JP2023044423A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンタクトの耐圧を向上させること。【解決手段】実施形態の半導体記憶装置1は、複数の第1の導電層WLと複数の第1の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された積層体LMと、積層体LM内を積層方向に延び、積層方向の上下側に配置される構成同士を接続する貫通コンタクトC4と、を備え、貫通コンタクトC4は、積層体LM内を積層方向に延び、貫通コンタクトC4の芯材となる第2の導電層21と、第2の導電層21の側壁を覆い、貫通コンタクトC4のライナとなる第2の絶縁層55と、を有し、貫通コンタクトC4における少なくとも積層方向の下側に配置される構成と近接した位置で、積層方向に交差する方向の断面における第2の導電層21の中心点から第2の絶縁層55の外縁部までの第1の距離の貫通コンタクトC4の周方向におけるばらつきは、中心点から第2の導電層21の外縁部までの第2の距離の周方向におけるばらつきよりも大きい。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
3次元不揮発性メモリ等の半導体記憶装置においては、複数の導電層と複数の絶縁層とが交互に積層された積層体中にコンタクトが設けられることがある。このとき、コンタクトが歪な形状となってしまう場合があり、この場合、複数の導電層とコンタクトとの間で充分な耐圧が得られないことがある。
1つの実施形態は、コンタクトの耐圧を向上させることができる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
実施形態の半導体記憶装置は、複数の第1の導電層と複数の第1の絶縁層とが1層ずつ交互に積層された積層体と、前記積層体内を前記積層体の積層方向に延び、前記複数の第1の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する複数のピラーと、前記積層体内を前記積層方向に延び、前記積層方向の上下側に配置される構成同士を接続するコンタクトと、を備え、前記コンタクトは、前記積層体内を前記積層方向に延び、前記コンタクトの芯材となる第2の導電層と、前記第2の導電層の側壁を覆い、前記コンタクトのライナとなる第2の絶縁層と、を有し、前記コンタクトにおける少なくとも前記積層方向の下側に配置される前記構成と近接した位置で、前記積層方向に交差する方向の断面における前記第2の導電層の中心点から前記第2の絶縁層の外縁部までの第1の距離の前記コンタクトの周方向におけるばらつきは、前記中心点から前記第2の導電層の外縁部までの第2の距離の前記周方向におけるばらつきよりも大きい。
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
以下、図面を参照して実施形態1について詳細に説明する。
以下、図面を参照して実施形態1について詳細に説明する。
(半導体記憶装置の構成例)
図1は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1の概略の構成例を示す図である。図1(a)は半導体記憶装置1のX方向に沿う断面図であり、図1(b)は半導体記憶装置1のレイアウトを示す模式的な平面図である。ただし、図1(a)においては図面の見やすさを考慮してハッチングを省略する。また、図1(a)においては一部の上層配線が省略されている。
図1は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1の概略の構成例を示す図である。図1(a)は半導体記憶装置1のX方向に沿う断面図であり、図1(b)は半導体記憶装置1のレイアウトを示す模式的な平面図である。ただし、図1(a)においては図面の見やすさを考慮してハッチングを省略する。また、図1(a)においては一部の上層配線が省略されている。
なお、本明細書において、X方向およびY方向は共に、後述するワード線WLの面の向きに沿う方向であり、X方向とY方向とは互いに直交する。また、後述するワード線WLの電気的な引き出し方向を第1の方向と呼ぶことがあり、この第1の方向はX方向に沿う方向である。また、第1の方向と交差する方向を第2の方向と呼ぶことがあり、この第2の方向はY方向に沿う方向である。ただし、半導体記憶装置1は製造誤差を含みうるため、第1の方向と第2の方向とは必ずしも直交しない。
図1に示すように、半導体記憶装置1は、基板SB上に、周辺回路CUA、メモリ領域MR、貫通コンタクト領域TP、及び階段領域SRを備える。
基板SBは、例えばシリコン基板等の半導体基板である。基板SB上にはトランジスタTR及び配線等を含む周辺回路CUAが配置されている。周辺回路CUAは、後述するメモリセルの動作に寄与する。
周辺回路CUAは絶縁層50で覆われている。絶縁層50上にはソース線SLが配置されている。ソース線SL上には複数のワード線WLが積層されている。複数のワード線WLは絶縁層51で覆われている。絶縁層51は、複数のワード線WLの周囲にも広がっている。
複数のワード線WLには、ワード線WLを積層方向に貫通し、かつ、X方向に沿う方向に延びる複数の板状コンタクトLIが配置されている。これにより、複数のワード線WLは、複数の板状コンタクトLIによってY方向に分割される。
複数の板状コンタクトLIの間には、複数のメモリ領域MR、階段領域SR、及び貫通コンタクト領域TPが、互いにX方向に並んで配置されている。複数のメモリ領域MRは、階段領域SR及び貫通コンタクト領域TPを間に挟み、互いにX方向に離れて配置されている。
メモリ領域MRには、ワード線WLを積層方向に貫通する複数のピラーPLが配置されている。ピラーPLとワード線WLとの交差部には複数のメモリセルが形成される。これにより、半導体記憶装置1は、例えばメモリ領域MRにメモリセルが3次元に配置された3次元不揮発性メモリとして構成される。
階段領域SRは、複数のワード線WLが積層方向に擂り鉢状に掘り下げられた複数の階段部SPを含む。1つの階段領域SRには、1つの板状コンタクトLIを介してY方向に並ぶ2つの階段部SPが配置されている。
階段部SPは、X方向の両側およびY方向の一方側から底面に向かって階段状に下降していく擂り鉢状の形状の一辺をなす。ただし、階段部SPのY方向のもう一方側は板状コンタクトLIの側面に向かって開放されている。
階段部SPの各段は、各階層のワード線WLにより構成される。各階層のワード線WLは、階段部SPのY方向片側の階段部分を介して、階段領域SRを挟んだX方向両側で電気的な導通を保っている。階段部SPの各段のテラス部分には、各階層のワード線WLと上層配線MXとを接続するコンタクトCCがそれぞれ配置される。
これにより、多層に積層されるワード線WLを個々に引き出すことができる。これらのコンタクトCCからは、X方向両側のメモリ領域MR内のメモリセルに対し、そのメモリセルと同じ高さ位置のワード線WLを介して書き込み電圧および読み出し電圧等が印加される。
なお、本明細書においては、階段部SPの各段のテラス面が向いた方向を上方向と規定する。
階段領域SRのX方向の一方側には、貫通コンタクト領域TPが配置される。貫通コンタクト領域TPには、複数のワード線WLを貫通する貫通コンタクトC4が配置されている。貫通コンタクトC4は、下方の基板SB上に配置された周辺回路CUAと、階段部SPのコンタクトCCに接続される上層配線MXとを接続する。コンタクトCCからメモリセルに印加される各種電圧は、貫通コンタクトC4及び上層配線MX等を介して周辺回路CUAにより制御される。
次に、図2を用いて、半導体記憶装置1の詳細の構成例について説明する。図2は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1の断面図である。
図2(a)はメモリ領域MR、階段領域SR、及び貫通コンタクト領域TPを含むX方向に沿う断面図である。図2(b)は階段領域SR及び貫通コンタクト領域TPを含むY方向に沿う断面図である。ただし、図2(a)(b)においては、基板SB及び周辺回路CUA等の絶縁層50下方の構造等が省略されている。
図2(c)(d)は、貫通コンタクトC4のXY平面に沿う断面図であって、図2(c)は貫通コンタクトC4の積層体LMの積層方向の上端部近傍の断面であり、図2(d)は下端部近傍の断面である。
図2(a)(b)に示すように、ソース線SLは、絶縁層50上に、例えば下部ソース線DSLb、中間ソース線BSL、及び上部ソース線DSLtがこの順に積層された多層構造を有する。下部ソース線DSLb、中間ソース線BSL、及び上部ソース線DSLtは、例えばポリシリコン層等である。そのうち、少なくとも中間ソース線BSLは、不純物が拡散された導電性のポリシリコン層等であってよい。
ソース線SL上には積層体LMが配置される。積層体LMには、複数のワード線WLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層されている。複数の導電層としてのワード線WLは、例えばタングステン層またはモリブデン層等である。複数の絶縁層としての絶縁層OLは例えば酸化シリコン層等である。
積層体LMにおけるワード線WLの積層数は任意である。また、積層体LMは、最上層のワード線WLの更に上層に1つ以上の導電層としての選択ゲート線を有していてもよい。これらの選択ゲート線には、例えば絶縁層等で構成される分離層が貫通しており、これらの選択ゲート線を複数の領域に分離している。また、積層体LMは、最下層のワード線WLの更に下層に1つ以上の導電層としての選択ゲート線を有していてもよい。
積層体LMの上面は絶縁層52で覆われている。絶縁層52は絶縁層53で覆われている。絶縁層53は絶縁層54で覆われている。
