JP2023049497A - はんだ粒子の製造方法、はんだ粒子及び導電性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回気流式ふるい分け機を用いた分級時の篩面でのはんだ粒子の固着を防止でき、歩留の向上により高生産化を図れるはんだ粒子の製造方法、並びにショートリスクを回避できるはんだ粒子及び前記はんだ粒子を含有する導電性組成物の提供。【解決手段】はんだ粒子を70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm2以上1,500N/mm2以下となるように硬化する硬化工程と、分級装置により強制的に気流を発生させて硬化後のはんだ粒子を分級する分級工程と、を含むはんだ粒子の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、はんだ粒子の製造方法、はんだ粒子及び導電性組成物に関する。
現在市販されているはんだ粒子は、一般的な導電性粒子としての金属被覆樹脂粒子に比べて粒径が揃っておらず(粒度分布が広く)、一定量の粗大はんだ粒子が含まれている。このため、現在市販されているはんだ粒子を含有する導電性組成物を用いて配線パターンの接続を行うと、図1に示すように、加熱圧着実装時に配線パターン10間の無加圧部に存在する粗大はんだ粒子11によってショートが発生するおそれがある。図1中12は、はんだ粒子を表す。
そこで、ショートの発生リスクを回避するため、粗大はんだ粒子を除去する手法の一つとして篩を用いた分級方法があり、その中でも、篩と空気流を利用して分級する旋回気流式篩分機を用いた分級が有効である。
このような旋回気流式篩分機を用いた分級方法としては、例えば、異なる種類のポリアミジンA(三菱ケミカル株式会社製、商品名「ダイヤキャッチ(登録商標)CHP800」)およびポリアミジンB(三菱ケミカル株式会社製、商品名「ダイヤフロック(登録商標)KP7000」)を、ジェットミル(日本ニューマチック株式会社製、商品名「PJM-80SP」)を用いて粉砕を行い、ふるい分けによって分級した。なお、16μm以下の粒子に関しては、旋回気流式ふるい分け装置(株式会社セイシン企業製、商品名「スピンエアシーブSAR-200」)を用いて分級したことが開示されている(特許文献1の段落[0114]参照)。
また、特許文献2の段落[0091]の実施例6には、ガラス粒子を目開き10μmの篩を付けた篩分け分級機(スピンエアシーブ、株式会社セイシン企業製)を用いて処理を行い、10μmの篩の上に残ったガラス粒子をガラス粒子-5として用いたことが開示されている。
特開2019-042974号公報 特開2016-056288号公報
しかしながら、上記先行技術文献は、旋回気流式篩分機であるスピンエアシーブ(株式会社セイシン企業製)を用いてポリアミジン粒子又はガラス粒子を分級することが記載されているだけであり、旋回気流式篩分機であるスピンエアシーブを用いることによりはんだ粒子から粗大はんだ粒子を除去し、それによってショートの発生リスクを回避できることについては記載も示唆もされていない。
また、旋回気流式篩分機を柔らかいはんだ粒子の分級に適用すると、図2に示すように、はんだ粒子12が篩13に衝突した衝撃で変形したはんだ粒子15となり(図3A及び図3B参照)、篩13の篩目開き14に固着して目詰まりが発生し(図4参照)、歩留の低下により低生産性になってしまうという問題がある。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、旋回気流式篩分機を用いた分級時の篩面でのはんだ粒子の固着を防止でき、歩留の向上により高生産化を図れるはんだ粒子の製造方法、並びにショートリスクを回避できるはんだ粒子及び前記はんだ粒子を含有する導電性組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> はんだ粒子を70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下となるように硬化する硬化工程と、
分級装置により強制的に気流を発生させて硬化後のはんだ粒子を分級する分級工程と、
を含むことを特徴とするはんだ粒子の製造方法である。
<2> 前記硬化工程において、70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm未満であるはんだ粒子を硬化する、前記<1>に記載のはんだ粒子の製造方法である。
<3> 前記硬化工程において、酸素含有雰囲気下、(前記はんだ粒子の融点-15℃)以下の温度で加熱する、前記<1>から<2>のいずれかに記載のはんだ粒子の製造方法である。
<4> 前記分級が酸素含有雰囲気下で行われる、前記<1>から<3>のいずれかに記載のはんだ粒子の製造方法である。
<5> 前記分級装置が、ブロアー吸引により気流を発生させてはんだ粒子を旋回させながら篩表面に衝突させて分級する装置である、前記<1>から<4>のいずれかに記載のはんだ粒子の製造方法である。
<6> 70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下であることを特徴とするはんだ粒子である。
<7> 個数平均粒径が1μm以上である、前記<6>に記載のはんだ粒子である。
<8> 前記はんだ粒子の個数平均粒径の1.25倍以上大きい個数粒径の粗大はんだ粒子の割合が0.5%以下である、前記<7>に記載のはんだ粒子である。
<9> Snと、Bi、Ag、Cu、及びInから選択される少なくとも1種と、を含む、前記<7>から<8>のいずれかに記載のはんだ粒子である。
