JP2024014598A - エンコーダ及びエンコーダの制御方法 - Google Patents

エンコーダ及びエンコーダの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】誤差の発生を抑制するエンコーダ及びエンコーダの制御方法を提供する。【解決手段】バルクハウゼン特性を利用して、磁気エネルギーを電気パルスに変換する発電素子と、前記発電素子が生成した発電パルスの極性を検出する極性検知回路と、外部から電源が供給されたときに、前記発電素子に、直前の前記極性と逆方向に励磁電流を流して励磁する励磁回路と、を備えるエンコーダ。【選択図】図2

Description

本開示は、エンコーダ及びエンコーダの制御方法に関する。
特許文献1には、パルスワイヤと、ホール素子と、を備える位置検出器が開示されている。
米国特許第7598733号明細書
バッテリレスエンコーダとして、バルクハウゼン特性を利用して発電する発電素子を利用する場合がある。バルクハウゼン特性を利用して発電する発電素子はヒステリシスを有している。バルクハウゼン特性を利用して発電する発電素子はヒステリシスを有するため、一方向で発電した後に、十分な磁気飽和に達していない場合に反対方向の発電量が少なくなる場合がある。発電素子において、発電量が少ないと、エンコーダの回転誤差が発生する場合がある。
本開示は、誤差の発生を抑制するエンコーダ及びエンコーダの制御方法を提供する。
本開示の一の態様によれば、バルクハウゼン特性を利用して、磁気エネルギーを電気パルスに変換する発電素子と、前記発電素子が生成した発電パルスの極性を検出する極性検知回路と、外部から電源が供給されたときに、前記発電素子に、直前の前記極性と逆方向に励磁電流を流して励磁する励磁回路と、を備えるエンコーダを提供する。
本開示のエンコーダ及びエンコーダの制御方法によれば、誤差の発生を抑制できる。
図1は、本実施形態に係るエンコーダを用いるサーボモータシステムを説明する図である。 図2は、本実施形態に係るエンコーダを用いるサーボモータの構成を説明する図である。 図3は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図4は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図5は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図6は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図7は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図8は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図9は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図10は、本実施形態に係るエンコーダの回路構成を説明する図である。 図11は、本実施形態に係るエンコーダの処理を説明する図である。 図12は、本実施形態に係るエンコーダの動作について説明する図である。 図13は、本実施形態に係るエンコーダの動作について説明する図である。 図14は、本実施形態に係るエンコーダの動作について説明する図である。 図15は、本実施形態に係るエンコーダの動作を説明するフロー図である。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の又は対応する機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する場合がある。また、理解を容易にするために、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。
例えば、エンコーダに外部電源が供給されていない場合に、不揮発性メモリ内の演算装置によって、発電不良(後述するラントパルス(RuntPulse))による誤回転を修正できる場合がある。一方、発電不良(ラントパルス)が発生した後で、不揮発性メモリが誤回転を修正する前に外部から電源を投入されると、不揮発性メモリによる誤回転の修正ができない場合がある。本開示は、発電不良(ラントパルス)が発生した後で、不揮発性メモリが誤回転を修正する前に外部から電源を投入された場合に適用される。
<サーボモータシステム>
最初に、本実施形態に係るエンコーダを用いるサーボモータシステムについて説明する。図1は、本実施形態に係るエンコーダ12を用いるサーボモータシステム1を説明する図である。
サーボモータシステム1は、サーボモータ10と、サーボコントローラ20と、を備える。サーボコントローラ20は、サーボモータ10から回転軸11aの位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を取得する。サーボコントローラ20は、取得した位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を用いて、サーボモータ10を制御する
サーボモータ10は、モータ11と、エンコーダ12と、を備える。モータ11は、配線L1を介してサーボコントローラ20と接続する。エンコーダ12は、配線L2を介してサーボコントローラ20と接続する。
