JP2023032895A - 感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物の光硬化物及び感光性樹脂組成物を塗布したプリント配線板 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物の光硬化物及び感光性樹脂組成物を塗布したプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】アルカリ現像性、塗膜外観等の基本諸特性を損なうことなく、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性に優れた、艶消し外観を有する光硬化物を得ることができる感光性樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)無機フィラーと、(F)シリカ粒子と、を含有し、前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.0μm以上5.0μm以下である感光性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、特に、プリント配線板等の回路基板の絶縁被覆として有用な感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物の光硬化物及び感光性樹脂組成物を光硬化して得られた被覆を有するプリント配線板に関する。
リジット基板またはフレキシブル基板等の基板上に導体回路パターンを形成したプリント配線板は、導体回路パターンのはんだ付けランドに電子部品を搭載するために使用され、はんだ付けランドを除く回路部分は絶縁保護膜であるソルダーレジスト膜で被覆される。これにより、プリント配線板等の回路基板に電子部品をはんだ付けする際に、はんだが不必要な部分に付着するのを防止するとともに、導体回路が、直接、空気に曝されて酸化や湿度により腐食することを防止する。
また、プリント配線板は、配線密度の細密化にともない、絶縁保護膜として塗布される感光性樹脂組成物の塗膜に高解像性が要求されている。また、近年、電子機器の高機能化にともない、プリント配線板の設置環境はますます厳しくなってきており、熱履歴や熱負荷による絶縁保護膜の劣化防止も要求されている。
そこで、熱履歴や熱負荷による絶縁保護膜の劣化を抑えるために、放熱性無機粒子、硬化性樹脂組成物を含有してなる放熱絶縁性樹脂組成物であって、前記放熱性無機粒子として、シランカップリング剤などのカップリング剤で表面処理されたβ-炭化ケイ素粒子を含有する樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。特許文献1の樹脂組成物では、硬化物の熱伝導性を向上させつつ、耐熱衝撃性と耐クラック性を向上させるとしている。
しかし、特許文献1では、依然として、絶縁保護膜が低温雰囲気と高温雰囲気に繰り返し曝されると、絶縁保護膜にクラックが発生することがあり、耐クラック性に改善の余地があった。すなわち、特許文献1では、絶縁保護膜の熱衝撃耐性にさらなる改善の必要性があった。特に、特許文献1では、絶縁保護膜が低温雰囲気と高温雰囲気に繰り返し曝されると、絶縁保護膜の開口部の角部にクラックが発生しやすいという問題があった。
一方で、絶縁保護膜には、艶消し外観が要求されることがある。絶縁保護膜に艶消し外観を付与するために、絶縁保護膜の表面部を粗面化することがある。絶縁保護膜の表面部を粗面化するために、平均粒子径が6.0μm~7.0μm程度以上の無機フィラー粒子を樹脂組成物に配合することがある。しかし、絶縁保護膜に艶消し外観を付与するために平均粒子径が6.0μm~7.0μm程度以上の無機フィラー粒子を樹脂組成物に配合すると、絶縁保護膜の熱衝撃耐性が低下する場合があった。
また、絶縁保護膜に艶消し外観を付与するために、ウレタンビーズを樹脂組成物に配合することで、絶縁保護膜の表面部を粗面化することがある。しかし、ウレタンビーズは熱分解温度が無機フィラーと比較して低いことから、ウレタンビーズを樹脂組成物に配合すると、回路基板の絶縁保護膜に要求されるはんだ耐熱性が低下する場合があった。
特開2019-179910号公報
上記事情に鑑み、本発明は、アルカリ現像性、塗膜外観等の基本諸特性を損なうことなく、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性に優れた、艶消し外観を有する光硬化物を得ることができる感光性樹脂組成物、前記感光性樹脂組成物の光硬化物及び前記感光性樹脂組成物を塗布したプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明の構成の要旨は以下の通りである。
[1](A)感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)無機フィラーと、(F)シリカ粒子と、を含有し、
前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.0μm以上5.0μm以下である感光性樹脂組成物。
[2]前記(F)シリカ粒子が、有機ケイ素化合物またはワックスで表面処理されているシリカ粒子である[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3]前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.5μm以上4.5μm以下である[1]または[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4]前記(A)感光性樹脂100質量部に対して、前記(F)シリカ粒子を2.0質量部以上50質量部以下含有する[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
[5]前記(E)無機フィラーが、主表面及び端面を持つ鱗片状シリカを含有する[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
[6]前記鱗片状シリカの、一次粒子における前記主表面の面径が1.0μm以上10μm以下、一次粒子における前記端面の厚さが0.20μm以下である[5]に記載の感光性樹脂組成物。
[7]さらに、(G)エラストマーを含有する[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
[8]前記(G)エラストマーが、テレケリックポリマーである[7]に記載の感光性樹脂組成物。
[9]プリント配線板のソルダーレジスト用である[1]乃至[8]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
[10][1]乃至[9]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物の光硬化物。