<10> 前記<6>から<9>のいずれかに記載のはんだ粒子を含有することを特徴とする導電性組成物である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、旋回気流式篩分機を用いた分級時の篩面でのはんだ粒子の固着を防止でき、分級の歩留の向上により高生産化を図れるはんだ粒子の製造方法、並びにショートリスクを回避できるはんだ粒子及び前記はんだ粒子を含有する導電性組成物を提供することができる。
図1は、導電性粒子として市販されているはんだ粒子を用いた場合、粗大はんだ粒子によってショートが発生することを示す模式図である。 図2は、旋回気流式篩分機を用いた分級において、柔らかいはんだ粒子を分級した際に篩に衝突した衝撃によりはんだ粒子が変形して篩の篩目に固着して目詰まりが発生する様子を示す図である。 図3Aは、分級により篩に衝突して変形したはんだ粒子の一例を示す図である。 図3Bは、分級により篩に衝突して変形したはんだ粒子の他の一例を示す図である。 図4は、変形したはんだ粒子が篩の篩目に固着して目詰まりが発生した状態の篩を示す図である。 図5は、旋回気流式篩分機を用いた分級において、硬化処理したはんだ粒子を分級した際に篩に衝突し、はんだ粒子が跳ね返される様子を示す図である。 図6は、分級により篩に衝突しても変形していないはんだ粒子の一例を示す図である。 図7は、分級後におけるはんだ粒子が篩の篩目に固着していない状態の篩を示す図である。
(はんだ粒子の製造方法)
本発明のはんだ粒子の製造方法は、はんだ粒子を70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下となるように硬化する硬化工程と、分級装置により強制的に気流を発生させて硬化後のはんだ粒子を分級する分級工程と、
を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明においては、硬化工程によりはんだ粒子を70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下となるように硬化しているので、旋回気流式篩分機を用いて分級を行っても、図5に示すように、篩13に衝突した硬いはんだ粒子12は変形せず(図6参照)、跳ね返されて、篩13の篩目開き14に固着しないので篩目詰まりが発生しない(図7参照)。その結果、分級の歩留の向上により高生産化を図れる
<硬化工程>
前記硬化工程は、はんだ粒子を70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下となるように硬化する工程である。
硬化工程により、70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下となるように硬化させたはんだ粒子は、旋回気流式篩分機での分級の際に、はんだ粒子が篩面に衝突した衝撃によって変形してしまうことを低減できるため、変形したはんだ粒子が篩面に固着することによって生じる篩の目詰まりを防ぐことができ、収率を上げることができる。
70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm未満であると、篩面でのはんだ粒子の変形による固着により、歩留が低下し、低収率になってしまう。一方、70%圧縮変形時の硬さK値が1,500N/mmを超えると、収率は上がるが酸化膜の増大による初期導通抵抗の上昇が生じてしまう。
前記硬化工程においては、70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm未満であるはんだ粒子を硬化することが好ましい。即ち、硬化する前は70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm未満である柔らかいはんだ粒子が、硬化によって70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下となり、旋回気流式篩分機を用いた分級時の篩面でのはんだ粒子の固着を防止できる。
70%圧縮変形時の硬さK値は、以下のようにして微小圧縮試験を行うことにより求めることができる。
[微小圧縮試験]
微小圧縮試験機(MCT-211、株式会社島津製作所製)を用いて、はんだ粒子の硬化度を測定する。はんだ粒子の70%圧縮変形時の硬さ70%K値は、下記の数式(1)によって算出することができる。
Figure 2023049497000001
ただし、前記数式(1)中、Fは、はんだ粒子の70%圧縮変形時における荷重値(N)、Sは、圧縮変位(mm)、Rは、圧縮変形前のはんだ粒子の半径(mm)である。
前記硬化工程において、酸素含有雰囲気下、(前記はんだ粒子の融点-15℃)以下の温度で加熱することが好ましい。具体的には、空気循環型のオーブンを用い、空気中において、80℃~130℃の温度で1日間~10日間加熱酸化する条件が挙げられる。
前記硬化は、酸素含有雰囲気下で行う。酸素含有雰囲気における酸素濃度は、15vol%以上が好ましく、20vol%以上がより好ましい。前記酸素濃度が15vol%以上であると、はんだ粒子表面に強固な酸化膜を形成することができる。酸素濃度が21vol%の酸素含有雰囲気としては空気を用いることができる。
上記加熱酸化以外にも、加圧酸化、加湿酸化、化学処理などを行うことによりはんだ粒子を硬化させることができる。
<分級工程>
前記分級工程は、分級装置により強制的に気流を発生させて硬化後のはんだ粒子を分級する工程である。
