通過するようになるため、基体に付着した洗浄液に対する水切り性が高く、乾燥時間の短縮化を図ることができる。
さらに、串5の段付き羽根板部12Bの総枚数が上述したように3枚であることから、小径基体31の下端31aが段部7の段差面8で受けられた状態において小径基体31の安定性が高いし、基体に付着した洗浄液に対する水切り性を確実に高めることができる。
これらの段付き羽根板部12Bにおいて、図4に示すように串5の周方向に隣り合う段付き羽根板部12B、12B間の開き角αはそれぞれ80°~110°の範囲であることが好ましい。この場合、小径基体31の安定性と基体の水切り性をそれぞれ確実に高めることができる。本第1実施形態では開き角度αは例えば90°である。
また、串5の段無し羽根板部12Aの外側端13が案内部10とされているので、基本基体30内に串5を挿入する際に基本基体30の下端30aを案内部10に沿って串5に対して相対的に下降させることにより基本基体30の下端30aが串5の段部7に引っ掛かる不具合を防止することができ、これにより基本基体30の保持作業を容易に行うことができる。
さらに、段無し羽根板部12Aの総枚数が2枚であって、両段無し羽根板部12A、12Aの外側端13、13が案内部10とされているので、基本基体30の下端30aを案内部10に沿って安定良く下降させることができ、これにより基本基体30の保持作業を確実に容易に行うことができる。両段無し羽根板部12A、12A間の好ましい開き角度βは60°~110°の範囲である。
さらに、本第1実施形態のパレット1には次のような利点がある。これを図9及び10を参照して以下に説明する。
図9中の符号「5」は本第1実施形態のパレットの串である。図10中の符号「5B」は本第1実施形態のパレットの串5の変形形態である。この串5Bでは、串5Bにおける段部7の高さ位置hに対して互いに隣接する上部分5bと下部分5aにおいて、上部分5bの横断面の最小外接円の中心軸P1が下部分5aの横断面の最小外接円の中心軸P0に対して同軸である。この場合、中心軸P0に対して両側の段部7の段差面8の広さは互いに同じである。
これに対し、図9に示すように本第1実施形態のパレットの串5では、上述したように上部分5bの中心軸P1が下部分5bの中心軸P0に対して偏心しているので、段部7の段差面8を変形形態の串5Bの段差面8(片側)よりも広くすることができる。
したがって、パレットを繰り返し使用した場合、変形形態(図10)の串5Bでは両側の段部7の角部がそれぞれ丸くなるように段差面8が摩耗(その摩耗部15)し、そのため小径基体31の安定性が損なわれ易い。これに対し、本第1実施形態(図9)の串5では段部7の段差面8が概ね断面円弧状に凹むように摩耗(その摩耗部)する。そのため、小径基体31の下端31aを段差面8で長期間に亘って安定良く受けることができる。
図11及び12は、本発明の第2実施形態に係る感光ドラム基体用パレット1Aを説明する図である。これらの図では、上記第1実施形態のパレット1の要素と同じ作用を奏する本第2実施形態のパレット1Aの要素には、上記第1実施形態のパレット1の要素に付された符号と同じ符号が付されている。以下、本第2実施形態について上記第1実施形態との相異点を中心に説明する。
本第2実施形態のパレット1Aでは、串5Aの周面6に串5Aが上方向に段階的に細くなるように二段の段部7a、7bが形成されている。詳述すると、串5Aを構成する5枚の羽根板部12のうち2枚の段無し羽根板部12A、12Aの外側端13、13は案内部10とされている。すなわち、両段無し羽根板部12A、12Aの外側端13、13(案内部10)は、それぞれ、その上端から二段の段部7a、7bのうち下から一段目の段部7aの高さ位置hよりも低い位置まで下方向に連続的に直線状に延びており、詳述すると、その上端から下端(載置面3)まで下方向に連続的に直線状に延びている。残りの3枚の段付き羽根板部12B、12B、12Bの外側端13、13、13には上述の二段の段部7a、7bが形成されている。
以下では説明の便宜上、二段の段部7a、7bにおいて下から一段目の段部7aを「第1段部7a」といい、二段目の段部7bを「第2段部7b」という。
