JP2004232789A - 管接合体及びその接合方法 - Google Patents

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Yoshichika Sakurai
良親 桜井
Satoshi Osawa
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Abstract

【課題】張出カシメによってナックルブラケットを接合したサスペンションストラットにおいて、ダイ及びポンチの汎用性を高めて製造コストを低減する。
【解決手段】筒型油圧緩衝器2のチューブ6の下部を拡径して、6つの平面部を有する断面形状が正六角形のブラケット取付部23を形成する。6つの平面部を有する断面形状が正六角形のナックルブラケット3をブラケット取付部23に嵌合し、これらの6つの平面部を張出カシメによって互いに接合する。張出カシメ部28を平面部に形成することにより、平面状の支持面を有するダイ及びポンチを用いて張出カシメすることができるので、ダイの加工を容易にすると共に汎用性を高めることができ、製造コストを低減することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、油圧緩衝器とブラケット等の管体どうし重ね合せて張出カシメによって互いに接合した管接合体及びその接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば特許文献1には、薄板どうしを張出カシメすることにより、溶接、リベット等を用いずに互いに接合する技術が開示されている。張出カシメは、重ね合せた薄板を両側からポンチとダイスによってカシメて、一方の薄板を他方の薄板に食い込ませることによって、これらの薄板を互いに接合するものであり、溶接やリベット等を用いることなく優れた剥離強度及びせん断強度を得ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開昭62−77130号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の張出カシメによる接合技術では、次のような問題がある。上記従来の張出カシメによる接合技術を例えば自動車のサスペンションストラットにおける筒型の油圧緩衝器のシリンダ部とナックルブラケット等の管体どうしの接合に適用した場合、管体の曲面をカシメるため、その曲率に合せた形状のポンチ及びダイが必要となり、コストがかかる。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みて成されたものであり、ポンチ及びダイの汎用性を高めてコストを低減することができる張出カシメによる管接合体及びその接合方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、第1の管体と第2の管体とを重ね合せて張出カシメによって接合した管接合体であって、前記第1及び第2の管体の少なくとも一方に平面部が形成され、該平面部が張出カシメされていることを特徴とする。
このように構成したことにより、平面状の支持面を有するダイを用いて第1及び第2の管体を張出カシメすることが可能となる。
請求項2の発明に係る管接合体は、上記請求項1の構成において、前記第1及び第2の管体の両方に平面部が形成されていることを特徴とする。
このように構成したことにより、第1及び第2の管体の平面部が張出カシメされて接合される。
請求項3の発明に係る管接合体は、上記請求項1又は2の構成において、前記第1及び第2の管体の内側に、第3の管体が設けられ、張出カシメによって形成された張出カシメ部の先端部が前記第3の管体に当接することを特徴とする。
このように構成したことにより、第1及び第2の管体と第3の管体との間で、張出カシメ部を介して熱が伝達される。
請求項4の発明に係る管接合体は、上記請求項3の構成において、前記第1の管体がシリンダ装置の外側の外筒であり、前記第2の管体が前記外筒の外側に重ね合わせされる支持部材であり、前記第3の管体が前記シリンダ装置の内側の内筒であることを特徴とする。
このように構成したことにより、シリンダ装置の内筒の熱が張出カシメ部を介して外筒及び支持部材に伝達される。
