JP2009139213A - 磁気センサ装置及びその制御方法 - Google Patents

磁気センサ装置及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象が交流磁界に限定することなく、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合においても、高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサ装置において、ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、ホール素子の電源電圧を制御するワンチップマイコンを備えたので、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合かつ、磁界強度が直流の場合でも交流の場合でも、高い精度で磁気を検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気センサ装置及びその制御方法に関する。
ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサは、構造が簡単で装置を小型化することができることから、電力計や電力量計用いの乗算回路および磁気強度の計測回路、あるいは磁石とホール素子の相対位置関係を取得する位置センサなどとして使用されている。
以下、かかる磁気センサ装置について図7を参照して説明する。
図7は、従来の磁気センサ装置のブロック図である。
電源1の出力電圧は電圧−電流変換回路2に入力されて電源1の出力電圧値に正比例する大きさの電流に変換され、制御電流としてホール素子3の電流端子T1,T2に加えられる。
ホール素子3は電流端子T1,T2と直交するように配置された出力端子T3,T4を有し、電源端子T1,T2方向および出力端子T3,T4方向と直交する方向から加えられる磁界によって発生する磁束密度と電流端子T1,T2間を流れる制御電流との積に正比例する(1)式で与えられる大きさのホール電圧Vhを出力端子T3,T4間に生じる。
Vh=R・B・J … (1)
ただし、Rはホール係数、Bは磁束密度、Jは電流密度である。
演算回路4は出力端子T3,T4間に生じたホール電圧Vhの同相成分を除去して制御電流と磁束密度との積に比例する電圧を出力し、この電圧は反転回路5において極性が反転されて外部へ出力される。
しかし上述した従来の磁気センサ装置では、ホール素子3の出力電圧特性の線形性に関して次のような問題があった。
従来の磁気センサ装置では(1)式のホール係数Rが一定であることを前提にしているが、一般に磁束密度とホール素子3の出力電圧との関係は磁束密度が小さい領域で非線形であることから、図8に示すようなホール電圧誤差が生じる。
図8は、図7に示した磁気センサ装置のホール素子における磁束密度とホール電圧誤差との関係を示す図である。
したがって、外部より与えられる磁界強度が小さい場合に検出精度が低下するという問題があった。この検出精度の低下の問題を解決することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の発明では、ホール素子の一方の電流端子と一方の電圧端子との間に可変抵抗素子を接続し、可変抵抗素子の抵抗値をホール素子の出力電圧に基づいて可変し、ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消して補償するという磁気センサが提案されている。
特許第3129874号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、測定する磁界が交流磁界に限られており、本磁気センサを位置センサ等に用いることはできないという問題がある。
そこで、本発明の主な目的は測定対象が交流磁界に限定することなく、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合においても、高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置及びその制御方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、更にホール素子の温度によるホール素子の出力電圧変化を補正し、高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置を提供することにある。すなわち、周囲温度とホール素子出力電圧との関係を示す図9のようにホール素子では、同一磁束密度環境にあっても、温度によってその出力電圧が変わってしまう。
図9は、図7に示した磁気センサ装置の周囲温度とホール素子出力電圧との関係を示す図である。
電流端子T1,T2に一定電流を供給する定電流駆動でも若干の温度による変化が生じてしまう。更に、電流端子T1、T2に一定電圧を供給する定電圧駆動では、電流端子T1,T2間の内部抵抗が温度によりその抵抗値が大きく変わってしまう。
そこで、本発明では、この温度による変化を補正し、高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置を提供することを目的とする。
また、同一磁束密度環境、同一温度、同一制御電流であっても、ホール素子の固体毎にホール出力電圧はばらついてしまう。
