JP2023032963A - 洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗便器装置 - Google Patents

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星佳 辰岡
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Abstract

【課題】排水弁を引き上げるためのモーターを使用することなく、洗浄水の吐出タイミングを正確に設定することができる洗浄水タンク装置を提供する。【解決手段】本発明は、洗浄水タンク装置(4)であって、洗浄水タンク本体(10)と、この洗浄水タンク本体内の洗浄水の排出、停止を切り替える排水弁(12)と、給水圧により排水弁を駆動する水圧駆動機構(14)と、給水源から供給された洗浄水の吐出、停止を切り替える第1開閉弁(19)と、水圧駆動機構によって排水弁が開弁されるように、水圧駆動機構に洗浄水を供給するための第2開閉弁(18)と、第1開閉弁及び第2開閉弁を開弁させることにより、一時に上部吐水口及び下部吐水口の両方から吐水が行われるように、第1開閉弁及び第2開閉弁を制御する制御部(28)と、を有することを特徴としている。【選択図】図3

Description

本発明は、洗浄水タンク装置に関し、特に、水洗便器本体の溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口に洗浄水を供給するための洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗便器装置に関する。
特開2002-61252号公報(特許文献1)には、水洗便器が記載されている。この水洗便器は洗浄水を貯留したロータンク(洗浄水タンク)を備え、このロータンクに貯留された洗浄水は、水洗便器のゼット口から吐出される。一方、水洗便器のリム部に吐水されるリム洗浄水は、給水配管の給水圧力により吐出される。このように、水洗便器を洗浄する洗浄水の一部を洗浄水タンクから供給し、残りの洗浄水を、水道等の給水源から直接供給するタイプの水洗便器には、洗浄水タンクの容積を小さくすることができる、供給する洗浄水の瞬間流量を大きくすることができる、等の利点がある。
また、特許文献1の第2実施形態として記載されている水洗便器においては、リム洗浄水の供給を継続しながら、その途中でゼット口からの洗浄水の吐水が行われている。即ち、ゼット口からの吐水の前後に亘ってリム洗浄水の供給が行われている。このような洗浄パターンには、便器洗浄中において、水洗便器の排水トラップ管路の封水が途切れるのを抑制することができるというメリットがある。
特開2002-61252号公報
まず、特許文献1記載の水洗便器(第2実施形態)においては、電磁弁によりリム洗浄水が制御され、水道から供給された洗浄水がリム洗浄水として水洗便器に供給される。また、リム洗浄水の供給中に、洗浄水タンクの中に設けられたモーターを作動させることにより排水弁が引き上げられ、洗浄水タンク内の洗浄水がゼット口から吐出される。これにより、リム洗浄水の供給継続中において、ゼット口から洗浄水を吐出するという洗浄パターンを実現している。しかしながら、洗浄水タンクの排水弁を引き上げるには比較的大きな力が必要とされるため、排水弁を引き上げるために使用されるモーターが大型化すると共に、モーターが消費する電力が大きくなるという問題がある。
なお、特許文献1には他の実施形態も記載されているが、それらの実施形態によっては、上記の洗浄パターンを実現することはできない。例えば、特許文献1に記載されている第1実施形態では、リム洗浄水の供給と、ゼット口からの洗浄水の吐出が機械的に切り替えられている。しかしながら、この実施形態では、ゼット口からの洗浄水の吐出に先行して、リム洗浄水の供給を開始する上記の洗浄パターンを実現することはできない。また、この実施形態においては、機械的に吐水を切り替えているため、洗浄水タンク内の水面の乱れや、洗浄水の切り替える機構の摩擦等の外乱により、洗浄水の吐出タイミングを正確に設定することができないという問題がある。
従って、本発明は、排水弁を引き上げるためのモーターを使用することなく、洗浄水の吐出タイミングを正確に設定することができる洗浄水タンク装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、水洗便器本体の溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口に洗浄水を供給するための洗浄水タンク装置であって、洗浄水タンク本体と、この洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水の排出、停止を切り替えることにより、下部吐水口からの洗浄水の吐出、停止を切り替える排水弁と、給水源から供給される洗浄水の給水圧により、排水弁を駆動する水圧駆動機構と、給水源から供給された洗浄水の、上部吐水口からの吐出状態と吐出停止状態を切り替えるための第1開閉弁と、水圧駆動機構によって排水弁が開弁されるように、水圧駆動機構に洗浄水を供給するための第2開閉弁と、第1開閉弁及び第2開閉弁を開弁させることにより、一時に上部吐水口及び下部吐水口の両方から吐水が行われるように、第1開閉弁及び第2開閉弁を制御する制御部と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、制御部が第1開閉弁を制御して、これを開弁させ、給水源から供給された洗浄水が上部吐水口からの吐出される。また、制御部は第2開閉弁を制御して、これを開弁させ、水圧駆動機構に洗浄水が供給される。水圧駆動機構は、給水源から供給される洗浄水の給水圧により、排水弁を駆動して、洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水を排出させ、下部吐水口から洗浄水を吐出させる。制御部は、一時に上部吐水口及び下部吐水口の両方から吐水が行われるように、第1開閉弁及び第2開閉弁を制御する。
