JP2023032572A - 磁気センサ、エンコーダ及びサーボモータ - Google Patents

磁気センサ、エンコーダ及びサーボモータ Download PDF

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Shinya Suzuki
晃 森田
Akira Morita
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Abstract

【課題】少ない電力で動作する温度変化の影響が小さい磁気センサを提供する。【解決手段】第1駆動端子及び第2駆動端子と、第1検出端子及び第2検出端子と、を備え、前記第1駆動端子から前記第2駆動端子に流れる第1駆動電流を横切る磁束密度に比例する第1電圧を前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に出力する感磁用ホール素子と、前記第1検出端子と前記第2検出端子との間の電位差を増幅した電圧を出力する第1出力端子を備える差動増幅回路と、第3駆動端子及び第4駆動端子と、第3検出端子及び第4検出端子と、を備え、前記第3駆動端子が前記第1出力端子と接続する温度補正用ホール素子と、前記第4駆動端子に接続される第3入力端子に入力された電圧を反転増幅した電圧を出力する反転増幅回路と、を備える磁気センサ。【選択図】図3

Description

本開示は、磁気センサ、エンコーダ及びサーボモータに関する。
特許文献1には、磁界を検知する第1のホール素子と、第1のホール素子と同じ温度特性を有する第2のホール素子を含む温度補償回路とを有し、温度補償回路により、第1のホール素子の温度特性を補償する磁気センサが開示されている。特許文献1には、磁気センサが第1のホール素子に一定電圧を供給する電源回路を有することが開示されている。
特許文献2には、パルスワイヤを備える位置検出器が開示されている。特許文献2には、位置検出器が、外部エネルギーなしで動作することが開示されている。
特開2004-053505号公報 特表2006-523822号公報
特許文献1に記載の磁気センサでは、定電圧でホール素子を駆動している。しかしながら、特許文献2に開示されているようなバッテリレスエンコーダでは、環境発電での低電力動作が求められることから、定電圧でホール素子を駆動することは困難である。
本開示は、少ない電力で動作する温度変化の影響が小さい磁気センサを提供することを目的とする。
本開示の一の態様によれば、第1駆動端子及び第2駆動端子と、第1検出端子及び第2検出端子と、を備え、前記第1駆動端子から前記第2駆動端子に流れる駆動電流を横切る磁束密度に比例する電圧を前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に出力する感磁用ホール素子と、前記第1検出端子に接続される第1入力端子と、前記第2検出端子に接続される第2入力端子と、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間の電位差を増幅した電圧を出力する第1出力端子と、を備える差動増幅回路と、第3駆動端子及び第4駆動端子と、第3検出端子及び第4検出端子と、を備え、前記第3駆動端子から前記第4駆動端子に流れる駆動電流を横切る磁束密度に比例する電圧を前記第3検出端子と前記第4検出端子との間に出力し、前記第3駆動端子が前記第1出力端子と接続する温度補正用ホール素子と、前記第4駆動端子に接続される第3入力端子と、前記第3入力端子に入力された電圧を反転増幅した電圧を出力する第2出力端子と、を備える反転増幅回路と、を備える磁気センサを提供する。
本開示の磁気センサによれば、温度変化の影響が小さく少ない電力で動作できる。
図1は、本実施形態に係るエンコーダを用いるサーボモータシステムを説明する図である。 図2は、本実施形態に係るエンコーダを用いるサーボモータの構成を説明する図である。 図3は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図4は、本実施形態に係るエンコーダの動作結果を説明する図である。 図5は、本実施形態に係るエンコーダの動作結果を説明する図である。 図6は、本実施形態に係るエンコーダの動作結果を説明する図である。
以下、本発明の各実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の又は対応する機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重畳した説明を省略する場合がある。また、理解を容易にするために、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。
<サーボモータシステム1>
最初に、本実施形態に係るエンコーダ12を用いるサーボモータシステムについて説明する。図1は、本実施形態に係るエンコーダ12を用いるサーボモータシステム1を説明する図である。
