JP2023022938A - 基板水蒸気処理方法、および基板水蒸気処理システム - Google Patents

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毅 伊藤
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Abstract

Figure 2023022938000001
【課題】水蒸気による基板の処理を一層安定的に行うことができる技術を提供する。
【解決手段】基板水蒸気処理方法は、処理容器にて水蒸気による処理を基板に施す。処理容器には、少なくとも貯水タンクと気化器とを含む供給部、および少なくとも気液分離部を含む排出部が接続される。基板水蒸気処理方法は、貯水タンクに液水を貯水する貯留工程と、移送経路の気体を除去する気体除去工程と、気化器で水蒸気を生成する水蒸気生成工程と、基板に対して水蒸気による処理を施す水蒸気処理工程と、を有する。また、基板水蒸気処理方法は、処理容器から排出される排出物を排ガスと排液とに分離する排出物分離工程と、排ガスおよび排液を別々に排出する排ガス排液排出工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本開示は、基板水蒸気処理方法、および基板水蒸気処理システムに関する。
塩素を含む処理ガスによって加工処理がなされた基板には、塩素が残留している。このため、基板の加工処理工程では、処理ガスによる基板の処理後に、水蒸気に基板を晒して基板の塩素を除去する水蒸気処理を実施している。
例えば、特許文献1には、ロードロック室に水蒸気を供給して、ロードロック室内に収容された基板の塩素を取り除く水蒸気の供給方法(基板水蒸気処理方法)が開示されている。
特開平7―86253号公報
本開示は、水蒸気による基板の処理を一層安定的に行うことができる技術を提供する。
本開示の一態様によれば、基板加工処理装置にて処理ガスにより処理された基板に対して、処理容器の内部にて水蒸気による処理を施す基板水蒸気処理方法であって、前記処理容器には、少なくとも貯水タンクと気化器とを含む供給部、および少なくとも気液分離部を含む排出部が接続され、(a)前記基板を前記処理容器内に搬入する工程と、(b)前記貯水タンクに液水を供給して、当該貯水タンクに前記液水を貯水する工程と、(c)前記貯水タンクから前記気化器までの移送経路の気体を除去する工程と、(d)前記移送経路を介して前記貯水タンクから前記気化器に前記液水を移送し、前記気化器で前記水蒸気を生成する工程と、(e)前記気化器で生成した前記水蒸気を前記処理容器に供給し、前記基板に対して前記水蒸気による処理を施す工程と、(f)前記水蒸気による処理により前記処理容器から排出される排出物を前記気液分離部により排ガスと排液とに分離する工程と、(g)前記排ガスを排気経路から排出するとともに、前記排液を排液経路から排出する工程と、を有する、基板水蒸気処理方法が提供される。
一態様によれば、水蒸気による基板の処理を一層安定的に行うことができる。
一実施形態に係る基板水蒸気処理システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。 基板水蒸気処理システムの供給部を示す概略説明図である。 基板水蒸気処理システムの排出部を示す概略説明図である。 基板水蒸気処理方法の処理フローを示すフローチャートである。 基板水蒸気処理方法の供給工程を示すタイミングチャートである。 供給工程における供給部の液水の流通状態を示す説明図である。 基板水蒸気処理方法の排出工程を示すタイミングチャートである。 基板水蒸気処理方法の排出工程における排出物の流通状態を示す説明図である。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
図1は、一実施形態に係る基板水蒸気処理システム1の全体構成を概略的に示すブロック図である。一実施形態に係る基板水蒸気処理システム1は、図1に示すように、基板Gを加工し発光素子などを形成する工場に設置され、基板G上の発光素子などの形成における一工程として水蒸気による処理(以下、水蒸気処理という)を基板Gに施す。例えば、基板水蒸気処理システム1は、基板加工システム100において塩素(Cl)を含む処理ガスを使用した基板加工処理装置2の後工程に組み込まれ、基板Gの塩素を除去する。
水蒸気処理が施される基板Gの一例としては、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)などのフラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display:FPD)に適用されるガラス基板があげられる。この場合、基板Gには薄膜トランジスタが形成される 。薄膜トランジスタは、基板Gの絶縁体層に積層された金属膜に対して、塩素ガス(Cl)、酸塩化ホウ素(BCl)、四塩化炭素(CCl)などの処理ガスによりドライエッチング処理が行われることで、所定の電極が形成される。そのため、電極形成後の基板Gには、塩素が残留している。
基板水蒸気処理システム1は、電極形成後のアフタートリートメントとして、基板Gに対して水蒸気処理を行う処理装置本体10を備える。処理装置本体10は、水蒸気処理において基板Gを水蒸気に晒すことで、基板Gに残留している塩素や塩素系化合物と水蒸気を反応させて塩化水素(HCl)を生成する。生成された塩化水素は基板Gから分離していく。これにより、基板Gは、塩素や塩素系化合物が除去されて、コロージョンの原因となる水酸化アルミニウムの発生が抑制される。
