JP2023019550A - エッチング処理液、前処理方法、及び無電解めっき方法 - Google Patents

エッチング処理液、前処理方法、及び無電解めっき方法 Download PDF

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Hidenori Iino
晃治 北
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Abstract

【課題】ポリアミド系樹脂により製造された被めっき物、特に、ナイロン11により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、処理された樹脂材料に優れためっき析出性、及びめっき皮膜の密着性を付与することができるエッチング処理液、及び前処理方法を提供する。【解決手段】三価鉄イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0である、エッチング処理液。【選択図】なし

Description

本発明は、エッチング処理液、前処理方法、及び無電解めっき方法に関する。
従来、無電解めっきは優れた皮膜特性を有し、更に複雑な形状の物品等に対しても均一に皮膜を形成できることから、様々な樹脂により製造された樹脂製品のめっき皮膜の形成において幅広く利用されている。樹脂製品の無電解めっき皮膜の形成前には、めっき皮膜の析出性、及び密着性を向上させることを目的として、エッチング等の前処理が行われており、ポリアミド樹脂においてもエッチングが行われている(例えば、特許文献1参照)。
ポリアミド系樹脂の被めっき物に用いるエッチング処理液として、例えば、ナイロン6で製造された被めっき物にエッチングを行う場合、塩酸が用いられており、ナイロン66で製造された被めっき物にエッチングを行う場合、クロム酸が用いられている。
しかしながら、エッチング処理液として上述の塩酸、クロム酸を用いた場合、ナイロン11に対して、十分なめっき析出性、及び、十分なめっき皮膜の密着性を示さないという問題がある。
本発明者等は、ナイロン11で製造された被めっき物に対して、三価鉄を含有するエッチング処理液を用いることができることに着目した。
しかしながら、三価鉄を含有するエッチング処理液を用いると、三価鉄が樹脂に含浸されることで、三価鉄の酸化力により、後工程における無電解めっきの析出が阻害されることを見出した。一度樹脂内に固着した三価鉄は除去及び還元が困難である。
本発明者等は鋭意検討の結果、三価鉄の含有量及びpHが特定の範囲であるエッチング処理液を用い、当該エッチング処理液を接触させる工程の後に、被処理面を固着抑制液に接触させる工程、及び、脱錆液に接触させる工程を有する前処理方法によれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
特開2015-172221号公報
本発明は、ポリアミド系樹脂により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、特に、ナイロン11により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、処理された樹脂材料に優れためっき析出性、及び、めっき皮膜の密着性を付与することができるエッチング処理液、及び、前処理方法を提供することを目的とする。本発明は、また、ポリアミド系樹脂により製造された被めっき物に十分に無電解めっきを施すことができ、特に、ナイロン11により製造された被めっき物に十分に無電解めっきを施すことができ、優れためっき析出性、及び、めっき皮膜の密着性を示す無電解めっき方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、三価鉄イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0であるエッチング処理液、並びに、当該エッチング処理液を用いる前処理方法、及び、無電解めっき方法によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記のエッチング処理液、前処理方法、及び無電解めっき方法に関する。
1.三価鉄イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0である、エッチング処理液。
2.前記三価鉄イオンの含有量は、3.0~5.0mol/Lである、項1に記載のエッチング処理液。
3.前記三価鉄イオンは、塩化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄、フッ化第二鉄、硫化第二鉄、酸化第二鉄、四三酸化鉄、クエン酸第二鉄、硫酸鉄(III)アンモニウム、及びシュウ酸鉄(III) からなる群より選択される少なくとも1種の三価鉄イオン源由来の三価鉄イオンである、項1又は2に記載のエッチング処理液。
