JP2023059028A - 管状部材の製造方法、及び金型 - Google Patents

管状部材の製造方法、及び金型 Download PDF

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祐司 中田
Yuji Nakada
幸一郎 山本
Koichiro Yamamoto
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Abstract

【課題】ワークを膨張させる際に、ワークの脆弱部に損傷が生じるのを抑制する。【解決手段】脆弱部を有する管状のワークを膨張させることによる管状部材の製造方法である。この製造方法では、まず、金型の成形面により囲まれる空間に、ワークを配置する。そして、押圧部がワークの外周面における脆弱部を押圧した状態で、ワークの内周面の押圧を開始し、ワークを膨張させると共に、脆弱部の押圧と内周面の押圧とを、ワークの外周面が金型の成形面に当接するまで継続する。【選択図】図3

Description

本開示は、管状部材の製造方法と、該製造方法に用いられる金型とに関する。
液圧成形により断面が拡大するように管状のワークを膨張させる際、ワークにおける脆弱部(例えば、溶接ビード等)に割れ等の損傷が生じる場合がある。そこで、液圧成形によりワークを膨張させる場合には、ワークの両端がパンチにより押圧される。これにより、脆弱部に向けてワークを構成する材料を送ることができ、脆弱部の損傷を抑制できる。
しかし、二重管構造を有する曲がったワークにおいては、両端を押圧すると、内管と外管との間の相対的な位置が変化する恐れがある。このため、液圧成形によりこのようなワークを膨張させる場合には、両端を押圧することができず、その結果、脆弱部に損傷が生じる恐れがある。そして、脆弱部の損傷を回避しつつこのようなワークを膨張させるためには、例えば、ワークに対し複数回にわたって段階的に液圧成形を行い、ワークを少しずつ膨張させる必要があった。
これに対し、特許文献1には、液圧成形により断面が円形のワークを膨張させ、該断面を楕円形に加工する際、膨張したワークの楕円形の断面における短径の端部に脆弱部が位置するよう、液圧成形の開始前にワークの向きを調整する技術が開示されている。これにより、ワークが膨張する過程で脆弱部が早期に金型に接触し、脆弱部が金型により押圧されるため、溶接部に割れが生じるのを抑制できる。
特開2019-171406号公報
しかし、特許文献1に開示された技術では、ワークの脆弱部が金型に接触する前に脆弱部が伸び、溶接部に損傷が生じる恐れがある。
本開示の一態様では、ワークを膨張させる際に、ワークの脆弱部に損傷が生じるのを抑制することを目的とする。
本開示の一態様は、脆弱部を有する管状のワークを膨張させることによる管状部材の製造方法であって、金型の成形面により囲まれる空間に、ワークを配置する。そして、押圧部がワークの外周面における脆弱部を押圧した状態で、ワークの内周面の押圧を開始し、ワークを膨張させると共に、脆弱部の押圧と内周面の押圧とを、ワークの外周面が金型の成形面に当接するまで継続する。
上記構成によれば、内周面の押圧によりワークを膨張させる間、ワークの外周面の脆弱部が押圧部により押圧され、脆弱部の伸びを抑制できる。このため、ワークを膨張させる際に、ワークの脆弱部に損傷が生じるのを抑制できる。
本開示の一態様では、脆弱部とは、溶接ビードが形成された部分であってもよい。
上記構成によれば、ワークを膨張させる際、ワークの溶接ビードに損傷が生じるのを抑制できる。
本開示の一態様では、押圧部は、弾性材料により構成されていても良い。
上記構成によれば、ワークの外周面の脆弱部を良好に押圧できる。このため、より一層、ワークの脆弱部の損傷を抑制できる。
本開示の一態様では、ワークの内周面は、液圧成形により押圧されてもよい。
上記構成によれば、ワークを良好に膨張させることができる。
