JP7321425B2 - 洗浄水タンク装置、及び、それを備えた水洗便器装置 - Google Patents

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本発明は、洗浄水タンク装置、及び、それを備えた水洗便器装置に関し、特に、自己の発電した電力を使用して水洗便器への洗浄水の供給を行う洗浄水タンク装置、及び、それを備えた水洗便器装置に関する。
従来から、自己の発電した電力を使用して水洗便器への洗浄水の供給を行う洗浄水タンク装置として、例えば、特許文献1に記載されているように、タンク給水により発電し、給水用の電磁弁に電力を供給する発電機を備えているものが知られている。
このような従来の洗浄水タンク装置においては、貯水タンクの形状が概ね縦長の直方体形状となっており、正面側から見て左右方向の寸法(横幅寸法)が前後方向の寸法(奥行寸法)よりも大きくなっている。
また、貯水タンクの左右一方側の上部側面には、給水管が接続された電磁弁が設置されている。この電磁弁の流出側には、タービンが接続されており、このタービンの流出口が下向きに開口しているタンク給水口となっている。
さらに、発電機は、タービンに取り付けられており、このタービンによって回転駆動され、発電が行われるようになっている。
また、電磁弁の上面側には、回路基板が設置されている。この回路基板には、発電機からの交流電力を直流に変換する整流回路、この整流回路からの直流電流によって充電されるバッテリ、及び、このバッテリからの電力によって作動する電磁弁制御回路が設けられている。
特開平10-311073号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されている従来の洗浄水タンク装置においては、貯水タンクの形状が、概ね縦長の直方体形状で、かつ、左右方向の寸法(横幅寸法)が前後方向の寸法(奥行寸法)よりも大きい形状であるため、貯水タンクを設置した際に、特に、前後方向に傾きやすいという問題がある。
また、貯水タンクが傾いた状態で設置された場合には、発電機と貯水タンク内の水面とが接近した状態となる可能性がある。
さらに、発電機と貯水タンク内の水面との位置関係によっては、発電機の一部あるいは全部が水没したり、被水したりするおそれがあり、それにより発電部(電子部品や回路基板等)が水没したり、被水したりするおそれがあるという問題がある。
したがって、万一、貯水タンクが傾いた状態で設置された場合であっても、発電機の発電部が水没したり、被水したりするのをいかに防ぐかが、近年要請されている重要な課題の1つとなっている。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題及び近年要請されている課題を解決するためになされたものであり、貯水タンクが傾いた状態で設置された場合であっても、発電機の発電部の水没や被水を抑制することができる洗浄水タンク装置、及び、それを備えた水洗便器装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、自己の発電した電力を使用して水洗便器への洗浄水の供給を行う洗浄水タンク装置であって、上記水洗便器に供給すべき洗浄水を貯留すると共に、貯留した洗浄水を上記水洗便器へ排出するための排水口が形成された貯水タンクと、上記排水口を開閉し、上記水洗便器への洗浄水の供給及び停止を行う排水弁と、供給された水道水の水流により回転する水車と、この水車の回転運動を電力に変換する発電部と、を備えた発電機と、この発電機によって生成された電力により作動する電磁弁を備え、この電磁弁の作動に基づいて上記貯水タンクへの給水及び止水を制御する給水制御装置と、上記貯水タンク内において上方が開口するように設けられて上記貯水タンク内の洗浄水について上記排水口をバイパスして上記水洗便器に排水可能にするオーバーフロー管と、を有し、上記発電機は、上記貯水タンク内の上記オーバーフロー管の上端部に位置するオーバーフロー口よりも上方に位置し、かつ、平面視において、上記オーバーフロー口を上記貯水タンクの左右方向に投影した投影面に対して少なくとも一部が重なる位置に配置されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、発電機について、貯水タンク内のオーバーフロー管の上端部に位置するオーバーフロー口よりも上方の位置に配置することができたことに加えて、平面視において、オーバーフロー口を貯水タンクの左右方向に投影した投影面に対して少なくとも一部が重なる位置に配置することができた。
貯水タンクが前後方向に傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンクの止水水位を超えた洗浄水は、オーバーフロー口からオーバーフロー管内に流入した後、水洗便器へ排出される。これにより、貯水タンク内の水位は最高でもオーバーフロー口の高さ位置となる。
したがって、発電機について、平面視において、オーバーフロー口を貯水タンクの左右方向に投影した投影面に対して少なくとも一部が重なる位置に配置しない場合に比べて、オーバーフロー口よりも上方に位置する発電機の水没や被水を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記発電機は、平面視において、上記貯水タンク内における左右方向に三等分した左側領域、中央領域、及び、右側領域の内の上記オーバーフロー口が配置されている領域内に配置されている。
このように構成された本発明においては、発電機について、平面視において、貯水タンク内における左右方向に三等分した左側領域、中央領域、及び、右側領域の内のオーバーフロー口が配置されている領域内に配置することができた。
これにより、貯水タンクが左右方向に傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンクの止水水位を超えた洗浄水は、オーバーフロー口からオーバーフロー管内に確実に流入した後、水洗便器へ排出される。よって、貯水タンク内の水位は最高でもオーバーフロー口の高さ位置となる。
したがって、オーバーフロー口よりも上方に位置する発電機の水没や被水を効果的に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記発電機は、平面視において、上記オーバーフロー口の前後方向への投影面に対して少なくとも一部が重なる位置に配置されている。
