JP3989355B2 - 処理装置および処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハやLCDガラス基板等の被処理体を所定の処理ガスを含む雰囲気で処理する処理装置および処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、一般に、半導体デバイスの製造工程においては、フォトリソグラフィー技術を用いてウエハ(半導体ウエハ)に所定の回路パターンを形成している。具体的には、洗浄処理されたウエハにフォトレジスト液を塗布してレジスト膜を形成し、このレジスト膜を所定のパターンで露光し、これを現像処理し、さらにエッチングや不純物注入等を行った後に、ウエハから不用となったレジスト膜を除去(剥離)する一連の処理が行われている。
【0003】
近年、このようなレジスト膜を除去する方法として、一定量のオゾン(O)を含むガス(以下「オゾンガス」という)と水蒸気との混合ガスを用いてレジスト膜を変質させ、その後に水洗処理を行うことにより、ウエハからレジスト膜を除去する方法が提案されている。例えば、特開2001−210614号公報には、複数のウエハをチャンバに収容し、チャンバ内にオゾンガスと水蒸気を供給してウエハを処理する処理装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−210614号公報
【0005】
特開2001−210614号公報の図1に示されている処理装置を用いたウエハの処理工程は、概略、以下の通りである。最初に複数のウエハを略垂直姿勢で等間隔に保持した保持部材をチャンバに収容し、チャンバを密閉する。次に、チャンバに加熱された窒素ガスを供給して、ウエハを温める。なお、チャンバは上下に分かれる構造を有し、上部蓋体にはヒータが取り付けられており、このヒータを動作させることによってもウエハを昇温させることができる。
【0006】
ウエハが所定の温度に温められたら、オゾンガスを供給する。チャンバ(下部容器)の底部にはヒータが設けられており、一定量の純水をチャンバに供給してヒータを加熱することにより、この純水を蒸発させて、チャンバ内をオゾンガスと水蒸気の混合ガス雰囲気に保持する。この混合ガス雰囲気において生成した水酸基ラジカルがレジスト膜を水溶性(水の浸透性が高まることによってレジスト膜が剥離し易い性質となる)へ変質させる。所定時間経過後に純水の供給とヒータの加熱およびオゾンガスの供給を中止し、チャンバ内に窒素ガスを供給することによって、チャンバ内のオゾンガスを外部へ排気する。チャンバ内のオゾン濃度が所定値以下となったら、窒素ガスの供給を停止して、チャンバからウエハを取り出す。取り出されたウエハは、水洗処理を行う装置へと搬送されて、そこでレジスト膜の剥離が行われる。
【0007】
また、特開2001−210614号公報の図6には、シャッタによって上下に2分割可能な二重構造チャンバを有する処理装置が開示されている。この二重構造チャンバを有する処理装置を用いた処理工程は、概略、次の通りである。最初に、シャッタを閉めることによって形成される上部チャンバにウエハが収容される。次に、上部チャンバにオゾンガスと水蒸気が供給され、ここでウエハに形成されたレジスト膜の変質処理が行われる。下部チャンバには一定量の純水を貯留しておき、上部チャンバでの処理が終了したら、シャッタを開いてウエハを降下させ、ウエハを下部チャンバに貯留された純水に浸漬する。これによって、レジスト膜の変質処理とその後の剥離処理(リンス処理)を連続して行うことができる。この剥離処理が終了したウエハは再び上部チャンバに戻され、シャッタにより上部チャンバと下部チャンバとが分離される。上部チャンバからオゾンガスを排気するために、上部チャンバの内部を窒素ガスで置換し、その後に、ウエハは上部チャンバから取り出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したように、オゾンガスを用いた処理の後に窒素ガスをチャンバ内に供給することによってチャンバからオゾンガスを外部に排気しようとすると、チャンバ内で窒素ガスとオゾンガスとが混じり合うために窒素ガスとオゾンガスの混合ガスが排気されてしまい、チャンバ内のオゾン濃度が所定濃度に低下するまでに長い時間を要する(つまり、スループットが低下する)という問題がある。また、このような処理方法は、窒素ガスを多量に消費するために、処理コストが嵩むという問題をも有している。
【0009】
さらに、二重構造チャンバを用いてオゾンガスと水蒸気の混合ガスによる処理とその後の水洗処理とを連続して行う方法では、チャンバが大型化し、シャッタの水平方向移動に必要なスペースの確保しなければならないために、装置のフットプリントが広くなるという問題がある。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、スループットを向上させた処理装置および処理方法を提供することを目的とする。また本発明は、フットプリントが小さく、かつ、ガス処理と液処理を連続して行うことができる処理装置を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の観点によれば、所定の処理ガスで被処理体を処理する処理装置であって、
被処理体を保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された被処理体を収容するチャンバと、
前記チャンバに前記処理ガスを供給するガス供給手段と、
前記チャンバの上部から前記チャンバ内の処理ガスを外部に排出するガス排出機構と、
前記チャンバに所定の液体を貯留することによって前記チャンバ内の処理ガスが外部へ排出されるように前記チャンバ内に所定量の前記液体を供給する液供給手段と、
を具備することを特徴とする処理装置、が提供される。
【0012】
本発明の第2の観点によれば、所定の処理ガスと所定の処理液の蒸気を含む雰囲気において被処理体を処理する処理装置であって、
