JP2023077089A - 更生タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】繰り返し使用での耐久性に優れた更生タイヤを提供する。【解決手段】タイヤ半径方向内側から、カーカス及びベルトを有する台タイヤと、該台タイヤの半径方向外側に配置される更生ゴムを有する更生タイヤにおいて、タイヤ半径方向最外層にあるベルト層が、金属フィラメントからなる補強素子と、該補強素子を被覆する架橋ゴムとを含み、かつ、前記金属フィラメントを構成する金属は、表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチールである更生タイヤ。【選択図】なし

Description

本発明は、更生タイヤに関する。
従来、自動車の燃費を向上させるために、タイヤの転がり抵抗をより低減することが求められている。タイヤの転がり抵抗は、タイヤ全体の発熱性を低下させることによって低減し得るため、タイヤの発熱性を低下させることが求められている。
タイヤの発熱性を低下させるために、主として、トレッドゴム組成物の配合の改良が行われている。発熱量低減の手法としては、補強性の低いカーボンブラックを用いることやカーボンブラック量を減量することが考えられるが、必要性能である耐久性が低下してしまう。よって低発熱性かつ耐久性に優れたゴムが必要とされている。
タイヤの耐久性を向上させるためには、タイヤベルト層における被覆ゴム組成物の耐亀裂成長性の改良が求められている。例えば、特許文献1では、ベルトコーティングゴム配合にビスフェノール化合物を配合することで、スチールコードとの接着性能や耐老化性能を向上させ、ベルト耐久性を改良する提案が開示されている。
タイヤの耐久性を向上するために、ベルトアンダークッションゴムの耐破壊特性を向上する試みもなされている。例えば、特許文献2では、ベルトアンダークッションゴムが、ジエン系ゴム100重量部に対し、メトキシメチル基数が3~6、メチロール基数が0~3であるポリメトキシメチルメラミンを0.5~10重量部含有することが開示されている。
特許文献3では、ベルトアンダークッションゴムが、ジエン系ゴムからなるゴム成分と、そのゴム成分100質量部に対して総硫黄分1.5~4.0質量部とを含有し、かつ酸化亜鉛を(酸化亜鉛/総硫黄分)質量比が2.0以上になるように含有すると共に、有機酸を含有することが提案されている。
近年、環境への影響を考慮した省資源化要求の高まりから、トレッドが摩耗したタイヤを再利用するリトレッド技術が注目されている。リトレッド技術は、使用後のタイヤのトレッド部を新品のトレッド部に取り替える技術である。このようなタイヤにおいて、特に、複数回のリトレッドを可能とするには、高い耐久性を有する台タイヤが必要とされている。
タイヤを2段階で加硫するタイヤの製造方法として、例えば、特許文献4では、タイヤの成型加硫工程が二つの互いに独立した方法段AとBに分割され、方法段Aにおいては半径方向で最も外側の層として少なくとも一つのカーカス層とトレッド条片の最大限一部分を備えるように組立てを行い、引続き表面にも、一つ或いは多数の強度担持体にも所定の断面輪郭を与える加硫型内で加硫処理し、このタイヤ部分を方法段Bにおいて同様に加硫処理することにより、完成タイヤに組み立てる製造方法が提案されている。
特許文献5では、タイヤの製造方法において、方法ステップAで部分タイヤが構成されかつこの部分タイヤは続いて加硫され、方法ステップBでは部分タイヤは未加硫トレッドの全部又は残りの部分を付加され加硫されて完成タイヤとなる方法が提案され、特に、未加硫トレッドの全部又は残りの部分の表面が、少なくとも部分的にプラズマ処理されるタイヤの製造方法が開示されている。
さらに、特許文献6では、乗用車用タイヤに二段階加硫方式を採用し、スパイラルベルト層とトレッドとを一体化した後、トレッドパターンを刻印する第1次加硫工程と、この第1次加硫工程で得られた1次加硫物を、ケース側部材のラジアルカーカスプライの外周に外嵌した後加硫成型する第2次加硫工程と、を含むタイヤの製造方法が提案されている。
特開2007-211152号公報 特開2004-148986号公報 特開2008-37310号公報 特開平08-258179号公報 特開2000-79640号公報 特開2006-111072号公報
タイヤの耐久性を向上するための手段の一つとして、ベルト層での耐久性、つまり、ベルト層を構成するスチールコードと被覆ゴムの接着性向上が挙げられるが、改善の余地が残されていた。
本発明は、上記事情に鑑み、繰り返し使用での耐久性に優れた更生タイヤを提供することを目的とし、当該目的を解決することを課題とする。
<1> タイヤ半径方向内側から、カーカス及びベルトを有する台タイヤと、該台タイヤの半径方向外側に配置される更生ゴムを有する更生タイヤにおいて、
タイヤ半径方向最外層にあるベルト層が、金属フィラメントからなる補強素子と、該補強素子を被覆する架橋ゴムとを含み、かつ、
前記金属フィラメントを構成する金属は、表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチールである更生タイヤ。
<2> 前記被覆中の前記鉄の量が、前記銅、前記亜鉛及び前記鉄の総質量の1質量%以上10質量%未満である<1>に記載の更生タイヤ。
<3> 前記被覆中のリンの量が、0mg/mを超え4mg/m以下である<1>又は<2>に記載の更生タイヤ。
<4> 前記補強素子は、ダイヤモンドダイスにより伸線加工されている<1>~<3>のいずれか1つに記載の更生タイヤ。
<5> 前記補強素子を被覆する前記架橋ゴムの未架橋時における厚さが、前記補強素子の線径の0.4~1.0倍である<1>~<4>のいずれか1つに記載の更生タイヤ。
<6> 前記架橋ゴムを構成するゴム組成物中のコバルト含有化合物の含有量が0.01質量%以下である<1>~<5>のいずれか1つ<5>に記載の更生タイヤ。
<7> 前記補強素子を被覆する前記架橋ゴムの厚さが、0.4~1.0mmである<1>~<6>のいずれか1つに記載の更生タイヤ。
<8> コバルト原子の含有量が1質量%以下である<1>~<7>のいずれか1つに記載の更生タイヤ。
本発明によれば、繰り返し使用での耐久性に優れた更生タイヤを提供することができる。
本発明の一好適な実施の形態に係る更生タイヤの概略断面図である。 更生タイヤの製造方法に用いられる台タイヤ及びプレキュアトレッド部材の一例を示す模式断面図である。 補強素子を被覆する架橋ゴムの未架橋時における厚さを説明するための架橋ゴム-金属複合体の部分断面模式図である。 補強素子を被覆する架橋ゴムの厚さを説明するための未架橋ゴム-金属複合体の部分断面模式図である。
以下に、本発明をその実施形態に基づき詳細に例示説明する。なお、以下の説明において、数値範囲を示す「A~B」の記載は、端点であるA及びBを含む数値範囲を表し、「A以上B以下」(A<Bの場合)、又は「A以下B以上」(A>Bの場合)を表す。
また、質量部及び質量%は、それぞれ、重量部及び重量%と同義である。