このように構成された本発明においては、発電機について、平面視において、オーバーフロー口の前後方向への投影面に対して少なくとも一部が重なる位置に配置することができた。
これにより、貯水タンクが傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンクの止水水位を超えた洗浄水は、オーバーフロー口からオーバーフロー管内に確実に流入した後、水洗便器へ排出される。よって、貯水タンク内の水位は最高でもオーバーフロー口の高さ位置となる。
したがって、発電機について、平面視において、オーバーフロー口の前後方向への投影面に対して少なくとも一部が重なる位置に配置しない場合に比べて、オーバーフロー口よりも上方に位置する発電機の水没や被水をより効果的に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、上記給水制御装置から供給される洗浄水を上記貯水タンクへ給水するタンク給水口を有し、上記発電機は、平面視において、上記タンク給水口から吐水された洗浄水が上記貯水タンク内に着水する着水位置に対して上記オーバーフロー管を挟んで前後方向の逆側に配置されている。
このように構成された本発明においては、発電機について、貯水タンク内のタンク給水口から吐水された洗浄水の着水位置に対してオーバーフロー管を挟んで逆側に配置することができた。
これにより、タンク給水口から吐水された洗浄水が貯水タンク内の着水位置に着水した後、その波立ちが貯水タンク内の発電機側の領域に到達する前にオーバーフロー管によって抑制されることになる。
したがって、貯水タンクが傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンクの止水水位を超えた洗浄水をオーバーフロー口からオーバーフロー管内に確実に流入させた後、水洗便器へ排出することができる。
よって、オーバーフロー口よりも上方に位置する発電機の水没や被水をさらにより効果的に抑制することができる。
本発明は、水洗便器装置であって、上記洗浄水タンク装置と、この洗浄水タンク装置から供給される洗浄水により洗浄される上記水洗便器と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、貯水タンクが前後方向に傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンクの止水水位を超えた洗浄水をオーバーフロー口からオーバーフロー管内に確実に流入させた後、水洗便器へ排出することができる。
したがって、オーバーフロー口よりも上方に位置する発電機の水没や被水を抑制することができる。
本発明の洗浄水タンク装置、及び、それを備えた水洗便器装置によれば、貯水タンクが傾いた状態で設置された場合であっても、発電機の水没や被水を抑制することができる。
本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置を備えた水洗便器装置全体を示す斜視図である。 本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す正面断面図である。 本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す平面断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置を備えた水洗便器装置を説明する。
まず、図1は、本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置を備えた水洗便器装置全体を示す斜視図である。また、図2は、本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す正面断面図である。さらに、図3は、本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す平面断面図である。
まず、図1に示すように、本発明の一実施形態による水洗便器装置1は、水洗便器である水洗便器本体2と、この水洗便器本体2の後部に載置された、本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置4から構成されている。
つぎに、図1~図3に示すように、本実施形態の水洗便器装置1は、リモコン装置6、人感センサ8、及び、コントローラ10を備えている。
例えば、便器使用後に、壁面に取り付けられたリモコン装置6が操作されると、その操作信号がコントローラ10に送信されるようになっている。
また、水洗便器本体2の便座2bの後方側に設けられた人感センサ8が使用者の離座を検知すると、その検知信号がコントローラ10に送信されるようになっている。
そして、コントローラ10は、これらの検知信号に基づいて、詳細は後述する洗浄水タンク装置4における給水制御装置12の電磁弁14の作動を制御することにより、洗浄水タンク装置4の貯水タンク16への給止水(給水及び止水)を制御するようになっている。
なお、本実施形態では、人感センサ8が便座2bに設けられている形態について説明するが、このような形態に限られず、使用者の着座、離座や接近、離脱、手をかざす動作を検知できる位置に設けられていればよく、例えば、水洗便器本体2や洗浄水タンク装置4の一部に設けられていてもよい。
また、人感センサ8は、使用者の着座、離座や接近、離脱、手をかざす動作を検知できるものであればよく、例えば、赤外線センサやマイクロ波センサを人感センサ8として採用してもよい。
つぎに、図2及び図3に示すように、洗浄水タンク装置4は、水洗便器本体2に供給すべき洗浄水を貯留する貯水タンク16と、この貯水タンク16の底部に設けられた排水口16aを開閉するための排水弁18aを含む排水弁装置18と、を備えている。
また、排水弁装置18は、排水弁18aを上下動可能に保持すると共に外郭部18bを備えている。この外郭部18bは、貯水タンク16の止水水位WL0よりも上方に設けられて排水弁18aを引き上げ可能に駆動する引き上げ部(詳細は後述する排水弁水圧駆動部20)を含む。
さらに、排水弁18aは、排水口16aを開閉するように配置された弁体である。この排水弁18aは、排水弁水圧駆動部20により上方に引き上げられることにより開弁されと、貯水タンク16内の洗浄水が排水口16aから水洗便器本体2に排出され、ボウル部2aが洗浄されるようになっている。