本開示の一態様では、ワークは、複数の管が重なるように配置された多重管として構成されており、外管と、少なくとも1つの内管とを有する。外管は、最も外側に位置する管状部材である。少なくとも1つの内管は、外管の内側に位置する。脆弱部は、外管に形成されている。また、ワークの外周面、内周面とは、それぞれ、外管の外周面、内周面である。
多重管として構成されたワークの両端を押圧すると、ワークに含まれる複数の管の相対的な位置が変化する恐れがある。これに対し、上記構成によれば、液圧成形によりワークの外管を膨張させる際、ワークの両端を押圧しなくても、脆弱部の押圧により脆弱部の損傷を抑制できる。このため、多重管であるワークの外管を膨張させる際に、ワークに含まれる複数の管の相対的な位置が変化するのを抑制しつつ、脆弱部の損傷を抑制できる。
本開示の一態様は、脆弱部を有する管状のワークの内周面を押圧することで、ワークを膨張させる際に用いられる金型であって、成形面と、押圧部と、を備える。成形面は、内周面の押圧により膨張したワークの外周面が当接するよう構成される。押圧部は、成形面に設けられる。そして、押圧部は、成形面から突出するように設けられ、外周面の脆弱部を押圧すると共に、成形面の位置まで変位可能に構成される。
上記構成によれば、内周面の押圧により、金型の成形面の内側に配置されたワークを膨張させる間、ワークの外周面の脆弱部が押圧部により押圧され、脆弱部の伸びを抑制できる。このため、ワークを膨張させる際に、ワークの脆弱部に損傷が生じるのを抑制できる。
本開示の一態様では、押圧部は、弾性材料により構成される。
上記構成によれば、ワークの外周面の脆弱部を良好に押圧できる。このため、より一層、ワークの脆弱部の損傷を抑制できる。
本開示の一態様では、脆弱部に向けて押圧部を付勢するよう構成される付勢部さらに備えていても良い。
上記構成によれば、ワークの外周面の脆弱部を良好に押圧できる。このため、より一層、ワークの脆弱部の損傷を抑制できる。
第1実施形態のワークの説明図である。 第1実施形態の液圧成形により生成された二層管の説明図である。 第1実施形態の金型の第1部材と、第1部材の溝部に配置されたワークの外管とを示す説明図である。 第1実施形態の金型の第2部材と、第2部材の溝部に配置されたワークの外管とを示す説明図である。 第1実施形態の金型の第1部材の押圧機構を透過的に示すと共に、閉塞部材及びシールパンチを示す説明図である。 押圧部が収納部(換言すれば、成形面)から突出した際の、図3におけるVI-VI断面図である。 押圧部が収納部に配置された際の、図3におけるVI-VI断面図である。 第1実施形態の閉塞部材及びワークの第1端の説明図である。 第1実施形態のシールパンチ及びワークの第2端の説明図である。 第2実施形態のワークの説明図である。 第2実施形態の液圧成形により生成された二層管の説明図である。 第2実施形態の金型の第1部材と、第1部材の溝部に配置されたワークの外管とを示す説明図である。
以下、本開示の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本開示の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
[1.ワークの構成]
第1実施形態のワーク1は、湾曲した二層管として構成されている(図1参照)。二層管とは、間隔を開けて重なるように配置された外管と内管とを備える二重管構造の管状部材を意味する。ワーク1は、鉄等の金属により構成され、外管10と内管13とを備える。外管10及び内管13は、伸長方向に直交する断面(以後、単に断面と記載)が略円形であり、外管10の断面の径は、内管13の断面の径よりも大きい。また、内管13と外管10との間には、内管13を囲む隙間が設けられる。