このように構成された本発明によれば、水圧駆動機構が、給水源から供給される洗浄水の給水圧により排水弁を駆動するので、モーター等の特別なアクチュエータを使用することなく、排水弁を開弁させることができる。また、洗浄水タンク本体内の洗浄水を下部吐水口から吐出し、給水源からの洗浄水を上部吐水口から吐出するので、洗浄水タンク本体の容積を小さくすることができ、ローシルエット形の水洗便器装置を容易に設計することができる。さらに、上部吐水口及び下部吐水口からの洗浄水の吐出タイミングが、制御部による第1開閉弁、第2開閉弁の制御により設定されるので、外乱の影響を受けにくく、吐出タイミングを正確に制御することができる。また、上部吐水口からの洗浄水の吐出が第1開閉弁により、下部吐水口からの洗浄水の吐出が第2開閉弁により夫々制御されるので、上部吐水口及び下部吐水口の両方から洗浄水を一時に吐出させることができる。
本発明において、好ましくは、制御部は、第1開閉弁を開弁させた後、第1開閉弁の開弁状態を維持したまま、第2開閉弁を開弁させる。
このように構成された本発明によれば、上部吐水口からの洗浄水の吐出が第1開閉弁により、下部吐水口からの洗浄水の吐出が第2開閉弁により独立して制御できるので、上部吐水口からの吐水を継続しながら、任意のタイミングで下部吐水口からの洗浄水の吐出を開始させることができる。これにより、洗浄水の吐出タイミングの自由度が広がり、少量の洗浄水で効果的に水洗便器本体を洗浄することができる。
本発明において、好ましくは、第1開閉弁及び第2開閉弁は、何れか一方が閉弁された後、他方の開弁状態が所定期間維持され、水洗便器本体にリフィール水を供給する。
このように構成された本発明によれば、上部吐水口及び下部吐水口からの吐水タイミングを自由に設定できるので、リフィール水の供給についても設計の自由度を広げることができる。
本発明において、好ましくは、第2開閉弁から流出した洗浄水の少なくとも一部は、水圧駆動機構を通って洗浄水タンク本体内に流入する。
このように構成された本発明によれば、水圧駆動機構を通った洗浄水が洗浄水タンク本体内に流入するので、排水弁の駆動に使用した洗浄水も無駄なく次回の便器洗浄に利用することができ、洗浄水の利用効率を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、水圧駆動機構から流出した洗浄水の一部は洗浄水タンク本体内に流入し、残りの洗浄水は、排水弁をバイパスして下部吐水口から水洗便器本体内に流入する。
このように構成された本発明によれば、水圧駆動機構から流出した洗浄水の一部が洗浄水タンク本体内に入り、残りは下部吐水口から水洗便器本体内に流入するので、洗浄水を、次回の洗浄と、洗浄及びリフィールに適切に振り分けることができ、供給された洗浄水を効率良く利用することができる。
また、本発明は、水洗便器装置であって、溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口を備えた水洗便器本体と、上部吐水口、及び下部吐水口に洗浄水を供給する本発明の洗浄水タンク装置と、を有することを特徴としている。
本発明の洗浄水タンク装置によれば、排水弁を引き上げるためのモーターを使用することなく、洗浄水の吐出タイミングを正確に設定することができる。
本発明の実施形態による水洗便器装置全体を示す斜視図である。 本発明の実施形態による水洗便器装置の全断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置による洗浄シーケンスの一例を示すタイムチャートである。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態による水洗便器装置を説明する。
図1は、本発明の実施形態による水洗便器装置全体を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態による水洗便器装置の全断面図である。図3は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態による水洗便器装置1は、水洗便器本体2と、その後部に載置された本発明の実施形態による洗浄水タンク装置4から構成されている。本実施形態の水洗便器装置1は、使用後に、洗浄水タンク装置4に設けられたレバーハンドル8を操作することにより、水洗便器本体2のボウル部2aの洗浄が行われるように構成されている。本実施形態による洗浄水タンク装置4は、レバーハンドル8の操作に基づいて、内部に貯留されている洗浄水、及び給水源である水道Cから供給された洗浄水を水洗便器本体2に供給し、これらの洗浄水によりボウル部2aを洗浄するように構成されている。