本発明の更生タイヤは、タイヤ半径方向内側から、カーカス及びベルトを有する台タイヤと、該台タイヤの半径方向外側に配置される更生ゴムを有する更生タイヤにおいて、
タイヤ半径方向最外層にあるベルト層が、金属フィラメントからなる補強素子と、該補強素子を被覆する架橋ゴムとを含み、かつ、前記金属フィラメントを構成する金属は、表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチールであるタイヤである。
一般に、更生タイヤは、トレッド部を中心に、走行により摩耗した要部に対してバフ掛け等を行い、不要物を除去し、架橋ゴムを主とする台タイヤを形成し、この台タイヤに対して、未加硫の更生用ゴム組成物を貼り付け、所定の条件で加硫を行うことにより繰り返し用いられる。このように、更生タイヤは、リトレッドゴムの貼り換えにより繰り返し使用するため、台タイヤは高い耐久性が求められる。台タイヤの高耐久性を維持するための重要な要素の一つとして、ベルト層を構成するスチールコードと架橋ゴムとの高い接着性が挙げられる。
本発明では、ベルト層に含まれる補強素子として、表面が銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチールコードを使用することにより、高い接着性を達成することが可能となる。摩耗したトレッドを除去し、再度トレッドを形成するというリトレッドを複数回実施しても、金属-架橋ゴム接着性が良好に維持されるため、本発明の更生タイヤは、繰り返し使用での耐久性に優れる。
<更生タイヤの構造>
図1は、本発明の一好適な実施の形態に係る更生タイヤの概略断面図である。以下、更生タイヤを単にタイヤと称することがある。
図1に示す更生タイヤ1では、タイヤ半径方向内側(図における下方、以下同様)から、カーカス4及びベルト5を有する台タイヤと、該台タイヤの半径方向外側(図における上方、以下同様)に配置されるトレッド形状の更生ゴム8を有する。
より具体的には、更生タイヤ1は、一対のビードコア2及び2’からタイヤ半径方向外側にそれぞれスティフナー3及び3’が延在し、スティフナー3の外側からビードコア2で折り返され、馬蹄形のタイヤケース形状を形成し、反対側のビードコア2’で折り返され、スティフナー3’の外側で係止されるカーカス4のタイヤ半径方向外側に、複数のベルト層(図1では、5a~5dの4層)からなるベルト5が配設され、台タイヤを形成している。なお、ベルト層5a~5dは、例えば、最内ベルト層5a、交錯層を形成する内側ベルト層5b、交錯層を形成する外側ベルト層5c及び最外ベルト層5dのように配置され、交錯層を形成する内側ベルト層5b端部近傍と交錯層を形成する外側ベルト層5c端部近傍との間には、通常、ベルトウェッジゴム6が配設されている。
本発明において、ベルト5を構成する4層のベルト層のうち、少なくとも、タイヤ半径方向最外層にあるベルト層5dが、金属フィラメントからなる補強素子と、該補強素子を被覆する架橋ゴムとを含み、かつ、前記金属フィラメントを構成する金属は、表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチールである。
最外ベルト層5dがかかる構成であることで、更生タイヤ1(特に、台タイヤ)は繰り返し使用した場合においても優れた耐久性を示すことができる。ベルト層5a~5cのいずれか1層以上も、ベルト層5dと同様の構造であってもよい
ベルト5のタイヤ半径方向外側には、クッションゴム層7を介してトレッド形状の更生ゴム8が配設されている。
また、カーカス4の外側であって、トレッド形状の更生ゴム8とスティフナー3との間には、サイドウォールゴム9が配設されている。このサイドウォールゴム9が配設されている部分をサイドMと称し、サイドMのタイヤ半径方向内側をビードNと称する。ビードNには、ビードコア2及び2’、スティフナー3及び3’等が配設されている。カーカス4の内側には空気透過防止層としてインナーライナー10が配設されている。
更生タイヤ1の製造に当たっては、例えば、更生ゴム8の原料となる未架橋の更生ゴム用ゴム組成物をトレッド形状に加工して台タイヤAに配設し、加硫してもよいし、図2に示すように、予め架橋して用意したトレッド形状の更生ゴム8を、プレキュアトレッド部材Bとして、台タイヤAに接着してもよい。
図2は、台タイヤA及びプレキュアトレッド部材Bの一例を示す模式断面図である。少なくともベルト5、サイドM、ビードN、及び台トレッド8b’を備えたケース部を加硫して台タイヤAが形成される。通常、台タイヤAには、トレッドゴムの一部が薄層としてベルト5のタイヤ半径方向外側に配設されている。プレキュアトレッド部材Bとの接着を良好にするためである。
本発明において、補強素子を被覆する架橋ゴムの未架橋時における厚さ(T1)とは、架橋ゴムが未架橋ゴムである状態で、補強素子を被覆した未架橋ゴム-金属複合体における未架橋ゴムの厚さ(T1)をいう。
未架橋ゴムの厚さ(T1)について、より具体的に、図3を用いて説明する。
図3は、未架橋ゴム-金属複合体20の部分断面模式図である。
未架橋ゴム-金属複合体20は、3本の補強素子22a~22c(まとめて「補強素子22」と称する)と、補強素子22を被覆する未架橋ゴムR1とを有する。未架橋ゴム-金属複合体20の一方の表面をS1、他方の表面をS2とする。
「補強素子を被覆する架橋ゴムの未架橋時における厚さ」(未架橋ゴムの厚さ)は、図3における未架橋ゴム-金属複合体20の補強素子22を被覆する被覆層(未架橋ゴムR1)の層厚T1と同義である。層厚T1は、未架橋ゴム-金属複合体20の断面にて、交錯する2層の層間ゴム間隔を測定し、2分割することで算出する。すなわち、補強素子22の中心を結ぶ破線S3から未架橋ゴム-金属複合体20の表面S1又はS2までの最短距離であり、図3におけるT1a又はT1bである。通常、未架橋ゴム-金属複合体20の強度の偏りを可否するために、T1aとT1bは同じ長さであるが、異なる場合は、層厚T1はT1aとT1bの平均値として算出される。
層厚T1は、補強層製造時のロールからシートを切り出して、マイクロメーターで測定することができる。
また、架橋ゴムの厚さの定義について、図4を用いて説明する。
図4は、架橋ゴム-金属複合体21の部分断面模式図である。
架橋ゴム-金属複合体21は、3本の補強素子22a~22cと、補強素子22を被覆する架橋ゴムR2とを有する。架橋ゴム-金属複合体21の一方の表面をS4、他方の表面をS5とする。
「補強素子を被覆する架橋ゴムの厚さ」は、図4における架橋ゴム-金属複合体21の補強素子22を被覆する被覆層(架橋ゴムR2)の層厚T2と同義である。層厚T2は、補強素子22表面から架橋ゴム-金属複合体21の表面S4又はS5までの最短距離であり、図4におけるT2a又はT2bである。通常、架橋ゴム-金属複合体21の強度の偏りを可否するために、T2aとT2bは同じ長さであるが、異なる場合は、層厚T2は、T2aとT2bの平均値として算出される。
以下、符号を省略して説明する。
〔補強素子〕
補強素子は、金属フィラメントからなり、金属フィラメントを構成する金属は、表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチールである。