上記の水蒸気処理を行うため、基板水蒸気処理システム1は、処理装置本体10の他に、処理装置本体10に水蒸気を供給する供給部20と、処理装置本体10から排出物を排出する排出部50と、基板水蒸気処理システム1の全体を制御する制御部70と、を含む。以下、処理装置本体10、供給部20および排出部50の各構成について、具体的に説明していく。
処理装置本体10は、基板Gに対して水蒸気処理を行う処理容器11(処理チャンバ)を備える。処理容器11は、例えば、基板Gを載置可能な載置台を処理空間に有するとともに、処理容器11の外部と処理空間の間で基板Gを搬入出可能な搬入出口、およびこの搬入出口を開閉するゲートバルブを有する(共に不図示)。基板Gは、基板加工システム100の図示しない搬送装置により保持され、搬入出口を介して処理容器11内に搬入されて載置台に載置される。さらに水蒸気処理後に、基板Gは、搬送装置により保持されて処理容器11内から搬出され、基板加工システム100の別の装置若しくは基板加工システム100の外部に搬送される。なお、処理容器11は、複数の基板Gを一度に収容して、各基板Gをまとめて水蒸気処理する構造でもよい。
処理装置本体10は、処理容器11内において、基板Gの面全体に水蒸気を満遍なく吐出可能なシャワーヘッド(水蒸気吐出部:不図示)を備えていることが好ましい。さらに、載置台は、載置された基板Gの温度を、水蒸気処理に応じた温度に調整可能な温調機構(不図示)を備えているとよい。
また、基板水蒸気処理システム1は、処理容器11と供給部20間を接続して供給部20から処理容器11に水蒸気を供給可能な供給経路12と、処理容器11と排出部50間を接続して処理容器11から排出部50に排出物を排出可能な排出経路14と、を含む。処理装置本体10は、処理容器11の処理空間が排出部50により真空雰囲気に調整された状態で、供給部20からの水蒸気の供給に基づき処理空間に収容された基板Gに水蒸気処理を行い、さらに処理空間の水蒸気や処理による生成物である塩化水素などを排出部50に排出する。なお、処理容器11には、水蒸気を供給および排出する構成の他に、窒素ガス(N)などの不活性ガスを供給する不活性ガス部(不図示)が接続されてもよい。
図2は、基板水蒸気処理システム1の供給部20を示す概略説明図である。図2に示すように、供給部20は、液体状の水(以下、液水という)から水蒸気を生成して、この水蒸気を処理装置本体10に供給する、基板水蒸気処理システム1の上流側部位を形成している。供給部20は、液水の流通方向の上流側から下流側に向かって順に、工場給水源21、貯水タンク22および気化器23を備える。
工場給水源21は、基板水蒸気処理システム1が設置された工場において、供給部20の上流側から下流側に向かって液水を供給する。工場給水源21は、不純物が無いまたは不純物が少ない純水の液水を生成する種々の構造を適用し得る。例えば、工場給水源21は、市水を供給する外部供給源に接続されるとともに、フィルタなどの不純物除去部(不図示)、および液水を圧送するポンプ(不図示)を有する。このように構成された工場給水源は、市水から不純物を取り除いた液水を、ポンプによって供給部20の上流側から下流側に向かって定常的に送出することができる。なお、工場給水源21から送出される液水には、多くの場合、空気などの気体が含まれ得る。
供給部20は、工場給水源21と貯水タンク22との間を液水供給経路24によって接続している。液水供給経路24は、液水が流通可能な流路を内部に有する液水用供給配管25により構成されている。また、液水供給経路24には、制御部70の制御に基づき、液水用供給配管25の流路を開閉する液水供給側バルブ26が設けられている。すなわち、工場給水源21の液水は、液水供給側バルブ26の開状態で貯水タンク22に供給され、液水供給側バルブ26の閉状態で供給が遮断される。なお、通常、工場給水源21から工場内の配管末端へは加圧された状態で液水が供給されるため、工場内環境との差圧により配管末端からは液水が自然流出する。そのため、液水を圧送するポンプを設けず自然流出により貯水タンク22に液水を供給するようにしてよい。
貯水タンク22は、所定の容積からなる貯留空間22aを有し、供給部20において液水を一時的に貯留する機能を有している。例えば、貯水タンク22は、鉛直方向に沿って長く延在した有底円筒体に形成され、その上端部が蓋で閉じられることにより、貯留空間22aを密閉している。液水供給経路24は、例えば、貯水タンク22の上端部の蓋に連結されている。
貯水タンク22は、貯留空間22aに貯留された液水の水位を検出して、その検出結果を制御部70に送信する供給側水位検出部27を備える。例えば、供給側水位検出部27は、液水の供給および供給停止を判定するための供給判定用センサ28と、貯水タンク22に貯留する液水のシステム限界値を検出する上下限センサ29と、を別々に有する。供給判定用センサ28は、下方値(図2中のL参照)と、上方値(図2中のH参照)とを検出可能であり、制御部70は、水位が下方値となったことを検出した場合に、液水供給側バルブ26を開放して貯水タンク22に液水を供給する。逆に、制御部70は、水位が上方値となったことを検出した場合に、液水供給側バルブ26を閉塞して貯水タンク22への液水の供給を停止する。また例えば、上下限センサ29により貯水上限値(図2中のHH参照)または貯水下限値(図2中のLL参照)を検出した場合に、異常が発生したとして、制御部70は、基板水蒸気処理システム1の動作を停止する。
供給部20は、貯水タンク22に対して、エアなどの加圧気体を供給および排出して、貯水タンク22に貯留された液水を押圧する圧力調整部30を有する。圧力調整部30は、制御部70に接続されており、制御部70の制御下に、貯水タンク22に対する加圧気体の供給および加圧気体の排出を行う。