つぎに、図2及び図3に示すように、洗浄水タンク装置4の貯水タンク16の内部には、給水制御装置12及び発電機22がそれぞれ設けられている。
給水制御装置12は、電磁弁14を備えている。この電磁弁14は、発電機22によって生成された電力により作動し、排水弁水圧駆動部20及び貯水タンク16内への給止水が制御されるようになっている。
給水制御装置12は、電磁弁14を備えており、この電磁弁14は、発電機22によって生成された電力により作動するようになっている。
なお、給水制御装置12及び発電機22の詳細については後述する。
また、貯水タンク16内における発電機22と排水弁装置18との配置関係の詳細についても後述する。
つぎに、図2及び図3に示すように、貯水タンク16内において、排水口16aの下流側にはオーバーフロー管24が接続されている。
このオーバーフロー管24は、排水口16aの近傍から垂直に立ち上がり、貯水タンク16内に貯留されている洗浄水の水面(止水水位WL0)よりも上方まで延びている。
これにより、オーバーフロー管24の上端に形成されるオーバーフロー口24aから流入した洗浄水は、排水口16aをバイパスして、水洗便器本体2へ直接流出するようになっている。なお、貯水タンク16内における発電機22とオーバーフロー管24との配置関係の詳細についても後述する。
つぎに、図2に示すように、排水弁水圧駆動部20は、排水弁装置18の外郭部18bの上方に設けられて排水弁18aを引き上げる引き上げ部でもあり、水道から供給された洗浄水の給水圧を利用して、排水弁18aを駆動して引き上げることができるようになっている。
具体的には、排水弁水圧駆動部20は、給水制御装置12から供給された水が流入するシリンダ20aと、このシリンダ20a内に摺動可能に配置されたピストン20bと、シリンダ20aの下端から突出して排水弁18aを駆動するロッド26と、を備えている。
また、シリンダ20aの内部には、スプリング20cが配置されており、このスプリング20cは、ピストン20bを下方に向けて付勢している。
さらに、ピストン20bには、パッキン20dが取り付けられており、シリンダ20aの内壁面とピストン20bの間の水密性が確保されている。
また、ロッド26の途中には、クラッチ機構28が設けられている。このクラッチ28により、ロッド26の上部ロッド26aと下部ロッド26bとが互いに連結解除可能に連結されている。
つぎに、図2に示すように、排水弁水圧駆動部20のシリンダ20aは、概ね円筒形の部材であり、その軸線を鉛直方向に向けて配置されている。これにより、シリンダ20aの内部には、ピストン20bが上下方向に摺動可能に収容されている。
また、シリンダ20aの下端部には、給水制御装置12から下流側に延びる流入管30が接続されている。
さらに、給水制御装置12は、流入管30の上流側に設けられたバキュームブレーカ32(詳細は後述する)を備えている。これにより、給水制御装置12から流出した水は、バキュームブレーカ32を経て流入管30からシリンダ20a内に流入するようになっている。
さらに、シリンダ20a内のピストン20bは、シリンダ20aに流入した水によってスプリング20cの付勢力に抗して押し上げられるようになっている。
一方、図2に示すように、シリンダ20aの上端部又は上方側方部には、流出管34が接続されている。また、この流出管34の途中には、発電機22の水車22aが設けられている。
これらにより、流入管30からシリンダ20a内に水が流入すると、ピストン20bは、最低位置P1のシリンダ20aの下部から上方へ押し上げられるようになっている。
そして、ピストン20bが、流出管34の入口34aよりも上方の最高位置P2まで押し上げられると、シリンダ20aに流入した水が流出管34に流出し、流出管34の途中の発電機22の水車22aを通過するようになっている。
さらに、発電機22の水車22aを通過した流出管34内の洗浄水は、流出管34の出口(タンク給水口34b)から貯水タンク16内に流出し、貯水タンク16内に貯留されるようになっている。
すなわち、流入管30と流出管34は、ピストン20bが最高位置P2まで上昇すると、シリンダ20aの内部を介して連通されるようになっている。
つぎに、図2に示すように、上部ロッド26aは、ピストン20bの下面に接続された棒状の部材であり、シリンダ20aの底面に形成された貫通孔20eを通って、シリンダ20aの中から下方に突出するように延びている。
また、下部ロッド26bの下端には、排水弁18aが接続されている。
これらの上部ロッド26a及び下部ロッド26bにより、ピストン20bと排水弁18aとが互いに連結解除可能に連結されている。
さらに、シリンダ20aに水が流入してピストン20bが押し上げられると、ピストン20bに接続された上部ロッド26aが下部ロッド26bを介して排水弁18aを上方に吊り上げ、排水弁18aが開弁するようになっている。
また、図2に示すように、上部ロッド26aとシリンダ20aの貫通孔20eとの間には、隙間20fが設けられている。シリンダ20aに流入した水の一部は、この隙間20fから流出するようになっている。また、隙間20fから流出した水は、貯水タンク16内に流入するようになっている。
ここで、隙間20fは比較的狭く、流路抵抗が大きいため、隙間20fから水が流出する状態であっても、流入管30からシリンダ20aに流入する水によりシリンダ20a内の圧力が上昇し、スプリング20cの付勢力に抗してピストン20bが押し上げられるようになっている。
さらに、ロッド26(排水弁18a)が所定距離吊り上げられると、クラッチ機構28により、上部ロッド26aと下部ロッド26bとの連結が解除され、互いに切り離されるようになっている。
また、クラッチ機構28により上部ロッド26aと下部ロッド26bとが切り離された状態では、下部ロッド26bは、ピストン20b及び上部ロッド26aの上部の動きに連動しなくなり、排水弁18aと共に浮力に抵抗しながらも重力により降下するようになっている。
つぎに、図2に示すように、排水弁18aの近傍には、排水弁フロート機構36が設けられている。
この排水弁フロート機構36は、ロッド26が所定距離吊り上げられ、クラッチ機構28により下部ロッド26bが切り離された後、下部ロッド26b及び排水弁18aが降下して、排水口16aを閉弁させるのを遅延させるようになっている。
具体的には、排水弁フロート機構36は、フロート部36aと、このフロート部36aと連動した係合部36bと、を有する。
