JP2023087131A - スクリュー式堆積物回収装置及び堆積物回収用作業機並びに堆積物回収方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ベルトコンベヤは、原料が載置される上ベルト(キャリヤベルト)の上面が、原料投下後(復路)では下ベルト(リターンベルト)の下面となる。この下ベルトの下面には、原料投下後に落下しなかった比較的多量の細粒粉(付着物)が付着しており、往路でのベルトコンベヤの搬送量を減少させるのみならず、復路の途中で落下して作業環境を悪化させたり、また、落下した付着物が堆積しベルトに接触してベルトを破損させたりする。
以上のことから、ベルトコンベヤの下に堆積した原料の回収の効率化は、永年の課題となっており、以下に示す種々の落鉱回収装置が提案されてきた。
特許文献2には、本体から水平方向に突出し昇降動可能かつ水平面内において回動可能に設けられたアームと、このアームの先端部に回動可能に設けられたバケットを備え、水平方向に広い可動域を有する落鉱回収装置が開示されている。
特許文献3には、多関節アームの先端に掻き出し用バケットを回動可能に取付け、多関節アームと掻き出し用バケットを横向きにしてベルトコンベヤの下に潜らせ、関節部を回動させることにより堆積物を掻き出す掻き出し用作業機が開示されている。
特許文献1記載の技術は、掻き込み部に入るだけの鉄鉱石量が、らせん状ブレードの回転のみにより搬送されるため、一度に回収できる量が少なく効率が悪い。また、らせん状ブレードの大部分は管状部(ケース)で覆われているため、この管状部内面とブレードとの隙間に搬送中の鉄鉱石が噛み込み易くなり、らせん状ブレードの回転が停止する等の不具合が懸念される。なお、鉄鉱石が固結している場合は、掻き込み部を鉄鉱石に押し付ける力だけでは、掻き込み部内の鉄鉱石がスクリューの先端部に入りづらい。
特許文献2記載の技術は、回動可能な箇所が多いため動きが複雑であり、例えば、ベルトコンベヤ下の落鉱の回収作業においては、所定間隔で立設される支持フレームとの干渉を避けながら各部を微妙に操作する必要があるため、操作が煩雑で熟練を要する。
特許文献3記載の技術は、構成要素が多く機構が複雑である。また、動作も煩雑であり操作に熟練を要する。更に、掻き出し用バケットを地面に水平に動かすことにより、堆積物を掻き出す機構であるため、繰り返し動作が頻繁に必要となり作業効率が悪い。
前記ブームの先部に取付け固定される装着手段と、
前記装着手段に軸心回りに回転可能に取付けられた長尺の回転軸、及び、該回転軸の外周に該回転軸の長手方向基端部から先端部にかけて螺旋状に巻回されたスクリュー羽根を備えた掻き出し手段と、
前記装着手段に取付けられ、前記掻き出し手段を回転駆動する駆動手段と、を有し、
前記装着手段には、前記掻き出し手段を水平面内で回動可能にする回動機構が設けられて、前記スクリュー羽根は軸方向全体が前記堆積物に接触可能となっている。
ここで、前記解砕部は、前記回転軸の先端面を軸心方向から視て十字状となっているのがよい。
本発明では、掻き出し手段の回転軸の先端部に解砕部を設けているので、例えば、粒状物等が固結した堆積物であっても、作業者がスコップ等を用いて突き崩す作業が不要となり、作業の省力化に寄与できる。
本発明では、移動車輌のブームの水平面内での回動を利用できるため、掻き出し手段の回転と水平面内での回動(スクリュー式堆積物回収装置の動作)に更に、低背空間からの掻き出し手段の引き抜き動作も組み合わせることができ、より効率的に堆積物の掻き出しを実施できる。
また、移動車輌に小型重機等を使用することができるため、例えば、堆積物回収用作業機の導入コストを比較的安価に抑えることができる。
本発明では、スクリュー式堆積物回収装置の装着手段に撮像手段が、移動車輌の運転席に運転席モニターが、それぞれ取付けられているので、撮像手段により、例えば、掻き出し手段(スクリュー羽根)をベルトコンベヤ等の架台下(低背空間)へ挿入した際に運転席から死角となる、スクリュー羽根の動きや周囲干渉物(架台支柱等)との間隔を撮像でき、撮像された画像を、監視モニターにより運転席で確認できる。
前記駆動手段により前記掻き出し手段を回転駆動させるA工程と、
前記回動機構により前記掻き出し手段を水平面内で回動させ、前記スクリュー羽根の軸方向全体を前記低背空間に堆積した前記堆積物に接触させるB工程と、
前記ブームを水平面内で回動させると共に、前記回動機構により前記掻き出し手段を水平面内で回動させて、前記掻き出し手段を前記低背空間から前記移動車輌側へ引き寄せ、前記堆積物を前記低背空間から外部へ掻き出すC工程と、を有する。