4.更に、pH緩衝剤を含有する、項1~3のいずれかに記載のエッチング処理液。
5.ポリアミド樹脂材料用である、項1~4のいずれかに記載のエッチング処理液。
6.樹脂材料の無電解めっきの前処理方法であって、
(1)樹脂材料の被処理面をエッチング処理液に接触させる工程1、
(2)前記樹脂材料の被処理面を固着抑制液に接触させる工程2、及び、
(3)前記樹脂材料の被処理面を脱錆液に接触させる工程3を有し、
前記エッチング処理液は、三価鉄イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0であり、
前記固着抑制液は、液温が70℃以上であり、pHが4~8である、
ことを特徴とする前処理方法。
7.前記エッチング処理液中の前記三価鉄イオンの含有量は、3.0~5.0mol/Lである、項6に記載の前処理方法。
8.前記エッチング処理液が含有する前記三価鉄イオンは、塩化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄、フッ化第二鉄、硫化第二鉄、酸化第二鉄、四三酸化鉄、クエン酸第二鉄、硫酸鉄(III)アンモニウム、及びシュウ酸鉄(III) からなる群より選択される少なくとも1種の三価鉄イオン源由来の三価鉄イオンである、項6又は7に記載の前処理方法。
9.前記エッチング処理液は、更に、pH緩衝剤を含有する、項6~8のいずれかに記載の前処理方法。
10.前記固着抑制液は、pH緩衝剤を含有する、項6~9のいずれかに記載の前処理方法。
11.前記樹脂材料は、ポリアミド樹脂材料である、項6~10のいずれかに記載の前処理方法。
12.項6~11のいずれかに記載の前処理方法により前処理された樹脂材料の被処理面に、触媒を付与する工程4、及び、
樹脂材料の被処理面を無電解めっき液に接触させる工程5を有する、
ことを特徴とする無電解めっき方法。
本発明のエッチング処理液は、本発明の前処理方法に供することで、ポリアミド系樹脂により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、特に、ナイロン11により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、処理された樹脂材料に優れためっき析出性及びめっき皮膜の密着性を付与することができる。また、本発明の無電解めっき方法は、ポリアミド系樹脂により製造された被めっき物に十分に無電解めっきを施すことができ、特に、ナイロン11により製造された被めっき物に十分に無電解めっきを施すことができ、優れためっき析出性を示すことができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.エッチング処理液
本発明のエッチング処理液は、三価鉄イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0であるエッチング処理液である。本発明のエッチング処理液は、三価鉄イオンの含有量及びpHが特定の範囲であるので、後述する本発明の前処理方法に供することで、ポリアミド系樹脂により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、ナイロン6、ナイロン66だけでなく、特に、ナイロン11により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、処理された樹脂材料に優れためっき析出性を付与することができる。このため、本発明のエッチング処理液によれば、ポリアミド系樹脂の種類に応じてエッチング処理液を変更する必要がなく、工程を選択する必要がない。また、本発明のエッチング処理液は、上記構成であるので、ナイロン66により製造された被めっき物をエッチング処理する際に、クロム酸エッチングを行う必要がなく、環境負荷が抑制されている。更に、本発明のエッチング処理液は、電解再生及び鉄板の電解により、三価鉄を補給することができ、連続使用におけるコスト低減が可能となる。
本発明のエッチング処理液は、pHが-1.5~2.0である。pHが-1.5未満であると、ポリアミド系樹脂、特に、ナイロン11に十分なめっき析出性が得られず、また、樹脂材料が溶解する。pHが2.0を超えると、水酸化鉄が生成し、めっき析出性、及び、めっき皮膜の密着性が低下する。上記pHは、-1.0~1.0が好ましく、-0.5~0.5がより好ましい。エッチング処理液のpHは、後述するpH調整剤を用いて調整することができる。
(三価鉄イオン)
