JP2023090215A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層体の沈み込みを抑制すること。【解決手段】実施形態の半導体記憶装置1は、複数の導電層WLと複数の第1の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層され、複数の導電層WLが階段状に加工された階段部SPを含む積層体LMと、積層体LM内を積層方向に延び、複数の導電層WLの少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルMCを形成する第1のピラーPLと、階段部SPにて積層体LM内を積層方向に延びる第2のピラーHRと、を備え、第2のピラーHRは、積層体LM内を積層方向に延びる第2の絶縁層CRdと、第2の絶縁層CRdの側壁を覆う半導体層CNdと、半導体層CNdの側壁に接して配置され、半導体層CNdの側壁を覆う第3の絶縁層TNdと、第3の絶縁層TNdの側壁に接して配置され、第3の絶縁層TNdの側壁を覆う第4の絶縁層BKdと、を含み、第3及び第4の絶縁層TNd,BKdは同種の材料を含む。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
3次元不揮発性メモリ等の半導体記憶装置においては、複数の導電層と複数の絶縁層とが交互に積層された積層体中にメモリセルを3次元に配置する。しかし、一部領域において、積層体が積層方向に沈み込み、積層体の上面に凹凸が生じてしまうことがある。
1つの実施形態は、積層体の沈み込みを抑制することができる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
実施形態の半導体記憶装置は、複数の導電層と複数の第1の絶縁層とが1層ずつ交互に積層され、前記複数の導電層が階段状に加工された階段部を含む積層体と、前記階段部から前記積層体の積層方向と交差する第1の方向に離れた前記積層体内を前記積層方向に延び、前記複数の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する第1のピラーと、前記階段部にて前記積層体内を前記積層方向に延びる第2のピラーと、を備え、前記第2のピラーは、前記積層体内を前記積層方向に延びる第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層の側壁を覆う半導体層と、前記半導体層の側壁に接して配置され、前記半導体層の側壁を覆う第3の絶縁層と、前記第3の絶縁層の側壁に接して配置され、前記第3の絶縁層の側壁を覆う第4の絶縁層と、を含み、前記第3及び第4の絶縁層は同種の材料を含む。
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
(半導体記憶装置の構成例)
図1は、実施形態にかかる半導体記憶装置1の概略の構成例を示す図である。図1(a)は半導体記憶装置1のX方向に沿う断面図であり、図1(b)は半導体記憶装置1のレイアウトを示す模式的な平面図である。ただし、図1(a)においては図面の見やすさを考慮してハッチングを省略する。また、図1(a)においては一部の選択ゲート線、上層配線が省略されている。
図1は、実施形態にかかる半導体記憶装置1の概略の構成例を示す図である。図1(a)は半導体記憶装置1のX方向に沿う断面図であり、図1(b)は半導体記憶装置1のレイアウトを示す模式的な平面図である。ただし、図1(a)においては図面の見やすさを考慮してハッチングを省略する。また、図1(a)においては一部の選択ゲート線、上層配線が省略されている。
なお、本明細書において、X方向およびY方向は共に、後述するワード線WLの面の向きに沿う方向であり、X方向とY方向とは互いに直交する。また、後述するワード線WLの電気的な引き出し方向を第1の方向と呼ぶことがあり、この第1の方向はX方向に沿う方向である。また、第1の方向と交差する方向を第2の方向と呼ぶことがあり、この第2の方向はY方向に沿う方向である。ただし、半導体記憶装置1は製造誤差を含みうるため、第1の方向と第2の方向とは必ずしも直交しない。
図1に示すように、半導体記憶装置1は、基板SB上に、周辺回路CUA、メモリ領域MR、貫通コンタクト領域TP、及び階段領域SRを備える。
基板SBは、例えばシリコン基板等の半導体基板である。基板SB上にはトランジスタTR及び配線等を含む周辺回路CUAが配置されている。周辺回路CUAは、後述するメモリセルの動作に寄与する。
周辺回路CUAは絶縁層50で覆われている。絶縁層50上にはソース線SLが配置されている。ソース線SL上には複数のワード線WLが積層されている。複数のワード線WLは絶縁層49で覆われている。絶縁層49は、複数のワード線WLの周囲にも広がっている。
複数のワード線WLには、ワード線WLを積層方向に貫通し、かつ、X方向に沿う方向に延びる複数の板状コンタクトLIが配置されている。これにより、複数のワード線WLは、複数の板状コンタクトLIによってY方向に分割される。
複数の板状コンタクトLIの間には、複数のメモリ領域MR、階段領域SR、及び貫通コンタクト領域TPが、互いにX方向に並んで配置されている。複数のメモリ領域MRは、階段領域SR及び貫通コンタクト領域TPを間に挟み、互いにX方向に離れて配置されている。
メモリ領域MRには、ワード線WLを積層方向に貫通する複数のピラーPLが配置されている。ピラーPLとワード線WLとの交差部には複数のメモリセルが形成される。これにより、半導体記憶装置1は、例えばメモリ領域MRにメモリセルが3次元に配置された3次元不揮発性メモリとして構成される。
階段領域SRは、複数のワード線WLが積層方向に擂り鉢状に掘り下げられた複数の階段部SPを含む。1つの階段領域SRには、例えば1つの板状コンタクトLIを介してY方向に並ぶ2つの階段部SPが配置されている。
階段部SPは、X方向の両側およびY方向の一方側から底面に向かって階段状に下降していく擂り鉢状の形状の一辺をなす。ただし、階段部SPのY方向のもう一方側は板状コンタクトLIの側面に向かって開放されている。
階段部SPの各段は、各階層のワード線WLにより構成される。各階層のワード線WLは、階段部SPのY方向片側の階段部分を介して、階段領域SRを挟んだX方向両側で電気的な導通を保っている。階段部SPの各段のテラス部分には、各階層のワード線WLと上層配線MXとを接続するコンタクトCCがそれぞれ配置される。
これにより、多層に積層されるワード線WLを個々に引き出すことができる。これらのコンタクトCCからは、X方向両側のメモリ領域MR内のメモリセルに対し、そのメモリセルと同じ高さ位置のワード線WLを介して書き込み電圧および読み出し電圧等が印加される。
なお、本明細書においては、階段部SPの各段のテラス面が向いた方向を上方向と規定する。
階段領域SRのX方向の一方側には、貫通コンタクト領域TPが配置される。貫通コンタクト領域TPには、複数のワード線WLを貫通する貫通コンタクトC4が配置されている。貫通コンタクトC4は、下方の基板SB上に配置された周辺回路CUAと、階段部SPのコンタクトCCに接続される上層配線MXとを接続する。コンタクトCCからメモリセルに印加される各種電圧は、貫通コンタクトC4及び上層配線MX等を介して周辺回路CUAにより制御される。
次に、図2を用いて、半導体記憶装置1の詳細の構成例について説明する。図2は、実施形態にかかる半導体記憶装置1の構成の一例を示す断面図である。
図2(a)はメモリ領域MR及び階段領域SRを含むX方向に沿う断面図である。図2(b)は階段領域SR及び貫通コンタクト領域TPを含むY方向に沿う断面図である。ただし、図2(a)(b)においては、基板SB及び周辺回路CUA等の絶縁層50下方の構造が省略されている。
図2(c)(d)は、メモリ領域MRに配置されるピラーPLの断面を示す部分拡大図である。図2(e)は、階段領域SR及び貫通コンタクト領域TPに配置される柱状体HRの断面を示す部分拡大図である。
図2(a)(b)に示すように、ソース線SLは、絶縁層50上に、例えば下部ソース線DSLa、中間ソース線BSLまたは中間絶縁層SCO、及び上部ソース線DSLbがこの順に積層された多層構造を有する。
下部ソース線DSLa、中間ソース線BSL、及び上部ソース線DSLbは、例えばポリシリコン層等である。そのうち、少なくとも中間ソース線BSLは、不純物が拡散された導電性のポリシリコン層等であってよい。中間ソース線BSLは、積層体LMのメモリ領域MR下方に配置される。
中間絶縁層SCOは例えば酸化シリコン層等である。中間絶縁層SCOは、積層体LMの階段領域SR及び貫通コンタクト領域TP等の下方に配置される。
ソース線SL上には積層体LMが配置される。積層体LMには、複数のワード線WLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層されている。最上層のワード線WLの更に上層には、絶縁層OLを介して選択ゲート線SGDが配置されている。最下層のワード線WLの更に下層には、絶縁層OLを介して選択ゲート線SGSが配置されている。積層体LMにおけるこれらのワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSの積層数は任意である。
複数の導電層としてのワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSは、例えばタングステン層またはモリブデン層等である。複数の第1の絶縁層としての絶縁層OLは例えば酸化シリコン層等である。
積層体LMの上面は絶縁層52で覆われている。絶縁層52は絶縁層53で覆われている。絶縁層53は絶縁層54で覆われている。絶縁層52~54は、後述する絶縁層51とともに、それぞれ図1(a)の絶縁層49の一部分を構成する。
図2(b)に示すように、積層体LMは、複数の板状コンタクトLIによってY方向に分割されている。
板状部材としての板状コンタクトLIのそれぞれは、互いにY方向に並んで、積層体LMの積層方向およびX方向に沿う方向に延びる。つまり、板状コンタクトLIは、絶縁層52、積層体LM、及び上部ソース線DSLbを貫通し、階段領域SR及び貫通コンタクト領域TP等では中間絶縁層SCOに到達し、メモリ領域MRでは中間ソース線BSLに到達している。また、板状コンタクトLIは、積層体LMのX方向一端部からもう一端部に亘って、積層体LM内を連続的に延びている。