前記スクリュー羽根は前記回転軸に右巻に巻回され、
前記A工程では、前記駆動手段により前記掻き出し手段を右回転に回転駆動させ、
前記C工程を行った後、又は、前記C工程を行いながら、前記移動車輌を前進させるのがよい。
本発明では、掻き出し手段を低背空間から移動車輌側へ引き寄せ、堆積物を低背空間から外部(移動車輌側)へ掻き出した後、又は、掻き出しながら、移動車輌を前進させるので、例えば、移動車輌の前側に排土板が取付けられている場合は、粒状物等の掻き出し作業を行いながら、掻き出された粒状物等の排土板による集積作業も行うことができる。
前記スクリュー羽根は前記回転軸に左巻に巻回され、
前記A工程では、前記駆動手段により前記掻き出し手段を左回転に回転駆動させ、
前記C工程を行った後、又は、前記C工程を行いながら、前記移動車輌を後退させるのがよい。
本発明では、掻き出し手段を低背空間から移動車輌側へ引き寄せ、堆積物を低背空間から外部(移動車輌側)へ掻き出した後、又は、掻き出しながら、移動車輌を後退させるので、堆積物は常に、後退する移動車輌の前側に掻き出されることになる。これにより、掻き出される堆積物量が多い場合でも、例えば、掻き出した堆積物が移動車輌の足回りに付着したり、また、掻き出した堆積物に移動車輌が乗り上げて傾いたりする懸念を解消できると共に、掻き出した堆積物を他の重機等で回収する際の動線も確保できる。
本発明では、掻き出し手段による堆積物の掻き出し作業を行う前に、解砕部による堆積物の突き崩し作業を行うため、堆積物が固結した状態であっても、堆積物の突き崩し作業と掻き出し作業を連続的に実施でき、効率的な堆積物の掻き出しを実施できる。
これにより、掻き出し手段(スクリュー羽根)を、駆動手段によって回転させると共に、回動機構によって水平面内で回動させることで、例えば、ベルトコンベヤ下の低背空間に堆積した粒状物等からなる堆積物の外部への掻き出しを、簡単かつ安価な構成で多量に、しかも、粒状物等の噛み込みを生じさせることなく、作業性よく実施できる。
図1、図2、図3(A)、図4に示すように、本発明の一実施の形態に係る堆積物回収用作業機10は、移動車輌11と、移動車輌11のブーム(支持部)12の先部に取付けられたスクリュー式堆積物回収装置(以下、単に堆積物回収装置とも記載)13とを有し、低背空間14に堆積した、塊状物、粒状物、及び、粉状物のいずれか1又は2以上(以下、粒状物等とも記載)からなる堆積物15を、低背空間14から外部(移動車輌11側)へ掻き出す重機である。
以下、詳しく説明する。
ベルトコンベヤ16によって搬送する対象物は、例えば、鉄鉱石、焼結鉱、石炭等の製鉄原料からなる粒状物等であり、前記した従来技術で記載したように、この粒状物等がベルト19から落下し、低背空間14に堆積して堆積物15となる。
プラットホーム23上には運転席24が取付けられ、プラットホーム23の前側にはブーム12が、上下方向に回動可能、かつ、水平面内で回動可能に取付けられている(即ち、ブーム12は、プラットホーム23によって、更にはプラットホーム23に対して、水平面内で回動可能になっている)。なお、図2中の符号25aは、ブーム12を昇降動(上下方向に回動)させるための油圧シリンダであり、符号25bは、後述する掻き出し手段28の角度を調整させるための油圧シリンダである(掻き出し手段28を地面17に平行にするには、油圧シリンダ25aによるブーム12の昇降動に合わせて、油圧シリンダ25bで掻き出し手段28の水平方向の角度を調整する必要がある。)。また、符号26は排土板(ブレード)である。
スクリュー式堆積物回収装置13は、ブーム12の先部に取付け固定される装着手段27と、ブーム12を移動車輌11の正面側に配置した状態(図1参照)では、移動車輌11の右側前方に向けて突出するように、装着手段27に取付けられた掻き出し手段28と、装着手段27に取付けられ、掻き出し手段28を回転駆動する油圧モータ(駆動手段の一例)29とを有している。
また、ブーム12の先部には、油圧シリンダ33の基部(シリンダチューブ34)が回動可能に連結され、回動部31には、油圧シリンダ33の先部(シリンダロッド35の先部)が回動可能に連結されている。この油圧シリンダ33を動作(シリンダチューブ34に対してシリンダロッド35を進退)させることで、回動部31を脱着部30に対して、回動軸32を中心として水平面内で回動できる。
長尺の回転軸36は、その基部が、回動部31に軸受け(図示しない)を介して軸心回りに回転可能に取付けられた棒状のものであり、例えば、径D1が60mm~90mm程度、長さL1が1100mm~2500mm程度、である(図3(A)参照)。
