JP2023074652A - 衛生紙ロール包装体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、紙基材を含む包装基材にて複数個の衛生紙ロールを包装した衛生紙ロール包装体に関する。
従来、トイレットペーパー、キッチンペーパー等の衛生紙をロール状にしたもの(以下、「衛生紙ロール」とも言う)を被包装物としてフィルムで包装し収容した衛生紙ロール包装体が知られており、そのような包装体が、例えば、特許文献1に記載されている。
この種の衛生紙ロール包装体では、複数個の衛生紙ロールをその軸方向に対して垂直な方向へ並列した状態で包装するプラスチック製フィルムを有し、プラスチック製フィルムにより衛生紙ロールに塵芥や汚れが付着しないように衛生紙ロールの衛生状態が保たれている。プラスチック製フィルムには、開封用ミシン目が形成されており、衛生紙ロールの使用時に開封用ミシン目に沿って裂開して衛生紙ロールを取り出せるようになっている。
ところで、近年、世界的にプラスチックゴミ問題が深刻化しており、地球環境の改善のため、包装の素材をプラスチックから他の素材に替えることが望まれており、衛生紙ロール等の紙製品を包装する包装体においても、包装の素材をプラスチックフィルムから紙に代えて、紙基材を含む包装基材を用いて衛生紙ロール等の紙製品を包装した包装体が、例えば、特許文献2において提案されている。
ところが、単に、紙基材を含む包装基材を用いて複数個の衛生紙ロールを包装しただけでは、CD方向の引張強度がMD方向の引張強度と比較して著しく低いという紙基材の特性上、衛生紙ロールの包装時に紙基材のMD方向に作用する引張力により開封用ミシン目で不用意に破断したり、開封時に包装基材が開封用ミシン目に沿って裂開し難くなったりするという虞がある。
本発明は、紙基材を含む包装基材にて複数個の衛生紙ロールを包装した衛生紙ロール包装体において、衛生紙ロールの包装時に開封用ミシン目での不用意な破断を防止するとともに、開封時に包装基材を開封用ミシン目に沿って容易に裂開可能とすることを目的とする。
本発明による衛生紙ロール包装体は、複数個の衛生紙ロールをその軸方向に対して垂直な方向へ並列した状態で包装する紙基材を含む包装基材を有し、当該包装基材には、前記紙基材のMD方向に沿って開封用ミシン目が形成されていることを特徴とするものである。
この構成により、包装基材に紙基材のMD方向に沿って開封用ミシン目が形成されているので、衛生紙ロールの包装時に紙基材のMD方向に作用する引張力による開封用ミシン目での不用意な破断を防止することができ、しかも開封時には包装基材を開封用ミシン目に沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。
また、本発明による衛生紙ロール包装体は、前記開封用ミシン目は、前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの前記衛生紙ロールの間に位置するように前記衛生紙ロールの軸方向に沿って延在することを特徴とするものである。
この構成により、開封時には、包装基材における、衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの衛生紙ロールの間を押し込むだけで、包装基材を開封用ミシン目に沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。
さらに、本発明による衛生紙ロール包装体は、前記開封用ミシン目は、前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの前記衛生紙ロールの間に一部が位置するように、前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向に沿って延在することを特徴とするものである。
この構成により、開封時には、包装基材における、衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの衛生紙ロールの間を通過する開封用ミシン目の一部を押し込んで裂開し、その裂開部分を起点として包装基材を開封用ミシン目に沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。
加えて、本発明による衛生紙ロール包装体は、前記包装基材には、前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向に沿って延在して、若しくは、前記衛生紙ロールの軸方向に沿って延在して、一部が前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの前記衛生紙ロールの間で前記開封用ミシン目と交差する補助ミシン目が形成されていることを特徴とするものである。
この構成により、開封時には、包装基材における、開封用ミシン目と補助ミシン目との交差部分を押し込んで開封用ミシン目の一部を裂開し、その裂開部分を起点として包装基材を開封用ミシン目に沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。