本発明に係るベルト層は、金属フィラメントからなる補強素子を、架橋ゴムにより被覆して形成されている。このような構成とすることで、スチールコードと架橋ゴムとの接着性に優れる。
ベルト層における金属フィラメントは、実質的に真直の金属フィラメントであることが好ましいが、波型やジグザグ状のように2次元に型付けされた金属フィラメントを用いてもよく、螺旋状のように3次元型付けされたものを用いてもよい。ここで、真直の金属フィラメントとは、意図的に型付けをしておらず、実質的に型がついていない状態の金属フィラメントを指す。
スチールコードは、スチール製のモノフィラメント及びマルチフィラメント(撚りコード又は引き揃えられた束コード)のいずれでもよく、その形状は制限されない。スチールコードが撚りコードである場合の撚り構造についても特に制限はなく、単撚り、複撚り、層撚り、複撚りと層撚りの複合撚りなどの撚り構造が挙げられる。
なお、ベルト層が複数層存在する場合、層ごとに撚り構造が異なっていてもよく、同じであってもよい。
さらに、本発明において、金属フィラメントの線径は、0.15mm以上0.40mm以下であることが好ましい。より好ましくは0.18mm以上、さらに好ましくは0.20mm以上であって、また、好ましくは0.35mm以下である。金属フィラメントの線径を0.40mm以下とすることで、タイヤの軽量化効果が得られる一方、金属フィラメントの線径を0.15mm以上とすることで、十分なベルト強度を発揮できる。
なお、ベルト層が複数層存在する場合、層ごとにコード径及びフィラメント径のどちらか又は両方が異なっていてもよく、同じであってもよい。
補強素子を被覆する架橋ゴムの未架橋時における厚さ(図3における補強素子22を被覆する未架橋ゴムR1の層厚T1)は、更生タイヤの強度、耐久性、及び低燃費性の観点から、補強素子の線径の0.4~1.0倍であることが好ましく、0.5~0.8倍であることがより好ましく、0.5~0.7倍であることが更に好ましい。
補強素子を被覆する架橋ゴムの厚さ(図4における補強素子22を被覆する架橋ゴムR2の層厚T2)は、タイヤの強度、耐久性、及び低燃費性のバランスの観点から、0.4~1.0mmであることが好ましく、0.5~0.8mmであることがより好ましく、0.5~0.7mmであることが更に好ましい。
本発明において、金属フィラメントを構成する金属は、表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチール(三元めっき金属)である。より具体的には、金属は、上記の1つ以上のスチールフィラメントを含むスチールコードにおいて、前記フィラメントは、スチールフィラメント基材と、前記スチールフィラメント基材を部分的または全体的に被覆する被覆(めっき層)とを含む。
スチールコードが銅、亜鉛、及び鉄の三元系のめっき層を有することで、めっき層を構成する成分が、補強素子と、補強素子を被覆する架橋ゴムとの間の接着性を高める役目を果たすことができる。その結果、架橋ゴムを構成するゴム組成物中のコバルト含有化合物の含有量が、少ない場合(ゴム成分100質量部に対して0.01質量部以下)であっても、補強素子と、架橋ゴムとの高い接着性を実現できる。
前記被覆は、銅および亜鉛からなる黄銅を含み、前記被覆は、鉄で強化されており、前記鉄が前記黄銅中に粒子として存在し、前記粒子は、10~10000ナノメートルのサイズを有することを特徴とするスチールコードであることがより好ましい。前記粒子は、20~5000ナノメートルのサイズを有することが、更に好ましい。「鉄で強化された」とは、鉄がフィラメント状鋼基材に由来しないことを意味する。
ここで、前記の黄銅は、銅と亜鉛とからなり、少なくとも63質量%の銅を含み、残りが亜鉛であることが好ましく、65質量%以上の銅を含むことがより好ましく、67質量%以上の銅を含むことが更に好ましい。
また、前記被覆(めっき層)中の鉄の量が、黄銅と鉄の総質量と比較して質量で1%以上であり、質量で10%未満であることが好ましく、前記被覆中の鉄の量が、黄銅と鉄の総質量と比較して質量で3%以上であり、質量で9%未満であることが、より好ましい。
前記被覆は、実質的に亜鉛鉄合金を含まないことを特徴とするスチールコードが更に好ましい。
スチールコードは、ゴム組成物との接着性を好適に確保する観点から、更に、接着剤処理などの表面処理がなされていてもよい。接着剤処理を使用する場合は例えばロード社製、商品名「ケムロック」(登録商標)などの接着剤処理が好ましい。
また、本発明において、金属フィラメントの表面状態については特に制限されないが、例えば、下記の形態をとることができる。すなわち、金属フィラメントとしては、表面のN原子が2原子%以上60原子%以下であって、かつ、表面のCu/Zn比が1以上4以下であるスチールフィラメントを使用することができる。また、金属フィラメントとしては、フィラメント半径方向内方にフィラメント最表層5nmまでの酸化物として含まれるリンの量が、C量を除いた全体量の割合で、7.0原子%以下である場合が挙げられる。
上記の1つ以上のスチールフィラメントを含むスチールコードにおいて、前記フィラメントの表面に存在するリンの量、換言すると、前記被覆(めっき層)中のリンの量がPであり、前記フィラメントの表面に存在する鉄の量、換言すると、前記被覆(めっき層)中の鉄の量がFeであり、(P+Fe)の量は、以下の方法(a)~(e)に従って、リンおよび鉄を溶解する弱酸でフィラメントの表面を穏やかにエッチングすることによって決定される。
(a)約5グラムのスチールコードを秤量し、約5cmの断片に切断し、試験管に導入する。
(b)0.01モル塩酸HClを10ml加える。
(c)試料を酸溶液で15秒間振盪する。
(d)ICP-OESにより、溶液中に存在する量を測定する。
ここで、ICP-OESとは、誘導結合プラズマ-10mLストリッピング溶液のマトリックス中の(0;0;0)、(2;0.02;1)、(5;0.1;2)、(10;0.5;5) mg/Lの(Cu;Fe;Zn)の標準溶液を全て使用する光学発光分光法(ICP-OES)をいう。
(e)フィラメント鋼の表面積の単位当たりの(P+Fe)の質量をミリグラム毎平方メートル(mg/m)で表した結果を示す。その結果を(Fe+P)と呼ぶ場合がある。
フィラメントの表面に存在するリンの量、換言すると、前記被覆(めっき層)中のリンの量は0mg/mを超え4mg/m以下であることが、接着性を高める上で好ましい。即ち、0<P≦4mg/mである。
より多量のリンP量は、接着層の成長を低下させる。リンP量は、3mg/mより低くても良いし、1.5mg/mより低くても更に良い。
さらに好ましい実施形態では、フィラメントの表面に存在する鉄の量が30mg/m以上であることが好ましく、35mg/mを超える鉄が表面に存在する場合がより好ましく、40mg/mを超える鉄が表面に存在する場合が更により好ましい。
また、フィラメントの表面に存在する鉄の量と、フィラメントの表面に存在するリンの量との質量比(Fe/P)は、27より大きいことが好ましい。
