JP2023070228A - カップ部を有する衣類 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バストの脇側への広がりを防いで上胸の丸みを造形可能であり、かつ、着くずれのしにくいカップ部を有する衣類を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明のカップ部を有する衣類は、一対のカップ部101、カップくり部102および一対のバック部103を含む衣類本体部と、前記一対のカップ部の表側を一体で覆うカップ表布105とを備え、カップくり部102は、一対のカップ部101の下縁に位置し、カップ表布105は、その脇側部分が一対のカップ部101の少なくとも両脇側で衣類本体部と固着されるとともに、一対のカップ部101のカップトップ位置T,T間では衣類本体部と固着されておらず、カップ表布105の上辺は、カップトップ位置Tを通る垂線上において、カップ部101の上辺とカップトップ位置Tとの間の部分を通っていることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、カップ部を有する衣類に関するものである。
従来、カップ部を有する衣類、例えば、ブラジャーでは、身体のラインをきれいに見せるため、パッドを用いたり、サポート部材を設けて、バストの形状を補整する方法が提案されてきた。近年では、着用時のバストの脇部を寄せて造形するための方法として、バストの造形性は高めつつ、過度の圧迫を加えない良好な着用感を両立させる検討がなされている。例えば、カップ部の脇部寄りに、所定の張力を有するように当て布等を設けることで、バストにフィットしながら、バストの脇部を局部的に圧迫することなく、バストを脇方向から面状にかつソフトに寄せるバストの補整機能を備えた衣類が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、バストの造形性を補助するために、カップ部の脇側から、バストトップとカップ部の下辺との間を通り、カップ部の前中心側に向けて延在する帯状の造形補助部を備えた衣類が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10-251904号公報 特開2013-76176号公報
しかし、バストの寄せの強い構造の衣類では、静止立位時には造形性が良好であっても、前屈時にバストが内側に寄ってしまい、上胸の丸みをキープできない場合がある。特に、前中心側のカップのかぶりが浅いデザインのブラジャーにおいては、その傾向が強くなりやすかった。バストを造形して上胸の丸みをキープするために、プレート等の硬い部材を衣類に使用したり、部分的に伸びにくくしたりする方法も考えられるが、肌あたりの点で課題があった。なお、部分的に伸びにくい部分が存在すると、運動追従性が低下して着くずれが発生しやすくなることがある。
本発明は、バストの脇側への広がりを防いで上胸の丸みを造形可能であり、かつ、着くずれのしにくいカップ部を有する衣類を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のカップ部を有する衣類は、
カップ部を有する衣類であって、
一対のカップ部およびカップくり部含む衣類本体部と、前記一対のカップ部の表側を一体で覆うカップ表布とを備え、
前記カップくり部は、前記一対のカップ部の下縁に位置し、
前記カップ表布は、その脇側部分が前記一対のカップ部の少なくとも両脇側で前記衣類本体部と固着されるとともに、前記一対のカップ部のカップトップ位置間では前記衣類本体部と固着されておらず、
前記カップ表布の上辺は、前記カップトップ位置を通る垂線上において、前記カップ部の上辺と前記カップトップ位置との間の部分を通っていることを特徴とする。
また、本発明のカップ部を有する衣類は、
カップ部を有する衣類であって、
一対のカップ部、カップくり部および一対のバック部を含む衣類本体部と、前記一対のカップ部の表側を一体で覆うカップ表布とを備え、
前記カップくり部は、前記一対のカップ部の下縁に位置し、
前記カップ表布は、その脇側部分が前記一対のカップ部の少なくとも両脇側で前記衣類本体部と固着されるとともに、前記一対のカップ部のカップトップ位置間では前記衣類本体部と固着されておらず、
前記カップ表布の上辺は、前記カップトップ位置を通る垂線上において、前記カップ部の上辺と前記カップトップ位置との間の部分を通っていることを特徴とする。
