JP2023020014A - 発振器及びデバイス - Google Patents

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Abstract

Figure 2023020014000001
【課題】クロック信号の出力とデータ通信とを両立できる発振器、デバイス等の提供。
【解決手段】発振器4は、振動子10と、振動子10を用いて発振信号OSCを生成する発振回路30と、クロック出力端子TCKと、クロック信号CKをクロック出力端子TCKを介して外部の処理装置100に出力する出力回路90と、第1端子TDAと、データ信号DAにより処理装置100との通信を行うインターフェース回路80と、を含み、通信において、出力回路90は、通信のマスターである処理装置100へクロック信号CKを出力し、通信のスレーブであるインターフェース回路80は、処理装置100から送信された、クロック信号CKに同期したデータ信号DAを、第1端子TDAを介して受信する、又は、クロック信号CKに同期してデータ信号DAを、第1端子TDAを介して処理装置100に送信する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発振器及びデバイス等に関する。
特許文献1には、非同期式のシリアル通信により、外部端子の数が限られている場合であってもシリアル通信を行うことが可能な電子回路デバイスが開示されている。また特許文献1では、データ信号のノイズによって誤ってシリアル通信が開始されたと認識されることを防止することができる電子回路デバイスとして、外部端子にバースト信号が入力されたことを検出するとシリアル通信が開始される電子回路デバイスが開示されている。
特開2008-250576号公報
特許文献1に示される電子回路デバイスは非同期式シリアル通信であるため、ノイズが原因でシリアル通信に不具合が発生するおそれがある。
本開示の一態様は、振動子と、前記振動子を用いて発振信号を生成する発振回路と、クロック出力端子と、クロック信号を前記クロック出力端子を介して外部の処理装置に出力する出力回路と、第1端子と、データ信号により前記処理装置との通信を行うインターフェース回路と、を含み、前記通信において、前記出力回路は、前記通信のマスターである前記処理装置へ前記クロック信号を出力し、前記通信のスレーブである前記インターフェース回路は、前記処理装置から送信された、前記クロック信号に同期した前記データ信号を、前記第1端子を介して受信する、又は、前記クロック信号に同期して前記データ信号を、前記第1端子を介して前記処理装置に送信する発振器に関係する。
また本開示の他の態様は、クロック信号を生成するクロック信号生成回路と、クロック出力端子と、前記クロック信号を前記クロック出力端子を介して外部の処理装置に出力する出力回路と、第1端子と、データ信号により前記処理装置との通信を行うインターフェース回路と、を含み、前記通信において、前記出力回路は、前記通信のマスターである前記処理装置へ前記クロック信号を出力し、前記通信のスレーブである前記インターフェース回路は、前記処理装置から送信された、前記クロック信号に同期した前記データ信号を、前記第1端子を介して受信する、又は、前記クロック信号に同期して前記データ信号を、前記第1端子を介して前記処理装置に送信するデバイスに関係する。
本実施形態の発振器の構成例。 本実施形態の比較例における発振モードの説明図。 本実施形態の比較例における通信モードの説明図。 本実施形態における通信モードの説明図。 インターフェース回路のI/O回路の構成例。 本実施形態の通信プロトコルの例の説明図。 本実施形態の通信例を説明する信号波形図。 本実施形態の通信例を説明する信号波形図。 本実施形態の発振器の詳細な第1構成例。 本実施形態の発振器の詳細な第2構成例。 論理レベル「0」及び「1」を示すビットパターンの例。 6端子の発振器において本実施形態を適用しない場合の説明図。 6端子の発振器において本実施形態を適用した場合の説明図。 本実施形態のデバイスの構成例。 発振器の第1構造例。 発振器の第2構造例。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.発振器
図1に本実施形態の発振器4の構成例を示す。また図1では発振器4及び処理装置100を含む処理システム200の構成例も示されている。発振器4は処理装置100との間で通信を行うことが可能になっている。発振器4は振動子10及び回路装置20を含む。
振動子10は、電気的な信号により機械的な振動を発生する素子である。振動子10は、例えば水晶振動片などの振動片により実現できる。例えば振動子10は、カット角がATカットやSCカットなどの厚みすべり振動する水晶振動片、音叉型水晶振動片、或いは双音叉型水晶振動片などにより実現できる。例えば振動子10は、恒温槽を備えない温度補償型水晶発振器(TCXO)に内蔵されている振動子であってもよいし、恒温槽を備える恒温槽型水晶発振器(OCXO)に内蔵されている振動子であってもよい。或いは振動子10は、SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)の発振器に内蔵される振動子であってもよい。なお本実施形態の振動子10は、例えば厚みすべり振動型、音叉型、又は双音叉型以外の振動片や、水晶以外の材料で形成された圧電振動片などの種々の振動片によっても実現できる。例えば振動子10として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子や、シリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。振動子10は回路装置20に電気的に接続されている。例えば振動子10及び回路装置20を収納するパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて、振動子10と回路装置20は電気的に接続されている。
回路装置20は、発振器4においてクロック信号CKの生成及び出力を行う。また回路装置20は、データ信号DAのデータ通信を行うこともできる。回路装置20は、発振回路30、出力回路90及びインターフェース回路80を含む。回路装置20は、例えば半導体プロセスにより製造されるIC(Integrated Circuit)であり、半導体基板上に回路素子が形成された半導体チップである。
発振回路30は振動子10を発振させる回路である。例えば発振回路30は、振動子10を発振させることで発振信号OSCを生成する。発振信号OSCは発振クロック信号である。一例としては発振回路30は例えば32KHzの周波数の発振信号OSCを生成する。但し発振周波数は32KHzには限定されない。例えば発振回路30は、振動子10の一端及び他端に電気的に接続される発振用の駆動回路と、キャパシターや抵抗などの受動素子により実現できる。駆動回路は、例えばCMOSのインバーター回路やバイポーラートランジスターにより実現できる。駆動回路は、発振回路30のコア回路であり、駆動回路が、振動子10を電圧駆動又は電流駆動することで、振動子10を発振させる。発振回路30としては、例えばインバーター型、ピアース型、コルピッツ型、又はハートレー型などの種々のタイプの発振回路を用いることができる。発振回路30は、パッドPX1、PX2を介して振動子10に電気的に接続される。パッドPX1、PX2は、振動子接続用のパッドである。発振回路30の発振用の駆動回路は、パッドPX1とパッドPX2の間に設けられる。また本実施形態における接続は電気的な接続である。電気的な接続は、電気信号が伝達可能に接続されていることであり、電気信号による情報の伝達が可能となる接続である。電気的な接続は受動素子等を介した接続であってもよい。
出力回路90は、発振信号OSCに基づくクロック信号CKを出力する。例えば出力回路90は、発振回路30から出力される発振クロック信号である発振信号OSCをバッファリングして、クロック信号CKとして、クロック出力パッドPCKに出力する。そして、このクロック信号CKが発振器4のクロック出力端子TCKを介して外部に出力される。例えば出力回路90は、シングルエンドのCMOSの信号形式でクロック信号CKを出力する。なお出力回路90が、CMOS以外の信号形式でクロック信号CKを出力するようにしてもよい。
