JP2023032964A - 洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗便器装置 - Google Patents

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Koki Shinohara
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誠 安倍
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星佳 辰岡
Seika Tatsuoka
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Abstract

【課題】給水源から供給された洗浄水を正確なタイミングで確実に停止させることができる洗浄水タンク装置を提供する。【解決手段】本発明は、水洗便器本体(2)の上部吐水口及び下部吐水口に洗浄水を供給する洗浄水タンク装置(4)であって、洗浄水タンク本体(10)と、使用者の操作に基づいて、洗浄水タンク本体内の洗浄水を下部吐水口から吐出させる排水弁(12)と、給水源からの洗浄水の、上部吐水口からの吐出、停止を切り替える第1開閉弁(19)と、使用者の操作に基づいて、停止位置から吐出位置へ移動される第1開閉弁駆動機構(16)と、第1開閉弁駆動機構を停止位置に移動させる付勢機構(17)と、吐出位置の第1開閉弁駆動機構を付勢力に抗して吐出位置に保持する保持機構(20)と、保持機構による第1開閉弁駆動機構の保持を、第1開閉弁から流出した洗浄水を利用して解除する解除機構(21)と、を有することを特徴としている。【選択図】図3

Description

本発明は、洗浄水タンク装置に関し、特に、水洗便器本体の溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口に洗浄水を供給するための洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗便器装置に関する。
特開平6-146365号公報(特許文献1)には、便器洗浄タンク装置が記載されている。この便器洗浄タンク装置では、レバーハンドルの回転によってレバー部材が押し下げられ、この結果、切り替え弁がリム通水路側へ切り替えられると共に、給水弁が開弁される。これにより、水道等の給水源から供給された洗浄水の、リム通水部からの吐出が開始される。ここで、レバー部材の先端にはフロートが取り付けられており、このフロートに作用する浮力により、レバー部材には、これを押し上げようとする力が作用している。しかしながら、レバー部材が押し下げられた状態は、便器洗浄タンク装置に備えられた回動式押し部とレバー部材が係合することにより保持される。
さらに、貯水タンクには、遅れ開弁式タンク排水手段が設けられており、リム通水部からの吐水が開始された後、遅れて貯水タンク内の洗浄水が、ジェット導水路に排出される。貯水タンク内の洗浄水が排出されることにより、貯水タンク内の水位が所定水位まで低下すると、レバー部材に設けられたフロートに浮力が作用しなくなるため、回動式押し部とレバー部材の係合が解除される。回動式押し部とレバー部材の係合が解除されると、回動式押し部が回動され、これに伴い切り替え弁がタンク内給水の側に切り替えられる。これにより、リム通水部からの吐水が停止され、給水源から給水弁を通って流入した洗浄水が、貯水タンク内に供給されるようになる。貯水タンク内への給水により、貯水タンク内の水位が上昇すると、フロートに作用する浮力により、レバー部材が押し上げられる。貯水タンク内の水位が所定水位まで上昇すると、レバー部材によりボールタップ式の給水弁が閉弁され、便器洗浄タンク装置は初期状態に復帰する。
特開平6-146365号公報
ここで、特許文献1記載の便器洗浄タンク装置においては、貯水タンク内の洗浄水が排出され、貯水タンク内の水位が低下することにより、回動式押し部とレバー部材の係合が解除され、切り替え弁がリム通水路側からタンク内給水の側に切り替えられる。このため、特許文献1記載の便器洗浄タンク装置においては、リム吐水口からの吐水の停止が、貯水タンク内の水位によって決定される。ところが、貯水タンク内の水位は、貯水タンクからの洗浄水の排水、及び給水弁を介して貯水タンクに流入する洗浄水の流量によって変化するため、精密に制御することが難しい。
また、特許文献1記載の便器洗浄タンク装置では、レバー部材に取り付けられたフロートに作用する浮力により、回動式押し部とレバー部材の係合状態が維持される。このため、貯水タンク内の水面の波立ち等により、意図しないタイミングで回動式押し部とレバー部材の係合が解除されてしまう場合がある。従って、特許文献1記載の便器洗浄タンク装置では、給水源から供給され、リム通水部から吐出される洗浄水を停止させるタイミングを正確に制御することが難しいという問題がある。
従って、本発明は、給水源から供給された洗浄水を正確なタイミングで確実に停止させることができる洗浄水タンク装置、及びそれを備えた水洗便器装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、水洗便器本体の溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口に洗浄水を供給するための洗浄水タンク装置であって、洗浄水タンク本体と、使用者の操作に基づいて、洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水を排出させ、下部吐水口から洗浄水を吐出させる排水弁と、給水源から供給された洗浄水の、上部吐水口からの吐出状態と吐出停止状態を切り替えるための第1開閉弁と、使用者の操作に基づいて、第1開閉弁が吐出停止状態となる停止位置から、吐出状態となる吐出位置へ移動される第1開閉弁駆動機構と、この第1開閉弁駆動機構が停止位置に移動されるように付勢力を発生させる付勢機構と、吐出位置に移動された第1開閉弁駆動機構を、付勢機構による付勢力に抗して吐出位置に保持する保持機構と、この保持機構による第1開閉弁駆動機構の保持を、第1開閉弁から流出した洗浄水を利用して解除する解除機構と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、使用者の操作に基づいて、排水弁が、洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水を、水洗便器本体の下部吐水口から吐出させる。また、第1開閉弁駆動機構は、使用者の操作に基づいて、第1開閉弁が吐出停止状態となる停止位置から、吐出状態となる吐出位置へ移動され、第1開閉弁は、給水源から供給された洗浄水を上部吐水口からの吐出させる。さらに、付勢機構は、第1開閉弁駆動機構が停止位置に移動されるように付勢力を発生させており、保持機構は、付勢機構による付勢力に抗して第1開閉弁駆動機構を吐出位置に保持する。解除機構は、第1開閉弁から流出した洗浄水を利用して、保持機構による第1開閉弁駆動機構の保持を解除する。
このように構成された本発明によれば、水道等の給水源から供給され、第1開閉弁から流出した洗浄水を利用して、第1開閉弁駆動機構の保持状態が解除され、第1開閉弁駆動機構が停止位置に移動されるので、洗浄水タンク本体内の水位に影響されることなく、正確なタイミングで確実に上部吐水口からの吐水を停止させることができる。また、第1開閉弁駆動機構は、付勢機構の付勢力によって付勢されているので、付勢力が安定しており、第1開閉弁駆動機構が偶発的に移動されるのを防止することができ、第1開閉弁駆動機構を確実に作動させることができる。
本発明において、好ましくは、解除機構は、第1開閉弁から流出した洗浄水の量に基づいて、第1開閉弁駆動機構の保持を解除させ、第1開閉弁駆動機構を停止位置に移動させる。
