JP2023078604A - 構造体の製造方法 - Google Patents

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友紀 原澤
Yuki Harasawa
孝 米野
Ko Komeno
健太郎 國森
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Abstract

【課題】構造体の円滑な製造に支障をきたすことを回避することができる構造体の製造方法を提供することを目的としている。【解決手段】構造体の製造方法であって、垂下工程と、賦形工程と、コア材配置工程とを備え、前記垂下工程では、溶融した樹脂シートを金型の正面側に垂下し、前記賦形工程では、垂下された前記樹脂シートを前記金型のキャビティ部に賦形し、前記コア材配置工程では、前記キャビティ部に賦形された前記樹脂シートにコア材を配置し、前記コア材は、前記コア材とは独立した別部材によって前記樹脂シートに仮保持され、前記別部材は、前記金型又は前記コア材に接合している、方法が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、構造体の製造方法に関する。
特許文献1には、金型に賦形された溶融樹脂シートにコア材を取り付けた後に、金型の型締めを実施して、構造体(成形体)を製造する方法が開示されている。
特開2020-179528号公報
特許文献1の製造方法において、溶融樹脂シートの予め定められた位置に取り付けられたコア材が、当該予め定められた位置からずれてしまい、構造体の円滑な製造に支障をきたす場合がある、という課題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、構造体の円滑な製造に支障をきたすことを回避することができる構造体の製造方法を提供することを目的としている。
本発明によれば、構造体の製造方法であって、垂下工程と、賦形工程と、コア材配置工程とを備え、前記垂下工程では、溶融した樹脂シートを金型の正面側に垂下し、前記賦形工程では、垂下された前記樹脂シートを前記金型のキャビティ部に賦形し、前記コア材配置工程では、前記キャビティ部に賦形された前記樹脂シートにコア材を配置し、前記コア材は、前記コア材とは独立した別部材によって前記樹脂シートに仮保持され、前記別部材は、前記金型又は前記コア材に接合している、方法が提供される。
本発明によれば、コア材配置工程において、コア材が、金型又は前記樹脂シートに接合している別部材によって樹脂シートに仮保持されているので、コア材の位置ずれを抑制することができ、構造体の円滑な製造に支障をきたすことを回避することができる。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記別部材は、突出部材で構成され、前記突出部材は、前記金型に設けられ、且つ、前記金型側から前記樹脂シート側へ突き出し可能に構成され、前記コア材配置工程では、前記コア材は、突き出された前記突出部材と係合することで、前記樹脂シートに仮保持される、方法が提供される。
好ましくは、型閉じ工程と、脱気工程とを更に備え、前記突出部材には、前記キャビティ部内の空気を排気するための空気吸入口が形成され、前記コア材配置工程では、前記コア材が前記突出部材と係合している状態において、前記突出部材の前記空気吸入口が前記コア材から露出しており、前記型閉じ工程では、前記金型を閉じて前記キャビティ部を閉空間とし、前記脱気工程では、前記キャビティ部内の空気を前記突出部材の前記空気吸入口から吸入して前記キャビティ部内から排気する、方法が提供される。
好ましくは、前記別部材は、表皮材又は溶着部材であり、前記表皮材は、前記コア材の表面の一部を被覆する繊維材で構成され、前記溶着部材は、前記コア材の表面の一部に取り付けられ、且つ、前記コア材を構成する樹脂よりも、前記樹脂シートに溶着しやすい樹脂で構成されている、方法が提供される。
好ましくは、前記樹脂シートは、ポリプロピレンで構成され、前記コア材は、ポリスチレンで構成されている、方法が提供される。
