JP2023032274A - コラム端部加工装置 並びにこれを用いたコラム端部加工方法 並びにコラム端部加工装置に適用されるビード加工機 - Google Patents
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Abstract
Description
因みに、このような内面溶接ビードを除去する必要性は、前述したダイアフラム等の他の部材との間に隙間が生じないよう、且つ溶材が充分隙間を埋められるようにするために角枠状の裏当て金をコラム端部に内嵌め状に取り付けるためである。
具体的には、一例として図10に骨格的に示すように、まず長尺材から所望の長さ寸法に切断されたワークWに、開先加工機による開先加工を施した後(図10(a))、開先加工機から移動させ、クレーン装置Cによって持ち上げて、断面視で上下反転させていた(図10(b))。ここでワークWを上下反転させる目的について説明する。ワークWは、前述した通り溶接した面が、完全な平滑(平坦)ではないため、開先加工を行うにあたっては、ワークWの安定支持のためビード部Wbが発生する面を上面となるように(もしくはビード部Wbが下面とならないように)設定している。一方、ビード除去作業は、作業者による手作業で行うため、内面のビード部Wbが下方に位置するにようにワークWを反転させなければならなかった。
そして、このようにして裏当て金Uが設けられたワーク端部にダイアフラムDPを仮取り付け状態にあてがい(図10(f))、その後、前記開先を埋めるようにダイアフラムDPとワークWとを溶接固定するものであった(図10(g))。
このような従来手法は、ワーク端部の開先加工とビード除去加工という異なる加工を別々に行ない、且つそのためにはワークWをクレーン操作で上下反転する作業を必要とした上、ビード除去加工は手作業で行うものであり、加工効率を上げるにも一定の限界があった。
しかしながら、この着想の段階では、あくまで開先加工と、ビード除去加工とは異別の加工として認識され、両者を有機的に組み合わせるための工夫はされていなかった。すなわちビード除去装置単独で使用することを前提としていたため、ビード除去作業以外の他作業、例えば開先作業等と組み合わせ、ワークを連続搬送すること等についての具体的配慮等はなされていなかった。
フレームと、このフレームに支持される開先加工機と、加工対象のワークを保持するクランプ装置とを具え、前記開先加工機は、中央部にワーク通過口を具えた回動フレームと、このワーク通過口を挟んで対向して回動フレームに支持される一対の開先カッタユニットとを具えて構成され、回動フレーム中央部のワーク通過口に、搬送装置に支持されたワークを通過させるとともに、前記クランプ装置でワークを保持した状態で、ワーク端縁部に開先カッタユニットにおける開先カッタ本体を対向的に作用させ、回動フレームを回動させることによって、ワーク端部全周に開先加工を行うコラム端部加工装置であって、
この装置は、前記開先加工機に併設されるようにビード加工機を具えるものであり、このビード加工機は、ビードカッタ本体を具え、このビードカッタ本体をワーク内面のビード部に作用させて、当該ビード部を除去する構成であることを特徴として成るものである。
前記コラム端部加工装置は、同仕様のものが第1のコラム端部加工装置・第2のコラム端部加工装置として、ワークの搬送方向において対向的に一対組み合わせて設けられ、ワークの実加工にあたっては、ワークを一方向に移動させながらワークの前後両端部に対し、開先加工機による開先加工と、ビード加工機によるビード除去加工とを順次行うことができる構成であることを特徴して成るものである。
前記ビード加工機は、前記クランプ装置を支持するクランプ装置フレームに固定状態に取り付けられるアダプタフレームと、このアダプタフレームに対し移動自在に支持される基部フレームと、この基部フレームに対し移動自在に支持される中継フレームと、この中継フレームに対し移動自在に支持されるカッタフレームとを具え、且つこのカッタフレームには、ビードカッタ本体を具えたビード除去ユニットが搭載されるものであり、
これら移動自在の三フレーム部材によって、前記ビード除去ユニットが三次元方向に移動できる構成であることを特徴として成るものである。
前記基部フレームは、アダプタフレームに対し昇降自在に支持され、
また中継フレームは、基部フレームに対しワークの搬送方向に沿って進退自在に支持され、
更にまたカッタフレームは、中継フレームに対し、ワーク搬送方向と直交する方向に横行自在に支持され、ビード除去ユニットを三次元方向に移動できるように構成したものであり、
なお且つカッタフレームは、中継フレーム下面に設けられるとともにカッタフレームに搭載されるビード除去ユニットにおけるビードカッタ本体とそのスピンドルケースとは、下方に干渉部材を具えない構成であることを特徴として成るものである。
前記ビード加工機は、ビードカッタ本体の近傍に、ワークにおけるビード除去部位を検出するビードセンサプローブを具えていることを特徴として成るものである。
前記ビード加工機は、ビード除去加工の際、ワークの肉厚を一定とするようにビードカッタ本体の移動軌跡が設定されることを特徴として成るものである。
前記開先加工機とビード加工機との間には、ワークのクランプ装置が設けられ、
このクランプ装置は、開先加工機による開先加工と、ビード加工機によるビード除去加工とのいずれの加工時にも共用的にワークをクランプする構成であることを特徴として成るものである。
前記請求項2から7のいずれか1項記載のコラム端部加工装置を用いて、ワークの端部を加工する方法であって、
この方法は、搬送装置によりコラム端部加工装置にワークを進入させ、第一工程で、ワークが進入する側の前方先端部に、第1のコラム端部加工装置における開先加工機を作用させて、ワーク先端周縁に開先加工を施し、
次いで搬送装置により、ワークを更に前進移動させて、第二工程・第三工程を行うものであり、前記第1・第2の各コラム端部加工装置における各ビード加工機のいずれかに先に臨んだワーク端部に対し、当該いずれかのビード加工機を作用させて、第二工程となるビード除去加工を行い、次いで搬送装置によりワークを更に前進移動させて、他のワーク端部を他のビード加工機に臨ませて、第三工程となるビード除去加工を行い、