サーボモータシステム1は、サーボモータ10と、サーボコントローラ20と、を備える。サーボコントローラ20は、サーボモータ10から回転軸11aの位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を取得する。サーボコントローラ20は、取得した位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を用いて、サーボモータ10を制御する。
サーボモータ10は、モータ11と、エンコーダ12と、を備える。モータ11は、配線L1を介してサーボコントローラ20と接続する。エンコーダ12は、配線L2を介してサーボコントローラ20と接続する。
モータ11は、サーボコントローラ20からの指令に基づいて矢印ARの方向に回転軸11aを回転する。具体的には、モータ11は、サーボコントローラ20から供給される電力に基づいて、回転軸11aを回転する。サーボコントローラ20は、配線L1から制御した電力を供給することにより、モータ11を制御する。モータ11は、例えば、AC(Alternating Current)モータ、DC(Direct Current)モータ等である。
エンコーダ12は、モータ11の回転軸11aの位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を検出する。また、エンコーダ12は、検出した位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を、配線L2を介してサーボコントローラ20に出力する。なお、回転軸11aの位置情報とは、例えば、回転軸11aの回転方向の角度である。回転軸11aの回転情報とは、例えば、回転軸11aの回転速度である。
<サーボモータ10>
次に、本実施形態に係るエンコーダ12を用いるサーボモータ10の構成について説明する。図2は、本実施形態に係るエンコーダ12を用いるサーボモータ10の構成を説明する図である。
[モータ11]
モータ11は、回転軸11aのエンコーダ12側に設けられるディスク11dと、ディスク11d上に設けられる磁石11mと、を備える。なお、モータ11は、回転軸11a、ディスク11d及び磁石11m以外に、回転軸11aを支持する軸受、回転軸11aを回転させるためのステータを構成する巻線、鉄芯及びロータを構成する永久磁石等の周知の要素を備えるが、ここでは説明を省略する。
ディスク11dは、回転軸11aに固定される。ディスク11dは、回転軸11aの矢印ARの方向への回転に伴って、回転軸11aと一緒に回転する。ディスク11dのエンコーダ12側の面に、磁石11mが固定される。
磁石11mは、ネオジム等により構成される永久磁石である。磁石11mは、ディスク11dの面に平行な方向に、N極とS極を有するように設けられる。磁石11mがディスク11dとともに回転すると、エンコーダ12側の磁場が変化する。
[エンコーダ12]
エンコーダ12は、磁石11mの回転によって変化する磁場によって、回転軸11aの位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を検出する。また、エンコーダ12は、磁石11mの回転によって変化する磁場によって、エンコーダ12を動作させるために必要な電力を生成する。
エンコーダ12は、変化する磁場から電力を発生させる発電部12gと、磁場を計測する感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3と、を備える。発電部12g、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3は、磁石11mにより生じる磁場の影響を受けやすいように、エンコーダ12のモータ11側に設けられる。
エンコーダ12は、更に、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれの温度特性を補正するために、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3を備える。温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3は、それぞれ、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3の近傍に設けられる。
[発電部12g]
発電部12gは、例えば、環境発電機(EHG:Energy Harvest Generator)であるウィーガントワイヤ(Wiegand wire)である。ウィーガントワイヤは、外部磁界が反転する零点近傍で、外部磁束の変化速度に依存せずに発電パルスを発生する。したがって、ウィーガントワイヤは、回転軸11aの回転数によらずに一定の電力を発生する。