前記分級装置としては、強制的に気流を発生させて粒子を分散させ粒子表面を荒らしながら分級する装置が使用でき、ブロアー吸引により気流を発生させてはんだ粒子を旋回させながら篩表面に衝突させて分級する旋回気流式篩分機であることが好ましい。
この分級装置によると、はんだ粒子と篩表面の衝突によってはんだ粒子表面が凸凹に荒らされながら分級される。このような分級装置としては、例えば、旋回気流式篩分機であるスピンエアシーブ(株式会社セイシン企業製)などが挙げられる。
前記ブロアー吸引圧力は、0.1MPa以上1.5MPa以下が好ましく、0.5MPa以上1.0MPa以下がより好ましい。
前記分級は、酸素含有雰囲気下で行うことが好ましい。酸素含有雰囲気における酸素濃度は、15vol%以上が好ましく、20vol%以上がより好ましい。前記酸素濃度が15vol%以上であると、分級時においてもはんだ粒子表面に強固な酸化膜を形成することができる。酸素濃度が21vol%の酸素含有雰囲気としては空気を用いることができる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、洗浄工程、乾燥工程などが挙げられる。
(はんだ粒子)
本発明のはんだ粒子は、70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下であり、900N/mm以上1,500N/mm以下が好ましく、950N/mm以上1,300N/mm以下がより好ましい。
70%圧縮変形時の硬さK値は、上述したように、微小圧縮試験を行うことにより求めることができる。
本発明においては、はんだ粒子の70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下であるので、旋回気流式篩分機での分級の際に、はんだ粒子が篩面に衝突した衝撃によって変形してしまうことを低減でき、変形したはんだ粒子が篩面に固着することによって起こる目詰まりを防ぐことができると共に、旋回気流式篩分機を用いてはんだ粒子を分級することにより、市販されているはんだ粒子に含まれる粗大はんだ粒子を除去し、粗大はんだ粒子による配線パターン間のショートリスクを回避することができる。
前記はんだ粒子は、例えば、JIS Z3282-1999に規定されている、Sn-Pb系はんだ粒子、Pb-Sn-Sb系はんだ粒子、Sn-Sb系はんだ粒子、Sn-Pb-Bi系はんだ粒子、Sn-Bi系はんだ粒子、Sn-Bi-Ag系はんだ粒子、Sn-Bi-Cu系はんだ粒子、Sn-Cu系はんだ粒子、Sn-Pb-Cu系はんだ粒子、Sn-In系はんだ粒子、Sn-Ag系はんだ粒子、Sn-Pb-Ag系はんだ粒子、Pb-Ag系はんだ粒子、Sn-Ag-Cu系はんだ粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、Snと、Bi、Ag、Cu、及びInから選択される少なくとも1種と、を含むはんだ粒子が好ましく、Sn-Bi系はんだ粒子、Sn-Bi-Ag系はんだ粒子、Sn-Bi-Cu系はんだ粒子、Sn-In系はんだ粒子がより好ましい。
前記はんだ粒子の融点は、110℃以上240℃以下が好ましく、120℃以上200℃以下がより好ましい。
前記はんだ粒子の個数平均粒径は1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、10μm以上が更に好ましく、15μm以上が特に好ましい。前記はんだ粒子の個数平均粒径の上限値は30μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましく、20μm以下が更に好ましい。
前記はんだ粒子の個数平均粒径は、例えば、乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)を用い、約1万個の粒子を測定し、粒度分布は個数頻度で表すことができる。
前記はんだ粒子における個数平均粒径の1.25倍以上大きい個数粒径を有する粗大はんだ粒子の割合は0.5%以下が好ましく、0.1%以下がより好ましく、0.05%以下が更に好ましく、0.01%以下が特に好ましく、0%が最も好ましい。
前記はんだ粒子における個数平均粒径の1.25倍以上大きい個数粒径を有する粗大はんだ粒子の割合が0.5%以下であると、粗大はんだ粒子による配線パターン間のショートの発生を回避することができる。
(導電性組成物)
本発明の導電性組成物は、本発明のはんだ粒子を含有し、バインダー、単官能の重合性モノマー、エラストマー、硬化剤、及びシランカップリング剤を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記導電性組成物は、フィルム状の導電性フィルム、又はペースト状の導電性ペーストのいずれであってもよい。取り扱いのし易さの点では導電性フィルムが好ましく、コストの点では導電性ペーストが好ましい。なお、導電性組成物が導電性フィルムである場合、前記はんだ粒子を含む導電性フィルムに、はんだ粒子を含まないフィルムが積層されてもよい。
-はんだ粒子-
はんだ粒子としては、上述した本発明のはんだ粒子が用いられる。
前記はんだ粒子の前記導電性組成物における含有量としては、特に制限はなく、接続構造体の配線ピッチや、接続面積などによって適宜調整することができる。
-バインダー-
前記バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製膜性、加工性、及び接続信頼性の点から、フェノキシ樹脂が特に好ましい。
