JP2022184482A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層体の強度を高めること。【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、複数の導電層WLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された積層体LMと、積層体LM内を複数の導電層WLと複数の絶縁層OLとの積層方向に延び、複数の導電層WLの少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルMCを形成する複数の第1のピラーPLと、を備え、積層体LMは、複数の第1のピラーPLから積層方向と交差する第1の方向に離れた位置で、複数の導電層WLが階段状に加工された階段部SPを含み、複数の絶縁層OLの少なくとも最下層の絶縁層OLは、階段部SP内における複数の導電層WLの第1の方向に沿った端部に近接して、絶縁層OLの厚さ方向に曲がった曲げ部RCを有している。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
3次元不揮発性メモリ等の半導体記憶装置の製造工程では、例えば複数の絶縁層を導電層に置き換えて、導電層の積層体を形成する。導電層への置き換えの際、積層体は、複数の絶縁層が除去されて脆弱な状態となる。
特開2018-157096号公報 特開2014-127475号公報 特開2013-098470号公報
1つの実施形態は、積層体の強度を高めることができる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
実施形態の半導体記憶装置は、複数の導電層と複数の絶縁層とが1層ずつ交互に積層された積層体と、前記積層体内を前記複数の導電層と前記複数の絶縁層との積層方向に延び、前記複数の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する複数の第1のピラーと、を備え、前記積層体は、前記複数の第1のピラーから前記積層方向と交差する第1の方向に離れた位置で、前記複数の導電層が階段状に加工された階段部を含み、前記複数の絶縁層の少なくとも最下層の絶縁層は、前記階段部内における前記複数の導電層の前記第1の方向に沿った端部に近接して、前記絶縁層の厚さ方向に曲がった曲げ部を有している。
図1は、実施形態にかかる半導体記憶装置の構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示す図である。 図3は、実施形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示す図である。 図4は、実施形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示す図である。 図5は、実施形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示す図である。 図6は、実施形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示す図である。 図7は、実施形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示す図である。 図8は、実施形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示す図である。 図9は、実施形態にかかる半導体記憶装置が備えるベース層の構成例を示す断面図である。 図10は、実施形態にかかる半導体記憶装置が備えるベース層の構成例を示す断面図である。 図11は、実施形態の変形例1にかかる半導体記憶装置の構成の一例を示す断面図である。 図12は、実施形態の変形例2にかかる半導体記憶装置の構成の一例を示す断面図である。 図13は、実施形態の変形例3にかかる半導体記憶装置の構成の一例を示す断面図である。 図14は、実施形態の変形例4にかかる半導体記憶装置の構成の一例を示す断面図である。 図15は、実施形態のその他の変形例にかかる半導体記憶装置の構成の一例を示す断面図である。 図16は、実施形態のその他の変形例にかかる半導体記憶装置の構成の一例を示す断面図である。
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
(半導体記憶装置の構成例)
図1は、実施形態にかかる半導体記憶装置1の構成の一例を示す図である。図1(a)は、半導体記憶装置1の各構成の配置を示す模式的な平面図である。図1(b)は、半導体記憶装置1の積層体LMにおけるX方向に沿う断面図である。図1(c)は、半導体記憶装置1の積層体LMにおけるY方向に沿う断面図である。図1(d)は、積層体LMの積層方向から見たピラーPLの配置パターンを示す模式図である。図1(e)は、積層体LMの積層方向から見た柱状部HRの配置パターンを示す模式図である。ただし、図1(b)(c)において、上層配線等の一部構成が省略されている。
なお、本明細書において、X方向およびY方向は共に、後述するベース層10の上面に沿う方向であり、X方向とY方向とは互いに直交する。また、本明細書では、後述する階段部SPのテラス面が向いた側を半導体記憶装置1の上方側とする。
図1(a)~(c)に示すように、半導体記憶装置1は、ベース層10上に配置された積層体LM、及び積層体LMの周囲に配置された周辺領域PERを備える。図1(a)の例では、半導体記憶装置1は例えばX方向に並ぶ2つの積層体LMを備えている。ただし、半導体記憶装置1が備える積層体LMは1つでもよく、3つ以上であってもよい。
図1(a)に示すように、積層体LMは、上方から見て略矩形に構成され、X方向に沿う長手方向と、Y方向に沿う短手方向とを有している。積層体LMは、メモリ領域MR、階段領域SR、及びダミー階段部SPdx,SPdyを備える。階段領域SRは、例えば積層体LMの長手方向の中央付近に配置され、階段領域SRの長手方向の両側には、メモリ領域MRがそれぞれ配置されている。ダミー階段部SPdxは積層体LMの長手方向の両端部に配置され、ダミー階段部SPdyは積層体LMの短手方向の両端部に配置されている。
周辺領域PERには、例えば少なくとも積層体LMの上面の高さまで達する絶縁層が配置されている。
図1(b)(c)に示すように、ベース層10は、例えば半導体または導電体等から構成され、積層体LMを支持する層である。階段領域SR下方のベース層10の上面には複数の段差部としての凹部11が、積層体LMの短手方向に互いに離れて配置されている。凹部11は、ベース層10の上面から窪んだ形状を有し、積層体LMの長手方向に延びる。
積層体LMは、導電層としてのワード線WLと絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された構成を備え、ベース層10の上面に配置される。ワード線WLは例えばタングステン層またはモリブデン層等である。絶縁層OLは例えば酸化シリコン層等である。
最下層の絶縁層OLを含む積層体LMの下層側の幾つかの絶縁層OLと幾つかのワード線WLとは、ベース層10の凹部11に沿って層厚方向に曲がっている。
