JP2023081624A - チョコレートの製造方法、及びチョコレート包装体の製造方法 - Google Patents

チョコレートの製造方法、及びチョコレート包装体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】湾曲した断面形状を有するチョコレートを簡便に製造することが可能なチョコレートの製造方法を提供すること。【解決手段】逆アーチ形状を有する凹部32を備える型30を用いてチョコレート18を得る成形工程を有するチョコレート18の製造方法であって、成形工程では、流動性を有するチョコレート半固化物16を凹部32の上に載置し、チョコレート半固化物16を凹部32に沿うように自重で変形させた後に固化させて、逆アーチ状に湾曲した断面形状を有し中央部の厚みよりも上端部の厚みの方が小さいチョコレート18を得る、チョコレートの製造方法を提供する。【選択図】図3

Description

本開示は、チョコレート、及びチョコレート包装体の製造方法に関する。
チョコレートとしては、種々の形状ものが知られている。例えば、特許文献1では、チョコレート液を受け形に入れ、冷却して半固状とし、受け形の底部の少なくとも一部を上方又は下方に動かしてチョコレートを曲面とする曲面状チョコレートの製造方法が記載されている。特許文献2では、賦形用の凹部及び凸部を有する上下一組の成形型を用いて、反り返った立体チョコレートを製造する方法が提案されている。特許文献3では、チョコレート菓子生地を充填したモールドを湾曲し、湾曲した状態を保持したまま菓子生地を固化する菓子の製造方法が提案されている。
特開2003-169604号公報 特開平7-289167号公報 特開昭60-83534号公報
特許文献1~3に示されるように、曲面を有するチョコレートは、モールドに形成された型に溶融したチョコレートを流し込んで固めて製造される。特許文献1,3の製造方法では、生地を充填した状態で、型又はモールドを変形する必要がある。また、特許文献2の製造方法では、湾曲形状を得るためには上型と下型が必要である。このように、いずれの方法も製造に手間がかかるものであった。
そこで、本開示は、湾曲した断面形状を有するチョコレートを簡便に製造することが可能なチョコレートの製造方法を提供する。また、搬送時にこのようなチョコレートの割れ及び欠け等を抑制することが可能なチョコレート包装体の製造方法を提供する。
本開示は、一つの側面において、逆アーチ形状を有する凹部を備える型を用いてチョコレートを得る成形工程を有するチョコレートの製造方法であって、成形工程では、流動性を有するチョコレート半固化物を凹部の上に載置し、当該チョコレート半固化物を当該凹部に沿うように自重で変形させた後に固化させて、逆アーチ状に湾曲した断面形状を有し中央部の厚みよりも上端部の厚みの方が小さいチョコレートを得る、チョコレートの製造方法を提供する。
このチョコレートの製造方法では、チョコレートの半固化物を型における逆アーチ形状を有する凹部の上に載置し、自重で変形させた後に固化させてチョコレートを成形している。この製造方法では、型で挟んだり、型を変形させたりする必要がないことから、極めて簡便な方法でチョコレートを成形することができる。また、このような製造方法で得られるチョコレートは、食べた時に「口溶け」及び「舌触り」に優れる。すなわち、上記製造方法は、チョコレートの分野において、味覚と並んで需要者の嗜好を左右する重要な要素である「口溶け」及び「舌触り」に優れるチョコレートを簡便に製造できる点で極めて有用である。
上記成形工程において、チョコレート半固化物を変形させる際のチョコレート半固化物の温度は27~31℃であることが好ましい。このような温度範囲のチョコレート半固化物は、適度に円滑に変形しつつ、過度な変形を抑制できる。したがって、「口溶け」及び「舌触り」に十分に優れるチョコレートを円滑に製造することができる。
上記製造方法は、成形工程の前に、平板上の樹脂フィルムの上に32℃以上の温度を有するチョコレート溶融物を載置した後、冷却してチョコレート半固化物を得る半固化工程を有することが好ましい。成形工程では、樹脂フィルムの上にチョコレート半固化物を載せたまま、樹脂フィルム及びチョコレート半固化物を凹部の上に載置し、当該チョコレート半固化物を樹脂フィルムの上で変形させることが好ましい。このような製造方法であれば、平板上から型における凹部上への移動を、スムーズに行うことができる。したがって、チョコレートの製造効率を高くすることができる。また、平板及び型の凹部にチョコレート半固化物が付着することが抑制されることから、含有成分が互いに異なる複数種類のチョコレートを同じ設備を用いて効率よく製造することができる。