第1段部7aの段差面8aは、上記第1実施形態のパレット1と同じく、基本基体30の内径よりも内径が小径の感光ドラム基体31(図7及び8参照)の下端31aを当該小径基体31が起立状になるように受ける受け面9とされている。この小径基体31を特に「第1小径感光ドラム基体(第1小径基体)31」ともいう。
第2段部7bの段差面8aは、図12に示すように、第1小径基体31の内径よりも内径が小径の感光ドラム基体32の下端32aを当該小径基体32が起立状になるように受ける受け面9とされている。この小径基体32を特に「第2小径感光ドラム基体(第2小径基体)32」ともいう。
串5Aにおける第1段部7aの高さ位置h1に対して互いに隣接する上部分5bと下部分5aにおいて、上記第1実施形態のパレット1と同じく上部分5bの横断面の最小外接円の中心軸P1は下部分5aの横断面の最小外接円の中心軸P0に対して案内部10側に偏心している。
さらに、串5Aにおける第2段部7bの高さ位置h2に対して互いに隣接する上部分5cと下部分5bにおいて、上部分5cの横断面の最小外接円の中心軸P2は下部分5bの横断面の最小外接円の中心軸P1に対して案内部10側に偏心している。
本第2実施形態のパレット1Aを用いて第1小径基体31を起立状に保持する場合は、第1実施形態の上述した小径基体31の保持操作と同じ方法によって第1小径基体31の下端31aを第1段部7aの段差面8aで受けることにより、第1小径基体31が起立状に保持される。
第2小径基体32を起立状に保持する場合は、第1実施形態の上述した小径基体31の保持操作と同じく、まずパレット1Aの串5Aの上方に第2小径基体32を略鉛直に配置しておき、次いで第2小径基体32内にその下端開口から串5Aが挿入されるように第2小径基体32の下端32aを案内部10に沿って串5Aに対して相対的に摺動下降させる。そして、第2小径基体32の下端32aが段付き羽根板部12Bの第2段部7bの段差面8bに当接したとき第2小径基体32の下降を停止する。これにより、図12に示すように、第2小径基体32の下端32aが第2段部7bの段差面8bで受けられるとともに第2小径基体32内に串5A(詳述すると串5Aの上部分5c)が挿入配置された状態になることで第2小径基体32が起立状に保持される。
本第2実施形態のパレット1Aによれば、基本基体30を起立状に保持することができるだけでなく、更に、基本基体30の内径よりも内径が小径であって且つ互いに内径が相異する二種類の小径基体(第1及び第2小径基体31、32)を起立状に保持することができる。
ここで本発明では、串5の周面6に形成される段部7の総段数は一段(第1実施形態)又は二段(第2実施形態)であることに限定されるものではなく例えば三段であってもよい。この場合、基本基体30の内径よりも内径が小径であって且つ互いに内径が相異する三種類の小径基体を起立状に保持することができる。
すなわち、三段の段部のうち下から一段目の段部(これを「第1段部」という)の段差面が三種類の小径基体のうち内径が一番目に大きい小径基体の下端を受ける受け面とされ、下から二段目の段部(これを「第2段部」という)の段差面が内径が二番目に大きい小径基体の下端を受ける受け面とされ、下から三段目の段部(これを「第2段部」という)の段差面が内径が三番目に大きい小径基体の下端を受ける受け面とされる。
さらに、段部7の総段数は四段以上であってもよい。この場合、互いに内径が相異する四種類以上の小径基体を起立状に保持することができる。
一般に、段部7の総段数が1段である場合、段部7の段差面8が、基本基体30の内径よりも内径が小径であって且つ内径の大きさが一種類の小径基体31の下端31aを受ける受け面9とされる。さらに、段部7の総段数が複数段である場合、段部7の総段数をN(但し2≦N|Nは自然数)、下からn段目(但し2≦n≦N|nは自然数)の段部7を第n段部とするとき、第n段部の段差面が、内径が相異するN種類の小径基体のうち内径がn番目に大きい小径基体の下端を受ける受け面とされる。
以上で本発明の幾つかの実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能である。
また、上記実施形態では円筒体が感光ドラム基体であるが、本発明では円筒体が感光ドラム基体であることに限定されるものではなく、感光ドラム基体以外の円筒状のものであってもよい。
