JP2022103747A - 発振器及び発振器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】限られた端子数でデジタル制御の温度補償型発振器における周波数調整機能を実現できる発振器等の提供。【解決手段】発振器4はクロック信号生成回路40と処理回路50と温度センサー回路70と第1端子TOEと第2端子TCKと電源端子TVDDとグランド端子TGNDを含む。第1モードにおいて処理回路50は温度センサー回路70からの温度検出データに基づいて温度補償処理を行って周波数調整データを出力し、クロック信号生成回路40は周波数調整データに対応した周波数のクロック信号CKを生成する。第2モードにおいて処理回路50は、第1モードにおいて第1機能端子、第2機能端子に割り当てられる第1端子TOE、第2端子TCKを、基準クロック信号が入力される第3機能端子、周波数調整データが出力される第4機能端子に割り当て、基準クロック信号に基づき決定された周波数調整データを第2端子TCKから出力させる。【選択図】図1
Description
本発明は、発振器及び発振器の製造方法等に関する。
従来より、水晶振動子等の振動子を発振させてクロック信号を生成する発振器が知られている。このような発振器は小型であるため、端子数が少なく、限られた端子数で如何にして検査等を実現するかが課題となる。このような課題を解決するために、特許文献1には、回路装置であるICの内部での切り替えによって、通常動作では電源端子、グランド端子となる端子を用いて振動子の検査等を行うことが可能な発振器が開示されている。
しかしながら、特許文献1等の従来技術では、デジタル制御の温度補償型発振器における周波数調整機能を、限られた端子数で実現する手法については提案されていなかった。
本開示の一態様は、振動子を発振させる発振回路によりクロック信号を生成するクロック信号生成回路と、処理回路と、温度を検出する温度センサー回路と、第1端子と、第2端子と、電源電圧が入力される電源端子と、グランド電圧が入力されるグランド端子と、を含み、第1モードにおいて、前記処理回路は、前記温度センサー回路からの温度検出データに基づいて温度補償処理を行って、周波数調整データを出力し、前記クロック信号生成回路は、前記周波数調整データに対応した周波数の前記クロック信号を生成し、第2モードにおいて、前記処理回路は、前記第1モードにおいて第1機能端子に割り当てられる前記第1端子を、基準クロック信号が入力される第3機能端子に割り当て、前記第1モードにおいて第2機能端子に割り当てられる前記第2端子を、前記周波数調整データが出力される第4機能端子に割り当て、前記処理回路は、前記第1端子から入力された前記基準クロック信号に基づき決定された前記周波数調整データを、前記第2端子から出力させる発振器に関係する。
また本開示の他の態様は、電源端子、グランド端子、第1端子及び第2端子と、を含み、第1モード、第2モード及び第3モードを有する発振器の製造方法であって、前記第2モードにおいて、前記第1モードにおいて第1機能端子に割り当てられる前記第1端子を、基準クロック信号が入力される第3機能端子に割り当てると共に、前記第1モードにおいて第2機能端子に割り当てられる前記第2端子を、周波数調整データが出力される第4機能端子に割り当て、前記第1端子に前記基準クロック信号を入力し、前記発振器に、前記第1端子から入力された前記基準クロック信号に基づき決定された前記周波数調整データを、前記第2端子から出力させ、前記周波数調整データに基づいて温度補償データを生成し、前記第3モードにおいて、前記温度補償データを前記発振器に書き込む発振器の製造方法に関係する。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.発振器
図1に本実施形態の発振器4の構成例を示す。発振器4は、クロック信号生成回路40と、処理回路50と、温度センサー回路70と、端子TOE、端子TCK、電源端子TVDD、グランド端子TGNDを含む。具体的には発振器4は振動子10と回路装置20を含み、この回路装置20にクロック信号生成回路40、処理回路50、温度センサー回路70が設けられている。そして振動子10は回路装置20に電気的に接続されている。例えば振動子10及び回路装置20を収納するパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて、振動子10と回路装置20は電気的に接続されている。なお温度センサー回路70は回路装置20の外部に設けられるものであってもよい。例えば発振器4のパッケージ内において、回路装置20とは別に、温度センサー回路70を設けてもよい。また回路装置20は、図1に示すように、不揮発性メモリー68、電源回路80、I/O回路90、92、パッドPX1、PX2、POE、PCK、PVDD、PGNDを更に含むことができる。
図1に本実施形態の発振器4の構成例を示す。発振器4は、クロック信号生成回路40と、処理回路50と、温度センサー回路70と、端子TOE、端子TCK、電源端子TVDD、グランド端子TGNDを含む。具体的には発振器4は振動子10と回路装置20を含み、この回路装置20にクロック信号生成回路40、処理回路50、温度センサー回路70が設けられている。そして振動子10は回路装置20に電気的に接続されている。例えば振動子10及び回路装置20を収納するパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて、振動子10と回路装置20は電気的に接続されている。なお温度センサー回路70は回路装置20の外部に設けられるものであってもよい。例えば発振器4のパッケージ内において、回路装置20とは別に、温度センサー回路70を設けてもよい。また回路装置20は、図1に示すように、不揮発性メモリー68、電源回路80、I/O回路90、92、パッドPX1、PX2、POE、PCK、PVDD、PGNDを更に含むことができる。
振動子10は、電気的な信号により機械的な振動を発生する素子である。振動子10は、例えば水晶振動片などの振動片により実現できる。例えば振動子10は、音叉型水晶振動片、双音叉型水晶振動片、又はカット角がATカットやSCカットなどの厚みすべり振動する水晶振動片などにより実現できる。例えば振動子10は、恒温槽を備えない温度補償型水晶発振器(TCXO)に内蔵されている振動子であってもよいし、恒温槽を備える恒温槽型水晶発振器(OCXO)に内蔵されている振動子であってもよい。なお本実施形態の振動子10は、例えば音叉型、双音叉型又は厚みすべり振動型以外の振動片や、水晶以外の材料で形成された圧電振動片などの種々の振動片により実現できる。例えば振動子10として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子や、シリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。
回路装置20は、IC(Integrated Circuit)と呼ばれる集積回路装置である。例えば回路装置20は、半導体プロセスにより製造されるICであり、半導体基板上に回路素子が形成された半導体チップである。図1では回路装置20は、クロック信号生成回路40、処理回路50、不揮発性メモリー68、温度センサー回路70、電源回路80、I/O回路90、92、パッドPX1、PX2、POE、PCK、PVDD、PGNDを含んでいる。
クロック信号生成回路40はクロック信号CKを生成する。例えばクロック信号生成回路40は、振動子10を発振させる発振回路30によりクロック信号CKを生成する。例えばクロック信号生成回路40は、発振回路30を有し、発振回路30により振動子10を発振させることで生成された発振信号に基づくクロック信号CKを生成して出力する。例えばクロック信号生成回路40は、発振回路30の発振信号をバッファリングして波形整形した矩形波のクロック信号CKを生成する。なおクロック信号生成回路40に例えばPLL回路を設け、PLL回路により発振信号の周波数を逓倍した周波数のクロック信号CKを生成するようにしてもよい。
発振回路30は振動子10を発振させる回路である。例えば発振回路30は、パッドPX1、PX2に電気的に接続され、振動子10を発振させることで発振信号を生成する。一例としては発振回路30は例えば32KHzの周波数の発振信号を生成する。パッドPX1は第1パッドであり、パッドPX2は第2パッドである。パッドPX1、PX2は回路装置20の端子である。例えば発振回路30は、パッドPX1とパッドPX2との間に設けられた発振用の駆動回路と、キャパシターや抵抗などの受動素子により実現できる。駆動回路は、例えばCMOSのインバーター回路やバイポーラートランジスターにより実現できる。駆動回路は、発振回路30のコア回路であり、駆動回路が、振動子10を電圧駆動又は電流駆動することで、振動子10を発振させる。発振回路30としては、例えばインバーター型、ピアース型、コルピッツ型、又はハートレー型などの種々のタイプの発振回路を用いることができる。また発振回路30には、可変容量回路が設けられ、この可変容量回路の容量の調整により、発振周波数を調整できるようになっている。可変容量回路は、例えばキャパシターアレイと、キャパシターアレイに接続されるスイッチアレイとにより実現できる。なお可変容量回路を、バラクターなどの可変容量素子により実現することも可能である。この場合には周波数調整データをD/A変換するD/A変換回路を設け、D/A変換により得られた周波数調整電圧により可変容量素子の容量を調整すればよい。また本実施形態における接続は電気的な接続である。電気的な接続は、電気信号が伝達可能に接続されていることであり、電気信号による情報の伝達が可能となる接続である。電気的な接続は受動素子等を介した接続であってもよい。
