JP2023062608A - 鉄骨の揚重装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現場で鉄骨組立ての時、吊り治具と鉄骨の切り離しを高所作業でもより安全な軽作業で行なえ、且つ部品点数を極力減少させて軽量として製作も容易で、前記鉄骨に固定された受けピースと前記吊り治具との連結を確実且つ容易に行える鉄骨の揚重装置の提供。【解決手段】吊り治具TJを吊りピース2、規制板4、一対の固定板6、6、抜け防止用ボルト3B及びナット3Nから構成し、前記ボルト3Bが両固定板6、6の長孔7に挿通して上方位置にあるときには吊りピース2の嵌合溝KMに受けピース1が嵌合するときにその嵌合を前記ボルト3Bが邪魔することがないようにし、前記ボルト3Bが長孔7内の下方位置にあるときには規制板4が固定された面とは反対側から吊りピース2の嵌合溝KMに嵌合した状態の受けピース1がナット3Nを締めることにより前記ボルト3Bにより嵌合溝KMから外れないようにした。【選択図】図13

Description

本発明は、現場において鉄骨を揚重するために用いる鉄骨の揚重装置に関するものである。
建設現場において、鉄骨の組立ては柱用鉄骨や梁用鉄骨などの鉄骨を所定の位置へ揚重して設置するため、これらの鉄骨には工場等において吊りピースが溶接により固定されており、現場ではこの吊りピースの吊り孔にシャックルピンを挿通させ、吊りワイヤーを介してクレーン等にて鉄骨を吊り上げて組立てる施工法が、一般に実施されている。
しかし、前記吊りピースと前記鉄骨の切り離し作業は、足場の不安定な高所作業であり、例えば大型のシャックルになると大きく重く、切り離し作業の危険度も増していた。
このため、現場で鉄骨組立ての時、吊り治具と鉄骨の切り離しを高所作業でも安全な軽作業で行なえる揚重装置を、本出願人は提案した(例えば、特許文献1参照)。
特許第6857700号公報
しかしながら、前述した提案は従来技術と比較すると、技術的に向上したが、部品点数もやや多く、このため重量も相当量あり、製作が複雑なものであって、実用上問題があった。
そこで、現場で鉄骨組立ての時、吊り治具と鉄骨の切り離しを高所作業でもより安全な軽作業で行なえ、且つ部品点数を極力減少させて軽量として製作も容易で、前記鉄骨に固定された受けピースと前記吊り治具との連結を確実且つ容易に行えて、より実用的な鉄骨の揚重装置を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するために第1の発明は、現場において鉄骨を揚重するために用いる鉄骨の揚重装置であって、
前記鉄骨に溶接される受けピースと、この受けピースと着脱可能に連結すると共にシャックルを連結したクレーン等にて吊りワイヤーを介して前記鉄骨を吊り上げるための吊り治具とを備え、
前記吊り治具を前記受けピースと嵌合し合う嵌合溝を備えた吊りピースと、該吊りピースの一方の面に固定される規制板と、それぞれに開設された縦長の固定用嵌合孔内に内方から前記吊りピースの各外側端部がそれぞれ嵌合した状態で前記吊りピースに固定されると共に縦長の各長孔が開設された一対の固定板と、抜け防止用ボルト及びナットとから構成し、
前記抜け防止用ボルトが前記両固定板の前記長孔に挿通して上方位置にあるときには前記吊りピースの前記嵌合溝に前記受けピースが嵌合するときにその嵌合を当該抜け防止用ボルトが邪魔することがないようにし、前記抜け防止用ボルトが前記長孔内の下方位置にあるときには前記規制板が固定された面とは反対側から前記吊りピースの前記嵌合溝に嵌合した状態の前記受けピースが前記ナットを締めることにより当該抜け防止用ボルトにより前記嵌合溝から外れないようにした
ことを特徴とする。
また第2の発明は、第1の発明において、前記固定板に開設される前記長孔は前記固定用嵌合孔に連通して形成したことを特徴とする。