このように構成された本発明によれば、解除機構は、第1開閉弁から流出した洗浄水の量に基づいて、第1開閉弁駆動機構の保持を解除させるので、第1開閉弁が開弁されている時間を正確に設定することができ、上部吐水口から吐出される洗浄水の量を精密に制御することができる。
本発明において、好ましくは、第1開閉弁から流出した洗浄水は分岐されて、上部吐水口及び解除機構に夫々供給される。
このように構成された本発明によれば、第1開閉弁から流出した洗浄水が分岐されて、上部吐水口及び解除機構に夫々供給されるので、給水源から供給され、第1開閉弁から流出した洗浄水を、水洗便器の洗浄、及び解除機構の作動の両方に利用することができる。
本発明において、好ましくは、解除機構は、第1開閉弁から供給された洗浄水が流入する水受け部を備え、この水受け部内に溜まった洗浄水が所定量を超えると、保持機構による第1開閉弁駆動機構の保持を解除させる。
このように構成された本発明によれば、第1開閉弁から供給され、水受け部内に溜まった洗浄水の量により、第1開閉弁駆動機構の保持が解除されるので、簡単な機構により、洗浄水の量に基づいて保持機構による保持を解除することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、排水弁を開弁させるための第2開閉弁を有し、解除機構は、水受け部内に溜まった洗浄水が所定量を超えると、第1開閉弁駆動機構の保持を解除させると共に、第2開閉弁を開弁させる。
このように構成された本発明によれば、水受け部内に溜まった洗浄水が所定量を超えると、解除機構が、第1開閉弁駆動機構の保持を解除させると共に、第2開閉弁を開弁させるので、第1開閉弁から流出した洗浄水を利用して、排水弁をも制御することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、排水弁を開閉させる水圧駆動機構を有し、この水圧駆動機構は、第2開閉弁を介して供給された洗浄水の水圧により、排水弁を開弁させる。
このように構成された本発明によれば、排水弁を開閉させる水圧駆動機構が備えられているので、第2開閉弁から流出する比較的少量の洗浄水でも、排水弁を開弁させることができる。
本発明において、好ましくは、付勢機構は、洗浄水タンク本体内に設けられ、洗浄水を貯留した小タンクと、この小タンク内に配置された付勢用フロートと、を有し、付勢機構は、付勢用フロートに作用する浮力により付勢力を発生させる。
このように構成された本発明によれば、付勢機構による付勢力は、付勢用フロートに作用する浮力により発生されるので、単純な機構で確実に付勢力を発生させることができる。また、付勢用フロートは小タンク内に配置されているので、洗浄水タンク本体内の水位に関わりなく、安定した付勢力を発生させることができる。
本発明において、好ましくは、保持機構は、係合部材と、この係合部材と係合する係合受け部材と、を備え、係合部材が係合受け部材と係合することにより、第1開閉弁駆動機構が吐出位置に保持される。
このように構成された本発明によれば、保持機構は、係合部材が係合受け部材と係合することにより、第1開閉弁駆動機構を吐出位置に保持するので、簡単な機構で、第1開閉弁駆動機構を確実に吐出位置に保持することができる。
本発明において、好ましくは、係合部材は、係合位置と係合解除位置との間で移動可能に設けられ、係合部材は、弾性部材により係合位置に向けて付勢される。
このように構成された本発明によれば、係合部材が、弾性部材により係合位置に向けて付勢されるので、簡単な機構で、係合部材を係合位置に移動させることができ、保持機構を確実に作動させることができる。
本発明において、好ましくは、係合部材は傾斜面を備え、使用者の操作に基づいて第1開閉弁駆動機構が吐出位置に移動される際、係合部材は、その傾斜面が係合受け部材に摺動することにより、弾性部材の付勢力に抗して、係合解除位置に向けて移動される。
このように構成された本発明によれば、係合部材の傾斜面が係合受け部材に摺動することにより、係合部材が係合解除位置に向けて移動されるので、使用者の操作に基づいて、簡単な機構で確実に係合部材を移動させることができる。
また、本発明は、水洗便器装置であって、溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口を備えた水洗便器本体と、上部吐水口、及び下部吐水口に洗浄水を供給する本発明の洗浄水タンク装置と、を有することを特徴としている。
本発明の洗浄水タンク装置によれば、排水弁を引き上げるためのモーターを使用することなく、洗浄水の吐出タイミングを正確に設定することができる。
本発明の実施形態による水洗便器装置全体を示す斜視図である。 本発明の実施形態による水洗便器装置の全断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられている排水弁水圧駆動部の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置全体を示す斜視図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられている給水弁駆動機構及び解除機構の一部を示す斜視図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられている給水弁駆動機構を拡大して示す側面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられている保持機構、及び解除機構を拡大して示す背面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられている保持機構、及び解除機構の作用を説明するための模式図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられている給水制御弁の内部構造を示す断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられている排水弁制御弁の内部構造を示す断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置による洗浄シーケンスの一例を示すタイムチャートである。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態による水洗便器装置を説明する。
図1は、本発明の実施形態による水洗便器装置全体を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態による水洗便器装置の全断面図である。図3は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す断面図である。図4は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられている排水弁水圧駆動部の概略構成を示す断面図である。図5は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置全体を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態による水洗便器装置1は、水洗便器本体2と、その後部に載置された本発明の実施形態による洗浄水タンク装置4から構成されている。本実施形態の水洗便器装置1は、使用後に、洗浄水タンク装置4に設けられたレバーハンドル8を操作することにより、水洗便器本体2のボウル部2aの洗浄が行われるように構成されている。本実施形態による洗浄水タンク装置4は、レバーハンドル8の操作に基づいて、内部に貯留されている洗浄水、及び給水源である水道Cから供給された洗浄水を水洗便器本体2に供給し、これらの洗浄水によりボウル部2aを洗浄するように構成されている。