本発明によれば、バストの脇側への広がりを防いで上胸の丸みを造形可能であり、かつ、着くずれのしにくいカップ部を有する衣類を提供することができる。
図1は、本発明のカップ部を有する衣類の一例である、第1の実施形態に係るブラジャー100の正面図である。 図2(A)は、前記第1の実施形態に係るブラジャー100のカップ部付近を正面側から見た図である。図2(B)は、ブラジャー100のカップ表布105を示す図である。 図3(A)は、ブラジャー100を着用した時の胸を上から見たバストシルエットを示す図である。図3(B)は、ノンワイヤータイプの従来品のブラジャーを着用した時の胸を上から見たバストシルエットを示す図である。各図において、上段は静止立位時、下段は前屈時の状態である。 図4は、カップ表布の上辺位置が異なる従来品のブラジャー着用時のバストボリュームの状態を説明する図である。図4(A)は、静止立位時の胸を正面から見た状態を示す図である。図4(B)は、前屈時の胸を上から見た状態を示す図である。 図5は、カップ表布の上辺位置が異なる他の従来品のブラジャー着用時のバストボリュームの状態を説明する図である。図5(A)は、静止立位時の胸を正面から見た状態を示す図である。図5(B)は、前屈時の胸を上から見た状態を示す図である。 図6(A)は、第2の実施形態に係るブラジャー200のカップ部付近を正面側から見た図である。図6(B)は、ブラジャー200のカップ表布205を示す図である。 図7(A)は、第3の実施形態に係るカップ部を有する衣類であるカップ付きニット300を正面側から見た図である。図7(B)は、第4の実施形態に係るカップ部を有する衣類であるカップ付きニット400を正面側から見た図である。
本発明のカップ部を有する衣類において、カップ表布は、前記衣類本体部の脇上辺部および脇接ぎ部において、前記衣類本体部と固着されていることが好ましい。
あるいは、前記カップ表布は、前記衣類本体部の脇上辺部および前記一対のカップくり部の脇部において、前記衣類本体部と固着されていることが好ましい。
本発明のカップ部を有する衣類において、前記カップ表布は、伸長性試験における4.9N時点の伸度が、タテ方向およびヨコ方向ともに100%未満の素材からなることが好ましい。
本発明のカップ部を有する衣類において、前記カップ表布は、ポリウレタンを含まない素材からなることが好ましい。
本発明のカップ部を有する衣類は、ブラジャーであることが好ましい。
本発明のカップ部を有する衣類について、例をあげて説明する。ただし、本発明は、以下の例に限定および制限されない。なお、以下で参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。
(第1の実施形態)
図1および図2に、本発明のカップ部を有する衣類の第1の実施形態に係るブラジャー100を示す。図1は、本実施形態のブラジャー100の正面図である。図2は、ブラジャー100のカップ部付近の正面図であり、図2(A)はカップ表布が設けられた状態、図2(B)はカップ表布である。以下、図面の記載においては、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。
本実施形態のブラジャー100は、一対のカップ部101、一対のカップ部101の下縁に位置するカップくり部102および一対のバック部103を含む衣類本体部を備えた、いわゆる3/4カップのブラジャーである。カップ部101の上部には肩ストラップ104が取り付けられている。カップくり部102の脇側には、一対のバック部103の一端が取り付けられている。一対のバック部103の他端には、連結係止部107が取り付けられて、背中心付近で着脱自在になっている。カップくり部102はバージスラインに沿うように形成されており、本実施形態は、カップくり部102にはワイヤーが設けられていないノンワイヤータイプである。カップくり部102は、土台部110に結合しており、土台部110によって、一対のカップ部101が連結されている。また、土台部110を介して、カップくり部102にバック部103が取り付けられている。
