JP2023044586A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023044586A
JP2023044586A JP2021152692A JP2021152692A JP2023044586A JP 2023044586 A JP2023044586 A JP 2023044586A JP 2021152692 A JP2021152692 A JP 2021152692A JP 2021152692 A JP2021152692 A JP 2021152692A JP 2023044586 A JP2023044586 A JP 2023044586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance value
voltage
transfer
recording material
charging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021152692A
Other languages
English (en)
Inventor
正起 廣瀬
Masaki Hirose
太佑 皆川
Daisuke Minagawa
勇作 岩沢
Yusaku Iwasawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2021152692A priority Critical patent/JP2023044586A/ja
Priority to US17/946,866 priority patent/US11852986B2/en
Publication of JP2023044586A publication Critical patent/JP2023044586A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/02Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices
    • G03G15/0266Arrangements for controlling the amount of charge
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/065Arrangements for controlling the potential of the developing electrode
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1665Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat
    • G03G15/167Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer
    • G03G15/1675Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer with means for controlling the bias applied in the transfer nip

Abstract

【課題】放電量の観点から両立の難しい「端部汚れ」と「画像流れ」について、簡易的な構成で解決する。【解決手段】画像形成装置100は、感光体1と、帯電部材2と、帯電電源21と、現像部材4aと、転写部材5と、転写電源18と、転写部材5の電気抵抗値に関する情報を取得する取得部19、40と、帯電電源21を制御可能な制御部40と、を有し、制御部40は、取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が第1の抵抗値である場合に画像形成動作において印加される帯電電圧を第1の帯電電圧とし、取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が第1の抵抗値よりも低い第2の抵抗値である場合に画像形成動作において印加される帯電電圧を第1の帯電電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第2の帯電電圧とするように制御する構成とする。【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真方式を用いたプリンタ、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置では、電子写真感光体(以下、単に「感光体」という。)の表面が帯電手段によって略一様に帯電処理されて、感光体の表面に暗部電位が形成される。その後、帯電した感光体の表面が露光手段によって露光されることで感光体の表面に明部電位が形成され、上記暗部電位と上記明部電位とのコントラストで感光体上に静電潜像が形成される。そして、感光体上に形成された静電潜像に対して、現像手段によってトナーが付着されて、感光体上にトナー像が形成される。
感光体上に形成されたトナー像は、転写手段によって記録材に転写される。転写手段としては、ローラ状の転写部材である転写ローラが多く用いられている。転写ローラは、感光体に当接され、転写ニップ部を形成し、感光体に当接した状態で回転する。転写ローラは、記録材を感光体との間で挟持して搬送すると共に、感光体上のトナーを記録材上に転写する。転写時に、転写ローラには、トナーの正規の極性とは逆極性の転写電圧が印加され、感光体上のトナー像は記録材上に静電的に転写される。なお、以下、記録材を「紙」と呼ぶことがあるが、記録材は紙に限定されるものではない。また、便宜上、電位や電圧の高低や上げ下げについては、電位や電圧の絶対値で比較した場合の高低や上げ下げをいうものとする。
転写ニップ部には、感光体の表面の移動方向(記録材の搬送方向)と略直交する方向に関して、記録材が通過する領域と、記録材が通過しない領域と、が生じる。ここで、上記転写ニップ部の記録材が通過する領域を「通紙領域」と呼び、上記転写ニップ部の記録材が通過しない領域を「非通紙領域」と呼ぶ。また、便宜上、上記転写ニップ部の「通紙領域」、「非通紙領域」に対応する感光体上の領域も、それぞれ「通紙領域」、「非通紙領域」と呼ぶ。非通紙領域は、一般的に、感光体の表面の移動方向と略直交する方向に関する通紙領域の両端に隣接して、通紙領域の外側に生じる。感光体から記録材にトナー像を転写する際に記録材が電気的な抵抗体として働くため、転写電流は非通紙領域に集中して流れやすくなる。そのため、転写後に、非通紙領域の感光体の表面電位が、通紙領域の感光体(非露光部)の表面電位よりも低くなる。
上述のような転写後の非通紙領域の感光体の表面電位と通紙領域の感光体の表面電位との間の電位差は、その後感光体の表面の帯電処理時に解消される。しかし、上記電位差が大きい場合には、帯電後にも非通紙領域の感光体の表面電位と通紙領域の感光体の表面電位との間の電位差が残ることがある。そのため、現像時に、非通紙領域と通紙領域とで、感光体と現像器との間の電位関係にも差が生じることがある。特に、非通紙領域において、感光体の非露光部と現像器との間の電位差が小さくなり、感光体の表面にトナーが付着してしまう「かぶり」という現象が発生することがある。そして、「かぶり」により非通紙領域の感光体の表面に付着したトナーが、転写時に記録材が斜行して搬送された場合などに、記録材の搬送方向と略直交する方向(記録材の幅方向)の端部に付着して、記録材を汚す「端部汚れ」が発生してしまうことがある。
特許文献1では、感光体の回転方向に関して転写ニップ部よりも下流側かつ帯電手段よる帯電位置よりも上流側に、感光体の表面を露光する前露光手段を設ける構成が開示されている。前露光手段を設けることにより、転写ニップ部で発生する非通紙領域の感光体の表面電位と通紙領域の感光体の表面電位との間の電位差を解消し、「端部汚れ」を抑制することができる。
特開平6-83249号公報
しかしながら、例えば上述のように前露光手段などを用いて感光体の表面を除電することで、転写ニップ部で発生する非通紙領域の感光体の表面電位と通紙領域の感光体の表面電位との間の電位差を解消する場合、帯電処理時の感光体への放電量が増加する。感光体への放電量が増加すると、「画像流れ」という画像不良が発生しやすくなる。「画像流れ」とは、放電の際に生じた放電生成物が感光体に付着し、この放電生成物が吸湿することで、感光体の正常な帯電が行えなくなり、画像の濃度低下が起こる画像不良のことである。近年では、画像形成装置の長寿命化が進んでおり、長期間の使用により感光体への放電量が増加する傾向にあることも、画像流れが発生しやすい一因となっている。
このように、放電量の観点から「端部汚れ」と「画像流れ」とはトレードオフの関係となっており、これらの抑制を両立することが望まれる。
そこで、本発明の目的は、画像流れを抑制しつつ、端部汚れを抑制することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、回転可能な感光体と、前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、前記帯電処理時に前記帯電部材に帯電電圧を印加する帯電電源と、前記帯電処理が行われた前記感光体の表面にトナーを供給してトナー像を形成する現像部材と、前記感光体の表面に接触して転写部を形成し、前記感光体の表面から前記転写部を通過する記録材に前記トナー像を転写させる転写部材と、前記転写部材に転写電圧を印加する転写電源と、前記転写部材の電気抵抗値に関する情報を取得する取得部と、前記帯電電源を制御可能な制御部と、を有し、前記制御部は、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が第1の抵抗値である場合に前記記録材に前記トナー像を形成する画像形成動作において印加される前記帯電電圧を第1の帯電電圧とし、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が前記第1の抵抗値よりも低い第2の抵抗値である場合に前記画像形成動作において印加される前記帯電電圧を前記第1の帯電電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第2の帯電電圧とするように制御することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、回転可能な感光体と、前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、前記帯電処理が行われた前記感光体の表面にトナーを供給してトナー像を形成する現像部材と、前記トナー像の形成時に前記現像部材に現像電圧を印加する現像電源と、前記感光体の表面に接触して転写部を形成し、前記感光体の表面から前記転写部を通過する記録材に前記トナー像を転写させる転写部材と、前記転写部材に転写電圧を印加する転写電源と、前記転写部材の電気抵抗値に関する情報を取得する取得部と、前記現像電源を制御可能な制御部と、を有し、前記制御部は、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が第1の抵抗値である場合に前記記録材に前記トナー像を形成する画像形成動作において印加される前記現像電圧を第1の現像電圧とし、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が前記第1の抵抗値よりも低い第2の抵抗値である場合に前記画像形成動作において印加される前記現像電圧を前記第1の現像電圧の絶対値よりも絶対値が小さい第2の現像電圧とするように制御することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、画像流れを抑制しつつ、端部汚れを抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 感光ドラム周りの各部の長手方向の位置関係を示す模式図である。 感光ドラムの表面電位の推移を説明するためのグラフ図である。 感光ドラムの表面電位の推移を説明するためのグラフ図である。 Vbackとかぶり濃度との関係を示すグラフ図である。 実施例1の制御のフローチャート図である。 実施例2の制御のフローチャート図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