モータ11は、サーボコントローラ20からの指令に基づいて矢印ARの方向に回転軸11aを回転する。具体的には、モータ11は、サーボコントローラ20から供給される電力に基づいて、矢印ARの方向に回転軸11aを回転する。サーボコントローラ20は、配線L1から制御した電力を供給することにより、モータ11を制御する。モータ11は、例えば、AC(Alternating Current)モータ、DC(Direct Current)モータ等である。
エンコーダ12は、磁場の変動を検出して、モータ11の回転軸11a等の対象の位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を検出する。また、エンコーダ12は、検出した位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を、配線L2を介してサーボコントローラ20に出力する。なお、回転軸11aの位置情報とは、例えば、回転軸11aの回転方向の角度である。回転軸11aの回転情報とは、例えば、回転軸11aの回転速度又は回転軸11aが所定の時点から何回転したかを示す回転回数である。
<サーボモータ10>
次に、本実施形態に係るエンコーダ12を用いるサーボモータ10の構成について説明する。図2は、本実施形態に係るエンコーダ12を用いるサーボモータ10の構成を説明する図である。なお、矢印付き線は、電力又は電流の供給の流れを示す。
[モータ11]
モータ11は、回転軸11aのエンコーダ12側に設けられるディスク11dと、ディスク11d上に設けられる磁石11mと、を備える。なお、モータ11は、回転軸11a、ディスク11d及び磁石11m以外に、回転軸11aを支持する軸受、回転軸11aを回転させるためのステータを構成する巻線、鉄芯及びロータを構成する永久磁石等の周知の要素を備えるが、ここでは説明を省略する。
ディスク11dは、回転軸11aに固定される。ディスク11dは、回転軸11aの矢印ARの方向への回転に伴って、回転軸11aと一緒に回転する。ディスク11dのエンコーダ12側の面に、磁石11mが固定される。
磁石11mは、ネオジム等により形成される永久磁石である。磁石11mは、ディスク11dの面に平行な方向に、N極とS極を有するように設けられる。磁石11mがディスク11dとともに回転すると、エンコーダ12側の磁場が変化する。
[エンコーダ12]
エンコーダ12について説明する。エンコーダ12は、磁石11mの回転によって変化する磁場によって、回転軸11aの位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を検出する。本実施形態に係るエンコーダ12は、少なくともマルチターンエンコーダとして動作する。すなわち、エンコーダ12は、回転軸11aが何回転したかを計数する。また、エンコーダ12は、磁石11mの回転によって変化する磁場によって、エンコーダ12を動作させるために必要な電力を生成する。
エンコーダ12は、発電素子12gと、整流回路12aと、安定化電源回路12bと、反転検知回路12cと、極性検知回路12dと、駆動回路12eと、ホール素子12hと、信号処理回路12fと、制御回路12pと、記憶部12rと、を備える。なお、整流回路12a及び安定化電源回路12bをまとめて電源回路12nという。また、極性検知回路12d、駆動回路12e及び信号処理回路12fをまとめて回転検知回路12mと呼ぶ。
エンコーダ12は、移動による磁束の変化により発電する発電素子12gと、磁場を計測するホール素子12hと、を備える。発電素子12g及びホール素子12hのそれぞれは、磁石11mにより生じる磁場の影響を受けやすいように、エンコーダ12のモータ11側に設けられる。
[発電素子12g]
発電素子12gは、磁気エネルギーを電気パルスに変換して発電する素子である。発電素子12gは、バルクハウゼン特性を利用して発電する発電素子である。発電素子12gは、例えば、環境発電機(EHG:Energy Harvest Generator)であるウィーガントワイヤ(Wiegand wire)である。
発電素子12gは、ハードコアと、ハードコアの周りに巻き付けられたソフトレイヤと、を備える。ハードコアは、保磁力の大きな素材により形成される。ソフトレイヤは、保磁力の小さい素材により形成される。発電素子12gは、外部磁場の向きが反転する際に、発電パルスが発生する。
例えば、ウィーガントワイヤは、外部磁界が反転する零点近傍で、外部磁束の変化速度に依存せずに電気パルスを発生する。したがって、ウィーガントワイヤは、回転軸11aの回転速度によらずに一定の電力を発生する。ウィーガントワイヤは、低速の回転(移動)よる緩やかな磁束変化でも安定した電気パルス(電圧パルス)を発生する。ウィーガントワイヤは、磁場が反転するタイミングで電気パルスが発生する。
発電素子12gにおいて、環境発電機を利用することにより、エンコーダ12は、電池又は外部電源が不要である。すなわち、エンコーダ12は、バッテリーレスのエンコーダである。ウィーガントワイヤは、回転軸11aの回転速度によらずに一定の電力を発生すること、特に低速回転でも安定した発電波形が得られることから、バッテリーレスのエンコーダであるエンコーダ12の発電素子12gとして使用するのに適している。
なお、発電素子12gは、ウィーガントワイヤに限らず、バルクハウゼン特性を利用して発電する発電素子であればよい。
[ホール素子12h]