図2(b)に示すように、積層体LMは、複数の板状コンタクトLIによってY方向に分割されている。
板状コンタクトLIのそれぞれは、互いにY方向に並んで、積層体LMの積層方向およびX方向に沿う方向に延びる。つまり、板状コンタクトLIは、絶縁層52、積層体LM、及び上部ソース線DSLtを貫通して中間ソース線BSLに到達している。また、板状コンタクトLIは、積層体LMのX方向両端部からメモリ領域MRに亘って、積層体LM内を連続的に延びている。
また、板状コンタクトLIのそれぞれは、絶縁層56と導電層22とを含む。絶縁層56は例えば酸化シリコン層等である。導電層22は例えばタングステン層または導電性のポリシリコン層等である。
絶縁層56は、板状コンタクトLIのY方向に向かい合う側壁を覆う。導電層22は絶縁層56の内側に充填され、中間ソース線BSLを含むソース線SLに電気的に接続されている。また、導電層22は、絶縁層53中に配置されるプラグV0を介して、絶縁層54中に配置される上層配線MXと接続される。このような構成により、板状コンタクトLIはソース線コンタクトとして機能することとなる。
ただし、導電層22を有さず絶縁層56等から構成される板状部によって積層体LMがY方向に分割されていてもよい。この場合、板状部はソース線コンタクトとしての機能を有さない。
図2(a)に示すように、メモリ領域MRには複数のピラーPLが分散して配置されている。
複数のピラーPLは、積層体LMの積層方向から見て例えば千鳥状の配置を取る。個々のピラーPLは、積層体LMの層方向に沿う方向、つまりXY平面に沿う方向の断面形状として、例えば円形、楕円形、または小判型(オーバル型)等の形状を有する。
複数のピラーPLのそれぞれは、積層体LM内を積層方向に延びるメモリ層ME、及び積層体LM内を貫通して中間ソース線BSLと接続するチャネル層CNを有する。
後述するように、メモリ層MEは、ピラーPLの外周側からブロック絶縁層、電荷蓄積層、及びトンネル絶縁層がこの順に積層された多層構造を有する。より詳細には、メモリ層MEは、中間ソース線BSLの深さ位置を除くピラーPLの側面に配置されている。また、メモリ層MEは、下部ソース線DSLb深さまで到達するピラーPLの底面にも配置されている。
チャネル層CNはメモリ層MEの内側で、積層体LM、上部ソース線DSLt、及び中間ソース線BSLを貫通して下部ソース線DSLbに到達している。チャネル層CNは、側面で中間ソース線BSLと接触しており、これにより、中間ソース線BSLを含むソース線SLに電気的に接続される。チャネル層CNの更に内側にはコア層CRが充填されている。
また、複数のピラーPLのそれぞれは、上端部にキャップ層CPを有する。キャップ層CPは、少なくともチャネル層CNの上端部を覆うように絶縁層52中に配置され、チャネル層CNと接続されている。キャップ層CPは、絶縁層52,53中に配置されるプラグCHを介して、絶縁層54中に配置されるビット線BLと接続される。
メモリ層MEのブロック絶縁層およびトンネル絶縁層、並びにコア層CNは例えば酸化シリコン層等である。メモリ層MEの電荷蓄積層は例えば窒化シリコン層等である。チャネル層CN及びキャップ層CPは、例えばポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等の半導体層である。
以上のような構成によって、ピラーPL側面の個々のワード線WLと対向する部分には、それぞれメモリセルMCが形成される。ワード線WLから所定の電圧が印加されることにより、メモリセルMCに対してデータの書き込み及び読み出しが行われる。
また、積層体LMが、ワード線WLの上層または下層に選択ゲート線を備える場合、選択ゲート線と対向するピラーPLの側面には選択ゲートが形成される。選択ゲート線から所定の電圧がそれぞれ印加されることにより、選択ゲートがオンまたはオフして、その選択ゲートが属するピラーPLのメモリセルMCを選択状態または非選択状態とすることができる。
図2(a)(b)に示すように、階段領域SRには階段部SP,SPdf,SPdsが配置されている。階段部SP,SPdf,SPdsはそれぞれ、複数のワード線WL及び複数の絶縁層OLが階段状に加工された形状を有する。
これらの階段部SP,SPdf,SPdsのうち、階段部SPは複数のワード線WLを上層配線MXに電気的に引き出す機能を有する。他の階段部SPdf,SPdsは、半導体記憶装置1の機能に寄与しないダミーの階段部である。
階段部SPは、メモリ領域MR寄りの位置でX方向に延び、メモリ領域MRから離れる方向に向かって降段していく。階段部SPdfは、貫通コンタクト領域TP寄りの位置で階段部SPと対向するようにX方向に延び、階段部SPに近付く方向に向かって降段していく。
階段部SPdsは、階段部SP,SPdfの間の位置で、階段部SP,SPdfのY方向片側の板状コンタクトLI近傍に配置される。階段部SPdsは、Y方向に隣接するもう一方側の板状コンタクトLIと対向するようにY方向に延び、もう一方側の板状コンタクトLIに近付く方向に向かって降段していく。
ここで、階段部SPdf,SPdsにおいては、各段のテラス部分が階段部SPのテラス部分よりも短い。このため、階段部SPdf,SPdsは、階段部SPよりも急峻な形状を有し、階段長、つまり、最上段から最下段までの長さが階段部SPよりも短い。
このように階段部SP,SPdf,SPdsが配置されることで、階段領域SRでは、積層体LMが擂り鉢状に窪んだ形状となっている。この擂り鉢状の領域には、階段部SP,SPdf,SPdsの上面を覆うように、酸化シリコン層等の絶縁層51が配置されている。上述の絶縁層52~54は絶縁層51の上面をも覆う。
ここで、図2(b)は、階段部SPの最下段から3段目の断面を示している。つまり、図2(b)は、最下層のワード線WLから3番目のワード線WLのすぐ上層の絶縁層OLがテラス面となった部分を示している。図2(b)において、階段領域SRの中央部に示す板状コンタクトLIのY方向の両側には、それぞれ階段部SPが配置されている。それぞれの階段部SPのY方向における板状コンタクトLIの反対側には、それぞれ階段部SPdsが配置されている。
階段部SPの各段を構成するワード線WLには、絶縁層52,51及び各段のテラス面を構成する絶縁層OLを貫通するコンタクトCCが接続されている。コンタクトCCは、コンタクトCCの外周を覆う絶縁層57と、絶縁層57の内側に充填されるタングステン層または銅層等の導電層23とを有する。導電層23は、絶縁層53中に配置されるプラグV0を介して、絶縁層54中に配置される上層配線MXと接続される。このような構成により、各層のワード線WLを電気的に引き出すことができる。
また、階段部SP,SPdf,SPdsを含む階段領域SRには、複数の柱状部HRが分散して配置されている。
複数の柱状部HRは、コンタクトCCとの干渉を回避しつつ、千鳥状またはグリッド状の配置を取る。個々の柱状部HRは、XY平面に沿う方向の断面形状として、例えば円形、楕円形、または小判型等の形状を有する。
複数の柱状部HRのそれぞれは、積層体LM内を積層方向に延び、下部ソース線DSLb、中間絶縁層SCN、及び上部ソース線DSLtのうち、例えば上部ソース線DSLtに到達する。柱状部HRは、例えば酸化シリコン層等の絶縁層によって構成されており、半導体記憶装置1の機能には寄与しない。後述するように、柱状部HRは、犠牲層と絶縁層とが積層された積層体から積層体LMを形成する際、これらの構成を支持する役割を持つ。
なお、複数の柱状部HRは、以下に述べる貫通コンタクト領域TPにおいても、貫通コンタクトC4との干渉を回避しつつ分散して配置されている。
また、上述の階段部SPdf,SPdsと同様、ダミーの階段部は、積層体LMのX方向両端部およびY方向両端部にも配置されていてもよい。これらのダミーの階段部に、上述の複数の柱状部HRが分散して配置されていてもよい。
図2(a)(b)に示すように、貫通コンタクト領域TPには貫通コンタクトC4が配置されている。
貫通コンタクト領域TP内で、複数の貫通コンタクトC4が、例えばX方向に沿う方向に配列されている(図1(a)参照)。ただし、複数の貫通コンタクトC4が、貫通コンタクト領域TP内で、X方向に替えて、または加えてY方向に配列されていてもよい。
貫通コンタクトC4は、絶縁層52及び積層体LMを貫通し、また、例えばソース線SLに設けられた開口部OPを抜けて、周辺回路CUA(図1(a)参照)を覆う絶縁層50に到達する。貫通コンタクトC4は、積層体LMの上下に配置される構成同士を接続する。
貫通コンタクトC4は、貫通コンタクトC4の外周を覆う絶縁層55と、絶縁層55の内側に充填されるタングステン層または銅層等の導電層21とを有する。導電層21は、貫通コンタクトC4のXY平面に沿う方向の断面における中心部を含む位置で、貫通コンタクトC4内を積層体LMの積層方向に延びる。つまり、導電層21は貫通コンタクトC4の芯材となる。絶縁層55は、導電層21の外周面を覆うライナにあたる。
導電層21は、積層体LMの上方において、絶縁層53中に配置されるプラグV0を介して、絶縁層54中に配置される上層配線MXと接続される。この上層配線MXは、上述のとおり、例えば板状コンタクトLIを介してY方向に隣接する階段部SPのコンタクトCCと接続されている。また、導電層21は、積層体LMの下方において、絶縁層50中に配置される下層配線D2を介して周辺回路CUAと接続される。
以上の構成により、周辺回路CUAから、貫通コンタクトC4、コンタクトCC、及びワード線WL等を介してメモリセルMCに所定の電圧を印加して、メモリセルMCを記憶素子として動作させることができる。貫通コンタクトC4は、絶縁層55を有しているので、例えば積層体LM中に配置されていても、ワード線WL等との電気的な短絡が発生してしまうことが抑制される。
