JP2023020720A - スリット弁付き容器 - Google Patents

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和仁 桑原
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Abstract

【課題】倒立姿勢において利用者が意図しない内容物の吐出を抑制することが可能なスリット弁付き容器を提案する。【解決手段】本開示のスリット弁付き容器100は、内容物の収容空間Sを形成する容器本体2と、収容空間Sに通じる開口40aを有し、口部4aに装着されるキャップ本体10と、キャップ本体10に固定され、開口40aを閉塞すると共に収容空間S内の正圧によって開放されて、収容空間S内の内容物を注出させるスリット弁30と、キャップ本体10に対して上下方向に相対移動可能な蓋部材50であって、蓋部材50の頂壁52を載置面Mに当接させて容器を倒立姿勢で載置可能な蓋部材50とを備えるスリット弁付き容器100であって、スリット弁付き容器100を倒立姿勢で載置すると、蓋部材50はキャップ本体10に対して相対的に近接するように変位し、スリット弁30の外縁部の径方向外側への変位を規制することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本開示は、スリット弁付き容器に関するものである。
化粧料や洗顔料等を収納する容器としては、内容物を所定量だけ容易に吐出することができ、しかも良好な液切れ性能を発揮することができるものとして、例えば特許文献1に記載されているように、スリット弁を備えるキャップを装着したものが知られている。ここでスリット弁とは、ゴムやエラストマー等の軟質材からなり、容器の胴部等を押圧し容器内を加圧することによって弾性変形させて、その頂部に設けた十字状の切り込み(スリット)を瞬時に開放させることで、適量の内容物が吐出できるように構成されているものである。
特開2002-347813号公報
ところで、特許文献1に記載のスリット弁付きキャップでは、蓋を開けた状態で倒立姿勢にすると、温度変化などによる容器本体内の圧力上昇によって内容物がスリットを通って外部に染み出す場合があり、この点において改善の余地があった。
本開示は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、倒立姿勢において利用者が意図しない内容物の吐出を抑制することが可能なスリット弁付き容器を提案するところにある。
本開示のスリット弁付き容器は、
口部、胴部及び底部を有し、内容物の収容空間を形成する容器本体と、
前記収容空間に通じる開口を有し、前記口部に装着されるキャップ本体と、
前記キャップ本体に固定され、該開口を閉塞すると共に前記収容空間内の正圧によって開放されて、前記収容空間内の内容物を注出させるスリット弁と、
前記キャップ本体に対して上下方向に相対移動可能な蓋部材であって、前記蓋部材の頂壁を載置面に当接させて容器を倒立姿勢で載置可能な該蓋部材と
を備えるスリット弁付き容器であって、
前記スリット弁付き容器を倒立姿勢で載置すると、前記蓋部材は前記キャップ本体に対して相対的に近接するように変位し、前記スリット弁の外縁部の径方向外側への変位を規制することを特徴とする。
また、本開示のスリット弁付き容器は、上記構成において、前記スリット弁付き容器を倒立姿勢で載置すると、前記蓋部材は、前記スリット弁の外縁部の上方への変位を更に規制することが好ましい。
また、本開示のスリット弁付き容器は、上記構成において、前記蓋部材を前記キャップ本体に対して上方に付勢する付勢部材を更に備えることが好ましい。
また、本開示のスリット弁付き容器は、上記構成において、前記スリット弁は、下に凸となるドーム形状を有することが好ましい。
本開示によれば、倒立姿勢において利用者が意図しない内容物の吐出を抑制することが可能なスリット弁付き容器を提案することができる。