三価鉄イオンとしては、後述する溶媒中で三価鉄イオンとして存在することができれば特に限定されず、例えば、溶媒に溶解して酸化鉄イオンを付与する三価鉄イオン源由来の三価鉄イオンを用いることができる。このような三価鉄イオン源としては、塩化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄、フッ化第二鉄等のハロゲン化第二鉄;硫化第二鉄等が挙げられる。三価鉄イオン源としては、水等の溶媒に溶解し、安定性に優れる点で、ハロゲン化第二鉄が好ましく、塩化第二鉄がより好ましい。
上記三価鉄イオン源は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のエッチング処理液において、三価鉄イオン濃度は2.4~5.6mol/Lである。三価鉄イオン濃度が2.4mol/L未満であると、処理された樹脂材料に優れためっき析出性、及び、めっき皮膜の密着性を付与することができない。また、三価鉄イオンの濃度が5.6mol/Lを超えると樹脂材料の被処理面が劣化する。三価鉄イオンの含有量は、2.5~5.6mol/Lが好ましく、3.0~5.0mol/Lがより好ましく、4.0~4.6mol/Lが更に好ましい。
(pH緩衝剤)
本発明のエッチング処理液は、pH緩衝剤を含有していてもよい。pH緩衝剤を含有することにより、エッチングによるエッチング処理液のpHの上昇が抑制され、水酸化鉄の発生を抑制することができ、処理された樹脂材料に、より優れためっき析出性、及び、めっき皮膜の密着性を付与することができる。
pH緩衝剤としては、エッチング処理液のpHを上記範囲で安定させることができれば特に限定されず、例えば、クエン酸、酢酸、ホウ酸、リン酸、亜リン酸、炭酸、それらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、めっき析出性がより向上する点で、クエン酸が好ましい。
上記pH緩衝剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のエッチング処理液において、pH緩衝剤の含有量は2~20g/Lが好ましく、5~15g/Lがより好ましい。pH緩衝剤の含有量が上記範囲であると、処理された樹脂材料に、より優れためっき析出性を示すことができる。
(pH調整剤)
本発明のエッチング処理液は、pH調整剤を含有していてもよい。pH調整剤を含有することにより、本発明のエッチング処理液のpHを-1.5~2.0に調整することができ、処理された樹脂材料に、より優れためっき析出性、及び、めっき皮膜の密着性を付与することができる。
pH調整剤としては、エッチング処理液のpHを上記範囲とすることができれば特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等の酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等のアルカリが挙げられる。これらの中でも、エッチングによるエッチング処理液のpHの上昇をより抑制し易い点で、塩酸が好ましく、35%塩酸を用いることがより好ましい。
本発明のエッチング処理液において、pH調整剤の含有量は、エッチング処理液のpHを上記範囲に調整できれば特に限定されず、所望のpHとなるよう適宜調整すればよい。
(他の添加剤)
本発明のエッチング処理液は、上記三価鉄イオン、及び、必要に応じて添加されるpH緩衝剤、pH調整剤に加え、更に、他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤としては特に限定されず、めっき皮膜の形成の前処理に用いられるエッチング処理液に通常用いられる添加剤を用いることができ、例えば、界面活性剤等が挙げられる。
(溶媒)
本発明のエッチング処理液は、上記三価鉄イオン、及び、必要に応じて添加されるpH緩衝剤、pH調整剤、及び他の添加剤が、溶媒に含まれていることが好ましい。
溶媒としてはエッチング処理液を構成する公知の溶媒を用いることができ、例えば、水、アルコール等が挙げられる。取扱が容易で、安全な点で、水が好ましい。
溶媒の含有量は特に限定されず、上記三価鉄イオン、及び、必要に応じて添加されるpH緩衝剤、pH調整剤、及び他の添加剤を添加した、残部であってよい。
(被めっき物)
本発明のエッチング処理液の被めっき物である樹脂材料としては、ポリアミド樹脂材料が挙げられる。すなわち、本発明のエッチング処理液は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11等のポリアミド樹脂材料用であることが好ましい。本発明のエッチング処理液は、ナイロン6、ナイロン66により形成された樹脂材料に用いることができ、且つ、無電解めっきが困難なナイロン11により形成された樹脂材料にも用いることができる。このため、本発明のエッチング処理液によれば、ポリアミド系樹脂の種類に応じてエッチング処理液を変更する必要がなく、工程を選択する必要がない。また、本発明のエッチング処理液は、上記構成であるので、ナイロン66により製造された被めっき物をエッチング処理する際に、クロム酸エッチングを行う必要がなく、環境負荷が抑制される。