また、変形例として、壁面に取り付けたリモコン装置(図示せず)を操作することにより、ボウル部2aの洗浄が行われるように本発明を構成することもできる。或いは、便座に設けられた人感センサ(図示せず)が使用者の離座を検知した後、所定時間経過することにより、ボウル部2aの洗浄が行われるように本発明を構成することもできる。この場合、人感センサ(図示せず)は便座に設けたり、使用者の着座、離座や接近、離脱、手をかざす動作を検知できる位置に設けたりすることができ、例えば、水洗便器本体2や洗浄水タンク装置4に設けることもできる。また、人感センサ(図示せず)は、使用者の着座、離座や接近、離脱、手をかざす動作を検知できるものであればよく、例えば、赤外線センサやマイクロ波センサを人感センサとして使用することができる。
次に、図2に示すように、洗浄水タンク装置4は、水洗便器本体2に供給すべき洗浄水を貯留する洗浄水タンク本体である貯水タンク10と、この貯水タンク10に設けられた排水口10aを開閉するための排水弁12と、この排水弁12を駆動する水圧駆動機構である排水弁水圧駆動部14と、を有する。さらに、洗浄水タンク装置4は、水道Cから供給された洗浄水を水洗便器本体2に直接供給する第1開閉弁である給水制御弁19を有する。ここで、貯水タンク10内に貯留され、排水弁12を開弁させることにより流出する洗浄水は、便器洗浄時において、水洗便器本体2のボウル部2aの溜水面Wよりも下方に設けられた下部吐水口であるゼット吐水口2bから吐出されるように構成されている。また、水道Cから供給され、給水制御弁19を介して供給された洗浄水は、便器洗浄時において、ボウル部2aの溜水面Wよりも上方の、ボウル部2aのリム部2cに設けられた上部吐水口であるリム吐水口2dから吐出されるように構成されている。
次に、図3に示すように、洗浄水タンク装置4は、さらに、排水弁水圧駆動部14への給水を制御する第2開閉弁である排水弁制御弁18と、排水弁制御弁18に取り付けられた排水制御用電磁弁20と、を有する。
貯水タンク10は、水洗便器本体2のゼット吐水口2bに供給すべき洗浄水を貯留するように構成されたタンクであり、その底部には貯留した洗浄水を水洗便器本体2へ排出するための排水口10aが形成されている。また、貯水タンク10内において、排水口10aの下流側にはオーバーフロー管10bが接続されている。このオーバーフロー管10bは、排水口10aの近傍から垂直に立ち上がり、貯水タンク10内に貯留されている洗浄水の止水水位L1よりも上方まで延びている。従って、オーバーフロー管10bの上端から流入した洗浄水は、排水口10aをバイパスして、水洗便器本体2のゼット吐水口2bから直接流出する。
排水弁12は、排水口10aを開閉するように配置された弁体であり、排水弁12が上方に引き上げられることにより開弁され、貯水タンク10内の洗浄水が水洗便器本体2に排出されて、ボウル部2aの下部に設けられたゼット吐水口2bから吐出される。
排水弁水圧駆動部14は、水道Cから供給された洗浄水の給水圧を利用して、排水弁12を駆動するように構成されている。具体的には、排水弁水圧駆動部14は、排水弁制御弁18から供給された水が流入するシリンダ14aと、このシリンダ14a内に摺動可能に配置されたピストン14bと、シリンダ14aの下端から突出して排水弁12を駆動するロッド15と、を有する。さらに、シリンダ14aの内部にはスプリング14cが配置されており、ピストン14bを下方に向けて付勢していると共に、ピストン14bにはパッキン14eが取り付けられ、シリンダ14aの内壁面とピストン14bの間の水密性が確保されている。また、ロッド15の途中には、クラッチ機構22が設けられており、このクラッチ機構22により、ロッド15は上部ロッド15aと下部ロッド15bに切り離される。
シリンダ14aは円筒形の部材であり、その軸線を鉛直方向に向けて配置されると共に、内部にピストン14bを摺動可能に受け入れている。また、シリンダ14aの下端部には、流入管23が接続されており、排水弁制御弁18から流出した水がシリンダ14a内に流入するようになっている。このため、シリンダ14a内のピストン14bは、シリンダ14aに流入した水により、スプリング14cの付勢力に抗して押し上げられる。
一方、シリンダ14aの上端部には流出孔が設けられ、流出管24は、この流出孔を介してシリンダ14aの内部と連通している。従って、シリンダ14a下部に接続された流入管23からシリンダ14a内に水が流入すると、ピストン14bは、シリンダ14aの下部から上方へ押し上げられる。そして、ピストン14bが、流出孔よりも上方まで押し上げられると、シリンダ14aに流入した水は流出孔から流出管24を通って流出する。即ち、流入管23と流出管24は、ピストン14bが上方に移動されると、シリンダ14aの内部を介して連通される。
また、流出管24には分岐部24aが設けられており、この分岐部24aから下方に向けて分岐した第1下降管24bは、オーバーフロー管10bの上方で、下方に向けて開口している。また、分岐部24aから概ね水平に延びた後、下方に向けて湾曲された第2下降管24cは、貯水タンク10内に水を流出させる。従って、シリンダ14aから流出した洗浄水の一部はオーバーフロー管10bの中に流入し、残りの洗浄水は貯水タンク10内に貯留される。
ロッド15は、ピストン14bの下面に接続された棒状の部材であり、シリンダ14aの底面に形成された貫通孔14fを通って、シリンダ14aの中から下方に突出するように延びている。また、ロッド15の下端には排水弁12が接続されており、ロッド15は、ピストン14bと排水弁12を連結している。このため、シリンダ14aに水が流入してピストン14bが押し上げられると、ピストン14bに接続されたロッド15が排水弁12を上方に吊り上げ、排水弁12が開弁される。
また、シリンダ14aの下方から突出するロッド15と、シリンダ14aの貫通孔14fの内壁との間には、隙間14dが設けられ、シリンダ14aに流入した水の一部は、この隙間14dから流出する。隙間14dから流出した水は、貯水タンク10内に流入する。なお、この隙間14dは比較的狭く、流路抵抗が大きいため、隙間14dから水が流出する状態であっても、流入管23からシリンダ14aに流入する水によりシリンダ14a内の圧力が上昇し、スプリング14cの付勢力に抗してピストン14bが押し上げられる。
さらに、ロッド15の途中には、クラッチ機構22が設けられている。クラッチ機構22は、ロッド15と共に排水弁12が所定距離吊り上げられると、ロッド15を上部ロッド15aと下部ロッド15bに切り離すように構成されている。クラッチ機構22が切り離された状態では、下部ロッド15bは、ピストン14b及び上部ロッド15aの上部の動きに連動しなくなり、下部ロッド15bは排水弁12と共に、浮力に抵抗しながら重力により降下する。
また、排水弁12の近傍には、排水弁フロート機構26が設けられている。この排水弁フロート機構26は、ロッド15が所定距離吊り上げられ、クラッチ機構22により下部ロッド15bが切り離された後、下部ロッド15bの及び排水弁12が降下して、排水口10aを閉弁させるのを遅延させるように構成されている。具体的には、排水弁フロート機構26は、フロート部26aと、このフロート部26aと連動した係合部26bと、を有する。
係合部26bは、クラッチ機構22により切り離されて降下してきた下部ロッド15bと係合し、下部ロッド15b及び排水弁12が降下して、排水口10aに着座するのを阻止するように構成されている。次いで、貯水タンク10内の水位低下と共にフロート部26aが下降し、貯水タンク10内の水位が所定水位まで低下すると、フロート部26aが係合部26bを回動させて、係合部26bと下部ロッド15bの係合が解除される。係合が解除されることにより、下部ロッド15b及び排水弁12は降下して、排水口10aに着座する。これにより、排水弁12の閉弁が遅延され、適正量の洗浄水が、排水口10aから排出されるようになっている。
また、排水弁制御弁18と排水弁水圧駆動部14を接続する流入管23には、バキュームブレーカ30が設けられている。このバキュームブレーカ30により、排水弁制御弁18側が負圧になった場合には、流入管23に外気が吸引され、排水弁水圧駆動部14側からの水の逆流が防止される。
次に、排水弁制御弁18は、制御弁本体部18aと、この制御弁本体部18aの中に配置された主弁体18bと、電磁弁側パイロット弁18cと、フロート側パイロット弁18dと、を備えている。さらに、排水弁制御弁18には、排水制御用電磁弁20と制御弁フロート34が接続されている。
排水制御用電磁弁20は、コントローラ28から送られた信号に基づいて、排水弁制御弁18に内蔵された電磁弁側パイロット弁18cを移動させ、パイロット弁口(図示せず)を開閉するように構成されている。パイロット弁口(図示せず)が開弁されると、制御弁本体部18a内に設けられた圧力室内の圧力が低下し、排水弁制御弁18の主弁体18bが開弁される。また、パイロット弁口(図示せず)が閉弁されると、圧力室内の圧力が上昇し、主弁体18bが閉弁される。これにより、排水制御用電磁弁20の作動に基づいて、排水弁制御弁18の主弁体18bが開閉され、排水弁水圧駆動部14への給水、停止が制御される。なお、本実施形態においては排水制御用電磁弁20として、一旦通電を行うことにより、電磁弁側パイロット弁18cが移動され、通電を停止してもその状態が維持される双安定型のラッチング型ソレノイドが使用されている。このタイプの電磁弁では、反対方向にもう一度通電を行うと、電磁弁側パイロット弁18cを元の位置に復帰させることができる。
さらに、排水弁制御弁18には、制御弁フロート34も接続されており、この制御弁フロート34の動きに応じてフロート側パイロット弁18dが移動されるように構成されている。即ち、制御弁フロート34は貯水タンク10内に配置されており、貯水タンク10の水位上昇と共に上昇して、アーム部34aを介してフロート側パイロット弁18dを移動させる。貯水タンク10内の水位が止水水位L1まで上昇すると、フロート側パイロット弁18dが制御弁本体部18aのパイロット弁口(図示せず)を閉弁させる。
このように、フロート側パイロット弁18dは、パイロット弁口(図示せず)を開閉することにより、制御弁本体部18a内に設けられた圧力室内の圧力を制御するように構成されている。この結果、フロート側パイロット弁18dによって開閉されるパイロット弁口(図示せず)、及び電磁弁側パイロット弁18cによって開閉されるパイロット弁口(図示せず)の両方が閉弁されると、制御弁本体部18a内の圧力室内の圧力が上昇し、主弁体18bが閉弁される。
なお、洗浄水タンク装置4の待機状態においては、貯水タンク10は止水水位L1にされており、この状態では、フロート側パイロット弁18dによって開閉されるパイロット弁口(図示せず)は閉弁されている。従って、待機状態においては、排水制御用電磁弁20の作動に基づいて、電磁弁側パイロット弁18cを移動させることにより、パイロット弁口(図示せず)を開弁し、排水弁制御弁18の主弁体18bを開弁させることができる。具体的には、レバーハンドル8からの信号をコントローラ28が受信し、コントローラ28は排水制御用電磁弁20に電気信号を送って、これを作動させ、排水弁制御弁18を開弁させる。