(1)画像形成装置
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式のレーザープリンタであり、パーソナルコンピュータなどの外部装置(図示せず)から入力される画像情報に応じて紙やプラスチックフィルムなどの記録材Pに画像を形成することができる。まず、本実施例の画像形成装置100の構成について説明する。
画像形成装置100は、装置本体Mの内部に、像担持体としてのドラム型(円筒形)の感光体である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、OPC(有機光半導体)、アモルファスセレン、アモルファスシリコンなどの感光材料を、アルミニウムやニッケルなどで形成されたシリンダ状のドラム基体上に設けて構成したものである。本実施例で使用する感光ドラム1は、外径φ24mmの負帯電性のOPC感光体である。この感光ドラム1は、アルミニウム製のシリンダで構成された導電性基体の表面に、電荷発生層と電荷輸送層とがこの順番で導電性基体側から積層された感光層を有して構成されている。
感光ドラム1の周囲には、その回転方向Rdに沿って順に、次の各手段が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。帯電ローラ2は、例えば、給電電極を兼ねた導電性基軸(芯金)と、その外周面を円筒状に取り囲む弾性層と、によって構成されている。本実施例で使用する帯電ローラ2は、ローラ外径φ10mm、芯金径φ5mm、弾性層の厚み2.5mmの弾性ローラである。本実施例では、芯金にはSUS、弾性層にはNBRとエピクロルヒドリンとの混合ゴム材を使用している。帯電ローラ2は、感光ドラム1に圧接され、感光ドラム1の回転に伴って従動回転する。感光ドラム1の回転方向に関して、感光ドラム1上の帯電ローラ2による帯電処理が行われる位置が帯電位置Paである。帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向に関する帯電ローラ2と感光ドラム1との接触部の上流側及び下流側に形成される微小な空隙のうち少なくとも一方において生じる放電によって感光ドラム1の表面を帯電させる。ただし、簡単のため、帯電ローラ2と感光ドラム1との接触部が帯電位置Paであると擬制して考えてもよい。
次に、露光手段としての露光装置3が配置されている。本実施例では、露光装置3は、レーザースキャナ装置(レーザー光学系)で構成されている。感光ドラム1の回転方向に関して、感光ドラム1上の露光装置3による露光が行われる位置が露光位置Pbである。
次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。本実施例では、現像装置4は、現像剤として非磁性一成分現像剤(トナー)を用いる。この現像装置4は、現像剤担持体(現像部材)としての現像ローラ4aを有する。現像ローラ4aは、現像時に感光ドラム1の表面に当接され、トナーを感光ドラム1との対向部(当接部)である現像部に供給する。なお、現像装置4は、現像剤として、磁性一成分現像剤(トナー)や、トナーとキャリアとを備えた二成分現像剤を用いるものであってもよい。感光ドラム1の回転方向に関して、感光ドラム1上の現像ローラ4aによるトナーの供給が行われる位置(本実施例では現像ローラ4aと当接する位置)が現像位置Pcである。
次に、転写手段としてのローラ状の転写部材(転写回転体)である転写ローラ5が配置されている。転写ローラ5は、付勢手段としての付勢部材である転写加圧バネ(図示せず)により感光ドラム1に向けて付勢(押圧)され、感光ドラム1に圧接される。これにより、感光ドラム1と転写ローラ5との接触部である転写ニップ部(転写挟持部)Ntが形成される。転写ローラ5は、感光ドラム1の回転に伴って従動回転する。転写ローラ5は、感光ドラム1との間で記録材Pを挟持して搬送すると共に、電圧が印加されることでトナー像を感光ドラム1から記録材Pに転写させる。転写ローラ5は、例えば、給電電極を兼ねた導電性基軸(芯金)と、その外周面を円筒状に取り囲む弾性層と、によって構成されている。この弾性層としては、一般的にEPDM、NBR、ウレタンゴム、エピクロルヒドリン、シリコーンゴムなどを用いて構成される半導電性ゴム材が用いられている。弾性層の材料には、導電剤、例えばイオン導電剤が適当量含有されていてよい。本実施例で使用する転写ローラ5は、ローラ外径φ14mm、芯金径φ5mm、弾性層の厚み4.5mmの弾性ローラである。本実施例では、芯金にはSUS、弾性層にはNBRとエピクロルヒドリンとの混合ゴム材を使用している。また、本実施例では、転写ローラ5の感光ドラム1に対する当接圧は9.8N(1kgf)である。また、本実施例では、転写ローラ5の電気抵抗値(以下、単に「抵抗値」ともいう。)は、転写ローラ5をアルミシリンダ上に9.8Nの力で押圧し、50mm/secで回転させ、+1000Vを印加した状態において2.0×10Ωである。なお、この転写ローラ5の抵抗値は、転写ローラ5の使用初期(新品時)に常温常湿環境下で放置した場合の抵抗値である。感光ドラム1の回転方向に関して、感光ドラム1上の記録材Pへのトナー像の転写が行われる位置(上記転写ニップ部Ntに対応する位置)が転写位置Pdである。
次に、転写後の記録材Pの表面の過剰電荷を除電すると共に、剥離放電によって生じた感光ドラム1上の電位ムラを低減する除電部材としての除電針20が配置されている。除電針20としては、鋸歯状の尖鋭端部を備え、良好な導電性を有するSUS板、アルミ板などの金属製薄板材からなる除電針を用いることができる。この除電針20は、記録材Pの搬送方向に関して転写ローラ5よりも下流側において、針先端が感光ドラム1の表面に対向するように配置されている。
次に、転写後に感光ドラム1上に残ったトナー(転写残トナー)などの付着物のクリーニング手段としてのクリーニング装置6が配置されている。本実施例では、クリーニング装置6は、感光ドラム1の表面に当接するように配置された、クリーニング部材としてクリーニングブレード6aを有する。感光ドラム1の回転方向に関して、感光ドラム1上のクリーニングブレード6aによるトナーの除去が行われる位置(本実施例ではクリーニングブレード6aと当接する位置)がクリーニング位置Peである。
また、装置本体Mの図中下部には、紙などの記録材(転写材、記録媒体、シート)Pが収納される記録材カセット7が配置されている。また、記録材カセット7から記録材Pの搬送経路に沿って順に、給送ローラ8、搬送ローラ9、トップセンサ10、転写前搬送ガイド15、転写定着間搬送ガイド11、定着装置12、排出ローラ13、排出トレイ14が配置されている。また、装置本体Mには、画像形成装置100の制御を行う制御部40が設けられている。
次に、本実施例の画像形成装置100における画像形成動作について説明する。感光ドラム1は、駆動源(図示せず)によって図中矢印Rd方向(時計回り方向)に、320mm/secの周速度(プロセススピード)で回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電ローラ2によってトナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性の所定の電位(暗部電位、帯電電位)に略一様に帯電処理される。帯電処理時に、帯電ローラ2には、帯電電流検知回路22を介して帯電電源(高圧電源)21から負極性の直流電圧である帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。本実施例では、一例として、-1100Vの帯電電圧が帯電ローラ2に印加され、感光ドラム1の表面に-500Vの暗部電位が形成される。
帯電した感光ドラム1の表面は、露光装置3によって画像情報に応じた画像光Lで走査露光され、感光ドラム1上に静電潜像(静電像)が形成される。本実施例では、露光装置3によって露光された部分の感光ドラム1上の電荷が除去されて、感光ドラム1の表面に-100Vの明部電位が形成される。これにより、上記暗部電位と上記明部電位とのコントラストで感光ドラム1上に静電潜像が形成される。
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4によってトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像(トナー画像、現像剤像)が形成される。現像時に、現像ローラ4aには、現像電源(高圧電源)16からトナーの正規の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)の直流電圧である現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、一例として、-380Vの現像電圧が現像ローラ4aに印加される。本実施例では、略一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ニップ部Ntにおいて、転写ローラ5の作用によって、記録材P上に転写される。転写時に、転写ローラ5には、転写電流検知手段としての転写電流検知回路19を介して転写電源(高圧電源)18からトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である転写電圧(転写バイアス)が印加される。これにより、感光ドラム1上のトナー像が、静電的に記録材P上の所定の位置に転写される。記録材Pは、記録材収納部としての記録材カセット7に収納されており、給送部材としての給送ローラ8によって1枚ずつ送り出される。この記録材Pは、搬送部材としての搬送ローラ9によって搬送されて、ガイド部材としての転写前搬送ガイド15に沿って、転写ニップ部Ntに供給される。搬送ローラ9は、記録材検知手段としてのトップセンサ10による記録材Pの搬送方向の先端の検知結果などに基づいて、感光ドラム1上のトナー像とタイミングを合わせるようにして、記録材Pを転写ニップ部Ntに供給する。
転写ニップ部Ntでトナー像を転写された記録材Pは、除電針20によってその表面の過剰な電荷量が除電される。除電針20を通過した記録材Pは、ガイド部材としての転写定着間搬送ガイド11に沿って、定着手段としての定着装置12へと搬送される。定着装置12は、ヒータを内蔵する定着ローラ12aと、定着ローラ12aに圧接する加圧ローラ12bと、を有する。そして、定着装置12は、これらローラ間のニップ部を通過する未定着のトナー像を担持した記録材Pに熱及び圧力を印加して、トナー像を記録材P上に定着させる。