一対のカップ部101は、その表側がカップ表布105で覆われている。図中、斜線を付した部分が、カップ表布105の部分である。カップ表布105は、その脇側部分が一対のカップ部101の少なくとも両脇側で衣類本体部と固着され、左右のカップ部101に跨って一体で覆っている。そして、一対のカップ部のカップトップ位置T間では衣類本体部と固着されていない。本実施形態においては、カップ表布105は、衣類本体部の脇上辺部Sおよび脇接ぎ部106(土台部110とバック部103との接ぎ部)、さらに下辺部において、衣類本体部と縫着されているが、他の部分においては固着されていない。図2(A)において、カップ表布105と衣類本体部との縫着箇所をジグザグ線で示す。カップ表布105の固着位置としては、特に脇上辺と脇が重要である。この位置を固着することで、立位のときはバストを上に持ち上げることができ、前屈みのときは突出方向への移動を抑制することができる。
カップ表布105は、その上辺は、カップトップ位置Tを通る垂線上(着用時の上下方向)において、カップ部101の上辺とカップトップ位置Tとの間の部分を通っている。着用時においては、カップ表布105は、バストトップより上まで覆い、左右カップ部101に跨ってバストトップ間を直線で繋げる形となる。従来においても、左右のカップ部を1枚の布で覆う技術はあるが、従来の技術では、立った状態(立位時)のバスト形状に合わせた部材の設計であり、バストをつぶさずに寄せて上げるために、バストトップより下を通る部材構造となっていた。本発明では、カップ表布が覆う上辺の位置は、従来とは異なっている。本発明においては、日常の動作によるバストの変形に対応した設計としたものであり、バストを寄せて上げるときに、バストトップの上側で押さえる力が働かないと、前屈時等において着崩れ易いことに着目した。
図3(A)は、ブラジャー100を着用した時の胸を上から見たバストシルエットを示す図である。図3(B)は、従来品のノンワイヤータイプのブラジャーを着用した時の胸を上から見たバストシルエットを示す図である。各図は、カップトップ位置の周径ライン付近のバストボリュームの状態を説明するものであり、上段は静止立位時、下段は前屈時の状態である。破線はバストシルエットを、実線はブラジャーの外縁ラインを示す。
静止立位時では、バストの変形は、身体の中心から離れてヌードの状態に近づこうとするものであり、下脇方向に左右各々が外側に向かう横広がりの向きに力がかかる。ブラジャー100では、図3(A)上段に示すように、カップ表布105が左右に跨って繋がって、バストトップ間を直線で繋げているので、着用時にはカップ表布105が引っ張り合って、変形方向に掛かる力を相殺する。そのため、バストが横広がりになろうとする変形を抑制する。また、カップ表布105を有していることで、カップ部101が左右に広がりにくい(左右のカップトップ位置T間の距離が広がりにくい)ため、前中心が浮きにくく、衣類本体部(カップ部101)がバストに密着し、上胸の丸みをキープできる。
さらに、カップ表布105の上辺が、カップトップ位置Tを通る垂線上において、カップトップ位置Tの周径ラインとカップ部101の上辺との間に位置することで、衣類本体部(カップ部101)のバスト密着性を高めることができる。特に、カップ部に厚みがあったりパッドが入ったものだと、カップくり部102にワイヤーを入れるなどしてバージスの下縁部分でしっかり押さえても、厚みで反発してカップ上端側が浮きやすくなる。カップ表布105の上辺を、前記の位置としてカップ部の浮きやすい上端側を押さえることで、カップ部自体を身体側に密着させることができる。
それに対して、ノンワイヤータイプの従来品のブラジャーでは、バストは左右それぞれに動こうとして、静止立位時では、図3(B)上段に示すように、カップ部が下脇方向に広がり、カップ部が左右方向に引張られることにより前中心が浮く。さらに、下脇方向への広がりと前中心が浮くことの相互作用で、前中心の浮きとバストの脇流れが増長される傾向にある。従来品では、身体の中心から離れてヌードの状態に近づこうとするバストの変形を抑制する力が弱く、衣類の形状にも影響して変形しやすかった。ブラジャー100では、図3(B)に示す中央下向き矢印の力(前中心が浮こうとする力)が発生しないため、衣類と身体とをしっかり密着させることができる。
前屈時では、バストの変形は、突出方向にボリューム移動しようとするものである。ブラジャー100では、図3(A)下段に示すように、移動しようとするバストに対し、バストトップより上まで覆い両脇側から左右に跨って繋がっているカップ表布105は変形が小さい。そのため、衣類本体部(カップ部101)の密着状態をキープしやすいため、バストの変形を抑制することができる。