即ち、排水弁制御弁18は、制御部であるコントローラ28からの指示信号に基づいて、供給された洗浄水の、排水弁水圧駆動部14への供給、停止を制御する。本実施形態においては、排水弁制御弁18から流出した洗浄水は、全量が流入管23を通って排水弁水圧駆動部14に供給される。排水弁水圧駆動部14に供給された洗浄水の一部は、シリンダ14aの貫通孔14fの内壁とロッド15の間の隙間14dから流出して貯水タンク10へ流入する。また、排水弁水圧駆動部14に供給された水の多くは、流出管24を通ってシリンダ14aから流出し、上述したように、オーバーフロー管10b及び貯水タンク10内に夫々流入する。
一方、水道Cから供給された洗浄水は、止水栓32a、定流量弁32b、給水管分岐部33、及び第1分岐管33aを介して、排水弁制御弁18に供給される。止水栓32aは貯水タンク10の外側に配置されており、その下流側の、貯水タンク10内には定流量弁32bが接続されている。定流量弁32bの下流側には給水管分岐部33が設けられ、給水管分岐部33において分岐された第1分岐管33aが排水弁制御弁18に接続されている。
止水栓32aは、メンテナンス時等に洗浄水タンク装置4への水の供給を停止させるために設けられており、通常は開栓された状態で使用される。定流量弁32bは、水道Cから供給された水を、所定流量で排水弁制御弁18に流入させるために設けられており、水洗便器装置1の設置環境に関わらず一定流量の水が排水弁制御弁18に供給されるように構成されている。
一方、給水管分岐部33において分岐された第2分岐管33bは、給水制御弁19に接続されている。
給水制御弁19は、第2分岐管33bから供給された水を、リム給水管25に流出させるように構成されている。リム給水管25は、水洗便器本体2のリム吐水口2dに連通しており(図3には図示省略)、リム給水管25に流入した洗浄水は、ボウル部2aを洗浄するためのリム洗浄水として、リム吐水口2dから吐出される。また、リム給水管25の途中には、バキュームブレーカ31が設けられている。これにより、給水制御弁19側が負圧になった際、水洗便器本体2の側から給水制御弁19に水が逆流するのを防止することができる。
給水制御弁19は、給水弁本体部19aと、この給水弁本体部19aの中に配置された主弁体19bと、電磁弁パイロット弁19cと、を備えている。また、給水制御弁19には、給水制御用電磁弁21が接続されており、この給水制御用電磁弁21により電磁弁パイロット弁19cが移動されるように構成されている。即ち、電磁弁パイロット弁19cは、給水弁本体部19aに設けられたパイロット弁口(図示せず)を開閉することにより、給水弁本体部19a内に設けられた圧力室内の圧力を制御するように構成されている。
コントローラ28は、回路基板を内蔵し、レバーハンドル8の操作に基づいて、排水制御用電磁弁20、給水制御用電磁弁21等を制御するように構成されている。回路基板上には、マイクロプロセッサ、メモリー、インターフェイス回路等が設けられ、これらは便器洗浄を制御するためのソフトウェアによって作動する。
コントローラ28は、給水制御用電磁弁21に制御信号を送り、電磁弁パイロット弁19cを移動させる。電磁弁パイロット弁19cが給水弁本体部19aのパイロット弁口(図示せず)が開弁されると、給水弁本体部19a内の圧力室の圧力が低下して主弁体19bが移動され、給水制御弁19が開弁される。これにより、給水管32から供給された洗浄水が、給水制御弁19からリム給水管25に流出し、水洗便器本体2のリム吐水口2dから吐出される。
次に、図4を参照して、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置4、及びそれを備えた水洗便器装置1の作用を説明する。
図4は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置4による洗浄シーケンスの一例を示すタイムチャートである。
まず、図4の時刻t0における便器洗浄の待機状態では、貯水タンク10内の水位が止水水位L1にあり、排水制御用電磁弁20及び給水制御用電磁弁21への通電は行われていない。この状態では、電磁弁側パイロット弁18cによって開閉されるパイロット弁口(図示せず)、及びフロート側パイロット弁18dによって開閉されるパイロット弁口(図示せず)は何れも閉弁されている。これにより、排水弁制御弁18の主弁体18bは閉弁状態となる。また、電磁弁パイロット弁19cによって開閉されるパイロット弁口(図示せず)も閉弁され、給水制御弁19の主弁体19bも閉弁状態となる。
次に、図4の時刻t1において使用者がレバーハンドル8(図1)を操作すると、便器洗浄を指示する信号がコントローラ28(図3)に送られる。便器洗浄の指示信号を受信すると、コントローラ28は、給水制御用電磁弁21に通電を行い、給水制御弁19の電磁弁パイロット弁19cを開弁させる。これにより、給水制御弁19の圧力室内の圧力が低下し、主弁体19bが弁座から離座して開弁される。なお、本実施形態においては、給水制御用電磁弁21として、双安定型のラッチング型ソレノイドが使用されているので、電磁弁パイロット弁19cを一旦開弁させた後は、通電を停止しても、開弁状態が維持される。
給水制御弁19が開弁されると、給水管32から給水管分岐部33、第2分岐管33bを介して給水制御弁19に供給された水道水は、給水制御弁19を通ってリム給水管25内に流入する。リム給水管25に流入した洗浄水は、水洗便器本体2のリム吐水口2d(図2)から吐出され、ゼット吐水口2bからの吐水が開始される前の「前リム」吐水として、リム洗浄水によりボウル部2aの洗浄が開始される。