片面画像形成の場合は、定着装置12によって片面にトナー像が定着された後の記録材Pは、排出ローラ13によって装置本体Mの図中上面に形成された排出トレイ14上に排出(出力)される。また、本実施例では、画像形成装置100は、両面画像形成(自動両面プリント)が可能であり、画像形成装置100には、両面搬送機構30が設けられている。両面搬送機構30は、搬送経路切り替え手段としてのフラッパ31、両面搬送路32、搬送部材としての両面搬送ローラ33などを有して構成される。両面画像形成時には、1面目にトナー像が定着された記録材Pの搬送方向の後端が排出ローラ13を抜ける前に、排出ローラ13の回転が反転されると共に、フラッパ31の位置が変更されて記録材Pが両面搬送路31に導かれる。この記録材Pは、両面搬送ローラ33などによって搬送ローラ9へと搬送される。そして、この記録材Pの2面面に、1面目と同様にしてトナー像が転写され、定着される。その後、両面にトナー像が定着された記録材Pは、排出ローラ13によって排出トレイ14に排出される。
一方、転写時に記録材Pに転写されずに感光ドラム1の表面に残ったトナー(転写残トナー)などの付着物は、クリーニング装置6によって感光ドラム1の表面から除去されて回収される。クリーニング装置6は、クリーニングブレード6aによって、回転する感光ドラム1の表面から転写残トナーなどの付着物を掻き取ってクリーニング装置6の容器内に収容する。
以上の動作を繰り返すことで、次々と画像形成を行うことができる。本実施例では、画像形成装置100は、毎分60枚のプリントスピードでプリントを実行することができる。
なお、本実施例では、感光ドラム1と、感光ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びクリーニング装置6とは、一体的に画像形成装置100の装置本体Mに対して着脱可能なプロセスカートリッジを構成している。
制御部40は、演算制御手段としてのCPU41、記憶手段としてのROM41aやRAM41b、制御部40と制御部40外の各部との信号の授受を制御する入出力部(図示せず)などを有している。CPU41は、ROM41aに記憶された各種のプログラムを実行することにより、RAM41bを作業領域として用いながら、画像形成に係わる各種の動作を制御する。なお、ROM41aには、後述する画像形成条件の制御において用いられる、予め設定された各種制御値(動作設定)のデータテーブルや、予め設定された各種閾値の情報などが記憶されている。
ここで、画像形成装置100は、1つの開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作であるプリントジョブ(プリント動作、印刷ジョブ)を実行する。プリントジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の記録材Pに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Pに形成して出力する画像の静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写を行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、画像形成時のタイミングは、上記静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写の各工程を行う位置で異なり、感光ドラム1上の画像形成領域が上記各位置を通過している期間に相当する。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程(画像間工程、記録材間工程)は、複数の記録材Pに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Pと記録材Pとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。より詳細には、非画像形成時のタイミングは、感光ドラム1上の非画像形成領域が、上記静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写の各工程を行う各位置を通過している期間に相当する。なお、感光ドラム1上あるいは記録材P上の画像形成領域とは、記録材Pのサイズなどに応じて予め設定された、記録材Pに転写されて画像形成装置100から出力されるトナー像が形成され得る領域であり、非画像形成領域は画像形成領域以外の領域である。なお、本実施例では、記録材Pの搬送方向に関する記録材Pの先端部及び後端部の所定の領域には、非画像形成領域である余白部が設けられる。
(2)長手方向の位置関係
図2は、感光ドラム1の表面の移動方向(記録材Pの搬送方向)と略直交する方向に関する感光ドラム1周りの各部の位置関係を説明するための模式図である。この位置関係は、画像形成に用いられる記録材Pのサイズ(特に、搬送方向と略直交する方向の幅)によって変わるが、図2では記録材PがA4サイズの場合の位置関係を示している。なお、感光ドラム1の表面の移動方向(記録材Pの搬送方向)と略直交する方向(すなわち、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行な方向)を「長手方向」と呼ぶことがある。
図2において、「感光体領域A」は、長手方向に関する感光ドラム1の感光層が形成された領域又はその領域の幅を示す。また、図2において、「帯電領域B」は、長手方向に関する帯電ローラ2の感光ドラム1の表面に接触可能な領域又はその領域の幅を示す。また、図2において、「転写領域C」は、長手方向に関する転写ローラ5の感光ドラム1の表面に接触可能な領域又はその領域の幅を示す。また、図2において、「通紙領域D」は、転写ニップ部Ntにおける記録材Pが通過する領域又はその領域の幅を示す。また、図2において、「非通紙領域E」は、転写ニップ部Ntにおける記録材Pが通過しない領域又はその領域の幅(すなわち、転写領域Cと通紙領域Dとの差分の領域又はその領域の幅)を示す。なお、便宜上、上記「帯電領域B」、「転写領域C」、「通紙領域D」、「非通紙領域E」に対応する感光ドラム1上の領域も、それぞれ「帯電領域B」、「転写領域C」、「通紙領域D」、「非通紙領域E」と呼ぶ。
本実施例では、感光体領域A、帯電領域B、転写領域C、通紙領域Dは、それぞれ長手方向の中央が、ほぼ長手方向に関する画像形成領域(トナー像を形成することが可能な領域)の中央と一致するように配置されている(中央基準)。そして、上記各領域のうち、長手方向の幅が相対的に短いものは、相対的に長いものの内側に包含される。なお、図2には、長手方向に関する中央から一方の端部側の範囲が図示されている。
(3)感光ドラムの長手方向の表面電位差
次に、図3を用いて、画像形成中の感光ドラム1の表面電位の推移について説明する。図3において、横軸は、長手方向に関する感光ドラム1上の位置を示しており、上述の転写領域C、通紙領域D、非通紙領域Eの各領域を図示している。また、図3において、縦軸は、感光ドラム1の表面電位を示しており、図中上方ほど感光ドラム1の表面電位がマイナス側に高い(すなわち、負極性の表面電位の絶対値が大きい)ことを示している。また、ここでの通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位は、感光ドラム1上の非露光部の表面電位である。また、以下に説明する図3に示す感光ドラム1の表面電位は、環境、記録材Pの種類、転写ローラ5の抵抗値など、種々の条件に応じて変わり得る値である。ここでは、転写ローラ5の抵抗値が比較的低い場合の一例を示す。転写ローラ5の抵抗値の影響については、後述する(6)項で更に説明する。
まず、状態1は、帯電後(かつ転写前)の感光ドラム1の表面電位を示す。状態1では、所定の帯電電圧が印加される帯電ローラ2によって、感光ドラム1の表面が所定の暗部電位Vdに略一様に帯電処理されている。本実施例では、一例として、帯電処理時に帯電ローラ2には-1100Vの帯電電圧が印加され、感光ドラム1の表面は-500Vの暗部電位Vdに帯電処理される。
次に、状態2は、転写後(かつ帯電前)の感光ドラム1の表面電位を示す。記録材Pが転写ニップ部Ntを通過する際に、転写ニップ部Ntにおいて転写ローラ5には正極性の転写電圧が印加されている。そのため、転写領域Cにおける感光ドラム1の表面電位が下がる。これにより、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間に電位差が生じる。これは、感光ドラム1から記録材Pにトナー像を転写する際に記録材Pが電気的な抵抗体として働くため、転写電流は非通紙領域Eに集中して流れやすいためである。本実施例では、一例として、転写後に通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位は-400Vとなり、非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位は-270Vとなる。状態2において、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差は130Vである。
次に、状態3は、再帯電後(かつ転写前)の感光ドラム1の表面電位を示す。感光ドラム1の表面は、上述のように通紙領域Dの表面電位と非通紙領域Eの表面電位との間に電位差が生じた状態で再度帯電ローラ2によって帯電処理される。状態3では、帯電ローラ2には上記同様、所定の帯電電圧(-1100V)が印加されている。再帯電後の感光ドラム1の表面電位は、通紙領域Dでは上記同様所定の暗部電位Vd(-500V)に戻るが、非通紙領域Eでは-430Vとなり所定の暗部電位Vdに戻らない。状態3において、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差は70Vである。
以上のように、感光ドラム1の表面電位は、通紙領域Dと非通紙領域Eとの間で電位差を有する。
次に、本実施例における上記通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差を小さくする方法について説明する。本実施例では、帯電ローラ2に印加する帯電電圧を高くすることにより、上記電位差を小さくする。
状態2の転写後の感光ドラム1の表面電位は、通紙領域Dよりも非通紙領域Eの方が低い。そのため、再帯電処理においては、帯電ローラ2との間の電位差が相対的に大きい非通紙領域Eは、帯電ローラ2との間の電位差が相対的に小さい通紙領域Dよりも多く帯電される。帯電ローラ2に印加する帯電電圧を高くした場合には、この傾向が顕著になる。そのため、帯電ローラ2に印加する帯電電圧を高くすることにより、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差を小さくすることができる。
図4は、帯電ローラ2に印加する帯電電圧を高くした場合の感光ドラム1の表面電位の推移を示している。図4の横軸、縦軸の意味は、それぞれ図3の横軸、縦軸と同様である。
まず、状態1は、帯電後(かつ転写前)の感光ドラム1の表面電位を示す。一例として、帯電ローラ2には、-1150Vの帯電電圧が印加されている。つまり、帯電電圧は、図3の場合と比べて50Vだけマイナス側に高く(すなわち、負極性の帯電電圧の絶対値を大きく)されている。その結果、状態1の帯電後の感光ドラム1の表面電位(暗部電位)は、-550Vとなっている。
