JP2023047037A - 光学粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性と強粘着性と保管安定性とを兼ね備えてフォルダブルデバイス用途に適した光学粘着シートを提供する。【解決手段】本発明の光学粘着シートSは、ベースポリマーおよびオリゴマーを含む。ベースポリマーは、水酸基含有モノマーを0.1質量%以上5質量%以下含む第1モノマー成分の重合物であり、100万以上250万以下の重量平均分子量を有する。オリゴマーは、カルボキシ基含有モノマーを0.5質量%以上12質量%以下含む第2モノマー成分の重合物であり、1800以上8000以下の重量平均分子量を有する。光学粘着シートSにおけるオリゴマーの含有量は、ベースポリマー100質量部あたり0.1質量部以上7質量部以下である。光学粘着シートSは、-40℃以下のガラス転移温度を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、光学粘着シートに関する。
ディスプレイパネルは、例えば、画素パネル、偏光板、タッチパネルおよびカバーフィルムなどを含む積層構造を有する。そのようなディスプレイパネルの製造過程では、積層構造に含まれる要素どうしの接合のために、例えば、透明な粘着シート(光学粘着シート)が用いられる。
一方、例えばスマートフォン用およびタブレット端末用に、繰り返し折り曲げ可能(フォルダブル)なディスプレイパネルの開発が進んでいる。フォルダブルディスプレイパネルは、具体的には、屈曲形状とフラットな非屈曲形状との間で、繰り返し変形可能である。このようなフォルダブルディスプレイパネルでは、積層構造中の各要素が、繰り返し折り曲げ可能に作製されており、そのような要素間の接合に薄い光学粘着シートが用いられている。フォルダブルディスプレイパネルなどフォルダブルデバイス用の光学粘着シートについては、例えば下記の特許文献1に記載されている。
特開2018-111754号公報
フォルダブルデバイス用の光学粘着シートには、デバイス屈曲時に被着体に追従して適切に屈曲するための柔軟性が求められる。
また、フォルダブルデバイスにおいて繰り返し折り曲げられる箇所では、従来、光学粘着シートが、被着体としての要素から剥がれやすい。ディスプレイパネルが折り曲げられたとき、当該折り曲げ箇所では、光学粘着シートに対してせん断応力などの応力が局所的に作用するからである。光学粘着シートにおける剥がれの発生は、ディスプレイパネルの機能不良の原因となり、好ましくない。そのため、フォルダブルデバイス用の光学粘着シートには、被着体に対する粘着性が高いレベルで求められる。
特許文献1には、光学粘着シートの粘着性を高めるために、同シート中のベースポリマー(粘着剤ポリマー)として、水酸基およびカルボキシ基の両方が1分子中に導入されたポリマーを用いることが記載されている。しかしながら、そのようなベースポリマーにおいては、光学粘着シートの保管時に、水酸基とカルボキシ基とがエステル化する反応(エステル化反応)が進行しやすい。そのようなベースポリマーを含有する光学粘着シートは、柔軟性などの物性が低下しやすく、保管安定性が低い。
本発明は、柔軟性と強粘着性と保管安定性とを兼ね備えてフォルダブルデバイス用途に適した光学粘着シートを提供する。
本発明[1]は、ベースポリマーおよびオリゴマーを含む光学粘着シートであって、前記ベースポリマーが、水酸基含有モノマーを0.1質量%以上5質量%以下含む第1モノマー成分の重合物であり、100万以上250万以下の重量平均分子量を有し、前記オリゴマーが、カルボキシ基含有モノマーを0.5質量%以上12質量%以下含む第2モノマー成分の重合物であり、1800以上8000以下の重量平均分子量を有し、前記オリゴマーの含有量が、前記ベースポリマー100質量部あたり0.1質量部以上7質量部以下であり、-40℃以下のガラス転移温度を有する、光学粘着シートを含む。
本発明[2]は、前記第1モノマー成分が、N-ビニル-2-ピロリドンを0.1質量%以上1.5質量%以下含む、上記[1]に記載の光学粘着シートを含む。
本発明[3]は、前記第2モノマー成分が、ホモポリマーのガラス転移温度が50℃以上の(メタ)アクリル酸エステルを含む、上記[1]または[2]に記載の光学粘着シートを含む。
本発明[4]は、ガラス転移温度が100℃以上であって極性基を有しない疎水性オリゴマーを更に含む、上記[1]から[3]のいずれか一つに記載の光学粘着シートを含む。
本発明[5]は、前記疎水性オリゴマーの含有量が、前記ベースポリマー100質量部あたり0.1質量部以上1質量部以下である、上記[4]に記載の光学粘着シートを含む。
本発明[6]は、ヘイズが1%以下である、上記[1]から[5]のいずれか一つに記載の光学粘着シートを含む。
本発明[7]は、全光線透過率が90%以上である、上記[1]から[6]のいずれか一つに記載の光学粘着シートを含む。
本発明[8]は、ポリイミドフィルムに対して貼り合わせられた後、25℃、剥離角度180°および引張速度300mm/分の条件で前記ポリイミドフィルムから剥離される第1剥離試験における第1剥離強度に対する、表面プラズマ処理されたポリイミドフィルムに対して貼り合わせられた後、当該ポリイミドフィルムから前記条件で剥離される第2剥離試験における第2剥離強度の比率が、1.3以上である、上記[1]から[7]のいずれか一つに記載の光学粘着シートを含む。
本発明[9]は、表面プラズマ処理されたポリイミドフィルムに対して貼り合わせられた後、25℃、剥離角度180°および引張速度300mm/分の条件で前記ポリイミドフィルムから剥離される第2剥離試験における第2剥離強度が、10N/25mm以上である、上記[1]から[8]のいずれか一つに記載の光学粘着シートを含む。
本発明の光学粘着シートは、上記のように、-40℃以下のガラス転移温度を有する。このような光学粘着シートは、同シートが貼り合わされた被着体が屈曲するときに当該被着体に追従して適切に屈曲するための柔軟性を確保するのに適する。
また、光学粘着シートは、上記のように、水酸基含有モノマーを含む第1モノマー成分の重合物であるベースポリマー(水酸基含有のベースポリマー)と、カルボキシ基含有モノマーを含む第2モノマー成分の重合物であるオリゴマー(カルボキシ基含有のオリゴマー)とを含む。このような構成は、水酸基およびカルボキシ基の両方を1分子中に有するポリマーがベースポリマーとして光学粘着シートに含まれる構成よりも、光学粘着シートの保管時における水酸基とカルボキシ基とのエステル化反応を抑制するのに適し、従って、光学粘着シートの良好な保管安定性を確保するのに適する。
加えて、光学粘着シートでは、上記のように、ベースポリマーに関し、第1モノマー成分の水酸基含有モノマーの割合が0.1質量%以上5質量%以下であって重量平均分子量が100万以上250万以下であり、且つ、オリゴマーに関し、第2モノマー成分のカルボキシ基含有モノマーの割合が0.5質量%以上12質量%以下であって重量平均分子量が1800以上8000以下である。そして、光学粘着シートにおけるオリゴマーの含有量は、ベースポリマー100質量部あたり0.1質量部以上7質量部以下である。これらの構成(即ち、光学粘着シート中でベースポリマーとオリゴマーとに分けられる水酸基およびカルボキシ基の量に関わる構成)は、光学粘着シートにおいて、上述の保管安定性を確保しつつ強粘着性を実現するのに適する。
本発明の光学粘着シートの一実施形態の断面模式図である。 本発明の光学粘着シートの使用方法の一例を表す。図2Aは、光学粘着シートを第1被着体に貼り合わせる工程を表し、図2Bは、光学粘着シートを介して第1被着体と第2被着体とを接合する工程を表し、図2Cは、エージング工程を表す。
本発明の光学粘着シートの一実施形態としての粘着シートSは、図1に示すように、所定の厚さのシート形状を有し、厚さ方向と直交する方向(面方向)に広がる。図1は、粘着シートSの両面にはく離ライナーL1,L2が貼り合わされている状態を例示的に表す。はく離ライナーL1は、粘着シートSの厚さ方向Hの一方面上に配置されている。はく離ライナーL2は、粘着シートSの厚さ方向Hの他方面上に配置されている。また、粘着シートSは、フォルダブルデバイスにおける光通過箇所に配置される透明な粘着シート(光学粘着シート)である。フォルダブルデバイスとしては、例えば、フォルダブルディスプレイパネルが挙げられる。フォルダブルディスプレイパネルは、例えば、画素パネル、偏光板、タッチパネル、およびカバーフィルムなどを含む積層構造を有する。粘着シートSは、例えば、フォルダブルディスプレイパネルの製造過程において、前記積層構造に含まれる要素どうしの接合に、用いられる。
粘着シートSは、粘着剤組成物から形成されたシート状の感圧接着剤である。粘着剤組成物は、ベースポリマーおよびオリゴマー(第1オリゴマー)を含む。すなわち、粘着シートSは、ベースポリマーおよび第1オリゴマーを含む。また、粘着シートSは、透明性(可視光透過性)を有する。
