JP2023067251A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 定着器の読取装置との間に冷却装置が接続された際のシェーディング補正の過剰な実行を抑制する。【解決手段】 トナーを用いて画像を形成してシートに熱定着させる印刷装置107と、シートを搬送させながら前記画像を読み取るCISユニット321と、連続して搬送されるシートの間隔が拡がるように画像形成を制御し、先行するシートが読取位置を通過してから後続のシートが該読取位置を通過するまでにCISユニット321のシェーディング補正を実行するCPU233とを有し、シェーディング補正が実行されてから次回のシェーディング補正が実行されるまでの画像形成されるシートの枚数が、冷却装置110が接続された場合は第1の枚数であって、冷却装置110が接続されない場合は前記第1の枚数より少ない第2の枚数であることを特徴とする画像形成装置。【選択図】 図8
Description
本発明は、シートに形成された画像を読み取る読取装置のシェーディング補正に関する。
近年の画像形成装置には画像抜け、印刷不良、ページ抜け、色ずれ、汚れを検出する検査機能を有するものがある。このような画像形成装置は、画像形成装置から排出されたシート上の画像を読み取る読取装置が接続される。
読取装置の読取手段としての光学センサは温度によって読取結果が変化してしまうので、調整動作が必要となる。調整動作としては、例えば、光学センサが基準部材を読み取った結果に基づき実行されるシェーディング補正がある。
ここで、画像形成装置はシェーディング補正が実行される度にダウンタイムを生じてしまう。これは、シェーディング補正が実行される間、画像形成装置は読取装置へシートを排出することができないからである。そのため、シェーディング補正が実行される度に画像形成装置は画像の形成を中断する必要があった。
また、画像が熱定着されたシートからの熱によって光学センサの温度が上昇してしまうと、読取結果が変化してしまう。そこで、特許文献1に記載の画像形成装置は、読取装置と画像形成装置との間に、画像形成装置から排出されたシートを冷却する冷却手段を有する。
特許文献1に記載の画像形成装置は、冷却装置が接続可能な構成となっている。しかしながら、このような従来の画像形成装置であっても、冷却装置が接続されるか否かにかかわらず、冷却装置が接続されていないものとしてシェーディング補正を実行するように設計されていた。
そこで、本発明の目的は、シェーディング補正の過剰な実行を抑制することにある。
上記課題を解決するため、本発明に記載の画像形成装置は、トナーを用いて画像を形成する画像形成部と、前記画像をシートに転写する転写部と、前記画像を前記シートに熱定着させる定着部とを有する画像形成手段と、前記シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段に前記シートを搬送させながら前記シート上の前記画像を読み取る読取手段と、基準部材と、前記搬送手段により連続して搬送されるシートの間隔が拡がるように前記画像形成手段による画像形成を制御し、前記連続して搬送されるシートに含まれる先行するシートが前記読取手段の読取位置を通過してから前記連続して搬送されるシートに含まれる後続のシートが前記読取手段の前記読取位置を通過するまでに前記読取手段に前記基準部材を読み取らせ、前記読取手段による前記基準部材の読取結果に基づいて前記読取手段のシェーディング補正を実行する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記搬送手段が前記シートを搬送する搬送方向において前記画像形成手段と前記読取手段との間に前記シートを冷却する冷却装置が接続された場合、前記読取手段が前記基準部材を前回読み取ってから前記画像形成手段により画像が形成されるシートの枚数が第1の枚数に達した後に前記読取手段に前記基準部材を読み取らせ、前記制御手段は、前記搬送方向において前記画像形成手段と前記読取手段との間に前記冷却装置が接続されない場合、前記読取手段が前記基準部材を前回読み取ってから前記画像形成手段により画像が形成されるシートの前記枚数が前記第1の枚数より少ない第2の枚数に達した後で、且つ前記第1の枚数に達する前に前記読取手段に前記基準部材を読み取らせることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明の他の画像形成装置は、トナーを用いて画像を形成する画像形成部と、前記画像をシートに転写する転写部と、前記画像を前記シートに熱定着させる定着部とを有する画像形成手段と、前記シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段に前記シートを搬送させながら前記シート上の前記画像を読み取る読取手段と、基準部材と、前記搬送手段により連続して搬送されるシートの間隔が拡がるように前記画像形成手段による画像形成を制御し、前記連続して搬送されるシートに含まれる先行するシートが前記読取手段の読取位置を通過してから前記連続して搬送されるシートに含まれる後続のシートが前記読取手段の前記読取位置を通過するまでに前記読取手段に前記基準部材を読み取らせ、前記読取手段による前記基準部材の読取結果に基づいて前記読取手段のシェーディング補正を実行する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記搬送手段が前記シートを搬送する搬送方向において前記画像形成手段と前記読取手段との間に前記シートを冷却する冷却装置が接続された場合、前記読取手段が前記基準部材を前回読み取ってからの経過時間が第1の時間を越えた後に前記読取手段に前記基準部材を読み取らせ、前記制御手段は、前記搬送方向において前記画像形成手段と前記読取手段との間に前記冷却装置が接続されない場合、前記読取手段が前記基準部材を前回読み取ってからの前記経過時間が前記第1の時間より短い第2の時間を越えた後で、且つ前記第1の時間に達する前に前記読取手段に前記基準部材を読み取らせることを特徴とする。
本発明によれば、シェーディング補正の過剰な実行を抑制できる。
(画像形成システム)
図1は画像形成システムの概略構成図である。図1(a)に示す画像形成システムは、印刷装置107、検品装置108、及び大容量スタッカ109を有する画像形成装置101と、外部コントローラ102と、クライアントPC103とから構成される。一方、図1(b)に示す画像形成システムは、印刷装置107、検品装置108、大容量スタッカ109、及び冷却装置110を有する画像形成装置101と、外部コントローラ102と、クライアントPC103とから構成される。つまり、図1(a)に示す画像形成システムと図1(b)に示す画像形成システムの構成の違いは冷却装置110の有無だけである。
図1は画像形成システムの概略構成図である。図1(a)に示す画像形成システムは、印刷装置107、検品装置108、及び大容量スタッカ109を有する画像形成装置101と、外部コントローラ102と、クライアントPC103とから構成される。一方、図1(b)に示す画像形成システムは、印刷装置107、検品装置108、大容量スタッカ109、及び冷却装置110を有する画像形成装置101と、外部コントローラ102と、クライアントPC103とから構成される。つまり、図1(a)に示す画像形成システムと図1(b)に示す画像形成システムの構成の違いは冷却装置110の有無だけである。
画像形成装置101と外部コントローラ102はLAN105とビデオケーブル106を介して通信可能に接続されている。外部コントローラ102はLAN104を介してクライアントPC103と通信可能に接続されており、クライアントPC103から外部コントローラ102に対して印刷指示が行われる。なお、外部コントローラ102は、例えば、画像処理コントローラ又はプリントサーバ又はDFE(Digital Front Endの略)である。
クライアントPC103には印刷データを外部コントローラ102で処理可能な印刷記述言語に変換する機能を有するプリンタドライバがインストールされている。印刷を行うオペレータは各種アプリケーションからプリンタドライバを介して印刷指示を行うことができる。プリンタドライバはオペレータからの印刷指示に基づいて外部コントローラ102に対して印刷データを送信する。この印刷データには、印刷動作に必要な情報や、印刷物の属性を示す情報などが含まれている。例えば、印刷物の画像比率や、印刷物に機密情報が含まれているか、などの情報である。外部コントローラ102はクライアントPC103から印刷指示を受け取ると、データ解析やラスタライズ処理を行い、画像形成装置101に対して印刷データを転送し印刷指示を行う。
次に画像形成装置101について説明する。印刷装置107は、印刷装置107の給紙部から搬送されるシートに対してトナーを用いて画像を形成する。この印刷装置107の構成及び動作原理は次のとおりである。画像データに基づき光源からのレーザ光をポリゴンミラーにより反射し、走査光が感光ドラムを走査する。このレーザ光により感光ドラム上には静電潜像が形成される。感光ドラム上の静電潜像はトナーによって現像され、感光ドラムにはトナー像が顕像化される。感光ドラム上のトナー像は中間転写ベルト308へ一次転写された後に、シートに二次転写される。印刷装置107はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のトナー像を形成するために4つの感光ドラムを有する。4つの感光ドラムからイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)が順次重ねて中間転写ベルト308へ転写される。このトナー像が転写されたシートは定着器311(及び313)へ搬送される。定着器311(及び313)は、ヒータとローラ(又はベルト)を備え、シート上のトナー像を熱と圧力によってシートに定着させる。定着器311はシートに画像を熱定着させる定着部として機能する。