請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の管接合体の接合方法であって、前記平面部に当接する平面状の支持面を有するダイと、前記支持面に対向するポンチとを用いて、前記第1及び第2の管体を張出カシメすることを特徴とする。
このように構成したことにより、平面状の支持面を有するダイとポンチとによって第1の管体と第2の管体とを張出カシメして接合することができる。
また、請求項6の発明に係る管接合体の接合方法は、上記請求項5の構成において、前記ダイは、拡開して前記支持面を前記第1及び第2の管体のうちで内側に配置された管体の平面部に当接可能であり、前記ダイを前記第1及び第2の管体に挿入し、拡開させて、前記支持面を前記平面部に当接させて固定し、前記ポンチを前記ダイに向かって押圧することにより前記第1及び第2の管体を張出カシメすることを特徴とする。
このように構成したことにより、第1及び第2の管体の内側からダイを支持し、外側からポンチをダイに向って押圧することによって第1及び第2の管体を張出カシメすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る自動車のサスペンションストラット(管接合体)について、図1及び図2を参照して説明する。図1及び図2に示すように、サスペンションストラット1は、サスペンションメンバの一部を構成するものであり、筒型の油圧緩衝器2(シリンダ装置)のシリンダ部の底部側に、車軸を支持するナックル(図示せず)を取付けるためのナックルブラケット3(第2の管体、支持部材)が固定され、また、側面部にサスペンションスプリングを受けるためのスプリングシート4が固定されている。
【0008】
油圧緩衝器2は、複筒式油圧緩衝器であって、シリンダ5(内筒、第3の管体)の外周に円筒状のチューブ6(外筒)が設けられて二重筒構造をなしている。チューブ6の一端部は、ボトムキャップ7が取付けられて密閉されており、シリンダ5とチューブ6との間にリザーバ8が形成されている。
【0009】
シリンダ5内には、ピストン9が摺動可能に嵌装され、このピストン9によってシリンダ5内がシリンダ上室5Aとシリンダ下室5Bとの2室に画成されている。ピストン9には、ピストンロッド10の一端がナット11によって連結されており、ピストンロッド9の他端側は、シリンダ5及びチューブ6の上端部に装着されたロッドガイド12及びオイルシール13に挿通されて外部へ延出されている。シリンダ5の下端部には、シリンダ下室5Bとリザーバ8とを区画するベースバルブ14が設けられている。そして、シリンダ上下室5A,5B内には、油液が封入され、リザーバ8内には、油液及びガスが封入されている。
【0010】
ピストン9には、シリンダ上下室5A,5B間を連通させる伸び側及び縮み側油路15,16が設けられている。伸び側及び縮み側油路15,16には、それぞれ、その油液の流動を制御して減衰力を発生させるオリフィス及びディスクバルブからなる伸び側及び縮み側減衰力発生機構17,18が設けられている。また、ベースバルブ14には、シリンダ下室5Bとリザーバ8とを連通させる伸び側及び縮み側油路19,20が設けられている。伸び側油路19には、リザーバ8側からシリンダ下室5B側への油液の流通のみを許容する逆止弁21が設けられ、縮み側油路20には、シリンダ下室5B側からリザーバ8側への油液の流通に抵抗を付与するオリフィス及びディスクバルブからなる縮み側減衰力発生機構22が設けられている。
【0011】
チューブ6の底部側には、拡径され、断面形状が正六角形とされて6つの平面部23Aからなるブラケット取付部23が形成されている。ブラケット取付部23を有するチューブ6は、例えば、断面正六角形の筒状部材を引抜き加工して、円筒部を絞り加工することによって製造することができる。なお、チューブ6全体の断面形状を正六角形としてもよい。
【0012】
次に、本実施形態の要部であるチューブ6とナックルブラケット3との接合構造について説明する。
ナックルブラケット3は、チューブ6の取付部23の外側に嵌合するように、断面形状が正六角形とされて6つの平面部3Aからなる筒状部材であり、その側面部にナックルを取付けるための一対の平行な平板状のナックル取付部24が設けられている。ナックル取付部24には、ナックルを固定するためのボルト(図示せず)を挿通させるボルト孔25が設けられている。ナックルブラケット3の上端部には、テーパ状に縮径されたテーパ部26が形成されており、このテーパ部26がチューブ6の小径の円筒部と大径のブラケット取付部23との間に形成されたテーパ部27に当接することにより、ナックルブラケット3がチューブ6に対して軸方向に位置決めされる。