さらに、供給部20は、貯水タンク22と気化器23との間を移送経路31によって接続している。移送経路31は、貯留空間22aと貯水タンク22の外部との間を延在する導出管32と、導出管32に接続されて液水が流通可能な流路を内部に有する移送配管33と、を有する。導出管32は、貯水タンク22の上端部の蓋を通して、貯留空間22a内を鉛直方向に延在し、その下端が貯水タンク22の底面付近(上下限センサ29の下限側よりも下方)に配置されている。導出管32は、下端に設けられた開口から液水を流入させ、導出管32内の流路を介して移送配管33の流路に液水を流通させる。
移送配管33は、例えば、導出管32の上端から横方向(水平方向)に延在する上側横延在部34と、上側横延在部34から鉛直方向下側に延在する縦延在部35と、縦延在部35の下端から横方向に延在する下側横延在部36と、を有する。上側横延在部34は、貯水タンク22よりも上方に位置し、その途中位置には開閉バルブ37が設けられている。開閉バルブ37は、水蒸気処理を実施している通常時は開放しており、基板水蒸気処理システム1のメンテナンス時や異常時などに閉塞することで、気化器23に対する液水の移送を遮断する。
縦延在部35は、上側横延在部34に接続される上端と、下側横延在部36に接続される下端とを有し、貯水タンク22の外側の側方を直線状に延在している。縦延在部35の上端は、後記の気体抜き経路40の配管とともに、T型コネクタ38を介して上側横延在部34に連結している。
下側横延在部36の途中位置には、気化器前段側バルブ39が設けられている。気化器前段側バルブ39は、移送配管33内の流路を開閉可能であり、制御部70の制御下に、気化器23に対する液水の供給および供給停止を切り替える。
そして、本実施形態に係る供給部20は、移送経路31の流路内の気体(エア)を抜くための気体抜き経路40(気体抜き部)を備える。具体的には、気体抜き経路40は、上側横延在部34と縦延在部35の接続箇所(T型コネクタ38)に接続されている。気体抜き経路40は、気体および液水が流通可能な流路を有する気体抜き用配管41と、気体抜き用配管41に接続される廃棄タンク42と、を有する。
気体抜き用配管41は、T型コネクタ38から鉛直方向上側に所定長さ延在し、さらに湾曲部を介して横方向に延在して廃棄タンク42に接続されている。また、気体抜き用配管41の途中位置には、制御部70の制御に基づき気体抜き用配管41内の流路を開閉する気体抜き側バルブ43が設けられている。気体抜き側バルブ43は、例えば、気体抜き用配管41の水平方向に延在している部分に設置されている。
廃棄タンク42は、上方が開放した凹状容器に形成され、気体抜き経路40を介して流入した液水を貯留しつつ、容器からエアを放出する。なお、供給部20は、廃棄タンク42を備えずに、工場内に設けられた適宜の排水場所(例えば、後記の工場排液部55)まで気体抜き経路40が延在してもよい。あるいは、供給部20は、気体抜き経路40を介して、工場給水源21または貯水タンク22に液水を循環させる構成でもよい。気体抜き部は、気体抜き経路40に限定されず、例えば、気体が通過可能な一方で、液水の通過を遮断するベント構造を移送経路31に備えた構成でもよい。
一方、供給部20の気化器23は、移送経路31(下側横延在部36)から供給された液水を加熱して水蒸気に気化させ、この水蒸気を供給経路12に流出させる。この気化器23は、周知の構成を適用することができる。例えば、気化器23は、液水を吸引する内部ポンプと、内部ポンプにより吸引された液水を貯留可能な密閉タンクと、液水の温度を調整可能な温度調整部と、を備えた構成をとり得る(共に不図示)。液水は温度調整部で加熱される。また、気化器23は、制御部70により液水の引き込み量や加熱量が制御されることで、処理容器11に供給する水蒸気の供給量を調整する。なお、内部ポンプを設けず、真空引きされる処理容器11と移送経路31との差圧により液水を気化器23内に導くようにしてもよい。
供給経路12は、水蒸気が流通可能な流路を有する供給配管13により構成され、例えば、気化器23の密閉タンクの上部に接続されて、処理装置本体10まで延在している。これにより、供給経路12には、密閉タンク内で生成された水蒸気が自然に流入する。この水蒸気は、供給経路12を流通して処理容器11内に流入する。基板水蒸気処理システム1の供給部20は、基本的には以上のように構成される。
図3は、基板水蒸気処理システム1の排出部50を示す概略説明図である。図3に示すように、排出部50は、処理装置本体10で使用した水蒸気を含む排出物を排出する、基板水蒸気処理システム1の下流側部位を形成している。処理装置本体10の排出物には、水蒸気の他に、基板Gから除去した塩素から生成された塩化水素、または不活性ガスが混じっている。排出部50は、排出物の流通方向の上流側から下流側に向かって順に、ドライポンプ51、熱交換器52、排出側タンク53、排液ポンプ54、工場排液部55および工場排気部56を備える。
処理装置本体10とドライポンプ51との間を接続している排出経路14は、排出物を流通可能な流路を有する排出配管15により構成されている。また、排出配管15には、制御部70の制御に基づき、排出配管15の流路を開閉する排出側バルブ57が設けられている。すなわち、処理装置本体10の排出物は、排出側バルブ57の開状態で排出部50に排出され、排出側バルブ57の閉状態で排出部50への排出が遮断される。
ドライポンプ51は、排出配管15を介して処理装置本体10に接続されていることで、制御部70の制御下に、処理容器11の処理空間を吸引する機能を有する。これにより、ドライポンプ51は、処理容器11の処理空間を真空雰囲気にするとともに、処理装置本体10から排出部50に排出物を流出させる。また、ドライポンプ51は、処理装置本体10から流出した排出物を、ドライポンプ51よりも下流側に圧送する。