また、図2に示すように、係合部36bは、クラッチ機構28により切り離されて降下してきた下部ロッド26bの一部(突起26c等)と係合するようになっている。
これにより、下部ロッド26b及び排水弁18aが降下して、排水口16aに着座するのを阻止するようになっている。
さらに、貯水タンク16内の水位低下と共にフロート部36aが下降し、貯水タンク16内の水位が所定水位まで低下すると、フロート部36aが係合部36bを回動させて、係合部36bと下部ロッド26bの突起26cとの係合が解除されるようになっている。
このような係合解除により、下部ロッド26b及び排水弁18aは降下して、排水口16aに着座するようなっている。これにより、排水弁18aの閉弁が遅延され、適正量の洗浄水が、排水口16aから排出されるようになっている。
つぎに、図2に示すように、発電機22は、供給された水道水の水流により回転する水車22aと、この水車22aの回転運動を電力に変換する発電部22bと、を備えている。
水車22aは、給水制御装置12と排水弁水圧駆動部20を接続する流出管34の途中に設けられている。この水車22aは、給水制御装置12から流出して排水弁水圧駆動部20を経て流出管34内を流れる水流により回転するようになっている。
また、発電部22bは、耐水性の低い電子部品や回路基板等(図示せず)を含み、コントローラ10に接続されている。
さらに、コントローラ10には、回路基板及びキャパシタ(以上、図示せず)が内蔵されている。この回路基板には、発電機22からの交流電力を直流に変換する整流回路が設けられ、整流回路からの直流電流によってキャパシタが充電され、キャパシタからの電力によって、回路基板上に設けられた電磁弁制御回路が作動するようになっている。
これらにより、発電機22によって生成された電力がコントローラ10に送られると、コントローラ10に内蔵されたキャパシタ(図示せず)に充電されるようになっている。
なお、水洗便器本体2の1回の洗浄により生成され、蓄積される電力は、1回の洗浄で電磁弁14を作動させるために消費される電力よりも多く、洗浄で使用する電力を発電機22の発電電力で賄うことができるようになっている。
これにより、本実施形態の洗浄水タンク装置4は、自己の発電した電力を使用して、水洗便器本体2への洗浄水の供給を行うことができるようになっている。
つぎに、図2に示すように、給水制御装置12は、水道に接続された給水管38と、排水弁水圧駆動部20に接続された流入管30との間に接続されている。
これにより、水道から給水管38に供給された水W0は、貯水タンク16の外側に配置された止水栓38a、この止水栓38aの下流側の貯水タンク16の中に配置された定流量弁38bを介して、給水制御装置12に供給されるようになっている。
止水栓38aは、メンテナンス時等に洗浄水タンク装置4への水の供給を停止させるために設けられており、通常は開栓された状態で使用される。
定流量弁38bは、水道から供給された水を、所定流量で給水制御装置12に流入させるために設けられており、水洗便器装置1の設置環境に関わらず一定流量の水が給水制御装置12に供給されるようになっている。
つぎに、給水制御装置12は、給水管38から供給された水W0について、コントローラ10からの指示信号に基づいて電磁弁14を作動させ、流入管30への供給及び停止を制御するようになっている。
また、給水制御装置12は、電磁弁14の作動に基づいて流入管30から排水弁水圧駆動部20への給水を制御すると共に、流出管34のタンク給水口34bからの洗浄水W1の貯水タンク16への給止水を制御するようになっている。
ここで、図2に示すように、バキュームブレーカ32は、給水制御装置12と排水弁装置18との間の流入管30に設けられている。
このバキュームブレーカ32は、その通水路32a(流入管30内の流路)と外部とを連通する大気導入口32bと、上下動することにより大気導入口32bを開閉する弁体32cと、を備えている。
また、弁体32cは、通水路32aの通水時には、通水路32a内の水圧により押し上げられて上昇し、大気導入口32bを閉止するようになっている。
一方、弁体32cは、通水路32aの非通水時には、下降することにより大気導入口32bを開放し、通水路32aと大気導入口32bの外部の大気とを連通させるようになっている。
このようなバキュームブレーカ32により、給水制御装置12側が負圧になった場合には、流入管30に外気が吸引され、排水弁水圧駆動部20側からの水の逆流が防止されるようになっている。
ここで、本実施形態においては、給水制御装置12の電磁弁14が開弁した直後、給水管38から流入管30内に流入した洗浄水がバキュームブレーカ32の通水路32aを通過することにより、バキュームブレーカ32の弁体32cが上昇して大気導入口32bを閉止するようになっている。
また、バキュームブレーカ32の弁体32cが大気導入口32bを閉止するまでの間、バキュームブレーカ32の通水路32a内の洗浄水の一部(洗浄水W2)が大気導入口32bから貯水タンク16内に流出するようになっている。
ここで、給水管38から給水制御装置12に供給された水W0の水量V0[L]のうち、バキュームブレーカ32の大気導入口32bから貯水タンク16内に流出する洗浄水W2の水量V2[L]は、流出管34のタンク給水口34bから貯水タンク16内に給水される洗浄水W1の水量V1[L]に比べて少なくなっている。
すなわち、給水制御装置12から流出した水の大半が、流入管30から排水弁水圧駆動部20に供給されるようになっている。
さらに、排水弁水圧駆動部20に供給された水の一部は、シリンダ20aの貫通孔20eの内壁とロッド26の間の隙間20fから流出して貯水タンク16へ流入するようになっている。
また、排水弁水圧駆動部20に供給された水の多くは、シリンダ20a内から流出管34に流出した後、発電機22を通過することにより発電に利用され、タンク給水口34bから貯水タンク16内に給水されるようになっている。
一方、給水制御装置12には、給水弁フロート40が接続されている。
この給水弁フロート40は、貯水タンク16内に配置されており、貯水タンク16の水位上昇と共に上昇して、水位が所定水位(例えば、止水水位WL0)まで上昇すると、給水制御装置12から排水弁水圧駆動部20への給水が停止されるようになっている。
つぎに、図2に示すように、給水制御装置12は、給水管38及び流入管30が接続された本体部42と、この本体部42の中に配置された主弁体44と、この主弁体44が着座する弁座46と、給水弁フロート40の上下動によって移動されるフロート側パイロット弁48と、本体部42において弁座46と対向するように設けられた電磁弁側パイロット弁50と、を備えている。