また、板状コンタクトLIのそれぞれは、絶縁層55と導電層21とを含む。絶縁層55は例えば酸化シリコン層等である。導電層21は例えばタングステン層または導電性のポリシリコン層等である。
絶縁層55は、板状コンタクトLIのY方向に向かい合う側壁を覆う。導電層21は絶縁層55の内側に充填され、図2(b)の断面とは異なる位置で、中間ソース線BSLを含むソース線SLに電気的に接続されている。また、導電層21は、図2(b)に示す断面とは異なる位置で、絶縁層53中に配置されるプラグV0を介して、絶縁層54中に配置される上層配線MXと接続される。このような構成により、板状コンタクトLIはソース線コンタクトとして機能することとなる。
ただし、板状コンタクトLIに代えて、絶縁層が充填された板状部材が積層体LMを貫通するとともにX方向に沿う方向に延びることにより、積層体LMをY方向に分割していてもよい。この場合、このような板状部材はソース線コンタクトとしての機能を有さない。
図2(a)に示すように、メモリ領域MRには、積層体LM、上部ソース線DSLb、及び中間ソース線BSLを貫通して、下部ソース線DSLaに到達する複数のピラーPLが分散して配置されている。
複数の第1のピラーとしてのピラーPLは、積層体LMの積層方向から見て例えば千鳥状の配置を取る。個々のピラーPLは、積層体LMの層方向に沿う方向、つまりXY平面に沿う方向の断面形状として、例えば円形、楕円形、または小判型(オーバル型)等の形状を有する。
複数のピラーPLのそれぞれは、積層体LM内を積層方向に延びるメモリ層ME、積層体LM内を貫通して中間ソース線BSLと接続するチャネル層CN、チャネル層CN上面を覆うキャップ層CP、及びピラーPLの芯材となるコア層CRを有する。
図2(c)(d)に示すように、メモリ層MEは、ピラーPLの外周側から、第4の絶縁層としてのブロック絶縁層BK、第5の絶縁層としての電荷蓄積層CT、及び第3の絶縁層としてのトンネル絶縁層TNがこの順に積層された多層構造を有する。より詳細には、メモリ層MEは、中間ソース線BSLの深さ位置を除くピラーPLの側面に配置されている。また、メモリ層MEは、下部ソース線DSLa深さまで到達するピラーPLの底面にも配置されている。
チャネル層CNはメモリ層MEの内側で、積層体LM、上部ソース線DSLb、及び中間ソース線BSLを貫通して下部ソース線DSLaに到達している。チャネル層CNは、側面で中間ソース線BSLと接触しており、これにより、中間ソース線BSLを含むソース線SLに電気的に接続される。チャネル層CNの更に内側には第2の絶縁層としてのコア層CRが充填されている。
また、複数のピラーPLのそれぞれは、上端部にキャップ層CPを有する。キャップ層CPは、少なくともチャネル層CNの上端部を覆うように絶縁層52中に配置され、チャネル層CNと接続されている。キャップ層CPは、絶縁層52,53中に配置されるプラグCHを介して、絶縁層54中に配置されるビット線BLと接続される。
メモリ層MEのブロック絶縁層BK及びトンネル絶縁層TN、並びにコア層CRは例えば酸化シリコン層等である。メモリ層MEの電荷蓄積層CTは例えば窒化シリコン層等である。チャネル層CN及びキャップ層CPは、例えばポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等の半導体層である。
図2(d)に示すように、以上のような構成によって、ピラーPL側面の個々のワード線WLと対向する部分には、それぞれメモリセルMCが形成される。ワード線WLから所定の電圧が印加されることにより、メモリセルMCに対してデータの書き込み及び読み出しが行われる。
また、図2(c)に示すように、ピラーPL側面がワード線WLの上層または下層に配置される選択ゲート線SGD,SGSと対向する部分には選択ゲートSTD,STSがそれぞれ形成される。選択ゲート線SGD,SGSから所定の電圧がそれぞれ印加されることにより、選択ゲートSTD,STSがオンまたはオフして、その選択ゲートSTD,STSが属するピラーPLのメモリセルMCを選択状態または非選択状態とすることができる。
図2(b)に示すように、貫通コンタクト領域TPには、貫通コンタクトC4、絶縁部NR、及び板状部BRが配置されている。
絶縁部NRは、積層体LMの積層方向から見て積層体LM内に配置され、複数の絶縁層NLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された部分である。複数の絶縁層NLは、例えば窒化シリコン層等であり、複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSの高さ位置にそれぞれ配置されている。
絶縁部NRのY方向両側には、それぞれ板状部BRが配置されている。板状部BRは、隣接する板状コンタクトLIの間の位置で、貫通コンタクト領域TP内をX方向に沿う方向に延びるとともに、積層体LM及び上部ソース線DSLbを貫通し、中間絶縁層SCOに到達する。
後述するように、犠牲層と絶縁層とが積層された積層体から積層体LMを形成する際、板状部BRによって挟まれた部分では、犠牲層がワード線WL等に置換されずに残り、絶縁部NRの絶縁層NLとして維持される。
絶縁部NR内には複数の貫通コンタクトC4が、例えばX方向に沿う方向に配列されている。(図1(a)参照)。ただし、複数の貫通コンタクトC4が、貫通コンタクト領域TP内で、X方向に替えて、または加えて、Y方向に配列されていてもよい。
貫通コンタクトC4は、絶縁層52及び絶縁部NRを貫通し、また、例えばソース線SLに設けられた開口部OPを抜けて、周辺回路CUA(図1(a)参照)を覆う絶縁層50に到達している。
貫通コンタクトC4は、貫通コンタクトC4の外周を覆う絶縁層57と、絶縁層57の内側に充填されるタングステン層または銅層等の導電層23とを有する。
導電層23は、積層体LMの上方において、絶縁層53中に配置されるプラグV0を介して、絶縁層54中に配置される上層配線MXと接続される。また、導電層23は、積層体LMの下方において、絶縁層50中に配置される下層配線D2を介して周辺回路CUAと接続される。これにより、貫通コンタクトC4は、積層体LMの上下に配置される構成同士を接続する。
貫通コンタクトC4を、ワード線WL等を有さない絶縁部NRに配置し、また、貫通コンタクトC4の導電層23が絶縁層57に覆われていることにより、貫通コンタクトC4と積層体LMのワード線WL等との耐圧が維持される。
なお、図2(b)においては、説明の便宜上、貫通コンタクト領域TP内に配置される後述の柱状部HRと、貫通コンタクトC4とのように、必ずしも同一断面上に無い構成も描かれている。
図2(a)(b)に示すように、階段領域SRには階段部SP,SPf,SPsが配置されている。階段部SP,SPf,SPsはそれぞれ、複数のワード線WL及び複数の絶縁層OLが階段状に加工された形状を有する。
これらの階段部SP,SPf,SPsのうち、階段部SPは複数のワード線WLを上層配線MXに電気的に引き出す機能を有する。一方、階段部SPs全体、及び階段部SPfのワード線WLによる階段部分は、半導体記憶装置1の機能に寄与しないダミーの階段部である。このようなダミーの階段部は、積層体LMのX方向両端部、及びY方向両端部にも配置されている。
階段部SPは、メモリ領域MRから離れた貫通コンタクトTP寄りの位置でX方向に延び、メモリ領域MRに近づく方向に向かって降段していく。階段部SPfは、メモリ領域MR寄りの位置で階段部SPと対向するようにX方向に延び、階段部SPに近付く方向に向かって降段していく。
階段部SPsは、階段部SP,SPfの間の位置で、階段部SP,SPfのY方向片側の板状コンタクトLI近傍に配置される。階段部SPsは、Y方向に隣接するもう一方側の板状コンタクトLIと対向するようにY方向に延び、もう一方側の板状コンタクトLIに近付く方向に向かって降段していく。
ここで、階段部SPf,SPsにおいては、各段のテラス部分が階段部SPのテラス部分よりも短い。このため、階段部SPf,SPsは、階段部SPよりも急峻な形状を有し、階段長、つまり、最上段から最下段までの長さが階段部SPよりも短い。
このように階段部SP,SPf,SPsが配置されることで、階段領域SRでは、積層体LMが擂り鉢状に窪んだ形状となっている。この擂り鉢状の領域には、階段部SP,SPf,SPsの上面を覆うように、酸化シリコン層等の絶縁層51が配置されている。上述の絶縁層52~54は絶縁層51の上面をも覆う。
なお、階段領域SRにおいて、絶縁層51は、ワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSの階段状の形状に沿うように配置された図示しない窒化シリコン層等の絶縁層を介して階段部SP,SPf,SPs上に配置されている。
階段部SPの各段を構成するワード線WL、及び選択ゲート線SGD,SGSには、絶縁層52,51を貫通するコンタクトCCが接続されている。また、選択ゲート線SGDに接続するコンタクトCCは、階段部SPfの選択ゲート線SGDによる階段部分にも配置されている。
コンタクトCCは、コンタクトCCの外周を覆う絶縁層56と、絶縁層56の内側に充填されるタングステン層または銅層等の導電層22とを有する。導電層22は、絶縁層53中に配置されるプラグV0を介して、絶縁層54中に配置される上層配線MXと接続される。この上層配線MXは、上述のとおり、例えば板状コンタクトLIを介してY方向に隣接する貫通コンタクト領域TPの貫通コンタクトC4と接続されている。
このような構成により、各層のワード線WL、及びワード線WLの上下層の選択ゲート線SGD,SGSを電気的に引き出すことができる。すなわち、上記構成により、周辺回路CUAから、貫通コンタクトC4、コンタクトCC、及びワード線WL等を介してメモリセルMCに所定の電圧を印加して、メモリセルMCを記憶素子として動作させることができる。
ここで、図2(b)は、階段部SPの最下段から3段目の断面を示している。つまり、図2(b)は、最下層のワード線WLから2番目のワード線WLがテラス面となった部分を示している。図2(b)において、階段領域SRの中央部に示す板状コンタクトLIのY方向の両側には、それぞれ階段部SPが配置されている。それぞれの階段部SPのY方向における板状コンタクトLIの反対側には、それぞれ階段部SPsが配置されている。
