JP2023070632A - 電力変換装置、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、構成部品を削減できる電力変換装置及びその電力変換装置に適用されるプログラムを提供する。【解決手段】電力変換装置10は、リアクトル20、上アーム第1ダイオードDH1、上アーム第2ダイオードDH2、下アーム第1スイッチQL1、下アーム第2スイッチQL2及び中間回路30を備えている。中間回路30は、第1中間コンデンサ31、第2中間コンデンサ32、第1規制ダイオード41、第2規制ダイオード42及び接続ダイオードDSを備えている。中間回路30は、各中間コンデンサ31,32の充電時において各中間コンデンサ31,32が直列接続され、各中間コンデンサ31,32の放電時において各中間コンデンサ31、32が並列接続されるように構成されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、入力端子から入力された電圧を変圧して出力端子から出力する電力変換装置、及び電力変換装置に適用されるプログラムに関する。
この種の電力変換装置としては、特許文献1に記載されているように、LC共振を利用して昇圧比を1.5とする昇圧コンバータが知られている。詳しくは、特許文献1の図5に記載の昇圧コンバータは、4つのスイッチと、4つのダイオードと、2つのリアクトルと、5つのコンデンサとを備えている。
電力変換装置の搭載先における搭載スペースの制約上、電力変換装置には小型化が要求されている。このため、リアクトルを含む受動素子や、スイッチを含む半導体素子の数を削減することが望まれている。
本発明は、構成部品を削減できる電力変換装置及びその電力変換装置に適用されるプログラムを提供することを主たる目的とする。
本発明は、入力端子から入力された電圧を変圧して出力端子から出力する電力変換装置において、
上アーム第1半導体部及び上アーム第2半導体部の直列接続体と、
下アーム第1半導体部及び下アーム第2半導体部の直列接続体と、
前記上アーム第1半導体部及び前記上アーム第2半導体部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1半導体部及び前記下アーム第2半導体部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路と、
前記上アーム第1半導体部及び前記上アーム第2半導体部の直列接続体と、前記下アーム第1半導体部及び前記下アーム第2半導体部の直列接続体との接続点と、前記入力端子との間、前記上アーム接続点及び前記中間回路の間、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路の間を接続するリアクトルと、
を備え、
前記中間回路は、複数の中間コンデンサ及び整流素子を有し、前記各中間コンデンサの接続状態を直列接続状態又は並列接続状態に切り替え可能に構成されている。
上アーム第1半導体部及び上アーム第2半導体部の直列接続体と、
下アーム第1半導体部及び下アーム第2半導体部の直列接続体と、
前記上アーム第1半導体部及び前記上アーム第2半導体部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1半導体部及び前記下アーム第2半導体部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路と、
前記上アーム第1半導体部及び前記上アーム第2半導体部の直列接続体と、前記下アーム第1半導体部及び前記下アーム第2半導体部の直列接続体との接続点と、前記入力端子との間、前記上アーム接続点及び前記中間回路の間、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路の間を接続するリアクトルと、
を備え、
前記中間回路は、複数の中間コンデンサ及び整流素子を有し、前記各中間コンデンサの接続状態を直列接続状態又は並列接続状態に切り替え可能に構成されている。
本発明は、昇圧機能を有する電力変換装置として、例えば以下のように具体化できる。
前記入力端子としての高電位側入力端子及び低電位側入力端子から入力された電圧を昇圧して、前記出力端子としての高電位側出力端子及び低電位側出力端子から出力する電力変換装置において、
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1ダイオード部であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2ダイオード部であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1スイッチ部であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2スイッチ部であり、
前記上アーム第1ダイオード部のカソードに、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2ダイオード部のアノードに、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている。
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1ダイオード部であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2ダイオード部であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1スイッチ部であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2スイッチ部であり、
前記上アーム第1ダイオード部のカソードに、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2ダイオード部のアノードに、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている。
また、本発明は、昇圧機能を有する電力変換装置として、例えば以下のように具体化できる。
前記入力端子としての高電位側入力端子及び低電位側入力端子から入力された電圧を昇圧して、前記出力端子としての高電位側出力端子及び低電位側出力端子から出力する電力変換装置において、
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1スイッチ部であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2スイッチ部であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1スイッチ部であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2スイッチ部であり、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている。
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1スイッチ部であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2スイッチ部であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1スイッチ部であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2スイッチ部であり、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている。
また、本発明は、降圧機能を有する電力変換装置として、例えば以下のように具体化できる。
前記入力端子としての高電位側入力端子及び低電位側入力端子から入力された電圧を降圧して、前記出力端子としての高電位側出力端子及び低電位側出力端子から出力する電力変換装置において、
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1スイッチ部であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2スイッチ部であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1ダイオード部であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2ダイオード部であり、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側入力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1ダイオード部のカソードが接続され、
前記下アーム第2ダイオード部のアノードに、前記低電位側入力端子及び前記低電位側出力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側出力端子及び前記下アーム第1ダイオード部のカソードを接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている。
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1スイッチ部であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2スイッチ部であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1ダイオード部であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2ダイオード部であり、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側入力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1ダイオード部のカソードが接続され、
前記下アーム第2ダイオード部のアノードに、前記低電位側入力端子及び前記低電位側出力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側出力端子及び前記下アーム第1ダイオード部のカソードを接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている。
本発明によれば、電力変換装置の構成部品の中で体格が比較的大きいスイッチ部及びリアクトルの数を削減することができ、電力変換装置の小型化を図ることができる。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る電力変換装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。電力変換装置は、例えば、車両、航空機又は船舶等の移動体に搭載される。車両は、例えば、回転電機及びエンジンを備えるハイブリッド車、又は回転電機及びエンジンのうち回転電機のみを備える電気自動車である。
以下、本発明に係る電力変換装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。電力変換装置は、例えば、車両、航空機又は船舶等の移動体に搭載される。車両は、例えば、回転電機及びエンジンを備えるハイブリッド車、又は回転電機及びエンジンのうち回転電機のみを備える電気自動車である。
図1に示すように、電力変換装置10は、リアクトル20、第1コンデンサ21、下アーム第1スイッチQL1(「下アーム第1スイッチ部」に相当)及び下アーム第2スイッチQL2(「下アーム第2スイッチ部」に相当)を備えている。本実施形態において、下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2は、ボディダイオードを有するNチャネルMOSFETである。
電力変換装置10の第1高電位側端子TH1には、リアクトル20の第1端と、第1コンデンサ21の第1端とが接続されている。リアクトル20の第2端には、下アーム第1スイッチQL1のドレインが接続され、下アーム第1スイッチQL1のソースには、下アーム第2スイッチQL2のドレインが接続されている。下アーム第2スイッチQL2のソースには、第1コンデンサ21の第2端と、電力変換装置10の第1低電位側端子TL1とが接続されている。なお、各端子TH1,TL1には、例えば、ACDCコンバータの直流側端子、又は2次電池が接続される。2次電池は、例えば、リチウムイオン蓄電池又はニッケル水素蓄電池である。
電力変換装置10は、上アーム第1ダイオードDH1(「上アーム第1ダイオード部」に相当)、上アーム第2ダイオードDH2(「上アーム第2ダイオード部」に相当)及び第2コンデンサ22を備えている。上アーム第1ダイオードDH1のカソードには、電力変換装置10の第2高電位側端子TH2と、第2コンデンサ22の第1端とが接続されている。第2コンデンサ22の第2端には、電力変換装置10の第2低電位側端子TL2と、下アーム第2スイッチQL2のソースとが接続されている。上アーム第1ダイオードDH1のアノードには、上アーム第2ダイオードDH2のカソードが接続されている。上アーム第2ダイオードDH2のアノードには、下アーム第1スイッチQL1のドレインが接続されている。なお、各端子TH2,TL2には、例えば、ACDCコンバータの直流側端子、又は2次電池が接続される。2次電池は、例えば、リチウムイオン蓄電池又はニッケル水素蓄電池である。本実施形態において、第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2に接続されるACDCコンバータの直流側端子又は2次電池の定格電圧(例えば450V)は、第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1に接続されるACDCコンバータの直流側端子又は2次電池の定格電圧(例えば300V)よりも高い。
電力変換装置10は、中間回路30を備えている。中間回路30は、第1中間コンデンサ31、第2中間コンデンサ32、第1規制ダイオード41、第2規制ダイオード42及び接続ダイオードDSを備えている。第1中間コンデンサ31の第1端と、第2規制ダイオード42のカソードとには、上アーム第1ダイオードDH1のアノード及び上アーム第2ダイオードDH2のカソードが接続されている。第1中間コンデンサ31の第2端には、第1規制ダイオード41のカソードと、接続ダイオードDSのアノードとが接続されている。第2規制ダイオード42のアノードには、接続ダイオードDSのカソードと、第2中間コンデンサ32の第1端とが接続されている。第2中間コンデンサ32の第2端と、第1規制ダイオード41のアノードとには、下アーム第1スイッチQL1のソースと、下アーム第2スイッチQL2のドレインとが接続されている。
電力変換装置10は、第1電圧センサ51及び第2電圧センサ52を備えている。第1電圧センサ51は、第1コンデンサ21の端子間電圧を検出し、第2電圧センサ52は、第2コンデンサ22の端子間電圧を検出する。各電圧センサ51,52の検出値は、電力変換装置10が備える制御装置60に入力される。
制御装置60は、マイコンを主体として構成され、マイコンは、CPUを備えている。マイコンが提供する機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、マイコンがハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によって提供することができる。例えば、マイコンは、自身が備える記憶部としての非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible storage medium)に格納されたプログラムを実行する。プログラムには、例えば、後述する電力変換処理のプログラムが含まれる。プログラムが実行されることにより、プログラムに対応する方法が実行される。記憶部は、例えば不揮発性メモリである。なお、記憶部に記憶されたプログラムは、例えばOTA(Over The Air)等、インターネット等の通信ネットワークを介して更新可能である。制御装置60は、下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2のスイッチング制御を行うことにより、第1高電位側端子TH1(「高電位側入力端子」に相当)及び第1低電位側端子TL1(「低電位側入力端子」に相当)から入力された電圧を昇圧して、第2高電位側端子TH2(「高電位側出力端子」に相当)及び第2低電位側端子TL2(「低電位側出力端子」に相当)から出力する電力変換処理を行う。
次に、図2を用いて、電力変換処理について説明する。図2(a)において、実線は第1電圧センサ51により検出された低圧側電圧VLの推移を示し、破線は第2電圧センサ52により検出された高圧側電圧VHの推移を示す。図2(b)は、上アーム第1ダイオードDH1及び上アーム第2ダイオードDH2の接続点から中間回路30へと流れる中間電流iCfの推移を示し、図2(c)は、リアクトル20に流れるリアクトル電流iLの推移を示す。図2(d)において、実線は下アーム第1スイッチQL1の駆動状態の推移を示し、破線は下アーム第2スイッチQL2の駆動状態の推移を示す。図2(e)において、実線は上アーム第1ダイオードDH1の端子間電圧VDH1の推移を示し、破線は上アーム第2ダイオードDH2の端子間電圧VDH2の推移を示す。図2(f)において、実線は下アーム第1スイッチQL1の端子間電圧VQL1(ドレイン及びソース間電圧)の推移を示し、破線は下アーム第2スイッチQL2の端子間電圧VQL2の推移を示す。図2において、各電流,電圧の符号は、図1に示す矢印の向きを正とする。
制御装置60は、電力変換処理として、Mode1とMode2とを交互に繰り返す処理を行う。Mode1の期間において、下アーム第2スイッチQL2がオンされ、下アーム第1スイッチQL1がオフされる。Mode2の期間において、下アーム第1スイッチQL1がオンされ、下アーム第2スイッチQL2がオフされる。
Mode1の期間においては、図3に示すように、リアクトル20、上アーム第2ダイオードDH2、第1中間コンデンサ31、接続ダイオードDS、第2中間コンデンサ32、下アーム第2スイッチQL2及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。このLC共振により、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が正弦波状に変化するため、各ダイオードDH1,DH2の端子間電圧VDH1,VDH2及び各スイッチQL1,QL2の端子間電圧VQL1,VQL2は、正弦波状の共振電圧が重畳した波形となる。