更に第3の発明は、第1の発明において、前記受けピースと前記吊り治具とが連結した際に、前記吊りピースの下端は、前記鉄骨と前記受けピースとの溶接のビードを避けるように上方に位置するように、前記吊りピースを前記両固定板に固定することを特徴とする。
そこで本発明は、現場で鉄骨組立ての時、吊り治具と鉄骨の切り離しを高所作業でもより安全な軽作業で行なえ、且つ部品点数を極力減少させて軽量として製作も容易で、前記鉄骨に固定された受けピースと前記吊り治具との連結を確実且つ容易に行えて、より実用的な鉄骨の揚重装置を提供することができる。
抜け防止用ボルトが両固定板の長孔に挿通して上方位置にあって受けピースが吊りピースの嵌合溝に嵌合している状態の鉄骨の楊重装置の正面図である。 図1を上から見た図(平面)である。 図1の右側面図である。 図1の背面図である。 図1の底面図である。 受けピースの正面図である。 吊りピースの正面図である。 規制板の正面図である。 固定板の右側面図である。 抜け防止用ボルトとナットの正面図である。 受けピースと吊り治具の嵌合前の斜視図である。 左の図は図1のA-A断面図、右の図は図1の右側面図であり、左右共にシャックル及びシャックルピンの図示を省略する。 受けピースが吊りピースの嵌合溝に嵌合して両固定板の長孔に挿通した抜け防止用ボルトが下方位置にある状態の鉄骨の楊重装置の正面図である。 左の図は図13のB-B断面図、右の図は図13の右側面図であり、左右共にシャックル及びシャックルピンの図示を省略する。 本発明の鉄骨の揚重装置の使用実施例を示す図である。
以下、図を参照しながら、本発明の建設現場等において鉄骨を揚重するために用いる鉄骨の揚重装置の実施形態について説明する。先ず、図1は後述する抜け防止用ボルト3Bが両固定板5、5の長孔7に挿通して上方位置にあって受けピース1が吊りピース2の嵌合溝KMに嵌合している状態の鉄骨の楊重装置の正面図であり、柱用鉄骨や梁用鉄骨などの鉄骨Gに溶接WDされた受けピース1と吊りピース2とが嵌合され、この嵌合した状態を規制板4、一対の固定板5、5により拘束している状態を示している。なお、この状態では、前記抜け防止用ボルト3Bは下降した状態ではないため、前記受けピース1と前記吊りピース2との嵌合状態の前方への拘束はされていない。
図2は図1に示す鉄骨の揚重装置を上から見た状態で、図3は図1に示す鉄骨の揚重装置の右側面図で、図4は図1に示す鉄骨の揚重装置の背面図で、図5は図1に示す鉄骨の揚重装置の底面図である。なお、前記受けピース1、前記吊りピース2、前記規制板4、前記一対の固定板5、5は、ともに鋼材の平板から作製される。
前記鉄骨Gを吊り上げるための基本的な機構は、その下端周囲の前記鉄鋼Gへの接触部位が前記鉄骨Gに溶接WDされた前記受けピース1と吊る側の吊り治具TJとから構成され、前記受けピース1と前記吊り治具TJとは着脱可能な可能である。即ち、前記抜け防止用ボルト3Bが上昇した状態にあっては、その状態のまま前記受けピース1と前記吊りピース2との嵌合を解くことができ、前記抜け防止用ボルト3Bが下降した状態にあっては、このままでは前記受けピース1と前記吊り治具TJとは分離できずに、ナット3Nを緩めて前記抜け防止用ボルト3Bを上昇させた後に前記ナット3Nを締めることにより前記受けピース1と前記吊りピース2との嵌合を解くことができる。
なお、前記吊り治具TJは、図7に示す前記吊りピース2、図8に示す前記規制板4、図9に示す前記一対の固定板5、5、図10に示す前記抜け防止用ボルト3B及び前記ナット3Nから構成される。そして、この吊り治具TJと前記受けピース1とが連結したり、この連結が解除されたりして、前記受けピース1から前記吊り治具TJが着脱可能な鉄骨の楊重装置を構成する。
次に、前記吊り治具TJについて図6乃至図10にもとづき詳述するが、初めに前記受けピース1と前記吊り治具TJの主たる前記吊りピース2とは、図6及び図7に示すように、互いに嵌合し合う嵌合部分が形成されており、以下詳述する。
