JP6561568B2 - 無線送信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線送信装置に関する。
テレメーター、テレコントロール、データ伝送等に用いられる特定小電力無線は、事業者が電波法による無線局の免許を受けることなく利用可能であるため、近年では様々な通信機器に広く利用されている。特定小電力無線の規格であるARIB STD-T67では、400MHz帯に12.5kHz間隔あるいは25kHz間隔で多数のチャネルが定義されており、ARIB STD-T67に準拠した無線送信装置は、使用する各チャネルにおいて、送信周波数の精度が使用される全温度範囲で±4ppm以内であることが要求される。従来、このような周波数精度の要求が厳しい無線送信装置は、図11に示すように、温度補償型水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)と無線送信用IC(Integrated Circuit)と制御器とを内蔵し、制御器による制御のもと温度補償型水晶発振器(TCXO)の出力信号を無線送信用ICで周波数変換して所望の周波数の搬送波を生成することで周波数精度の要求を満たしていた。このような無線送信装置は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2008−85899号公報
しかしながら、温度補償型水晶発振器(TCXO)は高価な部品であるため、温度補償型水晶発振器(TCXO)を内蔵する従来の無線送信装置は高価にならざるを得ないという問題がある。特に、レストランのオーダーベル等の小型の無線機器では低コスト化が求められるため、内蔵する無線送信装置において温度補償型水晶発振器(TCXO)のような高価な部品を用いることは難しい。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、温度補償型水晶発振器(TCXO)を内蔵した従来の無線送信装置と同等の周波数精度をより低コストで実現可能な無線送信装置を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る無線送信装置は、振動素子と、前記振動素子の出力信号に基づいて無線送信用のクロック信号を生成するフラクショナルN−PLL回路と、前記クロック信号に基づいて無線送信信号を生成するパワーアンプと、を有する無線送信用半導体装置と、前記無線送信用半導体装置を制御する制御装置と、前記制御装置に接続される温度検出素子と、を含み、前記制御装置は、前記温度検出素子から得られる温度情報に基づいて、前記無線送信信号の周波数が温度補償されるように前記フラクショナルN−PLL回路を制御する。
本適用例に係る無線送信装置によれば、制御装置が、温度検出素子から得られる温度情
報に基づいて、振動素子の周波数温度特性も加味してフラクショナルN−PLL回路を制御することにより、高価な温度補償型水晶発振器(TCXO)を用いることなく、適切に温度補償された無線送信信号を生成することができる。従って、本適用例に係る無線送信装置によれば、温度補償型水晶発振器(TCXO)を内蔵した従来の無線送信装置と同等の周波数精度をより低コストで実現することができる。
また、本適用例に係る無線送信装置によれば、フラクショナルN−PLL回路が出力する送信用のクロック信号の周波数は、デジタル的に線形性よく設定可能であるため、アナログ方式の温度補償を行う温度補償型水晶発振器(TCXO)と比較して製造上のばらつきの影響が小さく、また温度補償の調整も容易である。
[適用例2]
上記適用例に係る無線送信装置において、前記温度検出素子は、前記振動素子の温度を検出するサーミスターであってもよい。
[適用例3]
上記適用例に係る無線送信装置において、前記振動素子は、AT振動素子であってもよい。
AT振動素子は、その周波数温度特性が25℃付近を変曲点とする3次曲線を呈し、広い温度範囲(例えば、−40℃〜+85℃)において周波数偏差が比較的小さい。従って、本適用例に係る無線送信装置によれば、振動素子の温度特性を十分補正できるように、フラクショナルN−PLL回路の周波数可変範囲と周波数分解能を設定することができる。
[適用例4]
上記適用例に係る無線送信装置において、前記無線送信用半導体装置と前記振動素子は、1つのパッケージに収容されていてもよい。
本適用例によれば、別々のパッケージに収容された無線送信用半導体装置と振動素子とが同一基板上に平置きされている場合と比較して、小型の無線送信装置を実現することができる。
[適用例5]
上記適用例に係る無線送信装置において、前記温度検出素子と前記振動素子は、1つのパッケージに収容されていてもよい。
本適用例に係る無線送信装置によれば、別々のパッケージに収容された温度検出素子と振動素子とが同一基板上に平置きされている場合と比較して、小型の無線送信装置を実現することができる。
また、本適用例に係る無線送信装置によれば、振動素子と温度検出素子とが空間的に近い位置に配置されているため、振動素子の実際の温度と温度検出素子が検出する温度との差が小さくなり、その結果、温度補償誤差が小さくなるため、無線送信信号の周波数精度を向上させることができる。