第1中間コンデンサ31の静電容量をC1とし、第2中間コンデンサ32の静電容量をC2とし、リアクトル20のインダクタンスをLとする場合、Mode1におけるLC共振の共振周期である第1共振周期Tc1は下式(eq1)で表される。
Mode2の期間においては、図4に示すように、リアクトル20、下アーム第1スイッチQL1、第1中間コンデンサ31及び第1規制ダイオード41と第2中間コンデンサ32及び第2規制ダイオード42との並列接続体、上アーム第1ダイオードDH1、第2コンデンサ22及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。このLC共振により、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が正弦波状に変化するため、各ダイオードDH1,DH2の端子間電圧VDH1,VDH2及び各スイッチQL1,QL2の端子間電圧VQL1,VQL2は、正弦波状の共振電圧が重畳した波形となる。
Mode2におけるLC共振の共振周期である第2共振周期Tc2は下式(eq3)で表される。
ここで、上式(eq2),(eq3)によると、第2共振周期Tc2は、第1共振周期Tc1の2倍である。このため、Mode2の期間「2Tr」は、Mode1の期間「Tr」の2倍になる。
Mode1の期間において、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧は、第1コンデンサ21の端子間電圧の約1/2となる。その後、Mode2の期間において、第1コンデンサ21の端子間電圧に、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が加えられた電圧が第2コンデンサ22に供給される。このため、第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1の入力電圧を約1.5倍して第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2から出力することができる。
図5に、比較例と本実施形態との体格の違いを示す。比較例は、上記特許文献1の図5の電力変換装置である。比較例ではダイオードが4つ必要であるのに対し、本実施形態では5つ必要である。一方、比較例ではスイッチ及びその駆動回路が4つ必要であるのに対し、本実施形態では2つ必要であり、比較例ではリアクトルが2つ必要であるのに対し、本実施形態では1つ必要である。つまり、スイッチ、駆動回路及びリアクトルの数が比較例の1/2である。また、比較例では、コンデンサが5つ必要であるのに対し、本実施形態では4つ必要である。比較例及び本実施形態において、ダイオード等の各構成の数を足し合わせた値を体格の大小とみなす場合、比較例の体格が19であるのに対し、本実施形態の体格は14である。つまり、本実施形態では、電力変換装置10の体格が約26%低減されている。
特に、コンデンサやリアクトルといった受動部品は体格が大きくなりやすいため、コンデンサやリアクトルの数を減らすことのできる本実施形態によれば、電力変換装置の小型化を好適に図ることができる。
また、本実施形態では、第1コンデンサ21及び第2コンデンサ22のうち、低圧側である第1コンデンサ21側にリアクトル20が設けられている。このため、リアクトル20に流れる交流電流成分を低減でき、リアクトル20のAC損失の低減効果が期待できる。
<第1実施形態の変形例>
Mode1からMode2への切り替えタイミング、及びMode2からMode1への切り替えタイミングは、リアクトル20に流れる電流iLが0になるタイミングに限らず、電流iLが0付近になるタイミングであってもよい。電流iLが0付近になるタイミングは、例えば、電流iLが、0よりも大きくてかつ電流iLのピーク値が取り得る最大値の1/10,1/20若しくは1/40以下の値となるタイミングである。電流iLが0になるタイミング、及び電流iLが0付近になるタイミングを合わせた概念が、電流iLが0近傍になるタイミングである。
Mode1からMode2への切り替えタイミング、及びMode2からMode1への切り替えタイミングは、リアクトル20に流れる電流iLが0になるタイミングに限らず、電流iLが0付近になるタイミングであってもよい。電流iLが0付近になるタイミングは、例えば、電流iLが、0よりも大きくてかつ電流iLのピーク値が取り得る最大値の1/10,1/20若しくは1/40以下の値となるタイミングである。電流iLが0になるタイミング、及び電流iLが0付近になるタイミングを合わせた概念が、電流iLが0近傍になるタイミングである。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図6に示すように、リアクトル23の位置が変更されている。詳しくは、リアクトル23の第1端には、上アーム第1ダイオードDH1のアノード及び上アーム第2ダイオードDH2のカソードが接続されている。リアクトル23の第2端には、第1中間コンデンサ31の第1端及び第2規制ダイオード42のカソードが接続されている。なお、図6において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図6に示すように、リアクトル23の位置が変更されている。詳しくは、リアクトル23の第1端には、上アーム第1ダイオードDH1のアノード及び上アーム第2ダイオードDH2のカソードが接続されている。リアクトル23の第2端には、第1中間コンデンサ31の第1端及び第2規制ダイオード42のカソードが接続されている。なお、図6において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
制御装置60は、電力変換処理として、第1実施形態と同様に、図7に示すようにMode1とMode2とを交互に繰り返す処理を行う。図7(a)~(f)は、先の図3(a)~(f)に対応している。図7に示すMode1の期間においては、図8に破線にて示す閉回路に正弦波状の電流が流れ、図7に示すMode2の期間においては、図9に破線にて示す閉回路に正弦波状の電流が流れる。本実施形態において、各ダイオードDH1,DH2の端子間電圧VDH1,VDH2及び各スイッチQL1,QL2の端子間電圧VQL1,VQL2は、第1コンデンサ21及び第2コンデンサ22の端子間電圧によりクランプされる。このため、各ダイオードDH1,DH2の端子間電圧VDH1,VDH2及び各スイッチQL1,QL2の端子間電圧VQL1,VQL2には、正弦波状の共振電圧が重畳されない。
以上説明した本実施形態によれば、上アーム第1,第2ダイオードDH1,DH2及び下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2の印加電圧を第1実施形態よりも低下させることができる。このため、上アーム第1,第2ダイオードDH1,DH2及び下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2を低耐圧の素子としつつ、ソフトスイッチングにより損失を低減することができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、先の図1に示す構成において、高圧側電圧VHを低圧側電圧VLで除算した値である昇圧比VrtHに基づいて、電力変換処理態様が変更される。
以下、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、先の図1に示す構成において、高圧側電圧VHを低圧側電圧VLで除算した値である昇圧比VrtHに基づいて、電力変換処理態様が変更される。
図10に、制御装置60により実行される電力変換処理の手順を示す。この処理は、例えば、所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS10では、第2電圧センサ52により検出された高圧側電圧VHを、第1電圧センサ51により検出された低圧側電圧VLで除算することにより、昇圧比VrtHを算出する。
ステップS11~S15では、算出した昇圧比VrtHに基づいて、第1昇圧制御、第2昇圧制御及び第3昇圧制御のうちいずれかを選択して実行する。
詳しくは、ステップS11では、昇圧比VrtHが閾値VthHと同じであるか否かを判定する。本実施形態において、閾値VthHは1.5に設定されている。
ステップS11において否定判定した場合には、ステップS12に進み、昇圧比VrtHが閾値VthHよりも低いか否かを判定する。ステップS12において肯定判定した場合には、ステップS13に進み、第1昇圧制御を実行する。以下、図11を用いて、第1昇圧制御について説明する。図11(a)~(f)は、先の図3(a)~(f)に対応している。
図11には、昇圧比VrtHが1.17である場合の例を示す。制御装置60は、Mode4、Mode2、Mode4及びMode3からなる1サイクルを繰り返す第1昇圧制御を行う。Mode4の期間において、下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2がオフされる。Mode2の期間において、下アーム第2スイッチQL2がオンされ、下アーム第1スイッチQL1がオフされる。Mode3の期間において、下アーム第1スイッチQL1がオンされ、下アーム第2スイッチQL2がオフされる。なお、本実施形態の各Modeは、第1実施形態の各Modeとは異なる。
Mode4の期間においては、図13に示すように、リアクトル20、上アーム第2ダイオードDH2、上アーム第1ダイオードDH1、第2コンデンサ22及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。
制御装置60は、下アーム第2スイッチQL2をオンに切り替える。これにより、Mode4からMode2に移行する。Mode2の期間においては、図12に示すように、リアクトル20、上アーム第2ダイオードDH2、第1中間コンデンサ31、接続ダイオードDS、第2中間コンデンサ32、下アーム第2スイッチQL2及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。
制御装置60は、下アーム第2スイッチQL2をオフに切り替える。これにより、Mode2から図13に示すMode4に移行する。
制御装置60は、下アーム第1スイッチQL1をオンに切り替える。これにより、Mode4からMode3に移行する。Mode3の期間においては、図14に示すように、リアクトル20、下アーム第1スイッチQL1、第1中間コンデンサ31及び第1規制ダイオード41と第2中間コンデンサ32及び第2規制ダイオード42との並列接続体、上アーム第1ダイオードDH1、第2コンデンサ22及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。これにより、各中間コンデンサ31,32が放電される。
その後、下アーム第1スイッチQL1がオフに切り替えられることにより、1サイクルが終了する。以上説明した第1昇圧制御により、電力変換装置10を昇圧コンバータとして機能させることができる。
先の図10の説明に戻り、ステップS11において肯定判定した場合には、ステップS14に進み、第2昇圧制御を行う。以下、図15を用いて、第2昇圧制御について説明する。図15(a)~(f)は、先の図11(a)~(f)に対応している。
図15には、昇圧比VrtHが1.5である場合の例を示す。制御装置60は、Mode2及びMode3からなる1サイクルを繰り返す第2昇圧制御を行う。第2昇圧制御における1サイクルの長さは、第1昇圧制御における1サイクルの長さと同じである。
Mode2の期間においては、図12に破線にて示す閉回路に電流が流れる。制御装置60は、下アーム第2スイッチQL2をオフに切り替え、下アーム第1スイッチQL1をオンに切り替える。これにより、Mode2からMode3に移行する。Mode3の期間においては、図14に破線にて示す閉回路に電流が流れる。
その後、下アーム第1スイッチQL1がオフに切り替え、下アーム第2スイッチQL2がオンに切り替えられることにより、1サイクルが終了する。以上説明した第2昇圧制御により、電力変換装置10を昇圧コンバータとして機能させることができる。
先の図10の説明に戻り、ステップS12において否定判定した場合には、ステップS15に進み、第3昇圧制御を行う。以下、図16を用いて、第3昇圧制御について説明する。図16(a)~(f)は、先の図15(a)~(f)に対応している。
図16には、昇圧比VrtHが1.83である場合の例を示す。制御装置60は、Mode1、Mode2、Mode1及びMode3からなる1サイクルを繰り返す第3昇圧制御を行う。第3昇圧制御における1サイクルの長さは、第1,第2昇圧制御における1サイクルの長さと同じである。Mode1の期間において、下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2がオンされる。
Mode1の期間においては、図17に示すように、リアクトル20、下アーム第1スイッチQL1、下アーム第2スイッチQL2及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。Mode1、Mode2、Mode1及びMode3からなる1サイクルが繰り返される第3昇圧制御により、電力変換装置10を昇圧コンバータとして機能させることができる。
なお、各昇圧制御において、第1中間コンデンサ31及び第2中間コンデンサ32の充放電電荷量を等しくする必要があるため、Mode3の期間は、Mode2の期間の約2倍の長さに設定されればよい。例えば、Mode3の期間は、Mode2の期間の1.8~2.2倍の長さであり、好ましくは、1.9~2.1倍の長さである。
本実施形態では、Mode3の期間がMode2の期間よりも長くされ、また、第1実施形態で説明した第1共振周期Tc1よりも各スイッチQL1,QL2のスイッチング周期が短くされることにより、昇圧動作を実現している。具体的には例えば、各昇圧制御モード1サイクルの長さが第1共振周期Tc1よりも短い。また、本実施形態では、昇圧比VrtHを1.5倍以外の値に変更することもできる。
<第3実施形態の変形例>
下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2に対して第1実施形態の図2で説明した駆動方法を適用してもよい。この場合、例えば、上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2をオフし、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2のボディダイオードを「上アーム第1,第2ダイオード部」として用いてもよい。また、例えば、同期整流を実施するように上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2をオンオフしてもよい。
下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2に対して第1実施形態の図2で説明した駆動方法を適用してもよい。この場合、例えば、上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2をオフし、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2のボディダイオードを「上アーム第1,第2ダイオード部」として用いてもよい。また、例えば、同期整流を実施するように上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2をオンオフしてもよい。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図18に示すように、上アーム第1,第2ダイオードDH1,DH2に代えて、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2が設けられている。本実施形態において、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2はNチャネルMOSFETである。なお、図18において、先の図6に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
以下、第4実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図18に示すように、上アーム第1,第2ダイオードDH1,DH2に代えて、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2が設けられている。本実施形態において、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2はNチャネルMOSFETである。なお、図18において、先の図6に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
上アーム第2スイッチQH2のソースには、下アーム第1スイッチQL1のドレインが接続されている。上アーム第2スイッチQH2のドレインには、上アーム第1スイッチQH1のソースが接続されている。上アーム第1スイッチQH1のドレインには、第2コンデンサ22の第1端が接続されている。
制御装置60は、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2及び下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2のスイッチング制御を行うことにより、第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1から入力された電圧を昇圧して第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2から出力する電力変換処理を行う。図19を用いて、この電力変換処理について説明する。図19(a)~(d)は先の図7(a)~(d)に対応している。図19(e)において、実線は上アーム第1スイッチQH1の駆動状態の推移を示し、破線は上アーム第2スイッチQH2の駆動状態の推移を示し、図19(f)において、実線は下アーム第1スイッチQL1の駆動状態の推移を示し、破線は下アーム第2スイッチQL2の駆動状態の推移を示す。図19(g)において、実線は上アーム第1スイッチQH1の端子間電圧VQH1の推移を示し、破線は上アーム第2スイッチQH2の端子間電圧VQH2の推移を示す。図19(h)において、実線は下アーム第1スイッチQL1の端子間電圧VQL1の推移を示し、破線は下アーム第2スイッチQL2の端子間電圧VQL2の推移を示す。図19において、各電流,電圧の符号は、図18に示す矢印の向きを正とする。また、図19には、昇圧比が1.5の場合を示す。