インターフェース回路80は外部の処理装置100等とのインターフェースとなる回路である。インターフェース回路80は例えば図1に示す外部の処理装置100との間で通信を行うための回路である。本実施形態では、図1において発振器4と処理装置100の間でクロック信号CKに同期したデータ信号DAのデータ通信が第1端子TDAを介して行われる。具体的には、後述の図9、図10で説明するように、温度検出データDTDを処理装置100に第1端子TDAを介して送信したり、発振回路30で生成する発振周波数を設定するための周波数設定データDFSを処理装置100から第1端子TDAを介して受信することができる。インターフェース回路80は例えばシリアルインターフェースの通信を行うシリアルインターフェース回路により実現できる。
電源パッドPVDDは、電源電圧VDDが供給されるパッドである。パッドは半導体チップである回路装置20の端子である。例えばパッド領域では、絶縁層であるパシベーション膜から金属層が露出しており、この露出した金属層により回路装置20の端子であるパッドが構成される。例えば外部の電源供給デバイスからの電源電圧VDDが電源パッドPVDDに供給される。グランドパッドPGNDは、グランド電圧であるGNDが供給される端子である。GNDはVSSと呼ぶこともでき、グランド電圧は例えば接地電位である。本実施形態ではグランドを、適宜、GNDと記載する。電源パッドPVDD、グランドパッドPGND、クロック出力パッドPCK、第1パッドPDAは、各々、発振器4の外部接続用の外部端子である電源端子TVDD、グランド端子TGND、クロック出力端子TCK、第1端子TDAに電気的に接続される。例えばこれらの各パッドと各端子は、パッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて電気的に接続される。
図1に示す処理システム200は、発振器4と、発振器4に電気的に接続される処理装置100を含む。なお、処理システム200は、これ以外に例えば発振器4のクロック信号CKに基づいて動作する装置等を含んでいてもよい。発振器4と処理装置100は回路基板の配線等を介して電気的に接続される。この処理システム200は、例えば電子機器に組み込まれる。電子機器は、例えば基地局又はルーター等のネットワーク関連機器、距離、時間、流速又は流量等の物理量を計測する高精度の計測機器、生体情報を測定する生体情報測定機器、或いは車載機器などである。また電子機器は、センサーのメッシュネットワーク機器、IoT(Internet of Things)機器、頭部装着型表示装置や時計関連機器などのウェアラブル機器、ロボット、印刷装置、投影装置、スマートフォン等の携帯情報端末、コンテンツを配信するコンテンツ提供機器、或いはデジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器などであってもよい。
処理装置100は前述したように、発振器4のインターフェース回路80との間で通信を行う。具体的には処理装置100はインターフェース回路110を含み、発振器4のインターフェース回路80と処理装置100のインターフェース回路110との間で通信が行われる。処理装置100はデータ信号DAが入出力されるデータ端子EDAと、クロック信号CKが入力されるクロック入力端子ECKと、VDDが供給される電源端子EVDDと、GNDが供給されるグランド端子EGNDを有する。
処理装置100は、例えばMPU(Micro Processor Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサーやASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの回路装置により実現できる。例えば外部装置である処理装置100は、当該回路装置と、当該回路装置が実装される回路基板などを含んでもよい。
処理装置100のインターフェース回路110は、クロック入力端子ECKに入力されるクロック信号CKと、データ端子EDAにより入出力されるデータ信号DAとにより、発振器4のインターフェース回路80との間で通信を行う。当該通信においてスレーブである発振器4の出力回路90は、マスターである処理装置100にクロック信号CKを出力する。ここで通信におけるマスターとは、複数の機器が協調して動作する際に、複数の機器の制御又は操作を司る機器を指し、スレーブとはマスターの制御下で動作する機器を指す。また以下において、適宜、処理装置100を単にマスターと記載し、インターフェース回路80又は発振器4を単にスレーブと記載する。マスターがクロック信号CKを受信し、受信したクロック信号CKに同期したデータ信号DAをスレーブに送信する。そしてスレーブは、クロック信号CKに同期した当該データ信号DAを第1端子TDAを介して受信する。またスレーブは、クロック信号CKに同期してデータ信号DAを送信し、マスターは、受信したクロック信号CKに基づいて、スレーブからのデータ信号DAを受信する。このようにして、スレーブが出力したクロック信号CKに基づいて、マスターとスレーブの間でクロック信号CKに同期したデータ通信が行われる。
以上のように本実施形態の発振器4は、振動子10と、振動子10を用いて発振信号OSCを生成する発振回路30と、クロック出力端子TCKと、クロック信号CKをクロック出力端子TCKを介して外部の処理装置100に出力する出力回路90と、第1端子TDAと、データ信号DAにより処理装置100との通信を行うインターフェース回路80を含む。
そして、この通信において、出力回路90は、通信のマスターである処理装置100へクロック信号CKを出力する。即ち、通常はマスターが通信用のクロック信号を出力するのに対して、本実施形態ではスレーブ側の出力回路90がクロック信号CKを出力する。そして通信のスレーブであるインターフェース回路80は、処理装置100から送信された、クロック信号CKに同期したデータ信号DAを、第1端子TDAを介して受信する。即ち、マスターである処理装置100が、スレーブからのクロック信号CKに同期してデータ信号DAを送信し、スレーブであるインターフェース回路80が、送信されたデータ信号DAを受信する。或いは、通信のスレーブであるインターフェース回路80は、クロック信号CKに同期してデータ信号DAを、第1端子TDAを介して処理装置100に送信する。即ち、スレーブであるインターフェース回路80が、クロック信号CKに同期してデータ信号DAを送信し、マスターである処理装置100が、送信されたデータ信号DAを受信する。このようにすれば、スレーブ側が出力したクロック信号CKに基づいて、通信のマスターである処理装置100と、通信のスレーブであるインターフェース回路80との間で、データ信号DAの同期通信が可能になる。
また図1では、データ信号DAのデータ線と、VDDの電源線との間にプルアップ用の抵抗RPが設けられている。これにより、処理装置100とインターフェース回路80とを接続するデータ線がプルアップされるようになる。即ちデータ線がVDDの電源電圧レベルにプルアップされた状態になる。このようにすれば、インターフェース回路80と処理装置100のいずれもが、データ線をローレベルに駆動しなかった場合に、データ線が、VDDの電源電圧レベルであるハイレベルにプルアップされるようになる。具体的には、インターフェース回路80が後述の図5に示すオープンドレインのN型のトランジスターTRを有するI/O回路82含み、インターフェース回路110がI/O回路112を含む場合に、トランジスターTRがオフになるとデータ線がハイレベルにプルアップされるようになる。これにより、データ線を用いたシリアルのデータ通信を実現することが可能になる。
なお図1では、データ信号DAのデータ線と、VDDの電源線との間にプルアップ用の抵抗RPを設けているが、このようなプルアップ用の抵抗RPを設けない構成としてもよい。
図1に示す発振器4は、電源端子TVDDとグランド端子TGNDとクロック出力端子TCKと第1端子TDAを有する4端子の発振器になっている。このような端子数の少ない発振器4では、外部の処理装置100との通信を如何にして実現するかが課題となる。
例えば図1の比較例として、発振器4の動作モードを発振モードと通信モードに切り替える手法が考えられる。例えば、製造、検査の際に動作モードを通信モードに切り替えることにより、少ない端子数でも外部の処理装置100との通信を実現する手法である。図2及び図3はその概要を示している。
図2は発振器4が発振モードにある場合の動作状態を示す。発振モードにおいては、発振回路30の発振信号OSCに基づくクロック信号CKが、クロック出力端子TCKを介して外部の処理装置100、外部装置SA及び外部装置SBに送信され、処理装置100等は当該クロック信号CKに基づいて動作する。即ちスレーブである発振器4から出力されたクロック信号CKに基づいて、マスターである処理装置100や、他の外部装置SA等が動作する。