また、主弁体44は、概ね円板状のダイヤフラム式の弁体である。また、本体部42内には、主弁体44に対して、弁座46の反対側に、圧力室42aが形成されている。
さらに、圧力室42aは、本体部42の内壁面と主弁体44によって画定される。この圧力室42a内の圧力が高くなると、この圧力によって主弁体44が弁座46に押しつけられて、弁座46に着座するようになっている。
つぎに、本体部42内に設けられた圧力室42aには、フロート側パイロット弁口(図示せず)及び電磁弁側パイロット弁口(図示せず)がそれぞれ設けられており、各パイロット弁口(図示せず)は、フロート側パイロット弁48及び電磁弁側パイロット弁50のそれぞれによって開閉されるようになっている。
また、給水制御装置12の電磁弁14の構造については、周知技術であるため、具体的な説明については省略するが、駆動力を発生させるためのソレノイドコイル(図示せず)、このソレノイドコイル(図示せず)によって駆動されるプランジャー(図示せず)、このプランジャー(図示せず)に取り付けられた電磁弁側パイロット弁(図示せず)、閉弁時において電磁弁側パイロット弁(図示せず)を主弁体44に押しつけるコイルスプリング(図示せず)等が設けられている。
さらに、電磁弁側パイロット弁50は、電磁弁14の作動により、本体部42の圧力室42a内で進退されるようになっている。
通常時においては、電磁弁側パイロット弁50は、コイルスプリング(図示せず)等の付勢力により閉弁されるようになっている。
一方、電磁弁14のソレノイドコイル(図示せず)が通電されると、ソレノイドコイル(図示せず)とプランジャー(図示せず)との間に作用する電磁力により、電磁弁側パイロット弁50が開弁するようになっている。
つぎに、図2及び図3を参照して、貯水タンク16内における排水弁装置18、オーバーフロー管24、及び、バキュームブレーカ32のそれぞれと発電機22との配置関係の詳細について説明する。
まず、図2及び図3に示すように、貯水タンク16は、正面側から見て概ね横長の直方体形状となっており、貯水タンク16の正面側から見て左右方向の最大寸法(横幅寸法X1)が前後方向の最大寸法(奥行寸法Y1)よりも大きい形状となっている(X1>Y1)。
また、図2及び図3に示すように、貯水タンク16の内部領域において、貯水タンク16の正面側から見て左右方向に三等分した3つの領域について、「タンク左側領域L」、「タンク中央領域C」、及び、「タンク右側領域R」とそれぞれ定義する。
つぎに、図2に示すように、発電機22(特に、発電部22b)は、貯水タンク16内の止水水位WL0よりも上方に配置されており、より具体的には、貯水タンク16内のオーバーフロー管24の上端部に位置するオーバーフロー口24aよりも上方に位置している。
また、図3に示すように、発電機22(特に、発電部22b)は、平面視において、オーバーフロー口24aを貯水タンク16の左右方向に投影した投影面A1に対して少なくとも一部が重なる位置に配置されている。
つぎに、図3に示すように、発電機22(特に、発電部22b)は、平面視において、タンク左側領域L、タンク中央領域C、及び、タンク右側領域Rの内、オーバーフロー口24aが配置されているタンク右側領域R内に配置されている。
ここで、本実施形態では、オーバーフロー口24aが配置されている領域(以下「オーバーフロー口が配置されている領域」)がタンク右側領域Rとなる例を説明している。
しかしながら、オーバーフロー口24aが、平面視において、例えば、タンク中央領域C及びタンク右側領域Rの双方2つの領域に跨っている場合には、これら2つの領域に対してオーバーフロー口24aの断面積が大きい領域を「オーバーフロー口が配置されている領域」とする。
また、図3に示すように、発電機22(特に、発電部22b)は、平面視において、オーバーフロー口24aの前後方向への投影面A2に対して少なくとも一部が重なる位置に配置されている。
さらに、図2及び図3に示すように、タンク給水口34bから吐水された洗浄水W1が貯水タンク16内に着水する着水位置Q1は、タンク左側領域L内に位置している。
これに対し、発電機22(特に、発電部22b)は、平面視において、タンク給水口34bから吐水された洗浄水W1の着水位置Q1に対して、排水弁装置18の外郭部18b及びオーバーフロー管24を挟んで前後方向及び左右方向の逆側に配置されている。
つぎに、図2及び図3に示すように、バキュームブレーカ32の通水路32aの通水時において、弁体32cが通水路32a内の水圧により押し上げられて上昇し、大気導入口32bを閉止するまでに、通水路32a内の水が大気導入口32bから貯水タンク16内に流出する。
このとき、大気導入口32bから流出した洗浄水W2が貯水タンク16内に着水する着水位置Q2は、タンク左側領域L内に位置している。
これに対し、発電機22(特に、発電部22b)は、平面視において、バキュームブレーカ32の大気導入口32bから流出した洗浄水W2の着水位置Q2に対して、排水弁装置18の外郭部18bを挟んで左右方向の逆側に配置されている。
また、図2及び図3に示すように、発電機22(特に、発電部22b)は、タンク左側領域L内におけるタンク給水口34bから吐水された洗浄水W1の着水位置Q1及び大気導入口32bから流出した洗浄水W2の着水位置Q2のそれぞれに対して異なるタンク右側領域R内に配置されている。
なお、本実施形態では、タンク給水口34bから吐水された洗浄水W1の着水位置Q1及び大気導入口32bから流出した洗浄水W2の着水位置Q2のそれぞれが、タンク左側領域L内に位置する一方、発電機22が洗浄水W1の着水位置Q1及び洗浄水W2の着水位置Q2のそれぞれに対して異なるタンク右側領域R内に配置されている形態について説明した。
しかしながら、このような形態に限られず、要するに、洗浄水W1の着水位置Q1及び洗浄水W2の着水位置Q2の双方をタンク左側領域L又は右側領域Rのいずれか一方に配置し、発電機22(特に、発電部22b)については、タンク左側領域L又は右側領域Rのいずれか他方に配置すればよい。
また、図3に示すように、発電機22(特に、発電部22b)は、タンク給水口34bから吐水された洗浄水W1の着水位置Q1及び大気導入口32bから流出した洗浄水W2の着水位置Q2のそれぞれに対して、前後方向において排水弁装置18の外郭部18bを挟んで逆側に配置されている。