ベースポリマーは、粘着シートSにおいて粘着性を発現させる粘着成分である。ベースポリマーとしては、例えば、アクリルポリマー、シリコーンポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリアミドポリマー、ポリビニルエーテルポリマー、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィンポリマー、エポキシポリマー、フッ素ポリマー、およびゴムポリマーが挙げられる。ベースポリマーは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。粘着シートSにおける良好な透明性および粘着性を確保する観点から、ベースポリマーとしては、好ましくはアクリルポリマーが用いられる。
ベースポリマーは、水酸基含有モノマーを0.1質量%以上5質量%以下含む第1モノマー成分の重合物である。このような構成は、粘着シートSにおいて、保管安定性を確保しつつ強粘着性を実現するのに適する。第1モノマー成分における水酸基含有モノマーの割合は、粘着シートSの凝集力および粘着力を確保する観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上である。第1モノマー成分における水酸基含有モノマーの割合は、粘着シートSの経時的な物性変化を抑制して保管安定性の確保する観点から、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3.5質量%以下である。
ベースポリマーとしてアクリルポリマーを用いる場合、第1モノマー成分は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50質量%以上含む。すなわち、ベースポリマーとしてのアクリルポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50質量%以上含み且つ水酸基含有モノマーを0.1質量%以上5質量%以下含む、第1モノマー成分の重合物(共重合体)である。「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が1~20である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、好適に用いられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、直鎖状または分岐状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。そのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル(即ちラウリルアクリレート)、(メタ)アクリル酸イソトリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸イソテトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソオクタデシル、および(メタ)アクリル酸ノナデシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、好ましくは、炭素数3~15のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが用いられ、より好ましくは、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、およびアクリル酸ドデシルからなる群より選択される少なくとも一つが用いられる。
第1モノマー成分における(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、粘着シートSにおいて粘着性等の基本特性を適切に発現させる観点から、好ましくは55質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上である。同割合は、例えば99質量%以下である。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、および(4-ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチル(メタ)アクリレートが挙げられる。水酸基含有モノマーとしては、好ましくは、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチルおよび(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチルからなる群より選択される少なくとも一つが用いられ、より好ましくはアクリル酸2-ヒドロキシエチルが用いられる。
第1モノマー成分は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な共重合性モノマーを、水酸基含有モノマー以外に含んでもよい。そのような共重合性モノマーとしては、例えば、窒素原子含有環を有するモノマーが挙げられる。
窒素原子含有環を有するモノマーとしては、例えば、N-ビニル-2-ピロリドン、N-メチルビニルピロリドン、N-ビニルピリジン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルピリミジン、N-ビニルピペラジン、N-ビニルピラジン、N-ビニルピロール、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルオキサゾール、N-(メタ)アクリロイル-2-ピロリドン、N-(メタ)アクリロイルピペリジン、N-(メタ)アクリロイルピロリジン、N-ビニルモルホリン、N-ビニル-3-モルホリノン、N-ビニル-2-カプロラクタム、N-ビニル-1,3-オキサジン-2-オン、N-ビニル-3,5-モルホリンジオン、N-ビニルピラゾール、N-ビニルイソオキサゾール、N-ビニルチアゾール、およびN-ビニルイソチアゾールが挙げられる。窒素原子含有環を有するモノマーとしては、好ましくはN-ビニル-2-ピロリドンが用いられる。
第1モノマー成分における、窒素原子含有環を有するモノマーの割合は、粘着シートSの凝集力および粘着力を確保する観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。第1モノマー成分における、窒素原子含有環を有するモノマーの割合は、粘着シートSの経時的な物性変化を抑制して保管安定性の確保する観点から、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.2質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。
第1モノマー成分は、他の共重合性モノマーを含んでいてもよい。他の共重合性モノマーとしては、例えば、エポキシ基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、アルコキシ基含有モノマー、および芳香族ビニル化合物が挙げられる。これら他の共重合性モノマーは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
第1モノマー成分は、カルボキシ基含有モノマーを実質的に含まない。すなわち、ベースポリマーは、カルボキシ基を実質的に含まない。このような構成は、粘着シートSの保管安定性を確保するのに好ましい。カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、およびイソクロトン酸が挙げられる。第1モノマー成分におけるカルボキシ基含有モノマーの割合は、好ましくは0.005質量%以下、より好ましくは0.001質量%以下、特に好ましくは0である。
アクリルポリマーは、上述の第1モノマー成分を重合させることによって形成できる。重合方法としては、例えば、溶液重合、塊状重合、および乳化重合が挙げられる。粘着シートSの透明性、耐水性、およびコストの観点から、溶液重合およびUV重合が好ましい。溶液重合の溶媒としては、例えば、酢酸エチルおよびトルエンが用いられる。また、重合の開始剤としては、例えば、熱重合開始剤および光重合開始剤が用いられる。重合開始剤の使用量は、第1モノマー成分100質量部に対して、例えば0.05質量部以上であり、また、例えば20質量部以下である。
熱重合開始剤としては、例えば、アゾ重合開始剤および過酸化物重合開始剤が挙げられる。アゾ重合開始剤としては、例えば、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4'-アゾビス-4-シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、および、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドが挙げられる。過酸化物重合開始剤としては、例えば、ジベンゾイルペルオキシド、t-ブチルペルマレエ-ト、および過酸化ラウロイルが挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α-ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、およびアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤が挙げられる。