上記半固化工程では、樹脂フィルムの上にチョコレート溶融物を第1の方向に沿って複数並べ、第1の方向に沿って並ぶ複数のチョコレート半固化物を得ることが好ましい。上記成形工程では、複数のチョコレート半固化物を樹脂フィルムの上に載せたまま、第1の方向と凹部の延在方向とが一致するようにして樹脂フィルム及びチョコレート半固化物を凹部の上に載置することが好ましい。このような製造方法であれば、円滑に複数のチョコレートを並行して製造することができる。したがって、チョコレートを効率良く大量生産することができる。
上記製造方法は、カカオバターとカカオバターとは異なるチョコレート原材料とを混合し、55℃以上の温度を有する混合液を得た後、当該混合液を27℃以下に冷却してチョコレート固形物を得るテンパリング工程と、チョコレート固形物を加熱して、32℃以上の温度を有するチョコレート溶融物を得る溶融工程と、を有することが好ましい。
このような加熱工程、冷却工程及び溶融工程を経て得られるチョコレートは、パリっとした食感を有するとともに、艶感に優れる外観を有する。
上記製造方法は、加熱したカカオバターと植物及び藻類の一方又は双方とを混合して、植物及び藻類の一方又は双方に由来する成分を前記カカオバター中に抽出し、前記成分を含むカカオバターを得る抽出工程を有し、チョコレートは上記成分を含有することが好ましい。これによって、植物又は藻類の風味及び色彩を有するチョコレートを得ることができる。
上記製造方法では、合成着色料及び合成香料を用いずにチョコレートを得ることが好ましい。これによって、美味しく且つ身体に優しいチョコレートを製造することができる。
本開示は、一つの側面において、上述のいずれかの製造方法で得られた複数枚のチョコレートを、容器本体に、互いに隣り合うチョコレートの凹面と凸面の一部分同士が対向し、且つ互いに隣り合うチョコレートの上端部同士が連なるように並べて収容する収容工程を有する、チョコレート包装体の製造方法を提供する。
このチョコレート包装体の製造方法では、互いに隣り合うチョコレートの凹面と凸面の一部分同士が対向し、且つ上端部同士が連なるように並べていることから、チョコレートを高密度に充填することができる。これによって、搬送時にチョコレート同士が衝突すること、及びチョコレートが容器本体の内壁に衝突することが低減され、チョコレートが割れたり欠けたりすることを抑制できる。また、優れた外観を呈するため、チョコレート包装体の顧客吸引力を高めることができる。
湾曲した断面形状を有するチョコレートを簡便に製造することが可能なチョコレートの製造方法を提供することができる。また、「口溶け」及び「舌触り」に優れるチョコレートを効率よく製造することができる。また、搬送時にこのようなチョコレートの割れ及び欠け等を抑制することが可能なチョコレート包装体の製造方法を提供することができる。
一実施形態に係るチョコレートの製造方法のフローチャートである。 一実施形態に係るチョコレートの製造方法の半固化工程を説明するための図である。 一実施形態に係るチョコレートの製造方法の成形工程を説明するための図である。 図3のIV-IV線断面図である。 図3のV-V線断面図である。 一実施形態に係るチョコレートの製造方法で得られるチョコレートを示す図である。 一実施形態に係るチョコレート包装体の製造方法において、容器本体にチョコレートが収容されたときの状態を示す平面図である。
以下、場合により図面を参照して、本開示の一実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合により重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、各要素の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
一実施形態に係るチョコレートの製造方法は、図1に示すように、抽出工程と、テンパリング工程と、溶融工程と、半固化工程と、成形工程と、を有する。抽出工程では、カカオバターを沸騰させ、カカオバター中に植物及び藻類の一方又は双方(以下、総称して「植物等」ということもある。)を投入してカカオバターと植物等とを混合する。混合は加熱しながら行ってもよいし、加熱を停止して行ってもよい。抽出は、カカオバターの沸点-20℃の温度よりも高く且つ当該沸点以下の温度範囲で行うことが好ましい。なお、ここでいう沸点とは大気圧下における沸点である。上記温度範囲において、好ましくは10~60分間、より好ましくは20~50分間、カカオバターと植物等とを混合する。これによって、植物等に由来する成分をカカオバター中に十分に抽出することができる。このようにして、植物等由来成分を含むカカオバターを得ることができる。なお、植物等由来成分が抽出された後、固形の植物片及び藻類片は、濾過して取り除いてもよい。