また、階段部SP,SPf,SPsを含む階段領域SRには、絶縁層51、積層体LM、上部ソース線DSLb、及び中間絶縁層SCOを貫通して、下部ソース線DSLaに到達する複数の柱状部HRが分散して配置されている。
複数の第2のピラーとしての柱状部HRは、コンタクトCCとの干渉を回避しつつ、千鳥状またはグリッド状の配置を取る。個々の柱状部HRは、XY平面に沿う方向の断面形状として、例えば円形、楕円形、または小判型等の形状を有する。
複数の柱状部HRのそれぞれは、上述のピラーPLが有する層構造のうち、例えば電荷蓄積層CTに相当する部位を有しておらず、半導体記憶装置1の機能には寄与しない。後述するように、柱状部HRは、犠牲層と絶縁層とが積層された積層体から積層体LMを形成する際、これらの構成を支持する役割を持つ。
より具体的には、柱状部HRは、積層体LM内を積層方向に延びるダミー層TBd,CNd,CRdを有する。
図2(e)に示すように、ダミー層TBdは、柱状部HRの外周側から、第4の絶縁層としてのダミー層BKd、及び第3の絶縁層としてのダミー層TNdがこの順に積層された多層構造を有する。ダミー層TBdは上述のピラーPLのメモリ層MEに相当し、ダミー層TBdに含まれるダミー層BKd,TNdは、それぞれピラーPLのブロック絶縁層BK及びトンネル絶縁層TNに相当する。
ただし、ダミー層TBdは、ピラーPLのメモリ層MEとは異なり、電荷蓄積層CTに相当する層を含まない。また、ダミー層TBdは、上部ソース線DSLbから下部ソース線DSLaに至る柱状部HRの側面に途切れることなく配置される。また、ダミー層TBdは柱状部HRの下端部にも配置されている。
ダミー層CNdは、ダミー層TBdの内側で、絶縁層51、積層体LM、上部ソース線DSLb、及び中間絶縁層SCOを貫通して下部ソース線DSLaに到達している。ダミー層CNdは、上述のピラーPLのチャネル層CNに相当する。
ただし、上部ソース線DSLbから下部ソース線DSLaに至るダミー層CNdの側面にはダミー層TBdが配置されており、ダミー層CNdは、直接的には中間絶縁層SCOと接していない。ダミー層CNdの更に内側には第2の絶縁層としてのダミー層CRdが充填されている。ダミー層CRdは、上述のピラーPLのコア層CRに相当し、柱状部HRの芯材となる。
また、複数の柱状部HRのそれぞれは、上端部にダミー層CPdを有する。ダミー層CPdは、少なくともダミー層CNdの上端部を覆うように絶縁層52中に配置され、ダミー層CNdと接続されている。ダミー層CPdは、上述のピラーPLのキャップ層CPに相当する。なお、柱状部HRがダミー層CPdを有していなくともよい。
柱状部HRに含まれる各層は、対応するピラーPLの各層と同種の材料を含む。つまり、ダミー層TBdのダミー層BKd,TNd、並びにダミー層CRdは、例えば酸化シリコン層等である。ダミー層CNd,CPdは、例えばポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等の半導体層である。ここで、ダミー層CNd等に含まれる半導体層は、例えば他のダミー層BKd,TNd,CRdに含まれる材料よりもヤング率が高く、硬くて変形し難い性質を有する。
なお、複数の柱状部HRは、貫通コンタクト領域TPにおいても、貫通コンタクトC4との干渉を回避しつつ分散して配置されている。また、複数の柱状部HRは、積層体LMのXY方向両端部のダミーの階段部にも分散して配置されている。
次に、階段領域SRにおける各構成の配置を図3に示す。図3は、実施形態にかかる半導体記憶装置1の階段領域SRを含む上面図である。ただし、図3においては、絶縁層51~54、プラグV0,CH、ビット線BL、及び上層配線MX等の一部の構成が省略されている。なお、階段部SP,SPfに示す複数の破線は、階段部SP,SPfの各段を表している。
図3に示すように、複数の板状コンタクトLIは、互いにY方向に並んでメモリ領域MRから階段領域SRに亘ってX方向に沿う方向に積層体LM内を延びている。複数の板状コンタクトLIによって分割される積層体LMの領域は、ブロック領域BLKとも呼ばれる。
ブロック領域BLK内において、選択ゲート線SGDは、更に複数の分離層SHEによって分離されている。分離層SHEは、選択ゲート線SGDを貫通し、選択ゲート線SGD直下の絶縁層OLに到達する酸化シリコン層等の絶縁層である。
分離層SHEは、メモリ領域MRから階段部SPfの最上段、つまり、選択ゲート線SGDによる階段部分に亘って、積層体LMをX方向に沿う方向に延びている。階段部SPfにX方向で対向する階段部SP側においても、分離層SHEは、階段部SPの最上段である選択ゲート線SGDによる階段部分から、X方向に更に離れたメモリ領域MRに亘って、積層体LMをX方向に沿う方向に延びている。
換言すれば、分離層SHEが、積層体LMの最上層の導電層を含む1つ以上の導電層を貫通するとともに、積層体LMのX方向に沿う方向に延びていることで、これらの導電層を複数の選択ゲート線SGDの区画に分離している。
階段部SPfの選択ゲート線SGDによる階段部分には、分離層SHEで分離された領域ごとに、選択ゲート線SGDと接続されるコンタクトCCが配置されている。また、階段部SPの選択ゲート線SGS及びワード線WLによる階段部分には、板状コンタクトLIで分割されたブロック領域BLKごとに、選択ゲート線SGSまたはワード線WLに接続されるコンタクトCCが配置されている。
また、上述のように、階段部SPの選択ゲート線SGDによる階段部分、つまり、図3上方の紙面から外れた位置には、分離層SHEで分離された領域ごとに、選択ゲート線SGDと接続されるコンタクトCCが配置されている。このように、ブロック領域BLK内で更に複数の領域に分割される選択ゲート線SGDに対し、階段部SP,SPfの両方にコンタクトCCを配置することで、X方向両側のメモリ領域MR内の個々の選択ゲートSTDに対して所定の電圧を印加することができる。
柱状部HRは、階段部SP,SPf,SPsを含む階段領域SRの全体に亘り、分散して配置されている。積層体LMの同じ高さ位置において、柱状部HRのXY平面に沿う方向の断面積は、例えばピラーPLのXY平面に沿う方向の断面積よりも大きい。また、複数の柱状部HR間のピッチは、例えば複数のピラーPL間のピッチよりも大きく、積層体LMにおけるワード線WLの単位面積あたりの柱状部HRの配置密度は、ワード線WLの単位面積あたりのピラーPLの配置密度よりも低い。
このように、例えば柱状部HRに比べて、ピラーPLの断面積を小さく構成し、狭ピッチとすることで、所定サイズの積層体LM内に高密度に多数のメモリセルMCを形成することができ、半導体記憶装置1の記憶容量を高めることができる。一方、柱状部HRは、専ら積層体LMを支持するために用いられるので、例えばピラーPLのように断面積が小さく狭ピッチの精密な構成としないことで、製造負荷を減らすことができる。
(半導体記憶装置の製造方法)
次に、図4~図14を用いて、実施形態の半導体記憶装置1の製造方法について説明する。図4~図14は、実施形態にかかる半導体記憶装置1の製造方法の手順の一部を順に例示する図である。なお、図4~図14に示す処理の前に、基板SB上に周辺回路CUAが形成され、周辺回路CUAを覆う絶縁層50が形成済みであるものとする。
次に、図4~図14を用いて、実施形態の半導体記憶装置1の製造方法について説明する。図4~図14は、実施形態にかかる半導体記憶装置1の製造方法の手順の一部を順に例示する図である。なお、図4~図14に示す処理の前に、基板SB上に周辺回路CUAが形成され、周辺回路CUAを覆う絶縁層50が形成済みであるものとする。
まずは、図4に階段部SPが形成される様子を示す。図4は、後に階段領域SRとなる領域のY方向に沿う断面を示している。
図4(a)に示すように、絶縁層50上に、下部ソース線DSLa、中間絶縁層SCO、及び上部ソース線DSLbをこの順に形成する。中間絶縁層SCOは、例えば酸化シリコン層等である。
また、上部ソース線DSLb上に、複数の絶縁層NLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された積層体LMsを形成する。絶縁層NLは、例えば窒化シリコン層等であり、後に導電材料に置き換えられてワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSとなる犠牲層として機能する。
図4(b)に示すように、積層体LMsの一部領域において、絶縁層NLと絶縁層OLとを階段状に掘り下げて、階段部SPを形成する。階段部SPは、フォトレジスト層等のマスクパターンのスリミングと、積層体LMsの絶縁層NLと絶縁層OLとのエッチングを複数回繰り返すことで形成される。
すなわち、積層体LMsの上面に、階段部SPの形成位置に開口部を有するマスクパターンを形成し、例えば絶縁層NLと絶縁層OLとを1層ずつエッチング除去する。また、酸素プラズマ等による処理で、開口部のマスクパターン端部を後退させて開口部を広げ、絶縁層NLと絶縁層OLとを更に1層ずつエッチング除去する。このような処理を複数回繰り返すことで、マスクパターンの開口部における絶縁層NLと絶縁層OLとが階段状に掘り下げられていく。
また、上記の処理を所定回数繰り返すごとに、マスクパターンを新たに形成し直して、マスクパターンの層厚が所定以上に維持されるようにする。このとき、マスクパターンの開口部の位置を調整することで、比較的なだらかに傾斜する階段部SPと、急峻なダミーの階段部SPf,SPsとが形成される。同様に、積層体LMsのX方向の両端部およびY方向の両端部におけるマスクパターンの端部位置を調整することで、階段部SPf,SPsと同様、急峻なダミーの階段部が積層体LMsの4つの端部にそれぞれ形成される。
図4(b)は、このように形成された階段部SPの最下段から3段目の断面図である。図4(b)に示す断面は、後に形成される板状コンタクトLIによって、2つの階段部SPに分離される。また、それぞれの階段部SPの積層体LMsのY方向片側には、階段部SPsが形成されている。
図4(c)に示すように、階段部SPを覆い、積層体LMsの上面の高さまで達する酸化シリコン層等の絶縁層51を形成する。つまり、絶縁層51は、階段部SP,SPs,SPfで囲まれた擂り鉢状の領域に形成される。このとき、階段部SPにおける絶縁層NLの階段状の形状に沿って図示しない窒化シリコン層等の絶縁層を形成しておき、その絶縁層を介して階段領域SRに絶縁層51を形成する。