次に、状態2は、転写後(かつ帯電前)の感光ドラム1の表面電位を示す。図3の場合と同様、記録材Pが転写ニップ部Ntを通過するため、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間に電位差が生じている。ただし、図3の場合とは異なり、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位は-435Vとなり、非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位は-335Vとなる。このように、帯電電圧を高くして感光ドラム1の表面電位を高くしたため、図3の場合よりも非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位は高くなっている。状態2において、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差は100Vである。
次に、状態3は、再帯電後(かつ転写前)の感光ドラム1の表面電位を示す。図3の場合と同様、再帯電後の感光ドラム1の表面電位は、通紙領域Dでは所定の暗部電位Vdに戻るが、非通紙領域Eでは所定の暗部電位Vdに戻らない。ただし、帯電電圧を高くしたため、図3の場合よりも非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位は高くなっている。状態3において、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位は-550Vであり、非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位は-520Vである。状態3において、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差は30Vである。
以上のように、帯電電圧を高くした場合(図4)、帯電電圧を高くしていない場合(図3)と比較すると、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差は40V小さくなっている。このように、帯電電圧を高くすることは、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差を小さくするのに有効な手段である。
(4)端部汚れ
次に、「端部汚れ」について説明する。通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差が大きくなると、非通紙領域Eにおいて感光ドラム1と現像ローラ4aとの間の電位差であるVbackが小さくなる。このVbackは、感光ドラム1上の暗部電位(非露光部の表面電位)と現像ローラ4aの電位(現像電圧)との間の電位差である。このように、非画像領域EにおいてVbackが小さくなった場合、感光ドラム1の表面にトナーが付着してしまう「かぶり」という現象が発生することがある。そして、「かぶり」により非通紙領域Eの感光ドラム1の表面に付着したトナーが、転写時に記録材Pが斜行して搬送された場合などに、記録材Pの幅方向の端部に付着して、記録材Pを汚す「端部汚れ」が発生してしまうことがある。
図5は、Vbackと「かぶり」の発生程度との関係を示している。感光ドラム1上のかぶりの測定は、次のようにして行った。透明な粘着テープの粘着面を感光ドラム1上に貼り付けることでトナーの採取を行った。また、その粘着テープを所定の紙上に貼り付け、そのトナーが付着した粘着テープの濃度(かぶり濃度(%))を測定して、かぶりの定量化を行った。かぶりが発生しない場合は、かぶり濃度は0%となり、かぶり濃度の値が大きいほど、かぶりの発生程度が大きく、感光ドラム1の表面に多くのトナーが付着していることを示す。図5に示すように、本実施例の構成では、Vbackが120V付近の場合に最もかぶりの発生程度が小さく、かぶり濃度は2%となる。この程度のかぶりであれば、記録材P上で視認することは難しく、問題とはならない。一方、Vbackが120Vよりも小さくなると、かぶり(地かぶり)の発生程度が大きくなり、かぶり濃度が6%を超えると、記録材Pに転写された際の視認性が高くなり、出力物の品質を低下させることがある。
ここで、図3及び図4を用いて、最初の帯電後(状態1)と再帯電後(状態3)とにおける「かぶり」について説明する。図3及び図4において、破線が現像ローラ4aの電位を示しており、感光ドラム1の表面電位と現像ローラ4aの電位との間の電位差がVbackとなる。
まず、図3を用いて、帯電ローラ2に-1100Vの帯電電圧を印加した場合について説明する。最初の帯電後の状態1では、感光ドラム1の表面電位は略一様に-500Vとなっている。また、現像ローラ4aには-380Vの現像電圧が印加されている。そのため、Vback(1)は、略一様に120Vとなっており、かぶりは問題ないレベルである。再帯電後の状態3において、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位は-500Vとなっているため、Vback(2)は120Vとなっており、状態1の場合と同様にかぶりは問題ないレベルである。一方、再帯電後の状態3において、非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位は-430Vとなっているため、Vback(3)は50Vとなっており、かぶり濃度は6%を超えるため(図5)、端部汚れが発生する場合がある。
次に、図4を用いて、帯電ローラ2に-1150Vの帯電電圧を印加した場合について説明する。最初の帯電後の状態1では、感光ドラム1の表面電位は略一様に-550Vとなっている。この場合、Vback(4)を120Vにするため、現像ローラ4aには-430Vの現像電圧が印加されている。そのため、帯電電圧の変更前の図3の場合と同様にかぶりは問題ないレベルである。再帯電後の状態3では、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位は-550Vとなっており、非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位は-520Vとなっている。この場合、状態3において、通紙領域DのVback(5)は120Vとなっており、状態1の場合と同様にかぶりは問題ないレベルである。また、状態3において、非通紙領域EのVback(6)は90Vとなっており、かぶり濃度は6%を超えないため(図5)、かぶりは問題ないレベルである。
このように、帯電ローラ2の印加電圧を上げることにより、端部汚れを抑制することができる。
なお、本実施例では帯電ローラ2の印加電圧を上げることにより、通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差を小さくしたが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。現像ローラ4aの印加電圧を下げることにより、非通紙領域Eの感光ドラム1と現像ローラ4aとの間の電位差であるVbackを大きくすることで、端部汚れの原因となるかぶりを低減するようにしてもよい。ただし、Vbackを大きくすると、現像装置4内のトナーに含まれている正規の帯電極性とは逆極性に帯電したトナーの量などによっては、そのトナーが非画像部(非通紙領域)に付着するかぶり(反転かぶり)が生じる場合がある(図5参照)。そのため、帯電ローラ2の印加電圧を上げることで通紙領域Dの感光ドラム1の表面電位と非通紙領域Eの感光ドラム1の表面電位との間の電位差を小さくすることが、より好ましい手段であるといえる。
(5)画像流れ
次に、「画像流れ」について説明する。感光ドラム1の帯電処理時に、オゾンやNOxなどの放電生成物が発生する。本実施例のような接触帯電方式の場合、非接触であるコロナ帯電方式に比べて、放電生成物の発生量が少ないという特徴がある。しかしながら、接触帯電方式の場合、放電生成物の発生位置は感光ドラム1と帯電ローラ2との間の微小ギャップである。そのため、少量のオゾンやNOxなどの放電生成物は感光ドラム1の表面に付着する。感光ドラム1の表面に付着した放電生成物が高温・高湿環境化で吸湿することにより、感光ドラム1の表面の電荷保持能力が低下する。そして、感光ドラム1の正常な帯電が行えなくなり、画像の濃度低下が起こる「画像流れ」という画像不良が発生する。また、放電生成物の付着量は帯電が行われる時間が長いほど多くなるため、感光ドラム1の通算の画像形成枚数が多いほど画像流れが発生する可能性が高くなる。
画像流れを抑制する方法として、次のような画像流れ予防シーケンスを行う方法が挙げられる。画像流れ予防シーケンスは、画像形成を行う前に、感光ドラム1を比較的多く回転させて、感光ドラム1に接触しているクリーニングブレード6aなどと感光ドラム1との摩擦回数を増やし、感光ドラム1の表面から放電生成物を除去する動作である。しかしながら、このような画像流れ予防シーケンスを実行して、感光ドラム1を比較的多く回転させると、画像形成動作が長くなる。そのため、このような画像流れ予防シーケンスの実行は、その頻度を極力抑えることが望まれる。
前述のように、前露光手段などを用いて感光ドラム1の表面を除電することで、転写ニップ部Ntで発生する非通紙領域の感光ドラム1の表面電位と通紙領域の感光ドラム1の表面電位との間の電位差を解消することが考えられる。しかし、この場合、帯電処理時の感光ドラム1への放電量の増加が比較的大きく、画像流れが発生しやすくなる。上述のように帯電電圧を高くして上記電位差を小さくする場合も、上記前露光手段を用いる場合よりも程度は小さいが、帯電処理時に非通紙領域の感光ドラム1への放電量が増加するため、画像流れが発生しやすくなる。近年では、画像形成装置100の長寿命化が進んでおり、長期間の使用により感光ドラム1への放電量が増加する傾向にあることも、画像流れが発生しやすい一因となっている。
このように、放電量の観点から「端部汚れ」と「画像流れ」とはトレードオフの関係となっており、これらの抑制を両立することが望まれる。
(6)転写ローラの抵抗値
次に、通紙領域の感光ドラム1の表面電位と非通紙領域の感光ドラム1の表面電位との間の電位差に対する転写ローラ5の抵抗値の影響について説明する。
転写ローラ5の抵抗値が下がると、転写後の通紙領域の感光ドラム1の表面電位と非通紙領域の感光ドラム1の表面電位との間の電位差は大きくなる。上記電位差が生じるのは、転写ニップ部Ntに記録材Pがある場合に、電気的な抵抗体となる記録材Pを避けて非通紙領域に転写電流が集中して流れるためである。この非通紙領域への転写電流の集中は、記録材Pの抵抗値と転写ローラ5の抵抗値との関係によって決定される。転写電流が転写ローラ5から感光ドラム1へ流れる経路は、記録材Pを介して感光ドラム1へ流れる経路と、記録材Pを介さず感光ドラム1へ流れる経路と、の2種類が存在する。転写ローラ5の抵抗値が低い場合、相対的に抵抗値の低い後者(記録材Pを介さず感光ドラム1へ流れる経路)へ流れる転写電流が大きくなる。そのため、転写ローラ5の抵抗値が低い場合、非通紙領域の感光ドラム1の表面電位の低下量が大きくなる。
したがって、転写ローラ5の抵抗値に応じて、非通紙領域のVbackの大きさが変化するため、端部汚れの発生程度も変化する。転写ローラ5の抵抗値は、環境(画像形成装置100の内部又は外部の温度又は湿度の少なくとも一方)、通紙履歴(例えば、転写ローラ5の使用量)などの、転写ローラ5の使用状況による転写ローラ5の抵抗値に応じて変化する。そのため、転写ローラ5の抵抗値に基づいて、画像形成条件(帯電電圧や現像電圧)の変更の制御を行うことで、端部汚れに対して適切に対応することが可能となる。つまり、画像流れを抑制しつつ、端部汚れを抑制することが可能となる。