図2(c)(d)に示すように、貫通コンタクトC4の絶縁層55には複数の絶縁層55a,55bが含まれる。
絶縁層55aは、絶縁層55の外縁部にあたる部分を含んで貫通コンタクトC4の外周側に配置される。絶縁層55bは、導電層21の外縁部と接しており、絶縁層55aよりも貫通コンタクトC4の内側に配置される。絶縁層55a,55bは、導電層21の周囲を連続的に覆っている。ただし、絶縁層55bが導電層21の周囲を断続的、つまり不連続に覆っていてもよい。
絶縁層55a,55bは共に、例えば酸化シリコン層等である。ただし、絶縁層55bに含まれる結晶の平均粒径は、例えば絶縁層55aに含まれる結晶の平均粒径よりも大きくともよい。つまり、絶縁層55aよりも絶縁層55bの方が高い結晶性を有していてよい。
また、プラグV0と接続される貫通コンタクトC4の上端部において、絶縁層55a,55b及び導電層21の外周面は比較的平坦な形状を有している。絶縁層55a,55b及び導電層21の外周面は略等しい平坦度を有していてよい。あるいは、絶縁層55a,55b及び導電層21の外周面は、絶縁層55a、絶縁層55b、導電層21の順に、より平坦となっていてもよい。つまり、この場合、これらの平坦度は、絶縁層55a、絶縁層55b、導電層21の順に高くなっていく。
これにより、積層体LMの積層方向の上端部において、個々の貫通コンタクトC4は、XY平面に沿う方向の断面形状として、例えば概ね円形、楕円形、または小判型等の形状を有する。
また、貫通コンタクトC4の上端部において、XY平面に沿う断面における導電層21の中心点から絶縁層55aの外縁部までの距離を貫通コンタクトC4の周方向の複数個所で比較した場合、これらの距離のばらつきは比較的小さい。
同様に、導電層21の上記断面における中心点から、絶縁層55bの外縁部までの距離、及び導電層21の外縁部までの距離を、それぞれ貫通コンタクトC4の周方向の複数個所で比較した場合、絶縁層55aにおける距離のばらつき、絶縁層55bにおける距離のばらつき、及び導電層21における距離のばらつきは、互いに同程度であってよい。あるいは、絶縁層55aにおける距離間、絶縁層55bにおける距離間、導電層21における距離間の順に、ばらつきが小さくなっていてもよい。この関係性は、個々の貫通コンタクトC4が、円形、楕円形、または小判型等の上記いずれの断面形状を有する場合であっても同様であってよい。
一方、下層配線D2と接続される貫通コンタクトC4の下端部において、絶縁層55a,55bの外周面は平坦ではなく、例えば凹凸を有する形状となっている。このため、絶縁層55a,55bの下端部における平坦度は、上端部におけるそれぞれの平坦度よりも低くなっている。つまり、貫通コンタクトC4の下端部側から上端部側へと向かうほど、絶縁層55a,55bの平坦度は高くなっていく。
貫通コンタクトC4の下端部において、絶縁層55a及び絶縁層55bの外周面は略等しい平坦度を有していてよい。あるいは、絶縁層55aの外周面よりも絶縁層55bの外周面の平坦度が高くなっていてもよい。
また、導電層21の外周面は、貫通コンタクトC4の下端部においても比較的平坦な形状を有している。これにより、貫通コンタクトC4の下端部において、導電層21の外周面の平坦度は、絶縁層55a,55bの外周面の平坦度より高いこととなる。
導電層21の外周面は、貫通コンタクトC4の上下端において略等しい平坦度を有していてよい。あるいは、貫通コンタクトC4の下端部側から上端部側へと向かうほど、導電層21の外周面の平坦度が高くなっていてもよい。
上記のように、絶縁層55a,55bの外周面が凹凸を有するため、積層体LMの積層方向の下端部において、個々の貫通コンタクトC4は、XY平面に沿う方向の断面形状として、貫通コンタクトC4上端部の形状に応じて、例えば円形、楕円形、または小判型等が歪になった形状を有する。
また、貫通コンタクトC4の下端部において、XY平面に沿う断面における導電層21の中心点から絶縁層55aの外縁部までの距離を貫通コンタクトC4の周方向の複数個所で比較した場合、これらの距離のばらつきは、例えば貫通コンタクトC4上端部におけるばらつきよりも大きい。
同様に、導電層21の上記断面における中心点から絶縁層55bの外縁部までの距離を貫通コンタクトC4の周方向の複数個所で比較した場合、これらの距離のばらつきは、例えば貫通コンタクトC4上端部におけるばらつきよりも大きい。
また、導電層21の上記断面における中心点から導電層21の外縁部までの距離を貫通コンタクトC4の周方向の複数個所で比較した場合、これらの距離のばらつきは比較的小さいままである。これにより、貫通コンタクトC4の下端部において、絶縁層55a,55bにおける距離のばらつきは、導電層21における距離のばらつきよりも大きいこととなる。この関係性は、個々の貫通コンタクトC4が、円形、楕円形、または小判型等の上記いずれの断面形状を有する場合であっても同様であってよい。
導電層21における距離のばらつきは、貫通コンタクトC4の上下端において略等しくともよい。あるいは、導電層21における距離のばらつきは、貫通コンタクトC4の下端部側から上端部側へと向かうほど小さくなっていてもよい。
貫通コンタクトC4の下端部において、絶縁層55aにおける距離のばらつき、及び絶縁層55bにおける距離のばらつきは、互いに同程度であってよい。あるいは、絶縁層55aにおける距離間よりも絶縁層55bにおける距離間のばらつきが小さくなっていてもよい。
以上、貫通コンタクトC4の詳細の構成例について説明した。しかし、絶縁層55は、少なくとも貫通コンタクトC4の下端部近傍において絶縁層55a,55bを共に含んでいればよく、貫通コンタクトC4の上端部において絶縁層55bを含まなくともよい。
(半導体記憶装置の製造方法)
次に、図3~図12を用いて、実施形態1の半導体記憶装置1の製造方法について説明する。図3~図12は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1の製造方法の手順の一部を順に例示する図である。なお、図3~図12に示す処理の前に、基板SB上に周辺回路CUAが形成され、周辺回路CUAを覆う絶縁層50が形成済みであるものとする。
次に、図3~図12を用いて、実施形態1の半導体記憶装置1の製造方法について説明する。図3~図12は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1の製造方法の手順の一部を順に例示する図である。なお、図3~図12に示す処理の前に、基板SB上に周辺回路CUAが形成され、周辺回路CUAを覆う絶縁層50が形成済みであるものとする。
まずは、図3及び図4に階段部SPが形成される様子を示す。図3及び図4は、後に階段領域SRとなる領域のY方向に沿う断面を示している。
図3(a)に示すように、絶縁層50上に、下部ソース線DSLb、中間絶縁層SCN、及び上部ソース線DSLtをこの順に形成する。中間絶縁層SCNは、例えば窒化シリコン層等であり、後に導電性のポリシリコン層等に置き換えられて中間ソース線BSLとなる犠牲層として機能する。
また、上部ソース線DSLt上に、複数の絶縁層NLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された積層体LMsを形成する。絶縁層NLは、例えば窒化シリコン層等であり、後に導電材料に置き換えられてワード線WLとなる犠牲層として機能する。
図3(b)に示すように、積層体LMsの一部領域において、絶縁層NLと絶縁層OLとを階段状に掘り下げて、階段部SPを形成する。階段部SPは、フォトレジスト層等のマスクパターンのスリミングと、積層体LMsの絶縁層NLと絶縁層OLとのエッチングを複数回繰り返すことで形成される。
すなわち、積層体LMsの上面に、階段部SPの形成位置に開口部を有するマスクパターンを形成し、例えば絶縁層NLと絶縁層OLとを1層ずつエッチング除去する。また、酸素プラズマ等による処理で、開口部のマスクパターン端部を後退させて開口部を広げ、絶縁層NLと絶縁層OLとを更に1層ずつエッチング除去する。このような処理を複数回繰り返すことで、マスクパターンの開口部における絶縁層NLと絶縁層OLとが階段状に掘り下げられていく。
また、上記の処理を所定回数繰り返すごとに、マスクパターンを新たに形成し直して、マスクパターンの層厚が所定以上に維持されるようにする。このとき、マスクパターンの開口部の位置を調整することで、比較的なだらかに傾斜する階段部SPと、急峻なダミーの階段部SPdf,SPdsとが形成される。同様に、積層体LMsのX方向の両端部およびY方向の両端部におけるマスクパターンの端部位置を調整することで、階段部SPdf,SPdsと同様、急峻なダミーの階段部が積層体LMsの4つの端部にそれぞれ形成される。
図3(b)は、このように形成された階段部SPの最下段から3段目の断面図である。図3(b)に示す断面は、後に形成される板状コンタクトLIによって、2つの階段部SPに分離される。また、それぞれの階段部SPの積層体LMsのY方向片側には、階段部SPdsが形成されている。
図3(c)に示すように、階段部SPを覆い、積層体LMsの上面の高さまで達する酸化シリコン層等の絶縁層51を形成する。つまり、絶縁層51は、階段部SP,SPds,SPdfで囲まれた擂り鉢状の領域に形成される。また、絶縁層51は、階段部を4つの端部にそれぞれ有する積層体LMsの周辺領域にも形成される。また、積層体LMsの上面、及び絶縁層51の上面を覆う絶縁層52が更に形成される。
図4(a)に示すように、階段部SP,SPds,SPdfで囲まれた擂り鉢状の領域に、絶縁層52,51及び積層体LMsを貫通して、下部ソース線DSLb、中間絶縁層SCN、及び上部ソース線DSLtのうち、例えば上部ソース線DSLtに到達する複数のホールHLを形成する。