第1実施形態の無線送信装置の構成を示す図。 無線送信用ICの構成例を示す図。 無線送信信号の波形及びタイミングの一例を示すタイミングチャート図。 無線送信信号の波形及びタイミングの一例を示すタイミングチャート図。 本実施形態の無線送信装置による無線送信の手順の一例を示すフローチャート図。 本実施形態の無線送信装置が出力する無線送信信号の周波数温度特性の一例についての説明図。 第2実施形態の無線送信装置の構成を示す図。 図8(A)は無線送信ユニットの上面図、図8(B)は無線送信ユニットの底面図、図8(C)は無線送信ユニットの底面図。 第3実施形態の無線送信装置の構成を示す図。 図10(A)は振動子の上面図、図10(B)は振動子の底面図、図10(C)は振動子の底面図。 従来の無線送信装置の構成を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.無線送信装置
1−1.第1実施形態
[無線送信装置の構成]
図1は、第1実施形態の無線送信装置の構成を示す図である。図1に示すように、第1実施形態の無線送信装置1は、無線送信用集積回路(IC)2(無線送信用半導体装置の一例)、振動素子3、制御装置4及び温度検出素子5を含んで構成されている。
本実施形態では、無線送信用IC2は、XG,XD,EN,SCK,SDIO,VSS,VDD,PAOUT,VSSPA,CKOUTの10個の端子を有している。
無線送信用IC2のXG端子及びXD端子は、振動素子3(振動片)の2つの励振電極(不図示)とそれぞれ電気的に接続される。
無線送信用IC2のEN端子、SCK端子及びSDIO端子は、制御装置4との3線SPI(Serial Peripheral Interface)通信用の端子であり、順に、イネーブル入力端子、クロック入力端子及びデータ入力端子である。
無線送信用IC2のVSS端子は、後述するパワーアンプ23(図2参照)を除く各回路にグランド電位(0V)を供給するためのグランド端子であり、VDD端子は、各回路に電源電圧(例えば、3V)を供給するための電源端子である。
無線送信用IC2のPAOUT端子は、パワーアンプ23からの無線送信信号の出力端子であり、VSSPA端子は、パワーアンプ23にグランド電位(0V)を供給するためのグランド端子である。
無線送信用IC2のCKOUT端子は、後述する発振回路21(図2参照)からのクロック信号の出力端子であり、CKOUT端子から出力されるクロック信号は、制御装置4のクロック信号あるいは割り込み信号として利用される。
この無線送信用IC2は、振動素子3を発振させ、振動素子3の出力信号に基づいて無線送信用のクロック信号を生成し、当該クロック信号に基づいて無線送信信号を生成する。
振動素子3としては、例えば、水晶振動素子、SAW(Surface Acoustic Wave)共振素子、その他の圧電振動素子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動素子などを用いることができる。振動素子3の基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。振動素子3の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
制御装置4は、無線送信用IC2を制御する装置である。具体的には、制御装置4は、無線送信用IC2のEN端子、SCK端子及びSDIO端子を介して、後述するロジック回路24(図2参照)が有する無線送信の設定用の各種レジスターに所望の設定値を書き込み、さらに無線送信コマンドを送信することにより、無線送信用IC2による無線送信を制御する。制御装置4は、例えば、マイクロコントローラーユニット(MCU:MicroController Unit)であってもよい。
温度検出素子5は、その周辺の温度に応じた信号(例えば、温度に応じた電圧)を出力するものである。温度検出素子5は、温度が高いほど出力電圧が高い正極性のものであってもよいし、温度が高いほど出力電圧が低い負極性のものであってもよい。温度検出素子5は、例えば、サーミスターであってもよい。
温度検出素子5は、振動素子3の近傍に配置されており、振動素子3の温度(より正確には、振動素子3の周囲の温度)を検出する。例えば、温度検出素子5が単体で振動素子3の近傍に配置されていてもよいし、温度検出素子5が無線送信用IC2あるいは制御装置4に内蔵され、温度検出素子5が内蔵された無線送信用IC2あるいは制御装置4が振動素子3の近傍に配置されていてもよい。
本実施形態では、制御装置4は、温度検出素子5から得られる温度情報に基づいて、無線送信用IC2のPAOUT端子から出力される無線送信信号の周波数が温度補償されるように、後述するフラクショナルN−PLL回路22(図2参照)を制御する。そして、無線送信装置1は、不図示のアンテナを介して、この温度補償された周波数精度の高い無線送信信号を無線送信する。
[無線送信用ICの構成]