前記フェノキシ樹脂とは、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンより合成される樹脂であって、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば商品名:YP-50(東都化成株式会社製)、YP-70(東都化成株式会社製)、EP1256(ジャパンエポキシレジン株式会社製)などが挙げられる。
前記バインダーの導電性組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、20質量%~70質量%が好ましく、35質量%~55質量%がより好ましい。
-単官能の重合性モノマー-
前記単官能の重合性モノマーとしては、分子内に重合性基を1つ有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単官能の(メタ)アクリルモノマー、スチレンモノマー、ブタジエンモノマー、その他2重結合を有するオレフィン系モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、接着強度及び接続信頼性の点から、単官能(メタ)アクリルモノマーが特に好ましい。
前記単官能(メタ)アクリルモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n-オクチル、アクリル酸n-ドデシル、アクリル酸2-エチルへキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2-クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸、又はそのエステル類;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n-オクチル、メタクリル酸n-ドデシル、メタクリル酸2-エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸又はそのエステル類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記単官能の重合性モノマーの導電性組成物における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2質量%~30質量%であることが好ましく、5質量%~20質量%であることがより好ましい。
-硬化剤-
前記硬化剤としては、バインダーを硬化できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、有機過酸化物などが好適である。
前記有機過酸化物としては、例えば、ラウロイルパーオキサイド、ブチルパーオキサイド、ベンジルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ベンジルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化剤の導電性組成物における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%以上15質量%以下が好ましく、3質量%以上10質量%以下がより好ましい。
-エラストマー-
エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリウレタン系エラストマー、アクリルゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-シランカップリング剤-
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばエポキシ系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤、チオール系シランカップリング剤、アミン系シランカップリング剤などが挙げられる。
前記シランカップリング剤の導電性組成物における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
-その他の成分-
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機溶剤、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤(顔料、染料)、イオンキャッチャー剤などが挙げられる。前記その他の成分の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<用途>
本発明のはんだ粒子及び導電性組成物は、ショートリスクを回避できるので、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))などの様々な接続対象部材の電極間を電気的に接続するために用いることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、以下のようにして、「70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)」、「粒度分布」、「はんだ粒子の表面のSEM観察」、「DSCによるはんだ粒子の吸熱ピークの測定」、「分級後の篩の目詰まりの割合」、及び「歩留」を測定及び評価した。
<70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)の測定>
微小圧縮試験機(MCT-211、株式会社島津製作所製)を用いて、はんだ粒子の硬化度を測定した。はんだ粒子の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)は、下記の数式(1)によって算出した。