給水制御用電磁弁21に通電を行った後、所定時間後の時刻t2においてコントローラ28は、排水制御用電磁弁20に通電を行い、電磁弁側パイロット弁18cをパイロット弁口(図示せず)から離座させる。これにより、排水弁制御弁18の圧力室内の圧力が低下し、主弁体18bが弁座から離座して、開弁される。即ち、コントローラ28は、給水制御弁19を開弁させた後、給水制御弁19の開弁状態を維持したまま、排水弁制御弁18を開弁させる。なお、本実施形態においては、排水制御用電磁弁20として、双安定型のラッチング型ソレノイドが使用されているので、電磁弁側パイロット弁18cを一旦開弁させた後は、通電を停止しても、開弁状態が維持される。排水弁制御弁18が開弁されると、給水管32から給水管分岐部33、第1分岐管33aを介して排水弁制御弁18に供給された水道水は、排水弁制御弁18を通って流入管23内に流入する。
さらに、流入管23に流入した洗浄水は、排水弁水圧駆動部14のシリンダ14a内に流入し、ピストン14bを押し上げる。これにより、ピストン14bに連結されたロッド15及び排水弁12も引き上げられ、排水口10aが開弁される。これにより、貯水タンク10内に貯留されていた洗浄水は、排水口10aを通って流出し、「ゼット吐水」として、ボウル部2aの下部に設けられたゼット吐水口2b(図2)から吐出される。ゼット吐水口2bから吐出された洗浄水は、ボウル部2aの下部から延びる排水トラップ管路2eを満水にし、サイフォン現象を誘発する。サイフォン現象により、ボウル部2a内の溜水及び汚物が排水トラップ管路2eを通って排出される。このように、ゼット吐水口2bから洗浄水が吐出されている間も、「中リム」吐水として、リム吐水口2dからの吐水も継続される。このため、排水口10aが開弁されることにより、リム吐水口2d及びゼット吐水口2bの両方から、洗浄水が一時に吐出されることになる。
このように、本実施形態の水洗便器装置1においては、ゼット吐水口2bから排出された洗浄水によって、サイフォン現象が発生している間もリム吐水口2dからの洗浄水の供給が継続される。このため、サイフォン現象によって溜水が引き込まれることによりボウル部2a内の溜水が過度に減少して、排水トラップ管路2eの封水が途切れるのを抑制することができる。排水トラップ管路2e内の封水が途切れると、排水トラップ管路2eから臭気が逆流する虞があるが、本実施形態においては、これを抑制することができる。また、サイフォン現象が発生している間もリム吐水口2dからの洗浄水の供給が継続されるため、封水が途切れず、サイフォン現象を継続させることができ、途中でサイフォン現象が終了してしまうことを抑制することができる。
一方、排水弁水圧駆動部14においてピストン14bが押し上げられ、これに伴いロッド15及び排水弁12が所定位置まで引き上げられると、クラッチ機構22が、下部ロッド15b及び排水弁12を、上部ロッド15aから切り離す。これにより、排水弁制御弁18の開弁中においては、上部ロッド15aはピストン14bと共に上方に押し上げられたままになる一方、下部ロッド15b及び排水弁12は、自重により降下する。しかしながら、切り離された下部ロッド15bは、排水弁フロート機構26の係合部26bと係合し、下部ロッド15b及び排水弁12の降下が阻止される。これにより、クラッチ機構22が切り離された後も貯水タンク10の排水口10aは開弁されたままとなり、貯水タンク10からの排水が継続される。
また、流入管23から排水弁水圧駆動部14のシリンダ14aに洗浄水が流入し、ピストン14bがシリンダ14aの上部まで押し上げられると、シリンダ14a内の洗浄水は、流出管24を通って流出するようになる。また、流入管23からシリンダ14aに流入した水の一部は、シリンダ14aの貫通孔14fの内壁とロッド15の間の隙間14dから流出し、この水は、貯水タンク10に流入する。一方、流出管24を通って流出した洗浄水の一部はオーバーフロー管10bの中に流入し、残りの洗浄水は貯水タンク10内に流入する。即ち、排水弁水圧駆動部14から流出した洗浄水の一部は貯水タンク10内に流入し、残りのオーバーフロー管10bの中に流入した洗浄水は、排水弁12をバイパスしてゼット吐水口2bから水洗便器本体内に流入する。なお、流出管24を通って貯水タンク10に流入する洗浄水の流量は、排水弁12が開弁されることにより排水口10aから排出される洗浄水の流量よりも少ないため、この状態では貯水タンク10内の水位は低下する。
次いで、貯水タンク10内の洗浄水の排出により、貯水タンク10内の水位が低下すると、制御弁フロート34が低下する。これにより、時刻t3において、アーム部34aが回動し、フロート側パイロット弁18dがパイロット弁口(図示せず)から離座し、パイロット弁口(図示せず)が開弁される。
さらに、時刻t3においてフロート側パイロット弁18dが開弁された後、時刻t4において、コントローラ28は排水制御用電磁弁20に再び制御信号を送り、電磁弁側パイロット弁18cを閉弁させる。しかしながら、この時点では、時刻t3においてフロート側パイロット弁18dが開弁されているため、排水弁制御弁18の圧力室内の圧力が上昇することはなく、排水弁制御弁18は開弁されたまま維持される。
次いで、貯水タンク10内の洗浄水が排水口10aから排出されることにより、貯水タンク10内の水位が所定水位まで低下すると、排水弁フロート機構26のフロート部26aが下降し、これが係合部26bを移動させる。これにより、下部ロッド15bと係合部26bとの係合が解除され、下部ロッド15b及び排水弁12は再び降下し始める。そして、時刻t5において貯水タンク10の排水口10aが排水弁12により閉弁され、排水口10aから流出した洗浄水のゼット吐水口2bからの吐水が停止される。