被処理体を保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された被処理体を収容するチャンバと、
前記チャンバに前記処理ガスを供給するガス供給手段と、
前記チャンバに前記処理液の蒸気を供給する蒸気供給手段と、
前記チャンバの上部から前記チャンバ内の処理ガスを外部に排出するガス排出機構と、
前記チャンバに前記処理液またはこれと異なる別の処理液を貯留することによって、前記チャンバ内の処理ガスが外部へ排出されるように、前記チャンバ内に所定量の前記処理液または前記別の処理液を供給する処理液供給手段と、
を具備することを特徴とする処理装置、が提供される。
【0013】
本発明の第3の観点によれば、処理ガスと処理液の蒸気の混合雰囲気において被処理体を処理する処理装置であって、
被処理体を保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された被処理体を収容するチャンバと、
前記チャンバに前記処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
前記チャンバに前記処理液を供給する処理液供給手段と、
前記チャンバに供給された処理液を蒸発させる処理液蒸発手段と、
前記チャンバの上部から前記チャンバ内の処理ガスを外部に排出するガス排出機構と、
前記処理液蒸発手段によって蒸発させるための所定量の処理液および前記チャンバに前記処理液を貯留することによって前記チャンバ内の処理ガスを外部へ排出するために必要な所定量の処理液が前記チャンバに供給されるように前記処理液供給手段を制御する制御装置と、
を具備することを特徴とする処理装置、が提供される。
【0014】
本発明の第4の観点によれば、上記第2の観点に係る処理装置による処理方法、つまり、処理ガスと処理液の蒸気を含む雰囲気で被処理体を処理する処理方法であって、
被処理体をチャンバに収容する工程と、
前記チャンバ内に前記処理ガスおよび前記処理液の蒸気を供給して所定時間保持することにより前記被処理体を処理する工程と、
前記チャンバ内に前記処理液またはこれと異なる別の処理液を供給して前記チャンバ内に前記処理液または前記別の処理液を貯留することにより前記チャンバ内の処理ガスを前記チャンバの上部から外部へ排出する工程と、
前記チャンバ内の前記処理液または前記別の処理液を外部へ排出する工程と、
前記チャンバから前記被処理体を搬出する工程と、
を有することを特徴とする処理方法、が提供される。
【0015】
本発明の第5の観点によれば、上記の第3の観点に係る処理装置による処理方法、つまり、処理ガスと処理液の蒸気を含む雰囲気で被処理体を処理する処理方法であって、
底部に所定量の前記処理液が貯留され、かつ、前記貯留された処理液を加熱するヒータを具備するチャンバに、被処理体を収容する工程と、
前記チャンバ内に処理ガスを供給する工程と、
前記ヒータにより前記チャンバの底部に貯留された処理液を蒸発させて前記チャンバ内を前記処理ガスと前記処理液の蒸気の混合ガス雰囲気に保持することにより前記被処理体を処理する工程と、
前記チャンバ内に前記処理液を供給して前記チャンバ内に前記処理液を貯留することにより前記チャンバ内の処理ガスを前記チャンバの上部から外部へ排出する工程と、
前記チャンバ内の処理液を外部へ排出する工程と、
前記チャンバから前記被処理体を搬出する工程と、
を有することを特徴とする処理方法、が提供される。
【0016】
このような本発明の処理装置および処理方法によれば、チャンバに処理液を充満させることによって確実にチャンバ内の処理ガスを外部に排出することができる。これによりガス排気時間が短縮されてスループットが向上する。また、チャンバ内の処理ガスの排気に窒素ガス等の不活性ガスを用いないために、処理コストを低減することができる。さらに、処理ガスと処理液の蒸気によって処理された基板を、その後に搬送することなく処理液または別の処理液に浸漬して基板のリンス処理を行うことができる。さらにまた、このように処理ガスによる処理と処理液によるリンス処理を1つのチャンバで行うことができるために、チャンバの大型化およびチャンバの大型化による処理装置全体のフットプリント増大を回避することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら具体的に説明する。ここでは、レジスト膜が形成されたウエハ(半導体ウエハ)に、処理ガスとしてオゾンガス(一定量のオゾンを含み、その他の主成分が酸素、窒素であるガスをいうものとする)を、処理液の蒸気として水蒸気をそれぞれ供給し、これらの混合ガスによってレジスト膜を変質させ、ウエハから不用なレジスト膜を除去するレジスト除去装置について説明する。
【0018】
図1はレジスト除去装置1の概略斜視図であり、図2はその概略断面図(ZX断面)である。レジスト除去装置1は、ウエハWを収容してウエハWの処理が行われるチャンバ10と、チャンバ10内でウエハWを保持するウエハガイド20と、チャンバ10内にオゾンガスを供給するオゾンガス供給ノズル30と、チャンバ内に水蒸気を供給する水蒸気供給ノズル40と、チャンバ10内に加熱窒素を供給する窒素供給ノズル50と、チャンバ10内に純水を供給する純水供給ノズル60と、を有している。
【0019】
チャンバ10は、例えば50枚のウエハWを収容可能な大きさを有する処理容器10aと、この処理容器10aの上面に形成されたウエハ搬入出口を開閉する容器カバー10bを有しており、容器カバー10bは昇降機構11によって昇降自在となっている。昇降機構11は、制御手段、例えば中央演算処理装置(CPU)90に接続されており、CPU90からの制御信号によって容器カバー10bを昇降移動させる。
【0020】
処理容器10aの上面部にはフランジ部12aが設けられており、フランジ部12aと対向するフランジ部12bが容器カバー10bの下面部に設けられている。フランジ部12aの上面にはエアーシールリング13a・13bが設けられており、エアーシールリング13a・13bには、バルブV4を開くことによって所定圧力の空気が供給され、バルブV9を開放することによって内部の空気が外部へ排出されるようになっている。