Figure 2023049497000002
ただし、前記数式(1)中、Fは、はんだ粒子の70%圧縮変形時における荷重値(N)、Sは、圧縮変位(mm)、Rは、圧縮変形前のはんだ粒子の半径(mm)である。
<粒度分布の測定>
乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)を用い、約1万個の粒子を測定し、粒度分布は個数頻度で表した。
<DSCによるはんだ粒子の吸熱ピークの測定>
DSCによるはんだ粒子の吸熱ピークは、示差走査熱量計(DSC)(EXSTAR DSC6200、セイコーインスツルメンツ(SII)株式会社製)を用いて測定した。
<はんだ粒子の表面のSEM観察>
はんだ粒子の表面のSEM観察は、走査型電子顕微鏡(SEM)(JSM-6510A、日本電子株式会社製)を用いて行った。
<分級後の篩目詰まりの割合>
分級後の篩を顕微鏡(SZX16、オリンパス株式会社製、倍率×11.5)で観察し、500個の篩目のうち目詰まりしている篩目の数Xを測定し、X/500から、篩目詰まりの割合(%)を求め、下記基準で評価した。
[評価基準]
〇:篩目詰まりの割合が60%未満
△:篩目詰まりの割合が60%以上80%未満
×:篩目詰まりの割合が80%以上
<歩留>
分級装置に投入したはんだ粒子の量A(g)と、分級後に回収した分級はんだ粒子の量B(g)とから、次式、歩留(%)=(B/A)×100、を求め、下記の基準で評価した。
[評価基準]
〇:歩留が30%以上
△:歩留が20%超30%未満
×:歩留が20%以下
(実施例1)
<はんだ粒子>
はんだ粒子としてSn49.9Bi50Cu0.1-Type5(三井金属鉱業株式会社製)を用意した。Sn49.9Bi50Cu0.1-Type5を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒度分布15μm~25μm、累積50%個数粒径(D50)20μm、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が7%であった。
<はんだ粒子の硬化>
アルミニウムバット上に散布したはんだ粒子を、100℃に設定した空気循環型のオーブンに入れ、4日間静置し、加熱硬化した。
得られた硬化後のはんだ粒子について、微小圧縮試験を行い、70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を求めたところ、950N/mmであった。
<はんだ粒子の分級>
旋回気流式篩分機であるスピンエアシーブ(株式会社セイシン企業製)に直径φ200mm-目開き20μmの綾織金網篩(東京スクリーン株式会社製)をセットし、ブロアーで0.75MPaの吸引圧力となるよう吸引した。次に、原料供給口からはんだ粒子50gを投入した。空気中で原料投入から分級終了まで5分間稼働させ、篩を通過した微粉側の粒子を回収して分級はんだ粒子を15g得た(歩留:30%)。
分級後の篩を顕微鏡で観察し、篩目詰まりの割合を求めたところ、40%であった。
分級後の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を測定したところ、960N/mmであった。
得られた分級はんだ粒子を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が0.02%であった。得られた分級はんだ粒子の表面は凹凸を有していることが走査型電子顕微鏡(SEM)観察から観察された。分級はんだ粒子の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークを測定したところ141℃を示し、DSC測定後の分級はんだ粒子のSEM観察の結果、分級前はんだ粒子に比べて分級はんだ粒子は粒子溶融による粒子同士の凝集がほぼ無いことが観察された。
<導電性フィルムの作製>
作製した実施例1のはんだ粒子5質量部と、下記の絶縁性バインダー95質量部とを遊星式撹拌装置に投入し、1分間撹拌して導電性組成物を作製した。
次に、導電性組成物を厚さ50μmのPETフィルム上に塗布し、80℃のオーブンで5分間乾燥させ、導電性組成物からなる厚さ25μmの粘着層をPETフィルム上に形成し、幅2.0mmの導電性フィルムを作製した。
-絶縁性バインダー-
絶縁性バインダーは、フェノキシ樹脂(商品名:YP-50、新日化エポキシ製造株式会社製)47質量部、単官能モノマー(商品名:M-5300、東亞合成株式会社製)3質量部、ウレタン樹脂(商品名:UR-1400、東洋紡績株式会社製)25質量部、ゴム成分(商品名:SG80H、ナガセケムテックス株式会社製)15質量部、シランカップリング剤(商品名:A-187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)2質量部、及び有機過酸化物(商品名:ナイパーBW、日油株式会社製)3質量部を、固形分が50質量%となるように含有する、酢酸エチルとトルエンとの混合溶液とした。
<接続構造体の作製>
上記導電性フィルムを介して、評価用基板(ガラスエポキシ基板(FR4)、200μmピッチ、ライン:スペース=1:1、端子厚み10μm、Cu(下地)/Ni/Auメッキ)と、FPC(ポリイミドフィルム、200μmピッチ、ライン:スペース=1:1、端子厚み12μm、Cu(下地)/Ni/Auメッキ)とを熱圧着し、接続構造体を作製した。
熱圧着は、FPC上の厚み200μmのシリコンラバーを介してツールを押し下げ、温度:150℃、圧力:2MPa、時間:20secの条件で行った。
<導通特性の評価>