図3は発振器4が通信モードにある場合の動作状態を示す。通信モードにおいては、クロック出力端子TCKは通信用のシリアルクロック入力端子TSCKに切り替えられており、出力イネーブル端子TOEである第1端子TDAがデータ通信用の端子に切り替えられている。通信モードにおいては、発振器4は例えば処理装置100との間でシリアルインターフェースの通信を行う。具体的には、発振器4は処理装置100が出力したシリアルクロック信号SCKをシリアルクロック入力端子TSCKを介して受信し、データ通信用の端子に切り替えられた第1端子TDAを介してデータ信号DAの通信が行われる。しかしながら、この比較例の手法では通信モードにおいて、クロック出力端子TCKがデータ通信用のシリアルクロック入力端子TSCKに切り替わるため、発振器4のクロック信号CKをクロック出力端子TCKから例えば処理装置100に出力することができない。従って、処理装置100が、このクロック信号CKに基づいて動作している場合や、当該クロック信号CKを用いて動作する外部装置SA等がある場合には、通信モードにおいて、処理装置100や他の外部装置SA等が、クロック信号CKに基づいて動作することができなくなってしまう。即ち通信モードにおいては、マスターである処理装置100とスレーブである発振器4との間のデータ通信と、クロック信号CKに基づき動作する処理装置100や外部装置SA等の動作状態の継続とを両立することができない。
図4は、図1の本実施形態を適用した場合の通信状態を示す。前述したように本実施形態の構成によれば、スレーブである発振器4が出力するクロック信号CKを用いて、マスターである処理装置100とスレーブである発振器4の間のデータ通信が行われる。従って、上記の比較例の手法のように動作状態を通信モードに設定して、クロック出力端子TCKをデータ通信用のシリアルクロック入力端子TSCKに切り替える必要がなくなる。このため、発振器4はクロック出力端子TCKから処理装置100や外部装置SA等にクロック信号CKを出力しながら、同時に、処理装置100との間でクロック信号CKに同期したデータ通信を行うことができるようになる。従って、マスターである処理装置100とスレーブである発振器4との間のデータ通信と、クロック信号CKに基づき動作する処理装置100や外部装置SA等の動作状態の維持を両立して実現することが可能になる。
さらに本実施形態では、スレーブである発振器4は継続してクロック信号CKを出力するため、消費電力を一定に保つことができる。このことは発振器4がより安定した周波数のクロック信号CKを出力することに繋がる。即ち発振器4が継続してクロック信号CKを出力する状態において、発振器4自体が発生する熱量は一定となり、発振器4と外部との熱の関係は一定に保たれる。しかし発振器4がクロック信号CKの出力を中断すると、外部との熱の関係が変化し、発振器4の温度は一定に保たれなくなる。ここで発振器4の温度が変動すると、後述の図9の温度補償回路60による温度補正が必要になり、安定した周波数のクロック信号CKを生成することに影響を及ぼす。このためクロック信号CKの周波数が変動してしまい、発振器4のクロック周波数特性が劣化してしまう。従って本実施形態によれば、発振器4が継続してクロック信号CKを出力することにより、周波数の安定したクロック信号CKを出力できるようになる。これにより、発振器4と処理装置100との間でのデータ通信を可能にしながら、高品質の周波数特性のクロック信号CKを処理装置100や他の外部装置SAに継続して供給することが可能になる。
例えばシリアルデータ通信においては、前述の図3のようにマスターがスレーブに対してデータ通信に使用されるシリアルクロック信号SCKを出力するのが一般的である。ここでマスターはデータ通信を行う通信期間において、スレーブに対してシリアルクロック信号SCKの出力を行う。当該通信期間以外の期間においては、スレーブとのデータ通信を同期させるためのシリアルクロック信号SCKは不要であり、電力の無駄な消費を抑えるためである。ここで、通信期間とは、具体的にはマスターからスレーブにデータ信号DAの書き込みを行い又はスレーブからデータ信号DAの読み出しを行う期間のことである。一方、本実施形態では、データ通信においてスレーブがマスターに代わってクロック信号CKを出力する役割を担う。ここでスレーブは、マスターと異なり、処理システム200に含まれる外部装置SA等の動作状態を維持するために、マスターとのデータ通信を行なわない期間であっても、クロック信号CKを継続して出力する必要がある。このように本実施形態においては、スレーブである発振器4はデータ通信の期間以外の期間においても、クロック信号CKを出力する出力回路90を有している。
また本実施形態の発振器4は、発振器4の外部接続用の外部端子として、電源端子TVDD、グランド端子TGND、クロック出力端子TCK及び第1端子TDAの4端子を有する。電源端子TVDDには例えば外部の電源供給デバイスからの電源電圧VDDが供給される。グランド端子TGNDにはグランド電圧であるGNDが供給される。ここでグランド電圧GNDは例えば接地電位である。クロック出力端子TCKは、出力回路90により生成されたクロック信号CKを外部に出力するために用いられる端子である。第1端子TDAは発振器4とスレーブがマスターとデータ通信を行うために用いられる端子である。
また前述した通り、発振器4の電源端子TVDD、グランド端子TGND、クロック出力端子TCK、第1端子TDAは、各々、回路装置20の電源パッドPVDD、グランドパッドPGND、クロック出力パッドPCK、第1パッドPDAに電気的に接続される。
本実施形態によれば、外部端子の数が4端子のみに限られる発振器4において、処理装置100と発振器4との間でデータ通信が行われているか否かに関わらず、発振器4から処理装置100や外部装置SA等に正確なクロック信号CKを継続して出力することが可能になる。
また本実施形態の発振器4において、第1端子TDAは、クロック信号CKの出力のイネーブル又はディセーブルを切り替える出力イネーブル端子TOEであってもよい。
第1端子TDAが出力イネーブル端子TOEとして使用される場合には、第1端子TDAが例えばハイレベルなどのアクティブレベルに設定されたときに、出力回路90がクロック信号CKを外部に出力する。一方、第1端子TDAが例えばローレベルなどの非アクティブレベルに設定されたときには、出力回路90は、例えばクロック信号CKをローレベルなどの固定電圧レベルに設定する。このようにすれば、第1端子TDAはデータ信号の送受信だけでなく、発振器のクロック信号の出力のオン、オフを制御する端子としても機能させることができる。
図5に、図1のインターフェース回路80に含まれるI/O回路82の構成例を示す。I/O回路82は、オープンドレインのN型のトランジスターTRと、入力バッファーBFを含む。また図5のIN/OUTの端子は、図1の第1端子TDAに対応する。第1端子TDAは発振器4のデータ端子に対応する。
トランジスターTRのゲートには、内部回路からの出力信号OUTが例えばインバーターIVによりバッファリングされて入力される。例えば出力信号OUTがローレベルになり、トランジスターTRのゲートがハイレベルになると、トランジスターTRがオンになり、データ線がローレベルに駆動されるようになる。一方、出力信号OUTがハイレベルになり、トランジスターTRのゲートがローレベルになると、トランジスターTRがオフになる。この場合にデータ線は図1の抵抗RPによりハイレベルにプルアップされた状態になる。これにより出力信号OUTを用いたデータ信号DAの送信が可能になる。またIN/OUTの端子は入力バッファーBFに接続されており、IN/OUTの端子の入力信号INは、入力バッファーBFによりバッファリングされて内部回路に入力される。これにより入力信号INを用いたデータ信号DAの受信が可能になる。
また図1のプルアップ用の抵抗RPを設けない構成とした場合には、図5のI/O回路82には、オープンドレインのN型のトランジスターTRの代わりに、例えばVDDとGNDとの間に直列に設けられたP型のトランジスター及びN型のトランジスターにより構成されるプッシュプルの出力回路を設ければよい。
なお処理装置100のインターフェース回路110に含まれるI/O回路112についても、図5のI/O回路82と同様の構成になっている。