すなわち、階段領域SRにおいて、少なくとも最下層の絶縁層OLは、積層体LMの短手方向に互いに対向する凹部11の側壁と、ベース層10の上面とで構成されるコーナーを覆う第1及び第2の曲げ部としての1対の曲げ部RCを有する。曲げ部RCは、凹部11のコーナーに沿う角張った形状を有していてよい。または、曲げ部RCは、凹部11のコーナーを曲面で覆う湾曲した形状を有していてもよい。
また、少なくとも最下層の絶縁層OLは、1対の曲げ部RCに挟まれ、凹部11の底面を覆う第1の部分としての平坦部BMを有する。平坦部BMは、積層体LMの積層方向において、その絶縁層OLの他の部分よりも下方に位置する。平坦部BMの上面からその絶縁層OLの他の部分の上面までの距離は、その絶縁層OLの厚さの20%以上であることが好ましい。このような曲がり度合いは、例えばベース層10の凹部11の深さによって調整することができる。
ここで、曲げ部RCが角張った形状を有する場合には、凹部11上方の絶縁層OLは、1対の曲げ部RC及びそれらの間の平坦部BMを含んで、積層体LMの短手方向で複数回に亘って折れ曲がったクランク状の形状となる。曲げ部RCが曲面状の形状を有する場合には、凹部11上方の絶縁層OLは、1対の曲げ部RC及びそれらの間の平坦部BMを含んで、積層体LMの短手方向で複数回に亘って湾曲した褶曲形状となる。
絶縁層OL及びワード線WLの曲がり度合いは、積層体LMの上層側へ行くほど弱まっていき、積層体LMの上層側で各層は略平坦となる。
なお、図1(b)(c)の例では、積層体LMは10層のワード線WLを有するが、ワード線WLの層数は任意である。また、積層体LMは、最下層のワード線WLの更に下層に1つ以上の導電層としての選択ゲート線を備えていてもよい。また、積層体LMは、最上層のワード線WLの更に上層に1つ以上の導電層としての選択ゲート線を備えていてもよい。
積層体LMは、積層体LMの積層方向に積層体LM内を貫通し、かつ、積層体LMの長手方向に延びる複数の板状部としてのコンタクトLIによって、短手方向に分割されている。複数のコンタクトLIは積層体LMの短手方向に互いに離れて配置されており、後述する絶縁層52の上面からベース層10にまで到達している。
また、上述のように、階段領域SRでは、ベース層10に到達したコンタクトLIの基部の近傍には凹部11が配置されている。つまり、1つの凹部11は、階段領域SRにおいて、コンタクトLIによって分割された片側の積層体LMの端部位置の下方で、そのコンタクトLIに沿って積層体LMの長手方向に延びている。
同様に、1つの凹部11上の1対の曲げ部RCは、階段領域SRにおいて、コンタクトLIによって分割された片側の積層体LMの端部位置で、そのコンタクトLIに沿って積層体LMの長手方向に延びている。換言すれば、少なくとも最下層の絶縁層OLは、階段領域SRにおいて、コンタクトLIによって分割された積層体LMのそれぞれの端部位置で、1対の曲げ部RCを含んでクランク状となり、または褶曲している。
個々のコンタクトLIは、積層体LMの短手方向の側壁に配置される酸化シリコン層等の絶縁層55と、絶縁層55の内側に充填されるタングステン層等の導電層22とを備える。導電層22の上部は、後述する絶縁層53を貫通するプラグV0を介して図示しない上層配線等と接続され、導電層22の底部はベース層10と接続されている。これにより、コンタクトLIは例えばソース線コンタクトとして機能する。
ただし、複数の板状部が、絶縁層等が内部に充填された構成を有し、ソース線コンタクトとしての機能を有していなくともよい。
メモリ領域MRには、積層体LMの積層方向に積層体LM内を延び、ベース層10に到達する複数のピラーPLが分散して配置され、図1(d)に示すように、積層体LMの積層方向から見て例えば千鳥状に配置されている。
第1のピラーとしてのピラーPLはそれぞれ、積層体LMの各層に沿う方向の断面形状として、例えば円形、楕円形、または小判型(オーバル型)等の形状を有する。ピラーPLは、外周側から順にメモリ層ME及びチャネル層CNを有し、チャネル層CNの内側に充填されるコア層CRを更に有する。メモリ層MEは、後述するように、ピラーPLの外周側から順に、ブロック絶縁層、電荷蓄積層、及びトンネル絶縁層が積層された積層構造を有する。チャネル層CNは、ピラーPLの底部にも配置されてベース層10と接続している。
また、ピラーPLは、チャネル層CN及びコア層CRの上面を少なくとも覆い、チャネル層CNに接続されるキャップ層CPを上部に有する。キャップ層CPの上面は、後述する絶縁層53,52を貫通するプラグCHを介して、図示しないビット線等の上層配線と接続されている。
メモリ層MEのブロック絶縁層およびトンネル絶縁層、並びにコア層CRは、例えば酸化シリコン層等である。メモリ層MEの電荷蓄積層は例えば窒化シリコン層等である。チャネル層CN及びキャップ層CPは、例えばポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等である。
このように構成されるピラーPLと、各層のワード線WLとが対向する部分にはメモリセルMCが形成される。つまり、メモリセルMCは、例えばマトリクス状に配置された個々のピラーPLの高さ方向に複数並んで配置される。これにより、半導体記憶装置1は、例えばメモリセルMCが3次元に配置された3次元不揮発性メモリとして構成される。
なお、積層体LMがワード線WLの上層または下層に選択ゲート線を有する場合、ピラーPLと選択ゲート線とが対向する部分には選択ゲートが形成される。
階段領域SRには階段部SPが配置されている。階段部SPは、複数のワード線WLが、積層体LMの長手方向に階段状に落ち込んだ形状を有する。これにより、個々の絶縁層OLによって階段部SPの各段のテラス面が構成され、テラス面の下層にワード線WLがそれぞれ引き出される。
階段部SPの各段には、後述する絶縁層52,51、及び各段のテラス面を構成する絶縁層OLを貫通し、絶縁層OL下層のワード線WLに到達するコンタクトCCが配置されている。個々のコンタクトCCは、側壁に配置される酸化シリコン層等の絶縁層54と、絶縁層54の内側に充填される銅層等の導電層21とを備える。導電層21の上部は、後述する絶縁層53を貫通するプラグV0を介して図示しない上層配線等と接続され、導電層21の底部は対応するワード線WLと接続されている。
これにより、ワード線WLを介してメモリセルMCに所定の電圧を印加して、メモリセルMCに対してデータの書き込み及び読み出しが可能となる。積層体LMがワード線WLの上層または下層に選択ゲート線を有する場合、選択ゲート線を介して選択ゲートに所定の電圧を印加することで、選択ゲートをオンまたはオフすることができ、その選択ゲートが属するピラーPLに形成されるメモリセルMCを選択状態または非選択状態とすることができる。
階段領域SR内であって、積層体LMの長手方向に階段部SPと対向する位置にはダミー階段部SPdfが配置される。ダミー階段部SPdfは、階段部SPに向かって複数のワード線WLが階段状に落ち込んだ形状を有する。ダミー階段部SPdfの各段のテラス面は階段部SPのテラス面より狭い。つまり、ダミー階段部SPdfは、階段部SPより急峻な傾斜を有し、ダミー階段部SPdfの階段長、つまり、最上段から最下段までの距離は、階段部SPの階段長よりも短い。