作製した接続構造体について、デジタルマルチメータ(横河電機株式会社製)を用い、4端子法にて電流1mAを流したときの初期導通抵抗を測定し、下記の基準で評価した。
また、接続構造体のパターン間に電圧を印加し、初期絶縁抵抗を測定し、ショートの有無を確認した。なお、初期絶縁抵抗が1×10Ω以下をショート発生NGとして評価した。
[評価基準]
〇:導通抵抗が1Ω以下の場合
△:導通抵抗が1Ωを超えた場合
×:導通抵抗がOPEN
(実施例2)
<はんだ粒子の硬化>
実施例1の<はんだ粒子の硬化>において、アルミニウムバット上に散布したはんだ粒子を、100℃に設定した空気循環型のオーブンに入れ、2日間静置した以外は、実施例1と同様にして、はんだ粒子の硬化を行った。
得られた硬化後のはんだ粒子について、微小圧縮試験を行い、70%圧縮変形時の硬さ70%K値を求めたところ、850N/mmであった。
<はんだ粒子の分級>
硬化後のはんだ粒子について、実施例1と同様にして、強制気流式分級を行い、実施例2の分級はんだ粒子を12.5g得た(歩留:25%)。
分級後の篩を顕微鏡で観察し、篩目詰まりの割合を求めたところ、65%であった。
分級後の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を測定したところ、860N/mmであった。
得られた分級はんだ粒子を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が0.01%であった。得られた分級はんだ粒子の表面は凹凸を有していることが走査型電子顕微鏡(SEM)観察から観察された。分級はんだ粒子の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークを測定したところ141℃を示し、DSC測定後の分級はんだ粒子のSEM観察の結果、分級前はんだ粒子に比べて分級はんだ粒子は粒子溶融による粒子同士の凝集がほぼ無いことが観察された。
<導電性フィルムの作製、接続構造体の作製、及び評価>
作製した実施例2のはんだ粒子を用い、実施例1と同様にして、導電性フィルム及び接続構造体を作製し、評価を行った。結果を表1に示した。
(実施例3)
<はんだ粒子の硬化>
実施例1の<はんだ粒子の硬化>において、アルミニウムバット上に散布したはんだ粒子を、100℃に設定した空気循環型のオーブンに入れ、10日間静置した以外は、実施例1と同様にして、はんだ粒子の硬化を行った。
得られた硬化後のはんだ粒子について、微小圧縮試験を行い、70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を求めたところ、1,500N/mmであった。
<はんだ粒子の分級>
硬化後のはんだ粒子について、実施例1と同様にして、強制気流式分級を行い、実施例3の分級はんだ粒子を20g得た(歩留:40%)。
分級後の篩を顕微鏡で観察し、篩目詰まりの割合を求めたところ、30%であった。
分級後の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を測定したところ、1,500N/mmであった。
得られた分級はんだ粒子を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が0.01%であった。得られた分級はんだ粒子の表面は凹凸を有していることが走査型電子顕微鏡(SEM)観察から観察された。分級はんだ粒子の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークを測定したところ141℃を示し、DSC測定後の分級はんだ粒子のSEM観察の結果、分級前はんだ粒子に比べて分級はんだ粒子は粒子溶融による粒子同士の凝集がほぼ無いことが観察された。
<導電性フィルムの作製、接続構造体の作製、及び評価>
作製した実施例3のはんだ粒子を用い、実施例1と同様にして、導電性フィルム及び接続構造体を作製し、評価を行った。結果を表1に示した。
(実施例4)
<はんだ粒子の分級>
実施例1と同じ硬化処理をしたはんだ粒子を用い、分級条件における吸引圧力を0.5MPaに変更した以外は、実施例1と同様にして、強制気流式分級処理を行い、実施例4のはんだ粒子を12.5g得た(歩留:25%)。
分級後の篩を顕微鏡で観察し、篩目詰まりの割合を求めたところ、30%であった。
分級後の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を測定したところ、955N/mmであった。
得られた分級はんだ粒子を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が0%であった。得られた分級はんだ粒子の表面は凹凸を有していることが走査型電子顕微鏡(SEM)観察から観察された。分級はんだ粒子の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークを測定したところ141℃を示し、DSC測定後の分級はんだ粒子のSEM観察の結果、分級前はんだ粒子に比べて分級はんだ粒子は粒子溶融による粒子同士の凝集がほぼ無いことが観察された。
<導電性フィルムの作製、接続構造体の作製、及び評価>
作製した実施例4のはんだ粒子を用い、実施例1と同様にして、導電性フィルム及び接続構造体を作製し、評価を行った。結果を表2に示した。
(実施例5)
<はんだ粒子の分級>
実施例1と同じ硬化処理をしたはんだ粒子を用い、分級条件における吸引圧力を1MPaに変更した以外は、実施例1と同様にして、強制気流式分級処理を行い、実施例5のはんだ粒子を12.5g得た(歩留:25%)。