重合開始剤の種類および量の調整により、ベースポリマーの分子量を調整できる。例えば、ラジカル重合では、重合開始剤の量が多いほど、反応系のラジカル濃度が高いため、反応開始点の密度が高く、形成されるベースポリマーの分子量が小さくなる傾向がある。これに対し、重合開始剤の量が少ないほど、反応開始点の密度が低いためにポリマー鎖が伸長しやすく、形成されるベースポリマー分子量が大きくなる傾向がある。
また、重合においては、分子量調整等を目的として、連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、α-メチルスチレンダイマー、α-チオグリセロール、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2-メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグルコール酸2-エチルヘキシル、および2,3-ジメルカプト-1-プロパノールが挙げられる。
ベースポリマーの重量平均分子量Mwは、100万以上であって、好ましくは130万以上、より好ましくは150万以上であり、また、250万以下であって、好ましくは230万以下、より好ましくは220万以下である。このような構成は、粘着シートSの凝集力および粘着力を確保する観点から好ましい。ベースポリマーの重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)によって測定してポリスチレン換算により算出される(後記の重量平均分子量についても同様である)。
ベースポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは0℃以下、より好ましくは-10℃以下、更に好ましくは-20℃以下である。同ガラス転移温度は、例えば-80℃以上である。
ベースポリマーのガラス転移温度(Tg)としては、下記のFoxの式に基づき求められるガラス転移温度(理論値)を用いることができる。Foxの式は、ポリマーのガラス転移温度Tgと、当該ポリマーを構成するモノマーのホモポリマーのガラス転移温度Tgiとの関係式である。下記のFoxの式において、Tgはポリマーのガラス転移温度(℃)を表し、Wiは当該ポリマーを構成するモノマーiの重量分率を表し、Tgiは、モノマーiから形成されるホモポリマーのガラス転移温度(℃)を示す。ホモポリマーのガラス転移温度については文献値を用いることができる。例えば、「Polymer Handbook」(第4版,John Wiley & Sons, Inc., 1999年)および「新高分子文庫7 塗料用合成樹脂入門」(北岡協三著,高分子刊行会,1995年)には、各種のホモポリマーのガラス転移温度が挙げられている。一方、モノマーのホモポリマーのガラス転移温度については、特開2007-51271号公報に具体的に記載されている方法によって求めることも可能である。
Foxの式 1/(273+Tg)=Σ[Wi/(273+Tgi)]
第1オリゴマーとしては、例えば、アクリルオリゴマー、エポキシオリゴマー、およびシリコーンオリゴマーが挙げられる。第1オリゴマーは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。ベースポリマーがアクリルポリマーである場合、第1オリゴマーはアクリルオリゴマーであるのが好ましい。
第1オリゴマーは、カルボキシ基含有モノマーを0.5質量%以上12質量%以下含むモノマー成分(第2モノマー成分)の重合物である。このような構成は、粘着シートSにおいて、保管安定性を確保しつつ強粘着性を実現するのに適する。第2モノマー成分におけるカルボキシ基含有モノマーの割合は、粘着シートSの凝集力および粘着力を確保する観点から、好ましくは0.8質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。第2モノマー成分におけるカルボキシ基含有モノマーの割合は、粘着シートSの経時的な物性変化を抑制して保管安定性の確保する観点から、好ましくは11質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
第1オリゴマーとしてアクリルオリゴマーを用いる場合、第2モノマー成分は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50質量%以上含む。すなわち、第1オリゴマーとしてのアクリルオリゴマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50質量%以上含み且つカルボキシ基含有モノマーを0.5質量%以上12質量%以下含む、第2モノマー成分の重合物(共重合体)である。
第1オリゴマーの(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が1~20である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、好適に用いられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、直鎖状または分岐状のアルキル基を有してもよく、脂環式アルキル基など環状のアルキル基を有してもよい。
直鎖状または分岐状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、第1モノマー成分に関して上記した、直鎖状または分岐状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。直鎖状または分岐状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
脂環式アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、二環式の脂肪族炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステル、および、三環以上の脂肪族炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘプチル、および(メタ)アクリル酸シクロオクチルが挙げられる。二環式の脂肪族炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸イソボルニルが挙げられる。三環以上の脂肪族炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、および、2-エチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレートが挙げられる。脂環式アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
第2モノマー成分における(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、粘着シートSにおいて粘着性等の基本特性を適切に発現させる観点から、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上である。同割合は、例えば99.5質量%以下である。
第2モノマー成分は、好ましくは、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が50℃以上の(メタ)アクリル酸エステルを含む。すなわち、第1オリゴマーは、好ましくは、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が50℃以上の(メタ)アクリル酸エステルと、カルボキシ基含有モノマーとを含む、第2モノマー成分の重合物(共重合体)である。より好ましくは、第1オリゴマーは、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が50℃以上の(メタ)アクリル酸エステルとカルボキシ基含有モノマーとの共重合体である。このような構成は、粘着シートSの対被着体密着力を確保する観点から好ましい。ホモポリマーのガラス転移温度50℃以上の(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸シクロヘキシル(Tg:83℃)、メタクリル酸メチル(Tg:105℃)、メタクリル酸t-ブチル(Tg:107℃)、および、メタクリル酸イソボルニル(Tg:155℃)が挙げられる。ホモポリマーのガラス転移温度については、上記のFoxの式に基づき求められるガラス転移温度(理論値)を用いることができる。
第2モノマー成分における、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が50℃以上の(メタ)アクリル酸エステルの割合は、粘着シートSの被着体に対する密着力、特に高温での密着力を確保する観点から、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上である。同割合は、例えば99.5質量%以下である。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、およびイソクロトン酸が挙げられる。
