JP2023045782A - レトルトゼリー粥及びその製造方法 - Google Patents

レトルトゼリー粥及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、米本来の風味や嚥下しやすさを維持しつつ、製造後のエイジング時間を短縮可能なレトルトゼリー粥及びその製造方法を提供する。【解決手段】ネイティブジェランガム1部に対し、脱アシル化ジェランガムを1部以上2.5部以下、脱アシル化ジェランガム1部に対し、カルシウムイオンを0.005部以上0.035部以下含有する、レトルトゼリー粥。【選択図】 なし

Description

本発明は、レトルトゼリー粥及びその製造方法に関する。
小さい固形物でも食べにくい咀嚼・嚥下困難者向けのゼリー粥はゲル化剤を使って物性調整を行うが、従来より、米本来の風味を損なわずに、食塊形成性、飲み込みやすさを付与できる技術が多く開発されてきた(例えば、特許文献1~3)。
しかしながら、製造後、得られたゼリー粥が一定の硬さを発現するまでのエイジング時間が長時間となることがあり、製造のタイミングが調整しづらく、生産効率を上げにくいという課題がある。
このエイジング時間の短縮という課題については、特段検討がなされてこなかった。
特開2014-247286号公報 特開2017-12043号公報 特開2004-283073号公報
本発明の目的は、米本来の風味や嚥下しやすさを維持しつつ、製造後のエイジング時間を短縮可能なレトルトゼリー粥及びその製造方法を提供することである。
本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた。
その結果、ネイティブジェランガムと脱アシル化ジェランガムの含有割合及び脱アシル化ジェランガムとカルシウムイオンの含有割合を特定の範囲とすることで、米本来の風味や嚥下しやすさを維持しつつ、製造後48時間以内にレトルトゼリー粥の硬さを発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)ネイティブジェランガム1部に対し、脱アシル化ジェランガムを1部以上2.5部以下、
脱アシル化ジェランガム1部に対し、カルシウムイオンを0.005部以上0.035部以下含有する、
レトルトゼリー粥、
(2)ネイティブジェランガムと脱アシル化ジェランガムの合計含有量がレトルトゼリー粥全量に対して0.3%以下である、
(1)のレトルトゼリー粥、
である。
本発明によれば、米本来の風味や嚥下しやすさを維持しつつ、製造後48時間以内にレトルトゼリー粥の硬さを発現することが可能となる。したがって、製造後の出荷のタイミングが安定し、製造効率の向上が期待できる。
以下本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
<本発明の特徴>
本発明のレトルトゼリー粥は、ネイティブジェランガムと脱アシル化ジェランガムの含有割合、及び、脱アシル化ジェランガムとカルシウムイオンの含有割合を特定範囲とすることにより、米本来の風味や嚥下しやすさを維持しつつ、製造後48時間以内にレトルトゼリー粥の硬さを発現することに特徴を有する。
<レトルトゼリー粥>
本発明のレトルトゼリー粥は、ミキサー処理後にレトルト殺菌された粥である。具体的には、ミキサー処理で最長辺の長さが1mm以下に処理されたもの等が挙げられる。
本発明のレトルトゼリー粥の米の含有量は、米本来の風味や嚥下しやすさを考慮すれば、レトルトゼリー粥全量に対して生米換算で5~30%であるとよく、さらに8~25%であるとよく、10~20%であるとなおよい。
本発明のレトルトゼリー粥に用いる米は、その種類や精米歩合を特に限定するものではない。また、米の他に調味料や具材を含有するものも含まれる。
<ネイティブジェランガム及び脱アシル化ジェランガム>
ジェランガムのうち、アシル基を高含有するものをネイティブジェランガム、脱アシル化処理を施してアシル基含有量を低減したものを脱アシル化ジェランガムという。
本発明で使用するネイティブジェランガム及び脱アシル化ジェランガムは、食品用として市販されているものであれば、いずれのものを用いてもよい。
<ネイティブジェランガムと脱アシル化ジェランガムの含有量>
本発明のレトルトゼリー粥は、ネイティブジェランガム1部に対し、脱アシル化ジェランガムを1部以上2.5部以下含有するものである。
ネイティブジェランガム1部に対する脱アシル化ジェランガムの含有量が前記範囲を下回ると、口腔内に付着しやすい性状となり、咀嚼・嚥下機能低下者向けの粥として好ましくない。また、米本来の風味も感じにくくなる。
ネイティブジェランガム1部に対する脱アシル化ジェランガムの含有量が前記範囲を超えると、製造後のエイジングの時間が48時間を超える。
<脱アシル化ジェランガムとカルシウムイオンの含有割合>
本発明のレトルトゼリー粥は、脱アシル化ジェランガム1部に対し、カルシウムイオンを0.005部以上0.035部以下含有するものである。
脱アシル化ジェランガム1部に対するカルシウムイオンの含有量が前記範囲を下回ると、製造後48時間以内に発現するレトルトゼリー粥の硬さが不十分なものとなる。
脱アシル化ジェランガム1部に対するカルシウムイオンの含有量が前記範囲を超えると、製造後48時間以内に発現するレトルトゼリー粥の硬さが適正な範囲を超え、咀嚼・嚥下機能低下者向けの粥として適正なものが得られない。
<カルシウムイオン>
カルシウムイオンとしては、例えば、乳酸カルシウム等の食用に適する水溶性カルシウム塩を用いてもよいし、カルシウムイオンが含まれる水道水や硬水等を用いてもよい。
<ネイティブジェランガムを脱アシル化ジェランガムの合計含有量>
ネイティブジェランガムと脱アシル化ジェランガムの合計含有量は、咀嚼・嚥下機能低下者が喫食しやすい硬さと米本来の風味と嚥下しやすさを両立する観点から、レトルトゼリー粥全量に対し0.3%以下であるとよく、さらに0.25%以下であるとよい。