図1は、第1実施形態に係る構造体の製造方法で利用可能な成形機1の一例を示している。 図2Aは、図1に示す左側の金型装置31の斜視図である。図2Bは、図2Aに示す右側の上下一対の穴32Aを通る位置における垂直断面図である。図2Cは、図2Bに示す突出部材32Bが突き出した状態を示している。なお、図2B及び図2Cにおいて、減圧吸引孔33sは図示省略している。以下の図面についても同様である。 図3Aは、外枠33を前進させて吸着工程を実施しいている状態を示している。図3Bは、吸着工程において外枠33を後退させた状態を示している。 図4Aは、賦形工程を実施している状態を示している。図4Bは、コア材配置工程においてコア材3を一対の金型装置31の間に配置している状態を示している。 図5Aは、コア材配置工程においてコア材3を樹脂シート23に溶着させた状態を示している。図5Bは、コア材配置工程においてコア材3に突出部材32Bを突き刺した状態を示している。 図6Aは、コア材配置工程において図5Bに示す挿入装置19がコア材3から離れた状態を示している。図6Bは、型締め工程を実施している状態を示している。図6Cは、図6Bに示す領域Cの拡大図である。 図7は、コア材3の平面視図であり、突出部材32Bが突き刺さる位置の説明図である。 図8は、突出部材32Bの変形例を示す断面図である。 図9Aは、第2実施形態に係る構造体の製造方法を説明するための断面図である。図9Bは、図9Aに示す領域Bの拡大図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
1.第1実施形態
1-1.成形機1の構成
実施形態に係る構造体の製造方法で使用する成形機1について説明する。図1に示すように、成形機1は、一対の樹脂シート形成装置2と、一対の金型装置31と、挿入装置19(図4B参照)とを備える。成形機1は、図6Bに示すような構造体100を成形可能である。この構造体100は、コア材3と、コア材の周囲を被覆するように形成された樹脂シート23とを有する。コア材3は、ポリスチレンで構成することができる。ポリスチレンは、ポリエチレンよりも安価である。なお、コア材3は、例えば、ポリエチレンで構成してもよいし、ポリスチレンとポリエチレンとの混合樹脂で構成してもよい。コア材3は、例えば、発泡体で構成することができる。
各樹脂シート形成装置2は、ホッパー12と、押出機13と、アキュームレータ17と、Tダイ18を備える。押出機13とアキュームレータ17は、連結管25を介して連結される。アキュームレータ17とTダイ18は、連結管27を介して連結される。
<ホッパー12,押出機13>
ホッパー12は、原料樹脂11を押出機13のシリンダ13a内に投入するために用いられる。原料樹脂11の形態は、特に限定されないが、通常は、ペレット状である。原料樹脂は、例えばポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂である。実施形態では、ポリオレフィンとして、ポリプロピレンで構成されている。なお、これに限定されるものではなく、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などを採用してもよい。原料樹脂11は、ホッパー12からシリンダ13a内に投入された後、シリンダ13a内で加熱されることによって溶融されて溶融樹脂になる。また、シリンダ13a内に配置されたスクリューの回転によってシリンダ13aの先端に向けて搬送される。スクリューは、シリンダ13a内に配置され、その回転によって溶融樹脂を混練しながら搬送する。スクリューの基端にはギア装置が設けられており、ギア装置によってスクリューが回転駆動される。シリンダ13a内に配置されるスクリューの数は、1本でもよく、2本以上であってもよい。
<アキュームレータ17、Tダイ18>
溶融樹脂は、シリンダ13aの樹脂押出口から押し出され、連結管25を通じてアキュームレータ17内に注入される。アキュームレータ17は、シリンダ17aとその内部で摺動可能なピストン17bを備えており、シリンダ17a内に溶融樹脂が貯留可能になっている。そして、シリンダ17a内に溶融樹脂が所定量貯留された後にピストン17bを移動させることによって、連結管27を通じて溶融樹脂をTダイ18内に設けられたスリットから押し出して垂下させて溶融状態の樹脂シート23を形成する。
<金型装置31>
各金型装置31は、樹脂シート23を成形するための金型32と、金型32の周面32sに沿って移動可能に構成された外枠33を備える。図1に示す右側の金型装置31は、突出部材32B(別部材の一例)を備えているが、左側の金型装置31は、備えていない。その他については右側の金型装置31の構成と左側の金型装置31の構成は同様である。外枠33は、シリンダ機構などによって移動可能に構成されている。
金型32は、略直方体状であり、前面32fと、背面32rと、これらの間の周面32sを備える。前面32fは、樹脂シート23に対向する面であり、背面32rは、前面32fの反対側の面である。周面32sは、上面32st、底面32sb、側面32sr、及び側面32slを備える。上面32stと底面32sbが互いに対向し、側面32srと側面32slが互いに対向する。