図2は、無線送信用IC2の構成例を示す図である。図2の例では、無線送信用IC2は、発振回路21、フラクショナルN−PLL回路22、パワーアンプ23及びロジック回路24を含んで構成されている。
発振回路21は、XG端子及びXD端子を介して電気的に接続された振動素子3を発振させるための回路であり、振動素子3の出力信号を増幅して振動素子3にフィードバックする。そして、発振回路21は、振動素子3の発振に基づくクロック信号(発振信号)を生成し、フラクショナルN−PLL回路22に出力する。また、発振回路21が生成するクロック信号は、無線送信用IC2のCKOUT端子から出力され、制御装置4にクロック信号あるいは割り込み信号として供給される。
なお、振動素子3と発振回路21により構成される回路は、ピアース発振回路、インバーター型発振回路、コルピッツ発振回路、ハートレー発振回路などの種々のタイプの発振回路であってもよい。
フラクショナルN−PLL回路22は、位相比較器(PFD:Phase Frequency Detect
or)、チャージポンプ(CP:Charge Pump)、ローパスフィルター(LPF:Low Pass Filter)、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)、分周器(DIV:DIVider)を含んで構成される。
位相比較器(PFD)は、発振回路21が出力するクロック信号と分周回路(DIV)が出力するクロック信号の位相差を比較し、比較結果をパルス電圧として出力する。
チャージポンプ(CP)は、位相比較器(PFD)が出力するパルス電圧を電流に変換し、ローパスフィルター(LPF)は、チャージポンプ(CP)が出力する電流を平滑化及び電圧変換する。
電圧制御発振器(VCO)は、ローパスフィルター(LPF)の出力電圧を制御電圧として、制御電圧に応じて周波数が変化するクロック信号(無線送信用のクロック信号)を出力する。
分周器(DIV)は、電圧制御発振器(VCO)が出力するクロック信号を、ロジック回路24から入力される制御信号に応じた分周比で分周したクロック信号を出力する。
このように構成されたフラクショナルN−PLL回路22は、ロジック回路24から入力される制御信号に応じて、発振回路21からのクロック信号の周波数(例えば、数十MHz)を逓倍し、無線送信用のクロック信号(例えば、数百MHzのクロック信号)を生成してパワーアンプ23に出力する。
パワーアンプ23は、フラクショナルN−PLL回路22が出力する無線送信用のクロック信号に基づいて無線送信信号を生成して出力する。パワーアンプ23が出力する無線送信信号は、PAOUT端子から出力される。本実施形態では、パワーアンプ23は、ロジック回路24からのイネーブル信号PA_ENがアクティブ(本実施形態ではハイレベル)の時に、ロジック回路24からの制御信号に応じた電力(振幅)の無線送信信号を生成して出力し、イネーブル信号PA_ENが非アクティブ(本実施形態ではローレベル)の時は動作を停止する。
ロジック回路24は、発振回路21が出力するクロック信号に同期して動作し、フラクショナルN−PLL回路22及びパワーアンプ23の動作を制御する。本実施形態では、ロジック回路24は、EN端子がアクティブ(本実施形態ではハイレベル)の時に、SCK端子から入力されるクロック信号に同期してSDIO端子から入力されるコマンドやデータを受け取り、受け取ったコマンド及びデータに応じた処理を行う。具体的には、ロジック回路24は、無線送信の設定用の各種レジスターで構成されるレジスター群を有し、レジスター書き込みコマンド、レジスターアドレス及び設定データを受け取った場合、レジスターアドレスで指定されたレジスターに、設定データを書き込む処理を行う。また、ロジック回路24は、無線送信コマンドを受け取った場合、所望のタイミングでイネーブル信号PA_ENをアクティブ(ハイレベル)に設定し、SDIO端子から入力される送信データ(無線送信されるデータ)及び無線設定用の各種レジスターの設定値に応じて、フラクショナルN−PLL回路22が出力する無線送信用のクロック信号の周波数やパワーアンプ23が出力する無線送信信号の電力を制御する。
本実施形態では、制御装置4は、無線送信用IC2による無線送信信号の変調方式として周波数偏移(FSK:Frequency Shift Keying)変調と振幅偏移(ASK:Amplitude Shift Keying)変調のいずれかを選択することができる。無線送信信号の変調方式は、無線送信コマンドの1ビットで指定される。
図3は、周波数偏移(FSK)変調が選択された場合にPAOUT端子から出力される無線送信信号の波形及びタイミングの一例を示すタイミングチャート図である。図3において、無線送信されるデータは“0”,“1”,“0”,“1”の4ビットである。
図3の例のように、周波数偏移(FSK)変調が選択された場合の無線送信信号は、振幅が一定のまま変わらず、送信データ“0”に対応する周波数(送信周波数)がFTX−FDEVとなり、送信データ“1”に対応する周波数(送信周波数)がFTX+FDEVとなる。ここで、FTXはレジスターの設定値に応じて決まる中心周波数(搬送波周波数)であり、FDEVはレジスターの設定値に応じて決まる変調幅(変調周波数)である。