階段領域SR内であって、積層体LMの短手方向における階段部SPの片側にはコンタクトLIが配置され、他方側にはダミー階段部SPdsが配置される。ダミー階段部SPdsは、階段部SPの片側に配置されたコンタクトLIに向かって、複数のワード線WLが階段状に落ち込んだ形状を有する。ダミー階段部SPdsの各段のテラス面は階段部SPのテラス面より狭い。つまり、ダミー階段部SPdsは、階段部SPより急峻な傾斜を有し、ダミー階段部SPdsの階段長は階段部SPの階段長よりも短い。
このように、階段領域SRは、積層体LMの長手方向の中央付近であって、積層体LMの短手方向に隣接する1対のコンタクトLI間の領域で、階段部SP、コンタクトLI、ダミー階段部SPdf,SPdsで囲まれた擂り鉢状の領域を含む。階段領域SRの、この擂り鉢状の領域には、階段部SP及びダミー階段部SPdf,SPdsを覆って、少なくとも積層体LMのメモリ領域MRにおける上面の高さまで達する絶縁層51が配置されている。絶縁層51は例えば酸化シリコン層等である。
また、階段領域SRには、絶縁層51及び階段部SPまたはダミー階段部SPdf,SPdsの各段の積層体LMを貫通し、ベース層10に到達する複数の柱状部HRが配置されている。
複数の第2のピラーとしての柱状部HRは、コンタクトCCとの干渉を回避しつつ階段領域SRに分散して配置され、図1(e)に示すように、積層体LMの積層方向から見て例えばグリッド状に配置されている。つまり、複数の柱状部HRは、正方格子または長方形格子等の直交格子の交差部のうち、積層体LMの積層方向から見てコンタクトCCとは重ならない交差部にそれぞれ配置されている。個々の柱状部HRは、積層体LMの各層に沿う方向の断面形状として、例えば円形、楕円形、または小判型(オーバル型)等の形状を有する。
また、個々の柱状部HRは、例えば積層体LMの積層方向に延びる酸化シリコン等の絶縁体によって構成されており、半導体記憶装置1の機能には寄与しない。後述するように、柱状部HRは、犠牲層と絶縁層とが積層された積層体から積層体LMを形成する際、これらの構成を支持する役割を持つ。
なお、図1(d)(e)に示すように、複数の柱状部HR間のピッチは、例えば複数のピラーPL間のピッチより広く、積層体LMの各層の単位面積あたりの柱状部HRの配置密度は、積層体LMの各層の単位面積あたりのピラーPLの配置密度よりも低い。また、積層体LMの各層に沿う柱状部HRの断面の面積は、例えば積層体LMの各層に沿うピラーPLの断面の面積よりも大きい。
このように、例えば柱状部HRに比べて、ピラーPLの断面積を小さく構成し、狭ピッチとすることで、所定サイズの積層体LM内に高密度に多数のメモリセルMCを形成することができ、半導体記憶装置1の記憶容量を高めることができる。一方、柱状部HRは、専ら積層体LMを支持するために用いられるので、例えばピラーPLのように断面積が小さく狭ピッチの精密な構成としないことで、製造負荷を減らすことができる。
ここで、図1(c)は、階段部SPの最下段から3段目の断面を示している。図1(c)の紙面中央部に示すコンタクトLIの積層体LMの短手方向の両側には、それぞれ階段部SPが配置されている。それぞれの階段部SPの積層体LMの短手方向におけるコンタクトLIの反対側には、それぞれダミー階段部SPdsが配置されている。
なお、積層体LMの長手方向の両端部のダミー階段部SPdx、及び積層体LMの短手方向の両端部のダミー階段部SPdyも、上述のダミー階段部SPdf,SPdsと同様に構成される。
すなわち、ダミー階段部SPdxは、積層体LMの長手方向の外側へ向かって、複数のワード線WLが階段状に落ち込んだ形状を有する。また、ダミー階段部SPdyは、積層体LMの短手方向の外側へ向かって、複数のワード線WLが階段状に落ち込んだ形状を有する。ダミー階段部SPdf,SPdsと同様、これらのダミー階段部SPdx,SPdyの階段長は、階段部SPの階段長よりも短い。
それぞれのダミー階段部SPdx,SPdy上には、ダミー階段部SPdx,SPdyを覆って、少なくとも積層体LMのメモリ領域MRにおける上面高さまで達する絶縁層が配置されている。また、これらのダミー階段部SPdx,SPdyにも柱状部HRが配置される。また、積層体LMの長手方向に昇降するダミー階段部SPdxの下方にも凹部11が配置されてよく、絶縁層OLの曲げ部RC及び平坦部BMがダミー階段部SPdxに配置されてもよい。
積層体LM上には、階段部SP及びダミー階段部SPdf,SPds,SPdx,SPdyを除く積層体LMの上面と、階段部SP及びダミー階段部SPdf,SPds上に配置された絶縁層51とを覆う絶縁層52が配置されている。絶縁層52上には絶縁層53が配置されている。
(半導体記憶装置の製造方法)
次に、図2~図8を用いて、実施形態の半導体記憶装置1の製造方法について説明する。図2~図8は、実施形態にかかる半導体記憶装置1の製造方法の手順の一例を示す図である。
図2は、半導体記憶装置1の製造途中におけるベース層10の斜視図を示している。図2に示すように、ベース層10の上面には複数の凹部11が形成される。複数の凹部11は、後に階段領域SR、またはダミー階段部SPdx等が配置される場所であって、コンタクトLIが形成されることとなる位置の近傍に、例えばフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて形成することができる。
つまり、ベース層10の上面に、凹部11の形成位置に開口部を有するフォトレジスト層等のマスクパターンを形成する。そして、RIE(Reactive Ion Etching)等によってベース層10を加工することで、複数の凹部11が形成される。
ここで、後に形成される絶縁層OLの平坦部BMの上面から絶縁層OLの他の部分の上面までの距離が、その絶縁層OLの厚さの20%以上となるよう、凹部11の深さが調整されることが好ましい。
図3、図4、及び図7は、階段部SPが形成されることとなる位置のY方向に沿う断面を示している。つまり、図3、図4、及び図7は、上述の図1(c)に対応する位置の断面図である。
図3(a)は、上述のように凹部11が形成されたベース層10の断面を示す。図3(b)(c)はベース層10上に積層体LMsが形成されていく様子を示す。積層体LMsは、複数の絶縁層NLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された構成を備える。絶縁層NLは、犠牲層として機能する窒化シリコン層等であり、後にタングステン層またはモリブデン層等に置き換えられてワード線となる。
図3(b)に示すように、ベース層10上に、絶縁層NLと絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層されていく。当初、絶縁層NLと絶縁層OLとは、ベース層10の凹部11に沿って積層されていき、それぞれの層厚方向に曲がった形状となる。
すなわち、少なくとも最下層の絶縁層OLには、後に積層体LMsの短手方向となるY方向に互いに対向する凹部11の側壁と、ベース層10の上面とで構成されるコーナーを覆う1対の曲げ部RCが形成される。また、少なくとも最下層の絶縁層OLには、1対の曲げ部RCに挟まれ、凹部11の底面を覆う平坦部BMが形成される。つまり、平坦部BMは、積層体LMsの積層方向において、その絶縁層OLの他の部分よりも下方に位置することとなる。