金型32は、キャビティ部32aを有し、キャビティ部32aを取り囲むようにピンチオフ部32bが設けられている。キャビティ部32a内には、減圧吸引孔(図示せず)が設けられており、減圧吸引孔を通じて樹脂シート23を減圧吸引して金型32のキャビティ部32aの内面に沿った形状に賦形することが可能になっている。減圧吸引孔は、極小の孔であり、一端が金型32内部を通ってキャビティ部32aの内面にまで連通されてり、他端が減圧装置に接続されている。
外枠33は、枠部33t、枠部33b、枠部33r、及び枠部33lを備える。外枠33には、溝状の減圧吸引孔33sが設けられている。減圧吸引孔33sは、減圧装置に接続されており、減圧吸引により樹脂シート23を外枠33に吸着できるように構成されている。
枠部33t、枠部33b、枠部33r、及び枠部33lは、それぞれ、金型32の上側、下側、右側、及び左側に配置され、独立して移動可能に構成されている。つまり、枠部33t、枠部33b、枠部33r、及び枠部33lは、それぞれ、金型32の上面32st、底面32sb、側面32sr、及び側面32slに沿って配置されており、各面に沿って平行に移動可能に構成されている。枠部33r及び枠部33lは、枠部33t及び枠部33bに挟まれるように設けられている。
図1に示す右側の金型32は、この金型32に賦形された樹脂シート23にコア材3が押し付けられる方の金型である。右側の金型32には、突出部材32Bが設けられている。突出部材32Bは、前進及び後退可能(突き出し及び引っ込み可能)に構成されている。具体的には、図2B及び図2Cに示すように、突出部材32Bは、金型32側(突出部材32Bが設けられている金型32側)から、樹脂シート23側(図5B参照)へ突き出し可能に構成されている。突出部材32Bは、突き出すことで、コア材3と係合し、樹脂シート23に溶着されたコア材3が位置ずれすることを防止する機能を有する。換言すると、突出部材32Bが突き出してコア材3と係合することで、コア材3が樹脂シート23に仮保持されることになる。
図2B及び図2Cに示すように、突出部材32Bは、突刺部32B1と、基部32B2とを備えている。突刺部32B1は、金型32内の空間から、金型32の穴32Aを介して、金型32のキャビティ部32aへ突き出す部分である。突刺部32B1は、基部32B2に接続されている。基部32B2は、金型32内に設けられている。基部32B2は、金型32と接触することで、突出部材32Bが最も突き出す位置及び突出部材32Bが最も引っ込む位置を規定する機能を有する。
なお、突出部材32Bは、例えば、エアー圧で駆動する構成であってもよいし、油圧で駆動する構成であってもよく、突出部材32Bを駆動する機構は特に限定されるものではない。また、突出部材32Bが突き出す穴32Aは、吸引されていることが好ましい。これにより、突刺部32B1が樹脂シート23やコア材3に突き刺さりやすくなる。また、第1実施形態では、構造体100には、突出部材32Bによって穴が形成されることになるが、この穴はあけたままでもよいしい、構造体100の成形が完了した後で埋めてもよい。
第1実施形態において、突出部材32Bは、金型32に対して移動可能に係合(接合の一例)している。具体的には、突出部材32Bは、図2Cに示す収容空間Spの内面Sfと係合することで、金型32に保持されている。つまり、基部32B2は、内面Sfに係合することで、突出部材32Bは金型32に保持されている。なお、収容空間Spは、金型32内の空間であり、基部32B2が収容されている。また、内面Sfは、収容空間Spを規定する表面であり、収容空間Spに面している。
図4及び図6Cに示すように、コア材3全体の厚み(金型32の開閉方向に平行な方向におけるコア材3の幅)をw1とし、突出部材32Bがコア材3に突き刺さる幅(深さ)をw2とする。このとき、比率w2/w1は、例えば、0.05,0.10,0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45,0.50,0.55,0.60,0.65,0.70,0.75,0.80,0.85,0.90である。また、比率w2/w1は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で定義することもできる。例えば、突き刺さる幅(深さ)が短いと仮保持が不十分となる一方で、突き刺さる幅(深さ)が長いと、その分、構造体100の強度低下を引き起こす可能性もある。そこで、例えば、比率w2/w1は、0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45とすることができる。