以下、本実施形態の処理システム200において、マスターとスレーブの間で行われるデータ通信について説明する。図6は本実施形態の通信プロトコルの例の説明図である。図6の上段の図がデータライトの通信プロトコルを示しており、図6の下段の図がデータリードの通信プロトコルを示している。データライトの通信プロトコルにおいて、マスターが通信開始キーを送信し、スレーブであるインターフェース回路80がこの通信開始キーを受信する。この場合にマスターは、スレーブからのクロック信号CKに同期して通信開始キーを送信する。そしてスレーブであるインターフェース回路80は、クロック信号CKに同期した通信開始キーを受信し、受信した通信開始キーがプロトコルにしたがった適切なコードのキーであるか否かを判別し、適切なコードのキーである場合に通信が開始されたと判定する。データリード等の通信プロトコルにおいても、同様の手順で通信の開始がされたことの判定が行われる。このように本実施形態では、インターフェース回路80は、処理装置100から通信開始キーを受信したことを条件に通信を開始する。このようにすれば、適切なコードの通信開始キーがマスターからスレーブに送信されたことを条件に、マスターとスレーブとの間の通信が開始されるようになり、データ信号に含まれるノイズ等によって通信が開始されたと誤って判定される不具合を防止することができる。
図7及び図8は本実施形態の通信例を説明する信号波形図である。図7は、マスターがスレーブにデータを書き込むデータライトの場合の信号波形図である。このマスターによるデータライトは、スレーブのインターフェース回路80のデータ受信に対応する。図8は、マスターがスレーブからデータを読み出すデータリードの場合の信号波形図である。このマスターによるデータリードは、スレーブのインターフェース回路80のデータ送信に対応する。なお図7及び図8では、マスターがローレベルを出力する場合とスレーブがローレベルを出力する場合とを区別できるように、スレーブによるローレベルを、マスターによるローレベルよりも低い電位として模式的に示している。
図7のデータライトでは、マスターは通信開始キーを送信した後、ライトなのかリードなのかを指定するR/XWを出力する。このR/XWにおいて、Xは負論理を意味し、マスターは、データリードの場合にはハイレベルを出力し、データライトの場合はローレベルを出力する。図7ではデータライトであるため、マスターはR/XWのXWとしてローレベルを出力している。即ち図5のマスター側のI/O回路112のオープンドレインのN型トランジスターがオンになることでローレベルが出力される。このように通信開始キーの後にマスターがローレベルを出力すると、スレーブは、スレーブのアクノリッジを示すSLAを出力する。具体的にはスレーブは、SLAとして、ローレベルを出力する。前述したように、スレーブによるローレベルは、マスターによるローレベルと区別するために、図7では電位の低いローレベルとして模式的に記載されている。
マスターは、このようにスレーブがSLAとしてローレベルを出力すると、スレーブに対するアドレスのライトを行う。このアドレスは、データの書き込み先となるスレーブのレジスターを指定するアドレスである。このアドレスライトにおいて、マスターがデータ信号DAとしてアドレス情報を送信し、スレーブが、このアドレス情報を受信する。
マスターは、アドレスライトの後に、P/XCを出力する。Pは、通信を停止するStopを意味し、XCは、通信を継続するContinueを意味する。またXCのXは負論理を意味する。図7では通信を継続するため、マスターは、P/XCのXCとしてローレベルを出力する。そしてマスターは、アドレスライトで指定されたアドレスに対して書き込むデータを、データ信号DAとして送信する。これにより発振器4のレジスターのうち、指定されたアドレスのレジスターに対して、マスターからのデータが書き込まれるようになる。ここで書き込みアドレスは、スレーブにおいて自動的に更新される。このため、スレーブが通信の継続を示すXCを出力する限り、更新されたアドレスに対して順次、データが書き込まれていく。また図6及び図7において、一回で送信するデータは8ビットとして表記しているが、例えば4ビット、16ビット等の所定のビット数のデータであってもよい。そしてマスターは、次に書き込むデータが無くなると、通信の停止を指示する1ビットのPを出力し、データライトの通信を終了する。
図8のデータリードの場合も、マスターはまず通信開始キーを送信し、スレーブが当該通信開始キーを受信する。ここで、データリードの場合、図6の下段に示すように、まず読み出そうとするデータが書き込まれているアドレスの情報を指定するための通信が書き込みの動作モードにおいて行われる。即ち、マスターは通信開始キーの後に、書き込みの動作モードを示すXWの信号を送信する。そして、スレーブがアクノリッジを示すSLAを出力する。具体的にはスレーブは、SLAとしてローレベルを出力する。SLAの信号を受信したマスターは、指定アドレスの情報をスレーブに送信する。アドレス情報を受信したスレーブは、通信の停止を指示する1ビットのPを出力し、一旦ライトモードの通信を停止させる。図8は、その後、マスターとスレーブの間で行われるデータ通信の波形を示す。マスターは、再度、通信開始キーを送信し、その後、読み出しを示すRとしてハイレベルを出力する。これを受信したスレーブは、アクノリッジを示すSLAを出力する。その後、スレーブは当該指定アドレスに書き込まれた情報を読み出し、マスターに送信する。そして、マスターから通信の継続を意味するXCが送信される。ここで読み出しを行うアドレスは、スレーブにおいて自動更新される。このため、マスターが通信の継続を示すXCを出力する限り、スレーブは順次、次のアドレスのデータの読出しを行い、マスターに送信する。また図6及び図8において、一回で送信するデータは8ビットとして表記しているが、例えば4ビット、16ビット等の所定のビット数のデータであってもよい。そして次に読み出すデータが無くなると、マスターは通信の停止を指示する1ビットのPを出力し、データリードの通信を終了する。
このように本実施形態では、図6、図7のデータライトの際には、インターフェース回路80は、所定ビット数の第1データを受信した後に、処理装置100がローレベルを出力したときに、通信が継続されたと判断して、所定ビット数の次の第2データを受信する。即ち図6、図7のマスターによるデータライトにおいては、スレーブであるインターフェース回路80は、所定ビット数である8ビットの第1データを受信する。具体的にはマスターが送信した第1データが受信されて、レジスターに書き込まれる。なお所定ビット数は8ビットには限定されず、16ビット、32ビット等であってもよい。そして処理装置100が、第1データの送信後、通信の継続を指示するXCとしてローレベルを出力すると、インターフェース回路80は、通信が継続されたと判断する。そして処理装置100が、XCとしてローレベルを出力した後、第2データを送信すると、インターフェース回路80は、送信された第2データを受信し、受信された第2データがレジスターに書き込まれる。このようにすればインターフェース回路80は、第1データの受信後、処理装置100がローレベルを出力したか否かを検出することで、通信が継続されるか否かを判断して、次の第2データを受信できるようになる。これによりインターフェース回路80は、第1データ、第2データというような所定ビット数の複数のデータを連続して受信できるようになる。また処理装置100が、第1データの送信後、ローレベルを出力しない場合には、図5に示すように、データ線が抵抗RPによりプルアップされることでハイレベルに設定されるため、インターフェース回路80は、通信が継続されずに停止したと判断できるようになる。
また本実施形態では、図6、図8のデータリードの際には、インターフェース回路80は、所定ビット数の第1データを送信した後に、処理装置100がローレベルを出力したときに、通信が継続されたと判断して、所定ビット数の次の第2データを送信する。即ち図6、図8のマスターによるデータリードにおいては、スレーブであるインターフェース回路80は、所定ビット数である8ビットの第1データを送信する。そしてその後に、処理装置100が、通信の継続を指示するXCとしてローレベルを出力すると、インターフェース回路80は、通信が継続されたと判断して、次の第2データを送信する。このようにすればインターフェース回路80は、第1データの送信後、処理装置100がローレベルを出力したか否かを検出することで、通信が継続されるか否かを判断して、次の第2データを送信できるようになる。これによりインターフェース回路80は、第1データ、第2データというような所定ビット数の複数のデータを連続して送信できるようになる。またインターフェース回路80による第1データの送信後、処理装置100がローレベルを出力しない場合には、データ線が抵抗RPによりプルアップされることでハイレベルに設定されるため、インターフェース回路80は、通信が継続されずに停止したと判断できるようになる。
2.詳細な構成例