【0021】
昇降機構11を動作させて、容器カバー10bのフランジ部12bが処理容器10aのフランジ部12aに押し当てられるように容器カバー10bを降下させ、その後にエアーシールリング13a・13bに空気を供給することにより、フランジ部12a・12b間が気密にシールされる。バルブV4の開閉制御はCPU90によって行われる。なお、後述するその他のバルブの開閉制御も同様にCPU90によって行われる。
【0022】
図3に容器カバー10bのYZ断面図を示す。容器カバー10bは、中央から端に向かう下り傾斜面を有する断面略逆V字状に形成されている。これにより容器カバー10bの内壁に水蒸気が結露して液滴が生じても、この液滴は下り傾斜面に沿って下方へ流れ、さらに処理容器10aの側壁を伝って底部へ流れ落ちる。こうしてチャンバ10では、容器カバー10bの内壁に液滴が付着しても、その液滴がウエハWに落下してウエハWに付着しないようになっている。
【0023】
傾斜した壁面には、ウエハガイド20のシャフト21を貫通させるための筒状突起部14と、内側に略直方体状の空間15aを形成する突起部15が設けられている。シャフト21は昇降機構23によって昇降自在となっている。また、筒状突起部14の内面にはエアーシールリング16a・16bが設けられており、エアーシールリング16a・16bへは、バルブV4を開くことによって所定圧力の空気が供給され、バルブV9を開放することによって内部の空気が外部へ排出されるようになっている。このエアーシールリング16a・16bの動作により筒状突起部14の内周面とシャフト21の外周との間の隙間を気密に封止することができる。なお、エアーシールリング13a・13bとエアーシールリング16a・16bの動作は、チャンバ10を密閉する観点から、このように同時動作させてもよいし、別々に給気および排気を行うように構成してもよい。
【0024】
突起部15によって内部に形成される空間15aへは、外部から空気供給配管17aを通して空気(または窒素)が供給され、また、排気管17bによってこの空間15aの排気を行うことができるようになっている。空間15aへの空気給量の制御は、バルブV7の開閉量を調整することによって行われる。
【0025】
排気管17bを通した空間15aの排気は、チャンバ10内が外圧よりも高くなった状態でバルブV8を開くことによって自然に行われるが、バルブV8の下流側に強制排気を行うための吸気装置を設けてもよい。排気管17bから排気されるガスにはオゾンが含まれているために、排気管17bの下流にはオゾンを酸素に分解処理するオゾン分解装置(図示せず)が設けられており、排気管17bから排気されたガスに含まれるオゾンは、このオゾン分解装置によって酸素に分解された後に、例えば大気中に放出されるようになっている。
【0026】
後に説明するように、チャンバ10内に純水を供給すると、オゾンガスが最後にこの狭い空間15aにのみ残留するようになり、その時点でこの空間15aに空気を供給しながら排気を行うことにより、効率的にオゾンガスを排気することができる。
【0027】
処理容器10aの外周面と底面にはそれぞれラバーヒータ18a・18bが取り付けられ、また容器カバー10bの上面にはラバーヒータ18cが取り付けられている。これらのラバーヒータ18a〜18cは電源(図示せず)からの電力供給を受けて発熱し、チャンバ10の内部を加熱する。この電源からラバーヒータ18a〜18cへの給電制御はCPU90によって行われる。チャンバ10内の温度は温度センサTSによって測定可能であり、温度センサTSが検出した温度がCPU90に送られ、CPU90は、チャンバ10内が定められた一定温度に保持されるように、電源からラバーヒータ18a〜18cへの給電を制御する。これによりチャンバ10の内部温度が、例えば80℃〜120℃の範囲内のほぼ一定の値に保持される。なお、チャンバ10内をこのような温度に保持することによって、ウエハWの処理時間を短縮することが可能となる。
【0028】
これらのラバーヒータ18a〜18cによって、チャンバ10内での結露を抑制することができる。特に容器カバー10bの上面にラバーヒータ18cを設けることによって、容器カバー10bの内壁に結露が生ずることを防止することにより、ウエハWに結露した液滴が落下することを防止することができる。
【0029】
チャンバ10内におけるウエハWの処理は、チャンバ10内を80℃〜120℃に保持するとともに、チャンバ10の内圧を外気圧よりも、例えば0.05〜0.2MPa高くすることによって、さらに処理時間を短縮することができる。また、オゾンガスと水蒸気の混合ガスは腐食性が高いために、チャンバ10の内部は、この混合ガスに対して良好な耐食性を有する材料で構成することが好ましい。これらの観点から、処理容器10aは、内側にオゾンガスと水蒸気の混合ガスに対する耐食性に優れたPTFE等のフッ素樹脂材料からなる内側容器19aを備え、外側に耐圧性に優れたステンレス等の金属材料からなる外側容器19bを備えた二重構造となっている。容器カバー10bもまた同様の二重構造を有する。
【0030】
ウエハガイド20は、鉛直方向を長手方向とするシャフト21と、このシャフト21の下部に設けられたウエハ保持部22から主に構成されている。ウエハガイド20は昇降機構23によって昇降自在となっており、昇降機構23は、ウエハ保持部22が処理容器10a内の処理位置と外部に対してウエハWの受け渡しを行う処理容器10aの上方の受け渡し位置との間で移動するように、ウエハガイド20を移動させる。このウエハガイド20の昇降動作は、エアーシールリング16a・16bによって、シャフト21と筒状突起部14との間がシールされていない状態において行われる。
【0031】