本発明によれば、紙基材を含む包装基材にて複数個の衛生紙ロールを包装した衛生紙ロール包装体において、衛生紙ロールの包装時に紙基材のMD方向に作用する引張力による開封用ミシン目での不用意な破断を防止するとともに、開封時に包装基材を開封用ミシン目に沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開可能として円滑に開封することが可能となる。
本発明による衛生紙ロール包装体の形態について、図1-図5を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本形態の態様に限定されるものではない。
本発明に係る衛生紙は、上述したように、トイレットペーパー、キッチンペーパー等を含み、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「衛生紙ロール」は、当該衛生紙をロール状にしたものであり、「紙製品」は、「衛生紙ロール」等を含むものである。以下、本発明の第1実施形態では、衛生紙ロールを、MD方向に沿って開封用ミシン目を形成した紙基材によってキャラメル包装し、当該開封用ミシン目を衛生紙ロール包装体の高さ方向に沿って延在させた形態について説明し(図1および図2を参照)、本発明の第2実施形態では、衛生紙ロールを、MD方向に沿って開封用ミシン目を形成した紙基材によってキャラメル包装し、当該開封用ミシン目を衛生紙ロール包装体の周方向に沿って延在させた形態について説明する(図3および図4を参照)。
また、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「天面」および「底面」とは、紙製品を包装した状態の包装基材によって画成され外側に露出した面を指すものとして参照される。但し、これらの用語はあくまで便宜上のものであり、重力方向における絶対的な位置を規定するものではないことは勿論である。また、「上」、「下」などの用語についても同様である。
さらに、本明細書、特許請求の範囲、および図面の記載において、「高さ方向」、「幅方向」、および「長さ方向」はそれぞれ直交するものとし、「ロール並列方向」は、上記「幅方向」および「長さ方向」のどちらかに対応するものとする。また、包装体の「周方向」は、包装体の当該「高さ方向」と直交するものとする。加えて、紙基材の製造工程(抄紙工程)における紙基材の搬送方向(抄紙方向)である「MD方向」は、「CD方向」と直交するものであり、本発明では、第1実施形態の衛生紙ロール包装体では「高さ方向」に対応し、第2実施形態の衛生紙ロール包装体では「周方向」に対応するものである。
加えて、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「に沿って」は、例えば、「MD方向に沿って」の場合、MD方向と平行であるという意味や、MD方向と略平行であるという意味も含むものである。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る複数個の衛生紙ロール2をキャラメル包装した衛生紙ロール包装体1の全体斜視図であり、図2は図1に示す衛生紙ロール包装体1の正面側の平面図である。図2では、4つの衛生紙ロール2のうち、右側の2個積み重ったものを2f、左側の2個積み重ったものを2sとし、衛生紙ロール2fの中心軸線を2fA、衛生紙ロール2sの中心軸線を2sAとする。
図1は本発明の第1実施形態に係る複数個の衛生紙ロール2をキャラメル包装した衛生紙ロール包装体1の全体斜視図であり、図2は図1に示す衛生紙ロール包装体1の正面側の平面図である。図2では、4つの衛生紙ロール2のうち、右側の2個積み重ったものを2f、左側の2個積み重ったものを2sとし、衛生紙ロール2fの中心軸線を2fA、衛生紙ロール2sの中心軸線を2sAとする。
本発明に係る衛生紙ロール包装体1は、複数個の衛生紙ロール(本実施形態ではトイレットロール)2をその軸方向に垂直な方向に両端面が揃うように並列した状態で、包装基材10で胴巻き包装してなるものである。包装基材10は、紙基材に開封用ミシン目PLを設け、その他、衛生紙ロール2を包装するために必要な加工(例えば印刷加工)を施したものである。また、説明の便宜上、衛生紙ロール包装体1の側面のうち、糊代が有る面側を裏面側と言い、当該裏面に対向する面側を正面側と言う。開封用ミシン目PLの長さは、開封後に衛生紙ロール2を容易に取り出すことができ、しかも衛生紙ロール2の取り出し後に残りの衛生紙ロール2が不用意に離脱しないようにするため、好ましくは衛生紙ロール2の幅寸法の1.4~1.9倍であり、より好ましくは衛生紙ロール2の幅寸法の1.5~1.8倍である。
本実施形態に係る包装体1の包装基材10は、図1に示すように、一対の対向した天面10Tおよび底面10Bと、周面10Pと、を有する。