[11][1]乃至[9]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物を塗布したプリント配線板。
本発明では、「平均粒子径」とは、累積体積百分率が50体積%の粒子径(D50)であり、レーザ回折・散乱法を用い、粒度分布測定装置で測定した粒子径を意味する。
本発明の感光性樹脂組成物の態様によれば、(F)シリカ粒子を含有し、前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.0μm以上5.0μm以下であることにより、アルカリ現像性、塗膜外観等の基本諸特性を損なうことなく、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性に優れた、艶消し外観を有する光硬化物を得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物の態様によれば、前記(F)シリカ粒子が、有機ケイ素化合物またはワックスで表面処理されているシリカ粒子であることにより、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性をさらに確実に向上させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物の態様によれば、前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.5μm以上4.5μm以下であることにより、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性をさらに確実に向上させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物の態様によれば、前記(A)感光性樹脂100質量部に対して、前記(F)シリカ粒子を2.0質量部以上50質量部以下含有することにより、艶消し外観を確実に得つつ、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性をさらに確実に向上させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物の態様によれば、前記(E)無機フィラーが、主表面及び端面を持つ鱗片状シリカを含有することにより、艶消し外観を損なうことなく、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性がさらに向上する。
本発明の感光性樹脂組成物の態様によれば、さらに、(G)エラストマーを含有することにより、感光性樹脂組成物の光硬化物の弾性が低減して、熱衝撃耐性の向上に寄与できる。
次に、本発明の感光性樹脂組成物について、以下に説明する。本発明の感光性樹脂組成物は、(A)感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)無機フィラーと、(F)シリカ粒子と、を含有し、前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.0μm以上5.0μm以下である。本発明の感光性樹脂組成物では、(F)シリカ粒子を含有し、前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.0μm以上5.0μm以下であることにより、アルカリ現像性、塗膜外観等の基本諸特性を損なうことなく、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性に優れた、艶消し外観を有する光硬化物を得ることができる。
(A)感光性樹脂
感光性樹脂としては、例えば、カルボキシル基含有感光性樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂の化学構造は、特に限定されず、例えば、遊離のカルボキシル基を有し、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂として、例えば、1分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸やメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」ということがある。)等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて、エポキシアクリレートやエポキシメタクリレート(以下、アクリレートやメタクリレートを「(メタ)アクリレート」ということがある。)等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を得て、該樹脂に生成した水酸基に、多塩基酸及び/または多塩基酸無水物を反応させて得られる化学構造を有する、多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレート等の多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を挙げることができる。
多官能エポキシ樹脂は、2官能以上のエポキシ樹脂であれば、化学構造は、特に限定されない。多官能エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されず、例えば、エポキシ当量の上限値は、2000が好ましく、1500がより好ましく、1000がさらに好ましく、500が特に好ましい。一方で、多官能エポキシ樹脂のエポキシ当量の下限値は、100が好ましく、200が特に好ましい。多官能エポキシ樹脂には、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等のゴム変性エポキシ樹脂、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、о-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、これらのエポキシ樹脂にBr、Cl等のハロゲン原子を導入したエポキシ樹脂を使用してもよい。これらのエポキシ樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、チグリン酸、アンゲリカ酸等を挙げることができる。これらのうち、入手容易性の点から、(メタ)アクリル酸が好ましい。これらのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸が、多官能エポキシ樹脂のエポキシ基と反応してエステル結合を形成することで、エポキシ樹脂に感光性の不飽和二重結合が導入されて、エポキシ樹脂に感光性が付与される。
多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法は、特に限定されず、例えば、多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを適当な希釈剤(例えば、不活性な有機溶媒)中で、撹拌しながら加熱する方法が挙げられる。