また、変形例として、壁面に取り付けたリモコン装置(図示せず)を操作することにより、ボウル部2aの洗浄が行われるように本発明を構成することもできる。或いは、便座に設けられた人感センサ(図示せず)が使用者の離座を検知した後、所定時間経過することにより、ボウル部2aの洗浄が行われるように本発明を構成することもできる。この場合、人感センサ(図示せず)は便座に設けたり、使用者の着座、離座や接近、離脱、手をかざす動作を検知できる位置に設けたりすることができ、例えば、水洗便器本体2や洗浄水タンク装置4に設けることもできる。また、人感センサ(図示せず)は、使用者の着座、離座や接近、離脱、手をかざす動作を検知できるものであればよく、例えば、赤外線センサやマイクロ波センサを人感センサとして使用することができる。以上のように、本明細書において、「使用者の操作に基づいて」とは、便器洗浄開始のトリガーとなる使用者の任意の動作を意味するものである。
次に、図2に示すように、洗浄水タンク装置4は、水洗便器本体2に供給すべき洗浄水を貯留する洗浄水タンク本体である貯水タンク10と、この貯水タンク10に設けられた排水口10aを開閉するための排水弁12と、この排水弁12を駆動する水圧駆動機構である排水弁水圧駆動部14と、を有する。さらに、洗浄水タンク装置4は、水道Cから供給された洗浄水を水洗便器本体2に直接供給する第1開閉弁である給水制御弁19を有する。ここで、貯水タンク10内に貯留され、排水弁12を開弁させることにより流出する洗浄水は、便器洗浄時において、水洗便器本体2のボウル部2aの溜水面Wよりも下方に設けられた下部吐水口であるゼット吐水口2bから吐出されるように構成されている。また、水道Cから供給され、給水制御弁19を介して供給された洗浄水は、便器洗浄時において、ボウル部2aの溜水面Wよりも上方の、ボウル部2aのリム部2cに設けられた上部吐水口であるリム吐水口2dから吐出されるように構成されている。
次に、図3及び図5に示すように、洗浄水タンク装置4は、さらに、使用者の操作に基づいて、給水制御弁19が吐出停止状態となる停止位置から、吐出状態となる吐出位置へ移動される第1開閉弁駆動機構である給水弁駆動機構16と、この給水弁駆動機構16が停止位置に移動されるように付勢力を発生させる付勢機構17と、を有する。また、洗浄水タンク装置4は、吐出位置に移動された給水弁駆動機構16を、付勢機構17による付勢力に抗して吐出位置に保持する保持機構20と、この保持機構20による給水弁駆動機構16の保持を、給水制御弁19から流出した洗浄水を利用して解除する解除機構21と、を有する。さらに、洗浄水タンク装置4は、排水弁水圧駆動部14への給水を制御する第2開閉弁である排水弁制御弁18を有する。
貯水タンク10は、水洗便器本体2のゼット吐水口2bに供給すべき洗浄水を貯留するように構成されたタンクであり、その底部には貯留した洗浄水を水洗便器本体2へ排出するための排水口10a(図3)が形成されている。また、貯水タンク10内において、排水口10aの下流側にはオーバーフロー管10bが接続されている。このオーバーフロー管10bは、排水口10aの近傍から垂直に立ち上がり、貯水タンク10内に貯留されている洗浄水の止水水位L1よりも上方まで延びている。従って、オーバーフロー管10bの上端から流入した洗浄水は、排水口10aをバイパスして、水洗便器本体2のゼット吐水口2bから直接流出する。
図4に示すように、排水弁12は、排水口10aを開閉するように配置された弁体であり、排水弁12が上方に引き上げられることにより開弁され、貯水タンク10内の洗浄水が水洗便器本体2に排出されて、ボウル部2aの下部に設けられたゼット吐水口2bから吐出される。
次に、図4を参照して、排水弁水圧駆動部14の構造を示す。
排水弁水圧駆動部14は、水道Cから供給された洗浄水の給水圧を利用して、排水弁12を駆動するように構成されている。図4に示すように、排水弁水圧駆動部14は、排水弁制御弁18から流出し、流入管23を通って供給された水が流入するシリンダ14aと、このシリンダ14a内に摺動可能に配置されたピストン14bと、シリンダ14aの下端から突出して排水弁12を駆動するロッド15と、を有する。さらに、シリンダ14aの内部にはスプリング14cが配置されており、ピストン14bを下方に向けて付勢していると共に、ピストン14bにはパッキン14eが取り付けられ、シリンダ14aの内壁面とピストン14bの間の水密性が確保されている。また、シリンダ14aは、フレーム14gにより、排水口10aの上方に支持されている。さらに、ロッド15の途中には、クラッチ機構22が設けられており、このクラッチ機構22により、ロッド15は上部ロッド15aと下部ロッド15bに切り離される。
シリンダ14aは円筒形の部材であり、その軸線を鉛直方向に向けて配置されると共に、内部にピストン14bを摺動可能に受け入れている。また、流入管23は、シリンダ14aの下端部に接続されており、排水弁制御弁18から流出した水が下端部からシリンダ14a内に流入するようになっている。このため、シリンダ14a内のピストン14bは、シリンダ14aに流入した水により、スプリング14cの付勢力に抗して押し上げられる。
一方、シリンダ14aの上端部には流出孔が設けられ、流出管24は、この流出孔を介してシリンダ14aの内部と連通している。従って、シリンダ14a下部に接続された流入管23からシリンダ14a内に水が流入すると、ピストン14bは、シリンダ14aの下部から上方へ押し上げられる。そして、ピストン14bが、流出孔よりも上方まで押し上げられると、シリンダ14aに流入した水は流出孔から流出管24を通って流出する。即ち、流入管23と流出管24は、ピストン14bが上方に移動されると、シリンダ14aの内部を介して連通される。
また、図3及び図5に示すように、流出管24には分岐部24aが設けられており、この分岐部24aから分岐した第1下降管24bは、オーバーフロー管10bの中で、下方に向けて開口している。また、分岐部24aから下方に向けて延びる第2下降管24cは、貯水タンク10内に水を流出させる。従って、シリンダ14aから流出した洗浄水の一部はオーバーフロー管10bの中に流入し、残りの洗浄水は貯水タンク10内に貯留される。
次に、図4に示すように、ロッド15は、ピストン14bの下面に接続された棒状の部材であり、シリンダ14aの底面に形成された貫通孔14fを通って、シリンダ14aの中から下方に突出するように延びている。また、ロッド15の下端には排水弁12が接続されており、ロッド15は、ピストン14bと排水弁12を連結している。このため、シリンダ14aに水が流入してピストン14bが押し上げられると、ピストン14bに接続されたロッド15が排水弁12を上方に吊り上げ、排水弁12が開弁される。
また、シリンダ14aの下方から突出するロッド15と、シリンダ14aの貫通孔14fの内壁との間には、隙間14dが設けられ、シリンダ14aに流入した水の一部は、この隙間14dから流出する。隙間14dから流出した水は、貯水タンク10内に流入する。なお、この隙間14dは比較的狭く、流路抵抗が大きいため、隙間14dから水が流出する状態であっても、流入管23からシリンダ14aに流入する水によりシリンダ14a内の圧力が上昇し、スプリング14cの付勢力に抗してピストン14bが押し上げられる。
さらに、ロッド15の途中には、クラッチ機構22が設けられている。クラッチ機構22は、ロッド15と共に排水弁12が所定距離吊り上げられると、ロッド15を上部ロッド15aと下部ロッド15bに切り離すように構成されている。クラッチ機構22が切り離された状態では、下部ロッド15bは、ピストン14b及び上部ロッド15aの上部の動きに連動しなくなり、下部ロッド15bは排水弁12と共に、浮力に抵抗しながら重力により降下する。
また、排水弁12の近傍には、排水弁フロート機構26が設けられている。この排水弁フロート機構26は、ロッド15が所定距離吊り上げられ、クラッチ機構22により下部ロッド15bが切り離された後、下部ロッド15bの及び排水弁12が降下して、排水口10aを閉弁させるのを遅延させるように構成されている。具体的には、排水弁フロート機構26は、フロート部26aと、このフロート部26aと連動した係合部26bと、を有する。