また、絶縁層51は、ダミーの階段部を4つの端部にそれぞれ有する積層体LMsの周辺領域にも形成される。積層体LMsの上面、及び絶縁層51の上面には、これらを覆う絶縁層52が更に形成される。
次に、図5~図8に、ピラーPL及び柱状部HRが形成される様子を示す。図5は、図4と同様、階段部SPを含む領域のY方向に沿う断面を示している。
図5(a)に示すように、階段部SP,SPs,SPfで囲まれた擂り鉢状の領域に、絶縁層52,51、積層体LMs、上部ソース線DSLb、及び中間絶縁層SCOを貫通し、下部ソース線DSLaに到達する複数のホールHLを形成する。
図5(b)に示すように、ホールHL内にダミー層TBdを形成する。このとき、ダミー層TBdは絶縁層52の上面にも形成される。上述のように、ダミー層TBdは、酸化シリコン層等のダミー層BKd,TNdを含み、ダミー層BKd,TNd間にはピラーPLの電荷蓄積層CTに相当する層を含まない。
図5(c)に示すように、ホールHL内のダミー層TBdの内側にダミー層CNdを形成する。ダミー層CNdは、ダミー層TBdを介して絶縁層52の上面にも形成される。上述のように、ダミー層CNdは、例えばポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等の半導体層である。
また、ホールHL内のダミー層CNdの内側に、酸化シリコン層等のダミー層CRdを充填する。ダミー層CRdは、ダミー層TBd,CNdを介して絶縁層52の上面にも形成される。
図6は、後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面を示している。ただし、上述のように、ピラーPLは、円形、楕円形、または小判型等であるので、断面の方向を問わず同様の断面形状を有する。
図6(a)に示すように、メモリ領域MRが形成されることとなる領域においては、下部ソース線DSLa、中間犠牲層SCN、及び上部ソース線DSLb上に積層体LMsが形成され、積層体LMs上に絶縁層52が形成されている。中間犠牲層SCNは、窒化シリコン層等を含み、後に導電性のポリシリコン層等に置き換えられて中間ソース線BSLとなる。この状態において、絶縁層52及び積層体LMsを貫通し、下部ソース線DSLaに到達する複数のメモリホールMHを形成する。
図6(b)に示すように、メモリホールMH内に、メモリホールMHの外周側から順に、ブロック絶縁層BK、電荷蓄積層CT、及びトンネル絶縁層TNが積層されたメモリ層MEを形成する。メモリ層MEは絶縁層52の上面にも形成される。上述のように、ブロック絶縁層BK及びトンネル絶縁層TNは例えば酸化シリコン層等であり、電荷蓄積層CTは例えば窒化シリコン層等である。
図6(c)に示すように、メモリ層MEの内側に、ポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等のチャネル層CNを形成する。チャネル層CNは、メモリ層MEを介して絶縁層52の上面にも形成される。
また、チャネル層CNの更に内側に、酸化シリコン層等のコア層CRを充填する。コア層CRは、メモリ層ME及びチャネル層CNを介して絶縁層52の上面にも形成される。
なお、上述の図5及び図6の処理は、処理順の入れ替えが可能である。つまり、図5の処理に先駆けて図6の処理を行ってもよい。
また、図5及び図6に示す処理のうち、ホールHL内にダミー層TBdを形成する処理、及びメモリホールMH内にメモリ層MEを形成する処理を除く処理を並行して行ってもよい。
つまり、階段部SPにホールHLを形成し、メモリ領域MRにメモリホールMHを形成する処理は並行して行うことができる。また、ホールHL内にダミー層CNd,CRdを形成し、メモリホールMH内にチャネル層CN及びコア層CRを形成する処理は並行して行うことができる。
ホールHL内にダミー層TBdを形成する際には、メモリホールMHをマスク層等で塞いでおき、メモリホールMH内にメモリ層MEを形成する際には、ホールHLをマスク層等で塞いでおくことができる。
図7及び図8は、後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面、及び階段部SPを含む領域のY方向に沿う断面を示している。つまり、図7及び図8の(Aa)~(Ac)は後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面図であり、図7及び図8の(Ba)~(Bc)は、階段部SPを含む領域のY方向に沿う断面における図7及び図8の(Aa)~(Ac)に対応する処理を示す。
図7(Aa)に示すように、絶縁層52の上面、及びメモリホールMH内のコア層CRをエッチバックする。このとき、下地のチャネル層CNをストッパ層として、チャネル層CNとの選択比をとりながらコア層CRをエッチングすることで、メモリホールMH内のコア層CR部分が陥没し、メモリホールMH上端部に窪みDNが形成される。また、絶縁層52上面のコア層CRが除去されて、チャネル層CNが露出する。
図7(Ab)に示すように、絶縁層52の上面、及びメモリホールMH内のチャネル層CNをエッチバックする。このとき、下地のメモリ層MEをストッパ層として、メモリ層MEとの選択比をとりながらチャネル層CNをエッチングすることで、メモリホールMH内のチャネル層CN部分が下方へ後退し、メモリホールMH上端部の窪みDNが拡張される。窪みDNの中央部分にはコア層CRの上端部が突出する。また、絶縁層52上面のチャネル層CNが除去されて、メモリ層MEが露出する。
図7(Ac)に示すように、絶縁層52の上面、及びメモリホールMH内のメモリ層MEをエッチバックする。このとき、下地の絶縁層52が除去されないようエッチング量を調整する。これにより、メモリホールMH内のメモリ層ME部分が下方へ後退し、メモリホールMH上端部の窪みDNが更に拡張される。窪みDNの中央部に突出していたコア層CR上端部も除去されて、窪みDNの底面が略平坦となる。また、絶縁層52上のメモリ層MEが除去されて、絶縁層52が露出する。
図7(Ac)の処理後、窪みDNの底面が絶縁層52内の高さ位置に留まり、最上層の絶縁層NLにまで到達しないよう、図7(Aa)~(Ac)までの処理が制御される。
図7(Ba)に示すように、メモリホールMHに対する図7(Aa)の上記処理により、絶縁層52の上面、及びホールHL内のダミー層CRdがエッチバックされ、ホールHL上端部に窪みDNrが形成される。また、絶縁層52上面のダミー層CRdが除去されて、ダミー層CNdが露出する。
図7(Bb)に示すように、メモリホールMHに対する図7(Ab)の上記処理により、絶縁層52の上面、及びホールHL内のダミー層CNdがエッチバックされ、ホールHL上端部の窪みDNrが拡張される。窪みDNrの中央部分にはダミー層CRdの上端部が突出する。また、絶縁層52上面のダミー層CNdが除去されて、ダミー層TBdが露出する。
図7(Bc)に示すように、メモリホールMHに対する図7(Ac)の上記処理により、絶縁層52の上面、及びホールHL内のダミー層TBdがエッチバックされ、ホールHL上端部の窪みDNrが更に拡張される。窪みDNrの中央部に突出していたダミー層CRd上端部も除去されて、窪みDNrの底面が略平坦となる。また、絶縁層52上のダミー層TBdが除去されて、絶縁層52が露出する。
図8(Aa)(Ba)に示すように、窪みDN,DNrの内部をポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等で充填してキャップ層CP及びダミー層CPdをそれぞれ形成する。
図8(Ab)(Bb)に示すように、キャップ層CP及びダミー層CPdのそれぞれの上面と共に絶縁層52をエッチバックする。これにより、絶縁層52、キャップ層CP、及びダミー層CPdの厚さが減少する。
図8(Ac)(Bc)に示すように、エッチバックにより薄くなった絶縁層52を積み増す。これにより、キャップ層CP及びダミー層CPdの上面が絶縁層52に覆われる。
以上により、複数のピラーPL及び複数の柱状部HRが形成される。ただし、この段階では、ピラーPLのチャネル層CNは、全体をメモリ層MEに覆われており、後に中間ソース線BSLとなる中間犠牲層SCNとは接続されていない。
なお、柱状部HRは、半導体記憶装置1の機能に寄与しないダミーの構成である。したがって、柱状部HRはダミー層CPdを有していなくともよく、柱状部HRに対し図8の処理を行わなくともよい。この場合、柱状部HRの窪みDNrは、例えば絶縁層52等で埋め戻すことができる。
次に、図9~図11に中間ソース線BSL及びワード線WLを形成する様子を示す。
図9及び図10は、図8(Aa)~図8(Ac)等と同様、後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面を示している。
図9(a)に示すように、絶縁層52、積層体LMs、及び上部ソース線DSLbを貫通し、中間犠牲層SCNに到達するスリットSTを形成する。スリットSTは積層体LMs内をX方向に沿う方向にも延びている。
図9(b)に示すように、スリットSTのY方向に向かい合う側壁に絶縁層55pを形成する。
なお、図9(a)~(b)の処理と並行して、貫通コンタクト領域TPにおいて、後に貫通コンタクトC4となるコンタクトホール、及び後に板状部BRとなるスリットを形成してもよい。
すなわち、図9(a)にてスリットSTを形成する際、絶縁層52、積層体LMs、及びソース線SLを貫通して絶縁層50に到達するコンタクトホールを形成する。また、コンタクトホールをY方向両側から挟み込むように、絶縁層52、積層体LMs、及び上部ソース線DSLbを貫通して、中間犠牲層SCNに到達するスリットを形成する。
また、図9(b)にてスリットSTの側壁に絶縁層55pを形成する際、コンタクトホール及びスリットの側壁と底面とに絶縁層を形成する。その後、コンタクトホール内の絶縁層の更に内側に、アモルファスシリコン層等の犠牲層を充填し、これ以降に行われる処理の影響を受けないようコンタクトホールを保護する。
図9(c)に示すように、絶縁層55pで側壁を保護されたスリットSTを介して、例えば熱リン酸等の中間犠牲層SCNの除去液を流入させて、下部ソース線DSLa及び上部ソース線DSLbに挟まれた中間犠牲層SCNを除去する。