本実施形態に係る包装体1は、図1に示すように、2列×1列×2段4個の衛生紙ロール2を、包装基材10でキャラメル包装してなるものである。包装基材10は、少なくとも紙基材を含んでいる。当該紙基材としては、例えば、塗工紙、クラフト紙、ラミネート紙、グラシン紙また、防水性の確保のためにオーバーコートが施されたオーバーコート紙が挙げられる。紙基材は繊維原料であるパルプ成分を含むスラリーを抄紙することによって得られる。パルプ成分としては、木材パルプ、非木材パルプ、古紙パルプが挙げられる。本実施形態では、包装基材10は、外面を艶面とした片艶紙である。
本発明の効果を奏する上で、包装基材10における紙基材のMD方向の引張強度は、好ましくは2.5~7.0kN/mであり、より好ましくは3.5~6.0kN/mであり、更に好ましくは4.0~5.5kN/mである。包装基材10における紙基材のMD方向の引張強度が2.5kN/mよりも低いと、衛生紙ロール2の包装時に包装基材10が不用意に破断するおそれがあり、包装基材10における紙基材のMD方向の引張強度が7.0kN/mよりも高いと、包装基材10のMD方向の曲げ強度が高くなり衛生紙ロール2の包装時に包装基材10をMD方向に折り込み難くなる虞がある。
本発明の効果を奏する上で、包装基材10における紙基材のCD方向の引張強度は、好ましくは1.0~3.5kN/mであり、より好ましくは1.5~3.0kN/mであり、更に好ましくは1.7~2.7kN/mである。包装基材10における紙基材のCD方向の引張強度が1.0kN/mよりも低いと、包装基材10が開封用ミシン目PLに沿って不用意に紙基材のCD方向へ裂開するおそれがあり、包装基材10における紙基材のCD方向の引張強度が3.5kN/mよりも高いと、包装基材10が開封用ミシン目PLに沿って紙基材のCD方向へ裂開し難くなる。
本発明の効果を奏する上で、包装基材10の紙厚は、好ましくは45~130μmであり、より好ましくは50~110μmであり、更に好ましくは65~90μmである。包装基材10の紙厚が130μmよりも厚いと、開封時に包装基材10を開封用ミシン目PLに沿って裂開したときに包装基材10の開封用ミシン目PLでの破断端面が指に大きな圧力で接し、包装基材10の紙厚が45μmよりも薄いと、包装基材10に十分な引張強度が得られなくなる。
本発明では、包装基材10の紙基材としては、例えば、グラシン紙を好ましく用いることができる。グラシン紙とは、化学パルプを高度に叩解して抄造した原紙をカレンダーに通して熱と圧力をかけ、繊維間の隙間を潰して製造した薄葉紙である。グラシン紙は、平滑度が高く、光沢があり、高密度で、透気度が高く(すなわち、紙の一定面積を一定量の空気が一定圧力の下で通過するのにかかる時間が長く、換言すると、透気性が低い)、半透明を呈する等の性質を有する。
グラシン紙を包装基材10の紙基材に用いることにより、例えば次のような利点がある。
(1)包装体1の外観から、透明または半透明のヒートシール層および半透明のグラシン紙を透かして、包装基材10に包装されている衛生紙ロール2を容易に判別することができる。また、包装基材10の内面となるグラシン紙の面に印刷した文字や図形を包装基材10の外側から見ることもでき、デザインの自由度が向上する。
(2)グラシン紙は高い透気度を有するため、包装基材10に包装されている被包装物である衛生紙ロール2が、外部の湿気の影響を受けにくくなる。なお、紙基材や包装基材10のその他の具体例については、特許文献2の記載が参照されうる。
当該キャラメル包装は、公知のものが採用されうる。具体的には、例えば、原反ロールから繰り出される連続包装基材シートを所定長さに切断して包装基材10を形成し、その後、包装基材10によって衛生紙ロール2を巻き込むようにして包み込み、その巻き込み方向において重畳する包装基材10の端部同士を後述のヒートシール層を介して接着(熱溶着)する。次に、衛生紙ロール2の端面位置を越えた包装基材10の余剰した部分を、衛生紙ロール2の端面側に折り込む。そして、包装基材10の余剰した部分を折り込む際に形成される包装基材10の三角形片又は台形片の先端縁部同士を後述のヒートシール層を介して接着(熱溶着)して、衛生紙ロール2を上下の端面側から被覆する。このようなキャラメル包装を行う装置としては,既知の装置を利用することができる。
また、衛生紙ロール包装体1における包装基材10の接着は、上述したようにヒートシール方式により接着される。前記方法による接着のため包装基材10の紙基材には、熱が印加されると接着機能を発揮するヒートシール剤が予め付与されたヒートシール層が設けられている。ヒートシール層を構成する材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂や、その他の熱可塑性樹脂等を使用することができる。
本実施形態に係る衛生紙ロール包装体1は、図1および図2に示すように、4個の衛生紙ロール2f、2sをその中心軸2fA(または2sA)の軸方向に対して垂直な方向へ並列した状態で包装する紙基材を含む包装基材10を有し、当該包装基材10には、紙基材のMD方向に沿って開封用ミシン目PLが形成されている。開封用ミシン目PL(および後述の補助ミシン目)は、接続部と非接続部とで構成され、接続部(または非接続部)のピッチは、本発明の効果を勘案して設計されうる。