係合部26bは、クラッチ機構22により切り離されて降下してきた下部ロッド15bと係合し、下部ロッド15b及び排水弁12が降下して、排水口10aに着座するのを阻止するように構成されている。次いで、貯水タンク10内の水位低下と共にフロート部26aが下降し、貯水タンク10内の水位が所定水位まで低下すると、フロート部26aが係合部26bを回動させて、係合部26bと下部ロッド15bの係合が解除される。係合が解除されることにより、下部ロッド15b及び排水弁12は降下して、排水口10aに着座する。これにより、排水弁12の閉弁が遅延され、適正量の洗浄水が、排水口10aから排出されるようになっている。
また、図3に示すように、排水弁制御弁18の上流側には、定流量弁30aが設けられている。この定流量弁30aは、水道Cから供給された洗浄水が、排水弁水圧駆動部14を作動させるために適正な流量で排水弁制御弁18に流入するよう、流量を調整するように構成されている。さらに、排水弁制御弁18と排水弁水圧駆動部14を接続する流入管23には、バキュームブレーカ30bが設けられている。このバキュームブレーカ30bにより、排水弁制御弁18側が負圧になった場合には、流入管23に外気が吸引され、排水弁水圧駆動部14側からの水の逆流が防止される。
次に、排水弁制御弁18は、制御弁本体部18aと、この制御弁本体部18aの中に配置された主弁体18bと、パイロット弁口18cと、を備えている(図11)。なお、後述するように、排水弁制御弁18に備えられたパイロット弁口18cは解除機構21によって開閉されるように構成されている。パイロット弁口18cが開弁されると、制御弁本体部18a内に設けられた圧力室18d(図11)内の圧力が低下し、排水弁制御弁18の主弁体18bが開弁される。また、パイロット弁口18cが閉弁されると、圧力室18d内の圧力が上昇し、主弁体18bが閉弁される。これにより、解除機構21の作動に基づいて、排水弁制御弁18の主弁体18bが開閉され、排水弁水圧駆動部14への給水、停止が制御される。
即ち、排水弁制御弁18は、供給された洗浄水の、排水弁水圧駆動部14への供給、停止を制御する。本実施形態においては、図3に示すように、排水弁制御弁18から流出した洗浄水は、全量が流入管23を通って排水弁水圧駆動部14に供給される。排水弁水圧駆動部14に供給された洗浄水の一部は、シリンダ14aの貫通孔14f(図4)の内壁とロッド15の間の隙間14dから流出して貯水タンク10へ流入する。また、排水弁水圧駆動部14に供給された水の多くは、流出管24を通ってシリンダ14aから流出し、上述したように、オーバーフロー管10b及び貯水タンク10内に夫々流入する。
一方、図3に示すように、水道Cから供給された洗浄水は、止水栓32a、定流量弁32b、給水管分岐部33、及び第1分岐管33aを介して、排水弁制御弁18に供給される。止水栓32aは貯水タンク10の外側に配置されており、その下流側の、貯水タンク10内には定流量弁32bが接続されている。定流量弁32bの下流側には給水管分岐部33が設けられ、給水管分岐部33において分岐された第1分岐管33aが排水弁制御弁18に接続されている。
止水栓32aは、メンテナンス時等に洗浄水タンク装置4への水の供給を停止させるために設けられており、通常は開栓された状態で使用される。定流量弁32bは、水道Cから供給された水を、所定流量で排水弁制御弁18及び給水制御弁19に流入させるために設けられており、水洗便器装置1の設置環境に関わらず一定流量の水が供給されるように構成されている。
一方、給水管分岐部33において分岐された第2分岐管33bは、給水制御弁19に接続されている。
給水制御弁19は、第2分岐管33bから供給された水を、リム給水管25に流出させるように構成されている。リム給水管25は、水洗便器本体2のリム吐水口2dに連通しており(図3には図示省略)、リム給水管25に流入した洗浄水は、ボウル部2aを洗浄するためのリム洗浄水として、リム吐水口2dから吐出される。また、リム給水管25の途中には、バキュームブレーカ31(図5)が設けられている。これにより、給水制御弁19側が負圧になった際、水洗便器本体2の側から給水制御弁19に水が逆流するのを防止することができる。さらに、バキュームブレーカ31の下流側のリム給水管25には分岐部25aが設けられ、リム給水管25の中を流れる洗浄水の一部は下降管25bに流入し、残りの洗浄水はリム吐水口2dから吐出される。
給水制御弁19は、給水弁本体部19aと、この給水弁本体部19aの中に配置された主弁体19bと、パイロット弁口19c(図10)と、を備えている。また、後述するように、給水制御弁19に備えられたパイロット弁口19cは、給水弁駆動機構16によって開閉されるように構成されている。即ち、給水弁駆動機構16は、給水弁本体部19aに設けられたパイロット弁口19cを開閉することにより、給水弁本体部19a内に設けられた圧力室19d(図10)内の圧力を制御するように構成されている。
次に、図6乃至図11を新たに参照して、給水弁駆動機構16、付勢機構17、保持機構20、及び解除機構21の構成を説明する。
図6は給水弁駆動機構16及び解除機構21の一部を示す斜視図である。図7は給水弁駆動機構16を拡大して示す側面図である。図8は保持機構20、及び解除機構21を拡大して示す背面図である。図9は保持機構20、及び解除機構21の作用を説明するための模式図である。図10は給水制御弁19の内部構造を示す断面図である。図11は排水弁制御弁18の内部構造を示す断面図である。
図6及び図7に示すように、給水弁駆動機構16は、L字形に湾曲した駆動アーム部材16aと、この駆動アーム部材16aを回動可能に支持する支持部16bから構成されている。駆動アーム部材16aは、支持部16bを中心に回動可能に支持され、図7に実線で示す停止位置と、想像線で示す吐出位置の間で移動されるように構成されている。また、図10に示すように、駆動アーム部材16aには、給水制御弁19のパイロット弁口19cを開閉するパイロット弁部16cが設けられている。駆動アーム部材16aが停止位置に移動されると、パイロット弁口19cがパイロット弁部16cによって閉弁され、吐出位置に移動されるとパイロット弁口19cが開弁される。また、パイロット弁口19cは、給水制御弁19の給水弁本体部19a内の圧力室19dに連通されている。
即ち、駆動アーム部材16aが停止位置に移動されている状態では、パイロット弁口19cが駆動アーム部材16aのパイロット弁部16cにより閉弁されるので、給水制御弁19の圧力室19d内の圧力が高まり、給水制御弁19の主弁体19bが閉弁される。一方、駆動アーム部材16aが吐出位置に移動されている状態では、パイロット弁口19cが開弁されるので、圧力室19d内の圧力が低下し、主弁体19bが開弁される。また、給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aは、使用者がレバーハンドル8(図3)を操作することにより、停止位置から吐出位置に移動される。これにより、パイロット弁口19cが開弁されて、給水制御弁19の主弁体19bが開弁され、リム吐水口2dからの吐水が開始される。なお、レバーハンドル8と駆動アーム部材16aは、ワイヤー(図示せず)により連結されている。
図3及び図5に示すように、付勢機構17は、貯水タンク10内に設けられ、洗浄水を貯留した小タンク17aと、この小タンク17a内に配置された付勢用フロート17bと、この付勢用フロート17bから上方に向けて延びる付勢ロッド17cと、を有する。小タンク17aは、貯水タンク10の内部に設けられた小型のタンクであり、貯水タンク10内の水位に関わらず、小タンク17aは常に満水状態にされている。付勢用フロート17bは、小タンク17a内に水没した状態で配置されたフロートであり、貯水タンク10内の水位に関わらず、小タンク17a内に貯留された洗浄水から常に浮力を受け、上方に向けた付勢力を発生するように構成されている。付勢ロッド17cは、付勢用フロート17bの上部から上方に向けて延びる棒状の部材であり、付勢ロッド17cの上端部は、図7に示すように、給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aの一方の端部に連結されている。これにより、駆動アーム部材16aの一端部が上方に向けて付勢され、この結果、駆動アーム部材16aは、その停止位置に向けて付勢される。