第2モノマー成分は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な共重合性モノマーを、カルボキシ基含有モノマー以外に含んでもよい。そのような共重合性モノマーとしては、例えば、窒素原子含有環を有するモノマーが挙げられる。当該窒素原子含有環を有するモノマーとしては、例えば、第1モノマー成分に関して上記した窒素原子含有環を有するモノマーが挙げられる。
第2モノマー成分は、他の共重合性モノマーを含んでいてもよい。他の共重合性モノマーとしては、例えば、エポキシ基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、アルコキシ基含有モノマー、および芳香族ビニル化合物が挙げられる。これら他の共重合性モノマーは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
第2モノマー成分は、水酸基含有モノマーを実質的に含まない。すなわち、第1オリゴマーは、水酸基を実質的に含まない。このような構成は、粘着シートSの保管安定性を確保するのに好ましい。水酸基含有モノマーとしては、例えば、第1モノマー成分に関して上記した水酸基含有モノマーが挙げられる。第2モノマー成分における水酸基含有モノマーの割合は、好ましくは0.005質量%以下、より好ましくは0.001質量%以下、特に好ましくは0である。
第1オリゴマーは、第2モノマー成分を重合させることによって形成できる。重合方法としては、例えば、溶液重合、塊状重合、および乳化重合が挙げられる。粘着シートSの透明性、耐水性、およびコストの観点から、溶液重合およびUV重合が好ましい。溶液重合の溶媒としては、例えば、トルエンおよび酢酸エチルが用いられる。また、重合の開始剤としては、例えば、熱重合開始剤および光重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、例えば、ベースポリマーの重合に関して上記した熱重合開始剤および光重合開始剤が挙げられる。重合開始剤の使用量は、第2モノマー成分100質量部に対して、例えば0.05質量部以上であり、また、例えば20質量部以下である。また、第1オリゴマーの重合においては、分子量の調整を目的として、連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、ベースポリマーの重合に関して上記した連鎖移動剤が挙げられる。重合開始剤の種類および量の調整、連鎖移動剤の種類および量の調整、並びに、重合反応温度の調整により、第1オリゴマーの分子量を調整できる。
第1オリゴマーの重量平均分子量Mwは、1000以上であって、好ましくは2000以上、より好ましくは2500以上、更に好ましくは3000以上であり、また、8000以下であって、好ましくは7000以下、より好ましくは6000以下、更に好ましくは5000以下である。このような構成は、粘着シートSの凝集力および粘着力を確保するのに適する。
粘着シートSにおける第1オリゴマーの含有量は、ベースポリマー100質量部あたり、0.1質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは1.2質量部以上であり、また、7質量部以下、好ましくは6質量部以下、より好ましくは5.5質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。このような構成は、粘着シートSにおいて、保管安定性を確保しつつ強粘着性を実現するのに適する。
粘着シートSは、ガラス転移温度が100℃以上であって極性基を有しない疎水性オリゴマーを更に含んでもよい。そのようなオリゴマーを粘着シートSが含む構成は、粘着シートSの対被着体密着力を確保する観点から好ましい。極性基としては、例えば、水酸基およびカルボキシ基が挙げられる。疎水性オリゴマーのガラス転移温度については、上記のFoxの式に基づいて求められるガラス転移温度(即ち、前記オリゴマーとモノマー組成(モノマー分率)が同じポリマーの、ガラス転移温度の理論値)より低い温度であると評価できる。
疎水性オリゴマーは、好ましくは、鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(鎖状アルキル(メタ)アクリレート)と、脂環式アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(脂環式アルキル(メタ)アクリレート)とを含む第3モノマー成分の重合物(共重合体)である。これら(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、例えば、第1モノマー成分として上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステル、および、第2モノマー成分として上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。第3モノマー成分は、水酸基含有モノマーおよびカルボキシ基含有モノマーを実質的に含まない。第3モノマー成分における水酸基含有モノマーおよびカルボキシ基含有モノマーの各割合は、好ましくは0.005質量%以下、より好ましくは0.001質量%以下、特に好ましくは0である。
鎖状アルキル(メタ)アクリレートとしては、ガラス転移温度が高く、アクリルポリマーおよびアクリルオリゴマーとの相溶性に優れることから、メタクリル酸メチルが好ましい。脂環式アルキル(メタ)アクリレートとしては、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、アクリル酸シクロヘキシル、およびメタクリル酸シクロヘキシルが好ましい。すなわち、疎水性オリゴマーは、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、アクリル酸シクロヘキシル、およびメタクリル酸シクロヘキシルからなる群より選択される一つ以上と、メタクリル酸メチルとを含むモノマー成分の重合物であるのが好ましい。
第3モノマー成分における脂環式アルキル(メタ)アクリレートの割合は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上である。同割合は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。疎水性オリゴマーのモノマー成分における鎖状アルキル(メタ)アクリレートの割合は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。同割合は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上である。これら構成は、疎水性ポリマーの疎水性と高Tg化との両立の観点から好ましい。
疎水性オリゴマーは、第3モノマー成分を重合することによって得られる。重合方法としては、例えば、溶液重合、活性エネルギー線重合(例えばUV重合)、塊状重合、および乳化重合が挙げられる。疎水性オリゴマーの重合においては、重合開始剤を用いてもよく、分子量の調整を目的として連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、ベースポリマーの重合に関して上記した連鎖移動剤が挙げられる。重合開始剤の種類および量の調整、連鎖移動剤の種類および量の調整、並びに、重合反応温度の調整により、疎水性オリゴマーの分子量を調整できる。
疎水性オリゴマーの重量平均分子量Mwは、好ましくは2000以上、より好ましくは300以上、更に好ましくは4000以上である。Mwは、好ましくは70000以下、より好ましくは6500以下、更に好ましくは6000以下である。疎水性オリゴマーのこのような分子量範囲は、疎水性オリゴマーについて、粘着シートS内で移動性を確保して粘着面にて高濃度分布化させるのに好ましく、従って、粘着シートSの対被着体密着力を確保するのに好ましい。
粘着シートSにおける疎水性オリゴマーの含有量は、ベースポリマー100質量部あたり、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、更に好ましくは0.3質量部以上である。このような構成は、粘着シートSの対被着体密着力を確保する観点から好ましい。粘着シートSにおける疎水性オリゴマーの含有量は、ベースポリマー100質量部あたり、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。このような構成は、粘着シートSにおいて、疎水性オリゴマーの存在に起因するヘイズの上昇および低温(例えば-20℃)での弾性率の上昇を、抑制するのに好ましい。
粘着剤組成物は、必要に応じて他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、架橋剤、シランカップリング剤、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、劣化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、および帯電防止剤が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、ベースポリマーに含まれる官能基(水酸基およびカルボキシ基など)と反応する化合物が挙げられる。そのような架橋剤としては、例えば、イソシアネート架橋剤、過酸化物架橋剤、エポキシ架橋剤、オキサゾリン架橋剤、アジリジン架橋剤、カルボジイミド架橋剤、および金属キレート架橋剤が挙げられる。架橋剤は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
