JP2023025491A - 乗客コンベア - Google Patents

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Abstract

Figure 2023025491000001
【課題】乗客コンベアの乗車率を向上させることができる乗客コンベアを得る。
【解決手段】乗客コンベアには、複数の踏段が設けられている。各踏段は、無端状に連結されている。各踏段の踏面は、踏面の幅方向Cに沿って、利用者の乗車が推奨されている乗車推奨領域17Rと、乗車推奨領域17Rではない乗車可能領域17Pとに分けられている。乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれは、互いに異なる色分けがされている。踏段の移動方向B1,B2において隣り合う一対の踏段のうち、後段側の踏段の踏面では乗車推奨領域17Rが幅方向Cにおいて一方側に配置され、前段側の踏段の踏面では乗車推奨領域17Rが幅方向Cにおいて他方側に配置されている。
【選択図】図4

Description

本開示は、乗客コンベアに関する。
従来、トラスの内側を循環移動する複数の踏段を備えている乗客コンベアが知られている。それぞれの踏段は、利用者が乗る踏板と、踏板の後端部から下方に延びた蹴上板と、を有している。複数の踏段は、無端状に連結されている。
踏板における利用者が乗る踏面には、立ち止まりゾーンと、追い越しゾーンと、が設けられている。踏段に立ち止まる利用者は、立ち止まりゾーンに立つ。一方、踏段を歩く利用者は、追い越しゾーンを歩く(例えば、特許文献1参照)。
特開平05-201681号公報
しかしながら、踏段を歩く利用者がいない場合には、追い越しゾーンに利用者が立たない。これにより、乗客コンベアの乗車率が悪いという問題点があった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、乗客コンベアの乗車率を向上させることができる乗客コンベアを提供するものである。
本開示に係る乗客コンベアは、複数の踏段を備え、各踏段は、無端状に連結され、各踏段の踏面は、踏面の幅方向に沿って、利用者の乗車が推奨されている乗車推奨領域と、乗車推奨領域ではない乗車可能領域とに分けられており、乗車推奨領域及び乗車可能領域のそれぞれは、互いに異なる色分けがされており、踏段の移動方向に沿って隣り合う一対の踏段のうち、後段側の踏面では乗車推奨領域が幅方向において一方側に配置され、前段側の踏面では乗車推奨領域が幅方向において他方側に配置されている。
本開示によれば、乗客コンベアの乗車率を向上させることができる。
実施の形態1における乗客コンベアとしてのエスカレーターの一例を示す図である。 図1のエスカレーターの踏段の一例を示す図である。 図2の踏段の構成の一例をD-D線に沿って示す図である。 図1のエスカレーターの踏段を俯瞰方向Aから俯瞰した図である。 実施の形態2における照射装置により各踏段に光を照射する一例を示す図である。 実施の形態3における発光装置により各踏段の下方から上方に向かって光が発せられる一例を示す図である。 実施の形態4における案内標識の配置例を示す図である。 図7の案内標識がランディングプレートに配置されている一例を俯瞰方向Eから俯瞰した図である。 実施の形態5における誘導看板に組み込まれた案内標識及びスピーカーの配置例を示す図である。 実施の形態6における壁面に組み込まれた案内標識の配置例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における乗客コンベアとしてのエスカレーターの一例を示す図である。図2は、図1のエスカレーターの踏段2の一例を示す図である。図3は、図2の踏段2の構成の一例をD-D線に沿って示す図である。
図1に示すように、エスカレーターは、トラス1と、複数の踏段2とを備えている。トラス1は、上下の階に架け渡されている。よって、トラス1の傾斜部は、一定の角度で傾斜している。
また、トラス1の内部のうち、上部乗降口4の下方には機械室5が設けられている。機械室5には、制御装置7が設けられている。また、機械室5には、駆動スプロケット9等が設けられている。また、トラス1の内部のうち、下部乗降口3の下方には従動スプロケット10が設けられている。また、トラス1の内部には、一対の無端状のチェーン11が配置されている。一対の無端状のチェーン11は、駆動スプロケット9と、従動スプロケット10とに架け渡されたものである。それぞれのチェーン11は、図2に示すように、踏段2の幅方向Cに沿って各踏段2に設けられた軸12の両端部に1個ずつ固定されている。よって、各踏段2は、一対のチェーン11を介して、無端状に連結されている。
各踏段2の駆動スプロケット9は、機械室5に設けられている不図示の電動機により不図示の減速機を介して双方向に回転可能である。電動機が駆動スプロケット9を一方の方向に回転させた場合には、利用者を乗せた踏段2は斜め上方の移動方向B1に沿って移動する。また、電動機が駆動スプロケット9を他方の方向に回転させた場合には、利用者を乗せた踏段2は斜め下方の移動方向B2に沿って移動する。よって、各踏段2は、階段状に下の階と上の階との間を上り移動又は下り移動することが可能である。
次に、各踏段2を案内する部材について説明する。
図2に示すように、トラス1には、駆動用レール13及び14と、従動用レール15及び16と、が設けられている。駆動用レール13及び14は、下部乗降口3から上部乗降口4に渡って配置され、断面がL字形状に構成されている。従動用レール15及び16は、駆動用レール13及び14と同様に、下部乗降口3から上部乗降口4に渡って配置され、断面がL字形状に構成されている。
次に、各踏段2を構成する部材について説明する。
図2に示すように、踏段2は、軸12の他に、踏板17と、蹴上板18と、支持部材19と、駆動ローラ20と、駆動ローラ21と、従動ローラ22と、従動ローラ23と、を備えている。