分級後の篩を顕微鏡で観察し、篩目詰まりの割合を求めたところ、70%であった。
分級後の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を測定したところ、970N/mmであった。
得られた分級はんだ粒子を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が0.05%であった。得られた分級はんだ粒子の表面は凹凸を有していることが走査型電子顕微鏡(SEM)観察から観察された。分級はんだ粒子の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークを測定したところ141℃を示し、DSC測定後の分級はんだ粒子のSEM観察の結果、分級前はんだ粒子に比べて分級はんだ粒子は粒子溶融による粒子同士の凝集がほぼ無いことが観察された。
<導電性フィルムの作製、接続構造体の作製、及び評価>
作製した実施例5のはんだ粒子を用い、実施例1と同様にして、導電性フィルム及び接続構造体を作製し、評価を行った。結果を表2に示した。
(実施例6)
<はんだ粒子>
はんだ粒子としてSn42Bi58-Type5(三井金属鉱業株式会社製)を用意した。Sn42Bi58-Type5を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒度分布15μm~25μm、累積50%個数粒径(D50)20μm、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が5%であった。
<はんだ粒子の硬化>
アルミニウムバット上に散布したはんだ粒子を、100℃に設定した空気循環型のオーブンに入れ、1日間静置し、加熱硬化した。
得られた硬化後のはんだ粒子について、微小圧縮試験を行い、70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を求めたところ、930N/mmであった。
<はんだ粒子の分級>
硬化後のはんだ粒子について、実施例1と同様にして、強制気流式分級を行い、実施例6の分級はんだ粒子を17.5g得た(歩留:35%)。
分級後の篩を顕微鏡で観察し、篩目詰まりの割合を求めたところ、40%であった。
分級後の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を測定したところ、940N/mmであった。
得られた分級はんだ粒子を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が0.01%であった。得られた分級はんだ粒子の表面は凹凸を有していることが走査型電子顕微鏡(SEM)観察から観察された。分級はんだ粒子の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークを測定したところ、141℃を示し、DSC測定後の分級はんだ粒子のSEM観察の結果、分級前はんだ粒子に比べて分級はんだ粒子は粒子溶融による粒子同士の凝集がほぼ無いことが観察された。
<導電性フィルムの作製、接続構造体の作製、及び評価>
作製した実施例6のはんだ粒子を用い、実施例1と同様にして、導電性フィルム及び接続構造体を作製し、評価を行った。結果を表2に示した。
(比較例1)
<はんだ粒子の硬化>
実施例1において、はんだ粒子の硬化を行わなかった。このはんだ粒子について、微小圧縮試験を行い、70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を求めたところ、800N/mmであった。
<はんだ粒子の分級>
はんだ粒子について、実施例1と同様にして、強制気流式分級を行い、比較例1の分級はんだ粒子を10g得た(歩留:20%)。
分級後の篩を顕微鏡で観察し、篩目詰まりの割合を求めたところ、90%であった。
分級後の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を測定したところ、810N/mmであった。
得られた分級はんだ粒子を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が0.01%であった。得られた分級はんだ粒子の表面は凹凸を有していることが走査型電子顕微鏡(SEM)観察から観察された。分級はんだ粒子の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークを測定したところ141℃を示し、DSC測定後の分級はんだ粒子のSEM観察の結果、分級前はんだ粒子に比べて分級はんだ粒子は粒子溶融による粒子同士の凝集がほぼ無いことが観察された。
<導電性フィルムの作製、接続構造体の作製、及び評価>
作製した比較例1のはんだ粒子を用い、実施例1と同様にして、導電性フィルム及び接続構造体を作製し、評価を行った。結果を表3に示した。
(比較例2)
<はんだ粒子の硬化>
実施例1と同じ硬化処理を行ったはんだ粒子を用い、分級処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2のはんだ粒子を得た。
<導電性フィルムの作製、接続構造体の作製、及び評価>
作製した比較例2のはんだ粒子を用い、実施例1と同様にして、導電性フィルム及び接続構造体を作製し、評価を行った。結果を表3に示した。
(比較例3)
<はんだ粒子の硬化>
実施例1の<はんだ粒子の硬化>において、アルミニウムバット上に散布したはんだ粒子を、100℃に設定した空気循環型のオーブンに入れ、15日間静置した以外は、実施例1と同様にして、はんだ粒子の硬化を行った。