ワーク1は、次のように形成される。すなわち、矩形の板材を湾曲させて対面する縁部を突き合わせ、これらの縁部を溶接することにより、直線状に伸びる2つの管状部材が形成される。各管状部材は外管10と内管13とに相当し、外管10及び内管13には、第1端から第2端まで伸長方向に直線状に伸びる溶接ビードが形成されている。そして、外管10及び内管13を、断面が同芯円状となるように重ねて配置して接合した後、その中央を湾曲させることで、ワーク1が形成される。
そして、ワーク1を湾曲させることにより形成された外管10の中央の湾曲部12には、その外周側の部分に、扁平な形状を有する扁平部12Aが生じる。扁平部12Aは、他の部分に比べ外管10と内管13との間の隙間が狭くなっている。このため、第1実施形態では、後述する金型を用いた液圧成形によりワーク1の外管10を膨張させ、該隙間を広げることで、図2に示す二層管2が製造される。二層管2は、扁平部12A以外はワーク1と同様の構成を有する。
外管10は、断面の径が略一定となっており、中央に湾曲部12が形成されていると共に、湾曲部12には、上述した扁平部12Aが形成されている。
内管13は、中央が湾曲しており、本体部14と、拡径部15と、連結部16とを備える。
連結部16は、内管13の第1端13Aに隣接する筒状の部位であり、本体部14よりも断面の径が大きい。また、連結部16は、周方向に並ぶ複数の接合部17と複数の連通部18とを有する。接合部17は、連通部18よりも外側に突出しており、接合部17及び連通部18は、交互に配置される。
また、内管13の第1端13Aは、外管10の第1端10Aよりも内側に位置し、連結部16は、外管10の第1端10Aの付近に設けられる。そして、各接合部17は、外管10に溶接されており、外管10と各連通部18との間には隙間が形成されている。
本体部14は、内管13の第2端13Bから連結部16に向かって延びる筒状の部位であり、本体部14と連結部16との間には、拡径部15が設けられる。拡径部15は、第1端13Aに向かうに従い断面が拡径される。
また、内管13の第2端13Bは、外管10の第2端10Bよりも内側に位置し、本体部14及び拡径部15の外周面は、外管10の内周面から離間している。つまり、本体部14及び拡径部15と外管10との間には、本体部14及び拡径部15を囲む空間が形成されており、該空間は、外管10と各連通部18との間の隙間を介して外部に連通する。なお、内管13の第2端13Bは、外管10の第2端10Bよりも外側に突出していても良い。
そして、第1実施形態では、一例として、外管10の溶接ビード11は、軸線1Aに対し略一定の間隔を開けて延び、軸線1Aが水平面に沿うようにワーク1を配置した際、水平面から最も離間するように配置される。なお、軸線1Aとは、外管10及び内管13の各断面の略中心を通過する線である。無論、これに限らず、外管10の溶接ビード11の位置は、適宜定められる。
[2.金型の構成]
ワーク1の液圧成形に用いられる金型3は、一対の第1及び第2部材3A、3Bを備える(図3~5参照)。液圧成形の際、第1部材3Aは下側に、第2部材3Bは上側に位置する状態で、これらの部材が重ねて配置される。しかし、これに限らず、液圧成形の際の第1及び第2部材3A、3Bの位置は、適宜定められ得る。また、金型3は、1つ、又は3つ以上の部材から構成されていても良い。
第1及び第2部材3A、3Bは、それぞれ、溝部30と、第1及び第2端部32、33と、当接面34と、側面35と、底面36とを備える。
当接面34、側面35、及び底面36は、各部材の外面であり、底面36は当接面34の反対側に位置し、側面35は、当接面34の外縁から底面36の外縁にわたって広がる。
溝部30は、当接面34に形成された溝状の部位であり、液圧成形の際にワーク1が配置される。溝部30の断面は、略半円状である。
第1及び第2端部32、33は、当接面34に形成された凹状の部位であり、それぞれ、溝部30の第1端及び第2端に繋がる。
そして、液圧成形の際、第1及び第2部材3A、3Bは、各部材の当接面34が当接し、且つ、各部材の側面35の面一となるように配置される。また、この時、各部材の溝部30が重なるように配置され、これらの溝部30により、湾曲した円柱状の空間(以後、成形空間)が形成される。成形空間は、二層管2と同様の形状を有する。より詳しくは、各部材の溝部30の成形面31は、二層管2の外管10の外周面と同様の形状を有する。