前記フィラメント表面被覆質量SCWが、表面積の単位当たり前記被覆中に存在する黄銅と鉄の質量の合計であり、前記被覆質量が平方メートル当たりのグラム数で表され、前記質量比[Fe/(SCW×P)]が13より大きいことが好ましい。
前記鉄が前記黄銅中に粒子として存在するスチールフィラメントを得る方法としては、鉄粒子で強化された黄銅被覆を有する中間ワイヤを、引き続いて潤滑剤中のより小さなダイスを通してワイヤを湿式ワイヤ引抜くことによって最終直径0.28mmまで引出して、スチールフィラメントを得ればよい。
潤滑剤は、一般に有機化合物中にリンを含む高圧添加剤を含有する。
ここで、用いるダイスとして、少なくともヘッドダイは焼結ダイヤモンドダイであり、残りのダイはタングステンカーバイドダイである、Set-Dダイスを用いればよい。補強素子(スチールコード)は、ダイヤモンドダイスにより伸線加工されていることが好ましい。
〔架橋ゴム〕
架橋ゴムは、補強素子を被覆する被覆ゴムであり、ゴム組成物を架橋してなる。
ゴム組成物は未架橋状態であり、ゴム組成物に含まれるゴム成分も未架橋状態である。本明細書において、ゴム組成物と未架橋ゴムは同義であり、架橋ゴムを構成するゴム組成物とは未架橋ゴムを意味する。
ゴム組成物は、ゴム成分、充填剤、架橋剤等を含有する。
(ゴム成分)
ゴム成分は、通常、ジエン系ゴムが用いられる。
ジエン系ゴムとしては、例えば、イソプレン系ゴム、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)等、及びそれらの変性ゴムが挙げられる。また、ゴム成分は、本発明の効果を損なわない限度において、非ジエン系ゴムを含んでいてもよい。
ゴム成分は1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
以上の中でも、架橋ゴムと補強素子との接着性をより向上する観点から、ゴム成分は、イソプレン系ゴムを含むことが好ましい。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブタジエン-イソプレン共重合体ゴム(BIR)、スチレン-イソプレン共重合体ゴム(SIR)、スチレン-ブタジエン-イソプレン共重合体ゴム(SBIR)等、及びそれらの変性ゴムが挙げられる。イソプレン系ゴムは1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
以上の中でも、架橋ゴムと補強素子との接着性をより向上する観点から、イソプレン系ゴムは、天然ゴム及びポリイソプレンゴムからなる群より選択される1つ以上が好ましく、天然ゴムがより好ましい。天然ゴムは、エポキシ化天然ゴム、脱蛋白天然ゴム及びその他の変性天然ゴムを用いてもよい。
天然ゴムの例としては、RSS#1、RSS#3、TSR20、SIR20等のグレードの天然ゴムを挙げることができる。
エポキシ化天然ゴムとしては、エポキシ化度10~60モル%のものが好ましく、クンプーランガスリー社製ENR25、ENR50等が例示できる。
脱蛋白天然ゴムとしては、総窒素含有率が0.3質量%以下である脱蛋白天然ゴムが好ましい。
その他の変性天然ゴムとしては、天然ゴムに、予め、4-ビニルピリジン、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート等のN,N-ジアルキルアミノエチルアクリレート、2-ヒドロキシアクリレート等を反応させた極性基を含有する変性天然ゴムが必要に応じ用いられる。
ゴム成分中のイソプレン系ゴムの含有量は、50質量%を超えることが好ましく、70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であってもよい。
(充填剤)
ゴム組成物が充填剤を含有することで、架橋ゴムの機械的強度を向上することができる。
充填剤は、ゴム組成物を補強する補強性充填剤であることが好ましい。
補強性充填剤としては、例えば、カーボンブラック;シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア等の金属酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩;水酸化アルミニウム等が挙げられる。
充填剤は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
[カーボンブラック]
架橋ゴムの補強性を向上し、架橋ゴムと補強素子との接着性に優れるベルト層を得る観点から、充填剤は、カーボンブラックを含むことが好ましい。
カーボンブラックの種類特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。カーボンブラックは、例えば、FEF、SRF、HAF、ISAF、及びSAFグレードのものが好ましく、HAF、ISAF、及びSAFグレードのものがより好ましく、HAFグレードのものが更に好ましい。カーボンブラックは、1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
フタル酸ジブチル吸収量(DBP吸収量)の低い、すなわちストラクチャーの低いカーボンブラックを用いることにより、加硫ゴムの低ロス性を向上させることができる。また、タイヤの耐久性を向上する観点から、カーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が70m/g以上90m/g以下であり、フタル酸ジブチル吸収量(DBP吸収量)が50mL/100g以上110mL/100g以下であることが好ましい。
架橋ゴムと補強素子との接着性をより向上する観点から、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、70m/g以上85m/g以下であることがより好ましく、73m/g以上83m/g以下であることが更に好ましい。
同様に、架橋ゴムと補強素子との接着性をより向上するから、カーボンブラックのフタル酸ジブチル吸収量は、60mL/100g以上110mL/100g以下であることがより好ましく、70mL/100g以上110mL/100g以下であることが好ましい。
また、発熱(ロス)を抑えることにより架橋ゴムと補強素子との接着性が良くなるため、カーボンブラックのグレードは、発熱性の低い(低ロス性の)グレードであるHAFグレード(HAF、HAF-LS)が好ましい。
カーボンブラックは、上述したものから1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217-2:2001(比表面積の求め方-窒素吸着法-単点法)のA法によって求められる。カーボンブラックのDBP吸収量は、JIS K 6217-4:2001「DBP吸収量の求め方」に記載の方法により測定され、カーボンブラック100g当りに吸収されるジブチルフタレート(DBP)の体積mlで表示される。
ゴム組成物中の充填剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して30~60質量部であることが好ましく、特に、ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対して35~60質量部のカーボンブラックを含有することが好ましい。
ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対して30~60質量部の充填剤を含有することで、架橋ゴムの補強性を向上し、架橋ゴムと補強素子との接着性に優れるベルト層が得られやすい。
(シリカ)
充填剤は、シリカを含んでいてもよい。
シリカの種類は、特に制限はなく、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、コロイダルシリカ等が挙げられる。シリカは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカのセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)比表面積は、80m/g以上250m/g以下であることが好ましく、100m/g以上200m/g以下であることがより好ましく、120m/g以上180m/g以下であることが更に好ましい。
シリカのCTAB比表面積が上記範囲であることで、架橋ゴムと補強素子との接着性をより向上することができる。
シリカのCTAB比表面積は、ASTM-D3765-80の方法に準拠した方法で測定することができる。
ゴム組成物は、シリカの分散性を向上させ、また、架橋ゴムの補強性及び低発熱性を向上させるために、更に、シランカップリング剤を含んでもよい。
ゴム組成物中のシリカの含有量は、架橋ゴムの低ロス性及び架橋ゴムと補強素子との接着性をより向上する観点、また、ゴム組成物の加工性の観点から、ゴム成分100質量部に対して、0質量部より多く15質量部以下であることが好ましい。ゴム組成物中のシリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上12質量部以下であることがより好ましく、0.5質量部以上10質量部以下であることが更に好ましい。ゴム組成物中のシリカの含有量は、ゴム組成物の加工性の観点から、ゴム成分100質量部に対して5質量部未満であってもよい。
(架橋剤)
架橋剤としては、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、酸架橋剤、ポリアミン架橋剤、樹脂架橋剤、硫黄化合物系架橋剤、オキシム-ニトロソアミン系架橋剤等が挙げられる。通常、硫黄系架橋剤、硫黄化合物系架橋剤等の加硫剤;及び有機過酸化物系架橋剤からなる群より選択される1つ以上が用いられる。なお、加硫剤を用いて架橋された架橋ゴムを加硫ゴムという。
有機過酸化物系架橋剤としては、ジアシルパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類、パーオキシケタール類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート類、ケトンパーオキサイド類等が挙げられる。
ゴム組成物中の架橋剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1~10質量部であることが好ましく、1~9質量部がより好ましく、2~8質量部が更に好ましい。架橋剤の含有量を上記範囲内にすることで、架橋ゴムと補強素子との接着性に優れ、ゴム組成物の架橋時間が短縮化される。
[加硫促進剤]
架橋剤として加硫剤を用いる場合、ゴム組成物は、加硫促進剤を含有することが好ましい。
加硫促進剤としては、ゴム工業便覧<第四版>(平成6年1月20日社団法人、日本ゴム協会発行)の412~413頁に記載されているチアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が挙げられる。
チウラム系加硫促進剤としては、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド等が挙げられる。
チウラム系加硫促進剤は市販品を用いてもよく、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィドとしては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーTOT」;テトラエチルチウラムジスルフィドとしては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーTET」;テトラメチルチウラムジスルフィドとしては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーTT」;テトラブチルチウラムジスルフィドとしては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーTBT」;テトラメチルチウラムモノスルフィドとしては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーTS」;ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドとしては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーTRA」;テトラベンジルチウラムジスルフィドとしては例えば、川口化学工業(株)製、商品名「アクセルTBzTD」)等が挙げられる。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-メチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-エチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-プロピル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-ペンチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-ヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-ヘプチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オクチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-2-エチルヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-デシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-ドデシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-ステアリル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジメチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジエチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジプロピル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジペンチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジヘプチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジオクチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジ-2-エチルヘキシルベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジデシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジドデシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジステアリル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等が挙げられる。
スルフェンアミド系加硫促進剤は市販品を用いてもよく、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)としては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーCZ」;N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)としては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーNS」;N-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドとしては例えば、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーMSA」あるいは川口化学工業(株)製、商品名「アクセルNS」等が挙げられる。
チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2-メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)等が挙げられる。
グアニジン系加硫促進剤としては、例えば、ジフェニルグアニジン(DPG)、1,3-ジ-o-トリルグアニジン(DOTG)、1-o-トリルビグアニド(OTBG)等が挙げられる。
その他に、トリメチルチオ尿素(TMU)、N,N'-ジエチルチオ尿素(DEU)、N,N'-ジフェニルチオ尿素等のチオウレア系加硫促進剤等の加硫促進剤を用いてもよい。
加硫促進剤の使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下の範囲が好ましく、0.5質量部以上8質量部以下の範囲がより好ましく、0.5質量部以上7質量部以下の範囲が更に好ましく、0.5質量部以上6質量部以下の範囲が特に好ましい。
(コバルト含有化合物)
ゴム組成物は、コバルト含有化合物の含有量が、ゴム成分100質量部に対して0.01質量部以下であることが好ましい。これは、ゴム組成物が、コバルト含有化合物を実質的に含まないことを意味する。
コバルト含有化合物は、有機酸コバルト塩、コバルト金属錯体等が挙げられる。
有機酸コバルト塩としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト、オレイン酸コバルト、リノール酸コバルト、リノレン酸コバルト、パルミチン酸コバルト等を挙げることができる。また、コバルト金属錯体としては、例えばコバルトアセチルアセトナートが挙げられる。
ゴム組成物は、コバルト含有化合物を含まないこと、すなわち、ゴム組成物中のコバルト含有化合物の含有量が、ゴム成分100質量部に対して0.00質量部であることが好ましい。
従来は、コバルト含有化合物を用いて架橋ゴムと金属との接着性の効果を得ていたが、金属フィラメントを構成する金属として、スチールコード表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆された金属を用いることで、ゴム組成物がコバルト含有化合物を含まなくても、架橋ゴムと補強素子との接着性に優れる。また、ゴム組成物がコバルト含有化合物を含まないことで、金属腐食を抑制することができ、また、環境負担を軽減することができる。
(各種成分)
ゴム組成物は、本発明の効果が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば、架橋遅延剤(加硫遅延剤)、プロセスオイル、老化防止剤、樹脂、酸化亜鉛、ステアリン酸等を含んでいてもよい。
[老化防止剤]
老化防止剤としては、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の436~443頁に記載されるものが挙げられる。具体的には、例えば、アミン系、キノリン系、キノン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩等の老化防止剤が挙げられる。
アミン系老化防止剤としては、例えば、フェニレンジアミン骨格(-NH-Ph-NH-)を有するフェニレンジアミン系老化防止剤等が挙げられる。
具体的には例えば、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD又は6Cと称されることがある)、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(3Cと称されることがある)、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-メチルヘプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N-4-メチル-2-ペンチル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジアリール-p-フェニレンジアミン、ヒンダードジアリール-p-フェニレンジアミン、フェニルヘキシル-p-フェニレンジアミン、フェニルオクチル-p-フェニレンジアミン等が挙げられる。
中でも、フェニレンジアミン部分(-NH-Ph-NH-)以外には二重結合を有しないことが好ましく、具体的には、下記式(1)(R-NH-Ph-NH-R)で表されるアミン系老化防止剤が好ましい。
Figure 2023077089000001
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して一価の飽和炭化水素基である。
とRは、同一であっても異なっていてもよいが、合成上の観点から、同一であることが好ましい。
前記一価の飽和炭化水素基の炭素数は、1~20が好ましく、3~10が更に好ましく、6及び7が特に好ましい。飽和炭化水素基の炭素数が20以下であると、単位質量当たりのモル数が大きくなるため、老化防止効果が大きくなり、ゴム組成物の加硫ゴムの耐オゾン性が向上する。