即ち、前記受けピース1の正面図である図6に示すように、前記受けピース1は鋼材で作製されて前記鉄骨Gに溶接WDにより固定されるもので、外形は凸凹した形状を呈しており、厚さは例えば12mmである。そして、前記受けピース1は上部の2つの嵌合部1A、1Bと、中間部の3つの嵌合溝(被嵌合部)1C、1D、1Eと、同じく中間部の嵌合部1F、1Gと、下部の1つの横長の支承部1Hとが形成されている。
また、図7に示すように、前記吊りピース2は鋼材で作製され、厚さは前記受けピースと同じで、例えば12mmであり、下端部の一部が開口した嵌合溝KMが開設されている。即ち、前記吊りピース2には前記受けピース1の前記嵌合部1Aが嵌合する嵌合溝2Aと、同じく前記嵌合部1Bが嵌合する嵌合溝2Bと、前記嵌合溝2A、2Bにそれぞれ連通する嵌合溝2C、2Dが形成されている。更に前記吊りピース2は、前記受けピース1の前記嵌合溝1Cに嵌合する嵌合部2Eと、同じく前記嵌合溝1Dに嵌合する嵌合部2Fと、同じく前記嵌合溝1Eに嵌合する嵌合部2Gとが形成されている。また、前記吊りピース2には、上部に丸孔である吊り孔2Rが開設されている。
なお、前記吊りピース2は、前記嵌合溝2Aと2B、2Cと2D、前記嵌合部2E、2Fと2Gが形成された下部2Lと、前記吊り孔2Rが開設された上部2Uとから構成される。
そして、前記吊りピース2の前記下部2Lの外形は概ね長方形状を呈し、前記上部2Uは緩やかな山形形状の概ね半円形状を呈しており、前記下部2Lの最上端部の横幅は前記上部2Uの最下端部の横幅より長く、前記下部2Lの最上端部と前記上部2Uの最下端部との間には、左右に段差部2S、2Sが形成されている。
なお、前記受けピース1と前記吊りピース2とが嵌合した状態での前記前記受けピース1の上端部までの前記鉄骨Gからの高さは、高さが45mm以上~50mm以下であって、常識はずれの高さで、あまりにも低い。しかしながら、鋼材の性質や耐力性能からは十分荷重を吊り上げる能力があり、前述した吊り治具TJの相手側としての吊り具として実施させるのに、嵌合部分における連結方法や座屈防止の有効な機能を備えている。
また、小屋組の鉄骨の吊り金具としては、前記受けピース1の高さが50mmを超えると、屋根下地材と干渉し屋根下地材が葺けなくなる。45mmより低いと、嵌合部の鋼材の容積が足りなくなり、鋼の性質から吊り荷重を受けるのには厳しい寸法となり、荷重の伝達がうまくできない。このため、前記受けピース1と前記吊りピース2とが嵌合した状態での前記前記受けピース1の上端部までの前記鉄骨Gからの高さは、45mm以上~50mm以下とした。
本発明の鉄骨の揚重装置は、建設現場で前記鉄骨Gを所定の位置に納めた後に、前記吊りピース2と前記受けピース1とが嵌合し合う嵌合部分を、高所でこの嵌合連結の解除をするので、嵌め合い連結やその連結の解除がスムーズに行えるようにする必要がある。このため、互いに嵌合し合う面には隙間が必要であって、これらの隙間寸法は例えば0.5mm以上~1.0mm以下の間に設定すれば、嵌合は緩くも無く、またきつくもなくスムーズに行うことができ、前記吊り治具TJと前記受けピース1の連結又は連結の解除、即ち着脱に無理のない嵌め合いバランスとなる。
即ち、夫々嵌合する前記受けピース1の前記嵌合部1A、1Bと前記吊りピース2の前記嵌合溝2A、2Bとの隙間寸法や、夫々嵌合する前記吊りピース2の前記嵌合部2E、2F、2Gと前記受けピース1の前記嵌合溝1C、1D、1Eとの隙間寸法、夫々嵌合する前記受けピース1の前記嵌合部1F、1Gと前記吊りピース2の前記嵌合溝2C、2Dとの隙間寸法は、前述したように、例えば0.5mm以上~1.0mm以下の間に設定される。
図8は前記規制板4を示し、長方形状を呈するこの規制板4は鋼材で作製され、厚さは例えば6mmである。該規制板4は前記嵌合溝2A、2Bの全域及び前記嵌合溝2C、2Dの上部と重なるように、且つ前記吊りピース2の下端より下方へ突出しないように、前記吊りピース2の一方の面である背面(裏面)に溶接WDにより固定される。なお、前記規制板4の横寸法は前記吊りピース2の前記上部2Uの下端の横寸法と同寸法である。