このとき、曲げ部RCの形状は、凹部11の形状および絶縁層OLの形成条件等によって種々に異なり得る。例えば絶縁層OLが凹部11に対して高い追従性(カバレッジ性)を有して形成された場合等には、曲げ部RCは、凹部11のコーナーに沿う角張った形状となりやすい。また例えば、絶縁層OLの凹部11に対する追従性(カバレッジ性)が高くない場合等には、曲げ部RCは、凹部11のコーナーを曲面で覆う湾曲した形状となりやすい。
図3(c)に示すように、絶縁層NL及び絶縁層OLの層数が増すにつれ、絶縁層NLと絶縁層OLとの凹部11に対する追従性は失われていく。その結果、積層体LMsの上層部では、絶縁層NLと絶縁層OLとは略平坦に形成される。
図3(d)に示すように、積層体LMsの一部領域において、絶縁層NLと絶縁層OLとを階段状に掘り下げて、階段部SPを形成する。階段部SPは、フォトレジスト層等のマスクパターンのスリミングと、積層体LMsの絶縁層NLと絶縁層OLとのエッチングを複数回繰り返すことで形成される。
すなわち、積層体LMsの上面に、階段部SPの形成位置に開口部を有するマスクパターンを形成し、例えば絶縁層NLと絶縁層OLとを1層ずつエッチング除去する。また、酸素プラズマ等による処理で、開口部のマスクパターン端部を後退させて開口部を広げ、絶縁層NLと絶縁層OLとを更に1層ずつエッチング除去する。このような処理を複数回繰り返すことで、マスクパターンの開口部における絶縁層NLと絶縁層OLとが階段状に掘り下げられていく。
また、上記の処理を所定回数繰り返すごとに、マスクパターンを新たに形成し直して、マスクパターンの層厚が所定以上に維持されるようにする。このとき、マスクパターンの開口部の位置を調整することで、比較的なだらかに傾斜する階段部SPと、急峻なダミー階段部SPdf,SPdsとが形成される。同様に、積層体LMsの長手方向の両端部および短手方向の両端部におけるマスクパターンの端部位置を調整することで、ダミー階段部SPdf,SPdsと同様、急峻なダミー階段部SPdx,SPdyが、積層体LMsの4つの端部にそれぞれ形成される。
図3(d)は、このように形成された階段部SPの3段目の断面図である。図3(d)に示す断面は、後に形成されるコンタクトLIによって、2つの階段部SPに分離される。また、それぞれの階段部SPの積層体LMsの短手方向片側には、ダミー階段部SPdsが形成されている。
図4(a)に示すように、階段部SPを覆い、積層体LMsの上面の高さまで達する酸化シリコン層等の絶縁層51を形成する。つまり、絶縁層51は、階段部SP及びダミー階段部SPds,SPdfで囲まれた擂り鉢状の領域に形成される。また、絶縁層51は、ダミー階段部SPdx,SPdyを含む積層体LMsの周辺部にも形成される。また、積層体LMsの上面、及び階段部SPを含む擂り鉢状の領域における絶縁層51の上面を覆う絶縁層52が更に形成される。
図4(b)に示すように、階段領域SRに、絶縁層52,51及び積層体LMsを貫通してベース層10に到達する複数のホールHLを形成する。
図4(c)に示すように、ホールHL内に酸化シリコン層等の絶縁層が充填され、複数の柱状部HRが形成される。
このとき同様に、積層体LMs端部のダミー階段部SPdx,SPdyにも、複数の柱状部HRが形成される。
図5及び図6は、後にメモリ領域MRとなる領域のY方向に沿う断面を示している。ただし、上述のように、ピラーPLは、円形、楕円形、または小判型(オーバル型)等であるので、断面の方向を問わず同様の断面形状を有する。
図5(a)に示すように、メモリ領域MRが形成されることとなる領域においても、上述の各種処理によって、ベース層10上に積層体LMsが形成され、積層体LMs上に絶縁層52が形成されている。この状態において、絶縁層52及び積層体LMsを貫通し、ベース層10に到達する複数のメモリホールMHを形成する。
図5(b)に示すように、メモリホールMH内に、メモリホールMHの外周側から順に、ブロック絶縁層BK、電荷蓄積層CT、及びトンネル絶縁層TNが積層されたメモリ層MEを形成する。上述のように、ブロック絶縁層BK及びトンネル絶縁層TNは例えば酸化シリコン層等であり、電荷蓄積層CTは例えば窒化シリコン層等である。
また、トンネル絶縁層TNの内側に、ポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等のチャネル層CNを形成する。チャネル層CNは、メモリホールMHの底部にも形成される。また、チャネル層CNの更に内側に、酸化シリコン層等のコア層CRを充填する。
図5(c)に示すように、絶縁層52の上面に露出したコア層CRを所定深さまでエッチング除去して、窪みDNを形成する。
図6(a)に示すように、窪みDNの内部をポリシリコン層またはアモルファスシリコン層等で充填してキャップ層CPを形成する。これにより、複数のピラーPLが形成される。
図6(b)に示すように、キャップ層CPの上面と共に絶縁層52をエッチバックする。これにより、キャップ層CPの厚さが減少する。
図6(c)に示すように、エッチバックにより薄くなった絶縁層52を積み増す。これにより、キャップ層CPの上面が絶縁層52に覆われる。
なお、図3(d)~図4(a)の階段部SPを形成する処理、図4(b)~図4(c)の柱状部HRを形成する処理、及び図5~図6のピラーPLを形成する処理は、処理の順番を相互に入れ替え可能である。
図7(a)に示すように、階段領域SRにおいても、上述の図5及び図6の処理によって、柱状部HRの上端部がエッチバックされ、絶縁層52が積み増しされて、柱状部HRの上面が絶縁層52に覆われている。
この状態において、絶縁層52,51及び積層体LMsを貫通し、ベース層10に到達する複数のスリットSTを形成する。個々のスリットSTは、階段領域SR及びメモリ領域MRに亘って、積層体LMsを貫通して積層体LMsの長手方向に延び、積層体LMsを短手方向に分割する。個々のスリットSTは、それぞれベース層10の凹部11近傍に配置される。
図7(b)に示すように、複数のスリットSTから、例えば熱リン酸等の薬液を注入し、積層体LMsの絶縁層NLを除去する。これにより、複数のギャップ層GPを有する積層体LMgが形成される。
積層体LMgは、複数のギャップ層GPを有することで脆弱な構造となっている。階段部SP、及びダミー階段部SPdf,SPds,SPdx,SPdyでは、このような脆弱な積層体LMgを複数の柱状部HRが支持する。メモリ領域MRでは、脆弱な積層体LMgを複数のピラーPLが支持する。これらの柱状部HR及びピラーPLにより、残った絶縁層OLが撓んだり、積層体LMgが歪んだり倒壊したりすることが抑制される。
図7(c)に示すように、複数のスリットSTから、例えばタングステンまたはモリブデン等の導電体の原料ガスを注入し、積層体LMgのギャップ層GPを充填して複数のワード線WLを形成する。これにより、複数のワード線WLと複数の絶縁層OLとが1層ずつ交互に積層された積層体LMが形成される。
なお、図7に示す絶縁層NLからワード線WLへの置き換え処理をリプレース処理と呼ぶことがある。このリプレース処理を通して、少なくとも最下層の絶縁層OLが有する層厚方向に曲がった形状が維持されて、リプレース処理後の積層体LMも曲げ部RC及び平坦部BMを有することとなる。
ここで、図8に、絶縁層NLが除去された状態の積層体LMgの階段部SPにおける斜視図を示す。図8(a)は、例えばベース層に凹部が形成されておらず、絶縁層OL’が層厚方向に曲がっておらず略平坦な形状となっている積層体LMg’を示している。図8(b)は、上述のように、絶縁層OLが層厚方向に曲がっている積層体LMgを示している。また、図8(a)(b)においては、絶縁層OL,OL’の階段部SPの所定の段の端部SPe,SPe’と、スリットST側の端部SPs,SPs’とが、それぞれ示されている。