上記式(1)中のR及びRは、ゴム組成物の加硫ゴムの耐オゾン性を更に向上させる観点から、それぞれ独立して炭素数1~20の鎖状の一価の飽和炭化水素基又は炭素数5~20の環状の一価の飽和炭化水素基であることが好ましい。
前記一価の飽和炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基が挙げられ、アルキル基は、直鎖状でも、分岐鎖状でもよく、また、シクロアルキル基には、置換基として更にアルキル基等が結合していてもよい。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、1,2-ジメチルペンチル基、1,3-ジメチルペンチル基、1,4-ジメチルペンチル基、2,3-ジメチルペンチル基、2,4-ジメチルペンチル基、3,4-ジメチルペンチル基、n-ヘキシル基、1-メチルヘキシル基、2-メチルヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基等が挙げられ、これらの中でも、1,4-ジメチルペンチル基が好ましい。
前記シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、これらの中でも、シクロヘキシル基が好ましい。
なお、式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、任意の担体に担持されていてもよい。例えば、式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、シリカ、炭酸カルシウム等の無機充填剤に担持されていてもよい。
また、式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、ゴム成分とともにマスターバッチを構成してもよい。ここで、マスターバッチとする際に用いるゴム成分は、特に限定されるものではなく、天然ゴム(NR)等のジエン系ゴムでもよいし、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等であってもよい。
また、式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、有機酸との塩としてもよい。ここで、塩とする際に用いる有機酸としては、特に限定されるものではないが、ステアリン酸等が挙げられる。
また、キノリン系老化防止剤も好適に用いることができ、キノリン系老化防止剤としては、例えば、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体(RD又は224と称されることがある)、6-エトキシ-2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン(AWと称されることがある)等が挙げられる。
そのほか、ジフェニルアミンとアセトンの高温縮合物を用いてもよい。
以上の老化防止剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
老化防止剤は、以上の中でも、アミン系老化防止剤及びキノリン系老化防止剤からなる群より選択される1つ以上を含むことが好ましく、アミン系老化防止剤を少なくとも含むことがより好ましい。
老化防止剤の使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1~8.0質量部が好ましく、0.1~6.0質量部が更に好ましく、0.3~5.0質量部が特に好ましい。
[樹脂]
樹脂としては、C5系樹脂、C5/C9系樹脂、C9系樹脂、フェノール樹脂、テルペン系樹脂、テルペン-芳香族化合物系樹脂等が挙げられる。これら樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(ゴム組成物の調製)
ゴム組成物は、上述した各種成分及び添加剤を、ロールなどの開放式混練機、バンバリーミキサーなどの密閉式混練機などの混練り機を用いて混練りすることによって得られる。
〔更生ゴム、台タイヤゴム〕
更生ゴムもゴム組成物を架橋してなる架橋ゴムであり、台タイヤを構成するゴムも、ゴム組成物を架橋してなる架橋ゴムである。
補強素子の被覆ゴムの原料となる上記ゴム組成物、更生ゴムの原料となるゴム組成物(更生ゴム用ゴム組成物)、及び台タイヤを構成するゴムの原料となるゴム組成物(台タイヤゴム用ゴム組成物)は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
なお更生ゴムは、適用する更生タイヤの種類に応じ、未架橋のゴム組成物を用いて成形した後に架橋して製造してもよいし、予備架橋工程等を経た半架橋ゴムを用いて、成形後、さらに本架橋して製造してもよい。
本発明の更生タイヤは、コバルト原子の含有量が1質量%以下であることが好ましい。更生タイヤ中のコバルト原子の含有量は、タイヤ製造に用いるゴム組成物がコバルト含有化合物を含まず、金属フィラメントを構成する金属がコバルトを含まなければ、0質量%であるといえる。更生タイヤ中のコバルト原子の含有量は、例えば、タイヤを構成する各部材の元素量を測定する方法で測定することができる。
<実施例1~2及び比較例1~2>
〔ゴム組成物の調製〕
表1に示す配合処方に従い、通常のバンバリーミキサーを用いて、ゴム組成物を調製する。なお、表1中の各成分の配合量は、ゴム成分100質量部に対する量(質量部)である。表1中の各成分の詳細は次のとおりである。
ゴム組成物は、スチールコードの被覆ゴムのほか、ケース部、プレキュアトレッド部材、及び台タイヤとプレキュアトレッド部材とを接着するための未加硫ゴムシートの製造にも用いる。
(1)天然ゴム:TSR10
(2)カーボンブラック:HAF級カーボンブラック、旭カーボン社製、商品名「旭#70L」(窒素吸着比表面積=81m/g)
(3)有機酸コバルト塩:OMG社製、商品名「マノボンドC」
(4)亜鉛華:ハクスイテック社製、商品名「酸化亜鉛2種」
(5)ステアリン酸:新日本理化社製、商品名「ステアリン酸50S」
(6)老化防止剤1:2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック NS-6」
(7)老化防止剤2:N-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック 6C」
(8)老化防止剤3:精工化学社製、商品名「ノンフレックス RD-S」
(9)架橋剤:硫黄、鶴見化学工業社製、商品名「粉末硫黄」
(10)BMI:N,N’-(4,4’-ジフェニルメタン)ビスマレイミド、大和化成工業社製、商品名「BMI-RB」
(11)アルキルフェノール樹脂:アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、SUMITOMO BAKELITE EUROPE社製、商品名「DUREZ 19900」*(12)加硫促進剤1:スルフェンアミド系加硫促進剤、N,N-ジシクロヘキシル ベンゾチアジル-2-スルフェンアミド、大内新興化学工業社製、商品名「ノクセラー DZ」