次いで第四工程において、搬送装置によりワークを更に前進移動させ、ワーク後端部に、第2のコラム端部加工装置における開先加工機を作用させて、ワーク後端周縁に開先加工を施すことを特徴として成るものである。
前記ワークの長さ寸法が前後一対のビード加工機の設置間隔より短い場合、
第二工程では、第1のコラム端部加工装置におけるビード加工機によって、ワーク後端側のビード部を除去し、且つ第三工程では、第2のコラム端部加工装置におけるビード加工機によって、ワーク前端側のビード部を除去することを特徴として成るものである。
前記ワークの長さ寸法が前後一対のビード加工機の設置間隔より長い場合、
第二工程では、第2のコラム端部加工装置におけるビード加工機によって、ワーク前端側のビード部を除去し、且つ第三工程では、第1のコラム端部加工装置におけるビード加工機によって、ワーク後端側のビード部を除去することを特徴として成るものである。
前記ビード加工機によるビード除去加工においては、ワークの肉厚を一定とするように、ビードカッタ本体の移動軌跡を設定することを特徴として成るものである。
前記第1のコラム端部加工装置における開先加工とビード除去加工とにおいては、加工中のワーク保持は、同じクランプ装置によって共通して行うものであり、
且つ第2のコラム端部加工装置における開先加工とビード除去加工とにおいては、加工中のワーク保持は、他のクランプ装置によって共通して行うことを特徴として成るものである。
前記請求項1から7のいずれか1項記載のコラム端部加工装置に適用され、ワークの端部における内面ビードを除去するためのビード加工機であって、このビード加工機は、クランプ装置を支持するクランプ装置フレームに固定状態に取り付けられるアダプタフレームと、このアダプタフレームに対し移動自在に支持される基部フレームと、この基部フレームに対し移動自在に支持される中継フレームと、この中継フレームに対し移動自在に支持されるカッタフレームとを具え、且つこのカッタフレームには、ビードカッタ本体を具えたビード除去ユニットが搭載されるものであり、
これら移動自在の三フレーム部材によって、前記ビード除去ユニットが三次元方向に移動できる構成であることを特徴として成るものである。
前記基部フレームは、アダプタフレームに対し昇降自在に支持され、
また中継フレームは、基部フレームに対しワークの搬送方向に沿って進退自在に支持され、
更にまたカッタフレームは、中継フレームに対し、ワーク搬送方向と直交する方向に横行自在に支持され、ビード除去ユニットを三次元方向に移動できるように構成したものであり、
なお且つカッタフレームは、中継フレーム下面に設けられるとともにカッタフレームに搭載されるビード除去ユニットにおけるビードカッタ本体とそのスピンドルケースとは、下方に干渉部材を具えない構成であることを特徴として成るものである。
前記ビード除去ユニットにおけるビードカッタ本体の近傍には、ワークにおけるビード除去部位を検出するビードセンサプローブを具えていることを特徴として成るものである。
前記ビード加工機は、ビード除去加工の際、ワークの肉厚を一定とするようにビードカッタ本体の移動軌跡が設定されることを特徴として成るものである。
そして、これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
本発明のコラム端部加工装置Mは、一例として図1・図2に示すように、フレーム1と、このフレーム1に支持される開先加工機2と、加工対象となるコラム等のワークWを保持するクランプ装置4とを具える。
開先加工機2は、フレーム1に対して回動自在に支持されるものであり、中央部にワーク通過口25を具えた回動フレーム24と、このワーク通過口25を挟んで対向的に回動フレーム24に支持される一対の開先カッタユニット3とを具えて構成される。
そして回動フレーム24の中央部のワーク通過口25に、搬送装置6に支持されるワークWを通過させるとともに、ワーク端縁部に開先カッタユニット3における開先カッタ本体32(図6・図7参照)を対向的に作用させ、回動フレーム24を回動させることにより、ワーク端部全外周に開先加工を行う。
まずフレーム1について説明する。
フレーム1は、大別すると開先加工機フレーム11と、クランプ装置フレーム12と、連結フレーム13と、アダプタフレーム15とを具える。開先加工機フレーム11と、クランプ装置フレーム12とは、一例として上記図1に示すように、矩形枠状ないしは門形フレーム状に構成され、これらが連結フレーム13によって前後方向に連結されて、全体として立体格子状に形成される。
またクランプ装置フレーム12に対しては、ビード加工機5のフレーム部材を構成するアダプタフレーム15を連結するものであって、このアダプタフレーム15については、ビード加工機5の説明において詳細に説明する。
図中符号「3M」は、カッタモータであり、開先カッタユニット3の前記カッタマウント28に対してユニットケーシング31内に伝達部材を適宜配置し、これら伝達部材を介して、開先カッタ本体32を駆動する。この開先カッタ本体32は、カッタモータ3Mよりも更にワーク通過口25寄りに設けられている。また開先カッタ本体32の形状は、自由端側を窄まり状とした円錐台形状であり、その先端部には倣いローラ33を具える(図6-1(a)の拡大図参照)。
クランプ装置4は、一例として図5に示すように、前記クランプ装置フレーム12に支持されるものであって、まず左右一対の側部クランプ41が設けられる。この一対の側部クランプ41は、クランプボディ42がリニアガイド43によって、横方向(左右方向)にスライド自在に構成され、その駆動は、図示を省略する側部クランプシフタによって成される。もちろんワークWを固定する際には、側部クランプシフタを作動させて、左右のクランプボディ42を接近させて、側部クランプ41間にワークWを挟み込むようにするものである。