温度センサー回路70は、振動子10や回路装置20の環境温度などの温度を測定し、その結果を温度検出データとして出力する。温度検出データは、回路装置20の動作温度範囲において、温度に対して例えば単調増加又は単調減少するデータである。温度センサー回路70は、後述の図2に示すように、例えばリングオシレーター74の発振周波数が温度依存性を有することを利用した温度センサーである。なお温度センサー回路70はこれに限定されず、例えばPN接合の順方向電圧が温度依存性を有することを利用して温度検出電圧を出力するアナログの温度センサーと、温度検出電圧をA/D変換して温度検出データを出力するA/D変換回路と、を含んでもよい。
なお温度センサー回路70が間欠動作を行うようにしてもよい。例えば温度センサー回路70は、その動作期間において温度に対応する温度検出データを求め、求められた温度検出データを処理回路50に出力した後に停止する間欠動作を行ってもよい。
処理回路50は、種々の制御処理を行う制御回路であり、例えばロジック回路により実現される。例えば処理回路50は、回路装置20の全体の制御を行ったり、回路装置20の動作シーケンスの制御を行う。また処理回路50は、発振回路30、クロック信号生成回路40、温度センサー回路70、電源回路80等の回路装置20の各回路ブロックの制御を行う。また処理回路50は、不揮発性メモリー68の読み出し制御や書き込み制御を行う。処理回路50は、例えばゲートアレイ等の自動配置配線によるASIC(Application Specific Integrated Circuit)の回路により実現できる。
そして処理回路50は、温度センサー回路70の出力に基づき温度補償処理を行う。例えば処理回路50は、温度センサー回路70からの温度検出データに基づいて温度補償処理を行って、周波数調整データを出力する。温度補償処理は、例えば温度変動による発振周波数の変動を抑制して補償する処理である。即ち処理回路50は、温度変動があった場合にも周波数が一定になるように、発振回路30の発振周波数の温度補償処理を行う。具体的には処理回路50は、温度センサー回路70の出力である温度検出データに基づいてデジタルの温度補償処理を行う。例えば処理回路50は、温度検出データに基づいて周波数調整データを求める。そして、求められた周波数調整データに基づいて、発振回路30の可変容量回路の容量値が調整されることで、発振回路30の発振周波数の温度補償処理が実現される。
不揮発性メモリー68は、回路装置20で用いられる各種の情報を記憶する記憶装置である。不揮発性メモリー68は、例えばFAMOS(Floating gate Avalanche injection MOS)メモリー又はMONOS(Metal-Oxide- Nitride-Oxide-Silicon)メモリー等のEEPROMにより実現できるが、これに限らず、OTP(One Time Programmable)メモリー又はヒューズ型ROM等であってもよい。不揮発性メモリー68は、例えば温度補償処理用の情報である温度補償データを記憶する。具体的には後述するように温度補償処理に用いられるルックアップテーブルの情報を記憶する。
電源回路80は、パッドPVDDからの電源電圧VDDやパッドPGNDからのグランド電圧が供給されて、回路装置20の内部回路用の種々の電源電圧を内部回路に供給する。電源回路80は、回路装置20で用いられる基準電圧や基準電流を生成する基準電圧生成回路や基準電流生成回路を含むことができる。例えば電源回路80はクロック信号生成回路40、処理回路50等に電源を供給する。例えば電源回路80は、第1レギュレーターを有し、第1レギュレーターは、外部電源電圧である電源電圧VDDのレギュレートを行って、第1レギュレート電源電圧をクロック信号生成回路40の発振回路30等の電源として供給する。また電源回路80は、第2レギュレーターを有し、第2レギュレーターは、電源電圧VDDのレギュレートを行って、第2レギュレート電源電圧を処理回路50等の電源として供給する。
I/O回路90は、パッドPOEに接続されるI/O回路であり、例えば外部から出力イネーブル信号等の信号が入力される入力バッファー回路を含む。なおI/O回路90が、外部に信号を出力する出力バッファー回路や、検査用のテスト回路等を含んでもよい。I/O回路92は、パッドPCKに接続されるI/O回路であり、例えば外部にクロック信号CK等の信号を出力する出力バッファー回路を含む。なおI/O回路92が、外部からの信号が入力される入力バッファー回路や、検査用のテスト回路等を含んでもよい。
回路装置20は、パッドPX1、PX2、PVDD、PGND、POE、PCKを含む。これらのパッドは、例えば半導体チップである回路装置20の端子である。例えばパッド領域では、絶縁層であるパシベーション膜から金属層が露出しており、この露出した金属層により回路装置20のパッドが構成される。パッドPX1、PX2は振動子10の接続用のパッドである。例えばパッドPX1は、振動子10の一端に電気的に接続され、パッドPX2は、振動子10の他端に電気的に接続される。例えば振動子10及び回路装置20を収納するパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて、振動子10と回路装置20のパッドPX1、PX2とが電気的に接続される。
発振器4は、電源端子TVDD、グランド端子TGND、端子TOE、端子TCKを含む。これらの端子は発振器4の外部接続用の端子であり、図1では発振器4は例えば端子数が4である4端子の発振器となっている。なお発振器4の端子数は5以上であってもよい。電源端子TVDDは電源電圧VDDが入力される端子である。例えば外部の電源供給デバイスからの電源電圧VDDが電源端子TVDDに供給される。グランド端子TGNDは、グランド電圧であるGNDが供給される端子である。GNDはVSSと呼ぶこともでき、グランド電圧は例えば接地電位である。本実施形態ではグランドを、適宜、GNDと記載する。
端子TOEは、通常動作モードでは出力イネーブル信号が入力される端子である。例えばクロック信号CKの出力のイネーブル、ディスエーブルを設定する出力イネーブル信号が端子TOEに入力される。端子TOEは例えば第1端子である。端子TCKは、通常動作モードではクロック信号CKが出力される端子である。例えば発振回路30での発振信号に基づくクロック信号CKが端子TCKから外部に出力される。端子TCKは例えば第2端子である。
電源端子TVDD、グランド端子TGND、端子TOE、端子TCKは、各々、回路装置20のパッドPVDD、PGND、POE、PCKに電気的に接続される。例えばパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて電気的に接続される。そして発振器4の電源端子TVDD、グランド端子TGND、端子TOE、端子TCKは外部デバイスに電気的に接続される。
図2に回路装置20の詳細な構成例を示す。図2ではクロック信号生成回路40は発振回路30とバッファー回路BFを含む。発振回路30は、振動子10を発振させて発振信号OSCを生成する。バッファー回路BFは、発振信号OSCをバッファリングしてクロック信号CKを出力する。例えばバッファー回路BFは、発振信号OSCを波形整形して、矩形波のクロック信号CKを出力する。なおクロック信号生成回路40は図2の構成には限定されない。例えば発振回路30からの発振信号OSCの周波数を逓倍した周波数のクロック信号CKを生成するPLL回路を、クロック信号生成回路40に設けてもよい。このPLL回路は、発振信号OSCの周波数を分数逓倍できるフラクショナル-N型のPLL回路であってもよい。
発振回路30は駆動回路32を含む。駆動回路32は、ノードN1が入力ノードとなり、ノードN2が出力ノードとなるインバーター回路IVを含む。また駆動回路32は、ノードN1とパッドPX1との間に設けられるキャパシターCXと、ノードN2とパッドPX2との間に設けられる抵抗RX1と、ノードN1とノードN2との間に設けられる抵抗RX2を含む。
また発振回路30は可変容量回路34を含む。可変容量回路34には、ノードN1とグランドノードとの間に直列接続されるキャパシターアレイ及びスイッチアレイが設けられている。また可変容量回路34には、ノードN2とグランドノードとの間に直列接続されるキャパシターアレイ及びスイッチアレイも設けられている。なおノードN1、N2の一方のノードのみにキャパシターアレイ及びスイッチアレイを設けてもよい。キャパシターアレイは、容量値がバイナリーに重み付けされた複数のキャパシターを有する。そしてスイッチアレイは、各スイッチが複数のキャパシターの各キャパシターの一端に接続される複数のスイッチを含む。複数のスイッチの各スイッチはCMOSのトランジスターにより実現できる。そしてこれらの複数のスイッチは、処理回路50から出力される容量調整データである周波数調整データDFAに基づいてオン、オフされる。例えば複数のスイッチの各スイッチは、周波数調整データDFAの各ビットが第1論理レベルである場合にはオンになり、第2論理レベルである場合にはオフになる。第1論理レベルは例えば「1」、「0」の一方であり、第2論理レベルは例えば「1」、「0」の他方である。このように周波数調整データDFAに基づいて可変容量回路34の容量が調整されることで、発振回路30の発振信号OSCの発振周波数が調整される。そして温度補償処理により生成された周波数調整データDFAに基づいて発振周波数が調整されることで、振動子10の振動の周波数の温度補償が行われて、例えば温度変化があった場合にも発振周波数を一定にする温度補償処理が実現される。