制御装置60は、Mode1、Mode2(Mode2-1、Mode2-2)、Mode3及びMode4(Mode4-1、Mode4-2)からなる1サイクルを繰り返す昇圧制御を行う。なお、本実施形態の各Modeは、第2実施形態の各Modeとは異なる。
Mode1の期間において、上アーム第1スイッチQH1及び下アーム第1スイッチQL1がオンされ、上アーム第2スイッチQH2及び下アーム第2スイッチQL2がオフされる。これにより、図20に示すように、下アーム第1スイッチQL1、第1中間コンデンサ31及び第1規制ダイオード41と第2中間コンデンサ32及び第2規制ダイオード42との並列接続体、リアクトル23、上アーム第1スイッチQH1、第2コンデンサ22及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。
制御装置は、下アーム第1スイッチQL1をオフに切り替え、下アーム第2スイッチQL2をオンに切り替える。これにより、Mode1からMode2に移行する。Mode2の期間のうち、中間回路30に流れる電流iCfが負の期間は、図21に示すようにMode2-1の期間となり、中間回路30に流れる電流iCfが正の期間は、図22に示すようにMode2-2の期間となる。
Mode2の期間において、上アーム第1スイッチQH1に流れるドレイン電流の流れる向きが、ソースからドレインへの向きから、ドレインからソースへの向きに変わった後、次のMode3に移行する。これにより、次のMode3において、上アーム第2スイッチQH2がオンに切り替えられることに伴い上アーム第1スイッチQH1のボディダイオードにリカバリ電流が流れることを防止できる。
制御装置60は、上アーム第1スイッチQH1をオフに切り替え、上アーム第2スイッチQH2をオンに切り替える。これにより、Mode2-2からMode3に移行する。これにより、図23に示すように、上アーム第2スイッチQH2、リアクトル23、第1中間コンデンサ31、接続ダイオードDS、第2中間コンデンサ32、下アーム第2スイッチQL2及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。これにより、各中間コンデンサ31,32が充電される。
制御装置60は、下アーム第2スイッチQL2をオフに切り替え、下アーム第1スイッチQL1をオンに切り替える。これにより、Mode3からMode4に移行する。Mode4の期間においては、上アーム第2スイッチQH2、リアクトル23、中間回路30及び下アーム第1スイッチQL1を含む閉回路に電流が還流する。Mode4の期間のうち、中間回路30に流れる電流iCfが正の期間は、図24に示すようにMode4-1の期間となり、中間回路30に流れる電流iCfが負の期間は、図25に示すようにMode4-2の期間となる。
Mode4の期間において、上アーム第2スイッチQH2に流れるドレイン電流の流れる向きが、ソースからドレインへの向きから、ドレインからソースへの向きに変わった後、次のMode1に移行する。これにより、次のMode1において、上アーム第1スイッチQH1がオンに切り替えられることに伴い上アーム第2スイッチQH2のボディダイオードにリカバリ電流が流れることを防止できる。
Mode1~Mode4からなる1サイクルが繰り返される昇圧制御により、電力変換装置10を昇圧コンバータとして機能させることができる。本実施形態において、Mode1の期間とMode3の期間とは同じ長さであり、Mode2の期間とMode4の期間とは同じ長さである。
本実施形態では、第1実施形態で説明した第1共振周期Tc1よりも各スイッチQH1,QH2,QL1,QL2のスイッチング周期が短くされることにより、昇圧動作を実現している。具体的には例えば、Mode1、Mode2、Mode3及びMode4からなる1サイクルが予め定められた所定期間とされ、所定期間が第1共振周期Tc1よりも短い。
また、本実施形態では、所定時間に対してMode2,4の期間が占める割合が制御装置60により調整されることで、昇圧比VrtHを1.5倍以外の値に変更することもできる。
<第5実施形態>
以下、第5実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図26に示すように、上アーム第1,第2ダイオードDH1,DH2に代えて、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2が設けられ、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2に代えて、下アーム第1,第2ダイオードDL1,DL2が設けられている。なお、図26において、先の図1及び図18に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
以下、第5実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図26に示すように、上アーム第1,第2ダイオードDH1,DH2に代えて、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2が設けられ、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2に代えて、下アーム第1,第2ダイオードDL1,DL2が設けられている。なお、図26において、先の図1及び図18に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
上アーム第2スイッチQH2のソースには、下アーム第1ダイオードDL1のカソードが接続され、下アーム第1ダイオードDL1のアノードには、下アーム第2ダイオードDL2のカソードが接続されている。下アーム第2ダイオードDL2のアノードには、第1コンデンサ21及び第2コンデンサ22の第2端が接続されている。
制御装置60は、上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2のスイッチング制御を行うことにより、第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2から入力された電圧を降圧して第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1から出力する電力変換処理を行う。図27を用いて、この電力変換処理について説明する。
図27(a)~(c)は、図2(a)~(c)に対応している。図27(d)において、実線は上アーム第1スイッチQH1の駆動状態の推移を示し、破線は上アーム第2スイッチQH2の駆動状態の推移を示す。図27(e)において、実線は上アーム第1スイッチQH1の端子間電圧VQH1の推移を示し、破線は上アーム第2スイッチQH2の端子間電圧VQL2の推移を示す。図27(f)において、実線は下アーム第1ダイオードDL1の端子間電圧VDL1の推移を示し、破線は下アーム第2ダイオードDL2の端子間電圧VDL2の推移を示す。図27において、各電流,電圧の符号は、図26に示す矢印の向きを正とする。
制御装置60は、電力変換処理として、Mode1とMode2とを交互に繰り返す処理を行う。Mode1の期間において、上アーム第1スイッチQH2がオンされ、上アーム第2スイッチQH2がオフされる。Mode2の期間において、上アーム第2スイッチQH2がオンされ、上アーム第1スイッチQH1がオフされる。
Mode1の期間においては、図28に示すように、上アーム第1スイッチQH1、第1中間コンデンサ31、接続ダイオードDS、第2中間コンデンサ32、下アーム第2ダイオードDL2、リアクトル20、第1コンデンサ21及び第2コンデンサ22を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。このLC共振により、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が正弦波状に変化するため、各ダイオードDL1,DL2の端子間電圧VDL1,VDL2及び各スイッチQH1,QH2の端子間電圧VQH1,VQH2は、正弦波状の共振電圧が重畳した波形となる。
制御装置60は、Mode1が開始されてから第1共振周期Tc1の半周期Tr(=Tc1×1/2)が経過したタイミングにおいて、上アーム第1スイッチQH1をオフに切り替え、上アーム第2スイッチQH2をオンに切り替える。これにより、Mode1からMode2に移行する。この際、上アーム第1スイッチQH1のオフへの切り替えと、上アーム第2スイッチQH2のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。
Mode2の期間においては、図29に示すように、上アーム第2スイッチQH2と、リアクトル20と、第1コンデンサ21と、下アーム第2ダイオードDL2と、第1中間コンデンサ31及び第1規制ダイオード41と第2中間コンデンサ32及び第2規制ダイオード42との並列接続体とを含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。このLC共振により、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が正弦波状に変化するため、各ダイオードDL1,DL2の端子間電圧VDL1,VDL2及び各スイッチQH1,QH2の端子間電圧VQH1,VQH2は、正弦波状の共振電圧が重畳した波形となる。
制御装置60は、Mode2が開始されてから第2共振周期Tc2の半周期2Tr(=Tc2×1/2)が経過したタイミングにおいて、上アーム第2スイッチQH2をオフに切り替え、上アーム第1スイッチQH1をオンに切り替える。これにより、Mode2からMode1に移行する。この際、上アーム第2スイッチQH2のオフへの切り替えと、上アーム第1スイッチQH1のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。
ここで、上式(eq2),(eq3)によると、第2共振周期Tc2は、第1共振周期Tc1の2倍である。このため、第1実施形態と同様に、Mode2の期間「2Tr」は、Mode1の期間「Tr」の2倍になる。また、本実施形態では、第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2の入力電圧を約0.33倍(1/3倍)して第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1から出力することができる。
以上説明した本実施形態によれば、降圧制御において第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第5実施形態の変形例>
・Mode1からMode2への切り替えタイミング、及びMode2からMode1への切り替えタイミングは、第1実施形態の変形例と同様に、リアクトル20に流れる電流iLが0になるタイミングに限らず、電流iLが0付近になるタイミングであってもよい。
・Mode1からMode2への切り替えタイミング、及びMode2からMode1への切り替えタイミングは、第1実施形態の変形例と同様に、リアクトル20に流れる電流iLが0になるタイミングに限らず、電流iLが0付近になるタイミングであってもよい。
・図18の回路の上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2に対して第5実施形態の図27で説明した駆動方法を適用してもよい。この場合、例えば、下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2をオフし、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2のボディダイオードを「下アーム第1,第2ダイオード部」として用いてもよい。また、例えば、同期整流を実施するように下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2をオンオフしてもよい。
<第6実施形態>
以下、第6実施形態について、第5実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図30に示すように、リアクトル23の位置が変更されている。なお、図30において、先の図26に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
以下、第6実施形態について、第5実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図30に示すように、リアクトル23の位置が変更されている。なお、図30において、先の図26に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
制御装置60は、電力変換処理として、第5実施形態と同様に、図31に示すようにMode1とMode2とを交互に繰り返す処理を行う。図31(a)~(f)は、先の図27(a)~(f)に対応している。図31に示すMode1の期間においては、図32に破線にて示す閉回路に正弦波状の電流が流れ、図31に示すMode2の期間においては、図33に破線にて示す閉回路に正弦波状の電流が流れる。本実施形態において、各ダイオードDL1,DL2の端子間電圧VDL1,VDL2及び各スイッチQH1,QH2の端子間電圧VQH1,VQH2は、第1コンデンサ21及び第2コンデンサ22の端子間電圧によりクランプされる。このため、各ダイオードDL1,DL2の端子間電圧VDL1,VDL2及び各スイッチQH1,QH2の端子間電圧VQH1,VQH2には、正弦波状の共振電圧が重畳されない。
以上説明した本実施形態によれば、第2実施形態と同様に、下アーム第1,第2ダイオードDL1,DL2及び上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2を低耐圧の素子としつつ、ソフトスイッチングにより損失を低減することができる。
<第7実施形態>
以下、第7実施形態について、第5実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、先の図26に示す構成において、低圧側電圧VLを高圧側電圧VHで除算した値である降圧比VrtLに基づいて、電力変換処理態様が変更される。
以下、第7実施形態について、第5実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、先の図26に示す構成において、低圧側電圧VLを高圧側電圧VHで除算した値である降圧比VrtLに基づいて、電力変換処理態様が変更される。
図34に、制御装置60により実行される電力変換処理の手順を示す。この処理は、例えば、所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS20では、第1電圧センサ51により検出された低圧側電圧VLを第2電圧センサ52により検出された高圧側電圧VHで除算することにより、降圧比VrtLを算出する。
ステップS21~S25では、算出した降圧比VrtLに基づいて、第1降圧制御、第2降圧制御及び第3降圧制御のうちいずれかを選択して実行する。
詳しくは、ステップS21では、降圧比VrtLが閾値VthLと同じであるか否かを判定する。本実施形態において、閾値VthLは1/3に設定されている。
ステップS21において否定判定した場合には、ステップS22に進み、降圧比VrtLが閾値VthLよりも低いか否かを判定する。ステップS22において肯定判定した場合には、ステップS23に進み、第1降圧制御を実行する。以下、図35を用いて、第1降圧制御について説明する。図35(a)~(f)は、先の図27(a)~(f)に対応している。
図35には、降圧比VrtLが0.25である場合の例を示す。制御装置60は、Mode1、Mode2、Mode1及びMode3からなる1サイクルを繰り返す第1降圧制御を行う。Mode1の期間において、上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2がオフされる。Mode2の期間において、上アーム第2スイッチQH2がオンされ、上アーム第1スイッチQH1がオフされる。Mode3の期間において、上アーム第1スイッチQH1がオンされ、上アーム第2スイッチQH2がオフされる。なお、本実施形態の各Modeは、第5実施形態の各Modeとは異なる。
Mode1の期間においては、図36に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、下アーム第2ダイオードDL2及び下アーム第1ダイオードDL1を含む閉回路に電流が流れる。
制御装置60は、上アーム第2スイッチQH2をオンに切り替える。これにより、Mode1からMode2に移行する。Mode2の期間においては、図37に示すように、リアクトル20と、第1コンデンサ21と、下アーム第2ダイオードDL2と、第1中間コンデンサ31及び第1規制ダイオード41と第2中間コンデンサ32及び第2規制ダイオード42との並列接続体と、上アーム第2スイッチQH2とを含む閉回路に電流が流れる。
制御装置60は、上アーム第2スイッチQH2をオフに切り替える。これにより、Mode2から、図36に示すMode1に移行する。
制御装置60は、上アーム第1スイッチQH1をオンに切り替える。これにより、Mode1からMode3に移行する。Mode3の期間においては、図38に示すように、リアクトル20、下アーム第1スイッチQL1、リアクトル20、第1コンデンサ21、第2コンデンサ22、上アーム第1スイッチQH1、第1中間コンデンサ31、接続ダイオードDS、第2中間コンデンサ32及び下アーム第1ダイオードDL1を含む閉回路に電流が流れる。
その後、上アーム第1スイッチQH1がオフに切り替えられることにより、1サイクルが終了する。以上説明した第1降圧昇圧制御により、電力変換装置10を降圧コンバータとして機能させることができる。
先の図34の説明に戻り、ステップS21において肯定判定した場合には、ステップS24に進み、第2降圧制御を行う。以下、図39を用いて、第2降圧制御について説明する。図39(a)~(f)は、先の図35(a)~(f)に対応している。