更にクランプ装置4は、上方にワークWの上部を押さえ込む上部クランプ45を具えるものであり、この上部クランプ45は、クランプ片46を下端部に具え、これをシフトシリンダ(図示略)によって昇降シフトする。ここでもワークWの固定を図る際には、シフトシリンダを作動させて、上部クランプ45を下降させ、クランプ片46でワークWの上部を押さえるようにするものである。
ビード加工機5は、アダプタフレーム15を支持部材とするものであり、このアダプタフレーム15から説明する。
アダプタフレーム15は、一例として図2~図5に示すように、ベース部フレーム15aを下方に具えるとともに、その上方に各種制御機器等を収納し得る筐体部フレーム15bが積み重なり状に設けられて構成される。更に前記ベース部フレーム15aは、ベース接続フレーム15cがクランプ装置フレーム12側に延びるように構成されて、クランプ装置フレーム12との固定ができるように構成されている。同様に前記筐体部フレーム15bも、その上端側に上部接続フレーム15dを具えている。このようなアダプタフレーム15をビード加工機5の基本的な支持部材とする。
なお、本実施例では接続搬送コンベヤ61は幅広状に形成され、クランプコンベヤ62及び中間退去コンベヤ63は幅狭状に形成されている。
ここで接続搬送コンベヤ61は、端部加工前のワークWをコラム端部加工装置Mに送り込むコンベヤと、端部加工が成されたワークWをコラム端部加工装置Mから次工程に送り出すコンベヤとに分けられ、これらを区別する場合には前者を搬入側コンベヤ61Aとし、後者を搬出側コンベヤ61Bとして区別する。
また中間退去コンベヤ63は、一例として図6に示すように、退去案内フレーム64に対し回動自在に一端側が支持され、開先加工機2における加工時には、実際の加工つまり開先カッタユニット3の回り込み動作の妨げにならないように、ワーク搬送姿勢から退去し得るように構成されている。なお、この退去シフト自体は、図2中の退去シフトシリンダ65によって成される。また、中間退去コンベヤ63についても、搬入側と搬出側とで区別する場合には、搬入側を中間退去コンベヤ63A、搬出側を中間退去コンベヤ63Bとして区別する。
またワークWの搬送方向において前後一対設けられた開先加工機2を区別する場合には、第1のコラム端部加工装置MAにおける開先加工機を2Aとし、第2のコラム端部加工装置MBにおける開先加工機を2Bとする。また同様に、前後一対のビード加工機5を区別する場合には、第1のコラム端部加工装置MAにおけるビード加工機を5Aとし、第2のコラム端部加工装置MBにおけるビード加工機を5Bとする。なお、クランプ装置4も、第1のコラム端部加工装置MAに設けられるものと、第2のコラム端部加工装置MBに設けられるものとの二基設けられ、これらを区別する場合には各々4A、4Bの符号を付して区別する。因みにクランプ装置4Aは、第1のコラム端部加工装置MAにおけるビード加工機5A及び開先加工機2Aにおいて共通してワークWを固定するものである。またクランプ装置4Bは、第2のコラム端部加工装置MBにおけるビード加工機5B及び開先加工機2Bにおいて共通してワークWを固定するものである。
なお、説明にあたってはワークWの長さLが、第1のビード加工機5A~第2のビード加工機5Bの設置間隔Dよりも短い寸法のワークW(短寸材と称することがある)を加工する場合についてまず説明し(L<D)、その後、ワークWの長さLが、一対のビード加工機5の設置間隔Dよりも長い寸法のワークW(長寸材と称することがある)を加工する場合について説明する(L>D)。
因みに、ワークWが短寸材の場合(L<D)には、一例として図9に示すように、第一工程がワーク前端部の開先加工となり、第二工程がワーク後端側のビード除去加工となる。また第三工程がワーク前端側のビード除去加工となり、第四工程がワーク後端部の開先加工となる。そして、これら第一工程~第四工程までが、ワーク端部加工の実質的な加工工程となり(実加工と称することがある)、この実加工にあたってワークWは全て前進移動するように各工程間に送られる。逆に言えば、実加工以外の準備工程においては、実加工を円滑且つ確実に行うためにワークWを一旦後退させることがある。
(1)ワークについて
ワークWたるコラムの一例としては、断面矩形状の建築、構築用の鋼鉄製構造部材であり、コラム端部加工装置Mに搬送されてくる段階では、既に所定の設計に従った長さ寸法に切断された状態で供給される。
またコラム端部加工装置Mに搬送されてくるワークWは、接続搬送コンベヤ61(搬入側コンベヤ61A)上でビード部Wbを上向きとした姿勢で搬入される。なお、ビード部Wbを上方に位置させた姿勢は、コラム端部加工の全工程において維持される。
次に、コラム端部加工装置Mの始発状態について説明する。
まず中間退去コンベヤ63は、例えば図6-1(a)に示すように、ほぼ垂直に跳ね上がった状態を初期姿勢(基本姿勢)とし、このものはワークWの搬送面より下方で且つ中央寄りの位置を回動中心として退去案内フレーム64に支持されている。このように中間退去コンベヤ63は、搬入側端部(または搬出側端部)を回動自由端とする跳ね上げ式として構成される。
また、昇降自在の回動フレーム24は、例えば下死点位置で待機している状態を初期の基本位置とし、この初期位置では、回動フレーム24(ワーク通過口25)の中心が、搬送装置6上に載置されたワークWの中心よりも低い位置に設定される。
具体的には、例えばビード加工機5では、ビード除去ユニット55を最大限上昇させ、その下方に、ワークWの搬入を妨げる部材が存在しないように設定される。
また開先加工機2では、開先カッタ本体32が中心から最も離反した状態で待機し、ワーク通過口25を最大限開口させた状態で待機するように設定される。
また、クランプ装置4についても側部クランプ41を充分拡開させるとともに、上部クランプ45も充分上方に退去させた状態としておき、ワークWの搬入を妨げないように設定される。
なおコラム端部加工装置Mとしてビード加工機5を併設せず、既存の開先加工のみを行うことができるコラム端部加工装置Mを適用した場合には、後付け状態にビード加工機5を設定する準備も必要となる。因みに、本発明にあっては、このように既存のコラム端部加工装置Mに対して、ビード加工機5を後付け改造することも可能であり、ユーザの装置導入の負担を軽減することができる。