踏板17は、板状の部材から構成されている。踏板17は、複数のクリート31を有している。複数のクリート31は、踏板17の上側部分にある。また、図3に示すように、クリート31は、幅方向Cにおいて一定のピッチで複数並んだ突起形状である。よって、クリート31の上面が踏面となっている。従って、踏面は、櫛歯面となっている。
蹴上板18は、移動方向B1において踏板17の後端部から下方へ弧状に形成された部材である。また、蹴上板18には、クリート31とは異なる一定のピッチで並んだ複数の突起状の部材から構成される櫛歯面が形成されている。
支持部材19は、踏板17と蹴上板18とを支持する部材である。また、支持部材19には、軸12が支持されている。よって、チェーン11が移動することにより、軸12がチェーン11に引かれる構成となっている。これにより、踏板17は移動可能な構成となっている。
駆動ローラ20は、軸12の両端部のうち、一方の端部に回転可能に設けられている。これにより、駆動ローラ20は、駆動用レール13の上面を転がることが可能となる。
駆動ローラ21は、軸12の両端部のうち、他方の端部に回転可能に設けられている。これにより、駆動ローラ21は、駆動用レール14の上面を転がることが可能となる。
従動ローラ22及び23のそれぞれは、各支持部材19に回転可能に設けられている。これにより、従動ローラ22は、従動用レール15の上面を転がることが可能となる。また、同様に、従動ローラ23は、従動用レール16の上面を転がることが可能となる。
以上の説明から、各踏段2は、駆動用レール13及び14と、従動用レール15及び16と、によって案内されることにより、下部乗降口3と上部乗降口4との間を移動可能である。これにより、各踏段2は、乗客を乗せた状態で移動方向B1又はB2の何れか一方に移動可能である。
次に、利用者を踏面の左側の部分及び右側の部分の何れか一方に移動させる構成について説明する。
図4は、図1のエスカレーターの踏段2を俯瞰方向Aから俯瞰した図である。図4は、図3のクリート31の着色例を示している。図4に示すように、クリート31の上面のうち、着色が行われている面が乗車推奨領域17Rに設定されている。乗車推奨領域17Rは、利用者の乗車が推奨されている領域である。
また、図4に示すように、クリート31の上面のうち、着色が行われていない面が乗車可能領域17Pに設定されている。乗車可能領域17Pは、乗車推奨領域17Rではない領域である。
乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれは、互いに異なる色分けがされている。図4の一例では、乗車推奨領域17Rには黒色塗装が施されている。一方、乗車可能領域17Pには塗装が施されていない。
また、踏板17の上面に形成された踏面における外縁部17Eには、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの何れかを識別する着色が除外されている。
次に、踏段2の移動方向B1において隣り合う一対の踏段2における踏面の色分けについて説明する。
踏段2の移動方向B1において隣り合う一対の踏段2のうち、後段側の踏段2の踏面では乗車推奨領域17Rが幅方向Cにおいて一方側に配置されている。また、踏段2の移動方向B1において隣り合う一対の踏段2のうち、前段側の踏段2の踏面では乗車推奨領域17Rが幅方向Cにおいて他方側に配置されている。
踏段2の移動方向B2に沿って隣り合う一対の踏段2についても同様に乗車推奨領域17Rが前段側と後段側とのそれぞれの踏面で配置されている。
よって、各踏段2の踏面のうち、幅方向Cにおいて何れか一方側には、乗車推奨領域17Rが形成されている。従って、仮に、エスカレーターの利用者が次々に乗車推奨領域17Rに誘導されたとしても、各踏段2には利用者が乗っていることになる。さらに、エスカレーターは、踏段2の移動方向B1において隣り合う踏段2の前段側と後段側とでは、踏段2ごとに幅方向Cにおいて交互にずれた状態で利用者を誘導することになる。
以上の説明より、従来技術であれば、利用者は幅方向Cにおいて踏段2の踏面の片側一方に乗っていくため、エスカレーターの乗車率は低い。また、従来技術であれば、利用者間で移動方向B1に沿って距離を空けるために、各利用者は、移動方向B1において踏段2を1段ずつ空けて利用する。よって、エスカレーターの乗車率はさらに低くなる。
このような従来技術に対して、実施の形態1に係るエスカレーターでは、乗車推奨領域17Rは、踏段2の移動方向B1において隣り合う踏段2の前段側と後段側とでは、幅方向Cにおいて交互にずれた状態で配置される。よって、乗車推奨領域17Rに乗った利用者も踏段2の前段側と後段側とでは、幅方向Cにおいて交互にずれた状態で乗ることになる。この結果、各踏段2には利用者が乗車することになる。従って、エスカレーターの乗車率を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態2においては、着色の代わりに異なる色の光を踏段2の踏面に上方から照射される点が実施の形態1と異なり、それ以外については実施の形態1と同様である。実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。
図5は、実施の形態2における照射装置41により各踏段に光を照射する一例を示す図である。図5の一例では、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの一方に対して光を照射する照射装置41が下部乗降口3の上方に設けられている。照射装置41が踏段2の踏面に上方から光を照射することによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる。これにより、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの何れかが識別可能になる。図5の一例では、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの一方に対して光が照射されることによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる。より具体的には、図5の一例では、踏段2の右側部分及び左側部分の何れか一方に対して乗車推奨領域17Rを示す光が照射されることによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる。