本開示の第1実施形態に係るスリット弁付き容器の正面一部断面図である。 図1における容器用キャップ部分の拡大断面図である。 本開示の第1実施形態に係るスリット弁付き容器を倒立姿勢で載置した状態を示す正面一部断面図である。 図3における容器用キャップ部分の拡大断面図である。 図4の状態から容器本体を持ち上げて蓋部材がキャップ本体から離れる方向に移動した状態を示す拡大断面図である。 図5の状態から注出孔を方向づけ胴部をスクイズして内容物をスリット弁から噴出させている状態を示す拡大断面図である。 本開示の第2実施形態に係るスリット弁付き容器を倒立姿勢で載置した状態を示す正面一部断面図である。
以下、図面を参照して、本開示をより具体的に説明する。
本開示の第1実施形態に係るスリット弁付き容器100について、図1~図6を用いて詳細に例示説明する。なお、本明細書、特許請求の範囲、要約書および図面では、容器の正立状態を基準とし、蓋部材50が位置する側を上方(図1における上側)とし、容器本体2の底部4dが位置する側を下方(図1における下側)とする。この上方及び下方は、スリット弁付き容器100が倒立姿勢となった状態においてもスリット弁付き容器100を基準とし、例えば図3においては、蓋部材50が位置する図の下側をスリット弁付き容器100の上方とし、容器本体2の底部4dが位置する図の上側をスリット弁付き容器100の下方とする。
また、径方向外側とは、図1において上下方向に延びるスリット弁付き容器100の中心軸線Oを通り中心軸線Oに垂直な直線に沿って中心軸線Oから離れる方向であり、径方向内側とは、当該直線に沿って中心軸線Oに向かう方向を指すものとする。
図1に示すように、本実施形態に係るスリット弁付き容器100は、容器本体2の口部4aに着脱可能な有頂筒状形状を有するキャップ本体10と、キャップ本体10の天壁19に固定され、後述する蓋部材50の頂壁52に設けられる注出孔52aの直下に配置されるスリット弁30と、スリット弁30を天壁19に固定すると共に、容器本体2の収容空間Sと注出孔52aとを連通する開口40aを形成する開口部材40と、注出孔52aを備え、キャップ本体10に対して上下方向に相対移動可能な蓋部材50と、蓋部材50をキャップ本体10に対して上方に付勢する付勢部材60とを備えている。なお、キャップ本体10、スリット弁30、開口部材40、蓋部材50及び付勢部材60は、容器用キャップ1を構成している。
本実施形態において、容器用キャップ1が装着される容器本体2は、口部4aと、当該口部4aよりも幅広に形成されて鉛直方向に延びる胴部4cと、胴部4cの下部を閉塞する底部4dとを有している。容器本体2は、胴部4cの押圧により弾性変形可能であるとともに、押圧の解除に伴い自らの剛性により元の形状に復元可能なスクイズ容器である。口部4aの外周面には雄ねじ部4bが設けられ、キャップ本体10の外周壁11の内周面に設けられている雌ねじ部12aとねじ係合するように構成されている。スリット弁付き容器100の未開封時において、容器本体2の口部4aの上端部を、図1から図2に二点鎖線で示すように、例えば樹脂フィルムにアルミニウムが積層されたのシール材3で封止するようにしてもよい。これは、後述する第2実施形態についても同様である。なお、本実施形態の容器本体2は、胴部4cの押圧により弾性変形可能なスクイズ容器とされているが、この態様には限定されない。容器本体2は、胴部4c以外の部位が弾性変形することによって収容空間S内が正圧となるように構成してもよい。
容器本体2は、本実施形態では合成樹脂製であって、成形材料をチューブ状に押し出したパリソンに対し、ブロー成形を行うことによって形作っている。なお、容器本体2は、予め射出成形等によって形成されたプリフォームを二軸延伸ブロー成形して形成する等、他の方法を用いて形成することもできる。