排出部50は、ドライポンプ51と熱交換器52の間を共通排出経路58によって接続している。共通排出経路58は、排出物が流通可能な流路を内部に有する共通排出配管59により構成されている。
熱交換器52は、共通排出経路58から流入した排出物を冷却することにより、排出物を排ガス(気体)と排液(液体)とに分離する気液分離部として機能する。この熱交換器52は、周知の構成を適用することができる。例えば、熱交換器52は、共通排出配管59の周囲に設けられて冷媒により熱交換を行う本体部と、冷媒を冷却するチラーユニットと、本体部とチラーユニットとの間で冷媒を循環させるポンプを有する循環路と、を備えた構成をとり得る(共に不図示)。また、熱交換器52は、制御部70の制御に基づき、排出物の温度を調整可能であるとよい。あるいは、共通排出配管59の周囲に本体部を設けるのではなく、本体部に排出物が直接流通する流通路を設けて、効率よく熱交換を行えるようにしてもよい。なお、気液分離部は、熱交換器52に限定されず、排出物を排ガスと排液に分離する種々の構造を適用してよい。
排出側タンク53は、熱交換器52よりも鉛直方向下側に設けられ、熱交換器52を通った共通排出経路58が接続されている。排出側タンク53は、貯水タンク22と同様に、鉛直方向に長く延在する有底円筒体に形成され、内部空間53aを密閉する蓋を上端部に有する。例えば、共通排出配管59は蓋の中心位置に連結される。
排出側タンク53には、共通排出経路58を介して蓋(上端部)から排出側タンク53の内部空間53aに、熱交換器52で分離した排ガスと排液とが流入する。排ガスおよび排液は、内部空間53aにおいて分離状態を維持し、排液が底部側に溜まる一方、排ガスが上端部側に溜まる。排出側タンク53の内面には、塩化水素による腐食を抑制するためのコーティングが形成されている。なお、排出側タンク53は、共通排出配管59が接続される部分に、熱交換器52を抜けた水蒸気を捕捉するために種々の気液分離構造(ラビリンス構造など)を備えてもよい。
また、排出側タンク53は、内部空間53aに貯留された排液の液位を検出して、その検出結果を制御部70に送信する排出側液位検出部60を備える。例えば、排出側液位検出部60は、排液の排出および排出停止を判定するための排出判定用センサ61と、排出側タンク53に貯留する排液の貯水上限値(図3中のHH参照)を検出する排出上限センサ62と、を別々に有する。排出判定用センサ61は、上方値(図3中のH参照)と、下方値(図3中のL参照)と、を検出可能であり、排出部50は、水位が上方値になった場合に、排出側タンク53の排液を排出する。逆に、排出部50は、水位が下方値になった場合に、排出側タンク53の排液を停止する。
排出部50は、排出側タンク53と工場排液部55との間を排液経路64によって接続している。排液経路64は、排出側タンク53の底部寄りに連結され、排出側タンク53に溜まった液体が流通可能な流路を内部に有する排液配管65により構成されている。なお、排液配管65の内面には、塩化水素を含む水が流通しても腐食を抑止可能なコーティングが施されていることが好ましい。
また、排液経路64には、排出側タンク53に貯留された排液を吸引して、工場排液部55へ送出する排液ポンプ54が設置されている。排液ポンプ54は、制御部70により、動作、動作停止、排液の送出量などが制御される。
工場排液部55は、排出側タンク53から排出される排液を継続的に受容可能な場所や装置である。工場排液部55は、例えば、工場内または工場外に設置され、工場の他の設備から排水される液体をまとめて処理可能な排水処理装置や工場の外部につながる排水管などを適用し得る。
さらに、排出部50は、排出側タンク53と工場排気部56との間を排気経路67によって接続している。排気経路67は、排出側タンク53の上部寄りに連結されており、排出側タンク53に溜まった気体を流通可能な流路を内部に有する排気配管68により構成されている。また、排気経路67には、当該排気経路67内の露点温度を検出する露点計69が設置されている。露点計69は、制御部70に接続され、排気経路67内での水分が結露する露点温度を検出し、その検出結果を制御部70に送信する。
工場排気部56は、排出側タンク53から排出される気体を継続的に受容可能な場所や装置である。工場排気部56は、例えば、工場内または工場外に設置され、工場の他の設備から排出される気体をまとめて処理可能な排気処理装置などを適用し得る。
図1に戻り、基板水蒸気処理システム1の制御部70は、1以上のプロセッサ71、メモリ72、図示しない入出力インタフェースおよび電子回路を有する制御用コンピュータである。1以上のプロセッサ71は、CPU、ASIC、FPGA、複数のディスクリート半導体からなる回路などのうち1つまたは複数を組み合わせたものであり、メモリ72に記憶されたプログラムを実行処理する。メモリ72は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ(コンピュータ記憶媒体、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、メモリカードなどの記憶媒体)を含み、プログラムおよびレシピを記憶している。
制御部70は、入出力インタフェースを介して、基板水蒸気処理システム1の処理装置本体10、各バルブ、気化器23、ドライポンプ51、排液ポンプ54などに通信可能に接続されている。また、制御部70は、入出力インタフェースを介して、供給側水位検出部27(図2参照)、排出側液位検出部60および露点計69(図3参照)などに信号受信可能に接続されている。さらに、制御部70は、入出力インタフェースを介して、図示しない入出力装置(タッチパネル、モニタ、スピーカ、キーボード、マウスなど)に接続されている。制御部70は、入出力装置を介してユーザが入力したレシピに基づき、基板水蒸気処理システム1の各構成に制御指令を出力して、水蒸気処理を行う。