図4(b)に示すように、ホールHL内に酸化シリコン層等の絶縁層が充填され、複数の柱状部HRが形成される。
次に、図5及び図6にピラーPLが形成される様子を示す。
図5及び図6は、後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面を示している。ただし、上述のように、ピラーPLは、円形、楕円形、または小判型等であるので、断面の方向を問わず同様の断面形状を有する。
図5(a)に示すように、メモリ領域MRが形成されることとなる領域においても、上述の各種処理によって、下部ソース線DSLb、中間絶縁層SCN、及び上部ソース線DSLt上に積層体LMsが形成され、積層体LMs上に絶縁層52が形成されている。この状態において、絶縁層52及び積層体LMsを貫通し、下部ソース線DSLbに到達する複数のメモリホールMHを形成する。
図6(b)に示すように、メモリホールMH内に、メモリホールMHの外周側から順に、ブロック絶縁層BK、電荷蓄積層CT、及びトンネル絶縁層TNが積層されたメモリ層MEを形成する。上述のように、ブロック絶縁層BK及びトンネル絶縁層TNは例えば酸化シリコン層等であり、電荷蓄積層CTは例えば窒化シリコン層等である。
メモリ層MEは、下部ソース線DSLbにまで到達するメモリホールMHの底面にも形成される。
また、トンネル絶縁層TNの内側に、ポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等のチャネル層CNを形成する。チャネル層CNの更に内側には、酸化シリコン層等のコア層CRを充填する。
図5(c)に示すように、絶縁層52の上面に露出したコア層CRを所定深さまでエッチング除去して、窪みDNを形成する。
図6(a)に示すように、窪みDNの内部をポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等で充填してキャップ層CPを形成する。これにより、複数のピラーPLが形成される。ただし、この段階では、チャネル層CNは、全体をメモリ層MEに覆われており、後に中間ソース線BSLとなる中間絶縁層SCNとは接続されていない。
図6(b)に示すように、キャップ層CPの上面と共に絶縁層52をエッチバックする。これにより、キャップ層CPの厚さが減少する。
図6(c)に示すように、エッチバックにより薄くなった絶縁層52を積み増す。これにより、キャップ層CPの上面が絶縁層52に覆われる。
なお、図3(b)及び図3(c)の階段部SPを形成する処理、図4(a)及び図4(b)の柱状部HRを形成する処理、並びに図5及び図6のピラーPLを形成する処理は、処理の順番を相互に入れ替え可能である。
次に、図7~図9に中間絶縁層BSL置き換えの様子、及び貫通コンタクトC4の絶縁層55が形成される様子を示す。
図7(Aa)~(Ac)は、図5及び図6と同様、後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面を示している。図7(Ba)~(Bc)は、後に貫通コンタクト領域TPとなる領域のY方向に沿う断面を示している。図7(Ca)~(Cc)(Da)~(Dc)は、後に貫通コンタクトC4となる部位のXY平面に沿う断面であって、図7(Ca)~(Cc)は貫通コンタクトC4の上端部近傍の断面を示し、図7(Da)~(Dc)は貫通コンタクトC4の下端部近傍の断面を示している。
図7(Aa)に示すように、絶縁層52、積層体LMs、及び上部ソース線DSLtを貫通し、中間絶縁層SCNに到達するスリットSTを形成する。スリットSTは積層体LMs内をX方向に沿う方向にも延びている。
図7(Ab)に示すように、スリットSTのY方向に向かい合う側壁に絶縁層56sを形成する。
また、絶縁層56sで側壁を保護されたスリットSTを介して、例えば熱リン酸等の中間絶縁層SCNの除去液を流入させて、下部ソース線DSLb及び上部ソース線DSLtに挟まれた中間絶縁層SCNを除去する。
これにより、下部ソース線DSLbと上部ソース線DSLtとの間にギャップ層GPsが形成される。また、ピラーPL外周部のメモリ層MEの一部がギャップ層GPs内に露出する。このとき、スリットSTの側壁は絶縁層56sで保護されているので、積層体LMs内の絶縁層NLまでもが除去されてしまうことが抑制される。
図7(Ac)に示すように、スリットSTを介してギャップ層GPs内に適宜、薬液を流入させて、ギャップ層GPs内に露出したブロック絶縁層BK、電荷蓄積層CT、及びトンネル絶縁層TNを順次、除去する。これにより、メモリ層ME内側のチャネル層CNの一部がギャップ層GPs内に露出する。
図7(Ba)に示すように、貫通コンタクト領域TPとなる領域においても、上述の図4(b)に示した処理の後、図5及び図6の処理によって柱状部HRの上端部がエッチバックされ、絶縁層52が積み増しされて、柱状部HRの上面が絶縁層52に覆われている。
また、貫通コンタクト領域TPとなる領域においても、図7(Aa)の処理と並行してスリットSTが形成される。また、スリットSTと並行して、絶縁層52及び積層体LMsを貫通し、上部ソース線DSLt、中間絶縁層SCN、及び下部ソース線DSLbに設けられた開口部OPを通って絶縁層50中の下層配線D2に到達するコンタクトホールHLcが形成される。
図7(Ca)に示すように、コンタクトホールHLcは上端部において、例えば概ね円形の断面形状を有する。上述のように、コンタクトホールHLcが、楕円形または小判型等の断面形状を有していてもよい。
しかしながら、コンタクトホールHLcは、スリットSTと並行して、例えばスリットSTの加工に適するエッチング条件等を用いて加工される。このため、スリットSTよりアスペクト比の高いコンタクトホールHLc内では下方へ行くほど、エッチング副生成物である堆積物が多く生成されて、次第に凹凸を有する歪な断面形状に加工される。
図7(Da)に示すように、コンタクトホールHLcは下端部において、上端部で円形、楕円形、または小判型であった形状に凹凸が生じ、歪になった断面形状を有する。
図7(Bb)に示すように、貫通コンタクト領域TPとなる領域のスリットST側壁にも、図7(Ab)の処理と並行して絶縁層56sが形成される。また、コンタクトホールHLcの側壁および底面を覆う絶縁層55aが形成される。絶縁層55aは、スリットST内の絶縁層56sと並行して形成されてもよく、あるいは、絶縁層56sとは別に形成されてもよい。
図7(Cb)に示すように、コンタクトホールHLc上端部では、コンタクトホールHLcの外周面に沿って、比較的平坦で略均一な層厚を有する絶縁層55aが形成される。
図7(Db)に示すように、コンタクトホールHLc下端部では、コンタクトホールHLcの外周面に沿って、凹凸を有し不均一な層厚の絶縁層55aが形成される。
図7(Bc)(Cc)(Dc)に示すように、図7(Ac)の処理が行われている間、貫通コンタクト領域TPとなる領域ではいずれの処理も行われない。図7(Ac)の処理の影響を受けないよう、この間、貫通コンタクト領域TPとなる領域をマスク層等で保護しておいてもよい。
図8は、図7(Ba)~(Bc)と同様、後に貫通コンタクト領域TPとなる領域のY方向に沿う断面を示している。
図8(a)に示すように、絶縁層56sで側壁を保護されたスリットSTから、例えばアモルファスシリコン等の原料ガスを注入し、ギャップ層GPsをアモルファスシリコン等で充填して中間層BSLaを形成する。中間層BSLaは、アモルファスシリコン等が結晶化されて中間ソース線BSLとなる前の層である。
このとき、コンタクトホールHLc内にもアモルファスシリコン等の原料ガスが流入する。コンタクトホールHLc内の空間は、スリットST内の空間より体積が小さく、また、底面が絶縁層55aで覆われて閉空間となっている。このため、コンタクトホールHLcの側壁および底面には、例えばコンタクトホールHLcの中心部に僅かな空隙を残して、アモルファスシリコン等が充填された半導体層25bが形成される。
ただし、ギャップ層GPsへの中間層BSLaの形成とは別に、コンタクトホールHLc内に僅かな空隙を残して半導体層25bが形成されてもよい。
図8(b)に示すように、スリットSTを覆い、コンタクトホールHLc上に開口を有するレジスト層等のマスク層60を形成する。
また、コンタクトホールHLc内の半導体層25bをウェットエッチングして薄層化する。ウェットエッチング液としては、例えばTMY(トリメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド)等のアルカリ性液を用いることができる。TMYと過酸化水素水との混合薬液であるNC2等を用いてもよい。また、エッチングレートが所定値以下となるようにエッチング条件を調整する。
図8(c)に示すように、コンタクトホールHLc内に残った半導体層25bを酸化して、酸化シリコン層等の絶縁層55bを形成する。半導体層25bは、例えば酸素雰囲気中でアニール処理等を行うことによって酸化することができる。これにより、絶縁層55bは、コンタクトホールHLcの側壁および底面に形成される。
また、半導体層25bの加熱酸化によって、中間層BSLaを構成するアモルファスシリコンが多結晶化してポリシリコン等を含む中間ソース線BSLが形成される。ただし、中間層BSLaから中間ソース線BSLを形成するための加熱処理は別途行われてもよい。更に、半導体層25bの加熱酸化が、半導体層25bの薄層化と共にコンタクトホールHLc内に導電層21を充填する直前に行われてもよく、このようにコンタクトホールHLc内での処理の順番が異なる例については後述する。
図9は、コンタクトホールHLcに対する図8の処理の詳細を示している。図9(Aa)~(Ac)(Ba)~(Bc)は、コンタクトホールHLcのXY平面に沿う断面であって、図9(Aa)~(Ac)はコンタクトホールHLcの上端部近傍の断面を示し、図9(Ba)~(Bc)はコンタクトホールHLcの下端部近傍の断面を示している。