検品装置108は、搬送されたシートの画像を読み取り、予め登録されたリファレンス画像と比較することで、印刷された画像が正常かどうかを判定する。大容量スタッカ109はシートを積載する排紙部を備える排紙装置として機能する。
図1(b)では、さらに冷却装置110が、シートが搬送される搬送方向において印刷装置107と検品装置108の間に接続されている。冷却装置110は、搬送されたシートを冷却し、シートのカール等の不都合な現象を抑える装置である。
図1で説明した画像形成システムは画像形成装置101に外部コントローラ102が接続された構成であるが、本発明は外部コントローラ102の接続された構成に限定されない。すなわち、画像形成装置101をLAN104に接続し、クライアントPC103から、画像形成装置101が処理可能な印刷データを受信する構成でもよい。この場合、画像形成装置101において、データ解析やラスタライズ処理が行われる。
図2は、図1(b)に示す画像形成システムの制御ブロック図である。ここでは、図1(a)に示す画像形成システムの制御ブロック図は、冷却装置110がないだけなので、その説明が省略される。
画像形成装置101の印刷装置107は、通信I/F217、LANI/F218、ビデオI/F220、HDD221、CPU222、メモリ223、操作部224、ディスプレイ225で構成される。さらに画像形成装置101の印刷装置107は、レーザ露光部227、画像形成部228、定着部229、給紙部230を備える。それぞれの構成要素はシステムバス231を介して接続される。
通信I/F217は通信ケーブル251を介して検品装置108、大容量スタッカ109、及び冷却装置110と接続され、それぞれの装置の制御のための通信が行われる。また、画像形成システムの電源投入時には初期通信を行い、どんな機器が接続されているか判定し、各装置へと機器接続構成に関する情報(コンフィグ情報)を通達する。
LANI/F218はLAN105を介して外部コントローラ102と接続され、印刷データなどの通信が行われる。ビデオI/F220はビデオケーブル106を介して外部コントローラ102と接続され、画像データなどの通信が行われる。
HDD221は、プログラムやデータが保存された記憶装置である。CPU222はHDD221に保存されたプログラム等に基づいて、画像処理制御や印刷の制御を包括的に行う。メモリ223は、CPU222が各種処理を行う際に必要となるプログラムや、画像データが記憶され、ワークエリアとして動作する。操作部224は、オペレータからの各種設定の入力や操作の指示を受け付ける。ディスプレイ225には、画像処理装置の設定情報や印刷ジョブの処理状況などが表示される。
レーザ露光部227は、感光ドラムを露光する光源を制御するレーザドライバである。画像形成部228は、感光体として機能する感光ドラム、感光ドラムを帯電する帯電器、感光ドラムに形成された静電潜像をトナーを用いて現像する現像器、感光ドラム上の画像を中間転写ベルト308へ転写する一次転写ローラ、二次転写ローラ309を備える。
定着部229はシート上のトナーを熱と圧力でシートに熱定着する。給紙部230はシートを給紙するための装置である。
次に画像形成装置101の検品装置108の構成について説明する。画像形成装置101の検品装置108は、通信I/F232、CPU233、メモリ234、画像読取部235、表示部236、操作部237、画像処理部238で構成され、それぞれの構成要素はシステムバス239を介して接続される。通信I/F232は通信ケーブル251を介して印刷装置107と接続され、制御に必要な通信が行われる。CPU233は、メモリ234に格納された制御プログラムに応じて、検品に必要な各種制御を行う。メモリ234は、制御プログラムが保存された記憶装置である。
画像読取部235は、CPU233の指示に基づき、搬送されたシート上の画像を読み取る。CPU233は、画像読取部235によって読み取られた画像と、メモリ234に保存されたリファレンス画像と比較し、印刷された画像が正常かどうかを判定する。表示部236は、検品結果や設定画面などが表示される。操作部237は、オペレータによって操作され、検品装置108の設定変更やリファレンス画像の登録などの指示を受け付ける。画像処理部238は画像読取部235の画像読取によるゲイン調整値の設定などを行い、画像の読取結果に反映させる。