図8(a)(b)に示すように、積層体LMg,LMg’には、積層体LMg,LMg’の内部へ向かう応力Sが加わっている。階段部SP上に形成された絶縁層51が、絶縁層51の外部へと向かう引っ張り応力を生じさせるためである。
このような応力の影響は、階段部SP及びダミー階段部SPdf,SPdx等において顕著となり得る。積層体LMgには、スリットSTにより短手方向に分割された後、階段部SP及びダミー階段部SPdf,SPdx等が延びていく長手方向により大きな応力が加わっていること、また、階段部SP及びダミー階段部SPdf,SPdx等では、積層体LMgを支持する柱状部HRの配置密度が、メモリ領域MRにおいて積層体LMgを支持するピラーPLの配置密度より低いためである。
加えて、階段部SPは、ダミー階段部SPdf,SPdxよりも階段長が長く、より大きな体積を有する絶縁層51に覆われており、いっそう応力影響が顕著となりやすいと考えられる。
ここで、絶縁層OL,OL’の内側領域DBは、グリッド状に配置された複数の柱状部HRに支持されて、両端固定梁のような状態となっている。一方、絶縁層OL,OL’のスリットST側の端部SPs,SPs’は、柱状部HRによって支持されていない。このため、絶縁層OL,OL’の端部SPs,SPs’近傍の領域CLは、端部SPs,SPs’に近接する柱状部HRによって積層体LMg短手方向の片側だけが支持された片持ち梁のような状態となっている。
図8(a)に示すように、絶縁層OL’が平坦に積層された積層体LMg’では、上記のことから、階段部SPの領域CLは領域DBよりも更に応力の影響を受けやすい。
図8(b)に示すように、積層体LMgでは、より応力の影響が強い領域CLにおいて絶縁層OLが曲げ部RCを含んで、例えばクランク形状となっている。ただし、絶縁層OLは、湾曲した曲げ部RCを含んで褶曲していてもよい。絶縁層OLのこのような形状によって、より脆弱な領域CLにおける構造強度が高まる。したがって、絶縁層OLが撓んだり、積層体LMgが歪んだり倒壊したりすることが抑制される。
図7(c)の処理を行った後、スリットSTの側壁に絶縁層55が形成され、絶縁層55の内部に導電層22が充填される。これにより、複数の板状部としてのコンタクトLIが形成される。ただし、スリットST内を絶縁層で充填して、コンタクトLIとしての機能を有さない板状部を形成してもよい。
また、階段部SPの各段に、その段に属する最上段のワード線WLに到達するホールを形成し、ホールの側壁に絶縁層54を形成し、絶縁層54の内部に導電層21を充填して、複数のワード線WLにそれぞれ接続されるコンタクトCCを形成する。
また、絶縁層52上に絶縁層53を形成し、絶縁層53を貫通して、コンタクトLI,CCにそれぞれ接続されるプラグV0を形成する。また、絶縁層53,52を貫通して、ピラーPLに接続されるプラグCHを形成する。更に、プラグV0,CHに接続される上層配線等を形成する。
以上により、実施形態の半導体記憶装置1が製造される。
(ベース層の構成例)
次に、図9及び図10を用いて、実施形態のベース層10の幾つかの構成例について説明する。図9及び図10は、実施形態の半導体記憶装置1s,1wが備えるベース層の構成例を示す断面図である。
図9に示すように、半導体記憶装置1sは、ベース層10として、ポリシリコン層等の導電性を有する層であるソース線10sを備える。
より具体的には、半導体記憶装置1sは、シリコン基板等の半導体基板SBs、周辺回路CUA、ソース線10s、及び積層体LMを備える。
周辺回路CUAは、半導体基板SBsに形成されたアクティブ領域およびゲート電極等を含むトランジスタTRを有しており、メモリセルMC(図1(b)を参照)の動作に寄与する。周辺回路CUAは絶縁層50で覆われている。絶縁層50中には、配線D2を含む複数の配線、コンタクト、及びビアが配置され、周辺回路CUAと電気的に接続されている。
絶縁層50上にはソース線10sが配置されている。ソース線10sの上面には、上述の凹部11と同様の複数の凹部11sが形成されている。ソース線10s上には、上述の積層体LMが配置されている。
すなわち、積層体LMは、ピラーPLが配置されたメモリ領域MR(図1(a)を参照)と、コンタクトCC及び柱状部HRが配置された階段部SPとを備え、階段部SPにおいて、少なくとも最下層の絶縁層OLがコンタクトLI近傍で層厚方向に曲がっている。積層体LM上には、絶縁層52,53,56がこの順に配置されている。
また、積層体LMは、上述の構成に加えて、階段部SPが配置された領域と積層体LMの短手方向に隣接する1対のコンタクトLIの間の階段領域SRに、短手方向の両側をブロック部BRに挟まれた絶縁領域NRを備える。絶縁領域NRは、複数の絶縁層NL,OLが1層ずつ交互に積層された構成を有する。
1対のブロック部BRは、積層体LMを貫通し、かつ、積層体LMの長手方向に延びる。積層体LMの長手方向におけるブロック部BRの延伸位置は、積層体LMの長手方向において、例えば隣接する階段部SPの位置と略一致する。ブロック部BRの内部には、例えば酸化シリコン層等の絶縁層が充填されている。
上述のリプレース処理の際、このようなブロック部BRによって、ブロック部BRに挟まれた領域のリプレース処理が阻害されることで絶縁領域NRが形成される。
絶縁領域NRには、絶縁層52及び絶縁領域NRを貫通し、ソース線10sが有する開口部OPを通って配線D2に到達する貫通コンタクトC4が配置されている。貫通コンタクトC4は、側壁に配置される絶縁層57と、絶縁層57の内側に充填される銅層等の導電層23とを備える。
導電層23の下端部は配線D2に接続され、導電層23の上端部は絶縁層53を貫通するプラグV0を介して、絶縁層56に配置される上層配線WRに接続されている。これにより、貫通コンタクトC4は、周辺回路CUAと上層配線WRとを電気的に接続する。上層配線WRは、コンタクトCC上のプラグV0を介してコンタクトCCと電気的に接続される。
以上のような構成によって、周辺回路CUAからワード線WLに所定の電圧を印加するなどしてメモリセルMCを動作させることができる。
図10に示すように、半導体記憶装置1wのベース層10は、シリコン基板等の半導体基板10wの一部を構成している。
より具体的には、半導体記憶装置1wは、半導体基板10w、積層体LM、周辺回路CBA、及び半導体基板10wとは別の半導体基板SBwを備える。
半導体記憶装置1wにおいて、半導体基板10wは、ソース線としての役割と、積層体LMを支持する支持基板としての役割を有する。半導体基板10wの上面には、上述の凹部11と同様の複数の凹部11wが形成されている。半導体基板10w上には、上述の積層体LMが配置されている。
すなわち、積層体LMは、ピラーPLが配置されたメモリ領域MR(図1(a)を参照)と、コンタクトCC及び柱状部HRが配置された階段部SPとを備え、階段部SPにおいて、少なくとも最下層の絶縁層OLがコンタクトLI近傍で層厚方向に曲がっている。積層体LM上には、絶縁層52,53,58がこの順に配置されている。
また、半導体基板10wには、積層体LMの上方に配置される絶縁層58を介して、周辺回路CBAが配置された半導体基板SBwが貼り合わされている。
周辺回路CBAは、半導体基板SBwに形成されたアクティブ領域およびゲート電極等を含むトランジスタTRを有しており、メモリセルMC(図1(b)を参照)の動作に寄与する。周辺回路CBAは絶縁層59で覆われている。絶縁層59中には、配線D2を含む複数の配線、コンタクト、及びビアが配置され、周辺回路CBAと電気的に接続されている。
また、半導体基板SBwとの接合面を有する半導体基板10wの絶縁層58には、プラグV0等と接続され、絶縁層58の表面に露出する複数の端子25mが配置されている。また、半導体基板10wとの接合面を有する半導体基板SBwの絶縁層59には、配線D2等と接続され、絶縁層59の表面に露出する複数の端子25cが配置されている。
絶縁層58,59の接合面において、これらの端子25m,25cは互いに接続されている。これにより、コンタクトCCと周辺回路CBAとは、端子25m,25c等を介して互いに電気的に接続される。
以上のような構成によって、周辺回路CBAからワード線WLに所定の電圧を印加するなどしてメモリセルMCを動作させることができる。
なお、図10に示すような、貼り合わせ型の半導体記憶装置において、ソース線としての役割と、支持基板としての役割とを、それぞれ異なる構成に分けてもよい。この場合、支持基板となる基板は、シリコン基板等の半導体基板である必要はなく、例えばセラミック基板または石英基板等の絶縁性の基板等であってもよい。このような支持基板上に、ポリシリコン層等のベース層10としてのソース線を形成し、上述の半導体基板10wに替えることができる。このとき、周辺回路CBAが配置された半導体基板SBwと貼り合わされた後に、支持基板は除去されてもよい。
また、ベース層10としてシリコン基板等の半導体基板を採用した場合には、半導体記憶装置を上述のような貼り合わせ型とせず、その半導体基板上に積層体LMを配置するとともに、メモリセルの動作に寄与する周辺回路を配置してもよい。この場合、周辺回路は、積層体LMの外側の周辺領域PER(図1(a)を参照)等に配置することができる。
3次元不揮発性メモリ等の半導体記憶装置の製造工程において、窒化シリコン層等の犠牲層をタングステン層等の導電層に置き換えるリプレース処理が行われる場合がある。リプレース処理においては、犠牲層が除去されて積層体が脆弱な構造となる。また、上述のように、階段部の上方等に形成された絶縁層によって、積層体には圧縮応力が働く。これにより、積層体中に残った酸化シリコン層等の絶縁層が撓んだり、積層体自体が歪んだり倒壊したりしてしまう場合がある。階段部に積層体を支持する柱状部を配置しても、柱状部の配置を高密度化するには限度があり、このような応力の影響を充分に抑制できないことがある。
積層体中に残った絶縁層に撓みが生じると、その後、形成されるワード線の厚さがばらついてしまったり、積層方向に隣接する絶縁層によってギャップ層が閉塞して、ワード線が断線してしまったりすることがある。また、積層体の全体が歪むことにより、階段部の各段に接続されるコンタクトが、階段部の各段から外れて配置されてしまったり、階段部に配置される柱状部が傾いて、各段のコンタクトと接触してしまったりすることがある。絶縁層が撓まないよう絶縁層を厚くすると、積層体の嵩が増し、半導体記憶装置の小型化にあたり弊害となることもある。
実施形態の半導体記憶装置1によれば、複数の絶縁層OLの少なくとも最下層の絶縁層OLは、階段部SPにおいて積層体LMの長手方向に沿った端部位置で絶縁層OLの厚さ方向に曲がっている。より具体的には、ベース層10は、階段部SPの下方位置に配置され、積層体LMを短手方向に分割するコンタクトLIの近傍において積層体LMの長手方向に延びる凹部11が形成され、複数の絶縁層OLの少なくとも最下層の絶縁層OLは、凹部11に沿って絶縁層OLの厚さ方向に曲がっている。
上記のように、リプレース処理の前の段階から、絶縁層OLが層厚方向に曲がった形状を有することで、リプレース処理時、片持ち梁のような状態となった領域CLを含む積層体LMgの構造強度を高めることができる。よって、絶縁層OLの撓み、並びに積層体LMgの歪み及び倒壊が抑制される。また、例えば絶縁層OLを厚くしなくとも充分な強度が得られ、半導体記憶装置1を小型化することが容易となる。
なお、応力の影響を受けやすい階段部SPの領域CLの中でも、積層体LMgの下層の、ベース層10に近接する絶縁層OLに属する領域CLにおいて、応力の影響が顕著であることが確認されている。積層構造を有する積層体LMgに比べ、ベース層10は、例えば単一の材料から構成された堅固な構造を有している。このため、ベース層10と積層体LMgとの境界部分が、応力による影響を最も受けやすい領域の1つとなっているものと推測される。
上述のように、絶縁層OLの曲がり度合いは、積層体LMgの上層へ行くほど減少する。しかし、仮に層厚方向に曲がった絶縁層OLによる効果が、主に最下層の絶縁層OLを含む積層体LMgの下層部分に限定されていたとしても、応力の影響を抑制するには充分であると考えられる。
実施形態の半導体記憶装置1によれば、少なくとも最下層の絶縁層OLは、1対の曲げ部RCと、曲げ部RCに挟まれた平坦部BMとを含む。このように、絶縁層OLが、領域CLにおいて、1対の曲げ部RCを含む褶曲した形状、またはクランク状の形状を有することで、積層体LMgの構造強度をいっそう高めることができる。
実施形態の半導体記憶装置1によれば、1つの凹部11は、コンタクトLIによって分割された片側の積層体LMの端部位置の下方で積層体LMの長手方向に延びる。これに伴い、1対の曲げ部RCは、コンタクトLIによって分割された片側の積層体LMの端部位置で積層体LMの長手方向に延びる。
このように、ベース層10の凹部11をコンタクトLIと接する積層体LMの端部位置の下方に配置し、領域CLにおける絶縁層OLを1対の曲げ部RCを含んで褶曲させ、またはクランク状に折れ曲げさせることで、応力による影響を受けやすい領域CLにおける構造強度を高めることができる。
(変形例1~4)
次に、図11~図14を用いて、実施形態の変形例1~4の半導体記憶装置2~5について説明する。変形例1~4の半導体記憶装置2~5においては、絶縁層OLの形状が上述の実施形態とはそれぞれ異なっている。
図11~図14は、実施形態の変形例1~4にかかる半導体記憶装置2~5の構成の一例を示す断面図である。図11~図14は、半導体記憶装置2~5の階段部SPを含むY方向に沿う断面図であって、上述の実施形態の図1(c)の位置に対応する断面を示している。
図11に示すように、変形例1の半導体記憶装置2では、コンタクトLIの近傍だけでなく、コンタクトLIから積層体LMの短手方向に離れた位置のベース層10aの上面にも、積層体LMの長手方向に延びる段差部としての凹部11aが配置されている。これにより、積層体LMの複数の絶縁層OLのうち、少なくとも最下層の絶縁層OLは、コンタクトLIから積層体LMの短手方向に離れた位置でも、絶縁層OLの層厚方向に曲がった形状を有する。
つまり、この絶縁層OLは、凹部11aの側壁と、ベース層10aの上面とで構成されるコーナーを覆う第1及び第2の曲げ部としての1対の曲げ部RCaを有する。また、この絶縁層OLは、1対の曲げ部RCaに挟まれ、凹部11aの底面を覆う第1の部分としての平坦部BMaを有する。