さらに、排水口10aが閉弁された後も、排水弁制御弁18は開弁された状態にあるため、給水管32から供給された水が排水弁水圧駆動部14に流入し、流出管24へ流出する。流出管24から流出した洗浄水の一部は、第1下降管24bを通ってオーバーフロー管10bに流入する。従って、排水口10aが閉弁された後も、オーバーフロー管10bに流入した洗浄水は、ゼット吐水口2bを通ってボウル部2a内に小流量で流入し、流入した洗浄水はリフィール水として利用される。また、流出管24から流出した洗浄水の残りの一部は、第2下降管24cを通って貯水タンク10内に流入するので、貯水タンク10内の水位が上昇する。
さらに、時刻t5においてゼット吐水口2bからの吐水が停止された後、時刻t6において、コントローラ28は、給水制御用電磁弁21に制御信号を送り、給水制御弁19の電磁弁パイロット弁19cを閉弁させる。これにより、水洗便器本体2のリム吐水口2dからの吐水が停止される。なお、ゼット吐水の終了後、「後リム」吐水としてリム吐水口2dからの吐水が行われ、このリム吐水口2dから吐出された洗浄水もボウル部2a内に流入し、リフィール水として利用される。給水制御弁19が閉弁された後も、排水弁制御弁18は開弁状態に維持され、排水弁水圧駆動部14を通って、第1下降管24bからオーバーフロー管10bに流入した洗浄水は、ボウル部2aのリフィールに利用される。
次いで、時刻t7において、貯水タンク10内の水位が所定の止水水位L1まで上昇すると、制御弁フロート34が上昇し、アーム部34aを介してフロート側パイロット弁18dが移動され、パイロット弁口が閉弁される。これにより、電磁弁側パイロット弁18c及びフロート側パイロット弁18dの両方が閉弁された状態となるので、制御弁本体部18a内の圧力室の圧力が上昇して主弁体18bを閉弁させ、排水弁制御弁18が閉弁状態となる。以上により、貯水タンク10への給水が停止される。なお、変形例として、排水弁制御弁18が閉弁状態にされた後まで、給水制御弁19の開弁状態が維持され、排水弁制御弁18が閉弁された後に給水制御弁19が閉弁されるように本発明を構成することもできる。
また、本実施形態においては、上記のように、機械式の制御弁フロート34により貯水タンク10内の水位を検知して排水弁制御弁18を閉弁させているが、変形例として、制御弁フロート34に代えて、フロートスイッチ(図示せず)により貯水タンク10内の水位を検知することもできる。この場合には、フロートスイッチの検出信号に基づいて、コントローラ28が排水制御用電磁弁20を制御して排水弁制御弁18を閉弁させる。或いは、制御弁フロート34やフロートスイッチを設けず、コントローラ28が排水制御用電磁弁20により排水弁制御弁18を開弁させた後、所定時間経過後に排水弁制御弁18が閉弁されるように本発明を構成することもできる。
一方、排水弁制御弁18が閉弁されることにより、排水弁水圧駆動部14への水の供給が停止されると、排水弁水圧駆動部14のピストン14bは、スプリング14cの付勢力により押し下げられる。ピストン14bと共に上部ロッド15aが押し下げられると、クラッチ機構22により切り離されていた上部ロッド15aと下部ロッド15bが再び連結される。このため、次回、便器洗浄が実行された時は、上部ロッド15a及び下部ロッド15bは、ピストン14bにより共に引き上げられる。以上により、一回の便器洗浄が終了し、水洗便器装置は、便器洗浄の待機状態に復帰する。
本発明の実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、排水弁水圧駆動部14が、給水源から供給される洗浄水の給水圧により排水弁12を駆動するので、モーター等の特別なアクチュエータを使用することなく、排水弁12を開弁させることができる。また、貯水タンク10内の洗浄水をゼット吐水口2bから吐出し、給水源からの洗浄水をリム吐水口2dから吐出するので、貯水タンク10の容積を小さくすることができ、ローシルエット形の水洗便器装置1を容易に設計することができる。さらに、リム吐水口2d及びゼット吐水口2bからの洗浄水の吐出タイミングが、コントローラ28による給水制御弁19、排水弁制御弁18の制御により設定されるので、外乱の影響を受けにくく、吐出タイミングを正確に制御することができる。また、リム吐水口2dからの洗浄水の吐出が給水制御弁19により、ゼット吐水口2bからの洗浄水の吐出が排水弁制御弁18により夫々制御されるので、リム吐水口2d及びゼット吐水口2bの両方から洗浄水を一時に吐出させることができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、リム吐水口2dからの洗浄水の吐出が給水制御弁19により、ゼット吐水口2bからの洗浄水の吐出が排水弁制御弁18により独立して制御できるので、リム吐水口2dからの吐水を継続しながら、任意のタイミングでゼット吐水口2bからの洗浄水の吐出を開始させることができる。