(1)ワークの芯合わせ
まず、ワークWを接続搬送コンベヤ61(搬入側コンベヤ61A)によってコラム端部加工装置Mに送り込む。なお、この送り込みの際、搬入側コンベヤ61A上でワークWを一旦停止させ、左右から芯合わせ装置611によってワークWを挟み込み、ワークWのセンターを、コラム端部加工装置M(特に開先加工機2A)のセンターに合致させるものである(図6-1(a)参照)。
また回動フレーム24については、このものを下死点位置から上昇させ、ワーク進行方向から見て回動フレーム24の中心を、搬送装置6上のワークWの中心位置に合致させるものである。
このような設定後、ワークWは、前端部が搬入側コンベヤ61Aからクランプコンベヤ62に到るように搬送される。ここで両コンベヤの搬送高さは同じ高さに設定されているため、ワークWはスムーズにクランプコンベヤ62に移載される(図6-1(a)参照)。またワークWは、前端部が開先加工機2Aの開先カッタ本体32の待機位置に到るまで送り込まれる。
このようにしてワークWの前端部が、第1の開先加工機2Aの待機位置に到達したら、ワークWの搬送を一旦停止する。ここでワークWの前進を停止させるにあたっては、例えばクランプコンベヤ62の搬送面からストッパを突出させ、このストッパにワークWの前端を当接させて停止させるようにすれば、ワークWの前端部を常に同じ位置で停止させることができる。
ワークWの前進を停止させたら、今度は第1のクランプ装置4AによってワークWの固定を図る。具体的には、拡開させていた側部クランプ41を左右から中央側に接近させることによりワークWを左右両側から挟み込み、更には上方に退去させていた上部クランプ45を下降させてワークWを上方から押さえ込むようにクランプする。
(1)開先カッタ本体の接近(最初の切り込み切削)
このような準備工程を経た後、第一工程たる最初の開先加工、すなわちワーク前端部の開先加工が実施される。この際、一対の開先カッタユニット3は、一例として図7-1(a)に示すように、水平方向に対向した離反位置で待機しており、結果的に角管状のワークWに対しては、その両側面に開先カッタユニット3の開先カッタ本体32が作用して、そこから開先加工が行われる。
すなわち、ワークWの前端部において、ワークWの左右両側に離反した開先カッタ本体32は、一例として図7-1(b)に示すように、拡縮シフトシリンダ29の作用によって、中心側に接近し、ワークWの側面に当接する。その後、開先カッタ本体32は、更に互いに接近し合い、開先加工深さまでワークWを切り込むように切削する。この切削限界は、開先カッタ本体32の先端に設けられた倣いローラ33がワークWの側面に接することにより切削限界となり、それ以上の切削が進まないように構成されている(図6-1(a)の拡大図参照)。
このようにして開先カッタ本体32が、切削限界まで接近したら、開先カッタ本体32の回転駆動を継続しながら、一例として図7-1(c)~図7-2(g)に示すように、回動フレーム24を全体的に180度回転させて、開先カッタ本体32をワークWの前端縁周囲において順次移動させ、ワークWの前端縁周囲を対向的に削り込んで行く。この際、上記図7-1(c)に示すように、ワークWの中心と加工部位との寸法は、当初、順次拡大傾向を見せ、それぞれの開先カッタ本体32がワークWの頂点部に達するときに最大となるものであり、それに従った開先カッタユニット3の退去・接近が、前記拡縮シフトシリンダ29及び回動フレーム24の作用によって成される。このようにして回動フレーム24がほぼ180度回転すると、対向的に配置された一対の開先カッタ本体32が、ワークWの全周囲を切削加工するものである。
その後、対向的に設けられた開先カッタ本体32を互いに離反させることで、開先カッタ本体32のワークWへの圧接(食い込み)を解除するものである。
(1)クランプ解除
まず第一工程を行うために行っていたクランプ装置4AによるワークWの固定を解除する。具体的には、上方から押さえ込むようにしていた上部クランプ45を上方に退去させてワークWの押さえ込みを解除する。またワークWを左右両側から挟み込んでいた側部クランプ41を、両サイド側に離反させて、ワークWの挟み込みを解除する。
その後、一例として図6-1(b)に示すように、ワークWを一旦、搬入側に後退させ、ワーク前端部をクランプコンベヤ62上に位置させる。つまりワーク前端部がクランプコンベヤ62の先端から突出しないようにする。ここでワークWを搬入側に戻す理由は、この後、ワークWを再度、前進させる(搬出側に送る)が、そのためには一例として図6-2(c)に示すように、まず搬入側(前方側)の中間退去コンベヤ63Aを水平に回動させる必要があり、ワークWを戻さないと、水平姿勢に回動させる中間退去コンベヤ63Aの回動先端がワークWに当たってしまうためである。
逆に言えば、このような後退動作を入れることにより、中間退去コンベヤ63Aを水平に倒した際、ワーク前端部と干渉しないようにしたものである。
また、跳ね上げ状態の中間退去コンベヤ63Aを水平状態に回動させることに伴い、回動フレーム24を上昇させる(例えば上死点まで上昇させる)。これにより、水平姿勢に倒す中間退去コンベヤ63Aの回動先端部が回動フレーム24(ワーク通過口25)の内側開口縁に当たってしまうことを防止するものである。
その後、回動フレーム24は、90度戻される。
このような設定後、一例として図6-2(c)に示すように、跳ね上げ状態で待機させていた中間退去コンベヤ63を水平状態に回動させる。この際、ワークWの前端部は、上述したように、搬入側に退去した状態となっているため、中間退去コンベヤ63の回動自由端が、ワークWに干渉することはないし、回動フレーム24(ワーク通過口25)の内側開口縁に当たることもない。そして、中間退去コンベヤ63を水平姿勢に倒すことにより、ワークWの搬送経路がつながり、ワークWを搬出側に前進させることができるようになる。