そこで、本発明の他の目的は、この固体毎のバラつきを補正し、高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサ装置において、前記ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、前記ホール素子の電源電圧を制御するワンチップマイコンを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ワンチップマイコンは、前記ホール素子の出力電圧に基づいて前記ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消して補正する為に前記ホール素子の供給電流を可変可能なD/A変換器と、前記ホール素子の出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換器と、前記デジタル値に基づき、前記D/A変換器に前記ホール素子の磁束密度の変化に対する前記ホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御するCPUとを備えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、温度センサと、前記温度センサの出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換器とを備え、前記ワンチップマイコンは、前記ホール電圧誤差を打消す設定に対し、更に温度によって発生するホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御し、かつ温度によるホール素子の誤差を補正することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の発明において、磁気センサ毎の磁束密度に対するホール出力電圧のバラつきを補正する係数を格納する不揮発性メモリを更に備え、前記ワンチップマイコンは、その係数に基づいて磁気センサ毎のバラつきを補正することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサ装置の制御方法において、前記ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、前記ホール素子の電源電圧を制御することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記ホール素子の出力電圧に基づいて前記ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消して補正する為に前記ホール素子の供給電流を変化させ、前記ホール素子の出力電圧をデジタル値に変換し、前記デジタル値に基づき、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する前記ホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5または6記載の発明において、前記ホール電圧誤差を打消す設定に対し、更に温度によって発生するホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御し、かつ温度による前記ホール素子の誤差を補正することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項5から7のいずれか1項記載の発明において、磁気センサ毎の磁束密度に対するホール出力電圧のバラつきを補正する係数を格納し、その計数に基づいて磁気センサ毎のバラつきを補正することを特徴とする。
本発明によれば、ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサ装置において、ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、ホール素子の電源電圧を制御するワンチップマイコンを備えたので、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合かつ、磁界強度が直流の場合でも交流の場合でも、高い精度で磁気を検出することができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の一実施の形態は、ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサ装置において、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する前記ホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、前記ホール素子の電源電圧を制御するワンチップマイコンを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、ホール素子の電源電圧を制御するワンチップマイコンを備えたので、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合かつ、磁界強度が直流の場合でも交流の場合でも、高い精度で磁気を検出することができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の他の実施の形態は、上記構成に加え、ワンチップマイコンは、ホール素子の出力電圧に基づいてホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消して補正する為にホール素子の供給電流を可変可能なD/A変換器と、ホール素子の出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換器と、デジタル値に基づき、D/A変換器にホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御するCPUとを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、磁気センサ装置の出力をA/D変換したデータを元に、CPUを介在してD/A変換器でホール素子に供給する電流を可変するようにしたので、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合かつ、磁界強度が直流の場合でも交流の場合でも、高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置を提供することができる。また、特許文献1に記載の発明では可変抵抗素子を別途用意する必要があり、高価となるのに対し、本実施の形態によれば一般の装置に、表示用や操作用に搭載されているワンチップマイコン(CPU、A/D変換器、D/A変換器)の機能を使用することが出来るので、コストの新規発生を抑えることができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の他の実施の形態は、上記構成に加え、温度センサと、温度センサの出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換器とを備え、ワンチップマイコンは、ホール電圧誤差を打消す設定に対し、更に温度によって発生するホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御し、かつ温度によるホール素子の誤差を補正することを特徴とする。