ノンワイヤータイプの従来品のブラジャーでは、静止立位時では、図3(B)下段に示すように、突出内方向にボリューム移動するバストの影響を受け、カップ部が突出内方向へ押し出され、カップ部の上辺や前中心が浮く。
図4および図5は、カップ表布を有しているが、その上辺位置が異なる従来品のブラジャー着用時のバストボリュームの状態を説明する図である。図4はカップ表布の上辺がカップトップ位置より下にあるブラジャーを、図5はカップ表布の上辺がカップ部の上辺より上にあるブラジャーを着用した状態である。図中、斜線を付した部分が、カップ表布の部分である。図4(A)および図5(A)は、静止立位時の胸を正面から見た状態を示す図であり、カップトップ位置の周径ラインを二点鎖線で示している。破線はバストの上側における身体との境界を示す。図4(B)および図5(B)は、前屈時の胸を上から見た状態を示す図であり、前中心を二点鎖線で示している。破線はバストシルエットを、実線はブラジャーの外縁ラインを示す。
図4に示すカップ表布の上辺がカップトップ位置より下にあるブラジャーは、バストトップを潰さないために、バストトップ下に押さえ部材としてカップ表布を配置し、バストトップを避けたバストの下方で寄せる、という考え方で多くは設計されてきた。バストを寄せて上げることを目的とするものはこの形が多く、カップ表布は、バストを寄せ谷間をキープする目的で設けられている。静止立位時には、この目的を達成することができるが(図4(A)参照)、前屈時には、バストの丸みが上方向より内方向に移動しやすく、バストが突出変形して、静止立位時よりもさらに内側に寄る(図4(B)参照)。前屈から静止立位に体勢を戻すと、バストが当初の望ましい位置からずれてしまい、形が崩れる。カップ表布の上辺位置が低いと、ひねったり動いたりしたときに、バスト上方は保持力が十分働かないため、バスト形状が崩れやすくなることがわかる。
図5に示すカップ表布の上辺がカップ部の上辺より上にあるブラジャーは、バストをカップ内に閉じ込めて突出を抑え、晒を巻いたような着用感を得ようとするものがある。全体を押さえるため、バストは、横長形状になりやすい(図5(A)参照)。前屈時には、バストが突出変形して、静止立位時よりもさらに内側に寄り、カップ部上辺が浮く(図5(B)参照)。前屈から静止立位に体勢を戻すと、前屈時に突出変形したバストが、そのままカップ表布で押さえられて、バストは丸みを持った形状というよりも、むしろカップ表布内部に閉じ込められた形状となりやすい。なお、前屈時のバストの突出変形を抑制することを目的として、カップ表布上辺の圧力が強くかかるように設計すると、静止立位時にバストを押し下げてしまうこととなる。図5(A)におけるカップ表布上辺からカップ部上辺の領域では、バストに丸みを持たせたいが、この領域に圧力が強くかかると、所望の形状は得難くなる。一方、丸みを持ったバスト形状を維持することを目的として、カップ表布を伸びやすくすると、動作によるバストの変形を抑制する力が弱まり、静止立位時は下脇方向への変形、前屈時は突出方向への変形が起こりやすくなる。
本発明において、カップ表布105は、非伸縮性または難伸縮性の素材からなることが、着用時の動作によるバストの横方向への変形を防ぐという観点では、好ましい。具体的には、伸長性試験における4.9N時点の伸度が、タテ方向およびヨコ方向ともに100%未満の素材からなることが好ましく、マーキゼット、トリコット、ラッセル、織物、非伸縮のレースなどを用いることができる。これらの中でも、より伸びにくいことが好ましいことから、ポリウレタンを含まない素材からなることがより好ましい。
伸長性試験は、次の方法で行う。試験対象の生地から、160mm×25mmの試験片を、タテ方向及びヨコ方向にそれぞれ2枚採取する。試験片を、上部つかみ25mm、下部つかみ35mm、つかみ間隔100mmとして、定速伸長形引張試験機(島津製作所製”オートグラフ”)に取り付け、300mm±20mm/分の速度で、22.1N(2.25kgf)の荷重となるまで引っ張り、荷重4.9N(0.50kgf)時点の伸び率(%)を測定し、2回の平均値を算出し、整数位で表した数値を伸度とした。なお、測定対象の試験片の大きさが足りない場合など、160mm×25mmの大きさの試験片の採取が困難な場合は、換算することで評価することが可能である。
各種素材について、伸度と本発明のカップ表布としての適性を評価した結果を表1に示す。カップ表布としての適性については、前傾動作後も、立位時の上胸の丸みがキープできたものを「S」、前傾動作後、上胸の丸みは立位時に比べてやや減少するが許容するレベルであるものを「A」、前傾動作後の上胸の丸みが減少したものを「B」とした。