キャップ本体10は、筒状の外周壁11と、外周壁11の上端に連なる天壁19とを有する有頂筒状形状を有している。図2等に示すように、外周壁11の内周面に雌ねじ部12aを有しており、容器本体2の口部4aの外周面に設けられている雄ねじ部4bにねじ係合させることにより容器本体2に固定することができる。天壁19の下面には、口部4aに対応する位置に突起19dが形成されており、この突起19dが口部4a上端に当接することで、口部4aはキャップ本体10により密にシールされている。
なお、キャップ本体10は、本実施形態のように容器本体2の口部4aに対してねじ係合により固定する態様の他、打栓形式により固定するように構成してもよく、その形態は種々選択可能である。
天壁19の径方向中央寄りには、スリット弁30の弁体31aが配置される天壁開口19gと、スリット弁30の弁固定部31dが配置される第2凹所19fと、後述する開口部材40を固定するための第1凹所19eと、天壁開口19gの径方向外側から上方に突出するガイド筒19hとが設けられている。ガイド筒19hは、係合筒52bをガイドし、係合筒52bを径方向外側から支える支持部の役割を果たしている。スリット弁30の上方には、蓋部材50の注出孔52aが配置されており、胴部4cのスクイズによって高められた容器本体2内の正圧によって開口40a及びスリット弁30を通過した収容空間S内の内容物を外部へと導く。
図2において、注出孔52aの直下には、スリット弁30が配置されている。スリット弁30は、下に凸となるドーム形状を有し、中央に十字形状のスリット31bを有する弁体31aと、弁体31aの外周端を支持する筒状の周壁31cと、周壁31cの下端に連結された弁固定部31dとを有している。そして、図2に示すように、弁固定部31dが、天壁19の第2凹所19fの上端面と後述する開口部材40との間で挟持されることでキャップ本体10に固定されている。
スリット弁30の弁体31aは、ゴムやエラストマー等の軟性材により薄肉部材として形成されている。弁体31aは、容器本体2内に正圧が生じると、径方向中央部分が上方に変位すると共にスリット31bが開いて開放状態となる。これによって、容器本体2の収容空間S内の内容物が、開口40a、スリット31b間の隙間、及び注出孔52aを通って外部に吐出可能となる。なお、スリット31bの形状は、十字形状以外の例えば曲線からなる形状でもよく、またスリット31bの本数も1本、又は3本以上であってもよい。
開口部材40は、収容空間Sとスリット弁30とを連通する開口40aを形成する開口筒40bと、開口筒40bの下端に連なるフランジ部40cと、フランジ部40cの外周端から上方に突出する係合壁40dと、係合壁40dの外周面から径方向外側に突出する係合突起40eとを有している。そして、フランジ部40cの上面と天壁19の第2凹所19fの上端面との間でスリット弁30の弁固定部31dを挟持しつつ、係合突起40eを天壁19の第1凹所19eの側面に形成された係合突部19bにアンダーカット係合させることによって、スリット弁30及び開口部材40は、キャップ本体10に固定されている。なお、例えばキャップ本体10とスリット弁30とを一体に形成してもよい。
蓋部材50は、図2に示すように、キャップ本体10の外周壁11の上端部に設けられた嵌合凹所11aに蓋体周壁53の係合突起53aがスライド可能に当接することによってキャップ本体10に対して上下方向に相対移動可能とされている。また、蓋部材50の係合突起53aが嵌合凹所11aの上端部に設けられた係合突部19aに係合することによって、蓋部材50がキャップ本体10に対して上方に抜け止めされている。
蓋部材50は、平板状の頂壁52と、頂壁52の外縁部に連結するとともにその外周面が外周壁11と略同一径とされた蓋体周壁53とを備えている。頂壁52の径方向略中央位置には、スリット弁30を通過した内容物を吐出させる注出孔52aが設けられている。また、頂壁52の下面には、蓋部材50をキャップ本体10に対して移動可能範囲の下端まで移動させた状態においてガイド筒19hの内周面とスリット弁30の周壁31cの外周面との間に挿入される係合筒52bが下方に突出している。