この回転軸36の先端部には解砕部(金物)38が設けられている。解砕部38は、粒状物等が固結した状態にある堆積物15を突き崩すためのものであり、その形状は、回転軸36の先端面を軸心方向から視て十字状となっているが、特に限定されるものではなく、例えば、1枚又は複数枚(2枚以上)の解砕板が回転軸の軸心を中心として放射状に延びた構成でもよい。
このスクリュー羽根37は、図3(A)に示すように、回転軸36に右巻方向(基端部から先端部へかけて時計回り(右回り)に連続して)に巻回されているが、図3(B)に示す掻き出し手段28aのように、スクリュー羽根37aが回転軸36aに左巻方向(基端部から先端部へかけて反時計回り(左回り)に連続して)に巻回されたものでもよい。
この回転軸36の基側は、掻き出した粒状物等の排出部となることから、スクリュー羽根37が不要である。このため、回転軸36の基側に、スクリュー羽根37が形成されていない領域Rを所定長さ(例えば、80mm~300mm程度)設けることが好ましい。
上記した油圧モータ29の油圧の制御、即ち、掻き出し手段28(回転軸32)の回転数と出力トルクの調整、及び、前記した油圧シリンダ33の油圧の制御、即ち、掻き出し手段28の水平面内での回動時の速度と回動時の推力の調整は、油圧モータ29と油圧シリンダ33に連結されたバルブユニット(調整手段の一例)により行われる。このバルブユニットは、移動車輌11に設けられている。
なお、スクリュー式堆積物回収装置13の各種操作は、移動車輌11の運転席24に取付け固定されたアタッチメント用スイッチ(図示しない)により行うことができる。
これにより、掻き出し手段28(スクリュー羽根37)をベルトコンベヤ16の架台18下(低背空間14)へ挿入した際に、スクリュー羽根37の動きや周囲干渉物(架台18の支柱20等)との間隔が、運転席24から死角となっても、作業者は監視モニターにより運転席24で確認できる。
まず、移動車輌11を操作し、堆積物15が存在する対象箇所(低背空間14)へ、堆積物15が移動車輌11の右側前方に存在(位置)するように寄り付く。
このとき、ブーム12は上下方向に回動させて地面17に平行に位置させ、更には、ブーム12を水平面内で回動させて、移動車輌11の正面より左側に位置させると共に、掻き出し手段28を水平面内で回動させて、移動車輌11側へ引き寄せる(時計回りに回動:図4、図5(A)参照)ことで、車幅方向の寸法を小さくできる。なお、移動車輌11のブーム12の位置移動は、プラットホーム23を水平面内で回動させることのみで実施できるが、更にブーム12をプラットホーム23に対して水平面内で回動させることにより、車幅方向の寸法を更に小さくできるため、例えば、狭隘箇所への堆積物回収用作業機10の進入の際に優位である。
その後、移動車輌11の運転席24に取付けられたアタッチメント用スイッチを操作し、掻き出し手段28(回転軸36)を油圧モータ29により回転駆動させる。なお、掻き出し手段28のスクリュー羽根37は、図3(A)に示すように、回転軸36に右巻に巻回されるため、ここでは、掻き出し手段28を右回転させる(以上、A工程)。
上記した掻き出し手段28の堆積物15への挿入は、掻き出し手段28を回動機構により水平面内で回動させて、掻き出し手段28の先部が、堆積物15の幅方向奥側(ベルトコンベヤ16の搬送方向を中心として移動車輌11とは反対側)に到達するまで行う(図1、図5(F)~(H)参照)。このとき、掻き出し手段28(スクリュー羽根37)の回転により、堆積物15の一部が低背空間14から外部(移動車輌11側)へ掻き出される。
これにより、スクリュー羽根37の軸方向全体を堆積物15に接触させることができる(図1、図2参照)。
なお、上記した掻き出し手段28の堆積物15への挿入は、回転軸36の先端部に設けられた解砕部38で、例えば、固結状態にある堆積物15の表面を解砕しながら、堆積物15の内部に向けて行うことが好ましい(即ち、スクリュー羽根37の軸方向全体を堆積物15に接触させる前に、解砕部38によって堆積物15を突き崩す(以上、B工程))。
その後、掻き出し手段28を架台18下から引き抜くように(掻き出し手段28を低背空間14から移動車輌11側へ引き寄せるように)、装着手段27の回動機構による掻き出し手段28の水平面内での回動と、ブーム12(及び/又はプラットホーム23)の水平面内での回動を組み合わせることで、より効率的な堆積物15の掻き出し効果を発揮できる(図5(H)~(E)の順参照:以上、C工程)。
以上の動作(即ち、B工程とC工程)を、架台18の支柱20間の端に達するまで繰返すことで、全ての低背空間14からの堆積物15の掻き出しが行われる。