ここで、転写ローラ5の抵抗値を検知する方法について説明する。本実施例では、画像形成装置100は、ATVC(Auto Transfer Voltage Control)を利用して、転写ローラ5の抵抗値を検知する。ATVCは、記録材Pが転写ニップ部Ntに搬送される前に実行される制御である。ATVCは、次のようにして実行される。まず、制御部40は、転写電源18を制御して、転写ローラ5に初期電圧を印加し、初期電圧の出力が安定するまで待機する。その後、制御部40は、転写電流検知回路19による転写ローラ5に流れる電流の検知結果を一定時間サンプリングし、電流の平均値を算出する。制御部40は、この平均値と予め設定されたATVCの目標電流とを比較し、差分が小さくなるように次に転写ローラ5に印加する電圧を変更する。この電流の検知、電圧の変更を繰り返すことで、転写電流検知回路19の検知結果の平均値がATVCの目標電流に収束するように転写ローラ5に印加する電圧を制御する。制御部40は、ATVCを行うことで、転写ニップ部Ntに所定の電流(典型的にはATVCの目標電流)Iを流すために必要な電圧Vを把握することができる。これにより、制御部40は、上記電流(典型的にはATVCの目標電流値)Iと上記電圧Vとから、下記式(1)に基づいて、転写ローラ5の抵抗値Rを把握することが可能となる。このように、本実施例では、転写電流検知回路19、制御部40などによって、転写ローラ5の抵抗値に関する情報を取得する取得部が構成される。
R=V/I ・・・(1)
なお、本実施例では、初期電圧を500V、初期電圧の安定待ち時間を100ms、電流のサンプリング時間を50ms、ATVCの目標電流を3μAに設定している。
また、制御部40は、転写電圧検知手段として機能して、転写電源18に対する電圧出力指示に基づいて、転写ローラ5に印加している電圧値を検知(把握)することができる。ただし、例えば転写電源18内などに転写電圧検知手段としての転写電圧検知回路が設けられており、制御部40が該転写電圧検知回路から転写ローラ5に印加している電圧値を取得するようにしてもよい。
また、印加電圧と検知電流とに基づいて直線や曲線で表される電圧電流特性を取得し、該関係に基づいて所定の電流を流すために必要な電圧を取得してもよい。また、該関係に基づいて転写ローラ5の抵抗値を取得することができる。該関係を取得するための測定点数は、典型的には複数点であるが、0点を利用することで測定点を1点だけとしてもよい。
また、制御部40は、ATVCで取得した所定の電流Iを流すために必要な電圧Vに、記録材Pの種類などに応じて予めされた記録材分担電圧を加えることで、転写時の転写電圧を決定するようになっていてよい。そして、制御部40は、転写時には、記録材Pが転写ニップ部Ntを通過している期間の少なくとも一部において、転写電圧を上記決定した値で定電圧制御することができる。
ここで、転写ローラ5の抵抗値は、繰り返し電圧を印加されることにより転写ローラ5の弾性層が劣化して、徐々に高くなっていく。そのため、通紙領域の感光ドラム1の表面電位と非通紙領域の感光ドラム1の表面電位との間の電位差が大きい場合に発生する端部汚れは、転写ローラ5の抵抗値が低い新品状態に近い場合に発生しやすい。
(7)画像形成条件の制御
本実施例では、以上説明してきたメカニズムや要因に鑑みて、転写ローラ5の抵抗値に基づいて、画像形成条件(帯電電圧や現像電圧)の変更の制御を行う。図6は、本実施例における、転写ローラ5の抵抗値に基づいて画像形成条件を変更する制御の手順の概略を示すフローチャート図である。図6の処理は、画像形成装置100がプリントジョブの情報を受信すると起動され、制御部40(より詳細にはCPU41)により実行される。
まず、制御部40は、プリントジョブの情報を受けて画像形成準備を実行する(S101)。より詳細には、制御部40は、モータを駆動して、画像形成装置100の内部の各種の回転部材(感光ドラム1や各種ローラなど)を駆動すると共に、定着装置12のヒータに電力供給を行い、定着装置12の余熱を実行する。次に、制御部40は、本実施例ではRAM41bに設けられたカウンタの画像形成枚数のカウント値を初期値(本実施例では0)に設定する(S102)。本実施例では、制御部40は、記録材Pの片面に画像を形成するごと(転写ニップ部Ntに記録材Pを供給するごと)に、RAM41bの画像形成枚数のカウント値に1ずつ加算して、逐次更新して記憶させるようになっている。次に、制御部40は、ATVCを実行し、転写ローラ5の抵抗値を検知する(S103)。次に、制御部40は、RAM41bの画像形成枚数のカウント値が100以上か否かを判断する(S104)。制御部40は、S104で画像形成枚数のカウント値が100未満であると判断した場合は、S107の処理に進む。また、制御部40は、S104で画像形成枚数のカウント値が100以上であると判断した場合は、記録材Pの搬送を一旦停止し、S105の処理とS106の処理を経て、S107の処理に進む。つまり、制御部40は、画像形成枚数のカウント値を初期値(本実施例では0)に再設定し(S105)、ATVCを再実行し(S106)、S107の処理に進む。ここで、本実施例において、画像形成枚数のカウント値の閾値を100としたのは、次の理由によるものである。つまり、本実施例の構成では、100枚以上の連続画像形成を行うと、機内昇温などの影響により転写ローラ5の抵抗値が端部汚れに影響するほど低下してしまうことがあり、転写ローラ5の抵抗値の再測定が必要になるためである。
制御部40は、転写ニップ部Ntへの記録材Pの給送を開始した後に(S107)、RAM41bの画像形成枚数のカウント値に1加算を行う(S108)。次に、制御部40は、S103又はS106で得られた転写ローラ5の抵抗値に基づいて、転写電圧、帯電電圧、現像電圧などの画像形成条件を決定する(S109)。より詳細には、本実施例では、制御部40は、転写ローラ5の抵抗値が予め設定された所定の閾値以下である場合に、帯電電圧を高くし、それに併せてVbackを維持するように現像電圧を高くする。画像形成条件の具体例については後述する。そして、制御部40は、決定した画像形成条件で画像形成動作を行う(S110)。次に、制御部40は、プリントジョブで指定された全ての画像の出力が終了したか否かを判断し(S111)、終了していないと判断した場合はS104の処理に戻り、終了していると判断した場合はプリントジョブを終了する。
(8)効果
次に、画像形成条件の変更の具体例により、本実施例の効果について更に説明する。ここでは、本実施例の構成の画像形成装置100を用いて、常温常湿(23℃/50%RH)環境下で、端部汚れ及び画像流れについて評価を行った。端部汚れについては、500枚の連続画像形成を行い、記録材Pの幅方向の端部の汚れの度合いを評価した。画像流れについては、間隔をあけて画像形成を繰り返し行い、10000枚の画像形成を行なった後にハーフトーン画像を形成した際の画像の濃度低下の度合いを評価した。また、上記評価は、端部汚れが発生しやすい両面画像形成により行った。両面画像形成を行った場合は、1面目の画像の定着工程で温められた記録材Pが、2面目の画像の転写のために転写ニップ部Ntへ供給される。そのため、両面画像形成を連続して行った場合には、転写ローラ5が温められやすく、転写ローラ5の抵抗値が下がりやすいことにより、端部汚れが発生しやすい状態になりやすい。また、記録材Pとしては、GF-C081(キヤノン社製、商品名)を用いた。また、転写ローラ5としては、使用初期(新品時)に上記常温常湿環境下で放置した場合に抵抗値が2.0×10Ωの転写ローラ5を使用した。表1に、100枚ごとにATVCを行った際に検知した転写ローラ5の抵抗値を示した。
Figure 2023044586000002
表2に、本実施例の画像形成装置100と、比較例1、2の画像形成装置100とについて、1枚目から500枚目まで画像形成を行った場合の、画像形成条件と評価結果とを示した。比較例1、2の画像形成装置100の構成及び動作は、後述する画像形成条件が異なることを除いて、本実施例の画像形成装置100のものと実質的に同じである。比較例1、2についても、本実施例のものと同一の符号を付して説明する。表2において、端部汚れに関しては、非通紙領域のかぶり濃度の値が6%未満の場合を「〇(良好)」、かぶり濃度が6%以上の場合を「×(不良)」とした。また、表2において、画像流れに関しては、濃度低下が発生しなかった場合を「〇(良好)」、濃度低下が発生した場合を「×(不良)」とした。
Figure 2023044586000003
比較例1は、転写ローラ5の抵抗値に基づいて画像形成条件を変更せずに画像形成を行った例である。この場合、連続画像形成を行うと、転写ローラ5の抵抗値が下がるため、通紙領域の感光ドラム1の表面電位と非通紙領域の感光ドラム1の表面電位との間の電位差が徐々に大きくなる。その場合には、非通紙領域においてVbackが小さくなるため、端部汚れが発生してしまう。一方、比較例1では放電量が増加するような画像形成条件の変更は行っていないため、画像流れは発生していない。
比較例2は、端部汚れを抑制するために、初期状態から帯電処理時には常に帯電電圧を高くした例である。この場合、転写ローラ5の抵抗値が低くなったとしても、高い帯電電圧で感光ドラム1の帯電処理を行っているため、通紙領域の感光ドラム1の表面電位と非通紙領域の感光ドラム1の表面電位との間の電位差を小さくすることができる。そのため、端部汚れは発生しない。しかし、初期状態から帯電処理時には常に帯電電圧を高くし続けた結果、画像流れによる濃度低下が発生した。そのため、比較例2では、前述のような画像流れ予防シーケンスを行うことが必要となる。
一方、本実施例では、ATVCにより転写ローラ5の抵抗値を検知し、その検知結果に基づいて画像形成条件を変更する制御を行っている。200枚の画像形成後のATVCによって転写ローラ5の抵抗値が1.3×10Ωと検知されたため、端部汚れが発生する可能性のある201枚目以降では帯電電圧及び現像電圧を高くする制御を行った。つまり、本実施例では、図6のS109の処理において、制御部40は、転写ローラ5の抵抗値が予め設定された所定の閾値としての1.3×10Ω以下である場合に、帯電電圧及び現像電圧を高くした。その結果、端部汚れは発生しなかった。また、本実施例では、転写ローラ5の抵抗値が高い初期状態には画像形成条件の変更を行っていないため、画像流れのレベルは比較例2よりもよく、画像流れは発生しなかった。
本実施例では、画像形成装置100は、感光ドラム1の回転方向に関して転写位置Pdよりも下流側かつ帯電位置Paよりも上流側において、感光ドラム1を露光する前露光手段を有していない。帯電電圧を高くすることで感光ドラム1の表面電位差を小さくする場合、上記前露光手段を用いて感光ドラム1の表面電位差を解消する場合よりも帯電処理時の感光ドラム1への放電量の増加は少なく、画像流れは発生しにくい。更に、本実施例では、転写ローラ5の抵抗値に基づいて帯電電圧の変更の制御を行うので、帯電処理時の感光ドラム1への放電量を不必要に増加させることがない。そのため、本実施例によれば、「端部汚れ」の抑制と「画像流れ」の抑制とを両立することが容易となる。また、本実施例によれば、上記前露光手段を用いる場合よりも、構成の簡易化、小型化を図ることができる。このように、本実施例によれば、簡易な構成で、画像流れを抑制しつつ、端部汚れを抑制することができる。