発電部12gにおいて、環境発電機を利用することにより、エンコーダ12は、電池又は外部電源が不要である。すなわち、エンコーダ12は、バッテリーレスのエンコーダである。ウィーガントワイヤは、回転軸11aの回転数によらずに一定の電力を発生することから、バッテリーレスのエンコーダであるエンコーダ12の発電部12gとして使用するのに適している。
[感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3]
感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれは、駆動電流が流れる半導体素子を横切る磁場を検出する。エンコーダ12では、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれは、磁石11mにより生じる磁場を主に検出する。感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれは、例えば、アンチモン化インジウム(InSb)、ヒ化ガリウム(GaAs)等の半導体素子により構成される。
感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれは、図3において、感磁用ホール素子12h1について示すように、駆動端子Tp及び駆動端子Tmと、検出端子T1及び検出端子T2と、を備える。感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれは、駆動端子Tpから駆動端子Tmに駆動電流が流れる。そして、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれは、駆動電流と、駆動電流を横切る磁束密度に比例した電圧が検出端子T1と検出端子T2との間に出力される。
図2において、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれは、磁場の検出信号を信号処理回路12cに出力する。また、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれは、定電流回路12bから定電流が供給される。
感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれには、発電部12gで生成された電力を、整流回路12aで整流し、更に定電流回路12bで定電流化された電流が供給される。
なお、上記の説明では、エンコーダ12は、3個の感磁用ホール素子を備えているが、感磁用ホール素子の個数に関しては、3個に限らない。エンコーダ12は、感磁用ホール素子を1個又は2個備えてもよいし、感磁用ホール素子を4個以上複数備えてもよい。
[温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3]
温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3は、それぞれ感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3の温度補正に用いられる。
温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3のそれぞれは、図3において、温度補正用ホール素子12j1について示すように、駆動端子Tp及び駆動端子Tmと、検出端子T1及び検出端子T2と、を備える。温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3のそれぞれは、駆動端子Tpから駆動端子Tmに駆動電流が流れる。そして、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3のそれぞれは、駆動電流と、駆動電流を横切る磁束密度に比例した電圧が検出端子T1と検出端子T2との間に出力される。
なお、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3のそれぞれは、温度補正用に用いるため、磁場の検出を行わない。したがって、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3のそれぞれの検出端子T1及び検出端子T2は、他の配線等と未接続(N.C)になっている。
温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3のそれぞれの駆動端子Tpは、後述の対応する差動増幅回路の出力端子に接続される。また、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3のそれぞれの駆動端子Tmは、後述の対応する反転増幅回路の入力端子に接続される。