図39には、降圧比VrtLが1/3である場合の例を示す。制御装置60は、Mode3及びMode2からなる1サイクルを繰り返す第2降圧制御を行う。第2降圧制御における1サイクルの長さは、第1降圧制御における1サイクルの長さと同じである。
Mode3の期間においては、図38に破線にて示す閉回路に電流が流れる。制御装置60は、上アーム第1スイッチQH1をオフに切り替え、上アーム第2スイッチQH2をオンに切り替える。これにより、Mode3からMode2に移行する。Mode2の期間においては、図37に破線にて示す閉回路に電流が流れる。
その後、上アーム第2スイッチQH2がオフに切り替え、上アーム第1スイッチQH1がオンに切り替えられることにより、1サイクルが終了する。以上説明した第2降圧制御により、電力変換装置10を降圧コンバータとして機能させることができる。
先の図34の説明に戻り、ステップS22において否定判定した場合には、ステップS25に進み、第3降圧制御を行う。以下、図40を用いて、第3降圧制御について説明する。図40(a)~(f)は、先の図39(a)~(f)に対応している。
図40には、降圧比VrtLが0.42である場合の例を示す。制御装置60は、Mode3、Mode4、Mode2及びMode4からなる1サイクルを繰り返す第3降圧制御を行う。第3降圧制御における1サイクルの長さは、第1,第2降圧制御における1サイクルの長さと同じである。
Mode4の期間においては、図41に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、第2コンデンサ22、上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2を含む閉回路に電流が流れる。Mode3、Mode4、Mode2及びMode4からなる1サイクルが繰り返される第3降圧制御により、電力変換装置10を降圧コンバータとして機能させることができる。
なお、各降圧制御において、第1中間コンデンサ31及び第2中間コンデンサ32の充放電電荷量を等しくする必要があるため、Mode2の期間は、Mode3の期間の約2倍の長さに設定されればよい。例えば、Mode2の期間は、Mode3の期間の1.8~2.2倍の長さであり、好ましくは、1.9~2.1倍の長さである。
本実施形態では、Mode2の期間がMode3の期間よりも長くされ、また、第1実施形態で説明した第1共振周期Tc1よりも各スイッチQH1,QH2のスイッチング周期が短くされることにより、降圧動作を実現している。具体的には例えば、各降圧制御モード1サイクルの長さが第1共振周期Tc1よりも短い。また、本実施形態では、降圧比VrtLを0.33倍以外の値に変更することもできる。
<第8実施形態>
以下、第8実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図42に示すように、中間回路30は、各ダイオード41,42,DSに代えて、第1規制スイッチQY1(「第1規制スイッチ部」に相当)、第2規制スイッチQY2(「第2規制スイッチ部」に相当)及び接続スイッチQX(「接続スイッチ部」に相当)を備えている。これにより、昇圧比(=VH/VL)を3段階に変更する。なお、図42において、先の図1等に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
以下、第8実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図42に示すように、中間回路30は、各ダイオード41,42,DSに代えて、第1規制スイッチQY1(「第1規制スイッチ部」に相当)、第2規制スイッチQY2(「第2規制スイッチ部」に相当)及び接続スイッチQX(「接続スイッチ部」に相当)を備えている。これにより、昇圧比(=VH/VL)を3段階に変更する。なお、図42において、先の図1等に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態において、第1規制スイッチQY1、第2規制スイッチQY2及び接続スイッチQXは、ボディダイオードを有するNチャネルMOSFETである。第1中間コンデンサ31の第1端と、第1規制スイッチQY1のドレインとには、上アーム第1ダイオードDH1のアノード及び上アーム第2ダイオードDH2のカソードが接続されている。第1中間コンデンサ31の第2端には、第2規制スイッチQY2のドレインと、接続スイッチQXのソースとが接続されている。第1規制スイッチQY1のソースには、接続スイッチQXのドレインと、第2中間コンデンサ32の第1端とが接続されている。第2中間コンデンサ32の第2端と、第2規制スイッチQY2のソースとには、下アーム第1スイッチQL1のソースと、下アーム第2スイッチQL2のドレインとが接続されている。
図43に、制御装置60により実行される電力変換処理の手順を示す。この処理は、例えば、所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS30,S32,S34において、昇圧比が低レベルの昇圧要求、中レベルの昇圧要求又は高レベルの昇圧要求のいずれであるかを判定する。低レベルの昇圧要求は、昇圧比の目標値を1.5とする要求である。中レベルの昇圧要求は、昇圧比の目標値を2とする要求である。高レベルの昇圧要求は、昇圧比の目標値を3とする要求である。なお、実際の昇圧比は、例えば電力変換装置10の回路の損失特性により、昇圧比の目標値から多少ずれ得る。
低レベルの昇圧要求があると判定した場合には、ステップS31に進み、低昇圧制御を行う。中レベルの昇圧要求があると判定した場合には、ステップS33に進み、中昇圧制御を行う。高レベルの昇圧要求があると判定した場合には、ステップS35に進み、高昇圧制御を行う。
まず、図44を用いて、低昇圧制御について説明する。図44(a)~(c)は、図2(a)~(c)に対応している。図44(d)は、下アーム第1スイッチQL1及び各規制スイッチQY1,QY2の駆動状態の推移を示し、図44(e)は、下アーム第2スイッチQL2及び接続スイッチQXの駆動状態の推移を示す。図44において、各電流,電圧の符号は、図42に示す矢印の向きを正とする。
制御装置60は、低昇圧制御において、ModeAとModeBとを交互に繰り返す処理を行う。ModeAの期間において、下アーム第2スイッチQL2及び接続スイッチQXがオンされ、下アーム第1スイッチQL1及び各規制スイッチQY1,QY2がオフされる。ModeBの期間において、下アーム第1スイッチQL1及び各規制スイッチQY1,QY2がオンされ、下アーム第2スイッチQL2及び接続スイッチQXがオフされる。
ModeAの期間においては、図45に示すように、リアクトル20、上アーム第2ダイオードDH2、第1中間コンデンサ31、接続スイッチQX、第2中間コンデンサ32、下アーム第2スイッチQL2及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。このLC共振により、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が正弦波状に変化するため、各ダイオードDH1,DH2の端子間電圧及び各スイッチQL1,QL2の端子間電圧は、正弦波状の共振電圧が重畳した波形となる。
制御装置60は、ModeAが開始されてから上記第1共振周期Tc1の半周期Trが経過したタイミングにおいて、下アーム第2スイッチQL2及び接続スイッチQXをオフに切り替え、下アーム第1スイッチQL1及び各規制スイッチQY1,QY2をオンに切り替える。これにより、ModeAからModeBに移行する。この際、下アーム第2スイッチQL2のオフへの切り替えと、下アーム第1スイッチQL1のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。なお、第1実施形態と同様に、iLが0になるタイミングと、iCfが0になるタイミングとは同じタイミング又は略同じタイミングである。
ModeBの期間においては、図46に示すように、リアクトル20、下アーム第1スイッチQL1、第1中間コンデンサ31及び第1規制スイッチQY1と第2中間コンデンサ32及び第2規制スイッチQY2との並列接続体、上アーム第1ダイオードDH1、第2コンデンサ22及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。このLC共振により、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が正弦波状に変化するため、各ダイオードDH1,DH2の端子間電圧VDH1,VDH2及び各スイッチQL1,QL2の端子間電圧VQL1,VQL2は、正弦波状の共振電圧が重畳した波形となる。
制御装置60は、ModeBが開始されてから上記第2共振周期Tc2の半周期2Tr(=Tc2×1/2)が経過したタイミングにおいて、下アーム第1スイッチQL1及び各規制スイッチQY1,QY2をオフに切り替え、下アーム第2スイッチQL2及び接続スイッチQXをオンに切り替える。これにより、ModeBからModeAに移行する。この際、下アーム第1スイッチQL1のオフへの切り替えと、下アーム第2スイッチQL2のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。
なお、第1実施形態で説明したように、第2共振周期Tc2は、第1共振周期Tc1の2倍である。このため、ModeBの期間「2Tr」は、ModeAの期間「Tr」の2倍になる。
ModeAの期間において、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧は、第1コンデンサ21の端子間電圧の約1/2となる。その後、ModeBの期間において、第1コンデンサ21の端子間電圧に、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が加えられた電圧が第2コンデンサ22に供給される。このため、第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1の入力電圧を約1.5倍して第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2から出力することができる。
続いて、図47を用いて、中昇圧制御について説明する。図47(a)~(c)は、図44(a)~(c)に対応している。図47(d)は、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2の駆動状態の推移を示す。図47(e)は、各規制スイッチQY1,QY2及び接続スイッチQXの駆動状態の推移を示す。
制御装置60は、中昇圧制御において、ModeAとModeBとを交互に繰り返す処理を行う。ModeAの期間において、下アーム第2スイッチQL2はオンされ、下アーム第1スイッチQL1はオフされ、ModeBの期間において、下アーム第2スイッチQL2はオフされ、下アーム第1スイッチQL1はオンされる。ModeA,Bの期間において、各規制スイッチQY1,QY2はオンに維持され、接続スイッチQXはオフに維持される。
ModeAの期間においては、図48に示すように、リアクトル20、上アーム第2ダイオードDH2、第1中間コンデンサ31及び第1規制スイッチQY1と第2規制スイッチQY2及び第2中間コンデンサ32との並列接続体、下アーム第2スイッチQL2及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeAが開始されてから第2共振周期Tc2の半周期2Trが経過したタイミングにおいて、下アーム第2スイッチQL2をオフに切り替え、下アーム第1スイッチQL1をオンに切り替える。これにより、ModeAからModeBに移行する。この際、下アーム第2スイッチQL2のオフへの切り替えと、下アーム第1スイッチQL1のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。なお、第1実施形態と同様に、iLが0になるタイミングと、iCfが0になるタイミングとは同じタイミング又は略同じタイミングである。
ModeBの期間においては、図49に示すように、リアクトル20、下アーム第1スイッチQL1、第1中間コンデンサ31及び第1規制スイッチQY1と第2中間コンデンサ32及び第2規制スイッチQY2との並列接続体、上アーム第1ダイオードDH1、第2コンデンサ22及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeBが開始されてから第2共振周期Tc2の半周期2Trが経過したタイミングにおいて、下アーム第1スイッチQL1をオフに切り替え、下アーム第2スイッチQL2をオンに切り替える。これにより、ModeBからModeAに移行する。この際、下アーム第1スイッチQL1のオフへの切り替えと、下アーム第2スイッチQL2のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。なお、ModeAの期間とModeBの期間とは等しくなる。
ModeAの期間において、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧は、第1コンデンサ21の端子間電圧と略等しくなる。その後、ModeBの期間において、第1コンデンサ21の端子間電圧に、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が加えられた電圧が第2コンデンサ22に供給される。このため、第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1の入力電圧を約2倍して第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2から出力することができる。
なお、中昇圧制御は、図50に示した方法によっても行うことができる。図50(a)~(e)は、図47(a)~(e)に対応している。
制御装置60は、変形例に係る中昇圧制御において、ModeAとModeBとを交互に繰り返す処理を行う。ModeAの期間において、下アーム第2スイッチQL2はオンされ、下アーム第1スイッチQL1はオフされ、ModeBの期間において、下アーム第2スイッチQL2はオフされ、下アーム第1スイッチQL1はオンされる。ModeA,Bの期間において、各規制スイッチQY1,QY2はオフに維持され、接続スイッチQXはオンに維持される。
ModeAの期間においては、図51に示すように、リアクトル20、上アーム第2ダイオードDH2、第1中間コンデンサ31、接続スイッチQX、第2中間コンデンサ32、下アーム第2スイッチQL2及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeAが開始されてから第1共振周期Tc1の半周期Trが経過したタイミングにおいて、下アーム第2スイッチQL2をオフに切り替え、下アーム第1スイッチQL1をオンに切り替える。これにより、ModeAからModeBに移行する。
ModeBの期間においては、図52に示すように、リアクトル20、下アーム第1スイッチQL1、第2中間コンデンサ32、接続スイッチQX、第1中間コンデンサ31、上アーム第1ダイオードDH1、第2コンデンサ22及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeBが開始されてから第1共振周期Tc1の半周期Trが経過したタイミングにおいて、下アーム第1スイッチQL1をオフに切り替え、下アーム第2スイッチQL2をオンに切り替える。
ModeAの期間において、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧は、第1コンデンサ21の端子間電圧の約1/2となる。その後、ModeBの期間において、第1コンデンサ21の端子間電圧に、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が加えられた電圧が第2コンデンサ22に供給される。このため、第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1の入力電圧を約2倍して第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2から出力することができる。
続いて、図53を用いて、高昇圧制御について説明する。図53(a)~(c)は、図47(a)~(c)に対応している。図53(d)は、下アーム第1スイッチQL1及び接続スイッチQXの駆動状態の推移を示し、図53(e)は、下アーム第2スイッチQL2及び各規制スイッチQY1,QY2の駆動状態の推移を示す。
制御装置60は、高昇圧制御において、ModeAとModeBとを交互に繰り返す処理を行う。ModeAの期間において、下アーム第1スイッチQL1及び接続スイッチQXがオフされ、下アーム第2スイッチQL2及び各規制スイッチQY1,QY2がオンされる。ModeBの期間において、下アーム第1スイッチQL1及び接続スイッチQXがオンされ、下アーム第2スイッチQL2及び各規制スイッチQY1,QY2がオフされる。
ModeAの期間においては、図54に示すように、リアクトル20、上アーム第2ダイオードDH2、第1中間コンデンサ31及び第1規制スイッチQY1と第2規制スイッチQY2及び第2中間コンデンサ32との並列接続体、下アーム第2スイッチQL2及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeAが開始されてから第2共振周期Tc2の半周期2Trが経過したタイミングにおいて、下アーム第2スイッチQL2及び各規制スイッチQY1,QY2をオフに切り替え、下アーム第1スイッチQL1及び接続スイッチQXをオンに切り替える。これにより、ModeAからModeBに移行する。この際、下アーム第2スイッチQL2のオフへの切り替えと、下アーム第1スイッチQL1のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。
ModeBの期間においては、図55に示すように、リアクトル20、下アーム第1スイッチQL1、第2中間コンデンサ32、接続スイッチQX、第1中間コンデンサ31、上アーム第1ダイオードDH1、第2コンデンサ22及び第1コンデンサ21を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeBが開始されてから第1共振周期Tc1の半周期Trが経過したタイミングにおいて、下アーム第1スイッチQL1及び接続スイッチQXをオフに切り替え、下アーム第2スイッチQL2及び各規制スイッチQY1,QY2をオンに切り替える。これにより、ModeBからModeAに移行する。この際、下アーム第1スイッチQL1のオフへの切り替えと、下アーム第2スイッチQL2のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。なお、ModeAの期間「2Tr」は、ModeBの期間「Tr」の2倍になる。