ホール素子12hは、駆動電流が流れる半導体素子を横切る磁場を検出する。エンコーダ12では、ホール素子12hは、磁石11mにより生じる磁場を主に検出する。ホール素子12hは、例えば、アンチモン化インジウム(InSb)、ヒ化ガリウム(GaAs)等の半導体素子により構成される。ホール素子12hは、駆動電流及び駆動電流を横切る磁束密度に比例した電圧を出力する。
ホール素子12hは、磁場の検出信号を信号処理回路12fに出力する。ホール素子12hは、駆動回路12eから定電流Idrが供給される。
ホール素子12hには、発電素子12gで生成された電力を、整流回路12aで整流し、更に駆動回路12eで定電流化された電流(定電流Idr)が供給される。
なお、エンコーダ12は、1個のホール素子を備えているが、ホール素子の個数に関しては、1個に限らない。エンコーダ12は、ホール素子を複数備えてもよい。また、磁場の測定は磁気を検出可能な素子(磁気検出素子)であれば、ホール素子に限らない。例えば、ホール素子12hに換えて、磁気抵抗効果素子等を用いてもよい。
エンコーダ12が備える回路構成について、図3に基づいて説明する。図3は、本実施形態に係るエンコーダ12の回路構成を説明する図である。
[整流回路12a]
整流回路12aは、発電素子12gが生成した電力を整流して、正の電圧を生成する。整流回路12aは、全波整流回路12a1と、コンデンサ12a2と、を備える。
全波整流回路12a1は、発電素子12gが生成した電圧Vgnの正負のパルスを正のパルスに整流する。全波整流回路12a1は、いわゆる、ダイオードブリッジ回路である。例えば、発電素子12gがウィーガントワイヤである場合に、発電素子12gは、正負のパルスを生成する。全波整流回路12a1は、発電素子12gが生成した正負のパルスを、正のパルスに変換する。
コンデンサ12a2は、発電素子12gが発電した電力を蓄電する。また、コンデンサ12a2は、全波整流回路12a1が生成した正のパルスを平滑化する。コンデンサ12a2は、全波整流回路12a1の出力端子と、共通電位との間に設けられる。コンデンサ12a2によって正のパルスが平滑化されることにより、整流回路12aから、平滑化された電圧Vrcが出力される。
[安定化電源回路12b]
安定化電源回路12bは、整流回路12aから出力された電圧を略一定の電圧にして出力する。安定化電源回路12bは、レギュレータ12b1を備える。レギュレータ12b1は、例えば、LDO(Low Dropout)レギュレータである。
安定化電源回路12bは、所定の大きさの電圧が入力されると、略一定の電圧Vddを出力する。
[反転検知回路12c]
反転検知回路12cは、停止した後に逆向きに反転したことを検出する回路である。図4は、本実施形態に係るエンコーダ12が備える反転検知回路12cの回路構成を説明する図である。反転検知回路12cは、ランプ電流生成回路12c1と、スイッチ回路12c2及びスイッチ回路12c3と、差動検出回路12c4と、電流検知抵抗12c5と、電流検知回路12c6と、励磁成分減算回路12c7と、比較回路12c8と、を備える。反転検知回路12cは、エンコーダ12の外部から電源が供給されることにより動作する。
反転検知回路12cは、ランプ電流である電流Iexを励磁電流として発電素子12gに印加する。反転検知回路12cは、電流Iexを発電素子12gに向きを切り替えて流せるように、スイッチ回路12c2及びスイッチ回路12c3を、発電素子12gの両側端子に接続している。そして、反転検知回路12cは、電流Iexを発電素子12gに印加中に、発電素子12gの両側端子に発生する電圧Vuと電圧Vdとの差動電圧である電圧dVを差動検出回路12c4で検知する。電圧Vuと電圧Vdとの差動電圧である電圧dVは、発電素子12gに残存するエネルギーで発電するパルス電圧と、電流Iexで励磁している電圧とが合成された電圧である。
(ランプ電流生成回路12c1)
ランプ電流生成回路12c1は、一定の比率で電流値が上昇する電流を生成する回路である。ランプ電流生成回路12c1は、単調増加する励磁電流を生成する。図5は、本実施形態に係るエンコーダ12におけるランプ電流生成回路12c1の回路構成を説明する図である。ランプ電流生成回路12c1は、ランプ電圧発生器12c1aと、電圧電流変換器12c1bと、を備える。
ランプ電圧発生器12c1aは、略一定の比率で上昇する電圧Vslを生成する。ランプ電圧発生器12c1aは、パルス発生回路31と、フィルタ回路32と、を備える。ランプ電圧発生器12c1aは、一定の比率で上昇するスロープ状の電圧を生成することが理想である。しかしながら、バッテリレスエンコーダでは、消費電流と回路規模を低減することが求められている。したがって、本実施形態に係るエンコーダ12では、時定数を大きくしたフィルタ回路32を用いて、パルス発生回路31から発生したステップ状の電圧をフィルタ処理することにより、ランプ電圧である電圧Vslを生成する。
パルス発生回路31は、ステップ状の電圧を生成するパルス発生器31aを備える。フィルタ回路32は、抵抗32aと、コンデンサ32bと、を備えるローパスフィルタである。フィルタ回路32の時定数を大きくすることによって、一定の比率で上昇するスロープ状に電圧を変化させることができる。
なお、発電素子12gによる発電パルスは、10キロヘルツから100キロヘルツ程度の周波数成分を有する電圧パルスである。したがって、発電素子12gによる発電パルスが検出されやすいように、ランプ電圧発生器12c1aは、例えば、200ヘルツから1キロヘルツ程度の周波数成分を有するランプ電圧を生成するように、フィルタ回路32の定数を選定する。