処理回路50は、温度補償回路51、FLL回路52、監視回路53、モード設定回路54、切替回路55、シリアルインターフェース回路56を含む。温度補償回路51は、発振周波数の温度補償処理を行う。例えば処理回路50の温度補償回路51は、温度センサー回路70からの温度検出データDTSに基づいて温度補償処理を行って、周波数調整データDFAを出力する。具体的には不揮発性メモリー68は、温度検出データDTSと周波数調整データDFAの対応を表すルックアップテーブルLUTを記憶する。例えばルックアップテーブルLUTでは、温度検出データDTSにより表される各温度と、周波数調整データDFAの各周波数調整値が対応づけられている。そして温度補償回路51は、このルックアップテーブルLUTを用いて、温度検出データDTSから周波数調整データDFAを求める温度補償処理を行う。なお温度補償回路51は、温度検出データDTSを変換温度データに変換する演算処理を行ってもよく、ルックアップテーブルLUTは、この変換温度データと周波数調整データDFAの対応を表すテーブルであってもよい。変換温度データは、温度検出データDTSと同様に温度に対して単調増加又は単調減少するデータであるが、変換温度データの傾きは、温度範囲に応じて温度検出データDTSの傾きから変換されている。
FLL回路52は、図6等で後述する基準クロック信号RCKとクロック信号CKの周波数同期を行うための回路である。例えば周波数調整モードである第2モードにおいて、処理回路50のFLL回路52は、第1端子である端子TOEからの基準クロック信号RCKと、クロック信号生成回路40からのクロック信号CKとの比較処理を行い、比較処理の結果に基づく周波数調整データDFAを出力する。例えばFLL回路52は、基準クロック信号RCKとクロック信号CKの周波数比較による周波数同期を行って、周波数調整データDFAを生成する。そして周波数調整モードである第2モードでは、クロック信号生成回路40は、このようにして生成された周波数調整データDFAに対応した周波数のクロック信号CKを生成する。例えば周波数調整データDFAにより可変容量回路34の容量が調整されることで発振信号OSCの周波数が調整され、このように周波数調整された発振信号OSCに基づくクロック信号CKが、クロック信号生成回路40から出力される。そして、このクロック信号CKはFLL回路52にフィードバックされる。
監視回路53は回路装置20での種々の監視処理を行う。例えば監視回路53は、第1端子である端子TOEの端子状態を監視する。或いは監視回路53は、第2端子である端子TCKの端子状態を監視してもよい。ここで端子状態の監視は、端子に入力される信号の状態を監視することであり、監視回路53は、例えば端子に入力される信号のレベルがアクティブレベルであるか、非アクティブレベルであるかを監視したり、アクティブレベルの幅や非アクティブレベルの幅を監視したり、或いは信号レベルの変化パターンを監視する。なお信号がアクティブレベルとは、例えば正論理の場合にはハイレベルであり、負論理の場合にはローレベルである。また信号が非アクティブレベルとは、例えば正論理の場合にはローレベルであり、負論理の場合にはハイレベルである。
モード設定回路54は発振器4のモード設定処理を行う。例えば発振器4は、通常動作モード、周波数調整モード、メモリー書き込みモードなどの複数のモードを有する。モードは例えば発振器4の動作モードである。そしてモード設定回路54は、例えば監視回路53での端子状態の監視結果等に基づいて、複数のモードの中から対応するモードを選択し、選択したモードで発振器4を動作させる。なお発振器4の複数のモードとしては、上記以外にも、検査用の内部信号のモニターモードや振動子10のオーバードライブモードなどを含んでもよい。
切替回路55は端子機能の切替処理を行う。例えば切替回路55は、モード設定回路54により切替先のモードが選択された場合に、切替元のモードにおいて割り当てられていた機能とは異なる機能を端子に割り当てる処理を行う。例えば切替回路55は、周波数調整モードである第2モードが選択された場合に、通常動作モードである第1モードにおいて第1機能端子に割り当てられる端子TOEを、基準クロック信号RCKが入力される第3機能端子に割り当て、第1モードにおいて第2機能端子に割り当てられる端子TCKを、周波数調整データDFAが出力される第4機能端子に割り当てる。第1機能端子は、例えば出力イネーブル信号の入力端子又は周波数制御電圧の入力端子などである。第2機能端子は例えばクロック信号CKの出力端子などである。
シリアルインターフェース回路56はシリアルインターフェースの通信を行うための回路である。例えばシリアルインターフェース回路56は、シリアルクロック信号SCLに同期して、シリアルデータSDAを取り込んだり、シリアルデータSDAを出力するシリアルインターフェースの通信を行う。例えばシリアルインターフェース回路56は、端子TCKから入力されるシリアルクロック信号SCLと、端子TOEから入出力されるシリアルデータSDAを用いたシリアルインターフェースの通信を行う。シリアルインターフェース回路56は、例えばSPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter-Integrated Circuit)などのインターフェース回路により実現できる。
温度センサー回路70は、電流設定回路72とリングオシレーター74とカウンター回路76を含む。例えばカウンター回路76は、クロック信号CKにより規定されるカウント期間において、リングオシレーター74の発振信号である出力パルス信号をカウントし、そのカウント値を温度検出データDTSとして出力する。具体的には電流設定回路72がリングオシレーター74の動作電流を設定する。例えば電流設定回路72は、リングオシレーター74が有する複数のインバーター回路に流れる動作電流を設定するためのバイアス電圧を生成する。このような電流設定回路72を設けて、リングオシレーター74の動作電流を設定することで、リングオシレーター74の発振周波数を制御できるようになる。例えば電流設定回路72は、温度が上昇するにつれて電流値が大きくなるように、リングオシレーター74の動作電流を設定する。このようにすれば、温度が上昇するにつれて、リングオシレーター74の発振周波数が高くなるような周波数制御を実現できる。そしてカウンター回路76が、クロック信号CKにより規定されるカウント期間において、リングオシレーター74の発振信号である出力パルス信号をカウントし、そのカウント値を温度検出データDTSとして出力することで、温度が上昇するにつれて温度検出値が高くなるような温度検出データDTSを出力できるようになる。
次に本実施形態の詳細な動作について図3、図4、図5を用いて説明する。図1、図2で説明したように本実施形態の発振器4は、振動子10を発振させる発振回路30によりクロック信号CKを生成するクロック信号生成回路40と、処理回路50と、温度を検出する温度センサー回路70と、第1端子である端子TOEと、第2端子である端子TCKと、電源電圧VDDが入力される電源端子TVDDと、グランド電圧が入力されるグランド端子TGNDを含む。具体的には、クロック信号生成回路40、処理回路50、温度センサー回路70は例えば回路装置20に設けられている。
そして図3に示すように、第1モードにおいて、処理回路50は、温度センサー回路70からの温度検出データDTSに基づいて温度補償処理を行って、周波数調整データDFAを出力し、クロック信号生成回路40は、周波数調整データDFAに対応した周波数のクロック信号CKを生成する。このように温度補償処理により求められた周波数調整データDFAに基づいて、発振回路30の発振周波数の温度補償処理を行って、クロック信号CKを生成することで、温度が変化しても周波数が一定になるようなクロック信号CKを生成できるようになる。
そして第1モードにおいて、端子TOEは、第1機能端子に割り当てられており、例えば出力イネーブル信号OEの入力端子になっている。また第1モードにおいて、端子TCKは、第2機能端子に割り当てられており、例えばクロック信号CKの出力端子になっている。例えば端子TOEに入力される出力イネーブル信号OEがアクティブレベルであるハイレベルである場合に、端子TCKからクロック信号CKが出力される。一方、端子TOEに入力される出力イネーブル信号OEが非アクティブレベルであるローレベルである場合には、クロック信号CKは非出力になり、端子TCKの電圧レベルが固定電圧レベルに設定される。なお第1モードにおける端子TOEの第1機能端子は、このような出力イネーブル信号OEの入力端子には限定されず、周波数制御電圧VCの入力端子であってもよい。例えば端子TOEに入力される周波数制御電圧VCに応じて発振周波数を変化させることで、クロック信号CKの周波数を変化させる。一例としては、回路装置20とマイコン等の外部回路とによりPLL回路のループを形成し、発振回路30をPLL回路の電圧制御発振回路(VCO)として動作させる。この場合には、周波数制御電圧VCをA/D変換して周波数制御データを出力するA/D変換回路を、回路装置20に設けて、この周波数制御データにより発振回路30の発振周波数を制御すればよい。
一方、図4に示すように、第2モードにおいて、処理回路50は、第1モードにおいて第1機能端子に割り当てられる端子TOEを、基準クロック信号RCKが入力される第3機能端子に割り当てる。即ち端子TOEの機能を、出力イネーブル信号OEを入力する端子機能から、基準クロック信号RCKを入力する端子機能に切り替える。また処理回路50は、第1モードにおいて第2機能端子に割り当てられる端子TCKを、周波数調整データDFAが出力される第4機能端子に割り当てる。即ち端子TCKの機能を、クロック信号CKを出力する端子機能から、周波数調整データDFAを出力する端子機能に切り替える。より望ましくは、端子TCKの機能を、クロック信号CKを出力する端子機能から、周波数調整データDFAと温度検出データDTSを出力する端子機能に切り替える。そして第2モードにおいては、処理回路50は、端子TOEから入力された基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAを、端子TCKから出力させる。
即ち、第1モードでは、温度センサー回路70の温度検出データDTSに基づく温度補償処理により周波数調整データDFAが生成され、図3に示すように、この周波数調整データDFAに対応した周波数のクロック信号CKが、端子TCKから出力される。これにより温度が変化しても周波数が一定になるように温度補償されたクロック信号CKが、端子TCKから出力されるようになる。このとき、端子TOEに入力される出力イネーブル信号OEにより、端子TCKからのクロック信号CKの出力をイネーブルにするか、ディスエーブルにするかを制御できる。