すなわち、発電機22(特に、発電部22b)は、平面視において概ね長方形形状の貯水タンク16内の各着水位置Q1,Q2に対して対角側に配置されている。
つぎに、給水制御装置12から排水弁水圧駆動部20を経て流出管34に供給される洗浄水W1は、発電機22における発電部22b以外の水車22aを通過するようになっている。
また、タンク給水口34bは、発電機22の水車22aを通過した流出管34内の洗浄水W1を貯水タンク16内の着水位置Q1に着水するように貯水タンク16内に配置されている。
つぎに、図2に示すように、バキュームブレーカ32の下流側に位置する排水弁水圧駆動部20の下流側の流路(流出管34の管路)には勾配(勾配区間G)が設けられている。
また、発電機22の水車22aは、流出管34の勾配区間Gの流路の最低位置P3に配置されている。
つぎに、図1~図2を参照して、本発明の一実施形態による洗浄水タンク装置4、及びそれを備えた水洗便器装置1の動作について説明する。
まず、上記のように便器洗浄の待機状態においては、貯水タンク16内の水位が所定水位(止水水位WL0)にあり、電磁弁14への通電は行われていない。この状態では、主弁体44、フロート側パイロット弁48、及び、電磁弁側パイロット弁50のそれぞれは、閉弁状態となる。
つぎに、使用者がリモコン装置6(図1)の洗浄ボタンを押すと、リモコン装置6から、便器洗浄の指示信号がコントローラ10(図2)に送信される。
なお、本実施形態の水洗便器装置1においては、人感センサ8(図1)によって使用者の離座が検知された後、リモコン装置6の洗浄ボタンが押されることなく、所定時間経過した場合にも、便器洗浄の指示信号がコントローラ10に送信される。
つぎに、コントローラ10は、便器洗浄の指示信号を受信すると、電磁弁14に通電を行い、電磁弁側パイロット弁50を開弁する。これにより、圧力室42a内の圧力が低下し、主弁体44が開弁する。
この結果、給水管38から給水制御装置12(図2)に供給された水道水は、給水制御装置12から流出してバキュームブレーカ32を経て流入管30内を流れる。
そして、流入管30内を流れた水は、排水弁水圧駆動部20のシリンダ20a内に流入する。シリンダ20a内に流入した水は、スプリング20cの付勢力に抗してピストン20bを押し上げる。
これにより、ピストン20bに連結されたロッド26、このロッド26に連結された排水弁18aも引き上げられ、排水弁18aが排水口16aから離間する。
すなわち、排水弁18aは、給水管38を介して給水された水道水の給水圧により駆動され、開弁される。
また、流入管30からシリンダ20aに流入した水の一部は、シリンダ20aの貫通孔20eの内壁とロッド26の間の隙間20fから流出し、この水は、貯水タンク16に流入する。
排水弁18aが開弁されると、貯水タンク16内に貯留されていた洗浄水(水道水)が、排水口16aを通って水洗便器本体2のボウル部2aに排出され、ボウル部2aが洗浄される。
また、貯水タンク16内の洗浄水が排出されると、貯水タンク16内の水位が所定水位(止水水位WL0)よりも低下するので、給水弁フロート40が下がる。これにより、フロート側パイロット弁48が開弁する。
なお、フロート側パイロット弁48が開弁した状態では、主弁体44が閉弁されても、圧力室42a内の圧力が上昇することはないため、弁座46から主弁体44が離座した状態(開弁状態)を維持することができる。
このため、コントローラ10は、電磁弁14に通電して主弁体44を開弁させた後、所定時間経過して、貯水タンク16内の水位が低下すると、電磁弁14への通電を停止させる。
これにより、電磁弁側パイロット弁50は閉弁しているが、貯水タンク16内の水位が低下した状態では、フロート側パイロット弁48が開弁しているため、主弁体44は弁座46から離座したままになる。
すなわち、コントローラ10は、電磁弁14のソレノイドコイル(図示せず)に短時間通電するだけで、長時間主弁体44を開弁させることができ、僅かな電力消費で1回の便器洗浄を実行することができる。
一方、流入管30から排水弁水圧駆動部20のシリンダ20aに水が流入し、ピストン20bが最低位置P1からシリンダ20aの上部(最高位置P2)まで押し上げられると、シリンダ20a内の水は、流出管34に流出するようになる。
そして、流出管34を流れる水は、流出管34の途中の発電機22の水車22aを回転させる。
また、発電機22においては、水車22aの回転運動が発電部22bにより電力に変換される。
さらに、発電機22によって生成された電力は、コントローラ10に内蔵されたキャパシタ(図示せず)に充電される。
その後、発電機22を通過した流出管34内の洗浄水は、タンク給水口34bから貯水タンク16内に給水される。
また、ピストン20bが押し上げられ、これに伴いロッド26及び排水弁18aが所定位置まで引き上げられると、クラッチ機構28が、下部ロッド26b及び排水弁18aが、上部ロッド26aから切り離される。
これにより、上部ロッド26aは、ピストン20bと共に上方に押し上げられたままになる一方、下部ロッド26b及び排水弁18aは、自重により降下する。
しかしながら、切り離された下部ロッド26bは、排水弁フロート機構36の係合部36bと係合し、下部ロッド26b及び排水弁18aの降下が阻止される。
これにより、貯水タンク16の排水口16aは開弁されたままとなり、貯水タンク16からの排水が継続される。
ここで、貯水タンク16内の水位が、所定水位(止水水位WL0)よりも低い所定水位WL1まで低下すると、排水弁フロート機構36のフロート部36aが下降し、これが係合部36bを移動させる。
これにより、下部ロッド26bと係合部36bとの係合が解除され、下部ロッド26b及び排水弁18aは再び降下し始める。
その後、排水弁18aが貯水タンク16の排水口16aを閉弁させ、水洗便器本体2への洗浄水の排出が停止される。排水口16aが閉弁された後も、給水制御装置12内の弁座46は開弁された状態にあるため、給水管38から供給された水が排水弁水圧駆動部20内に流入し、排水弁水圧駆動部20から流出した水は、流出管34を通って貯水タンク16内に流入するので、貯水タンク16内の水位が上昇する。
つぎに、貯水タンク16内の水位が所定水位(止水水位WL0)まで上昇すると、給水弁フロート40が上昇し、フロート側パイロット弁48が閉弁する。
これにより、圧力室42a内の圧力が上昇し、主弁体44が弁座46に着座する。