次いで、搬送装置6を駆動させ、ワークWを前進させるが、この前進は、一例として図6-2(d)に示すように、ワークWの後端側がビード加工機5Aの待機位置に達した段階で停止される。
なお、この前進によって、ワークWの先端部が中間退去コンベヤ63Bに達する場合には、このときまでに中間退去コンベヤ63Bも水平状態に姿勢変更しておき、ワークWの保持・搬送を二基の中間退去コンベヤ63A・63Bによって安定的に且つ確実に行うことが好ましい。
もちろん中間退去コンベヤ63Bを水平状態に倒す際には、事前に開先加工機2Bの回動フレーム24を上昇させておき(例えば上死点まで上昇)、水平姿勢に倒す中間退去コンベヤ63Bが回動フレーム24(ワーク通過口25)の内側開口縁に当たることを確実に防止する必要がある。なお、この作動そのものは、中間退去コンベヤ63Aと同様であり、上記図6-2は、この状態を前提として図示している。
以上のようにしてワークWの前進を停止させたら、ここでもクランプ装置4AによってワークWの固定を図る。具体的には、拡開させていた側部クランプ41を左右から中央側に接近させることによりワークWを左右両側から挟み込み、更には上方に退去させていた上部クランプ45を下降させてワークWを上方から押さえ込むようにクランプする。
なお、ここでは第1のビード加工機5Aによるビード除去加工を行うにあたり、第1の開先加工機2Aによる開先加工時と同じクランプ装置4Aを適用するものである。そして、このようなクランプ装置4Aの共通化使用によって、装置構成の全体的なシンプル化を図り、装置全体の低コスト化・省スペース化を達成するものである。
(1)ビード除去ユニットをワーク後端部に移動
この第二工程では、上述したようにワーク後端部のビード除去加工を行う。そのため第1のビード加工機5Aにおけるビードカッタ本体56を、ワーク後端側のビード部Wbに作用し得るように適宜移動させるものである。具体的には、上記のようにクランプされたワークWに対し、ビード除去ユニット55のビードカッタ本体56がワークWの後端開口部からビード部Wbに臨むように、基部フレームたる昇降フレーム51の昇降移動と、中継フレーム52の前後移動と、カッタフレーム54の横行移動とを適宜組み合わせて、ビードカッタ本体56を所望位置に位置させるものである。
ビード部Wbを除去するにあたっては、まず当該除去作業に先立ち、ワークWにビードカッタ本体56を作用させる範囲、すなわちワークWに対するビードカッタ本体56の位置関係を設定するため、加工部位の形状計測を行う。なお、このような計測を必要とする理由は以下の通りである。
実際のワークWにおいてビード部Wb周辺の形状を見ると、一例として図8-1に誇張して示すように、ビード部Wbは、ワークWの溶接接合部において内側になだらかな隆起状を呈するとともに、ワーク外面は、幾分か溶接接合部(中央部)が凹陥したような形状を呈することがある。
このような状態で仮にビード部Wbの隆起部分を全て平面状に除去したとすると、その一部、多くは溶接接合部では、ワークWの肉厚が薄くなり、当然その部位の強度劣化は免れない。
このため、ビード除去加工にあたっては、あくまでワークWの当初の肉厚を確保することを優先して行うことが好ましい。具体的には、ワーク上面の凹陥部位では、ワーク内側のビード除去についても、ワーク外面の凹陥形状に倣うように切削すべく、ビードカッタ本体56の移動軌跡を設定する。
また、検出にあたっては、例えば図8-1の拡大図に示すように、センサによって、まずビード部Wbの隆起開始点の一方の点(例えば図中の「P1」)を検出し、次いでワークWの上面中央の凹陥状態(例えば図中の「Z」)を検出し、最後にビード部Wbの隆起開始点のもう一方の点(例えば図中の「P2」)を検出する。
ビード除去加工にあたっては、一例として上記図6-2(d)・図8-1に示すように、ビードカッタ本体56を、ワークWの後端開口部からワーク奥側に入り込むように進入させる。なお上記図6-2(d)は、ビードカッタ本体56が既にワークWの奥側に入り込んだ様子を図示している。
ワーク奥側に入り込んだビードカッタ本体56は、その後、一例として上記図8-1に示すように、ワーク内周面(非ビード部)に当接するまで、ワーク内を上昇する。そして、ワーク内周面との当接を感知した段階で、ビードカッタ本体56の上昇を停止させるように制御する。
ここでビードカッタ本体56がワーク内面に当接する位置は、ワークWの板厚の下限を下回らないように設定される。因みに、図8-1中の「α値」が、ワークWの板厚の下限を下回らないように設定する、余厚み寸法を示している。
その後、上記図8-1に示すように、ビードカッタ本体56を左右方向に移動(横行移動)させ、ワーク内面のビード部Wbを除去する。もちろん、ビードカッタ本体56の横行移動は、カッタフレーム54の横行動作によって成される。
ただし、ビード部Wbの除去は、上述したようにワークWの肉厚を一定に維持することを優先して行われるため、例えばワークWの上面が凹陥状態となっている場合には、ビードカッタ本体56の横行移動は、単に水平に移動させるのではなく、図8-1の拡大図において太い破線で示すように、幾らか上下方向にも移動させ、ワーク上面の凹陥状態を倣うような横行移動(移動軌跡)となる。
もちろん、ビードカッタ本体56の横行移動の終了位置がビード除去加工の終了点となる。
また、このようなビード除去加工にあたっては、ビード除去ユニット55のワーク端部センサ58をワークWの端部に当接させて加工が行われる。
ビード除去加工後、ビードカッタ本体56は、まずワーク内面から幾らか下降して、ワークWの内面から離反する。その後、ビードカッタ本体56は、ワークWの後端開口部からワークWの外側に退去するように引き出されるものであり、最終的には、次なるワークWの搬入を妨げない位置(例えば初期退去位置)に戻るものである。
(1)第三工程と、第2のビード加工機5Bの状態
第三工程は、ワーク前端側のビード部Wbを除去する工程であるため、これに先立ち第二工程で行っていたワークWのクランプ固定を解除したり、第三工程を行う位置までワークWを前進させたりする等の準備工程が行われる。