これにより、下部ソース線DSLaと上部ソース線DSLbとの間にギャップ層GPsが形成される。また、ピラーPL外周部のメモリ層MEの一部がギャップ層GPs内に露出する。このとき、スリットSTの側壁は絶縁層55pで保護されているので、積層体LMs内の絶縁層NLまでもが除去されてしまうことが抑制される。
図10(a)に示すように、スリットSTを介してギャップ層GPs内に適宜、薬液を流入させて、ギャップ層GPs内に露出したブロック絶縁層BK、電荷蓄積層CT、及びトンネル絶縁層TNを順次、除去する。これにより、ピラーPLの一部側壁からメモリ層MEが除去され、内側のチャネル層CNの一部がギャップ層GPs内に露出する。
図10(b)に示すように、絶縁層55pで側壁を保護されたスリットSTから、例えばアモルファスシリコン等の原料ガスを注入し、ギャップ層GPsをアモルファスシリコン等で充填する。また、基板SBを加熱処理して、ギャップ層GPs内に充填されたアモルファスシリコンを多結晶化してポリシリコン等を含む中間ソース線BSLを形成する。
これにより、ピラーPLのチャネル層CNの一部が、中間ソース線BSLを介して側面でソース線SLと接続される。
図10(c)に示すように、スリットST側壁の絶縁層55pを一旦除去する。
なお、ダミーの構成である柱状部HRは、ソース線SLと電気的な導通を有さないことが好ましい。上述のように、メモリ領域MRを除く階段領域SR、貫通コンタクト領域TP等の柱状部HRが配置される領域においては、下部ソース線DSLa及び上部ソース線DSLb間に中間犠牲層SCNは配置されず、中間絶縁層SCOが配置されている。このため、図9及び図10の処理に際しては、階段領域SR、貫通コンタクト領域TP等では中間犠牲層SCNの除去、ダミー層TBdの除去、及び中間ソース線BSLの形成等は行われない。
図11は、後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面、及び後に貫通コンタクト領域TPとなる領域のY方向に沿う断面を示している。つまり、図11(Aa)及び図11(Ab)は、上述の図9及び図10等と同様、後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面図である。図11(Ba)及び図11(Bb)は、後に貫通コンタクト領域TPとなる領域のY方向に沿う断面における図11(Aa)及び図11(Ab)にそれぞれ対応する処理を示す。
図11(Aa)に示すように、側壁の絶縁層55pが除去されたスリットSTから積層体LMs内部へと、例えば熱リン酸等の絶縁層NLの除去液を流入させて、積層体LMsの絶縁層NLを除去する。これにより、絶縁層OL間の絶縁層NLが除去された複数のギャップ層GPを有する積層体LMgが形成される。
図11(Ba)に示すように、後に貫通コンタクト領域TPとなる領域では、側壁および底面に絶縁層57が形成され、絶縁層57内が犠牲層23sによって充填されたコンタクトホールC4sが形成されている。また、コンタクトホールC4sをY方向両側から挟み込み、側壁および底面に絶縁層58が形成されたスリットBRsが形成されている。
このような状態の貫通コンタクト領域TPにおいても、メモリ領域MRにおける上記処理により、絶縁層NLが除去されて複数のギャップ層GPを有する積層体LMgが形成される。ただし、コンタクトホールC4sが形成された領域には、その領域をY方向両側から挟み込むスリットBRsに阻まれて、絶縁層NLの除去液が流入しない。このため、この領域においては、絶縁層OL間の絶縁層NLが維持される。
なお、複数のギャップ層GPを含む積層体LMgは脆弱な構造となっている。メモリ領域MRにおいては、複数のピラーPLがこのような脆弱な積層体LMgを支持する。貫通コンタクト領域TPにおいては、複数の柱状部HRが積層体LMgを支持する。複数の柱状部HRは、階段領域SR、並びに積層体LMgのX方向両端部およびY方向両端部の階段部においても積層体LMgを支持する。
このようなピラーPL及び柱状部HR等の支持構造によって、残った絶縁層OLが撓んだり、積層体LMgが歪んだり倒壊したりすることが抑制される。
図11(Ab)(Bb)に示すように、スリットSTから積層体LMg内部へと、例えばタングステンまたはモリブデン等の導電材の原料ガスを注入し、積層体LMgのギャップ層GPを導電材で充填して複数のワード線WLを形成する。これにより、複数のワード線WLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された積層体LMが形成される。また、最下層のワード線WLの更に下層には、絶縁層OLを介して選択ゲート線SGSが形成される。
ただし、上述の絶縁層NLが残った領域内においては、ワード線WL等は形成されず、複数の絶縁層NLと複数の絶縁層OLとが交互に積層された絶縁部NRとなる。
以上のように、中間犠牲層SCNから中間ソース線BSLを形成する処理、及び絶縁層NLからワード線WLを形成する処理をリプレース処理とも呼ぶ。
なお、図11(Ab)(Bb)において、最上層のワード線WLの更に上層には、絶縁層OLを介して導電層24が形成されることとしている。この導電層24は、以下に述べる分離層SHEが形成されることにより、選択ゲート線SGDのパターンに区画されることとなる。
図12に、分離層SHEが形成される様子を示す。図12は、図11(Aa)及び図11(Ab)等とは異なるメモリ領域MRのY方向に沿う断面を示している。
図12(a)に示すように、これまでの処理にて、メモリ領域MRには、複数のピラーPLが所定の周期を保って形成されている。
図12(b)に示すように、絶縁層52及び選択ゲート線SGDとなる導電層24を貫通するとともに、積層体LMを概ねX方向に沿う方向に延びる溝部TRが形成される。ここでは、実施形態の半導体記憶装置1が、選択ゲート線SGDを1つのみ有することとしているので、溝部TRは、最上層の導電層24を貫通し、その直下の絶縁層OLに到達している。
また、図12(b)に示す例では、所定の周期で並ぶ複数のピラーPLのうち、1つのピラーPLの直上に溝部TRが形成されている。複数のピラーPLを形成する際には、ピラーPL配列の周期性が維持されるよう、分離層SHEが形成される位置にもピラーPLが配置されることがあるためである。
この場合、ピラーPLの上部構造は、溝部TRによって消失し、このようなピラーPLには実効的なメモリセルMCが形成されない。このため、溝部TRが形成されたピラーPLは、半導体記憶装置1の機能に寄与しないダミーのピラーPLdとなる。
図12(c)に示すように、溝部TR内を酸化シリコン層等の絶縁層59で充填する。これにより、分離層SHEが形成され、ワード線WL上層の導電層24が選択ゲート線SGDのパターンに区画される。
次に、図13及び図14にコンタクトCCを形成する様子を示す。図13は、メモリ領域MR及び階段領域SRを含むX方向に沿う断面図であって、図2(a)に対応している。図14は、階段部SPのX方向に沿う一部拡大断面図である。
図13に示すように、絶縁層52,51を貫通し、階段部SPの各段を構成するワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSに、それぞれ到達する複数のコンタクトホールHLcを形成する。また、絶縁層52を貫通し、階段部SPfの最上段を構成する選択ゲート線SGDに到達するコンタクトホールHLcを形成する。
これらの複数のコンタクトホールHLcは例えば一括して形成される。ただし、これらのコンタクトホールHLcは、それぞれ到達深さが異なっている。このため、階段部SP,SPfには、上述のように、これらの階段部SP,SPfを覆う窒化シリコン層等の絶縁層が予め形成されている。以下、図14に示すように、この絶縁層をストッパ層として利用しつつ、複数のコンタクトホールHLcが形成される。
図14(a)に示すように、例えば階段部SPの各段のワード線WLは、酸化シリコン層等の絶縁層51aを介して、上面および側面を第6の絶縁層としてのストッパ層STPによって覆われている。上述の絶縁層51は、絶縁層51a及びストッパ層STPを介して階段部SP上に形成されている。
ただし、ストッパ層STPは、上述のスリットSTの形成位置を避けて配置されており、スリットSTとは接触していない。これにより、ワード線WLへのリプレース時、例えば窒化シリコン層等であるストッパ層STPまでもが導電層に置き換わってしまうことが抑制される。
階段部SPに複数のコンタクトホールHLcを形成する際には、窒化シリコン層等であるストッパ層STPに対して選択比を有し、酸化シリコン層等である絶縁層52,51を選択的に除去できるエッチング条件を使用する。これにより、複数のコンタクトホールHLcの底面が、それぞれ異なる深さのストッパ層STPに到達した時点で、コンタクトホールHLcのエッチングを一旦停止させることができる。
図14(b)に示すように、その後、ストッパ層STPを対象とするエッチングを行う。これにより、複数のコンタクトホールHLcの下端部が、それぞれ異なる深さ位置でストッパ層STPを貫通して、ストッパ層STP下方の絶縁層51aに到達する。
図14(c)に示すように、その後、タングステン層等であるワード線WLに対して選択比を有し、絶縁層51aを選択的に除去できるエッチング条件を使用して、それぞれのコンタクトホールHLcの底面を、対応するワード線WLに到達させる。
これにより、例えば、接続対象のワード線WLを貫通してしまうことを抑制しつつ、到達深さがそれぞれ異なる複数のコンタクトホールHLcを形成することができる。ただし、図14(b)のストッパ層STPを除去する処理、及び図14(c)の絶縁層51aを除去する処理を一括して行ってもよい。この場合、例えばワード線WLに対して選択比を有し、ストッパ層STP及び絶縁層51aを共に除去することが可能なエッチング条件を用いることができる。
その後、コンタクトホールHLcの側壁を覆う絶縁層56(図2(a)参照)を形成し、絶縁層56の更に内側に導電層22(図2(a))を充填する。これにより、複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSにそれぞれ接続される複数のコンタクトCCが形成される。