Figure 2023070228000002
表1に示すように、判定結果が「S」または「A」となった素材は、伸長性試験における4.9N時点の伸度が、タテ方向およびヨコ方向ともに100%未満の素材であることがわかる。また、判定結果が「S」となった素材は、いずれもポリウレタンを含まない素材であった。判定結果が「B」となった素材は、前記伸度について、タテ方向およびヨコ方向の少なくとも一方が100%以上であった。
本発明において、カップ部101としては、可撓性を有するポリウレタンフォーム、不織布、あるいはポリウレタンなどの高弾性糸から編成された厚手シート状の素材(ダンボールニット、ダブルラッセル)、薄手の布地(生地)、織布等を使用することができる。カットソーカップを用いることもできる。カップ部101は、成型カップのような形作られたカップでなくてもよい。着用時には、カップ部101内に中身(バスト)が入るので、カップ表布によってカップ部101は丸みが押しつぶされることなく、成型カップでなくてもその形状を維持できる。
バック部103としては、伸縮性のある経編地や緯編地であることが好ましく、例えば、ツーウェイラッセル、ベアスムース、ストレッチラッセルレース、パワーネットおよびツーウェイトリコット等を用いることができる。
本実施形態のブラジャーでは、連結係止部107として、ホック(例えば、フック・アンド・アイ(鈎ホック))を使用することができるが、他の種類の係止具を使用してもよい。また、バック部103が連結係止部を有していなくてもよい。例えば、連結係止部がないタイプ、バック部を結んで係止するタイプであってもよい。
連結係止部107としては、ホック(例えば、フック・アンド・アイ(鈎ホック))、グリッパー、ボタン、紐、面ファスナーなどを、デザインや用途に応じて適宜選択して使用することができる。なお、上記のフック・アンド・アイやグリッパー、ボタンを用いる場合には、複数の留め位置を予め設けておくことにより、締め付け具合を微調整できるようにしておくことも好ましい。なお、上記以外の他の種類の係止具を使用してもよい。
本実施形態のブラジャー100は、一対の肩ストラップ104を有しているが、本発明においては、肩ストラップのない、いわゆるストラップレスの態様とすることもできる。肩ストラップを有していると、着用時のブラジャーの位置が安定するため、好ましい。本実施形態においては、肩ストラップ104の一端はカップ部101に取り付けられ、肩ストラップ104の他端はバック部103の上辺部に取り付けられた円環の係止具108Aを通って反転し、エイト環からなる長さ調節具108Bに導入されることによって、バック部103の上辺に取り付けられている。このような方法で肩ストラップ104を取り付けると、肩ストラップ104の長さは調整が可能となる。肩ストラップ104の態様はこれに限定されず、例えば、前記一対のカップ部101の上部同士を互いに繋ぐように取り付けられている、いわゆる「ホルターネック」タイプであってもよい。肩ストラップ104の取り付け位置は、カップ部101の形状やブラジャーのデザインによって決定することができる。肩ストラップ104は、カップ部101を肩から吊り下げるものであればよい。例えば、肩ストラップ104は、紐や布テープであってもよいし、タンクトップのような幅の広い、いわゆるラウンドタイプのストラップであってもよい。肩ストラップ104の態様は一対のカップ部101に対応して一対の肩ストラップ104をそれぞれカップ部101上部とバック部103に取り付ける態様に限定されず、例えば、スポーツタイプのブラジャーの肩ストラップのように、背中側で2本の肩ストラップ104が一体となりバック部103に取り付けられる態様であってもよい。
なお、本実施形態では、3/4カップのブラジャーを例示して説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、例えば、1/2カップ等のブラジャーに適用することもできる。