ModeAの期間において、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧は、第1コンデンサ21の端子間電圧と略等しくなる。その後、ModeBの期間において、第1コンデンサ21の端子間電圧に、各中間コンデンサ31,32の端子間電圧が加えられた電圧が第2コンデンサ22に供給される。このため、第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1の入力電圧を約3倍して第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2から出力することができる。
各スイッチQY1,QY2,QXがボディダイオードを備えていることにより、電力変換装置10に何らかの異常が発生して中間回路30の各スイッチQY1,QY2,QXがオフに切り替えられた場合であっても、電流流通経路を確保できる。その結果、大きなサージ電圧が発生することを抑制できる。
<第8実施形態の変形例>
・図44に示した低昇圧制御のModeA,Bの期間において、各規制スイッチQY1,QY2及び接続スイッチQXがオフに維持されていてもよい。
・図44に示した低昇圧制御のModeA,Bの期間において、各規制スイッチQY1,QY2及び接続スイッチQXがオフに維持されていてもよい。
・図47に示した中昇圧制御のModeBの期間において、各規制スイッチQY1,QY2がオフにされていてもよい。
・図50に示した中昇圧制御のModeAの期間において、接続スイッチQXがオフにされていてもよい。
・低,中,高昇圧制御において、ModeAからModeBへの切り替えタイミング、及びModeBからModeAへの切り替えタイミングは、リアクトル20に流れる電流iLが0になるタイミングに限らず、第1実施形態と同様に、電流iLが0付近になるタイミングであってもよい。
・図56に示すように、リアクトルの位置が変更されていてもよい。詳しくは、上アーム第1ダイオードDH1のアノード及び上アーム第2ダイオードDH2のカソードと中間回路30とを接続する電気経路にリアクトル23が設けられていてもよい。
<第9実施形態>
以下、第9実施形態について、第8実施形態等との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図57に示すように、降圧回路における中間回路30は、各ダイオード41,42,DSに代えて、第1規制スイッチQY1、第2規制スイッチQY2及び接続スイッチQXを備えている。これにより、降圧比(=VL/VH)を3段階に変更する。なお、図57において、先の図42,図26等に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
以下、第9実施形態について、第8実施形態等との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図57に示すように、降圧回路における中間回路30は、各ダイオード41,42,DSに代えて、第1規制スイッチQY1、第2規制スイッチQY2及び接続スイッチQXを備えている。これにより、降圧比(=VL/VH)を3段階に変更する。なお、図57において、先の図42,図26等に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図58に、制御装置60により実行される電力変換処理の手順を示す。この処理は、例えば、所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS40,S42,S44において、降圧比が低レベルの降圧要求、中レベルの降圧要求又は高レベルの降圧要求のいずれであるかを判定する。低レベルの降圧要求は、降圧比の目標値を1/1.5とする要求である。中レベルの降圧要求は、降圧比の目標値を1/2とする要求である。高レベルの降圧要求は、降圧比の目標値を1/3とする要求である。なお、実際の降圧比は、例えば電力変換装置10の回路の損失特性により、降圧比の目標値から多少ずれ得る。
低レベルの降圧要求があると判定した場合には、ステップS41に進み、低降圧制御を行う。中レベルの降圧要求があると判定した場合には、ステップS43に進み、中降圧制御を行う。高レベルの降圧要求があると判定した場合には、ステップS45に進み、高降圧制御を行う。
まず、図59を用いて、低降圧制御について説明する。図59(a)~(c)は、図44(a)~(c)に対応している。図59(d)は、上アーム第1スイッチQH1及び各規制スイッチQY1,QY2の駆動状態の推移を示し、図59(e)は、上アーム第2スイッチQH2及び接続スイッチQXの駆動状態の推移を示す。
制御装置60は、低降圧制御において、ModeAとModeBとを交互に繰り返す処理を行う。ModeAの期間において、上アーム第2スイッチQH2及び接続スイッチQXがオンされ、上アーム第1スイッチQH1及び各規制スイッチQY1,QY2がオフされる。ModeBの期間において、上アーム第2スイッチQH2及び接続スイッチQXがオフされ、上アーム第1スイッチQH1及び各規制スイッチQY1,QY2がオンされる。
ModeAの期間においては、図60に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、下アーム第2ダイオードDL2、第2中間コンデンサ32、接続スイッチQX、第1中間コンデンサ31及び上アーム第2スイッチQH2を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeAが開始されてから第1共振周期Tc1の半周期Trが経過したタイミングにおいて、上アーム第2スイッチQH2及び接続スイッチQXをオフに切り替え、上アーム第1スイッチQH1及び各規制スイッチQY1,QY2をオンに切り替える。これにより、ModeAからModeBに移行する。この際、上アーム第2スイッチQH2のオフへの切り替えと、上アーム第1スイッチQH1のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。
ModeBの期間においては、図61に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、第2コンデンサ22、上アーム第1スイッチQH1、第1中間コンデンサ31及び第1規制スイッチQY1と第2中間コンデンサ32及び第2規制スイッチQY2との並列接続体、及び下アーム第1ダイオードDL1を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeBが開始されてから第2共振周期Tc2の半周期2Trが経過したタイミングにおいて、上アーム第1スイッチQH1及び各規制スイッチQY1,QY2をオフに切り替え、上アーム第2スイッチQH2及び接続スイッチQXをオンに切り替える。これにより、ModeBからModeAに移行する。この際、上アーム第1スイッチQH1のオフへの切り替えと、上アーム第2スイッチQH2のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。なお、ModeBの期間「2Tr」は、ModeAの期間「Tr」の2倍になる。
以上説明した低降圧制御によれば、第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2の入力電圧を約1/1.5倍して第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1から出力することができる。
続いて、図62を用いて、中降圧制御について説明する。図62(a)~(c)は、図47(a)~(c)に対応している。図62(d)は、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2の駆動状態の推移を示す。図62(e)は、各規制スイッチQY1,QY2及び接続スイッチQXの駆動状態の推移を示す。
制御装置60は、中降圧制御において、ModeAとModeBとを交互に繰り返す処理を行う。ModeAの期間において、上アーム第2スイッチQH2はオンされ、上アーム第1スイッチQH1はオフされ、ModeBの期間において、上アーム第2スイッチQH2はオフされ、上アーム第1スイッチQH1はオンされる。ModeA,Bの期間において、各規制スイッチQY1,QY2はオンに維持され、接続スイッチQXはオフに維持される。
ModeAの期間においては、図63に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、下アーム第2ダイオードDL2、第1中間コンデンサ31及び第1規制スイッチQY1と第2規制スイッチQY2及び第2中間コンデンサ32との並列接続体、及び上アーム第2スイッチQH2を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeAが開始されてから第2共振周期Tc2の半周期2Trが経過したタイミングにおいて、上アーム第2スイッチQH2をオフに切り替え、上アーム第1スイッチQH1をオンに切り替える。これにより、ModeAからModeBに移行する。この際、上アーム第2スイッチQH2のオフへの切り替えと、上アーム第1スイッチQH1のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。
ModeBの期間においては、図64に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、第2コンデンサ22、上アーム第1スイッチQH1、第1中間コンデンサ31及び第1規制スイッチQY1と第2規制スイッチQY2及び第2中間コンデンサ32との並列接続体、及び下アーム第1ダイオードDL1を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeBが開始されてから第2共振周期Tc2の半周期2Trが経過したタイミングにおいて、上アーム第1スイッチQH1をオフに切り替え、上アーム第2スイッチQH2をオンに切り替える。これにより、ModeBからModeAに移行する。この際、上アーム第1スイッチQH1のオフへの切り替えと、上アーム第2スイッチQH2のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。なお、ModeAの期間とModeBの期間とは等しくなる。
以上説明した低中圧制御によれば、第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2の入力電圧を約1/2倍して第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1から出力することができる。
なお、中降圧制御は、図65に示した方法によっても行うことができる。図65(a)~(e)は、図62(a)~(e)に対応している。
制御装置60は、変形例に係る中降圧制御において、ModeAとModeBとを交互に繰り返す処理を行う。ModeAの期間において、上アーム第2スイッチQH2はオンされ、上アーム第1スイッチQH1はオフされ、ModeBの期間において、上アーム第2スイッチQH2はオフされ、上アーム第1スイッチQH1はオンされる。ModeA,Bの期間において、各規制スイッチQY1,QY2はオフに維持され、接続スイッチQXはオンに維持される。
ModeAの期間においては、図66に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、下アーム第2ダイオードDL2、第2中間コンデンサ32、接続スイッチQX、第1中間コンデンサ31及び上アーム第2スイッチQH2を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeAが開始されてから第1共振周期Tc1の半周期Trが経過したタイミングにおいて、上アーム第2スイッチQH2をオフに切り替え、上アーム第1スイッチQH1をオンに切り替える。これにより、ModeAからModeBに移行する。
ModeBの期間においては、図67に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、第2コンデンサ22、上アーム第1スイッチQH1、第1中間コンデンサ31、接続スイッチQX、第2中間コンデンサ32及び下アーム第1ダイオードDL1を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeBが開始されてから第1共振周期Tc1の半周期Trが経過したタイミングにおいて、上アーム第1スイッチQH1をオフに切り替え、上アーム第2スイッチQH2をオンに切り替える。
以上説明した変形例に係る低中圧制御によっても、第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2の入力電圧を約1/2倍して第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1から出力することができる。
続いて、図68を用いて、高降圧制御について説明する。図68(a)~(c)は、図62(a)~(c)に対応している。図68(d)は、上アーム第1スイッチQH1及び接続スイッチQXの駆動状態の推移を示し、図68(e)は、上アーム第2スイッチQH2及び各規制スイッチQY1,QY2の駆動状態の推移を示す。
制御装置60は、高降圧制御において、ModeAとModeBとを交互に繰り返す処理を行う。ModeAの期間において、上アーム第1スイッチQH1及び接続スイッチQXがオフされ、上アーム第2スイッチQH2及び各規制スイッチQY1,QY2がオンされる。ModeBの期間において、上アーム第1スイッチQH1及び接続スイッチQXがオンされ、上アーム第2スイッチQH2及び各規制スイッチQY1,QY2がオフされる。
ModeAの期間においては、図69に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、下アーム第2ダイオードDL2、第1中間コンデンサ31及び第1規制スイッチQY1と第2規制スイッチQY2及び第2中間コンデンサ32との並列接続体、及び上アーム第2スイッチQH2を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、並列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeAが開始されてから第2共振周期Tc2の半周期2Trが経過したタイミングにおいて、上アーム第2スイッチQH2及び各規制スイッチQY1,QY2をオフに切り替え、上アーム第1スイッチQH1及び接続スイッチQXをオンに切り替える。これにより、ModeAからModeBに移行する。この際、上アーム第2スイッチQH2のオフへの切り替えと、上アーム第1スイッチQH1のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。
ModeBの期間においては、図70に示すように、リアクトル20、第1コンデンサ21、第2コンデンサ22、上アーム第1スイッチQH1、第1中間コンデンサ31、接続スイッチQX、第2中間コンデンサ32及び下アーム第1ダイオードDL1を含む閉回路に電流が流れる。詳しくは、この閉回路に、リアクトル20と、直列接続された第1,第2中間コンデンサ31,32とによるLC共振が発生して正弦波状の電流が流れる。
制御装置60は、ModeBが開始されてから第1共振周期Tc1の半周期Trが経過したタイミングにおいて、上アーム第1スイッチQH1及び接続スイッチQXをオフに切り替え、上アーム第2スイッチQH2及び各規制スイッチQY1,QY2をオンに切り替える。これにより、ModeBからModeAに移行する。この際、上アーム第1スイッチQH1のオフへの切り替えと、上アーム第2スイッチQH2のオンへの切り替えとにおいてZCSのソフトスイッチングを実現することができ、損失の低減を図ることができる。なお、ModeAの期間「2Tr」は、ModeBの期間「Tr」の2倍になる。
以上説明した低降圧制御によれば、第2高電位側端子TH2及び第2低電位側端子TL2の入力電圧を約1/3倍して第1高電位側端子TH1及び第1低電位側端子TL1から出力することができる。
<第9実施形態の変形例>
・図62に示した中降圧制御のModeAの期間において、各規制スイッチQY1,QY2がオフに維持されていてもよい。
・図62に示した中降圧制御のModeAの期間において、各規制スイッチQY1,QY2がオフに維持されていてもよい。
・図65に示した中昇圧制御のModeBの期間において、接続スイッチQXがオフにされていてもよい。
・図68に示した高降圧制御のModeA,Bの期間において、接続スイッチQX及び各規制スイッチQY1,QY2がオフにされていてもよい。
・低,中,高降圧制御において、ModeAからModeBへの切り替えタイミング、及びModeBからModeAへの切り替えタイミングは、リアクトル20に流れる電流iLが0になるタイミングに限らず、第1実施形態と同様に、電流iLが0付近になるタイミングであってもよい。
・図71に示すように、リアクトルの位置が変更されていてもよい。詳しくは、上アーム第1スイッチQH1のソース及び上アーム第2スイッチQH2のドレインと中間回路30とを接続する電気経路にリアクトル23が設けられていてもよい。
<第10実施形態>
以下、第10実施形態について、第8,第9実施形態等との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図72に示すように、電力変換装置10は、4つのスイッチQH1,QH2,QL1,QL2を備えている。これにより、図72に示す電力変換装置10は、昇圧回路又は降圧回路として機能する。制御装置60は、電力変換装置10を昇圧回路として機能させる場合、先の図43に示した低,中、高昇圧制御において、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2をオフに維持すればよい。また、制御装置60は、電力変換装置10を降圧回路として機能させる場合、先の図58に示した低,中、高降圧制御において、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2をオフに維持すればよい。