一実施形態に係る基板水蒸気処理システム1は、基本的には、以上のように構成され、以下その動作および効果について図4を参照して説明する。図4は、基板水蒸気処理方法の処理フローを示すフローチャートである。
基板水蒸気処理システム1は、塩素を含む処理ガスによりドライエッチング処理された基板Gに対して水蒸気処理を実施する。基板水蒸気処理方法において、制御部70は、処理装置本体10の処理容器11に基板Gを搬入する搬入工程を行う。また、制御部70は、供給工程、処理工程および排出工程を同時に行い、供給部20、処理容器11、排出部50の順に水蒸気を流通させる。
詳細には、搬入工程では、以下の(a)の工程を行い、供給工程では以下の(b)~(d)の工程を行い、処理工程では以下の(e)の工程を行い、排出工程では以下の(f)、(g)の工程を行う。
(a)処理容器11内に基板Gを搬入して水蒸気吐出部に対向配置する搬入配置工程[ステップS11]
(b)貯水タンク22に液水を供給して、当該貯水タンク22に液水を貯水する貯留工程[ステップS12]
(c)貯水タンク22から気化器23までの移送経路31の気体(エア)を除去する気体除去工程[ステップS13]
(d)移送経路31を介して貯水タンク22から気化器23に液水を移送し、気化器23で水蒸気を生成する水蒸気生成工程[ステップS14]
(e)気化器23で生成した水蒸気を処理容器11に供給し、基板Gに対して水蒸気による処理を施す水蒸気処理工程[ステップS15]
(f)処理容器11から排出される排出物を熱交換器52及び排出側タンク53により排ガスと排液とに分離する排出物分離工程[ステップS16]
(g)排ガスを排気経路67から排出するとともに、排液を排液経路64から排出する排ガス排液排出工程[ステップS17]
搬入工程(搬入配置工程)は、処理工程(水蒸気処理工程)の実施前に、実施する工程である。例えば図4に示すように、制御部70は、供給工程を行う前にこの搬入工程を行い、基板加工処理装置2にて塩素を含む処理ガスにより処理された基板を、処理容器11内に配置する。なお、処理容器11内に先に水蒸気処理を行った基板Gがある場合、制御部70は、処理済の基板Gを搬出した後に、新たな基板Gを搬入する。あるいは、基板水蒸気処理方法では、供給工程(貯留工程、気体除去工程)を行っている最中に、搬入工程を実施してもよい。これにより、プロセス全体としての処理期間の短縮化を促進することができる。
また、供給工程は供給部20の動作に関係し、処理工程は処理装置本体10の動作に関係し、排出工程は排出部50の動作に関係する。このため、以下では、供給部20の動作と、処理装置本体10の動作と、排出部50の動作とで分けて説明していく。
図5は、基板水蒸気処理方法の供給工程を示すタイミングチャートである。図6は、供給工程における供給部20の液水の流通状態を示す説明図であり、(a)は貯留工程を示し、(b)は気体除去工程を示し、(c)は水蒸気生成工程を示す。図5および図6に示すように、制御部70は、供給部20の各バルブの開閉を制御することにより、貯留工程、気体除去工程、水蒸気生成工程を実施する。
具体的には、制御部70は、供給側水位検出部27により貯水タンク22の水位が下方値を検出した場合または供給工程の開始時に水位が上方値に達していない場合に、液水供給側バルブ26を開放する。これにより、工場給水源21から液水供給側バルブ26を介して貯水タンク22へ液水が供給され、貯留空間22aに液水が貯留されていく(図6(a)参照)。基板水蒸気処理システム1は、工場給水源21の液水にエアが混入し、あるいは液水供給経路24にエアが存在していたとしても、貯水タンク22の貯留空間22aに液水を一旦溜めることで、貯水タンク22内においてエアを除去することができる。
そして、図5の時点taにおいて、供給側水位検出部27は、貯水タンク22の水位が上方値に達したことを検出する。この供給側水位検出部27の検出信号を受信した制御部70は、液水供給側バルブ26を閉塞して、貯水タンク22への液水の供給(貯留工程)を停止する。これにより、貯水タンク22の貯留空間22aは、液水とエアが分離した静水状態を保ちつつ、基板Gの水蒸気処理に必要な量の液水を溜めることができる。
また時点taにおいて、制御部70は、貯水タンク22から気化器23に液水を移送可能な貯水量になったことを判定する。ただし、本実施形態に係る基板水蒸気処理方法では、貯水タンク22から気化器23に液水を注水する前に、移送経路31に存在する気体を抜くための気体除去工程を行う。
制御部70は、気体除去工程を開始すると、移送経路31の気化器前段側バルブ39を閉塞する一方で、気体抜き側バルブ43を開放して、さらに圧力調整部30から貯留空間22aに加圧気体を供給する。貯留工程の停止により液水供給側バルブ26が閉塞しているので、圧力調整部30から加圧気体が供給されると、貯水タンク22の内圧が上昇し、貯留空間22aに溜まっている液水が導出管32から移送配管33に圧送される(図6(b)参照)。導出管32に流入した液水は、導出管32、移送配管33の順に流通するが、気化器前段側バルブ39が閉じられていることで、移送配管33の縦延在部35(図2参照)に溜まっていく。この際、移送経路31に存在していたエアまたは液水に混入していたエアは、移送経路31から気体抜き経路40に抜けていく。
移送経路31から気体抜き経路40に押し出されたエアは、気体抜き経路40を通って廃棄タンク42に排出される。そして、制御部70は、液水が移送経路31を満たすまで気体除去工程を継続する。例えば、制御部70は、流量計(不図示)を気体抜き経路40の廃棄タンク42への接続部に設け、液水が、気体の混じらない安定した流量となったことに基づき気体除去工程を終了する。これにより、液水が移送経路31および気体抜き経路40を満たして、移送経路31からエアが確実に除去される。なお、制御部70は、流量計を備えずに、気体除去工程を所定期間実施することで、移送経路31のエアを除去してもよい。