ウエハ保持部22には、水平に保持されたウエハ支持部材22a・22b・22cと、これらウエハ支持部材22a〜22cを並列に連結保持する連結部材24とが設けられている。ウエハ支持部材22a〜22cには、ウエハWを支持するための溝部(図示せず)が一定の間隔で形成されており、ウエハWはこの溝部に挟まれるようにして略平行にウエハ支持部材22a〜22cに保持される。容器カバー10bを上方へ退避させてウエハ搬入出口が開口した状態において、ウエハWを外部からウエハ支持部材22a〜22cに保持させ、逆に、ウエハ支持部材22a〜22cに保持されたウエハWを外部へ搬出する。
【0032】
ウエハガイド20の構成部材には、ウエハWを保持した際の変形がなく、ウエハWを保持した状態での昇降動作が無理なく行われるように、機械的強度に優れた材料が用いられる。例えば、シャフト21としては、ステンレス等の金属材料の表面にPTFE被膜等のフッ素樹脂被膜が形成されて、オゾンガスと水蒸気の混合ガスに対する耐久性が高められたものを用いることが好ましい。また、ウエハ保持部22には酸化珪素系の材料(例えば、石英や石英ガラス等)を使用することが好ましい。これによりウエハガイド20の腐食が抑制され、ウエハWへのパーティクルの付着が防止される。
【0033】
オゾンガス供給ノズル30は、外管と内管からなる二重管の構造を有し、この外管と内管にそれぞれ長手方向に一定間隔でオゾンガス吐出口が形成された構造を有している。内管の内部に供給されたオゾンガスは、内管に設けられたオゾンガス吐出口から内管と外管との間の隙間に吐出され、その後に外管に設けられたオゾンガス吐出口から、処理容器10aの垂直壁に向けて斜め上向きに約45度の角度で吐出される。外管に設けられたオゾンガス吐出口から吹き出されたオゾンガスは処理容器10aの内壁に沿って上昇し、チャンバ10内の上部空間において水蒸気供給ノズル40から吐出された水蒸気と混合され、ダウンフローとなってウエハWに供給される。
【0034】
オゾンガス供給ノズル30へのオゾンガスの供給は、オゾンガス発生装置31でオゾンガスを発生させ、オゾンガス発生装置31とオゾンガス供給ノズル30を結ぶ配管に設けられたバルブV3の開閉量を制御することによって行われる。
【0035】
オゾンガス発生装置31は、高周波電源32に接続されて高周波電圧が印加される放電電極33の間に酸素(O)を供給することによって一部の酸素をオゾンに変化させ、オゾンガスを生成させる。なお、高周波電源32と放電電極33は、CPU90からの制御信号を受けたスイッチ34によってスイッチングされ、オゾンガス発生装置31で発生させるオゾンガス中のオゾン濃度が制御されるようになっている。
【0036】
水蒸気供給ノズル40は、水蒸気を吹き出す水蒸気吐出口が長手方向に所定の間隔で設けられた管体の内部に棒状のヒータが設けられた二重構造を有している。なお、管体には、管体内に生じた結露水を排出するための排液口も設けられている。この水蒸気供給ノズル40への水蒸気の供給は、水蒸気発生器41で水蒸気を発生させて、水蒸気供給ノズル40と水蒸気発生器41とを結ぶ配管に設けられたバルブV1の開閉量を制御することによって行われる。
【0037】
水蒸気発生器41から水蒸気供給ノズル40へ供給される水蒸気は、管体の内壁とヒータの外周面との隙間を流れて、管体に設けられた水蒸気吐出口から、処理容器10aの垂直壁に向けて斜め上向きに約45度の角度で吹き出される。水蒸気吐出口から吐出された水蒸気は処理容器10aの内壁に沿って上昇し、チャンバ10の上部空間においてオゾンガス供給ノズル30から吐出されたオゾンガスと混合され、ダウンフローとなってウエハWに供給される。
【0038】
なお、水蒸気とオゾンガスをそれぞれ処理容器10aの内壁へ向けて吹き出すことにより、水蒸気とオゾンガスとが混合される前に直接にウエハWに触れることが防止されるため、処理ムラの発生が防止される。また、水蒸気供給ノズル40から水蒸気とともに液滴が水蒸気吐出口から吐出された場合においても、この液滴がウエハWに付着して処理ムラが発生することを防止することができる。
【0039】
水蒸気供給ノズル40からチャンバ10内に供給された水蒸気が結露することによって生じた水を外部へ排出するするために、処理容器10aの底部には排液管42が設けられており、この排液管42にはバルブV6が設けられている。
【0040】
チャンバ10内にはチャンバ10内の圧力を検出する圧力センサPSが設けられており、圧力センサPSの検出値はCPU90に送られる。CPU90はチャンバ10内が所定の圧力となるように、バルブV1およびバルブV3の開閉量を調整してチャンバ10内に水蒸気とオゾンガスを供給しながら、バルブV6の開閉量を調整してチャンバ10から一定量の水蒸気およびオゾンガスならびに結露水を外部へ排出する。なお、排液管42からはオゾンガスも排出されるため、排液管42から排出されたガス成分は、排気管17bの下流に設けられたオゾン分解装置へ送風される。
【0041】
常温の窒素ガスをヒータ51によって加熱して生成される加熱窒素は、ウエハWをオゾンガスと水蒸気の混合ガスによって処理する前に窒素供給ノズル50からチャンバ10内に吹き出されて、ウエハWを所定の温度に温める。これにより、水蒸気をチャンバ10内に供給した際に、ウエハWに結露が生ずることを防止することができる。窒素供給ノズル50としては、オゾンガス供給ノズル30と同様の構造を有するものを用いることができる。なお、窒素供給ノズル50へ供給される窒素の流量は、バルブV2の開閉量を調整することによって行われる。
【0042】
純水供給ノズル60は、バルブV5を開くことによって、図示しない純水供給源から供給される純水をチャンバ10内に吐出する。純水供給ノズル60は、純水を吐出する際に、吐出される純水にできるだけ気泡が含まれないようにすることができる構造のものが好ましく、例えば、単純な円筒状のものが用いられる。純水供給ノズル60によってチャンバ10内に供給された純水の排出は、排液管42を通して行われる。
【0043】