電圧電流変換器12c1bは、電圧Vslを電流Iexに変換する。電圧電流変換器12c1bは、差動増幅器41と、抵抗42、抵抗43、抵抗44、抵抗45及び抵抗46と、を備える。抵抗46の両端に電圧Vslに比例した電位差が発生する。したがって、電圧電流変換器12c1bは、電圧Vslを、電圧Vslに比例した電流Iexに変換する。
(スイッチ回路12c2及びスイッチ回路12c3)
スイッチ回路12c2及びスイッチ回路12c3は、発電素子12gに流す電流の向きを切り替える。スイッチ回路12c2及びスイッチ回路12c3は、直前に発生した発電パルスと逆方向に電流Iexを流すように切り替えられる。具体的には、制御回路12pは、直前に発生した発電パルスの向きをメモリから読み出す。そして、電流Iexの向きが、直前に発生した発電パルスの向きと逆方向になるように、制御信号Cslを切り替える。
スイッチ回路12c2及びスイッチ回路12c3のそれぞれは、接点a、接点b及び接点cを備える。スイッチ回路12c2及びスイッチ回路12c3のそれぞれは、制御信号Cslに応じて、接点a又は接点bのいずれか一方を接点cに接続する。
例えば、図4においては、電流Iexは、スイッチ回路12c3から発電素子12gに供給される。そして、発電素子12gを流れた電流Iexは、スイッチ回路12c2に流れる。また、制御信号Cslによって、図4に示す状態から切り替えることにより、電流Iexは、スイッチ回路12c2から発電素子12gに供給される。また、制御信号Cslによって、図4に示す状態から切り替えることにより、発電素子12gを流れた電流Iexは、スイッチ回路12c3に流れる。
(差動検出回路12c4)
差動検出回路12c4は、発電素子12gにおける電流Iexが流れる向きに対して上流側の電圧Vuと下流側の電圧Vdとの差分である電圧dVを出力する。図6は、本実施形態に係るエンコーダ12における差動検出回路12c4の回路構成を説明する図である。差動検出回路12c4は、差動増幅器51、差動増幅器52及び差動増幅器53と、抵抗54、抵抗55、抵抗56、抵抗57、抵抗58、抵抗59及び抵抗60と、を備える。
差動検出回路12c4は、フロントエンドに差動増幅器51、差動増幅器52、抵抗56、抵抗59及び抵抗60を備える。差動増幅器51、差動増幅器52、抵抗56、抵抗59及び抵抗60は、オペアンプバッファとして機能する。差動増幅器53、抵抗54、抵抗55、抵抗57及び抵抗58は、フロントエンドからの入力を差動増幅する差動増幅回路である。
(電流検知抵抗12c5)
電流検知抵抗12c5は、発電素子12gを流れた電流Iexを共通電位に流す抵抗である。電圧Vdは、電流検知抵抗12c5を流れる電流Iexの大きさに比例して変動する。したがって、電圧Vdにより、励磁電流である電流Iexの大きさを検出できる。
(電流検知回路12c6)
電流検知回路12c6は、発電素子12gにおける電流Iexを検知する。具体的には、電流検知抵抗12c5における電圧Vdを検知することにより、電流Iexを検知して、電圧Vbを出力する。図7は、本実施形態に係るエンコーダ12における電流検知回路12c6の回路構成を説明する図である。電流検知回路12c6は、差動増幅器61と、抵抗62及び抵抗63と、を備える。電流検知回路12c6は、いわゆる非反転増幅器である。
(励磁成分減算回路12c7)
励磁成分減算回路12c7は、差動検出回路12c4が出力した電圧dVから、電流Iexによる電圧成分であるVbを差し引く。差動検出回路12c4が出力した電圧dVから、電流Iexによる電圧成分であるVbを差し引くことにより、励磁成分減算回路12c7は発電素子12gにおいて発生した電圧Vgを出力する。図8は、本実施形態に係るエンコーダ12における励磁成分減算回路12c7の回路構成を説明する図である。励磁成分減算回路12c7は、差動増幅器71と、抵抗72、抵抗73、抵抗74及び抵抗75と、を備える。差動増幅器71、抵抗72、抵抗73、抵抗74及び抵抗75は、いわゆる差動増幅回路である。
(比較回路12c8)
比較回路12c8は、電圧Vgと基準となる電圧(閾値)とを比較して閾値処理を行う。比較回路12c8は、電圧Vgを閾値処理して反転信号Srpを出力する。
[極性検知回路12d]
極性検知回路12dは、発電素子12gが生成した電力の極性を検知する。図9は、本実施形態に係るエンコーダ12における極性検知回路12dの回路構成を説明する図である。極性検知回路12dは、比較器12d1と、フィルタ回路12d2と、ダイオード12d3と、を備える。ダイオード12d3は、極性検知回路12dから発電素子12gに電流が流れることを防止する。フィルタ回路12d2は、抵抗12d2aと、コンデンサ12d2bと、を備えるローパスフィルタである。
比較器12d1は、電圧Vgnsと基準となる電位(基準電位Vref2)とを比較して、比較結果を制御回路12pに出力する。比較器12d1は、いわゆるコンパレータである。比較器12d1は、差動増幅器12d1aと、抵抗12d1b、抵抗12d1c及び抵抗12d1dと、を備える。差動増幅器12d1aには、安定化電源回路12bから電圧Vddの電力が供給される。差動増幅器12d1aは、発電素子12gの出力の電圧Vgnをフィルタ回路12d2により平滑化した電圧Vgnsと、電圧Vddを抵抗12d1c及び抵抗12d1dとで分圧して生成した基準電位Vref2とを比較する。そして、差動増幅器12d1aは、比較結果を電圧信号である極性信号Splとして制御回路12pに出力する。抵抗12d1bは帰還抵抗である。