温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3は、それぞれ感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3と同じ温度特性を有する。すなわち、温度補正用ホール素子12j1の温度特性は、感磁用ホール素子12h1の温度特性と等しい。また、温度補正用ホール素子12j2の温度特性は、感磁用ホール素子12h2の温度特性と等しい。さらに、温度補正用ホール素子12j3の温度特性は、感磁用ホール素子12h3の温度特性と等しい。
特に、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3は、それぞれ感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3と、入力抵抗の温度特性が等しい。入力抵抗とは、駆動端子Tpと駆動端子Tmとの間の抵抗である。
いいかえると、温度補正用ホール素子12j1の入力抵抗の温度特性は、感磁用ホール素子12h1の入力抵抗の温度特性と等しい。また、温度補正用ホール素子12j2の入力抵抗の温度特性は、感磁用ホール素子12h2の入力抵抗の温度特性と等しい。さらに、温度補正用ホール素子12j3の入力抵抗の温度特性は、感磁用ホール素子12h3の入力抵抗の温度特性と等しい。
なお、本明細書において、温度特性が等しいという場合には、厳密に同一の場合に限らず、同じ仕様であって標準的な製造公差内で同一、又はほぼ同一を意味する。
例えば、感磁用ホール素子の温度補正に用いられる温度補正用ホール素子は、感磁用ホール素子と同じロットで製造された素子であることが望ましい。より詳しくは、感磁用ホール素子の温度補正に用いられる温度補正用ホール素子は、同一の半導体基板から切り出された素子、すなわち、同じ半導体基板で製造された素子、を用いることが望ましい。
なお、上記の説明では、エンコーダ12は、3個の温度補正用ホール素子を備えているが、温度補正用ホール素子の個数に関しては、3個に限らない。エンコーダ12は、温度補正用ホール素子を1個又は2個備えてもよいし、温度補正用ホール素子を4個以上複数備えてもよい。また、温度補正用ホール素子の個数は、感磁用ホール素子と同じ個数でもよいし、異なる個数でもよい。温度補正用ホール素子の個数が、感磁用ホール素子の個数と異なる場合は、温度補正用ホール素子を備える感磁用ホール素子の測定結果を用いて、温度補正用ホール素子を備えない感磁用ホール素子の測定結果を補正してもよい。
図2において、エンコーダ12は、整流回路12aと、定電流回路12bと、信号処理回路12cと、を備える。なお、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3と、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3と、定電流回路12bと、信号処理回路12cと、をまとめて磁気センサ12mという。すなわち、エンコーダ12は、磁気センサ12mを備える。
[整流回路12a]
整流回路12aは、発電部12gが生成した電力を整流して、正の電圧を生成する。整流回路12aは、例えば、全波整流回路と、平滑コンデンサと、を備える。
全波整流回路は、発電部12gが生成した正負のパルスを正のパルスに整流する。全波整流回路は、いわゆる、ダイオードブリッジ回路である。例えば、発電部12gがウィーガントワイヤである場合に、発電部12gは、正負のパルスを生成する。全波整流回路は、発電部12gが生成した正負のパルスを、正のパルスに変換する。
平滑コンデンサは、全波整流回路が生成した正のパルスを平滑化する。平滑コンデンサは、全波整流回路の出力端子と、接地との間に設けられる。平滑コンデンサによって正のパルスが平滑化される。
[定電流回路12b]
定電流回路12bは、整流回路12aから供給された電力を感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれに、定電流を供給する。
[信号処理回路12c]
信号処理回路12cは、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれの検出結果を用いて、モータ11の回転軸11aに関する位置情報又は回転情報の少なくとも一方を検出する。図3は、本実施形態に係るエンコーダ12が備える信号処理回路12cの回路構成を説明する図である。
信号処理回路12cは、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2及び感磁用ホール素子12h3のそれぞれの検出結果を温度補正して出力する処理回路12c1、処理回路12c2及び処理回路12c3を備える。処理回路12c1は、感磁用ホール素子12h1及び温度補正用ホール素子12j1と接続し、感磁用ホール素子12h1の検出結果を、温度補正用ホール素子12j1を用いて補正する。処理回路12c2は、感磁用ホール素子12h2及び温度補正用ホール素子12j2と接続し、感磁用ホール素子12h2の検出結果を、温度補正用ホール素子12j2を用いて補正する。処理回路12c3は、感磁用ホール素子12h3及び温度補正用ホール素子12j3と接続し、感磁用ホール素子12h3の検出結果を、温度補正用ホール素子12j3を用いて補正する。