この構成により、包装基材10に紙基材のMD方向に沿って開封用ミシン目PLが形成されているので、衛生紙ロール2の包装時には紙基材のMD方向へ作用する引張力による開封用ミシン目での不用意な破断を防止することができ、しかも開封時には包装基材10を開封用ミシン目PLに沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。
本実施形態に係る衛生紙ロール包装体1は、図1および図2に示すように、開封用ミシン目PLは、衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)の軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの衛生紙ロール2の間に位置するように衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)の軸方向に沿って延在する。
この構成により、開封時には、包装基材10における、衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)の軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの衛生紙ロール2の間を押し込むだけで、包装基材10を開封用ミシン目PLに沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。
本発明の効果を奏する上では、好ましくは、包装基材10の坪量が30g/m2以上65g/m2以下であり、より好ましくは35g/m2以上60g/m2以下であり、さらに好ましくは45g/m2以上55g/m2以下である。この構成により、包装基材10が破れ難く、かつ良好な耐水性が得られ、しかもシール強度を向上することができる。すなわち、包装基材10の坪量が30g/m2未満であると、包装基材10が破れ易く、かつ良好な耐水性が得られなくなる。また、包装基材10の坪量が65g/m2を超えると、シール時にヒートシール層の加熱温度が低下し、良好なシール強度が得られなくなる(シール強度が低下する)。
従来、衛生紙ロールを被包装物としてフィルムで包装し収容した衛生紙ロール包装体が知られており、そのような包装体が、例えば、特許文献1に記載されており、この種の衛生紙ロール包装体では、複数個の衛生紙ロールをその軸方向に対して垂直な方向へ並列した状態で包装するプラスチック製フィルムを有し、プラスチック製フィルムにより衛生紙ロールに塵芥や汚れが付着しないように衛生紙ロールの衛生状態が保たれている。プラスチック製フィルムには、開封用ミシン目が形成されており、衛生紙ロールの使用時に開封用ミシン目に沿って裂開して衛生紙ロールを取り出せるようになっている。
ところで、近年、世界的にプラスチックゴミ問題が深刻化しており、地球環境の改善のため、包装の素材をプラスチックから他の素材に替えることが望まれており、衛生紙ロール等の紙製品を包装する包装体においても、包装の素材をプラスチックフィルムから紙に代えて、紙基材を含む包装基材を用いて衛生紙ロール等の紙製品を包装した包装体が、例えば、特許文献2において提案されている。
ところが、単に、紙基材を含む包装基材を用いて複数個の衛生紙ロールを包装しただけでは、CD方向の引張強度がMD方向の引張強度と比較して著しく低いという紙基材の特性上、衛生紙ロールの包装時に紙基材のMD方向に作用する引張力により開封用ミシン目で不用意に破断したり、開封時に包装基材が開封用ミシン目に沿って裂開し難くなったりするという虞がある。
すなわち、例えば、原反ロールから連続包装基材シートを繰り出す工程において、原反ロールから連続包装基材シートを繰り出す際や、キャラメル包装時に包装基材によって衛生紙ロールを巻き込んだ後に衛生紙ロールの端面位置を越えた包装基材の余剰した部分を衛生紙ロールの端面側に折り込む折り込み工程において、衛生紙ロールを上下の端面側から被覆する際に、連続包装基材シートや包装基材において紙基材のMD方向に引張力が作用することになるので、開封用ミシン目が連続包装基材シートや包装基材に紙基材のCD方向に沿って形成されていた場合、原反ロールから連続包装基材シートを繰り出す際や、キャラメル包装時に衛生紙ロールを上下の端面側から被覆する際に、当該開封用ミシン目を引き裂く方向へ引張力が作用し、開封用ミシン目が裂開する虞がある。
本実施形態によれば、包装基材10に紙基材のMD方向に沿って開封用ミシン目PLが形成されているので、衛生紙ロール2の包装時には連続包装基材シートや包装基材10にその紙基材のMD方向へ作用する引張力による開封用ミシン目PLでの不用意な破断を防止するとともに、開封時には包装基材10を開封用ミシン目PLに沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開可能として円滑に開封することが可能となる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態では、上述したように、第1実施形態と異なり、紙基材のMD方向が衛生紙ロール包装体1’の周方向となっており、当該開封用ミシン目PLが衛生紙ロール包装体1’の周方向に沿って延在している。