図4に示すように、蓋部材50をキャップ本体10に対して移動可能範囲の下端(図4の上端)まで移動させた状態において、蓋部材50の係合筒52bの内周面がスリット弁30の弁体31a及び周壁31cの外周面に当接して、弁体31aの外縁部の径方向外側への変位を規制する規制部材として機能する。また、蓋部材50の頂壁52の下面がスリット弁30の弁体31aの外縁部及び周壁31cの上面に当接して、弁体31aの外縁部の上方への変位を規制する規制部材として機能する。特に、弁体31aの外縁部の径方向外側への変位が規制されることによって、スリット弁30を閉塞状態に維持し易くすることができる。また、弁体31aの外縁部の上方への変位を規制することによっても、弁体31aが上方に変位しづらくなるため、スリット弁30を閉塞状態に維持し易くすることができる。
本実施形態において、蓋部材50は、図1及び図2に示す付勢部材60によって、キャップ本体10に対して上方に付勢されている。付勢部材60は、本実施形態において蓋部材50の頂壁52の下面における周方向4箇所に固定されており、図4及び図5の中心軸線O上に二点鎖線で示すように、略円弧を描きながら蓋部材50の頂壁52下面からキャップ本体10の天壁19の上面に至るまで延びている。付勢部材60は、蓋部材50又はキャップ本体10と一体形成するようにしてもよいし、別部材の板ばね等であってもよい。
図1及び図2に示すように、スリット弁付き容器100の正立姿勢において、蓋部材50は、付勢部材60によって上方に付勢され移動範囲の上端部に位置決めされている。すなわち、蓋部材50に固定された付勢部材60は、無負荷状態においてその下端部がキャップ本体10の天壁19上面を越えて更に下方まで延在する付勢ばねとなっており、蓋体周壁53の下部に設けられた係合突起53aの上部が嵌合凹所11aの係合突部19aの下部に係合するまで蓋部材50を上方に押し上げている。
保管時及び未使用時において、利用者は、図3及び図4に示すように、蓋部材50の頂壁52が載置面Mに当接するように、スリット弁付き容器100を倒立姿勢にしておく。このとき、容器本体2、内容物及びキャップ本体10の重量により、キャップ本体10は、付勢部材60の付勢力に抗して嵌合凹所11aの下端面が蓋体周壁53の下端面に当接するまで蓋部材50に近づく。このとき、蓋部材50は、付勢部材60の付勢力に抗してキャップ本体10に対して移動範囲の下端部に位置決めされた状態となり、付勢部材60は、図4において中心軸線O上に二点鎖線で示すように、略円弧形状から略楕円弧形状へと変形した状態になっている。
上述のように、図3及び図4に示す保管時及び未使用時において、蓋部材50は、付勢部材60の付勢力に抗してキャップ本体10に対して移動範囲の下端部に位置決めされた状態となり、蓋部材50の頂壁52に設けられた係合筒52bがキャップ本体10のガイド筒19hとスリット弁30の周壁31cとの間に挿入される。この係合筒52bの挿入によって、スリット弁30の弁体31aの外縁部及び周壁31cの上部の径方向外側への移動が係合筒52bによって規制される。また、頂壁52の下面が弁体31aの外縁部に上方から当接するため、当該部分の上方への移動も規制される。
このように、蓋部材50がキャップ本体10に対して下方に相対移動することによって、スリット弁30の弁体31aの外縁部の径方向外側及び上方への移動が規制される。したがって、例えば、室温の上昇等によって容器本体2の収容空間S内の温度が上昇し内圧が高まった場合、下に凸形状を有する弁体31aが下方から押圧されて弁体31aが径方向外側に広がろうとするが、弁体31aの外縁部の径方向外側への移動が規制されているため、弁体31aの外縁部は径方向外側に広がることができない。したがって、スリット弁30は、収容空間S内の内圧が高まっても開放状態になることができず、むしろ弁体31aを上方に押し上げる力により弁体31aの面内の圧縮応力が高まるため、スリット弁30はより強固な力で閉塞されることになる。また、弁体31aの外縁部の上方への変位が規制されているため、弁体31aが上方に変位しづらくなり、スリット弁30を閉塞状態に維持し易くすることができる。