また、この時、各部材の第1及び第2端部32、33も、それぞれ、重なるように配置される。重ねて配置された第1端部32は、側面35に開口する空間を形成し、該空間には後述する閉塞部材5が配置される。同様に、重ねて配置された第2端部33もまた、側面35に開口する空間を形成し、該空間にはシールパンチ6が配置される。
[3.押圧機構の構成]
第1部材3Aには、ワーク1の外管10の溶接ビード11を押圧する押圧機構4が設けられる(図3、5~7参照)。一方、第2部材3Bには、押圧機構4は設けられていない。しかし、これに限らず、第2部材3Bのみに押圧機構4を設けても良いし、第1及び第2部材3A、3Bの各々に、押圧機構4を設けても良い。
具体的には、溝部30の底部には、伸長方向に沿って延びる溝状の部位である収容部37が設けられている。収容部37は、溝部30における第1端部32の付近から第2端部33の付近まで延びる。
また、収容部37の底部には、第1部材3Aの底面36に到達する複数の円柱状の貫通孔38が設けられている。各貫通孔38は、収容部37の伸長方向に沿って略一定の間隔を開けて並ぶ。
また、押圧機構4は、押圧部40と、複数の柱部41と、付勢部42とを備える。
押圧部40は、ゴム等の弾性材料により構成される細長い部位であり、外管10の溶接ビード11に当接する。押圧部40は、収容部37に配置される。なお、押圧部40は、弾性を有さない材料により構成されていても良い。
各柱部41は、貫通孔38に配置される円柱状の部位である。柱部41の上端には、押圧部40の底部に接合される接合部が設けられる。
付勢部42は、押圧部40が外管10の溶接ビード11を押圧するように(換言すれば、上側に変位するように)押圧部40を付勢する。一例として、付勢部42は、各柱部41に対応して設けられた複数のコイルバネとして構成されており、柱部41の外周面を囲むように配置される。各コイルバネの上端は、柱部41の上端の接合部に接合され、下端は、収容部37の底部に接合される。
各柱部41は、貫通孔38に沿って上下に変位可能となるように貫通孔38に配置される。そして、溝部30にワーク1が配置されていない時には、付勢部42の各コイルバネは伸長し、各柱部41は貫通孔38から突出する。このため、押圧部40は、収容部37から(換言すれば、成形面31)から突出する。そして、押圧部40が下方に(換言すれば、成形面31に向かって)押圧されると、付勢部42の各コイルバネが収縮し、押圧部40は下方に変位する。なお、押圧部40は、少なくともその上面が成形面31と面一となる位置まで、下方に変位可能である。そして、収縮した各コイルバネの弾性力により、各柱部41は上方に付勢され、各柱部41により押圧部40が上方に押圧される。
[4.閉塞部材の構成]
閉塞部材5は、液圧成形の際、重ねて配置された第1及び第2部材3A、3Bの第1端部32により形成される空間に配置され、ワーク1の開口を塞ぐ(図3~5、8参照)。閉塞部材5は、本体部50と、挿入部51と、注入口52とを備える。
本体部50は、円盤状の部位である。
挿入部51は、本体部50における円形の外面の中央から突出する円盤状の部位である。挿入部51は、液圧成形の際、外管10の第1端10Aの開口に挿入され、該開口を封止する。なお、この時、挿入部51は、内管13の第1端13Aから離間する。
注入口52は、本体部50及び挿入部51を貫通する穴であり、液圧成形の際、注入口52を介してワーク1の内部に液体が注入される。注入口52は、本体部50及び挿入部51における円形の外面の略中央を通過する。
[5.シールパンチの構成]
シールパンチ6は、液圧成形の際、重ねて配置された第1及び第2部材3A、3Bの第2端部33により形成される空間に配置され、ワーク1の開口を塞ぐ(図3~5、9参照)。シールパンチ6は、本体部60と、挿入部61とを備える。なお、シールパンチ6に、液圧成形の際にワーク1の内部に液体を注入するための注入口を設けても良い。