また、上記実施形態では載置面3は板状パレット本体2の上面からなるものであるが、本発明ではその他に例えば、パレット本体2の上面に基本円筒体用載置台(図示せず)が設置されるとともに、載置面3がこの載置台の上面からなるものであってもよい。
本発明は、感光ドラム基体等の円筒体の洗浄、乾燥時等において円筒体を略起立状に保持するために用いられる円筒体用パレット、及び感光ドラムの製造方法に利用可能である。
1:パレット
3:載置面
5:串
6:串の周面
7:段部
8:段差面
9:受け面
10:案内部
12:羽根板部
12A:段無し羽根板部
12B:段付き羽根板部
13:羽根板部の外側端
30:基本感光ドラム基体
31:第1小径感光ドラム基体
32:第2小径感光ドラム基体

Claims (8)

  1. 円筒体が略起立状に載置される載置面を有するとともに、前記載置面に串が上方突出状に設けられ、前記円筒体内にその下端開口から前記串が挿入配置されて前記円筒体を略起立状に保持する円筒体用パレットであって、
    前記串の周面に、前記串が上方向に段階的に細くなるように少なくとも一段の段部が形成され、
    前記段部の段差面が、前記円筒体の内径よりも内径が小径の円筒体の下端を受ける受け面とされている円筒体用パレット。
  2. 前記串における前記段部の高さ位置に対して互いに隣接する上部分と下部分において、前記上部分の横断面の最小外接円の中心軸が前記下部分の横断面の最小外接円の中心軸に対して偏心している請求項1記載の円筒体用パレット。
  3. 前記串の周面に、前記円筒体内に前記串が挿入される際に前記円筒体の下端を前記串に対して相対的に下方向に案内する案内部が設けられるとともに、
    前記案内部は、前記串の周面の上端部から前記少なくとも一段の段部のうち下から一段目の段部の高さ位置よりも低い位置まで下方向に直線状に延びている請求項1又は2記載の円筒体用パレット。
  4. 前記串は、前記串の中心軸に対して半径外方向へ放射状に突出し且つ前記串の上端部から下端部まで下方向に延びるとともに前記円筒体内に挿入配置される3~6枚の羽根板部を備えており、
    前記3~6枚の羽根板部のうち少なくとも1枚の羽根板部の外側端に前記段部が形成されている請求項1~3のいずれかに記載の円筒体用パレット。
  5. 前記串の周面に、前記円筒体内に前記串が挿入される際に前記円筒体の下端を前記串に対して相対的に下方向に案内する案内部が設けられるとともに、
    前記案内部は、前記串の周面の上端から前記少なくとも一段の段部のうち下から一段目の段部の高さ位置よりも低い位置まで下方向に直線状に延びており、
    前記串は、前記串の中心軸に対して半径外方向へ放射状に突出し且つ前記串の上端部から下端部まで下方向に延びるとともに前記円筒体内に挿入配置される5枚の羽根板部を備えており、
    前記5枚の羽根板部のうち2枚の羽根板部の外側端が前記案内部とされており、残りの3枚の羽根板部の外側端にそれぞれ前記少なくとも一段の段部が形成されている請求項1又は2記載の円筒体用パレット。
  6. 前記残りの3枚の羽根板部において周方向に隣り合う羽根板間の開き角度がそれぞれ80°~110°の範囲である請求項5記載の円筒体用パレット。
  7. 感光ドラム基体を略起立状に保持した状態で前記感光ドラム基体を洗浄する感光ドラムの製造方法であって、
    請求項1~6のいずれかに記載の円筒体用パレットを用い、円筒体としての感光ドラム基体内に前記パレットの串を挿入配置することにより前記感光ドラム基体を略起立状に保持する、感光ドラムの製造方法。
  8. 感光ドラム基体を略起立状に保持した状態で前記感光ドラム基体を洗浄する感光ドラムの製造方法であって、
    請求項3、5及び6のいずれかに記載の円筒体用パレットを用い、円筒体としての感光ドラム基体内に前記パレットの串が挿入されるように前記感光ドラム基体の下端を前記串の案内部に沿って前記串に対して相対的に下降させることにより、前記感光ドラム基体を略起立状に保持する、感光ドラムの製造方法。
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