これにより、洗浄水の吐出タイミングの自由度が広がり、少量の洗浄水で効果的に水洗便器本体2を洗浄することができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、リム吐水口2d及びゼット吐水口2bからの吐水タイミングを自由に設定できるので、リフィール水の供給についても設計の自由度を広げることができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、排水弁水圧駆動部14を通った洗浄水が貯水タンク10内に流入するので、排水弁12の駆動に使用した洗浄水も無駄なく次回の便器洗浄に利用することができ、洗浄水の利用効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、排水弁水圧駆動部14から流出した洗浄水の一部が貯水タンク10内に入り、残りはゼット吐水口2bから水洗便器本体2内に流入するので、洗浄水を、次回の洗浄と、洗浄及びリフィールに適切に振り分けることができ、供給された洗浄水を効率良く利用することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態に、種々の変更を加えることができる。例えば、上述した実施形態においては、給水制御弁19を開弁させてリム吐水を開始した後、所定時間後に排水弁制御弁18を開弁させてゼット吐水を行っているが、小洗浄の場合等、リム吐水とゼット吐水が同時に開始されるように本発明を構成することもできる。
また、上述した実施形態においては、ボウル部2a上端のリム部2cの壁面に沿って洗浄水を吐出させるリム吐水口2dが、上部吐水口として設けられていたが、水洗便器本体2の溜水面Wよりも上方に設けられた種々の吐水口を上部吐水口とすることができる。さらに、上述した実施形態においては、ボウル部2aの底部に排水トラップ管路の入り口と対向するように設けられたゼット吐水口2bが、下部吐水口として設けられていたが、水洗便器本体2の溜水面Wよりも下方に設けられた種々の吐水口を下部吐水口とすることができる。
1 水洗便器装置
2 水洗便器本体
2a ボウル部
2b ゼット吐水口(下部吐水口)
2c リム部
2d リム吐水口(上部吐水口)
2e 排水トラップ管路
4 洗浄水タンク装置
8 レバーハンドル
10 貯水タンク(洗浄水タンク本体)
10a 排水口
10b オーバーフロー管
12 排水弁
14 排水弁水圧駆動部(水圧駆動機構)
14a シリンダ
14b ピストン
14c スプリング
14d 隙間
14e パッキン
14f 貫通孔
15 ロッド
15a 上部ロッド
15b 下部ロッド
18 排水弁制御弁(第2開閉弁)
18a 制御弁本体部
18b 主弁体
18c 電磁弁側パイロット弁
18d フロート側パイロット弁
19 給水制御弁(第1開閉弁)
19a 給水弁本体部
19b 主弁体
19c 電磁弁パイロット弁
20 排水制御用電磁弁
21 給水制御用電磁弁
22 クラッチ機構
23 流入管
24 流出管
24a 分岐部
24b 第1下降管
24c 第2下降管
25 リム給水管
26 排水弁フロート機構
26a フロート部
26b 係合部
28 コントローラ(制御部)
30 バキュームブレーカ
31 バキュームブレーカ
32 給水管
32a 止水栓
32b 定流量弁
33 給水管分岐部
33a 第1分岐管
33b 第2分岐管
34 制御弁フロート
34a アーム部

Claims (6)

  1. 水洗便器本体の溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口に洗浄水を供給するための洗浄水タンク装置であって、
    洗浄水タンク本体と、
    この洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水の排出、停止を切り替えることにより、上記下部吐水口からの洗浄水の吐出、停止を切り替える排水弁と、
    給水源から供給される洗浄水の給水圧により、上記排水弁を駆動する水圧駆動機構と、
    給水源から供給された洗浄水の、上記上部吐水口からの吐出状態と吐出停止状態を切り替えるための第1開閉弁と、
    上記水圧駆動機構によって上記排水弁が開弁されるように、上記水圧駆動機構に洗浄水を供給するための第2開閉弁と、
    上記第1開閉弁及び上記第2開閉弁を開弁させることにより、一時に上記上部吐水口及び上記下部吐水口の両方から吐水が行われるように、上記第1開閉弁及び上記第2開閉弁を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする洗浄水タンク装置。
  2. 上記制御部は、上記第1開閉弁を開弁させた後、上記第1開閉弁の開弁状態を維持したまま、上記第2開閉弁を開弁させる請求項1記載の洗浄水タンク装置。
  3. 上記第1開閉弁及び上記第2開閉弁は、何れか一方が閉弁された後、他方の開弁状態が所定期間維持され、上記水洗便器本体にリフィール水を供給する請求項1又は2に記載の洗浄水タンク装置。
  4. 上記第2開閉弁から流出した洗浄水の少なくとも一部は、上記水圧駆動機構を通って上記洗浄水タンク本体内に流入する請求項1乃至3の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置。
  5. 上記水圧駆動機構から流出した洗浄水の一部は上記洗浄水タンク本体内に流入し、残りの洗浄水は、上記排水弁をバイパスして上記下部吐水口から上記水洗便器本体内に流入する請求項4記載の洗浄水タンク装置。
  6. 水洗便器装置であって、
    溜水面よりも上方の上部吐水口、及び溜水面よりも下方の下部吐水口を備えた水洗便器本体と、
    上記上部吐水口、及び上記下部吐水口に洗浄水を供給する請求項1乃至5の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置と、
    を有することを特徴とする水洗便器装置。
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