(13)加硫促進剤2:スルフェンアミド系加硫促進剤、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、大内新興化学工業社製、商品名「ノクセラー CZ-G」
〔未加硫ゴム-金属複合体の作製〕
(実施例1~2)
表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆され、鉄を4質量%程度含むスチールコードを金属として用いることができる。この三元めっきスチールコードは、Set-Dダイスを用いて得られ、より詳細には、国際公開第2020/156967号明細書の段落番号[0065]~[0070]に記載の手法で製造される。
当該三元めっきスチールコードを、上下両側から、調製したゴム組成物よりなる表1に「被覆ゴム厚み」欄に示す厚さのシートにより被覆して、ベルト層に用いる未加硫ゴム-金属複合体1(未加硫スチールコードトッピング反)を作製する。
(比較例1~2)
加硫ゴム-金属複合体の金属として、表面が、黄銅のブラスめっき(Cu:63質量%、Zn:37質量)で被覆されたスチールコードを用いる他は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム-金属複合体101を作製する。
ここで、表1中、めっき種A及びBは次に示す内容である。
A:銅、亜鉛、及び鉄の三元めっき(鉄を4質量%程度含む)
B:黄銅のブラスめっき(Cu:63質量%、Zn:37質量)
<更生タイヤの製造>
更生タイヤは次のようにして製造する。
未加硫ゴム-金属複合体1又は未加硫ゴム-金属複合体101を最外ベルト層に適用し、最内ベルト層を交錯層とする4ベルト層からなるベルトを備えるケース部を用意する。加硫金型によりケース部を外側から包囲し、且つ内側から加硫ブラダーで加圧・加熱する方法(150℃の高圧水蒸気で加圧)で加硫し、台タイヤを製造する。
また、別途、トレッドパターンを予め型付けするように160℃で加熱して加硫成形したプレキュアトレッド部材(更生ゴム)を用意する。
台タイヤとプレキュアトレッド部材の接着面をバフ機により研磨する。
次いで、台タイヤとプレキュアトレッド部材とを接着するための未加硫ゴムシートを、先ず台タイヤに貼り、続いて、プレキュアトレッド部材を台タイヤに貼り付ける。その後、加硫装置(加硫缶)により120℃で2時間加硫を行い、台タイヤとプレキュアトレッド部材とが接着された更生タイヤを得る。
<評価>
1.耐久性
実施例1及び比較例1においては、製造された更生タイヤをホイールのリムに装着し、これをドラム試験機に取り付け、10万kmのドラム走行試験を行う。
実施例2及び比較例2においては、製造された更生タイヤをホイールのリムに装着し、これをドラム試験機に取り付け、10万kmのドラム走行試験を行う。その後、走行により摩耗した要部に対してバフ掛け等を行い、不要物を除去し、プレキュアトレッド部材を台タイヤに貼り付け、更生タイヤを得る。更に10万kmのドラム走行試験を行う。
実施例1及び比較例1においては10万km走行後の、実施例2及び比較例2においては20万km走行後の更生タイヤから、クラウンセンターを中心に幅5cm×長さ20cmの寸法で加硫ゴム-金属複合体を切り出す。
加硫ゴム-金属複合体からスチールコードを引き抜く。スチールコードに付着している加硫ゴムの被覆状態を、目視観察にて観察し、比較例1の加硫ゴム付着量(付着面積)に対する実施例1~2及び比較例2の加硫ゴム付着量を算出する。算出された加硫ゴム付着量に基づき、下記評価基準により更生タイヤの耐久性を評価する。
加硫ゴム付着量が多いほど、更生タイヤ(特に、台タイヤ)は耐久性に優れるといえる。
◎:比較例1の加硫ゴム付着量対比、加硫ゴム付着量が95%以上
○:比較例1の加硫ゴム付着量対比、加硫ゴム付着量が90%以上95未満
△:比較例1の加硫ゴム付着量対比、加硫ゴム付着量が80%以上90未満
×:比較例1の加硫ゴム付着量対比、加硫ゴム付着量が80未満
2.環境性
スチールコードの被覆ゴムの製造に用いたゴム組成物に、コバルト含有化合物が配合されているか否かにより環境性を評価した。
○:ゴム組成物中にコバルト含有化合物が配合されていない。
×:ゴム組成物中にコバルト含有化合物が配合されている。
Figure 2023077089000002
実施例1~2の更生タイヤは、10万km走行後はもちろん、1回リトレッドし、更に10万km走行した後においても、加硫ゴム-金属接着性が低下しておらず、優れた耐久性を示すことがわかる。更に、スチールコード及び被覆ゴムがコバルトを含まないことにより、環境負荷を抑えている。
本発明の更生タイヤは、スチールコードとその被覆架橋ゴムとの接着性に優れるため、トラック・バス用タイヤ、大型タイヤ、航空機用タイヤ等の重荷重用タイヤとして好適に用いられる。
1:更生タイヤ
2:ビードコア
3:スティフナー
4:カーカス
5:ベルト(5d:最外ベルト層)
6:ベルトウェッジゴム
7:クッションゴム層
8:更生ゴム(トレッド)
9:サイドウォールゴム
10:インナーライナー
20:未架橋ゴム-金属複合体
21:架橋ゴム-金属複合体
22:補強素子
A:台タイヤ
B:プレキュアトレッド部材
M:サイド
N:ビード

Claims (8)

  1. タイヤ半径方向内側から、カーカス及びベルトを有する台タイヤと、該台タイヤの半径方向外側に配置される更生ゴムを有する更生タイヤにおいて、
    タイヤ半径方向最外層にあるベルト層が、金属フィラメントからなる補強素子と、該補強素子を被覆する架橋ゴムとを含み、かつ、
    前記金属フィラメントを構成する金属は、表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチールである更生タイヤ。
  2. 前記被覆中の前記鉄の量が、前記銅、前記亜鉛及び前記鉄の総質量の1質量%以上10質量%未満である請求項1に記載の更生タイヤ。
  3. 前記被覆中のリンの量が、0mg/mを超え4mg/m以下である請求項1又は2に記載の更生タイヤ。
  4. 前記補強素子は、ダイヤモンドダイスにより伸線加工されている請求項1~3のいずれか1項に記載の更生タイヤ。
  5. 前記補強素子を被覆する前記架橋ゴムの未架橋時における厚さが、前記補強素子の線径の0.4~1.0倍である請求項1~4のいずれか1項に記載の更生タイヤ。
  6. 前記架橋ゴムを構成するゴム組成物中のコバルト含有化合物の含有量が0.01質量%以下である請求項1~5のいずれか1項に記載の更生タイヤ。
  7. 前記補強素子を被覆する前記架橋ゴムの厚さが、0.4~1.0mmである請求項1~6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. コバルト原子の含有量が1質量%以下である請求項1~7のいずれか1項に記載の更生タイヤ。
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