以下、第10実施形態について、第8,第9実施形態等との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図72に示すように、電力変換装置10は、4つのスイッチQH1,QH2,QL1,QL2を備えている。これにより、図72に示す電力変換装置10は、昇圧回路又は降圧回路として機能する。制御装置60は、電力変換装置10を昇圧回路として機能させる場合、先の図43に示した低,中、高昇圧制御において、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2をオフに維持すればよい。また、制御装置60は、電力変換装置10を降圧回路として機能させる場合、先の図58に示した低,中、高降圧制御において、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2をオフに維持すればよい。
制御装置60は、以下のように、同期整流制御を行うこともできる。詳しくは、制御装置60は、電力変換装置10を昇圧回路として機能させる場合、上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2を常時オフすることに代えて、ボディダイオードが導通する(つまり、スイッチのソースからドレイン方向に電流が流れる)期間において上アーム第1,第2スイッチQH1,QH2をオンしてもよい。また、制御装置60は、電力変換装置10を降圧回路として機能させる場合、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2を常時オフすることに代えて、ボディダイオードが導通する期間において下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2をオンしてもよい。
<第10実施形態の変形例>
図73に示すように、リアクトルの位置が変更されていてもよい。詳しくは、上アーム第1スイッチQH1のソース及び上アーム第2スイッチQH2のドレインと中間回路30とを接続する電気経路にリアクトル23が設けられていてもよい。
図73に示すように、リアクトルの位置が変更されていてもよい。詳しくは、上アーム第1スイッチQH1のソース及び上アーム第2スイッチQH2のドレインと中間回路30とを接続する電気経路にリアクトル23が設けられていてもよい。
<第11実施形態>
以下、第11実施形態について、第9実施形態等との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図74に示すように、電力変換装置10は、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71を備えている。サブリアクトル70及びサブコンデンサ71は直列接続され、この直列接続体の第1端には、上アーム第1スイッチQH1のソース及び上アーム第2スイッチQH2のドレインが接続されている。この直列接続体の第2端には、第2高電位側端子TH2及び上アーム第1スイッチQH1のドレインが接続されている。サブリアクトル70及びサブコンデンサ71は、電力変換装置10におけるスイッチング損失を低減するために設けられている。以下、上述した高降圧制御を例にして説明する。
以下、第11実施形態について、第9実施形態等との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図74に示すように、電力変換装置10は、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71を備えている。サブリアクトル70及びサブコンデンサ71は直列接続され、この直列接続体の第1端には、上アーム第1スイッチQH1のソース及び上アーム第2スイッチQH2のドレインが接続されている。この直列接続体の第2端には、第2高電位側端子TH2及び上アーム第1スイッチQH1のドレインが接続されている。サブリアクトル70及びサブコンデンサ71は、電力変換装置10におけるスイッチング損失を低減するために設けられている。以下、上述した高降圧制御を例にして説明する。
上アーム第1スイッチQH1と上アーム第2スイッチQH2とが同時にオンしないように、実際には、ModeAとModeBとの間、及びModeBとModeAとの間には、上アーム第1スイッチQH1と上アーム第2スイッチQH2がオフするデッドタイムが設定されている。図75には、ModeBとModeAとの間のデッドタイムをModeD1にて示し、ModeAとModeBとの間のデッドタイムをModeD2にて示す。図75(b)において、実線は上アーム第1スイッチQH1の端子間電圧VQH1の推移を示し、破線は上アーム第2スイッチQH2の端子間電圧VQH2の推移を示す。図75(c)において、実際はリアクトル電流iLの推移を示し、破線はサブリアクトル70及びサブコンデンサ71に流れる電流izvsの推移を示す。図75(d)は中間回路30に流れる電流icfの推移を示す。なお、izvsは、iLの絶対値の最大値に対して非常に小さい。
図76はModeBの状態を示し、図77はModeD1の状態を示し、図78はModeAの状態を示す。上アーム第1スイッチQH1がオンからオフに切り替えられることにより、図76に示す状態から図77に示す状態に移行する。ModeD1においては、サブコンデンサ71及びサブリアクトル70に継続して流れる微小電流izvsにより、上アーム第2スイッチQH2の寄生容量の蓄積電荷が放電される。蓄積電荷の放電完了後に上アーム第2スイッチQH2がオンに切り替えることにより、ModeAに移行する。この際、蓄積電荷が放電済みのため、上アーム第2スイッチQH2において、寄生容量、ドレイン及びソースを含む閉回路に流れる電流を低減でき、上アーム第2スイッチQH2のスイッチング損失を低減できる。
なお、ModeAの後のModeD2においては、サブコンデンサ71及びサブリアクトル70に継続して流れる微小電流izvsにより、上アーム第1スイッチQH1の寄生容量の蓄積電荷が放電される。蓄積電荷の放電完了後に上アーム第1スイッチQH1がオンに切り替えることにより、ModeBに移行する。この際、蓄積電荷が放電済みのため、上アーム第1スイッチQH1のスイッチング損失を低減できる。
図79において、ZVSは、本実施形態に係る電力変換装置10の出力電力Pout及び電力変換効率の関係を示し、ZCSは、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71を備えない比較例に係る上記関係を示す。本実施形態によれば、スイッチの寄生容量の静電エネルギを回収できるため、比較例と比較して効率を向上させることができる。
<第11実施形態の変形例>
・図80に示すように、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の直列接続体の一端が、第1高電位側端子TH1及びリアクトル20の一端に接続されていてもよい。また、図81に示すように、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の直列接続体の一端が、第2低電位側端子TL2及び下アーム第2ダイオードDL2のアノードに接続されていてもよい。また、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の直列接続体の一端が、第1低電位側端子TL1及び下アーム第2ダイオードDL2のアノードに接続されていてもよい。
・図80に示すように、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の直列接続体の一端が、第1高電位側端子TH1及びリアクトル20の一端に接続されていてもよい。また、図81に示すように、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の直列接続体の一端が、第2低電位側端子TL2及び下アーム第2ダイオードDL2のアノードに接続されていてもよい。また、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の直列接続体の一端が、第1低電位側端子TL1及び下アーム第2ダイオードDL2のアノードに接続されていてもよい。
・図82に示すように、リアクトルの位置が変更されていてもよい。詳しくは、下アーム第1ダイオードDL1のアノード及び下アーム第2ダイオードDL2のカソードと、中間回路30とを接続する電気経路にリアクトル28が設けられていてもよい。この場合において、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の設置位置を図83又は図84に示す位置にしてもよい。
・先の図1に示した電力変換装置10にサブリアクトル70及びサブコンデンサ71が備えられていてもよい。この場合、例えば、図85、図86及び図87の構成を採用することができる。また、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の直列接続体の一端が第1低電位側端子TL1に接続されていてもよい。
・先の図6に示した電力変換装置10にサブリアクトル70及びサブコンデンサ71が備えられていてもよい。この場合、例えば、図88、図89及び図90の構成を採用することができる。また、サブリアクトル70及びサブコンデンサ71の直列接続体の一端が第1低電位側端子TL1に接続されていてもよい。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第8~第11実施形態において、中間回路30の各スイッチQY1,QY2,QXは、フリーホイールダイオードが逆並列接続されたIGBTであってもよい。この場合、第8~第11実施形態において示した各Modeの電流流通が可能なように第1規制スイッチQY1、第2規制スイッチQY2及び接続スイッチQXのコレクタ及びエミッタの向きが決められればよい。また、各スイッチQY1,QY2,QXが、フリーホイールダイオードが逆並列接続された2つのIGBTで構成される場合、第1IGBTのエミッタ及び第2IGBTのコレクタが接続され、第1IGBTのコレクタ及び第2IGBTのエミッタが接続されていればよい。
・第1~第11実施形態において、第1中間コンデンサ31の静電容量と第2中間コンデンサ32の静電容量とが異なっていてもよい。
・第1~第11実施形態において、電力変換装置10が備えるスイッチ部は、1つの半導体スイッチに限らず、複数の半導体スイッチの直列接続体であってもよいし、電力変換装置10が備えるダイオード部は、1つのダイオードに限らず、複数のダイオードの直列接続体であってもよい。図91には、図1に示す構成において、上アーム第1,第2ダイオードDH1,DH2が2つのダイオードの直列接続体で構成され、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2が2つのNチャネルMOSFETの直列接続体で構成される例を示す。これにより、各スイッチ及び各ダイオードを低耐圧の素子とすることができる。なお、第8~第11実施形態の中間回路30が備える各スイッチQY1,QY2,QXについても同様である。
・第1~第11実施形態において、電力変換装置10が備えるスイッチ部は、複数のスイッチの並列接続体であってもよいし、電力変換装置10が備えるダイオード部は、複数のダイオードの並列接続体であってもよい。図92には、図1に示す構成において、上アーム第1,第2ダイオードDH1,DH2が2つのダイオードの並列接続体で構成され、下アーム第1,第2スイッチQL1,QL2が2つのNチャネルMOSFETの並列接続体で構成される例を示す。これにより、各スイッチ及び各ダイオードを低電流容量の素子とすることができる。なお、第8~第11実施形態の中間回路30が備える各スイッチQY1,QY2,QXについても同様である。
・第1~第7実施形態において、中間回路30としては、図93に示すように、第1~第3中間コンデンサ31~33と、第1~第4規制ダイオード41~44と、第1,第2接続ダイオードDS1,DS2とを備える回路であってもよい。この場合、昇圧制御において、昇圧比が約1.33倍(4/3倍)となる。なお、図44において、第1規制ダイオード41が「上流側ダイオード」に相当し、第2規制ダイオード42が「下流側ダイオード」に相当し、第3中間コンデンサ33が「中流側コンデンサ」に相当する。また、第3規制ダイオード43が「第1中流側ダイオード」に相当し、第4規制ダイオード44が「第2中流側ダイオード」に相当する。
ちなみに、中間回路30が中間コンデンサをN個(Nは4以上の整数)備えていてもよい。この場合、中間回路30は、接続ダイオードをN-1個備え、上流側ダイオード及び下流側ダイオードをそれぞれ1個備え、第1中流側ダイオード及び第2中流側ダイオードをそれぞれN-2個備えることになる。また、この場合、昇圧制御において、昇圧比が「1+1/N」倍となる。
・図6において、上アーム第1ダイオードDH1及び上アーム第2ダイオードDH2の接続点と中間回路30との間に代えて、下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2の接続点と中間回路30との間にリアクトル23が設けられていてもよい。また、図18において、上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2の接続点と中間回路30との間に代えて、下アーム第1スイッチQL1及び下アーム第2スイッチQL2の接続点と中間回路30との間にリアクトル23が設けられていてもよい。また、図30において、上アーム第1スイッチQH1及び上アーム第2スイッチQH2の接続点と中間回路30との間に代えて、下アーム第1ダイオードDL1及び下アーム第2ダイオードDL2の接続点と中間回路30との間にリアクトル23が設けられていてもよい。
・電力変換装置10が備える上,下アームスイッチとしては、NチャネルMOSFETに限らず、例えば、フリーホイールダイオードが逆並列に接続されたIGBTであってもよい。
10…電力変換装置、20…リアクトル、30…中間回路、DH1,DH2…上アーム第1,第2ダイオード、QL1,QL2…下アーム第1,第2スイッチ、60…制御装置。
Claims (34)
- 入力端子(TH1,TH2;TL1,TL2)から入力された電圧を変圧して出力端子(TH2,TH1;TL2,TL1)から出力する電力変換装置(10)において、
上アーム第1半導体部(DH1,QH1)及び上アーム第2半導体部(DH2,QH2)の直列接続体と、
下アーム第1半導体部(QL1,DL1)及び下アーム第2半導体部(QL2,DL2)の直列接続体と、
前記上アーム第1半導体部及び前記上アーム第2半導体部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1半導体部及び前記下アーム第2半導体部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路(30)と、
前記上アーム第1半導体部及び前記上アーム第2半導体部の直列接続体と、前記下アーム第1半導体部及び前記下アーム第2半導体部の直列接続体との接続点と、前記入力端子との間、前記上アーム接続点及び前記中間回路の間、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路の間を接続するリアクトル(20,23,28)と、
を備え、
前記中間回路は、複数の中間コンデンサ(31~33)及び整流素子(41~44,DS,DS1,DS2,QY1,QY2,QX)を有し、前記各中間コンデンサの接続状態を直列接続状態又は並列接続状態に切り替え可能に構成されている、電力変換装置。 - 前記整流素子はダイオード(41~44,DS,DS1,DS2)であり、
前記中間回路は、前記上アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが直列接続され、前記下アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが並列接続されるように構成されている、請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記入力端子としての高電位側入力端子(TH1)及び低電位側入力端子(TL1)から入力された電圧を昇圧して、前記出力端子としての高電位側出力端子(TH2)及び低電位側出力端子(TL2)から出力する電力変換装置において、
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1ダイオード部(DH1)であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2ダイオード部(DH2)であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1スイッチ部(QL1)であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2スイッチ部(QL2)であり、
前記上アーム第1ダイオード部のカソードに、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2ダイオード部のアノードに、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている、請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記入力端子としての高電位側入力端子(TH1)及び低電位側入力端子(TL1)から入力された電圧を昇圧して、前記出力端子としての高電位側出力端子(TH2)及び低電位側出力端子(TL2)から出力する電力変換装置において、
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1スイッチ部(QH1)であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2スイッチ部(QH2)であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1スイッチ部(QL1)であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2スイッチ部(QL2)であり、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている、請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記下アーム第1スイッチ部をオフし、前記下アーム第2スイッチ部をオンするMode1と、前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode2とを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記Mode1及び前記Mode2のうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項3又は4に記載の電力変換装置。 - 前記入力端子の入力電圧(VL)に対する前記出力端子の出力電圧(VH)の昇圧比(VrtH)を算出する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、