なお、本実施例では、転写ローラ5の抵抗値について閾値を設け、検知された転写ローラ5の抵抗値が閾値以下の場合に画像形成条件の変更を行ったが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。転写ローラ5の抵抗値の検知結果に基づいて、多段階に画像形成条件を変更してもよい。例えば、転写ローラ5の抵抗値が低くなるにつれて、帯電電圧を段階的に高くしていき、それに併せてVbackを維持するように現像電圧を高くしていくことができる。
また、本実施例では、画像形成条件の変更は、かぶりを悪化させないために、帯電電圧と現像電圧とを連動して変更するようにして行ったが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、帯電電圧と現像電圧とを個別に変更してもよい。また、帯電電圧と現像電圧とのいずれか一方のみを変更してもよい。
また、本実施例では、連続画像形成中に定期的にATVCを行って転写ローラ5の抵抗値の推移を検知したが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、連続画像形成中の画像形成枚数をカウントしておき、前回転工程においてATVCを用いて検知した転写ローラ5の抵抗値と画像形成枚数とから、現在の転写ローラ5の抵抗値を推定してもよい。例えば、予め求められた表1に示すような転写ローラ5の抵抗値の推移に関する情報に基づいて、転写ローラ5の抵抗値を推定することができる。
また、本実施例では、ATVCを利用して転写ローラ5の抵抗値を把握したが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、予め測定した転写ローラ5の抵抗値に関する情報を、画像形成装置100の記憶手段としての不揮発メモリに記録しておき、より簡易な方法で転写ローラ5の抵抗値を検知してもよい。つまり、例えば、予め測定した転写ローラ5の使用量(例えば、新品時からの使用量、各連続画像形成の初期状態からの使用量)、環境などに応じた転写ローラ5の抵抗値を、画像形成装置100の不揮発メモリに記録しておくことができる。そして、制御部40が、現在の転写ローラ5の使用量や環境に応じて、現在の転写ローラ5の抵抗値を推定することができる。なお、転写ローラ5の使用量は、画像形成枚数、転写ローラ5の回転回数(回転時間)などの、転写ローラ5の使用に伴う時間経過と相関する任意の指標値であってよい。この場合、不揮発性メモリ、制御部などによって、転写ローラ5の抵抗値に関する情報を取得する取得部が構成される。
また、本実施例では、転写ローラ5の抵抗値に関する情報として、電流値と電圧値とから求められる抵抗値を用いるものとしたが、電流値、電圧値といった抵抗値と相関する値を用いてもよい。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、回転可能な感光体1と、感光体1の表面を帯電処理する帯電部材2と、帯電処理時に帯電部材2に帯電電圧を印加する帯電電源21と、帯電処理が行われた感光体1の表面にトナーを供給してトナー像を形成する現像部材4aと、感光体1の表面に接触して転写部Ntを形成し、感光体1の表面から転写部Ntを通過する記録材Pにトナー像を転写させる転写部材5と、転写部材5に転写電圧を印加する転写電源18と、転写部材5の電気抵抗値に関する情報を取得する取得部(転写電流検知回路19、制御部40)と、帯電電源21を制御可能な制御部40と、を有し、制御部40は、上記取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が第1の抵抗値である場合に記録材Pにトナー像を形成する画像形成動作において印加される帯電電圧を第1の帯電電圧とし、上記取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が上記第1の抵抗値よりも低い第2の抵抗値である場合に画像形成動作において印加される帯電電圧を上記第1の帯電電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第2の帯電電圧とするように制御する。本実施例では、上記取得部は、転写部Ntに記録材Pが無い時に転写電源18により転写部材5に電圧を印加した際の転写部材5に印加された電圧値及び転写部材5に流れた電流値のうち少なくとも一方に基づいて、転写部材5の電気抵抗値に関する情報を取得する。また、本実施例では、画像形成装置100は、トナー像の形成時に現像部材4aに現像電圧を印加する現像電源16を有し、制御部40は、帯電電圧を上記第1の帯電電圧とする場合は現像電圧を第1の現像電圧とし、帯電電圧を上記第2の帯電電圧とする場合は現像電圧を上記第1の現像電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第2の現像電圧とするように制御する。また、本実施例では、制御部40は、帯電電圧と現像電圧との差を略一定とするように、帯電電圧を変更するのに伴って現像電圧を変更する。なお、制御部40は、上記取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が第1の抵抗値である場合に記録材Pにトナー像を形成する画像形成動作において印加される現像電圧を第1の現像電圧とし、上記取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が上記第1の抵抗値よりも低い第2の抵抗値である場合に画像形成動作において印加される現像電圧を上記第1の現像電圧の絶対値よりも絶対値が小さい第2の現像電圧とするように制御するようになっていてもよい。また、本実施例では、画像形成装置100は、感光体1の回転方向に関して転写が行われる転写位置Pdよりも下流側かつ帯電処理が行われる帯電位置Paよりも上流側において感光体1の表面を露光する前露光手段は設けられていない。
以上説明したように、本実施例では、転写ローラ5の抵抗値に基づいて帯電電圧を高くする。これにより、画像流れを抑制しつつ、端部汚れを抑制することが可能となる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、転写ローラ5の抵抗値に基づいて画像形成条件を変更することにより、画像流れを抑制しつつ、端部汚れを抑制した。本実施例では、更に画像形成に用いられる記録材Pの抵抗値に基づいて画像形成条件を変更することにより、端部汚れを抑制すると共に、画像流れの抑制についてのマージンの増加を図る。
ここで、通紙領域の感光ドラム1の表面電位と非通紙領域の感光ドラム1の表面電位との間の電位差に対する記録材Pの抵抗値の影響について説明する。
記録材Pの抵抗値が高い場合、転写後の通紙領域の感光ドラム1の表面電位と非通紙領域の感光ドラム1の表面電位との間の電位差は大きくなる。上記電位差が生じるのは、転写ニップ部Ntに記録材Pがある場合に、電気的な抵抗体となる記録材Pを避けて非通紙領域に転写電流が集中して流れるためである。記録材Pの抵抗値が高い場合、通紙領域に対する非通紙領域に流れる電流の比率が相対的に大きくなるため、非通紙領域の感光ドラム1の表面電位の低下量が大きくなる。
したがって、実施例1で説明した転写ローラ5の抵抗値の場合と同様に、記録材Pの抵抗値に応じても、非通紙領域のVbackの大きさが変化するため、端部汚れの発生程度も変化する。記録材Pの抵抗値は、記録材Pの厚みや材質、環境(画像形成装置100の内部又は外部の温度又は湿度の少なくとも一方)、通紙履歴(例えば、両面画像形成の1面目か2面目か)などの、記録材Pの状態による記録材Pの抵抗値に応じて変化する。そのため、記録材Pの抵抗値に基づいて、画像形成条件(帯電電圧や現像電圧)の変更の制御を行うことで、端部汚れに対して適切に対応することが可能となる。つまり、画像流れを抑制しつつ、端部汚れを抑制することが可能となる。
記録材Pの抵抗値は、例えば、次のようにして検知することができる。つまり、記録材Pが転写ニップ部Ntを通過する際に印加する電圧値と、転写ローラ5に流れる電流値と、に基づいて、記録材Pを挟持した転写ニップ部Ntの抵抗値を検知する。そして、この抵抗値と、ATVCにより検知された転写ローラ5の抵抗値(転写ニップ部Ntに記録材Pが無い時の抵抗値)と、の差分に基づいて、記録材Pの抵抗値を検知することが可能である。上記抵抗値の差分が大きい場合は、抵抗値が高い記録材Pであるといえる。なお、記録材P上のトナーの有無により記録材Pの抵抗値が正しく検知できない場合があるため、上記記録材Pを挟持した転写ニップ部Ntの抵抗値の検知は、記録材Pの搬送方向の先端側の余白部で行うことが好ましい。本実施例では、1.0×1010Ω以上の抵抗値の記録材Pを、抵抗値が高い記録材Pと判断する。このように、本実施例では、実施例1における転写ローラ5の抵抗値に関する情報を取得する取得部と同様、転写電流検知回路19、制御部40などによって、記録材Pの抵抗値に関する情報を取得する別の取得部が構成される。
図7は、本実施例における、転写ローラ5の抵抗値及び記録材Pの抵抗値に基づいて画像形成条件を変更する制御の手順の概略を示すフローチャート図である。図7の処理は、画像形成装置100がプリントジョブの情報を受信すると起動され、制御部40(より詳細にはCPU41)により実行される。
図7におけるS201~S208の処理は、実施例1における図6のS101~S108と同じである。本実施例では、制御部40は、S209において、記録材Pの抵抗値に関する情報を取得する。上述のように、本実施例では、制御部40は、記録材Pの搬送方向の先端側の余白部が転写ニップ部Ntを通過している際の抵抗値の検知結果と、S203又はS206におけるATVCによる転写ローラ5の抵抗値の検知結果と、に基づいて、記録材Pの抵抗値が高いか否かの判断を行う。より詳細には、本実施例では、制御部40は、上述のように、記録材Pの抵抗値が予め設定された所定の閾値としての1.0×1010Ω以上である場合に、記録材Pの抵抗値が高いと判断する。なお、記録材Pの抵抗値に関する情報を取得した当該記録材Pに対する画像形成からその検知結果に基づいて画像形成条件を変更してもよい。ただし、画像形成条件の制御が間に合わない場合などには、その検知結果に基づいて、例えば次の記録材Pに対する画像形成から次に記録材Pの抵抗値を検知するまでの画像形成における画像形成条件を変更するなどしてもよい。
次に、制御部40は、S203又はS206で得られた転写ローラ5の抵抗値に関する情報と、S209で取得した記録材Pの抵抗値に関する情報と、に基づいて、転写電圧、帯電電圧、現像電圧などの画像形成条件を決定する(S210)。より詳細には、本実施例では、制御部40は、転写ローラ5の抵抗値が予め設定された所定の閾値以下である場合に、帯電電圧を高くし、それに併せてVbackを維持するように現像電圧を高くする。このとき、本実施例では、記録材Pが抵抗値の高い記録材Pであるか否かによって、帯電電圧の設定を異ならせる。画像形成条件の具体例については後述する。そして、制御部40は、決定した画像形成条件で画像形成動作を行う(S211)。次に、制御部40は、プリントジョブで指定された全ての画像の出力が終了したか否かを判断し(S212)、終了していないと判断した場合はS204の処理に戻り、終了していると判断した場合はプリントジョブを終了する。