照射装置41は、例えば、半導体レーザ(laser diode)を複数組み合わせた半導体素子群と、レンズを含む光学系と、から構成されている。このような構成により、照射装置41は、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの一方に光を照射することが可能である。
照射装置41は、踏段2の移動と連動して、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの一方に光を照射する。具体的には、制御装置7による踏段2の制御と連動して、照射装置41は踏段2ごとに乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの一方に光を照射する。これにより、踏段2ごとに、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる。これにより、実施の形態1と同様に、エスカレーターの乗車率を向上させることができる。
なお、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの両方に対して光が照射されることによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる構成であってもよい。乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの両方に光を照射する場合には、乗車推奨領域17Rに照射させる光の発光波長と、乗車可能領域17Pに照射させる光の発光波長とを互いに異なるものに設定すればよい。具体的には、乗車推奨領域17Rに光を照射させる半導体レーザの発光波長と、乗車可能領域17Pに光を照射させる半導体レーザの発光波長と、が互いに異なるものを照射装置41に実装すればよい。
以上説明したように、実施の形態2に係るエスカレーターでは、照射装置41が踏面に上方から光を照射することによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる。これにより、よって、実施の形態1と同様に、エスカレーターの乗車率を向上させることができる。
実施の形態3.
実施の形態3においては、着色の代わりに光が踏段2の踏面の下方から上方に向かって発せられる点が実施の形態1及び2と異なり、それ以外については実施の形態1及び2と同様である。実施の形態1及び2と同様の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。
図6は、実施の形態3における発光装置43により各踏段2の下方から上方に向かって光が発せられる一例を示す図である。図6に示すように、一対の発光装置43が幅方向Cにおいて並んで踏板17の下方に設けられている。具体的には、幅方向Cにおいて並んでいる一対の発光装置43のうち、一方の発光装置43は、幅方向Cにおいて踏板17の一方側の部分に対向する位置に設けられている。また、幅方向Cにおいて並んでいる一対の発光装置43のうち、他方の発光装置43は、幅方向Cにおいて踏板17の他方側の部分に対向する位置に設けられている。踏板17には、踏板17の厚さ方向に形成された貫通孔が複数設けられている。このような複数の貫通孔により、一対の発光装置43から発光される光の一部が透過可能である。
各発光装置43は、LED(light emitting diode)を複数組み合わせた半導体素子群と、レンズを含む光学系と、から構成されている。このような構成により、各発光装置43は、踏板17の裏側から踏板17に光の一部を透過させることが可能となる。
踏板17の下方から各発光装置43が上方に向かって光を発することによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの一方から上方に光が透過する。乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの一方から上方に光が透過することによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる。これにより、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの何れかを識別可能になる。より具体的には、図6の一例では、踏段2の右側部分及び左側部分の何れか一方に対して下方から上方に向かう光が発せられることによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる。
なお、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの両方から上方に光が透過する構成であってもよい。乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pの両方から上方に光が透過する場合には、互いに発光波長の異なる光を発光する発光装置43を用いればよい。具体的には、各発光装置43に互いに異なる色を発光させる場合には、各発光装置43のLEDの発光波長を互いに異なるものにすればよい。
以上説明したように、実施の形態3に係るエスカレーターでは、発光装置43が踏段2の踏板17の下方から上方に向かう光を発することによって、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれが互いに異なる色分けがされる。これにより、実施の形態1と同様に、エスカレーターの乗車率を向上させることができる。
実施の形態4.