【0013】
チューブ6とナックルブラケット3とは、正六角形の断面を構成する6つの平面部23A,3Aが張出カシメによって互いに接合されている。張出カシメは、チューブ6とナックルブラケット3との重ね合わせ部を外周側から塑性変形させて内周側に突出させ、凸部どうしを食込ませることにより、これらを互いに接合させるものである。これらの張出カシメ部28は、チューブ6及びナックルブラケット3の6つの平面部23A,3Aのそれぞれに2箇所ないし3箇所形成されている。
【0014】
張出カシメ部28の形状について、図4及び図5を参照して、さらに詳しく説明する。
張出カシメ部28は、図4に示すように、張出方向Fに対して内側に位置するナックルブラケット3の凸形状の張出部29の外周部を外側に位置するチューブ6の凸形状の張出部30の内周部に食込ませた形状となっている。この場合、ナックルブラケット3側の張出部29は、その先端側の外周部がチューブ6側の張出部30に食込んで食込み部Kを形成すると共に、この食込み部Kによって後退した部分が薄肉部29Bとなっている。また、チューブ6側の張出部30は、その先端の外周縁部に環状突部30Aが形成されている。このように、張出部29の食込み部Kをチューブ6の張出部30に食込ませることにより、ナックルブラケット3とチューブとの剥離強度を大きくすることができる。
【0015】
また、張出カシメ部28は、図5に示すように、ナックルブラケット3及びチューブ6の張出部29,30に食込み部を形成せず、これらを皿面が組合わされた形状とし、図4に示す食込み形状のものと組合わせて配置するようにしてもよい。図5に示す形状では、食込み部を有していないので、剥離強度を得ることはできないが、張出部29,30に薄肉部が形成されないので、せん断強度を大きくすることができる。
【0016】
したがって、剥離強度に優れる図4に示す形状の張出カシメ部28と、せん断強度に優れる図5に示す形状の張出カシメ部28とを適宜組合わせて配置することにより、ナックルブラケット3とチューブ6との剥離強度及びせん断強度を高めて、高い接合強度を得ることができる。
【0017】
なお、チューブ6のブラケット取付部23とナックルブラケット3との接合面に適当な接着剤を塗布し、これらを互いに接着することにより、これらの剥離強度及びせん断強度を高めることができる。したがって、上述の張出カシメによる接合と接着とを適宜併用することにより、必要な剥離強度及びせん断強度を得るようにしてもよい。
【0018】
次に、図4及び図5に示す張出カシメ部28を形成するための張出カシメ方法について、図6及び図7を参照して説明する。
図4に示す食込み部Kを有する張出カシメ部28を形成する場合、図6に示すように、先端がほぼ平坦な小径の押込部31が肩部32を介して大径の本体部33に連設された形状のポンチ34と、チューブ6の平面部23Aに当接する平面状の支持面37Aに成形凹部35を有し、この成形凹部35の底面周縁に環状溝36が形成されたダイ37とを使用する。
【0019】
張出カシメに際しては、先ず、図6(A)に示すように、ダイ37の支持面37Aをチューブ6の平面部23Aの内面に当接させて位置を固定し、この状態でポンチ34を張出方向Fへ移動させる。これにより、図6(B)に示すように、ナックルブラケット3及びチューブ6が局部的にダイ37の成形凹部35内に張出す。これらの張出部は、ダイ37の成形凹部35の底面に到達するまでは皿面合せ形状を維持し、その後、さらにポンチ34が前進すると、成形凹部35内で横方向に広がる。そして、遂には塑性流動を起こして環状溝36を含む成形凹部35内に材料がフィルアップし、図4に示すような食込み形状の張出カシメ部28が形成される。
【0020】
一方、図5に示す皿面合せ形状の張出カシメ部28を形成する場合、図7に示すように、先端角部が比較的大きなアール(R)で結ばれた軸状ポンチ34´と、このポンチ34´を摺動案内する筒状のガイド38と、上記と同様のダイ37とを使用する。筒状ガイド38はクッション(図示せず)に支持されており、抵抗を受けない状態ではポンチ34´と一体的に移動できる。
【0021】