図5の時点tbにおいて、制御部70は、気体除去工程から水蒸気生成工程に移行する。制御部70は、移送経路31の気化器前段側バルブ39を開放しつつ、気体抜き側バルブ43を閉塞し、さらに気化器23を動作させる(図6(c)参照)。気化器23は、動作を開始すると、内部ポンプの回転下若しくは差圧により移送経路31から液水を引き込み、引き込んだ液水を気化(水蒸気化)する。気体除去工程を先に実施していることにより、移送経路31から移送される液水には、エアが混入していない。そのため、気化器23は、エアを含まない水蒸気を安定的に生成して、供給経路12を介して処理装置本体10に、生成した水蒸気を送り出すことができる。
制御部70は、処理装置本体10の水蒸気処理工程中に、供給部20にて水蒸気生成工程を継続する。この際、制御部70は、貯水タンク22に貯留された液水の水位を供給側水位検出部27により監視し、水位が下方値未満となった場合(図5の時点tc)に、水蒸気生成工程を停止して、貯留工程を再び実施する。さらに貯留工程後に、気体除去工程、水蒸気生成工程を繰り返すことで、供給部20は、水蒸気を安定的に生成することができる。
なお、基板水蒸気処理システム1は、供給工程において、貯水タンク22への液水の供給(貯留工程)と、移送経路31の気体の除去(気体除去工程)および貯水タンク22から気化器23への液水の移送(水蒸気生成工程)とを同時に実施してもよい。
そして、基板水蒸気処理システム1は、処理装置本体10の処理工程(水蒸気処理工程)において、気化器23から供給経路12を介して処理容器11に供給された水蒸気により、基板Gの塩素を除去する。この際、処理容器11の処理空間には、気体除去工程で液水からエアが除去されたことにより、単位時間当たりの供給量が一定で、かつ圧力変動が抑えられた水蒸気が供給される。このため、処理装置本体10は、基板Gの被処理面に均一的に分布するように水蒸気を供給して、基板Gの塩素をムラなく除去する。これにより、基板水蒸気処理システム1は、基板G毎の塩素除去量を一定にできる。換言すれば、処理装置本体10は、水蒸気処理を安定して(プロセス変動することなく)行うことができる。
図7は、基板水蒸気処理方法の排出工程を示すタイミングチャートである。図8は、基板水蒸気処理方法の排出工程における排出物の流通状態を示す説明図であり、(a)は排出物分離工程を示し、(b)は排ガス排液排出工程を示す。
制御部70は、水蒸気処理工程を実施しながら、図7および図8に示すように、排出部50により処理容器11の排出物を排出する排出工程を実施する。排出工程において、制御部70は、排出側バルブ57を開放するとともに、ドライポンプ51を駆動することにより、処理容器11から排出部50側に、水蒸気処理で使用した主に気体で構成される排出物を排出させる。排出物は、水蒸気および塩化水素を含み、高い温度で処理装置本体10から流出する。この排出物は、共通排出経路58を介してドライポンプ51から熱交換器52に移動する。
また、制御部70は、熱交換器52を駆動することで、熱交換器52に移動した排出物を冷却する。熱交換器52は、例えば、常温(25℃)程度まで排出部50の温度を低下させる。これにより、排出物は、排ガスと排液とに分離する。排ガスには、水蒸気と、若干の塩化水素とが含まれる一方で、排液には、液水と、排ガスよりも多くの塩化水素とが含まれる。排ガスは主に水蒸気で構成されるが、液水が微粒子状となるミストも含まないため、乾燥気体として扱うことができる。排出部50は、熱交換器52の下流側の排出側タンク53に、分離した排ガスおよび排液を流入させる(図8(a)参照)。
排ガスは、排出側タンク53の上部に滞留して、排出側タンク53に接続された排気経路67に流出する。排気経路67に流出した排ガスは、露点計69を通過して工場排気部56に排出される。この排ガスは、塩化水素が少なく、液体を含まない気体であるため、排気経路67を腐食させることなく、工場排気部56まで流通する。すなわち、基板水蒸気処理システム1は、排気経路67の腐食対策を不要とし、かつ当該排気経路67のメンテナンス頻度を低減することができる。
一方、制御部70は、排出側タンク53の排出側液位検出部60の検出結果に基づき、排液ポンプ54を動作させることで、排出側タンク53に貯留した排液を排出する。具体的には、図7の時点tdにおいて、排出側タンク53に貯留された排液の液位が上方値に達すると、制御部70は、排液ポンプ54の駆動を開始して、排出側タンク53の排液を排液経路64に流出させる。排液経路64において、排液は、排液ポンプ54を通過するとそのまま下流側に送り出されて、工場排液部55に排出される(図8(b)参照)。上記したように、排液経路64の排液配管65には、塩化水素による腐食に対応するコーティングが施されている。このため、基板水蒸気処理システム1は、塩化水素を含む排液を工場排液部55に円滑に排出することができる。
また、図7中の時点teにおいて、制御部70は、排出側液位検出部60により排出側タンク53に貯留された排液が下方値に達したことを検出すると、排液ポンプ54の駆動を停止する。この際、制御部70は、所定期間(例えば、30秒)にわたって排液ポンプ54を動作させる余剰運転を行い、この余剰運転後に排液ポンプ54を停止する。この余剰運転を実施することで、排液配管65内に排液が残ることを低減して、排液経路64の腐食を一層確実に抑制することが可能となる。