本実施形態では、周波数偏移(FSK)変調が選択された場合、ロジック回路24は、送信データ“0”,“1”に応じて送信周波数がFTX−FDEV,FTX+FDEVになるように、レジスターの設定値及び送信データに基づいて、フラクショナルN−PLL回路22の分周比を制御する制御信号を生成する。
ここで、フラクショナルN−PLL回路22の分周比の整数部分(整数分周比)をN、分数部分(分数分周比)をF/Mとすると、発振回路21からのクロック信号の周波数(リファレンス周波数)FREFとフラクショナルN−PLL回路22が出力するクロック信号の周波数FPLLとの間には、次式(1)の関係が成り立つ。
従って、例えば、ロジック回路24のレジスター群に、整数分周比N及び分数分周比F/Mの各値を設定するためのレジスター及び変調幅(変調周波数)FDEVを設定するためのレジスターを設けておき、制御装置4は、無線送信コマンドを送る前に、所望の変調幅(変調周波数)FDEVをレジスター設定するとともに、式(1)に従い、フラクショナルN−PLL回路22が出力するクロック信号の周波数FPLLが中心周波数(搬送波周波数)FTXとほぼ一致するように、整数分周比N及び分数分周比F/Mをレジスター設定しておく。そして、ロジック回路24は、周波数偏移(FSK)変調が選択された無線送信コマンドを受け取った後、整数分周比N、分数分周比F/M及び変調幅(変調周波数)FDEVの各レジスター設定値を用いて、送信データ毎にフラクショナルN−PLL回路22の分周比を計算し、デルタシグマ変調を行って当該分周比の時間平均値を当該計算値と一致させるように、フラクショナルN−PLL回路22の制御信号を生成する。
図4は、振幅偏移(ASK)変調が選択された場合にPAOUT端子から出力される無線送信信号の波形及びタイミングの一例を示すタイミングチャート図である。図4において、無線送信されるデータは“0”,“1”,“0”,“1”の4ビットである。
図4の例のように、振幅偏移(ASK)変調が選択された場合の無線送信信号は、送信周波数が中心周波数(搬送波周波数)FTXのまま変わらず、送信データ“0”に対応する振幅がAMLとなり、送信データ“1”に対応する振幅がAMHとなる。
本実施形態では、振幅偏移(ASK)変調が選択された場合、ロジック回路24は、送信周波数がFTXになるように、レジスターの設定値に基づいて、フラクショナルN−PLL回路22の分周比を制御する制御信号を生成する。また、ロジック回路24は、送信データ“0”,“1”に応じてパワーアンプ23が出力する無線送信信号の振幅がAML,AMHになるように、レジスターの設定値及び送信データに基づいて、パワーアンプ2
3の出力振幅を制御する制御信号を生成する。
例えば、ロジック回路24のレジスター群に、整数分周比N及び分数分周比F/Mの各値を設定するためのレジスター及び振幅AML,AMHを設定するためのレジスターを設けておき、制御装置4は、無線送信コマンドを送る前に、所望の振幅AML,AMHをレジスター設定するとともに、式(1)に従い、フラクショナルN−PLL回路22が出力するクロック信号の周波数FPLLが中心周波数(搬送波周波数)FTXとほぼ一致するように、整数分周比N及び分数分周比F/Mをレジスター設定しておく。そして、ロジック回路24は、振幅偏移(ASK)変調が選択された無線送信コマンドを受け取った後、整数分周比N及び分数分周比F/Mの各レジスター設定値を用いてデルタシグマ変調を行って、フラクショナルN−PLL回路22の分周比の時間平均値をN+F/Mと一致させるように、フラクショナルN−PLL回路22の制御信号を生成する。また、ロジック回路24は、振幅偏移(ASK)変調が選択された無線送信コマンドを受け取った後、振幅AML,AMHのレジスター設定値を用いて、送信データに応じてパワーアンプ23の出力振幅を制御する制御信号を生成する。
ところで、無線送信装置1の動作保証温度として広い温度範囲(例えば、−40℃〜+85℃)が規定されている場合、振動素子3の周波数温度特性に起因して、発振回路21が出力するクロック信号の周波数(リファレンス周波数FREF)が温度に応じて大きく変動する。そのため、本実施形態では、制御装置4は、振動素子3の周波数温度特性の情報を有しており、当該周波数温度特性の情報と温度検出素子5の出力信号から得られる温度情報とに基づき、無線送信信号の送信周波数が温度補償されて温度によらず所望の周波数に保たれるように、フラクショナルN−PLL回路22の分周比(整数分周比N及び分数分周比F/M)を計算する。
そして、制御装置4は、上記の通り、無線送信コマンドを送る前に、計算した整数分周比N及び分数分周比F/Mをレジスター設定しておく。これにより、制御装置4から無線送信コマンド受け取った無線送信用IC2は、温度によらず周波数精度が高い無線送信信号を出力することが可能となる。