次に画像形成装置101の大容量スタッカ109の構成について説明する。画像形成装置101の大容量スタッカ109は、通信I/F240、CPU241、メモリ242、排紙制御部243で構成され、それぞれの構成要素はシステムバス244を介して接続される。通信I/F240は通信ケーブル251を介して印刷装置107と接続され、制御に必要な通信が行われる。CPU241は、メモリ242に格納された制御プログラムに応じて、排紙に必要な各種制御を行う。メモリ242は、制御プログラムが保存された記憶装置である。排紙制御部243は、CPU240からの指示に基づき、搬送されたシートを第一排紙部331、または第二排紙部334に搬送する制御を行う。
次に画像形成装置101の冷却装置110の構成について説明する。冷却装置110は、通信I/F245、CPU246、メモリ247、冷却ベルトモータ248、冷却ファンモータ249で構成され、それぞれの構成要素はシステムバス250を介して接続される。通信I/F245は通信ケーブル251を介して印刷装置107と接続され、制御に必要な通信が行われる。CPU246は、メモリ247に格納された制御プログラムに応じて、冷却ベルトモータ248と冷却ファンモータ249を駆動させ、シートの冷却を行う。
次に外部コントローラ102の構成について説明する。外部コントローラ102は、CPU208、メモリ209、HDD210、キーボード211、ディスプレイ212、LANI/F213,LANI/F214、ビデオI/F215で構成され、システムバス216を通して接続されている。CPU208は、HDD210に保存されたプログラムやデータに基づいてクライアントPC103からの印刷データの受信、RIP処理、画像形成装置101への印刷データの送信などの処理を包括的に実行する。メモリ209は、CPU208が各種処理を行う際に必要なプログラムやデータが記憶され、ワークエリアとして動作する。HDD210には、印刷処理などの動作に必要なプログラムやデータが記憶される。キーボード211は、外部コントローラ102の操作指示を入力するための装置である。ディスプレイ212には、外部コントローラ102の実行アプリケーション等の情報を静止画や動画の映像信号により表示される。LANI/F213は、LAN104を介してクライアントPC103と接続され、印刷指示などの通信が行われる。LANI/F214は、LAN105を介して画像形成装置101と接続され、印刷指示などの通信が行われる。ビデオI/F215は、ビデオケーブル106を介して画像形成装置101と接続され、印刷データなどの通信が行われる。
次にクライアントPC103の構成について説明する。クライアントPC103は、CPU201、メモリ202、HDD203、キーボード204、ディスプレイ205、LANI/F206で構成され、システムバス207を介して接続されている。CPU201は、HDD203に保存された文書処理プログラム等に基づいて印刷データの作成や印刷指示を実行する。またCPU201は、システムバスに接続される各デバイスを包括的に制御する。メモリ202は、CPU201が各種処理を行う際に必要となるプログラムやデータが記憶され、ワークエリアとして動作する。HDD203には、印刷処理などの動作に必要なプログラムやデータが記憶される。キーボード204はクライアントPC103の操作指示を入力するための装置である。ディスプレイ205には、クライアントPC103の実行アプリケーション等の情報が静止画や動画の映像信号により表示される。LANI/F206は、LAN104と接続されており、印刷指示などの通信が行われる。
以上の説明において、外部コントローラ102と画像形成装置101はLAN105とビデオケーブル106が接続されているが、印刷に必要なデータの送受信が行える構成であればよく、例えば、ビデオケーブルのみの接続構成でもよい。また、メモリ202、メモリ209、メモリ223、メモリ234、メモリ241、メモリ247はそれぞれ、データやプログラムを保持するための記憶装置であればよい。たとえば、揮発性のRAM、不揮発性のROM、内蔵HDD、外付けHDD、USBメモリなどで代替した構成でもよい。
図3は画像形成装置101の概略断面図である。図3(a)に示す画像形成装置101は、印刷装置107と検品装置108と大容量スタッカ109を備え、冷却装置110が接続されていない。一方、図3(b)に示す画像形成装置101は、印刷装置107と検品装置108と大容量スタッカ109と冷却装置110を備える。図3(b)の画像形成装置101において冷却装置110は印刷装置107と検品装置108との間に接続されている。