多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応によって、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に生成した水酸基に、多塩基酸及び/または多塩基酸無水物が反応することで、感光性の不飽和二重結合が導入された樹脂に、さらに遊離のカルボキシル基が導入される。感光性の不飽和二重結合が導入された樹脂に遊離のカルボキシル基が導入されることで、樹脂にアルカリ現像性が付与される。多塩基酸は、2官能以上のカルボン酸であれば、特に限定されず、飽和、不飽和のいずれも使用することができる。多塩基酸としては、例えば、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、フタル酸誘導体(例えば、テトラヒドロフタル酸、3-メチルテトラヒドロフタル酸、4-メチルテトラヒドロフタル酸、3-エチルテトラヒドロフタル酸、4-エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3-メチルヘキサヒドロフタル酸、4-メチルヘキサヒドロフタル酸、3-エチルヘキサヒドロフタル酸、4-エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸)、ジグリコール酸等の2官能のカルボン酸、トリメリット酸等の3官能のカルボン酸、ピロメリット酸等の4官能のカルボン酸等が挙げられる。また、多塩基酸無水物は、特に限定されず、例えば、上記した多塩基酸の無水物が挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と多塩基酸及び/または多塩基酸無水物との反応方法は、特に限定されず、例えば、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と多塩基酸及び/または多塩基酸無水物とを適当な希釈剤(例えば、不活性な有機溶媒)中で、撹拌しながら加熱する方法が挙げられる。
上記した多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂もカルボキシル基含有感光性樹脂として使用できるが、必要に応じて、上記多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂のカルボキシル基の一部に、さらに、1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物(例えば、グリシジル化合物)を反応させた化学構造を有するカルボキシル基含有感光性樹脂を使用してもよい。ラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物をさらに反応させた樹脂では、側鎖にラジカル重合性不飽和基がさらに導入されていることで、感光性がさらに向上する。
カルボキシル基含有感光性樹脂がカルボキシル基の一部にラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物を反応させた化学構造を有することで、多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂骨格の側鎖にさらにラジカル重合性不飽和基が結合しているため、光重合反応性、すなわち、光硬化性がより向上し、より優れた感光特性を発揮する。1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリメタクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。上記した1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、感光性性樹脂組成物をアルカリ現像しない場合には、遊離のカルボキシル基を有さない感光性樹脂を使用してもよい。遊離のカルボキシル基を有さない感光性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリレートからなるモノマーの重合体、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させて得ることができるエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、上記したカルボキシル基含有感光性樹脂の調製過程で得られるエポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。ウレタン樹脂は、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物と1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物とを反応させて得られる樹脂である。また、ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、1分子中にエポキシ基を1つ以上有するエポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に(メタ)アクリル酸を反応させてエポキシ(メタ)アクリレートを得て、生成した水酸基に1分子中に1つ以上のイソシアネート基を有する化合物を付加反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート、上記エポキシ(メタ)アクリレートに生成した水酸基に、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートとポリオールを付加反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
感光性樹脂が遊離のカルボキシル基を有する場合、感光性樹脂の酸価は、特に限定されず、例えば、酸価の下限値は、確実にアルカリ現像性を得る点から30mgKOH/gが好ましく、40mgKOH/gが特に好ましい。一方で、感光性樹脂の酸価の上限値は、例えば、アルカリ現像液による露光部の溶解防止の点から200mgKOH/gが好ましく、光硬化物の耐湿性と絶縁信頼性の低下を確実に防止する点から150mgKOH/gが特に好ましい。
感光性樹脂の質量平均分子量(Mw)は、特に限定されず、例えば、質量平均分子量(Mw)の下限値は、光硬化物の強靭性及び指触乾燥性の点から、6000が好ましく、7000がより好ましく、8000が特に好ましい。一方で、感光性樹脂の質量平均分子量(Mw)の上限値は、アルカリ現像性の低下を確実に防止する点から、200000が好ましく、100000がより好ましく、50000が特に好ましい。なお、質量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)測定により測定した分子量を意味する。