本体部60は、円柱状の部位である。
挿入部61は、本体部60の円形の端面の中央から突出する円柱状の部位である。挿入部61は、液圧成形の際、外管10の第2端10Bの開口に挿入され、該開口を封止する。挿入部61は、外周部62と中央部63とを有する。
外周部62は、挿入部61の外周面に沿って設けられた壁状の部位であり、挿入部61が外管10の開口に挿入された際、外管10と内管13との間の空間に挿入される。
中央部63は、外周部62の内側に設けられた柱状の部位であり、挿入部61が外管10の開口に挿入された際、内管13の第2端13Bの開口に挿入される。
挿入部61が外管10の開口に挿入された際、内管13の第2端13Bの付近の部分は、外周部62と中央部63とにより挟持され、これにより内管13の第2端13Bが固定される。
[6.ワークの成形について]
上述したように、ワーク1の外管10における湾曲部12の外周側の部分には、扁平部12Aが存在する(図1参照)。そして、扁平部12Aを無くし、外管10と内管13との間の隙間を広げるため、金型3を用いた液圧成形により外管10が膨張させられる。
すなわち、重なるように配置された第1及び第2部材3A、3Bにおける溝部30の成形面31に囲まれる上述した成形空間に、ワーク1が配置される(図3、4参照)。具体的には、例えば、まず、下側に位置する第1部材3Aの溝部30にワーク1が配置される。この時、外管10にける脆弱部である溶接ビード11は、第1部材3Aの溝部30の底部に設けられた押圧機構4の押圧部40に当接する。その後、溝部30同士が重なるように、第1部材3Aの上側に第2部材3Bが配置される。
この時、外管10の第1端10Aは、第1及び第2部材3A、3Bの第1端部32の付近に位置し、第2端10Bは、第2端部33の付近に位置する。また、外管10の湾曲部12の扁平部12Aでは、外管10の外周面は成形面31から離間するが、他の部分では、外管10の外周面は成形面31に当接する。
また、この時、外管10の外周面の溶接ビード11は、押圧機構4の押圧部40により押圧された状態となる。なお、第1実施形態では、一例として、押圧部40は、内管13の本体部14における第1端13A側の端部から、ワーク1に挿入されたシールパンチ6の挿入部61の端面の付近まで延びている。このため、溶接ビード11の外管10の両端の付近の部分は、押圧部40により押圧されない。無論、これに限らず、溶接ビード11が押圧される範囲は、適宜定められる。
そして、押圧部40が溶接ビード11を押圧した状態で、液圧成形が開始される。すなわち、外管10の第1端10Aの開口に閉塞部材5の挿入部51が挿入され、該開口が封止される(図8参照)。また、外管10の第2端10Bの開口にシールパンチ6の挿入部61が挿入され、該開口が封止される(図9参照)。この時、挿入部61の外周部62は、外管10と内管13との間の隙間に挿入されると共に、中央部63は、内管13の第2端13Bの開口に挿入され、その結果、内管13の第2端13Bが固定される。その後、閉塞部材5の注入口52を介してワーク1の内部に液体が注入され、液圧成形が開始される。
これにより、内管13の内側と、内管13と外管10との間とに液体が充填される。そして、内管13は、液体により内周面と外周面とが押圧されるため、液圧成形を行っても内管13の形状はおおむね維持される。一方、外管10は、液体により内周面が押圧される。上述したように、扁平部12Aでは外管10の外周面が成形面31から離間しているが、他の部分では該外周面は成形面31に当接する。このため、外管10は、扁平部12Aが外側に膨張し、他の部分の形状は維持される。
そして、液圧成形は、外管10の外周面の全域が成形面31に当接するまで継続し、液圧成形が終了すると、二層管2(図2参照)が形成される。また、押圧部40による外管10の溶接ビード11の押圧も、液圧成形が終了するまで継続する。なお、液圧成形の間、軸線1Aに沿ったワーク1の両端の押圧は行われない。