[駆動回路12e]
駆動回路12eは、ホール素子12hに定電流Idrを供給するいわゆる定電流回路である。駆動回路12eは、定電流源として動作する。エンコーダ12は、ホール素子12hを定電流Idrで駆動する。駆動回路12eは、駆動電流として定電流がホール素子12hに流れるように、ホール素子12hに駆動電力を供給する。図10は、本実施形態に係るエンコーダ12における駆動回路12e及びホール素子12hの回路構成を説明する図である。なお、図10においては、抵抗12h1、抵抗12h2、抵抗12h3及び抵抗12h4を備えるブリッジ回路を用いて、ホール素子12hを等価的に示す。
駆動回路12eは、トランジスタ12e1と、電流検出用抵抗12e2と、差動増幅器12e3と、を備える。また、駆動回路12eは、抵抗12e4と、ツェナーダイオード12e5と、コンデンサ12e6と、を備える。
トランジスタ12e1は、ホール素子12hに定電流が流れるように制御される。トランジスタ12e1のゲート端子には、差動増幅器12e3の出力端子が接続される。差動増幅器12e3は、+端子と-端子との間の電位差に基づく電圧を、出力端子から出力する。駆動回路12eは、+端子に入力される電圧と、電流検出用抵抗12e2の抵抗値に基づく一定の電流(定電流Idr)が、トランジスタ12e1のソースとゲートの間に流れるように制御される。
ホール素子12hは、定電流Idrにより駆動され、定電流Idr及びホール素子12hを横切る磁束密度に比例する電圧Vh+及び電圧Vh-を出力する。
なお、駆動回路12eは、安定化電源回路12bから供給される電圧Vddにより駆動される。
[信号処理回路12f]
信号処理回路12fは、ホール素子12hからの検出信号を処理して、磁石11mの磁場の方向を検出する。図3を用いて、信号処理回路12fについて説明する。
信号処理回路12fは、差動増幅器12f1と、比較器12f2と、を備える。
(差動増幅器12f1)
差動増幅器12f1は、ホール素子12hから出力された電圧Vh+及び電圧Vh-の電位差を増幅した電圧Vdを、比較器12f2に出力する。差動増幅器12f1には、安定化電源回路12bから電圧Vddの電力が供給される。
(比較器12f2)
比較器12f2は、差動増幅器12f1から出力された電圧Vdと基準となる電位(基準電位Vref)とを比較して、比較結果を制御回路12pに出力する。比較器12f2は、いわゆるコンパレータである。比較器12f2は、差動増幅器12f2aと、抵抗12f2b、抵抗12f2c及び抵抗12f2dと、を備える。差動増幅器12f2aには、安定化電源回路12bから電圧Vddの電力が供給される。差動増幅器12f2aは、差動増幅器12f1の出力の電圧Vdと、電圧Vddを抵抗12f2c及び抵抗12f2dとで分圧して生成した基準電位Vrefとを比較して、比較結果を電圧信号である磁極信号Smgとして制御回路12pに出力する。抵抗12f2bは帰還抵抗である。
[制御回路12p]
制御回路12pは、信号処理回路12fからの入力に基づいて、モータ11の回転軸11aの回転位置、回転数等の位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を算出する。また、制御回路12pは、検出したモータ11の回転軸11aの位置情報及び回転情報の少なくともいずれか一方を記録したり、外部の制御システム、例えば、サーボコントローラ20、に伝送したりする。
制御回路12pは、例えば、マイコン、ASIC(application specific integrated circuit)等である。また、制御回路12pは、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、PLD(Programmable Logic Device)等でもよい。
制御回路12pは、外部に設けられた記憶部12rに接続する。なお、制御回路12pは、外部の記憶部12rに換えて、強誘電体メモリ等の不揮発性のメモリを内部に備えてもよい。
制御回路12pは、端子PWR、端子SIG1、端子SIG2、端子SIG3及び端子CTLを少なくとも備える。
制御回路12pの端子PWRはプラス側の電源が供給される端子である。端子PWRには、安定化電源回路12bから電圧Vddの電力が供給される。制御回路12pは、端子PWRに電力が供給されることにより動作する。
制御回路12pの端子SIG1、端子SIG2及び端子SIG3のそれぞれは、外部から信号が入力される端子である。
端子SIG1は、信号処理回路12fに接続される。端子SIG1から、信号処理回路12fで検出された検出結果である磁極信号Smgが入力される。磁極信号Smgは、ホール素子12hで検出された磁場の方向を示す信号である。
端子SIG2は、極性検知回路12dに接続される。端子SIG2から、極性検知回路12dで検出された検出結果である極性信号Splが入力される。極性信号Splは、発電素子12gの発電極性を示す信号である。
本実施形態に係るエンコーダ12は、回転軸11aが何回転したかを計数する。制御回路12pは、磁極信号Smg及び極性信号Splを用いて、回転軸11aが何回転したかを計数する。また、制御回路12pは、磁極信号Smg及び極性信号Splを用いて、回転軸11aが一周を90度ごとに分けた領域のどの領域にあるかを検出する。そして、制御回路12pは、回転軸11aが何回転したか計数した結果と回転軸がどの領域にあるかを検出した結果を、記憶部12rに保存する。また、制御回路12pは、最後に検出した磁極信号Smg及び極性信号Splを記憶部12rに保存する。