一方、第2モードでは、図4に示すように、端子TOEが基準クロック信号RCKの入力端子に割り当てられ、端子TCKが周波数調整データDFAの出力端子に割り当てられる。より望ましくは、端子TCKが周波数調整データDFAと温度検出データDTSの出力端子に割り当てられる。そして、端子TOEから入力された基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAが、端子TCKから出力されるようになる。より望ましくは、端子TOEから入力された基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAと、温度検出データDTSが、端子TCKから出力されるようになる。基準クロック信号RCKは、温度が変化しても殆ど周波数が変動しない高精度のクロック信号である。例えば基準クロック信号RCKは原子時計等により実現される高精度のクロックジェネレーターにより生成されて、発振器4の端子TOEに入力される。基準クロック信号RCKの周波数精度は、発振器4の仕様において要求される周波数精度よりも高い。そして、この高精度の基準クロック信号RCKとクロック信号CKとの比較により決定された周波数調整データDFAが、端子TCKから出力される。例えば基準クロック信号RCKの周波数又は分周周波数にクロック信号CKを例えば周波数同期させたときの周波数調整データDFAが、端子TCKから出力される。分周周波数は例えば発振器4の公称周波数に対応する周波数であり、例えば32KHzの発振器4であれば32KHzの周波数である。そして、環境の温度を変化させたときの各温度において発振器4の端子TCKから出力された周波数調整データDFAが、外部のテスターなどの計測装置に取り込まれて、計測装置のメモリーに各温度に対応づけて記憶される。より望ましくは、環境の温度を変化させたときの各温度において発振器4の端子TCKから出力された周波数調整データDFAと、各温度において温度センサー回路70により検出された温度検出データDTSが、外部のテスターなどの計測装置に取り込まれて、計測装置のメモリーに記憶される。そして、計測装置に記憶された計測情報に基づくルックアップテーブルLUTが、発振器4の不揮発性メモリー68に書き込まれる。そして発振器4の実動作時に、不揮発性メモリー68に書き込まれたルックアップテーブルLUTに基づいて温度補償処理が行われることで、温度補償された高精度のクロック信号CKを端子TCKから出力できるようになる。
このように本実施形態によれば、例えば端子TOE、端子TCK、電源端子TVDD、グランド端子TGNDというように発振器4の端子数が限られている場合にも、これらの端子を有効活用して、第1モードでのクロック信号CKの出力や出力イネーブル信号OEによるクロック出力制御と、第2モードでの基準クロック信号RCKに基づく周波数調整とを、実現できるようになる。従って、少ない端子数の発振器4において、デジタル制御の温度補償型発振器における周波数調整機能を実現することが可能になる。
なお図5に示すように、メモリー書き込みモードである第3モードにおいては、処理回路50は、端子TOEを、不揮発性メモリー68の書き込み電圧が入力される第5機能端子に割り当て、端子TCKを、不揮発性メモリー68の書き込みクロック信号が入力される第6機能端子に割り当てる。不揮発性メモリー68の書き込みには、例えば7.5V等の高電圧の書き込み電圧が必要になるため、この書き込み電圧が外部の電源装置から端子TOEを介して不揮発性メモリー68に供給される。そして、処理回路50の記憶回路であるレジスターに書き込まれた情報が、端子TCKを介して入力された書き込みクロック信号に基づいて不揮発性メモリー68に書き込まれて記憶される。
また第2モードにおいて処理回路50は、端子TOEからの基準クロック信号RCKと、クロック信号生成回路40からのクロック信号CKとの比較処理を行い、比較処理の結果に基づく周波数調整データDFAを出力する。ここで比較処理は例えば周波数比較処理である。そして第2モードにおいてクロック信号生成回路40は、周波数調整データDFAに対応した周波数のクロック信号CKを生成する。即ち、クロック信号生成回路40が、周波数調整データDFAに対応した周波数のクロック信号CKを生成し、このクロック信号CKと、基準クロック信号RCKとの比較処理が行われ、この比較処理の結果に基づく周波数調整データDFAがクロック信号生成回路40に入力されるというフィードバックループが形成されることで、周波数調整データDFAが決定される。このようにすれば、このようなフィードバックループにおいて基準クロック信号RCKに基づき周波数調整データDFAを決定して、決定された周波数調整データDFAを、第2モードにおいて端子TCKから出力できるようになる。
例えば図6は処理回路50のFLL回路52の説明図である。図6では、例えば10MHzの周波数の基準クロック信号RCKが、端子TOEを介して処理回路50に入力されている。このような10MHzの基準クロック信号RCKは計測機器の基準クロック信号として広く使用されているクロック信号である。そして処理回路50のFLL回路52は、例えば周波数比較回路58と分周回路59を有し、分周回路59が基準クロック信号RCKの分周を行い、分周後の基準クロック信号RCKDを出力する。例えば発振器4のクロック信号CKの仕様の周波数が32.768KHzである場合には、分周回路59は32.768KHzの分周後の基準クロック信号RCKDを出力する。そして周波数比較回路58は、分周後の基準クロック信号RCKDとクロック信号CKの周波数比較を行い、分周後の基準クロック信号RCKDの周波数とクロック信号CKの周波数を近づけるような周波数調整データDFAをクロック信号生成回路40に出力する。そしてクロック信号生成回路40は、この周波数調整データDFAに基づくクロック信号CKを、フィードバッククロック信号として、周波数比較回路58に出力する。このようなフィードバックループにより、クロック信号CKの周波数を、高精度の基準クロック信号RCKDの周波数に一致させるフィードバック処理が可能になる。そして、このようなFLL回路52の周波数比較によるフィードバック処理により決定された周波数調整データDFAが、端子TCKを介して外部に出力される。このようにすれば、環境温度の各温度において、クロック信号CKの周波数が、仕様の周波数である32.768KHzになるような周波数調整データDFAを外部に出力できるようになり、第2モードによる周波数調整機能の実現が可能になる。なお後述の図12に示すようにFLL回路52は分周回路59を有していなくてもよい。
また本実施形態では図4、図6に示すように、第2モードにおいて、処理回路50は、周波数調整データDFAと共に温度検出データDTSを端子TCKから出力させる。例えば第2モードにおいて、測定のために環境の温度を変化させたときに、温度センサー回路70は、環境の温度を検出し、その温度に対応する温度検出データDTSを出力する。図6に示すように処理回路50は、このように各温度において温度センサー回路70が出力した温度検出データDTSと、その温度の際の周波数調整データDFAを、端子TCKから出力させる。具体的には、ビットストリームジェネレーター65が、周波数比較回路58からの周波数調整データDFAと温度検出回路70からの温度検出データDTSを受け、周波数調整データDFAと温度検出データDTSをビットストリームデータの形式で出力する。これにより、外部の計測装置は、図6に示すように温度検出データにより表される各温度に対して、各温度での周波数調整データが対応づけられた計測情報を取得できるようになる。そして、取得された計測情報に基づくルックアップテーブルLUTが、発振器4の不揮発性メモリー68に書き込まれる。そして第1モードにおいて、処理回路50は、この不揮発性メモリー68に書き込まれたルックアップテーブルLUTに基づいて温度補償処理を行って、周波数調整データDFAを出力し、クロック信号生成回路40は、周波数調整データDFAに対応した周波数のクロック信号CKを生成する。これにより第2モードの周波数調整による計測情報を用いて、第1モードにおいて、温度補償処理を行って、温度補償されたクロック信号CKを発振器4から出力できるようになる。例えば図6において、温度が25.0℃であるときの温度検出データDTS0に対応づけられた周波数調整データDFA0が、通常動作モードである第1モードにおいて、温度センサー回路70が25.0℃に対応する温度検出データDTS0を出力したときに、クロック信号生成回路40に入力されるようになる。また温度が25.1℃であるときの温度検出データDTS1に対応づけられた周波数調整データDFA1が、通常動作モードである第1モードにおいて、温度センサー回路70が25.1℃に対応する温度検出データDTS1を出力したときに、クロック信号生成回路40に入力されるようになる。従って、環境温度が各温度であるときに、仕様の周波数に対応するクロック信号CKを、発振器4が出力できるようになり、高精度のデジタル制御の温度補償型発振器の実現が可能になる。なお第2モードにおいて端子TCKから周波数調整データDFAだけを出力し、温度検出データDTSについては出力しないようにする変形実施も可能である。