感光性樹脂は、上記した例示のように、上記各出発物質を用いて上記反応にて合成してもよく、上市されている感光性樹脂を使用してもよい。上市されている感光性樹脂としては、例えば、「リポキシSP-4621」(昭和電工株式会社)、「KAYARAD ZAR-2000」、「KAYARAD ZFR-1122」、「KAYARAD FLX-2089」、「KAYARAD ZCR-1569H」(以上、日本化薬株式会社)、「サイクロマーP(ACA)Z-250」(ダイセル株式会社)等のカルボキシル基含有感光性樹脂を挙げることができる。これらの感光性樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(B)光重合開始剤
光重合開始剤は、一般的に使用されるものであれば、特に限定されず、例えば、2-ベンジル-2-(N,N-ジメチルアミノ)-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン等のα―アミノアルキルフェノン系光重合開始剤、1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、エタノン1-〔9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(0-アセチルオキシム)、2-(アセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン-9-オン、1,8-オクタンジオン,1,8-ビス[9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル]-,1,8-ビス(O-アセチルオキシム)、1,8-オクタンジオン,1,8-ビス[9-(2-エチルヘキシル)-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル]-,1,8-ビス(O-アセチルオキシム)、(Z) -(9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル)(4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ) -2-メチルフェニル)メタノン O-アセチルオキシム等のオキシムエステル系光重合開始剤等が挙げられる。また、α―アミノアルキルフェノン系光重合開始剤及びオキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤としては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン-n-ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-2-(ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p-フェニルベンゾフェノン、4,4′-ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-ターシャリーブチルアントラキノン、2-アミノアントラキノン、2-メチルチオキサントン、2-エチルチオキサントン、2-クロルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P‐ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤の配合量は、特に限定されないが、感光性樹脂100質量部(固形分、以下同じ。)に対して、2.0質量部以上30質量部以下が好ましく、5.0質量部以上20質量部以下が特に好ましい。
(C)反応性希釈剤
反応性希釈剤とは、例えば、光重合性モノマーであり、1分子当たり少なくとも1つ、好ましくは1分子当たり少なくとも2つの重合性二重結合を有する化合物である。反応性希釈剤は、感光性樹脂組成物の光硬化を十分にすることで機械的強度を光硬化物に付与し、耐酸性、耐アルカリ性を有する光硬化物を得るために配合する。
反応性希釈剤としては、(メタ)アクリレートモノマーを挙げることができる。(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、単官能の(メタ)アクリレートモノマー、2官能の(メタ)アクリレートモノマー、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを挙げることができる。具体例としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリルレート等の単官能の(メタ)アクリレートモノマー;1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性燐酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等の2官能の(メタ)アクリレートモノマー;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。また、(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、他のカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールの(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート類等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、熱衝撃耐性とはんだ耐熱性を確実に向上させることにも寄与する点から、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールの(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましい。
反応性希釈剤の配合量は、特に限定されず、例えば、感光性樹脂100質量部に対して、5.0質量部以上100質量部以下が好ましく、10質量部以上50質量部以下が特に好ましい。
(D)エポキシ化合物
エポキシ化合物は、光硬化物の架橋密度を上げて十分な強度の光硬化物を得るための成分である。エポキシ化合物としては、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等のゴム変性エポキシ樹脂、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、о-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらのエポキシ化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのエポキシ化合物のうち、感光性樹脂として多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を使用する場合には、熱衝撃耐性とはんだ耐熱性を確実に向上させることにも寄与する点から、多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂の骨格を形成しているエポキシ樹脂と同じエポキシ樹脂を含むことが好ましい。