なお、本実施形態では、前記受けピース1及び前記吊りピース2の厚さを12mmとし、前記規制板4の厚さを6mmとしたが、この暑さに限らず、例えば前者を16mm、後者を9mmとしてもよい。
図9は鋼材で作製されて概ね台形状を呈する前記固定板5を示し、本実施形態では2枚使用する。この各固定板5の水平方向の中央位置において上下方向へ延びる(縦長の)固定用嵌合孔6が開設される。この固定用嵌合孔6の短い方の横幅はその一部が嵌合する前記吊りピース2の厚さである12mmより少し長い寸法である。また、前記固定用嵌合孔6の長い方の上下方向の幅は、前記吊りピース2の前記下部2Lの上下方向の長さ(前記吊りピース2の下端部から前記段差部2Sまでの長さ)より少し長い寸法である。
そして、前記固定板5、5の前記固定用嵌合孔6の開口形成上端部が前記吊りピース2の前記段差部2S、2Sに当接するように、前記吊りピース2と各固定板5、5は平面視直交するように、前記吊りピース2の左右外端部を前記固定板5、5の前記固定用嵌合孔6に嵌合(挿通)させた状態にして、前記吊りピース2と前記固定板5、5との嵌合した部分の周辺を溶接WDして、前記吊りピース2と前記固定板5、5とを固定する。この場合、前記段差部2Sの長さは前記前記固定板6の厚さと同じ長さであって、前記吊りピース2の左右外端部を前記固定板5、5の前記固定用嵌合孔6に嵌合させた状態では、前記各固定板6、6の側面と同じ面一である。なお、前記段差部2Sの長さを前記前記固定板6の厚さと同じにしないで、僅かに短くしたり、僅かに長くしてもよい。
また、前述した各固定板5には、前記抜け防止用ボルト3Bが挿入(挿通)されて上下方向に移動できるような上下方向へ延びる(縦長の)長孔7を前記固定用嵌合孔6に前方から連通するように隣設する。即ち、前記固定用嵌合孔6より上下方向の長さが短い前記長孔7の後辺は無く開放した状態で、前記固定用嵌合孔6に連通している。
そして、前記長孔7の短い方の横幅は前記抜け防止用ボルト3Bの太さより僅かに長く形成され、前記抜け防止用ボルト3Bを両固定板5、5の前記各長孔7に挿入して上方へ移動させて開口上端に当接した状態(当接しない上方位置でもよい。)では、この抜け防止用ボルト3Bの下部が前記吊りピース2の前記嵌合溝2A、2Bと重ならないように当該嵌合溝2A、2Bの上方に位置するように、前記各長孔7の開口上端位置が決定されて開設される。
また、前記抜け防止用ボルト3Bを前記各長孔7に挿入して下方へ移動させて開口下端に当接した状態(当接しない下方位置でもよい。)では、この抜け防止用ボルト3Bが前記吊りピース2の前記嵌合溝2A、2B及び前記嵌合溝2C、2Dに重なる位置になるように、前記長孔7の開口下端位置が決定されて開設される。
なお、前記抜け防止用ボルト3Bは前記両固定板5、5の前記各長孔7内の最上端位置にあるときには前記吊りピース2前面に当接しており、また前記各長孔7内の最下端位置にあるときには前記吊りピース2前面及び前記受けピース1の前面に当接している。
また、前記固定板5、5は前記吊りピースの高さの保持や前記規制板4とを一体化させるだけではなく、前記吊りワイヤーTWが前記シャックルSCを斜め上方又は水平方向に引っ張ったときに、前記吊りピース2、或いは前記受けピース1がその引っ張り方向に倒れるのを防止する役割を果たす重要な部材である。
次に、前述した吊り治具TJの組み付け及び鉄骨の揚重装置の動作について、説明する。建設現場等の工場等において、前記鉄骨Gには前記受けピース1の下端が例えば全周に亘って溶接WDにより固定されているものとして以下説明するが、初めに作業者が前記吊り治具TJを一体化させる組み付けについて説明する(図11、図12等参照)。