エンコーダ12において、処理回路12c2及び処理回路12c3は、処理回路12c1と同様の構成を有する。したがって、本開示では、信号処理回路12cにおける、感磁用ホール素子12h1の検出結果を処理する処理回路12c1を用いて説明し、処理回路12c2及び処理回路12c3については、説明を省略する。なお、図3においては、処理回路12c1について詳細を示し、処理回路12c2及び処理回路12c3について詳細を省略する。また、図3においては、発電部12g、整流回路12a及び定電流回路12b等をまとめて、一定の駆動電流Icを供給する定電流源CCSとして示す。
処理回路12c1は、差動増幅回路AMP1と、反転増幅回路AMP2と、を備える。差動増幅回路AMP1及び反転増幅回路AMP2のそれぞれについて詳細を説明する。
(差動増幅回路AMP1)
差動増幅回路AMP1は、駆動端子Tp及び駆動端子Tmに定電流源CCSが接続された感磁用ホール素子12h1の検出端子T1と検出端子T2に接続し、検出端子T1と検出端子T2との間の電位差を増幅して出力する。差動増幅回路AMP1は、差動増幅器Q1と、抵抗R11、抵抗R12、抵抗R21及び抵抗R22と、を備える。抵抗R11の抵抗値は、抵抗R12の抵抗値と等しい。また、抵抗R21の抵抗値は、抵抗R22の抵抗値と等しい。
差動増幅回路AMP1は、入力端子Ti11及び入力端子Ti12と、出力端子To1と、を備える。差動増幅回路AMP1は、入力端子Ti11と入力端子Ti12との間の電位差VHを増幅して、出力端子To1に出力する。入力端子Ti11は、感磁用ホール素子12h1の検出端子T1に接続する。入力端子Ti12は、感磁用ホール素子12h1の検出端子T2に接続する。したがって、差動増幅回路AMP1は、感磁用ホール素子12h1の検出端子T1と検出端子T2との間の電位差(電位差VH)を増幅して、出力端子To1に出力する。
差動増幅器Q1は、非反転入力端子(+)、反転入力端子(-)端子及び出力端子を有するいわゆる演算増幅器(オペレーショナルアンプ、オペアンプ)である。
差動増幅器Q1の非反転入力端子(+)は、抵抗R11を介して入力端子Ti11に接続する。したがって、差動増幅器Q1の非反転入力端子(+)は、抵抗R11を介して感磁用ホール素子12h1の検出端子T1と接続する。また、差動増幅器Q1の非反転入力端子(+)は、抵抗R21を介して接地される。
差動増幅器Q1の反転入力端子(-)は、抵抗R12を介して入力端子Ti12に接続する。したがって、差動増幅器Q1の反転入力端子(-)は、抵抗R12を介して感磁用ホール素子12h1の検出端子T2と接続する。また、差動増幅器Q1の反転入力端子(-)は、抵抗R22を介して差動増幅器Q1の出力端子に接続する。
差動増幅器Q1の出力端子は、差動増幅回路AMP1の出力端子To1に接続する。
ここで、抵抗R11及び抵抗R12の抵抗値を抵抗値R1、抵抗R21及び抵抗R22の抵抗値を抵抗値R2とすると、入力端子Ti11と入力端子Ti12との間の電位差VHは、(R2/R1)倍増幅されて電圧値V1として出力端子To1から出力される。
(反転増幅回路AMP2)
反転増幅回路AMP2は、差動増幅回路AMP1に温度補正用ホール素子12j1を介して接続し、差動増幅回路AMP1から出力された電圧を反転増幅して出力する。反転増幅回路AMP2は、差動増幅器Q2と、抵抗R3と、補正感度微調整用抵抗Radjと、を備える。
反転増幅回路AMP2は、入力端子Ti2と、出力端子To2と、を備える。反転増幅回路AMP2は、入力端子Ti2の電圧を反転増幅して、出力端子To2に出力する。入力端子Ti2は、温度補正用ホール素子12j1の駆動端子Tmに接続する。
差動増幅器Q2は、非反転入力端子(+)、反転入力端子(-)端子及び出力端子を有するいわゆる演算増幅器(オペレーショナルアンプ、オペアンプ)である。
差動増幅器Q2の非反転入力端子(+)は、接地される。
差動増幅器Q2の反転入力端子(-)は、補正感度微調整用抵抗Radjを介して、温度補正用ホール素子12j1の駆動端子Tmに接続する。温度補正用ホール素子12j1の駆動端子Tpは、差動増幅回路AMP1の出力端子To1に接続する。また、差動増幅器Q2の反転入力端子(-)は、差動増幅器Q2の出力端子に、抵抗R3を介して接続する。
差動増幅器Q2の出力端子は、反転増幅回路AMP2の出力端子To2に接続する。反転増幅回路AMP2は、出力電圧Voutを出力する。信号処理回路12cは、出力電圧Voutを用いて、感磁用ホール素子12h1が検出した磁場を算出する。