ここで、平坦部BMaの上面からその絶縁層OLの他の部分の上面までの距離は、その絶縁層OLの厚さの20%以上であることが好ましい。これにより、充分な構造強度が得られる。
なお、積層体LMの短手方向に隣接する1対のコンタクトLI間において、凹部11aの個数および配置は適宜調整可能である。これに伴い、少なくとも最下層の絶縁層OLも、1対のコンタクトLI間において凹部11aに応じた個数分、層厚方向に曲がった形状を有することとなる。
図12に示すように、変形例2の半導体記憶装置3は、コンタクトLI近傍のベース層10bの上面に凸部12を備える。
段差部としての凸部12は、ベース層10bの上面から突出した形状を有し、コンタクトLIによって分割された片側の積層体LMの端部位置の下方で、積層体LMの長手方向に延びる。これにより、積層体LMの複数の絶縁層OLのうち、少なくとも最下層の絶縁層OLは、ベース層10bの凸部12上において、絶縁層OLの層厚方向に曲がった形状を有する。
つまり、この絶縁層OLは、凸部12の積層体LMの短手方向に対向する側壁と、凸部12の上面とで構成されるコーナーを覆う第1及び第2の曲げ部としての1対の曲げ部PRを有する。また、この絶縁層OLは、1対の曲げ部PRに挟まれ、凸部12の上面を覆う第2の部分としての平坦部TMを有する。平坦部TMは、積層体LMの積層方向において、その絶縁層OLの他の部分よりも上方に位置する。
ここで、平坦部TMの上面からその絶縁層OLの他の部分の上面までの距離は、その絶縁層OLの厚さの20%以上であることが好ましい。これにより、充分な構造強度が得られる。
なお、ベース層10bの凸部12は、コンタクトLI近傍のみならず、コンタクトLIから積層体LMの短手方向に離れた位置のベース層10bの上面にも配置されてもよい。この場合、少なくとも最下層の絶縁層OLもまた、コンタクトLIから積層体LMの短手方向に離れた位置でも、絶縁層OLの層厚方向に曲がった形状を有することとなる。
ここで、凸部12を有するベース層10bは、例えば上述の実施形態の凹部11と同様、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて形成することができる。すなわち、ベース層10bの上面に、凸部12の形成位置を覆い、それ以外の位置に開口部を有するフォトレジスト層等のマスクパターンを形成する。そして、RIE等によってベース層10bを加工することで複数の凸部12が形成される。
あるいは、ベース層10b上に酸化シリコン層等の絶縁層を凸状に形成することで、凸部12としてもよい。ベース層10bがシリコン基板等である場合には、凸部12をエピタキシャル成長法等により形成することも可能である。すなわち、ベース層10bの所定位置に、シリコン等の結晶をエピタキシャル成長させて、ベース層10bの上面から突出する凸部12を形成することができる。
図13に示すように、変形例3の半導体記憶装置4は、コンタクトLIの基部に位置するベース層10cの上面に凹部13を備える。すなわち、コンタクトLIは、凹部13の底面に配置されている。
段差部としての凹部13は、ベース層10cの上面から窪んだ形状を有し、コンタクトLIの基部がベース層10cに到達する位置で、積層体LMの長手方向に延びる。これにより、積層体LMの複数の絶縁層OLのうち、少なくとも最下層の絶縁層OLは、ベース層10cの凹部13上において、絶縁層OLの層厚方向に曲がった形状を有する。
つまり、この絶縁層OLは、凹部13の積層体LMの短手方向に対向する側壁と、ベース層10cの上面とで構成されるコーナーを覆う1対の曲げ部RCcを有する。また、この絶縁層OLは、1対の曲げ部RCcに挟まれ、凹部13の底面を覆う第1の部分としての平坦部BMcを有する。この平坦部BMcには、コンタクトLIが貫通している。換言すれば、コンタクトLIは、積層体LMの積層方向において平坦部BMcと重なる位置に配置されている。
このように、半導体記憶装置4においては、コンタクトLIで分割された片側の積層体LM端部に配置される曲げ部RCcは1つのみであり、積層体LMの端部位置で見ると、絶縁層OLはクランク状または褶曲形状となっていない。ここでも、平坦部BMcの上面からその絶縁層OLの他の部分の上面までの距離は、その絶縁層OLの厚さの20%以上とすることが好ましい。これにより、半導体記憶装置4においても、実施形態の半導体記憶装置1のように、積層体LMの端部位置において1対の曲げ部RCを含み、クランク状に折れ曲がった形状、または褶曲した形状を有する絶縁層OLと同等の構造強度を得ることができる。なお、ベース層10cの凹部13は、コンタクトLIの基部のみならず、コンタクトLIから積層体LMの短手方向に離れた位置のベース層10cの上面にも配置されてもよい。
図14に示すように、変形例4の半導体記憶装置5は、コンタクトLIの基部に位置するベース層10dの上面に凸部14を備える。すなわち、コンタクトLIは、凸部14の上面に配置されている。
段差部としての凸部14は、ベース層10dの上面から突出した形状を有し、コンタクトLIの基部がベース層10dに到達する位置で、積層体LMの長手方向に延びる。これにより、積層体LMの複数の絶縁層OLのうち、少なくとも最下層の絶縁層OLは、ベース層10dの凸部14上において、絶縁層OLの層厚方向に曲がった形状を有する。
つまり、この絶縁層OLは、凸部14の積層体LMの短手方向に対向する側壁と、凸部14の上面とで構成されるコーナーを覆う1対の曲げ部PRdを有する。また、この絶縁層OLは、1対の曲げ部PRdに挟まれ、凸部14の上面を覆う第2の部分としての平坦部TMdを有する。この平坦部TMdには、コンタクトLIが貫通している。換言すれば、コンタクトLIは、積層体LMの積層方向において平坦部TMdと重なる位置に配置されている。
このように、半導体記憶装置5においては、コンタクトLIで分割された片側の積層体LM端部に配置される曲げ部PRdは1つのみであり、積層体LMの端部位置で見ると、絶縁層OLはクランク状または褶曲形状となっていない。ここでも、平坦部TMdの上面からその絶縁層OLの他の部分の上面までの距離は、その絶縁層OLの厚さの20%以上とすることが好ましい。これにより、半導体記憶装置5においても、変形例2の半導体記憶装置3のように、積層体LMの端部位置において1対の曲げ部PRを含み、クランク状に折れ曲がった形状、または褶曲した形状を有する絶縁層OLと同等の構造強度を得ることができる。
なお、ベース層10dの凸部14も、上述の変形例2の凸部12と同様、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いた手法、または、絶縁層の成膜もしくはエピタキシャル成長法等によって形成可能である。また、ベース層10dの凸部14は、コンタクトLIの基部のみならず、コンタクトLIから積層体LMの短手方向に離れた位置のベース層10dの上面にも配置されてもよい。
変形例1~変形例4の半導体記憶装置2~5によれば、上述の実施形態の半導体記憶装置1と同様の効果を奏する。
(その他の変形例)
上述の実施形態および変形例1~4では、ベース層10,10a~10dの凹部11,11a,13または凸部12,14、及びこれらに伴う絶縁層OLの曲がった部分は、階段部SP等の階段領域SR、及びダミー階段部SPdx等に配置されることとした。