この結果、給水制御装置12から排水弁水圧駆動部20への給水及びその下流側の流出管34への給水が停止され、発電機22による電力の生成が終了する。
また、排水弁水圧駆動部20のピストン20bは、スプリング20cの付勢力により押し下げられる。
ピストン20bと共に上部ロッド26aが押し下げられると、クラッチ機構28により切り離されていた上部ロッド26aと下部ロッド26bが再び連結される。
このため、次回、便器洗浄が実行された時は、上部ロッド26a及び下部ロッド26bは、ピストン20bにより共に引き上げられる。
以上により、一回の便器洗浄が終了し、水洗便器装置1は、便器洗浄の待機状態に復帰する。
本発明の一実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、発電機22(特に、発電部22b)について、貯水タンク16内のオーバーフロー管24の上端部に位置するオーバーフロー口24aよりも上方の位置に配置することができた。
加えて、発電機22(特に、発電部22b)について、平面視において、オーバーフロー口24aを貯水タンク16の左右方向に投影した投影面A1(図3参照)に対して少なくとも一部が重なる位置に配置することができた。
これらにより、貯水タンク16が前後方向に傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンク16の止水水位WL0を超えた洗浄水は、オーバーフロー口24aからオーバーフロー管24内に流入した後、水洗便器本体2へ排出される。よって、貯水タンク16内の水位は最高でもオーバーフロー口24aの高さ位置となる。
したがって、発電機22について、平面視において、オーバーフロー口24aを貯水タンク16の左右方向に投影した投影面A1に対して少なくとも一部が重なる位置に配置しない場合に比べて、オーバーフロー口24aよりも上方に位置する発電機22の水没や被水を抑制することができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、発電機22(特に、発電部22b)について、平面視において、貯水タンク16内における左右方向に三等分したタンク左側領域L、タンク中央領域C、及び、タンク右側領域Rの内、オーバーフロー口24aが配置されている領域(タンク右側領域R)内に配置することができた。
これにより、貯水タンク16が左右方向に傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンク16の止水水位WL0を超えた洗浄水は、オーバーフロー口24aからオーバーフロー管24内に確実に流入した後、水洗便器本体2へ排出される。よって、貯水タンク16内の水位は最高でもオーバーフロー口24aの高さ位置となる。
したがって、オーバーフロー口24aよりも上方に位置する発電機22の水没や被水を効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、発電機22(特に、発電部22b)について、平面視において、オーバーフロー口24aの前後方向への投影面A2(図3参照)に対して少なくとも一部が重なる位置に配置することができた。
これにより、貯水タンク16が傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンク16の止水水位WL0を超えた洗浄水は、オーバーフロー口24aからオーバーフロー管24内に確実に流入した後、水洗便器本体2へ排出される。よって、貯水タンク16内の水位は最高でもオーバーフロー口24aの高さ位置となる。
したがって、発電機22について、平面視において、オーバーフロー口24aの前後方向への投影面A2に対して少なくとも一部が重なる位置に配置しない場合に比べて、オーバーフロー口24aよりも上方に位置する発電機22の水没や被水をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、発電機22(特に、発電部22b)について、平面視において、貯水タンク16内のタンク給水口34bから吐水された洗浄水W1の着水位置Q1に対してオーバーフロー管24を挟んで前後方向の逆側に配置することができた。
これにより、タンク給水口34bから吐水された洗浄水W1が貯水タンク16内の着水位置Q1に着水した後、その波立ちが貯水タンク16内の発電機22側の領域に到達する前にオーバーフロー管24によって抑制されることになる。
したがって、貯水タンク16が傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンク16の止水水位WL0を超えた洗浄水をオーバーフロー口24aからオーバーフロー管24内に確実に流入させた後、水洗便器本体2へ排出することができる。
よって、オーバーフロー口24aよりも上方に位置する発電機22の発電部22bの水没や被水をさらにより効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4を備えた水洗便器装置1によれば、貯水タンク16が前後方向に傾いた状態で設置された場合であっても、貯水タンク16の止水水位WL0を超えた洗浄水をオーバーフロー口24aからオーバーフロー管24内に確実に流入させた後、水洗便器本体2へ排出することができる。
したがって、オーバーフロー口24aよりも上方に位置する発電機22の発電部22bの水没や被水を抑制することができる。
なお、上述した本発明の一実施形態の洗浄水タンク装置4に種々の変更を加えることができる。例えば、本実施形態の洗浄水タンク装置4には、ピストン20bと排水弁18aの間にクラッチ機構28が設けられていたが、クラッチ機構28を省略することもできる。この場合には、シリンダ20aに接続された流出管34をシリンダ20aの下方に接続しておき、流出管34の入口を開閉する開閉機構を設けるのが良い。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4においては、フロート側パイロット弁48がフロート40の動きに基づいて駆動されていた。
これに対し、変形例として、フロート40に代えて水位検知センサを設けておき、この水位検知センサの検出信号に基づいて電磁弁によりパイロット弁を制御するように本発明を構成することもできる。この場合において、コントローラ10からの制御信号によって制御される電磁弁14とは別に、水位検知センサの検出信号に基づいて制御される電磁弁を設けることができる。