本実施形態において、ブラジャー100は、カップくり部102にはワイヤーが設けられていないノンワイヤータイプであるが、本発明はノンワイヤータイプに限定されず、ワイヤータイプのブラジャーにも適用することができる。カップくり部102には、剛直なワイヤー等を設けず変形可能なものであってもよく、例えば、布材を重ね合わせて形成してもよい。カップくり部102は、ノンワイヤーでもよいし、剛性の低い樹脂ワイヤーや、前記樹脂ワイヤーと同程度の剛性を有する金属ワイヤー等を設けていてもよい。前記金属ワイヤーとしては、径が小さい(細い)ものや、剛性の低いチタン等の材料を用いて形成されたワイヤーを用いることができる。布材を重ね合わせてカップくり部102を形成する場合には、バージスラインに沿うような湾曲形状を有する布テープを重ね合わせて用いてもよい。カップくり部102が変形可能な材料からなる場合、楽な着用感のブラジャーとすることができる。カップくり部102は、カップ部101とは別部材で構成してもよい。
(第2の実施形態)
図6に、本発明のカップ部を有する衣類の第2の実施形態に係るブラジャー200を示す。図6(A)は、第2の実施形態に係るブラジャー200のカップ部付近を正面側から見た図である。図中、斜線を付した部分が、カップ表布205の部分である。図6(A)において、ジグザグ線で示している部分は、カップ表布205と衣類本体部との縫着箇所である。図6(B)は、ブラジャー200のカップ表布205を示す図である。
本実施形態のブラジャー200は、カップ表布205が、衣類本体部の脇上辺部Sおよびカップくり部102の脇側部分において、衣類本体部と縫着されているが、他の部分においては固着されていない他は、第1の実施形態と同様の構成であるワイヤー入りのブラジャーである。本実施形態のブラジャー200も、第1の実施形態のブラジャーと同様の効果を得ることができる。
第1の実施形態および第2の実施形態においては、土台部110は、カップ部101の脇部分まで延設されているが、カップ部101の下縁途中まで延設されているものであってもよい。カップ部101の下縁途中までの延設とした、バリエーションを有するデザイン設計も可能である。
なお、第1の実施形態および第2の実施形態では、ブラジャー100、200は、土台部110を介して左右のカップくり部102が連結されるとともに、土台部110を介してカップくり部102とバック部103とが連結されている例を挙げて説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、例えば、土台部110を備えない、いわゆるメガネタイプのブラジャーとしてもよく、バック部103がカップくり部102に直接連結されるように前方へ延び、左右のカップくり部102の前中心側部分同士を連結する連結部材を別途備える態様とすることができる。土台部110を設けることで、アンダーバスト部分での装着安定性を向上させることができるが、一方でこのような態様とすることにより、軽い着け心地を実現することができる。
(第3の実施形態)
図7(A)に、本発明のカップ部を有する衣類の第3の実施形態に係る、タンクトップタイプのカップ付きニット300を示す。図7(A)は、カップ付きニット300を正面側から見た図である。図中、斜線を付した部分が、カップ表布305の部分である。
このカップ付きニット300は、上半身用衣類であるニットインナーのブラジャー相当部分として、カップ部301およびカップ表布305が設けられており、これらによってニットインナーにブラジャーに相当する機能が付加されている。カップ部301、カップくり部302およびカップ表布305は、図1で説明したブラジャー100におけるカップ部101、カップくり部102およびカップ表布105とほぼ同一の概念のもとに設計されている。本態様においては、カップ付きニット300は、カップ部301の上部に肩ストラップ304を、カップくり部302の下側および脇側(脇接ぎ部306)に、身頃310を有しており、身頃310は本発明における衣類本体部に含まれている。身頃310は、その背面部に連結係止部を有しておらず、連結係止部の操作をすることなく着脱ができる態様である。本態様では、身頃310が第1の実施形態におけるバック部の機能を有しているが、ブラジャー100と同様のバック部を別途設けて、その下に身頃310を取り付けてもよいし、バック部の身頃の内側に内蔵してもよい。
(第4の実施形態)
図7(B)に、本発明のカップ部を有する衣類の第4の実施形態に係る、タンクトップタイプのカップ付きニット400を示す。図7(B)は、カップ付きニット400を正面側から見た図である。図中、斜線を付した部分が、カップ表布405の部分である。