イソシアネート架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、およびポリメチレンポリフェニルイソシアネートが挙げられる。また、イソシアネート架橋剤としては、これらイソシアネートの誘導体も挙げられる。当該イソシアネート誘導体としては、例えば、イソシアヌレート変性体およびポリオール変性体が挙げられる。イソシアネート架橋剤の市販品としては、例えば、コロネートL(トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,東ソー製)、コロネートHL(へキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,東ソー製)、コロネートHX(ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体,東ソー製)、およびタケネートD110N(キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,三井化学製)が挙げられる。
過酸化物架橋剤としては、ジベンゾイルパーオキシド、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ-sec-ブチルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ヘキシルパーオキシピバレート、およびt-ブチルパーオキシピバレートが挙げられる。
エポキシ架橋剤としては、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミングリシジルアミン、N,N,N',N'-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン、および1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンが挙げられる。
架橋剤の配合量は、粘着シートSの凝集力を確保する観点から、ベースポリマー100質量部に対して、例えば0.01質量部以上であり、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上である。粘着シートSにおいて良好なタック性を確保する観点から、ベースポリマー100質量部に対する架橋剤の配合量は、例えば5質量部以下であり、好ましくは3質量部以下、より好ましくは1質量部以下である。
シランカップリング剤としては、例えば、エポキシ基を含有するシランカップリング剤が挙げられる。エポキシ基含有のシランカップリング剤としては、例えば、3-グリシドキシジアルキルジアルコキシシラン、および3-グリシドキシアルキルトリアルコキシシランが挙げられる。3-グリシドキシジアルキルジアルコキシシランとしては、例えば、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、および3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランが挙げられる。3-グリシドキシアルキルトリアルコキシシランとしては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、および3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。シランカップリング剤としては、好ましくは、3-グリシドキシアルキルトリアルコキシシランが用いられ、より好ましくは、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランが用いられる。シランカップリング剤は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。粘着剤組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、ベースポリマー100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上である。同含有量は、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。
粘着シートSは、例えば、上述の粘着剤組成物をはく離ライナーL1(第1はく離ライナー)上に塗布して塗膜を形成した後、当該塗膜を乾燥させることによって、製造できる。
はく離ライナーとしては、例えば、可撓性を有するプラスチックフィルムが挙げられる。当該プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、およびポリエステルフィルムが挙げられる。はく離ライナーの厚さは、例えば3μm以上であり、また、例えば200μm以下である。はく離ライナーの表面は、好ましくは剥離処理されている。
粘着剤組成物の塗布方法としては、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、およびダイコートが挙げられる。塗膜の乾燥温度は、例えば50℃~200℃である。乾燥時間は、例えば5秒~20分である。
第1はく離ライナーL1上の粘着シートSの上に更にはく離ライナーL2(第2はく離ライナー)を積層してもよい。第2はく離ライナーは、表面剥離処理が施された可撓性のプラスチックフィルムであり、第1はく離ライナーに関して上述したのと同様のフィルムを用いることができる。
以上のようにして、はく離ライナーL1,L2によって粘着面が被覆保護された粘着シートSを製造できる。はく離ライナーL1,L2は、粘着シートSを使用する際に必要に応じて粘着シートSから剥がされる。
粘着シートSの厚さは、被着体に対する充分な粘着性を確保する観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上である。粘着シートSのハンドリング性の観点から、粘着シートSの厚さは、好ましくは200μm以下、より好ましくは150μm以下、更に好ましくは100μm以下、特に好ましくは50μm以下である。
粘着シートSのガラス転移温度(Tg)は、-40℃以下であり、好ましくは-41℃以下、より好ましくは-42℃以下である。このような構成は、粘着シートSにおいて、フォルダブルデバイス用途の粘着シートに求められる高度の柔軟性を確保するのに適する。粘着シートSのガラス転移温度は例えば-70℃以上である。
粘着シートSのヘイズは、好ましくは1%以下、より好ましくは0.7%以下、更に好ましくは0.5%以下、特に好ましくは0.4%以下である。このような構成は、フォルダブルデバイス用途の粘着シートSに求められる透明性を確保するのに好ましい。粘着シートSのヘイズは、例えば0.01%以上である。ヘイズは、JIS K7136(2000年)に準拠して、ヘイズメーターを使用して測定できる。ヘイズメーターとしては、例えば、日本電色工業社製の「NDH2000」、および、村上色彩技術研究所社製の「HM-150型」が挙げられる。
粘着シートSの全光線透過率は、好ましくは90%以上、より好ましくは92%以上である。このような構成は、フォルダブルデバイス用途の粘着シートSに求められる透明性を確保するのに好ましい。粘着シートSの全光線透過率は、例えば100%以下である。全光線透過率は、JIS K 7375(2008年)に準拠して、測定できる。
粘着シートSにおいて、下記の剥離強度F1(第1剥離強度)に対する下記の剥離強度F2(第2剥離強度)の比率(F2/F1)は、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは1.7以上である。比率(F2/F1)は、例えば3以下である。また、剥離強度F2は、好ましくは10N/25mm以上、より好ましくは12N/25mm以上、更に好ましくは14N/25mm以上である。これら構成は、フォルダブルデバイス用途の粘着シートSに求められる強粘着性を確保するのに好ましい。粘着シートSにおけるベースポリマーの水酸基および第1オリゴマーのカルボキシ基と、被着体におけるプラズマ処理表面との相互作用が強いほど、比率(F2/F1)および剥離強度F2は大きい傾向にある。
剥離強度F1:
ポリイミドフィルムに対して粘着シートSが貼り合わせられた後、25℃、剥離角度180°および引張速度300mm/分の条件で当該ポリイミドフィルムから粘着シートSが剥離される剥離試験(第1剥離試験)における剥離強度
剥離強度F2:
表面プラズマ処理されたポリイミドフィルムに対して粘着シートSが貼り合わせられた後、25℃、剥離角度180°および引張速度300mm/分の条件で当該ポリイミドフィルムから粘着シートSが剥離される剥離試験(第2剥離試験)における剥離強度