しかし、上述の実施形態および変形例1~4の構成のうち、コンタクトLI近傍に配置されるベース層10,10b~10dの凹部11,13または凸部12,14、及びこれらに伴う絶縁層OLが層厚方向に曲がった形状は、メモリ領域MRにも適用されてもよい。メモリ領域MRにも階段部SPと同様、圧縮応力が働いており、また、リプレース処理時、スリットSTとスリットSTに隣接するピラーPLとの間の位置で、積層体LMgが片持ち梁様の形状を有しうるからである。
図15に、上述の実施形態の凹部11及び絶縁層OLが層厚方向に曲がった形状がメモリ領域MRに適用された半導体記憶装置6のY方向に沿う断面図を示す。図15の例では、上述の階段部SPに配置された凹部11が、階段領域SRからメモリ領域MRに亘って積層体LMの長手方向に延びている。これに伴い、絶縁層OLが層厚方向に曲がった形状も、階段領域SRからメモリ領域MRに亘って積層体LMの長手方向に延びる。
また、上述の実施形態および変形例1~4では、階段部SPは積層体LMの長手方向の中央付近に配置されることとした。しかし、階段部SPが、例えば積層体LMの長手方向の一端部または両端部に配置されてもよい。すなわち、積層体LMの端部に、ダミー階段部SPdxではなく、コンタクトCCを備える階段部SPが配置されてもよい。この場合にも、上述の実施形態および変形例1~4のように、ベース層10,10a~10dの凹部11,11a,13または凸部12,14、及びこれらに伴う絶縁層OLの曲がった部分を階段部SPに配置することができる。
図16に、上述の実施形態の積層体LMの中央部に配置された階段部SPに替えて、積層体LMの長手方向の両端部に階段部SPが配置された半導体記憶装置7の構成例を示す。この場合、積層体LMの階段部SPが配置された両端部が階段領域SRとなる。
また、この場合、積層体LMの長手方向の両端部外側に分離帯STyが配置されていてもよい。分離帯STyは、積層体LMの長手方向の両端部外側に、絶縁層51を貫通してベース層10に到達するとともに、Y方向に沿う方向に延びるスリット内に絶縁層等が充填された構成を備える。
積層体LM端部の階段部SPは、積層体LM外側のより大きな体積を有する絶縁層51と対向している。リプレース処理の際、積層体LMの長手方向の両端部外側の絶縁層51が、上記のスリットによって積層体LMの階段部SP上を覆う絶縁層51から切り離されることで、絶縁層51の引っ張り応力が積層体LMに働くのを抑制することができる。よって、絶縁層OLの撓み、並びに積層体LMgの歪み及び倒壊をよりいっそう抑制することができる。
また、上述の実施形態および変形例1~4では、絶縁層NL,OLを交互に積層して積層体LMsを形成することとした。しかし、積層体LMsは複数段(Tier)に分けて形成されてよく、その場合、ピラーPL、柱状部HR、及び階段部SPは、1段分の積層体LMsが形成されるごとに段階的に形成されてよい。これにより、ワード線WLの積層数を更に増加させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,1s,1w,2~7…半導体記憶装置、10,10a~10d…ベース層、10s…ソース線、10w…半導体基板、11,11a,11s,11w,13…凹部、12,14…凸部、51…絶縁層、BM,BMa,BMc,TM,TMd…平坦部、C4…貫通コンタクト、CC,LI…コンタクト、LM,LMg,LMs…積層体、MC…メモリセル、MR…メモリ領域、NL,OL…絶縁層、PL…ピラー、PR,PRd,RC,RCa,RCc…曲げ部、SP…階段部、SPdf,SPds,SPdx,SPdy…ダミー階段部、SR…階段領域、ST…スリット、WL…ワード線。

Claims (5)

  1. 複数の導電層と複数の絶縁層とが1層ずつ交互に積層された積層体と、
    前記積層体内を前記複数の導電層と前記複数の絶縁層との積層方向に延び、前記複数の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する複数の第1のピラーと、を備え、
    前記積層体は、
    前記複数の第1のピラーから前記積層方向と交差する第1の方向に離れた位置で、前記複数の導電層が階段状に加工された階段部を含み、
    前記複数の絶縁層の少なくとも最下層の絶縁層は、
    前記階段部内における前記複数の導電層の前記第1の方向に沿った端部に近接して、前記絶縁層の厚さ方向に曲がった曲げ部を有している、
    半導体記憶装置。
  2. 前記絶縁層は、
    前記第1の方向に延びる第1の曲げ部と、
    前記第1の曲げ部から前記積層方向および前記第1の方向と交差する第2の方向に離れた位置で、前記第1の方向に延びる第2の曲げ部と、
    前記第1及び第2の曲げ部に挟まれて、前記絶縁層の他の部分よりも前記積層方向の下方に位置する第1の部分と、を含む、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記絶縁層は、
    前記第1の方向に延びる第1の曲げ部と、
    前記第1の曲げ部から前記積層方向および前記第1の方向と交差する第2の方向に離れた位置で、前記第1の方向に延びる第2の曲げ部と、
    前記第1及び第2の曲げ部に挟まれて、前記絶縁層の他の部分よりも前記積層方向の上方に位置する第2の部分と、を含む、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  4. 複数の導電層と複数の絶縁層とが1層ずつ交互に積層された積層体と、
    前記積層体内を前記複数の導電層と前記複数の絶縁層との積層方向に延び、前記複数の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する複数の第1のピラーと、
    前記複数の第1のピラーから前記積層方向と交差する第1の方向に離れた位置で、前記積層体内を前記積層方向に延びる複数の第2のピラーと、を備え、
    前記積層体は、
    前記複数の第1のピラーから前記第1の方向に離れた位置で、前記複数の第2のピラーが配置され、前記複数の導電層が階段状に加工された階段部を含み、
    前記複数の絶縁層の少なくとも最下層の絶縁層は、
    前記階段部内における前記複数の導電層の前記第1の方向に沿った端部と、前記複数の第2のピラーのうち前記端部に隣接する第2のピラーとの間の位置で前記第1の方向に延び、前記絶縁層の厚さ方向に曲がった曲げ部を有している、
    半導体記憶装置。
  5. ベース層と、
    前記ベース層上に複数の導電層と複数の絶縁層とが1層ずつ交互に積層された積層体と、
    前記積層体内を前記複数の導電層と前記複数の絶縁層との積層方向に延び、前記複数の導電層の少なくとも一部との交差部にそれぞれメモリセルを形成する複数の第1のピラーと、を備え、
    前記積層体は、
    前記複数の第1のピラーから前記積層方向と交差する第1の方向に離れた位置で、前記複数の導電層が階段状に加工された階段部を含み、
    前記ベース層は、
    前記階段部の前記積層方向の下方位置に配置され、前記第1の方向に延びる段差部を有し、
    前記複数の絶縁層の少なくとも最下層の絶縁層は、
    前記段差部の前記積層方向の上方位置で前記絶縁層の厚さ方向に曲がった曲げ部を有している、
    半導体記憶装置。
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