算出した前記昇圧比が1.5未満の場合、前記下アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode4、前記下アーム第1スイッチ部をオフし、前記下アーム第2スイッチ部をオンするMode2、前記Mode4、及び前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode3をこの順に繰り返す第1昇圧制御を実行し、
算出した前記昇圧比が1.5の場合、前記Mode2及び前記Mode3を交互に繰り返す第2昇圧制御を実行し、
算出した前記昇圧比が1.5を超える場合、前記下アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオンするMode1、前記Mode2、前記Mode1及び前記Mode3をこの順に繰り返す第3昇圧制御を実行し、
前記各昇圧制御において、前記Mode3の期間は前記Mode2の期間よりも長い、請求項3又は4に記載の電力変換装置。 - 前記Mode3の期間は、前記Mode2の期間の1.8~2.2倍の長さである、請求項6に記載の電力変換装置。
- 前記上アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode1、前記上アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部及び前記下アーム第1スイッチ部をオフするMode2、前記上アーム第2スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオンし、前記上アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第1スイッチ部をオフするMode3、及び前記上アーム第2スイッチ部及び前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode4をこの順で繰り返し実行する制御装置(60)を備える、請求項3又は4に記載の電力変換装置。
- 前記入力端子としての高電位側入力端子(TH2)及び低電位側入力端子(TL2)から入力された電圧を降圧して、前記出力端子としての高電位側出力端子(TH1)及び低電位側出力端子(TL1)から出力する電力変換装置において、
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1スイッチ部(QH1)であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2スイッチ部(QH2)であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1ダイオード部(DL1)であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2ダイオード部(DL2)であり、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側入力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1ダイオード部のカソードが接続され、
前記下アーム第2ダイオード部のアノードに、前記低電位側入力端子及び前記低電位側出力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側出力端子及び前記下アーム第1ダイオード部のカソードを接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている、請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記上アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部をオフするMode1と、前記上アーム第1スイッチ部をオフし、前記上アーム第2スイッチ部をオンするMode2とを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記Mode1及び前記Mode2のうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項9に記載の電力変換装置。 - 前記入力端子の入力電圧(VH)に対する前記出力端子の出力電圧(VL)の降圧比(VrtL)を算出する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、
算出した前記降圧比が1/3未満の場合、前記上アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部をオフするMode3、前記上アーム第1スイッチ部及び前記上アーム第2スイッチ部をオフするMode1、前記上アーム第1スイッチ部をオフし、前記上アーム第2スイッチ部をオンするMode2、及び前記Mode1をこの順に繰り返す第1降圧制御を実行し、
算出した前記降圧比が1/3の場合、前記Mode3及び前記Mode2を交互に繰り返す第2降圧制御を実行し、
算出した前記降圧比が1/3を超える場合、前記Mode3、前記上アーム第1スイッチ部及び前記上アーム第2スイッチ部をオンするMode4、前記Mode2及び前記Mode4をこの順に繰り返す第3降圧制御を実行し、
前記各降圧制御において、前記Mode2の期間は前記Mode3の期間よりも長い、請求項9に記載の電力変換装置。 - 前記Mode2の期間は、前記Mode3の期間の1.8~2.2倍の長さである、請求項11に記載の電力変換装置。
- 前記中間回路は、複数の前記中間コンデンサとして、第1中間コンデンサ(31)及び第2中間コンデンサ(32)を有し、複数の前記ダイオードとして、第1規制ダイオード(41)、第2規制ダイオード(42)及び接続ダイオード(DS)を有し、
前記第1中間コンデンサの第1端及び前記第2規制ダイオードのカソードが前記上アーム接続点に接続され、
前記第1中間コンデンサの第2端に前記第1規制ダイオードのカソード及び前記接続ダイオードのアノードが接続され、
前記接続ダイオードのカソードに前記第2規制ダイオードのアノード及び第2中間コンデンサの第1端が接続され、
前記第2中間コンデンサの第2端及び前記第1規制ダイオードのアノードが前記下アーム接続点に接続されている、請求項2~4,9~12のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記中間コンデンサ(31~33)は、3つ以上であり、
前記中間回路は、前記ダイオードとして、
前記上アーム接続点から前記下アーム接続点まで前記各中間コンデンサを直列に接続するために、隣り合う前記中間コンデンサの間を接続し、アノードを前記上アーム接続点側に向けるとともにカソードを前記下アーム接続点側に向けて設けられた接続ダイオード(DS1,DS2)と、
前記各中間コンデンサのうち前記上アーム接続点に最も近い中間コンデンサ(31)の一端にカソードが接続され、アノードが前記下アーム接続点に接続された上流側ダイオード(41)と、
前記各中間コンデンサのうち前記下アーム接続点に最も近い中間コンデンサ(32)の一端にアノードが接続され、カソードが前記上アーム接続点に接続された下流側ダイオード(42)と、
前記各中間コンデンサのうち前記上流側ダイオード及び前記下流側ダイオード以外の中間コンデンサである中流側コンデンサ(33)の第1端にアノードが接続され、カソードが前記上アーム接続点に接続された第1中流側ダイオード(43)と、
前記中流側コンデンサの第2端にカソードが接続され、アノードが前記下アーム接続点に接続された第2中流側ダイオード(44)と、
を有する、請求項2~4,9~12のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 入力端子としての高電位側入力端子(TH1)及び低電位側入力端子(TL1)から入力された電圧を昇圧して、出力端子としての高電位側出力端子(TH2)及び低電位側出力端子(TL2)から出力する電力変換装置(10)に適用されるプログラムにおいて、
前記電力変換装置は、
上アーム第1ダイオード部(DH1)及び上アーム第2ダイオード部(DH2)の直列接続体と、
下アーム第1スイッチ部(QL1)及び下アーム第2スイッチ部(QL2)の直列接続体と、
前記上アーム第1ダイオード部及び前記上アーム第2ダイオード部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路(30)と、
リアクトル(20,23)と、
コンピュータと、
を備え、
前記上アーム第1ダイオード部のカソードに、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2ダイオード部のアノードに、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられ、
前記中間回路は、複数の中間コンデンサ(31~33)及びダイオード(41~44,DS,DS1,DS2)を有し、前記上アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが直列接続され、前記下アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが並列接続されるように構成されており、
前記コンピュータに、
前記下アーム第1スイッチ部をオフし、前記下アーム第2スイッチ部をオンするMode1と、前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode2とを交互に実行させ、
前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記Mode1及び前記Mode2のうち一方から他方への切り替えを実行させる、プログラム。 - 入力端子としての高電位側入力端子(TH1)及び低電位側入力端子(TL1)から入力された電圧を昇圧して、出力端子としての高電位側出力端子(TH2)及び低電位側出力端子(TL2)から出力する電力変換装置(10)に適用されるプログラムにおいて、
前記電力変換装置は、
上アーム第1ダイオード部(DH1)及び上アーム第2ダイオード部(DH2)の直列接続体と、
下アーム第1スイッチ部(QL1)及び下アーム第2スイッチ部(QL2)の直列接続体と、
前記上アーム第1ダイオード部及び前記上アーム第2ダイオード部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路(30)と、
リアクトル(20,23)と、
コンピュータと、
を備え、
前記上アーム第1ダイオード部のカソードに、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2ダイオード部のアノードに、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられ、
前記中間回路は、複数の中間コンデンサ(31~33)及びダイオード(41~44,DS,DS1,DS2)を有し、前記上アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが直列接続され、前記下アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが並列接続されるように構成されており、
前記コンピュータに、
前記入力端子の入力電圧(VL)に対する前記出力端子の出力電圧(VH)の昇圧比(VrtH)を算出させ、
算出した前記昇圧比が1.5未満の場合、前記下アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode4、前記下アーム第1スイッチ部をオフし、前記下アーム第2スイッチ部をオンするMode2、前記Mode4、及び前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode3をこの順に繰り返す第1昇圧制御を実行させ、
算出した前記昇圧比が1.5の場合、前記Mode2及び前記Mode3を交互に繰り返す第2昇圧制御を実行させ、
算出した前記昇圧比が1.5を超える場合、前記下アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオンするMode1、前記Mode2、前記Mode1及び前記Mode3をこの順に繰り返す第3昇圧制御を実行させ、
前記各昇圧制御において、前記Mode3の期間は前記Mode2の期間よりも長い、プログラム。 - 入力端子としての高電位側入力端子(TH1)及び低電位側入力端子(TL1)から入力された電圧を昇圧して、出力端子としての高電位側出力端子(TH2)及び低電位側出力端子(TL2)から出力する電力変換装置(10)に適用されるプログラムにおいて、
前記電力変換装置は、
上アーム第1スイッチ部(QH1)及び上アーム第2スイッチ部(QH2)の直列接続体と、
下アーム第1スイッチ部(QL1)及び下アーム第2スイッチ部(QL2)の直列接続体と、
前記上アーム第1ダイオード部及び前記上アーム第2ダイオード部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路(30)と、
リアクトル(20,23)と、
コンピュータと、
を備え、
前記上アーム第1ダイオード部のカソードに、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2ダイオード部のアノードに、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられ、
前記中間回路は、複数の中間コンデンサ(31~33)及びダイオード(41~44,DS,DS1,DS2)を有し、前記上アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが直列接続され、前記下アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが並列接続されるように構成されており、
前記コンピュータに、
前記上アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode1、前記上アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部及び前記下アーム第1スイッチ部をオフするMode2、前記上アーム第2スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオンし、前記上アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第1スイッチ部をオフするMode3、及び前記上アーム第2スイッチ部及び前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部をオフするMode4をこの順で繰り返し実行させる、プログラム。 - 入力端子としての高電位側入力端子(TH2)及び低電位側入力端子(TL2)から入力された電圧を降圧して、出力端子としての高電位側出力端子(TH1)及び低電位側出力端子(TL1)から出力する電力変換装置(10)に適用されるプログラムにおいて、
前記電力変換装置は、
上アーム第1スイッチ部(QH1)及び上アーム第2スイッチ部(QH2)の直列接続体と、
下アーム第1ダイオード部(DL1)及び下アーム第2ダイオード部(DL2)の直列接続体と、
前記上アーム第1スイッチ部及び前記上アーム第2スイッチ部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1ダイオード部及び前記下アーム第2ダイオード部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路(30)と、
リアクトル(20,23)と、
コンピュータと、
を備え、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側入力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1ダイオード部のカソードが接続され、
前記下アーム第2ダイオード部のアノードに、前記低電位側入力端子及び前記低電位側出力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側出力端子及び前記下アーム第1ダイオード部のカソードを接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられ、
前記中間回路は、複数の中間コンデンサ(31~33)及びダイオード(41~44,DS,DS1,DS2)を有し、前記上アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが直列接続され、前記下アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが並列接続されるように構成されており、
前記コンピュータに、
前記上アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部をオフするMode1と、前記上アーム第1スイッチ部をオフし、前記上アーム第2スイッチ部をオンするMode2とを交互に実行させ、
前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記Mode1及び前記Mode2のうち一方から他方への切り替えを実行させる、プログラム。 - 入力端子としての高電位側入力端子(TH2)及び低電位側入力端子(TL2)から入力された電圧を降圧して、出力端子としての高電位側出力端子(TH1)及び低電位側出力端子(TL1)から出力する電力変換装置(10)に適用されるプログラムにおいて、