作業者は前記吊りピース2の背面(裏面)に前記嵌合溝2A、2Bの全域及び前記嵌合溝2C、2Dの上部と重なるように、且つ前記吊りピース2の下端より下方へ突出しないように前記規制板4を配置して、この規制板4を前記固定板5、5が左右方向から挟むようにして前記吊りピース2の左右の両外側端部(前記吊りピース2の前記下部2Lの左右の両外側端部)を前記固定板5、5の前記固定用嵌合孔6内に内方から嵌合させて、前記吊りピース2、前記規制板4及び両固定板5、5を溶接WDにより一体化させる。
この場合、前記固定板5、5の前記固定用嵌合孔6の開口形成上端部が前記吊りピース2の前記段差部2S、2Sに当接するように、前記吊りピース2と各固定板5、5は平面視直交するように、前記吊りピース2の左右の外側端部を前記固定板5、5の前記固定用嵌合孔6に嵌合させた状態にして、前記吊りピース2と前記固定板5、5との嵌合した部分の内側周辺を溶接WDし且つ前記規制板4と両固定板5、5の接触部位及び前記規制板4と前記吊りピース2との接触部位を溶接WDすることにより、前記吊りピース2、前記規制板4及び両固定板5、5を溶接WDにより一体化させる(図1、図4参照)。
なお、このような一体化をするに当たり、前記吊りピース2への前記規制板4や両固定板5、5の溶接WDによる固定の順序は問わない。そして、このように一体化させることにより、図1及び図4に示すように、前記規制板4が前方から前記吊り治具TJに連結する際の前記受けピースの裏面に当接して前記受けピース1の後方への動きを規制する(支承する)役目を果たす。
次に、該吊りピース2、前記規制板4及び前記固定板5、5が前述したように一体化された状態において、前記受けピース1に前記吊り治具TJを連結させる動作について説明する。初めに、作業者は前記抜け防止用ボルト3Bを前記固定板5、5の前記長孔7に挿入して前記連結の邪魔をしないように上方へ移動させて該長孔7の開口上端に当接させた状態にして、前記ナット3Nを締めておく(図12参照)。
また、作業者はU字形状を呈した連結具であるシャックルSCを上方から前記吊りピース2を概ね前記U字形状の空間内に納めるように配置させ、ネジ軸部を有するシャックルピンSPを前記シャックルSCの両ネジ孔及び前記吊りピース2の吊り孔2R内を挿通させ、回動させて締め付けネジ止めする。
このような状態にした後、建設現場等において、クレーン等からの吊りワイヤーTWの連結具を前記鉄骨Gの溶接された2個の受けピース1にそれぞれ取り付けた前記シャックルSCに連結させておいたこの吊り治具TJを、前記クレーン等を操作して前記受けピース1の近くまで移動させる(図15参照)。そして、作業者は前記受けピース1に向けて後方から前方へ前記吊り治具TJを移動させて、前記受けピース1を前記吊り治具TJの前記吊りピース2に開設した前記嵌合溝KMに嵌合させる。即ち、前記受けピース1の前記嵌合部1A、1Bをそれぞれ前記吊りピース2の前記嵌合溝2A、2Bに、また前記嵌合部1F、1Gをそれぞれ前記嵌合溝2C、2Dに嵌合させると共に、前記吊りピース2の前記嵌合部2E、2F、2Gを前記受けピース1の前記嵌合溝1C、1D、1Eに嵌合させる。
この場合、前記鉄骨Gに固定された前記受けピース1に対して、後方から前方に向けて前記吊り治具TJを前記受けピース1が前記規制板4に当接して規制されるまで移動させることにより、前記受けピース1を前記吊り治具TJの前記吊りピース2に開設した前記嵌合溝KMに容易且つ確実に嵌合させることができる。
なお、前述したように、前記吊りピース2、前記規制板4及び両固定板5、5を溶接WDにより一体化させると、両固定板5、5の下端位置と前記吊りピース2の下端位置との間には高さHだけ差があって、両固定板5、5が前記鉄骨Gに接触(接地)したときに前記吊りピース2の下端は前記鉄骨Gより前記高さH分だけ上方に位置することになる(図4参照)。これは、後方から前記吊り治具TJを前方へ移動させる際に、前記高さHの分だけ前記吊りピース2の下端が高い位置にあるため、この吊り治具TGが前記受けピース1と前記鉄骨Gとの前記溶接WDのビードを避けられ、このビードに衝突することもない。