図9(Aa)(Ba)に示すように、コンタクトホールHLc内に形成された絶縁層55aの内側には、半導体層25bが形成される。半導体層25bの更に内側には、コンタクトホールHLc内を積層体LMsの積層方向に延びる若干の空隙が残されている。
コンタクトホールHLc上端部では、絶縁層55aの内周面に沿って、比較的平坦で略均一な層厚を有する半導体層25bが形成される。
コンタクトホールHLc下端部では、絶縁層55aの内周面に沿って、凹凸を有し不均一な層厚の半導体層25bが形成される。ただし、コンタクトホールHLcの外周面の凹凸が、絶縁層55aの内周面側で緩和され、半導体層25bにおける凹凸が、コンタクトホールHLcの外周面より小さくなっていてもよい。
図9(Ab)(Bb)に示すように、低エッチングレートの条件を用いて、半導体層25bをウェットエッチング液で処理する。ウェットエッチング液は、半導体層25b内の空隙に流入し、空隙を拡大させるように内側から半導体層25bをエッチングしていく。
このとき、低エッチングレート条件を用いることで、例えばコンタクトホールHLc下端部において、半導体層25b内周面の凹凸形状のうち、空隙内に突出した凸部から優先的にエッチング除去されていく。低エッチングレート条件では、ウェットエッチング液による化学反応に加えて、物理的な反応も顕著となるためと考えられる。
これにより、例えばコンタクトホールHLc下端部において、半導体層25b内周面の凹凸形状が徐々に平坦化される。また、空隙のXY平面に沿う方向の断面形状が、コンタクトホールHLc上端部の断面形状に応じて、凹凸が緩和された円形、楕円形、または小判型等に近付いていく。
図9(Ac)(Bc)に示すように、低エッチングレート条件でのウェットエッチングを更に継続する。これにより、コンタクトホールHLc内の半導体層25b層厚が薄くなっていく。また、半導体層25b内の空隙が拡大する。
このとき、例えばコンタクトホールHLc下端部において、層厚が元々他より薄かった部分の半導体層25bが完全に除去されて、絶縁層55aの内周面がコンタクトホールHLc内の空隙の周囲に露出してもよい。
この場合、半導体層25bが一部分で完全に除去されることで、空隙の周囲を連続的に取り囲んでいた半導体層25bが一部途切れ、空隙の周囲を断続的に取り囲むこととなる。このように、コンタクトホールHLcの下端部側においては、半導体層25bが絶縁層55aの内周面を不連続に覆う形状となりやすい。
またこのとき、エッチング条件を絶縁層55aに対して高選択性を有するように調整しておくことで、絶縁層55aの内周面が露出した部分では、絶縁層55aへのウェットエッチングの進行が抑制される。これにより、空隙の凹凸がいっそう緩和され、断面形状が円形、楕円形、または小判型等に近付いていく。
また、例えばコンタクトホールHLc上端部において、半導体層25bが極端に厚い部分を有していないことなどから、空隙の周囲を連続的に取り囲んでいた半導体層25bが完全に除去される場合がある。このように、コンタクトホールHLcの上端部側においては、絶縁層55aの内周面に半導体層25bを有さない形状となりやすい。
半導体層25bの内周面、つまり、空隙の外周面の平坦度が所定値以上となり、空隙が充分に拡大されたところで、ウェットエッチング処理を終了する。空隙が充分な断面積を有することで、後に空隙内に導電層21を充填した際に、貫通コンタクトC4のコンタクト抵抗が所定値内に抑制される。
図9(Ad)(Bd)に示すように、例えば酸素雰囲気中でアニール処理することにより、半導体層25bが空隙側から徐々に酸化されていき、酸化シリコン層等の絶縁層55bが形成される。これにより、絶縁層55a,55bを含む絶縁層55が形成される。
このように、空隙の周囲を取り囲んでいた半導体層25bが酸化されて絶縁性を獲得することで、後に空隙内に導電層21を充填した際に、貫通コンタクトC4の周囲に対する絶縁性が確保される。
また、上記のように、半導体層25bの酸化により形成される絶縁層55bは、絶縁層55aとは物性および組成等が異なり得る。例えば、半導体層25bの結晶構造を引き継いで、絶縁層55bが絶縁層55aよりも高い結晶性を有していてよい。また、絶縁層55b中の結晶の平均粒径が絶縁層55a中の結晶の平均粒径よりも大きくともよい。また、絶縁層55b中に、水素原子等の半導体層25bの原料ガス成分が、絶縁層55a中よりも高い濃度で残留する場合もある。
次に、図10に絶縁層NLがワード線WLに置き換えられる様子を示す。
図10(Aa)~(Ac)は、図7(Aa)~(Ac)等と同様、メモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面を示している。図10(Ba)~(Bc)は、図8等と同様、貫通コンタクト領域TPとなる領域のY方向に沿う断面を示している。
図10(Aa)に示すように、上述の図8(c)におけるアニール処理等によって、メモリ領域MRにおいても、下部ソース線DSLbと上部ソース線DSLtとに挟まれたアモルファスシリコン等の中間層BSLaが多結晶化して中間ソース線BSLとなっている。これにより、メモリ層MEから露出したチャネル層CNが中間ソース線BSLを介してソース線SLに電気的に接続された構成が形成済みである。
図10(Aa)(Ba)に示すように、スリットSTの側壁に形成された絶縁層56sを除去する。このとき、例えば、後述するコンタクトホールHLc内の処理が再開されるまでの間、コンタクトホールHLc内の絶縁層55が除去等されないよう、コンタクトホールHLcをレジスト層等のマスク層で保護しておいてもよい。
図10(Ab)(Bb)に示すように、スリットSTから積層体LMs内部へと、例えば熱リン酸等の絶縁層NLの除去液を流入させて、積層体LMsの絶縁層NLを除去する。これにより、絶縁層OL間の絶縁層NLが除去された複数のギャップ層GPnを有する積層体LMgが形成される。
複数のギャップ層GPnを含む積層体LMgは脆弱な構造となっている。メモリ領域MRにおいては、複数のピラーPLがこのような脆弱な積層体LMgを支持する。貫通コンタクト領域TPにおいては、複数の柱状部HRが積層体LMgを支持する。複数の柱状部HRは、階段領域SR、並びに積層体LMgのX方向両端部およびY方向両端部の階段部においても積層体LMgを支持する。
このようなピラーPL及び柱状部HR等の支持構造によって、残った絶縁層OLが撓んだり、積層体LMgが歪んだり倒壊したりすることが抑制される。
図10(Ac)(Bc)に示すように、スリットSTから積層体LMg内部へと、例えばタングステンまたはモリブデン等の導電体の原料ガスを注入し、積層体LMgのギャップ層GPnを導電体で充填して複数のワード線WLを形成する。これにより、複数のワード線WLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された積層体LMが形成される。
以上、図10に示す絶縁層NLからワード線WLへの置き換え処理をリプレース処理と呼ぶことがある。
次に、図11及び図12に、板状コンタクトLI及び貫通コンタクトC4が形成される様子を示す。
図11(Aa)~(Ac)は、図10(Aa)~(Ac)のメモリ領域MRにおける処理に続く処理を示す断面である。図11(Ba)~(Bc)は、図10(Ba)~(Bc)の貫通コンタクト領域TPにおける処理に続く処理を示す断面である。
図11(Aa)(Ba)に示すように、スリットSTの側壁および底面を覆う絶縁層56を形成する。
図11(Ab)(Bb)に示すように、スリットSTの底面を覆う絶縁層56を除去する。また、コンタクトホールHLcの底面を覆う絶縁層55を除去する。絶縁層55の除去は、絶縁層56の除去と一括して行われてもよく、あるいは、絶縁層56の除去とは別に行われてもよい。
図11(Ac)(Bc)に示すように、スリットSTの絶縁層56の内側に導電層22を充填する。これにより、導電層22がソース線SLに接続された板状コンタクトLIが形成される。
また、コンタクトホールHLcの絶縁層55の内側に導電層21を充填する。導電層21の充填は、スリットST内への導電層22の充填と一括して行われてもよく、あるいは導電層22の充填とは別に行われてもよい。これにより、絶縁層50内に配置された下層配線D2に導電層21が接続された貫通コンタクトC4が形成される。
図12に、図11(Bb)~(Bc)のコンタクトホールHLcに対する処理の詳細を示す。図12は、コンタクトホールHLc下端部を拡大したY方向に沿う方向の断面図であり、絶縁層55a,55bの加工形状の幾つかを例示的に示している。
図12に示すように、貫通コンタクトC4は、より詳細には、例えばコンタクトホールHLc底面の絶縁層55a,55bをエッチング除去し、コンタクトホールHLc底面に露出した下層配線D2をウェット処理した後に、コンタクトホールHLc内に導電層21を充填することで形成される。このとき、コンタクトホールHLcに対する処理条件及び絶縁層55a,55bの物性の違い等に応じて、絶縁層55a,55bの加工形状は互いに種々に異なり得る。
図12(a)は、上記の処理を行う前のコンタクトホールHLc下端部の状態である。
図12(b)(g)は、コンタクトホールHLc底面の絶縁層55a,55bをエッチング除去する際に生じ得る絶縁層55a,55bの加工形状の幾つかの例を示している。
図12(c)(e)は、図12(b)に示す処理後のウェット処理によって生じ得る絶縁層55a,55bの加工形状の幾つかの例を示している。一方、図12(h)(j)は、図12(g)に示す処理後のウェット処理によって生じ得る絶縁層55a,55bの加工形状の幾つかの例を示している。
図12(d)(f)(i)(k)は、導電層21の充填によって得られる貫通コンタクトC4の形状の幾つかの例を示している。これら図12(a)~(k)の例について、以下に順を追って説明する。