張出カシメに際しては、先ず、図7(A)に示すように、ダイ37の支持面37Aをチューブ6の平面部23Aの内面に当接させて位置を固定し、この状態でポンチ34´と筒状ガイド38と一体的に張出方向Fへ移動させる。そして、図7(A)に示すように、ガイド38がナックルブラケット3に当接して停止し、ポンチ34´のみが前進し、ナックルブラケット3及びチューブ6が局部的にダイ37の成形凹部35内に張出す。これらの張出部が、ダイ37の成形凹部35の底面に到達した段階でポンチ34´の前進を停止する。これにより図5に示すような皿面合せ形状の張出カシメ部28が形成される。
【0022】
次に、張出カシメ部28を形成するための張出カシメ用工具について図8乃至図11を参照して説明する。なお、ここでは、図4に示す食込み形状の張出カシメ部28を形成するための工具について説明するが、上述のようにポンチ形状を変更して筒状のガイド38を追加することにより、図5に示す皿面合せ形状の張出カシメ部28にも適用することができる。
【0023】
張出カシメ用工具39は、一対のポンチ34及びダイ37を備えており、これらのポンチ34及びダイ37は、接合すべきナックルブラケット3とチューブ6の重ね合せ部をはさんで径方向に対向して配置されている。ポンチ34は、駆動手段(図示せず)によって進退動可能となっており、また、一対のダイ37は、チューブ6の内部に挿入可能な中空マンドレル40によって径方向に進退動可能に支持されている。
【0024】
各ダイ37は、中空マンドレル40の先端部に径方向に貫通して形成されたガイド孔41内に摺動可能に嵌装した一対の受台42の前面にボルト43によって固定されている。各受台42の背面にはテーパ形状のあり溝44が形成されており、このあり溝44には、中空マンドレル40内に挿入され、駆動手段(図示せず)により直線移動する作動ロッド45の先端側のテーパ部46に形成されたあり47が嵌入されている。すなわち、受台42と作動ロッド45とは、楔合状態をなすあり溝(メス)44とあり(オス)47とを介して連結されており、これにより作動ロッド45の直線移動に応じてを一対の受台42が相互に半径方向へ進退動し、これに応じて一対のダイ37は、図8及び9に示す退避位置と図10及び図11に示すカシメ位置とに移動することができる。
【0025】
このように構成された張出カシメ用工具39による張出カシメ工程について次に説明する。
先ず、図8及び図9に示すように、ナックルブラケット3をチューブ6に嵌合し、これらの断面正六角形の互いに対向する平面部3A,23Aの重ね合せ部分を一対のポンチ34に対向させて位置決めする。次に、チューブ6内に中空マンドレル40を挿入し、その先端側に受台42を介して保持されている各ダイ37をナックルブラケット3及びチューブ6の平面部3A,23Aの重ね合せ部分をはさんでポンチ34と対向する位置に位置決めする。
【0026】
その後、図10及び図11に示すように、駆動手段(図示せず)により駆動ロッド45を下方へ動させる。これにより、駆動ロッド45に楔合状態のあり47とあり溝44とを介して連結されている一対の受台42が互いに半径外方向へ移動し、各受台42に固定されているダイ37が拡開して、支持面37Aがチューブ6の平面部23Aの内面に当接する。その後、駆動手段により一対のポンチ34をダイ37に向かって前進させると、ナックルブラケット3とチューブ6と重ね合せ部分が局部的に対応するダイ37の成形凹部35内に次第に張出し、図6を用いて説明したように成形が進行して、2つの張出カシメ部28が同時に形成される。このように径方向に対向する二箇所を同時に張出カシメするので、重ね合せ部分に対して成形圧力を効率よく作用させることができ、成形荷重の低減を図ることができる。
【0027】
張出カシメ後は、駆動手段により一対のポンチ34を後退させると共に駆動ロッド45を上方に移動させることにより、駆動ロッド45に楔合状態のあり47とあり溝44とを介して連結されている一対の受台42が後退し、これと一体に一対のダイ37が図8及び図9に示す退避位置まで後退する。このようにして、ナックルブラケット3及びチューブ6の6つの平面部3A,23Aに順次張出カシメ部28を形成して、これらを互いに接合する。
【0028】
次に、上記のように構成したサスペンションストラット1の作用について説明する。
ピストンロッド10の伸び行程時には、シリンダ5内のピストン9の摺動にともない、シリンダ上室5Aの油液がピストン9の伸び側油路15を通ってシリンダ下室5Bへ流れ、伸び側減衰力発生機構17によって減衰力が発生する。このとき、ピストンロッド10がシリンダ5から退出した分の油液がリザーバ8からベースバルブ14の逆止弁21を開いてシリンダ下室5Bへ流れ、リザーバ8内のガスが膨張することによって、シリンダ5内の容積変化を補償する。