特に、ARIB STD-T67に準拠し、無線送信信号の周波数精度が±4ppm以下の無線送信装置1を実現するためには、振動素子3がAT振動素子(ATカットの水晶振動素子)であることが好ましい。AT振動素子は、その周波数温度特性が25℃付近を変曲点とする3次曲線を呈し、広い温度範囲(例えば、−40℃〜+85℃)において周波数偏差が比較的小さいため、振動素子3の温度特性を十分補正できるように、フラクショナルN−PLL回路22が出力するクロック信号の周波数の可変範囲、すなわち、フラクショナルN−PLL回路22の分周比N+F/Mの可変範囲と、±4ppm以下の周波数精度を実現するために必要な分周比N+F/Mの分解能とを設定することができる。これにより、高い周波数精度の無線送信信号を出力する小型の無線送信装置1を実現することができる。
[無線送信の手順]
図5は、無線送信装置1による無線送信の手順の一例を示すフローチャート図である。
図5の例では、まず、制御装置4が、無線送信の開始イベントを検出する(S10)。例えば、制御装置4は、不図示の入力装置(ボタンやスイッチ等)から所望の信号(例えば、ボタンやスイッチが押されたことを示す信号)を受け取った場合に、無線送信の開始イベントを検出してもよいし、予め設定された一定時間が経過する毎に無線送信の開始イベントを検出してもよい。
次に、制御装置4が、温度検出素子5の出力信号に基づき、温度を算出(温度情報を取
得)する(S20)。例えば、制御装置4は、温度検出素子5の出力電圧と温度との関係を示す計算式あるいはテーブル情報を保持し、当該計算式あるいはテーブル情報を用いて温度を算出してもよい。
次に、制御装置4が、無線送信用IC2による無線送信の周波数が温度補償されるように、工程S20で算出した温度に応じてフラクショナルN−PLL回路22の分周比を算出する(S30)。例えば、制御装置4は、振動素子3の周波数温度特性の情報を保持し、当該周波数温度特性の情報を用いて、工程S20で算出した温度での振動素子3の周波数FREFを算出し、式(1)よりFPLL=FTXとなる整数分周比N及び分数分周比F/Mを算出する。
次に、制御装置4が、無線送信用IC2のレジスターにフラクショナルN−PLL回路22の設定値及びパワーアンプ23の設定値を書き込む(S40)。すなわち、制御装置4は、無線送信用IC2にレジスター書き込みコマンドを送信して、フラクショナルN−PLL回路22の設定値として、無線送信信号の変調幅(変調周波数)FDEVや工程S30で算出した分周比(整数分周比N及び分数分周比F/M)等をレジスターに書き込む。また、制御装置4は、無線送信用IC2にレジスター書き込みコマンドを送信して、パワーアンプ23の設定値として、無線送信信号の振幅AML,AMH等をレジスターに書き込む。
次に、制御装置4が、無線送信コマンド及び送信データを無線送信用IC2に送信する(S50)。
最後に、無線送信用IC2が、無線送信コマンド及び送信データを受け取り、フラクショナルN−PLL回路22のレジスター設定値、パワーアンプ23のレジスター設定値及び受け取った送信データに応じて、温度補償された所望の周波数の無線送信信号を生成し、無線送信する(S60)。
なお、制御装置4が、工程S10で無線送信開始イベントを検出した後に、すなわち、無線送信を行う直前に、工程S20で温度検出素子5の出力信号を取得することで、工程S30でフラクショナルN−PLL回路22の分周比の算出に用いる温度と工程S60で実際に無線送信が行われる時の温度との差を小さくすることができるため、温度補償精度が向上し、高い周波数精度で無線送信を行うことができる。
[無線送信信号の周波数温度特性]
図6は、本実施形態の無線送信装置1が出力する無線送信信号の周波数温度特性の一例について説明するための図であり、横軸は無線送信装置1の動作温度(単位:℃)、縦軸は無線送信信号の周波数偏差ΔF(単位:ppm)である。
図6において、G1は、振動素子3の周波数温度特性の一例を示すグラフであり、式1のリファレンス周波数FREFの温度特性に相当する。図6の例では、振動素子3がAT振動素子であり、グラフG1は25℃付近を変曲点とする3次曲線を呈している。
G2は、式1において25℃におけるリファレンス周波数FREFが温度によらず一定値(25℃における値)であると仮定した場合のフラクショナルN−PLL回路22が出力するクロック信号の周波数温度特性(周波数FPLLの温度特性)の一例を示すグラフである。図6の例では、フラクショナルN−PLL回路22の分周比N+F/Mの設定分解能が0.5ppm程度であり、グラフG2は0.5ppmを最小単位としてグラフG1とは逆の周波数特性となっている。
G3は、無線送信装置1が出力する無線送信信号の周波数温度特性の一例を示すグラフであり、式1の周波数FPLLの温度特性に相当する。このグラフG3は、グラフG1とグラフG2との差分に相当し、温度補償された無線送信信号の周波数温度特性である。図6の例では、−40℃〜+85℃の動作温度範囲において、ARIB STD-T67に規定される±4ppm以下の無線送信信号の周波数精度が十分に達成されている。