また、上記と同様の観点から、ネイティブジェランガムと脱アシル化ジェランガムの合計含有量の下限値は0.15%以上、さらに0.18%以上であるのがよい。
<その他原料>
本発明のレトルトゼリー粥には、上記原料の他、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択し、配合することができる。具体的には、例えば、醤油、砂糖、食塩、食酢、核酸系旨味調味料、柑橘果汁、ケチャップ等の各種調味料、牛乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、乳清蛋白等の乳類、各種スパイスオイル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、リゾレシチン等の乳化剤、キサンタンガム、タマリンドシードガム、ジェランガム、グアガム、アラビアガム、サイリュームシードガム、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、うるち米澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、ワキシコーンスターチ、もち米澱粉などの澱粉等の増粘剤、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩、トレハロース等の糖類、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止剤、各種ペプチド、香料、色素等が挙げられる。
<レトルトゼリー粥の製造方法>
本発明のレトルトゼリー粥は、米を炊飯した後、ネイティブジェランガム及び脱アシル化ジェランガムを添加してミキサー処理を行ったものを容器に充填後、レトルト処理を行うことにより製造される。
<米の炊飯>
米の炊飯は、粉砕していない米に水を加え、米の芯がなくなり、ミキサー処理しやすい程度まで軟らかくなるよう加熱されれば、条件は特に限定されない。例えば、加熱温度は80以上100℃以下、さらに90℃以上100℃以下であるとよく、加熱時間は10分以上80分以下であるとよく、さらに20分以上60分以下であるとよい。
また、加熱する際に加える水の量は、製造時の水の蒸発等を加味しながら適宜調整すればよく、例えば、米1部に(生米換算)に対して水4~20部、さらに5~15部であるとよい。
なお、米の炊飯時に、前記水のかわりにだし汁や味噌汁等を用い、雑炊やおじやを製してもよい。
<ネイティブジェランガム及び脱アシル化ジェランガムの添加>
脱アシル化ジェランガムは、米の炊飯後、後述するミキサー処理を行う前に添加するとよい。ミキサー化処理を行う前に添加することで、嚥下しやすい状態の形成とエイジング時間の短縮が可能となる。
ネイティブジェランガムの添加順序は特に制限されず、脱アシルジェランガムと同時に添加してもよく、脱アシルジェランガムを添加してミキサー化処理を行った後に添加混合してもよい。
<ミキサー処理工程>
ミキサー処理工程は、米の炊飯後、脱アシルジェランガムを添加した後で行うとよく、具体的には、米粒が目視で確認できない程度までミキサー処理を行う。
ミキサー処理の方法は特に限定されず、例えば、ミキサー、粉砕機、摩砕機等を用いて行うことができる。
<レトルト処理>
得られたゼリー粥は、耐熱性容器に充填密封してレトルト処理を行う。レトルト処理は常法により行えばよい。
<エイジング>
レトルト処理を施したゼリー粥は、咀嚼・嚥下機能低下者が喫食しやすい硬さを発現させるため、製品を一定期間保管するエイジングを行う。
エイジング時の保管温度は30度以下の常温であればよい。本発明のレトルトゼリー粥は、15℃以下の低温保管であっても、咀嚼・嚥下機能低下者が喫食しやすい硬さを発現することが可能である。
また、エイジングに要する期間は、製造効率の観点から48時間以内がよく、さらに24時間以内であるとよい。
以下、本発明について、実施例、比較例及び試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[実施例1]
表1の配合割合で、本発明のレトルトゼリー粥を製した。
具体的には、約65部の清水に30分以上浸漬した精白うるち米(無洗米)を撹拌しながら加熱し、90℃に達温した後、あらかじめ清水20部に添加して膨潤させておいたネイティブジェランガム及び脱アシル化ジェランガムを加えて混合し、90℃以上で10分間加熱し、その後乳酸カルシウムを添加した。混合後の粥をミキサーに移して、目視で米粒が確認できなくなるまでミキサー処理を行い、ミキサー処理した粥を再度85℃まで加熱した後、150gをアルミの平袋(130mm×175mm)に充填し、加熱加圧殺菌を行って本発明のレトルトゼリー粥を得た。
得られたレトルトゼリー粥は、25℃で48時間保管した。
実施例2、3及び比較例1~3のレトルトゼリー粥は、表1の配合割合で実施例1と同様の方法で製した。ローカストビーンガムを用いる場合は、ネイティブジェランガム及び脱アシル化ジェランガムと同様、あらかじめ清水に膨潤させてから添加した。
[試験例1]レトルトゼリー粥の硬さ測定
レトルトゼリー粥の硬さは、25℃で48時間保管後、クリープメーター((株)山電製、型番RE2-33005C)を用い、日本介護食品協議会の「ユニバーザルデザインフード(UDF)自主規格」に従って行った。すなわち、プランジャーは直径20mm、圧縮速度は10mm/s、クリアランスは試料の厚さの30%、圧縮回数2回で、各検体を20±2℃で3回測定し、その平均値を採用した。
硬さの値が1100N/mを超えるものを、好ましい硬さが発現しているものとした。
[試験例2]レトルトゼリー粥の風味及び口腔内への付着性評価
レトルトゼリー粥の風味及び口腔内への付着性は、専門のパネル3人で試食して総合的に評価した。
[表1]
Figure 2023045782000001