なお、堆積物の固結の状態により、掻き出し手段28が幅方向奥側に到達した状態での移動車輌11の前進が不可能な場合は、掻き出し手段28の架台18からの引き抜きを先に行い、その後、移動車輌11を前進させてから、上記したB工程とC工程を行うこともできる。
そして、堆積物15の低背空間14からの掻き出しが終了した後は、ブーム12を移動車輌11の正面より左側に位置させると共に、掻き出し手段28を移動車輌11側へ引き寄せる(図4、図5(D)~(A)の順参照)。
なお、前記した本発明の一実施の形態に係る堆積物回収方法は、移動車輌11の右側前方に存在する堆積物15を、移動車輌11を前進させながら掻き出す方法であるのに対し、本発明の他の実施の形態に係る堆積物回収方法は、移動車輌11の右側後方に存在する堆積物15を、移動車輌11を後退させながら掻き出す方法であり、基本的な回収方法は同じであるため、異なる部分についてのみ、詳しく説明する。
次に、移動車輌11の運転席24に取付けられたアタッチメント用スイッチを操作し、掻き出し手段28a(回転軸36a)を油圧モータ29により回転駆動させる。なお、掻き出し手段28aのスクリュー羽根37aは、図3(B)に示すように、回転軸36aに左巻に巻回されるため、ここでは、掻き出し手段28aを左回転させる(以上、A工程)。
上記した掻き出し手段28aの堆積物15への挿入は、掻き出し手段28aの先部が、堆積物15の幅方向奥側に到達するまで行う。
これにより、スクリュー羽根37aの軸方向全体を堆積物15に接触させることができる(以上、B工程)。
移動車輌11は、堆積物15の掻き出し状況を確認しながら少しずつ後退させる。この移動車輌11の後退は、掻き出し手段28aが幅方向奥側に到達した状態で行っているが、掻き出し手段28を架台18から引き抜いた後に行うこともできる。
以上の動作(即ち、B工程とC工程)を、架台18の支柱20間の端に達するまで繰返すことで、低背空間14からの全ての堆積物15の掻き出しが行われる。
なお、上記した方法では、掻き出した堆積物15を、例えば、移動車輌11に設けられた排土板26で、移動車輌11を前進させながら集積した後、更に別途準備した回収用重機等で回収することができる。
具体的には、例えば、従来使用されている横掻きアーム式に比べて、掻き出し動作に必要な可動範囲が僅かで済むため、支柱間隔の狭い架台下などより狭隘なエリアでの活用が可能となり、運転操作が極めて簡単である。
前記実施の形態においては、ベルトコンベヤの下に形成された低背空間に堆積した堆積物を掻き出す場合について説明したが、低背空間であれば特に限定されるものでなく、例えば、地面(床)とこれに設置された構造物(装置や建屋等)との間に形成される空間でもよい。また、低背空間に堆積する堆積物を製鉄原料とした場合について説明したが、堆積物が、塊状物、粒状物、及び、粉状物のいずれか1又は2以上からなれば特に限定されるものではなく、原料のみならず製品等でもよい。
更に、前記実施の形態においては、移動車輌のブームが、プラットホームによって、及び、プラットホームに対して、水平面内で回動可能になっている場合について説明したが、プラットホームによってのみ、水平面内で回動可能であってもよい(プラットホームに対しては上下方向の回動のみ)。
ベルトコンベヤは、原料が載置される上ベルト(キャリヤベルト)の上面が、原料投下後(復路)では下ベルト(リターンベルト)の下面となる。この下ベルトの下面には、原料投下後に落下しなかった比較的多量の細粒粉(付着物)が付着しており、往路でのベルトコンベヤの搬送量を減少させるのみならず、復路の途中で落下して作業環境を悪化させたり、また、落下した付着物が堆積しベルトに接触してベルトを破損させたりする。
以上のことから、ベルトコンベヤの下に堆積した原料の回収の効率化は、永年の課題となっており、以下に示す種々の落鉱回収装置が提案されてきた。
特許文献2には、本体から水平方向に突出し昇降動可能かつ水平面内において回動可能に設けられたアームと、このアームの先端部に回動可能に設けられたバケットを備え、水平方向に広い可動域を有する落鉱回収装置が開示されている。
特許文献3には、多関節アームの先端に掻き出し用バケットを回動可能に取付け、多関節アームと掻き出し用バケットを横向きにしてベルトコンベヤの下に潜らせ、関節部を回動させることにより堆積物を掻き出す掻き出し用作業機が開示されている。