前記電力変換装置は、
上アーム第1スイッチ部(QH1)及び上アーム第2スイッチ部(QH2)の直列接続体と、
下アーム第1ダイオード部(DL1)及び下アーム第2ダイオード部(DL2)の直列接続体と、
前記上アーム第1スイッチ部及び前記上アーム第2スイッチ部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1ダイオード部及び前記下アーム第2ダイオード部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路(30)と、
リアクトル(20,23)と、
コンピュータと、
を備え、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側入力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1ダイオード部のカソードが接続され、
前記下アーム第2ダイオード部のアノードに、前記低電位側入力端子及び前記低電位側出力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側出力端子及び前記下アーム第1ダイオード部のカソードを接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられ、
前記中間回路は、複数の中間コンデンサ(31~33)及びダイオード(41~44,DS,DS1,DS2)を有し、前記上アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが直列接続され、前記下アーム接続点側から前記中間回路に電流が流れる場合において前記各中間コンデンサが並列接続されるように構成されており、
前記コンピュータに、
前記入力端子の入力電圧(VH)に対する前記出力端子の出力電圧(VL)の降圧比(VrtL)を算出させ、
算出した前記降圧比が1/3未満の場合、前記上アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部をオフするMode3、前記上アーム第1スイッチ部及び前記上アーム第2スイッチ部をオフするMode1、前記上アーム第1スイッチ部をオフし、前記上アーム第2スイッチ部をオンするMode2、及び前記Mode1をこの順に繰り返す第1降圧制御を実行させ、
算出した前記降圧比が1/3の場合、前記Mode3及び前記Mode2を交互に繰り返す第2降圧制御を実行させ、
算出した前記降圧比が1/3を超える場合、前記Mode3、前記上アーム第1スイッチ部及び前記上アーム第2スイッチ部をオンするMode4、前記Mode2及び前記Mode4をこの順に繰り返す第3降圧制御を実行させ、
前記各降圧制御において、前記Mode2の期間は前記Mode3の期間よりも長い、プログラム。 - 前記中間回路は、複数の前記中間コンデンサとして、第1中間コンデンサ(31)及び第2中間コンデンサ(32)を有し、複数の前記整流素子として、第1規制スイッチ部(QY1)、第2規制スイッチ部(QY2)及び接続スイッチ部(QX)を有し、
前記第1規制スイッチ部の両端のうち高電位側と、前記第1中間コンデンサの第1端とが、前記上アーム接続点に接続され、
前記第1中間コンデンサの第2端に、前記第2規制スイッチ部の両端のうち高電位側と、前記接続スイッチ部の第1端とが接続され、
前記第1規制スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記接続スイッチ部の第2端と、前記第2中間コンデンサの第1端とが接続され、
前記第2規制スイッチ部の両端のうち低電位側と、前記第2中間コンデンサの第2端とが、前記下アーム接続点に接続され、
前記各中間コンデンサの接続状態を直列接続状態又は並列接続状態に切り替えるために、前記第1規制スイッチ部、前記第2規制スイッチ部及び前記接続スイッチ部の駆動制御を行う制御装置(60)を備える、請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記入力端子としての高電位側入力端子(TH1)及び低電位側入力端子(TL1)から入力された電圧を昇圧して、前記出力端子としての高電位側出力端子(TH2)及び低電位側出力端子(TL2)から出力する電力変換装置において、
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1ダイオード部(DH1)であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2ダイオード部(DH2)であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1スイッチ部(QL1)であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2スイッチ部(QL2)であり、
前記上アーム第1ダイオード部のカソードに、前記高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2ダイオード部のアノードに、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記低電位側出力端子及び前記低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている、請求項20に記載の電力変換装置。 - 前記下アーム第1スイッチ部をオフし、前記下アーム第2スイッチ部をオンし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオフし、前記接続スイッチ部をオン又はオフするModeAと、前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記下アーム第2スイッチ部をオフし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオン又はオフし、前記接続スイッチ部をオフするModeBとを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記ModeA及び前記ModeBのうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項21に記載の電力変換装置。 - 前記下アーム第1スイッチ部をオフし、前記下アーム第2スイッチ部をオンし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオンし、前記接続スイッチ部をオフするModeAと、前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記下アーム第2スイッチ部をオフし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオン又はオフし、前記接続スイッチ部をオフするModeBとを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記ModeA及び前記ModeBのうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項21に記載の電力変換装置。 - 前記下アーム第1スイッチ部をオフし、前記下アーム第2スイッチ部をオンし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオフし、前記接続スイッチ部をオン又はオフするModeAと、前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記下アーム第2スイッチ部をオフし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオフし、前記接続スイッチ部をオンするModeBとを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記ModeA及び前記ModeBのうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項21に記載の電力変換装置。 - 前記下アーム第1スイッチ部をオフし、前記下アーム第2スイッチ部をオンし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオンし、前記接続スイッチ部をオフするModeAと、前記下アーム第1スイッチ部をオンし、前記下アーム第2スイッチ部をオフし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオフし、前記接続スイッチ部をオンするModeBとを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記ModeA及び前記ModeBのうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項21に記載の電力変換装置。 - 前記入力端子としての高電位側入力端子(TH2)及び低電位側入力端子(TL2)から入力された電圧を降圧して、前記出力端子としての高電位側出力端子(TH1)及び低電位側出力端子(TL1)から出力する電力変換装置において、
前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1スイッチ部(QH1)であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2スイッチ部(QH2)であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1ダイオード部(DL1)であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2ダイオード部(DL2)であり、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記高電位側入力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1ダイオード部のカソードが接続され、
前記下アーム第2ダイオード部のアノードに、前記低電位側入力端子及び前記低電位側出力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記高電位側出力端子及び前記下アーム第1ダイオード部のカソードを接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている、請求項20に記載の電力変換装置。 - 前記上アーム第1スイッチ部をオフし、前記上アーム第2スイッチ部をオンし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオフし、前記接続スイッチ部をオンするModeAと、前記上アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部をオフし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオンし、前記接続スイッチ部をオフするModeBとを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記ModeA及び前記ModeBのうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項26に記載の電力変換装置。 - 前記上アーム第1スイッチ部をオフし、前記上アーム第2スイッチ部をオンし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオン又はオフし、前記接続スイッチ部をオフするModeAと、前記上アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部をオフし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオンし、前記接続スイッチ部をオフするModeBとを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記ModeA及び前記ModeBのうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項26に記載の電力変換装置。 - 前記上アーム第1スイッチ部をオフし、前記上アーム第2スイッチ部をオンし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオフし、前記接続スイッチ部をオンするModeAと、前記上アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部をオフし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオフし、前記接続スイッチ部をオン又はオフするModeBとを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記ModeA及び前記ModeBのうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項26に記載の電力変換装置。 - 前記上アーム第1スイッチ部をオフし、前記上アーム第2スイッチ部をオンし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオン又はオフし、前記接続スイッチ部をオフするModeAと、前記上アーム第1スイッチ部をオンし、前記上アーム第2スイッチ部をオフし、前記第1規制スイッチ部及び前記第2規制スイッチ部をオフし、前記接続スイッチ部をオン又はオフするModeBとを交互に実行する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記リアクトルに流れる電流が0近傍となるタイミングにおいて、前記ModeA及び前記ModeBのうち一方から他方への切り替えを実行する、請求項26に記載の電力変換装置。 - 前記上アーム第1半導体部は、上アーム第1スイッチ部(QH1)であり、
前記上アーム第2半導体部は、上アーム第2スイッチ部(QH2)であり、
前記下アーム第1半導体部は、下アーム第1スイッチ部(QL1)であり、
前記下アーム第2半導体部は、下アーム第2スイッチ部(QL2)であり、
前記上アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側に、前記出力端子としての高電位側出力端子が接続され、
前記上アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記下アーム第1スイッチ部の両端のうち高電位側が接続され、
前記下アーム第2スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記出力端子としての低電位側出力端子及び前記入力端子としての低電位側入力端子が接続され、
前記リアクトルは、前記入力端子としての高電位側入力端子及び前記下アーム第1スイッチ部の高電位側を接続する電気経路、前記上アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路を接続する電気経路に設けられている、請求項20に記載の電力変換装置。 - サブリアクトル(70)及びサブコンデンサ(71)の直列接続体を備え、
前記サブリアクトル及び前記サブコンデンサの直列接続体の第1端は、前記下アーム第1スイッチ部及び前記下アーム第2スイッチ部の接続点に接続され、
前記サブリアクトル及び前記サブコンデンサの直列接続体の第2端は、前記低電位側出力端子、前記高電位側入力端子、前記高電位側出力端子又は前記低電位側入力端子のいずれかに接続されている、請求項21~25,31のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - サブリアクトル(70)及びサブコンデンサ(71)の直列接続体を備え、
前記サブリアクトル及び前記サブコンデンサの直列接続体の第1端は、前記上アーム第1スイッチ部及び前記上アーム第2スイッチ部の接続点に接続され、
前記サブリアクトル及び前記サブコンデンサの直列接続体の第2端は、前記高電位側出力端子、前記低電位側入力端子、前記高電位側入力端子又は前記低電位側出力端子のいずれかに接続されている、請求項26~31のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 入力端子(TH1,TH2;TL1,TL2)から入力された電圧を変圧して出力端子(TH2,TH1;TL2,TL1)から出力する電力変換装置(10)に適用されるプログラムにおいて、
前記電力変換装置は、
上アーム第1半導体部(DH1,QH1)及び上アーム第2半導体部(DH2,QH2)の直列接続体と、
下アーム第1半導体部(QL1,DL1)及び下アーム第2半導体部(QL2,DL2)の直列接続体と、
前記上アーム第1半導体部及び前記上アーム第2半導体部の接続点である上アーム接続点と、前記下アーム第1半導体部及び前記下アーム第2半導体部の接続点である下アーム接続点とを接続する中間回路(30)と、
前記上アーム第1半導体部及び前記上アーム第2半導体部の直列接続体と、前記下アーム第1半導体部及び前記下アーム第2半導体部の直列接続体との接続点と、前記入力端子との間、前記上アーム接続点及び前記中間回路の間、又は前記下アーム接続点及び前記中間回路の間を接続するリアクトル(20,23,28)と、
コンピュータと、
を備え、
前記中間回路は、第1中間コンデンサ(31)、第2中間コンデンサ(32)、第1規制スイッチ部(QY1)、第2規制スイッチ部(QY2)及び接続スイッチ部(QX)を有し、
前記第1規制スイッチ部の両端のうち高電位側と、前記第1中間コンデンサの第1端とが、前記上アーム接続点に接続され、
前記第1中間コンデンサの第2端に、前記第2規制スイッチ部の両端のうち高電位側と、前記接続スイッチ部の第1端とが接続され、
前記第1規制スイッチ部の両端のうち低電位側に、前記接続スイッチ部の第2端と、前記第2中間コンデンサの第1端とが接続され、
前記第2規制スイッチ部の両端のうち低電位側と、前記第2中間コンデンサの第2端とが、前記下アーム接続点に接続され、
前記コンピュータに、
前記各中間コンデンサの接続状態を直列接続状態又は並列接続状態に切り替えるために、前記第1規制スイッチ部、前記第2規制スイッチ部及び前記接続スイッチ部の駆動制御を行わせる、プログラム。
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