上記のように構成されるスリット弁付き容器100から内容物を吐出するにあたっては、利用者は、図3及び図4の倒立姿勢の状態から容器本体2の胴部4cを把持しながら上方に持ち上げる。利用者が図5に示すように、キャップ本体10に対する蓋部材50の移動可能距離dだけ容器本体2を持ち上げると、蓋部材50は、自重及び付勢部材60による付勢力によって、移動可能距離dだけキャップ本体10に対して上方(図5の下方)に移動する。この蓋部材50の上方への移動によって、蓋部材50の係合筒52bがスリット弁30の周壁31c及びガイド筒19hから離間し、頂壁52と弁体31aの外縁部との当接も解除される。
このように、蓋部材50の上方への移動によって、スリット弁30の弁体31の外縁部の径方向外側及び上方への規制が解除される。したがって、図6に示すように、利用者が注出孔52aを内容物の吐出方向に方向づけた後、容器本体2の胴部4cをスクイズ(圧搾)すると、収容空間S内の内圧が高まり、弁体31aが上方(図6の左下方向)に向けて押圧される。この時点では、弁体31aの外縁部が径方向外側に広がることができ、上方への変位規制も解除されているので、弁体31aは上方に向かって弾性変形して弁開放される。容器本体2の収容空間Sから口部4aへと移動していた内容物は、開口40a、スリット弁30、及び注出孔52aを経由して、図6に示すように外部へと吐出される。
利用者は、所定量の内容物の吐出を終了すると、胴部4cのスクイズを解除する。これによって、スリット弁30は自らの剛性により元の形状に復元して閉塞する。また、容器本体2の胴部4cは、自らの剛性によって元の形状へと復元するため、容器本体2内には負圧が発生する。この負圧によってスリット弁30は下方側(容器本体2側)に弾性変形して再び開放されるため、外部からスリット31bの隙間を介して容器本体2内に空気が導入される。利用者は、スリット弁付き容器100を図3及び図4に示す倒立姿勢へと戻して蓋部材50の頂壁52を載置面Mに当接させる。これによって、前述のように係合筒52bの挿入及び頂壁52の当接によりスリット弁30の変位を規制し、スリット弁30を確実に閉塞し易くすることができる。したがって、スリット弁30の弁体31aの隙間から内容物が外部に漏出するのを効果的に抑制することができる。
以上述べたように、本実施形態は、口部4a、胴部4c及び底部4dを有し、内容物の収容空間Sを形成する容器本体2と、収容空間Sに通じる開口40aを有し、口部4aに装着されるキャップ本体10と、キャップ本体10に固定され、開口40aを閉塞すると共に収容空間S内の正圧によって開放されて、収容空間S内の内容物を注出させるスリット弁30と、キャップ本体10に対して上下方向に相対移動可能な蓋部材50であって、蓋部材50の頂壁52を載置面Mに当接させて容器を倒立姿勢で載置可能な蓋部材50とを備えるスリット弁付き容器100であって、スリット弁付き容器100を倒立姿勢で載置すると、蓋部材50はキャップ本体10に対して相対的に近接するように変位し、スリット弁30の外縁部の径方向外側への変位を規制するように構成した。このような構成の採用によって、スリット弁付き容器100を倒立姿勢で保管していても、スリット弁30を蓋部材50による径方向外側への変位の規制によって閉塞し易くすることができる。したがって、倒立姿勢のスリット弁付き容器100においてスリット弁30の弁体31aの隙間から内容物が外部に漏出するのを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、スリット弁付き容器100を倒立姿勢で載置すると、蓋部材50は、スリット弁30の外縁部の上方への変位を更に規制するように構成した。このような構成の採用によって、スリット弁付き容器100を倒立姿勢で保管していても、スリット弁30を蓋部材50による上方への変位の規制によって更に閉塞し易くすることができる。