また、ワーク前端側のビード除去加工は、第2のビード加工機5Bによって行われるが、ビード加工機5Bのビード除去ユニット55も予めワークWの送り込み(搬送)に支障がないよう、搬送面から充分退去(上昇)した位置に設定されている(待機している)。
第二工程のために行っていたクランプの解除操作、すなわちクランプ装置4Aにより行っていたワークWの固定解除操作は、上記と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、このようなクランプ固定解除後に、ワークWを前進させる。
ワークWを前進させるにあたり、中間退去コンベヤ63Bは、一例として図6-3(e)に示すように、水平状態に設定されることから、第2の開先加工機2Bの回動フレーム24も予め上昇位置(例えば上死点位置)で待機させるものである。もちろん、中間退去コンベヤ63を水平状態とすれば、ワークWの搬送経路がつながるため、ワークWをそのまま第三工程に向けて前進させることができる。
このワークWの前進は、ワーク前端側が第2のビード加工機5Bに達するまで行われ、ここに達した段階でワークWの搬送が一旦停止される。
以上のようにしてワークWの前進を停止させたら、ここでは第2のクランプ装置4BによってワークWの固定を図る。具体的には、第1のクランプ装置4Aの固定操作と同様に、拡開させていた側部クランプ41を左右から中央側に接近させることによりワークWを左右両側から挟み込み、更には上方に退去させていた上部クランプ45を下降させてワークWを上方から押さえ込むようにしてワークWを固定する。
(1)ビード除去ユニットをワーク前端部に移動
ここでも上述した第二工程と同様に、第2のビード加工機5Bにおけるビードカッタ本体56を、ワーク前端側のビード部Wbに作用し得るように適宜移動させるものである。
ビード除去加工を行うにあたっては、一例として上記図6-3(e)・図8-1に示すように、ビードカッタ本体56を、ワークWの前端開口部からワーク奥側に入り込むように進入させる。
なお、ビード部Wbを除去する際の形状検出やビードカッタ本体56の動作(操作)、あるいは加工後にビードカッタ本体56を初期位置に戻す動作等も、上述した第二工程と同様であるため、詳細な説明は省略する。
(1)第四工程と、第2の開先加工機2Bの状態
第四工程は、ワーク後端部の開先加工を行う工程であるため、その前に第三工程で行っていたワークWのクランプを解除し、第四工程を行うためにワークWを前進させる等の準備工程を行う。
また、ワーク後端部の開先加工は、第2の開先加工機2Bによって行われるが、開先加工機2Bにおける一対の開先カッタ本体32も予めワークWの受け入れ(搬送)に支障がないように、中心から充分離反した状態に設定される(待機している)。
クランプ装置4Bの固定解除後、ワークWを前進させる。この際、一例として図6-3(f)に示すように、当該ワークWの前進に伴い、当該ワークWの後端部が、搬入側の中間退去コンベヤ63A上を通過したら、中間退去コンベヤ63Aを跳ね上げ状態とし、次に加工するワークWの搬入を受け入れ得る状態、つまり上記図6-1(a)に示す状態にすることが好ましい。
また第四工程に向けて前進させているワークWの後端部が、搬出側の中間退去コンベヤ63B上を通過したら、一旦、当該ワークWの前進を停止させた後、一例として図6-4(g)に示すように、中間退去コンベヤ63Bを跳ね上げ状態とする。もちろん、中間退去コンベヤ63Bを跳ね上げ状態とする際には、事前に第2の開先加工機2Bにおける回動フレーム24(ワーク通過口25)を上昇させておき(例えば上死点に上昇)、跳ね上げる中間退去コンベヤ63Bの回動自由端が回動フレーム24と干渉しないようにしておくものである。
なお、この段階で搬出側の中間退去コンベヤ63Bを跳ね上げる理由は、この後、ワークWを後退させて、ワーク後端部の開先加工を行うが、中間退去コンベヤ63Bを跳ね上げないと、開先カッタ本体32がワークWの下方まで回り込めないためである。すなわち中間退去コンベヤ63Bを跳ね上げることによって、開先カッタ本体32が、中間退去コンベヤ63Bと干渉することなく、ワークWの下方に回り込むことができるようにするのである。
中間退去コンベヤ63Bを跳ね上げた後、回動フレーム24を下死点まで下降させ、この状態で、一例として図6-4(h)に示すように、ワークWを一旦後退させる。この後退は、ワークWの後端部が、第2の開先加工機2Bの加工位置に到達するまで行われ、ここに到達したら、ワークWの後退搬送は停止となる。また、この状態でワークWの後端部は、クランプコンベヤ62の後端から突出するようになり、突出したワークWの後端部下方に、何も存在しない状態となる。すなわち、この状態で開先カッタ本体32が、ワークWの下方に回り込むスペースが確保されるのである。
次いで、ワークWをクランプし、その後、回動フレーム24を適宜上昇させ、回動フレーム中心をワーク中心に合致させる高さ設定が成される。
また、ここでも第2の開先加工機2Bによる開先加工を行うにあたり、第2のビード加工機5Bによるビード除去加工時と同じクランプ装置4Bを適用するものである。そして、このようなクランプ装置4Bの共通化使用によって、装置構成の全体的なシンプル化を図り、装置全体の低コスト化・省スペース化を達成するものである。
(1)開先カッタ本体による開先加工
このような準備工程を経た後、第四工程たるワーク後端部の開先加工が実施される。なお、一対の開先カッタユニット3の作動(操作)態様は、前述した第一工程たるワーク前端部の開先加工と同様であるため、詳細な説明は省略する。
因みに、このような開先加工において、一対の開先カッタユニット3が、ワークWの後端部下方まで回り込むものであるが、搬出側の中間退去コンベヤ63Bは、上述したように跳ね上げ状態となっているため、開先カッタユニット3がワークWの後端部下方まで回り込んでも、中間退去コンベヤ63Bと干渉しないものである。
また、この第四工程では、搬入側コンベヤ61A上で待機していたワークW、すなわち上記図6-3(f)において仮想線で示したワークWを前進させ、このものに第一工程たるワーク前端部の開先加工を施すものである。