また本実施形態では、図4に示すように、第2モードにおいて処理回路50は、周波数調整データDFAと温度検出データDTSとをビットストリームデータとして端子TCKから出力させる。例えば周波数調整データDFAと温度検出データDTSとが、シリアルデータのビット列で端子TCKから出力される。例えば後述するような所定フォーマットのビット列で、周波数調整データDFAと温度検出データDTSとが時分割で端子TCKから出力される。このようにすることで、1つの端子TCKを用いて、周波数調整データDFAと温度検出データDTSとをビットストリームデータにより外部に出力できるようになる。従って、発振器4の端子数が少ない場合にも、第2モードにおいて周波数調整データDFAと温度検出データDTSを外部に効率的に出力できるようになる。これにより外部の計測装置は、シリアルデータ線を用いてビットストリームデータで送られて来た周波数調整データDFAと温度検出データDTSとを効率的に取り込んで、温度検出データDTSにより表される各温度に対して、各温度での周波数調整データが対応づけられた計測情報を効率的に取得できるようになる。なおビットストリームデータのフォーマット等の詳細については後述する。
また本実施形態では、第2機能端子は、クロック信号CKが出力される端子である。即ち、第2端子である端子TCKは、第1モードにおいて、クロック信号CKが出力される端子に割り当てられる。このようにすることで、第1モードでは、端子TCKが第2機能端子であるクロック信号CKの出力端子に割り当てられ、温度補償処理が行われたクロック信号CKを、端子TCKから出力できるようになる。そして第2モードになると、この端子TCKが、周波数調整データDFAが出力される第4機能端子に割り当てられ、端子TCKから周波数調整データDFAを出力できるようになる。
また本実施形態では、第1機能端子は、クロック信号CKの出力イネーブル信号OEが入力される端子である。即ち、第1端子である端子TOEは、第1モードにおいて、クロック信号CKの出力イネーブル信号OEが入力される端子に割り当てられる。このようにすることで、第1モードでは、端子TOEが第1機能端子である出力イネーブル信号OEの入力端子に割り当てられ、出力イネーブル信号OEを用いてクロック信号CKの出力と非出力を切り替えることが可能になる。そして第2モードになると、この端子TOEが、基準クロック信号RCKが入力される第3機能端子に割り当てられ、端子TOEを介して処理回路50に基準クロック信号RCKを入力できるようになる。そして、この基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAを、例えば第2端子である端子TCKから出力できるようになる。なお第1機能端子は、周波数制御電圧VCが入力される端子であってもよい。即ち、第1モードにおいて、第1端子である端子TOEは、周波数制御電圧VCが入力される端子に割り当てられてもよい。このようにすれば、第1モードでは、端子TOEを介して入力された周波数制御電圧VCに基づいて、例えばクロック信号生成回路40で生成されるクロック信号CKの周波数の制御などを行うことが可能になる。そして第2モードになると、周波数制御電圧VCの入力端子である端子TOEが、基準クロック信号RCKの入力端子に割り当てられ、端子TOEを介して処理回路50に基準クロック信号RCKを入力できるようになる。
図7は発振器4の各種のモードについての説明図である。図7に示すように第1モードである通常動作モードでは、端子TOEが出力イネーブル信号OEの入力端子に割り当てられ、端子TCKがクロック信号CKの出力端子に割り当てられる。そして端子TOEがハイレベルに設定されると、クロック出力がイネーブルになり、端子TCKからクロック信号CKが出力される。一方、端子TOEがローレベルに設定されると、クロック出力がディスエーブルになり、端子TCKが例えばローレベル等の固定電圧レベルに設定される。
機能切替エントリーでは、端子TOEに機能切替のエントリー信号が入力される。エントリー信号の詳細については後述する。シリアルインターフェースモードでは、端子TOEが、シリアルデータSDAの入出力端子に割り当てられ、端子TCKが、シリアルクロック信号SCLの入力端子に割り当てられる。そして図2のシリアルインターフェース回路56が、端子TCKに入力されたシリアルクロック信号SCLに基づいて、端子TOEを介したシリアルデータSDAの入出力を行う。例えば処理回路50のレジスターへのデータの書き込みや、レジスターからのデータの読み出しは、このシリアルインターフェースモードにおいて行われる。
第2モードである周波数調整モードでは、端子TOEが、基準クロック信号RCKの入力端子に割り当てられ、端子TCKが、周波数調整データDFA、温度検出データDTSのストリーム出力の端子に割り当てられる。
メモリー書き込みモードでは、端子TOEは、不揮発性メモリー68の高電圧の書き込み電圧の入力端子に割り当てられ、端子TCKは、不揮発性メモリー68の書き込みクロック信号の入力端子に割り当てられる。例えばシリアルインターフェースモードにおいて処理回路50のレジスターに設定されたデータが、メモリー書き込みモードにおいて、端子TOEから入力された高電圧が供給された不揮発性メモリー68に対して、端子TCKに入力された書き込みクロック信号を用いて書き込まれる。
図8はビットストリームデータのシンボル列の例である。例えば1Tの長さのハイレベルと1Tの長さのローレベルのパターンが、論理レベル「0」のパターンとなり、1Tの長さのハイレベルと3Tの長さのローレベルのパターンが、論理レベル「1」のパターンになる。図9はビットストリームデータにおけるリーダー、トレイラーの例であり、図10は、ビットストリームデータのパケットフォーマットの例である。図9に示すように、リーダーは、8Tの長さのハイレベルと4Tの長さのローレベルのパターンであり、トレイラーは、1Tの長さのハイレベルと15Tの長さのローレベルのパターンである。そしてビットストリームデータのパケットでは、リーダーとトレイラーの間のペイロードに、例えば16ビットの温度検出データDTSと、例えば14ビットの周波数調整データDFAなどが設定される。図11は、図7で説明した機能切替のエントリー信号のシンボル列の例である。エントリー信号はエントリーパルスとも呼ばれる。
本実施形態では、例えば電源が投入されると、発振器4のモードが図7の通常動作モードに設定され、端子TOEの出力イネーブル信号OEの電圧レベルに応じて、端子TCKからクロック信号CKが出力されたり、クロック信号CKが非出力になる。そして、この通常動作モードにおいて、図11で説明したシンボル列により表される特定のパターンのエントリー信号が端子TOEに入力されると、機能切替のエントリーが処理回路50に認識され、例えば発振器4のモードがシリアルインターフェースモードに切り替わる。そしてシリアルインターフェース回路56が、端子TCKに入力されるシリアルクロック信号SCLに基づいて、端子TOEを介してシリアルデータSDAを入出力するシリアルインターフェースの通信を行う。このシリアルインターフェースモードにより、処理回路50のレジスターへのコマンドやデータの書き込みが可能になる。そして、このシリアルインターフェースモードにおいて、例えばモード設定用のレジスターに対して周波数調整モードへの移行を指示する情報が書き込まれると、発振器4のモードが周波数調整モードに設定される。そして端子TOEから入力された基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAや温度検出データDTSを、端子TCKから出力できるようになる。またシリアルインターフェースモードにおいて、例えばモード設定用のレジスターに対してメモリー書き込みモードへの移行を指示する情報が書き込まれると、発振器4のモードがメモリー書き込みモードに設定される。そして、メモリー書き込みモードへの移行前において、データ書き込み用のレジスターに書き込まれたデータが、メモリー書き込みモードにおいて、不揮発性メモリー68に書き込まれるようになる。
このように本実施形態では処理回路50は、端子TOE又は端子TCKの少なくとも一方の端子を用いて入力された情報に基づいて、第1モードから第2モードへの切り替えを行う。上述を例にとれば、シリアルインターフェースモードにおいて、端子TOE、TCKに入力されるシリアルデータSDA、シリアルクロック信号SCLを用いて、処理回路50のレジスターに対して、周波数調整モードである第2モードへの移行を指示する情報が書き込まれると、発振器4のモードが、通常動作モードである第1モードから第2モードに切り替わる。このようにすれば、端子数の少ない発振器4の端子TOE、TCKを有効利用して、第1モードから第2モードへの切り替えを実現できるようになる。そして第2モードにおいて基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAが端子TCKから出力されることで、この周波数調整データDFAを利用したクロック信号CKの高精度化を実現できるようになる。
なお、上記では、端子TOE又は端子TCKの少なくとも一方の端子を用いて入力された情報に基づく第1モードから第2モードへの切り替えを、シリアルインターフェースモードを利用して実現しているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば端子TOE又は端子TCKに対して、所定パターンの信号が入力されたときに、第1モードから第2モードへと切り替えるようにしてもよい。或いは端子TOEに入力された信号のパターンと端子TCKに入力された信号のパターンの組み合わせに応じて、第1モードから第2モードへと切り替えるようにしてもよい。
また本実施形態では図7で説明したように、処理回路50は、端子TOEに機能切り替えのエントリー信号が入力されたとき、シリアルインターフェースモードに切り替える。シリアルインターフェースモードでは、端子TOE、TCKの一方の端子がシリアルデータ端子に割り当てられ、他方の端子がシリアルクロック端子に割り当てられる。図7では、端子TOEが、シリアルデータSDAが入出力されるシリアルデータ端子に割り当てられ、端子TCKが、シリアルクロック信号SCLが入力されるシリアルクロック端子に割り当てられている。なお端子TOEをシリアルクロック端子に割り当て、端子TCKをシリアルデータ端子に割り当てるような変形実施も可能である。