[第2実施形態]
[7.ワークの構成]
第2実施形態のワーク7は、湾曲した密着二重管として構成されている(図10参照)。密着二重管とは、略当接した状態で重なるように配置された外管と内管とを備える二重管構造の管状部材を意味する。なお、略当接とは、2つの部位が、当接しているか、又は、僅かな隙間を開けて配置された状態を意味する。
ワーク7は、鉄等の金属により構成され、略当接する外管70と内管80とを備える。外管70及び内管80は、断面が略円形であり、外管70の断面の径は、内管80の断面の径よりも大きい。また、ワーク7は、第1実施形態のワーク1と同様に形成され、外管70及び内管80には、溶接ビードが形成されている。
そして、第2実施形態では、第1実施形態の金型3を用いた液圧成形により、ワーク7の外管70を膨張(換言すれば、拡径)させ、外管70と内管80との間に隙間を形成することで、二層管9(図11参照)が製造される。
外管70は、中央が湾曲しており、第1端部72と、第1拡径部73と、中間部74と、第2端部75と、第2拡径部76とを備える(図10参照)。
第1及び第2端部72、75は、それぞれ、外管70の第1及び第2端70A、70Bに隣接する筒状の部位であり、中間部74に比べて断面の径が大きい。
第1拡径部73は、第1端部72と中間部74との間に位置し、第1端70Aに向かうに従い断面の径が大きくなる。
第2拡径部76は、第2端部75と中間部74との間に位置し、第2端70Bに向かうに従い断面の径が大きくなる。
中間部74は、第1拡径部73と第2拡径部76との間に位置する筒状の部位であり、その中央が湾曲している。
内管80は、中央が湾曲しており、第1端部81と、第1拡径部82と、中間部85と、第2端部86と、第2縮径部87とを備える(図10参照)。
第1端部81は、内管80の第1端80Aに隣接する筒状の部位であり、中間部85に比べて断面の径が大きい。また、第1端部81は、第1実施形態の内管80の連結部16に設けられたものと同様の複数の接合部83と複数の連通部84とを備える。
第1拡径部82は、第1端部81と中間部85との間に位置し、第1端80Aに向かうに従い断面の径が大きくなる。
第2端部86は、内管80の第2端80Bに隣接する筒状の部位であり、中間部85に比べて断面の径が小さい。
第2縮径部87は、第2端部86と中間部85との間に位置し、第2端80Bに向かうに従い断面の径が小さくなる。
中間部85は、第1拡径部82と第2縮径部87との間に位置する筒状の部位であり、その中央が湾曲している。
そして、内管80の第1端80Aは、外管70の第1端70Aよりも内側に位置し、内管80の第1端部81は、外管70の第1端部72の内側に設けられる。また、各接合部83は、外管70の第1端部72に溶接されており、第1端部72と各連通部84との間には隙間が形成されている。
また、内管80の第2端80Bは、外管70の第2端70Bよりも内側に位置し、内管80の第2端部86は、外管70の第2端部75の内側に設けられる。そして、内管80の第2端部86及び第2縮径部87の外周面と、外管70の第2端部75及び第2拡径部76の内周面との間には、隙間が形成される。
また、内管80の中間部85は、外管70の中間部74の内側に配置されており、内管80の中間部85の外周面は、外管70の中間部74の内周面に略当接する。
そして、外管70の溶接ビード71は、第1実施形態と同様、軸線7Aが水平面に沿うようにワーク1を配置した際、水平面から最も離間するように配置される。無論、これに限らず、外管70の溶接ビード71の位置は、適宜定められる。
[8.ワークの成形について]
上述したように、第2実施形態では、第1実施形態の金型3を用いた液圧成形により、ワーク7の外管70を膨張させることで、略当接している外管70の中間部74と内管80の中間部85との間に隙間が形成される。