階段部SP,SPfにコンタクトCCを形成した後、あるいは、コンタクトCCの形成に先駆けて、貫通コンタクト領域TPに貫通コンタクトC4を形成する。すなわち、コンタクトホールC4s内の犠牲層23s及びコンタクトホールC4s底面の絶縁層57を除去し、コンタクトホールC4s側壁の絶縁層57内側に導電層23(図2(b)参照)を充填する。これにより、絶縁層50中の下層配線D2を介して周辺回路CUAに接続される貫通コンタクトC4が形成される。
また、貫通コンタクトC4の形成前あるいは形成時等のタイミングで、スリットSTの側壁に絶縁層55を形成し、絶縁層55内に導電層21を充填して、ソース線コンタクトとなる板状コンタクトLIを形成する。ただし、スリットST内に導電層21を形成することなく絶縁層55等を充填し、ソース線コンタクトとしての機能を有さない板状部材を形成してもよい。
また、絶縁層52上に絶縁層53を形成し、絶縁層53を貫通して、板状コンタクトLI、貫通コンタクトC4、及びコンタクトCCにそれぞれ接続されるプラグV0を形成する。また、絶縁層53,52を貫通して、ピラーPLに接続されるプラグCHを形成する。更に、絶縁層53上に絶縁層54を形成し、プラグV0,CHにそれぞれ接続される上層配線MX及びビット線BL等を形成する。
なお、例えばデュアルダマシン法等を用いることにより、プラグV0,CH、上層配線MX、及びビット線BL等を一括して形成してもよい。
以上により、実施形態の半導体記憶装置1が製造される。
3次元不揮発性メモリ等の半導体記憶装置の製造工程において、積層体中の犠牲層を導電層に置き換えて、導電層と絶縁層とが積層された積層体を形成することがある。この場合、リプレース中に複数のギャップ層を含む脆弱な積層体を支持するため、階段領域等に柱状部が配置されることがある。柱状部は、例えば積層体を貫通するホール内に酸化シリコン層等の絶縁層が充填された構造を有する。
しかしながら、柱状部を絶縁層等から構成した場合、その後の製造工程における熱的な処理によって、柱状部を構成する絶縁層が収縮することがある。また、複数の柱状部の収縮により、これらの柱状部が配置された階段領域等において、その領域全体が、他の領域に比べて積層体の積層方向に沈み込んでしまうことがある。つまり、製造途中の半導体記憶装置の上面が凹凸を有することとなってしまう。柱状部の収縮による沈み込みは、積層構造を有する貫通コンタクト領域等よりも、単一の絶縁層で厚く覆われた階段領域等でより顕著である。
このような沈み込みが起きると、例えばリソグラフィ技術を用いた処理等において、沈み込みが起きた領域で照準が合わずに正常な露光がされないことがある。また、例えばホールまたは溝等に埋め込んだ金属材を積層体上面から研磨除去する処理等において、沈み込みが起きた領域に金属材の研磨残りが発生してしまったりすることがある。
実施形態の半導体記憶装置1によれば、柱状部HRは、積層体LM内を積層体LMの積層方向に延びるダミー層CRdと、ダミー層CRdの側壁を覆うダミー層CNdと、ダミー層CNdの側壁を覆うダミー層TNdと、電荷蓄積層CTに相当する層を介することなくダミー層TNdの側壁を覆うダミー層BKdと、を含む。
上述のように、半導体層であるダミー層CNdは、例えば酸化シリコン層等の絶縁層よりもヤング率が高く、硬くて熱収縮し難い性質を有する。柱状部HRがダミー層CNdを有することで、柱状部HRの熱収縮を抑制し、柱状部HRが配置された階段領域SR等が、他の領域に対して沈み込んでしまうことを抑制できる。
また、ヤング率の高い半導体層であっても、例えば体積が増すと熱処理によって凝集が起こる場合がある。柱状部HRの芯材としてダミー層CRdを配置し、薄層状のダミー層CNdで覆うことで、ダミー層CNdが凝集することを抑制し、階段領域SRの沈み込みをよりいっそう抑制することができる。
また、スリットSTを形成する際、位置ずれ、またはスリットST幅の拡張等が発生することにより、スリットSTとその近傍の柱状部HRとが接触してしまうことがある。柱状部HRに電荷蓄積層CTに相当する窒化シリコン層等が含まれていた場合、スリットSTと接触した柱状部HRの窒化シリコン層がスリットST内に露出し、絶縁層NLのワード線WLへのリプレース時に、露出部分を介して柱状部HR内部の窒化シリコン層の一部または全体が、導電層へと置き換えられてしまう恐れがある。これにより、柱状部HR内部の複数のワード線WL間に跨る位置に導電層が形成され、複数のワード線WL間で耐圧不足となってしまう懸念がある。
柱状部HRを電荷蓄積層CTに相当する層を有さない構成とすることで、仮に柱状部HRがスリットSTと接触してしまった場合でも、ワード線WL間の耐圧不足が生じてしまうことを抑制し、半導体記憶装置1の電気特性に影響を及ぼすのを抑制することができる。
また、スリットSTと柱状部HRとが接触し、柱状部HRのダミー層CNdがスリットST内に露出した場合には、その後の処理によって、ダミー層CNdの露出面が酸化されうるほか、ワード線WLへのリプレース処理後にはスリットST側壁に絶縁層55が形成される。このため、例えばスリットST内に露出したダミー層CNdと、その後にスリットST内に充填される導電層21とが電気的に導通してしまうこと等が抑制される。
以上のように、実施形態の半導体記憶装置1によれば、積層体LMを支持する柱状部HRの構造を適正化することができる。
(変形例1)
次に、図15~図17を用いて、実施形態の変形例1の半導体記憶装置2について説明する。変形例1の半導体記憶装置2は、上述の柱状部HRに加え、ピラーPLと同じ層構造を有する柱状部HRmを備える点が、上述の実施形態とは異なる。以下、上述の実施形態と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を省略することがある。
次に、図15~図17を用いて、実施形態の変形例1の半導体記憶装置2について説明する。変形例1の半導体記憶装置2は、上述の柱状部HRに加え、ピラーPLと同じ層構造を有する柱状部HRmを備える点が、上述の実施形態とは異なる。以下、上述の実施形態と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を省略することがある。
図15は、実施形態の変形例1にかかる半導体記憶装置2の階段部SP2の構成の一例を示す断面図である。図15(a)は、階段領域SR2を含むY方向に沿う断面図である。図15(b)は、階段領域SR2に配置される柱状部HRの断面を示す部分拡大図である。図15(c)は、階段領域SR2に配置される柱状部HRmの断面を示す部分拡大図である。
図15(a)に示すように、半導体記憶装置2の階段領域SR2には、層構造の異なる2種類の柱状部HR,HRmが分散して配置されている。
柱状部HRは、少なくとも板状コンタクトLIに隣接する位置に、板状コンタクトLIに沿ってY方向に並んで配列されている。柱状部HRが、コンタクトCCに隣接する位置を除く、階段領域SR全体に分散して配置されていてもよい。
図15(b)に示すように、柱状部HRは、上述の実施形態の半導体記憶装置1が備える柱状部HRと同様の構成を有する。すなわち、図15(b)は、上述の実施形態の図2(e)の再掲である。
第3のピラーとしての柱状部HRmは、積層体LM内を積層体LMの積層方向に延び、少なくともコンタクトCCに隣接する位置に、積層体LMの積層方向から見てコンタクトCCの周囲を取り囲むように配置される。柱状部HRmが、板状コンタクトLIに隣接する位置を除く、階段領域SR全体に分散して配置されていてもよい。
図15(b)に示すように、柱状部HRmは、例えばピラーPLと同じ層構造を有する。すなわち、柱状部HRmは、ダミー層CRd,CNd,MEd,CPdを有する。
第2の絶縁層としてのダミー層CRdは、ピラーPLのコア層CRに相当する構成であり、絶縁層51、積層体LM、上部ソース線DSL、及び中間絶縁層SCOを貫通して、下部ソース線DSLaに到達する酸化シリコン層(第1の酸化層)等である。
ダミー層CNdは、ピラーPLのチャネル層CNに相当する構成であり、ダミー層CRdの側壁および底面を覆うポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等の半導体層である。
ダミー層MEdは、ピラーPLのメモリ層MEに相当する構成であり、ダミー層CNdの側壁および底面を覆っている。ダミー層MEdは、中間絶縁層SCOの高さ位置におけるダミー層CNdの側壁をも覆う。
ダミー層MEdは、柱状部HRmの外周側から順に、それぞれがピラーPLのブロック絶縁層BK、電荷蓄積層CT、及びトンネル絶縁層TNに相当する第4の絶縁層としてのダミー層BKd、第5の絶縁層としてのダミー層CTd、及び第3の絶縁層としてのダミー層TNdが積層された積層構造を有する。ダミー層TNd,BKdは例えば酸化シリコン層(第2、第3の酸化層)等であり、ダミー層CTdは例えば窒化シリコン層(第1の窒化層)等である。
ダミー層CPdは、ピラーPLのキャップ層CPに相当する構成であり、柱状部HRm上端部の絶縁層52中に配置されるポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等の半導体層である。ただし、柱状部HRmがダミー層CPdを有していなくともよい。
このように、柱状部HRmは、電荷蓄積層CTに相当するダミー層CTdを有する点が、柱状部HRとは異なる。
次に、階段領域SR2における各構成の配置を図16に示す。図16は、実施形態の変形例1にかかる半導体記憶装置2の階段領域SR2を含む上面図である。ただし、図16においては、絶縁層51~54、プラグV0,CH、ビット線BL、及び上層配線MX等の一部構成が省略されている。
図16に示すように、柱状部HRmのXY平面に沿う方向の断面積は、例えば柱状部HRのXY平面に沿う方向の断面積と同程度である。複数の柱状部HR,HRmは、コンタクトCCとの干渉を回避しつつ、全体で所定の周期性をもって階段領域SR2に配置されている。
図16の例では、柱状部HRmは、ワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSに接続されるコンタクトCCの周囲を取り囲むように配置されている。また、柱状部HRは、柱状部HRmよりも外側の位置でコンタクトCCの周囲を取り囲むように配置される。つまり、柱状部HRは、コンタクトCCに隣接する位置を除く、階段領域SR2全体に分散して配置されている。
ただし、上述のように、柱状部HRが専ら板状コンタクトLIに隣接する位置に、板状コンタクトLIに沿って配列され、それ以外の階段領域SR2全体に、柱状部HRmが分散して配置されていてもよい。