図9は本実施形態の発振器4の詳細な第1構成例である。詳細な第1構成例の発振器4は、図1の構成に加えて、温度センサー回路40及び温度補償回路60を含む。
温度センサー回路40は、振動子10や回路装置20の環境温度などの温度を測定し、その結果を温度検出データDTDとして出力する。ここで、温度検出データDTDは、検出された温度を特定するためのデータであり、検出された温度に対応づけられるデータである。温度検出データDTDは、発振器4の動作温度範囲において、温度に対して例えば単調増加又は単調減少するデータである。温度センサー回路40としては、例えばリングオシレーターの発振周波数が温度依存性を有することを利用した温度センサー回路よって実現できる。具体的には、温度センサー回路40は、リングオシレーターとカウンターを含む。カウンターは、発振回路30からの発振信号OSCに基づくクロック信号CKにより規定されるカウント期間において、リングオシレーターの発振信号である出力パルス信号をカウントし、そのカウント値を温度検出データDTDとして出力する。なお温度センサー回路40は上記に限定されず、例えばPN接合の順方向電圧が温度依存性を有することを利用して温度検出電圧を出力するアナログの温度センサーと、温度検出電圧をA/D変換して温度検出データDTDを出力するA/D変換回路と、を含んでもよい。
温度補償回路60は、温度センサー回路40からの温度検出データDTDに基づいて温度補償処理を行う。温度補償処理は、例えば温度変動による発振周波数の変動を抑制して補償する処理である。即ち温度補償回路60は、温度変動があった場合にも周波数が一定になるように、発振回路30の発振周波数の温度補償処理を行う。具体的には温度補償回路60は、温度センサー回路40からの温度検出データDTDを用いて行われたデジタル演算に基づく温度補償処理を行う。
また本実施形態では、発振回路30は可変容量回路32を含む。発振回路30は、この可変容量回路32の容量の調整により、発振周波数を調整できるようになっている。可変容量回路32は、例えばキャパシターアレイと、キャパシターアレイに接続されるスイッチアレイを含む。なお可変容量回路32を、バラクターなどの可変容量素子により実現することも可能である。可変容量回路32のスイッチアレイのスイッチは、温度補償回路60からの周波数調整データに基づいてオン、オフされる。例えば可変容量回路32は、容量値がバイナリーに重み付けされた複数のキャパシターを有する第1キャパシターアレイを含む。また可変容量回路32は、各スイッチが、第1キャパシターアレイの各キャパシターとパッドPX1との間の接続のオン、オフを行う複数のスイッチを有する第1スイッチアレイを含む。また可変容量回路32として、第1キャパシターアレイ及び第1スイッチアレイを有し、パッドPX1に接続される第1可変容量回路と、第2キャパシターアレイ及び第2スイッチアレイを有し、パッドPX2に接続される第2可変容量回路を設けてもよい。第1スイッチアレイ及び第2スイッチアレイのスイッチは、周波数調整データに基づきオン、オフされる。
即ち、図9に示す詳細な第1構成例において、温度センサー回路40は、振動子10や回路装置20の環境温度などの温度を測定し、その結果を温度検出データDTDとして、温度補償回路60及びインターフェース回路80に出力する。そして温度補償回路60は、温度センサー回路40から受信した温度検出データDTDに基づいて、温度変動による発振信号OSCの発振周波数の変動を抑制して補償する処理を行う。具体的には、温度検出データDTDに基づいて周波数調整データを求め、求められた周波数調整データに基づいて発振回路30の可変容量回路32の容量値の調整を行う。このようにして、本実施形態の発振器4では、発振回路30の出力する発振周波数の温度補償処理が可能になる。
またインターフェース回路80は、温度検出データDTDをデータ信号DAとして、第1端子TDAを介して外部の処理装置100に送信する。具体的には処理装置100は、インターフェース回路110を有しており、このインターフェース回路110が温度検出データDTDを受信する。このように本実施形態の発振器4では、温度検出データDTDがインターフェース回路80から第1端子TDAを介して外部の処理装置100に送信される。これにより温度検出データDTDに対応する温度の測定が可能になる。
図9に示す詳細な第1構成例の適用例として、例えばマイクロコンピューターなどの処理装置100が有するRTCの回路に、発振器4からの32KHzのクロック信号CKを供給して、RTCでのカレンダーの計時処理を実現する例が考えられる。この場合にはカレンダーの計時処理は停止することなく実行する必要があるため、発振器4からのクロック信号CKは、処理装置100のRTCの回路に常時に供給される必要がある。一方、処理装置100は、このようなカレンダーの計時処理を行いながら、例えば環境の温度を検出して、温度が上限を超えたり、下限を下回った場合に、警告の報知処理を行う場合がある。この場合に処理装置100は、発振器4の温度センサー回路40の温度検出データDTDを有効利用して、発振器4からインターフェース回路80を介して出力される温度検出データDTDに基づき温度を検出することで、警告の報知処理を実行できるようになる。このような場合、図9の構成によれば、発振器4からの温度検出データDTDを処理装置100に送信することができ、同時に、当該データ通信の期間及びそれ以外の期間において、発振器4のクロック信号CKを処理装置100のRTCの回路に継続して供給することができるため、カレンダーの計時処理が実現できるようになる。即ち処理装置100は、温度検出データDTDに基づく温度検出と、クロック信号CKに基づくカレンダーの計時処理を両立して実行することが可能になる。
図10は本実施形態の発振器4の詳細な第2構成例である。詳細な第2構成例の発振器4は、図1の構成に加えてPLL回路36を含む。
PLL回路36は、基準クロック信号となる発振信号OSCの周波数を逓倍した周波数のクロック信号CKを生成する。具体的には、PLL回路36は電圧制御発振回路を有し、基準クロック信号である発振信号OSCと、フィードバッククロック信号との位相比較を行って逓倍された周波数のクロック信号CKを生成する。PLL回路36としては例えば周波数の分数逓倍が可能なフラクショナル-N型のPLL回路を用いてもよい。
PLL回路36は発振回路30と出力回路90の間に設けられている。まずマスターである処理装置100が送信した周波数設定データDFSを、第1端子TDAを介してスレーブであるインターフェース回路80が受信する。ここで周波数設定データDFSとは、発振器4が出力するクロック信号CKのクロック周波数を設定するための情報を含むデータであり、当該データの内容は処理装置100において設定することができる。次にインターフェース回路80が受信した当該周波数設定データDFSが、PLL回路36に設定される。例えば不図示の制御回路が、周波数設定データDFSをPLL回路36に設定する。そしてPLL回路36において、周波数設定データDFSに基づき、所定の周波数のクロック信号CKを生成する処理が行われる。そしてPLL回路36が生成したクロック信号CKが、出力回路90及びインターフェース回路80に入力される。出力回路90は、当該クロック信号CKをクロック出力端子TCKを介して処理装置100に出力し、このクロック信号CKが、処理装置100の動作クロックとして用いられる。或いはクロック信号CKは、他の外部装置SA等の動作クロックとしても用いられる。またこのクロック信号CKは、マスターとスレーブの間で行うシリアルデータ通信に用いられるシリアルクロック信号としても用いられる。即ち本実施形態の詳細な第2構成例によれば、周波数設定データDFSを用いて発振器4が出力するクロック信号CKの周波数を所望の周波数に設定することができ、処理装置100や他の外部装置SA等に必要な種々の周波数のクロック信号CKを生成できるようになる。
さて例えば図10のような構成によりクロック信号CKの周波数が高い周波数に設定された場合に、処理装置100と発振器4との間の通信は、高い周波数のクロック信号CKを用いて行うことになるため、適正な通信を実現できなくなるおそれがある。このような場合には例えば図11で説明するような手法を採用すればよい。