このようにすれば、第1モードにおいて発振器4が通常動作を行っているときに、端子TOEに機能切り替えのエントリー信号が入力されると、シリアルインターフェースモードに切り替わるようになる。これにより、このシリアルインターフェースモードを利用して、例えば発振器4のモードの切り替えなどの種々の機能の切り替えを、効率的に行うことが可能になる。例えばシリアルインターフェースモードにおいて、シリアルクロック信号SCLとシリアルデータSDAを用いたシリアル通信を行うことで、処理回路50のレジスター等にコマンドやデータを書き込むことが可能になり、通常動作以外の様々な動作を発振器4に行わせることが可能になる。
また処理回路50は、シリアルインターフェースモードにおいてシリアルデータ端子及びシリアルクロック端子を用いて入力された情報に基づいて、第1モードから第2モードへの切り替えを行う。例えばシリアルインターフェースモードにおいて、端子TOEがシリアルデータ端子に割り当てられ、端子TCKがシリアルクロック端子に割り当てられたとする。この場合には、端子TOEに入力されるシリアルデータSDAと端子TCKに入力されるシリアルクロック信号SCLを用いて、処理回路50の記憶回路であるレジスターに対して、第2モードへの移行を指示する情報が書き込まれると、発振器4のモードが、第1モードから第2モードに切り替わる。即ちシリアルデータ端子及びシリアルクロック端子を用いて入力された情報に基づき第1モードから第2モードへの切り替えが行われる。このようにすれば、エントリー信号を入力することで移行するシリアルインターフェースモードを有効利用して、第1モードから第2モードへの切り替えを実現できるようになる。そして第2モードにおいて基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAが端子TCKから出力されることで、この周波数調整データDFAを利用したクロック信号CKの高精度化を実現できるようになる。
また本実施形態の発振器4は、第2のモードにおいて端子TCKから出力された周波数調整データDFAに基づき生成された温度補償データを記憶する不揮発性メモリー68を含む。具体的には不揮発性メモリー68は、温度補償データとして、温度補償処理用のルックアップテーブルLUTを記憶する。ルックアップテーブルLUTでは、例えば各温度に対応づけて、各温度に対応する周波数調整データDFAが対応づけられている。そして、第1モードにおいて処理回路50は、温度センサー回路70からの温度検出データDTSと、不揮発性メモリー68から読み出された温度補償データとに基づいて、温度補償処理を行って、周波数調整データDFAをクロック信号生成回路40に出力する。具体的には不揮発性メモリー68は、温度補償データとしてルックアップテーブルLUTを記憶しており、ルックアップテーブルLUTでは、上述のように各温度に対して周波数調整データDFAが対応づけられている。従って、処理回路50が、温度センサー回路70からの温度検出データDTSにより表される温度に対応づけられている周波数調整データDFAをルックアップテーブルLUTから読み出すことで、各温度に対応する周波数調整データDFAをクロック信号生成回路40に対して出力できるようになる。これにより、第2のモードにおいて端子TCKから出力された周波数調整データDFAに基づき生成された温度補償データを用いて、第1モードでの温度補償処理を実現できるようになり、温度補償が行われた高精度のクロック信号CKを出力できるようになる。
図12に本実施形態の処理回路50の詳細な構成例を示す。通常動作モードである第1モードでは、温度センサー回路70からの温度検出データDTSがルックアップテーブルLUTに入力され、ルックアップテーブルLUTは、温度検出データDTSに対応する周波数調整データDFAを出力する。そして第1モードでは、FLL有効レジスター60が無効の設定になっているため、セレクターSL1は、ルックアップテーブルLUTからの周波数調整データDFAを選択して、クロック信号生成回路40に出力する。そしてクロック信号生成回路40が、周波数調整データDFAにより調整された周波数のクロック信号CKを生成し、このクロック信号CKが、セレクターSL2、出力バッファー回路BFQを介して、端子TCKから出力されるようになる。
また第1モードでは、端子TOEに入力された出力イネーブル信号OEが、入力バッファー回路BFI、セレクターSL3を介して、出力バッファー回路BFQの出力イネーブル制御端子に入力される。これにより出力イネーブル信号OEに応じて、クロック信号CKの出力のイネーブル、ディスエーブルを制御できるようになる。
またエントリーパルスディテクター61は、図7で説明したエントリー信号が、端子TOEから入力バッファー回路BFIを介して入力され、各種の信号を出力する。例えば端子TOEにエントリー信号であるエントリーパルスが入力されると、エントリーパルスディテクター61からの信号に基づいて、シリアルインターフェース回路56のリセットが解除され、シリアルインターフェース回路56を用いたシリアルインターフェースの通信が可能になる。このシリアルインターフェースモードでは、シリアルインターフェース回路56からの出力ディスエーブル信号がセレクターSL3を介して、出力バッファー回路BFQの出力イネーブル制御端子に入力されて、出力バッファー回路BFQの信号出力がディスエーブルになる。なお図12では、端子TCKを介してシリアルクロック信号SCLが入力される入力バッファー回路や、端子TOEを介してシリアルデータSDAを出力する出力バッファー回路の図示を省略している。
周波数調整モードである第2モードでは、FLL回路52が動作する。FLL回路52は、RCKカウンター62、RCKカウント期間タイマー63、加算器ADD1、フィルター回路64を含む。フィルター回路64は加算器ADD2、ADD3と遅延回路DLYを含む。そして第2モードにおいて、RCKカウンター62は、端子TOEから入力バッファー回路BFIを介して入力された基準クロック信号RCKに基づくカウント処理を行う。RCKカウント期間タイマー63は、基準クロック信号RCKのカウント期間を設定するためのタイマーである。具体的には、RCKカウント期間タイマー63は、例えば32KHzのクロック信号CKの例えばmクロック期間(mは1以上の整数)を、基準クロック信号RCKのカウント期間に設定する。そしてRCKカウンター62は、クロック信号CKのmクロック期間である、基準クロック信号RCKのカウント期間における、10MHzの基準クロック信号RCKのクロック数をカウントする。基準クロック信号RCKのクロック数は、カウント期間における基準クロック信号RCKの例えば立ち上がりエッジ数である。そして加算器ADD1が、RCKカウンター62のカウント値から理想カウント値を減算する演算処理を行い、演算処理の結果をフィルター回路64に出力する。理想カウント値は、クロック信号CKの周波数が理想的な仕様の周波数であるときの、カウント期間における基準クロック信号RCKのクロック数である。フィルター回路64では、Kr比例項とKi積分項を加算する演算処理が加算器ADD2により行われ、演算処理の結果が周波数調整データDFAとして出力される。そして第2モードでは、FLL有効レジスター60が有効の設定になっているため、セレクターSL1は、FLL回路52からの周波数調整データDFAを選択して、クロック信号生成回路40に出力する。これにより、周波数調整データDFAに基づきクロック信号生成回路40が生成したクロック信号CKが、FLL回路52にフィードバックされ、RCKカウンター62のカウント値を理想カウント値に近づけるフィードバック処理が行われるようになる。このようにすることで、図6で説明したように、第2モードにおいて、基準クロック信号RCKとクロック信号CKの周波数比較に基づくフィードバック処理により得られた周波数調整データDFAを、FLL回路52から出力できるようになり、当該周波数調整データDFAを端子TCKから出力できるようになる。
また第2モードでは、ビットストリームジェネレーター65は、FLL回路52からセレクターSL1を介して入力される周波数調整データDFAと、温度センサー回路70からの温度検出データDTSを受け、周波数調整データDFA及び温度検出データDTSのビットストリームデータを生成する。そして、生成されたビットストリームデータが、セレクターSL2、出力バッファー回路BFQを介して、端子TCKから出力されるようになる。
2.発振器の製造方法
次に本実施形態の発振器4の製造方法について説明する。図13は本実施形態の発振器4の製造方法の一例を示す工程図である。
次に本実施形態の発振器4の製造方法について説明する。図13は本実施形態の発振器4の製造方法の一例を示す工程図である。
まず発振器4を第2モードに設定して、第1モードにおいて出力イネーブル信号OEの入力端子に割り当てられる端子TOEを、基準クロック信号RCKの入力端子に割り当て、第1モードにおいてクロック信号CKの出力端子に割り当てられる端子TCKを、周波数調整データDFAの出力端子に割り当てる(ステップS1)。例えば図7で説明したようにインターフェースモードなどを利用して、通常動作モードである第1モードから、周波数調整モードである第2モードに切り替え、端子TOE、端子TCKの端子機能を切り替える。そして発振器4の端子TOEに基準クロック信号RCKを入力する(ステップS2)。例えば外部のクロックジェネレーターから例えば10MHzの基準クロック信号RCKを発振器4の端子TOEに入力する。そして発振器4に、端子TOEから入力された基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAを、端子TCKから出力させる(ステップS3)。より具体的には、発振器4に、端子TOEから入力された基準クロック信号RCKに基づき決定された周波数調整データDFAと、温度検出データDTSを、端子TCKから出力させる。例えば図6や図12で説明したFLL回路52により生成された周波数調整データDFAが、端子TCKから外部に出力される。そして発振器4から出力された周波数調整データDFAに基づいて、温度補償データを生成する(ステップS4)。より具体的には、発振器4から出力された周波数調整データDFAと温度検出データDTSとに基づいて、温度補償データを生成する。例えば外部の計測装置がビットストリームデータで出力された周波数調整データDFAと温度検出データDTSを取り込むことで、温度補償データが生成されるようになる。この温度補償データはルックアップテーブルLUTに対応する。そして発振器4を第3モードに設定する(ステップS5)。例えば図7で説明したようなメモリー書き込みモードである第3モードに設定する。そして、この第3モードにおいて、温度補償データを発振器4に書き込む(ステップS6)。例えば温度補償データに対応するルックアップテーブルLUTを、発振器4の不揮発性メモリー68に書き込む。