端子SIG3は、反転検知回路12cに接続される。端子SIG3から、反転検知回路12cで検出された検出結果である反転信号Srpが入力される。反転信号Srpは、回転軸の反転が検出されたかどうかを示す信号である。
制御回路12pの端子CTLは、外部に信号を出力する端子である。端子CTLは、反転検知回路12cに接続される。端子CTLから、反転検知回路12cに、制御信号Cslを出力する。制御回路12pは、外部から電源が供給されると、記憶部12rから最後に検出した極性信号Splを読み出す。そして、制御回路12pは、読み出した極性信号Splと反対の方向に励磁するように、制御信号Cslを出力する。反転検知回路12cは、制御回路12pから出力された制御信号Cslに基づいて、発電素子12gを励磁する。
[記憶部12r]
記憶部12rは、例えば、回転カウント等を保存する。記憶部12rは、例えば、強誘電体メモリである。制御回路12pは、記憶部12rに、回転軸11aが何回転したか示す計数値と、回転軸の位置と、最後に検出した磁極信号Smg及び極性信号Splと、を少なくとも保存する。
<エンコーダ12の処理>
図11は、本実施形態に係るエンコーダ12の処理を説明する図である。図11に示すように発電素子12gの発電デバイスであるウィーガントワイヤを配置した場合、磁石11mの回転と共に発電が角度180度ごとに発生する。図11に示す配置の場合、角度0度付近で時計向きに回るとマイナス発電、反時計向きに回るとプラス発電となる。一方、角度180度付近では、時計向きに回るとプラス発電、反時計向きに回るとマイナス発電となる。
また、図11に示すように配置したホール素子12hのセンサ極性は、角度0度から角度90度及び角度270度から角度360度(角度0度)、すなわち、図11の右側半分ではNになる。一方、ホール素子12hのセンサ極性は、角度90度から角度270度、すなわち、図11の左側半分ではSとなる。
したがって、発電素子12gの発電極性と、ホール素子12hのセンサ極性から角度90度で位置が検出可能である。角度90度の位置検出を発電のタイミング(角度0度付近及び角度180度付近)で実施する。
具体的には、発電素子12gの発電極性がマイナスで、ホール素子12hのセンサ極性がNの場合、回転軸11aの位置は、角度が0度から90度の範囲である位置POS0であると判断する。発電素子12gの発電極性がマイナスで、ホール素子12hのセンサ極性がSの場合、回転軸11aの位置は、角度が90度から180度の範囲である位置POS2であると判断する。
発電素子12gの発電極性がプラスで、ホール素子12hのセンサ極性がSの場合、回転軸11aの位置は、角度が180度から270度の範囲である位置POS1であると判断する。発電素子12gの発電極性がプラスで、ホール素子12hのセンサ極性がNの場合、回転軸11aの位置は、角度が270度から360度(0度)の範囲である位置POS3であると判断する。
そして、発電素子12gの発電極性と、ホール素子12hのセンサ極性により、例えば角度0度を時計方向を正とした場合の回転数を求める。本実施形態に係るエンコーダ12の位置検出について、発電素子12gにおける発電では、1回転すると、2回パルスが発生する。発生する2回のパルスは、プラスのパルス及びマイナスのパルスがそれぞれ1回ずつである。また、発生するパルスの極性は、逆回転の時は、正回転のときと逆の符号となる。
発電パルスの極性だけでは角度360度の範囲において位置を検出できないが、発電パルスと90度位相が異なる位置にホール素子12hを配置することで、発電パルスの極性とホール素子12hの極性で90度位相を検知することができる。また、前回の発電位置と今回の発電位置を比較することで、角度0度を基準角度とすると、基準角度を何回回転したかを決定できる。
<エンコーダ12の動作>
エンコーダ12を動作させているときの発電素子12gについて説明する。図12は、本実施形態に係るエンコーダ12の動作させているときの発電素子12gの状態について説明する図である。図12は、バルクハウゼン特性を有する発電素子12gについて、外部磁場に対する磁化特性について説明する図である。
図12の横軸は、発電素子12gにおける外部磁場Hextを示す。図12は、発電素子12gにおける磁化を示す。線Laは、一方の方向に回転するときの発電素子12gの磁化状態を示す。
また、図12において、発電素子12gの磁化状態を説明するために簡易図PS1、簡易図PS2、簡易図AS1及び簡易図AS2を示す。簡易図PS1、簡易図PS2、簡易図AS1及び簡易図AS2のそれぞれにおいて、中心の円柱はハードコアHC、外側の円筒はソフトレイヤSLを表す。また、ハードコアHC及びソフトレイヤSLのそれぞれにおける矢印により、それぞれの磁化の向きを示す。
なお、簡易図PS1は、ハードコアHC及びソフトレイヤSLのそれぞれにおける磁化が正の外部磁場に対して同じ向きを向いている状態(パラレル状態)を示す。簡易図PS2は、ハードコアHC及びソフトレイヤSLのそれぞれにおける磁化が負の外部磁場に対して同じ向きを向いている状態(パラレル状態)を示す。簡易図AS1は、ハードコアHCが正の外部磁場の向き、ソフトレイヤSLが負の外部磁場の向きになっていて、互いに反対向きとなっている状態(アンチパラレル状態)を示す。簡易図AS2は、ハードコアHCが負の外部磁場の向き、ソフトレイヤSLが正の外部磁場の向きになっていて、互いに反対向きとなっている状態(アンチパラレル状態)を示す。