2.前処理方法
本発明の前処理方法は、樹脂材料の無電解めっきの前処理方法であって、
(1)樹脂材料の被処理面をエッチング処理液に接触させる工程1、
(2)前記樹脂材料の被処理面を固着抑制液に接触させる工程2、及び、
(3)前記樹脂材料の被処理面を脱錆液に接触させる工程3を有し、
前記エッチング処理液は、三価イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0であり、
前記固着抑制液は、液温が70℃以上であり、pHが4~8であることを特徴とする。
本発明の前処理方法は、上述の本発明のエッチング処理液を用いており、上記工程1~3を有する構成であることにより、ポリアミド系樹脂により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、特に、ナイロン11により製造された被めっき物に十分にエッチングを施すことができ、処理された樹脂材料に優れためっき析出性、及び、めっき皮膜の密着性を付与することができる。
無電気めっきの前処理として、三価鉄を含有するエッチング処理液を用いた場合、被めっき物である樹脂材料をエッチング直後に70℃以上の湯に浸漬することにより、三価鉄の水酸化物コロイドが瞬間的に形成され、ポリアミド樹脂により形成された樹脂材料に含侵された鉄イオンが深さ方向にさらに含侵することなく、樹脂材料の表層付近に水酸化鉄として留まると考えられる。樹脂表層付近に留まった水酸化鉄は、後工程である工程3の脱錆処理によって容易に除去される。また、エッチング液として持ち込まれた三価鉄は水酸化物コロイドとして湯中に分散、又は溶解し、鉄の凝集塊の発生を抑制できる。
本発明者等は、樹脂材料の表層付近の水酸化鉄は、樹脂材料の湯への浸漬の後に300ml/L程度の塩酸に浸漬して溶解させることで、樹脂材料の表層付近から除去できることを見出した。しかしながら、湯のpHが4を下回ると水酸化物コロイドが形成されず、樹脂材料の表層付近の鉄の除去が困難となる。また、湯を用いた場合、当該湯はpH緩衝能を有しないため、1回の前処理で酸性になり使用が困難になるという問題がある。本発明者は、湯に代えて、pH4以上を維持するpH緩衝能を示すpH緩衝剤を含有する固着抑制液を用いることにより、複数回の前処理を行っても被めっき物である樹脂材料に含浸された鉄を水酸化鉄へ変化させる効果を維持でき、脱錆工程で容易に除去されることで樹脂材料への鉄の残存を抑制できることを見出した。エッチングにより持ち込まれた鉄は、水酸化コロイドとして分散されたり、または、例えば、pH緩衝剤としてクエン酸アンモニウムを用いた場合、クエン酸鉄アンモニウムとして溶解されたりするため、鉄の凝集塊の生成が抑制される。これに対し、樹脂材料に含侵された三価鉄は、クエン酸鉄アンモニウムとして溶解せず、加熱によって水酸化鉄を形成する。当該水酸化鉄は、工程3において脱錆液に接触させることにより溶解除去され、樹脂材料での鉄の凝集が抑制される。また、本発明の前処理方法の後に、後述する本発明の無電解めっき方法における、触媒を付与する工程4において、センシタイザー-アクチベーター法、キャタリスト-アクセレーター法、及び、アルカリイオンキャタリスト法のいずれでも触媒付与が可能である。
本発明の前処理方法は、上記工程1~3の前に、熱処理(アニール)工程を有していてもよい。すなわち、本発明の前処理方法は、熱処理工程、工程1、工程2、及び工程3をこの順に有する前処理方法であってもよい。以下、上記前処理方法の各工程について説明する。
(熱処理工程)
本発明の前処理方法では、工程1の前に、熱処理(アニール)工程を有することが好ましい。本発明の前処理方法が工程1の前に熱処理工程を有することにより、後述する工程1において、樹脂材料のエッチングがより十分となり、処理された樹脂材料に、より優れためっき析出性、及び、めっき皮膜の密着性を付与することができる。
上記熱処理工程の熱処理方法としては、通常めっき皮膜の前処理方法において行われる熱処理方法であれば特に限定されず、例えば、恒温槽、加熱炉、電気炉等に入れる方法が挙げられる。熱処理の雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気等が挙げられる。不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素、アンモニア等が挙げられる。