(1)クランプ解除
以上のようにして後端部の開先加工が終了したワークWは、前後両端部の開先加工及びビード除去加工が全て終了するため、クランプが解除された後、次工程に搬出される。
なお、上記説明では二基の中間退去コンベヤ63A・63Bの初期姿勢を、跳ね上げ状態としたが、水平状態に設定することもできる。また回動フレーム24の初期位置(上下方向の高さ位置)も、回動フレーム24の中心が、搬送装置6上のワークWの中心位置よりも低い位置を初期位置(下死点位置)としたが、これも適宜の高さの設定が可能であり、更には回動フレーム24の上死点位置も適宜の設定が採り得る。当然ながら、これらの初期位置設定に応じて、各構成部材の作動状況は適宜変更し得るものである。
これは、長寸材(L>D)のワークWでは、例えば上記図9に示すように、第一工程を終えたワークWは、長寸であるために、ワーク後端側が第1のビード加工機5Aに到達するよりも前に、ワーク前端側が第2のビード加工機5Bに到達するためである。換言すれば、ワーク前端側が第2のビード加工機5Bに到達した後に、ワーク後端側が第1のビード加工機5Aに到達するため、長寸材の場合には、短寸材における第二工程と第三工程とが入れ代わることとなる。
しかし、加工態様自体は、上述した説明と同様の態様となる。また、長寸材(L>D)のワークWの場合も、第1の開先加工機2Aによってワーク前端部の開先加工を行う第一工程と、第1のビード加工機5Aによってワーク後端側のビード除去加工を行う第三工程とにおいて同じクランプ装置4Aを適用するものである。また、第2のビード加工機5Bによってワーク前端側のビード除去加工を行う第二工程と、第2の開先加工機2Bによってワーク後端部の開先加工を行う第四工程とにおいて同じクランプ装置4Bを適用するものであり、クランプ装置4を共通化使用する点も同様である。
MA 第1のコラム端部加工装置
MB 第2のコラム端部加工装置
C クレーン装置
G ディスクグラインダー
U 裏当て金
DP ダイアフラム
W ワーク
Wb ビード部
L ワークの長さ
D 一対のビード加工機の設置間隔
P1 隆起開始点の一方
P2 隆起開始点の他方
Z ワーク上面の凹陥状態(範囲)
1 フレーム
2 開先加工機
2A 開先加工機(第1)
2B 開先加工機(第2)
3 開先カッタユニット
4 クランプ装置
4A クランプ装置(第1)
4B クランプ装置(第2)
5 ビード加工機
5A ビード加工機(第1)
5B ビード加工機(第2)
6 搬送装置
11 開先加工機フレーム
12 クランプ装置フレーム
13 連結フレーム
15 アダプタフレーム
15a ベース部フレーム
15b 筐体部フレーム
15c ベース接続フレーム
15d 上部接続フレーム
15e 上下ガイドレール
21 昇降フレーム
22 昇降シフトシリンダ
23 回動案内枠
24 回動フレーム
25 ワーク通過口
26 回動シフト機構
26M 回動シフトモータ
27 カッタユニットブラケット
27a ガイドレール
28 カッタマウント
28a リニアガイド
29 拡縮シフトシリンダ
3M カッタモータ
31 ユニットケーシング
32 開先カッタ本体
33 倣いローラ
41 側部クランプ
42 クランプボディ
43 リニアガイド
45 上部クランプ
46 クランプ片
5M 昇降シフトモータ
50s スクリューシャフト
50b メネジブロック
51 昇降フレーム(基部フレーム)
51a 昇降スライドブロック
51b 前後ガイドレール
52 中継フレーム
52a 前後スライドブロック
52b 横行ガイドレール
53 前後シフトシリンダ
54 カッタフレーム
54a 横行スライドブロック
54M 横行シフトモータ
54s スクリューシャフト
54b メネジブロック
55 ビード除去ユニット
55M ビード除去モータ
56 ビードカッタ本体
56a プーリケース
56b スピンドルケース
57 ビードセンサプローブ
58 ワーク端部センサ
61 接続搬送コンベヤ
61A 搬入側コンベヤ
61B 搬出側コンベヤ
611 芯合わせ装置
62 クランプコンベヤ
63 中間退去コンベヤ
63A 中間退去コンベヤ(搬入側)
63B 中間退去コンベヤ(搬出側)
64 退去案内フレーム
65 退去シフトシリンダ
Claims (16)
- フレームと、このフレームに支持される開先加工機と、加工対象のワークを保持するクランプ装置とを具え、前記開先加工機は、中央部にワーク通過口を具えた回動フレームと、このワーク通過口を挟んで対向して回動フレームに支持される一対の開先カッタユニットとを具えて構成され、回動フレーム中央部のワーク通過口に、搬送装置に支持されたワークを通過させるとともに、前記クランプ装置でワークを保持した状態で、ワーク端縁部に開先カッタユニットにおける開先カッタ本体を対向的に作用させ、回動フレームを回動させることによって、ワーク端部全周に開先加工を行うコラム端部加工装置であって、
この装置は、前記開先加工機に併設されるようにビード加工機を具えるものであり、このビード加工機は、ビードカッタ本体を具え、このビードカッタ本体をワーク内面のビード部に作用させて、当該ビード部を除去する構成であることを特徴とするコラム端部加工装置。
- 前記コラム端部加工装置は、同仕様のものが第1のコラム端部加工装置・第2のコラム端部加工装置として、ワークの搬送方向において対向的に一対組み合わせて設けられ、ワークの実加工にあたっては、ワークを一方向に移動させながらワークの前後両端部に対し、開先加工機による開先加工と、ビード加工機によるビード除去加工とを順次行うことができる構成であることを特徴とする請求項1記載のコラム端部加工装置。
- 前記ビード加工機は、前記クランプ装置を支持するクランプ装置フレームに固定状態に取り付けられるアダプタフレームと、このアダプタフレームに対し移動自在に支持される基部フレームと、この基部フレームに対し移動自在に支持される中継フレームと、この中継フレームに対し移動自在に支持されるカッタフレームとを具え、且つこのカッタフレームには、ビードカッタ本体を具えたビード除去ユニットが搭載されるものであり、