図12(a)に示すように、図11(Bb)~(Bc)の処理前において、下層配線D2上面に到達するコンタクトホールHLcの下端部は、絶縁層55aによって覆われ、絶縁層55aの内側は更に絶縁層55bによって覆われている。
図12(b)に示すように、コンタクトホールHLc底面の絶縁層55a,55bは、例えばRIE(Reactive Ion Etching)等のドライエッチング処理等によって除去される。
物性が若干異なるとはいえ、絶縁層55a,55bは共に、例えば酸化シリコン等の同種の材料から構成されている。また、RIE等のドライエッチングは、例えばウェットエッチング等のような物性の違いによる高選択性を有さない。
このため、絶縁層55a,55bのそれぞれのエッチング端面EEa,EEbは、段差等を有することなく、略揃った位置でコンタクトホールHLcの内側を向いている。
コンタクトホールHLc底面の絶縁層55a,55bを除去した後、コンタクトホールHLc底面に露出した下層配線D2の上面をウェットエッチング液等で処理する。これにより、下層配線D2上面が清浄化され、後に充填される導電層21と接合された際に、貫通コンタクトC4の抵抗値を低減させることができる。
このとき、ウェットエッチング液の種類、及びウェットエッチングの処理条件等によって、互いに物性が異なる絶縁層55a,55b間で加工形状に差が生じる場合がある。より具体的には、絶縁層55aよりも高い結晶性を有する絶縁層55bの方が、ウェットエッチング液に対するエッチング耐性が高く、エッチングレートが低いと考えられる。
図12(c)は、絶縁層55aのエッチングレートが絶縁層55bよりも若干高かった場合に形成され得る形状の一例である。
図12(c)に示すように、この場合、絶縁層55aのエッチング端面EEaは、絶縁層55bのエッチング端面EEbと揃った位置から後退しているものの、絶縁層55aの下端部は例えば下層配線D2の上面と接している。絶縁層55bは例えばウェット処理前の形状を略維持しているため、絶縁層55bの下端部は、絶縁層55aの下端部よりも上方に位置し、絶縁層55aの下端部近傍が絶縁層55bの下端部よりもコンタクトホールHLcの外側寄りの位置において、コンタクトホールHLc内に露出することとなっている。これにより、コンタクトホールHLc側面には、絶縁層55bの下端部から絶縁層55aの側面へと至る段差が形成されている。
また、下層配線D2上面へのウェットエッチング処理により、例えば下層配線D2の上面が僅かに窪んだ凹状の形状となる。
図12(d)に示すように、コンタクトホールHLc側壁で絶縁層55a,55bが段差を有する形状は、コンタクトホールHLc内に導電層21が充填された後の貫通コンタクトC4においても維持される。下層配線D2上面の凹部は、導電層21により埋め戻される。
図12(e)は、絶縁層55aのエッチングレートが絶縁層55bよりもいっそう高かった場合に形成され得る形状の一例である。
図12(e)に示すように、この場合、絶縁層55aの下端部は絶縁層55bの下端部から奥まるように、絶縁層55bの下端部よりも浅い位置にあり、絶縁層55bの下端部は絶縁層55aの下端部よりも下側で終端するように下方に延びている。これにより、コンタクトホールHLc側面には、絶縁層55bの下端部から絶縁層55aの下端部側へと入り込む段差が形成されている。
絶縁層55a,55bがこのような形状を有する場合、コンタクトホールHLc下端部でコンタクトホールHLcの側壁が露出することがあり、ウェットエッチング液がコンタクトホールHLcの側壁を浸食しないようエッチング条件を制御することが好ましい。
図12(f)に示すように、コンタクトホールHLc側壁で絶縁層55a,55bが段差を有する形状は、コンタクトホールHLc内に導電層21が充填された後の貫通コンタクトC4においても維持される。コンタクトホールHLc側壁の浸食が抑制されていることにより、充填された導電層21が貫通コンタクトC4の外側へとはみ出してしまうことが抑制される。
一方、コンタクトホールHLc底面の絶縁層55a,55bをドライエッチング処理等によって除去する場合、コンタクトホールHLc底面に絶縁層55a,55bの一部が残る場合がある。
図12(g)は、絶縁層55a,55bの一部がコンタクトホールHLcの底面に残った場合に形成され得る形状の一例である。図12(g)の図12(a)の形状との違いは、主にドライエッチングの処理条件の違い等によって生じ得る。例えば、オーバーエッチング時間等のドライエッチング時間が短い場合などに、図12(a)に替えて図12(g)のような形状が得られやすい。
図12(g)に示すように、この場合、絶縁層55a,55bの一部がコンタクトホールHLcの底面近傍においてコンタクトホールHLcの内側へと延び、コンタクトホールHLc底面の外縁部を覆っている。この場合であっても、絶縁層55a,55bのそれぞれのエッチング端面EEa,EEbは、段差等を有しておらず、略揃った位置でコンタクトホールHLcの内側を向いている。
このような状態から下層配線D2のウェットエッチング処理を行った場合も、絶縁層55a,55b間で加工形状に差が生じることがある。
図12(h)は、絶縁層55aのエッチングレートが絶縁層55bよりも若干高かった場合に形成され得る形状の一例である。
図12(h)に示すように、この場合、コンタクトホールHLc底面の外縁部を覆う絶縁層55bの端部が、絶縁層55aの端部よりもコンタクトホールHLcの内側へと突出している。絶縁層55aの端部は、絶縁層55bの端部から奥まるように、絶縁層55bの端部よりもコンタクトホールHLcの外側寄りに位置している。これにより、絶縁層55bの端部から絶縁層55aの端部側へと入り込む段差が形成されている。
図12(i)に示すように、コンタクトホールHLc底面で絶縁層55a,55bが段差を有する形状は、コンタクトホールHLc内に導電層21が充填された後の貫通コンタクトC4においても維持される。
図12(j)は、絶縁層55aのエッチングレートが絶縁層55bよりもいっそう高かった場合に形成され得る形状の一例である。
図12(j)に示すように、この場合、コンタクトホールHLc底面の外縁部を覆っていた絶縁層55aの端部が、コンタクトホールHLc側壁上にまで後退している。絶縁層55bの端部は、コンタクトホールHLc底面の上方位置に留まっており、L字型の断面形状を保った絶縁層55bの下端部が、絶縁層55aの下端部よりも下側で終端しつつ、コンタクトホールHLc底面の上方へと突出している。これにより、断面L字の絶縁層55b端部から絶縁層55aの端部側へと入り込む段差が形成されている。
絶縁層55a,55bがこのような形状を有する場合にも、コンタクトホールHLc下端部でコンタクトホールHLcの側壁が露出することがあり、ウェットエッチング液がコンタクトホールHLcの側壁を浸食しないようエッチング条件を制御することが好ましい。
図12(k)に示すように、コンタクトホールHLc底面から側壁にかけて絶縁層55a,55bが段差を有する形状は、コンタクトホールHLc内に導電層21が充填された後の貫通コンタクトC4においても維持される。コンタクトホールHLc側壁の浸食が抑制されていることにより、充填された導電層21が貫通コンタクトC4の外側へとはみ出してしまうことが抑制される。
このように貫通コンタクトC4が形成された後、階段部SPの各段に、その段に属する最上段のワード線WLに到達するコンタクトホールを形成し、コンタクトホールの側壁に絶縁層57を形成し、絶縁層57の内部に導電層23を充填して、複数のワード線WLにそれぞれ接続されるコンタクトCCを形成する。
また、絶縁層52上に絶縁層53を形成し、絶縁層53を貫通して、板状コンタクトLI、貫通コンタクトC4、及びコンタクトCCにそれぞれ接続されるプラグV0を形成する。また、絶縁層53,52を貫通して、ピラーPLに接続されるプラグCHを形成する。更に、プラグV0,CHにそれぞれ接続される上層配線MX及びビット線BL等を形成する。
以上により、実施形態1の半導体記憶装置1が製造される。
3次元不揮発性メモリ等の半導体記憶装置の製造工程において、導電層と絶縁層との積層体を貫通して延びるコンタクトホールが、プラズマエッチング等によって形成される場合がある。このとき、例えばプラズマエッチングの生成物がコンタクトホールの側壁に堆積するなどして、エッチング深さが増すほどコンタクトホール側壁に凹凸が形成されていき、コンタクトホールの断面形状が歪になってしまう場合がある。
歪な形状のコンタクトホールにライナとなる絶縁層を形成し、絶縁層内に導電層を充填して貫通コンタクトを形成した場合、絶縁層の層厚が不均一となり、層厚の薄いところでは充分な耐圧が得られない場合がある。また、導電層の外形も凹凸を有する歪な形状となって、例えば凸部に電界が集中し、更に貫通コンタクトの耐圧が低下してしまう場合がある。
実施形態1の半導体記憶装置1によれば、少なくとも下端部近傍において、導電層21の外周面の平坦度は絶縁層55の外周面の平坦度よりも高い貫通コンタクトC4を備える。
換言すれば、貫通コンタクトC4では、少なくとも下端部近傍において、XY平面に沿う方向の断面における導電層21の中心点から絶縁層55の外縁部までの距離の周方向におけるばらつきが、上記中心点から導電層21の外縁部までの距離の周方向におけるばらつきよりも大きい。
上記構成により、貫通コンタクトC4が積層体LMを貫通する位置で、導電層21の外周に沿って充分な層厚を有する絶縁層55を形成することができ、また、導電層21の凹凸による電界集中が抑制されて、貫通コンタクトC4の絶縁耐圧が向上する。
実施形態1の半導体記憶装置1によれば、貫通コンタクトC4の少なくとも下端部近傍において、絶縁層55の外縁部を含んで貫通コンタクトC4の外周側に配置される絶縁層55aと、導電層21の外縁部と接し、絶縁層55aよりも貫通コンタクトC4の内側に配置される絶縁層55bと、を有する。