特許文献1記載の技術は、掻き込み部に入るだけの鉄鉱石量が、らせん状ブレードの回転のみにより搬送されるため、一度に回収できる量が少なく効率が悪い。また、らせん状ブレードの大部分は管状部(ケース)で覆われているため、この管状部内面とブレードとの隙間に搬送中の鉄鉱石が噛み込み易くなり、らせん状ブレードの回転が停止する等の不具合が懸念される。なお、鉄鉱石が固結している場合は、掻き込み部を鉄鉱石に押し付ける力だけでは、掻き込み部内の鉄鉱石がスクリューの先端部に入りづらい。
特許文献2記載の技術は、回動可能な箇所が多いため動きが複雑であり、例えば、ベルトコンベヤ下の落鉱の回収作業においては、所定間隔で立設される支持フレームとの干渉を避けながら各部を微妙に操作する必要があるため、操作が煩雑で熟練を要する。
特許文献3記載の技術は、構成要素が多く機構が複雑である。また、動作も煩雑であり操作に熟練を要する。更に、掻き出し用バケットを地面に水平に動かすことにより、堆積物を掻き出す機構であるため、繰り返し動作が頻繁に必要となり作業効率が悪い。
前記ブームの先部に取付け固定される装着手段と、
前記装着手段に軸心回りに回転可能に取付けられた長尺の回転軸、及び、該回転軸の外周に該回転軸の長手方向基端部から先端部にかけて螺旋状に巻回されたスクリュー羽根を備えた掻き出し手段と、
前記装着手段に取付けられ、前記掻き出し手段を回転駆動する駆動手段と、を有し、
前記装着手段には、前記掻き出し手段を水平面内で回動可能にする回動機構が設けられて、前記スクリュー羽根はケーシングに覆われることなく外部に露出し、該スクリュー羽根の全体が前記堆積物に接触可能となっている。
ここで、前記解砕部は、前記回転軸の先端面を軸心方向から視て十字状となっているのがよい。
本発明では、掻き出し手段の回転軸の先端部に解砕部を設けているので、例えば、粒状物等が固結した堆積物であっても、作業者がスコップ等を用いて突き崩す作業が不要となり、作業の省力化に寄与できる。
本発明では、移動車輌のブームの水平面内での回動を利用できるため、掻き出し手段の回転と水平面内での回動(スクリュー式堆積物回収装置の動作)に更に、低背空間からの掻き出し手段の引き抜き動作も組み合わせることができ、より効率的に堆積物の掻き出しを実施できる。
また、移動車輌に小型重機等を使用することができるため、例えば、堆積物回収用作業機の導入コストを比較的安価に抑えることができる。
本発明では、スクリュー式堆積物回収装置の装着手段に撮像手段が、移動車輌の運転席に運転席モニターが、それぞれ取付けられているので、撮像手段により、例えば、掻き出し手段(スクリュー羽根)をベルトコンベヤ等の架台下(低背空間)へ挿入した際に運転席から死角となる、スクリュー羽根の動きや周囲干渉物(架台支柱等)との間隔を撮像でき、撮像された画像を、監視モニターにより運転席で確認できる。
前記駆動手段により前記掻き出し手段を回転駆動させるA工程と、
前記回動機構により前記掻き出し手段を水平面内で回動させ、前記スクリュー羽根の軸方向全体を前記低背空間に堆積した前記堆積物に接触させるB工程と、
前記ブームを水平面内で回動させると共に、前記回動機構により前記掻き出し手段を水平面内で回動させて、前記掻き出し手段を前記低背空間から前記移動車輌側へ引き寄せ、前記堆積物を前記低背空間から外部へ掻き出すC工程と、を有する。
前記スクリュー羽根は前記回転軸に右巻に巻回され、
前記A工程では、前記駆動手段により前記掻き出し手段を右回転に回転駆動させ、
前記C工程を行った後、又は、前記C工程を行いながら、前記移動車輌を前進させるのがよい。
本発明では、掻き出し手段を低背空間から移動車輌側へ引き寄せ、堆積物を低背空間から外部(移動車輌側)へ掻き出した後、又は、掻き出しながら、移動車輌を前進させるので、例えば、移動車輌の前側に排土板が取付けられている場合は、粒状物等の掻き出し作業を行いながら、掻き出された粒状物等の排土板による集積作業も行うことができる。
前記スクリュー羽根は前記回転軸に左巻に巻回され、
前記A工程では、前記駆動手段により前記掻き出し手段を左回転に回転駆動させ、
前記C工程を行った後、又は、前記C工程を行いながら、前記移動車輌を後退させるのがよい。
本発明では、掻き出し手段を低背空間から移動車輌側へ引き寄せ、堆積物を低背空間から外部(移動車輌側)へ掻き出した後、又は、掻き出しながら、移動車輌を後退させるので、堆積物は常に、後退する移動車輌の前側に掻き出されることになる。これにより、掻き出される堆積物量が多い場合でも、例えば、掻き出した堆積物が移動車輌の足回りに付着したり、また、掻き出した堆積物に移動車輌が乗り上げて傾いたりする懸念を解消できると共に、掻き出した堆積物を他の重機等で回収する際の動線も確保できる。