実施の形態4においては、実施の形態1~3の踏段2に設けられた利用者を案内する構成に加え、さらに、実施の形態1~3とは異なる構成により利用者を案内する一例について説明する。また、実施の形態1~3と同様の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。
図7は、実施の形態4における案内標識44の配置例を示す図である。図8は、図7の案内標識44がランディングプレート63に配置されている一例を俯瞰方向Eから俯瞰した図である。
図8に示すように、床板8は、コムプレート61と、ランディングプレート63と、を備えている。
床板8は、下階の床81に固定されている。コムプレート61は、コム部62を有している。コム部62の縁には、踏段2の各クリート31と一定の隙間を空けて噛み合う櫛歯が形成されている。
ランディングプレート63は、ステンレス等の金属からなる長方形状の中空プレートから構成されている。また、ランディングプレート63の中央部には、案内標識44が組み込まれている。
案内標識44は、乗車推奨領域17R及び乗車可能領域17Pのそれぞれを利用者に対して案内する標識である。図8に示すように、案内標識44には、踏段2の移動方向B1に向かって、踏段2の左側の部分に対向する位置と、踏段2の右側の部分に対向する位置と、のそれぞれに、LEDと、LEDの光を一定量透過させる矢印形状の部材と、が設けられている。
図8の一例では、案内標識44は、踏段2の移動方向B1に向かって左側の部分に利用者を案内している。案内標識44は、各踏段2が移動方向B1に沿って移動するごとに、踏段2の右側部分及び左側部分の何れか一方に利用者を案内し、且つ、各踏段2の前段側と後段側とで利用者を案内する踏段2の部分が交互に異なるように利用者を案内する標識である。例えば、制御装置7による踏段2の制御と連動し、案内標識44は踏段2ごとに、踏段2の右側部分及び左側部分の何れか一方に利用者を案内する。これにより、実施の形態1と同様に、エスカレーターの乗車率を向上させることができる。
なお、詳細な説明は省略するが、上階の床82についても下階の床81と同様に案内標識44が設けられていてもよい。
実施の形態5.
実施の形態5においては、実施の形態1~3の踏段2に設けられた利用者を案内する構成に加え、さらに、実施の形態1~4とは異なる構成により利用者を案内する一例について説明する。また、実施の形態1~4と同様の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。
図9は、実施の形態5における誘導看板45に組み込まれた案内標識44及びスピーカー46の配置例を示す図である。図9に示すように、実施の形態5に係るエスカレーターは、誘導看板45をさらに備えている。誘導看板45は、下部乗降口3付近に設けられている。誘導看板45は、利用者にエスカレーターを案内する看板である。
図9の一例では、案内標識44は、踏段2の右側部分及び左側部分の何れか一方を利用者に案内している。また、スピーカー46は、案内標識44により案内する内容を音声により報知可能である。例えば、スピーカー46は、決められたフレーズの音声を予め録音し、その録音した音声を出力することができる。スピーカー46は、予め決められたフレーズの音声を機械合成して出力してもよい。
例えば、制御装置7による踏段2の制御と連動し、案内標識44及びスピーカー46は踏段2の右側部分及び左側部分の何れか一方に利用者を案内する。これにより、実施の形態1と同様に、エスカレーターの乗車率を向上させることができる。
実施の形態6.