エポキシ化合物の配合量は、特に限定されず、例えば、十分な強度の硬化塗膜を得る点から、感光性樹脂100質量部に対して、10質量部以上100質量部以下が好ましく、30質量部以上70質量部以下が特に好ましい。
(E)無機フィラー
無機フィラーを含有することにより、はんだ耐熱性をより確実に向上させることができる。無機フィラーとしては、例えば、タルク、硫酸バリウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、マイカ、主表面及び端面を持つ鱗片状シリカ等を挙げることができる。このうち、艶消し外観を損なうことなく、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性がさらに向上する点から、(E1)主表面及び端面を持つ鱗片状シリカを含む無機フィラーが好ましい。
(E1)主表面及び端面を持つ鱗片状シリカは、大粒子のシリカを粉砕して形成した不定形シリカ粉末とは異なり、薄片状のシリカである。また、複数の鱗片状シリカが、相互に連結された、薄膜状の連結集合体となっている。すなわち、一次粒子である鱗片状シリカが、複数連結されて、薄膜状の連結集合体が形成されている。
鱗片状シリカの、一次粒子におけるサイズは、特に限定されないが、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性がさらに向上した光硬化物を形成する点から、主表面の面径は1.0μm以上10μm以下が好ましく、2.0μm以上7.0μm以下がより好ましく、2.5μm以上6.0μm以下が特に好ましい。また、鱗片状シリカの一次粒子における端面の厚さは、特に限定されないが、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性がさらに向上した光硬化物を形成する点から、0.20μm以下が好ましく、0.15μm以下がより好ましく、0.10μm以下が特に好ましい。鱗片状シリカの一次粒子における端面の厚さの下限値としては、例えば、0.05μmを挙げることができる。なお、「主表面の面径」とは、主表面の面積と同じ面積を有する仮想円の直径を意味する。
鱗片状シリカの一次粒子における、鱗片状比(主表面の面径/端面の厚さ)は、特に限定されないが、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性がさらに向上した光硬化物を形成する点から、20以上200以下が好ましく、30以上100以下が特に好ましい。鱗片状シリカの一次粒子におけるサイズは、電子顕微鏡写真にて測定することができる。一次粒子である鱗片状シリカが複数連結されて形成された連結集合体(すなわち、二次粒子または三次粒子)のサイズは、特に限定されず、例えば、5.0μm以上200μm以下が挙げられる。なお、鱗片状シリカの表面は、疎水性化合物等による疎水化処理等の表面処理が行われている必要はない。
鱗片状シリカの配合量は、特に限定されず、例えば、その下限値は、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性に優れた光硬化物をより確実に形成する点から、感光性樹脂100質量部に対して、5.0質量部が好ましく、10質量部がより好ましく、15質量部が特に好ましい。一方で、鱗片状シリカの配合量の上限値は、感光性樹脂組成物に優れた塗工性を付与する点から、感光性樹脂100質量部に対して、50質量部が好ましく、40質量部がより好ましく、25質量部が特に好ましい。
無機フィラーの配合量は、特に限定されず、例えば、その下限値は、はんだ耐熱性の向上に確実に寄与する点から、感光性樹脂100質量部に対して、20質量部が好ましく、40質量部がより好ましく、60質量部が特に好ましい。一方で、無機フィラーの配合量の上限値は、感光性樹脂組成物に優れた塗工性を付与する点から、感光性樹脂100質量部に対して、150質量部が好ましく、100質量部がより好ましく、80質量部が特に好ましい。
(F)シリカ粒子
本発明の感光性樹脂組成物では、シリカ粒子として、平均粒子径が3.0μm以上5.0μm以下のシリカ粒子が配合される。平均粒子径が3.0μm以上5.0μm以下のシリカ粒子が配合されることで、アルカリ現像性、塗膜外観等の基本諸特性を損なうことなく、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性に優れた、艶消し外観を有する光硬化物を得ることができる。(F)成分である、平均粒子径が3.0μm以上5.0μm以下のシリカ粒子(以下、単に、「(F)成分のシリカ粒子」ということがある。)は、艶消し剤として機能する。(F)成分のシリカ粒子が配合されることで、艶消し外観を有しつつ、優れた熱衝撃耐性が得られるので、絶縁保護膜が低温雰囲気と高温雰囲気に繰り返し曝されても、絶縁保護膜の開口部の角部にクラックが発生することを防止できる。
艶消し剤として、平均粒子径が3.0μm以上5.0μm以下の範囲に制御されたシリカ粒子、すなわち、(F)成分のシリカ粒子が配合されることで、感光性樹脂組成物中におけるシリカ粒子の分散性を均一化できることから、感光性樹脂と無機フィラーとの界面で生じる熱応力の偏在化を防止して、熱衝撃耐性に優れた光硬化物を得ることができると考えられる。
(F)成分のシリカ粒子は、外観形状は、特に限定されないが、例えば、粉体、球状、破砕状、繊維状、針状等が挙げられる。このうち、硬化物の表面に均一で微細な凹凸形状の粗面を形成して艶消し外観が得やすくなるという観点から、球状、破砕状が好ましい。(F)成分のシリカ粒子は、例えば、一次粒子の集合体である。
(F)成分のシリカ粒子は、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性をさらに確実に向上させることができ、また、感光性樹脂組成物中における分散性をより均一化できる点から、有機ケイ素化合物またはワックスで表面処理されているシリカ粒子が好ましい。なお、(F)成分であるシリカ粒子が、有機ケイ素化合物またはワックスで表面処理されている場合には、平均粒子径は、シリカ粒子表面の有機ケイ素化合物またはワックスを含めた平均粒子径である。
(F)成分のシリカ粒子の平均粒子径は、3.0μm以上5.0μm以下の範囲であれば、特に限定されないが、その下限値は、艶消し外観をさらに確実に得る点から、3.3μmが好ましく、3.5μmがより好ましく、3.7μmが特に好ましい。一方で、(F)成分のシリカ粒子の平均粒子径の上限値は、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性をさらに確実に向上させることができる点から、4.7μmが好ましく、4.5μmが特に好ましい。