また、前記抜け防止用ボルト3Bを前記固定板5、5の前記長孔7の開口上端に当接するまで上昇させているので、この抜け防止用ボルト3Bに前記受けピース1が衝突することなく、即ち前記抜け防止用ボルト3Bに邪魔されることなく前記受けピース1を前記吊りピース2に開設した前記嵌合溝KMに嵌合させることができ、前記吊り治具TJは前記受けピース1と確実に連結することができる。なお、前記受けピース1を前記吊りピース2の前記嵌合溝KMに嵌合させる際に、前記鉄骨Gの上面に前記両固定板6、6の下端が案内されながら嵌合することになる。
そして、前述したように、前記受けピース1を前記吊りピース2に開設した前記嵌合溝KMに嵌合させた後、前記ナット3Nを緩めて前記抜け防止用ボルト3Bが前記長孔7の開口下端に当接するまで下降させ、次いで前記ナット3Nを締める(図13、14参照)。
従って、前述したように、前記ナット3Nを締めることにより、前記受けピース1への前記吊り治具TJの組み付けが終了し、前記吊り治具TJと前記受けピース1との連結は成立したことになり、このままではこの連結は解除されることはなく、前記受けピース1から前記吊り治具TGが外れることが防止される。即ち、前記吊りピース2の前記嵌合溝KMに嵌合した状態の前記受けピース1が前記ナット3Nを締めることにより当該抜け防止用ボルト3Bにより前記嵌合溝KMから外れないようにすることができる。
従って、前記吊り治具TJを移動させる際に、前記固定板5、5に開設した前記長孔7内に挿入されて該長孔7内の下方位置にある前記抜け防止用ボルト3Bの存在によって、前記受けピース1は前記吊りピース2の前記嵌合溝KM内から嵌合が外れる(抜ける)ことが防止されるので、前記抜け防止用ボルト3Bを上昇させるまで、前記吊り治具TJは前記受けピース1と確実に連結している状態が維持され、連結が解除されない。
なお、前記抜け防止用ボルト3Bは前記長孔7の開口形成下端部で止まっていることで前述した連結を維持することが目的なので、前記ナット3Nは大きな力で締め付ける必要はない。更には、前記抜け防止用ボルト3Bの太さも適宜な太さで足り、極端に細くなければ問題もない。
そして、図15に示すように、建設現場等において、クレーン等からの吊りワイヤーTWの連結具を前記吊りピース2に前記シャックルSCに連結させてあるので、以上説明したように、前記受けピース1と前記吊り治具TGとを連結した後、前記クレーン等にて前記吊り治具TJ(及び前記受けピース1)を介して前記鉄骨Gを吊り上げて、所望の場所(位置)へと楊重して移動搬送し、作業者はこの搬送後において、前記吊り治具TJと前記シャックルSCとを連結させたまま、前記受けピース1と前記吊り治具TJとの連結を解除して分離させる。
即ち、前記ナット3Nの締め付けを緩めることにより、前記抜け防止用ボルト3Bを前記長孔7内を上昇させて、前記受けピース1と前記吊りピース2との連結を解除した後、前記ナット3Nを締めて次の作業に備える。
以上説明したように、本発明の鉄骨の揚重装置を吊る側(前記吊り治具TJ)と吊られる側(前記受けピース1)の2分割にしたことにより、それらの前記嵌合部分だけの拘束と解除だけで、前記鉄骨Gに溶接された前記受けピース1と前記吊り治具TJとを連結したり、切り離したりすることができて前記受けピース1に前記吊り治具TJが着脱可能となる。
しかも、前述したように、前記抜け防止用ボルト3Bが前記長孔7内の上昇位置にある状態では、前記受けピース1を前記吊り治具TJの前記吊りピース2に開設した前記嵌合溝KMに容易に且つ確実に嵌合させることができ、嵌合後は前記ナット3Nを緩めて前記抜け防止用ボルト3Bを前記長孔7内を下降させた後、前記ナット3Nを締めることにより、前記受けピース1は前記吊りピース2の前記嵌合溝KM内から外れる(抜ける)ことが防止されるので、前記抜け防止用ボルト3Bを上昇させるまで、前記吊り治具TJは前記受けピース1と確実に連結している状態が維持され、連結が解除されず、前記受けピース1と前記吊りピース2との連結が強固なものとなる。