なお、本実施形態において、付勢機構17は、小タンク17a及び付勢用フロート17bを有し、付勢用フロート17bに作用する浮力により付勢力を発生させている。これに対し、変形例として、コイルばね等の弾性部材により付勢力が生成されるように付勢機構17を構成することもできる。
保持機構20は、図7及び図8に示すように、保持機構本体部20aと、この保持機構本体部20aに取り付けられた係合部材20bと、この係合部材20bと係合する係合受け部材20cと、を有する。保持機構本体部20aは、付勢機構17の付勢ロッド17cの上端部に取り付けられており、付勢ロッド17cと共に上下方向に移動するように構成されている。係合部材20bは、保持機構本体部20aに対して移動可能に取り付けられた部材であり、係合受け部材20cに向けて突出した係合位置(図9の(c)欄)と、係合受け部材20cと係合しない係合解除位置(図9の(e)欄)との間で移動される。また、係合部材20bは、弾性部材であるバネ20d(図9)により、係合位置に向けて付勢されている。さらに、係合部材20bの先端には、保持機構本体部20aの移動方向(上下方向)に対して傾斜した傾斜面20eが設けられている。
係合受け部材20cは、保持機構本体部20aと対向する位置に固定された板状の部材であり、係合部材20bを受け入れるための開口部20fが設けられている。使用者がレバーハンドル8を操作することにより、駆動アーム部材16aが支持部16bを中心に回動されると、図9の(a)欄に示すように、付勢ロッド17c及びこれに取り付けられた保持機構本体部20aが押し下げられる。保持機構本体部20aが押し下げられると、保持機構本体部20aから突出している係合部材20bの傾斜面20eが、保持機構本体部20aに対向して配置された係合受け部材20cの上端に当接する。保持機構本体部20aが更に押し下げられると、図9の(b)欄に示すように、係合部材20bの傾斜面20eが係合受け部材20cの上端に摺動し、係合部材20bの先端は保持機構本体部20aの方に後退する。即ち、係合部材20bは、係合受け部材20cに摺動することにより、バネ20dの付勢力に抗して、係合位置から係合解除位置に向けて移動される。
保持機構本体部20aが更に押し下げられ、駆動アーム部材16aが吐出位置まで移動されると、係合部材20bは、係合受け部材20cに設けられた開口部20fと整合する位置まで移動される。係合部材20bと係合受け部材20cの開口部20fが整合すると、図9の(c)欄に示すように、バネ20dの付勢力により、係合部材20bは係合受け部材20cの開口部20fの中に突出する。即ち、係合部材20bは、係合解除位置から係合位置に移動され、係合部材20bと係合受け部材20cが係合する。この状態では、保持機構本体部20aは、付勢機構17による付勢力に抗して、その位置を保持する。これにより、駆動アーム部材16aは、付勢機構17の付勢力に抗して、吐出位置に保持される。
次に、解除機構21の構成を説明する。
図5に示すように、解除機構21は、概ね門型に形成された解除アーム部材21aと、この解除アーム部材21aを回動可能に支持する支持部21bと、解除アーム部材21aの一端部に取り付けられた水受け部21cと、この水受け部21cの下方に設けられた平衡フロート21dと、水受け部21cと平衡フロート21dを連結する連結部21e(図3)と、を有する。
解除アーム部材21aは、支持部21bを中心に回動可能に支持され、図8に実線で示す解除位置と、想像線で示す非解除位置の間で移動されるように構成されている。また、図11に示すように、解除アーム部材21aのパイロット弁部21fは、排水弁制御弁18のパイロット弁口18cを開閉するパイロット弁として機能する。パイロット弁口18cは、制御弁本体部18a内の圧力室18dに連通されている。従って、解除アーム部材21aが解除位置に移動されると、パイロット弁口18cが開弁され、これにより、排水弁制御弁18の圧力室18d内の圧力が低下するので、排水弁制御弁18の主弁体18bが開弁される。
また、図8に示すように、解除アーム部材21aは、係合受け部材20cの裏側まで延び、解除アーム部材21aの解除端部21gは、係合受け部材20cを挟んで係合部材20bに対向するように位置している。このため、解除アーム部材21aが、図9の(d)欄に示す非解除位置から、図9の(e)欄に示す解除位置に移動されると、係合受け部材20cの開口部20fに受け入れられている係合部材20bの先端部が、解除アーム部材21aの解除端部21gによって押し出される。これにより、係合部材20bと係合受け部材20cの係合が解除される。
一方、図5に示すように、解除アーム部材21aの他方の端部には、水受け部21cが連結されている。
水受け部21cは上方が開放したカップ状の部材であり、水受け部21cには、分岐部25aにおいてリム給水管25から分岐し、下降管25bに流れた洗浄水が流入するように構成されている。また、水受け部21cの底部には、排出孔21hが設けられており、水受け部21cに流入した洗浄水は、この排出孔21hから貯水タンク10の中に排出される。ここで、下降管25bから水受け部21cに流入する洗浄水の流量は、排出孔21hから流出する洗浄水の流量よりも大きく、下降管25bから洗浄水が流入している状態では、水受け部21c内の洗浄水の水位は上昇する。
平衡フロート21dは、連結部21eを介して、水受け部21cの下方に取り付けられたフロートである。平衡フロート21dは、貯水タンク10内に貯留された洗浄水から浮力を受け、水受け部21cを上方に押し上げるように構成されている。水受け部21c内に洗浄水が貯留されていない場合には、水受け部21cは、平衡フロート21dが受ける浮力により上方に押し上げられた状態となる。この状態では、水受け部21cに連結された解除アーム部材21aは、非解除位置に移動されている。
一方、下降管25bから水受け部21cに洗浄水が流入すると、水受け部21cの重量が増加して、平衡フロート21dは水受け部21cによって押し下げられる。水受け部21cに洗浄水が流入することにより、水受け部21cの重量が増加して、平衡フロート21dに作用する浮力に打ち勝つと、解除アーム部材21aは、解除位置に移動される。解除アーム部材21aが解除位置に移動されると、パイロット弁口18cが開弁され、これにより、排水弁制御弁18の主弁体18bが開弁される。
なお、水受け部21cは、連結部21eを介して平衡フロート21dの上方に連結されているので、洗浄水が流入して水受け部21cの位置が低下した状態であっても、依然として水受け部21cは貯水タンク10内の止水水位L1よりも上方に位置する。このため、水受け部21c自体が貯水タンク10内の洗浄水から浮力を受けることはなく、水受け部21cは洗浄水が流入することにより効果的に平衡フロート21dを押し下げることができる。
次に、図12を新たに参照して、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置4、及びそれを備えた水洗便器装置1の作用を説明する。
図12は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置4による洗浄シーケンスの一例を示すタイムチャートである。
まず、図12の時刻t0における便器洗浄の待機状態では、貯水タンク10内の水位が止水水位L1にある。この状態では、給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aは停止位置にあり、解除機構21の解除アーム部材21aは非解除位置にあり、これにより、給水制御弁19のパイロット弁口19c、排水弁制御弁18のパイロット弁口18cは夫々閉弁されている。このため、給水制御弁19の主弁体19bは閉弁状態となり、排水弁制御弁18の主弁体18bも閉弁状態となっている。