さらに、基板水蒸気処理システム1は、排出工程中に、排ガスが結露する露点温度を露点計69により検出している。制御部70は、排ガスの温度が所定の露点温度値に至った場合(図7中の時点tf参照)に、排出側バルブ57を閉塞するととともに、ドライポンプ51および熱交換器52の駆動を停止して、処理装置本体10からの排出物の排出を規制(禁止)する。これにより、排ガスは、排気経路67への流入が抑制されるので、排気経路67での結露の発生が回避される。また、熱交換器52が動作しないことで、ドライポンプ51よりも下流側の構造の温度が上昇するようになり、排ガスの温度を所定の露点温度値から高くすることができる。
以上の実施形態で説明した本開示の技術的思想および効果について以下に記載する。
本開示の第1の態様は、基板加工処理装置2にて処理ガスにより処理された基板Gに対して、処理容器11の内部にて水蒸気による処理を施す基板水蒸気処理方法であって、処理容器11には、少なくとも貯水タンク22と気化器23とを含む供給部20、および少なくとも気液分離部(熱交換器52)を含む排出部50が接続され、(a)基板Gを処理容器11内に搬入する工程と、(b)貯水タンク22に液水を供給して、当該貯水タンク22に液水を貯水する工程と、(c)貯水タンク22から気化器23までの移送経路31の気体を除去する工程と、(d)移送経路31を介して貯水タンク22から気化器23に液水を移送し、気化器23で水蒸気を生成する工程と、(e)気化器23で生成した水蒸気を処理容器11に供給し、基板Gに対して水蒸気による処理を施す工程と、(f)処理容器11から排出される排出物を気液分離部により排ガスと排液とに分離する工程と、(g)排ガスを排気経路67から排出するとともに、排液を排液経路64から排出する工程と、を有する。
上記によれば、基板水蒸気処理方法は、移送経路31の気体を除去して貯水タンク22に貯留した液水を気化器23に移送することが可能となり、気化器23から処理容器11に供給する水蒸気の供給量を安定化させることができる。また、基板水蒸気処理方法は、処理容器11の排出物を気液分離部(熱交換器52)により排ガスと排液に分離して別々に排出することで、排気経路67の腐食を抑制するとともに、メンテナンス頻度を低減できる。したがって、基板水蒸気処理方法は、水蒸気による基板Gの処理を一層安定的に行うことができる。
また、水蒸気による処理を施す基板Gは、塩素を含む処理ガスにより処理が施された基板である。これにより、基板水蒸気処理方法は、水蒸気処理により基板Gの塩素を除去することができる。
また、移送経路31には、気体抜き経路40が接続され、(c)の工程では、移送経路31の気体を気体抜き経路40に排出して当該移送経路31を液水で満たした状態とし、(c)の工程後の(d)の工程において、貯水タンク22から気化器23に液水を供給する。これにより、基板水蒸気処理方法は、移送経路31に存在する気体をより確実に排出することができる。
また、排気経路67には、露点計69が接続され、露点計69により排気経路67の露点温度を監視し、露点温度が所定の露点温度値になったことを検出した場合に、処理容器11からの排出物の排出を停止する。これにより、基板水蒸気処理方法は、排気経路67に排ガスが結露して排液となることを抑えることができる。そのため、排気経路67の腐食を一層効果的に抑止でき、例えば、腐食防止用のコーティングがない配管でも長期間にわたって使用することが可能となる。
また、本開示の第2の態様に係る基板水蒸気処理システム1は、内部において基板Gに対して水蒸気による処理を施す処理容器11と、処理容器11に接続され、当該処理容器11に水蒸気を供給する供給部20と、処理容器11に接続され、当該処理容器11から排出物を排出する排出部50と、を含み、供給部20は、液水を貯水する貯水タンク22と、液水から水蒸気を生成する気化器23と、貯水タンク22および気化器23の間を接続する移送経路31と、移送経路31に接続され、当該移送経路31の気体を除去する気体抜き部(気体抜き経路40)と、を有し、排出部50は、排出物を排ガスと排液とに分離する気液分離部(熱交換器52)と、気液分離部により分離された排ガスを排出可能な排気経路67と、排気経路67と別に設けられ、気液分離部により分離された排液を排出可能な排液経路64と、を有する。これにより、基板水蒸気処理システム1は、水蒸気による基板Gの処理を一層安定的に行うことができる。
また、排気経路67は、気液分離部(熱交換器52)により分離された排ガスの露点温度を監視する露点計69を備える。この露点計69を利用することにより、基板水蒸気処理システム1は、排ガスによる結露の発生を早期に回避することができる。
また、排出部50は、排液経路64が接続され、かつ気液分離部(熱交換器52)により分離された排液を貯留する排出側タンク53と、排液経路64に設けられ、排出側タンク53から排液を排出させる排液ポンプ54と、を有し、排出側タンク53の排液の水位が所定の排出側上方値に達した場合に、排液ポンプ54を動作させる。これにより、基板水蒸気処理システム1は、電力消費を抑えて、排出側タンク53の排液を適切なタイミングで排出することができる。
また、排出側タンク53の排液の水位が所定の排出側下方値に達した後、予め定められた期間にわたって、排液ポンプ54を動作させ続ける。これにより、基板水蒸気処理システム1は、排液経路64に排液が滞留することによる排液経路64の腐食を効果的に抑制することができる。
また、気液分離部は、処理容器11から排出された排出物を冷却する熱交換器52である。これにより、基板水蒸気処理システム1は、気体として排出される排出物を冷却することで、排ガスと排液を良好に分離することができる。
また、貯水タンク22は、液水の水位を検出する供給側水位検出部27を備え、供給側水位検出部27の検出に基づき、液水の水位が供給側下方値を下回ると貯水タンク22への給水を開始し、液水の水位が供給側上方値を上回ると貯水タンク22への給水を停止する。これにより、基板水蒸気処理システム1は、貯水タンク22への液水の貯水と、貯水タンク22から気化器23への液水の移送と、をより安定して行うことができる。