得られた硬化後のはんだ粒子について、微小圧縮試験を行い、70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を求めたところ、1,550N/mmであった。
<はんだ粒子の分級>
硬化後のはんだ粒子について、実施例1と同様にして、強制気流式分級を行い、比較例3の分級はんだ粒子を20g得た(歩留:40%)。
分級後の篩を顕微鏡で観察し、篩目詰まりの割合を求めたところ、30%であった。
分級後の70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)を測定したところ、1,550N/mmであった。
得られた分級はんだ粒子を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が0%であった。得られた分級はんだ粒子の表面は凹凸を有していることが走査型電子顕微鏡(SEM)観察から観察された。分級はんだ粒子の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークを測定したところ141℃を示し、DSC測定後の分級はんだ粒子のSEM観察の結果、分級前はんだ粒子に比べて分級はんだ粒子は粒子溶融による粒子同士の凝集がほぼ無いことが観察された。
<導電性フィルムの作製、接続構造体の作製、及び評価>
作製した比較例3のはんだ粒子を用い、実施例1と同様にして、導電性フィルム及び接続構造体を作製し、評価を行った。結果を表3に示した。
Figure 2023049497000003
Figure 2023049497000004
Figure 2023049497000005
表1~表3の結果から、実施例1~6は、いずれも70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)が850N/mm以上1,500N/mm以下であり、初期導通抵抗及び初期絶縁抵抗ともに良好な値が得られることがわかった。
また、比較例1は、歩留が20%であり、篩目詰まりの割合が90%であり、大部分の分級後の篩目がはんだ粒子で詰まっていることが確認された。
また、比較例2は、初期導通抵抗は良好であったが、初期絶縁抵抗測定でショートが発生した。ショート発生したチャンネルのパターン間を観察したところ、はんだ粒子が溶融して粗大に成長した異形はんだが存在する部位が観察された。
また、比較例3は、70%圧縮変形時の硬さK値(70%K値)が1,500N/mmよりも大きいために、収率は上がるが、酸化膜の増大による初期導通抵抗の上昇が生じた。
本発明のはんだ粒子の製造方法により得られるはんだ粒子及び導電性組成物は、ショートリスクを回避できるので、例えば、フレキシブルプリント基板(FPC)、ICチップの端子とLCDパネルのガラス基板上に形成されたITO(Indium Tin Oxide)電極との接続、COFとPWBの接続、TCPとPWBの接続、COFとガラス基板の接続、COFとCOFの接続、IC基板とガラス基板の接続、IC基板とPWBの接続などに好適に用いられる。
10 配線パターン
11 粗大はんだ粒子
12 はんだ粒子
13 篩
14 篩目開き
15 変形したはんだ粒子
16 篩により跳ね返されたはんだ粒子

(実施例1)
<はんだ粒子>
はんだ粒子としてSn 59.9 Bi 40 Cu 0.1 -Type5(三井金属鉱業株式会社製)を用意した。Sn 59.9 Bi 40 Cu 0.1 -Type5を乾式撮像型粒度分布計(Morphologi G3、Malvern社製)で測定した結果、個数粒度分布15μm~25μm、累積50%個数粒径(D50)20μm、個数粒径25μm以上の粗大はんだ粒子の割合が7%であった。

Claims (10)

  1. はんだ粒子を70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下となるように硬化する硬化工程と、
    分級装置により強制的に気流を発生させて硬化後のはんだ粒子を分級する分級工程と、
    を含むことを特徴とするはんだ粒子の製造方法。
  2. 前記硬化工程において、70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm未満であるはんだ粒子を硬化する、請求項1に記載のはんだ粒子の製造方法。
  3. 前記硬化工程において、酸素含有雰囲気下、(前記はんだ粒子の融点-15℃)以下の温度で加熱する、請求項1から2のいずれかに記載のはんだ粒子の製造方法。
  4. 前記分級が酸素含有雰囲気下で行われる、請求項1から3のいずれかに記載のはんだ粒子の製造方法。
  5. 前記分級装置が、ブロアー吸引により気流を発生させてはんだ粒子を旋回させながら篩表面に衝突させて分級する装置である、請求項1から4のいずれかに記載のはんだ粒子の製造方法。
  6. 70%圧縮変形時の硬さK値が850N/mm以上1,500N/mm以下であることを特徴とするはんだ粒子。
  7. 個数平均粒径が1μm以上である、請求項6に記載のはんだ粒子。
  8. 前記はんだ粒子の個数平均粒径の1.25倍以上大きい個数粒径の粗大はんだ粒子の割合が0.5%以下である、請求項7に記載のはんだ粒子。
  9. Snと、Bi、Ag、Cu、及びInから選択される少なくとも1種と、を含む、請求項6から8のいずれかに記載のはんだ粒子。
  10. 請求項6から9のいずれかに記載のはんだ粒子を含有することを特徴とする導電性組成物。

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