次に、レジスト除去装置1によるウエハWの処理方法について説明する。図4は、ウエハWの概略の処理工程を示すフローチャートである。最初に容器カバー10bを上昇させて処理容器10aの上面のウエハ搬入出口を開口し、また、ウエハ保持部22を処理容器10aの上方に移動させて、例えば図示しないウエハ搬送手段によって搬送されてきたウエハWをウエハ保持部22に受け渡す(ステップ1)。
【0044】
続いてウエハWが処理容器10a内の所定位置に保持されるように昇降機構23を動作させてウエハガイド20を降下させ、次いで容器カバー10bを昇降機構11を動作させて降下させる。続いて、バルブV4を開いてエアーシールリング13a・13b・16a・16bに空気を供給し、フランジ部12a・12b間および筒状突起部14とシャフト21との間をシールして、チャンバ10を密閉する(ステップ2)。
【0045】
次に、バルブV2を開いて窒素供給ノズル50から、例えば、加熱窒素をチャンバ10に供給し、また、ラバーヒータ18a〜18cを加熱して、ウエハWおよびチャンバ10内の雰囲気温度を所定の処理温度、例えば80℃に昇温し、保持する(ステップ3)。その後、加熱窒素の供給を停止し、バルブV3を開いて、オゾンガス供給ノズル30から、例えば、オゾン濃度が約9体積%のオゾンガスを約10m/分でチャンバ10に供給する(ステップ4)。チャンバ10の内圧は、外気圧よりも、例えば0.01〜0.03MPa程度高い圧力に保持する。
【0046】
チャンバ10内が所定の圧力に到達したことを圧力センサPSが検出したら、オゾンガス供給ノズル30からのオゾンガスの吐出を継続しながら、バルブV1を開いて、水蒸気供給ノズル30から、例えば、液体換算で100m/分の流量で水蒸気をチャンバ10に供給する。これによりチャンバ10内において水蒸気とオゾンガスが混合され、この混合ガスによってウエハWに形成されているレジスト膜の変質処理が進行する(ステップ5)。
【0047】
このような処理の間は、チャンバ10の内圧が、例えば、外気圧よりも0.05MPa高い状態に保持されるように、バルブV1・V3・V6の開閉量が制御されて、給気と排液・排気が行われ、かつ、ウエハWおよびチャンバ10内の温度が、例えば80℃に保持されるように、ラバーヒータ18a〜18cの温度が制御される。
【0048】
所定の処理時間(例えば、3分〜6分)が経過したら、バルブV1・V3・V6を閉じて、水蒸気とオゾンガスの供給および排気・排液を停止する(ステップ6)。排気管17bに設けられたバルブV8を開いた後に、バルブV5を開いて純水供給ノズル60からチャンバ10に純水を供給し、チャンバ10内を純水で満たす(ステップ7)。このとき、チャンバ10内での水位の上昇とともに、チャンバ10内のガスが排気管17bから排気される。このような方法によれば、チャンバ10内を純水で満たす時間で、確実にチャンバ10内のガスを確実に排気することができる。
【0049】
チャンバ10内の水位が突起部15の下部に達したら純水の供給を停止し、空気供給管17aから空間15aに空気を供給して、空間15aに残存するオゾンガスを排気管17bを通して外部へ排気する(ステップ8)。狭い空間15aでは、このようなガス置換は短時間で完了させることができる。
【0050】
また、ステップ7およびステップ8の工程においては、ウエハWは純水に浸された状態となり、レジスト膜の剥離処理が進行する。つまり、レジスト除去装置1を用いたウエハWの処理では、チャンバ10からのオゾンガスの排気を効率よく短時間で行うことができ、しかも、同時にウエハWを水洗処理して、ウエハWからレジスト膜を剥離させることができるため、スループットが向上する。このような効果に加えて、従来は、レジスト膜の変質処理とその後の水洗処理を別の装置で行っているために、装置のフットプリントが広くなっていたが、レジスト除去装置1では、1台の装置で両方の処理を行うことができるために、フットプリントを小さくすることができる。さらに、処理ごとにチャンバを分ける必要がないために、チャンバの大型化を回避することができる。
【0051】
ウエハWが純水に浸漬されて所定時間が経過したら、バルブV6を開いて排液管42を通して、チャンバ10内の純水を排出する(ステップ9)。このとき、チャンバ10の内圧低下が起こらないように、例えば、空気供給管17aから一定量の空気をチャンバ10内に供給するとよい。チャンバ10の内圧が外気圧と同じ状態となったら、エアーシールリング13a・13b・16a・16bから空気を抜いて、容器カバー10bを上昇させ、次いでウエハガイド20を上昇させてウエハ保持部22を処理容器10aから引き上げ、保持しているウエハWをウエハ搬送手段へ受け渡す(ステップ10)。これによって、レジスト除去装置1における一連の処理が終了する。
【0052】
ウエハWは、ウエハ搬送手段によってレジスト除去装置1とは別に設けられている洗浄処理部へ搬送され、そこでウエハWに対してさらに純水による洗浄、リンス処理が施されて、ウエハWから不要なレジストが完全に除去される。なお、レジスト除去装置1において、チャンバ10から純水を排出した後に再びチャンバ10に純水を供給してウエハWを水洗処理する操作を所定回数行うことによって、ウエハWからレジスト膜を完全に除去し、さらにリンス処理することもできる。
【0053】
次にレジスト除去装置について説明する。図5は、レジスト除去装置1´の概略断面図である。レジスト除去装置1´とレジスト除去装置1とを比較すると、ウエハガイド20と容器カバー10bには同じものが用いられている。また、窒素供給ノズル50とオゾンガス供給ノズル30は、その配置位置と配置数が異なるだけであり、これらの構造そのものに違いはなく、窒素供給ノズル50へ送る加熱窒素とオゾンガス供給ノズル30へ送るオゾンガスの発生方法にも違いはない。そこで、以下、レジスト除去装置1´がレジスト除去装置1と異なる点について説明する。
【0054】
レジスト除去装置1´が具備するチャンバ10´は、処理容器10a´と容器カバー10bからなる。レジスト除去装置1´では、処理容器10a´の壁面を通して空気供給管17aおよび排気管17bが配置され、容器カバー10bに設けられた突起部15の空間15へ空気を供給し、またはこの空間15の排気を行うことができるようになっている。