次に、図12の時刻t1において使用者がレバーハンドル8(図1)を操作すると、これに連動して給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aが吐出位置へ移動される。駆動アーム部材16aが吐出位置へ移動されることにより、駆動アーム部材16aに連結された保持機構20の保持機構本体部20a、及び付勢機構17の付勢ロッド17cも下方に押し下げられる。また、保持機構本体部20aが押し下げられる際、保持機構20の係合部材20b先端の傾斜面20eが係合受け部材20cの上端に当接し、係合部材20bは係合解除位置へ後退する(図9の(b)欄参照)。さらに、駆動アーム部材16aが吐出位置まで移動されると、係合部材20bは係合受け部材20cの開口部20fと整合するようになり、係合部材20bは開口部20fの中に突出する(図9の(c)欄参照)。これにより、係合部材20bと係合受け部材20cが係合する。
一方、付勢機構17は、付勢用フロート17bに作用する浮力により、保持機構本体部20aを上方に向けて付勢しているが、係合部材20bが係合受け部材20cと係合されることにより、保持機構本体部20aは押し下げられた位置に保持される。このように、保持機構20は、係合部材20bが係合受け部材20cと係合することにより、吐出位置へ移動された給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aを、付勢機構17による付勢力に抗して吐出位置に保持する。
給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aが吐出位置に移動されると、給水制御弁19のパイロット弁口19c(図10)が開弁される。これにより、給水弁本体部19a内の圧力室19dの圧力が低下し、主弁体19bが弁座から離座して開弁される。給水制御弁19が開弁されると、給水管32から給水管分岐部33、第2分岐管33bを介して給水制御弁19に供給された水道水は、給水制御弁19を通ってリム給水管25内に流入する。リム給水管25に流入した洗浄水は、水洗便器本体2のリム吐水口2d(図2)から吐出され、ゼット吐水口2bからの吐水が開始される前の「前リム」吐水として、リム洗浄水によりボウル部2aの洗浄が開始される。また、リム給水管25に流入した洗浄水の一部は下降管25b(図5)に流入し、流入した洗浄水は、下降管25bの下方に配置されている解除機構21の水受け部21cに流入する。即ち、給水制御弁19から流出した洗浄水は分岐されて、リム吐水口2d及び解除機構21の水受け部21cに夫々供給される。
リム吐水口2dからの吐水が開始された後、図12の時刻t2において下降管25bから流入した洗浄水が水受け部21c内に溜まった洗浄水が所定量を超えると、水受け部21cに働く重力が平衡フロート21dに作用する浮力に打ち勝って、水受け部21cが低下する。水受け部21cが低下すると、これに連結された解除アーム部材21aが、支持部21bを中心に回動され、解除アーム部材21aは非解除位置から解除位置に移動される。解除アーム部材21aが解除位置に移動されると、排水弁制御弁18のパイロット弁口18c(図11)が開弁されるので、制御弁本体部18a内の圧力室18dの圧力が低下し、主弁体18bが開弁される。即ち、給水制御弁19を開弁された後、給水制御弁19の開弁状態が維持されたまま、排水弁制御弁18が開弁される。また、後述するように、解除アーム部材21aが解除位置に移動されると、保持機構20による駆動アーム部材16aの保持も解除される。
排水弁制御弁18が開弁されると、給水管32から給水管分岐部33、第1分岐管33aを介して排水弁制御弁18に供給された水道水は、排水弁制御弁18を通って流入管23(図5)内に流入する。さらに、流入管23に流入した洗浄水は、排水弁水圧駆動部14のシリンダ14a内に流入し、ピストン14b(図4)を押し上げる。これにより、ピストン14bに連結されたロッド15及び排水弁12も引き上げられ、排水口10aが開弁される。即ち、排水弁制御弁18は、排水弁12を開弁させるための制御弁である。
排水口10aが開弁されることにより、貯水タンク10内に貯留されていた洗浄水は、排水口10aを通って流出し、「ゼット吐水」として、ボウル部2aの下部に設けられたゼット吐水口2b(図2)から吐出される。ゼット吐水口2bから吐出された洗浄水は、ボウル部2aの下部から延びる排水トラップ管路2eを満水にし、サイフォン現象を誘発する。サイフォン現象により、ボウル部2a内の溜水及び汚物が排水トラップ管路2eを通って排出される。このように、ゼット吐水口2bから洗浄水が吐出されている間も、「中リム」吐水として、リム吐水口2dからの吐水も継続される。このため、排水口10aが開弁されることにより、リム吐水口2d及びゼット吐水口2bの両方から、洗浄水が一時に吐出されることになる。
このように、本実施形態の水洗便器装置1においては、ゼット吐水口2bから排出された洗浄水によって、サイフォン現象が発生している間もリム吐水口2dからの洗浄水の供給が継続される。このため、サイフォン現象によって溜水が引き込まれることによりボウル部2a内の溜水が過度に減少して、排水トラップ管路2eの封水が途切れるのを抑制することができる。排水トラップ管路2e内の封水が途切れると、排水トラップ管路2eから臭気が逆流する虞があるが、本実施形態においては、これを抑制することができる。また、サイフォン現象が発生している間もリム吐水口2dからの洗浄水の供給が継続されるため、封水が途切れず、サイフォン現象を継続させることができ、途中でサイフォン現象が終了してしまうことを抑制することができる。
一方、排水弁水圧駆動部14においてピストン14bが押し上げられ、これに伴いロッド15及び排水弁12が所定位置まで引き上げられると、クラッチ機構22が、下部ロッド15b及び排水弁12を、上部ロッド15aから切り離す。これにより、排水弁制御弁18の開弁中においては、上部ロッド15aはピストン14bと共に上方に押し上げられたままになる一方、下部ロッド15b及び排水弁12は、自重により降下する。しかしながら、切り離された下部ロッド15bは、排水弁フロート機構26の係合部26bと係合し、下部ロッド15b及び排水弁12の降下が阻止される。これにより、クラッチ機構22が切り離された後も貯水タンク10の排水口10aは開弁されたままとなり、貯水タンク10からの排水が継続される。
また、流入管23から排水弁水圧駆動部14のシリンダ14aに洗浄水が流入し、ピストン14bがシリンダ14aの上部まで押し上げられると、シリンダ14a内の洗浄水は、流出管24(図5)を通って流出するようになる。また、流入管23からシリンダ14aに流入した水の一部は、シリンダ14aの貫通孔14fの内壁とロッド15の間の隙間14d(図4)から流出し、この水は、貯水タンク10に流入する。一方、流出管24を通って流出した洗浄水の一部はオーバーフロー管10bの中に流入し、残りの洗浄水は貯水タンク10内に流入する。即ち、排水弁水圧駆動部14から流出した洗浄水の一部は貯水タンク10内に流入し、残りのオーバーフロー管10bの中に流入した洗浄水は、排水弁12をバイパスしてゼット吐水口2bから水洗便器本体内に流入する。なお、流出管24を通って貯水タンク10に流入する洗浄水の流量は、排水弁12が開弁されることにより排水口10aから排出される洗浄水の流量よりも少ないため、この状態では貯水タンク10内の水位は低下する。