例えば図11では、所定のビットパターンの波形を、それぞれ論理レベル「0」と「1」に定義した場合を示している。図11の上段の波形パターンは、例えば論理レベル「0」に対応する波形パターンであり、図11の下段の波形パターンは、例えば論理レベル「1」に対応する波形パターンである。論理レベル「0」に対応する波形パターンは、例えばクロック信号CKの8クロック期間のローレベルのデータ信号DAが出力された後に、クロック信号CKの4クロック期間のハイレベルのデータ信号DAが出力されるパターンである。論理レベル「1」に対応する波形パターンは、例えばクロック信号CKの4クロック期間のローレベルのデータ信号DAが出力された後に、クロック信号CKの8クロック期間のハイレベルのデータ信号DAが出力されるパターンである。即ち、ローレベルのパルス長とハイレベルのパルス長の比を判別することで、論理レベル「0」と「1」の判定が行われる。なおnを1以上の整数とした場合に、nクロック期間とは、クロック信号CKのnクロック数分の長さの期間である。
例えば図7、図8では、1ビットの通信期間が、1クロック数分の長さの期間である1クロック期間となっている。クロック信号CKの周波数が例えば32kHz等の低い周波数である場合には、1ビットの通信期間が1クロック期間であっても、問題なく通信を行える。しかしながら、クロック信号CKの周波数が例えば数MHz~数十MHzというように高い周波数である場合には、1クロック期間が短くなり、1ビットの通信期間が短くなることで、通信エラーが発生してしまう。例えばマスターが送信した1ビットの情報の受信に、スレーブが失敗したり、スレーブが送信した1ビットの情報の受信に、マスターが失敗するなどの通信エラーが発生する。このような場合には、ビットの論理レベルが「0」の場合には、例えば図11の上段の波形パターンで情報を通信し、ビットの論理レベルが「1」の場合には、例えば図11の下段の波形パターンで情報を通信する。このようにすれば、マスターが送信した1ビットの情報の受信に、スレーブが失敗したり、スレーブが送信した1ビットの情報の受信に、マスターが失敗するなどの通信エラーが発生するのを防止できるようになる。これにより、マスターとスレーブの間での信頼性の高い安定した通信を実現することが可能になる。
本実施形態における発振器4では、シリアル通信が可能な周波数よりも高い周波数のクロック信号CKを出力する場合がある。例えば図10に示すように、PLL回路36により発振回路30の発振信号の周波数を逓倍した周波数のクロック信号CKを発振器4が出力する場合などである。このように発振器4が出力するクロック信号CKの周波数が高い場合には、図11に示すように論理レベル「0」と「1」に対応する所定の波形パターンを定義して通信を行う手法が有効である。
以上では、発振器4の外部端子の数が4端子である場合について例にとり説明したが、発振器4の外部端子の数は4端子には限定されず、5端子以上であってもよい。例えば図12、図13を用いて、発振器4の外部端子の数が6端子である場合について説明する。
図12は本実施形態を適用しない場合の発振器4の通信モードの状態を示す図である。図12の発振器4は、電源端子TVDD、グランド端子TGND、クロック出力端子TCK、出力イネーブル端子TOE、データ端子である第1端子TDA、シリアルクロック入力端子TSCKを有する6端子の発振器である。なお図12の発振器4において外部端子以外の構成要素については、通信状態の差異に着目するため、簡略化して表記されている。図13についても同様である。
図12において、発振器4は、クロック信号CKをマスターである外部の処理装置100や外部装置SA等に出力する。またマスターである処理装置100は、スレーブである発振器4との間のデータ通信のための通信クロックとして、シリアルクロック信号SCKを、シリアルクロック入力端子ESCKを介して出力する。ここで、処理装置100が出力するシリアルクロック信号SCKの周波数は、発振器4が出力するクロック信号CKの周波数とは、通常、異なっている。このため、通信用のシリアルクロック信号SCKがクロック信号CKに干渉して、クロック信号CKにジッターノイズ等のノイズを発生させてしまう。即ち、発振器4から出力されるクロック信号CKと、処理装置100からの通信用のシリアルクロック信号SCKは非同期となっているため、通信用のシリアルクロック信号SCKによるノイズが、クロック信号CKに重畳されて、クロック信号CKに対してジッターノイズ等のノイズが発生してしまう。これによって、クロック信号CKのクロック信号特性が低下して、当該クロック信号CKに基づいて動作する処理装置100や外部装置SA、外部装置SBの動作状態にも悪影響を与えることになる。
この点、図13に示すように本実施形態を適用した構成では、マスターが出力する通信用のシリアルクロック信号SCKに代えて、スレーブである発振器4が出力するクロック信号CKを用いて、データ通信が行われる。即ち発振器4が外部に出力するクロック信号CKは、処理装置100等の動作のためのクロック信号として用いられると同時に、マスターとスレーブの間の通信用のクロック信号としても用いられる。従って、図12の場合のように、通信用のシリアルクロック信号SCKによるノイズが、クロック信号CKに重畳して、クロック信号特性が低下するというような問題が発生することを効果的に防止できるようになる。
3.デバイス
図14に本実施形態のデバイス5の構成例を示す。また図14では、デバイス5と処理装置100を含む処理システム200の構成も示されている。デバイス5は処理装置100との間でデータ通信を行う。デバイス5は回路装置20を含む。回路装置20はインターフェース回路80、出力回路90及びクロック信号生成回路34を含む。
図14に示す本実施形態のデバイス5は、クロック信号CKを生成するクロック信号生成回路34と、クロック出力端子TCKと、クロック信号CKをクロック出力端子TCKを介して外部の処理装置100に出力する出力回路90と、第1端子TDAと、データ信号DAにより処理装置100との通信を行うインターフェース回路80を含む。そして通信において、出力回路90は、通信のマスターである処理装置100にクロック信号CKを出力する。また通信のスレーブであるインターフェース回路80は、処理装置100から送信された、クロック信号CKに同期したデータ信号DAを、第1端子TDAを介して受信する、又は、クロック信号CKに同期してデータ信号DAを、第1端子TDAを介して処理装置100に送信する。
ここでクロック信号生成回路34はクロック信号CKを生成する回路である。クロック信号生成回路34は例えば水晶発振、LC発振、CR発振又はセラミック素子を使った発振等により、クロック信号CKを生成する。
本実施形態によれば、デバイス5が出力するクロック信号CKを用いて処理装置100とデバイス5の間のデータ通信を行うことができる。従って、デバイス5の外部端子の数が少ない場合でも、デバイス5からのクロック信号CKの出力と、処理装置100とデバイス5の間のデータ通信を両立して行うことが可能になる。或いは前述の図12、図13で説明したように、通信用のシリアルクロック信号SCKによるノイズがクロック信号CKに重畳されて、クロック信号特性が低下してしまう事態を防止することが可能になる。
なお図14のデバイス5としては、発振器4以外にも種々のデバイスを想定できる。例えばデバイス5は、ジャイロセンサーや加速度センサーなどのセンサーデバイス、表示パネルに画像を表示する表示デバイス、所定の通信規格で通信を行う通信デバイス、プリンターの所定の機構を駆動する駆動デバイス又は電源の供給や制御を行う電源デバイス等であってもよい。そして本実施形態の回路装置20も、デバイス5に組み込まれるものには限定されず、上述のセンサーデバイス、表示デバイス、通信デバイス又は電源デバイス等に組み込まれるIC(Integrated Circuit)であってもよい。例えばデバイス5がジャイロセンサーである場合には、回路装置20は、ジャイロセンサーの振動子を駆動する駆動回路や、振動子10からのセンサー信号の検出を行う検出回路などを含むことができる。デバイス5が加速度センサーである場合には、回路装置20は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等により実現される加速度のセンサー素子の駆動回路や検出回路を含むことができる。センサーが表示デバイスである場合には、回路装置20は表示パネルの駆動回路や表示データの処理を行うロジック回路などを含むことができる。
センサーが通信デバイスである場合には、回路装置20は、通信の物理層回路やリンク層回路やロジック回路を含むことができる。このように回路装置20としては種々の構成の回路を採用できる。そして上記の各々の場合において、回路装置20はインターフェース回路80を有しており、マスターである処理装置100との間でデータ通信を行う。