【0055】
処理容器10a´には、高さの異なる3箇所に、図示しない純水供給源から純水を処理容器10a´に供給する純水供給ノズル60・60´・60″が設けられている。純水供給ノズル60からの純水吐出量はバルブV5の開閉量を制御することにより、純水供給ノズル60´からの純水吐出量はバルブV5´の開閉量を制御することにより、純水供給ノズル60″からの純水吐出量はバルブV5″の開閉量を制御することにより、それぞれ行われる。
【0056】
処理容器10a´の底部には段差が設けられており、処理容器10a´の底部中央の窪み部分には、一定量の純水を貯留することができるようになっている。また、処理容器10a´の底部の外側にはヒータ72が取り付けられており、この処理容器10a´の底部に貯留された純水を加熱することができるようになっている。処理容器10a´の底板71には、ヒータ72による加熱によって劣化することがなく、熱伝導性と耐食性に優れた材料、例えば、炭化珪素(SiC)等のセラミックス材料が好適に用いられる。処理容器10a´からの排液は、処理容器10a´の底部側面に設けられた排液管42を通して行われる。
【0057】
処理容器10a´の底部に設けられた段差部の上面には、保持部材74が載置されており、3枚のミスト遮蔽板73が、鉛直方向に所定間隔で並べられて保持部材74に保持されている。各ミスト遮蔽板73には孔部が設けられており、処理容器10a´の底部に貯留された純水をヒータ72によって加熱した際に蒸発する水蒸気は、各ミスト遮蔽板73に設けられた孔部を通ってウエハ保持部22に保持されたウエハWに向けて拡散する。各ミスト遮蔽板73に設ける孔部の位置を上下方向で互い違いとすることにより、処理容器10a´の底部で純水が沸騰しても、跳ね上がった飛沫が直接にウエハWに接することが回避される。ミスト遮蔽板73としては、例えば、フッ素樹脂板が好適に用いられる。
【0058】
このように構成されたレジスト除去装置1´におけるウエハWの処理工程について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。最初に、ウエハWをウエハ保持部22に保持させてチャンバ10´に収容し、チャンバ10´を密閉する(ステップ101)。次に、バルブV5を開いて一定量の水をチャンバ10´に供給し、チャンバ10´の底部(つまり、処理容器10a´の底部)に純水を貯留する(ステップ102)。このとき、水面はミスト遮蔽板73よりも下に位置するようにする。なお、ステップ101とステップ102は逆の順序で行ってもよい。
【0059】
次に、バルブV2を開いて窒素供給ノズル50から、例えば、加熱窒素をチャンバ10´に供給し、ラバーヒータ18cを加熱して、ウエハWおよびチャンバ10内の雰囲気温度を所定の処理温度、例えば80℃に昇温し、保持する(ステップ103)。その後、加熱窒素の供給を停止し、バルブV3を開いて、オゾンガス供給ノズル30から、例えば、オゾン濃度が約9体積%のオゾンガスを約10m/分でチャンバ10´に供給する(ステップ104)。
【0060】
チャンバ10´の内部がほぼオゾンガスで置換された状態となる時間に、チャンバ10´の底部に貯留された純水から水蒸気が発生し始めるように、チャンバ10´へオゾンガスを供給しながら、ヒータ72を動作させてチャンバ10´の底部に貯留された純水の加熱を開始する(ステップ105)。チャンバ10´の底部に貯留された純水から蒸発する水蒸気とオゾンガスはチャンバ10´内で混合され、これによってウエハWに形成されたレジスト膜の変質処理が進行する。なお、この処理の間は、チャンバ10´の内圧が外気圧よりも、例えば0.05MPa程度高い圧力に保持されるように、排気管17bから一定量のオゾンガスを排気する。
【0061】
所定の処理時間(例えば、3分〜6分)が経過したら、ヒータ72による加熱を停止し、また、バルブV3を閉じて、オゾンガスの供給を停止する(ステップ106)。続いて、バルブV5を開いて純水供給ノズル60からチャンバ10´に純水を供給する(ステップ107)。チャンバ10´内での水位上昇に伴って、チャンバ10´内のオゾンガスは排気管17bを通して排気される。
【0062】
チャンバ10´内の水位が純水供給ノズル60´の高さに達したら、バルブV5´を開いて純水供給ノズル60´からチャンバ10´への純水の供給を開始する。さらにチャンバ10´内の水位が純水供給ノズル60″の高さに達したら、バルブV5″を開いて純水供給ノズル60″からチャンバ10´への純水の供給を開始する。これにより、チャンバ10´内を純水で満たす時間が短縮される。また、このように水位上昇にしたがって純水をチャンバ10´に供給することにより、チャンバ10´内の純水が気泡を含まないようにすることができ、これによって、ウエハWに気泡が付着して水洗処理にムラが生ずることが抑制される。
【0063】
なお、空気供給管17aに分岐管とバルブを設けて、この分岐管を通して空気供給管17aからもチャンバ10´へ純水を供給することができる構造とすることもできる。空気供給管17aからチャンバ10´へ純水を供給することより、突起部15の空間15aにおいてオゾンガスが残る体積を小さくすることができるため、オゾンガスの排気効率をさらに高めることができる。
【0064】
チャンバ10´内の水位が突起部15へ達したらチャンバ10´への純水の供給を停止し、空気供給管17aから空間15aに空気を供給して、空間15aに残存するオゾンガスを排気管17bを通して外部へ排気する(ステップ108)。ステップ107およびステップ108の工程においては、ウエハWは純水に浸された状態となり、レジスト膜の剥離処理が進行する。
【0065】