或いは、単一の電磁弁14が、コントローラ10からの制御信号、及び水位検知センサの検出信号に基づいて制御されるように本発明を構成することもできる。
さらに、発電機22の位置については、流出管34の途中に設ける代わりに、流入管30の途中に設けてもよい。ただし、発電機22を流入管30の途中に設けた場合についても、発電機22は、貯水タンク16内のオーバーフロー口24aよりも上方に位置し、かつ、平面視において、オーバーフロー口24aを貯水タンク16の左右方向に投影した投影面A1に対して少なくとも一部が重なる位置に配置されるようにすればよい。
また、上述した実施形態においては、発電機によって生成された電力がコントローラに内蔵されたキャパシタに蓄積されていたが、キャパシタに代えて蓄電池に電力が蓄積されるように本発明を構成することもできる。
さらに、上述した実施形態においては、排水弁水圧駆動部に設けられたピストンは鉛直方向に駆動されていたが、例えば、ピストンが水平方向に駆動されるように本発明を構成することもできる。この場合には、ピストンが移動する方向を、排水弁を駆動する方向の動きに変換する機構を設けるのが良い。
また、上述した実施形態においては、シリンダ底面の貫通孔とロッドとの間に隙間が設けられていたが、貫通孔とロッドの間は水密にされていても良い。また、排水弁水圧駆動部のピストンに代えて、給水圧で回転される機構により排水弁が駆動されるように本発明を構成することもできる。
さらに、上述した実施形態においては、給水制御装置は、電磁弁によって駆動されるパイロット弁により主弁体が開閉されていたが、電磁弁により主弁体が直接開閉されるように本発明を構成することもできる。
また、上述した実施形態においては、排水弁装置18の動作を開始する際に排水弁18aを引き上げ可能に駆動する手段として、排水弁水圧駆動部20における水道から供給された洗浄水の給水圧を利用して排水弁18aを駆動する水圧駆動手段を採用したが、このような水圧駆動手段に限られず、モータ及びアクチュエータ等を用いた駆動手段を採用してもよい。
1 水洗便器装置
2 水洗便器本体(水洗便器)
2a ボウル部
2b 便座
4 洗浄水タンク装置
6 リモコン装置
8 人感センサ
10 コントローラ
12 給水制御装置
14 電磁弁
16 貯水タンク
16a 排水口
18 排水弁装置
18a 排水弁
18b 外郭部
20 排水弁水圧駆動部(引き上げ部)
20a シリンダ
20b ピストン
20c スプリング
20d パッキン
20e 貫通孔
20f 隙間
22 発電機
22a 水車
22b 発電部
24 オーバーフロー管
24a オーバーフロー口
26 ロッド
26a 上部ロッド
26b 下部ロッド
26c 下部ロッドの突起
28 クラッチ機構
30 流入管
32 バキュームブレーカ
32a バキュームブレーカの通水路
34 流出管
34a 流出管の入口
34b タンク給水口
36 排水弁フロート機構
36a フロート部
36b 係合部
38 給水管
38a 止水栓
38b 定流量弁
40 給水弁フロート
42 本体部
42a 圧力室
44 主弁体
46 弁座
48 フロート側パイロット弁
50 電磁弁側パイロット弁
A1 オーバーフロー口を貯水タンクの左右方向に投影した投影面
C タンク中央領域(貯水タンク内の中央領域)
G 流出管の管路の勾配区間
L タンク左側領域(貯水タンク内の左側領域)
P1 ピストンの最低位置
P2 ピストンの最高位置
P3 流出管の勾配区間の流路の最低位置
R タンク右側領域(貯水タンク内の右側領域)
Q1 タンク給水口から吐水された洗浄水が貯水タンク内に着水する着水位置
W0 給水管から給水制御装置に供給される水
W1 タンク給水口から給水される洗浄水
W2 バキュームブレーカの大気導入口から流出する洗浄水
WL0 貯水タンクの止水水位
X1 貯水タンクの横幅寸法
Y1 貯水タンクの奥行寸法

Claims (5)

  1. 自己の発電した電力を使用して水洗便器への洗浄水の供給を行う洗浄水タンク装置であって、
    上記水洗便器に供給すべき洗浄水を貯留すると共に、貯留した洗浄水を上記水洗便器へ排出するための排水口が形成された貯水タンクと、
    上記排水口を開閉し、上記水洗便器への洗浄水の供給及び停止を行う排水弁と、
    供給された水道水の水流により回転する水車と、この水車の回転運動を電力に変換する発電部と、を備えた発電機と、
    この発電機によって生成された電力により作動する電磁弁を備え、この電磁弁の作動に基づいて上記貯水タンクへの給水及び止水を制御する給水制御装置と、
    上記貯水タンク内において上方が開口するように設けられて上記貯水タンク内の洗浄水について上記排水口をバイパスして上記水洗便器に排水可能にするオーバーフロー管と、を有し、
    上記発電機は、上記貯水タンク内の上記オーバーフロー管の上端部に位置するオーバーフロー口よりも上方に位置し、かつ、平面視において、上記オーバーフロー口を上記貯水タンクの左右方向に投影した投影面に対して少なくとも一部が重なる位置に配置されていることを特徴とする洗浄水タンク装置。
  2. 上記発電機は、平面視において、上記貯水タンク内における左右方向に三等分した左側領域、中央領域、及び、右側領域の内の上記オーバーフロー口が配置されている領域内に配置されている請求項1記載の洗浄水タンク装置。
  3. 上記発電機は、平面視において、上記オーバーフロー口の前後方向への投影面に対して少なくとも一部が重なる位置に配置されている請求項1又は2に記載の洗浄水タンク装置。
  4. さらに、上記給水制御装置から供給される洗浄水を上記貯水タンクへ給水するタンク給水口を有し、
    上記発電機は、平面視において、上記タンク給水口から吐水された洗浄水が上記貯水タンク内に着水する着水位置に対して上記オーバーフロー管を挟んで前後方向の逆側に配置されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置。
  5. 水洗便器装置であって、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置と、
    この洗浄水タンク装置から供給される洗浄水により洗浄される上記水洗便器と、
    を有することを特徴とする水洗便器装置。
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