図15に本実施形態の発振器4の第1構造例を示す。発振器4は、振動子10と、回路装置20と、振動子10及び回路装置20を収容するパッケージ15を有する。パッケージ15は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間を有しており、この収容空間に振動子10及び回路装置20が収容されている。収容空間は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。パッケージ15により、振動子10及び回路装置20を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
パッケージ15はベース16とリッド17を有する。具体的にはパッケージ15は、振動子10及び回路装置20を支持するベース16と、ベース16との間に収容空間を形成するようにベース16の上面に接合されたリッド17とにより構成されている。そして振動子10は、ベース16の内側に設けられた段差部に端子電極を介して支持されている。また回路装置20は、ベース16の内側底面に配置されている。具体的には回路装置20は、能動面がベース16の内側底面に向くように配置されている。能動面は回路装置20の回路素子が形成される面である。また回路装置20の端子にバンプBMPが形成されている。そして回路装置20は、導電性のバンプBMPを介してベース16の内側底面に支持される。導電性のバンプBMPは例えば金属バンプであり、このバンプBMPやパッケージ15の内部配線や端子電極などを介して、振動子10と回路装置20が電気的に接続される。また回路装置20は、バンプBMPやパッケージ15の内部配線を介して、発振器4の外部端子18、19に電気的に接続される。外部端子18、19は、パッケージ15の外側底面に形成されている。外部端子18、19は、外部配線を介して外部の装置に接続される。外部配線は、例えば外部の装置が実装される回路基板に形成される配線などである。これにより外部の装置に対してクロック信号などを出力できるようになる。
なお図15では、回路装置20の能動面が下方に向くように回路装置20がフリップ実装されているが、本実施形態はこのような実装には限定されない。例えば回路装置20の能動面が上方に向くように回路装置20を実装してもよい。即ち能動面が振動子10に対向するように回路装置20を実装する。
図16に発振器4の第2構造例を示す。発振器4は、振動子10と、回路装置20と、振動子10及び回路装置20を収容するパッケージ15を有し、パッケージ15は、ベース16とリッド17を有する。ベース16は、中間基板である第1基板6と、第1基板6の上面側に積層された略矩形フレーム形状の第2基板7と、第1基板6の底面側に積層された略矩形フレーム形状の第3基板8を有する。そして、第2基板7の上面にはリッド17が接合され、第1基板6と第2基板7とリッド17とにより形成された収容空間S1に、振動子10が収容されている。例えば収容空間S1に振動子10が気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。これにより、振動子10を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。また第1基板と第3基板8とにより形成された収容空間S2に、半導体チップである回路装置20が収容されている。また第3基板8の底面には、発振器4の外部接続用の電極端子である外部端子18、19が形成されている。
また収容空間S1においては、振動子10が、導電性の接続部CDC1、CDC2により、第1基板6の上面に形成された不図示の第1電極端子、第2電極端子に接続される。導電性の接続部CDC1、CDC2は、例えば金属バンプ等の導電性のバンプにより実現してもよいし、導電性の接着剤により実現してもよい。具体的には、例えば音叉型の振動子10の一端に形成された不図示の第1電極パッドが、導電性の接続部CDC1を介して、第1基板6の上面に形成された第1電極端子に接続される。そして第1電極端子は回路装置20のパッドPX1に電気的に接続される。また音叉型の振動子10の他端に形成された不図示の第2電極パッドが、導電性の接続部CDC2を介して、第1基板6の上面に形成された第2電極端子に接続される。そして第2電極端子は回路装置20のパッドPX2に電気的に接続される。これにより振動子10の一端及び他端を、導電性の接続部CDC1、CDC2を介して、回路装置20のパッドPX1、PX2に電気的に接続できるようになる。また半導体チップである回路装置20の複数のパッドには導電性のバンプBMPが形成され、これらの導電性のバンプBMPが、第1基板6の底面に形成された複数の電極端子に接続される。そして回路装置20のパッドに接続された電極端子は、内部配線等を介して発振器4の外部端子18、19に電気的に接続される。
なお発振器4は、ウェハレベルパッケージ(WLP)の発振器であってもよい。この場合には発振器4は、半導体基板と、半導体基板の第1面と第2面との間を貫通する貫通電極とを有するベースと、半導体基板の第1面に対して、金属バンプ等の導電性の接合部材を介して固定される振動子10と、半導体基板の第2面側に再配置配線層等の絶縁層を介して設けられる外部端子を含む。そして半導体基板の第1面又は第2面に、回路装置20となる集積回路が形成される。この場合には、振動子10及び集積回路が配置された複数のベースが形成された第1半導体ウェハーと、複数のリッドが形成された第2半導体ウェハーとを貼りつけることで、複数のベースと複数のリッドを接合し、その後にダイシングソー等によって発振器4の個片化を行う。このようにすれば、ウェハレベルパッケージの発振器4の実現が可能になり、高スループット、且つ、低コストでの発振器4の製造が可能になる。
以上に説明したように本実施形態の発振器は、振動子と、振動子を用いて発振信号を生成する発振回路と、クロック出力端子と、クロック信号をクロック出力端子を介して外部の処理装置に出力する出力回路と、第1端子と、データ信号により処理装置との通信を行うインターフェース回路と、を含み、通信において、出力回路は、通信のマスターである処理装置へクロック信号を出力し、通信のスレーブであるインターフェース回路は、処理装置から送信された、クロック信号に同期したデータ信号を、第1端子を介して受信する、又は、クロック信号に同期してデータ信号を、第1端子を介して処理装置に送信する発振器に関係する。
本実施形態によれば、発振器が出力するクロック信号を用いて処理装置と発振器との間のデータ通信を行うことができる。従って、発振器からのクロック信号の出力と、マスターである外部装置とスレーブである発振器の間のデータ通信を両立して行うことが可能になる。
また本実施形態では、第1端子は、クロック信号の出力のイネーブル又はディセーブルを切り替える出力イネーブル端子であってもよい。
このようにすれば、第1端子をデータ信号の送受信だけでなく、発振器のクロック信号の出力のオン、オフを制御する端子としても機能させることができる。
また本実施形態では、インターフェース回路は、処理装置から通信開始キーを受信したことを条件として、通信を開始してもよい。
このようにすれば、マスターからスレーブに適切なコードの通信開始キーが送信されたことを条件に、マスターとスレーブとの間の通信が開始されるため、データ信号に含まれるノイズ等によって、通信が開始されたと誤って判定される不具合を防止することができる。
また本実施形態では、電源端子と、グランド端子と、クロック出力端子と、第1端子とを含む4端子の発振器であってもよい。
このようにすれば、外部端子の数が4端子のみである発振器において、マスターである外部装置とスレーブである発振器との間でデータ通信が行われているか否かに関わらず、発振器からクロック信号を継続的に出力することができる。
また本実施形態では、出力回路は、通信の期間以外の期間においてもクロック信号を出力してもよい。
このようにすれば、発振器が通信のスレーブとしてクロック信号を出力し、処理装置又は他の外部装置等の動作状態を維持させることができる。
また本実施形態では、処理装置とインターフェース回路を接続するデータ線はプルアップされており、インターフェース回路はオープンドレインのN型トランジスターを有するI/O回路を含んでいてもよい。
このようにすれば、マスターとスレーブのいずれもが、オープンドレインのN型トランジスターによりデータ信号のデータ線をローレベルに駆動しない場合にも、データ線がハイレベルにプルアップされるようになるため、データ線を用いたシリアルのデータ通信が可能になる。
また本実施形態では、インターフェース回路は、所定ビット数の第1データを受信した後に、処理装置がローレベルを出力したときに、通信が継続されたと判断して、所定ビット数の次の第2データを受信してもよい。
このようにすれば、インターフェース回路は、所定のビット数の単位でデータ信号を連続して受信できるようになり、処理装置がローレベルを出力しない場合には、通信が停止したと判断することができる。