このような構成の絶縁層55は、上述のように、例えば絶縁層55aの内側に半導体層25bを形成し、低エッチングレート条件でウェットエッチング処理をして内周面を平坦化したうえで、半導体層25bを酸化して内側に導電層21を充填することで形成される。
半導体層25bの内周面を平坦化したうえで酸化処理をしているので、絶縁層55の絶縁性、及び導電層21外周面の平坦性が向上して、貫通コンタクトC4の絶縁耐圧が向上する。
なお、上述の実施形態1では、半導体層25bから絶縁層55bを形成することとしたが、これに限られない。例えば、絶縁層55aの内側に窒化シリコン層等を形成し、低エッチングレートのウェットエッチング処理によって平坦化してもよい。
この場合、ウェットエッチング液としては、例えば高温の脱イオン水(HDIW:Hot De-Ionized Water)等を用いることができる。また、窒化シリコン層は絶縁層ではあるものの、この場合であっても、平坦化後の窒化シリコン層を酸化処理することが好ましい。窒化シリコン層は酸化処理後に酸窒化シリコン層となる。
(変形例)
次に、図13を用いて、実施形態1の変形例の半導体記憶装置について説明する。変形例の半導体記憶装置においては、貫通コンタクトC4を形成する際の処理の順番が上述の実施形態1とは異なっている。
次に、図13を用いて、実施形態1の変形例の半導体記憶装置について説明する。変形例の半導体記憶装置においては、貫通コンタクトC4を形成する際の処理の順番が上述の実施形態1とは異なっている。
図13は、実施形態1の変形例にかかる貫通コンタクトC4の形成方法の手順の一部を例示する断面図である。図13は、上述の図12と同様、コンタクトホールHLc下端部を拡大したY方向に沿う方向の断面図である。
図13(a)は上述の図8(a)の処理前の様子である。コンタクトホールHLcの側壁および底面には絶縁層55aが形成されている。
図13(b)に示すように、図8(a)の処理により、コンタクトホールHLc内に半導体層25bが形成される。半導体層25bは、コンタクトホールHLcの中心部に積層体LMsの積層方向に延びる空隙を残して、コンタクトホールHLcの側壁および底面の絶縁層55a上に形成されている。
このような状態から積層体LMsに対するリプレース処理が行われた後、図13(c)に示すように、コンタクトホールHLc底面の絶縁層55a及び半導体層25bが、例えばRIE等のドライエッチング処理等によって除去される。これにより、下層配線D2の上面がコンタクトホールHLcの底面から露出する。このように、変形例の半導体記憶装置では、半導体層25bを平坦化し酸化する前に、コンタクトホールHLc底面の絶縁層55a及び半導体層25bを除去する。
このとき、例えば絶縁層55aと半導体層25bとの間で選択性の低いエッチング条件を用いる。これにより、絶縁層55a及び半導体層25bのエッチング端面EEcは、段差等を有さずに略揃った位置でコンタクトホールHLcの内側を向いた形状となる。
図13(d)に示すように、半導体層25bに対して、低エッチングレート条件を用いたウェットエッチング処理が行われ、半導体層25bが薄層化されるとともに側面の凹凸が緩和される。
このときのウェットエッチング処理では、絶縁層55aに対して高選択性を有するエッチング条件が用いられる。このため、コンタクトホールHLc底面の外縁部を覆う半導体層25bの端部が、絶縁層55aの端部よりもコンタクトホールHLcの外周部側へと後退する。これにより、コンタクトホールHLc底面に、半導体層25bの端部から絶縁層55aの上面へと至る段差が形成される。
図13(e)に示すように、コンタクトホールHLc内に残った半導体層25bに対して酸化処理が行われる。これにより、半導体層25bから絶縁層55bが形成される。酸化後の絶縁層55bにおいても、例えば絶縁層55aとの段差を有する上記加工形状が維持される。
図13(f)に示すように、コンタクトホールHLc底面に露出する下層配線D2の上面をウェットエッチング処理等によって清浄化する。これにより、例えば下層配線D2の露出面が窪んだ凹状の形状となる。
また、コンタクトホールHLc底面の外縁部を覆う絶縁層55a及び絶縁層55bの端部が、コンタクトホールHLcの外周部側へと後退する。このとき、例えば絶縁層55aのエッチングレートが絶縁層55bよりも高い傾向にあるとはいえ、その差は、半導体層25bと絶縁層55aとのエッチングレート差よりも小さい。このため、例えば絶縁層55a,55bにおける上述の段差形状がそのまま、あるいは若干緩和されつつも維持される。
図13(g)に示すように、コンタクトホールHLc内に導電層21が充填され、下層配線D2と接続される。このとき、コンタクトホールHLc底面における絶縁層55a,55bの段差形状が維持される。下層配線D2上面の凹部は、導電層21により埋め戻される。
以上のように、例えば絶縁層55aが絶縁層55bよりもコンタクトホールHLcの底面近傍において内側に突出した加工形状を有する貫通コンタクトC4が得られる。
ただし、図13の例によらず、例えば絶縁層55aのエッチングレートが絶縁層55bよりも極めて高かったような場合等には、絶縁層55a,55bのそれぞれの端部の突出量が逆転し、上述の図12(i)または図12(k)と同様の加工形状を有する絶縁層55a,55bが形成されてもよい。
変形例の半導体記憶装置によれば、貫通コンタクトC4形成の処理順が異なる。この場合であっても、上述の実施形態1の半導体記憶装置1と同様の効果を奏する。
[実施形態2]
以下、図面を参照して実施形態2について詳細に説明する。実施形態2の半導体記憶装置においては、平坦化処理が複数回に亘って行われる点が上述の実施形態1とは異なる。
以下、図面を参照して実施形態2について詳細に説明する。実施形態2の半導体記憶装置においては、平坦化処理が複数回に亘って行われる点が上述の実施形態1とは異なる。
図14及び図15は、実施形態2にかかる貫通コンタクトの絶縁層58の形成方法の手順の一部を順に例示する断面図である。絶縁層58は、実施形態2の貫通コンタクトのライナとなる絶縁層である。
図14及び図15は、コンタクトホールHLcのXY平面に沿う断面であって、図14及び図15の(Aa)~(Ac)はコンタクトホールHLcの上端部近傍の断面を示し、図14及び図15の(Ba)~(Bc)はコンタクトホールHLcの下端部近傍の断面を示している。
なお、図14及び図15において、上述の実施形態1と同様の構成には同様の符号を付して、その説明を省略する。
図14(Aa)(Ba)に示すように、コンタクトホールHLc内には絶縁層58aが形成され、絶縁層58aの内側には絶縁層59bが形成されている。絶縁層58aは例えば酸化シリコン層等であり、絶縁層59bは例えば窒化シリコン層等である。絶縁層59bの内側には、積層体の積層方向に延びる空隙が残されている。
上述の実施形態1の場合と同様、コンタクトホールHLc上端部において、コンタクトホールHLcは比較的平坦な外周面を有している。このため、絶縁層58a,59bも比較的平坦で略均一な層厚を有して形成されている。また、コンタクトホールHLc下端部において、コンタクトホールHLcは凹凸を有する歪な形状を有している。このため、絶縁層58a,59bも凹凸を有する不均一な層厚で形成されている。
図14(Ab)(Bb)に示すように、絶縁層59bの内周面に対して酸化処理を行う。絶縁層59bは、上述の半導体層25bに対する酸化処理と同様、例えば酸素雰囲気中でアニール処理等を行うことにより酸化される。これにより、絶縁層59bの一部が酸化され、内周面に酸窒化シリコン層等の絶縁層58bが形成される。
このとき、コンタクトホールHLc下端部において、凹凸を有する絶縁層59bの内周面のうち、例えば空隙内に突出した凸部の方が高い酸化速度を有するため、凸部から優先的に酸化されていく。このため、コンタクトホールHLc下端部では、絶縁層59bと接する外周面の凹凸が内周面に比べて緩和された絶縁層58bが形成される。
図14(Ac)(Bc)に示すように、絶縁層59b内側の絶縁層58bをウェットエッチング処理等によって除去する。ウェットエッチング液としては、例えばTMYまたはNC2等を用いることができる。
絶縁層58bに対するウェットエッチング処理では、絶縁層59bとの高選択性が得られる。このため、コンタクトホールHLc下端部において、絶縁層58b内周面の凹凸が転写されることなく、比較的平坦な内周面を有する絶縁層59bが、コンタクトホールHLcの空隙内に露出する。
図15(Aa)(Ba)に示すように、新たに露出した絶縁層59bの内周面に対して、更に酸化処理を行って、酸窒化シリコン層等の絶縁層58bを形成する。
図15(Ab)(Bb)に示すように、酸化処理により形成された絶縁層58bをウェットエッチング処理等により除去する。
このような絶縁層59bに対する酸化処理とウェットエッチング処理とは、任意の回数行われてよい。これらの処理が繰り返されるごとに、コンタクトホールHLc下端部において、絶縁層59bの平坦性が増していく。
絶縁層59bにおいて充分な平坦性が得られたところで、貫通コンタクトのライナとして充分な層厚を残したうえで、上記酸化処理とウェットエッチング処理とを終了する。
図15(Ac)(Bc)に示すように、残った絶縁層59bを全体的に酸化して、絶縁層58aの内側に絶縁層58bを形成する。
以上により、絶縁層58a,58bを含み、貫通コンタクトのライナとなる絶縁層58が形成される。
このように形成された絶縁層58a,58bは、例えばそれぞれ酸化シリコン層および酸窒化シリコン層等であるので物性および組成が異なる。このため、上述の実施形態1及び変形例の場合と同様、貫通コンタクト下端部における加工形状が様々に異なり得る。