印刷装置107はシートに画像を印刷する。印刷装置107は画像形成ステーション304、305、306、及び307と中間転写ベルト308と給紙デッキ301、及び302と、二次転写ローラ309を備える。画像形成ステーション304はブラック(K)のトナーを用いて画像を形成する。画像形成ステーション305はシアン(C)のトナーを用いて画像を形成する。画像形成ステーション306はマゼンタ(M)のトナーを用いて画像を形成する。画像形成ステーション307はイエロー(Y)のトナーを用いて画像を形成する。各画像形成ステーション304、305、306、及び307により形成された画像は中間転写ベルト308へ転写される。給紙デッキ301、及び302には、各種シートが収容される。各給紙デッキ301、及び302は、収容されたシートの最上位のシートを一枚ずつシート搬送パス303へ搬送することが可能である。シート搬送パス303へ搬送されたシートは、中間転写ベルト308上の画像が転写されるように、二次転写ローラ309へ向けて搬送される。二次転写ローラ309はシート搬送パス303から搬送されてきたシートへ画像を転写する。二次転写ローラ309はシートに画像を転写する転写部として機能する。
画像が転写されたシートは定着器311へ搬送される。定着器311はヒータを有する加熱ローラと加圧ローラを備え、画像をシートへ定着させる。定着器311を抜けたシートはシート搬送パス312を通ってシート搬送パス315へと搬送される。ここで、シートの種類によっては、定着器311を通過したシートを定着器313へと搬送させる。定着器313を通過したシートはシート搬送パス314を通ってシート搬送パス315へと搬送される。ディスプレイ225は、画像形成装置101の印刷状況や設定のための情報を表示する。
画像形成モードが両面モードの場合、シートはシート反転パス316へ搬送され、シート反転パス316でスイッチバックした後、両面搬送パス317を通って、二次転写ローラ309へ再び搬送される。シート反転パス316から両面搬送パス317を通って二次転写ローラ309へ再び搬送されたシートは、シートの最初に二次転写ローラ309を通過するときと表裏が反転している。これにより、シートの2面目に画像が転写される。
図3(b)のように冷却装置110が接続されている場合、印刷装置107を通過したシートは冷却装置110へ搬送される。冷却装置110は、冷却ベルト343、及び344と、ヒートシンク341、及び342と、冷却ファン345、及び346を備える。冷却ファン345、346はヒートシンク341、342の周囲の温まった空気を対流させ、ヒートシンク341、342の放熱を促進する。これにより、ヒートシンク341、342を冷却する。これにより、冷却ベルト343、及び344の温度が低下し、冷却ベルト343、及び344に挟持して搬送されるシートの熱が低下する。
図3(a)の画像形成装置101は、印刷装置107から排出されたシートが検品装置108へ搬送される。また、図3(b)の画像形成装置101は、印刷装置107から排出されたシートが冷却装置110を通過した後に検品装置108へ搬送される。
検品装置108は、シート搬送パス323にシートを搬送する搬送ローラと、CISユニット321、及び322を備える。検品装置108は、搬送ローラによってシート搬送パス323にシートを搬送させながら、上流側の読取位置を通過しているシートから該シートの上面の画像をCISユニット321によって読み取る。また、検品装置108は、搬送ローラによってシート搬送パス323にシートを搬送させながら、下流側の読取位置を通過しているシートから該シートの下面の画像をCISユニット322によって読み取る。CISユニット321はシートの上面を、CISユニット322はシートの下面を読み取るための読取部として機能する。
検品装置108は、CISユニット321によって読み取られたシートの上面の画像(読取画像)と上面のリファレンス画像とを比較し、シートの上面の読取画像に異常が発生しているか否かを判定する。また、検品装置108は同様に、CISユニット322によって読み取られたシートの下面の画像(読取画像)と下面のリファレンス画像とを比較し、シートの上面の読取画像に異常が発生しているか否かを判定する。これらの処理は検品処理と称される。
表示部236には検品装置108によって行われた検品結果が表示される。なお、CISユニットの読取部はCCDやCMOSなど他の光学系センサでもよい。検品装置108は、読み取ったシート枚数が所定数に達すると、CISユニットのシェーディング補正を行う。シェーディング補正の内容の詳細については、後述する。