なお、制御装置4は、前記の振動素子3の周波数温度特性の情報として、例えば、グラフG1に対応する温度と周波数偏差との関係式(近似式)あるいはテーブル情報を保持してもよいし、グラフG2に対応する温度と周波数偏差との関係式(近似式)あるいはテーブル情報を保持してもよいし、グラフG2を得るための温度とフラクショナルN−PLL回路22の分周比N+F/Mとの関係式(近似式)あるいはテーブル情報を保持してもよい。
[効果]
以上に説明したように、第1実施形態の無線送信装置1によれば、制御装置4が、温度検出素子5から得られる温度情報に基づいて、振動素子3の周波数温度特性も加味してフラクショナルN−PLL回路22の分周比を制御することにより、高価な温度補償型水晶発振器(TCXO)を用いることなく、例えばAT振動素子などの安価な振動素子3を用いて適切に温度補償された無線送信信号を生成することができる。従って、第1実施形態の無線送信装置1によれば、温度補償型水晶発振器(TCXO)を内蔵した従来の無線送信装置と同等の周波数精度をより低コストで実現することができる。
また、第1実施形態の無線送信装置1によれば、フラクショナルN−PLL回路22が出力する送信用のクロック信号の周波数は、デジタル的に線形性よく設定可能であるため、アナログ方式の温度補償を行う温度補償型水晶発振器(TCXO)と比較して製造上のばらつきの影響が小さく、また制御装置4によるフラクショナルN−PLL回路22の制御(温度補償の調整)も容易である。
1−2.第2実施形態
図7は、第2実施形態の無線送信装置の構成を示す図である。図7において、図1と同様の構成要素には同じ符号を付している。以下では、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、第1実施形態と相違する内容を中心に説明し、第1実施形態と共通する内容については説明を省略又は簡略する。図7に示すように、第2実施形態の無線送信装置1は、第1実施形態と同様に、無線送信用IC2(無線送信用半導体装置の一例)、振動素子3、制御装置4及び温度検出素子5を含んで構成されている、無線送信用IC2、振動素子3、制御装置4及び温度検出素子5の各機能は第1実施形態と同様であるが、無線送信用IC2と振動素子3とは、1つのパッケージに収容され、無線送信ユニット6を構成する点が第1実施形態と異なる。
本実施形態では、無線送信ユニット6は、パッケージの表面に設けられたEN,SCK,SDIO,VSS,VDD,PAOUT,VSSPA,CKOUTの8個の端子を有しており、それぞれ、無線送信用IC2のEN,SCK,SDIO,VSS,VDD,PAOUT,VSSPA,CKOUTの各端子と電気的に接続されている。
無線送信ユニット6のEN端子、SCK端子及びSDIO端子は、制御装置4との3線SPI通信用の端子であり、順に、イネーブル入力端子、クロック入力端子及びデータ入力端子である。
無線送信ユニット6のVSS端子は、無線送信用IC2のパワーアンプ23(図2参照)を除く各回路にグランド電位(0V)を供給するためのグランド端子であり、VDD端
子は、各回路に電源電圧(例えば、3V)を供給するための電源端子である。
無線送信ユニット6のPAOUT端子は、無線送信用IC2のパワーアンプ23からの無線送信信号の出力端子であり、VSSPA端子は、無線送信用IC2のパワーアンプ23にグランド電位(0V)を供給するためのグランド端子である。
無線送信ユニット6のCKOUT端子は、無線送信用IC2の発振回路21(図2参照)からのクロック信号の出力端子であり、CKOUT端子から出力されるクロック信号は、制御装置4のクロック信号あるいは割り込み信号として利用される。
制御装置4は、無線送信ユニット6のEN端子、SCK端子及びSDIO端子を介して、無線送信用IC2を制御する。
第2実施形態では、温度検出素子5は、無線送信ユニット6の近傍に配置されており、無線送信ユニット6の温度(振動素子3の温度)を検出する。温度検出素子5は、例えば、サーミスターであってもよい。そして、制御装置4は、温度検出素子5から得られる温度情報に基づいて、無線送信ユニット6のPAOUT端子から出力される無線送信信号の周波数が温度補償されるように、無線送信用IC2が有するフラクショナルN−PLL回路22(図2参照)を制御する。
図8(A)〜図8(C)は、無線送信ユニット6の構造の一例を示す図である。図8(A)は、無線送信ユニット6の上面図であり、図8(B)は、無線送信ユニット6の底面図である。また、図8(C)は、無線送信ユニット6を図8(A)のA−A’で切断して矢印の方向から見た断面図である。なお、図8(A)は、図8(C)のリッド69が無い状態で図示されている。
図8(A)〜図8(C)に示すように、無線送信ユニット6は、無線送信用IC2、振動素子(振動片)3、パッケージ61、シームリング62及びリッド(蓋)69を含んで構成されている。
パッケージ61は、無線送信用IC2と振動素子3とを同一空間内に収容する。具体的には、パッケージ61の上面には開口部が形成されており、リッド69と、パッケージ61の開口部を囲むように配置されているシームリング62とが溶接されてパッケージ61の開口部が封止されることによって、無線送信用IC2と振動素子3とが同一空間内に収容される。