上記構成によれば、温度センサの出力を元に、CPUを介在してD/A変換器でホール素子に供給する電流を可変するようにしたので、温度の影響を受けないで、より高い精度で磁気を検出することができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の他の実施の形態は、上記構成に加え、磁気センサ毎の磁束密度に対するホール出力電圧のバラつきを補正する係数を格納する不揮発性メモリを更に備え、ワンチップマイコンは、その係数に基づいて磁気センサ毎のバラつきを補正することを特徴とする。
上記構成によれば、固体毎の差を不揮発性メモリに記録し、これをCPUを介在してD/A変換器でホール素子に供給する電流を可変するようにしたので、固体毎のバラつきのない、より高い精度で磁気を検出することができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の制御方法の一実施の形態は、ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサ装置の制御方法において、ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、ホール素子の電源電圧を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、ホール素子の電源電圧を制御するワンチップマイコンを備えたので、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合かつ、磁界強度が直流の場合でも交流の場合でも、高い精度で磁気を検出することができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の制御方法の他の実施の形態は、上記構成に加え、ホール素子の出力電圧に基づいてホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消して補正する為にホール素子の供給電流を変化させ、ホール素子の出力電圧をデジタル値に変換し、デジタル値に基づき、ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、磁気センサ装置の出力をA/D変換したデータを元に、ホール素子に供給する電流を可変するようにしたので、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合かつ、磁界強度が直流の場合でも交流の場合でも、高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置を提供することができる。また、特許文献1に記載の発明では可変抵抗素子を別途用意する必要があり、高価となるのに対し、本実施の形態によれば一般の装置に、表示用や操作用に搭載されているワンチップマイコン(CPU、A/D変換器、D/A変換器)の機能を使用することが出来るので、コストの新規発生を抑えることができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の制御方法の他の実施の形態は、上記構成に加え、ホール電圧誤差を打消す設定に対し、更に温度によって発生するホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御し、かつ温度によるホール素子の誤差を補正することを特徴とする。
上記構成によれば、温度センサの出力を元に、CPUを介在してD/A変換器でホール素子に供給する電流を可変するようにしたので、温度の影響を受けないで、より高い精度で磁気を検出することができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の制御方法の他の実施の形態は、上記構成に加え、磁気センサ毎の磁束密度に対するホール出力電圧のバラつきを補正する係数を格納し、その計数に基づいて磁気センサ毎のバラつきを補正することを特徴とする。
上記構成によれば、固体毎の差を不揮発性メモリに記録し、これをホール素子に供給する電流を可変するようにしたので、固体毎のバラつきのない、より高い精度で磁気を検出することができる。
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明にかかる磁気センサ装置の一実施例における構成を示すブロック図である。
同図において、図7に示したブロック図と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
図1に示した装置と図7に示した従来の装置との相違点は、反転回路5の出力を入力しデジタル値に変換するA/D変換器13、変換されたデジタル値よりD/A変換器11に設定すべきデジタル値を算出するCPU12、およびCPU12により設定されたデジタル値をアナログ電圧に変換し電圧−電流変換器2に電圧を送出するD/A変換器11を内蔵したワンチップマイコン10を新たに設けたことである。
次に以上のように構成された磁気センサ装置の動作について説明する。
D/A変換器11からの出力電圧は電圧−電流変換回路2によってD/A変換器1の出力電圧に正比例する大きさの電流に変換され、ホール素子3の制御電流として電流端子T1に入力される。
ホール素子3は電流端子T1,T2と直交するように配置された出力端子T3,T4を有する。電流端子T1,T2方向およびT3,T4方向と直交する方向から加えられる磁界によって発生する磁束密度と電流端子T1,T2間を流れる制御電流との積に正比例する(1)式で与えられる大きさのホール電圧Vhを出力端子T3,T4間に生じる。
演算回路4は出力端子T3,T4間に生じたホール電圧Vhの同相成分を除去して制御電流と磁束密度との積に比例する電圧を出力し、この電圧は反転回路5において極性が反転されて外部へ出力される。またこの反転回路5の出力はA/D変換器13により電圧から電圧に比例したデジタル値に変換されCPU12に入力される。入力されたデジタル値を元に、CPU12はD/A変換器11に送出すべきデジタル値を算出し、D/A変換器11にデジタル値を送出し、D/A変換器11は入力されたデジタル値に比例した出力電圧を電圧−電流変換回路2に入力する。