(F)成分のシリカ粒子の配合量は、特に限定されないが、その下限値は、感光性樹脂100質量部に対して、艶消し外観を確実に得つつ、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性をさらに確実に向上させる点から、2.0質量部が好ましく、5.0質量部がより好ましく、10質量部が特に好ましい。一方で、(F)成分のシリカ粒子の配合量の上限値は、感光性樹脂100質量部に対して、優れた塗工性と熱衝撃耐性を確実に得る点から、50質量部が好ましく、40質量部がより好ましく、30質量部が特に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物には、上記した成分(A)~成分(F)の他に、必要に応じて、種々の成分、例えば、(G)エラストマー、着色剤、各種添加剤、非反応性希釈剤などを含有させることができる。
(G)エラストマー
エラストマーを含有することにより、感光性樹脂組成物の光硬化物の弾性が低減して、熱衝撃耐性の向上に寄与できる。エラストマーとしては、例えば、(G1)テレケリックポリマーが挙げられる。テレケリックポリマーは、感光性樹脂組成物の光硬化物の弾性を適度に低減できることから、光硬化物が低温雰囲気と高温雰囲気に繰り返し曝されても、光硬化物への熱応力を低減することに寄与する。従って、エラストマーとしてテレケリックポリマーが配合されることにより、熱衝撃耐性のさらに優れた光硬化物を形成することに寄与できる。また、テレケリックポリマーは、感光性樹脂組成物の樹脂成分との反応が可能であることから、はんだ耐熱性を得ることに寄与する。
テレケリックポリマーには、例えば、[a1]-[b]-[a2]構造のテレケリックポリマーを挙げることができる。[a1]と[a2]は反応性官能基である末端の部位、[b]は柔軟性構造を有する主鎖の部位である。[a1]-[b]-[a2]構造のテレケリックポリマーは、両末端に反応性官能基を有する2官能のテレケリックポリマーである。
[a1]を構成する反応性官能基としては、アルケニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基が挙げられ、熱衝撃耐性の向上により確実に寄与する点から、アクリロイル基及び/またはメタクリロイル基(以下、「(メタ)アクリロイル基」ということがある。)が好ましい。[a2]を構成する反応性官能基としては、アルケニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基が挙げられ、熱衝撃耐性の向上により確実に寄与する点から、(メタ)アクリロイル基が好ましい。[a2]を構成する反応性官能基は、[a1]を構成する反応性官能基と同じでもよく、異なっていてもよい。
主鎖の部位である[b]の構造としては、例えば、感光性樹脂組成物の光硬化物の弾性をより確実に適度に低減することで、光硬化物が低温雰囲気と高温雰囲気に繰り返し曝されてもクラック発生の防止により確実に寄与する点から、(メタ)アクリル酸及び/または(メタ)アクリル酸エステルの重合体の構造が好ましい。
[b]の構造である(メタ)アクリル酸及び/または(メタ)アクリル酸エステルの重合体の化学構造としては、例えば、下記式(1)
(CH-C(COOR)R (1)
(式中、Rは水素原子または炭素数1~10のアルキル基、Rは水素原子またはメチル基、nは1~300の整数を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エステルの重合体の構造が挙げられる。
テレケリックポリマーの数平均分子量(Mn)は、特に限定されないが、熱衝撃耐性の向上に確実に寄与できる点から、5000以上40000以下が好ましい。5000以上40000以下の数平均分子量(Mn)は、例えば、(メタ)アクリル酸及び/または(メタ)アクリル酸エステルを有機ハロゲン化合物またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒として重合させるリビングラジカル重合によって得ることができる。すなわち、5000以上40000以下の数平均分子量(Mn)のテレケリックポリマーは、リビングラジカル重合で形成された主鎖を有している。
また、エラストマーとしては、本発明の感光性樹脂組成物の硬化処理前において、常温(23℃)で液状であるポリマーが挙げられる。上記した、[a1]と[a2]が(メタ)アクリロイル基であり、[b]が式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルの重合体の構造であるテレケリックポリマーは、常温(23℃)で液状である。エラストマーが常温(23℃)では液状であることにより、感光性樹脂組成物中におけるエラストマーの分散性を均一化することができる。
エラストマーの配合量は、特に限定されないが、その下限値は、感光性樹脂100質量部に対して、熱衝撃耐性の向上に確実に寄与する点から、5.0質量部が好ましく、10質量部がより好ましく、15質量部が特に好ましい。一方で、エラストマーの配合量の上限値は、優れたはんだ耐熱性を得る点から、50質量部が好ましく、35質量部がより好ましく、25質量部が特に好ましい。
着色剤としては、顔料、色素等、特に限定されず、また、白色着色剤、青色着色剤、緑色着色剤、黄色着色剤、紫色着色剤、黒色着色剤、赤色着色剤、橙色着色剤等、所望の色彩に応じて、いずれの着色剤も使用可能である。上記着色剤としては、例えば、白色着色剤である二酸化チタン、黒色着色剤であるアセチレンブラック、カーボンブラック等の無機系着色剤、緑色着色剤であるフタロシアニングリーンやリオノールグリーン、青色着色剤であるフタロシアニンブルーやリオノールブルー等のフタロシアニン系着色剤、橙色着色剤であるクロモフタルオレンジ等のジケトピロロピロール系着色剤等の有機系着色剤を挙げることができる。
添加剤には、例えば、シリコーン系、炭化水素系、アクリル系等の消泡剤、シラン系、チタネート系、アルミナ系等のカップリング剤、三フッ化ホウ素-アミンコンプレックス、ジシアンジアミド(DICY)及びその誘導体、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル(DAMN)及びその誘導体、グアナミン及びその誘導体、メラミン及びその誘導体、アミンイミド(AI)並びにポリアミン等の潜在性硬化剤、アセチルアセナートZn及びアセチルアセナートCr等のアセチルアセトンの金属塩、エナミン、オクチル酸錫、第4級スルホニウム塩、トリフェニルホスフィン、メルカプトベンゾイミダゾール等のイミダゾール類、メルカプトベンズオキサゾール、イミダゾリウム塩類並びにトリエタノールアミンボレート等の熱硬化促進剤、ポリカルボン酸アマイド等のチキソ剤、分散剤などを挙げることができる。