本発明では、掻き出し手段による堆積物の掻き出し作業を行う前に、解砕部による堆積物の突き崩し作業を行うため、堆積物が固結した状態であっても、堆積物の突き崩し作業と掻き出し作業を連続的に実施でき、効率的な堆積物の掻き出しを実施できる。
これにより、掻き出し手段(スクリュー羽根)を、駆動手段によって回転させると共に、回動機構によって水平面内で回動させることで、例えば、ベルトコンベヤ下の低背空間に堆積した粒状物等からなる堆積物の外部への掻き出しを、簡単かつ安価な構成で多量に、しかも、粒状物等の噛み込みを生じさせることなく、作業性よく実施できる。
図1、図2、図3(A)、図4に示すように、本発明の一実施の形態に係る堆積物回収用作業機10は、移動車輌11と、移動車輌11のブーム(支持部)12の先部に取付けられたスクリュー式堆積物回収装置(以下、単に堆積物回収装置とも記載)13とを有し、低背空間14に堆積した、塊状物、粒状物、及び、粉状物のいずれか1又は2以上(以下、粒状物等とも記載)からなる堆積物15を、低背空間14から外部(移動車輌11側)へ掻き出す重機である。
以下、詳しく説明する。
ベルトコンベヤ16によって搬送する対象物は、例えば、鉄鉱石、焼結鉱、石炭等の製鉄原料からなる粒状物等であり、前記した従来技術で記載したように、この粒状物等がベルト19から落下し、低背空間14に堆積して堆積物15となる。
プラットホーム23上には運転席24が取付けられ、プラットホーム23の前側にはブーム12が、上下方向に回動可能、かつ、水平面内で回動可能に取付けられている(即ち、ブーム12は、プラットホーム23によって、更にはプラットホーム23に対して、水平面内で回動可能になっている)。なお、図2中の符号25aは、ブーム12を昇降動(上下方向に回動)させるための油圧シリンダであり、符号25bは、後述する掻き出し手段28の角度を調整させるための油圧シリンダである(掻き出し手段28を地面17に平行にするには、油圧シリンダ25aによるブーム12の昇降動に合わせて、油圧シリンダ25bで掻き出し手段28の水平方向の角度を調整する必要がある。)。また、符号26は排土板(ブレード)である。
スクリュー式堆積物回収装置13は、ブーム12の先部に取付け固定される装着手段27と、ブーム12を移動車輌11の正面側に配置した状態(図1参照)では、移動車輌11の右側前方に向けて突出するように、装着手段27に取付けられた掻き出し手段28と、装着手段27に取付けられ、掻き出し手段28を回転駆動する油圧モータ(駆動手段の一例)29とを有している。
また、ブーム12の先部には、油圧シリンダ33の基部(シリンダチューブ34)が回動可能に連結され、回動部31には、油圧シリンダ33の先部(シリンダロッド35の先部)が回動可能に連結されている。この油圧シリンダ33を動作(シリンダチューブ34に対してシリンダロッド35を進退)させることで、回動部31を脱着部30に対して、回動軸32を中心として水平面内で回動できる。
長尺の回転軸36は、その基部が、回動部31に軸受け(図示しない)を介して軸心回りに回転可能に取付けられた棒状のものであり、例えば、径D1が60mm~90mm程度、長さL1が1100mm~2500mm程度、である(図3(A)参照)。
この回転軸36の先端部には解砕部(金物)38が設けられている。解砕部38は、粒状物等が固結した状態にある堆積物15を突き崩すためのものであり、その形状は、回転軸36の先端面を軸心方向から視て十字状となっているが、特に限定されるものではなく、例えば、1枚又は複数枚(2枚以上)の解砕板が回転軸の軸心を中心として放射状に延びた構成でもよい。
このスクリュー羽根37は、図3(A)に示すように、回転軸36に右巻方向(基端部から先端部へかけて時計回り(右回り)に連続して)に巻回されているが、図3(B)に示す掻き出し手段28aのように、スクリュー羽根37aが回転軸36aに左巻方向(基端部から先端部へかけて反時計回り(左回り)に連続して)に巻回されたものでもよい。
この回転軸36の基側は、掻き出した粒状物等の排出部となることから、スクリュー羽根37が不要である。このため、回転軸36の基側に、スクリュー羽根37が形成されていない領域Rを所定長さ(例えば、80mm~300mm程度)設けることが好ましい。
上記した油圧モータ29の油圧の制御、即ち、掻き出し手段28(回転軸32)の回転数と出力トルクの調整、及び、前記した油圧シリンダ33の油圧の制御、即ち、掻き出し手段28の水平面内での回動時の速度と回動時の推力の調整は、油圧モータ29と油圧シリンダ33に連結されたバルブユニット(調整手段の一例)により行われる。このバルブユニットは、移動車輌11に設けられている。