ここでCPU12での演算処理に関して説明する。
D/A変換器13の設定を一定値とした場合、D/A変換器13の出力電圧は一定電圧となる為、ホール素子3の出力電圧との関係は磁束密度が小さい領域で非線形であることから、先に説明した図8のごとく、ホール電圧誤差が生じる。したがって、ホール素子3の制御電流すなわちD/A変換器11の出力電圧を図2のごとく変化させれば、前述の誤差と打消しあって、ホール素子の出力電圧は図3のごとく誤差が小さくなる。
尚、図3は、図1に示した磁気センサ装置に用いられるホール素子の磁束密度とホール電圧誤差との関係を示す図である。
例えばホール素子3の磁束密度に対する出力電圧特性が3次関数(y=ax3+bx2+cx+d、a≠0)であった場合、CPU12でその逆極性の3次関数(y=−ax3−bx2−cx−d、a≠0)でD/A変換器13に送出するデータを演算すれば良い。
式(1)の場合で説明すると、Rが磁束密度小の部分で1/X(X≠0)倍になる場合は、電流密度をX倍にすればVhは正しく求まる。
尚、図2、図3、図8において実線と破線とは、最大磁束密度点を境に正側と負側の挙動を示したものである。
図4は、本発明にかかる磁気センサ装置の他の実施例における構成を示すブロック図である。
図4に示した磁気センサ装置と図1に示した磁気センサ装置との相違点は、温度センサ15と温度センサの出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換器15とを新たに設けたことである。
次に以上のように構成された磁気センサ装置の動作について説明する。
D/A変換器11からの出力電圧は電圧−電流変換回路2によってD/A変換器11の出力電圧に正比例する大きさの電流に変換され、ホール素子3の制御電流として電流端子T1に入力される。ホール素子3は電流端子T1,T2と直交するように配置された出力端子T3,T4を有し、電流端子T1,T2方向およびT3,T4方向と直交する方向から加えられる磁界によって発生する磁束密度と電流端子T1,T2間を流れる制御電流との積に正比例する(1)式で与えられる大きさのホール電圧Vhを出力端子T3,T4間に生じる。
演算回路4は出力端子T3,T4間に生じたホール電圧Vhの同相成分を除去して制御電流と磁束密度の積に比例する電圧を出力し、この電圧は反転回路5において極性が反転されて外部へ出力される。またこの反転回路5の出力はA/D変換器13により電圧から電圧に比例したデジタル値に変換されCPU12に入力される。温度センサ15の出力電圧はA/D変換器15によりデジタル値に変換されCPU12に入力される。入力されたデジタル値をもとにして、CPU12はD/A変換器11に送出すべきデジタル値を算出し、D/A変換器にデジタル値を送出し、D/A変換器は入力されたデジタル値に比例した出力電圧を電圧−電流変換回路2に入力する。
ここで、CPU12での演算に関して説明する。
磁束密度が小さい領域で非線形となってしまうのを打消すD/A変換器11の出力電圧制御は実施例1と同様に図2のごとく変化させれば良い。
尚、図2は、図1に示した磁気センサ装置に用いられるホール素子の磁束密度とD/A変換器出力電圧との関係を示す図である。
更に、ホール素子の出力電圧は図9のごとく変化してしまうので、ホール素子3の制御電流すなわちD/A変換器11の出力電圧を図5のごとく変化させれば、前述の誤差と打消しあって、ホール素子の出力電圧は誤差が小さくなる。
尚、図5は、図4に示した磁気センサ装置の周囲温度とD/A変換器出力電圧との関係を示す図である。また、図9は、図7に示した磁気センサ装置の周囲温度とホール素子出力電圧との関係を示す図である。
ホール素子3の温度に対する出力電圧特性が1次関数(y=ax+b、a≠0)であった場合、その逆極性の1次関数でD/A変換器11に送出するデータを演算すれば良い。
式(1)で言うと、Rが磁束密度小の部分で1/X倍になり、かつ温度により1/Yになる場合は、電流密度JをX・Y倍に設定するとVhは正しく求まる。
尚、図4では電圧−電流変換回路2を配した構成としているが、温度変動を補正することができるので、電圧−電流変換回路2を排除し、ホール素子3を定電圧駆動する構成としても良い。
図6は、本発明にかかる磁気センサ装置の他の実施例における構成を示すブロック図である。
図6に示した磁気センサ装置の図4に示した磁気センサ装置との相違点は、データを保持する不揮発性のメモリ16を新たに設けたことである。
式(1)において、ホール係数Rはホール素子の固体毎に異なってしまう。また電流密度JもD/A変換器11の電圧バラつきや電圧−電流変換器2のゲインバラつきあるいはホール素子3の電流端子T1,T2間の内部抵抗のバラつきにより、異なってしまう。したがって磁気センサ装置毎に磁束密度に対する出力電圧が異なってしまう。この出力電圧が異なる点を回避するために、ある磁束密度、ある温度、D/A変換器11のある設定での一定条件の元で、磁気センサ装置の出力電圧を測定し、その電圧が所定の電圧に対して何倍(Z倍)大きいかを算出し、その逆数(1/Z)を不揮発性メモリ16に記録する。
CPU12は不揮発性メモリ16から、その逆数(1/Z)を読み出し、D/A変換器11に送出するデータを、その逆数(1/Z)倍して出力する。この逆数(1/Z)倍したデータに対して、先述した磁束密度小の部分での補正、および温度の補正を施して、D/A変換器11に送出するデータを算出し、D/A変換器11に送出することで、磁気センサ毎のバラつきを排除することができる。
尚、図1、図4、図6では、磁気センサ装置の出力として、電圧出力端子を用意しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電圧出力の代わりに、A/D変換器13を介してデジタル値に変換されCPUに送出されたデータをCPUを介してデジタルデータとして送出する構成としても良い。
〔作用効果〕