上記熱処理工程の熱処理温度としては、通常めっき皮膜の前処理方法において加熱される温度であれば特に限定されず、100~140℃が好ましく、110~130℃がより好ましい。熱処理温度が上記範囲であることにより、樹脂材料がより十分に乾燥され、後述する工程1において、樹脂材料の過度なエッチングがより一層抑制される。
上記熱処理工程の熱処理時間としては、通常めっき皮膜の前処理方法において加熱される程度であれば特に限定されない。熱処理時間は、30分以上が好ましく、45分以上がより好ましい。また、熱処理時間は、2時間以下が好ましく、1時間30分以下がより好ましい。熱処理時間の下限が上記範囲であることにより、樹脂材料がより十分に乾燥され、後述する工程1において、樹脂材料の過度なエッチングがより一層抑制される。また、熱処理時間の上限が上記範囲であることにより、樹脂材料の脆化がより抑制される。
(工程1)
工程1は、樹脂材料の被処理面をエッチング処理液に接触させる工程である。工程1で用いられるエッチング処理液は、三価鉄イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0である。工程1で用いられる上記エッチング処理液としては、上述の本発明のエッチング処理液を用いればよい。また、樹脂材料としては、上述の被めっき物として説明した樹脂材料を用いることができ、ポリアミド樹脂材料が好ましい。
樹脂材料の被処理面をエッチング処理液に接触させる方法としては、無電解めっきの前処理で行われる通常の方法を採用すればよく、例えば、エッチング処理液に、樹脂材料を浸漬する方法が挙げられる。
工程1におけるエッチング液の温度は、樹脂材料の表面を適度にエッチングできれば特に限定されない。例えば、樹脂材料がブロック状であれば50~100℃が好ましく、70~90℃がより好ましい。また、樹脂材料がフィルム状であれば30~50℃が好ましく、35~45℃がより好ましい。温度の上限が上記範囲であることにより、樹脂材料の溶解が抑制される。また、温度の下限が上記範囲であることにより、樹脂材料のエッチングが十分となる。
工程2における処理時間は、基板表面を適度にエッチングできれば特に限定されず、3~30分が好ましく、5~20分がより好ましく、8~15分が更に好ましい。処理時間の上限が上記範囲であることにより、樹脂材料の溶解が抑制され、且つ、樹脂材料表面の過度な粗化が抑制される。また、処理時間の下限が上記範囲であることにより、樹脂材料のエッチングが十分となる。
(工程2)
工程2は、樹脂材料の被処理面を固着抑制液に接触させる工程である。本発明の前処理方法が工程2を有することにより、被めっき物である樹脂材料に含浸された鉄の樹脂材料への固着が抑制され、樹脂材料での鉄の凝集が抑制される。
工程2において用いられる固着抑制液としては、工程1を経た樹脂材料の表面において三価鉄の水酸化物コロイドを形成することができ、水酸化物コロイドを固着抑制液に分散、又は溶解させることができれば特に限定されない。このような固着抑制液としては、pH緩衝剤を含有する固着抑制液が挙げられる。
固着抑制液が含有するpH緩衝剤としては、pH緩衝能を有していれば特に限定されず、例えば、クエン酸、酢酸、ホウ酸、リン酸、亜リン酸、炭酸、それらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、固着抑制液のpHをより4~8に制御し易く、樹脂材料の表面において、三価鉄の水酸化物コロイドをより形成し易く、三価鉄を固着抑制液により一層分散、又は溶解させることができる点で、クエン酸及びクエン酸塩が好ましく、クエン酸塩がより好ましく、クエン酸三アンモニウム塩が更に好ましい。
上記pH緩衝剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
工程2で用いられる固着抑制液において、pH緩衝剤の含有量は10g/L以上が好ましく、50g/L以上がより好ましい。また、pH緩衝剤の含有量は100g/L以下が好ましく、70g/L以下がより好ましい。pH緩衝剤の含有量の下限が上記範囲であると、固着抑制液のpHをより4~8に制御し易く、樹脂材料の表層付近において、三価鉄の水酸化物コロイドをより形成し易く、エッチング処理液から持ち込まれた三価鉄をより一層分散、又は溶解させることができる。また、pH緩衝剤の含有量の上限が上記範囲であると、固着防止効果がより向上する。
固着抑制液のpHは、4~8である。pHが4未満であると、樹脂材料の表層付近において、三価鉄の水酸化物コロイドが形成されず、樹脂材料表面の鉄を除去できない。また、pHが8を超えると、エッチング処理液から持ち込まれた三価鉄をより一層分散、又は溶解できない。上記pHは、4~8が好ましく、6~7がより好ましい。
樹脂材料の被処理面を固着抑制液に接触させる方法としては、無電解めっきの前処理で行われる通常の方法を採用すればよく、例えば、固着抑制液に、樹脂材料を浸漬する方法が挙げられる。