実施形態2の半導体記憶装置によれば、酸窒化シリコン層等である絶縁層59bに対して所定回数、酸化処理とウェットエッチング処理とを行う。これにより、よりいっそう内周面が平坦で安定した層厚を有する絶縁層58が形成される。また、ウェットエッチング処理の際に、絶縁層58b,59bとの間でより高選択比が得られるため、絶縁層58の層厚の制御性が向上し、所望の層厚を有する絶縁層58が得られやすい。
実施形態2の半導体記憶装置によれば、その他、上述の実施形態1と同様の効果を奏する。
[その他の実施形態]
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、その他の実施形態について説明する。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、その他の実施形態について説明する。
上述の実施形態1,2及び変形例の構成は、貫通コンタクト以外の構成に適用することも可能である。例えば、ワード線WLを電気的に引き出すためのコンタクトが積層体LM内に直接配置される場合がある。この際に、積層体LM内に形成されるコンタクトホールに上述の実施形態1,2及び変形例の構成を適用してもよい。このようなコンタクトを有する半導体記憶装置の一例を図16に示す。
図16は、その他の実施形態にかかる半導体記憶装置2の構成の一例を示す断面図である。
図16(a)は、メモリ領域MR及び引き出し領域LRを含むX方向に沿う断面図である。図16(b)は、メモリ領域MR及び引き出し領域LRを含むX方向に沿う断面図であり、図16(a)とは異なる断面を示している。図16(a)(b)はいずれも、例えば上述の実施形態1の図2(a)に対応している。
図16(c)(d)は、コンタクトCCcのXY平面に沿う断面図であって、図16(c)はコンタクトCCcの積層体LMの積層方向の上端部近傍の断面であり、図16(d)は下端部近傍の断面である。
図16(a)(b)に示すように、半導体記憶装置2は、例えば上述の階段領域SR等に替えて、コンタクトCCcが積層体LM内に埋め込まれた引き出し領域LRを備える。
引き出し領域LRには、積層体LM内を積層方向に延び、それぞれ異なる階層のワード線WL深さに到達する複数のコンタクトCCcが配置されている。
図16(a)の断面には、最上層、最上層から4層目、及び最上層から7層目のワード線WLにそれぞれ接続される複数のコンタクトCCcが示されている。図16(b)の断面には、最上層から3層目、最上層から6層目、及び最下層のワード線WLにそれぞれ接続される複数のコンタクトCCcが示されている。また、図16(a)(b)のいずれとも異なる断面には、図16(a)(b)の何れのコンタクトCCcにも接続されていない複数のワード線WLにそれぞれ接続される複数のコンタクトCCcが配置される。
これにより、複数のコンタクトCCcが、下端部においてそれぞれ異なる階層のワード線WLに接続され、これらを上層配線MXに電気的に引き出すことができる。ただし、異なる階層のワード線WLにそれぞれ接続される複数のコンタクトCCcの並び順は図16(a)(b)の例に限られない。
個々のコンタクトCCcは、コンタクトCCcの側壁を覆う絶縁層57cと、絶縁層57cの内側に充填される導電層23とを備える。導電層23は、上述の実施形態1の導電層23と同様の材質であってよい。
図16(c)(d)に示すように、絶縁層57cには例えば上述の実施形態1,2または変形例の絶縁層55、58と同様の構成が適用されており、絶縁層57aを外周側に有し、絶縁層57bを内周側に有する。
これにより、例えばコンタクトCCc下端部では、例えば絶縁層57a,57bが凹凸を有する不均一な層厚の外周面となっている場合であっても、導電層23は比較的平坦で凹凸の少ない外周面となっている。
絶縁層57a,57bは、例えば上述の実施形態1の絶縁層55a,55bと同様、酸化シリコン層等である。絶縁層57bは、例えば上述の実施形態2の絶縁層58bと同様、酸窒化シリコン層等であってもよい。
なお、コンタクトCCc側壁の絶縁層57cを上述のコンタクトCC側壁の絶縁層57より厚くしてもよい。これにより、コンタクトCCcが積層体LM内に配置されていても、コンタクトCCcとワード線WL等との間で電気的な短絡等が発生してしまうのを抑制することができる。
その他の実施形態の半導体記憶装置2によれば、コンタクトCCcはライナとして、絶縁層57a,57bを含む絶縁層57cを備える。これにより、上述の実施形態1の貫通コンタクトC4と同様の効果を奏する。
なお、上述の実施形態1,2及び変形例では、積層体LMの下方に周辺回路CUAが配置されることとした。しかし、積層体LM内に配置されるコンタクトCCcに上記構成を適用する場合において、周辺回路CUAの配置はこれと異なっていてもよい。
例えば周辺回路CUAが配置される基板SB上に積層体LMを配置して、周辺回路CUAと積層体LMとが同一の階層に属する構成としてもよい。この場合、周辺回路CUAを積層体LMの周辺領域に配置することができる。
あるいは、周辺回路CUAは積層体LMの上方に配置されていてもよい。この場合、周辺回路CUAとは別の基板上に各種構成を含む積層体LMを形成し、周辺回路CUAが形成された基板と、積層体LMが形成された基板とを貼り合わせることで、このような配置の半導体記憶装置が得られる。
この他、上述の実施形態1,2及び変形例では、ウェットエッチング処理により、半導体層25bまたは窒化シリコン層等を平坦化することとしたが、平坦化処理の手法はこれに限られない。例えば、CDE(Chemical Dry Etching)等の化学反応が優勢なドライエッチング等を平坦化処理に用いてもよい。
また、上述の実施形態1,2及び変形例では、ピラーPLは、チャネル層CNの側面でソース線SLと接続していることとしたが、これに限られない。例えばピラー底面のメモリ層を除去してチャネル層の下端部でソース線と接続するようにピラーを構成してもよい。
また、上述の実施形態1,2及び変形例では、絶縁層NL,OLを交互に積層して積層体LMsを形成することとした。しかし、積層体LMsは複数段(Tier)に分けて形成されてよく、その場合、ピラーPL、柱状部HR、及び階段部SPは、1段分の積層体LMsが形成されるごとに段階的に形成されてよい。これにより、ワード線WLの積層数を更に増加させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,2…半導体記憶装置、25b…半導体層、55,55a,55b,57a,57b,57c,58,58a,58b,59b…絶縁層、C4…貫通コンタクト、CC,CCc…コンタクト、HR…柱状部、LI…板状コンタクト、LM,LMg,LMs…積層体、LR…引き出し領域、MC…メモリセル、MR…メモリ領域、NL,OL…絶縁層、PL…ピラー、SP,SPdf,SPds…階段部、SR…階段領域、ST…スリット、WL…ワード線。
Claims (5)
- 複数の第1の導電層と複数の第1の絶縁層とが1層ずつ交互に積層された積層体と、
前記積層体内を前記積層体の積層方向に延び、前記複数の第1の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する複数のピラーと、
前記積層体内を前記積層方向に延び、前記積層方向の上下側に配置される構成同士を接続するコンタクトと、を備え、
前記コンタクトは、
前記積層体内を前記積層方向に延び、前記コンタクトの芯材となる第2の導電層と、
前記第2の導電層の側壁を覆い、前記コンタクトのライナとなる第2の絶縁層と、を有し、
前記コンタクトにおける少なくとも前記積層方向の下側に配置される前記構成と近接した位置で、前記積層方向に交差する方向の断面における前記第2の導電層の中心点から前記第2の絶縁層の外縁部までの第1の距離の前記コンタクトの周方向におけるばらつきは、前記中心点から前記第2の導電層の外縁部までの第2の距離の前記周方向におけるばらつきよりも大きい、
半導体記憶装置。 - 前記コンタクトの下端部における前記第1の距離の前記ばらつきは、前記コンタクトの上端部における前記第1の距離の前記ばらつきよりも大きい、
請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記第2の絶縁層は、少なくともその下端部に、
前記第2の絶縁層の前記外縁部を含んで前記コンタクトの外周側に配置される第3の絶縁層と、
前記第2の導電層の前記外縁部と接して前記第3の絶縁層よりも前記コンタクトの内側に配置される第4の絶縁層と、を有する、
請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。 - 前記第3の絶縁層は、前記第2の導電層の周囲を連続的に覆い、
前記第4の絶縁層は、前記第2の導電層の周囲を連続的または断続的に覆う、
請求項3に記載の半導体記憶装置。 - 複数の第1の導電層と複数の第1の絶縁層とが1層ずつ交互に積層された積層体と、
前記積層体内を前記積層体の積層方向に延び、前記複数の第1の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する複数のピラーと、
前記積層体内の領域を前記積層方向に延び、前記積層方向の上下側に配置される構成同士を接続するコンタクトと、を備え、
前記コンタクトは、
前記積層体内を前記積層方向に延び、前記コンタクトの芯材となる第2の導電層と、
前記第2の導電層の側壁を覆い、前記コンタクトのライナとなる第2の絶縁層と、を有し、
前記コンタクトにおける少なくとも前記積層方向の下側に配置される前記構成と近接した位置で、前記第2の導電層の外周面の平坦度は前記第2の絶縁層の外周面の平坦度よりも高い、
半導体記憶装置。
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