本実施例によれば、磁気センサ装置の出力をA/D変換したデータを元に、CPU介在してD/A変換器でホール素子に供給する電流を変化させるようにしたので、磁界強度と出力電圧との関係が非線形な場合かつ、磁界強度が直流の場合でも交流の場合でも、高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置を提供することができる。また、特許文献1に記載の発明では可変抵抗素子を別途用意する必要があり、高価となるのに対し、本実施例では一般の装置に、表示用や操作用に搭載されているワンチップマイコン(CPU、A/D変換器、D/A変換器)の機能を使用することが出来るので、コストの新規発生を抑えることができる。
本実施例によれば、温度センサの出力を元に、CPUを介在してD/A変換器でホール素子に供給する電流を可変するようにしたので、温度の影響を受けないで、より高い精度で磁気を検出することができる磁気センサ装置を提供することができる。
本実施例によれば、固体毎の差を不揮発性メモリに記録し、これをCPUを介在してD/A変換器でホール素子に供給する電流を変化させるようにしたので、固体毎のバラつきのない、より高い精度で磁気を検出することができる。
本発明は、ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサおよび磁気センサを用いて位置検出を行う位置センサに利用することができる。
本発明にかかる磁気センサ装置の一実施例における構成を示すブロック図である。 図1に示した磁気センサ装置に用いられるホール素子の磁束密度とD/A変換器出力電圧との関係を示す図である。 図1に示した磁気センサ装置に用いられるホール素子の磁束密度とホール電圧誤差との関係を示す図である。 本発明にかかる磁気センサ装置の他の実施例における構成を示すブロック図である。 図4に示した磁気センサ装置の周囲温度とD/A変換器出力電圧との関係を示す図である。 本発明にかかる磁気センサ装置の他の実施例における構成を示すブロック図である。 従来の磁気センサ装置のブロック図である。 図7に示した磁気センサ装置のホール素子における磁束密度とホール電圧誤差との関係を示す図である。 図7に示した磁気センサ装置の周囲温度とホール素子出力電圧との関係を示す図である。
符号の説明
2 電圧−電流変換回路
3 ホール素子
4 演算回路
5 反転回路
10 ワンチップマイコン
11 D/A変換器
12 CPU
13 A/D変換器
OP1 オペアンプ
R1〜R4 抵抗器
T1、T2 電流端子
T3、T4 出力端子

Claims (8)

  1. ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサ装置において、
    前記ホール素子の磁束密度の変化に対する前記ホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、前記ホール素子の電源電圧を制御するワンチップマイコンを備えたことを特徴とする磁気センサ装置。
  2. 請求項1記載の磁気センサ装置において、
    前記ワンチップマイコンは、
    前記ホール素子の出力電圧に基づいて前記ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消して補正する為に前記ホール素子の供給電流を可変可能なD/A変換器と、
    前記ホール素子の出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換器と、
    前記デジタル値に基づき、前記D/A変換器に前記ホール素子の磁束密度の変化に対する前記ホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御するCPUとを備えたことを特徴とする磁気センサ装置。
  3. 請求項1または2記載の磁気センサにおいて、
    温度センサと、前記温度センサの出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換器とを備え、
    前記ワンチップマイコンは、前記ホール電圧誤差を打消す設定に対し、更に温度によって発生するホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御し、かつ温度によるホール素子の誤差を補正することを特徴とする磁気センサ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載の磁気センサにおいて、
    磁気センサ毎の磁束密度に対するホール出力電圧のバラつきを補正する係数を格納する不揮発性メモリを更に備え、
    前記ワンチップマイコンは、その係数に基づいて磁気センサ毎のバラつきを補正することを特徴とする磁気センサ装置。
  5. ホール素子を用いて磁界強度を検出する磁気センサ装置の制御方法において、
    前記ホール素子の磁束密度の変化に対する前記ホール電圧誤差を打消す設定値を演算により求め、前記ホール素子の電源電圧を制御することを特徴とする磁気センサ装置の制御方法。
  6. 請求項5記載の磁気センサ装置の制御方法において、
    前記ホール素子の出力電圧に基づいて前記ホール素子の磁束密度の変化に対するホール電圧誤差を打消して補正する為に前記ホール素子の供給電流を変化させ、
    前記ホール素子の出力電圧をデジタル値に変換し、
    前記デジタル値に基づき、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する前記ホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御することを特徴とする磁気センサ装置の制御方法。
  7. 請求項5または6記載の磁気センサの制御方法において、
    前記ホール電圧誤差を打消す設定に対し、更に温度によって発生するホール電圧誤差を打消す設定を演算により求め、前記ホール素子の磁束密度の変化に対する出力電圧特性を制御し、かつ温度による前記ホール素子の誤差を補正することを特徴とする磁気センサ装置の制御方法。
  8. 請求項5から7のいずれか1項記載の磁気センサの制御方法において、
    磁気センサ毎の磁束密度に対するホール出力電圧のバラつきを補正する係数を格納し、
    その計数に基づいて磁気センサ毎のバラつきを補正することを特徴とする磁気センサ装置の制御方法。
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