工程2における固着抑制液の温度は、70℃以上である。上記温度が70℃未満であると、樹脂材料の表層付近において、三価鉄の水酸化物コロイドが形成されず、樹脂材料表層付近の鉄を除去できない。上記温度は75℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましい。また、上記温度は90℃以下が好ましく、85℃以下がより好ましい。
工程2における処理時間は、樹脂材料の表層付近において、三価鉄の水酸化物コロイドが形成され、樹脂材料表層付近の鉄を除去できれば特に限定されず、1分以上が好ましく、3分以上がより好ましく、5分以上が更に好ましい。また、処理時間の上限は特に限定されず、20分以下程度であればよい。
(工程3)
工程3は、樹脂材料の被処理面を脱錆液に接触させる工程である。本発明の前処理方法が工程3を有することにより、樹脂材料の表面において、三価鉄の水酸化物コロイドが溶解除去され、樹脂材料での鉄の凝集が抑制される。これにより、後工程において、樹脂材料の表面への触媒の吸着阻害及び失活を抑制することができる。
工程3において用いられる脱錆液としては、工程2を経た樹脂材料の表面において、三価鉄の水酸化物コロイドを溶解除去することができ、樹脂材料での鉄の凝集を抑制することができれば特に限定されない。このような脱錆液としては、脱錆剤を含む脱錆液が挙げられる。
脱錆剤としては、例えば、塩酸、硫酸等の酸;アスコルビン酸、塩化第一錫等の鉄の還元剤等が挙げられる。これらの中でも、脱錆効果により優れる点で酸が好ましく、塩酸がより好ましい。
脱錆剤を含む脱錆液としては、具体的には、35%塩酸が挙げられる。
上記脱錆剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
工程3で用いられる脱錆液において、脱錆剤の含有量は250ml/L以上が好ましく、300ml/L以上がより好ましい。脱錆剤の含有量の下限が上記範囲であると、樹脂材料の表層付近において、三価鉄の水酸化物コロイドの溶解除去がより十分となり、樹脂材料での鉄の凝集がより抑制される。また、脱錆剤の含有量の上限は特に限定されず、400ml/L以下程度であればよい。
樹脂材料の被処理面を脱錆液に接触させる方法としては、無電解めっきの前処理で行われる通常の方法を採用すればよく、例えば、脱錆液に、樹脂材料を浸漬する方法が挙げられる。
工程3における脱錆液の温度は、樹脂材料の表面において、三価鉄の水酸化物コロイドを溶解除去することができ、樹脂材料での鉄の凝集を抑制できれば特に限定されない。脱錆液の温度は30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましい。また、脱錆液の温度は50℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましい。
工程3における処理時間は、樹脂材料の表面において、三価鉄の水酸化物コロイドを溶解除去することができ、樹脂材料での鉄の凝集を抑制できれば特に限定されず、1分以上が好ましく、3分以上がより好ましく、5分以上が更に好ましい。また、処理時間の上限は特に限定されず、10分以下程度であればよい。
3.無電解めっき方法
本発明の無電解めっき方法は、上述の本発明の前処理方法により前処理された樹脂材料の被処理面に、触媒を付与する工程4、及び、
樹脂材料の被処理面を無電解めっき液に接触させる工程5を有することを特徴とする。以下、上記無電解めっき方法の各工程について説明する。
(工程4)
工程4は、上述の本発明の前処理方法により前処理された樹脂材料の被処理面に、触媒を付与する工程である。本発明の無電解めっき方法が工程4を有することにより、樹脂材料の被処理面に、無電解めっき皮膜を形成し易くなる。
樹脂材料の被処理面に触媒を付与する方法としては、無電解めっきで行われる通常の触媒付与方法を採用すればよく、例えば、樹脂材料の被処理面に触媒付与液を接触させる方法が挙げられる。
触媒付与液としては、例えば、金、パラジウム、銀、ルテニウム、白金等の金属イオンを含む溶液が挙げられる。
触媒付与液中の金属イオンの含有量は、通常無電解めっきに用いられる触媒付与液中の金属イオンの含有量とすればよく、例えば、0.01~1g/L程度であればよい。
工程4における触媒付与液の温度は、樹脂材料の被処理面に触媒を付与することができれば特に限定されず、10~60℃程度であればよい。
工程4における触媒付与液の処理時間は、樹脂材料の被処理面に触媒を付与することができれば特に限定されず、1~10分程度であればよい。
(活性化処理)
本発明の無電解めっき方法は、無電解めっきの析出性を向上させるために、工程4と工程5との間に、還元剤及び/又は有機酸を含有する活性化処理液による活性化処理を行ってもよい。