このように本実施形態によれば、発振器4の端子数が限られている場合にも、これらの端子を有効活用して、第1モードでのクロック信号CKの出力や出力イネーブル信号OEによるクロック出力制御と、第2モードでの基準クロック信号RCKに基づく周波数調整とを、実現できるようになる。従って、デジタル制御の温度補償型発振器における周波数調整機能を、少ない端子数で実現できる発振器4の製造が可能になる。
3.発振器
図14に本実施形態の発振器4の構造例を示す。発振器4は、振動子10と、回路装置20と、振動子10及び回路装置20を収容するパッケージ15を有する。パッケージ15は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間を有しており、この収容空間に振動子10及び回路装置20が収容されている。収容空間は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。パッケージ15により、振動子10及び回路装置20を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
図14に本実施形態の発振器4の構造例を示す。発振器4は、振動子10と、回路装置20と、振動子10及び回路装置20を収容するパッケージ15を有する。パッケージ15は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間を有しており、この収容空間に振動子10及び回路装置20が収容されている。収容空間は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。パッケージ15により、振動子10及び回路装置20を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
パッケージ15はベース16とリッド17を有する。具体的にはパッケージ15は、振動子10及び回路装置20を支持するベース16と、ベース16との間に収容空間を形成するようにベース16の上面に接合されたリッド17とにより構成されている。そして振動子10は、ベース16の内側に設けられた段差部に端子電極を介して支持されている。また回路装置20は、ベース16の内側底面に配置されている。具体的には回路装置20は、能動面がベース16の内側底面に向くように配置されている。能動面は回路装置20の回路素子が形成される面である。また回路装置20の端子であるパッドにバンプBMPが形成されている。そして回路装置20は、導電性のバンプBMPを介してベース16の内側底面に支持される。導電性のバンプBMPは例えば金属バンプであり、このバンプBMPやパッケージ15の内部配線や端子電極などを介して、振動子10と回路装置20が電気的に接続される。また回路装置20は、バンプBMPやパッケージ15の内部配線を介して、発振器4の外部端子である端子18、19に電気的に接続される。端子18、19は、パッケージ15の外側底面に形成されている。端子18、19は、外部配線を介して外部デバイスに接続される。外部配線は、例えば外部デバイスが実装される回路基板に形成される配線などである。これにより外部デバイスに対してクロック信号などを出力できるようになる。
なお図14では、回路装置20の能動面が下方に向くように回路装置20がフリップ実装されているが、本実施形態はこのような実装には限定されない。例えば回路装置20の能動面が上方に向くように回路装置20を実装してもよい。即ち能動面が振動子10に対向するように回路装置20を実装する。或いは、発振器4は、ウェハレベルパッケージ(WLP)の発振器であってもよい。この場合には発振器4は、半導体基板と、半導体基板の第1面と第2面との間を貫通する貫通電極とを有するベースと、半導体基板の第1面に対して、金属バンプ等の導電性の接合部材を介して固定される振動子10と、半導体基板の第2面側に再配置配線層等の絶縁層を介して設けられる外部端子を含む。そして半導体基板の第1面又は第2面に、回路装置20となる集積回路が形成される。この場合には、振動子10及び集積回路が配置された複数のベースが形成された第1半導体ウェハーと、複数のリッドが形成された第2半導体ウェハーとを貼りつけることで、複数のベースと複数のリッドを接合し、その後にダイシングソー等によって発振器4の個片化を行う。このようにすれば、ウェハレベルパッケージの発振器4の実現が可能になり、高スループット、且つ、低コストでの発振器4の製造が可能になる。
以上に説明したように本実施形態の発振器は、振動子を発振させる発振回路によりクロック信号を生成するクロック信号生成回路と、処理回路と、温度を検出する温度センサー回路と、第1端子と、第2端子と、電源電圧が入力される電源端子と、グランド電圧が入力されるグランド端子と、を含む。そして第1モードにおいて、処理回路は、温度センサー回路からの温度検出データに基づいて温度補償処理を行って、周波数調整データを出力し、クロック信号生成回路は、周波数調整データに対応した周波数のクロック信号を生成する。また第2モードにおいて、処理回路は、第1モードにおいて第1機能端子に割り当てられる第1端子を、基準クロック信号が入力される第3機能端子に割り当て、第1モードにおいて第2機能端子に割り当てられる第2端子を、周波数調整データが出力される第4機能端子に割り当てる。そして処理回路は、第1端子から入力された基準クロック信号に基づき決定された周波数調整データを、第2端子から出力させる。
本実施形態によれば、第1モードにおいては、温度センサー回路からの温度検出データに基づいて温度補償処理が行われて、周波数調整データが生成され、周波数調整データに対応した周波数のクロック信号が生成される。一方、第2モードになると、第1モードにおいて第1機能端子、第2機能端子に割り当てられる第1端子、第2端子が、各々、基準クロック信号が入力される第3機能端子、周波数調整データが出力される第4機能端子に割り当てられる。そして第1端子から入力された基準クロック信号に基づき決定された周波数調整データが、第2端子から出力されるようになる。このようにすれば、発振器の端子数が限られている場合にも、これらの端子を有効活用して、第1モードでのクロック信号の出力と、第2モードでの基準クロック信号に基づく周波数調整とを、実現できるようになる。従って、少ない端子数の発振器において、デジタル制御の温度補償型発振器における周波数調整機能を実現することが可能になる。
また本実施形態では、第2モードにおいて、処理回路は、第1端子からの基準クロック信号と、クロック信号生成回路からのクロック信号との比較処理を行い、比較処理の結果に基づく周波数調整データを出力してもよい。
このようにすれば、クロック信号生成回路が、周波数調整データに対応した周波数のクロック信号を生成し、このクロック信号と基準クロック信号との比較処理が行われ、比較処理の結果に基づく周波数調整データがクロック信号生成回路に入力されるというフィードバックループが形成されることで、周波数調整データが決定されるようになる。
また本実施形態では、第2モードにおいて、処理回路は、周波数調整データと共に温度検出データを第2端子から出力させてもよい。
このようにすれば、外部の計測装置等は、温度検出データにより表される各温度に対して、当該各温度での周波数調整データが対応づけられた計測情報を取得できるようになる。
また本実施形態では、第2モードにおいて、処理回路は、周波数調整データと温度検出データとをビットストリームデータとして第2端子から出力させてもよい。
このようにすれば、外部の計測装置等は、シリアルデータ線を用いてビットストリームデータにより送られて来た周波数調整データと温度検出データとを効率的に取り込んで、温度検出データにより表される各温度に対して、各温度での周波数調整データが対応づけられた計測情報を効率的に取得できるようになる。
また本実施形態では、第2機能端子は、クロック信号が出力される端子であってもよい。
このようにすれば、第1モードでは、第2端子が第2機能端子であるクロック信号の出力端子に割り当てられ、温度補償処理が行われたクロック信号を、第2端子から出力できるようになる。
また本実施形態では、第1機能端子は、クロック信号の出力イネーブル信号が入力される端子又は周波数制御電圧が入力される端子であってもよい。
このようにすれば、第1モードでは、第1端子が第1機能端子である出力イネーブル信号の入力端子又は周波数制御電圧の入力端子に割り当てられ、出力イネーブル信号を用いてクロック信号の出力と非出力を切り替えたり、或いは周波数制御電圧に基づいてクロック信号の周波数を制御することなどが可能になる。
また本実施形態では、処理回路は、第1端子又は第2端子の少なくとも一方の端子を用いて入力された情報に基づいて、第1モードから第2モードへの切り替えを行ってもよい。
このようにすれば、端子数の少ない発振器の第1端子又は第2端子の少なくとも一方の端子を有効利用して、第1モードから第2モードへの切り替えを実現できるようになる。