図7において、コア材3を平面視したとき、コア材3を左右に二等分する線をL1とし、コア材3を上下に二等分する仮想線をL2としている。これにより、コア材3の金型32に向かい合う表面は、図7に示すように、4つの領域Rg1~Rg4に分割される。また、図7において、仮保持位置p1~p4は、突出部材32Bが突き刺さる位置に対応している。第1実施形態では、仮保持位置p1~p4が4つの領域Rg1~Rg4のそれぞれに位置しており、コア材3が満遍なく突出部材32Bによって仮保持される構成となっている。
図7において、コア材3の全高をHとしている。また、コア材3の上端(最頂部)から、仮保持位置のうち最も上側に位置するもの(図7の例では、仮保持位置p1,p2)までの距離をw3としている。このとき、比率w3/Hは、0.05,0.10,0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45である。また、比率w3/Hは、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で定義することもできる。
また、図7において、コア材3の下端(最底部)から、仮保持位置のうち最も下側に位置するもの(図7の例では、仮保持位置p3,p4)までの距離をw4としている。このとき、比率w4/Hは、0.05,0.10,0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45である。また、比率w4/Hは、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で定義することもできる。なお、コア材3のうちの上部寄りの部分の仮保持が、不十分だと、コア材3が倒れるように脱落する可能性があるので、例えば、比率w4/Hは、比率w3/Hの値よりも大きいことが好ましい。
図7において、コア材3の横幅(厚み方向及び高さ方向に直交する方向の幅)をWtとしている。また、コア材3の右端から、仮保持位置のうち最も右側に位置するもの(図7の例では、仮保持位置p2,p4)までの距離をw5としている。このとき、比率w5/Hは、0.05,0.10,0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45,0.50である。また、比率w5/Hは、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で定義することもできる。なお、比率w5/Hが0.50のときは、仮保持位置が線L1上に位置することを意味している。
なお、具体的な説明は省略するが、Wtと、コア材3の左端から、仮保持位置のうち最も左側に位置するもの(図7の例では、仮保持位置p1,p3)までの距離との関係についても、比率w5/Hと同様に定義することができる。
仮保持位置の配置は図7の構成に限定されるものではない。コア材3が倒れるように脱落することを回避する観点から、例えば、仮保持位置は、線L2より上側にのみに設けられていてもよい。
また、図7において、領域Rg1~でRg4において、仮保持位置が均等に分布していているがこれに限定されるものではなく、いずれかの領域に偏っていてもよい。例えば、領域Rg1の仮保持位置の数が、領域Rg3の仮保持位置の数よりも多く、且つ、領域Rg2の仮保持位置の数が、領域Rg4の仮保持位置の数よりも多くてもよい。
<挿入装置19>
挿入装置19は、図示しない駆動機構によって移動可能に構成されている。挿入装置19は、コア材3を吸着保持可能に構成された吸着パッド(図示省略)を備えている。
1-2.構造体100の製造方法
次に構造体100の製造方法について説明する。本実施形態の方法は、垂下工程と、吸着工程と、賦形工程と、コア材配置工程と、型締め工程を備える。
1-2-1. 垂下工程
垂下工程では、図1に示すように、金型32の正面側(前面32f側)にTダイ18から押し出された樹脂シート23を垂下させる。
1-2-2. 吸着工程
吸着工程では、図3Aに示すように、外枠33(枠部33t,33b,33r,33l)を前進させて、外枠33で樹脂シート23を吸着させる。そして、図3Bに示すように、樹脂シート23を金型32に近づけるように外枠33を移動させる。具体的には、外枠33を樹脂シート23に当接させた状態で外枠33の減圧吸引孔33sに繋がっている減圧装置を作動させることによって樹脂シート23を外枠33に吸着させる。その状態で、外枠33を後退させることによって、外枠33と共に樹脂シート23が金型32に向かって移動し、樹脂シート23がピンチオフ部32bに当接される。これによって、金型32のキャビティ部32aが樹脂シート23で塞がれ、キャビティ部32aが密閉空間となる。
1-2-3. 賦形工程