一方、解除アーム部材21aが解除位置に移動されると、解除アーム部材21aの解除端部21g(図8)が、保持機構20の係合受け部材20cを挟んで対向している係合部材20bを押し戻し(図9の(d)欄→(e)欄)、係合部材20bと係合受け部材20cの係合を解除させる。係合部材20bと係合受け部材20cの係合が解除されると、付勢機構17の付勢力により、保持機構20の保持機構本体部20aが上方に移動される。即ち、付勢機構17の付勢用フロート17bは、小タンク17a内に貯留された洗浄水から浮力を受け、付勢用フロート17bに取り付けられた付勢ロッド17cを上方に移動させる。これにより、付勢ロッド17cに連結された保持機構本体部20a及び駆動アーム部材16aが移動される。このように、解除機構21は、給水制御弁19から流出し、水受け部21c内に溜まった洗浄水の重量を利用して、給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aの保持状態を解除する。即ち、解除機構21は、給水制御弁19から流出した洗浄水の量に基づいて、駆動アーム部材16aの保持を解除させる。これにより、給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aは、吐出位置から停止位置に移動し始める。また、付勢機構17による付勢力は比較的弱く、係合部材20bと係合受け部材20cの係合が解除された後、付勢ロッド17cは緩やかに上昇する。
次いで、貯水タンク10内の洗浄水が排水口10aから排出されることにより、貯水タンク10内の水位が所定水位まで低下すると、排水弁フロート機構26のフロート部26aが下降し、これが係合部26bを移動させる。これにより、下部ロッド15bと係合部26bとの係合が解除され、下部ロッド15b及び排水弁12は再び降下し始める。そして、図12の時刻t3において貯水タンク10の排水口10aが排水弁12により閉弁され、排水口10aから流出した洗浄水のゼット吐水口2bからの吐水が停止される。
さらに、排水口10aが閉弁された後も、排水弁制御弁18は開弁された状態にあるため、給水管32から供給された水が排水弁水圧駆動部14に流入し、流出管24(図5)へ流出する。流出管24から流出した洗浄水の多くは、第2下降管24cを通って貯水タンク10内に流入するので、貯水タンク10内の水位を上昇させる。また、流出管24から流出した洗浄水の残りの一部は、第1下降管24bを通ってオーバーフロー管10bに流入する。従って、排水口10aが閉弁された後も、オーバーフロー管10bに流入した洗浄水は、ゼット吐水口2bを通ってボウル部2a内に小流量で流入し、流入した洗浄水はリフィール水として利用される。
さらに、図12の時刻t3においてゼット吐水口2bからの吐水が停止された後、時刻t4において、付勢機構17の付勢ロッド17cによって移動されていた給水弁駆動機構16の駆動アーム部材16aが、停止位置に到達する。駆動アーム部材16aが停止位置に到達することにより、給水制御弁19のパイロット弁口19c(図10)が閉弁される。これにより、給水制御弁19の主弁体19bが閉弁され、水洗便器本体2のリム吐水口2dからの吐水が停止される。なお、ゼット吐水の終了後、「後リム」吐水としてリム吐水口2dからの吐水が行われ、このリム吐水口2dから吐出された洗浄水もボウル部2a内に流入し、リフィール水として利用される。また、給水制御弁19が閉弁された後も、排水弁制御弁18は開弁状態に維持され、排水弁水圧駆動部14を通って、第1下降管24bからオーバーフロー管10bに流入した洗浄水は、ボウル部2aのリフィールに利用される。
なお、本実施形態においては、流出管24から流出した洗浄水の残りの一部が、第1下降管24bを通ってオーバーフロー管10bに流入し、これがボウル部2aのリフィールに利用されている。これに対し、変形例として、例えば、水洗便器本体2のリム吐水口2dからの吐水時間を調整し、ゼット吐水の終了後にリム吐水口2dから吐出される洗浄水を、ボウル部2aのリフィールに利用することもできる。
一方、給水制御弁19が閉弁されると、リム給水管25(図5)から分岐した下降管25bを通って解除機構21の水受け部21cに流入する洗浄水も停止する。また、上述したように、水受け部21cには排出孔21h(図5)が設けられており、水受け部21cに流入した洗浄水は、この排出孔21hから貯水タンク10の中に排出される。このため、下降管25bからの洗浄水の流入が停止すると、水受け部21c内に貯留されている洗浄水の量は少しずつ減少する。
図12の時刻t5において、水受け部21c内の洗浄水の量が所定量まで減少すると、水受け部21cは平衡フロート21dに作用する浮力により上昇する。これにより、水受け部21cに連結された解除アーム部材21a(図5)が、支持部21bを中心に、解除位置から非解除位置に回動される。解除アーム部材21aが非解除位置に移動されると、排水弁制御弁18のパイロット弁口18c(図11)が閉弁される。これにより、制御弁本体部18a内の圧力室18dの圧力が上昇して主弁体18bを閉弁させ、排水弁制御弁18が閉弁状態となる。以上により、貯水タンク10への給水が停止される。また、このとき貯水タンク10内の水位は止水水位L1となる。
一方、排水弁制御弁18が閉弁されることにより、排水弁水圧駆動部14への水の供給が停止されると、排水弁水圧駆動部14のピストン14b(図4)は、スプリング14cの付勢力により押し下げられる。ピストン14bと共に上部ロッド15aが押し下げられると、クラッチ機構22により切り離されていた上部ロッド15aと下部ロッド15bが再び連結される。このため、次回、便器洗浄が実行された時は、上部ロッド15a及び下部ロッド15bは、ピストン14bにより共に引き上げられる。以上により、一回の便器洗浄が終了し、水洗便器装置1は、便器洗浄の待機状態に復帰する。
本発明の実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、水道C等の給水源から供給され、第1開閉弁である給水制御弁19から流出した洗浄水を利用して、給水弁駆動機構16の保持状態が解除され、給水弁駆動機構16が停止位置に移動されるので、貯水タンク10内の水位に影響されることなく、正確なタイミングで確実にリム吐水口2dからの吐水を停止させることができる。また、給水弁駆動機構16は、付勢機構17の付勢力によって付勢されているので、貯水タンク10内の水位に影響されることなく付勢力が安定しており、給水弁駆動機構16が偶発的に移動されるのを防止することができ、給水弁駆動機構16を確実に作動させることができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、解除機構21は、給水制御弁19から流出した洗浄水の量に基づいて、給水弁駆動機構16の保持を解除させるので、第1開閉弁が開弁されている時間を正確に設定することができ、上部吐水口から吐出される洗浄水の量を精密に制御することができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、給水制御弁19から流出した洗浄水が分岐されて、リム吐水口2d及び解除機構21の水受け部21cに夫々供給されるので、給水源から供給され、給水制御弁19から流出した洗浄水を、水洗便器の洗浄、及び解除機構21の作動の両方に利用することができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、給水制御弁19から供給され、水受け部21c内に溜まった洗浄水の量により、給水弁駆動機構16の保持が解除されるので、簡単な機構により、洗浄水の量に基づいて保持機構20による保持を解除することができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、水受け部21c内に溜まった洗浄水が所定量を超えると、解除機構21が、給水弁駆動機構16の保持を解除させると共に、第2開閉弁である排水弁制御弁18を開弁させるので、給水制御弁19から流出した洗浄水を利用して、排水弁12をも制御することができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、排水弁12を開閉させる水圧駆動機構である排水弁水圧駆動部14が備えられているので、排水弁制御弁18から流出する比較的少量の洗浄水でも、排水弁12を開弁させることができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、付勢機構17による付勢力は、付勢用フロート17bに作用する浮力により発生されるので、単純な機構で確実に付勢力を発生させることができる。