検品装置108を通過したシートはシート搬送パス332を通して大容量スタッカ109へと搬送される。大容量スタッカ109は、シートを積載するトレイとして、第一排紙部331を有する。シートはシート搬送パス332からシート搬送パス333を経由して、第一排紙部331に積載される。さらに大容量スタッカ109は、排紙トレイとして第二排紙部334を有する。第二排紙部334に出力する場合は、シート搬送パス332からシート搬送パス335を経由して第二排紙部334へシートが搬送される。337はシートを反転するための反転部である。この反転部337は、シートを第一排紙部331に積載する場合に使用される。入力されたシートの向きと出力時点でのシートの向きが同一となるように、第一排紙部331に積載する場合には反転部337で一度シートを反転させる。第二排紙部334は、積載時にフリップせずにそのままシートを排出するため、反転部337での反転動作は行わない。
(シェーディング補正)
検品装置108のシェーディング補正について、図4~図7を参照して説明する。図4はCISユニット321、322の概略図である。図5は、CPU233が実施する検品装置108のシェーディング補正のフローチャートである。このフローは、電源投入時や、読み取ったシート数が所定枚数に達した場合等に実施される。ここではCISユニット321について説明するが、CISユニット322についても同様である。
検品装置108のシェーディング補正について、図4~図7を参照して説明する。図4はCISユニット321、322の概略図である。図5は、CPU233が実施する検品装置108のシェーディング補正のフローチャートである。このフローは、電源投入時や、読み取ったシート数が所定枚数に達した場合等に実施される。ここではCISユニット321について説明するが、CISユニット322についても同様である。
最初にCPU233は、シェーディング補正開始を印刷装置107のCPU222へ通知する(S501)。印刷装置107のCPU222は、当該通知をうけて印刷処理を一時中断すべく給紙デッキからの給紙を停止する。ただし、一時中断しようとしても、印刷装置107内に残っているシートに対しては印刷処理、および検品装置108による検品処理を終える必要がある。そのため、検品装置のCPU233は、印刷装置107のCPU222からシェーディング補正の実行指示が通知されるまで、シェーディング補正の開始を待機する(S502)。印刷装置107のCPU222は、印刷動作中であったシートが全て大容量スタッカ109へ到達した後、シェーディング補正の実行指示を検品装置108へ通知する。なお、印刷装置107が印刷動作中でない場合、印刷装置107のCPU222は即座に実行指示を検品装置108へ通知できる。
ステップS502において実行指示が受信された後、CPU233はシェーディング補正を開始すべく、不図示のCIS駆動モータを駆動させ、LED401と読取センサ402を白色基準板403の直上へ移動する(S503)。S503において読取センサ402とLED401が移動した先の位置をシェーディング補正位置と呼ぶ。読取センサ402とLED401がシェーディング補正位置に移動完了後、CPU233はLED401を点灯し(S504)、読取センサ402によって白色基準板403を読み取ってゲイン調整値を算出する(S505)。
図6は、ゲイン調整の概念を示す図である。図6の横軸は白色基準板403を読み取った場合の主走査方向の位置と画像信号の関係を示した模式図である。図6において縦軸は画像信号としての輝度値である。図6で、初期設定のまま白色基準板403を読み取った時の読取輝度特性を点線Aで示す。画像信号で「白」を表す最大値をTgt0で示す。LED401や読取センサ402の配光特性により、初期設定でサンプルされる輝度の最大値は想定される「白」の輝度Tgt0と一致しない。この最大値がTgt0と一致するように、画像処理部238内の増幅回路において画像信号を一様に増幅する。この増幅率を決定することをゲイン調整値算出という。ゲイン調整後の1ライン分の輝度特性は図6の実線Bで示すようになる。CPU233は、ゲイン調整値算出後、算出した値を画像処理部238に設定し、以降の読み取りに反映させる(S506)。
図6のように、全面が一様な基準板を読み取っても、輝度特性には主走査方向の画像位置によるばらつきがある。これを補正するのがシェーディング補正の主旨である。図5において、CPU233は再度白色基準板403の画像を読み取り、シェーディングデータを生成する(S507)。
図7にシェーディング補正データ生成の概念を示す。図7(a)の実線波形は白色基準板403の画像を主走査方向に1ライン分読み取り、前述のゲイン調整を通した画像信号である。横軸は各画像位置、縦軸は各位置の画像信号の輝度を示している。一様な濃度の白色基準板403を読み取ってサンプルした画像の輝度は、一様な「白」となることが望ましい。この「白」を示す輝度が図中のTgtである。Tgtの値は、Tgt0より大きく、実施するジョブの内容によりあらかじめ決められている。図7(a)の矢印で示すように、1ラインの輝度データが各位置でそれぞれTgtとなるよう、主走査方向の1画素ごとに補正係数を算出する。算出した補正係数は画像処理部238を通して画素ごとにメモリ234に保持される。保持されたメモリ234の内容の一例を図7(b)に示す。画像を読み取る際は、各画素に上記メモリ234内の画素ごとの補正係数を反映する(シェーディング補正を実施する)ことにより、LED401や読取センサ402の画素間のばらつきを排除した一様な画像信号を得ることができる。