これら移動自在の三フレーム部材によって、前記ビード除去ユニットが三次元方向に移動できる構成であることを特徴とする請求項1または2記載のコラム端部加工装置。
- 前記基部フレームは、アダプタフレームに対し昇降自在に支持され、
また中継フレームは、基部フレームに対しワークの搬送方向に沿って進退自在に支持され、
更にまたカッタフレームは、中継フレームに対し、ワーク搬送方向と直交する方向に横行自在に支持され、ビード除去ユニットを三次元方向に移動できるように構成したものであり、
なお且つカッタフレームは、中継フレーム下面に設けられるとともにカッタフレームに搭載されるビード除去ユニットにおけるビードカッタ本体とそのスピンドルケースとは、下方に干渉部材を具えない構成であることを特徴とする請求項3記載のコラム端部加工装置。
- 前記ビード加工機は、ビードカッタ本体の近傍に、ワークにおけるビード除去部位を検出するビードセンサプローブを具えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のコラム端部加工装置。
- 前記ビード加工機は、ビード除去加工の際、ワークの肉厚を一定とするようにビードカッタ本体の移動軌跡が設定されることを特徴とする請求項5記載のコラム端部加工装置。
- 前記開先加工機とビード加工機との間には、ワークのクランプ装置が設けられ、
このクランプ装置は、開先加工機による開先加工と、ビード加工機によるビード除去加工とのいずれの加工時にも共用的にワークをクランプする構成であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のコラム端部加工装置。
- 前記請求項2から7のいずれか1項記載のコラム端部加工装置を用いて、ワークの端部を加工する方法であって、
この方法は、搬送装置によりコラム端部加工装置にワークを進入させ、第一工程で、ワークが進入する側の前方先端部に、第1のコラム端部加工装置における開先加工機を作用させて、ワーク先端周縁に開先加工を施し、
次いで搬送装置により、ワークを更に前進移動させて、第二工程・第三工程を行うものであり、前記第1・第2の各コラム端部加工装置における各ビード加工機のいずれかに先に臨んだワーク端部に対し、当該いずれかのビード加工機を作用させて、第二工程となるビード除去加工を行い、次いで搬送装置によりワークを更に前進移動させて、他のワーク端部を他のビード加工機に臨ませて、第三工程となるビード除去加工を行い、
次いで第四工程において、搬送装置によりワークを更に前進移動させ、ワーク後端部に、第2のコラム端部加工装置における開先加工機を作用させて、ワーク後端周縁に開先加工を施すことを特徴とするコラム端部加工方法。
- 前記ワークの長さ寸法が前後一対のビード加工機の設置間隔より短い場合、
第二工程では、第1のコラム端部加工装置におけるビード加工機によって、ワーク後端側のビード部を除去し、且つ第三工程では、第2のコラム端部加工装置におけるビード加工機によって、ワーク前端側のビード部を除去することを特徴とする請求項8記載のコラム端部加工方法。
- 前記ワークの長さ寸法が前後一対のビード加工機の設置間隔より長い場合、
第二工程では、第2のコラム端部加工装置におけるビード加工機によって、ワーク前端側のビード部を除去し、且つ第三工程では、第1のコラム端部加工装置におけるビード加工機によって、ワーク後端側のビード部を除去することを特徴とする請求項8記載のコラム端部加工方法。
- 前記ビード加工機によるビード除去加工においては、ワークの肉厚を一定とするように、ビードカッタ本体の移動軌跡を設定することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項記載のコラム端部加工方法。
- 前記第1のコラム端部加工装置における開先加工とビード除去加工とにおいては、加工中のワーク保持は、同じクランプ装置によって共通して行うものであり、
且つ第2のコラム端部加工装置における開先加工とビード除去加工とにおいては、加工中のワーク保持は、他のクランプ装置によって共通して行うことを特徴とする請求項8から11のいずれか1項記載のコラム端部加工方法。
- 前記請求項1から7のいずれか1項記載のコラム端部加工装置に適用され、ワークの端部における内面ビードを除去するためのビード加工機であって、このビード加工機は、クランプ装置を支持するクランプ装置フレームに固定状態に取り付けられるアダプタフレームと、このアダプタフレームに対し移動自在に支持される基部フレームと、この基部フレームに対し移動自在に支持される中継フレームと、この中継フレームに対し移動自在に支持されるカッタフレームとを具え、且つこのカッタフレームには、ビードカッタ本体を具えたビード除去ユニットが搭載されるものであり、
これら移動自在の三フレーム部材によって、前記ビード除去ユニットが三次元方向に移動できる構成であることを特徴とするビード加工機。
- 前記基部フレームは、アダプタフレームに対し昇降自在に支持され、
また中継フレームは、基部フレームに対しワークの搬送方向に沿って進退自在に支持され、
更にまたカッタフレームは、中継フレームに対し、ワーク搬送方向と直交する方向に横行自在に支持され、ビード除去ユニットを三次元方向に移動できるように構成したものであり、
なお且つカッタフレームは、中継フレーム下面に設けられるとともにカッタフレームに搭載されるビード除去ユニットにおけるビードカッタ本体とそのスピンドルケースとは、下方に干渉部材を具えない構成であることを特徴とする請求項13記載のビード加工機。
- 前記ビード除去ユニットにおけるビードカッタ本体の近傍には、ワークにおけるビード除去部位を検出するビードセンサプローブを具えていることを特徴とする請求項13または14記載のビード加工機。
- 前記ビード加工機は、ビード除去加工の際、ワークの肉厚を一定とするようにビードカッタ本体の移動軌跡が設定されることを特徴とする請求項15記載のビード加工機。
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