JP2005265709A - 電流センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】MI素子を用いた電流センサでは、例えば永久磁石などを用いてバイアス磁界を印加する必要があったが、このように磁界を常時印加すると特に高温環境下ではその感度が低下すると言う問題が発生する。そこで、この発明では、例えば1つのコイル4に回路25と26からバイアス用電流と負帰還用の各電流を重畳して印加する構成とし、装置動作時のみコイル4に磁界が印加されるようにして感度の低下を招かないようにする。
【選択図】図2
Description
これは、MI素子100を、計測対象である電線102から距離r0だけ離れた位置に配置して、電流計測を行なうものである。
MI素子100は磁気インピーダンス効果を利用する電流センサ用素子であり、ここでは図9(b)のように、基板106上にソフト(軟)磁性膜105でパターニングした簡単な構成となっている。また、MI素子100には、外部磁界に比例する磁場を印加するための手段としての負帰還コイル104が設けられている。
すなわち、0磁場付近は、MI素子100に外部磁場を印加してもインピーダンスの変化がないか、または線形性がない領域である。そのため、動作点111をシフト(移動)させる必要がある。そこで、MI素子100にバイアス磁界110をかけるため、例えば図9(b)のように、基板106を介して永久磁石101を配置させ、MI素子100の磁性膜105に図11のようなバイアス磁界を印加している。
同図において、131は発振回路、133は固定抵抗、135は整流回路、136は増幅回路、139は第1の電流発生手段である負帰還電流発生回路を示す。
この構成で、MI素子100に発振回路131から高周波信号を印加すると、MI素子100は外部磁場に比例してインピーダンスが変化する。そのため、整流回路135の入力部の信号は、外部磁界に比例した振幅を持つ高周波信号となる。これを整流回路135および増幅回路136を介し、電流センサ出力137として出力する。
図13にMI素子に印加される測定対象となる電流線102から発生する外部磁場140、バイアス磁場と負帰還磁場との合成磁場142の例を示す。バイアス磁場141は永久磁石によるオフセット成分の磁場であり、負帰還磁場は外部磁場140を打ち消す方向に発生する磁場で、外部磁界に比例するものである。
図14より、MI素子に磁場を印加していない場合には(丸印で結ぶ線参照)、MI素子の感度は100,000時間(h)経過しても数%程度の感度劣化に対し、磁場を印加した場合には1,000時間経過で50%程度感度が劣化している(四角印で結ぶ線参照)。
したがって、この発明の課題は、バイアス磁界の印加方法を工夫して感度劣化が発生しないようにすることにある。
前記第1の電流発生手段からの電流と、前記第2の電流発生手段からの電流とを加算する電流加算手段と、この電流加算手段より得られる電流信号に比例する磁界を前記電流検出用素子に印加する磁界印加手段とを設けたことを特徴とする。
前記第1の電流発生手段からの電流と、前記第2の電流発生手段からの電流とを加算する電流加算手段と、この電流加算手段より得られる電流信号に比例する磁界を前記電流検出用素子に印加する磁界印加手段とを設け、
前記低周波信号発生回路からの信号を前記第1,2の電流発生手段および前記変換回路に与え、前記低周波信号発生回路からの信号がハイのときのみこれらを動作させることを特徴とする。
前記第1の電流発生手段からの電流と、前記第2の電流発生手段からの電流とを加算する電流加算手段と、この電流加算手段より得られる電流信号に比例する磁界を前記電流検出用素子に印加する磁界印加手段とを設け、
前記低周波信号発生回路からの信号を前記発振回路、前記第1,2の電流発生手段および前記変換回路に与え、前記低周波信号発生回路からの信号がハイのときのみこれらを動作させることを特徴とする。
上記請求項3の発明においては、前記低周波信号発生回路からの出力信号を、ディジタル信号とすることができる(請求項6の発明)。
これは、この発明によるMI素子1を用いた電流計測例を示し、図9に示すMI素子100から永久磁石101を除去した以外は全く同様なので、詳細は省略する。
図2に電流センサの回路構成例を示す。図12の従来例に対し、第2の電流発生手段であるバイアス電流発生源25および電流加算手段である加算器ADが付加された点が特徴である。
また、負帰還電流発生回路26により電流出力(外部磁場)に比例する負帰還電流と、バイアス電流発生源25からのバイアス電流を加算器ADにて足し合わせた電流を負帰還コイル4に流し、負帰還コイル4に発生した磁場をMI素子1に印加する。
そして、従来例では電流センサを使用していないときでも、MI素子には永久磁石による磁場が形成されていたのに対し、この例では電源が入っていないときには磁場が印加されることはない。そのため、電源が入っていない時間だけ、MI素子の感度劣化が低減されることになる。
この例は、図1に示すものに対し、整流回路43の出力をサンプリングして保持するサンプルホールド回路44、および低周波信号発生回路47を付加して構成される。低周波信号発生回路47の出力はサンプルホールド回路44,バイアス電流発生源46および負帰還電流発生回路466に与えられているので、これらの回路44,46,466は回路47からの低周波信号がハイのときのみ動作可能となる。
そこで、低周波信号発生回路47からは、図5に示すような1ms(1000Hz)周期で、High(ハイ)の時間が10μsの信号を発生させ、この信号がHigh(ハイ)のときのみサンプルホールド回路44,バイアス電流発生源46および負帰還電流発生回路466を動作させるようにし、10μsのみMI素子にバイアス磁界および外部磁界(負帰還磁場)を印加するようにしている。