ウエハWが純水に浸漬されて所定時間が経過したら、バルブV6を開いて排液管42を通して、チャンバ10´内の純水を排出する(ステップ109)。このとき、チャンバ10´の内圧低下が起こらないように、例えば、空気供給管17aから一定量の空気をチャンバ10´内に供給する。チャンバ10´の内圧が外気圧と同じ状態となったら、チャンバ10´の密閉状態を解除し、容器カバー10bおよびウエハガイド20を上昇させてウエハ保持部22を処理容器10a´から引き上げ、保持しているウエハWをウエハ搬送手段へ受け渡す(ステップ110)。これによって、レジスト除去装置1´における一連の処理が終了する。
【0066】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、基板としてウエハWを例示したが、これに限定されず、基板はLCD基板等の他の基板であってもよい。
【0067】
チャンバ10(または10´)を純水で満たすことによってチャンバ10からオゾンガスを排出する際には、チャンバ10内に供給された純水が排気管17bからオーバーフローするまで、チャンバ10に純水を供給してもよい。この場合には、突起部15の空間15a内において、空気供給管17aの空気吐出口の高さが、排気管17bの空気取り入れ口の高さよりも高くなるように、空気供給管17aと排気管17bとを設置することが好ましい。
【0068】
チャンバ10・10´の外側を構成する金属材料はステンレスに限られず、その他に、真鍮やアルミニウム、鋳鉄等の各種鋼材を用いることができる。また、チャンバ10´を構成する処理容器10a´において、排液管42は、処理容器10a´の底部に設けられた段差部の上面(保持部材74が固定されている面)から排液を行うように配置してもよい。また、純水供給ノズル60に接続された給液配管に分岐管を設けて、純水供給ノズル60から分岐管を通してチャンバ10´内の純水を排液させてもよい。
【0069】
本発明は、上述したようにウエハWからレジストを除去する場合に限定的に適用されるものではない。例えば、本発明は、ウエハW等を直接にオゾンガスと水蒸気の混合ガスで処理することにより、ウエハW等の基板の表面を酸化処理する処理装置および処理方法に適用することもできる。このような処理の場合には、チャンバ10・10´内のオゾンガスを排出するためにチャンバ10・10´に供給する液体は、必ずしも純水である必要はなく、これに代えて、この酸化処理の次工程等で使用される有機溶剤や薬液等を用いることができる。また、本発明の処理装置には、基板およびその処理内容(例えば、洗浄処理やエッチング処理)に応じて、適宜、好適なガス種および蒸気(例えば、有機溶剤の蒸気)を選択することができる。
【0070】
【発明の効果】
上述の通り、本発明によれば、チャンバに処理液を充満させることによって確実にチャンバ内の処理ガスを外部に排出することができる。これによりガス排気時間が短縮されてスループットが向上するという効果が得られる。また、チャンバ内の処理ガスの排気に窒素ガス等の不活性ガスを用いないために、処理コストを低減することができる。さらに、処理ガスと処理液の蒸気によって処理された基板を、そのままの位置で処理液または別の処理液に浸漬して、基板のリンス処理を行うことができる。このように処理ガスによる処理と処理液によるリンス処理を1つのチャンバで行うことができるために、チャンバの大型化およびチャンバの大型化による処理装置全体のフットプリント増大を回避することができ、コンパクトな処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レジスト除去装置の概略構造を示す斜視図。
【図2】図1記載のレジスト除去装置の概略断面図。
【図3】図1記載のレジスト除去装置が具備する容器カバーの概略断面図。
【図4】図1記載のレジスト除去装置によるウエハの処理工程を示すフローチャート。
【図5】別のレジスト除去装置の概略構造を示す断面図。
【図6】図5記載のレジスト除去装置によるウエハの処理工程を示すフローチャート。
【符号の説明】
1・1´;レジスト除去装置
10・10´;チャンバ
11;昇降機構
12a・12b;フランジ部
13a・13b;エアーシールリング
14;筒状突起部
15;突起部
15a;空間
16a・16b;エアーシールリング
17a;空気供給管
17b;排気管
20;ウエハガイド
22a〜22c;ウエハ支持部材
30;オゾンガス供給ノズル
40;水蒸気供給ノズル
50;窒素供給ノズル
60;純水供給ノズル
72;ヒータ
73;ミスト遮蔽板
90;CPU
W;ウエハ(基板)

Claims (17)

  1. 所定の処理ガスで被処理体を処理する処理装置であって、
    被処理体を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された被処理体を収容するチャンバと、
    前記チャンバに前記処理ガスを供給するガス供給手段と、
    前記チャンバの上部から前記チャンバ内の処理ガスを外部に排出するガス排出機構と、
    前記チャンバに所定の液体を貯留することによって前記チャンバ内の処理ガスが外部へ排出されるように前記チャンバ内に所定量の前記液体を供給する液供給手段と、
    を具備することを特徴とする処理装置。
  2. 所定の処理ガスと所定の処理液の蒸気を含む雰囲気において被処理体を処理する処理装置であって、
    被処理体を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された被処理体を収容するチャンバと、
    前記チャンバに前記処理ガスを供給するガス供給手段と、
    前記チャンバに前記処理液の蒸気を供給する蒸気供給手段と、
    前記チャンバの上部から前記チャンバ内の処理ガスを外部に排出するガス排出機構と、
    前記チャンバに前記処理液またはこれと異なる別の処理液を貯留することによって、前記チャンバ内の処理ガスが外部へ排出されるように、前記チャンバ内に所定量の前記処理液または前記別の処理液を供給する処理液供給手段と、
    を具備することを特徴とする処理装置。
  3. 前記処理ガスはオゾンを含むガスであり、かつ、前記処理液は純水であり、前記被処理体としてレジスト膜が形成されているものが処理されることを特徴とする請求項2に記載の処理装置。