【0029】
縮み行程時には、シリンダ5内のピストン9の摺動にともない、シリンダ下室5Bの油液がピストン9の縮み側油路16を通ってシリンダ上室5Aへ流れ、ピストン9の縮み側減衰力発生機構18によって減衰力が発生し、また、ピストンロッド10がシリンダ5内へ侵入することによって、シリンダ下室5Bの油液がベースバルブ14の縮み側油路20を通ってリザーバ8へ流れ、減衰力発生機構22によって減衰力が発生し、これらの減衰力の合計が縮み行程時の減衰力となる。このとき、ピストンロッド10がシリンダ5内に侵入した分だけリザーバ8内のガスが圧縮されることによって、シリンダ5内の容積変化を補償する。
【0030】
チューブ6とナックルブラケット3とを張出カシメによって接合したことにより、溶接部位を減じることができ、加工工数を削減すると共に環境保護を促進することができる。チューブ6及びナックルブラケット3の接合部の断面形状を正六角形として平面部23A,3Aを設けたことにより、張出カシメ部28を平面部23A,3Aに形成することができるので、平面状の支持面37Aを有するダイ37を使用することができる。これにより、ダイ37の製造コストを低減することができ、また、ダイ37の長寿命化を図ることができる。チューブ6及びナックルブラケット3の側壁の曲率に応じてダイ37を変更する必要がないので、ダイ37の汎用性を高めて製造コストを低減することができる。平面部23A,3Aに張出カシメ部28が形成されるので、チューブ6とナックルブラケット3との接合部に隙間が生じにくくなり、隙間による錆の発生を抑制することができる。更に、チューブ6とナックルブラケット3との接合面を接着することにより、これらの隙間に接着剤が充填されるので、防錆効果を高めることができる。
【0031】
また、図3に示すように、張出カシメ部28の先端部をシリンダ5の外周部に当接させることにより、シリンダ5の熱を張出カシメ部28を介して外部へ効率よく放出することができるので、油圧緩衝器2の冷却効果を高めることでき、サスペンションストラット1の小型化を図ることができる。
【0032】
なお、上記実施形態では、チューブ6及びナックルブラケット3の断面形状を正六角形として張出カシメ部28を配置する平面部23A,3Aを形成しているが、この他、これらの断面形状を他の多角形として平面部を形成するようにしてもよい。この場合、正八角形等のように、平行な平面部を互いに対向させて配置することにより、上述の張出カシメ用工具39を使用して効率よく張出カシメを行うことができる。また、多角形のほか、例えば二面取り形状のように円形断面の一部に平面部を形成するようにしてもよい。
【0033】
上記実施形態では、チューブ6及びナックルブラケット3の6つの平面部23A,3Aの全てに張出カシメを施したものを示したが、このほか、これらに作用する応力及び必要な剛性に応じて、張出カシメ部28の個数及び配置を適宜設定することができる。
【0034】
上記実施形態では、径方向内向きに張出カシメを行って張出カシメ部28を形成するようにしたが、径方向外向きに張出カシメを行うようにしてもよい。この場合は、上述のポンチ34とダイ37との配置は逆になり、中空マンドレル40に支持された受台42にポンチ34が取付けられることとなる。
【0035】
上記実施の形態では、一例として本発明をサスペンションストラットに適用した場合について説明しているが、本発明は、これに限らず、他の管体どうしを接合する場合にも同様に適用することができる。
【0036】
また、上記実施形態では、一対のポンチ34とダイ37を対向して設けた例を示したが、このほか、チューブ6及びナックルブラケット3の多角形断面の形状に応じて、ポンチ34及びダイ37を等間隔の中心角すなわち、120度毎に3箇所や、72度毎に5箇所設けても良い。これは、作動ロット45に均一に力が作用するようにするためで、これにより、作動ロッド45等の耐久性は飛躍に向上する。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明に係る管接合体によれば、平面部を形成したことにより、平面状の支持面を有するダイを用いて第1及び第2の管体を張出カシメすることが可能となり、ダイの加工を容易にすると共に、ダイの汎用性を高めることができ、製造コストを低減することができる。