表1より、ネイティブジェランガム1部に対し、脱アシル化ジェランガムを1部以上2.5部以下、脱アシル化ジェランガム1部に対し、カルシウムイオンを0.005部以上0.035部以下含有するレトルトゼリー粥(実施例1~3)は、常温で48時間保管後に硬さが1100N/mを超え、口腔内でのべたつきも抑えられ、嚥下に適したものであった。
一方、ネイティブジェランガム1部に対する脱アシル化ジェランガムの量が1部未満のレトルトゼリー粥(比較例1、2)は、粥の硬さは十分に発現したものの、口腔内への付着感が強く、嚥下に適さない状態であった。また、米本来の香りも弱かった。
ネイティブジェランガムに対する脱アシル化ジェランガムの量が2.5部を超えるレトルトゼリー粥(比較例3)及びネイティブジェランガムを含有しないレトルトゼリー粥(比較例4)は、常温で48時間保管後の粥の硬さが不十分であった。











Claims (2)

  1. ネイティブジェランガム1部に対し、脱アシル化ジェランガムを1部以上2.5部以下、
    脱アシル化ジェランガム1部に対し、カルシウムイオンを0.005部以上0.035部以下含有する、
    レトルトゼリー粥。
  2. ネイティブジェランガムと脱アシル化ジェランガムの合計含有量がレトルトゼリー粥全量に対して0.3%以下である、
    請求項1に記載のレトルトゼリー粥。
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