すなわち、第1実施形態と同様にして、第1及び第2部材3A、3Bにより形成された成形空間にワーク7が配置される(図12参照)。具体的には、例えば、まず、下側に位置する第1部材3Aの溝部30にワーク7が配置される。この時、外管70の溶接ビード71は、押圧機構4の押圧部40に当接する。その後、溝部30同士が重なるように、第1部材3Aの上側に第2部材3Bが配置される。
この時、中間部74と、第1及び第2拡径部73、76とでは、外管70の外周面が成形面31から離間するが、他の部分では、該外周面は成形面31に当接する。
また、この時、外管70の外周面の溶接ビード71は、押圧機構4の押圧部40により押圧された状態となる。なお、第2実施形態では、一例として、押圧部40は、外管70の中間部74における第1端70A側の端部から、中間部74の第2端70B側の端部まで延びている。このため、溶接ビード71における外管70の両端の付近の部分は、押圧されない。無論、これに限らず、溶接ビード71が押圧される範囲は、適宜定められる。
そして、第1実施形態と同様、押圧部40が溶接ビード71を押圧した状態で、液圧成形が開始される。すなわち、閉塞部材5の挿入部51により、外管70の第1端70Aの開口が封止されると共に、シールパンチ6の挿入部61により、外管70の第2端70Bの開口が封止される。また、挿入部61の外周部62及び中央部63により、内管80の第2端80Bが固定される。その後、閉塞部材5の注入口52を介してワーク7の内部に液体が注入され、液圧成形が開始される。
これにより、内管80の内側と、内管80と外管70との間に液体が充填される。そして、第1実施形態と同様、液圧成形を行っても内管80の形状はおおむね維持される。一方、外管70は、液体により内周面が押圧されて膨張する。これにより、外管70の中間部74、第1拡径部73、及び第2拡径部76が、内管80から離間して、外管70の内周面と内管80外周面との間に、内管80を囲む隙間が生じる。
そして、液圧成形は、外管70の外周面の全域が成形面31に当接するまで継続され、液圧成形が終了すると二層管9が形成される。また、押圧部40による外管70の溶接ビード71の押圧も、液圧成形が終了するまで継続する。なお、液圧成形の間、軸線1Aに沿ったワーク7の両端の押圧は行われない。
[9.効果]
(1)第1及び第2実施形態によれば、液圧成形の間、外管10、70の外周面の溶接ビード11、71が押圧部40により押圧され、溶接ビード11、71の伸びが抑制される。このため、外管10、70を膨張させる際に、溶接ビード11、71に損傷が生じるのを抑制できる。
(2)また、押圧部40は弾性材料により構成されている。このため、溶接ビード11、71を良好に押圧でき、より一層、溶接ビード11、71の損傷を抑制できる。
(3)また、二重管構造を有し、湾曲しているワーク1、7の両端を押圧すると、外管10、70と内管13、80との間の相対的な位置が変化する恐れがある。これに対し、第1及び第2実施形態によれば、液圧成形の際、ワーク1、7の両端を押圧しなくても、溶接ビード11、71の損傷を抑制できる。このため、外管10、70と内管13、80との間の相対的な位置が変化するのを抑制しつつ、溶接ビード11、71の損傷を抑制できる。
(4)また、押圧部40は、複数のコイルバネとして構成された付勢部42の弾性力により付勢される。このため、溶接ビード11、71を良好に押圧でき、より一層、溶接ビード11、71の損傷を抑制できる。
[10.他の実施形態]
(1)上記実施形態では、液圧成形の際、ワーク1、7の外管10、70の溶接ビード11、71が押圧部40により押圧される。しかし、これに限らず、外管10、70における溶接ビード以外の脆弱部が押圧されても良い。
(2)また、上記実施形態では、金型3の第1部材3Aにおける溝部30の底部に1つの押圧機構4が設けられており、押圧機構4には、細長い1つの押圧部40が設けられる。しかし、押圧機構4の数及び位置と、各押圧機構4における押圧部40の数、位置、及び形状とは、ワークの脆弱部に応じて、適宜定められ得る。