非反応性希釈剤は、必要に応じて、感光性樹脂組成物の乾燥性、塗工性を調節するための成分である。非反応性希釈剤には、例えば、有機溶剤が挙げられる。有機溶剤には、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロプレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及び上記グリコールエーテル類のエステル化物などのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類、石油ナフサ等を挙げることができる。これらの非反応性希釈剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されず、例えば、上記各成分を所定割合で配合後、室温(例えば、10℃~30℃)にて、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ニーダー等の混合、混練手段、またはスーパーミキサー、プラネタリーミキサー、トリミックス等の攪拌、混合手段により、混練または混合して製造することができる。また、混練または混合の前に、必要に応じて、予備混練、予備混合を行ってもよい。
次に、本発明の感光性樹脂組成物の使用方法例を説明する。ここでは、本発明の感光性樹脂組成物を、プリント配線板上に塗工して、ソルダーレジスト膜等の絶縁被膜をプリント配線板に形成する方法を例にして説明する。この場合、本発明の感光性樹脂組成物は、プリント配線板のソルダーレジスト用である。
プリント配線板に、所望の厚さ(例えば、5μm~100μmの厚さ)で、上記のように製造した本発明の感光性樹脂組成物を塗布する。塗工の手段としては、公知の手段をいずれも使用でき、例えば、スクリーン印刷、バーコータ、スプレー塗工、アプリケータ、ブレードコータ、ナイフコータ、ロールコータ、グラビアコータ等を挙げることができる。感光性樹脂組成物の塗工後、必要に応じて、感光性樹脂組成物を加熱装置(例えば、熱風炉、遠赤外線炉等)で予備乾燥し、感光性樹脂組成物から非反応性希釈剤を揮発させて、塗膜の表面をタックフリーの状態にする。予備乾燥の条件としては、例えば、乾燥温度60℃~90℃、乾燥時間10分~60分が挙げられる。予備乾燥の後、感光性樹脂組成物の塗膜上に、回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するネガフィルム(フォトマスク)を密着させ、ネガフィルムの上から紫外線(例えば、波長300nm~400nmの範囲)を照射させて感光性樹脂組成物の塗膜を光硬化させて光硬化物を形成する。次に、前記ランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去して塗膜を現像する。現像方法としては、例えば、スプレー法、シャワー法等が用いられ、希アルカリ水溶液としては、例えば、0.5質量%~5質量%の炭酸ナトリウム水溶液を使用することができる。次に、現像後の塗膜を、加熱装置(例えば、熱風循環式の乾燥機等)で、130℃~170℃で20分~80分、熱硬化処理(ポストキュア)を行うことにより、プリント配線板上に目的とするパターンを有する絶縁被膜(ソルダーレジスト膜)を形成することができる。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの例に限定されるものではない。
実施例1~5、比較例1~5
下記表1に示す各成分を下記表1に示す配合割合にて配合し、3本ロールを用いて室温にて混合分散させて、実施例1~5、比較例1~5にて使用する感光性樹脂組成物を調製した。そして、調製した感光性樹脂組成物を以下のように塗工して試験サンプルを作製した。下記表1中の配合量の数字は、特に断りの無い限り質量部を示す。また、下記表1中の空欄は配合なしを意味する。
なお、下記表1中の各成分についての詳細は、以下の通りである。
(A)感光性樹脂
・リポキシSP-4621:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸を反応させて、エポキシアクリレートを得、生成した水酸基に多塩基酸を反応させて得られる化学構造である、多塩基酸変性エポキシアクリレート。固形分65質量%、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート17.5質量%、石油ナフサ17.5質量%、昭和電工株式会社。
(B)光重合開始剤
・Omnirad 369:IGM Resins B.V.社。
・SPEEDCURE TPO:日本シイベルヘグナー社。
・KAYACURE DETX:日本化薬株式会社。
(C)反応性希釈剤
・KAYARAD DPCA-60:日本化薬株式会社。
・DPHA:東亞合成株式会社。
(D)エポキシ化合物
・EPICRON N-695:DIC社。
・NC-3000:日本化薬株式会社。
・YX-4000HK:三菱化学株式会社。
(E)無機フィラー
・硫酸バリウムB-30:堺化学工業株式会社。
・FH105:富士タルク株式会社。
・サンラブリー:鱗片状シリカ、一次粒子における主表面の面径が3μm以上5μm以下、一次粒子における端面の厚さが0.1μm以下、AGCエスアイテック株式会社。
(F)シリカ粒子
・ACEMATT OK-607:ワックスで表面処理されたシリカ粒子(ワックス処理シリカ)、平均粒子径4.4μm、エボニックインダストリーズ社。
・EXP8018-1:ワックスで表面処理されたシリカ粒子(ワックス処理シリカ)平均粒子径3.9μm、エボニックインダストリーズ社。
・サイロホービック200:有機ケイ素化合物で表面処理されたシリカ粒子(有機ケイ素処理シリカ)、平均粒子径3.9μm、富士シリシア株式会社。
(G)エラストマー
・XMAP RC100C:[a1]-[b]-[a2]構造のテレケリックポリマー(式中、[a1]と[a2]はアクリロイル基、[b]は(CH-CH(COOR)))、数平均分子量(Mn)5000以上40000以下、23℃で液状、23℃における粘度160Pa・s、株式会社カネカ。
他の艶消し剤
・ACEMATT OK-412:ワックスで表面処理されたシリカ粒子(ワックス処理シリカ)、平均粒子径6.3μm、エボニックインダストリーズ社。
・ACEMATT OK-520:ワックスで表面処理されたシリカ粒子(ワックス処理シリカ)、平均粒子径6.5μm、エボニックインダストリーズ社。
・RHC-732:シリカで被覆されたウレタンビーズ、平均粒子径3.3μm、大日精化工業株式会社。
着色剤
・LIONOL GREEN JZF-8623:トーヨーカラー株式会社。
添加剤
・メラミン:日産化学工業株式会社。
・DICY-7:ジャパンエポキシレジン社。
・アンテージMB:川口化学工業株式会社。
・2MBO:Aldrich chemical社。
非反応性希釈剤
・EDGAC:三洋化成品株式会社。
試験サンプル作製工程
基板:プリント配線基板(ガラスエポキシ基板「FR-4」、板厚1.6mm、導体(Cu箔)厚50μm)
基板表面処理:バフ研磨