植物等の種類は特に限定されない。植物としては、例えば、ラベンダー、薔薇、マンゴー、茶、とうもろこし、ハーブ(ミント、レモングラス)、苺、柚子、アーモンド、ジャスミン、コーヒー、ピスタチオ、パッションフルーツ、及びオレンジ等が挙げられる。植物片としては、花弁、果実、種子、葉、及び茎等が挙げられる。植物は、これらを適当な大きさにカットして、所謂「植物片」としたものであってもよいし、植物の一部又は全部を粉砕して粉末状にしたものであってもよい。粉末状にしたものとしては、コーンフラワー及び抹茶等が挙げられる。藻類としては、スピルリナ等が挙げられる。藻類も適当なサイズにカットした「藻類片」であってもよいし、粉末状であってもよい。
テンパリング工程では、植物等由来成分を含有するカカオバターと、カカオバターとは異なるチョコレート原材料とを混合し、55℃以上の温度を有する混合液を得た後、混合液を27℃以下に冷却してチョコレート固形物を得る。混合液の加熱は湯せんを用いて行ってもよい。混合液を55℃以上に加熱することによって、カカオバターの結晶を十分に溶解し、その後、27℃以下に冷却することによって結晶を安定化させることができる。これによって、最終的に得られるチョコレートの食感及び外観を良好にすることができる。
カカオバター以外のチョコレート原材料としては、砂糖(グラニュー糖、三温糖、及びココナッツシュガー)、カカオマス、ココアパウダー、ミルクパウダー、植物油脂、天然香料(バニラ等)及び乳化剤等が挙げられる。動植物由来の天然着色料を用いてもよい。チョコレート原材料は、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いてよい。
溶融工程では、チョコレート固形物を加熱して、32℃以上の温度を有するチョコレート溶融物を得る。チョコレート溶融物の温度は、好ましくは32~35℃、さらに好ましくは32~33℃に維持される。このような温度範囲とすることによって、カカオバターの結晶の安定性を維持しつつ、形状加工を行い易くすることができる。
半固化工程では、平板上の樹脂フィルムの上に32~35℃、好ましくは32~33℃の温度を有するチョコレート溶融物を載置した後、冷却してチョコレート半固化物を得る。図2に例示されるように、チョコレート溶融物12は、流動性を有する溶融体14として、x方向に沿って平板20上に並べられた短冊状の樹脂フィルム22上に、y方向に沿って並べて載置してもよい。図2の例では、横手チャッキリ等の治具31から、チョコレート溶融物12を吐出し、樹脂フィルム22上にドーム形状を有する複数の溶融体14を並べている。このとき、溶融体14は、流動性を有しつつもドーム形状を維持する程度の粘性も有することが好ましい。このような観点から、チョコレート半固化物16の温度は、32~33℃であることが好ましい。平面視における溶融体14の直径は、例えば10~40mmであってよい。溶融体14の高さは、2~8mmであってよい。
半固化工程を例えば20~25℃の温度雰囲気下で行えば、樹脂フィルム22上の溶融体14は自然冷却により徐々に温度が低下し、チョコレート半固化物16となる。チョコレート半固化物16の温度は、粘性を有するとともに流動性を維持する観点から、例えば27~31℃である。樹脂フィルム22は、チョコレート半固化物16の変形を妨げないようにするため、凹部に十分に追従できる程度の柔軟性を有することが好ましい。また、作業性の観点からある程度の腰を有することが好ましい。このような観点から、樹脂フィルム22としてはOPPフィルム(二軸延伸ポリプロピレンフィルム)が好適に用いられる。
成形工程では、流動性を有するチョコレート半固化物を、型における逆アーチ形状の凹部の上に載置し、当該チョコレート半固化物を当該凹部に沿うように自重で変形させた後に固化させる。成形工程では、図3に例示される波板状の型30を用いてよい。型30は、複数の凹部32と凸部34がy方向(第1方向)に向かって延在している。凹部32と凸部34はx方向(第2方向)に沿って交互に並んでいる。すなわち、隣り合う凹部32の間には凸部34が形成されている。
チョコレート半固化物16が並ぶ方向(第1方向)と、凹部32の延在方向(y方向)とが一致するように、凹部32の上に複数のチョコレート半固化物を並べて載置する。また、凹部32がx方向に沿って複数設けられているため、チョコレート半固化物16の列を、第1の方向に直交する第2の方向に沿って平行に並べることできる。また、凹部32と凸部34が第2の方向に沿って交互に並んでいるため、型30のサイズを小さく維持することができる。このような型30を用いれば、多数のチョコレートを効率よく製造することができる。