請求項2の発明に係る管接合体によれば、第1の管体と第2の管体との隙間を減少させることができ、隙間による錆の発生を抑制することができ。
請求項3の発明に係る管接合体によれば、第1及び第2の管体と第3の管体との間で、張出カシメ部を介して熱を伝達することができる。
請求項4の発明に係る管接合体によれば、シリンダ装置の内筒の熱が張出カシメ部を介して外筒及び支持部材に伝達されるので、シリンダ装置の冷却を促進することができる。
請求項5の発明に係る管接合体の接合方法によれば、平面状の支持面を有するダイとポンチとによって第1の管体と第2の管体とを張出カシメして接合することができるので、ダイの加工を容易にすると共に、ダイの汎用性を高めることができ、製造コストを低減することができる。
また、請求項6の発明に係る管接合体の接合方法によれば、第1及び第2の管体の内側からダイを支持し、外側からポンチをダイに向って押圧することによって、第1及び第2の管体を効率よく張出カシメして接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るサスペンションストラットの縦断面図である。
【図2】図1に示すサスペンションストラットの張出カシメ部を通る横断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係るサスペンションストラットの張出カシメ部を通る横断面図である。
【図4】食込み形状の張出カシメ部を拡大して示す縦断面図である。
【図5】皿面形状の張出カシメ部を拡大して示す縦断面図である。
【図6】図4に示す食込み形状の張出カシメ部を形成するための張出カシメ方法を示す説明図である。
【図7】図5に示す皿面形状の張出カシメ部を形成するための張出カシメ方法を示す説明図である。
【図8】本発明に係る張出カシメ用工具による張出カシメ工程において、ダイを管体に挿入した状態を示す縦断面図である。
【図9】図8のX−X線による横断面図である。
【図10】本発明に係る張出カシメ用工具による張出カシメ工程において、ポンチとダイによって管体を張出カシメした状態を示す縦断面図である。
【図11】図10のY−Y線による横断面図である。
【符号の説明】
1 サスペンションストラット(管接合体)
2 油圧緩衝器(シリンダ装置)
3 ナックルブラケット(支持部材、第2の管体)
3A 平面部
5 シリンダ(内筒、第3の管体)
6 チューブ(外筒、第1の管体)
23A 平面部
28 張出カシメ部
34 ポンチ
37 ダイ
37A 支持面

Claims (6)

  1. 第1の管体と第2の管体とを重ね合せて張出カシメによって接合した管接合体であって、前記第1及び第2の管体の少なくとも一方に平面部が形成され、該平面部が張出カシメされていることを特徴とする管接合体。
  2. 前記第1及び第2の管体の両方に平面部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の管接合体。
  3. 前記第1及び第2の管体の内側に、第3の管体が設けられ、張出カシメによって形成された張出カシメ部の先端部が前記第3の管体に当接することを特徴とする請求項1又は2に記載の管接合体。
  4. 前記第1の管体がシリンダ装置の外側の外筒であり、前記第2の管体が前記外筒の外側に重ね合わせされる支持部材であり、前記第3の管体が前記シリンダ装置の内側の内筒であることを特徴とする請求項3に記載の管接合体。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の管接合体の接合方法であって、前記平面部に当接する平面状の支持面を有するダイと、前記支持面に対向するポンチとを用いて、前記第1及び第2の管体を張出カシメすることを特徴とする管接合体の接合方法。
  6. 前記ダイは、拡開して前記支持面を前記第1及び第2の管体のうちで内側に配置された管体の平面部に当接可能であり、前記ダイを前記第1及び第2の管体に挿入し、拡開させて、前記支持面を前記平面部に当接させて固定し、前記ポンチを前記ダイに向かって押圧することにより前記第1及び第2の管体を張出カシメすることを特徴とする請求項5に記載の管接合体の接合方法。
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