次に、画像形成条件の変更の具体例により、本実施例の効果について更に説明する。ここでは、本実施例の構成の画像形成装置100を用いて、常温常湿(23℃/50%RH)環境化で、端部汚れについて評価を行った。記録材Pの抵抗値が異なる場合の効果を確認するために、記録材Pとして、厚さが薄い(抵抗値が低い)記録材Pと厚さが厚い(抵抗値が高い)記録材Pとを用いて、500枚ずつ画像形成を行った。厚さが薄い記録材PとしてはCS-068(キヤノン社製、商品名)を用い、厚さが厚い記録材PとしてはGF-C081(キヤノン社製、商品名)を用いた。評価は、実施例1の画像形成装置100と本実施例の画像形成装置100とについて行った。
実施例1では、記録材Pの抵抗値に基づいて画像形成条件を変更せずに画像形成を行っている。この場合、実施例1で説明した通り、転写ローラ5の抵抗値が低くなる201枚目以降に、帯電ローラ2に印加する帯電電圧を-1200Vとした。転写ローラ5の抵抗値が低くなった場合に、帯電電圧を高くすることにより、端部汚れは発生しなかった。
また、本実施例では、厚さが薄く抵抗値が低い記録材Pの場合(記録材Pの抵抗値が所定の閾値未満の場合)は、帯電電圧を実施例1よりも小さくした。本実施例では、厚さが薄く抵抗値が低い記録材Pの場合には、転写ローラ5の抵抗値が低くなる201枚目以降に、帯電ローラ2に印加する帯電電圧を、実施例1の場合よりも低い-1150Vとした。この場合、転写ローラ5の抵抗値が低くなっているものの、記録材Pの抵抗値が低いため、端部汚れは発生しなかった。そして、本実施例では、実施例1と比較して、厚さが薄く抵抗値の低い記録材Pの場合には帯電電圧を小さくしているため、このような記録材Pに画像形成を行う場合に、感光ドラム1に対する通算の放電量が少なくなる。その結果、このような記録材Pに画像形成を行う場合に、画像流れの抑制がより容易となる。つまり、画像流れに対するマージンが増加する。
なお、本実施例では、記録材Pの抵抗値について閾値を設け、検知された記録材Pの抵抗値が閾値未満の場合に画像形成条件の変更を行ったが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。記録材Pの抵抗値の検知結果に基づいて、多段階に画像形成条件を変更してもよい。例えば、記録材Pの抵抗値が高くなるにつれて、帯電電圧を段階的に高くしていき、それに併せてVbackを維持するように現像電圧を高くしていくことができる。
また、本実施例では、記録材Pの抵抗値の検知結果に基づいて画像形成条件の変更を行ったが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。記録材Pの厚みに関する情報、環境に関する情報、記録材Pの放置状態に関する情報などの、記録材Pの状態に関する情報から推定した記録材Pの抵抗値に基づいて、画像形成条件の変更を行ってもよい。この場合、上記情報に基づいて、転写ニップ部Ntに搬送される1枚の記録材Pごとに、画像形成条件の変更を制御することができる。なお、記録材Pの厚みに関する情報は、記録材Pの種類に関する情報の一例である。記録材Pの情報とは、普通紙、厚紙、薄紙などの一般的な特徴に基づく属性(いわゆる、紙種カテゴリー)、坪量、厚さ、サイズ、剛性などの数値や数値範囲、あるいは銘柄(メーカー、商品名、品番などを含む。)などの、記録材Pを区別することのできる任意の情報を包含するものである。記録材Pの情報によって区別される記録材Pごとに、記録材Pの種類を構成するものと見ることができる。制御部40は、記録材Pの種類に関する情報を、外部装置から画像形成装置100に入力されるプリントジョブの情報や、画像形成装置100に設けられた操作部から入力される情報から取得することができる。記録材Pの種類に関する情報は、記録材Pの種類を直接的に示す情報の他、例えば「普通紙モード」、「厚紙モード」といった、画像形成装置100の動作設定を指定する情報に含まれていたり該情報で代替されたりしてもよい。
また、記録材Pの厚みや抵抗値といった記録材Pの抵抗値に関する情報を、記録材Pの給送部から転写ニップ部Ntまでの記録材Pの搬送経路に設けられたメディアセンサによって取得してもよい。記録材Pの厚みと相関する坪量、記録材Pの表面性、更には含有水分量などを検知又は推定するのに用いることのできる、光や超音波などを用いたメディアセンサが知られている。また、前述のATVCと同様にして電圧を印加した際の電流値と電圧値とから記録材Pの抵抗値を検知できる機構(導電性ローラ対及び電源など)を記録材Pの給送部から転写ニップ部Ntまでの記録材Pの搬送経路に設けてもよい。そして、上記メディアセンサなどにより得られた情報に基づいて、転写ニップ部Ntに搬送される1枚の記録材Pごとに、画像形成条件の変更を制御するようにしてもよい。
また、両面画像形成を行う場合、2面目の画像形成を行う際の記録材Pの抵抗値は、1面目の画像形成を行う際の記録材Pの抵抗値よりも高くなる。これは、1面目の画像形成における定着動作により、記録材Pの水分が蒸発するためである。このことを利用し、画像形成が1面目か2面目かどうかで記録材Pの抵抗値を判断し、画像形成条件の変更を行ってもよい。例えば、2面目の画像形成時には、1面目の画像形成時よりも、帯電電圧を高くし、それに併せてVbackを維持するように現像電圧を高くすることができる。
また、実施例1で説明したように、現像ローラ4aの印加電圧を下げることにより、非通紙領域Eの感光ドラム1と現像ローラ4aとの間の電位差であるVbackを大きくすることで、端部汚れの原因となるかぶりを低減するようにしてもよい。例えば、本実施例における上記具体例において転写ローラ5の抵抗値が低下した場合に帯電電圧を高くしたのに代えて、現像電圧を低くすることができる。また、上記具体例において記録材Pの抵抗値が低い場合に帯電電圧を低くしたのに代えて、現像電圧を高くすることができる。
このように、本実施例では、制御部40は、実施例1と同様、取得部(転写電流検知回路19、制御部40)により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が第1の抵抗値である場合に帯電電圧を第1の帯電電圧とし、上記取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が上記第1の抵抗値よりも低い第2の抵抗値である場合に帯電電圧を第1の帯電電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第2の帯電電圧とするように制御する。そして、本実施例では、画像形成装置100は、記録材Pの電気抵抗値に関する情報を取得する別の取得部(転写電流検知回路19、制御部40)を有し、制御部40は、上記取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が上記第2の抵抗値である場合において、上記別の取得部により取得された情報が示す記録材Pの電気抵抗値が第3の抵抗値である場合に帯電電圧を上記第2の帯電電圧とし、上記別の取得部により取得された情報が示す記録材Pの電気抵抗値が上記第3の抵抗値よりも低い第4の抵抗値である場合に帯電電圧を上記第2の帯電電圧の絶対値よりも絶対値が小さい第3の帯電電圧とするように制御する。なお、制御部40は、上記取得部により取得された情報が示す転写部材5の電気抵抗値が上記第2の抵抗値である場合において、上記別の取得部により取得された情報が示す記録材Pの電気抵抗値が第3の抵抗値である場合に現像電圧を第2の現像電圧とし、上記別の取得部19、40により取得された情報が示す記録材Pの電気抵抗値が上記第3の抵抗値よりも低い第4の抵抗値である場合に現像電圧を上記第2の現像電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第3の現像電圧とするように制御するようになっていてもよい。
本実施例では、上記別の取得部は、転写部Ntに記録材Pが無い時に転写電源18により転写部材5に電圧を印加した際の転写部材5に印加された電圧値及び転写部材5に流れた電流値のうち少なくとも一方と、転写部Ntに記録材Pがある時に転写電源18により転写部材5に電圧を印加した際の転写部材5に印加された電圧値及び転写部材5に流れた電流値のうち少なくとも一方と、に基づいて、記録材Pの電気抵抗値に関する情報を取得する。ただし、上記別の取得部は、記録材Pの種類に関する情報に基づいて、記録材Pの電気抵抗値に関する情報を取得するようになっていてもよい。この場合、記録材Pの種類に関する情報は、記録材Pの厚さに関する情報を含んでいてよい。また、上記別の取得部は、両面画像形成における1面目の画像形成時であるか2面目の画像形成時であるかの情報に基づいて、記録材Pの電気抵抗値に関する情報を取得するようになっていてもよい。
以上説明したように、本実施例では、転写ローラ5の抵抗値に基づいて画像形成条件を変更するのに加えて、記録材Pの抵抗値に基づいて画像形成条件を変更する。これにより、端部汚れを抑制すると共に、画像流れの抑制についてマージンの増加を図ることが可能となる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、転写部材が転写ローラである場合について説明したが、転写部材は転写ローラに限定されるものではない。転写部材は、例えば、感光体に接触する回転可能な無端状のベルトを有して構成されていてもよい。この転写ベルトの内周面側において、感光体と対向する位置には転写ベルトを介して転写部に転写電圧を供給する電圧印加部材(ローラ、ブラシ、シートなど)が配置されていてよい。
また、上述の実施例では、感光体が感光体ドラムである場合について説明したが、感光体は感光体ドラムに限定されるものではない。感光体は、無端ベルト状に構成された感光体ベルトであってもよい。
また、上述の実施例では、画像形成装置には前露光手段が設けられていなかったが、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。前露光手段が設けられた画像形成装置にも本発明を適用することは可能であり、例えば前露光手段による露光量を低減して帯電処理時の感光体に対する放電量を低減することで画像流れの抑制を容易としつつ、端部汚れを抑制できるといった効果が得られる。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
5 転写ローラ
6 クリーニング装置
30 両面搬送機構
40 制御部

Claims (13)

  1. 回転可能な感光体と、
    前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、
    前記帯電処理時に前記帯電部材に帯電電圧を印加する帯電電源と、
    前記帯電処理が行われた前記感光体の表面にトナーを供給してトナー像を形成する現像部材と、
    前記感光体の表面に接触して転写部を形成し、前記感光体の表面から前記転写部を通過する記録材に前記トナー像を転写させる転写部材と、
    前記転写部材に転写電圧を印加する転写電源と、
    前記転写部材の電気抵抗値に関する情報を取得する取得部と、