なお、スクリュー式堆積物回収装置13の各種操作は、移動車輌11の運転席24に取付け固定されたアタッチメント用スイッチ(図示しない)により行うことができる。
これにより、掻き出し手段28(スクリュー羽根37)をベルトコンベヤ16の架台18下(低背空間14)へ挿入した際に、スクリュー羽根37の動きや周囲干渉物(架台18の支柱20等)との間隔が、運転席24から死角となっても、作業者は監視モニターにより運転席24で確認できる。
まず、移動車輌11を操作し、堆積物15が存在する対象箇所(低背空間14)へ、堆積物15が移動車輌11の右側前方に存在(位置)するように寄り付く。
このとき、ブーム12は上下方向に回動させて地面17に平行に位置させ、更には、ブーム12を水平面内で回動させて、移動車輌11の正面より左側に位置させると共に、掻き出し手段28を水平面内で回動させて、移動車輌11側へ引き寄せる(時計回りに回動:図4、図5(A)参照)ことで、車幅方向の寸法を小さくできる。なお、移動車輌11のブーム12の位置移動は、プラットホーム23を水平面内で回動させることのみで実施できるが、更にブーム12をプラットホーム23に対して水平面内で回動させることにより、車幅方向の寸法を更に小さくできるため、例えば、狭隘箇所への堆積物回収用作業機10の進入の際に優位である。
その後、移動車輌11の運転席24に取付けられたアタッチメント用スイッチを操作し、掻き出し手段28(回転軸36)を油圧モータ29により回転駆動させる。なお、掻き出し手段28のスクリュー羽根37は、図3(A)に示すように、回転軸36に右巻に巻回されるため、ここでは、掻き出し手段28を右回転させる(以上、A工程)。
上記した掻き出し手段28の堆積物15への挿入は、掻き出し手段28を回動機構により水平面内で回動させて、掻き出し手段28の先部が、堆積物15の幅方向奥側(ベルトコンベヤ16の搬送方向を中心として移動車輌11とは反対側)に到達するまで行う(図1、図5(F)~(H)参照)。このとき、掻き出し手段28(スクリュー羽根37)の回転により、堆積物15の一部が低背空間14から外部(移動車輌11側)へ掻き出される。
これにより、スクリュー羽根37の軸方向全体を堆積物15に接触させることができる(図1、図2参照)。
なお、上記した掻き出し手段28の堆積物15への挿入は、回転軸36の先端部に設けられた解砕部38で、例えば、固結状態にある堆積物15の表面を解砕しながら、堆積物15の内部に向けて行うことが好ましい(即ち、スクリュー羽根37の軸方向全体を堆積物15に接触させる前に、解砕部38によって堆積物15を突き崩す(以上、B工程))。
その後、掻き出し手段28を架台18下から引き抜くように(掻き出し手段28を低背空間14から移動車輌11側へ引き寄せるように)、装着手段27の回動機構による掻き出し手段28の水平面内での回動と、ブーム12(及び/又はプラットホーム23)の水平面内での回動を組み合わせることで、より効率的な堆積物15の掻き出し効果を発揮できる(図5(H)~(E)の順参照:以上、C工程)。
以上の動作(即ち、B工程とC工程)を、架台18の支柱20間の端に達するまで繰返すことで、全ての低背空間14からの堆積物15の掻き出しが行われる。
なお、堆積物の固結の状態により、掻き出し手段28が幅方向奥側に到達した状態での移動車輌11の前進が不可能な場合は、掻き出し手段28の架台18からの引き抜きを先に行い、その後、移動車輌11を前進させてから、上記したB工程とC工程を行うこともできる。
そして、堆積物15の低背空間14からの掻き出しが終了した後は、ブーム12を移動車輌11の正面より左側に位置させると共に、掻き出し手段28を移動車輌11側へ引き寄せる(図4、図5(D)~(A)の順参照)。
なお、前記した本発明の一実施の形態に係る堆積物回収方法は、移動車輌11の右側前方に存在する堆積物15を、移動車輌11を前進させながら掻き出す方法であるのに対し、本発明の他の実施の形態に係る堆積物回収方法は、移動車輌11の右側後方に存在する堆積物15を、移動車輌11を後退させながら掻き出す方法であり、基本的な回収方法は同じであるため、異なる部分についてのみ、詳しく説明する。
次に、移動車輌11の運転席24に取付けられたアタッチメント用スイッチを操作し、掻き出し手段28a(回転軸36a)を油圧モータ29により回転駆動させる。なお、掻き出し手段28aのスクリュー羽根37aは、図3(B)に示すように、回転軸36aに左巻に巻回されるため、ここでは、掻き出し手段28aを左回転させる(以上、A工程)。
上記した掻き出し手段28aの堆積物15への挿入は、掻き出し手段28aの先部が、堆積物15の幅方向奥側に到達するまで行う。