したがって、倒立姿勢のスリット弁付き容器100においてスリット弁30の弁体31aの隙間から内容物が外部に漏出するのを更に効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、蓋部材50をキャップ本体10に対して上方に付勢する付勢部材60を更に備えるように構成した。このような構成の採用によって、スリット弁30が開放しにくいように蓋部材50によって変位が規制された倒立姿勢からスリット弁付き容器100を持ち上げたときに、付勢部材60の付勢力によって蓋部材50を確実にキャップ本体10から離間させてスリット弁30の変位の規制を解除することができる。したがって、倒立姿勢からスリット弁付き容器100を持ち上げて容器本体2の胴部4cをスクイズしたときに、内容物の吐出を確実に行うことができる。
また、本実施形態では、スリット弁30は、下に凸となるドーム形状を有するように構成した。このような構成の採用によって、スリット弁30が蓋部材50によって変位を規制されているときに、収容空間S内の内圧の増加に伴ってスリット弁30を更に閉塞し易くする圧縮応力を生じさせることができる。
次に、本開示の第2実施形態に係るスリット弁付き容器200について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、本実施形態に係るスリット弁付き容器200は、第1実施形態と比較して、蓋部材50の頂壁52とキャップ本体10の天壁19との間に付勢力を作用させる付勢部材60が設けられていない他は、第1実施形態の構成と近似している。したがって、第1実施形態との差異を中心に説明する。
保管時及び未使用時において、利用者は、図7に示すように、蓋部材50の頂壁52が載置面Mに当接するように、スリット弁付き容器200を倒立姿勢にしておく。このとき、容器本体2、内容物及びキャップ本体10の重量により、キャップ本体10は、嵌合凹所11aの下端面が蓋体周壁53の下端面に当接するまで蓋部材50に近づく。このとき、蓋部材50は、キャップ本体10に対して移動範囲の下端部に位置決めされた状態となっている。
上述のように、図7に示す保管時及び未使用時において、蓋部材50は、容器本体2、内容物及びキャップ本体10の重量により、キャップ本体10に対して移動範囲の下端部に位置決めされた状態となり、蓋部材50の頂壁52に設けられた係合筒52bがキャップ本体10のガイド筒19hとスリット弁30の周壁31cとの間に挿入される。この係合筒52bの挿入によって、スリット弁30の弁体31aの外縁部及び周壁31cの上部の径方向外側への移動が係合筒52bによって規制される。また、頂壁52の下面が弁体31aの外縁部に上方から当接するため、当該部分の上方への移動も規制される。
このように、蓋部材50がキャップ本体10に対して下方に相対移動することによって、スリット弁30の弁体31aの外縁部の径方向外側及び上方への移動が規制される。したがって、例えば、室温の上昇等によって容器本体2の収容空間S内の温度が上昇し内圧が高まった場合、下に凸形状を有する弁体31aが下方から押圧されて弁体31aが径方向外側に広がろうとするが、弁体31aの外縁部の径方向外側への移動が規制されているため、弁体31aの外縁部は径方向外側に広がることができない。したがって、スリット弁30は、収容空間S内の内圧が高まっても開放状態とすることができず、むしろ弁体31aを上方に押し上げる力により弁体31aの面内の圧縮応力が高まるため、スリット弁30はより強固な力で閉塞されることになる。また、弁体31aの外縁部の上方への変位が規制されているため、弁体31aが上方に変位しづらくなり、スリット弁30を閉塞状態に維持し易くすることができる。
上記のように構成されるスリット弁付き容器200から内容物を吐出するにあたっては、利用者は、図7の倒立姿勢の状態から容器本体2の胴部4cを把持しながら上方に持ち上げる。利用者が容器本体2を持ち上げると、蓋部材50は、自重によってキャップ本体10に対して上方(図7の下方向)に移動する。この蓋部材50の上方への移動によって、蓋部材50の係合筒52bがスリット弁30の周壁31c及びガイド筒19hから離間し、頂壁52と弁体31aの外縁部との当接も解除される。