実施の形態6においては、実施の形態1~3の踏段2に設けられた利用者を案内する構成に加え、さらに、実施の形態1~5とは異なる構成により利用者を案内する一例について説明する。また、実施の形態1~5と同様の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。
図10は、実施の形態6における壁面71に組み込まれた案内標識44の配置例を示す図である。図10に示すように、実施の形態6に係るエスカレーターでは、壁面71は、下部乗降口3の周囲に設けられている。壁面71には、案内標識44が設けられている。また、壁面71には、スピーカー46が設けられている。
例えば、制御装置7による踏段2の制御と連動し、壁面71に設けられている案内標識44及びスピーカー46は踏段2の右側部分及び左側部分の何れか一方に利用者を案内する。これにより、実施の形態1と同様に、エスカレーターの乗車率を向上させることができる。
なお、実施の形態1~6では、床板8に対し、各踏段2が一定角度の傾斜を持たせた移動経路を移動方向B1及びB2の何れかの方向に沿って動くエスカレーターの一例が記載されているが、本実施の形態は、特にこれに限定されるものではない。例えば、乗客コンベアとして、各踏段2は、床板8に対し、一定角度の傾斜を持たせた状態でスパイラル状の移動経路を動くエスカレーターであってもよい。また、例えば、乗客コンベアとして、各踏段2は、動く歩道に設けられてもよい。動く歩道は、各踏段2の踏板17の踏面同士を平らに保ちつつ、各踏段2を移動させる。また、動く歩道は、床板8に対し、一定角度の傾斜を持たせた移動経路上で各踏段2を移動させてもよい。
また、LEDを有する案内標識44の一例を説明したが、本実施の形態は、特にこれに限定されるものではない。例えば、案内標識44は、LEDの代わりに、乗車推奨領域17Rと、乗車可能領域17Pとの上方にレーザー光を無限遠点まで照射させるレーザー発光素子を有する構成であってもよい。このような構成により、利用者の足下を通過するレーザー光によって、利用者は、乗車推奨領域17Rと乗車可能領域17Pとの何れかに案内される。
また、実施の形態4においてランディングプレート63に案内標識44が配置されている一例について説明したが、実施の形態5及び6における案内標識44に加え、実施の形態4における案内標識44がさらに設けられていてもよい。
1 トラス、2 踏段、3 下部乗降口、4 上部乗降口、5 機械室、7 制御装置、8 床板、9 駆動スプロケット、10 従動スプロケット、11 チェーン、12 軸、13,14 駆動用レール、15,16 従動用レール、17 踏板、17R 乗車推奨領域、17P 乗車可能領域、17E 外縁部、18 蹴上板、19 支持部材、20,21 駆動ローラ、22,23 従動ローラ、31 クリート、41 照射装置、43 発光装置、44 案内標識、45 誘導看板、46 スピーカー、61 コムプレート、62 コム部、63 ランディングプレート、71 壁面、81 下階の床、82 上階の床、A,E 俯瞰方向、B1,B2 移動方向、C 幅方向。

Claims (11)

  1. 複数の踏段を備え、
    各前記踏段は、無端状に連結され、
    各前記踏段の踏面は、前記踏面の幅方向に沿って、利用者の乗車が推奨されている乗車推奨領域と、前記乗車推奨領域ではない乗車可能領域とに分けられており、
    前記乗車推奨領域及び前記乗車可能領域のそれぞれは、互いに異なる色分けがされており、
    前記踏段の移動方向において隣り合う一対の前記踏段のうち、後段側の前記踏面では前記乗車推奨領域が前記幅方向において一方側に配置され、前段側の前記踏面では前記乗車推奨領域が前記幅方向において他方側に配置されている乗客コンベア。
  2. 前記色分けは、着色によって行われている請求項1に記載の乗客コンベア。
  3. 前記踏面における外縁部は、前記着色が除外されている請求項2に記載の乗客コンベア。
  4. 前記踏段は、複数のクリートを有しており、
    各前記クリートの上面が前記踏面となっており、各前記クリートの上面には前記着色が行われている請求項2又は請求項3に記載の乗客コンベア。
  5. 前記踏面に上方から光を照射する照射装置をさらに備え、
    前記照射装置が前記踏面に光を照射することによって、前記乗車推奨領域及び前記乗車可能領域のそれぞれが互いに異なる色分けがされる請求項1に記載の乗客コンベア。
  6. 前記踏段の踏板の下方から上方に向かう光を発する発光装置をさらに備え、
    前記発光装置が光を発することによって、前記乗車推奨領域及び前記乗車可能領域のそれぞれが互いに異なる色分けがされる請求項1に記載の乗客コンベア。
  7. 前記乗車推奨領域及び前記乗車可能領域のそれぞれを前記利用者に対して案内する案内標識をさらに備えている請求項1から請求項6までの何れか一項に記載の乗客コンベア。
  8. 前記案内標識が組み込まれているランディングプレートをさらに備えている請求項7に記載の乗客コンベア。
  9. 前記案内標識が設けられている誘導看板をさらに備えている請求項7に記載の乗客コンベア。
  10. 前記利用者の乗降口の周囲に設けられた壁面には、前記案内標識が設けられている請求項7に記載の乗客コンベア。
  11. 前記乗車推奨領域及び前記乗車可能領域のそれぞれを音声で案内するスピーカーをさらに備えている請求項9又は請求項10に記載の乗客コンベア。
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