最初に、一方向に回転する場合における発電素子12gの特性について説明する。ここでは、点Aから一方の方向に回る場合について説明する。なお、点Aは、発電素子12gに最大の外部磁場がかかっている状態を示す。点Aは、図11における角度90度または角度270度に相当する。点Aにおいて、発電素子12gは、ハードコアHC及びソフトレイヤSLの両方が、正の外部磁場の向きに磁化されている(パラレル状態)。
磁石が回転すると、点Aから矢印Bに沿って、発電素子12gの磁化状態が変化する。そして、外部磁場Hextが正から負になると、ウィーガント効果により、矢印Cに示すように、急激に磁化が変化する。磁化が急激に変化するのは、ソフトレイヤSLの磁化が反転する際に生じる大バルクハウゼンジャンプが発生するからである。矢印Cに示すように、磁化が急激に変化することにより、発電素子12gにおいて大きな発電パルスが発生する。また、発電素子12gは、簡易図AS1に示すようにアンチパラレル状態になる。
そして、更に磁石が回転すると、矢印Dに沿って発電素子12gの磁化状態が変化する。点Eまで到達すると、簡易図PS2に示すように、発電素子12gはパラレル状態になっている。
そして、上記の説明と同様に、発電素子12gの磁化状態は、点Eから矢印Fに沿って変化する。そして、外部磁場Hextが負から正になると、ウィーガント効果により、矢印Gに示すように、急激に磁化が変化する。矢印Gに示すように、磁化が急激に変化することにより、発電素子12gにおいて大きな発電パルスが発生する。また、発電素子12gは、簡易図AS2に示すようにアンチパラレル状態になる。そして、矢印Hに沿って磁化状態が変化する。
このように、線Laのようなループ(メジャーループ)により発電素子12gの磁化状態が変化すると、矢印C及び矢印Gで示すように、大きな発電パルスが発生する。
ここで、例えば、矢印Cで示すように大きな発電パルスが発生した後に、点Xにおいて、逆に回転した場合、すなわち、点Xにおいて反転した場合について説明する。
点Xで反転すると、線Lzに示すように状態が変化する。点Xで反転すると、矢印Mに沿って、発電素子12gの磁化状態が変化する。なお、点Xで反転すると、簡易図PS2に示すようなパラレル状態になる前に、外部磁場Hextが反対方向に変化する。すなわち、発電素子12gは、十分磁化される前に、逆方向に外部磁場Hextがかかる。そのため、矢印Nに示すように、小さく磁化が変動する。矢印Nに示すように、小さな磁化変動による発電パルスをラントパルス(RuntPulse)という。
ラントパルスが発生すると、発電量が小さいため、反転したことがカウントされず、回転誤差となる。
そこで、本実施形態に係るエンコーダ12は、反転検知回路12cにより、反転したことを検知する。具体的には、反転検知回路12cから、発電素子12gに、直前に検知した発電パルスと逆向きにランプ電流である電流Iexを流す。電流Iexを流すと、例えば、図12において、矢印Pに沿って磁化状態が変化する。すると、矢印Qに示すように、線La(メジャーループ)とエネルギーの差による発電が発生する。矢印Qによる発電は、発電素子12gの両端の電圧を差動検出回路12c4で検出することにより検出できる。なお、反転検知回路12cにおいて、差動検出回路12c4からランプ電流である電流Iexの成分を減算することにより、発電素子12gで発生した残存エネルギーによる発電パルスのみを取り出す。そして、残存エネルギーによる発電パルスの電圧が、一定レベル以上あれば、外部電源投入時に発電素子12gに残存エネルギーが残っていたことを検知できる。すなわち、発電素子12gにおいて、ラントパルスが発生したことが確認できる。
図13及び図14のそれぞれは、本実施形態に係るエンコーダ12を動作させたときの動作結果について説明する図である。図13及び図14のそれぞれは、本実施形態に係るエンコーダ12の動作をシミュレーションにより求めた結果である。
図13及び図14の縦軸は電圧、横軸は時間を示す。図13の線Lgは、発電素子12gにおける残存エネルギーによる発電パルスを示す。図13の線Lvgは、励磁成分減算回路12c7における出力電圧である電圧Vgを示す。図14の線Ldvは、差動検出回路12c4における出力である電圧dVを示す。図14の線Lvbは、電流検知抵抗12c5における出力である電圧Vbを示す。
図14の線Lvbに示すように、ランプ電流生成回路12c1から一定の比率で電流値が上昇する電流(ランプ電流)である電流Iexが生成される。ランプ電流である電流Iexが発電素子12gを流れることにより、発電素子12gの両端の電圧を示す電圧dVは、図14の線Ldvに示すように、電流Iexが上昇するのに応じて、電圧が高くなる。
ここで、図13の線Lgに示すように、時刻0.5ミリ秒(ms)付近において、残存エネルギーによる発電パルスが発生する。残存エネルギーによる発電パルスが発生すると、図14の線Ldvに示すように、発電素子12gの両端の電圧を示す電圧dVが大きくなる。したがって、図13の線Lvgに示すように、反転検知回路12cにおいて電流Iexによる電圧上昇分を差し引くことにより、残存エネルギーによる発電パルスを検出できる。
本実施形態に係るエンコーダ12における処理について説明する。本実施形態に係るエンコーダ12における処理について説明することによって、エンコーダ12の制御方法に含まれる工程を説明する。図15は、本実施形態に係るエンコーダ12の動作を説明するフロー図である。