このように、蓋部材50の上方への移動によって、スリット弁30の弁体31の径方向外側及び上方への規制が解除される。したがって、利用者が注出孔52aを内容物の吐出方向に方向づけた後、容器本体2の胴部4cをスクイズ(圧搾)すると、収容空間S内の内圧が高まり、弁体31aが上方に向けて押圧される。この段階では、スリット弁30が蓋部材50によって変位が規制されておらず、弁体31aの外縁部が径方向外側に広がることができるので、弁体31aは上方に向かって弾性変形して開放される。容器本体2の収容空間Sから口部4aへと移動していた内容物は、開口40a、スリット弁30、及び注出孔52aを経由して、外部へと吐出される。
なお、蓋部材50の自重のみによって蓋部材50が上方に完全に移動しない場合は、利用者が手動で蓋部材50を上方に移動させてもよい。
本開示を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
例えば、本実施形態では、スリット弁30が下に凸となるように構成したが、この態様には限定されず、スリット弁30が上に凸となるように構成したり、フラット形状となるように構成してもよい。
また、本実施形態では、開口部材40を用いてキャップ本体10に開口40aを形成したが、この態様には限定されず、キャップ本体10に開口を一体形成してもよい。
また、蓋部材50の注出孔52aを塞ぐためのオーバーキャップを更に設けるようにしてもよい。
1 容器用キャップ
2 容器本体
3 シール材
4a 口部
4b 雄ねじ部
4c 胴部
4d 底部
10 キャップ本体
11 外周壁
11a 嵌合凹所
12a 雌ねじ部
19 天壁
19a 係合突部
19b 係合突部
19d 突起
19e 第1凹所
19f 第2凹所
19g 天壁開口
19h ガイド筒
30 スリット弁
31a 弁体
31b スリット
31c 周壁
31d 弁固定部
40 開口部材
40a 開口
40b 開口筒
40c フランジ部
40d 係合壁
40e 係合突起
50 蓋部材
52 頂壁
52a 注出孔
52b 係合筒
53 蓋体周壁
53a 係合突起
60 付勢部材
100 スリット弁付き容器
200 スリット弁付き容器
M 載置面
O 中心軸線
S 収容空間
d 移動可能距離

Claims (4)

  1. 口部、胴部及び底部を有し、内容物の収容空間を形成する容器本体と、
    前記収容空間に通じる開口を有し、前記口部に装着されるキャップ本体と、
    前記キャップ本体に固定され、該開口を閉塞すると共に前記収容空間内の正圧によって開放されて、前記収容空間内の内容物を注出させるスリット弁と、
    前記キャップ本体に対して上下方向に相対移動可能な蓋部材であって、前記蓋部材の頂壁を載置面に当接させて容器を倒立姿勢で載置可能な該蓋部材と
    を備えるスリット弁付き容器であって、
    前記スリット弁付き容器を倒立姿勢で載置すると、前記蓋部材は前記キャップ本体に対して相対的に近接するように変位し、前記スリット弁の外縁部の径方向外側への変位を規制することを特徴とするスリット弁付き容器。
  2. 前記スリット弁付き容器を倒立姿勢で載置すると、前記蓋部材は、前記スリット弁の外縁部の上方への変位を更に規制する、請求項1に記載のスリット弁付き容器。
  3. 前記蓋部材を前記キャップ本体に対して上方に付勢する付勢部材を更に備える、請求項1又は2に記載のスリット弁付き容器。
  4. 前記スリット弁は、下に凸となるドーム形状を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のスリット弁付き容器。
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