ここで、出力電圧Voutの電圧値を計算により求める。式1は、出力電圧Voutの電圧値を求める式である。なお、式1において、Voutは出力電圧Voutの電圧値(単位:ボルト、電圧値については以下同様)、Rinは温度補正用ホール素子12j1の入力抵抗の抵抗値(単位:オーム、抵抗値については以下同様)である。すなわち、Rinは、温度補正用ホール素子12j1の駆動端子Tpと駆動端子Tmとの間の抵抗の抵抗値である。また、式1において、Radjは補正感度微調整用抵抗Radjの抵抗値である。さらに、式1において、V1は差動増幅回路の出力端子To1における出力電圧の電圧値、R1は抵抗R11及び抵抗R12の抵抗値、R2は抵抗R21及び抵抗R22の抵抗値、である。さらにまた、VHは差動増幅回路AMP1の入力端子Ti11と入力端子Ti12との間の電位差(単位:ボルト、電位差については以下同様)である。
Figure 2023032572000002
次に、差動増幅回路AMP1の入力端子Ti11と入力端子Ti12との間の電位差VHを式2に示す。式2は、差動増幅回路AMP1の入力端子Ti11と入力端子Ti12との間の電位差VHを求める式である。なお、式2において、VHは差動増幅回路AMP1の入力端子Ti11と入力端子Ti12との間の電位差である。また、式2において、Kは比例定数(単位:なし)、RHはホール係数(単位:立方メートル/クーロン)、dは半導体の膜厚(単位:メートル)、Icは駆動電流の電流値(単位:アンペア)、Bは磁束密度(単位:テスラ)、V0は不均衡電圧の電圧値、を表す。
Figure 2023032572000003
なお、式2において、温度による変動が大きいパラメータ、すなわち、温度依存性が高いパラメータ、は、ホール係数RHと不均衡電圧V0とである。
ここで、式1に式2を代入する。その結果を式3に示す。
Figure 2023032572000004
式3において、A及びBで示す項が、温度により変動する温度依存項である。なお、項Bは、不均衡電圧V0の電圧値が1ミリボルトから35ミリボルト程度であり、入力抵抗Rinの抵抗値が100オームから1.8キロオーム程度であることから、値は小さい。したがって、項Bについては、出力電圧Voutに対する影響は小さい。
そこで、項Aについて着目する。感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2、感磁用ホール素子12h3、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3は、同じホール素子とする。例えば、ホール素子として、アンチモン化インジウム(InSb)により形成されたホール素子について検討する。
感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2、感磁用ホール素子12h3、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3に用いるホール素子の入力抵抗Rinの温度特性を図4に示す。
図4の縦軸は、ホール素子の入力抵抗の抵抗値を示す。図4の横軸は、入力抵抗を測定するときの温度を示す。
また、感磁用ホール素子12h1、感磁用ホール素子12h2、感磁用ホール素子12h3、温度補正用ホール素子12j1、温度補正用ホール素子12j2及び温度補正用ホール素子12j3に用いるホール素子の出力電圧の温度特性を図5に示す。
図5の縦軸は、ホール素子の出力電圧の電圧値を示す。具体的には、駆動電流が5ミリアンペア、磁束密度が50ミリテスラのときに検出端子T1と検出端子T2との間に出力される出力電圧の電圧値(電位差)を示す。図5の横軸は出力電圧を測定するときの温度を示す。
図4のホール素子の温度-入力抵抗の曲線と、図5の温度-出力電圧の曲線とを比較すると、それぞれの温度において、温度-入力抵抗の曲線と、温度-出力電圧の曲線とは、同じ傾きを有する。したがって、項AにおけるRH/Rinはほぼ一定の値となる。そして、補正感度微調整用抵抗Radjの抵抗値(式3のRadj)を磁束密度が零のときの抵抗を考慮して微調整することで出力電圧Voutの温度変化を縮減できる。
図6に、温度補正を行った結果を示す。図6の縦軸は、温度が-40℃のときの出力電圧に対する温度を変化させたときの出力電圧の比(出力電圧規格比、単位:パーセント)を示す。図6の横軸は、測定するときの温度を示す。線Lは、温度補正を行ったときの結果を示す。線Lzは、比較のために、温度補正を行わなかったときの結果を示す。
温度補正を行うことにより、図6の線Lに示すように、温度範囲40℃から120℃にわたって、温度による変動を±40%以内に抑えることができる。一方、温度補正を行わなかった場合は、図6の線Lzに示すように、温度が高くなるにつれて、出力が小さくなる。
なお、本実施形態に係る処理回路12c1は、駆動端子Tmと差動増幅器Q2の反転入力端子(-)との間に補正感度微調整用抵抗Radjを備えるが、温度補正用ホール素子12j1と補正感度微調整用抵抗Radjとを位置を逆にしてもよい。すなわち、補正感度微調整用抵抗Radjを、差動増幅回路AMP1の出力端子To1と駆動端子Tpとの間に備えてもよい。いいかえると、補正感度微調整用抵抗Radjは、駆動端子Tp又は駆動端子Tmに接続される。