(3)また、上記実施形態では、ワーク1、7は湾曲した二重管構造を有する。しかし、直線状に延びる二重管構造を有する管状のワークや、単一の管から構成されるワークや、3つ以上の管が重なるように配置された多重管構造を有するワークに対し、上記実施形態と同様にして、脆弱部を押圧しつつ液圧成形を行っても良い。
さらに、単一の管から構成されるワークを膨張させる場合、液圧成形以外の方法で、ワークの内周面を押圧しても良い。具体的には、例えば、内側に配置された金型により、ワークの外周面の全域が金型3の成形面31に当接するまでワークの内周面を押圧し、ワークを膨張させても良い。この時、ワークの内周面の押圧開始から終了までの間、上記実施形態と同様にして、押圧部40によりワークの脆弱部を押圧しても良い。
(4)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
1…ワーク、10…外管、11…溶接ビード、12…湾曲部、12A…扁平部、13…内管、2…二層管2、3…金型、3A…第1部材、3B…第2部材、30…溝部、31…成形面、37…収容部、4…押圧機構、40…押圧部、42…付勢部、5…閉塞部材、6…シールパンチ、7…ワーク、70…外管、71…溶接ビード、80…内管、9…二層管。

Claims (8)

  1. 脆弱部を有する管状のワークを膨張させることによる管状部材の製造方法であって、
    金型の成形面により囲まれる空間に、前記ワークを配置し、
    押圧部が前記ワークの外周面における前記脆弱部を押圧した状態で、前記ワークの内周面の押圧を開始し、前記ワークを膨張させると共に、前記脆弱部の押圧と前記内周面の押圧とを、前記ワークの前記外周面が前記金型の前記成形面に当接するまで継続する
    管状部材の製造方法。
  2. 請求項1に記載の管状部材の製造方法であって、
    前記脆弱部とは、溶接ビードが形成された部分である
    管状部材の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の管状部材の製造方法であって、
    前記押圧部は、弾性材料により構成される
    管状部材の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の管状部材の製造方法であって、
    前記ワークの前記内周面は、液圧成形により押圧される
    管状部材の製造方法。
  5. 請求項4に記載の管状部材の製造方法であって、
    前記ワークは、複数の管が重なるように配置された多重管として構成されており、最も外側に位置する管状部材である外管と、前記外管の内側に位置する少なくとも1つの内管とを有し、
    前記脆弱部は、前記外管に形成されており、
    前記ワークの前記外周面、前記内周面とは、それぞれ、前記外管の外周面、内周面である
    管状部材の製造方法。
  6. 脆弱部を有する管状のワークの内周面を押圧することで、前記ワークを膨張させる際に用いられる金型であって、
    前記内周面の押圧により膨張した前記ワークの外周面が当接するよう構成された成形面と、
    前記成形面に設けられる押圧部と、を備え、
    前記押圧部は、前記成形面から突出するように設けられ、前記外周面の前記脆弱部を押圧すると共に、前記成形面の位置まで変位可能に構成される
    金型。
  7. 請求項6に記載の金型であって、
    前記押圧部は、弾性材料により構成される
    金型。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の金型であって、
    前記脆弱部に向けて前記押圧部を付勢するよう構成される付勢部さらに備える
    金型。
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