最初に、上位制御部であるサーボコントローラ20から電源を供給する(上位制御部から電源を供給する工程、ステップS10)。次に、記憶部12rから電源供給前の状態を取得する(記憶部から電源供給前の状態を取得する工程、ステップS20)。具体的には、制御回路12pは、記憶部12rから、直前の励磁方向ビット(PP)(最後に検出した極性信号Spl)を読み取る。
次に、制御回路12pは、ステップS20において読み出した直前の励磁方向から、発電素子12gを励磁する方向を決定する(発電素子を励磁する方向を決定する工程、ステップS30)。制御回路12pは、決定した励磁する方向に応じて、制御信号Cslを反転検知回路12cに出力する。次に、制御回路12pは、反転検知回路12cを動作させて、発電素子12gを励磁する(発電素子を励磁する工程、ステップS40)。
そして、制御回路12pは、反転検知回路12cにおいて、ステップS40における発電素子12gの励磁により、残存エネルギーによる電圧が発生したかどうかを判定する(励磁により、発電素子で電圧が発生したかどうか判定する工程、ステップS50)。励磁により残存エネルギーによる電圧が発生したと判定した場合(ステップS50のYes)は、制御回路12pは、ステップS60に処理を進める。励磁により残存エネルギーによる電圧が発生していないと判定した場合(ステップS50のNo)は、制御回路12pは、ステップS90に処理を進める。
制御回路12pは、ホール素子12hにより、磁場情報を取得する(磁場情報を取得する工程、ステップS60)。そして、制御回路12pは位置情報補正する(位置情報を補正する工程、ステップS70)。
補正は例えば、表1に基づいて行う。前回の位置に基づいて、位置の補正(位相の補正)と、カウント値の修正を行う。
Figure 2024014598000002
次に、制御回路12pは、補正を行った結果を記憶部12rに保存する(記憶部における状態情報を更新する工程、ステップS80)。
そして、制御回路12pは、上位制御部であるサーボコントローラ20に情報を送信する(上位制御部に情報を送信する工程、ステップS90)。
<まとめ>
本開示のエンコーダ12及びエンコーダ12の制御方法によれば、ラントパルスが発生したことによる誤差の発生を抑制できる。
なお、反転検知回路12cは、励磁回路の一例である。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 サーボモータシステム
10 サーボモータ
11 モータ
12 エンコーダ
12a 整流回路
12b 安定化電源回路
12c 反転検知回路
12c1 ランプ電流生成回路
12c1a ランプ電圧発生器
12c1b 電圧電流変換器
12c2、12c3 スイッチ回路
12c4 差動検出回路
12c5 電流検知抵抗
12c6 電流検知回路
12c7 励磁成分減算回路
12c8 比較回路
12d 極性検知回路
12e 駆動回路
12f 信号処理回路
12g 発電素子
12h ホール素子
12m 回転検知回路
12n 電源回路
12p 制御回路
12r 記憶部
20 サーボコントローラ
31 パルス発生回路
31a パルス発生器
32 フィルタ回路
32a 抵抗
32b コンデンサ

Claims (6)

  1. バルクハウゼン特性を利用して、磁気エネルギーを電気パルスに変換する発電素子と、
    前記発電素子が生成した発電パルスの極性を検出する極性検知回路と、
    外部から電源が供給されたときに、前記発電素子に、直前の前記極性と逆方向に励磁電流を流して励磁する励磁回路と、
    を備える、
    エンコーダ。
  2. 前記励磁回路は、
    単調増加する前記励磁電流を生成する生成回路と、
    前記発電素子に発生する電圧を差動で検出する差動検出回路と、
    を備える、
    請求項1に記載のエンコーダ。
  3. 前記生成回路は、パルス発生回路と、前記パルス発生回路の出力が入力されるコンデンサ及び抵抗を備えるフィルタ回路と、を備える、
    請求項2に記載のエンコーダ。
  4. 前記励磁回路は、
    前記発電素子に発生する差動電圧から前記励磁電流に基づく成分を減算する減算回路と、
    前記減算回路の出力を閾値と比較する比較回路と、
    を備える、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  5. 前記極性検知回路で検出した前記極性に基づいて、回転数を検出する制御回路と、
    前記回転数を保持する不揮発性の記憶部と、
    を更に備え、
    前記制御回路は、前記励磁回路における検出結果に基づいて、前記記憶部に保存されている前記回転数を修正する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  6. バルクハウゼン特性を利用して、磁気エネルギーを電気パルスに変換する素子で発電素子と、前記発電素子が生成した発電パルスの極性を検出する検出回路と、を備えるエンコーダの制御方法であって、
    外部から電源が供給されたときに、前記発電素子に、直前の前記極性と逆方向に励磁電流を流して励磁する、
    エンコーダの制御方法。
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