粘着シートSの-20℃でのせん断貯蔵弾性率(第1せん断貯蔵弾性率)は、粘着シートSの凝集力を低温領域で確保する観点から、好ましくは50kPa以上、より好ましくは70kPa以上、更に好ましくは90kPa以上である。第1せん断貯蔵弾性率は、粘着シートSが屈曲した場合の当該屈曲箇所での応力緩和の観点から、好ましくは150kPa以下、より好ましくは140kPa以下、更に好ましくは130kPa以下である。粘着シートSのせん断貯蔵弾性率は、実施例に関して後述する動的粘弾性測定によって求められる。粘着シートSのせん断貯蔵弾性率の調整方法としては、例えば、粘着シートSのためのベースポリマーの種類の選択、分子量の調整、および配合量の調整、並びに、架橋剤の種類の選択および配合量の調整が挙げられる。
粘着シートSの20℃でのせん断貯蔵弾性率(第2せん断貯蔵弾性率)は、粘着シートSの凝集力を室温付近の温度領域で確保する観点から、好ましくは20kPa以上、より好ましくは30kPa以上、更に好ましくは35kPa以上である。第2せん断貯蔵弾性率は、粘着シートSが屈曲した場合の当該屈曲箇所での応力緩和の観点から、好ましくは45kPa以下、より好ましくは43kPa以下、更に好ましくは40kPa以下である。
図2Aから図2Cは、粘着シートSの使用方法の一例を表す。
本方法では、まず、図2Aに示すように、粘着シートSを、第1部材21(被着体)の厚さ方向Hの一方面に貼り合わせる。第1部材21は、例えば、フォルダブルディスプレイパネルが有する積層構造中の一要素である。当該要素としては、例えば、画素パネル、偏光板、タッチパネル、およびカバーフィルムが挙げられる(後記の第2部材22についても同様である)。本工程により、第1部材21上に、他の部材(後記の第2部材22)との接合用の粘着シートSが設けられる。
次に、図2Bに示すように、第1部材21上の粘着シートSを介して、第1部材21の厚さ方向H一方面側と、第2部材22の厚さ方向H他方面側とを接合する。第2部材22は、例えば、フォルダブルディスプレイパネルが有する積層構造中の他の要素である。
次に、図2Cに示すように、第1部材21と第2部材22との間の粘着シートSをエージングする。エージングにより、粘着シートSにおいてベースポリマーの架橋反応が進行し、第1部材21と第2部材22との間の接合力が高まる。エージング温度は、例えば20℃~160℃である。エージング時間は、例えば1分から21日である。エージングとしてオートクレーブ処理(加熱加圧処理)する場合、温度は例えば30℃~80℃であり、圧力は例えば0.1~0.8MPaであり、処理時間は例えば15分以上である。
粘着シートSのガラス転移温度(Tg)は、上述のように、-40℃以下であり、好ましくは-41℃以下、より好ましくは-42℃以下である。このような粘着シートSは、同シートが貼り合わされた被着体が屈曲するときに当該被着体に追従して適切に屈曲するための柔軟性を確保するのに適する。
また、粘着シートSは、上述のように、水酸基含有モノマーを含む第1モノマー成分の重合物であるベースポリマー(水酸基含有のベースポリマー)と、カルボキシ基含有モノマーを含む第2モノマー成分の重合物である第1オリゴマー(カルボキシ基含有のオリゴマー)とを含む。このような構成は、水酸基およびカルボキシ基の両方を1分子中に有するポリマーがベースポリマーとして粘着シートに含まれる構成よりも、粘着シートSの保管時における水酸基とカルボキシ基とのエステル化反応を抑制するのに適し、従って、粘着シートSの良好な保管安定性を確保するのに適する。
加えて、粘着シートSでは、上述のように、ベースポリマーに関し、第1モノマー成分の水酸基含有モノマーの割合が0.1質量%以上5質量%以下であって重量平均分子量が100万以上250万以下であり、且つ、オリゴマーに関し、第2モノマー成分のカルボキシ基含有モノマーの割合が0.5質量%以上12質量%以下であって重量平均分子量が1800以上8000以下である。そして、粘着シートSにおけるオリゴマーの含有量は、ベースポリマー100質量部あたり0.1質量部以上7質量部以下である。これらの構成(即ち、粘着シートS中でベースポリマーと第1オリゴマーとに分けられる水酸基およびカルボキシ基の量に関する構成)は、粘着シートSにおいて、保管安定性を確保しつつ強粘着性を実現するのに適する。
以上のように、粘着シートSは、柔軟性と強粘着性と保管安定性とを兼ね備えてフォルダブルデバイス用途に適する。
本発明について、以下に実施例を示して具体的に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。また、以下に記載されている配合量(含有量)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上述の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合量(含有量)、物性値、パラメータなどの上限(「以下」または「未満」として定義されている数値)または下限(「以上」または「超える」として定義されている数値)に代替できる。
〈アクリルポリマーP1の調製〉
撹拌機、温度計、還流冷却器、および窒素ガス導入管を備える反応容器内で、アクリル酸2-エチルヘキシル(2EHA)70質量部と、アクリル酸n-ブチル(BA)20質量部と、ラウリルアクリレート(LA)8質量部と、アクリル酸4-ヒドロキシブチル(4HBA)1質量部と、N-ビニル-2-ピロリドン(NVP)0.6質量部と、熱重合開始剤としての2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.1質量部と、溶媒としての酢酸エチルとを含む第1混合物(固形分濃度47質量%)を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP1を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP1の重量平均分子量は、約200万であった。第1混合物の固形分濃度は、溶媒の量の調整によって調整した(後記の他の混合物の固形分濃度についても同様である)。
〈アクリルポリマーP2の調製〉
アクリル酸n-ブチルの量が17質量部であり、且つアクリル酸4-ヒドロキシブチルの量が3質量部であること、以外は第1混合物と同様の混合物を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP2を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP2の重量平均分子量は、約200万であった。
〈アクリルポリマーP3の調製〉
アクリル酸n-ブチルの量が13質量部であり、且つアクリル酸4-ヒドロキシブチルの量が7質量部であること、以外は第1混合物と同様の混合物を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP3を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP3の重量平均分子量は、約200万であった。
〈アクリルポリマーP4の調製〉
アクリル酸 0.15質量部を更に含むこと以外は第1混合物と同様の混合物を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP4を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP4の重量平均分子量は、約200万であった。
〈アクリルポリマーP5の調製〉
固形分濃度が50質量%であること以外は第1混合物と同様の混合物を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP5を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP5の重量平均分子量は、約280万であった。
〈アクリルポリマーP6の調製〉
固形分濃度が40質量%であること以外は第1混合物と同様の混合物を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP6を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP6の重量平均分子量は、約130万であった。
〈アクリルポリマーP7の調製〉
固形分濃度が20質量%であること、および、AIBNの量が0.3質量部であること、以外は第1混合物と同様の混合物を、60℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP7を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP7の重量平均分子量は、約80万であった。
〈アクリルポリマーP8の調製〉
N-ビニル-2-ピロリドンの量が0.4質量部であること以外は第1混合物と同様の混合物を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP8を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP8の重量平均分子量は、約200万であった。
〈アクリルポリマーP9の調製〉