なお、貫通コンタクト領域TP、及び積層体LMのXY方向両端部のダミーの階段部においても、少なくとも板状コンタクトLI近傍に柱状部HRを配置するようにすれば、柱状部HR,HRmを共に、これらの領域に配置してもよい。ただし、貫通コンタクト領域TP、及び積層体LM端部のダミーの階段部には柱状部HRmを配置せず、柱状部HRを全体に分散して配置するようにすれば、より簡便である。
上記のような変形例1の半導体記憶装置2の構成は、例えば柱状部HRmをピラーPLとともに一括して形成することにより得られる。
ところで、階段部SPにコンタクトホールHLcを形成する際、コンタクトホールHLcと、コンタクトホールHLc近傍の柱状部HRmとが接触してしまうことがある。コンタクトホールHLcと柱状部HRmとの接触には、以下に述べるような幾つかの原因が考えられる。
1つの原因として、コンタクトCCを形成する際のコンタクトホールHLc、または柱状部HRmを形成する際のホールHL(図5(a)参照)の少なくともいずれかが、プラズマ中のイオンが斜めに入射すること等によって、例えば基板SBに対して傾いて形成されてしまうことが挙げられる。また他の原因として、例えばワード線WLのリプレース時等に積層体LMgに歪みが生じ、形成済みの柱状部HRmが傾いてしまうことが挙げられる。
さらに他の原因としては、コンタクトCCを形成する際のコンタクトホールHLcが、柱状部HRmに対して位置ずれを起こした状態で形成されてしまうことが挙げられる。
コンタクトホールHLcと柱状部HRmとが接触した場合の例について図17に示す。
図17は、実施形態の変形例1にかかる半導体記憶装置2の階段部SP2にコンタクトホールHLcが形成される様子を示すX方向に沿う断面図である。図17に示す例では、コンタクトホールHLcが傾いて形成されることにより、コンタクトホールHLc下端部が柱状部HRmと接触してしまっている。
また、図17の例では、柱状部HRmは、ダミー層CRd中に空洞部NSTを有している。このような空洞部NSTは、例えば柱状部HR,HRmの芯材となるダミー層CRd等をホールHL内に充填する際に、未充填部分が生じることで形成されうる。
このように、柱状部HRmがダミー層CRd中に空洞部NSTを有する場合、コンタクトホールHLcを形成する際のエッチングが柱状部HRmの内部へと進行し続け、空洞部NSTに到達してしまうと、コンタクトホールHLc内に導電層22を充填する際、空洞部NST内にも導電層22が充填されてしまう恐れがある。
しかし、コンタクトホールHLcの形成時には、上述のように、当初は階段部SP2上に形成された第2の窒化層としてのストッパ層STPと選択比を取りながら、コンタクトホールHLc下端部がストッパ層STP上に留まるよう、第4の酸化層としての絶縁層51等がエッチング処理される。
このため、コンタクトホールHLcとの接触部分において、柱状部HRm最外周部のダミー層BKdはエッチング除去されうるものの、ダミー層BKd内側のダミー層CTdがエッチストッパ層として機能し、柱状部HRmのより内部へとエッチングが進行することが抑制される。
その後、ワード線WL上方のストッパ層STPを除去する際には、柱状部HRm内のダミー層CTdも除去されうるが、その際には、ダミー層CTd内側のダミー層TNdがストッパ層として機能する。また、ワード線WL上面の絶縁層51aを除去する際に、例えば柱状部HRm内のダミー層TNdが除去されてしまっても、更にその内側のダミー層CNdがストッパ層として機能する。
変形例1の半導体記憶装置2によれば、ピラーPLと同じ層構造を有する柱状部HRmが、柱状部HRよりもコンタクトCCに近接した位置に配置され、また、柱状部HRmのダミー層CTdと同種の材料を含むストッパ層STPが、階段状に加工された複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGS上に配置されている。
これにより、コンタクトホールHLcと柱状部HRmとが接触してしまった場合でも、ダミー層CTdによってエッチングが停止され、ダミー層CRd中の空洞部NSTにコンタクトCCの導電層22が充填されてしまうのを抑制することができる。よって、例えばコンタクトCCと柱状部HRmが導通してしまったり、柱状部HRmを介してコンタクトCCと他のワード線WLとが導通してしまったりすることが抑制される。
なお、階段部SP2において階段状に加工された複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGS上にストッパ層STPを有しない場合であっても、絶縁層51とは異種の材料を含むダミー層CTdを柱状部HRm内に配置することで、コンタクトホールHLcの形成時において、柱状部HRmの内部側へのエッチングの進行に対するストッパ層としてダミー層CTdが機能しうる。
変形例1の半導体記憶装置2によれば、その他、上述の実施形態と同様の効果を奏する。
(変形例2)
上述の変形例1の柱状部HRmは、上述の柱状部HRに代えて絶縁層単体の柱状部と組み合わせて用いることも可能である。この場合、階段領域SR2等における沈み込みの程度に応じて、絶縁層単体の柱状部と、上述の柱状部HRmとの比率を適宜、調整してもよい。つまり、階段領域SR2における柱状部HRmの比率を高めるほど、階段領域SR2等の沈み込みをよりいっそう抑制することができる。
上述の変形例1の柱状部HRmは、上述の柱状部HRに代えて絶縁層単体の柱状部と組み合わせて用いることも可能である。この場合、階段領域SR2等における沈み込みの程度に応じて、絶縁層単体の柱状部と、上述の柱状部HRmとの比率を適宜、調整してもよい。つまり、階段領域SR2における柱状部HRmの比率を高めるほど、階段領域SR2等の沈み込みをよりいっそう抑制することができる。
また、絶縁層単体の柱状部と、上述の柱状部HRmとを併用する場合、以下に示すように、絶縁層単体の柱状部に対し、拡径された柱状部HRmを用いることで、半導体記憶装置の製造工程を簡素化することができる。
以下に、図18~図20を用いて、実施形態の変形例2の半導体記憶装置3について説明する。変形例2の半導体記憶装置3は、単体の絶縁層である柱状部HRkを備える点が、上述の変形例1とは異なる。以下、上述の変形例1と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を省略することがある。
図18は、実施形態の変形例2にかかる半導体記憶装置3の階段部SP3の構成の一例を示すY方向に沿う断面図である。
図18に示すように、半導体記憶装置3は、階段領域SR3に、サイズ及び層構造の異なる2種類の柱状部HRg,HRkを備える。複数の柱状部HRg,HRkは、板状コンタクトLI及びコンタクトCCとの干渉を回避しつつ、全体で所定の周期性をもって階段領域SR3に配置されている。
第3のピラーとしての柱状部HRgは、上述の変形例1の半導体記憶装置2が備える柱状部HRmと同様の構成を有する。ただし、柱状部HRgのXY平面に沿う方向の断面積は、例えば上述の柱状部HRmのXY平面に沿う方向の断面積よりも大きい。
より具体的には、柱状部HRgは、絶縁層51及び積層体LM内を積層方向に延びる第1の酸化層としてのダミー層CRdを有する。また、柱状部HRgは、ダミー層CRdの側壁を覆う半導体層等であるダミー層CNdを有する。また、柱状部HRgは、ダミー層CNdの側壁を覆うダミー層MEdを有する。
ダミー層MEdは、第2の酸化層としてのダミー層TNd、ダミー層TNdの側壁を覆う第1の窒化層としてのダミー層CTd、及びダミー層CTdの側壁を覆う第3の酸化層としてのダミー層BKdを有する。
また、柱状部HRgが半導体層等であるダミー層CPdを有していてもよい。
柱状部HRgは、少なくともコンタクトCCに隣接する位置に、積層体LMの積層方向から見てコンタクトCCの周囲を取り囲むように配置される。このとき、階段領域SR3の沈み込みを抑制するため、板状コンタクトLIに隣接する位置を除く階段領域SR3全体に、柱状部HRgが分散して配置されていることが好ましい。
第2のピラーとしての柱状部HRkは、例えば単体のダミー層BKdから構成される。ダミー層BKdは、ピラーPLのブロック絶縁層BKに相当する層であり、例えば酸化シリコン層等である。
柱状部HRkのXY平面に沿う方向の断面積は、例えば柱状部HRgのXY平面に沿う方向の断面積よりも小さく、上述の変形例1の半導体記憶装置2が備える柱状部HRと同程度、または上述の柱状部HRより小さい。
柱状部HRkは、少なくとも板状コンタクトLIに隣接する位置に、板状コンタクトLIに沿ってX方向に並んで配列されている。このとき、上述のように、階段領域SR3の沈み込みを抑制するため、熱収縮しやすい柱状部HRkが配置される位置が、板状コンタクトLI近傍のなるべく小さな領域に限られていることが好ましい。
なお、変形例2の半導体記憶装置3において、貫通コンタクト領域TP及び積層体LM端部のダミーの階段部にも柱状部HRg,HRkをそれぞれ所定の比率で配置することができる。
図19及び図20は、実施形態の変形例2にかかる半導体記憶装置3の製造方法の手順の一部を順に例示する図である。図19及び図20は、階段領域SR3を含むY方向に沿う断面を示しており、上述の図18の断面に相当する。以下、主に柱状部HRg,HRkの形成方法の一例について説明する。
図19(a)に示すように、絶縁層52、積層体LMs、上部ソース線DSLb、及び中間絶縁層SCOを貫通して、下部ソース線DSLaに到達する複数のホールHLg,HLkを形成する。ホールHLgは、ホールHLkより大径に形成される。
図19(b)に示すように、複数のホールHLg,HLk内にダミー層BKdを形成する。このとき、例えば上述のピラーPLにおけるブロック絶縁層BK程度の厚さにダミー層BKdを形成した後、更にダミー層BKdの成膜を継続する。このようにすることで、ダミー層BKdは、ホールHLg,HLkのサイズの違いから、ホールHLgの側壁および底面を覆い、ホールHLk内を略完全に埋めるよう充填される。これにより、柱状部HRkが形成される。ダミー層BKdは、絶縁層52の上面にも形成される。