<作用・効果>
本実施形態に係る磁気センサによれば、温度変化の影響を小さくできる。また、本実施形態に係る磁気センサによれば、少ない電力で動作させることができる。少ない電力で動作できることから、本実施形態に係る磁気センサの電源として環境発電機を用いることができる。
なお、感磁用ホール素子12h1の駆動端子Tpが第1駆動端子の一例、駆動端子Tmが第2駆動端子の一例、検出端子T1が第1検出端子の一例、検出端子T2が第2検出端子の一例、である。温度補正用ホール素子12j1の駆動端子Tpが第3駆動端子の一例、駆動端子Tmが第4駆動端子の一例、検出端子T1が第3検出端子の一例、検出端子T2が第4検出端子の一例、である。差動増幅回路AMP1の入力端子Ti11が第1入力端子の一例、入力端子Ti12が第2入力端子の一例、出力端子To1が第1出力端子の一例、である。反転増幅回路AMP2の入力端子Ti2が第3入力端子の一例、出力端子To2が第2出力端子の一例、である。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 サーボモータシステム
10 サーボモータ
11 モータ
11a 回転軸
11d ディスク
11m 磁石
12 エンコーダ
12a 整流回路
12b 定電流回路
12c 信号処理回路
12c1、12c2、12c3 処理回路
12g 発電部
12h1、12h2、12h3 感磁用ホール素子
12j1、12j2、12j3 温度補正用ホール素子
12m 磁気センサ
20 サーボコントローラ
40 温度範囲
AMP1 差動増幅回路
AMP2 反転増幅回路
Q1、Q2 差動増幅器
R11、R12、R21、R22、R3 抵抗
Radj 補正感度微調整用抵抗
T1、T2 検出端子
Ti11、Ti12、Ti2 入力端子
Tp、Tm 駆動端子
To1、To2 出力端子

Claims (10)

  1. 第1駆動端子及び第2駆動端子と、第1検出端子及び第2検出端子と、を備え、前記第1駆動端子から前記第2駆動端子に流れる駆動電流を横切る磁束密度に比例する電圧を前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に出力する感磁用ホール素子と、
    前記第1検出端子に接続される第1入力端子と、前記第2検出端子に接続される第2入力端子と、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間の電位差を増幅した電圧を出力する第1出力端子と、を備える差動増幅回路と、
    第3駆動端子及び第4駆動端子と、第3検出端子及び第4検出端子と、を備え、前記第3駆動端子から前記第4駆動端子に流れる駆動電流を横切る磁束密度に比例する電圧を前記第3検出端子と前記第4検出端子との間に出力し、前記第3駆動端子が前記第1出力端子と接続する温度補正用ホール素子と、
    前記第4駆動端子に接続される第3入力端子と、前記第3入力端子に入力された電圧を反転増幅した電圧を出力する第2出力端子と、を備える反転増幅回路と、
    を備える、
    磁気センサ。
  2. 前記温度補正用ホール素子における前記第3駆動端子と前記第4駆動端子との間の入力抵抗の温度特性は、前記感磁用ホール素子における前記第1駆動端子と前記第2駆動端子との間の入力抵抗の温度特性と等しい、
    請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記温度補正用ホール素子は、前記感磁用ホール素子と同じ半導体基板で製造された素子である、
    請求項1又は請求項2のいずれかに記載の磁気センサ。
  4. 前記第1駆動端子に定電流を供給する定電流回路を更に備える、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  5. 前記定電流回路は、環境発電機から電力が供給される、
    請求項4に記載の磁気センサ。
  6. 前記第3駆動端子又は前記第4駆動端子に接続された補正感度微調整用抵抗を更に備える、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の磁気センサを備える、
    エンコーダ。
  8. モータと、
    請求項7に記載のエンコーダを備える、
    サーボモータ。
  9. 前記モータは、回転軸と一緒に回転する磁石を備え、
    前記エンコーダは、前記磁石による磁場の変化によって発電する発電部を更に備え、
    前記発電部において発電した電力が、前記第1駆動端子に供給される、
    請求項8に記載のサーボモータ。
  10. 前記感磁用ホール素子は、前記磁石の磁場を検出する、
    請求項9に記載のサーボモータ。
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