本発明の第2実施形態では、上述したように、第1実施形態と異なり、紙基材のMD方向が衛生紙ロール包装体1’の周方向となっており、当該開封用ミシン目PLが衛生紙ロール包装体1’の周方向に沿って延在している。
図3は本発明の第2実施形態に係る複数個の衛生紙ロール2をキャラメル包装した衛生紙ロール包装体1’の全体斜視図であり、図4は図3に示す衛生紙ロール包装体1’の正面側の平面図である。本実施形態に係る衛生紙ロール包装体1’を構成する各要素のうち、同様の機能を有するものについては、第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においても、衛生紙ロール包装体1’は、図3および図4に示すように、4個の衛生紙ロール2をその軸方向2fA、2sAに対して垂直な方向へ並列した状態で包装する紙基材を含む包装基材10’を有し、当該包装基材10’には、紙基材のMD方向に沿って開封用ミシン目PLが形成されている。
この構成により、第1実施形態と同様に、包装基材10’に紙基材のMD方向に沿って開封用ミシン目PLが形成されているので、衛生紙ロール2の包装時に紙基材のMD方向に作用する引張力による開封用ミシン目PLでの不用意な破断を防止することができ、しかも開封時には包装基材10’を開封用ミシン目PLに沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。
また、本実施形態では、図3および図4に示すように、開封用ミシン目PLは、衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)の軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの衛生紙ロール2の間に一部が位置するように、衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)の軸方向に対して垂直な方向に沿って延在する。本実施形態では、開封用ミシン目PLは、図4に示すように、衛生紙ロール2fの中心軸2fAと、衛生紙ロール2sの中心軸2sAとの間に一部が形成され、残りの部分が、幅方向外側に向けて延在するように形成されている。
この構成により、開封時には、包装基材10’における、衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)の軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの衛生紙ロール2の間を通過する開封用ミシン目PLの一部を押し込んで裂開し、その裂開部分を起点として包装基材10’を開封用ミシン目PLに沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。
上述した第1実施形態および第2実施形態に係る衛生紙ロール包装体1、1’では、1本の開封用ミシン目PLが直線状に設けられているが、本発明では、本発明の効果を奏する限りにおいて、開封用ミシン目PLは、曲線を含んでもよいし、複数本で構成されてもよく、様々な態様が採用されうる。
<変形例>
図5は、本発明の第1実施形態および第2実施形態の変形例に係る、補助ミシン目SPLについて説明するための図であり、図5(a)は第1実施形態に係る衛生紙ロール包装体1に補助ミシン目SPLを適用したときの図2に対応した平面図であり、図5(b)は第2実施形態に係る衛生紙ロール包装体1’に当該補助ミシン目SPLを適用したときの図4に対応した平面図である。本実施形態に係る衛生紙ロール包装体を構成する各要素のうち、同様の機能を有するものについては、第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、本発明の第1実施形態および第2実施形態の変形例に係る、補助ミシン目SPLについて説明するための図であり、図5(a)は第1実施形態に係る衛生紙ロール包装体1に補助ミシン目SPLを適用したときの図2に対応した平面図であり、図5(b)は第2実施形態に係る衛生紙ロール包装体1’に当該補助ミシン目SPLを適用したときの図4に対応した平面図である。本実施形態に係る衛生紙ロール包装体を構成する各要素のうち、同様の機能を有するものについては、第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
本変形例に係る衛生紙ロール包装体1’’では、図5(a)に示すように、包装基材10’’には、衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)の軸方向に対して垂直な方向に沿って延在して、一部が衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの衛生紙ロール2の間で開封用ミシン目PLと交差する補助ミシン目SPLが形成されている。