また、付勢用フロート17bは小タンク17a内に配置されているので、貯水タンク10内の水位に関わりなく、安定した付勢力を発生させることができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、保持機構20は、係合部材20bが係合受け部材20cと係合することにより、給水弁駆動機構16を吐出位置に保持するので、簡単な機構で、給水弁駆動機構16を確実に吐出位置に保持することができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、係合部材20bが、弾性部材であるバネ20dにより係合位置に向けて付勢されるので、簡単な機構で、係合部材20bを係合位置に移動させることができ、保持機構20を確実に作動させることができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、係合部材20bの傾斜面20eが係合受け部材20cに摺動することにより、係合部材20bが係合解除位置に向けて移動されるので、使用者の操作に基づいて、簡単な機構で確実に係合部材20bを移動させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態に、種々の変更を加えることができる。例えば、上述した実施形態においては、ボウル部2a上端のリム部2cの壁面に沿って洗浄水を吐出させるリム吐水口2dが、上部吐水口として設けられていたが、水洗便器本体2の溜水面Wよりも上方に設けられた種々の吐水口を上部吐水口とすることができる。さらに、上述した実施形態においては、ボウル部2aの底部に排水トラップ管路2eの入り口と対向するように設けられたゼット吐水口2bが、下部吐水口として設けられていたが、水洗便器本体2の溜水面Wよりも下方に設けられた種々の吐水口を下部吐水口とすることができる。
1 水洗便器装置
2 水洗便器本体
2a ボウル部
2b ゼット吐水口(下部吐水口)
2c リム部
2d リム吐水口(上部吐水口)
2e 排水トラップ管路
4 洗浄水タンク装置
8 レバーハンドル
10 貯水タンク(洗浄水タンク本体)
10a 排水口
10b オーバーフロー管
12 排水弁
14 排水弁水圧駆動部(水圧駆動機構)
14a シリンダ
14b ピストン
14c スプリング
14d 隙間
14e パッキン
14f 貫通孔
14g フレーム
15 ロッド
15a 上部ロッド
15b 下部ロッド
16 給水弁駆動機構(第1開閉弁駆動機構)
16a 駆動アーム部材
16b 支持部
16c パイロット弁部
17 付勢機構
17a 小タンク
17b 付勢用フロート
17c 付勢ロッド
18 排水弁制御弁(第2開閉弁)
18a 制御弁本体部
18b 主弁体
18c パイロット弁口
18d 圧力室
19 給水制御弁(第1開閉弁)
19a 給水弁本体部
19b 主弁体
19c パイロット弁口
19d 圧力室
20 保持機構
20a 保持機構本体部
20b 係合部材
20c 係合受け部材
20d バネ
20e 傾斜面
20f 開口部
21 解除機構
21a 解除アーム部材
21b 支持部
21c 水受け部
21d 平衡フロート
21e 連結部
21f パイロット弁部
21g 解除端部
21h 排出孔
22 クラッチ機構
23 流入管
24 流出管
24a 分岐部
24b 第1下降管
24c 第2下降管
25 リム給水管
25a 分岐部
25b 下降管
26 排水弁フロート機構
26a フロート部
26b 係合部
30a 定流量弁
30b バキュームブレーカ
31 バキュームブレーカ
32 給水管
32a 止水栓
32b 定流量弁
33 給水管分岐部
33a 第1分岐管
33b 第2分岐管

Claims (11)

  1. 水洗便器本体の溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口に洗浄水を供給するための洗浄水タンク装置であって、
    洗浄水タンク本体と、
    使用者の操作に基づいて、上記洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水を排出させ、上記下部吐水口から洗浄水を吐出させる排水弁と、
    給水源から供給された洗浄水の、上記上部吐水口からの吐出状態と吐出停止状態を切り替えるための第1開閉弁と、
    使用者の操作に基づいて、上記第1開閉弁が吐出停止状態となる停止位置から、吐出状態となる吐出位置へ移動される第1開閉弁駆動機構と、
    この第1開閉弁駆動機構が停止位置に移動されるように付勢力を発生させる付勢機構と、
    吐出位置に移動された上記第1開閉弁駆動機構を、上記付勢機構による付勢力に抗して吐出位置に保持する保持機構と、
    この保持機構による上記第1開閉弁駆動機構の保持を、上記第1開閉弁から流出した洗浄水を利用して解除する解除機構と、
    を有することを特徴とする洗浄水タンク装置。
  2. 上記解除機構は、上記第1開閉弁から流出した洗浄水の量に基づいて、上記第1開閉弁駆動機構の保持を解除させ、上記第1開閉弁駆動機構を停止位置に移動させる請求項1記載の洗浄水タンク装置。
  3. 上記第1開閉弁から流出した洗浄水は分岐されて、上記上部吐水口及び上記解除機構に夫々供給される請求項2記載の洗浄水タンク装置。
  4. 上記解除機構は、上記第1開閉弁から供給された洗浄水が流入する水受け部を備え、この水受け部内に溜まった洗浄水が所定量を超えると、上記保持機構による上記第1開閉弁駆動機構の保持を解除させる請求項3記載の洗浄水タンク装置。
  5. さらに、上記排水弁を開弁させるための第2開閉弁を有し、上記解除機構は、上記水受け部内に溜まった洗浄水が所定量を超えると、上記第1開閉弁駆動機構の保持を解除させると共に、上記第2開閉弁を開弁させる請求項4記載の洗浄水タンク装置。
  6. さらに、上記排水弁を開閉させる水圧駆動機構を有し、この水圧駆動機構は、上記第2開閉弁を介して供給された洗浄水の水圧により、上記排水弁を開弁させる請求項5記載の洗浄水タンク装置。
  7. 上記付勢機構は、上記洗浄水タンク本体内に設けられ、洗浄水を貯留した小タンクと、この小タンク内に配置された付勢用フロートと、を有し、上記付勢機構は、上記付勢用フロートに作用する浮力により付勢力を発生させる請求項1乃至6の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置。
  8. 上記保持機構は、係合部材と、この係合部材と係合する係合受け部材と、を備え、上記係合部材が上記係合受け部材と係合することにより、上記第1開閉弁駆動機構が吐出位置に保持される請求項1乃至7の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置。
  9. 上記係合部材は、係合位置と係合解除位置との間で移動可能に設けられ、上記係合部材は、弾性部材により上記係合位置に向けて付勢される請求項8記載の洗浄水タンク装置。
  10. 上記係合部材は傾斜面を備え、使用者の操作に基づいて上記第1開閉弁駆動機構が吐出位置に移動される際、上記係合部材は、その傾斜面が上記係合受け部材に摺動することにより、上記弾性部材の付勢力に抗して、係合解除位置に向けて移動される請求項9記載の洗浄水タンク装置。
  11. 水洗便器装置であって、
    溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口を備えた水洗便器本体と、
    上記上部吐水口、及び上記下部吐水口に洗浄水を供給する請求項1乃至10の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置と、
    を有することを特徴とする水洗便器装置。
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