賦形工程では、図4Aに示すように、金型32のキャビティ部32aの減圧吸引孔を介して、樹脂シート23の減圧吸引を行い、樹脂シート23をキャビティ部32aの内面に沿った形状に賦形する。第1実施形態では、賦形工程を実施している段階では、突出部材32Bは、後退している(引っ込んでいる)。
1-2-4. コア材配置工程
コア材配置工程では、コア材3を樹脂シート23に溶着させる。具体的には、図4Bに示すように、コア材3を保持した挿入装置19を一対の金型32の間に配置する。そして、コア材をキャビティ部32aに賦形された樹脂シート23の正面に配置する。次に、図5Aに示すように、挿入装置19を樹脂シート23に向かって移動させることによって、コア材3を樹脂シート23のうちキャビティ部32aの部分に取り付ける。
ここで、第1実施形態では、コア材3が樹脂で構成され、また、樹脂シート23が溶融されているため、コア材3及び樹脂シート23は熱溶着によって互いにある程度は接着し、コア材3は予め定められた位置に保持される。しかし、安価なポリスチレンは、ポリエチレンで構成される樹脂や、ポリエチレンを含む樹脂と比較して、熱溶着性が悪いため、コア材3が位置ずれを起こす可能性がある。そこで、第1実施形態では、図5Bに示すように、コア材3を樹脂シート23のうちキャビティ部32aの部分に取り付けた後に、突出部材32Bを前進させて、突出部材32Bで樹脂シート23及びコア材3を突き刺す。このように、コア材3は、突出部材32Bが突き刺されて突出部材32Bと係合することで、樹脂シート23の表面で仮保持さる。このとき、コア材3は、樹脂シート23と熱溶着もしているため、コア材3はより確実に樹脂シート23に保持されることになる。
突出部材32Bが前進するタイミングについて説明する。
例えば、コア材3を樹脂シート23に取り付けて樹脂シート23に接触させると同時に突出部材32Bを前進させることができる。
また、コア材3を樹脂シート23に接触させたタイミングから、予め定めた時間が経過する前までに突出部材32Bを前進させてもよい。なお、予め定められた時間(秒)は、例えば、0.1,0.3,0.5,0.7,0.9,1.1,1.3,1.5,1.7,1.9,2.1,2.3,2.5,2.7,2.9,3.1,3.3,3.5,3.7,3.9,4.1,4.3,4.5,4.7,4.9,5.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で定義することもできる。
図6Aに示すように、突出部材32Bがコア材3を突き刺した後で、挿入装置19がコア材3を保持する動作(第1実施形態では挿入装置19の吸着パットによる吸引)を解除し、更に、挿入装置19は、金型32の移動軌跡外の位置に退避する。
1-2-5. 型締め工程
型締め工程では、図6Bに示すように、一対の金型32の型締めを行う。これによって、一対の金型32によって形成されるキャビティの内面に沿った形状の構造体100が得られる。ピンチオフ部32bの外側がバリ23bとなる。一対の金型32の型締めがなされると、コア材3の仮保持は不要であるので、突出部材32Bは引っ込んでいてよい。なお、突出部材32Bは、型締め工程において、金型32が移動開始したタイミングで引っ込んでもよいし、金型32が移動中のタイミングで引っ込んでもよい。なお、図6Aに示す左側の金型32の樹脂シート23がコア材3に接触すると、コア材3にある程度の圧が加わり、突出部材32Bが破損等の不具合が生じる可能性があるので、一対の金型32の型締めが完了する前に、突出部材32Bが引っ込んでいてもよい。
この後は、金型32を開いて構造体100を取り出し、バリ23bを除去にすることによって、所望の構造体100が得られる。
1-3.第1実施形態の作用・効果
第1実施形態に係る構造体100の製造方法では、コア材配置工程において、コア材3が、金型32に設けられている突出部材32Bによって樹脂シート23に仮保持されているので、コア材3の位置ずれを抑制することができ、構造体100の円滑な製造に支障をきたすことを回避することができる。
コア材3が突出部材32Bによって樹脂シート23に仮保持されるので、製造上の条件の制約が生じることを抑制することができる。例えば、樹脂シート23がポリプロピレンで構成される場合、熱溶着性の観点から、コア材3に使用する樹脂は、ポリエチレン樹脂や、ポリエチレンを含む樹脂で構成することが好ましい。しかし、ポリエチレンは、ポリスチレンよりも高価であるため、製造コストを上昇させてしまうというデメリットがある。第1実施形態では、コア材3が突出部材32Bによって樹脂シート23に仮保持されるので、樹脂シート23がポリプロピレンで構成され、コア材3に使用する樹脂が、ポリスチレンであったとしても、コア材3が樹脂シート23から位置ずれをしたり、脱落したりすることを回避することができる。
1-4.変形例
1-4-1.変形例1:脱気用の針と共用