シェーディング補正実施後、CPU233は、取得したシェーディングデータをメモリ234に格納しておく(S508)。その後、CPU233は印刷装置107のCPU222へ検品可能であることを示す検品許可通知を出力する。印刷装置107のCPU222は、CPU233からの検品許可通知を受信すると、給紙デッキからの給紙を含む印刷装置107による印刷処理を再開する。これにより、画像形成装置101は、検品装置108へ搬送されるシートの間隔が拡がるようにシートの搬送を制御し、連続して搬送されるシートの先行するシートと後続のシートとの間でシェーディング補正を実行する。
なお、シェーディング補正をする間に印刷処理を一時中断せず、検品処理を行わないようにすることで印刷動作中にシェーディング補正が実施されるようにしてもよい。
(シェーディング補正の実施を判定する判定処理)
装置構成に応じた印刷動作中のシェーディング補正の実施を判定する処理(判定処理)について図8を用いて説明する。図8は、CPU233が実施する検品装置108のシェーディング補正を実施するか否かを判定する制御フローチャート図である。このフローは、検品装置108でシートが一枚読み取られる度に実施される。
装置構成に応じた印刷動作中のシェーディング補正の実施を判定する処理(判定処理)について図8を用いて説明する。図8は、CPU233が実施する検品装置108のシェーディング補正を実施するか否かを判定する制御フローチャート図である。このフローは、検品装置108でシートが一枚読み取られる度に実施される。
シートの読み取りに同期し、CPU233は、読取枚数カウントをインクリメントする(S801)。次にCPU233は、画像形成システムの電源投入時に印刷装置107から通達されたコンフィグ情報に基づき、印刷装置107と検品装置108の間に冷却装置110が接続されているかを判定する(S802)。印刷装置107と検品装置108の間に冷却装置110が接続されている場合、補正実施閾値を200に設定する(S803)。一方、印刷装置107と検品装置108の間に冷却装置110が接続されていない場合、補正実施閾値を100に設定する(S804)。印刷装置107と検品装置108との間に冷却装置が接続されている場合に、読取センサ402に白色基準板403を前回読み取らせてから再び読取センサ402に白色基準板403を読み取らせるまでに読取位置を通過するシートの枚数を第1の枚数とする。印刷装置107と検品装置108との間に冷却装置が接続されていない場合に、読取センサ402に白色基準板403を前回読み取らせてから再び読取センサ402に白色基準板403を読み取らせるまでに読取位置を通過するシートの枚数を第2の枚数とする。本実施形態の画像形成システムは第2の枚数が第1の枚数より少ないので、冷却装置110が非接続である場合のシェーディング補正が冷却装置110が接続された場合のシェーディング補正よりも高頻度に実行される。
補正実施閾値が決まったら、次にCPU233は読取枚数カウントと実施閾値を比較する(S805)。もし読取枚数カウントが実施閾値を超えた場合は、シェーディング補正を実施する(S806)。シェーディング補正の制御内容は図5のフローのことであり、前述した通りである。シェーディング補正が終了したら、読取枚数カウントを0に初期化する(S807)。
なお、実施閾値はこれらの数値に限定されるものではなく、冷却装置が前段に接続されている場合に、そうでない場合よりも実施頻度が下がる関係性であればよい。さらに、冷却装置が複数接続されている場合は、単体で接続されている場合以下に実施頻度が下がるようにしてもよい。また、判定処理に用いるのは読取枚数を基準としたものに限らず、例えば前回のシェーディング実施からの経過時間を基準としたもの等でもよい。
以上のように、本発明では、シート上の画像を読み取る光学センサを備えた読取装置の前段に、シート冷却装置が接続されているかどうかによって読取装置の調整頻度を変えることが可能である。特に、シート冷却装置が接続されている場合にはそうでない場合よりも調整頻度を下げるよう制御することにより、読取装置の調整頻度が適切になり、画像形成システムの稼働率が向上する。
102 外部コントローラ
107 印刷装置
108 検品装置
109 大容量スタッカ
110 冷却装置
233 CPU
321、322 CISユニット
107 印刷装置