N-ビニル-2-ピロリドンの量が1質量部であること以外は第1混合物と同様の混合物を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP9を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP9の重量平均分子量は、約200万であった。
〈アクリルポリマーP10の調製〉
N-ビニル-2-ピロリドンの量が2質量部であること以外は第1混合物と同様の混合物を、56℃で6時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーP10を含有するポリマー溶液を得た。アクリルポリマーP10の重量平均分子量は、約200万であった。
〈アクリルオリゴマーM1の調製〉
まず、撹拌機、温度計、還流冷却器、および窒素ガス導入管を備える反応容器内で、メタクリル酸シクロヘキシル(CHMA)95質量部と、アクリル酸(AA)5質量部と、連鎖移動剤としてのα-メチルスチレンダイマー(品名「ノフマ-MSD」,日本油脂社製)10質量部と、溶媒としてのトルエン120質量部とを含む第2混合物を、室温で1時間、窒素雰囲気下にて撹拌した(第1ステップ)。次に、第2混合物に、熱重合開始剤としての2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)10質量部を加えて反応溶液を調製し、窒素雰囲気下において、85℃で5時間、反応させた(第2ステップ)。これにより、重量平均分子量4500のアクリルオリゴマーM1を含有するオリゴマー溶液を得た。また、アクリルオリゴマーM1とモノマー組成が同じポリマーの、上記Foxの式から求められるガラス転移温度(Tg)は、84℃であった(オリゴマーについての後記Tgは、このような意味でのTgである)。
〈アクリルオリゴマーM2の調製〉
アクリル酸を用いなかったこと以外は上述の第1および第2ステップと同様のステップを実施することにより、重量平均分子量4700のアクリルオリゴマーM2(Tg:84℃)を得た。
〈アクリルオリゴマーM3の調製〉
次のこと以外は上述の第1および第2ステップと同様のステップを実施することにより、重量平均分子量4500のアクリルオリゴマーM3(Tg:83℃)を得た。ステップ1で調製した第2混合物において、メタクリル酸シクロヘキシルの量を99質量部とし、アクリル酸の量を1質量部とした。
〈アクリルオリゴマーM4の調製〉
次のこと以外は上述の第1および第2ステップと同様のステップを実施することにより、重量平均分子量4500のアクリルオリゴマーM4(Tg:85℃)を得た。ステップ1で調製した第2混合物において、メタクリル酸シクロヘキシルの量を90質量部とし、アクリル酸の量を10質量部とした。用いる連鎖移動剤および熱重合開始剤の量を適宜調整し、また、ステップ2での反応温度を適宜調整した。
〈アクリルオリゴマーM5の調製〉
次のこと以外は上述の第1および第2ステップと同様のステップを実施することにより、重量平均分子量4300のアクリルオリゴマーM5(Tg:105℃)を得た。ステップ1で調製した第2混合物において、メタクリル酸シクロヘキシルの量を80質量部とし、アクリル酸の量を15質量部とした。
〈アクリルオリゴマーM6の調製〉
次のこと以外は上述の第1および第2ステップと同様のステップを実施することにより、重量平均分子量1500のアクリルオリゴマーM6(Tg:84℃)を得た。第2ステップにおいて、AIBNの添加量を10質量部に代えて20質量部とし、且つ、反応温度を85℃に代えて90℃とした。用いる連鎖移動剤および熱重合開始剤の量を適宜調整し、また、ステップ2での反応温度を適宜調整した。
〈アクリルオリゴマーM7の調製〉
次のこと以外は上述の第1および第2ステップと同様のステップを実施することにより、重量平均分子量9000のアクリルオリゴマーM7(Tg:84℃)を得た。第2ステップにおいて、AIBNの添加量を10質量部に代えて5質量部とし、且つ、反応温度を85℃に代えて80℃とした。用いる連鎖移動剤および熱重合開始剤の量を適宜調整し、また、ステップ2での反応温度を適宜調整した。
〈疎水性オリゴマーの調製〉
まず、撹拌機、温度計、還流冷却器、および窒素ガス導入管を備える反応容器内で、メタクリル酸ジシクロペンタニル(DCPMA)60質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)40質量部と、連鎖移動剤としてのα-チオグリセロール3.5質量部と、溶媒としてのトルエン100質量部とを含む混合物を、70℃で1時間、窒素雰囲気下にて撹拌した。次に、混合物に、熱重合開始剤としての2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を加えて反応溶液を調製し、窒素雰囲気下において、70℃で1時間、および、その後に80℃で2時間、反応させた(重合反応)。次に、反応溶液を130℃に加熱することにより、トルエン、連鎖移動剤および未反応モノマーを揮発させて除去した。これにより、極性基を有しなし疎水性オリゴマー(固形状)を得た。疎水性オリゴマーの重量平均分子量は5100であった。疎水性オリゴマーのガラス転移温度(Tg)は130℃であった。
〈重量平均分子量〉
アクリルポリマーおよびアクリルオリゴマーの各重量平均分子量Mwは、下記の測定条件において、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定してポリスチレン換算値で求めた。測定においては、GPC測定装置(品名「HLC-8120GPC」,東ソー製)を使用した。試料溶液は、次のようにして用意した。まず、アクリルポリマーまたはアクリルオリゴマーを試料として、試料濃度0.15質量%のテトラヒドロフラン(THF)溶液を調製した後、そのTHF溶液を20時間放置した。次に、当該THF溶液を、平均孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過し、ろ液を、分子量測定用の試料溶液として得た。
〔GPCの測定条件〕
カラム:TSKgel GMH-H(S),東ソー製
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:0.5mL/分
試料注入量:100μL
標準試料:ポリスチレン
検出器:示差屈折率計(RI)
標準試料:ポリスチレン(PS)
〔実施例1〕
〈粘着剤組成物の調製〉
ポリマー溶液に、当該ポリマー溶液の固形分100質量部あたり、アクリルオリゴマーM1 1.5質量部と、架橋剤(品名「ナイパーBMT-40SV」,ジベンゾイルパーオキシド,日本油脂社製)0.36質量部と、シランカップリング剤(品名「KBM403」,信越化学工業社製)0.3質量部とを加えて混合し、粘着剤組成物を調製した。
〈粘着剤層の形成〉
次に、片面がシリコーン剥離処理された第1はく離ライナーの剥離処理面上に、粘着剤組成物を塗布して塗膜を形成した。第1はく離ライナーは、片面がシリコーン剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(品名「ダイアホイル MRF#75」,厚さ75μm,三菱ケミカル社製)である。次に、第1はく離ライナー上の塗膜に、片面がシリコーン剥離処理された第2はく離ライナーの剥離処理面を貼り合わせた。第2はく離ライナーは、片面がシリコーン剥離処理されたPETフィルム(品名「ダイアホイル MRF#75」,厚さ75μm,三菱ケミカル社製)である。次に、第1はく離ライナー上の塗膜を、100℃で1分間の加熱とその後の150℃で3分間の加熱とによって乾燥し、厚さ50μmの透明な粘着剤層を形成した。以上のようにして、実施例1の粘着シート(厚さ50μm)を作製した。実施例1の粘着シートは、水酸基含有ベースポリマーとしてのアクリルポリマーP1と、カルボキシ基含有オリゴマーとしてのアクリルオリゴマーM1とを含む。
〔実施例2~9および比較例1~12〕
粘着剤組成物の調製において配合組成を表1~3に示すように変更したこと以外は実施例1の粘着シートと同様にして、実施例2~9および比較例1~12の各粘着シートを作製した。
〈ゲル分率〉
実施例1~9および比較例1~12の各粘着シートのゲル分率を測定した。具体的には、次のとおりである。
まず、粘着シートから約0.1g(質量:Wmg)の粘着剤サンプルを採取した。次に、粘着剤サンプルを、平均孔径0.2μmのテトラフルオロエチレン樹脂製多孔質膜(質量:Wmg)で巾着状に包み、口を凧糸(質量:Wmg)で縛り、包みを得た。テトラフルオロエチレン樹脂製多孔質膜としては、日東電工株式会社製の多孔質膜(品名「ニトフロンNTF1122」)を使用した。次に、粘着剤サンプル入りの包みを、容積50mLの容器に入れた後、当該容器に酢酸エチルを満たした(包みごとに一つの容器を使用した)。これを23℃で7日間静置した後、包みを容器から取り出して130℃で2時間乾燥させた。その後に当該包みの質量(Wmg)を測定した。そして、W~Wの値を下記式に代入することにより、粘着剤層のゲル分率を算出した。その値を表1~3に示す。
ゲル分率(%)=[(W-W-W)/W]×100
〈貯蔵弾性率、損失正接、およびガラス転移温度〉
実施例1~9および比較例1~12の各粘着シートについて、動的粘弾性を測定した(第1の測定)。