図8に示すように、実施形態に係る構造体100の製造方法は、脱気工程を更に備えていてもよい。脱気工程では、型閉じ工程が完了した状態において、キャビティ部32aの閉空間の空気を排出する工程である。変形例では、突出部材32Bが、脱気することができるように中空の針状部材で構成されている。つまり、突出部材32Bには、キャビティ部32a内の空気を排気するための空気吸入口32B3が形成されている。また、コア材3には、脱気が確実になされるように、空間部3aが形成されている。空間部3aは、変形例において、凹部である。
コア材配置工程では、コア材3が突出部材32Bに突き刺さって仮保持されている状態において、突出部材32Bの空気吸入口32B3がコア材3から露出している。型閉じ工程では、金型32を閉じてキャビティ部32aを閉空間とする。そして、脱気工程では、キャビティ部32a内の空気を突出部材32Bの空気吸入口32B3から吸入してキャビティ部32a内から排気する。
1-4-2.変形例2:突出部材32Bの前進のタイミング
第1実施形態では、コア材配置工程において、コア材3を樹脂シート23のうちキャビティ部32aの部分に取り付けた後に、突出部材32Bを前進させているが、前進させるタイミングはこれに限定されるものではない。例えば、賦形工程が完了した直後に、突出部材32Bを前進させて樹脂シート23を貫通するように樹脂シート23に突き刺していてもよい。そして、コア材配置工程では、挿入装置19が、樹脂シート23から露出する突出部材32Bにコア材3を突き刺しながら、コア材3を樹脂シート23に配置することができる。
1-4-3.変形例3:コア材3が表皮材に被覆される
コア材3のうち金型32に向かい合う二面の一方が、表皮材(例えば不織布等の繊維材)によって被覆されていてもよい。この場合には、表皮材に被覆される面を図1に示す左側の金型32に対向させ、表皮材に被覆されていない面を右側の金型32(コア材配置工程で取り付ける方の金型32)に対向させる。これにより、コア材3のうち樹脂が露出している面と、加熱されている樹脂シート23とがすみやかに接触し、熱溶着の作用が向上するためである。
仮に、表皮材に被覆されていない面を左側の金型32に対向させる場合には、表皮材に被覆されていない面は、表皮材に被覆されている面が右側の金型に配置されてから、左側の金型32の樹脂シート23に接触することになり、コア材3のうち樹脂が露出している部分が、樹脂シート23に接触するまでの時間が増大してしまう。当該時間が増大すると、樹脂シート23が冷えてしまい、溶着性が悪化し、その結果、成形体(構造体)が曲げ荷重に弱くなってしまう。これを回避するため、変形例3では、表皮材に被覆されていない面を右側の金型32(コア材配置工程で取り付ける方の金型32)に対向させる。
1-4-4.変形例4:コア材3の形態
第1実施形態におおいて、コア材3は、平板状部材であるものとして説明したが、これに限定されるものではない。コア材3は、コア材3の厚み方向に延びる複数の中空部分を備えた構造で構成されていてもよい。具体的には、コア材3は、ハニカム構造で構成されていてもよい。突出部材32Bは、コア材3自体を突き刺すことでコア材3を仮保持してもよいが、コア材3の中空部分に突き出してコア材3が突出部材32Bに引っかかるようにして仮保持を実現してもよい。これにより、コア材3に穴があくことを回避することができる。
2.第2実施形態
第2実施形態では、第1実施形態と相違する部分を説明し、その他の同じ構成については説明を省略する。第2実施形態では、突出部材32Bの代わりに、コア材3とは独立した部材3b(別部材の一例)を使用する。つまり、金型装置31は、突出部材32Bを備えていない。
図9A及び図9Bに示す部材3bは、表皮材であり、具体的には、コア材3の表面の一部を被覆する繊維材(第2実施形態では不織布)で構成さている。部材3bの一方の面は、コア材3の樹脂に予め溶着されることで結合している。コア材配置工程において、コア材3と共に部材3bの他方の面が樹脂シート23に接触する。このとき、アンカー効果により、部材3bが樹脂シート23に効果的に結合する。つまり、第2実施形態では、部材3bは、コア材3との間でアンカー効果が生じるように結合(接合の一例)しており、且つ、樹脂シート23との間でアンカー効果が生じるように結合する。これにより、コア材3が部材3bを介して樹脂シート23に仮保持される。
また、コア材3とは独立した部材3bは、表皮材の代わりに、溶着部材で構成されていてもよい。部材3bの溶着部材の素材は、例えば、ポリエチレン樹脂で構成してもよいし、ホットメルト接着剤で構成してもよい。溶着部材は、コア材3の表面の一部に取り付けられ(接合の一例)、且つ、コア材3を構成する樹脂よりも、樹脂シート23に溶着しやすい樹脂で構成されている。溶着部材である部材3bは、樹脂シート23に効果的に溶着し、コア材3が樹脂シート23に仮保持される。