図2に示すように、半固化工程において樹脂フィルム22上にチョコレート半固化物16を形成した場合、成形工程は、図3に示すようにチョコレート半固化物16を樹脂フィルム22の上に載せた状態でこれらを型30の凹部32の上に載置して成形工程を開始することができる。この場合、樹脂フィルム22の両端部を把持し、樹脂フィルム22とこれに支持されるチョコレート半固化物16を一緒に平板20の上から型30の凹部32上に移動すればよい。これによって、流動性を有するチョコレート半固化物16を直接触ることなく、平板20の上から型30の凹部32上に移動することができる。なお、樹脂フィルム22とチョコレート半固化物16を移動せずに、樹脂フィルム22の両端部を把持して樹脂フィルム22でチョコレート半固化物16を支持しつつ、平板20を型30に置き換えることによって成形工程を開始してもよい。
樹脂フィルム22とチョコレート半固化物16を型30の凹部32の上に載置する際、図2の半固化工程で得られた複数のチョコレート半固化物16が一枚の樹脂フィルム22上において並ぶ第1の方向(y方向)と凹部の延在方向(y方向)とが一致するようにして、樹脂フィルム22及びチョコレート半固化物16を凹部32の上に載置する。これによって、複数のチョコレート半固化物16を凹部32の上に同時に載置しても、各チョコレート半固化物16を円滑に変形させることができる。
成形工程では、チョコレート半固化物16が、凹部32に沿うように自重で変形する。このとき、チョコレート半固化物16の凸部34寄りに位置する両端部から、チョコレート半固化物16の中央部に向かってチョコレート成分が流動する。例えば、20~25℃の温度下において成形工程を行えば、チョコレート半固化物16は変形しながら徐々に温度が低下し、例えば27℃未満になると湾曲した状態で固まる。このようにして、逆アーチ状に湾曲した断面形状を有する成形物であるチョコレート18が得られる。
図4及び図5は、型30及び樹脂フィルム22と、凹部32上において成形されたチョコレート18の断面を示す断面図である。図4及び図5に示すように、チョコレート18は凹部32に沿うように変形した状態で固まる。図4に示すように、チョコレート18は逆アーチ状に湾曲した断面形状を有する。チョコレート半固化物16が流動性を有していることから成形工程では、チョコレート半固化物16が流下して変形する。その後、流動性が無くなって固化する。このため、図4に示されるように、チョコレート18は凹部32上で最も高い位置に形成される上端部の方が、凹部32の底部付近に形成される中央部よりも薄くなっている。また、図5の断面でみても、チョコレート18は、側端部の厚みの方が中央部の厚みよりも小さくなっている。このような成形工程後、樹脂フィルム22の両端部を把持して型30の上から降ろし、花弁形状のチョコレート18を回収することができる。
図6(A)に示されるように、チョコレート18は、凹面18Aと凸面18Bの2つの湾曲面を有する。チョコレート18は、花弁状の外観を有することから、消費者の購買意欲を高めることができる。また、複数を重ねて梱包し易く、充填性に優れる。
図6(B)は、x-z平面に平行な面(凹部32の延在方向に直交する面)で、凹面18Aを上向きにしたチョコレート18を二等分したときの切断面を示している。図6(B)に示すように、チョコレート18は、逆アーチ状に湾曲した断面形状で見たときに、上端部41の厚みが中央部42の厚みよりも小さくなっている。このような形状を有するチョコレート18は、「口溶け」及び「舌触り」に優れる。
中央部42における厚みは、「口溶け」及び「舌触り」を一層良好にする観点から、好ましくは1~3mmであり、より好ましくは1.5~2.5mmである。同様の観点から、上端部41における厚みは、好ましくは1mm未満であり、より好ましくは0.5mm未満である。図6(B)に示す切断面におけるx方向に沿う長さは、「舌触り」を一層良好にする観点から、好ましくは15~30mmであり、より好ましくは20~25mmである。図6(B)のような断面でみたときに、中央部42の上面と上端部41との高低差(反り量)は、「口溶け」及び「舌触り」を一層良好にする観点から、好ましくは0.5~2mmであり、より好ましくは1~2mmである。