なお、前記受けピース1とこの受けピース1が嵌合している前記吊りピース2の前記嵌合溝KMとの間にスペースがあっても、前記クレーン等にて前記吊り治具TJ等を介して前記鉄骨Gを吊り上げているときの荷重により前記受けピース1と前記吊り治具TJとのいずれかが水平方向への移動は起こらないので問題は無い。
また、前述したように、前記受けピース1の高さは45mm以上~50mm以下であるため低く、前記吊り具TJとの連結を解除した後の作業は、これまでの従来工法と違い、吊りピースの切断処理が不要になり、工事費、工期ともに短縮され且つ作業員の現場滞在時間が少なくなる。即ち、吊りピースを鉄骨から大きく突出させると、吊りピースに対するシャックルの組み付け及び取り外しは良くなるが、鉄骨に対して後付けされる他の構造材や床の仕上げが前記鉄骨に溶接された吊りピースと干渉することがあり、前記干渉を避けるために、この干渉箇所を切除する必要があって、この切除作業は足場の悪い高所での作業となるので、作業者の安全や作業性の悪さなど危険な作業であり、大きな負担となっていたが、このような作業が不要となる。
以上のように、本発明は現場で鉄骨組立ての時、吊り治具と鉄骨の切り離しを高所作業でもより安全な軽作業で行なえ、且つ部品点数を極力減少させて軽量として製作も容易で、前記鉄骨に固定された受けピースと前記吊り治具との連結を確実且つ容易に行えて、より実用的な鉄骨の揚重装置を提供することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正または変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正または変形を包含するものである。
1 受けピース
2 吊りピース
3B 抜け防止用ボルト
3N ナット
4 規制板
5 固定板
6 固定用嵌合孔
7 長孔
SC シャックル
SP シャックルピン
KM 嵌合溝
G 鉄骨
WD 溶接

Claims (3)

  1. 現場において鉄骨を揚重するために用いる鉄骨の揚重装置であって、
    前記鉄骨に溶接される受けピースと、この受けピースと着脱可能に連結すると共にシャックルを連結したクレーン等にて吊りワイヤーを介して前記鉄骨を吊り上げるための吊り治具とを備え、
    前記吊り治具を前記受けピースと嵌合し合う嵌合溝を備えた吊りピースと、該吊りピースの一方の面に固定される規制板と、それぞれに開設された縦長の固定用嵌合孔内に内方から前記吊りピースの各外側端部がそれぞれ嵌合した状態で前記吊りピースに固定されると共に縦長の各長孔が開設された一対の固定板と、抜け防止用ボルト及びナットとから構成し、
    前記抜け防止用ボルトが前記両固定板の前記長孔に挿通して上方位置にあるときには前記吊りピースの前記嵌合溝に前記受けピースが嵌合するときにその嵌合を当該抜け防止用ボルトが邪魔することがないようにし、前記抜け防止用ボルトが前記長孔内の下方位置にあるときには前記規制板が固定された面とは反対側から前記吊りピースの前記嵌合溝に嵌合した状態の前記受けピースが前記ナットを締めることにより当該抜け防止用ボルトにより前記嵌合溝から外れないようにした
    ことを特徴とする鉄骨の揚重装置。
  2. 前記固定板に開設される前記長孔は前記固定用嵌合孔に連通して形成したことを特徴とする請求項1に記載の鉄骨の揚重装置。
  3. 前記受けピースと前記吊り治具とが連結した際に、前記吊りピースの下端は、前記鉄骨と前記受けピースとの溶接のビードを避けるように上方に位置するように、前記吊りピースを前記両固定板に固定することを特徴とする請求項1に記載の鉄骨の揚重装置。
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