  4. 処理ガスと処理液の蒸気の混合雰囲気において被処理体を処理する処理装置であって、
    被処理体を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された被処理体を収容するチャンバと、
    前記チャンバに前記処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
    前記チャンバに前記処理液を供給する処理液供給手段と、
    前記チャンバに供給された処理液を蒸発させる処理液蒸発手段と、
    前記チャンバの上部から前記チャンバ内の処理ガスを外部に排出するガス排出機構と、
    前記処理液蒸発手段によって蒸発させるための所定量の処理液および前記チャンバに前記処理液を貯留することによって前記チャンバ内の処理ガスを外部へ排出するために必要な所定量の処理液が前記チャンバに供給されるように前記処理液供給手段を制御する制御装置と、
    を具備することを特徴とする処理装置。
  5. 前記処理ガスはオゾンを含むガスであり、かつ、前記処理液は純水であり、前記被処理体としてレジスト膜が形成されているものが処理されることを特徴とする請求項4に記載の処理装置。
  6. 前記処理液蒸発手段は前記チャンバの底部に設けられたヒータであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の処理装置。
  7. 前記処理液供給手段は、前記チャンバの高さの異なる複数の位置から前記チャンバ内に前記処理液を供給する複数の送液部を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の処理装置。
  8. 前記ガス排出機構は、
    前記チャンバの上壁部において上方に突出するように設けられた突起部と、
    前記突起部の内側の空間から前記チャンバ内の処理ガスを外部に排出する配管と、
    を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の処理装置。
  9. 前記突起部の内部空間に空気または不活性ガスを供給するガス供給手段をさらに具備することを特徴とする請求項8に記載の処理装置。
  10. 前記チャンバは、フッ素樹脂からなる内壁部と金属からなる外壁部から構成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の処理装置。
  11. 処理ガスと処理液の蒸気を含む雰囲気で被処理体を処理する処理方法であって、
    被処理体をチャンバに収容する工程と、
    前記チャンバ内に前記処理ガスおよび前記処理液の蒸気を供給して所定時間保持することにより前記被処理体を処理する工程と、
    前記チャンバ内に前記処理液またはこれと異なる別の処理液を供給して前記チャンバ内に前記処理液または前記別の処理液を貯留することにより前記チャンバ内の処理ガスを前記チャンバの上部から外部へ排出する工程と、
    前記チャンバ内の前記処理液または前記別の処理液を外部へ排出する工程と、
    前記チャンバから前記被処理体を搬出する工程と、
    を有することを特徴とする処理方法。
  12. 前記チャンバ内への前記処理ガスと前記処理液の蒸気の供給は、先に前記処理ガスを前記チャンバ内に供給し、その後に前記処理ガスの供給を続けながら前記チャンバ内に前記処理液の蒸気を供給することによって行われることを特徴とする請求項11に記載の処理方法。
  13. 処理ガスと処理液の蒸気を含む雰囲気で被処理体を処理する処理方法であって、
    底部に所定量の前記処理液が貯留され、かつ、前記貯留された処理液を加熱するヒータを具備するチャンバに、被処理体を収容する工程と、
    前記チャンバ内に処理ガスを供給する工程と、
    前記ヒータにより前記チャンバの底部に貯留された処理液を蒸発させて前記チャンバ内を前記処理ガスと前記処理液の蒸気の混合ガス雰囲気に保持することにより前記被処理体を処理する工程と、
    前記チャンバ内に前記処理液を供給して前記チャンバ内に前記処理液を貯留することにより前記チャンバ内の処理ガスを前記チャンバの上部から外部へ排出する工程と、
    前記チャンバ内の処理液を外部へ排出する工程と、
    前記チャンバから前記被処理体を搬出する工程と、
    を有することを特徴とする処理方法。
  14. 前記チャンバ内の処理液を外部に排出する工程は、前記チャンバの底部に所定量の処理液が残されるように行うことを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の処理方法。
  15. 前記処理ガスとしてオゾンを含むガスが用いられ、かつ、前記処理液として純水が用いられ、前記被処理体としてレジスト膜が形成されたものが処理されることを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の処理方法。
  16. 前記チャンバ内に前記処理液を貯留する工程は、
    前記チャンバの下部に設けた第1の処理液供給口から前記処理液を前記チャンバ内に供給する第1工程と、
    前記チャンバの所定の高さ位置に設けられた第2の処理液供給口から、前記チャンバ内の処理液の水位が前記第2の処理液供給口の高さを超えた後に、前記第2の処理液供給口からの前記処理液の供給を開始する第2工程と、
    を有することを特徴とする請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の処理方法。
  17. 前記チャンバ内に前記処理液が貯留されるように前記チャンバ内へ前記処理液を供給する際に、前記チャンバの上部に溜まるガスへ空気または不活性ガスを供給して、前記処理ガスの排気を加速することを特徴とする請求項11から請求項16のいずれか1項に記載の処理方法。
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