また本実施形態では、処理回路は、第1端子に機能切り替えのエントリー信号が入力されたとき、第1端子及び第2端子の一方の端子がシリアルデータ端子に割り当てられ、他方の端子がシリアルクロック端子に割り当てられるシリアルインターフェースモードに切り替えてもよい。
このようにすれば、第1モードにおいて、第1端子に機能切り替えのエントリー信号が入力されると、シリアルインターフェースモードに切り替わるようになり、このシリアルインターフェースモードを利用して、発振器の種々の機能の切り替えを効率的に行うことが可能になる。
また本実施形態では、処理回路は、シリアルインターフェースモードにおいてシリアルデータ端子及びシリアルクロック端子を用いて入力された情報に基づいて、第2モードへの切り替えを行ってもよい。
このようにすれば、エントリー信号を入力することで移行するシリアルインターフェースモードを有効利用して、第1モードから第2モードへの切り替えを実現できるようになる。
また本実施形態では、第2のモードにおいて第2端子から出力された周波数調整データに基づき生成された温度補償データを記憶する不揮発性メモリーを含んでもよい。そして第1モードにおいて、処理回路は、温度センサー回路からの温度検出データと、不揮発性メモリーからの温度補償データとに基づいて、温度補償処理を行って、周波数調整データをクロック信号生成回路に出力してもよい。
このようにすれば、第2のモードにおいて第2端子から出力された周波数調整データに基づき生成された温度補償データを用いて、第1モードでの温度補償処理を実現できるようになり、温度補償が行われた高精度のクロック信号を出力できるようになる。
また本実施形態は、電源端子、グランド端子、第1端子及び第2端子と、を含み、第1モード、第2モード及び第3モードを有する発振器の製造方法である。そして第2モードにおいて、第1モードにおいて第1機能端子に割り当てられる第1端子を、基準クロック信号が入力される第3機能端子に割り当てると共に、第1モードにおいて第2機能端子に割り当てられる第2端子を、周波数調整データが出力される第4機能端子に割り当てる。また第1端子に基準クロック信号を入力し、発振器に、第1端子から入力された基準クロック信号に基づき決定された周波数調整データを、第2端子から出力させ、周波数調整データに基づいて温度補償データを生成する。そして第3モードにおいて、温度補償データを発振器に書き込む。
本実施形態によれば、発振器の端子数が限られている場合にも、これらの端子を有効活用して、第1モードでのクロック信号の出力と、第2モードでの基準クロック信号に基づく周波数調整とを、実現できるようになる。従って、デジタル制御の温度補償型発振器における周波数調整機能を少ない端子数で実現できる発振器の製造が可能になる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また発振器や回路装置の構成・動作等も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
4…発振器、10…振動子、15…パッケージ、16…ベース、17…リッド、18、19…端子、20…回路装置、30…発振回路、32…駆動回路、34…可変容量回路、40…クロック信号生成回路、50…処理回路、51…温度補償回路、52…FLL回路、53…監視回路、54…モード設定回路、55…切替回路、56…シリアルインターフェース回路、58…周波数比較回路、59…分周回路、60…FLL有効レジスター、61…エントリーパルスディテクター、62…RCKカウンター、63…RCKカウント期間タイマー、64…フィルター回路、65…ビットストリームジェネレーター、68…不揮発性メモリー、70…温度センサー回路、72…電流設定回路、74…リングオシレーター、76…カウンター回路、80…電源回路、90、92…I/O回路、ADD1、ADD2、ADD3…加算器、BF…バッファー回路、BFI…入力バッファー回路、BFQ…出力バッファー回路、BMP…バンプ、CK…クロック信号、CX…キャパシター、DFA…周波数調整データ、DTS…温度検出データ、DLY…遅延回路、IV…インバーター回路、LUT…ルックアップテーブル、OE…出力イネーブル信号、OSC…発振信号、PCK、PGND、POE、PVDD、PX1、PX2…パッド、RCK…基準クロック信号、RX1…抵抗、RX2…抵抗、SCL…シリアルクロック信号、SDA…シリアルデータ、SL1、SL2、SL3…セレクター、TCK、TOE…端子、TGND…グランド端子、TVDD…電源端子、VC…周波数制御電圧、VDD…電源電圧
Claims (11)
- 振動子を発振させる発振回路によりクロック信号を生成するクロック信号生成回路と、
処理回路と、
温度を検出する温度センサー回路と、
第1端子と、
第2端子と、
電源電圧が入力される電源端子と、
グランド電圧が入力されるグランド端子と、
を含み、
第1モードにおいて、
前記処理回路は、
前記温度センサー回路からの温度検出データに基づいて温度補償処理を行って、周波数調整データを出力し、
前記クロック信号生成回路は、
前記周波数調整データに対応した周波数の前記クロック信号を生成し、
第2モードにおいて、
前記処理回路は、
前記第1モードにおいて第1機能端子に割り当てられる前記第1端子を、基準クロック信号が入力される第3機能端子に割り当て、前記第1モードにおいて第2機能端子に割り当てられる前記第2端子を、前記周波数調整データが出力される第4機能端子に割り当て、
前記処理回路は、
前記第1端子から入力された前記基準クロック信号に基づき決定された前記周波数調整データを、前記第2端子から出力させることを特徴とする発振器。 - 請求項1に記載の発振器において、
前記第2モードにおいて、
前記処理回路は、
前記第1端子からの前記基準クロック信号と、前記クロック信号生成回路からの前記クロック信号との比較処理を行い、比較処理の結果に基づく前記周波数調整データを出力することを特徴とする発振器。 - 請求項1又は2に記載の発振器において、
前記第2モードにおいて、
前記処理回路は、
前記周波数調整データと共に前記温度検出データを前記第2端子から出力させることを特徴とする発振器。 - 請求項3に記載の発振器において、
前記第2モードにおいて、
前記処理回路は、
前記周波数調整データと前記温度検出データとをビットストリームデータとして前記第2端子から出力させることを特徴とする発振器。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発振器において、
前記第2機能端子は、前記クロック信号が出力される端子であることを特徴とする発振器。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発振器において、
前記第1機能端子は、前記クロック信号の出力イネーブル信号が入力される端子又は周波数制御電圧が入力される端子であることを特徴とする発振器。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振器において、
前記処理回路は、
前記第1端子又は前記第2端子の少なくとも一方の端子を用いて入力された情報に基づいて、前記第1モードから前記第2モードへの切り替えを行うことを特徴とする発振器。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振器において、
前記処理回路は、
前記第1端子に機能切り替えのエントリー信号が入力されたとき、前記第1端子及び前記第2端子の一方の端子がシリアルデータ端子に割り当てられ、他方の端子がシリアルクロック端子に割り当てられるシリアルインターフェースモードに切り替えることを特徴とする発振器。 - 請求項8に記載の発振器において、
前記処理回路は、
前記シリアルインターフェースモードにおいて前記シリアルデータ端子及び前記シリアルクロック端子を用いて入力された情報に基づいて、前記第2モードへの切り替えを行うことを特徴とする発振器。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の発振器において、
前記第2のモードにおいて前記第2端子から出力された前記周波数調整データに基づき生成された温度補償データを記憶する不揮発性メモリーを含み、
前記第1モードにおいて、
前記処理回路は、
前記温度センサー回路からの前記温度検出データと、前記不揮発性メモリーからの前記温度補償データとに基づいて、前記温度補償処理を行って、前記周波数調整データを前記クロック信号生成回路に出力することを特徴とする発振器。 - 電源端子、グランド端子、第1端子及び第2端子と、を含み、第1モード、第2モード及び第3モードを有する発振器の製造方法であって、
前記第2モードにおいて、
前記第1モードにおいて第1機能端子に割り当てられる前記第1端子を、基準クロック信号が入力される第3機能端子に割り当てると共に、前記第1モードにおいて第2機能端子に割り当てられる前記第2端子を、周波数調整データが出力される第4機能端子に割り当て、
前記第1端子に前記基準クロック信号を入力し、
前記発振器に、前記第1端子から入力された前記基準クロック信号に基づき決定された前記周波数調整データを、前記第2端子から出力させ、
前記周波数調整データに基づいて温度補償データを生成し、
前記第3モードにおいて、
前記温度補償データを前記発振器に書き込むことを特徴とする発振器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020218572A JP2022103747A (ja) | 2020-12-28 | 2020-12-28 | 発振器及び発振器の製造方法 |
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JP2020218572A Pending JP2022103747A (ja) | 2020-12-28 | 2020-12-28 | 発振器及び発振器の製造方法 |
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