振動素子3は、その表面及び裏面にそれぞれ金属の励振電極3a及び3bを有しており、励振電極3a及び3bを含む振動素子3の質量や形状に応じた所望の周波数で発振する。振動素子3は、例えば、AT振動素子であってもよい。振動素子3は、パッケージ61上に配置されている電極パッド65と導電性接着材等の接続部材66で固定されている。また、無線送信用IC2は、リジン等の接着部材68によってパッケージ61に接合されている。
無線送信用IC2のXG,XD,EN,SCK,SDIO,VSS,VDD,PAOUT,VSSPA,CKOUTの各端子とパッケージ61上に配置されている電極パッド63とは金等のボンディングワイヤー64でボンディングされている。
パッケージ61の内部又は表面には、無線送信用IC2のXG,XD端子とそれぞれボンディングされている2つの電極パッド63と、振動素子3の2つの端子(励振電極3a及び3b)と接続されている2つの電極パッド65とをそれぞれ電気的に接続するための
不図示の配線が設けられている。
また、パッケージ61の内部又は表面には、無線送信用IC2のEN,SCK,SDIO,VSS,VDD,PAOUT,VSSPA,CKOUTの各端子とそれぞれボンディングされている8個の電極パッド63と、パッケージ61の底面に設けられたEN,SCK,SDIO,VSS,VDD,PAOUT,VSSPA,CKOUTの8個の端子(電極)67とをそれぞれ電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。
このように第2実施形態によれば、図8(A)〜図8(C)に示すように、無線送信用IC2と振動素子3とが1つのパッケージ61に収容され、しかも無線送信ユニット6を上面から視た平面視で無線送信用IC2と振動素子3とが重なっているため、別々のパッケージに収容された無線送信用IC2と振動素子3とが同一基板上に平置きされている場合と比較して、無線送信装置1を小型化することができる。
1−3.第3実施形態
図9は、第3実施形態の無線送信装置の構成を示す図である。図9において、図1と同様の構成要素には同じ符号を付している。以下では、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、第1実施形態と相違する内容を中心に説明し、第1実施形態と共通する内容については説明を省略又は簡略する。図9に示すように、第3実施形態の無線送信装置1は、第1実施形態と同様に、無線送信用IC2(無線送信用半導体装置の一例)、振動素子3、制御装置4及び温度検出素子5を含んで構成されている、無線送信用IC2、振動素子3、制御装置4及び温度検出素子5の各機能は第1実施形態と同様であるが、温度検出素子5と振動素子3とは、1つのパッケージに収容され、振動子7を構成する点が第1実施形態と異なる。
本実施形態では、振動子7は、パッケージの表面に設けられたXG,XD,TS,VS4個の端子を有している。
振動子7のXG端子及びXD端子は、振動素子3(振動片)の2つの励振電極(不図示)及び無線送信用IC2のXG,XDの各端子とそれぞれ電気的に接続されている。
振動子7のTS端子は、温度検出素子5の出力端子と電気的に接続されており、TS端子から出力される温度検出素子5の出力信号は制御装置4に入力される。
振動子7のVSS端子は、温度検出素子5にグランド電位(0V)を供給するためのグランド端子である。
第3実施形態では、振動子7は、温度検出素子5により振動素子3の温度を検出し、制御装置4は、振動子7のTS端子から得られる温度情報に基づいて、無線送信用IC2のPAOUT端子から出力される無線送信信号の周波数が温度補償されるように、無線送信用IC2が有するフラクショナルN−PLL回路22(図2参照)を制御する。
図10(A)〜図10(C)は、振動子7の構造の一例を示す図である。図10(A)は、振動子7の上面図であり、図10(B)は、振動子7の底面図である。また、図10(C)は、振動子7を図10(A)のA−A’で切断して矢印の方向から見た断面図である。なお、図10(A)は、図10(C)のリッド79が無い状態で図示されている。
図10(A)〜図10(C)に示すように、振動子7は、振動素子(振動片)3、温度検出素子5、パッケージ71、シームリング72及びリッド(蓋)79を含んで構成されている。
図10(C)に示すように、パッケージ71には、対向する面に2つの凹部が設けられており、振動素子3は一方の凹部に収容され、温度検出素子5は他方の凹部に収容されている。具体的には、パッケージ71の上面に開口部が形成されており、リッド79と、パッケージ71の上面の開口部を囲むように配置されているシームリング72とが溶接されてパッケージ71の上面の開口部が封止されることによって、振動素子3がパッケージ71の上方の凹部に収容されている。また、パッケージ71の下面(底面)にも開口部が形成されており、パッケージ71の下面(底面)の開口部は封止されずに、温度検出素子5がパッケージ71の下方の凹部に収容されている。パッケージ71の下面(底面)の開口部は封止されていないため、温度検出素子5は振動子7(振動素子3)の周囲の外気温度を検出可能になっている。