活性化処理に用いる還元剤としては特に限定されず、ジメチルアミンボラン、ホルマリン、グリオキシル酸、テトラヒドロホウ酸、ヒドラジン、次亜リン酸塩、エリソルビン酸、アスコルビン酸、硫酸ヒドロキシルアミン、過酸化水素、グルコース等が挙げられる。これらの中でも、めっき析出性がより一層良好である点で、ジメチルアミンボラン、ホルマリン、グリオキシル酸、テトラヒドロホウ酸、ヒドラジンが好ましい。
上記還元剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
活性化処理液中の還元剤の濃度としては特に限定されず、0.1~500g/Lが好ましく、1~50g/L程度がより好ましく、2~25g/Lが更に好ましい。
活性化処理に用いる有機酸としては特に限定されず、ギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イミノジ酢酸、ニトリロトリ酢酸、フマル酸等が挙げられる。これらの中でも、めっき析出性がより一層良好である点で、ギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸が好ましい。
上記有機酸は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
活性化処理液中の有機酸の濃度としては特に限定されず、0.1~500g/Lが好ましく、1~50g/L程度がより好ましく、2~25g/Lが更に好ましい。
活性化処理方法としては特に限定されず、例えば、液温15~50℃程度の活性化処理液中に、上記工程4により前処理された樹脂材料を数秒~10分程度浸漬すればよい。
(工程5)
工程5は、樹脂材料の被処理面を無電解めっき液に接触させる工程である。
上記樹脂材料の被処理面を無電解めっき液に接触させる方法としては特に限定されず、従来公知の方法により接触させればよい。当該方法としては、より接触効率に優れる点で、樹脂材料の被処理面を無電解めっき液に浸漬する方法が好ましい。
無電解めっき液としては特に限定されず、従来公知の自己触媒型無電解めっき液を用いることができる。当該無電解めっき液としては、無電解ニッケルめっき液、無電解銅めっき液、無電解銀めっき液、無電解コバルトめっき液、無電解ニッケル-コバルト合金めっき液、無電解金めっき液等が挙げられる。
無電解めっき液は、還元剤として、金属イオンに対して触媒活性を示す還元剤を含有することが好ましい。当該還元剤としては、ジメチルアミンボラン、ホルマリン、グリオキシル酸、テトラヒドロホウ酸、ヒドラジン、ギ酸等が挙げられる。
樹脂材料の被処理面を無電解めっき液に接触させる条件としては特に限定されず、例えば、樹脂材料を無電解めっき液に浸漬する場合には、無電解めっき液の液温を20~70℃程度とし、浸漬時間を3~30分程度とすればよい。
無電解めっき液中の還元剤の含有量は特に限定的されず、0.01~100g/L程度が好ましく、0.1~10g/L程度がより好ましい。還元剤の含有量の下限を上記範囲とすることで、めっきの析出性がより向上し、還元剤の含有量の上限を上記範囲とすることで、無電解めっき浴の安定性がより向上する。
本発明の無電解めっき方法では、必要に応じて、工程5を2回以上繰り返して行ってもよい。工程5を2回以上繰り返すことで、無電解めっき皮膜が二層以上形成される。
(電気めっき工程)
本発明の樹脂材料の無電解めっき方法では、工程5の後に、更に電気めっき工程を有していてもよい。
電気めっき工程は、上記工程5の後、必要に応じて、酸、アルカリ等の水溶液によって活性化処理を行い、樹脂材料を電気めっき液に浸漬して、電気めっきを行えばよい。
電気めっき液は特に限定されず、従来公知の電気めっき液から目的に応じて適宜選択すればよい。
電気めっき方法としては特に限定されず、例えば、液温15~50℃程度の電気めっき液中に、上記工程5により無電解めっき皮膜が形成された樹脂材料を電流密度0.1~10A/dm程度の条件で数秒~1時間程度浸漬すればよい。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
(被めっき物)
被めっき物である樹脂材料として、ナイロン11により製造された樹脂材料(アルケマ社製ポリアミド11樹脂 商品名:Rilsan BMN O)のフィルム(10cm×5cm×25μm)を用意した。
(実施例1)
上記被めっき物を用いて、下記表1に示す条件で、アニール処理、水洗、整面処理を行った後に、エッチング処理、固着抑制処理、水洗、脱錆処理、水洗の各処理を行った。
Figure 2023019550000001
次いで、上記被めっき物を以下の組成の触媒付与液に、温度40℃、浸漬時間5分間の条件で浸漬し、被めっき物の表面に触媒を付与した。