これにより、スクリュー羽根37aの軸方向全体を堆積物15に接触させることができる(以上、B工程)。
移動車輌11は、堆積物15の掻き出し状況を確認しながら少しずつ後退させる。この移動車輌11の後退は、掻き出し手段28aが幅方向奥側に到達した状態で行っているが、掻き出し手段28を架台18から引き抜いた後に行うこともできる。
以上の動作(即ち、B工程とC工程)を、架台18の支柱20間の端に達するまで繰返すことで、低背空間14からの全ての堆積物15の掻き出しが行われる。
なお、上記した方法では、掻き出した堆積物15を、例えば、移動車輌11に設けられた排土板26で、移動車輌11を前進させながら集積した後、更に別途準備した回収用重機等で回収することができる。
具体的には、例えば、従来使用されている横掻きアーム式に比べて、掻き出し動作に必要な可動範囲が僅かで済むため、支柱間隔の狭い架台下などより狭隘なエリアでの活用が可能となり、運転操作が極めて簡単である。
前記実施の形態においては、ベルトコンベヤの下に形成された低背空間に堆積した堆積物を掻き出す場合について説明したが、低背空間であれば特に限定されるものでなく、例えば、地面(床)とこれに設置された構造物(装置や建屋等)との間に形成される空間でもよい。また、低背空間に堆積する堆積物を製鉄原料とした場合について説明したが、堆積物が、塊状物、粒状物、及び、粉状物のいずれか1又は2以上からなれば特に限定されるものではなく、原料のみならず製品等でもよい。
更に、前記実施の形態においては、移動車輌のブームが、プラットホームによって、及び、プラットホームに対して、水平面内で回動可能になっている場合について説明したが、プラットホームによってのみ、水平面内で回動可能であってもよい(プラットホームに対しては上下方向の回動のみ)。
Claims (6)
- 移動車輌に上下方向に回動可能かつ水平面内で回動可能に設けられたブームの先部に取付けられ、低背空間に堆積した、塊状物、粒状物、及び、粉状物のいずれか1又は2以上からなる堆積物を外部へ掻き出すスクリュー式堆積物回収装置において、
前記ブームの先部に取付け固定される装着手段と、
前記装着手段に軸心回りに回転可能に取付けられた長尺の回転軸、及び、該回転軸の外周に該回転軸の長手方向基端部から先端部にかけて螺旋状に巻回されたスクリュー羽根を備えた掻き出し手段と、
前記装着手段に取付けられ、前記掻き出し手段を回転駆動する駆動手段と、を有し、
前記装着手段には、前記掻き出し手段を水平面内で回動可能にする回動機構が設けられて、前記スクリュー羽根は軸方向全体が前記堆積物に接触可能となっていることを特徴とするスクリュー式堆積物回収装置。 - 請求項1記載のスクリュー式堆積物回収装置において、前記掻き出し手段の前記回転軸の先端部には、前記堆積物を突き崩す解砕部が設けられていることを特徴とするスクリュー式堆積物回収装置。
- 請求項2記載のスクリュー式堆積物回収装置において、前記解砕部は、前記回転軸の先端面を軸心方向から視て十字状となっていることを特徴とするスクリュー式堆積物回収装置。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載のスクリュー式堆積物回収装置において、前記掻き出し手段の回転数、出力トルク、回動時の速度、及び、回動時の推力を調整する調整手段が設けられていることを特徴とするスクリュー式堆積物回収装置。
- 移動車輌と、該移動車輌に上下方向に回動可能かつ水平面内で回動可能に設けられたブームに取付けられた請求項1~4のいずれか1項に記載のスクリュー式堆積物回収装置とを有し、
前記スクリュー式堆積物回収装置の前記装着手段には、前記掻き出し手段及びその周囲を撮像する撮像手段が取付けられ、前記移動車輌の運転席には、前記撮像手段で撮像された画像が出力される監視モニターが取付けられていることを特徴とする堆積物回収用作業機。 - 請求項5記載の堆積物回収用作業機を用いた堆積物回収方法であって、
前記駆動手段により前記掻き出し手段を回転駆動させるA工程と、
前記回動機構により前記掻き出し手段を水平面内で回動させ、前記スクリュー羽根の軸方向全体を前記低背空間に堆積した前記堆積物に接触させるB工程と、
前記ブームを水平面内で回動させると共に、前記回動機構により前記掻き出し手段を水平面内で回動させて、前記掻き出し手段を前記低背空間から前記移動車輌側へ引き寄せ、前記堆積物を前記低背空間から外部へ掻き出すC工程と、を有することを特徴とする堆積物回収方法。
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