本変形例に係る衛生紙ロール包装体1’’’では、図5(b)に示すように、包装基材10’’’には、衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)の軸方向に沿って延在して、一部が衛生紙ロール2f(または2s)の中心軸2fA(または2sA)に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの衛生紙ロール2の間で開封用ミシン目PLと交差する補助ミシン目SPLが形成されている。
これらの構成により、開封時には、包装基材10’’(または10’’’)における、開封用ミシン目PLと補助ミシン目SPLとの交差部分を押し込んで開封用ミシン目PLの一部を裂開し、その裂開部分を起点として包装基材10’’(または10’’’)を開封用ミシン目PLに沿って紙基材のCD方向へ容易に裂開することができる。なお、開封用ミシン目PLの裂開を支援するという効果および本発明の効果を奏する限りにおいて、補助ミシン目SPLは、開封用ミシン目PLに対して、どのような位置に配置してもよいし、複数本で構成されてもよく、様々な態様が採用されうる。
<その他>
本発明は、上述した実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
本発明は、上述した実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
例えば、上記各実施形態および変形例に係る衛生紙ロール包装体では、2列×1列×2段4個の衛生紙ロールが収容されているが、本発明では、衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ衛生紙ロールを並列する態様を含んでいれば、収容する衛生紙ロールの個数に特に限定はない。例としては、3列×1列×2段6個の衛生紙ロールを収容した衛生紙ロール包装体や、2列×2列×2段8個の衛生紙ロールを収容した衛生紙ロール包装体が挙げられる。
また、上記第1実施形態では、紙基材のMD方向と衛生紙ロール包装体1の高さ方向が平行であり、上記第2実施形態では、紙基材のMD方向と衛生紙ロール包装体1’の周方向が平行であるが、本発明ではこの限りではない。
加えて、上記各実施形態および変形例では、衛生紙ロールをキャラメル包装した形態について説明したが、本発明は、これに限らず、紙製品をガゼット包装した形態やピロー包装した形態など種々の包装形式(具体的な包装については特許文献2を参照)に適用可能である。
1、1’、1’’、1’’’ 衛生紙ロール包装体
10、10’、10’’、10’’’ 包装基材
2 衛生紙ロール
2f、2s (2個積み重なった)衛生紙ロール
2fA、2sA 中心軸
PL 開封用ミシン目
SPL 補助ミシン目
10、10’、10’’、10’’’ 包装基材
2 衛生紙ロール
2f、2s (2個積み重なった)衛生紙ロール
2fA、2sA 中心軸
PL 開封用ミシン目
SPL 補助ミシン目
Claims (4)
- 複数個の衛生紙ロールをその軸方向に対して垂直な方向へ並列した状態で包装する紙基材を含む包装基材を有し、当該包装基材には、前記紙基材のMD方向に沿って開封用ミシン目が形成されていることを特徴とする衛生紙ロール包装体。
- 前記開封用ミシン目は、前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの前記衛生紙ロールの間に位置するように前記衛生紙ロールの軸方向に沿って延在することを特徴とする請求項1に記載の衛生紙ロール包装体。
- 前記開封用ミシン目は、前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの前記衛生紙ロールの間に一部が位置するように、前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向に沿って延在することを特徴とする請求項1に記載の衛生紙ロール包装体。
- 前記包装基材には、前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向に沿って延在して、若しくは、前記衛生紙ロールの軸方向に沿って延在して、一部が前記衛生紙ロールの軸方向に対して垂直な方向へ並列に隣接する2つの前記衛生紙ロールの間で前記開封用ミシン目と交差する補助ミシン目が形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の衛生紙ロール包装体。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2021187682A JP2023074652A (ja) | 2021-11-18 | 2021-11-18 | 衛生紙ロール包装体 |
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2022
- 2022-11-09 CN CN202211400801.8A patent/CN116135723A/zh active Pending
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