    前記帯電電源を制御可能な制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が第1の抵抗値である場合に前記記録材に前記トナー像を形成する画像形成動作において印加される前記帯電電圧を第1の帯電電圧とし、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が前記第1の抵抗値よりも低い第2の抵抗値である場合に前記画像形成動作において印加される前記帯電電圧を前記第1の帯電電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第2の帯電電圧とするように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記取得部は、前記転写部に前記記録材が無い時に前記転写電源により前記転写部材に電圧を印加した際の前記転写部材に印加された電圧値及び前記転写部材に流れた電流値のうち少なくとも一方に基づいて、前記転写部材の電気抵抗値に関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナー像の形成時に前記現像部材に現像電圧を印加する現像電源を有し、
    前記制御部は、前記帯電電圧を前記第1の帯電電圧とする場合は前記現像電圧を第1の現像電圧とし、前記帯電電圧を前記第2の帯電電圧とする場合は前記現像電圧を前記第1の現像電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第2の現像電圧とするように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記帯電電圧と前記現像電圧との差を略一定とするように、前記帯電電圧を変更するのに伴って前記現像電圧を変更することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 回転可能な感光体と、
    前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、
    前記帯電処理が行われた前記感光体の表面にトナーを供給してトナー像を形成する現像部材と、
    前記トナー像の形成時に前記現像部材に現像電圧を印加する現像電源と、
    前記感光体の表面に接触して転写部を形成し、前記感光体の表面から前記転写部を通過する記録材に前記トナー像を転写させる転写部材と、
    前記転写部材に転写電圧を印加する転写電源と、
    前記転写部材の電気抵抗値に関する情報を取得する取得部と、
    前記現像電源を制御可能な制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が第1の抵抗値である場合に前記記録材に前記トナー像を形成する画像形成動作において印加される前記現像電圧を第1の現像電圧とし、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が前記第1の抵抗値よりも低い第2の抵抗値である場合に前記画像形成動作において印加される前記現像電圧を前記第1の現像電圧の絶対値よりも絶対値が小さい第2の現像電圧とするように制御することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記取得部は、前記転写部に前記記録材が無い時に前記転写電源により前記転写部材に電圧を印加した際の前記転写部材に印加された電圧値及び前記転写部材に流れた電流値のうち少なくとも一方に基づいて、前記転写部材の電気抵抗値に関する情報を取得することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記記録材の電気抵抗値に関する情報を取得する別の取得部を有し、
    前記制御部は、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が前記第2の抵抗値である場合において、前記別の取得部により取得された情報が示す前記記録材の電気抵抗値が第3の抵抗値である場合に前記帯電電圧を前記第2の帯電電圧とし、前記別の取得部により取得された情報が示す前記記録材の電気抵抗値が前記第3の抵抗値よりも低い第4の抵抗値である場合に前記帯電電圧を前記第2の帯電電圧の絶対値よりも絶対値が小さい第3の帯電電圧とするように制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記記録材の電気抵抗値に関する情報を取得する別の取得部を有し、
    前記制御部は、前記取得部により取得された情報が示す前記転写部材の電気抵抗値が前記第2の抵抗値である場合において、前記別の取得部により取得された情報が示す前記記録材の電気抵抗値が第3の抵抗値である場合に前記現像電圧を前記第2の現像電圧とし、前記別の取得部により取得された情報が示す前記記録材の電気抵抗値が前記第3の抵抗値よりも低い第4の抵抗値である場合に前記現像電圧を前記第2の現像電圧の絶対値よりも絶対値が大きい第3の現像電圧とするように制御することを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
  9. 前記別の取得部は、前記転写部に前記記録材が無い時に前記転写電源により前記転写部材に電圧を印加した際の前記転写部材に印加された電圧値及び前記転写部材に流れた電流値のうち少なくとも一方と、前記転写部に前記記録材がある時に前記転写電源により前記転写部材に電圧を印加した際の前記転写部材に印加された電圧値及び前記転写部材に流れた電流値のうち少なくとも一方と、に基づいて、前記記録材の電気抵抗値に関する情報を取得することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  10. 前記別の取得部は、前記記録材の種類に関する情報に基づいて、前記記録材の電気抵抗値に関する情報を取得することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  11. 前記記録材の種類に関する情報は、前記記録材の厚さに関する情報を含むことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記別の取得部は、両面画像形成における1面目の画像形成時であるか2面目の画像形成時であるかの情報に基づいて、前記記録材の電気抵抗値に関する情報を取得することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  13. 前記感光体の回転方向に関して前記転写が行われる転写位置よりも下流側かつ前記帯電処理が行われる帯電位置よりも上流側において前記感光体の表面を露光する前露光手段は設けられていないことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
JP2021152692A 2021-09-17 2021-09-17 画像形成装置 Pending JP2023044586A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021152692A JP2023044586A (ja) 2021-09-17 2021-09-17 画像形成装置
US17/946,866 US11852986B2 (en) 2021-09-17 2022-09-16 Image forming apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021152692A JP2023044586A (ja) 2021-09-17 2021-09-17 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023044586A true JP2023044586A (ja) 2023-03-30

Family

ID=85706762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021152692A Pending JP2023044586A (ja) 2021-09-17 2021-09-17 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11852986B2 (ja)
JP (1) JP2023044586A (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0683249A (ja) 1992-09-01 1994-03-25 Canon Inc 画像形成装置
JP2000293019A (ja) 1999-04-12 2000-10-20 Canon Inc 画像形成装置
JP2003262993A (ja) 2002-03-11 2003-09-19 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
KR100465337B1 (ko) * 2003-03-26 2005-01-13 삼성전자주식회사 전자사진방식 화상형성장치 및 그 대전전압 제어방법
JP2005114754A (ja) * 2003-10-02 2005-04-28 Brother Ind Ltd 画像形成装置
JP2006084877A (ja) 2004-09-16 2006-03-30 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置及び像担持体除電方法

Also Published As

Publication number Publication date
US11852986B2 (en) 2023-12-26
US20230099533A1 (en) 2023-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000275983A (ja) 転写装置、及びこの転写装置を備えた画像形成装置
JP6091199B2 (ja) 画像形成装置
JP4487621B2 (ja) 転写装置及びこれを備えた画像形成装置
US9110433B2 (en) Image forming apparatus
JP4227446B2 (ja) 画像形成装置
CN111610701B (zh) 图像形成装置
JP5142697B2 (ja) 画像形成装置
JP2023044586A (ja) 画像形成装置
JP2003302846A5 (ja)
US10656553B2 (en) Image forming apparatus capable of efficiently reducing the influence of discharge products adhering to the surface of an image bearing member
US10496016B2 (en) Image forming apparatus
JP2009186941A (ja) 画像形成装置
US20240019795A1 (en) Image forming apparatus
US20240019794A1 (en) Image forming apparatus
JPH11272135A (ja) 画像形成装置
JP2008145911A (ja) 放電生成物除去装置及び画像形成装置
JP2006282315A (ja) 画像形成装置
JP2024010631A (ja) 画像形成装置
JP2023164161A (ja) 画像形成装置
JP2023180782A (ja) 画像形成装置
JP2002091182A (ja) 画像形成装置
JP2023090582A (ja) 画像形成装置
JP3984901B2 (ja) 画像形成装置
JP2024046722A (ja) 画像形成装置
JPH09114337A (ja) 画像形成装置