粘着シートごとに、必要数の測定用のサンプルを作製した。具体的には、まず、粘着シートから切り出した複数の粘着シート片を貼り合わせて、約1.5mmの厚さのサンプルシートを作製した。次に、このシートを打抜いて、測定用サンプルである円柱状のペレット(直径7.9mm)を得た。
そして、測定用サンプルについて、動的粘弾性測定装置(品名「Advanced Rheometric Expansion System (ARES)」,Rheometric Scientific社製)を使用して、直径7.9mmのパラレルプレートの治具に固定した後に動的粘弾性測定を行った。本測定において、測定モードをせん断モードとし、測定温度範囲を-50℃~150℃とし、昇温速度を5℃/分とし、周波数を1Hzとした。測定結果から所定温度(表1~3に示す)における貯蔵弾性率G’(せん断貯蔵弾性率)、および損失正接tanδ(= 損失弾性率G”/貯蔵弾性率G’)を読み取った。-20℃での貯蔵弾性率G’(kPa)と、25℃の貯蔵弾性率G’(kPa)とを、表1~3に示す。また、損失正接tanδが極大となる温度を粘着シートのガラス転移温度とした。当該ガラス転移温度(℃)も表1~3に示す。
〈損失正接の変化率〉
実施例1~9および比較例1~12の各粘着シートについて、作製してから25℃で2日間の保管(第1の保管)の後に動的粘弾性を測定し(第2の測定)、また、作製してから25℃で20日間の保管(第2の保管)の後に動的粘弾性を測定した(第3の測定)。各測定において、測定用サンプルの作製方法および動的粘弾性の測定方法は、第1の測定に関して上述した測定用サンプル作製方法および動的粘弾性測定方法と同じである。第1の保管後(2日間経過後)の80℃における損失正接(tanδ)D1、第2の保管後(20日間経過後)の80℃における損失正接(tanδ)D2、および、下記式で表される損失正接の変化率を、表1~3に示す。
損失正接(tanδ)の変化率(%)=[(D1-D2)/D1]×100
〈粘着力〉
実施例1~9および比較例1~12における各粘着シートについて、下記の第1剥離試験によって剥離強度F1を測定し、下記の第2剥離試験によって剥離強度F2を測定した。
[第1剥離試験]
まず、粘着シートごとに試験片を作製した。試験片の作製においては、まず、粘着シートから第2はく離ライナーを剥離し、これによって露出した粘着シートの露出面にPETフィルム(厚さ25μm)を貼り合わせて、積層体(第1はく離ライナー/粘着シート/PETフィルム)を得た。この貼り合わせでは、25℃の環境下において、2kgのローラーを1往復させる作業により、ポリイミドフィルムに試験片を圧着させた(後記の貼り合わせにおいても同様である)。次に、積層体から試験片(幅25mm×長さ100mm)を切り出した。次に、試験片の粘着シートから第1はく離ライナーを剥離し、これによって露出した粘着シートの露出面に、被着体としての第1ポリイミドフィルム(品名「GV200D」,厚さ80μm,SKCコーロンPI社製)を貼り合わせた。次に、第1ポリイミドフィルムから試験片を剥離する剥離試験を実施し、剥離強度F1(N/25mm)を測定した。本測定には、引張試験機(品名「オートグラフAGS-J」,島津製作所製)を使用した。本測定では、測定温度を25℃とし、被着体に対する試験片の剥離角度を180°とし、試験片の引張速度を300mm/分とし、剥離長さを50mmとした(剥離試験の測定条件)。測定結果を表1~3に示す。
[第2剥離試験]
まず、粘着シートごとに試験片を作製した。試験片の作製においては、まず、粘着シートから第2はく離ライナーを剥離し、これによって露出した粘着シートの露出面にPETフィルム(厚さ25μm)を貼り合わせて、積層体(第1はく離ライナー/粘着シート/PETフィルム)を得た。一方、被着体としての第2ポリイミドフィルム(品名「GV200D」,厚さ80μm,SKCコーロンPI社製)の表面を、プラズマ処理した。プラズマ処理では、プラズマ照射装置(品名「AP-TO5」,積水工業社製)を使用し、電圧を160Vとし、周波数を10kHzとし、処理速度を5000mm/分とした。次に、積層体から試験片(幅25mm×長さ100mm)を切り出した。次に、試験片の粘着シートから第1はく離ライナーを剥離し、これによって露出した粘着シートの露出面に、表面プラズマ処理後の第2ポリイミドフィルムを貼り合わせた。次に、第2ポリイミドフィルムから試験片を剥離する剥離試験を実施し、剥離強度F2(N/25mm)を測定した。第2剥離試験における測定装置および測定条件は、第1剥離試験における上述の測定装置および測定条件と同じである。測定結果を表1~3に示す。また、剥離強度F1に対する剥離強度F2の比率も表1~3に示す。
〈ヘイズおよび全光線透過率〉
実施例1~9および比較例1~12の各粘着シートについて、次のようにしてヘイズおよび全光線透過率を調べた。まず、ヘイズ測定用のサンプルを作製した。具体的には、粘着シートから第2はく離ライナーを剥がした後、同シートを無アルカリガラス(厚さ0.8~1.0mm,全光線透過率92%,ヘイズ0.4%,松浪硝子社製)に貼り合わせ、ガラス上の粘着シートから第1はく離ライナーを剥がした。これにより、測定用のサンプルを作製した。次に、ヘイズ測定装置(品名「HM-150」,村上色彩技術研究所製)を使用して、サンプルにおける粘着シートのヘイズおよび全光線透過率のそれぞれを測定した。本測定では、測定用サンプルに対してその無アルカリガラス側から光が当たるように測定用サンプルを装置内に設置した。また、本測定では、無アルカリガラスのみについて同一条件で測定して得られた測定結果をベースラインとして用いた。こうして得られた、粘着シートのヘイズおよび全光線透過率を、表1~3に示す。
〔評価〕
表1~3に示されるように、比較例1,4,9,10の粘着シートは、ガラス転移温度が-40℃を上回る。このような粘着シートでは、フォルダブルデバイス用途に適した充分な柔軟性を確保できない。比較例2,3,5~8,11,12の粘着シートは、表面プラズマ処理された被着体からの剥離強度F2が10N/25mmを下回る。このような粘着シートでは、フォルダブルデバイス用途に適した充分な粘着力を確保できない。また、比較例1,4,9の粘着シートは、損失正接の変化率が15%を上回り、経時的に有意に硬質化している。このような粘着シートは、保管安定性に乏しい。
これに対し、実施例1~9の粘着シートは、いずれも、ガラス転移温度が-40℃以下であるので、柔軟性を確保するのに適し、また、表面プラズマ処理された被着体からの剥離強度F2が10N/25mm以上であり且つ上記の損失正接変化率が15%以下であるので、保管安定性を確保しつつ強粘着性を実現するのに適する。
Figure 2023047037000002
Figure 2023047037000003
Figure 2023047037000004
S 粘着シート(光学粘着シート)
H 厚さ方向
L1,L2 はく離ライナー
21 第1部材
22 第2部材

Claims (9)

  1. ベースポリマーおよびオリゴマーを含む光学粘着シートであって、
    前記ベースポリマーが、水酸基含有モノマーを0.1質量%以上5質量%以下含む第1モノマー成分の重合物であり、100万以上250万以下の重量平均分子量を有し、
    前記オリゴマーが、カルボキシ基含有モノマーを0.5質量%以上12質量%以下含む第2モノマー成分の重合物であり、1800以上8000以下の重量平均分子量を有し、
    前記オリゴマーの含有量が、前記ベースポリマー100質量部あたり0.1質量部以上7質量部以下であり、
    -40℃以下のガラス転移温度を有する、光学粘着シート。
  2. 前記第1モノマー成分が、N-ビニル-2-ピロリドンを0.1質量%以上1.5質量%以下含む、請求項1に記載の光学粘着シート。
  3. 前記第2モノマー成分が、ホモポリマーのガラス転移温度が50℃以上の(メタ)アクリル酸エステルを含む、請求項1または2に記載の光学粘着シート。
  4. ガラス転移温度が100℃以上であって極性基を有しない疎水性オリゴマーを更に含む、請求項1から3のいずれか一つに記載の光学粘着シート。
  5. 前記疎水性オリゴマーの含有量が、前記ベースポリマー100質量部あたり0.1質量部以上1質量部以下である、請求項4に記載の光学粘着シート。
  6. ヘイズが1%以下である、請求項1から5のいずれか一つに記載の光学粘着シート。
  7. 全光線透過率が90%以上である、請求項1から6のいずれか一つに記載の光学粘着シート。
  8. ポリイミドフィルムに対して貼り合わせられた後、25℃、剥離角度180°および引張速度300mm/分の条件で前記ポリイミドフィルムから剥離される第1剥離試験における第1剥離強度に対する、表面プラズマ処理されたポリイミドフィルムに対して貼り合わせられた後、当該ポリイミドフィルムから前記条件で剥離される第2剥離試験における第2剥離強度の比率が、1.3以上である、請求項1から7のいずれか一つに記載の光学粘着シート。
  9. 表面プラズマ処理されたポリイミドフィルムに対して貼り合わせられた後、25℃、剥離角度180°および引張速度300mm/分の条件で前記ポリイミドフィルムから剥離される第2剥離試験における第2剥離強度が、10N/25mm以上である、請求項1から8のいずれか一つに記載の光学粘着シート。
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