図6(C)は、y-z平面に平行な面(凹部32の延在方向に平行な面)で、凹面18Aを上向きにしたチョコレート18を二等分したときの切断面を示している。図6(C)に示すように、チョコレート18は、中央部42における厚みよりも、側端部43における厚みの方が小さくなっている。この場合、チョコレート18は、上端部41のみならず、チョコレート18の外縁全体における端部の厚みが、中央部42の厚みよりも小さくてよい。すなわち、チョコレート18は、中央部42の厚みが最も大きくなっていてよい。端部の厚みは、「口溶け」及び「舌触り」を十分良好にする観点から、好ましくは1mm未満であり、より好ましくは0.5mm未満である。図6(C)に示す切断面におけるy方向に沿う長さは、「舌触り」を一層良好にする観点から、好ましくは20~40mmであり、より好ましくは25~35mmである。チョコレート18の形状は、凹部32の形状及びチョコレート半固化物16の温度を変えることで調整することができる。
上述のチョコレート18の製造方法では、チョコレート半固化物16を自重のみで変形させて逆アーチ状(アーチ状)に湾曲した断面形状を有するチョコレート18を得ている。このため、一組の型で挟んだり、型を変形させたりする必要がないことから、極めて簡便に湾曲した断面形状を有する肉薄のチョコレートを製造することができる。チョコレート18は、合成着色料及び合成香料を用いずに製造されてよい。合成着色料及び合成香料を含まないチョコレート18は、美味しく且つ身体にも優しい。
一実施形態に係るチョコレート包装体の製造方法は、上述の製造方法で得られた複数枚のチョコレート18を、有底円筒形状の容器本体の円周方向に沿って、隣り合うチョコレートの凹面と凸面の一部分同士が対向し且つ上端部同士が連なるように並べて収容する収容工程を有する。
収容工程では、図7に例示されるような有底円筒形状の容器本体52を準備する。この容器本体52の円周方向に沿って、複数のチョコレート18を並べるようにして収容する。隣り合うチョコレート18の凹面18Aと凸面18Bの一部分同士が対向し且つ上端部41同士が連なるように並べている。隣り合う上端部41同士を結ぶと円形状となってよい。すなわち、隣り合うチョコレート18の一部同士が上下に重なり合うようにして複数のチョコレート18を収容する。このように収容することによって、容器本体52に複数のチョコレート18を高密度に充填することができる。
容器本体52にチョコレート18を収容した後、図示しない蓋体で上面を覆うようして包装してもよい。このようにして得られるチョコレート包装体50は、搬送時にチョコレート18同士が衝突すること、及びチョコレート18が容器本体52の内壁に衝突することが低減され、チョコレート18が割れたり欠けたりすることを抑制できる。また、搬送の際に複数のチョコレート18の位置関係がずれにくいため、優れた外観を維持することができる。このため、取り扱い性に優れるとともに、高い顧客吸引力を有する。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上述のチョコレートの製造方法では、植物等を用いていたが、植物等を用いずに製造してもよい。また、容器本体の形状は有底円筒形状に限定されず、例えばハート形の外形を有していてもよい。
実施例及び比較例を参照して本開示の内容をより詳細に説明するが、本開示は下記の実施例に限定されるものではない。
[チョコレートの製造]
(実施例1)
図1に示す製造方法によって、図6(A),(B),(C)に示すような花弁形状を有するチョコレートを製造した。チョコレートの中央部の厚みは約2mmであり、図6(B)及び図6(C)に示すような断面形状を有していた。チョコレートの外縁における端部の厚みは、中央部の厚みよりも小さかった。図6(B)に示す切断面におけるx方向に沿う長さが約22mmであり、図6(C)に示す切断面におけるy方向に沿う長さが約30mmであった。
(比較例1)
実施例1とは別の型を用いて、直方体形状(縦×横×厚さ=20mm×30mm×2mm)のチョコレートを製造した。
(比較例2)
実施例1と同じ型を用いた。図3及び図4のように凹部32の上にチョコレート半固化物を載置することに代えて、凸部34の上にチョコレート半固化物を載置したこと以外は、実施例1と同様にしてチョコレートを製造した。このようにして得たチョコレートは、アーチ状に湾曲した断面形状を有していた。なお、凹面を上向きにしたときの上端部の厚みは、中央部よりも大きかった。
[チョコレートの評価]
モニター5名に(いずれも20歳代~50歳代、男性2名及び女性3名)、実施例1、及び比較例1,2のチョコレートを試食して、「口溶け」及び「舌触り」を以下の評価基準で評価した。また、実施例1、及び比較例1,2のチョコレートを購入するときの優先順位を以下の基準で評価した。各評価の平均値は、表1に示すとおりであった。
<「口溶け」の評価基準>
3.口溶け具合がスムーズであり、比較例2よりも良好な感触であった。