このカップ付きニット400は、上半身用衣類であるニットインナーのブラジャー相当部分として、カップ部401およびカップ表布405が設けられており、これらによってニットインナーにブラジャーに相当する機能が付加されている。カップ部401、カップくり部402およびカップ表布405は、図6で説明したブラジャー200におけるカップ部101、カップくり部102およびカップ表布205とほぼ同一の概念のもとに設計されている。本態様においては、カップ付きニット400は、カップ部401の上部に肩ストラップ404を、カップくり部402の下側から脇側にかけて、身頃410を有しており、身頃410は本発明における衣類本体部に含まれている。身頃410は、その背面部に連結係止部を有しておらず、連結係止部の操作をすることなく着脱ができる態様である。本態様では、身頃410が第2の実施形態におけるバック部の機能を有しているが、ブラジャー200と同様のバック部を別途設けて、その下に身頃410を取り付けてもよいし、バック部の身頃の内側に内蔵してもよい。
以上のように、本発明のブラジャーおよびカップ付きニットは、バストの脇側への広がりを防いで上胸の丸みを造形可能であり、かつ、着くずれもしにくいものである。
以上、実施の形態の具体例として、ブラジャーおよびカップ付きニットをあげて本発明を説明したが、本発明のカップ部を有する衣類は、これらの具体例で記載されたもののみに限定されるものではなく、種々の態様が可能である。例えば、上記の実施形態のような衣類以外にも、ブラキャミソール、ボディースーツ、ブラスリップ、水着、レオタード、その他各種のカップ部を有する衣類に適用できる。
本発明のカップ部を有する衣類は、種々の態様が可能である。例えば、上記の実施形態のような衣類以外にも、ファンデーション衣類、スポーツ衣類、アウターなど、各種のカップ部を有する衣類に適用できる。
100、200 ブラジャー
101、301、401 カップ部
102、302、402 カップくり部
103 バック部
104、304、404 肩ストラップ
105、205、305、405 カップ表布
106、306 脇接ぎ部
107 連結係止部
108A 円環係止具
108B 長さ調節具
110 土台部
300、400 カップ付きニット
310、410 身頃

S 脇上辺部
T カップトップ位置

Claims (7)

  1. 一対のカップ部およびカップくり部を含む衣類本体部と、前記一対のカップ部の表側を一体で覆うカップ表布とを備え、
    前記カップくり部は、前記一対のカップ部の下縁に位置し、
    前記カップ表布は、その脇側部分が前記一対のカップ部の少なくとも両脇側で前記衣類本体部と固着されるとともに、前記一対のカップ部のカップトップ位置間では前記衣類本体部と固着されておらず、
    前記カップ表布の上辺は、前記カップトップ位置を通る垂線上において、前記カップ部の上辺と前記カップトップ位置との間の部分を通っていることを特徴とするカップ部を有する衣類。
  2. 一対のカップ部、カップくり部および一対のバック部を含む衣類本体部と、前記一対のカップ部の表側を一体で覆うカップ表布とを備え、
    前記カップくり部は、前記一対のカップ部の下縁に位置し、
    前記カップ表布は、その脇側部分が前記一対のカップ部の少なくとも両脇側で前記衣類本体部と固着されるとともに、前記一対のカップ部のカップトップ位置間では前記衣類本体部と固着されておらず、
    前記カップ表布の上辺は、前記カップトップ位置を通る垂線上において、前記カップ部の上辺と前記カップトップ位置との間の部分を通っていることを特徴とするカップ部を有する衣類。
  3. 前記カップ表布は、前記衣類本体部の脇上辺部および脇接ぎ部において、前記衣類本体部と固着されている、請求項1または2記載のカップ部を有する衣類。
  4. 前記カップ表布は、前記衣類本体部の脇上辺部および前記一対のカップくり部の脇部において、前記衣類本体部と固着されている、請求項1または2記載のカップ部を有する衣類。
  5. 前記カップ表布は、伸長性試験における4.9N時点の伸度が、タテ方向およびヨコ方向ともに100%未満の素材からなる、請求項1から4のいずれか一項に記載のカップ部を有する衣類。
  6. 前記カップ表布は、ポリウレタンを含まない素材からなる、請求項5記載のカップ部を有する衣類。
  7. 衣類がブラジャーである、請求項1から6のいずれか一項に記載のカップ部を有する衣類。
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