塗工方法:スクリーン印刷
DRY膜厚:20μm~25μm
予備乾燥:80℃、20分
露光:紫外光(波長300nm~400nm)を感光性樹脂組成物上に300mJ/cm照射(露光装置:株式会社オーク製作所「HMW-680GW」)
アルカリ現像:1質量%Na2CO3、液温30℃、スプレー圧0.2MPa、現像時間60秒
熱硬化処理(ポストキュア):150℃、60分
評価・測定項目は以下の通りである。
(1)熱衝撃耐性
上記試験サンプル作製工程にて作製した試験サンプル100枚について、熱衝撃試験機(日立アプライアンス株式会社製、日立ヒートショック試験装置「ES-76LMS」)にて、-40℃/15分~160℃/15分を1サイクルとして1000サイクルの熱衝撃試験を行った。その後、顕微鏡(×200)にてプリント配線板の塗膜を観察して、塗膜のクラック発生率を以下の基準にて評価した。塗膜の観察位置は、露出したCu箔(2.0mm角パット)の周りを囲むように正方形状(各辺の長さ2.4mm)にアルカリ現像された塗膜の各角部とした。また、○評価以上を合格とした。
◎:クラック発生率が10%以下
○:クラック発生率が11%以上30%以下
×:クラック発生率が31%以上
(2)はんだ耐熱性
上記試験サンプル作製工程にて作製した試験サンプルの硬化塗膜を、JIS C-6481の試験方法に準拠して、260℃のはんだ槽に30秒間浸せき後、セロハン粘着テープによるピーリング試験(剥離試験)を1サイクルとし、これを1~3回繰り返した後の塗膜状態を目視により観察し、以下の基準にて評価した。また、○評価以上を合格とした。
◎:3サイクル繰り返し後も塗膜に変化が認められない
○:3サイクル繰り返し後に塗膜に変化が認められる
△:2サイクル繰り返し後に塗膜に変化が認められる
×:1サイクルにて塗膜に変化が認められる
(3)アルカリ現像性
上記試験サンプル作製工程の予備乾燥後における塗膜を、0.2MPaのスプレー圧にて現像(30℃、1質量%の炭酸ナトリウム現像液を使用)するのに必要な時間をブレークポイントとし、該時間を測定し、以下の基準にて評価した。
○:ブレークポイント30秒未満
△:ブレークポイント30秒以上60秒未満
×:ブレークポイント60秒以上
(4)塗膜光沢度
上記試験サンプル作製工程にて作製した試験サンプルの硬化塗膜を、マイクロトリグロス(ビック・ケミー・ジャパン社製)を用い、60度光沢度(グロス値)を測定し、艶消し外観を評価した。なお、60度光沢度は、平均値の少数点以下1桁目を四捨五入して整数で表示した。
(5)塗膜外観
上記試験サンプル作製工程にて作製した試験サンプルの塗膜状態を目視により観察し、以下の基準に従って評価した。
○:塗膜に異常なし
△:塗膜に若干白化あり
×:塗膜が著しく白化
実施例1~5、比較例1~5の評価結果を下記表1に示す。
Figure 2023032895000001
上記表1に示すように、(A)感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)無機フィラーと、(F)シリカ粒子と、を含有し、シリカ粒子の平均粒子径が3.0μm以上5.0μm以下である実施例1~5では、アルカリ現像性と塗膜外観に優れ、また、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性の向上した、艶消し外観を有する硬化塗膜を形成することができた。実施例1~5では、硬化塗膜の開口部の角部におけるクラック発生を防止できることから、優れた熱衝撃耐性を有していた。
特に、感光性樹脂100質量部に対して(F)成分のシリカ粒子を約20質量部配合した実施例5、6は、感光性樹脂100質量部に対して(F)成分のシリカ粒子を約12質量部配合した実施例1、2と比較して、より優れた艶消し外観を得ることができた。
一方で、上記表1に示すように、シリカ粒子の平均粒子径が6.3μmである比較例1、2では、艶消し外観は得られたものの、熱衝撃耐性を得ることができなかった。また、シリカ粒子の平均粒子径が6.5μmである比較例4、5でも、艶消し外観は得られたものの、熱衝撃耐性を得ることができなかった。また、シリカ粒子に代えて、平均粒子径が3.3μmである、シリカで被覆されたウレタンビーズを使用した比較例3では、艶消し外観は得られたものの、はんだ耐熱性が得られず、熱衝撃耐性も実施例1~5と比較して劣っていた。
本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ現像性、塗膜外観等の基本諸特性を損なうことなく、はんだ耐熱性と熱衝撃耐性に優れた、艶消し外観を有する光硬化物を得ることができるので、例えば、低温雰囲気と高温雰囲気に繰り返し曝される環境に使用され、艶消し外観が要求されるプリント配線板の分野で利用価値が高い。

Claims (11)

  1. (A)感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)無機フィラーと、(F)シリカ粒子と、を含有し、
    前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.0μm以上5.0μm以下である感光性樹脂組成物。
  2. 前記(F)シリカ粒子が、有機ケイ素化合物またはワックスで表面処理されているシリカ粒子である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記(F)シリカ粒子の平均粒子径が、3.5μm以上4.5μm以下である請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(A)感光性樹脂100質量部に対して、前記(F)シリカ粒子を2.0質量部以上50質量部以下含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記(E)無機フィラーが、主表面及び端面を持つ鱗片状シリカを含有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記鱗片状シリカの、一次粒子における前記主表面の面径が1.0μm以上10μm以下、一次粒子における前記端面の厚さが0.20μm以下である請求項5に記載の感光性樹脂組成物。
  7. さらに、(G)エラストマーを含有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  8. 前記(G)エラストマーが、テレケリックポリマーである請求項7に記載の感光性樹脂組成物。
  9. プリント配線板のソルダーレジスト用である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の光硬化物。
  11. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を塗布したプリント配線板。
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