2.口溶け具合が、比較例2と同等であった。
1.口溶け具合が、スムーズではなく、比較例2よりも悪い感触であった。
<「舌触り」の評価基準>
3.口に含んだときの舌触りが、比較例2よりも良好な感触であった。
2.口に含んだときの舌触りが、比較例2と同等であった。
1.口に含んだときの舌触りが、比較例2よりも悪い感触であった。
<購入の優先順位>
1.最も優先して購入したい。
2.2番目に優先して購入したい。
3.3番目に購入したい。
Figure 2023081624000002
表1に示すとおり、いずれのモニターも、実施例1のチョコレートが、口溶け及び舌触りのどちらも最もよいという評価であった。また、購入の優先順位も実施例1のチョコレートが最も高かった。
本開示によれば、湾曲した断面形状を有するチョコレートを簡便に製造することが可能なチョコレートの製造方法を提供することができる。また、「口溶け」及び「舌触り」に優れるチョコレートを効率よく製造することができる。また、搬送時にこのようなチョコレートの割れ及び欠け等を抑制することが可能なチョコレート包装体の製造方法を提供することができる。
12…チョコレート溶融物、14…溶融体、16…チョコレート半固化物、18…チョコレート、18A…凹面、18B…凸面、20…平板、22…樹脂フィルム、31…治具、30…型、32…凹部、34…凸部、41…上端部、42…中央部、43…側端部、50…チョコレート包装体、52…容器本体。

Claims (8)

  1. 逆アーチ形状を有する凹部を備える型を用いてチョコレートを得る成形工程を有するチョコレートの製造方法であって、
    前記成形工程では、流動性を有するチョコレート半固化物を前記凹部の上に載置し、当該チョコレート半固化物を当該凹部に沿うように自重で変形させた後に固化させて、逆アーチ状に湾曲した断面形状を有し当該断面形状における上端部の厚みが中央部の厚みよりも小さい前記チョコレートを得る、チョコレートの製造方法。
  2. 前記成形工程において、前記チョコレート半固化物を変形させる際の前記チョコレート半固化物の温度は27~31℃である、請求項1に記載のチョコレートの製造方法。
  3. 前記成形工程の前に、平板上の樹脂フィルムの上に32℃以上の温度を有するチョコレート溶融物を載置した後、冷却して前記チョコレート半固化物を得る半固化工程を有し、
    前記成形工程では、前記樹脂フィルムの上に前記チョコレート半固化物を載せたまま、前記樹脂フィルム及び前記チョコレート半固化物を前記凹部の上に載置し、当該チョコレート半固化物を前記樹脂フィルムの上で変形させる、請求項1又は2に記載のチョコレートの製造方法。
  4. 前記半固化工程では、前記樹脂フィルムの上に前記チョコレート溶融物を第1の方向に沿って複数並べ、前記第1の方向に沿って並ぶ複数の前記チョコレート半固化物を得て、
    前記成形工程では、前記複数の前記チョコレート半固化物を前記樹脂フィルムの上に載せたまま、前記第1の方向と前記凹部の延在方向とが一致するようにして前記樹脂フィルム及び前記チョコレート半固化物を前記凹部の上に載置する、請求項3に記載のチョコレートの製造方法。
  5. カカオバターと前記カカオバターとは異なるチョコレート原材料とを混合し、55℃以上の温度を有する混合液を得た後、前記混合液を27℃以下に冷却してチョコレート固形物を得るテンパリング工程と、
    前記チョコレート固形物を加熱して、32℃以上の温度を有するチョコレート溶融物を得る溶融工程と、を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のチョコレートの製造方法。
  6. 加熱したカカオバターと植物及び藻類の一方又は双方とを混合して、植物及び藻類の一方又は双方に由来する成分を前記カカオバター中に抽出し、前記成分を含むカカオバターを得る抽出工程を有し、
    前記チョコレートは前記成分を含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のチョコレートの製造方法。
  7. 合成着色料及び合成香料を用いずに前記チョコレートを得る、請求項1~6のいずれか一項に記載のチョコレートの製造方法。
  8. 請求項1~7のいずれか一項の製造方法で得られた複数枚のチョコレートを、容器本体に、互いに隣り合う前記チョコレートの凹面と凸面の一部分同士が対向し、且つ互いに隣り合う前記チョコレートの前記上端部同士が連なるように並べて収容する収容工程を有する、チョコレート包装体の製造方法。
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