また本実施形態では、インターフェース回路は、所定ビット数の第1データを送信した後に、処理装置がローレベルを出力したときに、通信が継続されたと判断して、所定ビット数の次の第2データを送信してもよい。
このようにすれば、インターフェース回路は、所定のビット数の単位でデータ信号を連続して送信できるようになり、処理装置がローレベルを出力しない場合には、通信が停止したと判断することができる。
また本実施形態では、温度検出データを出力する温度センサー回路と、温度検出データに基づいて発振信号の発振周波数を温度補償する温度補償回路と、を含んでいてもよく、インターフェース回路は、温度検出データを第1端子を介して処理装置に送信してもよい。
このようにすれば、温度検出データに基づく発振周波数の温度補償が可能になると共に、マスターである処理装置において、温度検出データを用いた温度検出等も可能になる。
また本実施形態では、インターフェース回路は、クロック信号の周波数設定データを第1端子を介して処理装置から受信してもよい。
このようにすれば、発振器がクロック信号を出力しながら、処理装置からの周波数設定データにより、発振器が出力するクロック信号の周波数を所望の周波数に設定できるようになる。
また本実施形態のデバイスは、クロック信号を生成するクロック信号生成回路と、クロック出力端子と、クロック信号をクロック出力端子を介して外部の処理装置に出力する出力回路と、第1端子と、データ信号により処理装置との通信を行うインターフェース回路と、を含み、通信において、出力回路は、通信のマスターである処理装置へクロック信号を出力し、通信のスレーブであるインターフェース回路は、処理装置から送信された、クロック信号に同期したデータ信号を、第1端子を介して受信する、又は、クロック信号に同期してデータ信号を、第1端子を介して処理装置に送信するデバイスに関係する。
本実施形態によれば、デバイスが出力するクロック信号を用いて処理装置とデバイスの間のデータ通信を行うことができる。従って、デバイスからのクロック信号の出力と、マスターである外部装置とスレーブであるデバイスの間のデータ通信を両立して行うことが可能になる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また発振器、デバイス及び処理装置等の構成・動作等も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
4…発振器、5…デバイス、6…第1基板、7…第2基板、8…第3基板、10…振動子、15…パッケージ、16…ベース、17…リッド、18…外部端子、19…外部端子、20…回路装置、30…発振回路、32…可変容量回路、34…クロック信号生成回路、36…PLL回路、40…温度センサー回路、60…温度補償回路、80…インターフェース回路、82…I/O回路、90…出力回路、100…処理装置、110…インターフェース回路、112…I/O回路、200…処理システム、BF…入力バッファー、BMP…バンプ、CDC1、CDC2…接続部、CK…クロック信号、DA…データ信号、DFS…周波数設定データ、DTD…温度検出データ、ECK…クロック入力端子、EDA…データ端子、EGND…グランド端子、EVDD…電源端子、GND…グランド電圧、IN…入力信号、IV…インバーター、OSC…発振信号、OUT…出力信号、PCK…クロック出力パッド、PDA…第1パッド、PGND…グランドパッド、PVDD…電源パッド、PX1…パッド、PX2…パッド、RP…抵抗、SA…外部装置、SB…外部装置、SCK…シリアルクロック信号、TCK…クロック出力端子、TDA…第1端子、TGND…グランド端子、TOE…出力イネーブル端子、TR…トランジスター、TSCK…シリアルクロック入力端子、TVDD…電源端子、VDD…電源電圧

Claims (11)

  1. 振動子と、
    前記振動子を用いて発振信号を生成する発振回路と、
    クロック出力端子と、
    クロック信号を前記クロック出力端子を介して外部の処理装置に出力する出力回路と、
    第1端子と、
    データ信号により前記処理装置との通信を行うインターフェース回路と、
    を含み、
    前記通信において、
    前記出力回路は、
    前記通信のマスターである前記処理装置へ前記クロック信号を出力し、
    前記通信のスレーブである前記インターフェース回路は、
    前記処理装置から送信された、前記クロック信号に同期した前記データ信号を、前記第1端子を介して受信する、
    又は、前記クロック信号に同期して前記データ信号を、前記第1端子を介して前記処理装置に送信することを特徴とする発振器。
  2. 請求項1に記載の発振器において、
    前記第1端子は、前記クロック信号の出力のイネーブル又はディセーブルを切り替える出力イネーブル端子であることを特徴とする発振器。
  3. 請求項1又は2に記載の発振器において、
    前記インターフェース回路は、
    前記処理装置から通信開始キーを受信したことを条件として、前記通信を開始することを特徴とする発振器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発振器において、
    電源端子と、グランド端子と、前記クロック出力端子と、前記第1端子とを含む4端子の発振器であることを特徴とする発振器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発振器において、
    前記出力回路は、
    前記通信の期間以外の期間においても前記クロック信号を出力することを特徴とする発振器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発振器において、
    前記処理装置と前記インターフェース回路を接続するデータ線は、プルアップされており、
    前記インターフェース回路は、
    オープンドレインのN型トランジスターを有するI/O回路を含むことを特徴とする発振器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振器において、
    前記インターフェース回路は、
    所定ビット数の第1データを受信した後に、前記処理装置がローレベルを出力したときに、前記通信が継続されたと判断して、前記所定ビット数の次の第2データを受信することを特徴とする発振器。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振器において、
    前記インターフェース回路は、
    所定ビット数の第1データを送信した後に、前記処理装置がローレベルを出力したときに、前記通信が継続されたと判断して、前記所定ビット数の次の第2データを送信することを特徴とする発振器。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発振器において、
    温度検出データを出力する温度センサー回路と、
    前記温度検出データに基づいて前記発振信号の発振周波数を温度補償する温度補償回路と、
    を含み、
    前記インターフェース回路は、
    前記温度検出データを前記第1端子を介して前記処理装置に送信することを特徴とする発振器。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の発振器において、
    前記インターフェース回路は、
    前記クロック信号の周波数設定データを前記第1端子を介して前記処理装置から受信することを特徴とする発振器。
  11. クロック信号を生成するクロック信号生成回路と、
    クロック出力端子と、
    前記クロック信号を前記クロック出力端子を介して外部の処理装置に出力する出力回路と、
    第1端子と、
    データ信号により前記処理装置との通信を行うインターフェース回路と、
    を含み、
    前記通信において、
    前記出力回路は、
    前記通信のマスターである前記処理装置へ前記クロック信号を出力し、
    前記通信のスレーブである前記インターフェース回路は、
    前記処理装置から送信された、前記クロック信号に同期した前記データ信号を、前記第1端子を介して受信する、
    又は、前記クロック信号に同期して前記データ信号を、前記第1端子を介して前記処理装置に送信することを特徴とするデバイス。
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