次いで、上記触媒を付与した被めっき物を以下の組成の無電解めっき液に、温度40℃、浸漬時間15分間の条件で浸漬し、無電解めっき液に接触させて、実施例1の無電解めっき皮膜を形成した。
(比較例1)
エッチング処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして、被めっき物を無電解めっき液に接触させた。
(比較例2)
固着抑制処理、及び、脱錆処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして、被めっき物を無電解めっき液に接触させた。
(比較例3)
固着抑制処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして、被めっき物を無電解めっき液に接触させた。
(比較例4)
脱錆処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして、被めっき物を無電解めっき液に接触させた。
[評価]
実施例及び比較例において、被めっき物を無電解めっき液に接触させた後の被めっき物の表面を目視で観察し、評価した。結果を表2に示す。
Figure 2023019550000002
表2の結果から、本発明のエッチング処理液を用い、且つ、エッチング、固着抑制処理、及び、脱錆処理を行う本発明の前処方法により前処理を行った実施例1では、無電解めっきが困難なナイロン11により形成された被めっき物に対しても十分に無電解めっきが析出しており、めっき析出性に優れることが分かった。
これに対し、エッチング処理を行わなかった比較例1では、被めっき物の表面に形成した無電解めっき皮膜が剥がれ、ナイロン11により形成された被めっき物に対してめっき皮膜の密着性が劣ることが分かった。
また、固着抑制処理及び/又は脱錆処理を行わなかった比較例2~4では、ナイロン11により形成された被めっき物に対して無電解めっきが析出せず、めっき析出が劣ることが分かった。

Claims (12)

  1. 三価鉄イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0である、エッチング処理液。
  2. 前記三価鉄イオンの含有量は、3.0~5.0mol/Lである、請求項1に記載のエッチング処理液。
  3. 前記三価鉄イオンは、塩化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄、フッ化第二鉄、硫化第二鉄、酸化第二鉄、四三酸化鉄、クエン酸第二鉄、硫酸鉄(III)アンモニウム、及びシュウ酸鉄(III) からなる群より選択される少なくとも1種の三価鉄イオン源由来の三価鉄イオンである、請求項1又は2に記載のエッチング処理液。
  4. 更に、pH緩衝剤を含有する、請求項1~3のいずれかに記載のエッチング処理液。
  5. ポリアミド樹脂材料用である、請求項1~4のいずれかに記載のエッチング処理液。
  6. 樹脂材料の無電解めっきの前処理方法であって、
    (1)樹脂材料の被処理面をエッチング処理液に接触させる工程1、
    (2)前記樹脂材料の被処理面を固着抑制液に接触させる工程2、及び、
    (3)前記樹脂材料の被処理面を脱錆液に接触させる工程3を有し、
    前記エッチング処理液は、三価鉄イオンを2.4~5.6mol/L含有し、pHが-1.5~2.0であり、
    前記固着抑制液は、液温が70℃以上であり、pHが4~8である、
    ことを特徴とする前処理方法。
  7. 前記エッチング処理液中の前記三価鉄イオンの含有量は、3.0~5.0mol/Lである、請求項6に記載の前処理方法。
  8. 前記エッチング処理液が含有する前記三価鉄イオンは、塩化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄、フッ化第二鉄、硫化第二鉄、酸化第二鉄、四三酸化鉄、クエン酸第二鉄、硫酸鉄(III)アンモニウム、及びシュウ酸鉄(III) からなる群より選択される少なくとも1種の三価鉄イオン源由来の三価鉄イオンである、請求項6又は7に記載の前処理方法。
  9. 前記エッチング処理液は、更に、pH緩衝剤を含有する、請求項6~8のいずれかに記載の前処理方法。
  10. 前記固着抑制液は、pH緩衝剤を含有する、請求項6~9のいずれかに記載の前処理方法。
  11. 前記樹脂材料は、ポリアミド樹脂材料である、請求項6~10のいずれかに記載の前処理方法。
  12. 請求項6~11のいずれかに記載の前処理方法により前処理された樹脂材料の被処理面に、触媒を付与する工程4、及び、
    樹脂材料の被処理面を無電解めっき液に接触させる工程5を有する、
    ことを特徴とする無電解めっき方法。
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