第2実施形態における部材3bの位置は、第1実施形態において図7で説明した仮保持位置と同様に定義することができる。
第2実施形態において部材3b(表皮材又は溶着部材)を平面視したときの部材の面積をA1とし、図7に示すコア材3を平面視したときのコア材3の面積をA2(図7では、H×Wt)とする。なお、A1は、部材3bがコア材3に複数設けられている場合には、合計の面積とする。このとき、比率A1/A2は、例えば、0.05,0.10,0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45,0.50,0.55,0.60,0.65,0.70,0.75,0.80,0.85,0.90であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で定義することもできる。
第2実施形態であっても、第1実施形態と同様の効果を有する。
また、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせてもよい。つまり、金型装置31が突出部材32Bを備えるとともに、コア材3には部材3bが設けられていてもよい。
1 :成形機
2 :樹脂シート形成装置
3 :コア材
3a :空間部
3b :部材
11 :原料樹脂
12 :ホッパー
13 :押出機
13a :シリンダ
17 :アキュームレータ
17a :シリンダ
17b :ピストン
18 :Tダイ
19 :挿入装置
23 :樹脂シート
23b :バリ
25 :連結管
27 :連結管
31 :金型装置
32 :金型
32A :穴
32B :突出部材
32B1 :突刺部
32B2 :基部
32B3 :空気吸入口
32a :キャビティ部
32b :ピンチオフ部
32f :前面
32r :背面
32s :周面
32sb :底面
32sl :側面
32sr :側面
32st :上面
33 :外枠
33b :枠部
33l :枠部
33r :枠部
33s :減圧吸引孔
33t :枠部
100 :構造体
Sf :内面
Sp :収容空間

Claims (5)

  1. 構造体の製造方法であって、
    垂下工程と、賦形工程と、コア材配置工程とを備え、
    前記垂下工程では、溶融した樹脂シートを金型の正面側に垂下し、
    前記賦形工程では、垂下された前記樹脂シートを前記金型のキャビティ部に賦形し、
    前記コア材配置工程では、前記キャビティ部に賦形された前記樹脂シートにコア材を配置し、
    前記コア材は、前記コア材とは独立した別部材によって前記樹脂シートに仮保持され、
    前記別部材は、前記金型又は前記コア材に接合している、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記別部材は、突出部材で構成され、
    前記突出部材は、前記金型に設けられ、且つ、前記金型側から前記樹脂シート側へ突き出し可能に構成され、
    前記コア材配置工程では、前記コア材は、突き出された前記突出部材と係合することで、前記樹脂シートに仮保持される、方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    型閉じ工程と、脱気工程とを更に備え、
    前記突出部材には、前記キャビティ部内の空気を排気するための空気吸入口が形成され、
    前記コア材配置工程では、前記コア材が前記突出部材と係合している状態において、前記突出部材の前記空気吸入口が前記コア材から露出しており、
    前記型閉じ工程では、前記金型を閉じて前記キャビティ部を閉空間とし、
    前記脱気工程では、前記キャビティ部内の空気を前記突出部材の前記空気吸入口から吸入して前記キャビティ部内から排気する、方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    前記別部材は、表皮材又は溶着部材であり、
    前記表皮材は、前記コア材の表面の一部を被覆する繊維材で構成され、
    前記溶着部材は、前記コア材の表面の一部に取り付けられ、且つ、前記コア材を構成する樹脂よりも、前記樹脂シートに溶着しやすい樹脂で構成されている、方法。
  5. 請求項1~請求項4の何れか1つに記載の方法であって、
    前記樹脂シートは、ポリプロピレンで構成され、
    前記コア材は、ポリスチレンで構成されている、方法。
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