図19(c)に示すように、ホールHLg内のダミー層BKdの内側に、ダミー層CTd及びダミー層TNdをこの順に積層してダミー層MEdを形成し、更にダミー層CNdを形成して、ダミー層CNdの内側をダミー層CRdで充填する。先に形成されたダミー層BKdを含むダミー層MEdは、絶縁層52の上面にも形成される。また、ダミー層CNdはダミー層MEdを介して絶縁層52の上面にも形成され、そのダミー層CNdを更にダミー層CRdが覆う。
このとき、柱状部HRkは既にダミー層BKdで充填されているので、柱状部HRkのホールHLk内にダミー層CTd,TNd,CNd,CRdは形成されない。
図20(a)に示すように、絶縁層52の上面、及びホールHLg内のダミー層CRdをエッチバックして、ホールHLg上端部に窪みを形成する。絶縁層52上面にはダミー層CNdが露出する。柱状部HRkの上面からもダミー層CRdが除去される。
図20(b)に示すように、絶縁層52の上面、及びホールHLg内のダミー層CNdをエッチバックして、ホールHLg上端部の窪みを拡張する。絶縁層52上面にはダミー層MEdが露出する。柱状部HRkの上面からもダミー層CNdが除去される。
また、絶縁層52の上面、及びホールHLg内のダミー層MEdをエッチバックして、ホールHLg上端部の窪みを更に拡張する。これにより、絶縁層52の上面からもダミー層MEdが除去されて、柱状部HRkの上面が露出する。
図20(c)に示すように、ホールHLg上端部の窪みにダミー層CPdを埋め込み、絶縁層52とともにダミー層CPd上端部をエッチバックする。これにより、柱状部HRgが形成される。上記処理においても、柱状部HRk上端部にダミー層CPdは形成されない。その後、エッチバックされた絶縁層52を積み増して、柱状部HRg,HRkの上面を覆う。
以上により、変形例2の柱状部HRg,HRkが形成される。
このように、柱状部HRkに対して柱状部HRgを大径化することで、柱状部HRg,HRkを一括して形成することができる。このため、階段領域SR3等に、全体で所定の周期を有するよう、層構造の異なる柱状部HRg,HRkを密集させて形成することが可能となる。
また、図19に示す処理において、ピラーPLのブロック絶縁層BKを形成する際、ホールHLg、HLk内にダミー層BKdを形成する処理の一部を並行して行うことができる。メモリホールMH内に所望の厚さのブロック絶縁層BKが形成された後、メモリホールMHをマスク層等で保護したうえで、上述したように、ホールHLk内が略完全に充填されるまで、ホールHLg、HLkにおけるダミー層BKdの形成処理を継続する。
また、ダミー層BKdが形成された後も、ピラーPLに電荷蓄積層CT、トンネル絶縁層TN、チャネル層CN、コア層CR、及びキャップ層CPを形成する処理と、柱状部HRgにダミー層CTd,TNd,CNd,CRd,CPdを形成する処理とを並行して行うことができる。ただし、上述の実施形態の場合と同様、柱状部HRgがダミー層CPdを有する必要はなく、柱状部HRg,HRkに対する図20の処理をスキップしてもよい。
それ以外の半導体記憶装置3の製造方法は、例えば上述の実施形態の半導体記憶装置1の製造方法と同様である。
なお、上記の例では、柱状部HRg,HRkのサイズを異ならせ、これらの柱状部HRg,HRkを一括して形成することとした。しかし、絶縁層単体の柱状部と、ピラーPLと同じ層構造の柱状部とを略等しいサイズとし、これらの柱状部を作り分けてもよい。
以上、変形例1,2のように、積層体LMの積層方向に延びる酸化層と、酸化層内の所定位置で積層体LMの積層方向に延びる窒化層とを有する柱状部HRm,HRgを、少なくともコンタクトCCの近傍に配置することで、柱状部HRm,HRgとコンタクトCCとの接触を許容しつつ、積層体LMの沈み込みを抑制することができる。
また、変形例1,2のように、ピラーPLの電荷蓄積層CTに相当する窒化層を含むことなく、1つまたは複数の酸化層を有する柱状部HR,HRkを、少なくとも板状コンタクトLIの近傍に配置することで、柱状部HR,HRkと板状コンタクトLIとの接触を許容する構成とすることができる。
(その他の変形例)
上述の実施形態および変形例1,2では、階段部SP,SP2等が、メモリ領域MRに挟まれて積層体LMの中央部に配置されることとした。しかし、例えば積層体LMのX方向片側、または両側の階段部にコンタクトCCを配置して、ワード線WL等の引き出し機能を有するよう構成してもよい。この場合においても、上述の実施形態および変形例1,2の柱状部HR,HRm,HRg,HRk等の構成を適用することができる。
上述の実施形態および変形例1,2では、階段部SP,SP2等が、メモリ領域MRに挟まれて積層体LMの中央部に配置されることとした。しかし、例えば積層体LMのX方向片側、または両側の階段部にコンタクトCCを配置して、ワード線WL等の引き出し機能を有するよう構成してもよい。この場合においても、上述の実施形態および変形例1,2の柱状部HR,HRm,HRg,HRk等の構成を適用することができる。
また、上述の実施形態および変形例1,2では、ピラーPLは、チャネル層CNの側面でソース線SLと接続していることとしたが、これに限られない。例えばピラー底面のメモリ層を除去してチャネル層の下端部でソース線と接続するようにピラーを構成してもよい。
また、上述の実施形態および変形例1,2では、絶縁層NL,OLを交互に積層して積層体LMsを形成することとした。しかし、積層体LMsは複数段(Tier)に分けて形成されてよく、その場合、ピラーPL、柱状部HR,HRm、HRg、HRk、及び階段部SP,SP2等は、1段分の積層体LMsが形成されるごとに段階的に形成されてよい。これにより、ワード線WLの積層数を更に増加させることができる。
また、上述の実施形態および変形例1,2では、積層体LMの下方に周辺回路CUAを配置することとした。しかし、周辺回路CUAは、積層体LMの上方または積層体LMと同じ階層に配置されてもよい。
周辺回路CUAを積層体LMの上方に配置する場合には、例えば積層体LMが形成される基板とは異なる半導体基板上に周辺回路CUAを形成し、積層体LMの上面に周辺回路CUAが形成された半導体基板を貼り合わせればよい。
周辺回路CUAを積層体LMと同じ階層に配置する場合には、周辺回路CUAが形成される半導体基板上に積層体LMを形成することができる。この構成において、半導体基板上にポリシリコン層等をソース線として形成してもよいし、あるいは、半導体基板の表層に不純物を拡散させ、半導体基板の一部をソース線としてもよい。また、この場合、半導体記憶装置は貫通コンタクト領域TPを有さなくともよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1~3…半導体記憶装置、C4…貫通コンタクト、CC…コンタクト、HR,HRg,HRk,HRm…柱状部、LI…板状コンタクト、LM,LMg,LMs…積層体、MC…メモリセル、MR…メモリ領域、NL,OL…絶縁層、PL…ピラー、SP,SP2,SP3,SPf,SPs…階段部、SR,SR2,SR3…階段領域、ST…スリット、WL…ワード線。
Claims (5)
- 複数の導電層と複数の第1の絶縁層とが1層ずつ交互に積層され、前記複数の導電層が階段状に加工された階段部を含む積層体と、
前記階段部から前記積層体の積層方向と交差する第1の方向に離れた前記積層体内を前記積層方向に延び、前記複数の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する第1のピラーと、
前記階段部にて前記積層体内を前記積層方向に延びる第2のピラーと、を備え、
前記第2のピラーは、
前記積層体内を前記積層方向に延びる第2の絶縁層と、
前記第2の絶縁層の側壁を覆う半導体層と、
前記半導体層の側壁に接して配置され、前記半導体層の側壁を覆う第3の絶縁層と、
前記第3の絶縁層の側壁に接して配置され、前記第3の絶縁層の側壁を覆う第4の絶縁層と、を含み、
前記第3及び第4の絶縁層は同種の材料を含む、
半導体記憶装置。 - 前記積層方向および前記第1の方向と交差する第2の方向に離れた位置で、前記積層体内を前記積層方向および前記第1の方向に延びる第1及び第2の板状部材を更に備え、
前記第2のピラーは、
前記第1及び第2の板状部材の間に分散して配置される複数の第2のピラーを含む、
請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 複数の導電層と複数の第1の絶縁層とが1層ずつ交互に積層され、前記複数の導電層が階段状に加工された階段部を含む積層体と、
前記階段部から前記積層体の積層方向と交差する第1の方向に離れた前記積層体内を前記積層方向に延び、前記複数の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する第1のピラーと、
前記階段部にて前記積層体内を前記積層方向に延びる第2のピラーと、を備え、
前記第1のピラーは、
前記積層体内を前記積層方向に延びる第2の絶縁層と、
前記第2の絶縁層の側壁を覆う半導体層と、
前記半導体層の側壁を覆う第3の絶縁層と、
前記第3の絶縁層の側壁を覆う第4の絶縁層と、
前記第3及び第4の絶縁層とは異種の材料を含み、前記第3及び第4の絶縁層の間に介在される絶縁性の電荷蓄積層と、を含み、
前記第2のピラーは、
前記積層体内を前記積層方向に延びる前記第2の絶縁層と、
前記第2の絶縁層の側壁を覆う前記半導体層と、
前記半導体層の側壁を覆う前記第3の絶縁層と、
前記電荷蓄積層を介することなく前記第3の絶縁層の側壁を覆う前記第4の絶縁層と、を含む、
半導体記憶装置。 - 前記第2乃至第4の絶縁層は酸化層であり、前記電荷蓄積層は窒化層である、
請求項3に記載の半導体記憶装置。 - 複数の導電層と複数の絶縁層とが1層ずつ交互に積層され、前記複数の導電層が階段状に加工された階段部を含む積層体と、
前記階段部から前記積層体の積層方向と交差する第1の方向に離れた前記積層体内を前記積層方向に延び、前記複数の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する第1のピラーと、
前記階段部にて前記積層体内を前記積層方向に延びる第2及び第3のピラーと、を備え、
前記第3のピラーは、
前記積層方向に延びる酸化層と、
前記酸化層内の所定位置で前記積層方向に延びる窒化層と、を有し、
前記第2のピラーは、
前記窒化層を含むことなく前記積層方向に延びる1つまたは複数の酸化層を有する、
半導体記憶装置。
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