今回開示された実施形態に係る基板水蒸気処理方法および基板水蒸気処理システム1は、すべての点において例示であって制限的なものではない。実施形態は、添付の請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形および改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。例えば、基板水蒸気処理方法および基板水蒸気処理システム1は、基板Gの塩素を除去する水蒸気処理に限定されず、基板Gに付着した他の物質を水蒸気により除去するものでもよい。あるいは、基板水蒸気処理方法および基板水蒸気処理システム1は、水蒸気を利用して物質の化学反応、または滅菌などを促すものでもよい。
1 基板水蒸気処理システム
10 処理装置本体
11 処理容器
20 供給部
22 貯水タンク
23 気化器
27 供給側水位検出部
31 移送経路
40 気体抜き経路
50 排出部
52 熱交換器
53 排出側タンク
54 排液ポンプ
60 排出側液位検出部
64 排液経路
67 排気経路
69 露点計
70 制御部

Claims (10)

  1. 基板加工処理装置にて処理ガスにより処理された基板に対して、処理容器の内部にて水蒸気による処理を施す基板水蒸気処理方法であって、
    前記処理容器には、少なくとも貯水タンクと気化器とを含む供給部、および少なくとも気液分離部を含む排出部が接続され、
    (a)前記基板を前記処理容器内に搬入する工程と、
    (b)前記貯水タンクに液水を供給して、当該貯水タンクに前記液水を貯水する工程と、
    (c)前記貯水タンクから前記気化器までの移送経路の気体を除去する工程と、
    (d)前記移送経路を介して前記貯水タンクから前記気化器に前記液水を移送し、前記気化器で前記水蒸気を生成する工程と、
    (e)前記気化器で生成した前記水蒸気を前記処理容器に供給し、前記基板に対して前記水蒸気による処理を施す工程と、
    (f)前記水蒸気による処理により前記処理容器から排出される排出物を前記気液分離部により排ガスと排液とに分離する工程と、
    (g)前記排ガスを排気経路から排出するとともに、前記排液を排液経路から排出する工程と、を有する、
    基板水蒸気処理方法。
  2. 前記水蒸気による処理を施す前記基板は、塩素を含む前記処理ガスにより処理された基板である、
    請求項1に記載の基板水蒸気処理方法。
  3. 前記移送経路には、気体抜き経路が接続され、
    前記(c)の工程では、前記移送経路の前記気体を前記気体抜き経路に排出して当該移送経路を前記液水で満たした状態とし、
    前記(c)の工程後の前記(d)の工程において、前記貯水タンクから前記気化器に前記液水を供給する、
    請求項1または2に記載の基板水蒸気処理方法。
  4. 前記排気経路には、露点計が接続され、
    前記露点計により前記排気経路の露点温度を監視し、前記露点温度が所定の露点温度値になったことを検出した場合に、前記処理容器からの前記排出物の排出を停止する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板水蒸気処理方法。
  5. 内部において水蒸気による処理を基板に施す処理容器と、
    前記処理容器に接続され、当該処理容器に前記水蒸気を供給する供給部と、
    前記処理容器に接続され、当該処理容器から排出物を排出する排出部と、を含み、
    前記供給部は、
    液水を貯水する貯水タンクと、
    前記液水から水蒸気を生成する気化器と、
    前記貯水タンクおよび前記気化器の間を接続する移送経路と、
    前記移送経路に接続され、当該移送経路の気体を除去する気体抜き部と、を有し、
    前記排出部は、
    前記排出物を排ガスと排液とに分離する気液分離部と、
    前記気液分離部により分離された前記排ガスを排出可能な排気経路と、
    前記排気経路と別に設けられ、前記気液分離部により分離された前記排液を排出可能な排液経路と、を有する、
    基板水蒸気処理システム。
  6. 前記排気経路は、前記気液分離部により分離された前記排ガスの露点温度を監視する露点計を備える、
    請求項5に記載の基板水蒸気処理システム。
  7. 前記排出部は、
    前記排液経路が接続され、かつ前記気液分離部により分離された前記排液を貯留する排出側タンクと、
    前記排液経路に設けられ、前記排出側タンクから前記排液を排出させる排液ポンプと、を有し、
    前記排出側タンクの前記排液の水位が所定の排出側上方値に達した場合に、前記排液ポンプを動作させる、
    請求項5または6に記載の基板水蒸気処理システム。
  8. 前記排出側タンクの前記排液の水位が所定の排出側下方値に達した後、予め定められた期間にわたって、前記排液ポンプを動作させ続ける、
    請求項7に記載の基板水蒸気処理システム。
  9. 前記気液分離部は、前記処理容器から排出された前記排出物を冷却する熱交換器である、
    請求項5乃至8のいずれか1項に記載の基板水蒸気処理システム。
  10. 前記貯水タンクは、前記液水の水位を検出する水位検出部を備え、
    前記水位検出部の検出に基づき、前記液水の水位が供給側下方値を下回ると前記貯水タンクへの給水を開始し、前記液水の水位が供給側上方値を上回ると前記貯水タンクへの給水を停止する、
    請求項5乃至9のいずれか1項に記載の基板水蒸気処理システム。
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