108 検品装置
109 大容量スタッカ
110 冷却装置
233 CPU
321、322 CISユニット
Claims (4)
- トナーを用いて画像を形成する画像形成部と、前記画像をシートに転写する転写部と、前記画像を前記シートに熱定着させる定着部とを有する画像形成手段と、
前記シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段に前記シートを搬送させながら前記シート上の前記画像を読み取る読取手段と、
基準部材と、
前記搬送手段により連続して搬送されるシートの間隔が拡がるように前記画像形成手段による画像形成を制御し、前記連続して搬送されるシートに含まれる先行するシートが前記読取手段の読取位置を通過してから前記連続して搬送されるシートに含まれる後続のシートが前記読取手段の前記読取位置を通過するまでに前記読取手段に前記基準部材を読み取らせ、前記読取手段による前記基準部材の読取結果に基づいて前記読取手段のシェーディング補正を実行する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記搬送手段が前記シートを搬送する搬送方向において前記画像形成手段と前記読取手段との間に前記シートを冷却する冷却装置が接続された場合、前記読取手段が前記基準部材を前回読み取ってから前記画像形成手段により画像が形成されるシートの枚数が第1の枚数に達した後に前記読取手段に前記基準部材を読み取らせ、
前記制御手段は、前記搬送方向において前記画像形成手段と前記読取手段との間に前記冷却装置が接続されない場合、前記読取手段が前記基準部材を前回読み取ってから前記画像形成手段により画像が形成されるシートの前記枚数が前記第1の枚数より少ない第2の枚数に達した後で、且つ前記第1の枚数に達する前に前記読取手段に前記基準部材を読み取らせることを特徴とする画像形成装置。 - 前記読取手段の読取画像とリファレンス画像とを比較する比較手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- トナーを用いて画像を形成する画像形成部と、前記画像をシートに転写する転写部と、前記画像を前記シートに熱定着させる定着部とを有する画像形成手段と、
前記シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段に前記シートを搬送させながら前記シート上の前記画像を読み取る読取手段と、
基準部材と、
前記搬送手段により連続して搬送されるシートの間隔が拡がるように前記画像形成手段による画像形成を制御し、前記連続して搬送されるシートに含まれる先行するシートが前記読取手段の読取位置を通過してから前記連続して搬送されるシートに含まれる後続のシートが前記読取手段の前記読取位置を通過するまでに前記読取手段に前記基準部材を読み取らせ、前記読取手段による前記基準部材の読取結果に基づいて前記読取手段のシェーディング補正を実行する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記搬送手段が前記シートを搬送する搬送方向において前記画像形成手段と前記読取手段との間に前記シートを冷却する冷却装置が接続された場合、前記読取手段が前記基準部材を前回読み取ってからの経過時間が第1の時間を越えた後に前記読取手段に前記基準部材を読み取らせ、
前記制御手段は、前記搬送方向において前記画像形成手段と前記読取手段との間に前記冷却装置が接続されない場合、前記読取手段が前記基準部材を前回読み取ってからの前記経過時間が前記第1の時間より短い第2の時間を越えた後で、且つ前記第1の時間に達する前に前記読取手段に前記基準部材を読み取らせることを特徴とする画像形成装置。 - 前記読取手段の読取画像とリファレンス画像とを比較する比較手段をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021178321A JP2023067251A (ja) | 2021-10-29 | 2021-10-29 | 画像形成装置 |
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JP2021178321A Pending JP2023067251A (ja) | 2021-10-29 | 2021-10-29 | 画像形成装置 |
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2021
- 2021-10-29 JP JP2021178321A patent/JP2023067251A/ja active Pending
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