振動素子3は、その表面及び裏面にそれぞれ金属の励振電極3a及び3bを有しており、励振電極3a及び3bを含む振動素子3の質量や形状に応じた所望の周波数で発振する。振動素子3は、例えば、AT振動素子であってもよい。振動素子3は、パッケージ71上に配置されている電極パッド75と導電性接着材等の接続部材76で固定されている。また、温度検出素子5は、例えば、サーミスターであり、その両端がパッケージ71上に配置されている電極パッド73と導電性接着材等の接続部材78によって接合されている。
パッケージ71の内部又は表面には、振動素子3の2つの端子(励振電極3a及び3b)と接続されている2つの電極パッド75とパッケージ71の底面に設けられたXG,XDの2つの端子(電極)77とをそれぞれ電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。
さらに、パッケージ71の内部又は表面には、温度検出素子5の両端とそれぞれ電気的に接続されている2つの電極パッド73と、パッケージ71の底面に設けられたTS,VSSの2つの端子(電極)77とをそれぞれ電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。
このように構成された第3実施形態の無線送信装置1は、第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、第3実施形態によれば、図10(A)〜図10(C)に示すように、振動素子3と温度検出素子5が1つのパッケージ71に収容され、しかも振動子7を上面から視た平面視で振動素子3と温度検出素子5とが重なっているため、別々のパッケージに収容された振動素子3と温度検出素子5とが同一基板上に平置きされている場合と比較して、無線送信装置1を小型化することができる。
また、第3実施形態によれば、振動素子3と温度検出素子5とは空間的に互いに近接した場所に配置されているため、振動素子3の実際の温度と温度検出素子5が検出する温度との差が小さくなり、その結果、温度補償誤差が小さくなるため、無線送信信号の周波数精度を向上させることができる。
2.応用例
上述した各実施形態の無線送信装置1は、様々な電子機器やシステムに応用することが可能である。例えば、上述した各実施形態の無線送信装置1は、例えば、レストランのオーダーベルに内蔵され、ボタンの押下情報を無線送信する無線送信装置、ゴルフカート等の操作用のリモコンに内蔵され、ユーザーの指示情報をゴルフカートに無線送信する無線送信装置、温室ハウス等の温度測定器に内蔵され、温度データを無線送信する無線送信装置、患者のバイタルデータを測定する機器に内蔵され、バイタルデータを無線送信する無線送信装置等に利用可能である。また、例えば、無線送信装置1が内蔵された複数のデー
タ測定器が測定して無線送信したデータを収集し、各種の演算処理を行うことが可能なデータ収集システムを構築することも可能である。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施形態は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 無線送信装置、2 無線送信用集積回路(IC)、3 振動素子、3a,3b 励振電極、4 制御装置、5 温度検出素子、6 無線送信ユニット、7 振動子、21 発振回路、22 フラクショナルN−PLL回路、23 パワーアンプ、24 ロジック回路、61 パッケージ、62 シームリング、63 電極パッド、64 ボンディングワイヤー、65 電極パッド、66 接続部材、67 端子(電極)、68 接着部材、69 リッド、71 パッケージ、72 シームリング、73 電極パッド、75 電極パッド、76 接続部材、77 端子(電極)、78 接着部材、79 リッド

Claims (3)

  1. 振動素子と、
    前記振動素子の出力信号に基づいて無線送信用のクロック信号を生成するフラクショナルN−PLL回路と、前記クロック信号に基づいて無線送信信号を生成するパワーアンプと、を有する無線送信用半導体装置と、
    前記無線送信用半導体装置を制御する制御装置と、
    前記制御装置に接続される温度検出素子と、を含み、
    前記無線送信用半導体装置と前記振動素子は、1つのパッケージに収容されており、
    前記制御装置と前記温度検出素子は、前記パッケージの外部に設けられており、
    平面視で前記無線送信用半導体装置と前記振動素子とが重なっており、
    前記制御装置は、
    前記温度検出素子から得られる温度情報に基づいて、前記無線送信信号の周波数が温度補償されるように前記フラクショナルN−PLL回路を制御する、無線送信装置。
  2. 前記温度検出素子は、
    前記振動素子の温度を検出するサーミスターである、請求項1に記載の無線送信装置。
  3. 前記振動素子は、ATカット水晶振動素子である、請求項1又は2に記載の無線送信装置。
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