これは、図4に示すものに対し、MI素子1に印加されるクロックを発生させる発振回路71にも、低周波信号発生回路70からの出力を導入するようにし、低周波信号発生回路70からの信号がHigh(ハイ)のときのみ発振回路71を動作させるようにしたものである。
図8に発振回路71の出力信号波形例を示す。同(b)は、(a)の部分拡大図である。このように、MI素子のサンプリング時のみMI素子にクロックを印加できるので、センサの低消費電力化が可能となる。
Claims (6)
- 発振回路から高周波電流を印加される電流検出用素子と、測定対象に流れる電流により生成される磁界に比例する電流を発生させる第1の電流発生手段と、一定の電流を発生させる第2の電流発生手段と、前記電流検出用素子からの信号を外部磁界に比例する電圧信号に変換する変換回路とを備えた電流センサにおいて、
前記第1の電流発生手段からの電流と、前記第2の電流発生手段からの電流とを加算する電流加算手段と、この電流加算手段より得られる電流信号に比例する磁界を前記電流検出用素子に印加する磁界印加手段とを設けたことを特徴とする電流センサ。 - 発振回路から高周波電流を印加される電流検出用素子と、測定対象に流れる電流により生成される磁界に比例する電流を発生させる第1の電流発生手段と、一定の電流を発生させる第2の電流発生手段と、低周波信号発生回路と、前記電流検出用素子からの信号を外部磁界に比例する電圧信号に変換する変換回路とを備えた電流センサにおいて、
前記第1の電流発生手段からの電流と、前記第2の電流発生手段からの電流とを加算する電流加算手段と、この電流加算手段より得られる電流信号に比例する磁界を前記電流検出用素子に印加する磁界印加手段とを設け、
前記低周波信号発生回路からの信号を前記第1,2の電流発生手段および前記変換回路に与え、前記低周波信号発生回路からの信号がハイのときのみこれらを動作させることを特徴とする電流センサ。 - 発振回路から高周波電流を印加される電流検出用素子と、測定対象に流れる電流により生成される磁界に比例する電流を発生させる第1の電流発生手段と、一定の電流を発生させる第2の電流発生手段と、低周波信号発生回路と、前記電流検出用素子からの信号を外部磁界に比例する電圧信号に変換する変換回路とを備えた電流センサにおいて、
前記第1の電流発生手段からの電流と、前記第2の電流発生手段からの電流とを加算する電流加算手段と、この電流加算手段より得られる電流信号に比例する磁界を前記電流検出用素子に印加する磁界印加手段とを設け、
前記低周波信号発生回路からの信号を前記発振回路、前記第1,2の電流発生手段および前記変換回路に与え、前記低周波信号発生回路からの信号がハイのときのみこれらを動作させることを特徴とする電流センサ。 - 前記電流検出用素子は磁気インピーダンス素子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電流センサ。
- 前記磁界印加手段は前記電流検出用素子の近傍に配置されたコイルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電流センサ。
- 前記低周波信号発生回路からの出力信号を、ディジタル信号とすることを特徴とする請求項3に記載の電流センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004081014A JP2005265709A (ja) | 2004-03-19 | 2004-03-19 | 電流センサ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004081014A JP2005265709A (ja) | 2004-03-19 | 2004-03-19 | 電流センサ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004081014A Pending JP2005265709A (ja) | 2004-03-19 | 2004-03-19 | 電流センサ |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006317402A (ja) * | 2005-05-16 | 2006-11-24 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 電流センサ及び電力量演算装置 |
JP2014092394A (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-19 | Yazaki Corp | 磁気検出装置 |
JP2017096829A (ja) * | 2015-11-26 | 2017-06-01 | 矢崎総業株式会社 | 磁界検出センサ |
-
2004
- 2004-03-19 JP JP2004081014A patent/JP2005265709A/ja active Pending
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JP2014092394A (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-19 | Yazaki Corp | 磁気検出装置 |
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